(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】無線デバイスによって実行される方法、無線デバイスおよび非一時的コンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20241210BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20241210BHJP
H04W 72/54 20230101ALI20241210BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
H04W72/54
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023001435
(22)【出願日】2023-01-10
(62)【分割の表示】P 2021146533の分割
【原出願日】2017-08-01
【審査請求日】2023-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ゲレイロ, イゴル モアコ
(72)【発明者】
【氏名】フレシア, マリア
(72)【発明者】
【氏名】モンテイロ, ヴィクトル ファリアス
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0382205(US,A1)
【文献】国際公開第2016/141975(WO,A1)
【文献】特開2015-076737(JP,A)
【文献】国際公開第2009/041040(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/028894(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおけるアクセスノードによってサービングされる無線デバイスによって実行される方法であって、
前
記アクセスノードから、制御チャネルメッセージを用いて、測定するための各ビームの識別子を含む測定するためのビームのセットと前記測定を実行するための決められた時間期間を受信することと、
前記ビームの各々について参照信号受信品質(RSRQ)を測定することと、
最も高い測定品質を有する測定されたビームのサブセットを選択することと、
前
記アクセスノードに、選択された前記ビームのサブセット内の各ビームの測定品質を報告することと、
を含
み、
前記測定されたビームのサブセットを選択することが、所定の閾値を上回る測定品質を有するビームを選択することを含み、
前記報告することは、選択された前記ビームをそれらの前記測定品質に従って順序付けすることを含む、方法。
【請求項2】
選択された前記ビームのサブセット内の各ビームについて、以下:
前記ビームの各々についての信号対雑音比と、
前記ビームの各々についての受信信号強度インジケータ(RSSI)と、
前記ビームの各々についての参照信号受信電力(RSRP)と、
のうち少なくとも1つを測定すること、及び、報告すること、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サブセットが、所定数のビームを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数のビームが、前記無線ネットワークにおける少なくとも2つの異なるアクセスノードから発信されるビームを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記選択することの前に、前記測定の前処理を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記前処理は、記憶された値の時間平均化を行うことを含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
無線デバイスであって、前記無線デバイスは、
受信機と、
送信機と、
処理回路とを備え、
前記処理回路は、前記受信機及び前記送信機に動作可能に接続され、かつ
前記無線デバイスをサービングするアクセスノードから、制御チャネルメッセージを用いて、測定するための各ビームの識別子を含む測定するためのビームのセットと前記測定を実行するための決められた時間期間を受信することと、
前記ビームの各々について参照信号受信品質(RSRQ)を測定することと、
最も高い測定品質を有する測定されたビームのサブセットを選択することと、
前記無線デバイスをサービングするアクセスノードに、選択された前記ビームのサブセット内の各ビームの測定品質を報告することと、
を実行するように構成されて
おり、
前記処理回路が、所定の閾値を上回る測定品質を有するビームを選択することによって、前記測定されたビームのサブセットを選択するように構成されており、
前記処理回路が、前記報告することにおいて、選択された前記ビームをそれらの前記測定品質に従って順序付けするように構成されている、
無線デバイス。
【請求項8】
前記処理回路が、
選択された前記ビームのサブセット内の各ビームについて、以下:
前記ビームの各々についての信号対雑音比と、
前記ビームの各々についての受信信号強度インジケータ(RSSI)と、
前記ビームの各々についての参照信号受信電力(RSRP)と、
のうち少なくとも1つを測定すること、及び、報告すること、
を行うように更に構成されている、請求項
7に記載の無線デバイス。
【請求項9】
前記サブセットが、所定数のビームを含む、請求項
7に記載の無線デバイス。
【請求項10】
複数のビームが、無線ネットワークにおける少なくとも2つの異なるアクセスノードから発信されるビームを含む、請求項
7に記載の無線デバイス。
【請求項11】
前記処理回路が、前記選択することの前に、前記測定の前処理をするように構成されている、請求項
7に記載の無線デバイス。
【請求項12】
前記前処理は、記憶された値の時間平均化を行うことを含む、請求項
11に記載の無線デバイス。
【請求項13】
無線デバイスの処理回路によって実行されるコンピュータプログラム命令が記憶されている、非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラム命令は、前記処理回路によって実行されると、前記無線デバイスに、
前記無線デバイスをサービングするアクセスノードから、制御チャネルメッセージを用いて、測定するための各ビームの識別子を含む測定するためのビームのセットと前記測定を実行するための決められた時間期間を受信することと、
前記ビームの各々について参照信号受信品質(RSRQ)を測定することと、
最も高い測定品質を有する測定されたビームのサブセットを選択することと、
前記無線デバイスをサービングするアクセスノードに、選択された前記ビームのサブセット内の各ビームの測定品質を報告することと、
を実行させるように構成されてい
て、
前記測定されたビームのサブセットを選択することが、所定の閾値を上回る測定品質を有するビームを選択することを含み、
前記報告することは、選択された前記ビームをそれらの前記測定品質に従って順序付けすることを含む、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、監視されるべきビームのセットを選択することに関し、より詳細には、前にユーザ機器によって観測されたビームの品質の履歴測定データに基づいてビームを選択することに関する。
【背景技術】
【0002】
極高周波(EHF)は、30から300ギガヘルツ(GHz)までの電磁スペクトルにおける無線周波数の帯域についての国際電気通信連合(ITU)指定である。この帯域における電波は、10から1ミリメートルまでの波長を有し、この帯域には、時々MMWまたはmmWと省略される、ミリメートル帯域またはミリメートル波という名前が与えられる。
【0003】
これらの周波数帯域は、対応するスペクトルが頻繁に使用される周波数帯域、たとえば6GHzを下回る周波数帯域と比較して占有されず、それによってシステム容量を改善するので使用されることが想定される。伝搬効果は、しかしながら、これらの周波数帯域では厳しい。たとえば、信号品質は距離とともに急速に衰え、たとえば、回折、浸入および/または反射損が高くなると考えられる。
【0004】
この領域における提案される進歩のうちの1つは、極めて大きいアンテナアレイ、すなわちマッシブ多入力多出力(MIMO)アンテナを使用する、狭いビームと高い指向性をもつビームフォーミングを使用することである。
【0005】
ビームフォーミングまたは空間フィルタ処理は、指向性信号送信または受信のためのアレイにおいて使用される信号処理技法である。これは、特定の角度の信号が強め合う干渉を受け、他の信号が弱め合う干渉を受けるように、アンテナアレイ中のエレメントを組み合わせることによって達成される。ビームフォーミングは、空間選択性を達成するために送信端と受信端の両方において使用され得る。全指向性受信/送信と比較される改善はアレイの指向性として知られている。
【0006】
上記に従って、複数の狭いビームの測定および報告、または簡単に言えばビーム管理が、アクセスノード(AN)が、たとえば、ユーザ側で、すなわちユーザ機器(UE)において受けられる信号品質を、所定のしきい値を上回るように保つことが可能であるように、効率的に対処されれば有利であり得る。
【0007】
無線技術の次世代、すなわち5G新無線(NR)のために、3GPPは、イントラ/インターANのビームスイッチへのプロシージャが、ジョイントビーム空間と比較してビームのより小さいセットを使用することができることを示す、ビーム管理へのプロシージャのセットを手短に説明していることに留意されたい。
【0008】
ロングタームエボリューション(LTE)では、マッシブMIMOアンテナもmm波帯域もサポートされない。したがって、LTEソリューションはビーム空間全体の管理のみをサポートする。いくつかの狭いビームを管理するそのようなソリューションの使用は、シグナリング負荷を極めて増加させるであろう。
【0009】
現在展開されているソリューションはビームトレーニングに基づく。すなわち、送信のために使用されるべきビーム、またはビームのセットは、前に選択されたビームのUE測定に基づいて決定される。これらの測定は、たとえば、古くなっていることがあり、これは、ビーム故障につながり得る空間不整合を引き起こすことがある。
【発明の概要】
【0010】
ユーザ機器(UE)によって監視されるべきビームを選択し、それによって、とりわけ、電気通信ネットワークにおけるオーバーヘッドシグナリングを低減する方法を提供することが目的である。
【0011】
提示された方法内に含まれる基地局機能、ユーザ機器(UE)、ならびに非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供することが別の目的である。
【0012】
第1の態様では、電気通信ネットワークにおいて、ユーザ機器(UE)によって監視されるべきビームのセットを選択する方法が提供され、前記電気通信ネットワークは、前記UEをサービングする少なくとも1つのアクセスノード(AN)に接続された基地局(BS)機能を備える。
【0013】
本方法は、前記BS機能によって、前記UEから、前記UEによって観測されたビームの品質の測定値を備える測定データを受信することであって、前記ビームが、前記少なくとも1つのANから前記UEに対して発生する、測定データを受信するステップと、前記BS機能によって、履歴データベースにおいて、受信された測定データに一致する特定のUEからの少なくとも1つの測定データを取り出すステップであって、履歴データベースが、時間経過に伴う前記電気通信ネットワーク中のUEによって観測されたビームの品質の測定値を備える履歴測定データを備える、少なくとも1つの測定データを取り出すステップと、前記BS機能によって、前記特定のUEから前記取り出された少なくとも1つの測定データに基づいて、および前記履歴データベース中の時間経過に伴う前記特定のUEの後続の測定データに基づいて、前記UEによって監視されるべきビームのセットを選択するステップと、前記BS機能によって、監視されるべきビームの前記選択されたセットを前記UEに送信するステップとを含む。
【0014】
本方法は、少なくとも、UEが監視すべきビームを決定する際に履歴測定が考慮に入れられ得るという洞察に基づく。履歴データベースは、最初は空であり得、ランタイム中に満たされ得る。したがって、UEによって観測されたビームの品質に関係する測定値は履歴データベースに記憶され得、それらの測定値間の時間における関係も記憶され得る。上記は、データベースが時間経過に伴うUEによって観測されたビームの品質の測定値を備えることを伴う。
【0015】
上記で説明した方法の利点のうちの1つは、選択プロセスが前の測定に基づくので、UEのために高品質のビームが選択される可能性がより高いことである。前の測定さえも同じUEに関係し得る。これにより、選択プロセスが特定のUEの動き傾向を考慮に入れることが可能になる。
【0016】
たとえば、特定のUEが2つの地理ロケーション間をしばしば、すなわち日に1回、週に1回、のように移動することが検出され得る。そのような傾向は履歴データベースにおいて検出され得る。その特定のUEの前の測定におけるパターンはそのような傾向を反映し得、これらのパターンは、監視されるべきビームを選択するために検出され、使用され得る。したがって、BS機能は、その特定のUEに使用されるべきビームを適切に推定することが可能である。
【0017】
本開示によれば、ビームはマッシブ多入力多出力(MIMO)伝送技法から発生し得ることに留意されたい。アクセスノード(AN)の各々は指向性目的のための複数のアレイアンテナおよび/または多重アンテナを備え得る。
【0018】
マッシブMIMOは、たとえば、同じ時間周波数リソース中で数十個のUEを同時にサービングする、数百個のアンテナをもつアンテナアレイを使用するシステムを伴い得る。マッシブMIMOの基本的態様は、従来のMIMOのすべての恩恵を、ただし、より大きいスケールで享受することである。
【0019】
各アンテナは小さく、好ましくは光または電気デジタルバスを介して給電され得る。マッシブMIMOは空間多重化に依拠し、空間多重化は、基地局、すなわちアップリンクとダウンリンクの両方のチャネル知識を有する基地局機能に依拠する。アップリンク上で、これは、端末にパイロットを送らせることによって達成され得、それに基づいて、基地局は端末の各々へのチャネル応答を推定する。
【0020】
本開示によれば、BS機能は、UEによって観測されたビームの品質の測定値を備える測定データを受信する。これらのビームは少なくとも1つのアクセスノードから発生する。UEは複数のアクセスノード(AN)からのビームを同時に観測し得る。これらの測定は、ビームの品質、たとえば信号対雑音比などに関係する。
【0021】
BS機能は、次いで、履歴データベースにおいて、受信された測定データに一致する特定のUEからの少なくとも1つの測定データを取り出す。これは、機能が、受信された測定データに最もよく似ている履歴測定データについてデータベースを探索することを意味する。たとえば、受信された測定データはビームの特定の順序を示し得、ビームはそれらの測定された品質によって順序付けされる。最も高い品質を有するビームは第1に置かれ、2番目に高い品質を有するビームは第2に置かれるなどである。BS機能は、次いで、ビームの同じまたは同様の順序を備える測定データについて履歴データベースを探索する。
【0022】
取り出された測定データは、履歴データベースにおいて、後続の測定データと関連付けられる。履歴測定データは、ある時点T1において特定のUEによって行われた測定に関係する。その同じ特定のUEは後続の時点T2において別の測定を行った。この後続の測定の対応する測定データは、履歴データベース中の取り出された測定データと関連付けられる。対応する測定データは、次いで、選択目的のために使用される。すなわち、BS機能は、対応する測定データから、UEによって監視されるべきビームのセットを選択する。
【0023】
最終ステップにおいて、監視されるべきビームの選択されたセットがUEに送信される。
【0024】
本開示によれば、BS機能は基地局、ネットワークノード、クラウドなどにおいて実装され得る。
【0025】
本開示によれば、測定は、1つの無線フレームまたは複数の無線フレームにわたって平均化されるなど、より長いタイムスケール、たとえば50~100ミリ秒で実行され得る。しかしながら、本明細書で説明する例はまた、シンボル、タイムスロットまたはサブフレームベースで、またはさらにはより短いタイムスケールでなど、より短いタイムスケールで実行されるトラフィック測定に対して適用可能である。
【0026】
ビームの選択されたセットはまた、BS機能によって、特定の無線動作タスクのために使用され得る。無線動作タスクは、たとえば、2つのセル間のセル変更、スケジューリングまたはリソース割当て、負荷分散、ネットワークプランニングまたはネットワークパラメータの調整、アップリンクおよび/またはダウンリンク電力を制御すること、干渉を回避および/または緩和することなどのいずれかである。
【0027】
BS機能は、以下の様態、すなわち、周期的に、イベントトリガベースで、たとえばある測定値がしきい値を超えたまたはしきい値を下回ったとき、およびBS機能によってUEに送られた要求に応答してのうちのいずれか1つまたは複数において、UEから測定データを受信し得る。
【0028】
提示される方法の利点のうちの1つは、UEとアクセスノードとの間の制御チャネルが取り除かれることである。すなわち、従来技術と比較して、UEには監視されるべきビームのセットが提示され、ビームのセットは、監視されるべきUEのために利用可能であるすべてのビームのサブセットである。したがって、制御チャネルは、ビームのその特定のサブセットに対して情報を交換するためにのみ使用される必要がある。
【0029】
別の利点は、UEが、監視されるべきUEのために利用可能であるすべてのビームを監視する必要がないことである。UEにはビームのサブセットが提示される。これは、UEによって不要な処理能力を受信した。
【0030】
一例では、前記UEによって観測されたビームの品質の測定値を備える受信された測定データは、
- 前記ビームの各々についての信号対雑音比、
- 前記ビームの各々についての受信信号強度インジケータ(RSSI)、
- 前記ビームの各々についての参照信号受信電力(RSRP)、
- 前記ビームの各々についての参照信号受信品質(RSRQ)、
を備える。
【0031】
別の例では、本方法はさらに、
- 前記BS機能によって、前記受信された測定データを前記履歴データベースに記憶するステップ
を含む。
【0032】
この例の利点は、履歴データベースが十分に満たされることである。前述のように、履歴データベースは、最初は空であり得る。履歴データベースは、次いで、電気通信ネットワーク中に存在するUEによって生成されたすべての種類の測定データで満たされ得る。履歴データベース中に存在する測定データの量の増加により、受信された測定データがデータベース中に存在する履歴測定データのいずれかに一致する可能性が高まる。
【0033】
さらなる例では、本方法はさらに、
- 前記BS機能によって、前記特定のUEからの前記取り出された少なくとも1つの測定データに基づいて、および前記履歴データベース中の時間経過に伴う前記特定のUEの後続の測定データに基づいて、前記UEが前記電気通信ネットワーク中の異なるANにハンドオーバされるべきことを決定するステップと、
- 前記BS機能によって、前記電気通信ネットワーク中の前記決定された異なるANへの前記UEのハンドオーバを実行するステップと
を含む。
【0034】
さらなる例では、前記BS機能によって、監視されるべきビームの前記選択されたセットを前記UEに送信する前記ステップは、
- 前記BS機能によって、ビームの前記選択されたセットについて何回の測定が前記UEによって実行されるべきかを前記UEに示す頻度パラメータを送信することをさらに含む。
【0035】
ここで、BS機能は、UEによってどのくらい頻繁に測定が実行されるべきかを決定した。
【0036】
本開示の第2の態様では、ユーザ機器(UE)によって、アクセスノード(AN)によってサービングされる電気通信ネットワークにおいてビームのセットを監視する方法が提供され、前記方法は、
- 前記UEによって、監視されるべきビームのセットを受信するステップと、
- 前記UEによって、監視されるべきビームの前記受信されたセットの品質を測定するステップと、
- 前記UEによって、ビームの前記受信されたセットの前記測定された品質に基づいてビームの前記セットのサブセットを選択するステップと、
- 前記UEによって、ビームの前記サブセットの品質の測定値を備える測定データを前記ANに送信するステップと
を含む。
【0037】
本開示による方法およびデバイスによって備えられる異なる態様の表現、すなわち語法は、文字通りに取られるべきではない。態様の語法は、単に、態様の実際の機能の背後にある理論的根拠を正確に表すために選定される。
【0038】
本開示によれば、本方法の上述の例に適用可能な異なる態様は、それの利点を含めて、基地局ならびにユーザ機器に適用可能である態様に対応する。
【0039】
第3の態様では、電気通信ネットワークにおいて、ユーザ機器(UE)によって監視されるべきビームのセットを選択するために構成されたネットワークノード、たとえば基地局(BS)が提供され、前記BSは、前記UEをサービングする少なくとも1つのアクセスノード(AN)に接続され、前記BSは、
- 前記UEから、前記UEによって観測されたビームの品質の測定値を備える測定データを受信するために構成された受信機器であって、前記ビームが、前記少なくとも1つのANから前記UEに対して発生し、前記電気通信ネットワーク中の少なくとも別のANから前記UEに対して発生する、受信機器と、
- 履歴データベースにおいて、受信された測定データに一致する特定のUEからの少なくとも1つの測定データを取り出すために構成された取出し機器であって、履歴データベースが、時間経過に伴う前記電気通信ネットワーク中のUEによって観測されたビームの品質の測定値を備える履歴測定データを備える、取出し機器と、
- 前記特定のUEからの前記取り出された少なくとも1つの測定データに基づいて、および前記履歴データベース中の時間経過に伴う前記特定のUEの後続の測定データに基づいて、前記UEによって監視されるべきビームのセットを選択するために構成された選択機器と、
- 監視されるべきビームの前記選択されたセットを前記UEに送信するために構成された送信機器と
を備える。
【0040】
一例では、前記UEによって観測されたビームの品質の測定値を備える前記受信された測定データは、
- 前記ビームの各々についての信号対雑音比と、
- 前記ビームの各々についての受信信号強度インジケータ(RSSI)と、
- 前記ビームの各々についての参照信号受信電力(RSRP)と、
- 前記ビームの各々についての参照信号受信品質(RSRQ)と
を備える。
【0041】
さらなる例では、BSは、
- 前記受信された測定データを前記履歴データベースに記憶するために構成された記憶機器をさらに備える。
【0042】
また別の例では、BSは、
- 前記特定のUEからの前記取り出された少なくとも1つの測定データに基づいて、および前記履歴データベース中の時間経過に伴う前記特定のUEの後続の測定データに基づいて、前記UEが前記電気通信ネットワーク中の異なるANにハンドオーバされるべきことを決定するために、および前記電気通信ネットワーク中の前記決定された異なるANへの前記UEのハンドオーバを実行するために構成された処理機器
をさらに備える。
【0043】
一例では、送信機器はさらに
- ビームの前記選択されたセットについて何回の測定が前記UEによって実行されるべきかを前記UEに示す頻度パラメータを送信するために構成される。
【0044】
第4の態様では、電気通信ネットワークにおいてビームのセットを監視するために構成されたユーザ機器(UE)が提供され、前記UEは、前記電気通信ネットワーク中のアクセスノードによってサービングされるように構成され、前記UEは、
- 監視されるべきビームのセットを受信するために構成された受信機器と、
- 監視されるべきビームの前記受信されたセットの品質を測定するために構成された測定機器と、
- ビームの前記受信されたセットの前記測定された品質に基づいて、ビームの前記セットのサブセットを選択するために構成された選択機器と、
- ビームの前記サブセットの品質の測定値を備える測定データを前記ANに送信するために構成された送信機器と
を備える。
【0045】
第5の態様では、電気通信ネットワークにおいて、ユーザ機器(UE)によって監視されるべきビームのセットを選択するための基地局(BS)が提供され、前記BSは、前記UEをサービングする少なくとも1つのアクセスノード(AN)に接続され、前記BSは、
- 前記UEによって観測されたビームの品質の測定値を備える測定データを前記UEから受信するための受信モジュールであって、前記ビームが、前記少なくとも1つのANから前記UEに対して発生し、前記電気通信ネットワーク中の少なくとも別のANから前記UEに対して発生する、受信モジュールと、
- 履歴データベースにおいて、受信された測定データに一致する特定のUEからの少なくとも1つの測定データを取り出すための取出しモジュールであって、履歴データベースが、時間経過に伴う前記電気通信ネットワーク中のUEによって観測されたビームの品質の測定値を備える履歴測定データを備える、取出しモジュールと、
- 前記特定のUEからの前記取り出された少なくとも1つの測定データに基づいて、および前記履歴データベース中の時間経過に伴う前記特定のUEの後続の測定データに基づいて、前記UEによって監視されるべきビームのセットを選択するための選択モジュールと、
- 監視されるべきビームの前記選択されたセットを前記UEに送信するための送信モジュールと、を備える。
【0046】
第6の態様では、電気通信ネットワークにおいてビームのセットを監視するためのユーザ機器(UE)が提供され、前記UEは、前記電気通信ネットワーク中のアクセスノードによってサービングされるように構成され、前記UEは、
- 監視されるべきビームのセットを受信するための受信モジュールと、
- 監視されるべきビームの前記受信されたセットの品質を測定するための測定モジュールと、
- ビームの前記受信されたセットの前記測定された品質に基づいて、ビームの前記セットのサブセットを選択するための選択モジュールと、
- ビームの前記サブセットの品質の測定値を備える測定データを前記ANに送信するための送信モジュールと
を備える。
【0047】
第7の態様では、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたときに、少なくとも1つのプロセッサに上記で与えられた例のいずれかによる方法を実行させる命令を備える、可読記憶媒体を備える、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0048】
本開示の上述のおよび他の特徴および利点は、添付の図面を参照しながら以下の説明から最も良く理解されよう。図面において、同様の参照番号は、同等の部分、あるいは同等または比較可能な機能または動作を実行する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】ユーザ機器(UE)によってどのように測定データが取得され得るかの例を示す図である。
【
図2】本開示の基本的態様を表示する図の例を示す図である。
【
図3】本開示による電気通信ネットワークの一部を示す図である。
【
図4】測定データが履歴データベースに記憶される構造を示す図である。
【
図7】本開示による基地局機能の例を示す図である。
【
図8】本開示によるユーザ機器の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1は、ユーザ機器(UE)によって、どのように測定データが取得され得るかの例1を示す。本例1は、特定のUEについて監視されるべきビームのセット選択に関して説明される。
【0051】
ビーム追跡のためのビーム選択プロシージャは以下のように説明され得る。特定のUEをサービングする基地局(BS)機能は、少なくとも1つの直接接続されたアクセスノード(AN)からのビームのセットと、1つのネイバーBSに属する少なくとも1つのANからのビームの別のセットとを決定する。サービングBSは、これらのビームとそれのサービングされるUEとの十分な空間整合を保つビームのこれらのセットを決定するために、UEの利用可能な履歴統計と、それのサービングされるUEからの測定データとに依拠する。
【0052】
この例では、サービングされるUEが、ある事前定義されたしきい値を上回って受信されたビームの一部分、たとえばM個に関して、それのサービングBSに測定データを報告するときに、サービングされるUEは、決定された期間T’、たとえば決定されたビーム報告期間T≧T’内で、測定が考えられるいくつかの時刻の間、あらゆる決定されたビームごとに受信された信号の品質を測定する。
【0053】
UEによって監視され得るビームの数は、UEがBS機能に報告することが可能であるフィードバックの量、すなわちM個よりも大きいことがあり得る。測定期間T’の間、UEは、決定されたセット中のすべてのビームについて、検出され復号されたビームのすべての種類の品質値を記憶し得る。T’の最後に、UEは、測定された時刻T’の間に最も高い信号品質をもつビームである、報告されるべきM個のビームを選択し得る。現在のシナリオにおいて、Mは、固定であり、UEの機能に依存する。
【0054】
図1は、AN2a、AN2bおよびAN1bで図示されるような6つのビームである、監視されるビームを示す。さらに、M=3であり、T’は5つのタイムスロットを備える。UEは、すべての値を記憶し得、T’の後に、UEは、UEがテーブル中で見つけることができる最も高い3つの値、たとえばグリッド中の星で示されるような値を選択し得る。UEは、次いで、全時間T’について、対応する測定データ、すなわちビームの品質をBSに報告する。Mの最も高い値を選択する他の手段も可能である。たとえば、UEは、すべての記憶された値の前処理、たとえば時間平均化の後に、M個の最も高い値を選択することができる。
【0055】
サービングBS機能は、それのサービングされるUEから測定データを受信する。BS機能は、次いで、最も可能性がある、または受信された測定される測定データと最も類似するサンプルの数、すなわち測定データを求めて履歴データベース中で探索する。次いで、数時刻先においておよびすべての関連があるビームについて、最も類似するサンプルに基づいて、測定データに関係するメトリック値の推定値が取得され得る。推定されたメトリック値を使用することによって、サービングBS機能は、いくつか先の時刻について、UEに改善された空間整合を与えるそれのANからのビームのセットを決定することができる。
【0056】
これは、たとえば、イントラBSビームハンドオーバを生じ得る。さらに、また推定されたメトリック値に基づいて、サービングBSは、それのサービングされるUEに最良の空間整合を潜在的に与えることができる少なくともネイバーBSのANからのビームの別のセットを決定し得る。これは、さらにインターBSビームハンドオーバをもたらし得る。さらに、サービングBSは、T’、Tの値を決定し得、Mを選択し得る。最後に、サービングBSは、監視されるべき選択されたビームのセットと、決定されたパラメータ値とをそれのサービングされるUEに通知する。
【0057】
図2は、本開示の基本的態様を表示する
図51の例を示す。
【0058】
図52は、本開示に従って行われるステップの基本的な概要を与える。ビーム測定はUE112によって実行され、それらのビーム測定値は基地局機能102に与えられる302。
【0059】
基地局機能102は、これらの測定値、すなわち測定データをさらなる使用のために履歴データベース中に記憶し得る52。さらに、基地局機能102は、同じ履歴データベースから少なくとも1つの測定データを取り出し、少なくとも1つの測定データは、UE112から受信された測定データに最もよく一致する。取り出された測定データに基づいて、基地局機能112は、UE112が後続の時間期間中に測定を実行するべき特定のビームを選択する304。選択されたビームはUE112に与えられる305。
【0060】
UE112と基地局機能102との間の通信は、エアインターフェースを介して、すなわち無線で与えられる。一般に、制御チャネルを介した制御チャネルメッセージが利用される。UE112が品質測定を実行するべきビームの量を低減することは、UE112と基地局機能102との間のシグナリングの量をも低減する。これは、したがって、電気通信ネットワークの効率を改善する。
【0061】
さらに、ビームの選択されたセットがUE112与えられることに留意されたい。実際には、UE112に与えられるのはビーム自体ではなく、選択されたビームの識別子であり得る。したがって、ビームのセットを送信することは、選択されたビームの識別をUE112に送信することと解釈され得る。
【0062】
図3は、本開示による電気通信ネットワーク101の一部を示す。
【0063】
電気通信ネットワーク101は2つの基地局103、111を備え、第1の基地局103は2つのアクセスノード(AN)104、105を有し、第2の基地局111は別の2つのAN109、110を有する。
【0064】
基地局(BS)機能102が提供され、BS機能102は、UE追跡のためにビーム管理を実行するように構成される。BS機能102は、基地局103、111、または電気通信ネットワーク中の任意の他のノード中に実装され得ることに留意されたい。BS機能102はクラウドサービングとして与えられ得、処理はクラウド中で実行される。
【0065】
ここでは、特定の軌跡113を移動するように構成されたユーザ機器(UE)112が示されている。本開示の態様のうちの1つは、その同じまたは任意の他のUEによって実行された前の測定に基づいて、軌跡が推定され得ることである。この特定のシナリオにおいて、UE112は、6つのビーム106、107、108を監視するように構成される。参照番号106で参照されるビームは参照番号105のANから発生する。参照番号107で参照されるビームは参照番号110のANから発生する。参照番号108で参照されるビームは参照番号109で参照されるANから発生する。
【0066】
UE112は、事前定義された時間期間、たとえば複数のタイムスロットまたは複数のシンボルの間、これらのビーム106、107、108の各々を監視する。これは、UE112がそれらのビーム106、107、108に関して品質測定を実行し得ることを意味する。UE112は、したがって、測定データを生成し、測定データは、監視/測定されたビーム106、107、108の品質に関係する。
【0067】
本開示によれば、ビームの品質は、信号対雑音比または任意の他のタイプの測定値に関して測定され得る。さらに、ビーム106、107、108の品質についての測定は、並行して、実質的に並行して、または互いに続いて実行され得る。
【0068】
UE112は、その後、監視されたビーム106、107、108のサブセットを選択し得る。この特定の例において、UEは、参照番号106で参照されるようにビームを選択し得る。代替的に、UE112は、すべての測定データ、すなわち6つのビーム106、107、108すべてからの測定データをAN105に与え得、UE112は、参照番号103で示されるように、AN105を介して基地局に接続される。
【0069】
BS機能102は、次いで、履歴データベース114において、UE112からの測定データに一致する特定のUEからの少なくとも1つの測定データを取り出す。履歴データベース114は、時間経過に伴う電気通信ネットワーク中のUEによって観測されたビームの品質の測定値を備える履歴測定データを備える。
【0070】
したがって、電気通信ネットワーク中のUEによって与えられる測定データは履歴データベース114中に記憶され得る。測定データは、タイムスタンプ、または対応する測定が行われた瞬間を示した任意の他のメタデータを与えられ得る。これは、履歴データベース中でパターンが検出されることを可能にする。測定データは、与えられたタイムスタンプに基づいて、および、たとえば、それらの特定の対応する測定を行ったUEの識別に基づいて、互いに関連付けられ得る。
【0071】
BS機能102は、次いで、特定のUEからの取り出された少なくとも1つの測定データに基づいて、および履歴データベース中の時間経過に伴う特定のUEの後続の測定データに基づいて、UE112によって監視されるべきビームのセットを選択する。
【0072】
この特定のシナリオにおいて、軌跡113は、履歴データベース114中に記憶されたその特定のUEの前の測定に基づいて推定され得る。その特定の情報は、電気通信ネットワーク中で、UE112のハンドオーバ、たとえばイントラBSハンドオーバまたはインターBSハンドオーバを開始するために使用され得る。
【0073】
図4は、測定データが履歴データベース中に記憶される構造を示す。
【0074】
記憶される測定データは、3つの次元202、203、204を使用して記憶されるデータとして概念的に可視化され得る。第1の次元は、すなわち参照番号202で示されるように、ビームの識別に関係する。第2の次元は、すなわち参照番号203で示されるように、サンプルの識別に関係する。第3の次元は、すなわち参照番号204で示されるように、時刻に関係する。
【0075】
本開示によれば、BS機能は、受信された測定データに一致する特定のUEから少なくとも1つの測定データを取り出す。これは以下のように達成され得る。
【0076】
BS機能は、履歴データベースの1つまたは複数のスライスを選択し得、スライスは、参照番号202および204で示された次元によって定義される平面内のデータ構造201中で作成される。したがって、特定のスライスは、単一のサンプル、すなわち特定のUEによって行われた測定を対象とする。
【0077】
スライスの各々は、測定データ、すなわち、それぞれのビームの品質の測定値、およびそれらの測定が実行されたときの時間指示を備える。BS機能は、したがって、受信された測定データ、すなわちUEによって実行された実際の測定に最もよく似ているスライスのうちの1つまたは複数を選択し得る。
【0078】
選択されたスライスに基づいて、BS機能は、先の時刻において、すなわちその同じスライス中の後続の時間フレーム中で最も高い信号対雑音比を有するビームを選択し得る。
【0079】
【0080】
方法301は、電気通信ネットワーク中で、ユーザ機器(UE)によって監視されるべきビームのセットの選択を対象とし、前記電気通信ネットワークは、前記UEをサービングする少なくとも1つのアクセスノード(AN)に接続された基地局(BS)機能を備える。
【0081】
本方法は、前記BS機能によって、前記UEから、前記UEによって観測されたビームの品質の測定値を備える測定データを受信するステップ302を含み、前記ビームは、前記少なくとも1つのANから前記UEに対して発生し、前記電気通信ネットワーク中の少なくとも別のANから前記UEに対して発生する。
【0082】
上記は、UEが監視することを要求されたビームに関してUEが品質測定を実行したことを伴う。これらの測定値、またはそれのサブセットは、測定データを使用してBS機能に与えられる。
【0083】
次のステップにおいて、BS機能は、履歴データベースにおいて、受信された測定データに一致する特定のUEからの少なくとも1つの測定データを取り出し303、履歴データベースは、時間経過に伴う前記電気通信ネットワーク中のUEによって観測されたビームの品質の測定値を備える履歴測定データを備える。
【0084】
本開示によれば、一致とは、BS機能が、受信された測定データに最も一致する履歴データベース中の履歴測定データを見つけることを意味する。一致した履歴測定データに続く履歴測定データは、次いで、以下で説明されるUEによって監視されるべきビームのセットを選択するためにBS機能によって使用され得る。
【0085】
したがって、次のステップにおいて、BS機能は、前記特定のUEからの前記取り出された少なくとも1つの測定データに基づいて、および前記履歴データベース中の時間経過に伴う前記特定のUEの後続の測定データに基づいて、前記UEによって監視されるべきビームのセットを選択する304。したがって、BS機能は、UEにとって重要であり得るビーム、すなわち、UEにとって最も高い品質を有し得るビームについての、経験に基づく推測を実行することが可能であり得る。
【0086】
最終ステップにおいて、BS機能は、監視されるべきビームの前記選択されたセットを前記UEに送信する。
【0087】
【0088】
方法401は、アクセスノード(AN)によってサービングされる電気通信ネットワークにおける、ユーザ機器(UE)による、ビームのセットの監視を対象とする。
【0089】
本方法は、
前記UEによって、監視されるべきビームのセットを受信するステップ402と、
前記UEによって、監視されるべきビームの前記受信されたセットの品質を測定するステップ403と、
前記UEによって、ビームの前記受信されたセットの前記測定された品質に基づいて、ビームの前記セットのサブセットを選択するステップ404と、
前記UEによって、ビームの前記サブセットの品質の測定値を備える測定データを前記ANに送信するステップ405と
を含む。
【0090】
【0091】
ここで、基地局機能501は特定の基地局に関して説明される。しかしながら、基地局機能501は、任意のネットワークノード中で、ネットワークノードの間で分配された、クラウド中で動作しているサービングなどとして与えられ得ることに留意されたい。
【0092】
基地局機能501は、電気通信ネットワーク中で、ユーザ機器(UE)によって監視されるべきビームのセットを選択するために構成され、前記BSは、前記UEをサービングする少なくとも1つのアクセスノード(AN)に接続されるように構成される。
【0093】
BS機能501は、前記UEによって観測されたビームの品質の測定値を備える測定データを、前記UEから受信するために構成された受信機器502を備え、前記ビームは、前記少なくとも1つのANから前記UEに対して発生する。
【0094】
BS機能501は、履歴データベースにおいて、受信された測定データに一致する特定のUEからの少なくとも1つの測定データを取り出すために構成された取出し機器505をさらに備え、履歴データベースは、時間経過に伴う前記電気通信ネットワーク中のUEによって観測されたビームの品質の測定値を備える履歴測定データを備える。
【0095】
BS機能501は、前記特定のUEからの前記取り出された少なくとも1つの測定データに基づいて、および前記履歴データベース中の時間経過に伴う前記特定のUEの後続の測定データに基づいて、前記UEによって監視されるべきビームのセットを選択するために構成された選択機器504をさらに備える。
【0096】
BS機能501は、監視されるべきビームの前記選択されたセットを前記UEに送信するために構成された送信機器509をさらに備える。
【0097】
BS機能501は、制御ユニット507と、メモリ506とを備え、制御ユニット507は、取出し機器505と、選択機器504と、受信機器502と、送信機器509とに接続される。
【0098】
着信データパケットまたはメッセージは、それらが受信機器502、または受信モジュールに到達する前に入力端子503を通る。発信データパケットまたはメッセージは、出力端子508を介して、送信機器509もしくは送信モジュールを通る、またはそれによって送られる。
【0099】
【0100】
ユーザ機器(UE)601は、電気通信ネットワーク中でビームのセットを監視するために構成され、前記UEは、前記電気通信ネットワーク中のアクセスノードによってサービングされるように構成される。UEは、
- 監視されるべきビームのセットを受信するために構成された受信機器602と、
- 監視されるべきビームの前記受信されたセットの品質を測定するために構成された測定機器605と、
- ビームの前記受信されたセットの前記測定された品質に基づいてビームの前記セットのサブセットを選択するために構成された選択機器604と、
- ビームの前記サブセットの品質の測定値を備える測定データを前記ANに送信するために構成された送信機器609と
を備える。
【0101】
UE601は、制御ユニット607と、メモリ606とを備え、制御ユニット607は、受信機器602と、選択機器604と、測定機器605と、送信機器609とに接続される。
【0102】
着信データパケットまたはメッセージは、それらが受信機器602、または受信モジュールに到達する前に入力端子603を通る。発信データパケットまたはメッセージは、出力端子608を介して、送信機器609もしくは送信モジュールを通る、または、それによって送られる。
【0103】
本発明は、上記で開示した実施形態に限定されず、発明的技能を適用する必要なしに添付の特許請求の範囲に開示されている本発明の範囲を越えて当業者によって変更され、向上させられ得る。