(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】所定数の部品が装着された自動車投光器回路支持体の製造方法
(51)【国際特許分類】
H05K 1/18 20060101AFI20241210BHJP
B23K 1/00 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H05K1/18 A
B23K1/00 330D
B23K1/00 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023156243
(22)【出願日】2023-09-21
【審査請求日】2023-11-08
(32)【優先日】2022-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ハイデン
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト エメリヒ
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ カルクブレンナー
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-289745(JP,A)
【文献】特開2007-88148(JP,A)
【文献】特開2020-57725(JP,A)
【文献】特開2008-91957(JP,A)
【文献】特開2011-42331(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/18
H05K 3/32 - 3/34
B23K 1/00 - 3/08
H01L 23/12 - 23/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定数の部品が装着された自動車投光器回路支持体の製造方法であって、
前記所定数の部品(2’、2”)は所定数のピン(2a)を有し、前記所定数のピン(2a)が前記自動車投光器回路支持体(1)に当該所定数のピン(2a)に対応して形成された所定数の孔(1a)に嵌り込みかつ前記所定数の孔(1a)内において半田接合(3)によって半田付けされることによって、前記所定数の部品(2’、2”)は前記自動車投光器回路支持体(1)に前記所定数のピン(2a)を介して結合され、
前記自動車投光器回路支持体(1)は、溶融半田材料で濡れ可能な所定数の指標面(4)を備えることによって前記半田接合(3)の品質管理をするよう構成されており、
前記方法は、以下のステップ:
a)自動車投光器回路支持体(1)の提供、但し、前記自動車投光器回路支持体(1)は第1外面(1’)と前記第1外面(1’)に向かい合って位置する第2外面(1”)とを有し、前記自動車投光器回路支持体(1)は、結合されるべき前記所定数の部品(2’、2”)の前記所定数のピン(2a)を受容するための前記自動車投光器回路支持体(1)に貫通形成された所定数の孔(1a)を有し、該孔(1a)は、前記第1外面(1’)から、前記第1外面(1’)へ指向された孔入口(1a’)を介して、前記第2外面(1”)において開口する孔出口(1a”)へ延伸し、複数の前記孔出口(1a”)の少なくとも1つのサブセット(Teilmenge)は、溶融半田材料で濡れ可能な夫々少なくとも1つの指標面(4)に結合され、これによって、所定数の指標面(4)が形成される、
b)前記自動車投光器回路支持体(1)への所定数の部品(2’、2”)の装着、但し、前記所定数の部品(2)の前記所定数のピン(2a)はステップa)に応じて対応する前記所定数の孔(1a)に嵌め込まれる、
c)前記所定数の部品(2’、2”)と前記自動車投光器回路支持体(1)とを結合するために半田接合(3)を形成するための半田付けプロセスの実行
を含み、
c1)このために、対応する部品(2’)のピン(2a)が挿通されている各孔(1a)において、半田付けプロセスの進行中に溶融された半田材料(3’)が前記孔入口(1a’)を介して前記孔(1a)を通って前記孔出口(1a”)にまで吸い込まれ、その際、前記所定数の指標面(4)が夫々に割り当てられた孔出口(1a”)を介して対応する孔(1a)を通って出てきた半田材料(3’)と接触(コンタクト)するよう、前記所定数の部品(2’、2”)は配置され、かつ、半田付けプロセスのために存在する半田材料(3’)は前記自動車投光器回路支持体(1)の第1外面(1’)を介して供給されること
を特徴とする、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
半田材料(3’)で濡れ可能な前記指標面(4)は
、銅面として構成されること
を特徴とする、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、
前記指標面(4)は、当該指標面(4)を取り囲む半田止め樹脂層によって境界が形成されていること
を特徴とする、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
各指標面(4)は、前記孔出口(1a”)において境界が形成され及び/又は前記孔出口(1a”)と嵌め込まれたピン(2a)との間に生じるギャップによって形成されるリング部(4a)を有すること
を特徴とする、方法。
【請求項5】
請求項
4に記載の方法において、
所定数の前記指標面(4)は、前記リング部(4a)から半径方向外方へ延伸する直線的な延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)を有すること
を特徴とする、方法。
【請求項6】
請求項
5に記載の方法において、
各指標面(4)毎に、少なくとも4つの延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)が設けられていること、
これらの延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)は、互いに向い合って位置する延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)の仮想の接続線(複数)によって前記リング部(4a)の中心点と交わる少なくとも1つの十字形が形成されるよう、前記リング部(4a)の周りに沿って一定間隔で分散配置されていること
を特徴とする、方法。
【請求項7】
請求項
5に記載の方法において、
各延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)は夫々の長さ(l1、l2、l3、l4)を以って前記リング部(4a)から延出すること、
各長さは10μm~6000μmであること
を特徴とする、方法。
【請求項8】
請求項
5に記載の方法において、
各延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)は夫々の長さ(l1、l2、l3、l4)を以って前記リング部(4a)から延出すること、
同じリング部(4a)に割り当てられている複数の延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)は互いに異なる長さ(l1、l2、l3、l4)を有し、これらの長さは夫々少なくとも20%互いに異なっていること
を特徴とする、方法。
【請求項9】
請求項
5に記載の方法において、
各延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)は0.1mm~0.7mmの幅(b1、b2、b3、b4)を有するこ
と
を特徴とする、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、
各リング部(4a)は、0.8mm~2.5mmの直径及び200μmの厚みを有すること
を特徴とする、方法。
【請求項11】
請求項
5に記載の方法において、
前記リング部(4a)及び/又は前記直線的な延出部は、前記第2外面(1”)に対し平行に配向された面(E)に対し前記孔出口(1a”)の方向へ傾けられているこ
と
を特徴とする、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、
前記平行に配向された面(E)に対して測定される傾斜角(α)は10°~60°であること
を特徴とする、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、
指標面(4)と結合している孔出口(1a”)の少なくとも1つのサブセットは
、シリンダ状の穴部から出発し、前記第2外面(1”)へ向かう方向において円錐状ないし丸められた周面へ移行することによって拡開されており、そのため、夫々、前記第2外面(1”)と前記孔出口(1a”)の境界領域との間で測定される開口角度(β)は90°未満
又は最大で60°であること
を特徴とする、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、
ステップc1)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップ:
d)前記所定数の指標面(4)を検出してX線画像を作成することによる半田接合(3)の検査、但し、前記半田接合(3)の品質の評価のために前記所定数の指標面(4)の濡れの状態が考慮される、
が実行されること
を特徴とする、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、
ステップc)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップ:
d)前記所定数の指標面(4)を検出して光学画像を作成することによる半田接合(3)の検査、但し、前記半田接合(3)の品質の評価のために前記所定数の指標面(4)の濡れの状態が考慮される、
が実行されること
を特徴とする、方法。
【請求項16】
請求項
14に記載の方法において、
ステップd)に応じた検査は自動化されて実行され、かつ、画像の評価のために、コンピュータ支援されたアルゴリズムが実行されること、
前記指標面の濡れ状態が測定され、少なくとも1つの閾値と比較されること
を特徴とする、方法。
【請求項17】
請求項
5に記載の方法において、
ステップd)に応じた検査は自動化されて実行され、かつ、画像の評価のために、コンピュータ支援されたアルゴリズムが実行されること、
前記指標面の濡れ状態が測定され、少なくとも1つの閾値と比較されること、
各延出部(4b1、4b2、4b3、4b4)の濡れの状態が検出されること、
最も長い延出部の長さは、適切な量の半田材料(3’)を選択した場合、当該延出部がその都度完全には濡れていないように、定められ、かつ、最も短い延出部の長さは、適切な量の半田材料(3’)を選択した場合、当該延出部がその都度完全に濡れているように、定められていること、
最も短い延出部の濡れが不完全な場合、半田材料(3’)の供給量を増大するための信号が出力され、かつ、最も長い延出部の濡れが完全な場合、半田材料(3’)の供給量を減少するよう、信号が処理されかつ出力されること
を特徴とする、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法において、
ステップa)とb)の間において、少なくとも、前記自動車投光器回路支持体(1)に貫通形成された所定数の孔入口(1a’)に半田ペースト(3a)が配されること、
ステップb)に応じた装着後、前記半田ペースト(3a)は夫々のピン(2a)によって貫通されていること、
ステップc)に応じた半田付けプロセスは、リフロー半田法を用いて、前記半田ペースト(3a)が溶融され、その結果、この溶融された半田ペースト(3a)から得られる半田材料(3’)が夫々の孔入口(1a’)を通って夫々の孔出口(1a”)にまで吸い込まれるようにして、実行されること
を特徴とする、方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法において、
ステップb)において、前記自動車投光器回路支持体(1)の前記第2外面(1”)は所定数の部品(2”)が装着されること、
ステップc)に応じた半田付けプロセスは、噴流半田を用いて、前記自動車投光器回路支持体(1)の第1外面(1’)が半田付けプロセス中に半田材料(3’)を受容するために半田噴流へ指向され、その結果、半田材料(3’)が夫々の孔入口(1a’)を通って夫々の孔出口(1a”)へと吸い込まれるようにして、実行されること
を特徴とする、方法。
【請求項20】
請求項1~
19の何れかに記載の方法に応じて製造された、所定数の部品(2)を含む自動車投光器回路支持体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2022年10月4日に出願された欧州特許出願第22199521.0号についてのパリ条約上の優先権の利益を主張するものであり、当該出願の全内容は引照を以って本書に繰り込みここに記載されているものとする。
【0002】
本発明は、所定数(任意に選択可能、例えば、1個、2個、3個以上、10個超、20個超等)の部品が装着された自動車投光器回路支持体(回路基板)の製造方法に関し、該方法において、
前記所定数の部品(例えばコネクタ(Stecker)、冷却器、電子部品(チップ、IC、コンデンサ、コイル、抵抗器等))は所定数のピン(例えば部品当たり1つ、2つ又は3つ以上)を有し、前記所定数のピンが前記自動車投光器回路支持体に当該所定数のピンに対応して形成された所定数の孔に嵌り込みかつ前記所定数の孔内において半田接合によって半田付けされることによって、前記所定数の部品は前記自動車投光器回路支持体に前記所定数のピンを介して結合され、
前記自動車投光器回路支持体は、溶融半田材料で濡れ可能な所定数の(ぬれ指標(wetting indicator)とも称される)指標面(例えば、自動車投光器回路支持体当たり少なくとも1つの指標面;孔の個数にまで達し得る任意の数の指標面を設けることができる)を備えることによって前記半田接合の品質管理をするよう構成されており、
前記方法は、以下のステップ:
a)自動車投光器回路支持体の提供、但し、前記自動車投光器回路支持体は第1外面と前記第1外面に向かい合って位置する第2外面とを有し、前記自動車投光器回路支持体は、結合されるべき前記所定数の部品の前記所定数のピンを受容するための前記自動車投光器回路支持体に貫通形成された所定数の孔を有し、該孔は、前記第1外面から、前記第1外面へ指向された孔入口を介して、前記第2外面において開口する孔出口へ延伸し、複数の前記孔出口の少なくとも1つのサブセット(Teilmenge)は、溶融半田材料で濡れ可能な夫々少なくとも1つの指標面に結合(接続)され、これによって、所定数の指標面が形成される、
b)前記自動車投光器回路支持体への所定数の部品の装着(取付け)、但し、前記所定数の部品の前記所定数のピンはステップa)に応じて対応する前記所定数の孔に嵌め込まれる、
c)前記所定数の部品と前記自動車投光器回路支持体とを(機械的、電気的及び/又は熱的に)結合するために半田接合を形成するための半田付けプロセスの実行
を含む。
【背景技術】
【0003】
自動車において使用されている回路支持体は、(走行時の振動の結果としての)増大した機械的負荷にも、より荒々しい環境の影響(例えば強い湿度及び温度変動)にも晒されている。これらの増大した負荷に対し、関係のあるコンポーネント及びその半田接合は耐えなければならない。従って、使用される装置が耐えなければならない格別に厳しい要求が自動車分野において妥当する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半田接合の品質の検査のために、半田材料で濡れ可能な指標面(Indikatorflaechen)を使用することは既知になっている。半田接合の品質管理における困難性(難点)は、指標面を包囲する半田部位の半田材料は通常は直接的に供給されたものであるため、指標面は、従来は、当該指標面の直ぐ近くの周囲における半田部位の濡れ性に対する指標に過ぎなかったということである。指標面から離れている半田接合の品質については、従来は、不正確な結果ないし表示(Aussagen)しか提示できなかった。
【0006】
それ故、本発明の課題はこの欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の視点により、所定数の部品が装着された自動車投光器回路支持体の製造方法が提供される。該方法において、
前記所定数の部品は所定数のピンを有し、前記所定数のピンが前記自動車投光器回路支持体に当該所定数のピンに対応して形成された所定数の孔に嵌り込みかつ前記所定数の孔内において半田接合によって半田付けされることによって、前記所定数の部品は前記自動車投光器回路支持体に前記所定数のピンを介して結合され、
前記自動車投光器回路支持体は、溶融半田材料で濡れ可能な所定数の指標面を備えることによって前記半田接合の品質管理をするよう構成されており、
前記方法は、以下のステップ:
a)自動車投光器回路支持体の提供、但し、前記自動車投光器回路支持体は第1外面と前記第1外面に向かい合って位置する第2外面とを有し、前記自動車投光器回路支持体は、結合されるべき前記所定数の部品の前記所定数のピンを受容するための前記自動車投光器回路支持体に貫通形成された所定数の孔を有し、該孔は、前記第1外面から、前記第1外面へ指向された孔入口を介して、前記第2外面において開口する孔出口へ延伸し、複数の前記孔出口の少なくとも1つのサブセット(Teilmenge)は、溶融半田材料で濡れ可能な夫々少なくとも1つの指標面に結合(接続)され、これによって、所定数の指標面が形成される、
b)前記自動車投光器回路支持体への所定数の部品の装着(取付け)、但し、前記所定数の部品の前記所定数のピンはステップa)に応じて対応する前記所定数の孔に嵌め込まれる、
c)前記所定数の部品と前記自動車投光器回路支持体とを結合するために半田接合を形成するための半田付けプロセスの実行
を含み、
c1)このために、対応する部品のピンが挿通されている各孔において、半田付けプロセスの進行中に溶融された半田材料が前記孔入口を介して前記孔を通って前記孔出口にまで吸い込まれ、その際、前記所定数の指標面が夫々に割り当てられた孔出口を介して対応する孔を通って出てきた半田材料と接触(コンタクト)するよう、前記所定数の部品は配置され、かつ、半田付けプロセスのために存在する半田材料は前記自動車投光器回路支持体の第1外面を介して供給されること
を特徴とする(形態1)。
本発明の第2の視点により、本発明の方法によって製造された、所定数の部品を含む自動車投光器回路支持体が提供される(形態20)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に本発明の好ましい形態を示す。
(形態1)上記本発明の第1の視点参照。
(形態2)形態1に記載の方法において、
半田材料で濡れ可能な前記指標面は、好ましくは前記指標面を取り囲む半田止め樹脂層によって境界が形成されている銅面として構成されることが好ましい。
(形態3)形態2に記載の方法において、
前記指標面は、当該指標面を取り囲む半田止め樹脂層によって境界が形成されていることが好ましい。
(形態4)形態1に記載の方法において、
各指標面は、前記孔出口において境界が形成され及び/又は前記孔出口と嵌め込まれたピンとの間に生じるギャップによって形成されるリング部を有することが好ましい。
(形態5)形態4に記載の方法において、
所定数の前記指標面は、前記リング部から半径方向外方へ延伸する直線的な延出部を有することが好ましい。
(形態6)形態5に記載の方法において、
各指標面毎に、少なくとも4つの延出部が設けられていること、
これらの延出部は、互いに向い合って位置する延出部の仮想の接続線(複数)によって前記リング部の中心点と交わる少なくとも1つの十字形が形成されるよう、前記リング部の周りに沿って一定間隔で分散配置されていることが好ましい。
(形態7)形態5に記載の方法において、
各延出部は夫々の長さを以って前記リング部から延出すること、
各長さは10μm~6000μmであることが好ましい。
(形態8)形態5に記載の方法において、
各延出部は夫々の長さを以って前記リング部から延出すること、
同じリング部に割り当てられている複数の延出部は互いに異なる長さを有し、これらの長さは夫々少なくとも20%互いに異なっていることが好ましい。
(形態9)形態5に記載の方法において、
各延出部は0.1mm~0.7mmの幅を有することが好ましい。
(形態10)形態9に記載の方法において、
各リング部は、0.8mm~2.5mmの直径及び200μmの厚みを有することが好ましい。
(形態11)形態5に記載の方法において、
前記リング部及び/又は前記直線的な延出部は、前記第2外面に対し平行に配向された面に対し前記孔出口の方向へ傾けられていることが好ましい。
(形態12)形態11に記載の方法において、
前記平行に配向された面に対して測定される傾斜角は10°~60°であることが好ましい。
(形態13)形態1に記載の方法において、
指標面と結合している孔出口の少なくとも1つのサブセットは、シリンダ状の穴部から出発し、前記第2外面へ向かう方向において円錐状ないし丸められた周面へ移行することによって拡開されており、そのため、夫々、前記第2外面と前記孔出口の境界領域との間で測定される開口角度は90°未満又は最大で60°であることが好ましい。
(形態14)形態1に記載の方法において、
ステップc1)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップ:
d)前記所定数の指標面を検出してX線画像を作成することによる半田接合の検査、但し、前記半田接合の品質の評価のために前記所定数の指標面の濡れの状態が考慮される、
が実行されることが好ましい。
(形態15)形態1に記載の方法において、
ステップc)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップ:
d)前記所定数の指標面を検出して光学画像を作成することによる半田接合の検査、但し、前記半田接合の品質の評価のために前記所定数の指標面の濡れの状態が考慮される、
が実行されることが好ましい。
(形態16)形態14に記載の方法において、
ステップd)に応じた検査は自動化されて実行され、かつ、画像の評価のために、コンピュータ支援されたアルゴリズムが実行されること、
前記指標面の濡れ状態が測定され、少なくとも1つの閾値と比較されることが好ましい。
(形態17)形態5に記載の方法において、
各延出部の濡れの状態が検出されること、
最も長い延出部の長さは、適切な量の半田材料を選択した場合、当該延出部がその都度完全には濡れていないように、定められ、かつ、最も短い延出部の長さは、適切な量の半田材料を選択した場合、当該延出部がその都度完全に濡れているように、定められていること、
最も短い延出部の濡れが不完全な場合、半田材料の供給量を増大するための信号が出力され、かつ、最も長い延出部の濡れが完全な場合、半田材料の供給量を減少するよう、信号が処理されかつ出力されることが好ましい。
(形態18)形態1に記載の方法において、
ステップa)とb)の間において、少なくとも、前記自動車投光器回路支持体に貫通形成された所定数の孔入口に半田ペーストが配されること、
ステップb)に応じた装着(取付け)後、前記半田ペーストは夫々のピンによって貫通されていること、
ステップc)に応じた半田付けプロセスは、リフロー半田法を用いて、前記半田ペーストが溶融され、その結果、この溶融された半田ペーストから得られる半田材料が夫々の孔入口を通って夫々の孔出口にまで吸い込まれるようにして、実行されることが好ましい。
(形態19)形態1に記載の方法において、
ステップb)において、前記自動車投光器回路支持体の前記第2外面は所定数の部品が装着されること、
ステップc)に応じた半田付けプロセスは、噴流(ウェーブ)半田を用いて、前記自動車投光器回路支持体の第1外面が半田付けプロセス中に半田材料を受容するために半田噴流へ指向され、その結果、半田材料が夫々の孔入口を通って夫々の孔出口へと吸い込まれるようにして、実行されることが好ましい。
(形態20)上記本発明の第2の視点参照。
【0009】
上記の課題は冒頭に列記したタイプの方法によって解決される。該方法においては、本発明に応じ、ステップc)は特徴(Aspekt)c1)で構成される。これによれば、対応する部品のピンが挿通されている各孔において、半田付けプロセスの進行中に溶融された半田材料が孔入口を介して孔を通って孔出口にまで吸い込まれ、その際、所定数の指標面の(1つ以上の)指標面が夫々に割り当てられた孔出口を介して対応する孔を通って出てきた半田材料と接触(コンタクト)するよう、とりわけ、配される半田材料の量が十分である限り、指標面を濡らすよう、所定数の部品は配置され、かつ、半田付けプロセスのために存在する半田材料は自動車投光器回路支持体の第1外面を介して供給される。
【0010】
従って、指標面は半田材料が供給される(自動車投光器回路支持体の)面の反対側に位置する面に配されているため、指標面の検査は半田接合(部)全体の品質について結論付けること(Rueckschluss)を可能にする。つまり、指標面が十分に濡れていれば、この状態は、十分な量の半田材料が孔に供給され、当該孔を通過して指標面にまで導かれた(到達した)ことを意味する(示す)。溶融した半田材料の孔の内部における及び指標面への伸展は、毛管力、重力の利用及び(例えば濡らされるべき面を銅で形成する場合のような)当該面の有利な表面濡れ性によって促進されることができる。リフロー半田法を利用する場合(「ピン・イン・ペースト(pin in paste)」)は、半田材料は、ステップb)に応じた装着の前に既に半田ペーストの形で配される。これに対し、噴流半田(法)(Wellenloeten)を使用する場合、半田材料は、半田付けプロセスの進行中に初めて供給される、即ち、ステップb)後に供給される。
【0011】
とりわけ、半田材料で濡れ可能な指標面は、好ましくは指標面を取り囲む半田止め樹脂層によって境界が形成されている銅面として構成されることが可能である。銅面は、大抵は、仕上げ(Finish)、即ち表面コーティング/表面処理が施されている。これは、例えば、HAL(Hot Air Leveling)、錫/銀/金による化学コーティング、ガルバニックコーティング等であり得る。そのように表面処理された銅面も本発明においては「銅面」として理解されかつそのように称される。濡れ可能な面は半田止め樹脂によって境界が形成されるか、又は、濡れ可能な面は単に濡れ可能な面の形で境界が形成される(フリーエッチングされた(freigeaetzt)銅構造(複数)は典型的な回路基板製造プロセスに適合する)。濡れ可能な面に重ならず、そのため、境界の形成も行わない半田止め樹脂フリー構成(配置)もある。
【0012】
更に、各指標面は、孔出口において境界が形成され及び/又は孔出口と嵌め込まれたピンとの間に生じるギャップによって形成されるリング部を有することが可能である。検査における一基準は、リング部の完全な濡れであり得る。
【0013】
とりわけ、所定数の指標面は、リング部から半径方向外方へ延伸する直線的な延出部を有することが可能である。外方へとは、この場合、リング中心から離れる(遠ざかる)ことを意味する。かくして、突出する延出部は簡単に検出することができるため、指標面の検査は簡単化される。
【0014】
更に、各指標面毎に、少なくとも4つの延出部が設けられていること、これらの延出部は、互いに向い合って位置する延出部の仮想の接続線(複数)によってリング部の中心点と交わる少なくとも1つの十字形が形成されるよう、リング部の周りに沿って一定間隔で分散配置されることが可能である。延出部(複数)の使用は、半田部位の品質検査の正確性(精度)の向上及び/又は(検査の)容易化を可能にする。とりわけ、各延出部は夫々の長さを以ってリング部から延出すること、各長さは10μm~6000μmであることが可能である。更に、各延出部は夫々の長さを以ってリング部から延出すること、同じリング部に割り当てられている複数の延出部は互いに異なる長さを有し、これらの長さは夫々少なくとも20%互いに異なっていることが可能である。これにより、配された半田材料の実際量を求めることができ、この実際量は、例えば、目標量と比較され、適合化されることができる。とりわけ、各延出部は0.1mm~0.7mmの幅を有すること、各リング部は、有利には、0.8mm~2.5mmの直径及び200μmの厚み(環幅)を有することが可能である。ここで、幅は、長さに対し直角をなす方向において測定される。用語「厚み(環幅)」は(リングの)外半径と内半径の差として理解されるものである。ここに示した寸法の範囲は格別に有利であることが判明した。
【0015】
更に、リング部及び/又は直線的な延出部は、第2外面に対し平行に配向された面に対し孔出口の方向へ傾けられていること、有利には、平行に配向された面に対して測定される傾斜角は10°~60°であることが可能である。これにより、半田材料は専ら直角の移行(部)と比べてより平らに近い(緩い)角度で孔出口から指標面に到達することができるため、半田材料による指標面の濡れは容易化される。
【0016】
とりわけ、指標面と結合している孔出口の少なくとも1つのサブセット(Teilmenge)は、有利にはシリンダ状の穴部から出発し、第2外面へ向かう方向において円錐状ないし丸められた(即ち周面への移行部が丸められ(面取りされ)ている)周面へ移行することによって拡開されており、そのため、夫々、第2外面と孔出口の境界領域との間で測定される開口角度は90°未満、有利には最大で60°であることが可能である。これにより、半田材料は専ら直角の穴(ボア)と比べてより平らに近い(緩い)角度で指標面に到達できるので、半田材料による指標面の濡れは容易化される。
【0017】
更に、ステップc1)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップが実行されることが可能である:
d)所定数の指標面を検出してX線画像を作成することによる半田接合の検査、但し、半田接合の品質の評価のために所定数の指標面の濡れの状態が考慮される。
【0018】
とりわけ、ステップc)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップが実行されることが可能である:
d)所定数の指標面を検出して光学画像を作成することによる半田接合の検査、但し、半田接合の品質の評価のために所定数の指標面の濡れの状態が考慮される。この場合、例えば、カメラ撮影を実行することが可能である。更に、X線撮影と組み合わせることも原理的には可能である。これに対し補充的に(付加的に)又は代替的に、検査者によるマニュアルでの(手作業による)視覚による検査を行うことも可能である。
【0019】
更に、ステップd)に応じた検査は自動化されて実行され、かつ、画像の評価のために、コンピュータ支援されたアルゴリズムが実行されること、指標面の濡れ状態が測定され、少なくとも1つの予め設定可能な閾値と比較されることが可能である。
【0020】
とりわけ、各延出部の濡れの状態が検出されること、最も長い延出部の長さは、適切な量の半田材料を選択した場合、当該延出部がその都度完全には濡れていないように、定められ、かつ、最も短い延出部の長さは、適切な量の半田材料を選択した場合、当該延出部がその都度完全に濡れているように、定められていること、最も短い延出部の濡れが不完全な場合、半田材料の供給量を増大するための信号が出力され、かつ、最も長い延出部の濡れが完全な場合、半田材料の供給量を減少するよう、信号が処理されかつ出力されることが可能である。指標面が十分には濡れていない場合、半田材料の供給は、例えば、ペーストプリント(印刷)の場合はより多くのペースト量を塗布することによって又は噴流半田による供給の増大によって、増大される。かくして、本方法において使用される半田量は繰り返し適合化されることができる。従って、本方法が継続的に実行されると、適切な範囲の半田材料量が供給されることができる―(部品が)装着される(取付けられる)自動車投光器回路支持体の製造の際の僅かなずれは、(部品が)装着される(取付けられる)次の自動車投光器回路支持体の製造の際に補償(解消)されることができる。残りの(その他の)延出部(複数)の濡れの程度は、適切な半田量の微調整のために考慮することができる。有利には、(ある延出部における)(半田)量の増分は次に(半田量が)多い延出部に対し20%~100%であり得る。半田材料の供給は、半田付け温度及び/又は半田付けプロセスの持続時間の操作によっても影響を及ぼされ得る。そのため、例えば、半田の溶融は、リフロー炉における温度ないし温度プロファイルを介しても操作されることができる。半田の組成も指標面への半田の流動性に影響を及ぼす。
【0021】
更に、ステップa)とb)の間において、少なくとも、自動車投光器回路支持体に貫通形成された所定数の孔入口に半田ペーストが配されること、ステップb)に応じた装着(取付け)後、半田ペーストは夫々のピンによって貫通されていること、ステップc)に応じた半田付けプロセスは、リフロー半田法を用いて、半田ペーストが溶融され、その結果、この溶融された半田ペーストから得られる半田材料が夫々の孔入口を通って夫々の孔出口にまで吸い込まれるようにして、実行されることが可能である。この「ピン・イン・ペースト(Pin in Paste)」技術の大きな利点は、部品(複数)がリフロー半田付けプロセスを介して半田付けされることができるという状況にある。例えば噴流半田(法)のような他の(代替的な)プロセスと比べると、更に、部品が半田ペーストに付着することによって装着後半田付けプロセスに至るまでより良好にその位置に保持されるという利点が得られる。
【0022】
これに対し代替的に、ステップb)において、自動車投光器回路支持体の第2外面は所定数の部品が装着されること、ステップc)に応じた半田付けプロセスは、噴流半田(法)を用いて、自動車投光器回路支持体の第1外面が半田付けプロセス中に半田材料を受容するために半田噴流へ指向され、その結果、半田材料が夫々の孔入口を通って夫々の孔出口へと吸い込まれるようにして、実行されることが可能である。指標面(複数)は、(孔面を除く)更なる電気的面(複数)との電気的な作用的(有効な)コンタクトをする必要はないが、これらの面は他の導電性の面(複数)との更なる結合のために完全に使用可能である。突出する指標面(複数)は、これらが、回路基板面に対し垂直に(直角方向に)見た場合に、部品(複数)と重ならないよう、即ち、回路基板への部品(複数)の垂直(方向)投影が指標面(複数)と重ならないよう、有利な態様で配置される。その際、半田噴流(ウェーブ)が半田で濡らされることが望まれる回路基板の局所的に特定された位置に制限される最大(meist)選択的半田付け法も使用可能である。
【0023】
更に、本発明は、本発明の方法に応じて製造された、所定数の部品を含む自動車投光器回路支持体(回路基板)に関する。明示的に排除されていない限り、本方法において列記された回路支持体及び部品の構造的特徴は全て、回路支持体(及び部品)の部分(構成要素)でもあり得る。
【0024】
指標面(Indikatorflaechen)は、濡れ可能な流出領域(Auslaufbereiche)と称することも可能である。更に、以下の視点(複数)もなお構成可能である:指標面は、外方へ向かって尖るよう延在すること、又は、丸められた角を有することができる。
【0025】
本発明は、以下において、図面に具体的に示されている例示的かつ非限定的な実施形態ないし実施例を用いて詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】(a):本発明の方法のために(本発明の方法が実行可能に)構成された自動車投光器回路支持体の一例の上面の平面図;(b):
図1(a)の自動車投光器回路支持体の下面の平面図。
【
図2】(a)~(c):リフロー半田法で使用するための
図1(及び2)の回路支持体の一部分の複数の異なる状態についての断面図。
【
図4a】リフロー半田法で使用するために代替的に構成された自動車投光器回路支持体の一例の(断面)図。
【
図4b】
図4(a)の回路支持体において作られた半田接合の一例の(断面)図。
【
図5】(a):噴流式半田付け法(Wellenloetverfahren)の使用のための、本発明の方法のために(本発明の方法が実行可能に)構成された自動車投光器回路支持体の更なる一例の上面の平面図;(b):
図5(a)の回路支持体の下面の平面図。
【
図6a】第1状態の一例にある
図5(a)及び(b)の回路支持体の断面図。
【
図6b】第2状態の一例にある
図5(a)及び(b)の回路支持体の断面図。
【
図6c】第3状態の一例にある
図5(a)及び(b)の回路支持体の断面図。
【
図6d】第4状態の一例にある
図5(a)及び(b)の回路支持体の詳細断面図。
【
図7a】噴流式半田付け法での使用のために代替的に構成された自動車投光器回路支持体の一例の(断面)図。
【
図7b】第2状態の一例にある
図7(a)の回路支持体の詳細断面図。
【
図8】(a)~(g):指標面(複数)及びそれらの濡れ状態の例。
【
図9】(a)~(c):指標面内の傾斜部(Abschraegungen)の例。
【
図10】(a)、(b):傾斜部の製造についての2つの例。
【実施例】
【0027】
以下の図においては、別段の定めがない限り、同じ図面参照符号は同じ特徴を表す。
【0028】
図1(a)は、本発明の方法のために(本発明の方法が実行可能に)構成された自動車投光器回路支持体(回路基板)1の一例の、この例では第1外面1’とも称される、上面1’の平面図である。支持体1は、所定数の部品2’及び2xが装着されて(取付けられて)いる。部品2xは表面実装部品として構成されている。これに対し、部品2’は、当該部品2’と自動車投光器回路支持体1とを結合するピン(複数)2aを有するが、この結合は、該ピン2aが自動車投光器回路支持体1に該ピン2aに対応して形成された所定数の孔1aに嵌り込み、その中で半田接合3(
図2(c)参照)によって半田付けされることによってなされる。
【0029】
図1(b)は、
図1(a)の自動車投光器回路支持体1の、この例では第2外面1”とも称される、下面の平面図である。
【0030】
図2(a)~(c)は、リフロー半田法で使用するための
図1(及び2)の回路支持体1の一部分の複数の異なる状態についての断面図である。自動車投光器回路支持体1は、溶融半田材料で濡れ可能な所定数の指標面4を備えることによって半田接合(部)(複数)3の品質管理をするよう構成されており、本発明の方法は以下のステップを含む:
a)自動車投光器回路支持体1の提供、但し、自動車投光器回路支持体1は第1外面1’と第1外面1’に向かい合って位置する第2外面1”とを有し、自動車投光器回路支持体1は、結合されるべき所定数の部品2’、2”のピン(複数)2aを受容するための、該自動車投光器回路支持体1に貫通形成された所定数の孔1aを有し、該孔1aは、第1外面1’から、第1外面1’へ指向された孔入口1a’を介して、第2外面1”において開口する孔出口1a”へと延伸し、複数の孔出口1a”の少なくとも1つのサブセット(小群ないし部分集合:Teilmenge)は、溶融半田材料で濡れ可能な夫々少なくとも1つの指標面4に結合(接続)され、これによって、所定数の指標面4が形成される、
b)自動車投光器回路支持体1への所定数の部品2’、2”の装着(取付け)、但し、部品(複数)2のピン(複数)2aはステップa)に応じて対応する所定数の孔1aに嵌め込まれる、
c)所定数の部品2’、2”と自動車投光器回路支持体1とを結合するために半田接合(複数)3を形成するための半田付けプロセスの実行(
図2(c)参照)。
【0031】
半田材料3’は、ここで、半田接合(部)を形成するために、後に溶融される半田ペースト3aの形で存在する。この例では、リフロー半田法が使用される。
図2(c)において明確に分かるように、部品2’のピン2aが挿通されている各孔1aにおいて、半田付けプロセスの進行中に溶融された半田材料3’が孔入口1a’を介して孔1aを通って孔出口1a”にまで吸い込まれ、更に、所定数の指標面4のうちの(1つ以上の)指標面4が夫々に割り当てられた孔出口1a”を介して対応する孔1aを通って出てきた半田材料3’と接触(コンタクト)し、ここで、指標面4を濡らすよう、部品2’は配置され、かつ、半田付けプロセスのために存在する半田材料3’は自動車投光器回路支持体1の第1外面1’を介して供給される。
図2(a)は、支持体1がまだ半田ペースト3aが配されていない状態の一例を示す。
図2(b)は、半田ペースト3aが既に配されており、部品2x、2’が適切な位置へもたらされているが、ペースト3aの溶融はまだ行われていない状態の一例を示す。
図2(c)は、ペースト3aが溶融し、硬化した半田材料3’を含む半田接合(部)3へと変化した最終状態の一例を示す。換言すれば、この方法では、ステップa)とb)の間において、少なくとも、自動車投光器回路支持体1に貫通形成された所定数の孔入口1a’に半田ペースト3aが配され、ステップb)に応じた装着(取付け)後、半田ペースト3aは夫々のピン2aによって貫通されており、ステップc)に応じた半田付けプロセスはリフロー半田法によって、とりわけ、半田ペースト3aが溶融され、その結果、それから得られる半田材料3’が夫々の孔入口1a’を通って夫々の孔出口1a”にまで吸い込まれるように、実行される。
【0032】
図3は、この方法で形成された半田接合(部)3の詳細な(側断面)図である。指標面4は、この場合、半田材料によって極めて良好に濡れており、指標面4はリング部4a及びこれに結合した延出部(複数)を有するが、例示的に、延出部は図面参照符号4b2が付記されている。例示的な指標面の詳細図の一例は例えば
図8aからも見出すことができる。
図3に応じた半田接合(部)3は、連続的であり(durchgaengig)、含有異物(Einschluessen)がなく、従って、良好な品質を有する。半田材料は孔1aを完全に充填しており、該孔1aを通って指標面4にまで十分に広がっている。
図3に応じた指標面4の濡れ状態は、半田接合(部)が極めて良好に形成されていることを示唆している(示している)。
【0033】
図4aは、リフロー半田法で使用するための代替的に構成された自動車投光器回路支持体1の一例の(側断面)図である。
図4bは、
図4aに応じた回路支持体1において形成された半田接合(部)3の一例の(側断面)図であるが、半田接合(部)3は、この場合、
図3における半田材料の量よりもより少ない量の半田材料を有する。
図3に応じた実施形態の場合とは異なり、
図4a及び
図4bに応じた実施形態では、リング部4a及び(例示的に延出部4b2で表された)直線的な延出部(複数)は、第2外面1”に対し平行に配向された面Eに対し孔出口1a”の方向へ傾けられており、有利には、平行に配向された面に対して測定される傾斜角αは10°~60°である。更に、
図4a及び
図4bにおいて見出すことができるように、指標面4と結合している孔出口1a”は、有利にはシリンダ状の穴部から出発し、第2外面1”へ向かう方向において円錐状ないし丸められた周面へ移行することによって拡開されており、そのため、第2外面1”と孔出口1a”の境界領域との間で測定される開口角度βは90°未満、有利には最大で60°である。この例では、孔出口1a”の円錐状に傾斜した周面は直接的にリング部4a及び延出部(複数)へ移行するため、角度αとβは一致する。
【0034】
半田材料3’によって濡れ可能な指標面4は、好ましくは当該指標面4を取り囲む半田止め樹脂層によって境界が形成されている銅面として構成されることが可能である。
【0035】
図5(a)は、噴流式半田付け法(Wellenloetverfahren)の使用のための、本発明の方法のために(本発明の方法が実行可能に)構成された自動車投光器回路支持体(回路基板)1の更なる一例の上面の平面図である。
図5(b)は、
図5(a)の回路支持体1の下面の平面図である。ステップb)において、自動車投光器回路支持体1の第2外面1”は部品(複数)2”が装着される(取付けられる)。既述のリフロー半田法の場合とは異なり、ここでは、ステップc)に応じた半田付けプロセスは噴流半田によって、詳しくは、自動車投光器回路支持体1の第1外面1’は半田付けプロセス中に半田材料3’を受容するために半田噴流へ指向され(向けられ)、その結果、半田材料3’が夫々の孔入口1a’を通って夫々の孔出口1a”へと吸い込まれるように、実行される。このために使用される半田噴流は回路支持体1の選択された領域に局所的に制限(限定)されることも可能である。従って、(リフロー半田法の場合と同様に)部品(複数)を支持体1の両面に配設することができる。
【0036】
図6a~
図6dは、
図5(a)及び
図5(b)に応じた回路支持体1の、時間的に続いて生じる4つの状態の側断面図である。
図6aは装着(取付け)プロセスを示す。
図6bは部品(複数)2”が回路支持体1に載置(装着)された状態の一例を示す。これらの部品のピン2aは、この場合、孔1aを完全に貫通して突出し、かくして、噴流半田浴(溶融物)の半田材料の受容を支援(促進)することができる。
図6cは、支持体1が噴流半田浴の形での半田材料3’の上方へ導かれる様子(仕方)を示し、
図6dは、半田材料3’がピン2aに接触し、ピン2aに沿って孔1aを通って吸い込まれる瞬時のスナップショット(Momentaufnahme)の一例を示す。指標面4は、この例では、支持体1の上面に存在する。基本的には、指標面4は、半田材料3’が供給される供給面(供給側)の反対側にある面に配置される。このようにして、指標面4の濡れが半田材料3’による孔1aの通り抜けの進捗(成功)を示唆する(の指標となる)ことが保証される。
【0037】
図7aは、噴流式半田付け法での使用のために代替的に構成された自動車投光器回路支持体1の一例の(側断面)図である。この実施形態の場合も、噴流式半田付け法が使用されるが、
図6a~
図6dの場合とは異なり、孔1aは、指標面4へ向かって円錐状に拡開されている。これについては、
図4a及び
図4bについて既に説明されている。
【0038】
図7bは、半田材料3’が孔1aを通って、具体的には、孔入口1a’から孔出口1a”へと吸い込まれている第2の一状態における、
図7aに応じた回路支持体1の詳細な(側)断面図である。円錐状の拡開によって、半田材料3’はより容易に指標面4に至ることができ、そのため、検査の際により高い精度(正確性)を達成することができる。
【0039】
図8(a)~(g)は、例示的な指標面(複数)4及びそれらの濡れ状態並びに夫々それらに受容されたピン2aを示す。各指標面4は、孔出口1a”において境界が形成され及び/又は孔出口1a”と嵌め込まれたピン2aとの間に生じるギャップによって構成され
図8(a)に破線で概略的に示されたリング部4aを有することが可能である。指標面4は、リング部4aから半径方向外方へ延伸する直線的な延出部4b1、4b2、4b3、4b4を有する。ここでは、指標面4は丁度4つの延出部4b1、4b2、4b3、4b4を有し、これらの延出部4b1、4b2、4b3、4b4はリング部4aの周りに沿って一様に(一定間隔で)分布(配置)されており、そのため、互いに向い合って位置する延出部4b1、4b2、4b3、4b4の仮想の接続線(複数)によって、リング部4aの中心点と交わる少なくとも1つの十字形が形成される。各延出部4b1、4b2、4b3、4b4は夫々の長さl1、l2、l3、l4を以ってリング部4aから延出するが、各長さは10μm~6000μmである。延出部4b1、4b2、4b3、4b4は互いに異なる長さl1、l2、l3、l4を有し、これらの長さは夫々少なくとも20%互いに異なっている。このようにして、指標面の濡れ状態は格別に正確に検出されることができる。各延出部4b1、4b2、4b3、4b4は、有利には、0.1mm~0.7mmの幅b1、b2、b3、b4を有し、各リング部4aは、有利には、0.8mm~2.5mmの直径及び200μmの厚み(リング幅)を有する。
【0040】
図8(b)には、小さな範囲において半田材料3’で濡れている矩形の横断面を有するピンの一例が示されている。尤も、その内側境界が丁度半田材料3’のきわで境界付けられているリング部4aはまだ濡れていない。
図8(c)では、既により大きな量の半田材料3’が存在するが、リング部4aは(一部は濡れているが)まだ完全には濡れていない。
図8(d)でようやく、リング部は完全に濡れているが、これに対し、延出部(複数)はまだ濡れていない。
図8(e)及び
図8(f)は、理想的な量の半田材料3’が孔1aを通過し、指標面4が延出部(複数)と共に濡れている理想状態の一例を夫々表すことができる。
図8(g)の場合、すべての延出部が完全に濡れており、この状態から、余剰及び半田塊(Loetklumpen)の形成を回避するために、半田材料3’の量は減少可能であることを推論することができる。
【0041】
図9(a)~(c)は指標面(複数)4の内部における例示的な傾斜部(複数)を示す。これらの傾斜部はハッチングが付された面の形で示されている。例えば(部分)円錐形状の形の傾斜部は、リング部4aのみ(
図9(a))、延出部のみ(
図9(b))、又は、延出部(複数)へと移行するリング部の領域のみ(
図9(c))に相当することができる。
【0042】
図10(a)及び(b)は、傾斜部ないし溝が、具体的には例えばボーリング(
図10(a)参照)又は例えば丸鋸ないしフライス(
図10(b)参照)によって、形成されることができる様子を示す2つの例を示す。
【0043】
本発明は半田接合(部)(複数)の検査を可能にする。このために、ステップc1)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップが実行される:d)所定数の指標面4を検出してX線画像(複数)を作成することによる半田接合(部)(複数)3の検査、但し、半田接合(部)(複数)3の品質の評価のために指標面(複数)4の濡れの状態が考慮される。これに対し補充的に又は代替的に、ステップc)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップが実行される:d)所定数の指標面4を検出して光学画像(複数)を作成することによる半田接合(部)(複数)3の検査、但し、半田接合(部)(複数)3の品質の評価のために指標面(複数)4の濡れの状態が考慮される。
【0044】
ステップd)に応じた検査は自動化されて実行可能であり、画像の評価のために、コンピュータ支援されたアルゴリズムが実行可能であるが、指標面の濡れ状態が測定され、少なくとも1つの閾値と比較されることができる。有利には、各延出部4b1、4b2、4b3、4b4の濡れの状態が検出されるが、最も長い延出部の長さは、適切な量の半田材料3’を選択した場合、当該延出部がその都度完全には濡れないように、定められ、最も短い延出部の長さは、適切な量の半田材料3’を選択した場合、当該延出部がその都度完全に濡れるように、定められ、最も短い延出部の濡れが不完全な場合、半田材料3’の供給量を増大するための信号が出力され、最も長い延出部の濡れが完全な場合、半田材料3’の供給量を減少するよう、信号が処理されかつ出力される。指標面(複数)が十分には濡れていない場合、半田材料の供給は、例えば、ペーストプリントの場合はより多くの量のペーストの塗布によって又は噴流半田による供給の増大によって、増大され、そして、(上記の)信号によって、例えば、後に繰り返される製造は適合化されることができる。従って、本方法が継続的に実行されると、適切な範囲の半田材料量が供給されることができる―(部品が)装着される(取付けられる)自動車投光器回路支持体の製造の際の僅かなずれは、(部品が)装着される(取付けられる)次の自動車投光器回路支持体の製造の際に既に補償(解消)されることができる。残りの(その他の)延出部(複数)の濡れの程度は、適切な半田量の微調整のために考慮することができる。
【0045】
本発明は、更に、本発明の方法に応じて製造された、所定数の部品2を備えた自動車投光器回路支持体1、及び、本発明の自動車投光器回路支持体1を含む自動車投光器に関する。本方法において言及された回路支持体1及び上記のコンポーネント(複数)の構造的特徴はすべて、回路支持体1ないし回路支持体1に向けられた装置の部分であり得る。
【0046】
本発明は、図示の実施形態には限定されず、特許請求の範囲の全保護範囲によって定義される。また、本発明ないし実施形態の個々の視点(ないし局面)は個別に採用することも、互いに組み合わせることも可能である。特許請求の範囲におけるあり得る図面参照符号は例示的なものであり、かつ、特許請求の範囲を限定することなく、特許請求の範囲の可読性の容易化のためにのみ役立つ。
【0047】
本発明は以下の付記として記載可能である。
[付記1]所定数の部品が装着された自動車投光器回路支持体の製造方法。
前記所定数の部品は所定数のピンを有する。前記所定数のピンが前記自動車投光器回路支持体に当該所定数のピンに対応して形成された所定数の孔に嵌り込みかつ前記所定数の孔内において半田接合によって半田付けされることによって、前記所定数の部品は前記自動車投光器回路支持体に前記所定数のピンを介して結合される。
前記自動車投光器回路支持体は、溶融半田材料で濡れ可能な所定数の指標面を備えることによって前記半田接合の品質管理をするよう構成されている。
前記方法は、以下のステップを含む:
a)自動車投光器回路支持体の提供。但し、前記自動車投光器回路支持体は第1外面と前記第1外面に向かい合って位置する第2外面とを有する。前記自動車投光器回路支持体は、結合されるべき前記所定数の部品の前記所定数のピンを受容するための前記自動車投光器回路支持体に貫通形成された所定数の孔を有する。該孔は、前記第1外面から、前記第1外面へ指向された孔入口を介して、前記第2外面において開口する孔出口へ延伸する。複数の前記孔出口の少なくとも1つのサブセット(Teilmenge)は、溶融半田材料で濡れ可能な夫々少なくとも1つの指標面に結合(接続)され、これによって、所定数の指標面が形成される。
b)前記自動車投光器回路支持体への所定数の部品の装着(取付け)。但し、前記所定数の部品の前記所定数のピンはステップa)に応じて対応する前記所定数の孔に嵌め込まれる。
c)前記所定数の部品と前記自動車投光器回路支持体とを結合するために半田接合を形成するための半田付けプロセスの実行。
c1)このために、対応する部品のピンが挿通されている各孔において、半田付けプロセスの進行中に溶融された半田材料が前記孔入口を介して前記孔を通って前記孔出口にまで吸い込まれ、その際、前記所定数の指標面が夫々に割り当てられた孔出口を介して対応する孔を通って出てきた半田材料と接触(コンタクト)するよう、前記所定数の部品は配置され、かつ、半田付けプロセスのために存在する半田材料は前記自動車投光器回路支持体の第1外面を介して供給される。
[付記2]上記の、とりわけ付記1に記載の方法において、
半田材料で濡れ可能な前記指標面は、好ましくは前記指標面を取り囲む半田止め樹脂層によって境界が形成されている銅面として構成される。
[付記3]上記の、とりわけ付記1又は2に記載の方法において、
各指標面は、前記孔出口において境界が形成され及び/又は前記孔出口と嵌め込まれたピンとの間に生じるギャップによって形成されるリング部を有する。
[付記4]上記の、とりわけ付記3に記載の方法において、
所定数の前記指標面は、前記リング部から半径方向外方へ延伸する直線的な延出部を有する。
[付記5]上記の、とりわけ付記4に記載の方法において、
各指標面毎に、少なくとも4つの延出部が設けられている。
これらの延出部は、互いに向い合って位置する延出部の仮想の接続線(複数)によって前記リング部の中心点と交わる少なくとも1つの十字形が形成されるよう、前記リング部の周りに沿って一定間隔で分散配置されている。
[付記6]上記の、とりわけ付記4又は5に記載の方法において、
各延出部は夫々の長さを以って前記リング部から延出する。
各長さは10μm~6000μmである。
[付記7]上記の、とりわけ付記4~6の何れかに記載の方法において、
各延出部は夫々の長さを以って前記リング部から延出する。
同じリング部に割り当てられている複数の延出部は互いに異なる長さを有し、これらの長さは夫々少なくとも20%互いに異なっている。
[付記8]上記の、とりわけ付記4~7の何れかに記載の方法において、
各延出部は0.1mm~0.7mmの幅を有する。
各リング部は、有利には、0.8mm~2.5mmの直径及び200μmの厚みを有する。
[付記9]上記の、とりわけ付記4~8の何れかに記載の方法において、
前記リング部及び/又は前記直線的な延出部は、前記第2外面に対し平行に配向された面に対し前記孔出口の方向へ傾けられている。
有利には、前記平行に配向された面に対して測定される傾斜角は10°~60°である。
[付記10]上記の、とりわけ付記1~9の何れかに記載の方法において、
指標面と結合している孔出口の少なくとも1つのサブセットは、有利にはシリンダ状の穴部から出発し、前記第2外面へ向かう方向において円錐状ないし丸められた周面へ移行することによって拡開されており、そのため、夫々、前記第2外面と前記孔出口の境界領域との間で測定される開口角度は90°未満、有利には最大で60°である。
[付記11]上記の、とりわけ付記1~10の何れかに記載の方法において、
ステップc1)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップが実行される:
d)前記所定数の指標面を検出してX線画像を作成することによる半田接合の検査。但し、前記半田接合の品質の評価のために前記所定数の指標面の濡れの状態が考慮される。
[付記12]上記の、とりわけ付記1~11の何れかに記載の方法において、
ステップc)に応じた半田付けプロセスの実行後、以下のステップが実行される:
d)前記所定数の指標面を検出して光学画像を作成することによる半田接合の検査。但し、前記半田接合の品質の評価のために前記所定数の指標面の濡れの状態が考慮される。
[付記13]上記の、とりわけ付記11又は12に記載の方法において、
ステップd)に応じた検査は自動化されて実行され、かつ、画像の評価のために、コンピュータ支援されたアルゴリズムが実行される。
前記指標面の濡れ状態が測定され、少なくとも1つの閾値と比較される。
[付記14]上記の、とりわけ付記4及び13[付記4を引用する付記13]に記載の方法において、
各延出部の濡れの状態が検出されること、
最も長い延出部の長さは、適切な量の半田材料を選択した場合、当該延出部がその都度完全には濡れていないように、定められ、かつ、最も短い延出部の長さは、適切な量の半田材料を選択した場合、当該延出部がその都度完全に濡れているように、定められている。
最も短い延出部の濡れが不完全な場合、半田材料の供給量を増大するための信号が出力され、かつ、最も長い延出部の濡れが完全な場合、半田材料の供給量を減少するよう、信号が処理されかつ出力される。
[付記15]上記の、とりわけ付記1~14の何れかに記載の方法において、
ステップa)とb)の間において、少なくとも、前記自動車投光器回路支持体に貫通形成された所定数の孔入口に半田ペーストが配される。
ステップb)に応じた装着(取付け)後、前記半田ペーストは夫々のピンによって貫通されている。
ステップc)に応じた半田付けプロセスは、リフロー半田法を用いて、前記半田ペーストが溶融され、その結果、この溶融された半田ペーストから得られる半田材料が夫々の孔入口を通って夫々の孔出口にまで吸い込まれるようにして、実行される。
[付記16]上記の、とりわけ付記1~14の何れかに記載の方法において、
ステップb)において、前記自動車投光器回路支持体の前記第2外面は所定数の部品が装着される。
ステップc)に応じた半田付けプロセスは、噴流半田を用いて、前記自動車投光器回路支持体第1外面が半田付けプロセス中に半田材料を受容するために半田噴流へ指向され、その結果、半田材料が夫々の孔入口を通って夫々の孔出口へと吸い込まれるようにして、実行される。
[付記17]
付記1~16の何れかに記載の方法によって製造された、所定数の部品を含む自動車投光器回路支持体。
【0048】
本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(「非選択」を含む。)が可能である。すなわち、本発明は、特許請求の範囲及び図面を含む全開示、本発明の技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【0049】
更に、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を実施形態及び図示の実施例に限定することは意図していない。
【0050】
更に、上記の文献の全内容は引照を以って本書に繰り込みここに記載されているものとする。
【符号の説明】
【0051】
1 自動車投光器(前照灯等)回路支持体(回路基板)
1’ 第1外面
1” 第2外面
1a 孔
1a’ 孔入口
1a” 孔出口
2a ピン
3 半田接合(部)
3’ 半田材料
3a 半田ペースト
4 指標面
4a リング部
4b1、4b2、4b3、4b4 延出部