(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】バッテリーエナジーステーション、および、その充電管理方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/02 20160101AFI20241210BHJP
H02J 7/04 20060101ALI20241210BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20241210BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H02J7/02 J
H02J7/04 A
H01M10/44 Q
H01M10/48 P
(21)【出願番号】P 2023114681
(22)【出願日】2023-07-12
【審査請求日】2023-07-12
(32)【優先日】2022-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】597127029
【氏名又は名称】光陽工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】王 景弘
(72)【発明者】
【氏名】許 啓輝
(72)【発明者】
【氏名】謝 欣燕
(72)【発明者】
【氏名】侯 一安
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-016516(JP,A)
【文献】特開2011-087430(JP,A)
【文献】特表2014-527390(JP,A)
【文献】特開2012-075247(JP,A)
【文献】特開2015-171219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
H02J 7/04
H01M 10/44
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリーを収納、且つ、充電するのに用いられる電子機器に適用するバッテリーエナジーステーションの充電管理方法であって、前記電子機器は、総電流を有し、
各バッテリーに相応する電力を取得する工程と、
前記各バッテリーの前記電力にしたがって、前記バッテリーに対して、エネルギー分配操作を実行して、前記エネルギー分配操作は、総電流が分配されるまで、最高電力の前記バッテリーから、最低電力の前記バッテリーまで、順次、前記各バッテリーに、
許容可能な最高電流を分配し、残りの電流を、後続のバッテリーに分配する工程、および、
前記各バッテリーに分配される前記充電電流にしたがって、前記個別のバッテリーを充電して、前記バッテリーの少なくとも一部により要求される充電要求を満たす工程、
を有することを特徴とするバッテリーエナジーステーションの充電管理方法。
【請求項2】
さらに、
前記バッテリー中の第一バッテリーの特定信号を受信する工程、および、
前記特定信号に応答して、前記第一バッテリー以外の前記各バッテリーの前記電力を新たに取得するとともに、前記各バッテリーの前記電力にしたがって、前記エネルギー分配操作を再実行する工程、
を有することを特徴とする請求項1に記載のバッテリーエナジーステーションの充電管理方法。
【請求項3】
前記特定信号が用いられて、前記第一バッテリーがフル充電されたこと、あるいは、前記第一バッテリーに相応する前記充電要求の変化を通知することを特徴とする請求項2に記載のバッテリーエナジーステーションの充電管理方法。
【請求項4】
さらに、
前記各バッテリーの前記電力が、第一所定電力レベルより大きいか否か判断する工程、および、
第二バッテリーの前記電力が、前記第一所定電力レベルより大きいとき、前記エネルギー分配操作から、前記第二バッテリーを排除する工程、
を有することを特徴とする請求項1に記載のバッテリーエナジーステーションの充電管理方法。
【請求項5】
さらに、
バッテリー要求を受信する工程と、
前記バッテリー要求に応答して、前記バッテリーから、第二所定電力レベルより大きい電力の少なくとも一つの候補バッテリーを選択する工程と、
前記候補バッテリーを、前記バッテリーエナジーステーションから取り出す工程、
を有することを特徴とする請求項1に記載のバッテリーエナジーステーションの充電管理方法。
【請求項6】
さらに、
ネットワークにより、クラウドサーバーと接続する工程と、
前記クラウドサーバーから、前記総電流の前記情報、および、前記エネルギー分配操作を実行する特定の時点を受信する工程、および、
前記特定の時点で、前記総電流にしたがって、前記エネルギー分配操作を実行する工程、
を有することを特徴とする請求項1に記載のバッテリーエナジーステーションの充電管理方法。
【請求項7】
バッテリーエナジーステーションであって、
総電流を有するエネルギーモジュールと、
複数のバッテリーを有するバッテリー収納システム、および、
前記バッテリー収納システムに結合されて、各バッテリーに対応する電力を得て、各バッテリーの前記電力にしたがって、前記バッテリーに対して、エネルギー分配操作を実行するプロセシングユニット、を有し、
前記エネルギー分配操作は、前記総電流が分配されるまで、最高電力のバッテリーから、最低電力のバッテリーに、順次、
前記各バッテリーに、許容可能な最高電流を分配し、残りの電流を、後続のバッテリーに分配するとともに、各バッテリーに分配される前記充電電流にしたがって、前記個別のバッテリーに充電を実行して、バッテリーの少なくとも一部により要求される少なくとも一つの充電要求を満たすことを特徴とするバッテリーエナジーステーション。
【請求項8】
前記プロセシングユニットはさらに、前記バッテリー中の第一バッテリーの特定信号を受信し、前記特定信号に応答して、前記第一バッテリー以外の各バッテリーの前記電力を取得するとともに、各バッテリーの前記電力にしたがって、前記エネルギー分配操作を実行する工程を有することを特徴とする請求項7に記載のバッテリーエナジーステーション。
【請求項9】
前記プロセシングユニットはさらに、各バッテリーの前記電力が、第一所定電力レベルより大きいか否か判断し、且つ、第二バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きいとき、エネルギー分配操作から、第二バッテリーを排除することを特徴とする請求項7に記載のバッテリーエナジーステーション。
【請求項10】
プロセシングユニットはさらに、ネットワークにより、クラウドサーバーに接続され、前記総電流の前記情報、および、特定の時点を受信して、クラウドサーバーからの、前記エネルギー分配操作を実行するとともに、前記特定の時点で、総電流にしたがって、前記エネルギー分配操作を実行する工程、を有することを特徴とする請求項7に記載のバッテリーエナジーステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーエナジーステーション、および、その充電管理方法(BATTERY ENERGY STATIONS AND CHARGING MANAGEMENT METHODS THEREOF)に関するものであって、特に、特定の充電電流の前提下で、バッテリー充電スケジュールの管理が可能であるバッテリーエナジーステーション、および、その充電管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保全の意識の高まり、および、電気自動車技術の発展に伴い、化石燃料を動力源とする従来の乗り物を代替する、電気エネルギーを動力源とする電気自動車の発展が、徐々に、自動車分野における重要な目標になっており、よって、電気自動車がますます人気になっている。電気自動車の航続距離と使用意欲を増加させるため、多くの国や都市は、すでに、公共の場に、充電ステーション、および、バッテリーエナジーステーションを設置し始め、電動バイク、および/あるいは、電気自動車に、充電やバッテリー交換を提供して、電気自動車の使用をさらに便利にしている。
【0003】
電気自動車の普及に伴い、それに応じて、電力の需要も増加している。現存のパワープラント、および、送電網のアップグレードは、膨大な費用と時間を必要とするので、同時に産業、家庭、公共など、さまざまな分野の電力需要を満たす必要がある場合、既存の送電網には重大な負担がかかり、結果として停電やブラックアウトの危機が増加する。送電網の危機に対応して、パワープラント、および、電力消費者、たとえば、充電ステーション/バッテリーエナジーステーションの製造者は、エネルギー規制同意で協力することができ、たとえば、需要反応によって、送電網で、電力消費を管理する。たとえば、電力消費がピークの時、パワープラントは、関連業者に、電力の需要を削減するように通知して、特定のフィードバックで、業者に報いることができる。
【0004】
一般的に、送電網がオフピーク時(off-peak time)であるとき、電力利用者、たとえば、充電ステーション/バッテリーエナジーステーションは、事前に設定された充電規則にしたがって、充電操作を実行することができる。たとえば、オフピーク時、バッテリーエナジーステーションは、最高効率で、その収納されたバッテリーを充電することができる。しかし、送電網が、ピーク時、且つ、パワープラントと連携しなければならいとき、電力利用者は、特定の充電規則を実行して、エネルギー規則下の電力需要を満たす必要がある。どのようにして、送電網の正常な操作を維持し、且つ、同時に、ユーザーの電力需要を満たすかが、産業が解決する必要がある緊急課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、バッテリーエナジーステーション、および、その充電管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
バッテリーエナジーステーションの一実施形態は、総電流を有するエネルギーモジュール、複数のバッテリーを有するバッテリー収納システム、および、プロセシングユニットを有する。プロセシングユニットは、バッテリー収納システムに結合されて、各バッテリーに相応する電力を取得するとともに、各バッテリーの電力にしたがって、バッテリーに対して、エネルギー分配操作を実行する。エネルギー分配操作は、総電流が分配されるまで、最高電力のバッテリーから、最低電力のバッテリーに、順次、充電電流を分配する。プロセシングユニットは、各バッテリーに分配される充電電流にしたがって、個別のバッテリーに充電を実行して、バッテリーの少なくとも一部により要求される少なくとも一つの充電要求を満たす。
【0007】
本発明の一実施形態による充電管理方法は、複数のバッテリーを収納、且つ、充電するのに用いられる電子機器に適用する。まず、各バッテリーに相応する電力を取得する。その後、各バッテリーの電力にしたがって、バッテリーに対して、エネルギー分配操作を実行し、エネルギー分配操作は、総電流が分配されるまで、最高電力のバッテリーから、最低電力のバッテリーに、順次、充電電流を分配する。その後、各バッテリーに分配される対応する充電電流にしたがって、個別のバッテリーを充電して、バッテリーの少なくとも一部により要求される充電要求を満たす。
【0008】
いくつかの実施形態において、バッテリー中の第一バッテリーの特定信号を受信する。特定信号に応答して、第一バッテリー以外の各バッテリーの電力を改めて取得するとともに、各バッテリーの電力にしたがって、エネルギー分配操作を再実行する。
【0009】
いくつかの実施形態において、特定信号が用いられて、第一バッテリーがフル充電である、あるいは、第一バッテリーの充電要求の変化を通知する。
【0010】
いくつかの実施形態において、各バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きいか否か判断する。第二バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きい場合、第二バッテリーを、エネルギー分配操作から排除する。
【0011】
いくつかの実施形態において、バッテリー要求を受信する。バッテリー要求に応答して、複数のバッテリーから、第二所定電力レベルより大きい電力の少なくとも一つの候補バッテリーを選択するとともに、候補バッテリーを、バッテリーエナジーステーションから取り出す。
【0012】
いくつかの実施形態において、ネットワークにより、クラウドサーバーに接続されるとともに、クラウドサーバーから、総電流の情報、および、エネルギー分配操作を実行する特定の時点を受信し、且つ、特定の時点で、総電流にしたがって、エネルギー分配操作を実行する。
【0013】
本発明の充電管理方法は、プログラムコードの形式により存在する。プログラムコードが機器にロード、且つ、実行されるとき、機器は、本発明の装置を実行する装置になる。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、送電網の正常な操作を維持し、且つ、同時に、ユーザーの電力需要を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明のバッテリーエナジーステーションを示す図である。
【
図2】本発明のもう一つの実施形態によるバッテリーエナジーステーションを示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。
【
図4】本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。
【
図5】本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。
【
図6】本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。
【
図7】本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、添付図面を参照しながら後続の詳細な説明および実施例を参照することによってさらに十分に理解され得る。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態によるバッテリーエナジーステーションの一実施形態を示す図である。本発明のバッテリーエナジーステーション100は、電子機器に適用することができる。
図1に示されるように、バッテリーエナジーステーション100は少なくとも、バッテリー収納システム110、エネルギーモジュール120、ネットワーク接続ユニット130、および、プロセシングユニット140を有する。バッテリー収納システム110は、複数のバッテリー112を収納するとともに、選択的に、バッテリーをロック、あるいは、リリースすることができる特別なメカニズム (図示しない)を有する。バッテリーエナジーステーション100は、バッテリーを、少なくとも一つの電気装置、たとえば、電動バイク、あるいは、電気自動車に提供して、用いる。エネルギーモジュール120は、電気的に、送電網 (図示しない)に結合されて、総電流を得て、バッテリーエナジーステーションに電源を供給し、且つ、プロセシングユニット140の信号に基づいて、バッテリー112を充電することができる。注意すべきことは、バッテリー収納システム110は、各バッテリーに対応する充電モジュールを有し、且つ、充電モジュールは、上電流制限、および/あるいは、下電流制限を有して、対応するバッテリーを充電する。注意すべきことは、いくつかの実施形態において、エネルギーモジュール120は、送電網からバッテリーエナジーステーション100に供給される総電流を自動的に検出するとともに、総電流の情報を、プロセシングユニット140に通知することができることである。ネットワーク接続ユニット130は、ネットワークに接続されるので、バッテリーエナジーステーション100は、ネットワーク接続能力を有する。いくつかの実施形態において、ネットワーク300は、有線ネットワーク、電気通信網、および、ワイヤレスネットワーク、たとえば、Wi-Fi ネットワークである。プロセシングユニット140は、バッテリーエナジーステーション100中の全ハードウェアとソフトウェアの操作を制御するとともに、本発明のバッテリーエナジーステーションの充電管理方法を実行することができ、詳細は以下で記述する。
【0018】
図2は、本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションを示す図である。同様に、本発明のバッテリーエナジーステーション100は、電子機器に適用され、電子機器は、複数のバッテリーを有し、少なくとも一つの電気装置、たとえば、電動バイク、あるいは、電気自動車に提供して用いることができる。バッテリーエナジーステーション100は、
図1と同じコンポーネンツを有し、ここで、説明を省略する。バッテリーエナジーステーション100は、ネットワーク接続ユニット130を用いて、ネットワーク300、たとえば、有線ネットワーク、電気通信網、および、無線ネットワーク、たとえば、Wi-Fiネットワークにより、リモートサーバー200に接続される。認識すべきことは、いくつかの実施形態において、リモートサーバー200は、同時に、同位置、あるいは、異なる位置に位置するその他のバッテリーエナジーステーションを管理することができることである。上記のように、バッテリーエナジーステーション100のエネルギーモジュール120は、送電網からバッテリーエナジーステーション100に供給される総電流を自動的に検出するとともに、プロセシングユニット140に、総電流の情報を通知することができる。いくつかの実施形態において、リモートサーバー200は、ネットワーク300により、バッテリーエナジーステーション100に、総電流の情報を通知することができる。バッテリーエナジーステーション100は、受信した情報にしたがって、充電管理操作を実行することができる。
【0019】
図3は、本発明の一実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。本発明の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法は、複数のバッテリーを収納、且つ、充電する電子機器、たとえば、
図1のバッテリーエナジーステーションに適用可能である。
【0020】
まず、工程S310において、各バッテリーに相応する電力を取得する。認識すべきことは、いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションの充電モジュールは、一信号を、電気的に接続されるバッテリーに送信して、電力レベルを検出して、バッテリーの電力を得ることができることである。その後、工程S320において、各バッテリーの電力にしたがって、バッテリーに対して、エネルギー分配操作を実行する。注意すべき点は、いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、電力消費のピーク時に実行することである。いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、フル充電バッテリーの最速出力、たとえば、バッテリーの電力を、所定の電力レベルに到達させることを目的とする。いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、総電流が分配されるまで、最高電力のバッテリーから、最低電力のバッテリーに、順次、充電電流を分配する。注意すべきことは、いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションのエネルギーモジュールは、送電網からバッテリーエナジーステーションに供給される総電流を自動的に検出することができることである。いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションは、ネットワークにより、リモートサーバーからの総電流の情報を受信することができる。このほか、いくつかの実施形態において、クラウドサーバーはさらに、エネルギー分配操作を実行する特定の時点を送信し、且つ、時点が来たとき、バッテリーエナジーステーションが、エネルギー分配操作を実行する。認識すべきことは、順次、分配された充電電流は、バッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流であることである。残りの電流が、後続のバッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流より小さいとき、残りの電流が、後続のバッテリーに分配されて、充電する。たとえば、総電流が40A、且つ、各バッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流が17Aであるとき、充電電流17Aを、最高電力のバッテリーAに分配する;充電電流17Aを、次に最高の電力のバッテリーBに分配する;且つ、残りの充電電流6Aを、三番目に高い電力のバッテリーCに分配する。バッテリーエナジーステーション中に、まだ、四番目に高い電力のバッテリーDがある場合、このエネルギー分配操作ではバッテリーDに充電電流が分配されない。その後、工程330において、個別のバッテリーに分配された充電電流にしたがって、個別のバッテリーを充電して、バッテリーの少なくとも一部により要求される充電要求を満たす。前述の例のように、バッテリーエナジーステーション中のバッテリーA、バッテリーB、バッテリーC、および、バッテリーDが、同時に、充電の必要があるとき、このエネルギー分配操作により、バッテリーA、バッテリーB、バッテリーCの充電要求を満たすことができる。
【0021】
図4は、本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。本発明の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法は、複数のバッテリーを収納、且つ、充電する電子機器、たとえば、
図1のバッテリーエナジーステーションに適用される。
【0022】
まず、工程S410において、各バッテリーに相応する電力を取得する。同様に、いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションの充電モジュールは、一信号を、電気的に接続されるバッテリーに送信して、電力レベルを検出して、バッテリーの電力を得ることができる。その後、工程S420において、各バッテリーの電力にしたがって、バッテリーに対して、エネルギー分配操作を実行する。同様に、いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、電力消費のピーク時に実行する。いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、フル充電バッテリーの最速出力、たとえば、バッテリーの電力を、所定の電力レベルに到達させることを目的とする。いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、総電流が分配されるまで、最高電力のバッテリーから、最低電力のバッテリーに、順次、充電電流を分配する。同様に、いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションのエネルギーモジュールは、送電網からバッテリーエナジーステーションに供給される総電流を自動的に検出することができる。いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションは、ネットワークにより、リモートサーバーからの総電流の情報を受信することができる。このほか、いくつかの実施形態において、クラウドサーバーはさらに、エネルギー分配操作を実行する特定の時点を送信し、且つ、時点が来たとき、バッテリーエナジーステーションは、エネルギー分配操作を実行する。認識すべきことは、順次、分配された充電電流は、バッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流であることである。残りの電流が、後続のバッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流より小さいとき、残りの電流は、後続のバッテリーに分配されて、充電する。その後、工程S430において、個別のバッテリーに分配された充電電流にしたがって、個別のバッテリーを充電し、バッテリーの少なくとも一部により要求される充電要求に符合する。工程S440において、複数のバッテリー中の特定のバッテリーの特定信号が受信されたか否か判断する。注意すべき点は、いくつかの実施形態において、特定信号は、特定のバッテリーがフル充電されることを通知するのに用いられることである。いくつかの実施形態において、特定信号は、特定のバッテリーに対応する充電要求の変化を通知するのに用いることができる。特定信号が受信されないとき (工程S440で、いいえ)、次の工程S430に進む。特定のバッテリーに対応する特定信号を受信するとき(工程S440で、はい)、工程S450において、特定信号に応答して、特定のバッテリーを排除するとともに、工程S410において、特定のバッテリー以外の各バッテリーの電力を再取得し、工程S420において、各バッテリーの電力にしたがって、エネルギー分配操作を再実行する。バッテリーエナジーステーション中の全バッテリーが、充電操作を完了するまで、充電操作工程を続行する。
【0023】
図5は、本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。本発明の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法は、複数のバッテリーを収納、且つ、充電する電子機器、たとえば、
図1のバッテリーエナジーステーションに適用される。
【0024】
まず、工程S510において、各バッテリーに相応する電力を取得する。同様に、いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションの充電モジュールは、一信号を、電気的に結合されるバッテリーを送信して、電力レベルを検出して、バッテリーの電力を得ることができる。その後、工程S520において、各バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きいか否か判断する。注意すべきことは、第一所定電力レベルは、異なるアプリケーションと要求にしたがって設定できることである。いくつかの実施形態において、第一所定電力レベルは、90%、あるいは、95%に設定される。注意すべきことは、上述の電力レベルは、単に、このケースの例であり、本発明は、それらに制限されないことである。複数のバッテリー中の第二バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きいとき (工程S520で、はい)、工程S530において、第二バッテリーが、エネルギー分配操作から排除される。バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きくないとき (工程S520において、いいえ)、工程S540において、各バッテリーの電力にしたがって、バッテリーに対して、エネルギー分配操作を実行する。同様に、いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、電力消費のピーク時に実行する。いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、フル充電バッテリーの最速出力、たとえば、バッテリーの電力を、所定の電力レベルに到達させることを目的とする。いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、総電流が分配されるまで、最高電力のバッテリーから、最低電力のバッテリーに、順次、充電電流を分配する。同様に、いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションのエネルギーモジュールは、送電網からバッテリーエナジーステーションに供給される総電流を自動的に検出することができる。いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションは、ネットワークにより、リモートサーバーからの総電流の情報を受信することができる。このほか、いくつかの実施形態において、クラウドサーバーはさらに、エネルギー分配操作を実行する特定の時点を送信し、且つ、時点が来たとき、バッテリーエナジーステーションは、エネルギー分配操作を実行する。認識すべきことは、順次、分配された充電電流は、バッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流である。残りの電流が、後続のバッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流より小さいとき、残りの電流は、後続のバッテリーに分配されて、充電する。その後、工程S550において、個別のバッテリーに分配される充電電流にしたがって、個別のバッテリーを充電して、バッテリーの少なくとも一部により要求される少なくとも一つの充電要求を満たす。
【0025】
図6は、本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。本発明の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法は、複数のバッテリーを収納、且つ、充電する電子機器、たとえば、
図1のバッテリーエナジーステーションに適用される。
【0026】
まず、工程S610において、各バッテリーに相応する電力を取得する。同様に、いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションの充電モジュールは、一信号を、電気的に結合されるバッテリーに送信して、電力レベルを検出して、バッテリーの電力を得ることができる。その後、工程S620において、各バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きいか否か判断する。同様に、第一所定電力レベルは、異なるアプリケーション、および、要求にしたがって設定される。複数のバッテリー中の第二バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きいとき (工程S620で、はい)、工程S630において、第二バッテリーは、エネルギー分配操作から排除される。バッテリーの電力が、第一所定電力レベルより大きくないとき (工程S620において、いいえ)、工程S640において、各バッテリーの電力にしたがって、バッテリーに対して、エネルギー分配操作を実行する。同様に、いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、電力消費のピーク時に実行される。いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、フル充電バッテリーの最速出力、たとえば、バッテリーの電力を、所定の電力レベルに到達させることを目的とする。いくつかの実施形態において、エネルギー分配操作は、総電流が分配されるまで、最高電力のバッテリーから、最低電力のバッテリーに、順次、充電電流を分配する。同様に、いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションのエネルギーモジュールは、送電網からバッテリーエナジーステーションに供給される総電流を自動的に検出することができる。いくつかの実施形態において、バッテリーエナジーステーションは、ネットワークにより、リモートサーバーからの総電流の情報を受信することができる。このほか、いくつかの実施形態において、クラウドサーバーはさらに、エネルギー分配操作を実行する特定の時点を送信し、且つ、時点が来たとき、バッテリーエナジーステーションは、エネルギー分配操作を実行する。認識すべきことは、順次、分配された充電電流が、バッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流であることである。残りの電流が、後続のバッテリー/充電モジュールにより要求される、あるいは、許容可能な最高電流より小さいとき、残りの電流が、後続のバッテリーに分配されて、充電する。その後、工程S650のように、個別のバッテリーに分配された充電電流にしたがって、個別のバッテリーを充電して、バッテリーの少なくとも一部により要求される少なくとも一つの充電要求を満たす。その後、工程S660において、複数のバッテリー中の特定バッテリーの特定信号が受信されたか否か判断する。同様に、いくつかの実施形態において、特定信号が用いられて、特定のバッテリーがフル充電されることを通知する。いくつかの実施形態において、特定信号は、特定のバッテリーの充電要求が変化したことを通知するのに用いられる。特定信号が受信されないとき(工程S660で、いいえ)、工程650の操作を継続する。特定のバッテリーに対応する特定信号を受信するとき (工程S660で、はい)、工程S670において、特定信号に応答して、特定のバッテリーを排除し、且つ、工程S610において、特定のバッテリー以外の各バッテリーの電力を再取得するとともに、バッテリーエナジーステーション中の全バッテリーが充電操作を完了するまで、エネルギー分配、および、充電操作を繰り返す。
【0027】
図7は、本発明の別の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法のフローチャートである。本発明の実施形態によるバッテリーエナジーステーションの充電管理方法は、複数のバッテリーを収納、且つ、充電する電子機器、たとえば、
図1のバッテリーエナジーステーションに適用される。この実施形態において、バッテリーエナジーステーションは、ユーザーの要求に応じて、バッテリー除去サービスを提供することができる。
【0028】
まず、工程S710において、バッテリー要求を受信する。注意すべき点は、いくつかの実施形態において、ユーザーは、少なくとも一つの古いバッテリーを、バッテリーエナジーステーションに入れて、このバッテリー要求をトリガーすることができることである。いくつかの実施形態において、ユーザーは、バッテリーエナジーステーションのインターフェースにより、バッテリー要求を生成することができる。次に、工程S720において、バッテリー要求に応答して、少なくとも一つの候補バッテリーを、第二所定電力レベルより大きい対応する電力のバッテリーから選択する。注意すべきことは、第二所定電力レベルは、異なるアプリケーション、および、要求にしたがって設定できることである。いくつかの実施形態において、第二所定電力レベルは、20%、あるいは、25%に設定される。注意すべきことは、上述の電力レベルは、単なるこのケースの一例であり、本発明は、それらに制限されないことである。その後、工程S730において、候補バッテリーを、バッテリーエナジーステーションから取り出す。
【0029】
よって、本発明のバッテリーエナジーステーション、および、その充電管理方法は、特定の充電電流の前提下で、バッテリー充電スケジュールを管理することができ、ピーク時の電力消費下で、送電網の負荷をさらに増加させるのを回避するとともに、同時に、バッテリーエナジーステーションのバッテリー充電、および、ユーザーのバッテリー要求を満たす。
【0030】
本発明の充電管理方法、あるいは、特定の形態、あるいは、その部分は、プログラムコードの形式で存在する。プログラムコードは、実体媒体、たとえば、フロッピーディスク、CD-ROM、ハードドライブ、あるいは、その他の任意の機械可読(たとえば、コンピュータ可読)ストレージ媒体中に含まれる、あるいは、外在形式のコンピュータプログラム製品に制限されない。プログラムコードが、機器、たとえば、コンピュータによりロード、且つ、実行されるとき、この機器は、本発明を実行する装置になる。プログラムコードはさらに、ある伝送媒体、たとえば、電線、あるいは、ケーブル、光ファイバー、あるいは、その他の伝送形態により送信され、プログラムコードが、機器、たとえば、コンピュータにより受信され、且つ、ロードされるとき、機器は、本発明の方法を実行する装置になる。汎用プロセッサで実施されるとき、プログラムコードは、プロセッサと結合して、特定用途向け集積回路に類似して操作する独特な装置を提供する。
【0031】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の思想を脱しない範囲内で各種の変形を加えることができる。
【符号の説明】
【0032】
100…バッテリーエナジーステーション
110…バッテリー収納システム
112…バッテリー
120…エネルギーモジュール
130…ネットワーク接続ユニット
140…プロセシングユニット
200…リモートサーバー
300…ネットワーク
S310、S320、S330…工程
S410、S420、S430、S440、S450…工程
S510、S520、S530、S540、S550…工程
S610、S620、S630、S640、S650、S660、S670…工程
S710、S720、S730…工程