(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】UE節電のために無線リンク手順を適応させる方法
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20241210BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20241210BHJP
H04W 56/00 20090101ALI20241210BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20241210BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20241210BHJP
H04W 76/27 20180101ALI20241210BHJP
H04W 48/20 20090101ALI20241210BHJP
【FI】
H04W52/02 110
H04W88/02 151
H04W56/00 130
H04W16/28
H04W72/231
H04W76/27
H04W48/20
(21)【出願番号】P 2023524653
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(86)【国際出願番号】 EP2021079420
(87)【国際公開番号】W WO2022084544
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-07-07
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】タンガラサ, サンタン
(72)【発明者】
【氏名】カズミ, ムハンマド アリ
(72)【発明者】
【氏名】上坂 和義
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/204463(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/164720(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信デバイス(100、1310、1400、1530、1540、1691、1692、1730)によって実施される方法であって、
前記通信デバイス(100)によって実施されるべき無線リンク手順(RLP)の第1の動作モードおよび第2の動作モードと関連付けられた基準を取得すること(800)
であって、前記第1の動作モードが、前記RLPを実施する緩和動作モードを含み、前記第2の動作モードが、前記RLPを実施する通常動作モードを含む、ことと、
前記基準に基づいて、前記RLPを実施するのに前記第1の動作モードおよび前記第2の動作モードのうち1つを選択すること(802)
であって、前記基準は同期外れ(OOS)検出を含む、ことと、
前記選択に基づいて、前記第1の動作モードまたは前記第2の動作モードに従って前記RLPを実施すること(804)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記基準が、前記通信デバイス(100)が前記第1の動作モードに従って前記RLPを実施することができるシナリオと関連付けられた、基準の第1のセットを含み、
前記基準が、前記第1の動作モードに従って前記RLPを動作させるときに前記RLPの性能に影響を及ぼす条件と関連付けられた、基準の第2のセットを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の動作モードに従って前記RLPを動作させるときに前記RLPの性能に影響を及ぼす条件が、ビーム障害検出、同期(IS)検出、同期外れ(OOS)検出、候補ビーム検出、および無線リンク障害トリガのうち1つまたは複数を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記基準を取得することが、上位レイヤシグナリングを介してネットワークノード(200、300)から前記基準を取得することを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記基準を取得することが、前記通信デバイス(100)が無線ネットワークのセルに初めて入ること、または前記無線ネットワークにおいてセル変更を実施することのうち1つに応答して、前記基準を取得することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記基準を取得することが、前記通信デバイス(100)が無線リソース制御(RRC)状態の間で切り替えることに応答して、前記基準を取得することを含む、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記緩和動作モードが、
前記通常動作モードの通常測定期間を超える緩和された測定期間、
前記通常動作モードの参照信号測定精度レベルを超える緩和された参照信号測定精度レベル、
前記通常動作モードのRLP指示を送出する通常の周期性を超える、RLP指示を送出する緩和された周期性、および/または
前記通常動作モードの通常評価期間を延長する緩和された評価期間
のうち1つまたは複数を含む、請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記RLPが、無線リンクモニタリング(RLM)手順およびリンク回復(LR)手順のうち1つを含む、請求項1から
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の動作モードおよび前記第2の動作モードと関連付けられた前記基準を取得すること(800)が、前記第1の動作モードと関連付けられた基準の第1のセット、および前記第2の動作モードと関連付けられた基準の第2のセット
を取得することを含み、前記RLPを実施するのに前記第1の動作モードまたは前記第2の動作モードの1つを選択すること(802)が、
前記基準の第1のセットにおける少なくとも1つの第1の基準が満たされること、かつ、前記基準の第2のセットにおける少なくとも1つの第2の基準が満たされることに応答して、前記第1の動作モードでRLPを実施することと、
前記基準の第1のセットにおける少なくとも1つの第1の基準が満たされないこと、かつ/または前記基準の第2のセットにおける少なくとも1つの第2の基準が満たされないことに応答して、前記第2の動作モードでRLPを実施することと
を含む、請求項1から
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の動作モードで動作している間、特定の数の同期外れ指示の検出に応答して、もしくはT310タイマーをトリガすると、または閾値を超えるリンク品質低下もしくはモビリティ状態変化を観察すると、前記第2の動作モードに戻ること
をさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記基準の第1のセットが、前記通信デバイス(100)の速度、
および無線ネットワークのセル内における前記通信デバイス(100)のロケーショ
ンのうち1つもしくは複数に基づく、請求項
9または
10に記載の方法。
【請求項12】
通信デバイス(100、1310、1400、1530、1540、1691、1692、1730)によって実施される方法であって、
前記通信デバイス(100)によって実施されるべき第1の無線リンク手順(RLP)および第2のRLPと関連付けられた基準を取得すること(1100)
であって、前記第1のRLPが無線リンクモニタリング(RLM)手順を含み、前記第2のRLPがリンク回復(LR)手順を含む、ことと、
前記基準に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、前記第1のRLPおよび前記第2のRLPを実施するかどうかを決定すること(1102)
であって、前記第1の動作モードが緩和動作モードを含み、前記第2の動作モードが通常動作モードを含み、前記基準は同期外れ(OOS)検出を含む、ことと、
前記決定に基づいて、前記第1の動作モードまたは前記第2の動作モードに従って前記第1のRLPおよび前記第2のRLPを実施すること(1104)と
を含む、方法。
【請求項13】
前記LR手順が、ビーム障害検出、候補ビーム検出、およびL1-RSRP報告のうち1つまたは複数を含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記緩和動作モードが、
前記通常動作モードの通常測定期間を超える緩和された測定期間、
前記通常動作モードの参照信号測定精度レベルを超える緩和された参照信号測定精度レベル、
前記通常動作モードのRLP指示を送出する通常の周期性を超える、RLP指示を送出する緩和された周期性、および/または
前記通常動作モードの通常評価期間を延長する緩和された評価期間
のうち1つまたは複数を含む、請求項
12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記基準が、前記通信デバイス(100)が前記第1の動作モードに従って前記第1のRLPおよび前記第2のRLPを実施することができるシナリオと関連付けられた、基準の第1のセットを含み、
前記基準が、前記第1の動作モードに従って前記第1のRLPおよび前記第2のRLPを動作させるときに、前記第1のRLPおよび前記第2のRLPの性能に影響を及ぼす条件と関連付けられた、基準の第2のセットを含む、
請求項
12から
14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のRLPおよび前記第2のRLPの性能に影響を及ぼ
す条件が、ビーム障害検出、同期(IS)検出、同期外れ(OOS)検出、候補ビーム検出、および無線リンク障害トリガのうち1つまたは複数を含む、請求項
12から
15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のRLPおよび前記第2のRLPと関連付けられた前記基準を取得すること(800)が、前記第1の動作モードと関連付けられた基準の第1のセット、および前記第2の動作モードと関連付けられた基準の第2のセット
を取得することを含み、前記RLPを実施するのに前記第1の動作モードまたは前記第2の動作モードの1つを選択すること(802)が、
前記基準の第1のセットにおける少なくとも1つの第1の基準が満たされること、かつ、前記基準の第2のセットにおける少なくとも1つの第2の基準が満たされることに応答して、前記第1の動作モードで前記第1のRLPおよび前記第2のRLPを実施することと、
前記基準の第1のセットにおける少なくとも1つの第1の基準が満たされていないこと、かつ/または前記基準の第2のセットにおける少なくとも1つの第2の基準が満たされていないことに応答して、前記第2の動作モードで前記第1のRLPおよび前記第2のRLPを実施することと
を含む、請求項
12から
16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の動作モードで動作している間、特定の数の同期外れ指示の検出に応答して、もしくはT310タイマーをトリガすると、または閾値を超えるリンク品質低下もしくはモビリティ状態変化を観察すると、前記第2の動作モードに戻ること
をさらに含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
前記基準の第1のセットが、前記通信デバイス(100)の速度、
および無線ネットワークのセル内における前記通信デバイス(100)のロケーショ
ンのうち1つもしくは複数に基づく、請求項
17または
18に記載の方法。
【請求項20】
前記基準に基づいて、前記第1の動作モードまたは前記第2の動作モードに従って、前記第1のRLPおよび前記第2のRLPを実施するかどうかを決定することが、
無線ネットワークのセル内で動作する前記通信デバイス(100)と関連付けられた情報を取得すること(1200)と、
前記基準および前記情報に基づいて、前記第1の動作モードまたは前記第2の動作モードに従って、前記第1のRLPおよび前記第2のRLPを実施するかどうかを決定すること(1202)と
を含む、請求項
12から
19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
処理回路(103、1320、1401、1560、1738)と、
前記処理回路と結合されたメモリ(105、1330、1415)とを備え、前記メモリが、前記処理回路によって実行されると、請求項1から
11のいずれか一項に記載の動作を前記通信デバイスに実施させる、命令を含む
通信デバイス(100、1310、1400、1530、1540、1691、1692、1730)。
【請求項22】
請求項1から
11のいずれか一項に従って実施するように適応された、通信デバイス(100、1310、1400、1530、1540、1691、1692、1730)。
【請求項23】
処理回路(103、1320、1401、1560、1738)と、
前記処理回路と結合されたメモリ(105、1330、1415)とを備え、前記メモリが、前記処理回路によって実行されると、請求項
12から
20のいずれか一項に記載の動作を前記通信デバイスに実施させる、命令を含む
通信デバイス(100、1310、1400、1530、1540、1691、1692、1730)。
【請求項24】
請求項
12から
20のいずれか一項に従って実施するように適応された、通信デバイス(100、1310、1400、1530、1540、1691、1692、1730)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、通信に関し、より詳細には、無線通信をサポートする、通信方法ならびに関連デバイスおよびノードに関する。より具体的には、本開示は、ユーザ機器(UE)による消費電力を低減するように、無線リンク手順を適応させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新無線(New Radio:NR)における無線リンクモニタリング(RLM)評価は、ネットワークによって設定された8RLM以下の参照信号(RLM-RS)リソースに基づいて実施される。その場合、
・ 1つのRLM-RSリソースは、1つのSS/PBCH(同期信号/物理ブロードキャストチャネル)ブロック、または1つのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソース/ポートのどちらかであることができる。
・ RLM-RSリソースは、UE特異的に設定される。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)試験仕様(TS)38.133 V16.5.0に従って、無線リンク手順は次のものに適用可能である。
・ スタンドアロン型新無線(SA NR)、新無線デュアルコネクティビティ(NR-DC)、およびNR-E-UTRA(NRエボルブドUMTS(ユニバーサル移動電話システム)地上無線アクセス)デュアルコネクティビティ(NE-DC)動作モードのプライマリセル(PCell)、
・ NR-DCおよびEN-DC動作モードのプライマリセカンダリセル(PSCell)。
【0003】
SS/PBCHブロックはさらに、周期的にUEをネットワークと同期させ、チャネル情報を獲得するための、チャネル/信号(たとえば、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、PBCH、PBCHのための復調用参照信号(DMRS)、CSI-RSなど)を含む。そのようなチャネル/信号は、ディスカバリ参照信号(DRS)と呼ばれる同時送信バーストで送信される。DRSは、特定の周期性、たとえば20ms、40ms、80ms、160msなどで、基地局によって周期的に送信される。各同期信号ブロック(SSB)、または周期的に起こるSSBベースの測定タイミング設定(SMTC)機会は、1つまたは複数のSSB/PBCH信号を包含する。SMTCは、たとえば、SS/PBCHブロック、またはSIB1を送信するためのSSB、CSI-RS、PDSCHを包含する。UEには、キャリアのセルにおけるSSBに関する、SMTCと呼ばれる情報が設定され、該情報は、SMTCの周期性、SMTC機会の時間長または持続時間、参照時間(たとえば、サービングセルのSFN(システムフレーム数))に対するSMTCの時間オフセットを含む。
【0004】
UEには、1つまたは複数のRLM-RSリソースが設定され、リソースそれぞれに対して、UEは、セルのダウンリンク無線リンク品質をモニタリングする目的のため、ダウンリンク無線リンク品質(たとえば、信号対雑音比(SNR)、信号対干渉雑音比(SINR)、参照信号受信電力(RSRP))を推定し、それを閾値QoutおよびQin(仮説的な物理ダウンリンク制御チャネルブロック誤り率(PDCCH BLER))と比較するものとする。より具体的には、UEは、最近のOOS評価期間(TEvaluate_out)を通じて推定された設定済みRLM-RSリソースにおけるダウンリンク無線リンク品質が、TEvaluate_out評価期間内の閾値Qoutよりも悪くなるかどうかを評価できるものとし、また、UEは、最近のIS評価期間(TEvaluate_in)を通じて推定された設定済みRLM-RSリソースにおけるダウンリンク無線リンク品質が、TEvaluate_in評価期間内の閾値Qinよりも良くなるかどうかを評価できるものとする。
【0005】
周波数範囲#2(FR2)(mm波、たとえば、24GHz~52.6GHzの周波数の場合)では、RLM評価期間はさらに、Rxビーム掃引係数Nを適用し、その場合、UEは、RLM-RSを測定するため、異なるRxビーム設定でRLM-RSの受信を試みているものと仮定される。Nの例は8である。これは、FR2におけるOOSおよびIS評価期間が、周波数範囲#1(FR1)(たとえば、400MHz~7GHzの周波数)における対応するOOSおよびIS評価期間のN倍の長さであることを意味する。
【0006】
NRにおけるビーム管理(BM)は、送信および受信のためにビーム接続を維持する手順である。ビーム管理は、互換可能にリンク回復手順とも呼ばれる。ビーム管理は、ビームに関連する手順、たとえば、ビーム確立、ビーム障害回復、およびビーム指示(またはビーム報告)、のうち1つまたは複数を広く含む。
【0007】
ビーム確立は、UEがネットワークに接続するときに最良の(最も強い)ビームを選択する手順である。ビームを識別するために、基地局(gNB)は、ビームごとに異なるSS/PBCHブロックおよび/またはCSI-RSを送信する。ビーム確立は、通常、UEが最初のセル検索を実施するのと同時に実施される。最初のセル検索で、UEは、最も強いSS/PBCHブロックを検索し、該ブロックはビームIDに対応するので、時間ドメインにおけるそのロケーションを識別する。UEがビームを発見した後、UEは、このビームを使用してネットワークへの接続を試みる。UEがネットワークに接続する間、UEは、接続ビームのダウンリンクのリンク品質を測定する。リンク品質レベルが閾値未満である場合、UEはビーム障害をトリガし、ビーム回復手順を開始する。
【0008】
ビーム障害回復は、チャネル条件の変化、たとえばUEロケーションの変化または回転により、現在のビームが弱くなったときに、UEが同じセル内のビームを更新するときの手順である。ビーム指示は、UEがビーム条件(たとえば、ビームにおける受信信号電力)をCSI報告としてネットワークに報告する手順である。
【0009】
3GPP TS38.133 V16.5.0に従って、ビーム管理手順は次のものに適用可能である:
・ スタンドアロン(SA)、新無線デュアルコネクティビティ(NR-DC)、または新無線エボルブドUMTS地上無線アクセスデュアルコネクティビティ(NE-DC)動作モードのPCell、
・ NR-DC、およびエボルブドユニバーサル地上無線アクセスと新無線デュアルコネクティビティ(EN-DC)動作モードのPSCell、あるいは
・ キャリアアグリゲーションのSCell。
【0010】
ビーム回復手順は、UEがモニタリングしているビームが弱くなったときにビーム接続を回復する手順である。UEは、サービングセルの周期的SS/PBCHブロックおよび/またはCSI-RSリソース(q0)のチャネル品質を測定する。測定された品質が、10%の仮説的PDCCH BLERに対応する閾値Qout_LR未満である場合、UEの物理レイヤは、ビーム障害を媒体アクセス制御(MAC)レイヤに示す。このイベントはビーム障害検出(BFD)と呼ばれる。
【0011】
FR2では、BFD評価期間はさらに、Rxビーム掃引係数Nを適用し、その場合、UEは、BFD-RSを測定するため、異なるRxビーム設定でRLM-RSの受信を試みているものと仮定される。Nの例は8である。これは、FR2におけるBFD評価期間が、FR1におけるBFD評価期間のN倍の長さであることを意味する。
【0012】
BFD後、UEは、サービングセルにおける候補ビーム検出(q1)のため、設定されたCSI-RSおよび/またはSS/PBCHブロックリソースから候補ビームを検索する。UEは、L1-RSRPがネットワークからシグナリングされる閾値rsrp-Thresholdを上回る、q1のビームのうち1つを決定する。この手順は候補ビーム検出(CBD)と呼ばれる。
【0013】
PCell/PSCellで新しいビームを決定した後、UEは、選択されたビームを、UEがSS/PBCHブロックおよび/またはCSI-RSリソースに対応する物理ランダムアクセス制御チャネル(PRACH)でランダムアクセスプリアンブルを送信するランダムアクセス手順を用いて報告する。SCellで新しいビームを決定した後、UEは、選択されたビームを、媒体アクセス制御(MAC)制御エレメントMAC CEでビーム障害回復(BFR)メッセージを用いて報告する。
【0014】
FR2では、CBD評価期間はさらに、受信機(Rx)ビーム掃引係数Nを適用し、その場合、UEは、CBD-RSを測定するため、異なるRxビーム設定でCBD-RSの受信を試みているものと仮定される。Nの例は8である。Nは、FR1におけるCBD評価と同じ、設定されたセルに依存するスケーリングファクターである。これは、FR2におけるCBD評価期間が、FR1におけるCBD評価期間のN倍の長さであることを意味する。
【0015】
NRにおけるL1-RSRP報告はCSI報告手順の一部であり、UEは、設定された数のビームの受信電力を報告する。ネットワークは、情報を使用して、データ(PDCCH/PDSCH)を送信するのにどのビームが使用されるべきかを決定する。L1-RSRP報告は、周期的、非周期的、または半永続として設定される。周期的報告の場合、UEは、ネットワークによって設定された周期性に従って、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)上でL1-RSRPを送信するものとする。非周期的L1-RSRP報告の場合、UEは、UEがダウンリンク制御情報(DCI)でCSI要求を受信した後、PUSCH上でL1-RSRPを送信するものとする。半永続L1-RSRP報告の場合、UEは、上位レイヤによって指定された周期性に従って、PUSCHまたはPUCCH上でL1-RSRP報告を送信するものとする。半永続報告の場合、UEは、設定された数の報告送信後、L1-RSRP報告を停止する。報告期間はTReportによって与えられる。
【0016】
FR2では、L1-RSRP測定期間はさらに、Rxビーム掃引係数Nを適用し、その場合、UEは、SSBを測定するため、異なるRxビーム設定でSSBの受信を試みているものと仮定される。Nの例は8である。これは、FR2におけるL1-RSRP測定期間が、FR1におけるL1-RSRP測定のN倍の長さであることを意味する。
【0017】
L1-RSRP報告と同様に、L1-SINR報告もCSI報告手順の一部であり、UEは、チャネル測定リソース(CMR)の受信電力と干渉測定リソース(IMR)の受信電力との比を報告する。3GPPは、CMRがSSBまたはCSI-RSであり、IMRが非ゼロ電力CSI-RS(NZP-CSI-RS)またはゼロ電力CSI-RS(ZP-CSI-RS)であると仮定する。
【0018】
FR2では、L1-SINR測定期間はさらに、Rxビーム掃引係数Nを適用し、その場合、UEは、SSBおよびIMRを測定するため、異なるRxビーム設定でSSBおよびIMRの受信を試みているものと仮定される。Nの例は8である。これは、FR2におけるL1-SINR測定期間が、FR1におけるL1-SINR測定のN倍の長さであることを意味する。L1-RSRP報告およびL1-SINR報告は両方とも、ビーム指示またはビーム報告の一部である。
【0019】
UEがサービングセルとの信頼できる通信を維持することを担保する、RRC CONNECTED状態における基本的手順のうち2つは、上述したような無線リンクモニタリング(RLM)およびビーム管理(BM)である。RLM手順およびBM手順は両方とも、UEが、周期的にまたは少なくとも特定の周期性で、たとえば無線フレームごとに、間欠受信(DRX)サイクルごとに、BM/RLM-RS送信周期性ごとに、特定のステップまたはアクティビティを実施することを要する。そのようなアクティビティの例は、測定を実施すること、測定を処理すること(たとえば、閾値と比較すること)、イベント/指示をトリガすること、評価の成果に基づいて新しい手順をトリガすることなどである。そのような頻繁な測定および/または処理アクティビティは、UEの消費電力を著しく増加させる可能性がある。低モビリティまたは静止のシナリオでは、UEは、限定されたモビリティを有するかまたはモビリティを有さないことが予期される。そのようなシナリオでは、UEが経験する無線状態は、時間に伴って大幅には変化しないことがある。したがって、すべてのシナリオで常に短い周期性でRLMおよび/またはBM手順のための測定を実施することで、UEの消費電力およびUEの処理が増加する。それ故、UEの消費電力およびUEの処理を減少させながら、UEがRLMおよび/またはBM手順を実施できるようにすることが必要とされている。
【発明の概要】
【0020】
発明概念のいくつかの実施形態によれば、通信デバイスによって実施される方法は、通信デバイスによって実施されるべき無線リンク手順(RLP)の第1の動作モードおよび第2の動作モードと関連付けられた基準を取得することを含む。方法は、基準に基づいて、RLPを実施するため、第1の動作モードおよび第2の動作モードのうち1つを選択することを含む。方法はさらに、選択に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従ってRLPを実施することを含む。
【0021】
同様の動作を有する通信デバイスおよびコンピュータプログラムも提供される。
【0022】
達成され得る利点としては、ネットワーク(NW)としてより良好に利用されるネットワーク無線が、報告された情報を使用してその送信に適応させることができることが挙げられる。たとえば、UEが緩和状態に入っていることをNWが知っているとき、NWは、UEが信号/チャネルを受信しない可能性が高い機会に、信号/チャネルを送信するのを回避することができる。別の利点としては、UEの消費電力が改善されること、すなわち、特にUEのモビリティが限定されている場合、かつ/または高頻度でスケジューリングされることが予期されない場合に、UEが緩和モードに入り、より長時間スリープできることが挙げられる。別の例では、緩和モードにおけるRLPの動作は、性能の低下がないかまたはほとんどないシナリオでのみ可能にされる。
【0023】
発明概念の他の実施形態によれば、通信デバイスによって実施される方法は、通信デバイスによって実施されるべき第1の無線リンク手順(RLP)および第2のRLPと関連付けられた基準を取得することを含む。方法は、基準に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定することを含む。方法はさらに、決定に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを実施することを含む。
【0024】
同様の動作を有する通信デバイスおよびコンピュータプログラムも提供される。
【0025】
本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本出願に組み込まれ、本出願の一部を成す添付図面は、本開示の特定の非限定的実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスUEを示すブロック図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による、無線アクセスネットワークRANノード(たとえば、基地局eNB/gNB)を示すブロック図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による、コアネットワークCNノード(たとえば、AMFノード、SMFノードなど)を示すブロック図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による、同期外れの指示を検出した後、UEが無線リンク障害タイマーを開始する、一例のタイムラインを示す図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態による、UEが現在の動作モードと新しい動作モードとの間で切り替える一例を示す図である。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスが第1または第2の動作モードに従ってRLPを実施する動作を示すフローチャートである。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスが第1の動作モードを選択してRLPを実施する動作を示すフローチャートである。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスが第2の動作モードを選択してRLPを実施する動作を示すフローチャートである。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスが第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを実施する動作を示すフローチャートである。
【
図10】本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスが、基準および情報に基づいて第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定する動作を示すフローチャートである。
【
図11】本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスが第2の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定する動作を示すフローチャートである。
【
図12】本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスが第1の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定する動作を示すフローチャートである。
【
図13】いくつかの実施形態による、無線ネットワークのブロック図である。
【
図14】いくつかの実施形態による、ユーザ機器のブロック図である。
【
図15】いくつかの実施形態による、仮想化環境のブロック図である。
【
図16】いくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを示すブロック図である。
【
図17】いくつかの実施形態による、部分的無線接続を通じて基地局を介してユーザ機器と通信するホストコンピュータのブロック図である。
【
図18】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すブロック図である。
【
図19】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すブロック図である。
【
図20】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すブロック図である。
【
図21】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、発明概念の実施形態の例が示されている添付図面を参照しながら、発明概念について以下により十分に記載する。しかしながら、発明概念は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全となり、本発明概念の範囲を当業者に十分に伝達するものとなるように提供される。これらの実施形態は相互排他的でないことにも留意されたい。一実施形態からの構成要素が、別の実施形態において存在する/使用されると暗に仮定されてもよい。
【0028】
以下の記載は、開示される主題の様々な実施形態を提示する。これらの実施形態は、教示例として提示され、開示される主題の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。たとえば、記載される実施形態の特定の詳細は、記載される主題の範囲から逸脱することなく、修正、省略、または拡大されてもよい。
【0029】
図1は、発明概念の実施形態による、無線通信を提供するように設定された通信デバイスUE 100(モバイル端末、モバイル通信端末、無線デバイス、無線通信デバイス、無線端末、モバイルデバイス、無線通信端末、ユーザ機器(UE)、ユーザ機器ノード/端末/デバイスなどとも呼ばれる)のエレメントを示すブロック図である。(通信デバイス100は、たとえば、
図13の無線デバイス1310、
図14のUE 1400、
図15のハードウェア1530および仮想マシン1540、
図16のUE 1691、1692、および
図17のUE 1730に関して以下で考察するようにして、提供されてもよい。)図示されるように、通信デバイスUEは、アンテナ107(たとえば、
図13のアンテナ1311に対応)と、無線アクセスネットワークの基地局(たとえば、RANノードとも呼ばれる、
図13のネットワークノード1360に対応)とのアップリンク無線通信およびダウンリンク無線通信を提供するように設定された、送信機および受信機を含むトランシーバ回路101(たとえば、
図13のインターフェース1314に対応する、トランシーバとも呼ばれる)とを含んでもよい。通信デバイスUEはまた、トランシーバ回路に結合された処理回路103(たとえば、
図13の処理回路1320、
図14のプロセッサ1401、
図15の処理回路1560、および/または
図17の処理回路1738に対応する、プロセッサとも呼ばれる)と、処理回路に結合されたメモリ回路105(たとえば、
図13のデバイス可読媒体1330、
図14のメモリ1415、および
図15のメモリ1590-1、1590-2に対応する、メモリとも呼ばれる)とを含んでもよい。メモリ回路105は、処理回路103によって実行されると、処理回路に、本明細書に開示される実施形態による動作を実施させる、コンピュータ可読プログラムコードを含んでもよい。他の実施形態によれば、処理回路103は、別個のメモリ回路が必要とされないように、メモリを含むように規定されてもよい。通信デバイスUEはまた、処理回路103と結合されたインターフェース(ユーザインターフェースなど)を含んでもよく、および/または通信デバイスUEは、車両に組み込まれてもよい。
【0030】
本明細書で考察するように、通信デバイスUEの動作は、処理回路103および/またはトランシーバ回路101によって実施されてもよい。たとえば、処理回路103は、無線インターフェースを通じてトランシーバ回路101を通して無線アクセスネットワークノード(基地局とも呼ばれる)に通信を送信し、および/または無線インターフェースを通じてトランシーバ回路101を通してRANノードから通信を受信するように、トランシーバ回路101を制御してもよい。さらに、モジュールがメモリ回路105に格納されてもよく、これらのモジュールは、モジュールの命令が処理回路103によって実行されると、処理回路103がそれぞれの動作(たとえば、無線通信デバイスに関連する例示的な実施形態に関して後述する動作)を実施するような、命令を提供してもよい。
【0031】
図2は、発明概念の実施形態による、セルラ通信を提供するように設定された無線アクセスネットワーク(RAN)の無線アクセスネットワークRANノード200(ネットワークノード、基地局、eNodeB/eNB、gNodeB/gNBなどとも呼ばれる)のエレメントを示すブロック図である。(RANノード200は、たとえば、
図13のネットワークノード1360、
図15のハードウェア1530もしくは仮想マシン1540、および/または
図17の基地局1720に関して後述するように、提供されてもよい。)図示されるように、RANノードは、モバイル端末とのアップリンク無線通信およびダウンリンク無線通信を提供するように設定された、送信機および受信機を含むトランシーバ回路201(たとえば、
図13のインターフェース1390の部分に対応する、トランシーバとも呼ばれる)を含んでもよい。RANノードは、RANおよび/またはコアネットワークCNの他のノードとの(たとえば、他の基地局との)通信を提供するように設定された、ネットワークインターフェース回路207(たとえば、
図13のインターフェース1390の部分、および
図17の通信インターフェース1726または無線インターフェース1727に対応する、ネットワークインターフェースとも呼ばれる)を含んでもよい。ネットワークノードはまた、トランシーバ回路に結合された処理回路203(たとえば、処理回路1370に対応する、プロセッサとも呼ばれる)と、処理回路に結合されたメモリ回路205(たとえば、
図13のデバイス可読媒体1380に対応する、メモリとも呼ばれる)とを含んでもよい。メモリ回路205は、処理回路203によって実行されると、処理回路に、本明細書に開示される実施形態による動作を実施させる、コンピュータ可読プログラムコードを含んでもよい。他の実施形態によれば、処理回路203は、別個のメモリ回路が必要とされないように、メモリを含むように規定されてもよい。
【0032】
本明細書で考察するように、RANノードの動作は、処理回路203、ネットワークインターフェース207、および/またはトランシーバ201によって実施されてもよい。たとえば、処理回路203は、無線インターフェースを通じてトランシーバ401を通して1つまたは複数のモバイル端末UEにダウンリンク通信を送信し、ならびに/あるいは無線インターフェースを通じてトランシーバ201を通して1つまたは複数のモバイル端末UEからアップリンク通信を受信するように、トランシーバ201を制御してもよい。同様に、処理回路203は、ネットワークインターフェース207を通して1つまたは複数の他のネットワークノードに通信を送信し、および/あるいはネットワークインターフェースを通して1つまたは複数の他のネットワークノードから通信を受信するように、ネットワークインターフェース207を制御してもよい。さらに、モジュールがメモリ205に格納されてもよく、これらのモジュールは、モジュールの命令が処理回路203によって実行されると、処理回路203がそれぞれの動作(たとえば、RANノードに関連する例示的な実施形態に関して後述する動作)を実施するような、命令を提供してもよい。
【0033】
他のいくつかの実施形態によれば、ネットワークノードは、トランシーバがないコアネットワークCNノードとして実装されてもよい。そのような実施形態では、無線通信デバイスUEへの送信は、無線通信デバイスUEへの送信がトランシーバを含むネットワークノードを通して(たとえば、基地局またはRANノードを通して)提供されるようにして、ネットワークノードによって始動されてもよい。ネットワークノードがトランシーバを含むRANノードである実施形態によれば、送信を始動することは、トランシーバを通して送信することを含んでもよい。
【0034】
図3は、発明概念の実施形態による、セルラ通信を提供するように設定された通信ネットワークのコアネットワークCNノード300(たとえば、SMFノード、AMFノードなど)のエレメントを示すブロック図である。図示されるように、CNノードは、コアネットワークおよび/または無線アクセスネットワークRANの他のノードとの通信を提供するように設定された、ネットワークインターフェース回路307(ネットワークインターフェースとも呼ばれる)を含んでもよい。CNノードはまた、ネットワークインターフェース回路に結合された処理回路303(プロセッサとも呼ばれる)と、処理回路に結合されたメモリ回路305(メモリとも呼ばれる)とを含んでもよい。メモリ回路305は、処理回路303によって実行されると、処理回路に、本明細書に開示される実施形態による動作を実施させる、コンピュータ可読プログラムコードを含んでもよい。他の実施形態によれば、処理回路303は、別個のメモリ回路が必要とされないようなメモリを含むように規定されてもよい。
【0035】
本明細書で説明されるように、CNノードの動作は、処理回路303および/またはネットワークインターフェース回路307によって実施されてもよい。たとえば、処理回路303は、ネットワークインターフェース回路307を通して1つまたは複数の他のネットワークノードに通信を送信し、および/あるいはネットワークインターフェース回路を通して1つまたは複数の他のネットワークノードから通信を受信するように、ネットワークインターフェース回路307を制御してもよい。さらに、モジュールがメモリ305に格納されてもよく、これらのモジュールは、モジュールの命令が処理回路303によって実行されると、処理回路303がそれぞれの動作(たとえば、コアネットワークノードに関連する例示的な実施形態に関して後述する動作)を実施するような、命令を提供してもよい。
【0036】
第1の実施形態によれば、UEは、特定の動作モード、たとえば緩和モードまたは通常モードにおいて、UEが、1つまたは複数の無線リンク手順(RLP)(たとえば、SSBに基づいたRLM、CSI-RSに基づいたRLM、SSBに基づいたBM、CSI-RSに基づいたBM、任意のRSに基づいたRLM、任意のRSに基づいたBMなど)を動作させることができるかどうかを決定するため、基準の第1のセット(S1)および基準の第2のセット(S2)に関する情報を取得する。たとえば、UEは、基準を評価し、評価に基づいて、セットS1の少なくとも1つの基準およびセットS2の少なくとも1つの基準が満たされることを条件として、RLPを緩和モードで実施する。それ以外の場合、UEは、評価の前にRLPが緩和モードで実施されていた場合はRLPを通常モードで実施し、評価の前にRLPが既に通常モードで実施されていた場合はRLPを通常モードで実施し続ける。
【0037】
第2の実施形態によれば、シナリオは、UEが、少なくとも2つのRLPを同じセルで(たとえば、PCellで)実施するように設定されることを含み、RLPのうち少なくとも1つ(たとえば、RLMなどのRLP1)が、そのRLP(たとえば、RLMなどのRLP1)を緩和モードで実施する基準は満たすが、RLPのうち少なくとも1つ(たとえば、BMなどのRLP2)が、そのRLP(たとえば、BMなどのRLP2)を緩和モードで実施するための基準は満たさない。実施形態によれば、UEが緩和基準を満たさないRLP(たとえば、RLP2)も緩和モードで実施できるかどうかは、1つまたは複数の規則によって支配される。規則は、あらかじめ規定するか、またはネットワークノードによって設定することができる。
【0038】
(S1および/またはS2における)基準の評価は、UEが、UEとセル(たとえば、サービングセル)との間で動作する信号に対する測定を実施することと、それを1つまたは複数の閾値と比較することとを含んでもよい。評価の結果として、UEは、現在の動作モード(たとえば、第1の動作モード(OM1))のままであってもよく、または現在の動作モード(たとえば、OM1)とは異なる新しい動作モード(たとえば、第2の動作モード(OM2))に切り替えてもよい。その場合:
- OM1およびOM2は、要件の第1のセット(R1)および要件の第2のセット(R2)と関連付けられる。R1およびR2の要件の少なくとも1つは異なる。
○ 一例では、R1の少なくとも1つの要件(たとえば、測定時間)は、R2の対応する要件(たとえば、測定時間)よりも厳格である。
○ 別の例では、R1の少なくとも1つの要件(たとえば、測定時間)は、R2の対応する要件(たとえば、測定時間)よりも厳格ではない(緩い)。
【0039】
S1における基準は、UEがRLPを緩和モードで実施することができる条件またはシナリオに関連する。セットS1における基準の例は、次のものの1つまたは組合せを含む。
- たとえば、UE速度。これは異なる速度レベル(たとえば、低、中、高など)で表現することができる。たとえば、低モビリティ基準は低UE速度で満たされる。
- セル内におけるUEのロケーション、たとえば、UEがセル縁部にあるか、またはUEがセル縁部にはないか。
【0040】
S2における基準は、緩和モードにおけるRLPの性能に影響を及ぼす条件に関連する。セットS2における基準の例は、次のものの1つまたは組合せを含む。
- ビーム障害検出、たとえば、UEが最近のD1期間でビーム障害を検出しているかどうか。
- 同期(IS)検出、たとえば、UEが最近のD2期間で特定の数のISを検出しているかどうか。
- 同期外れ(OOS)検出、たとえば、UEが最近のD3期間で特定の数のOOSを検出しているかどうか。
- 候補ビーム検出、たとえば、UEが最近のD4期間で候補ビームを検出しているかどうか。
- 無線リンク障害トリガ、たとえば、RLFタイマーが稼働しているかどうか。
【0041】
動作モードの例は次の通りである:
- 通常動作モード
- 緩和RLMモード
- 緩和BMモード
- 緩和RLMおよび緩和BMモード
【0042】
例示的な各動作モードは、要件の少なくとも1つのセットと関連付けられる。要件の例は、RLMにおけるIS評価期間、RLMにおけるOOS評価期間などである。UEは、1つまたは複数の次の手法を使用して、1つまたは複数の基準に関連する情報を取得する:
・ UEには、たとえば、RRCなどの上位レイヤシグナリングを介して、1つまたは複数のRLP(たとえば、RLM、BM)に対する1つまたは複数の緩和基準が、ネットワークノードによって設定される。
・ UEには、1つまたは複数の緩和基準があらかじめ設定され、たとえば、SIM(加入者識別モジュール)上であらかじめ設定される。
・ 1つまたは複数の緩和基準はあらかじめ規定され、たとえば、規格であらかじめ規定される。
・ UEは、特定のトリガに基づいて自律的に緩和に入り、たとえば、トリガ条件があらかじめ規定されるか、ネットワークノードによって設定されるか、またはUEによって自律的に決定される。
【0043】
本明細書に記載する解決策に関して複数の利点がある。たとえば、ネットワーク(NW)としてより良好に利用されるネットワーク無線は、報告された情報を使用してその送信に適応させることができる。たとえば、UEが緩和状態に入っていることをNWが知っているとき、NWは、UEが信号/チャネルを受信しない可能性が高い機会に、信号/チャネルを送信するのを回避することができる。別の利点としては、UEの消費電力が改善されること、すなわち、特にUEのモビリティが限定されている場合、かつ/または高頻度でスケジューリングされることが予期されない場合に、UEが緩和モードに入り、より長時間スリープできることが挙げられる。別の例では、緩和モードにおけるRLPの動作は、性能の低下がないかまたはほとんどないシナリオでのみ可能にされる。
【0044】
いくつかの実施形態では、「ネットワークノード」という、より一般的な用語が使用され、これは、UEおよび/または別のネットワークノードと通信する、任意のタイプの無線ネットワークノードまたは任意のネットワークノードに対応することができる。ネットワークノードの例は、無線ネットワークノード、gNodeB(gNB)、ng-eNB、基地局(BS)、NR基地局、TRP(送信受信ポイント)、MSR BSなどのマルチスタンダード無線機(MSR)無線ノード、ネットワークコントローラ、無線ネットワークコントローラ(RNC)、基地局コントローラ(BSC)、中継器、アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、リモート無線ユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、分散型アンテナシステム(DAS)内のノード、コアネットワークノード(たとえば、モバイルスイッチングセンタ(MSC)、モビリティ管理エンティティ(MME)など)、運用保守(O&M)、運用サポートシステム(OSS)、自己組織化ネットワーク(SON)、測位ノードまたはロケーションサーバ(たとえば、エボルブド-サービングモバイルロケーションセンタ(E-SMLC))、ドライブテスト最小化(MDT)、テスト機器(物理ノードもしくはソフトウェア)などである。
【0045】
いくつかの実施形態では、ユーザ機器(UE)または無線デバイスという非限定的な用語が使用され、セルラまたは移動体通信システムにおいてネットワークノードおよび/または別のUEと通信する任意のタイプの無線デバイスを指す。UEの例は、NRをサポートする無線デバイス、ターゲットデバイス、D2D(device to device)UE、マシン型UE、またはマシンツーマシン(M2M)通信が可能なUE、携帯情報端末(PDA)、パーソナルアクセスデバイス(PAD)、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、ドローン、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドングル、近接サービス(ProSe)UE、V2V(Vehicle-to-Vehicle)UE、V2X(Vehicle to Anything)UEなどである。
【0046】
「無線ノード」という用語は、無線信号を送信することができる、もしくは無線信号を受信することができる、または両方が可能な無線ネットワークノードまたはUEを指してもよい。無線アクセス技術(すなわちRAT)という用語は、任意のRAT、たとえば、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、エボルブドUTRA(E-UTRA)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、WiFi、Bluetooth、次世代RAT、新無線(NR)、4G、5Gなどを指してもよい。ノード、ネットワークノード、または無線ネットワークノードという用語によって示される機器のいずれも、単一のRATまたは複数のRATをサポートすることが可能であってもよい。
【0047】
UEは、参照信号(RS)に対する測定を実施する。RSの例は、ディスカバリ信号またはディスカバリ参照信号(DRS)、同期信号ブロック(SSB)、CSI-RS、セル固有参照信号(CRS)、復調用参照信号(DMRS)、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)などである。測定の例は、セル識別(たとえば、PCI収集、セル検出)、参照シンボル受信電力(RSRP)、参照シンボル受信品質(RSRQ)、2次同期RSRP(SS-RSRP)、SS-RSRQ、SINR、RS-SINR、SS-SINR、CSI-RSRP、CSI-RSRQ、システム情報(SI)の収集、セルグローバルID(CGI)収集、参照信号時間差(RSTD)、UE RX-TX時間差測定、無線リンク品質、同期外れ(out of sync)検出および同期(in-sync)検出からなる無線リンクモニタリング(RLM)、レイヤ1 RSRP(L1-RSRP)、レイヤ1 SINR(L1-SINR)などである。
【0048】
本明細書で使用される無線リンク手順(RLP)という用語は、UEとセルとの間、たとえば、UEとスペシャルセル(SpCell)との間、UEとセカンダリセル(SCell)との間などで動作する無線信号に対して、UEによって実施される任意の手順を指してもよい。一例では、RLPは、それらの機能性または目的に基づいて異なってもよい。別の例では、RLPは、RLPによって使用される参照信号のタイプ、たとえば、SSB、CSI-RSなどに基づいて異なってもよい。異なる機能を実施するRLPの例は、RLM、BM、RLMに関連する1つまたは複数の手順(たとえば、同期外れおよび/もしくは同期評価、無線リンク障害検出)、BMに関連する1つまたは複数の手順(たとえば、BFD、CBD、L1-RSRP報告、L1-SINR報告など)などである。異なるRSを使用するRLPの例の別のセットは、SSBに基づいたRLM、CSI-RSに基づいたRLM、SSBおよびCSI-RSの両方に基づいたRLMなどである。異なるRSを使用するRLPの例の別のセットは、SSBに基づいたBM、CSI-RSに基づいたBMなどである。
【0049】
本明細書で使用される緩和モードまたは緩和動作モードという用語は、RLPの通常動作モードと関連付けられたものと比較して、1つまたは複数の緩和された要件と関連付けられた特定のRLPを実施することを指す。通常モード(NM)は、レガシーモード、緩和を何ら含まないモードなどと互換可能に呼ばれる。NMと関連付けられた対応する要件はまた、参照要件、レガシー要件、通常要件などと呼ばれる。要件の例は、測定時間、測定精度、測定報告周期性、測定などである。測定時間の例は、評価期間または測定期間、たとえば、L1測定期間、L1-RSRP測定期間、L1-SINR測定期間、OOS評価期間、IS評価期間、BFD評価期間、BFD評価期間、L1指示間隔、IS指示間隔、OOS指示間隔、BFD指示間隔などである。測定精度の例は、L1-RSRP精度(たとえば、参照L1-RSRP値に対して±X1dB以内)、L1-SINR精度(たとえば、参照L1-SINR値に対して±X2dB以内)である。
【0050】
シナリオは、ネットワークノード(NW1)によってサーブされる第1のセル(cell1)で動作している少なくとも1つのUE(UE1)を含む。UEもcell1によってサーブされてもよい。UEはさらに、キャリアアグリゲーション、マルチコネクティビティ、デュアルコネクティビティなど、マルチキャリアシナリオでは、1つまたは複数の追加のセル(たとえば、第2のセル(cell2)、第3のセル(cell3)など)によってサーブされてもよい。UEは、NW1によって送信された1つまたは複数の参照信号(RS)に基づいて、1つまたは複数のセル(たとえば、cell1、cell2、cell3など)で、1つまたは複数の無線リンク手順を実施している。オペレーティングセル(cell1)の例は、SCell、SpCellなどである。SpCellの例は、PCellおよびPSCellである。UEによって実施される無線リンク手順の例は、本明細書に記載される、RLMおよびBMである。RLPを実施するためにUEによって使用されるRSの例は、SSB、CSI-RS、SSBの混合であり、RSの他の例も、たとえば本明細書で上述されている。本開示は、いくつかの実施形態に従って、緩和モードでRLPを実施するための基準を取得し適用するために、UEによって実施される方法を記載する。UEが関与するステップは、たとえば、次の通りである:
・ ステップ1:UEが、1つまたは複数のRLPを緩和するための1つまたは複数の基準に関連する情報を取得する
・ ステップ2:UEが、どの動作モードでUEが1つまたは複数のRLPを動作させるべきかを決定するために、そのオペレーティングセルのための取得した基準を評価する
・ ステップ3:UEが、タスクを動作させるために評価の結果を使用する
【0051】
ステップ1で、UEは、UEが、第1の動作モード(OM1)または第2の動作モード(OM2)で、たとえば、通常モード(NM)で現在動作している場合は緩和モードで、または緩和モードで現在動作している場合は通常モードで、1つもしくは複数の無線リンク手順を実施することができるかどうかを決定するため、2つ以上の基準に関連する情報を取得する。この情報を取得するステップは、UEによって任意の時に実施することができる。たとえば、
・ 特定の設定メッセージ、たとえば、測定設定、RLMおよび/またはBM設定などを、NWノードから受信するとき
・ 最初に、たとえば初期セットアップ時、またはセル変更後に、セルに入るとき
・ セル変更を実施するとき
・ RRC状態の間で(たとえば、RRC IDLEからRRC CONNECTEDへ、RRC IDLEからRRC INACTIVEへ、RRC INACTIVEからRRC CONNECTEDへ)切り替えるとき
・ ネットワークノードからの明示的要求時、あるいは
・ UEにおける内部トリガに基づいて。
【0052】
UEは、次のもののうち少なくとも1つを含む、1つまたは複数のメカニズムによって、2つ以上の基準に関連する情報を取得してもよい。
・ たとえば、RRCなどの上位レイヤシグナリングを介して、1つまたは複数のRLPのために情報をネットワークノードから受信することによる
・ ネットワークまたはオペレータによってあらかじめ設定される、たとえば、SIMカードまたはeSIMであらかじめ設定される
・ 規格(たとえば、技術仕様)であらかじめ規定される
・ UEが、UEにおける1つまたは複数の他のトリガ条件に基づいて、たとえば、信号レベルが特定のレベルをいつ上回るかもしくは下回るか、特定のイベントがいつ起こったか、または特定の手順がいつトリガされるかに基づいて、基準を自律的に決定する
・ 履歴データまたは統計、たとえば、特定のモードでRLPを動作させるのに以前に使用された基準
【0053】
このステップで取得される情報は、UEが1つまたは複数のRLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされているかどうかを示す。一般的に、そのような緩和モード動作は、低モビリティのシナリオで動作するUE(たとえば、静止したUE、特定の閾値未満のUE速度、特定の閾値未満のドップラー周波数)などに対して可能にされる。基準を含む取得された情報は、2つのタイプのものであることができる。より具体的には、基準は2つのグループに特徴付けられる。
・ 少なくとも1つの基準を備える基準の第1のセット(S1)、および
・ 少なくとも1つの基準を備える基準の第2のセット(S2)。
【0054】
UEは、セットS1における少なくとも1つの基準およびセットS2における少なくとも1つの基準が満たされることを条件として、1つまたは複数のRLPを動作させるために緩和モードに入る。このメカニズムは、UEが緩和モードで動作するときに、RLPの性能が低下しないことを担保する。
【0055】
ステップ2で、UEは、RLPを緩和モードまたは通常モードのどちらで動作させるかを決定するために、前のステップで取得した基準(たとえば、セットS1)を評価する。基準の第1のセットの目的は、UEが、UEがRLPを緩和モードで実施することを可能にすることができる状態または条件または環境で、動作しているかどうかを決定することである。そのような基準の例は、UE速度、セル内のUEロケーション、セル内のUE速度およびUEロケーション、無線状態の変動、セル変更などを含む。それらを以下に説明する:
・ UE速度:UEは、UEがセル内で低モビリティ基準を満たす場合、そのセル内でRLPを緩和モードで実施し、満たさなければ、UEは、そのセル内でRLPを緩和モードで実施することは可能にされない。一例では、セルに対するUEでの受信信号レベル(たとえば、RSRP)が特定の期間(Ts)にわたって静的または準静的である場合、低モビリティ基準が満たされる。セルに対する受信信号は、特定の期間にわたって特定のマージンを超えて変化しない場合、静的または準静的である。
・ セル内のUEロケーション。UEは、UEがセル内でセル縁部にないという基準を満たす場合、そのセル内でRLPを緩和モードで実施し、満たさなければ、UEは、そのセル内でRLPを緩和モードで実施することは可能にされない。たとえば、セルに対する信号測定値が特定の閾値を上回る場合、UEはセル縁部にないという基準を満たし、そうでなければ、UEはセル縁部にないという基準を満たさない。
・ セル内のUE速度およびUEロケーション。UEは、UEがセル内で低モビリティ基準およびセル縁部にないという基準の両方を満たす場合、そのセル内でRLPを緩和モードで実施し、満たさなければ、UEは、そのセル内でRLPを緩和モードで実施することは可能にされない。
・ 無線状態の変動:UEは、セル内のUEに対する無線状態の変動が特定の時間にわたって特定のマージンを超えて変化しない場合、そのセル内でRLPを緩和モードで実施し、そうでなければ、UEは、そのセル内でRLPを緩和モードで実施することは可能にされない。無線状態の変動は、UEとそのセルとの間における信号の変動(たとえば、RSRPなどの測定値)を推定することによって、決定することができる。
・ セル変更:UEは、UEが最近のT1持続時間にわたってN1超過のセル変更を実施していない場合、セル内でRLPを緩和モードで実施する(N1およびT1は設定可能であるか、またはあらかじめ規定することができる)。セル変更の例は、セル再選択、ハンドオーバ、リダイレクトを含むRRC接続解放、RRC接続再確立、マルチキャリア動作におけるSCell変更、SpCell変更などである。
【0056】
上述の基準は、UEによって自律的に、またはネットワークノードによって評価することができる。後者の場合、UEが、RLPを緩和モードで適用するための1つまたは複数の基準を満たすか否かを、UEに通知することができる。これについては後述する:
・ UEベースの方法:この例では、UEは、1つもしくは複数の無線リンク手順(RLP)をセル内で緩和モードまたは通常モードで動作させるための1つもしくは複数の基準を満たすかどうかを決定する。基準はあらかじめ規定することができ、またはネットワークノードによって設定することができる。一例では、UEは、1つまたは複数の基準を(たとえば、周期的にまたは任意の時に)自律的に評価し、緩和モードに対する基準を満たす場合、1つまたは複数のRLPを緩和モードで動作させる。別の例では、UEは、ネットワークノードによって可能にされた場合のみ、たとえば、明示的メッセージをネットワークノードから受信すると、1つまたは複数のRLPを緩和モードで動作させることが可能にされる。後者のアプローチは、ネットワークノードが、緩和モードに入るためにUE動作を制御することを可能にする。この場合、UEは一般的に、UEが緩和モードで動作するようにネットワークノードによって設定されているときのみ(UEが緩和モードに対する基準を満たす場合)、緩和モードに入るために1つまたは複数の基準を評価する。
・ ネットワークベースの方法:この例では、ネットワークノードは、UEが1つもしくは複数のRLPをセル内で緩和モードまたは通常モードで動作させるための1つもしくは複数の基準を満たすかどうかを決定する。決定は基準の評価に基づく。評価に基づいて、ネットワークノードが、UEが1つまたは複数のRLPを緩和モードで動作させるための基準を満たしていると決定した場合、ネットワークノードはメッセージをUEに送出して、UEがRLPを緩和モードで動作させることを可能にする。この場合、UEは、メッセージを受信すると、RLPを緩和モードで動作させる。他方で、ネットワークノードが、UEが1つまたは複数のRLPを緩和モードで動作させるための基準を満たしていないと決定した場合、ネットワークノードはメッセージをUEに送出して、UEがRLPを緩和モードで動作させることを禁止する。この場合、UEは、メッセージを受信すると、1つまたは複数のRLPを緩和モードで動作させるのを停止または中止する。UEはさらに、RLPを通常モードで動作させるのを開始してもよい。
【0057】
基準の第2のセット(たとえば、セットS2)の目的は、緩和モードでのUE動作がRLPの性能に影響を及ぼすか否かを決定することである。たとえば、UEは、たとえば、UEが無線リンクを失わない、UEがビーム障害を検出することができるなど、RLPの性能が許容可能なレベルを越えて低下しないことを担保するであろう、セットS2の少なくとも1つの基準を(セットS1の1つに加えて)UEが満たすことを条件として、1つまたは複数のRLPを緩和モードで実施することが可能にされる。基準はさらに、実施されているRLPのタイプ(たとえば、RLMまたはBM)に応じて決まる。基準はさらに、UEに、同じセル上で実施されるべき2つ以上のRLP(たとえば、RLM、BMなど)が設定されるかどうかに応じて決まる。たとえば、UEは、SCell上でBMのみ、SpCell上で(たとえば、FR1において)RLMのみ、またはSpCell上でRLMおよびBMの両方などを動作させるように設定されてもよい。UEが1つまたは複数のRLPを緩和モードで実施することが可能にされるかどうかを決定するための、セットS2に属するこれらの基準の例について後述する。(セットS1の少なくとも1つの基準も満たされることを条件として)UEが特定のRLP(たとえば、RLM、BMなど)を緩和モードで動作させることを可能にするため、(S2)における以下の基準の少なくとも1つを満たす必要がある。
1.同期指示:2.1.1に記載するようなRLM手順の一部として、UEは、Qinと呼ばれる閾値に(規格、たとえばTS 38.133であらかじめ規定される)に対して無線リンク品質を評価して、Qout閾値よりも大幅に高い信頼性で無線リンク品質を受信することができるかどうかを決定する必要があり、ここで、Qin閾値は、対応するQoutBLERターゲットよりも大幅に低い仮説的制御チャネル(PDCCH)BLERターゲットに対応する。一般的動作では、Qinに対するBLERターゲットは2%、Qoutに対しては10%である。評価は、UEが設定されたRLMリソース(RLM-RS)の特定の数以下をモニタリングし、それらを測定することによって行われる。UEが設定されるRLMリソースの一般的な数は、2、4、8であることができ、ネットワークノードによって設定される。レガシーUEの挙動によれば、UEのレイヤ1は、設定されたRLM-RSのうち少なくとも1つにおけるダウンリンク無線リンク品質がQinよりも良好なとき、セルに対する同期指示を上位レイヤに送出するものとする。同期は無線リンク品質が信頼できるという指示なので、それらのうちいくつかがトリガされた場合、無線リンク品質が非常に高信頼で安定しており、したがってRLMを緩和モードで実施することができると解釈することができる。連続する同期指示または多数の同期指示も、UEモビリティが限定されているか、または少なくともUEの無線状態における変動が限定されていることを、指示もしくは示唆してもよい。それ故、RLP(たとえば、RLM、BMなど)を緩和モードで動作させることは、性能への影響が限定されているはずである。したがって、緩和RLP(たとえば、RLM)モードに入るための基準は、次のものを含む:
○ K1超過の同期指示が上位レイヤに送出されている場合、および/または
・ 一例では、同期指示の数は、あらかじめ規定された/あらかじめ設定されたまたは設定可能な閾値(K1’)と比較され、UEは、K1≧K1’の場合のみ、緩和RLMモードに入ることが可能にされる。
○ K2超過の数の同期指示がT1の間に上位レイヤに送出されている場合。1つの特定の例では、T1はRLM同期評価期間TEvaluate_inである。
・ 一例では、UEは、TEvaluate_inの間、K2≧K1’である場合のみ、緩和RLMモードに入ることが可能にされる。
2.同期外れ指示:上述の同期指示と同様に、UEはやはり、Qoutと呼ばれる同期外れ閾値に対して無線リンク品質を評価する必要がある。QoutとQinとの間の主な違いは、前者が後者よりも大幅に大きい仮説的なBLERターゲットに対応する(すなわち、制御チャネルを高信頼で受信できない)ことである。一般的動作では、Qinに対するBLERターゲットは2%、Qoutに対しては10%である。別の違いは、UEが、すべての設定されたRLMリソース(RLM-RS)における無線リンク品質がQoutよりも低い場合のみ、同期外れ指示を上位レイヤに送出することである。同期外れ指示がない(すなわち、同期外れが上位レイヤに送出されない)ことは、無線リンク品質が安定していて高信頼であると解釈される。したがって、UEによって上位レイヤに送出される同期外れ指示の数(K2)を、緩和RLMモードに入るための基準として使用することができる。同期外れ指示がないこと、または限定された数の同期指示はやはり、UEが限定されたモビリティを有するか、または少なくともUEの無線状態における変動が限定されていることを、指示もしくは示唆してもよい。それ故、RLMを緩和モードで動作させることは、性能への影響が限定されているはずである。緩和RLMモードに入るための基準は、次のものを含む:
i.UEが、K3超過の数の同期外れ指示をT2の間に上位レイヤに送出していない場合。一例では、T2はRLM同期外れ評価期間TEvaluate_outである。特別な事例として、K3=0である。
3.無線リンク障害タイマー状態:UEは、物理レイヤの問題を検出するため、またUEが(たとえば、再確立手順をトリガすることによって)代替セルを見つける準備をするため、N1(たとえば、N310)の同期外れ指示を下位レイヤから検出した後、無線リンク障害タイマー(たとえば、T310)を開始する。同様に、無線リンクモニタリングが実施されるセルに対してN2の数の連続同期指示を下位レイヤから受信すると、または再確立手順を開始すると、無線リンク障害タイマーは停止される。無線リンク障害タイマーが満了すると、UEは、モニタリングされたセルに対してUEの送信機をオフにするなど、特定のアクションまたはタスクを実施する必要がある。無線リンク障害タイマーはUEの無線リンク障害に関連するので、タイマーの開始または停止は、モニタリングされたセルの無線リンク品質に関する指示を与えてもよい。たとえば、RLFタイマーが非常に頻繁に開始/停止される場合、無線状態が変動しており、リンクがあまり高信頼なものではないことの指示であってもよい。場合によっては、そのUEのモビリティ挙動に関する指示も与えてもよい。同様の例では、RLFタイマーが高頻度で開始/停止しない場合、無線リンクが安定していて高信頼であることも意味してもよい。したがって、UEが1つまたは複数のRLPを緩和モードで動作させることが可能にされるかどうかを決定するために、無線リンク障害タイマーの情報を使用することは妥当である。緩和モードでRLPに入るためまたは動作させるための基準は、次のものを含む:
○ RLFタイマーがUEによって稼働している場合、または
○ 最近の持続時間T3にわたって、RLFタイマーがUEによって開始されている場合。特別な事例として、T3は0であることができ、これは基準が、現在稼働しているいずれかのRLFタイマーがあるかどうかに基づくことを意味する。
○ 最近の持続時間T3にわたってRLFタイマーが開始されており、N3以下の同期外れ指示がUEにおいてトリガまたは検出されている場合。
【0058】
UEがRLMを評価しており、異なるRLM指示がトリガされ上位レイヤに送出されている、一例が
図4に示されている。この例では、同期評価のみがトリガされており、これは、無線状態が良好であり(たとえば、SNRレベルが良好であるか、またはSNRレベルが閾値よりも大きい)、リンクが高信頼であることの指示なので、UEは、期間Aの間、緩和モードに入ることが可能にされる。しかしながら、同期外れ指示がトリガされ、RLFタイマーが稼働しているので、UEは、通常モードに留まり、期間BおよびCの間、通常の手順に従ってRLPを動作させるものとする。これは、無線状態が良好でない(たとえば、SNRレベルが減少している、または特定の閾値よりも減少している)ことの指示である。
4.ビーム障害インスタンス指示:ビーム管理に関する現在のUE挙動に従って、UEは、セット
の設定されたSSBリソースに対するダウンリンク無線リンク品質が、評価期間と呼ばれる持続時間(たとえば、T
Evaluate_BFD_SSB)の間、あらかじめ規定された閾値(たとえば、Q
out_LR_SSB)に対するかどうかを評価する必要がある。品質が閾値よりも良好である場合、ビームは高信頼であって有効であるとみなされる。しかし、品質がこの閾値よりも悪い場合、ビームは信頼できず有効ではないとみなされ、したがってビーム障害が検出され、上位レイヤに指示される。BMを動作させるために緩和モードに入る基準は、以下に例証するように、ビーム障害検出に対する条件を含む。
a.第1の例では、UEは、UEが最近のL1回の評価期間にわたって(たとえば、最近のL1*T
Evaluate_BFDにわたって)ビーム障害検出を何ら行っていない場合、特定のRLP(たとえば、RLM、BMなど)を動作させるために緩和モードに入ることが可能にされ、ここで、ビーム障害検出に使用される評価期間の倍数としてL1≧1が規定される。それ以外の場合、UEは、そのRLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされないか、またはここでは、そのRLPを緩和モードで動作させ続けることが可能にされる。特別な事例として、L1=1である。換言すれば、ビーム障害検出がないことは、現在のダウンリンク無線品質が許容可能であると解釈することができ、したがって、UEが、より緩和されたモードでRLP(たとえば、BM)を動作させるのを可能にすることができる。
b.第2の例では、UEは、UEが最近の持続時間T1’を通して最近のL2回の評価期間にわたってビーム障害検出を何ら行っていない場合、RLP(たとえば、BM)を動作させるために緩和モードに入ることが可能にされる。それ以外の場合、UEは、そのRLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされないか、またはここでは、そのRLPを緩和モードで動作させ続けることが可能にされる。一例では、T1’=0である。別の例では、T1’>T
Evaluate_BFDである。この条件は、最近の持続時間T1’を通して最近のL2回の評価期間にわたってビーム障害検出が行われていない場合のみ、緩和モードでのRLP動作を可能にするので、上記例の条件よりも厳格である。それ故、この条件は、上記例の条件よりも、RLP(たとえば、BM)性能を緩和させるためにより安全であるとみなされる。
c.第3の例では、UEは、UEが最近の持続時間T1’’にわたってビーム障害検出を何ら行っていない場合、RLP(たとえば、BM)を動作させるために緩和モードに入ることが可能にされる。それ以外の場合、UEは、そのRLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされないか、またはここでは、そのRLPを緩和モードで動作させ続けることが可能にされる。
5.候補ビーム検出:ビーム障害が検出された場合、UEは、ビーム障害回復(BFR)手順の一部として候補ビーム検出(CBD)を実施する必要がある。候補ビームを見つけるため、UEは、
でセットされたリソース(たとえば、SSBリソースおよび/もしくはCSI-RSリソース)に対して実施されるL1-RSRPおよび/またはL1-SINR測定が、設定可能な閾値(たとえば、Q
in_LR)よりも大きいかどうかを評価する必要がある。評価が行われる期間は評価期間(たとえば、T
Evaluate_CBD_SSB)と呼ばれる。ビーム障害検出の際にUEが候補ビームを見つけるのに成功したか否かの情報は、UEが動作しているシナリオの無線状態を、たとえば、UEが移動している場合、どの程度頻繁に移動しているかなどを示すので、RLP(たとえば、BMもしくはRLP)を動作させるために緩和モードに入るのにこの情報を使用することで、UEの消費電力を改善することができる。これは、次のいくつかの例で例証される。
a.第1の例では、UEは、UEが最近のT2’期間にわたって候補ビーム検出を実施していない場合、特定のRLP(たとえば、BM)を動作させるために緩和モードに入ることが可能にされる。それ以外の場合、UEは、そのRLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされないか、またはここでは、そのRLPを緩和モードで動作させ続けることが可能にされる。特別な事例として、T2’=0である。
b.第2の例では、UEは、UEが最近のL2回の候補ビーム評価期間にわたって(たとえば、最近のL2*T
Evaluate_CBD_SSBにわたって)候補ビーム検出を実施していない場合、特定のRLP(たとえば、BM)を動作させるために緩和モードに入ることが可能にされる。それ以外の場合、UEは、そのRLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされないか、またはここでは、そのRLPを緩和モードで動作させ続けることが可能にされる。特別な事例として、L2=1である。
c.第3の例では、UEは、UEが最近のT2’’期間を通して最近のL2回の候補ビーム評価期間にわたって(たとえば、最近のL2*T
Evaluate_CBD_SSBにわたって)候補ビーム検出を実施していない場合、特定のRLP(たとえば、BM)を動作させるために緩和モードに入ることが可能にされる。それ以外の場合、UEは、そのRLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされないか、またはここでは、そのRLPを緩和モードで動作させ続けることが可能にされる。
d.第4の例では、UEは、次の場合にBMを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされる:
i.最近のT3’期間の間、BFDが起こっており、UEがCBDに成功している、すなわち、UEが現在のUE要件に従って候補ビームを見つけることができている。T3’の値は、固定することができ、CBD評価期間の倍数として表現するか、NWノードによって設定可能であるか、またはあらかじめ規定することができる。
【0059】
それ以外の場合、UEは、そのRLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされないか、またはここでは、そのRLPを緩和モードで動作させ続けることが可能にされる。
6.クリアチャネルアセスメント:本明細書で使用されるクリアチャネルアセスメント(CCA)という用語は、キャリア上で信号を送信すると決める前に、そのキャリアに対してデバイスによって実施される任意のタイプのキャリアセンス複数アクセス(CSMA)手順またはメカニズムに対応してもよい。CCAはまた、CSMA方式、チャネルアセスメント方式、リッスンビフォアトーク(LBT)などと互換可能に呼ばれる。CCAベースの動作は、より一般には、競合ベースの動作と呼ばれる。CCAの対象であるキャリア上における信号の送信は、競合ベースの送信とも呼ばれる。競合ベースの動作は、一般的に、アンライセンス周波数帯域のキャリア上での送信に使用される。しかし、このメカニズムはまた、たとえば干渉を低減するために、ライセンス帯域に属するキャリア上での動作に適用されてもよい。CCAの対象ではないキャリア上における信号の送信は、無競合送信とも呼ばれる。送信または受信の前に、UEは、CCA評価を実施して、チャネルが空いているかどうか、空いている場合は送信が可能にされるかを決定する。評価がCCA障害をもたらしている場合、UEは、その無線ソースで意図される動作(たとえば、送信または受信)を実施できないことを意味する。この場合、UEは、後の時点でCCA評価が成功をもたらしたとき、再び試みなければならなくなる。換言すれば、特定の期間中に多数のCCA障害がある場合、UEは、起動したままでいて、後の時点で意図される動作の実施を再び試みなければならないことがある。実施形態の一例では、UEは、CCAの対象であるキャリア上で信号をそれぞれ受信および/または送信するため、UEがBSのダウンリンク(DL)において、ならびに/またはUEのULにおいて多数のCCA障害を検出していない場合、緩和モードに入ることが可能にされ、それ以外の場合、UEは、緩和モードに入ることが可能にされず、または(既に緩和モードであった場合は)緩和モードで動作し続けることが可能にされない。1つの特定の例では、UEは、最近のT41持続時間にわたるDL CCA障害の数(K41)が特定の閾値(Hcd)を超えないこと、かつ/または最近のT42持続時間にわたるUL CCA障害の数(K42)が特定の閾値(Hcu)を越えないことを条件として、RLPを動作させるために緩和モードに入ることが可能にされ、それ以外の場合、UEは、緩和モードに入ることが可能にされず、または(既に緩和モードであった場合は)緩和モードで動作し続けることが可能にされない。パラメータHcd、Hcu、T41、およびT42は、ネットワークノードによって設定することができ、またはあらかじめ規定することができる。UEは、BSのDL CCA障害を、自律的に(たとえば、信号がないことを感知して)、および/またはCCAが障害を起こした時間リソースを示す明示的な指示をNWノードから受信することによって、検出することができる。
7.ウェイクアップ信号設定:ウェイクアップ信号(WUS)は異なる設定を有することができる。1つのタイプの設定またはマッピングは1×1であり、各ページングの前に、またはWUSが設定されている場合は各DRX ONの前に、送信されるWUS信号があることを意味する。これは、各DRX ON持続時間の開始時に、UEがWUSの受信を試行し、WUSで伝達された情報に基づいて、UEが起動したままで制御チャネルを受信するか、またはスリープ状態になってもよいことを意味する。別のタイプの設定またはマッピングは1×Nであり、この場合、1つのWUSが複数のPOまたはDRX ON持続時間に関連する。WUS情報は、UEが、RLPを緩和モードで動作させるべきかどうかを決定するのに使用することができる。たとえば、UEがWUSによって、特定の数のDRX ON持続時間の間スリープするように設定された場合、UEが同じ持続時間の間スケジューリングされることが予期されないという指示、またはモビリティが限定されるという指示であることがあり、あるいはアクティブ状態で多量のデータを送信および/または受信しないことがある。それ故、UEが緩和モードに入ることが可能にされる。他方で、UEがDRX ONの前により高頻度で起動するように、WUS設定が変更された場合、この情報をUEが使用して、既に緩和モードで動作している場合は緩和モードを出て、代わりに通常モードでRLPを動作させることができ、またはこの情報は、UEが緩和モードに入らないように使用されてもよい。
8.特定の測定タイプの設定:UEが1つまたは複数の特定のタイプの測定を実施するように設定された場合。特定のタイプの測定の1つの例は、特定の目的で、たとえば、緊急サービス、測位などの重要な動作のために実施される測定である。特定のタイプの測定の別の例は、特定のタイプの参照信号、たとえば測位参照信号を使用して実施される測定である。これについては下記の例で詳述する。たとえば、UEが、サービングキャリア(F1)に属する1つまたは複数のセルの第1のタイプのディスカバリ参照信号(DRS1)に対して、特定の測定タイプ(本明細書では、第1の測定と呼ぶ)を実施する必要性を決定すると仮定する。DRS1の例は、測位参照信号(PRS)、測位サウンディング参照信号(SRS)などである。DRS1のBWは設定可能であり、セルの全BWまたは一部のBWのどちらを通じてDRS1を送信するかはネットワークノードによる。サービングキャリアの例は、アンカーキャリア、非アンカーキャリア、プライマリキャリアまたはプライマリコンポーネントキャリア(PCC)、セカンダリコンポーネントキャリア(SCC)などである。一例では、決定は、別のノード(たとえば、ネットワークノードから)もしくは上位レイヤから受信されてもよい、かかる測定の実施要求、かかる測定の報告要求、かかる測定に基づいた結果(たとえば、セル変更、ロケーション計算など)の実施要求および/または報告要求、測定設定などのうち1つまたは複数に基づく。別の例では、決定は、UEロケーションが、以前に決定されたロケーションまたは既知のロケーションと比較して、特定のマージンを超えて変化しているという事実に基づく。第1の測定の例は、RSTD測定、UE Rx-Tx測定、PRS-RSRPなどの測位測定である。一般に、測位測定は、RRM測定(たとえば、モビリティのために使用される)よりもタイムクリティカルであり、したがって、UE節電手順よりも優先順位が高くてもよい。したがって、一例では、UEは、UEが上述したような特定のタイプの測定(たとえば、RSRP、UE Rx-Tx、PRS-RSRPなどの測位測定)を実施するように設定されていない場合のみ、緩和モードに入ることが可能にされる。
9.特定の動作信号:UEが1つまたは複数の特定のタイプの信号/チャネルを動作させている場合、RLPに対して緩和動作モードに入ることが可能にされないことがあり、それ以外の場合、UEは、緩和モードに入るか、または(既に緩和モードであった場合は)緩和モードで動作し続けることが可能にされる。1つの特定の例では、UEは、UEが最近のT5期間に1つまたは複数の特定の信号を動作させていなかったことを条件として、RLPに対して緩和動作モードに入ることが可能にされ、それ以外の場合、UEは、緩和モードに入るかまたは緩和モードで動作し続けることが可能にされない。本明細書における動作は、信号/チャネルをダウンリンクでノード(たとえば、NWノード)から受信すること、および信号/チャネルをアップリンクで送信することの、一方または両方を含む。信号の受信および送信はそれぞれ、DLおよびULにおける信号のスケジューリングとも呼ばれることがある。信号の受信および送信はまた、たとえば、信号を受信および/送信するためのビームの切替え、アクティブ送信設定インジケータ(TCI)状態の切替えなど、特定の手順をUEが実施するために必要とされることがある。特定のタイプの信号/チャネルの例は、SRS、PUSCH、PUCCH、PRACHの送信、ダウンリンク参照信号またチャネル(たとえば、PDCCH)の受信である。
【0060】
実施形態による異なるモード間の切替えの例についても記載する。上述の基準(少なくともS1において1つ、S2において1つ)に基づいて、UEは、2つのモードのうち1つで特定のRLP(またはRLPの組合せ)の動作を切り替え、新しいモードでRLPを実施する。UEが現在の動作モードOM1と新しい動作モードOM2との間で切り替えることを含む、包括的な例が、
図5に示される。上述したように、各OMは、S1における1つまたは複数の基準、およびS2における1つまたは複数の基準と関連付けられる。UEは、ターゲットOMと関連付けられた基準を満たしている場合のみ、1つのOMから別のものに切り替える。それ以外の場合、現在のOMに留まる。一例では、OM1はNMであり、OM2は緩和モードである。第2の例では、OM1は緩和モードであり、OM2は通常モード(NM)である。
【0061】
OM1およびOM2が通常モードおよび緩和モードであると仮定して、OM1からOM2に切り替える方法を、いくつかの特定の例を使用して説明する。この場合、通常モードのUEは、S1における1つまたは複数の基準およびS2における1つまたは複数の基準を評価する。UEは、1つまたは複数の基準がS1において満たされ、1つまたは複数の基準がS2において満たされた場合のみ、緩和モードに入ることが可能にされる。
【0062】
通常動作モード(たとえば、レガシーモード)と緩和動作モードとの間の違いは、後者のモードが、前者のモードと関連付けられた対応する要件と比較して緩和された、1つまたは複数の要件と関連付けられることである。「緩和された要件」または「より緩和された要件」という用語は、より厳格でない要件とも呼ばれることがある。一例では、RLPの緩和された測定期間または緩和された評価期間は、参照期間よりも長い。参照期間は、RLPを通常動作モードで実施するときにUEが満たすべき要件のうちの1つである。たとえば、緩和モードおよび通常モード下におけるRLM手順のためのOOS評価期間はそれぞれ、T1’およびT1時間リソースを含み、ここで、T1’=K*T1であり、Kはスケーリングファクターである。一例として、K=4である。別の例では、RLPに関連する測定(たとえば、L1-RSRPまたはL1-SINR)の測定精度の絶対値は、参照精度レベルなどの大きさよりも大きいものであることができる。参照精度は、RLPを通常モードで実施するときにUEが満たすべき要件のうちの1つである。たとえば、緩和モードおよび通常モード下におけるBM手順のためのL1-RSRP精度は、適正なL1-RSRP値に対してそれぞれ、±4dBおよび±2dBを含む。第3の例では、RLP指示(たとえば、同期指示、同期外れ指示)を上位レイヤに送出するための周期性を緩和することができる。そのような周期性の例は、TIndication_intervalである。RLMに関連する1つの特定の例では、UEが緩和モードでRLPを動作させている場合、UEは、RLM指示を上位レイヤに送出することが必要とされる場合があり、そのような指示は、緩和モードで動作している場合、通常モードで動作している場合の各TIndication_intervalと比較して、4×TIndication_intervalによって分割される。
【0063】
たとえば、評価期間の緩和は、UEモビリティ、ウェイクアップ信号(WUS)設定、DRX設定などのいくつかのファクターに応じて決まってもよいスケーリングファクターを用いて、参照評価期間をスケーリングする(たとえば、延長する)ことによって、実現することができる。基準はまた、規則または条件と互換可能に呼ばれることがある。異なるRLPに対する通常モードから緩和モードへの切替えの特定の例について後述する。下記の例1は、RLMを緩和モードで実施するための仕様で指定することができる、方法の一例について記載しており、ここで、緩和モードで動作させるための基準は、NWノードによって評価され決定される。この例では、条件#1はセットS1に属し、他の条件(条件#2~7)はセットS2に属する。
例1:
8.1.X 緩和されたSSBベースの無線リンクモニタリングに対する要件
8.1.X.1 序論
本節の要件は、RLMのために設定されたSSBが、TS 38.133の8.1.2.2節で指定された評価期間全体の間にUEアクティブDL BWP内で実際に送信され、以下の条件が満たされることを条件として、PCellまたはPSCellのために設定された各SSBベースのRLM-RSリソースに該当する。
1.UEに、IE relaxedSSB-RLMを使用して、緩和されたRLM基準が設定される
2.UEが、最近のT1期間中に、K1超過の同期指示を上位レイヤに送出している
3.UEが、最近のT2期間中に、K2超過の同期外れ指示を上位レイヤに送出していない
4.T310タイマーが稼働していない
5.UEが測位測定を実施するように設定されていない
6.UEが最近のT3期間中にビーム障害インスタンスをトリガしていない
7.UEが最近のT4期間中にM1超過の数のCCA障害を検出していない
8.1.X.2 最小要件
TS 38.133の8.1.2.2節で規定された要件は、次の点を除いてこのセクションに該当する:
- 新しい評価期間TEvaluate_out_SSB-Relaxedが、K11*TEvalutate_out_SSBとして指定され、ここで、TEvaluate_out_SSBは、TS 38.133の8.1.3.2節で規定されたようなものである。
- 新しい指示期間TIndication_interval-Relaxedが、K21*TIndication_intervalとして指定され、ここで、TIndication_intervalは、TS 38.133の8.1.6節で規定されたようなものである。
【0064】
下記の例2は、RLMを緩和モードで実施するための仕様(たとえば、3GPP TS38.133)で指定することができる、方法の一例について記載しており、ここで、緩和モードで動作させるための基準は、UEによって評価され決定される。例1と例2との間の差は、後者の場合、UEが、低モビリティのシナリオで動作しているかどうかを評価し決定しており、一方で前者の例ではそれがNWノード自体によって行われた点である。この決定は、1つもしくは複数の設定されたまたはあらかじめ規定された基準に基づくことができる(たとえば、Srxlev、Squal、SrxlevやSqualの相対変化、またはSrlevおよびSqualと異なる閾値との比較に応じて決まり得る)。この例では、条件#1および#2はセットS1に属し、他の条件(条件#3~8)はセットS2に属する。
例2:
8.1.X 緩和されたSSBベースの無線リンクモニタリングに対する要件
8.1.X.1 序論
本節の要件は、RLMのために設定されたSSBが、TS 38.133の8.1.2.2節で指定された評価期間全体の間にUEアクティブDL BWP内で実際に送信され、以下の条件が満たされることを条件として、PCellまたはPSCellのために設定された各SSBベースのRLM-RSリソースに該当する。
1.UEに、IE relaxedSSB-RLMを使用して、緩和されたRLM基準が設定される
2.UEが低モビリティ基準を満たしている
3.UEが、最近のT1期間中に、K1超過の同期指示を上位レイヤに送出している
4.UEが、最近のT2期間中に、K2超過の同期外れ指示を上位レイヤに送出していない
5.T310タイマーが稼働していない
6.UEが測位測定を実施するように設定されていない
7.UEが最近のT3期間中にビーム障害インスタンスをトリガしていない
8.UEが最近のT4期間中にM1超過の数のCCA障害を検出していない
8.1.X.2 最小要件
TS 38.133の8.1.2.2節で規定された要件は、次の点を除いてこのセクションに該当する:
- 新しい評価期間TEvaluate_out_SSB-Relaxedが、K12*TEvalutate_out_SSBとして指定され、ここで、TEvaluate_out_SSBは、TS 38.133の8.1.3.2節で規定されたようなものである。
- 新しい指示期間TIndication_interval-Relaxedが、K22*TIndication_intervalとして指定され、ここで、TIndication_intervalは、TS 38.133の8.1.6節で規定されたようなものである。
【0065】
下記の例3は、BMを緩和モードで実施するための仕様で指定することができる、方法の一例について記載しており、ここで、緩和モードで動作させるための基準は、NWノードによって評価され決定される。この例では、条件#1はセットS1に属し、他の条件(条件#2~3)はセットS2に属する。
例3:
8.5.x 緩和されたリンク回復手順
8.5.x.1 序論
UEは、次の場合におけるビーム障害を検出するために、TS 38.213で規定されたようなセット
の参照信号に基づいて、サービングセルのダウンリンク無線リンク品質を評価するものとする。
- SA、NR-DC、またはNE-DC動作モードにおけるPCell
- NR-DCおよびEN-DC動作モードにおけるPSCell
この節で規定されるこの緩和されたリンク回復手順は、次のことを条件として該当する:
1.UEに、緩和されたリンク回復手順が設定される
2.UEが、最近のT4期間に対してビーム障害インスタンスを報告していない
3.UEがビーム障害インスタンスを報告しているが、候補ビーム検出手順に従って、検出されたビームを報告している
8.5.x.2 最小要件
TS 38.133の8.5.2.2節で規定された要件は、次の点を除いてこのセクションに該当する:
- 新しい評価期間T
Evaluate_BFD_SSB-Relaxedが、K13*T
Evalutate_BFD_SSBとして指定され、ここで、T
Evaluate_BFD_SSBは、TS 38.133の8.5.3.2節で規定されたようなものである。
- 新しい指示期間T
Indication_interval-BFD-Relaxedが、K23*T
Indication_interval_BFDとして指定され、ここで、T
Indication_interval_BFDは、TS 38.133の8.5.4節で規定されたようなものである。
【0066】
下記の例4は、BMを緩和モードで実施するための仕様で指定することができる、方法の一例について記載しており、ここで、緩和モードで動作させるための基準は、UEによって評価され決定される。例3と例4との間の差は、後者の場合、UEが、低モビリティのシナリオで動作しているかどうかを評価し決定しており、一方で前者の例ではそれがNWモード自体によって行われた点である。この決定は、1つもしくは複数の設定されたまたはあらかじめ規定された基準に基づくことができる(たとえば、Srxlev、Squal、SrxlevやSqualの相対変化、またはSrlevおよびSqualと異なる閾値との比較に応じて決まり得る)。この例では、条件#1および#2はセットS1に属し、他の条件(条件#3~4)はセットS2に属する。
例4:
8.5.x 緩和されたリンク回復手順
8.5.x.1 序論
UEは、次の場合におけるビーム障害を検出するために、TS 38.213で規定されたようなセット
の参照信号に基づいて、サービングセルのダウンリンク無線リンク品質を評価するものとする。
- SA、NR-DC、またはNE-DC動作モードにおけるPCell
- NR-DCおよびEN-DC動作モードにおけるPSCell
この節で規定されるこの緩和されたリンク回復手順は、次のことを条件として該当する:
1.UEに、緩和されたリンク回復手順が設定される
2.UEが低モビリティ基準を満たしている
3.UEが、最近のT4期間に対してビーム障害インスタンスを報告していない
4.UEがビーム障害インスタンスを報告しているが、候補ビーム検出手順に従って、検出されたビームを報告している
8.5.x.2 最小要件
TS 38.133の8.5.2.2節および8.1.5.2節で規定された要件は、次の点を除いてこのセクションに該当する:
- 新しい評価期間T
Evaluate_BFD_SSB-Relaxedが、K14*T
Evalutate_BFD_SSBとして指定され、ここで、T
Evaluate_BFD_SSBは、TS 38.133の8.5.3.2節で規定されたようなものである。
- 新しい指示期間T
Indication_interval-BFD-Relaxedが、K24*T
Indication_interval_BFDとして指定され、ここで、T
Indication_interval_BFDは、TS 38.133の8.5.4節で規定されたようなものである。
【0067】
下記の例5は、BMを緩和モードで実施するための仕様で指定することができる、方法の一例について記載しており、ここで、緩和モードで動作させるための基準は、UEによって評価され決定される。上述の例と比較して、セットS2の基準をより多く含む。この例では、条件#1および#2はセットS1に属し、他の条件(条件#3~8)はセットS2に属する。
例5:
8.5.x 緩和されたリンク回復手順
8.5.x.1 序論
UEは、次の場合におけるビーム障害を検出するために、TS 38.213で規定されたようなセット
の参照信号に基づいて、サービングセルのダウンリンク無線リンク品質を評価するものとする。
- SA、NR-DC、またはNE-DC動作モードにおけるPCell
- NR-DCおよびEN-DC動作モードにおけるPSCell
この節で規定されるこの緩和されたリンク回復手順は、次のことを条件として該当する:
1.UEに、緩和されたリンク回復手順が設定される
2.UEが低モビリティ基準を満たしている
3.UEが、最近のT4期間に対してビーム障害インスタンスを報告していない
4.UEがビーム障害インスタンスを報告しているが、候補ビーム検出手順に従って、検出されたビームを報告している
5.UEが、最近のT1期間中に、K1超過の同期指示を上位レイヤに送出している
6.UEが、最近のT2期間中に、K2超過の同期外れ指示を上位レイヤに送出していない
7.T310タイマーが稼働していない
8.UEが測位測定を実施するように設定されていない
8.5.x.2 最小要件
TS 38.133の8.5.2.2節および8.1.5.2節で規定された要件は、次の点を除いてこのセクションに該当する:
- 新しい評価期間T
Evaluate_BFD_SSB-Relaxedが、K15*T
Evalutate_BFD_SSBとして指定され、ここで、T
Evaluate_BFD_SSBは、TS 38.133の8.5.3.2節で規定されたようなものである。
- 新しい指示期間T
Indication_interval-BFD-Relaxedが、K25*T
Indication_interval_BFDとして指定され、ここで、T
Indication_interval_BFDは、TS 38.133の8.5.4節で規定されたようなものである。
【0068】
上述したように、UEは、タスクを動作させるために評価の結果を使用する。いくつかの実施形態では、UEは、次のうち1つまたは複数を含むタスクを動作させるために評価の結果を使用する。
- 特定のモードと関連付けられたRLPに対するUE要件を満たしつつ、そのRLPをそのモードで動作させる。たとえば、UEがRLPを緩和モードで動作させている場合、UEは、UEがRLPを通常モードで実施する事例と比較して低頻度で、かつ/またはより長期間にわたって測定し、評価し、ならびに/あるいは測定結果を報告する。報告は、本明細書では、第3のノードに報告することを含むが、上位レイヤに内部で報告することも含む。
- たとえば、1つのモードから別のモードに切り替えるとき、ネットワークノードに、OM1および/またはOM2(現在/新規)動作モードに関して通知する。
【0069】
本開示はまた、いくつかの実施形態に従って、RLPのサブセットが基準を満たすとき、緩和モードでRLPを実施するために、UEによって実施される方法を記載する。この実施形態は、UEが、2つ以上のRLP(たとえば、RLM、BMなど)を同じセル上で(たとえば、PCellなどのSpCell上で)実施するように設定されるが、UEが、緩和モードにおける設定されたRLPのサブセットのみに対して基準(たとえば、S1における1つの基準およびS2における1つの基準)を満たすときの、シナリオに適用可能である。たとえば、UEは、RLMを緩和モードで実施するためであって、同じセル上の、たとえばSpCell上のBMに対してではない、基準を満たしてもよい。別の例では、UEは、BMを緩和モードで実施するためであって、同じセル上の、たとえばSpCell上のRLMに対してではない、基準を満たしてもよい。
【0070】
単純にするため、同じセル上で設定されたRLPは、合同RLPまたは合同セット、関連RLP、関係RLPなどと呼ばれることがある。さらに、合同RLPのうち緩和モードに対する基準を満たすRLPは、「適格」RLPと呼ばれることがあり、合同セットのうち緩和モードに対する基準を満たさないものは、「不適格」RLPと呼ばれることがある。この実施形態は規則を提供し、UEはその規則に従ってさらに、「不適格」RLPを緩和モードで実施することが可能にされてもよい。これは、十分なUE節電ができるように、またはUEがサーブされることが予期されていないときに、可能にされてもよい。たとえば、UEには、2つのRLP(たとえば、RLMおよびBM)に対してはS1において低モビリティ基準、ただしS2では異なる基準、たとえば、RLP1(たとえば、RLM)に対してはOOS検出に関連する基準、RLP2(たとえば、BM)に対してはビーム障害指示に関連する基準が、設定されて(たとえば、あらかじめ規定されるか、またはNWノードによって設定されて)もよい。この例では、S1基準は、緩和モードで動作させるための両方のRLPに対して満たされるが、S2基準は、RLP1(たとえば、RLM)に対してのみ満たされ、RLP2(たとえば、BM)に対しては満たされない。これは、(実施形態#1で説明するように)UEがRLP1を緩和モードで実施できることを意味し、UEがRLP2も緩和モードで実施できるかどうかは規則に応じて決まる。規則は、あらかじめ規定するか、またはネットワークノードによって設定することができる。規則については、いくつかの例を用いて以下に説明する。
1.設定に基づく:規則の一例では、少なくとも1つのRLPが緩和モードに対する基準を満たす場合、UEはさらに、UEが他のRLPを緩和モードで実施することが可能にされるか否か設定される。UEはさらに、緩和に対する基準を満たさない場合であっても、どの特定のRLPを緩和できるかを設定することができる。1つの特定の例では、少なくとも1つのRLPが緩和モードに対する基準を満たす場合、UEはまた、緩和モードに対する基準を満たさない場合であっても、他のRLPも緩和モードで実施することが可能にされる。表1は、RLP2が緩和モードに対する基準を満たす場合、UEがRLP1を緩和モードで実施することが可能にされるが、その逆は該当しない、一例の規則を示している。別の例で、表2は、RLP1が緩和モードに対する基準を満たす場合、UEがRLP2を緩和モードで実施することが可能にされるが、その逆は該当しない、一例の規則を示している。RLPのサブセットのみが基準を満たすが、他のRLPも緩和モードが可能にされるシナリオの設定は、あらかじめ規定するか、ネットワークノードによって設定することができる。
3.RLMおよびBMに対して設定されたリソース間の関係に基づく:UEが、すべてのRLPを緩和モードで(たとえば、緩和されたRLMおよび緩和されたBMの両方を)実施することが可能にされる、動作モードに入ることが可能にされるかどうかは、RLPがそれらに関して実施されるリソース(またはリソースのグループ、もしくはリソースセット)間の、たとえばRLP1(たとえば、RLM)が実施されるリソースとRLP2(たとえば、BM)が実施されるリソースとの間の関係(R)に応じて決まる。1つの特定の例では、RLMがそれらに関して実施されるリソースはRLM-RSと呼ばれ、上位レイヤによってRLMに対して設定されたリソースのセットからのリソースである。BMがそれらに関して実施されるリソースは、リソースセット、BM-RSリソース設定と呼ばれる。1つの特定の例では、BMがそれらに関して実施されるリソースは、リソースセット(と呼ばれる)のうちの設定されたBM-RSリソースである。単純にするため、RLMに使用されるリソースはR1と呼ばれ、BMに使用されるリソースはR2と呼ばれ、関係は次の関数を使用して表現することができる。
R=f(R1,R2)
ここで、R1およびR2は、異なる形で関係することができ、たとえば、周波数および時間ドメインが完全に重なり合う、重なり合わない、または部分的に重なり合う、同じ、類似する、または異なる周期性などであることができる。
・ 第1の例では、R1およびR2は重なり合わないものであることができ、すなわち、時間ドメインでも周波数ドメインでも重なり合わず、つまり、参照信号が異なる期間および異なる周波数リソースを通して送信される。
・ 第2の例では、R1およびR2は部分的に重なり合うことができ、つまり、RLMおよびBMのために設定されたリソースの一部が同じ期間を通して送信される。これはまた、R1がR2と同じであるか、またはR1がR2のサブセットであるか、またはR2がR1のサブセットであることを意味してもよい。
・ 第3の例では、R1およびR2は完全に(たとえば、時間ドメイン、もしくは周波数ドメインで、または時間ドメインおよび周波数ドメインの両方で)重なり合うことができる。この場合、R1はR2と同じであることができ、すなわち、RLMおよびBMの両方が同じリソースのセットを通して実施される。
・ 第4の例では、R1およびR2には、それぞれ特定のマージン内(Δp1)の周期性P1およびP2が設定される。一例として、Δp=20msである。特例として、Δp=0、すなわちP1=P2、たとえば、P1=P2=80msである。
・ 第5の例では、R1およびR2には、それぞれ特定のマージンよりも大きい(Δp2)周期性P1およびP2が設定される。Δp2の例は40msである。一例では、P1=20msおよびP2=80msであり、別の例では、P1=160msおよびP2=20msである。
【0071】
R1とR2との間の関係に基づいて、UEを、RLPのうち1つが緩和に対する基準を満たさない場合であっても、RLMおよびBMの両方を緩和モードで実施することを可能にすることができる。RLP1(たとえば、RLM)のみが緩和モードで動作させるための基準を満たし、RLP2(たとえば、BM)は満たしていないものと仮定する。一例では、リソースが(第3の例のように)完全に重なり合っている場合、UEが、RLMおよびBMの両方を緩和モードで実施するのを可能にすることができ、それ以外の場合、UEがRLP2を緩和モードで実施することは可能にされない。特例として、リソースの一部のみが重なり合う第2の例において、UEが、RLMおよびBMの両方に対して緩和モードに入るのを可能にすることができ、それ以外の場合、UEがRLP2を緩和モードで実施することは可能にされない。別の例では、P1およびP2が同じ周期性であるかまたは特定のマージン内にある場合(第4の例)、UEが、両方のRLP(たとえば、RLMおよびBM)を緩和モードで実施するのを可能にすることができ、それ以外の場合、UEがRLP2を緩和モードで実施することは可能にされない。さらに別の例では、P1が特定のマージン分(たとえば、40ms)P2よりも長い場合、UEが、RLMおよびBMの両方を緩和モードで実施するのを可能にすることができ、それ以外の場合、UEがRLP2を緩和モードで実施することは可能にされない。
4.基準を満たす参照RLPに基づく:UEが、両方のRLP(たとえば、緩和されたRLMおよび緩和されたBMの両方)を緩和モードで実施することが可能にされる、動作モードに入ることが可能にされるかどうかは、RLPのうち1つが緩和のための基準を満たさない場合であっても、参照RLPの状態に応じて決まる。この場合、UEには、1つが参照RLPとして設定されている、RLP群が設定されるものと仮定される。参照RLPは、あらかじめ規定するか、ネットワークノードによって設定するか、またはUEによって自律的に決定することができる。UEが、参照RLPを動作させるために緩和モードに入る基準を満たしている場合、他のRLPが緩和基準を満たしているか否かにかかわらず、UEが、それらのRLPも緩和モードで動作させるのを可能にすることができる。しかしながら、UEが、参照RLPを動作させるために緩和モードに入る基準を満たしていない場合、UEは、他のRLPに対して別個に基準を評価しなければならない。一例では、参照RLPはRLMであり、別の例では、RLPはBMである。
5.セルの周波数特性に基づく:UEが、両方のRLP(たとえば、緩和されたRLMおよび緩和されたBM)を緩和動作モードで実施することが可能にされる、動作モードに入ることが可能にされるかどうかは、周波数特性に応じて決まる。周波数特性の例は、RLPが実施されるリソースが、特定の周波数閾値(Hf)未満の、または特定の周波数閾値(Hf1およびHf2)の間のキャリア周波数にわたって設定されている場合、上記リソースの周波数範囲(FR)(たとえば、RLM-RS、BM-RSなどがFR1、FR2などに属するセル上で実施される場合)を含む。たとえば、UEが、特定のFR(たとえば、FR2)に属するキャリア上で動作するセル上で、2つ以上のRLP(たとえば、RLMおよびBM)を実施するように設定された場合、1つのRLP(たとえば、RLP1)を緩和モードで実施するための基準が満たされれば、UEは、他のRLP(たとえば、RLP2)も緩和モードで実施することが可能にされる。しかし、UEが、別のFR(たとえば、FR1)に属するキャリア上で動作するセル上で、2つ以上のRLP(たとえば、RLMおよびBM)の両方を実施するように設定された場合、RLP1を緩和モードで実施するための基準は満たされるがRLP2に対しては満たされなければ、UEが、RLP2を緩和モードで実施することは可能にされない。FR1の例は400MHz~7GHzの周波数を含み、FR2の例は24GHz~52.6GHzの周波数を含む。
【0072】
一方は緩和動作モードに入るための基準を満たすが他方は満たさない、2つのRLPに関して原理を例証する。同じ原理を任意の数のRLPに適用できることに留意されたい。
【0073】
UEはさらに、それぞれのモードと関連付けられたすべてのRLPに対するUE要件を満たしながら、決定されたモードに従って合同RLPを動作させてもよい。たとえば、UEがRLP1およびRLP2を緩和モードで動作させる場合、UEは、UEがそれらのRLPを通常モードで実施する事例と比較して低頻度で、かつ/またはより長期間にわたって測定し、評価し、ならびに/あるいは測定結果を報告する。UEはさらに、たとえば、1つのモードから別のモードに切り替えるとき、ネットワークノードに、合同RLPに対するOM1および/またはOM2(現在/新規)動作モードに関して通知してもよい。
【0074】
次に、本開示のいくつかの実施形態による、
図8~
図14のフローチャートを参照しながら、(
図1のブロック図の構造を使用して実装される)通信デバイス100の動作について考察する。たとえば、モジュールは
図1のメモリ105に格納されてもよく、これらのモジュールは、モジュールの命令がそれぞれの通信デバイス処理回路103によって実行されたとき、処理回路103がフローチャートのそれぞれの動作を実施するような命令を提供してもよい。
【0075】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による通信デバイス100によって実施される方法を示している。
図6は、方法が、通信デバイスによって実施されるべき無線リンク手順(RLP)の第1の動作モードおよび第2の動作モードと関連付けられた基準を取得すること600を含むことを示している。たとえば、通信デバイス100は、通信デバイス100によって実施されるべきRLPの第1の動作モードおよび第2の動作モードと関連付けられた基準を取得する。
図6はまた、方法が、基準に基づいて、RLPを実施するのに第1の動作モードまたは第2の動作モードの一方を選択すること602と、選択に基づいて、第1または第2の動作モードに従ってRLPを実施すること604と、を含むことを示している。上記例に続いて、通信デバイス100は、基準に基づいて、RLPを実施するのに第1の動作モードまたは第2の動作モードの一方を選択し、選択に基づいて、第1または第2の動作モードに従ってRLPを実施する。
【0076】
いくつかの実施形態では、基準は、通信デバイスが第1の動作モードに従ってRLPを実施することができるシナリオと関連付けられた、基準の第1のセットを含む。通信デバイスが第1の動作モードに従ってRLPを実施することができるシナリオは、無線ネットワークのセル内における、通信デバイスの速度および通信デバイスのロケーションのうち1つまたは複数を含む。基準はまた、いくつかの実施形態において、第1の動作モードに従ってRLPを動作させるときにRLPの性能に影響を及ぼす条件と関連付けられた、基準の第2のセットを含む。第1の動作モードに従ってRLPを動作させるときにRLPの性能に影響を及ぼす条件は、ビーム障害検出、同期(IS)検出、同期外れ(OOS)検出、候補ビーム検出、および無線リンク障害トリガのうち1つまたは複数を含む。基準と関連付けられた条件およびシナリオのさらなる例および実施形態については、本明細書で上述している。
【0077】
方法は、いくつかの実施形態に従って、上位レイヤのシグナリングを介して基準をネットワークノードから取得することを含む。たとえば、通信デバイス100は、RANノード200もしくはCNノード300、またはそれらの組合せのうちの1つから基準を取得する。他のいくつかの実施形態では、通信デバイスは基準があらかじめ設定され、基準は、通信デバイスの記憶デバイスから取得される。たとえば、通信デバイス100は、基準があらかじめ設定され、基準をメモリ105から取得する。いくつかの実施形態では、メモリ105は、本明細書で上述したようなSIMデバイスを備えてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、方法は、通信デバイスが、無線ネットワークのセルに初めて入ること、または無線ネットワークにおいてセル変更を実施することのうち1つに応答して、基準を取得することを含む。たとえば、通信デバイス100は、通信デバイス100が、無線ネットワークのセルに初めて入ること、または無線ネットワークにおいてセル変更を実施することのうち1つに応答して、基準を取得してもよい。別の実施形態では、方法は、通信デバイスが、無線リソース制御(RRC)状態の間で切り替えることに応答して、基準を取得することを含む。別の例では、通信デバイス100は、通信デバイス100がRRC状態の間で切り替えることに応答して、基準を取得してもよい。さらに別の実施形態では、方法は、明示的な要求をネットワークノードから受信すると、または通信デバイス内の内部トリガに基づいて、基準を取得することを含む。たとえば、通信デバイス100は、明示的な要求をRANノード200またはCNノード300のうち1つから受信すると、基準を取得する。別の例では、通信デバイス100は、通信デバイス100内の内部トリガに基づいて基準を取得する。
【0079】
実施形態によれば、第1の動作モードは、RLPを実施する緩和動作モードを含み、第2の動作モードは、RLPを実施する通常動作モードを含む。いくつかの実施形態では、緩和動作モードは、通常動作モードの通常測定期間を超える緩和された測定期間、通常動作モードの参照信号測定精度レベルを超える緩和された参照信号測定精度レベル、通常動作モードのRLP指示を送出するための通常の周期性を超える、RLP指示を送出するための緩和された周期性、および/または通常動作モードの通常の評価期間を延長する緩和された評価期間のうち1つまたは複数を含む。RLPの緩和動作モードおよび通常動作モードのさらなる例については、本明細書で上述している。いくつかの実施形態では、RLPは、無線リンクモニタリング(RLM)手順およびビーム管理(BM)手順のうち1つを含む。無線リンク手順のさらなる例については本明細書で上記でも考察している。
【0080】
方法は、いくつかの実施形態による、無線ネットワークのセル内で動作する通信デバイスと関連付けられた情報を取得することを含む。たとえば、通信デバイス100は、無線ネットワークのセル内で動作する通信デバイス100と関連付けられた情報を取得してもよい。通信デバイスによって取得される情報の異なる例については、本明細書で上記でも考察している。
【0081】
図7は、方法が、一実施形態において、情報が基準を満たしていると決定すること700と、情報が基準を満たしているという決定に基づいて、RLPを実施するのに第1の動作モードを選択すること702と、を含むことを示している。たとえば、通信デバイス100は、情報が基準を満たしていると決定し、情報が基準を満たしているという決定に基づいて、RLPを実施するのに第1の動作モードを選択する。この例では、第1の動作モードは、RLPの緩和動作モードを含んでもよい。
【0082】
図8は、方法が、情報が基準を満たしていないと決定すること800と、情報が基準を満たしていないという決定に基づいて、RLPを実施するのに第2の動作モードを選択すること802と、を含むことを示している。たとえば、通信デバイス100は、情報が基準を満たしていないと決定し、情報が基準を満たしていないという決定に基づいて、RLPを実施するのに第2の動作モードを選択する。この例では、第2の動作モードは、RLPの通常動作モードを含んでもよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、情報は、通信デバイスが、通信デバイスとセルとの間で動作する信号に対して1つまたは複数の測定を実施することによって、取得される測定データを含む。この実施形態では、方法は、基準および測定データに基づいて、RLPを実施するのに、第1の動作モードまたは第2の動作モードのうち1つを選択することを含む。たとえば、通信デバイス100は、通信デバイスとセルとの間で動作する信号に対して1つまたは複数の測定を実施することによって、測定データを取得する。通信デバイス100は次に、基準および測定データに基づいて、RLPを実施するのに、第1の動作モードまたは第2の動作モードのうち1つを選択する。
【0084】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、通信デバイスによって実施される方法を示している。
図9は、方法が、通信デバイスによって実施されるべき第1の無線リンク手順(RLP)および第2のRLPと関連付けられた基準を取得すること900を含むことを示している。方法はまた、基準に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定すること902を含む。たとえば、通信デバイス100は、通信デバイス100によって実施されるべき第1のRLPおよび第2のRLPと関連付けられた基準を取得する。通信デバイス100はまた、基準に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定する。
図11はさらに、方法が、決定に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施すること904を含むことを示している。上記例に続いて、通信デバイス100は、決定に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施する。
【0085】
いくつかの実施形態では、第1のRLPは無線リンクモニタリング(RLM)手順を含み、第2のRLPはビーム管理(BM)手順を含む。いくつかの実施形態では、基準は、通信デバイスが第1の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを実施することができるシナリオと関連付けられた、基準の第1のセットを含む。通信デバイスが第1のRLPおよび第2のRLPを実施することができるシナリオは、無線ネットワークのセル内における、通信デバイスの速度および通信デバイスのロケーションのうち1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、基準は、第1の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを動作させるときに、第1のRLPおよび第2のRLPの性能に影響を及ぼす条件と関連付けられた、基準の第2のセットを含む。第1のRLPおよび第2のRLPの性能に影響を及ぼす条件は、ビーム障害検出、同期(IS)検出、同期外れ(OOS)検出、候補ビーム検出、および無線リンク障害トリガのうち1つまたは複数を含む。
【0086】
図10は、方法が、無線ネットワークのセル内で動作する通信デバイスと関連付けられた情報を取得すること1000と、基準および情報に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定すること1002と、を含むことを示している。たとえば、通信デバイス100は、無線ネットワークのセル内で動作する通信デバイスと関連付けられた情報を取得し、基準および情報に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定する。通信デバイスによって取得される情報の異なる例については、本明細書で上記でも考察している。
【0087】
一実施形態では、
図11は、方法が、基準のうち第1の動作モードに従った第1のRLPの動作と関連付けられた基準を満たす情報に基づいて、第1の動作モードに従って第1のRLPを実施すると決定すること1100を含むことを示している。この実施形態では、方法はまた、
図11に示されるような、基準のうち第1の動作モードに従った第2のRLPの動作と関連付けられた基準を満たさない情報に基づいて、第2の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定すること1102を含む。たとえば、通信デバイス100は、基準のうち第1の動作モードに従った第1のRLPの動作と関連付けられた基準を満たす情報に基づいて、第1の動作モードに従って第1のRLPを実施すると決定し、基準のうち第1の動作モードに従った第2のRLPの動作と関連付けられた基準を満たさない情報に基づいて、第2の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定する。セル内の異なる動作モードに従った複数のRLPの動作に関する、さらなる例および実施形態については、本明細書で上述している。
【0088】
別の実施形態では、
図12は、方法が、情報が基準のうち第1の動作モードに従った第1のRLPの動作と関連付けられた基準を満たすと決定すること1200と、情報が基準のうち第1の動作モードに従った第2のRLPの動作と関連付けられた基準を満たさないと決定すること1202と、を含むことを示している。しかしながら、この実施形態では、
図12は、方法が、情報が基準のうち第1の動作モードに従った第1のRLPの動作と関連付けられた基準を満たすとき、また情報が基準のうち第1の動作モードに従った第2のRLPの動作と関連付けられた基準を満たさないとき、通信デバイスが第1の動作モードに従って第2のRLPを実施するように設定されていることを示す指示に基づいて、第1の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定すること1204を含むことを示している。たとえば、通信デバイス100は、情報が基準のうち第1の動作モードに従った第1のRLPの動作と関連付けられた基準を満たすとき、また情報が基準のうち第1の動作モードに従った第2のRLPの動作と関連付けられた基準を満たさないとき、通信デバイスが第1の動作モードに従って第2のRLPを実施するように設定されていることを示す指示に基づいて、第1の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定する。セル内の第1の動作モードに従った複数のRLPの動作に関する、さらなる例および実施形態については、本明細書で上述している。
【0089】
いくつかの実施形態では、方法は、ネットワークノードから受信される情報、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するように設定されたリソース間の関係、ならびに第1のRLPが参照RLPとして設定されているかどうかの決定、および第1のRLPと第2のRLPが実施されるセルの周波数特性のうち1つまたは複数にさらに基づいて、第2のRLPを実施すると決定することを含む。ネットワークノードから受信する1つまたは複数の情報にさらに基づいて、第2のRLPを実施すると決定することに関するさらなる例および実施形態については、本明細書で上記でも考察している。
【0090】
さらなる例示的な実施形態を以下に記述する。
1.通信デバイス(100)によって実施される方法であって、
通信デバイス(100)によって実施されるべき無線リンク手順(RLP)の第1の動作モードおよび第2の動作モードと関連付けられた基準を取得すること(800)と、
基準に基づいて、RLPを実施するのに第1の動作モードおよび第2の動作モードのうち1つを選択すること(802)と、
選択に基づいて、第1または第2の動作モードに従ってRLPを実施すること(804)と
を含む、方法。
2.実施形態1に記載の方法であって、基準が、通信デバイス(100)が第1の動作モードに従ってRLPを実施することができるシナリオと関連付けられた、基準の第1のセットを含み、
基準が、第1の動作モードに従ってRLPを動作させるときにRLPの性能に影響を及ぼす条件と関連付けられた、基準の第2のセットを含む、方法。
3.通信デバイス(100)が第1の動作モードに従ってRLPを実施することができるシナリオが、無線ネットワークのセル内における、通信デバイス(100)の速度および通信デバイス(100)のロケーションのうち1つまたは複数を含む、実施形態1または2に記載の方法。
4.第1の動作モードに従ってRLPを動作させるときにRLPの性能に影響を及ぼす条件が、ビーム障害検出、同期(IS)検出、同期外れ(OOS)検出、候補ビーム検出、および無線リンク障害トリガのうち1つまたは複数を含む、実施形態1から3のいずれか1つに記載の方法。
5.基準を取得することが、上位レイヤシグナリングを介してネットワークノード(200、300)から基準を取得することを含む、実施形態1から4のいずれか1つに記載の方法。
6.通信デバイス(100)に基準があらかじめ設定され、基準を取得することが、通信デバイス(100)の記憶デバイス(105)から基準を取得することを含む、実施形態1から4のいずれか1つに記載の方法。
7.基準を取得することが、通信デバイス(100)が無線ネットワークのセルに初めて入ること、または無線ネットワークにおいてセル変更を実施することのうち1つに応答して、基準を取得することを含む、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
8.基準を取得することが、通信デバイス(100)が無線リソース制御(RRC)状態の間で切り替えることに応答して、基準を取得することを含む、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
9.基準を取得することが、明示的な要求をネットワークノード(200、300)から受信すると、または通信デバイス(100)内の内部トリガに基づいて、基準を取得することを含む、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
10.第1の動作モードが、RLPを実施する緩和動作モードを含み、第2の動作モードが、RLPを実施する通常動作モードを含む、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
11.実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法であって、緩和動作モードが、
通常動作モードの通常測定期間を超える緩和された測定期間、
通常動作モードの参照信号測定精度レベルを超える緩和された参照信号測定精度レベル、
通常動作モードのRLP指示を送出する通常の周期性を超える、RLP指示を送出する緩和された周期性、および/または
通常動作モードの通常評価期間を延長する緩和された評価期間
のうち1つまたは複数を含む、方法。
12.RLPが、無線リンクモニタリング(RLM)手順およびビーム管理(BM)手順のうち1つを含む、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
13.実施形態1から12のいずれか1つに記載の方法であって、
無線ネットワークのセル内で動作する通信デバイス(100)と関連付けられた情報を取得すること
をさらに含む、方法。
14.実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、基準に基づいて、RLPを実施するのに、第1の動作モードまたは第2の動作モードのうち1つを選択することが、
情報が基準を満たすと決定すること(900)と、
情報が基準を満たすという決定に基づいて、RLPを実施するのに第1の動作モードを選択すること(902)と
を含む、方法。
15.実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、基準に基づいて、RLPを実施するのに、第1の動作モードまたは第2の動作モードのうち1つを選択することが、
情報が基準を満たしていないと決定すること(1000)と、
情報が基準を満たしていないという決定に基づいて、RLPを実施するのに第2の動作モードを選択すること(1002)と
を含む、方法。
16.情報が、通信デバイス(100)が通信デバイス(100)とセルとの間で動作する信号に対して1つまたは複数の測定を実施することによって、取得される測定データを含む、実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法。
17.実施形態1から13および16のいずれか1つに記載の方法であって、基準に基づいて、RLPを実施するのに、第1の動作モードまたは第2の動作モードのうち1つを選択することが、
基準および測定データに基づいて、RLPを実施するのに第1の動作モードおよび第2の動作モードのうち1つを選択すること
を含む、方法。
18.通信デバイス(100)によって実施される方法であって、
通信デバイス(100)によって実施されるべき第1の無線リンク手順(RLP)および第2のRLPと関連付けられた基準を取得すること(1100)と、
基準に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定すること(1102)と、
決定に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを実施すること(1104)と
を含む、方法。
19.第1のRLPが無線リンクモニタリング(RLM)手順を含み、第2のRLPがビーム管理(BM)手順を含む、実施形態18に記載の方法。
20.第1の動作モードが緩和動作モードを含み、第2の動作モードが通常動作モードを含む、実施形態18または19に記載の方法。
21.実施形態18から20のいずれか1つに記載の方法であって、緩和動作モードが、
通常動作モードの通常測定期間を超える緩和された測定期間、
通常動作モードの参照信号測定精度レベルを超える緩和された参照信号測定精度レベル、
通常動作モードのRLP指示を送出する通常の周期性を超える、RLP指示を送出する緩和された周期性、および/または
通常動作モードの通常評価期間を延長する緩和された評価期間
のうち1つまたは複数を含む、方法。
22.実施形態18から21に記載の方法であって、基準が、通信デバイス(100)が第1の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを実施することができるシナリオと関連付けられた、基準の第1のセットを含み、
基準が、第1の動作モードに従って第1のRLPおよび第2のRLPを動作させるときに、第1のRLPおよび第2のRLPの性能に影響を及ぼす条件と関連付けられた、基準の第2のセットを含む、方法。
23.通信デバイス(100)が第1のRLPおよび第2のRLPを実施することができるシナリオが、無線ネットワークのセル内における、通信デバイス(100)の速度および通信デバイス(100)のロケーションのうち1つまたは複数を含む、実施形態18から22のいずれか1つに記載の方法。
24.第1のRLPおよび第2のRLPの性能に影響を及ぼす条件が、ビーム障害検出、同期(IS)検出、同期外れ(OOS)検出、候補ビーム検出、および無線リンク障害トリガのうち1つまたは複数を含む、実施形態18から23のいずれか1つに記載の方法。
25.実施形態18から24のいずれか1つに記載の方法であって、基準に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定することが、
無線ネットワークのセル内で動作する通信デバイス(100)と関連付けられた情報を取得すること(1200)と、
基準および情報に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定すること(1202)と
を含む、方法。
26.実施形態18から25のいずれか1つに記載の方法であって、基準および情報に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定することが、
基準のうち第1の動作モードに従った第1のRLPの動作と関連付けられた基準を満たす情報に基づいて、第1の動作モードに従って第1のRLPを実施すると決定すること(1300)と、
基準のうち第1の動作モードに従った第2のRLPの動作と関連付けられた基準を満たさない情報に基づいて、第2の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定すること(1302)と
を含む、方法。
27.実施形態18から25に記載の方法であって、基準および情報に基づいて、第1の動作モードまたは第2の動作モードに従って、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するかどうかを決定することが、
情報が、基準のうち第1の動作モードに従った第1のRLPの動作と関連付けられた基準を満たすと決定すること(1400)と、
情報が、基準のうち第1の動作モードに従った第2のRLPの動作と関連付けられた基準を満たさないと決定すること(1402)と、
情報が基準のうち第1の動作モードに従った第1のRLPの動作と関連付けられた基準を満たすとき、また情報が基準のうち第1の動作モードに従った第2のRLPの動作と関連付けられた基準を満たさないとき、通信デバイスが第1の動作モードに従って第2のRLPを実施するように設定されていることを示す指示に基づいて、第1の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定すること(1404)と
を含む、方法。
28.第1の動作モードに従って第2のRLPを実施すると決定することがさらに、ネットワークノードから受信される情報、第1のRLPおよび第2のRLPを実施するように設定されたリソース間の関係、ならびに第1のRLPが参照RLPとして設定されているかどうかの決定、および第1のRLPと第2のRLPが実施されるセルの周波数特性のうち1つまたは複数にさらに基づいて、第2のRLPを実施すると決定することを含む、実施形態27に記載の方法。
29.通信デバイス(100)であって、
処理回路(103)と、
処理回路と結合されたメモリ(105)とを備え、メモリが、処理回路によって実行されると、実施形態1から17のいずれか1つに記載の動作を通信デバイスに実施させる、命令を含む、通信デバイス。
30.実施形態1から17のいずれか1つに従って実施するように適応された、無線デバイス(100)。
31.通信デバイス(100)の処理回路(103)によって実行されるべきプログラムコードを備え、それによって、プログラムコードの実行により、実施形態1から17のいずれか1つに記載の動作を通信デバイス(100)に実施させる、コンピュータプログラム。
32.通信デバイス(100)の処理回路(103)によって実行されるべきプログラムコードを含む非一時的記憶媒体を備え、それによって、プログラムコードの実行により、実施形態1から17のいずれか1つに記載の動作を通信デバイス(100)に実施させる、コンピュータプログラム製品。
33.通信デバイス(100)であって、
処理回路(103)と、
処理回路と結合されたメモリ(105)とを備え、メモリが、処理回路によって実行されると、実施形態18から28のいずれか1つに記載の動作を通信デバイスに実施させる、命令を含む、通信デバイス。
34.実施形態18から28のいずれか1つに従って実施するように適応された、無線デバイス(100)。
35.通信デバイス(100)の処理回路(103)によって実行されるべきプログラムコードを備え、それによって、プログラムコードの実行により、実施形態18から28のいずれか1つに記載の動作を通信デバイス(100)に実施させる、コンピュータプログラム。
36.通信デバイス(100)の処理回路(103)によって実行されるべきプログラムコードを含む非一時的記憶媒体を備え、それによって、プログラムコードの実行により、実施形態18から28のいずれか1つに記載の動作を通信デバイス(100)に実施させる、コンピュータプログラム製品。
【0091】
本開示で使用される様々な略語/頭字語についての説明を以下に提供する。
略語 説明
BFD ビーム障害検出
BM ビーム管理
BS 基地局
CBD 候補ビーム検出
CCA クリアチャネルアセスメント
CE 制御エレメント
CGI セルグローバルID
CRS セル固有参照信号
CSI チャネル状態情報
CSI-RS チャネル状態情報参照信号
DC デュアルコネクティビティ
DCI ダウンリンク制御情報
DL ダウンリンク
eNB E-UTRANノードB
FDD 周波数分割複信
FR1 周波数範囲1
FR2 周波数範囲2
GSCN グローバル同期チャネル番号
gNB 次世代ノードB
HARQ ハイブリッド自動再送要求
IS 同期
LTE Long Term Evolution
MAC 媒体アクセス制御
MC マルチキャリア
MuC マルチコネクティビティ
NR 新無線
OOS 同期外れ
PBCH 物理ブロードキャストチャネル
PCI 物理セルID
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
PDSCH 物理ダウンリンク共有チャネル
PSS 1次同期信号
PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
PUSCH 物理アップリンク共有チャネル
RACH ランダムアクセスチャネル
RAT 無線アクセス技術
RLM 無線リンクモニタリング
RLP 無線リンク手順
RRC 無線リソース制御
RSRP 参照信号受信電力
RSRP 参照信号受信品質
SCH 共有チャネル
SNR 信号対雑音比
SRS サウンディング参照信号
SS-RSRP 2次同期RSRP
SS-RSRQ 2次同期RSRQ
SSS 2次同期信号
TCI 送信設定インジケータ
ProSe 近傍サービス
V2V Vehicle-to-Vehicle
V2X Vehicle-to-everything
【0092】
追加の説明を以下に提供する。
【0093】
一般に、本明細書で使用するすべての用語は、異なる意味が明確に与えられている、および/または使用される文脈によって示唆されている場合を除いて、関連技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。要素、装置、構成要素、手段、ステップなどに対するすべての参照は、別段の明示的な提示がない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すものとオープンに解釈されるべきである。本明細書に開示するあらゆる方法のステップは、あるステップが別のステップの次または前であるものとして明示的に記載されていない限り、および/あるいはあるステップが別のステップの次または前でなければならないことが暗示されていない限り、開示する正確な順序で実施される必要はない。本明細書に開示する実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切であれば、他の任意の実施形態に適用されてもよい。同様に、実施形態のうちいずれかの任意の利点は、他の任意の実施形態に適用されてもよく、逆もまた同様である。本明細書の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかとなるであろう。
【0094】
以下、本明細書で想到される実施形態のいくつかについて、添付図面を参照してさらに十分に記載する。しかしながら、他の実施形態が本明細書に開示する主題の範囲内に含まれ、開示する主題は、本明細書に記載する実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではなく、それよりもむしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供される。
【0095】
図13は、いくつかの実施形態による無線ネットワークを示している。
【0096】
本明細書に記載する主題は、任意の好適な構成要素を使用する任意の適切なタイプのシステムに実装されてもよいが、本明細書に開示する実施形態は、
図13に示される例示の無線ネットワークなどの無線ネットワークに関して記載される。単純にするため、
図13の無線ネットワークは、ネットワーク1306、ネットワークノード1360および1360b、ならびにWD 1310、1310b、および1310c(モバイル端末とも呼ばれる)のみを図示する。実際には、無線ネットワークはさらに、無線デバイス間の通信、あるいは無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ、または他の任意のネットワークノードもしくはエンドデバイスなど、別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに好適な、任意の追加の要素を含んでもよい。図示される構成要素のうち、ネットワークノード1360および無線デバイス(WD)1310について、さらに詳細に説明する。無線ネットワークは、通信および他のタイプのサービスを、1つまたは複数の無線デバイスに提供して、無線デバイスが、無線ネットワークによって、または無線ネットワークを介して提供されるサービスにアクセスすること、および/またはサービスを使用することを容易にしてもよい。
【0097】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信、電気通信、データ、セルラ、および/もしくは無線ネットワーク、または他の類似のタイプのシステムを備え、ならびに/あるいはそれらとインターフェース接続してもよい。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格または他のタイプのあらかじめ規定された規則もしくは手順に従って、動作するように設定されてもよい。したがって、無線ネットワークの特定の実施形態は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、ならびに/あるいは他の好適な第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)、または第5世代(5G)規格などの通信規格、IEEE 802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいは、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、Bluetooth、Z-Wave、および/またはZigBee規格など、他の任意の適切な無線通信規格を実装してもよい。
【0098】
ネットワーク1306は、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にする他のネットワークを含んでもよい。
【0099】
ネットワークノード1360およびWD 1310は、さらに詳細に後述する様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、無線ネットワークにおいて無線接続を提供するなど、ネットワークノードおよび/または無線デバイスの機能性を提供するために協働する。異なる実施形態では、無線ネットワークは、任意の数の有線もしくは無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、ならびに/あるいは有線もしくは無線どちらの接続を介するかにかかわらず、データおよび/もしくは信号の通信を容易にするかまたはその通信に関与してもよい、他の任意の構成要素またはシステムを備えてもよい。
【0100】
本明細書で使用するとき、ネットワークノードは、無線デバイスおよび/または他のネットワークノードと直接もしくは間接的に通信することができる、通信するように設定された、通信するように配置された、ならびに/または通信するように動作可能な機器、あるいは無線デバイスへの無線アクセスを可能にする、および/もしくは提供する、および/または無線ネットワークの他の機能(たとえば、管理)を実施する、無線ネットワーク内の機器を指す。ネットワークノードの例としては、非限定的に、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)、およびNR NodeB(gNB))が挙げられる。基地局は、基地局が提供するカバレッジの量(または言い換えれば、基地局の送信電力レベル)に基づいてカテゴリ分けされてもよく、それ故、フェムト基地局、ピコ基地局、ミクロ基地局、またはマクロ基地局とも呼ばれることがある。基地局は、中継ノード、またはリレーを制御する中継ドナーノードであってもよい。ネットワークノードはまた、集中デジタルユニット、および/またはリモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれることがあるリモート無線ユニット(RRU)など、分散無線基地局の1つもしくは複数(またはすべて)の部分を含んでもよい。このようなリモート無線ユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されてもよく、統合されなくてもよい。分散無線基地局の部分は、分散アンテナシステム(DAS)のノードとも呼ばれることがある。ネットワークノードの他のさらなる例としては、マルチ規格無線(MSR)BSなどのMSR機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)もしくは基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、ベーストランシーバ基地局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、および/またはMDTが挙げられる。別の例として、ネットワークノードは、さらに詳細に後述するような仮想ネットワークノードであってもよい。しかしながら、より一般には、ネットワークノードは、無線デバイスが無線ネットワークにアクセスできるようにする、および/もしくは無線ネットワークへのアクセスを無線デバイスに提供する、または無線ネットワークにアクセスしている無線デバイスに何らかのサービスを提供することができる、そのように設定された、そのように配置された、ならびに/あるいはそのように動作可能な、任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表してもよい。
【0101】
図13では、ネットワークノード1360は、処理回路1370、デバイス可読媒体1380、インターフェース1390、補助機器1384、電源1386、電力回路1387、およびアンテナ1362を含む。
図13の例示の無線ネットワークに示されるネットワークノード1360は、ハードウェア構成要素の図示される組合せを含むデバイスを表してもよいが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せを有するネットワークノードを備えてもよい。ネットワークノードが、本明細書に開示するタスク、特徴、機能、および方法を実施するのに必要なハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組合せを備えることが、理解されるべきである。さらに、ネットワークノード1360の構成要素は、より大きいボックス内に位置する単独のボックスとして、または複数のボックス内に入れ子にされた単独のボックスとして示されるが、実際には、ネットワークノードは、単一の示される構成要素を組成する複数の異なる物理構成要素を備えてもよい(たとえば、デバイス可読媒体1380は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを備えてもよい)。
【0102】
同様に、ネットワークノード1360は、複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、NodeB構成要素およびRNC構成要素、またはBTS構成要素およびBSC構成要素など)から組み立てられてもよく、それらはそれぞれ自身のそれぞれの構成要素を有してもよい。ネットワークノード1360が複数の別個の構成要素(たとえば、BTS構成要素およびBSC構成要素)を備える特定のシナリオでは、別個の構成要素の1つまたは複数が、いくつかのネットワークノードの間で共有されてもよい。たとえば、単一のRNCが複数のNodeBを制御してもよい。そのようなシナリオでは、一意のNodeBとRNCとの各ペアは、いくつかの事例では、単一の別個のネットワークノードとみなされてもよい。いくつかの実施形態では、ネットワークノード1360は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定されてもよい。そのような実施形態では、いくつかの構成要素は複製されてもよく(たとえば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体1380)、いくつかの構成要素は再使用されてもよい(たとえば、同じアンテナ1362がRATによって共有されてもよい)。ネットワークノード1360はまた、ネットワークノード1360に統合された、たとえば、GSM、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、LTE、NR、WiFi、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための様々な図示される構成要素の複数のセットを含んでもよい。これらの無線技術は、同じもしくは異なるチップまたはチップセット、およびネットワークノード1360内の他の構成要素に統合されてもよい。
【0103】
処理回路1370は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書に記載される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、特定の取得動作)を実施するように設定される。処理回路1370によって実施されるこれらの動作は、処理回路1370によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報もしくは変換された情報をネットワークノードに格納された情報と比較すること、および/または取得された情報もしくは変換された情報に基づいて1つもしくは複数の動作を実施することによって、処理することと、上記処理の結果として決定を行うことと、を含んでもよい。
【0104】
処理回路1370は、単独で、またはデバイス可読媒体1380などの他のネットワークノード1360構成要素と併せて、ネットワークノード1360の機能性を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または他の任意の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうち1つもしくは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェア、および/または符号化された論理の組合せを備えてもよい。たとえば、処理回路1370は、デバイス可読媒体1380に、または処理回路1370内のメモリに格納された命令を実行してもよい。そのような機能性は、本明細書で考察する様々な無線の特徴、機能、または利益のいずれかを提供することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、処理回路1370は、システムオンチップ(SOC)を含んでもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、処理回路1370は、無線周波数(RF)トランシーバ回路1372、およびベースバンド処理回路1374のうち1つまたは複数を含んでもよい。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路1372およびベースバンド処理回路1374は、別個のチップ(もしくはチップセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニットなどのユニット上にあってもよい。代替実施形態では、RFトランシーバ回路1372およびベースバンド処理回路1374の一部またはすべては、同じチップもしくはチップのセット、ボード、またはユニット上にあってもよい。
【0106】
特定の実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNB、または他のかかるネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書に記載される機能性の一部またはすべては、デバイス可読媒体1380、または処理回路1370内のメモリに格納された命令を実行する、処理回路1370によって実施されてもよい。代替実施形態では、機能性の一部またはすべては、ハードワイヤード方式などで、別個のまたは離散的なデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路1370によって提供されてもよい。それらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1370は、記載される機能を実施するように設定することができる。そのような機能によって提供される利益は、処理回路1370単独に、またはネットワークノード1360の他の構成要素に限定されず、ネットワークノード1360全体によって、ならびに/またはエンドユーザおよび無線ネットワーク全般によって享受される。
【0107】
デバイス可読媒体1380は、非限定的に、永続記憶域、固体メモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)、またはデジタルビデオディスク(DVD))を含む、任意の形態の揮発性もしくは不揮発性コンピュータ可読メモリ、ならびに/または、処理回路1370によって使用されてもよい情報、データ、および/もしくは命令を格納する、他の任意の揮発性もしくは不揮発性の非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含んでもよい。デバイス可読媒体1380は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、アプリケーション(論理、規則、コード、テーブルなどの1つもしくは複数を含む)などを含む、任意の好適な命令、データ、または情報、ならびに/あるいは処理回路1370によって実行することができ、ネットワークノード1360によって利用される、他の命令を格納してもよい。デバイス可読媒体1380は、処理回路1370によって行われる任意の計算、および/またはインターフェース1390を介して受信される任意のデータを格納するのに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、処理回路1370およびデバイス可読媒体1380は、統合されているとみなされてもよい。
【0108】
インターフェース1390は、ネットワークノード1360、ネットワーク1306、および/またはWD 1310の間での、シグナリングおよび/またはデータの有線もしくは無線通信で使用される。図示されるように、インターフェース1390は、たとえば、有線接続を通じてネットワーク1306との間でデータを送受信する、ポート/端子1394を備える。インターフェース1390はまた、アンテナ1362に結合されるか、または特定の実施形態ではアンテナ1362の一部であってもよい、無線フロントエンド回路1392を含む。無線フロントエンド回路1392は、フィルタ1398および増幅器1396を備える。無線フロントエンド回路1392は、アンテナ1362および処理回路1370に接続されてもよい。無線フロントエンド回路は、アンテナ1362と処理回路1370との間で通信される信号を調整するように設定されてもよい。無線フロントエンド回路1392は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信してもよい。無線フロントエンド回路1392は、デジタルデータを、フィルタ1398および/または増幅器1396の組合せを使用して、適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換してもよい。無線信号は次に、アンテナ1362を介して送信されてもよい。同様に、データを受信するとき、アンテナ1362は無線信号を収集してもよく、無線信号は次に、無線フロントエンド回路1392によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは処理回路1370に渡されてもよい。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備えてもよい。
【0109】
特定の代替実施形態では、ネットワークノード1360は別個の無線フロントエンド回路1392を含まなくてもよく、代わりに、処理回路1370は、無線フロントエンド回路を備えてもよく、別個の無線フロントエンド回路1392なしでアンテナ1362に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1372のすべてまたは一部が、インターフェース1390の一部とみなされてもよい。さらに他の実施形態では、インターフェース1390は、無線ユニット(図示なし)の一部として、1つもしくは複数のポートまたは端末1394と、無線フロントエンド回路1392と、RFトランシーバ回路1372とを含んでもよく、またインターフェース1390は、デジタルユニット(図示なし)の一部である、ベースバンド処理回路1374と通信してもよい。
【0110】
アンテナ1362は、無線信号を送出および/または受信するように設定された、1つもしくは複数のアンテナ、またはアンテナアレイを含んでもよい。アンテナ1362は、無線フロントエンド回路1392に結合されてもよく、データおよび/または信号を無線で送信および受信することができる、任意のタイプのアンテナであってもよい。いくつかの実施形態では、アンテナ1362は、たとえば、2GHz~66GHzの無線信号を送信/受信するように動作可能な、1つもしくは複数の全指向性のセクタまたはパネルアンテナを備えてもよい。全指向性アンテナは、任意の方向で無線信号を送信/受信するのに使用されてもよく、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するのに使用されてもよく、パネルアンテナは、比較的直線ラインで無線信号を送信/受信するのに使用される見通し線アンテナであってもよい。いくつかの事例では、2つ以上のアンテナの使用はMIMOと呼ばれることがある。特定の実施形態では、アンテナ1362は、ネットワークノード1360とは別個であってもよく、インターフェースまたはポートを通してネットワークノード1360に接続可能であってもよい。
【0111】
アンテナ1362、インターフェース1390、および/または処理回路1370は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書に記載する、任意の受信動作および/または特定の取得動作を実施するように設定されてもよい。任意の情報、データ、および/または信号は、無線デバイス、別のネットワークノード、および/または他の任意のネットワーク機器から受信されてもよい。同様に、アンテナ1362、インターフェース1390、および/または処理回路1370は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書に記載する、任意の送信動作を実施するように設定されてもよい。任意の情報、データ、および/または信号は、無線デバイス、別のネットワークノード、および/または他の任意のネットワーク機器に送信されてもよい。
【0112】
電力回路1387は、電力管理回路を備えるか、または電力管理回路に結合されてもよく、本明細書に記載する機能性を実施するための電力を、ネットワークノード1360の構成要素に供給するように設定される。電力回路1387は電源1386から電力を受信してもよい。電源1386および/または電力回路1387は、それぞれの構成要素に好適な形態で(たとえば、各構成要素それぞれに必要とされる電圧および電流レベルで)、ネットワークノード1360の様々な構成要素に電力を提供するように設定されてもよい。電源1386は、電力回路1387および/またはネットワークノード1360に含まれるか、あるいはその外部にあるかのどちらかであってもよい。たとえば、ネットワークノード1360は、電気ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して、外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能であってもよく、それにより、外部電源は電力回路1387に電力を供給する。さらなる例として、電源1386は、電力回路1387に接続されるかまたは統合された、バッテリまたはバッテリパックの形態の電力源を備えてもよい。バッテリは、外部電源が故障した場合に予備電力を提供してもよい。光起電デバイスなど、他のタイプの電源も使用されてもよい。
【0113】
ネットワークノード1360の代替実施形態は、本明細書に記載する機能性、および/または本明細書に記載する主題をサポートするのに必要な任意の機能性のうちいずれかを含む、ネットワークノードの機能性のいくつかの態様を提供することを担ってもよい、
図13に示される構成要素以外の追加の構成要素を含んでもよい。たとえば、ネットワークノード1360は、ネットワークノード1360への情報の入力を可能にし、ネットワークノード1360からの情報の出力を可能にする、ユーザインターフェース機器を含んでもよい。これにより、ユーザが、ネットワークノード1360の診断、保守、修復、および他の管理機能を実施することを可能にしてもよい。
【0114】
本明細書で使用するとき、無線デバイス(WD)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することができる、そのように設定された、そのように配置された、ならびに/あるいはそのように動作可能なデバイスを指す。別段の指定がない限り、WDという用語は、本明細書ではユーザ機器(UE)と互換可能に使用されてもよい。無線で通信することは、空中で情報を伝達するのに好適な、電磁波、電波、赤外波、および/または他のタイプの信号を使用して、無線信号を送信および/または受信することを伴ってもよい。いくつかの実施形態では、WDは、直接の人間の対話なしに情報を送信および/または受信するように設定されてもよい。たとえば、WDは、内部もしくは外部イベントによってトリガされたとき、またはネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計されてもよい。WDの例としては、非限定的に、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、車載無線端末デバイスなどが挙げられる。WDは、たとえば、サイドリンク通信、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートしてもよく、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれることがある。さらに別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、WDは、モニタリングおよび/または測定を実施し、かかるモニタリングおよび/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信する、マシンもしくは他のデバイスを表してもよい。WDは、この場合、マシンツーマシン(M2M)デバイスであってもよく、M2Mデバイスは、3GPPの文脈ではMTCデバイスと呼ばれることがある。1つの特定の例として、WDは、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであってもよい。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサ、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、または家庭用もしくは個人用電気器具(たとえば、冷蔵庫、テレビジョンなど)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカーなど)である。他のシナリオでは、WDは、自身の動作状態、または動作と関連付けられた他の機能を、モニタリングおよび/または報告することができる、車両または他の機器を表してもよい。上述したようなWDは、無線接続のエンドポイントを表してもよく、その場合、デバイスは無線端末と呼ばれることがある。さらに、上述したようなWDは移動体であってもよく、その場合、デバイスは移動デバイスまたは移動端末と呼ばれることもある。
【0115】
図示されるように、無線デバイス1310は、アンテナ1311、インターフェース1314、処理回路1320、デバイス可読媒体1330、ユーザインターフェース機器1332、補助機器1334、電源1336、および電力回路1337を含む。WD 1310は、たとえば、ほんの数例を挙げると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、またはBluetooth無線技術など、WD 1310がサポートする異なる無線技術のための、例示する構成要素のうち1つまたは複数の複数セットを含んでもよい。これらの無線技術は、WD 1310内の他の構成要素と同じもしくは異なるチップまたはチップセットに統合されてもよい。
【0116】
アンテナ1311は、無線信号を送出および/または受信するように設定された、1つもしくは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含んでもよく、インターフェース1314に接続される。特定の代替実施形態では、アンテナ1311は、WD 1310とは別個であって、インターフェースまたはポートを通してWD 1310に接続可能であってもよい。アンテナ1311、インターフェース1314、および/または処理回路1320は、WDによって実施されるものとして本明細書に記載する任意の受信または送信動作を実施するように設定されてもよい。任意の情報、データ、および/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のWDから受信されてもよい。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路および/またはアンテナ1311は、インターフェースとみなされてもよい。
【0117】
図示されるように、インターフェース1314は、無線フロントエンド回路1312とアンテナ1311とを備える。無線フロントエンド回路1312は、1つもしくは複数のフィルタ1318および増幅器1316を備える。無線フロントエンド回路1312は、アンテナ1311および処理回路1320に接続され、アンテナ1311と処理回路1320との間で通信される信号を調整するように設定される。無線フロントエンド回路1312は、アンテナ1311に結合されるかまたはアンテナ1311の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、WD 1310は別個の無線フロントエンド回路1312を含まなくてもよく、それよりもむしろ、処理回路1320は、無線フロントエンド回路を備えてもよく、アンテナ1311に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1322の一部またはすべてがインターフェース1314の一部とみなされてもよい。無線フロントエンド回路1312は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信してもよい。無線フロントエンド回路1312は、デジタルデータを、フィルタ1318および/または増幅器1316の組合せを使用して、適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換してもよい。無線信号は次に、アンテナ1311を介して送信されてもよい。同様に、データを受信するとき、アンテナ1311は無線信号を収集してもよく、無線信号は次に、無線フロントエンド回路1312によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは処理回路1320に渡されてもよい。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備えてもよい。
【0118】
処理回路1320は、単独で、またはデバイス可読媒体1330などの他のWD 1310構成要素と併せて、WD 1310の機能性を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または他の任意の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうち1つもしくは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェア、および/または符号化された論理の組合せを備えてもよい。そのような機能性は、本明細書で考察する様々な無線の特徴または利益のいずれかを提供することを含んでもよい。たとえば、処理回路1320は、デバイス可読媒体1330に、または処理回路1320内のメモリに格納された命令を実行して、本明細書に開示する機能性を提供してもよい。
【0119】
図示されるように、処理回路1320は、RFトランシーバ回路1322、ベースバンド処理回路1324、およびアプリケーション処理回路1326のうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態では、処理回路は、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備えてもよい。特定の実施形態では、WD 1310の処理回路1320はSOCを備えてもよい。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1322、ベースバンド処理回路1324、およびアプリケーション処理回路1326は、別個のチップまたはチップセット上にあってもよい。代替実施形態では、ベースバンド処理回路1324およびアプリケーション処理回路1326の一部またはすべては、組み合わされて1つのチップまたはチップセットにされてもよく、RFトランシーバ回路1322は、別個のチップまたはチップセット上にあってもよい。さらなる代替実施形態では、RFトランシーバ回路1322およびベースバンド処理回路1324の一部またはすべては、同じチップまたはチップセット上にあってもよく、アプリケーション処理回路1326は、別個のチップまたはチップセット上にあってもよい。さらなる他の代替実施形態では、RFトランシーバ回路1322、ベースバンド処理回路1324、およびアプリケーション処理回路1326の一部またはすべては、同じチップまたはチップセット内で組み合わされてもよい。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1322はインターフェース1314の一部であってもよい。RFトランシーバ回路1322は、処理回路1320のためにRF信号を調整してもよい。
【0120】
特定の実施形態では、WDによって実施されるものとして本明細書に記載する機能性の一部またはすべては、デバイス可読媒体1330に格納された命令を実行する処理回路1320によって提供されてもよく、デバイス可読媒体1330は、特定の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。代替実施形態では、機能性の一部またはすべては、ハードワイヤード方式などで、別個のまたは離散的なデバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路1320によって提供されてもよい。これら特定の実施形態のいずれにおいても、デバイス可読媒体に格納された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1320は、記載した機能性を実施するように設定することができる。そのような機能性によって提供される利益は、処理回路1320単独またはWD 1310の他の構成要素に限定されず、WD 1310全体によって、ならびに/またはエンドユーザおよび無線ネットワーク全般によって享受される。
【0121】
処理回路1320は、WDによって実施されるものとして本明細書に記載する、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、特定の取得動作)を実施するように設定されてもよい。処理回路1320によって実施されるようなこれらの動作は、処理回路1320によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報もしくは変換された情報をWD 1310によって格納された情報と比較すること、および/または取得された情報もしくは変換された情報に基づいて1つもしくは複数の動作を実施することによって、処理することと、上記処理の結果として決定を行うことと、を含んでもよい。
【0122】
デバイス可読媒体1330は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、アプリケーション(論理、規則、コード、テーブルなどのうちの1つもしくは複数を含む)、および/または処理回路1320によって実行することが可能である他の命令を格納するように動作可能であってもよい。デバイス可読媒体1330は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)もしくはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは、処理回路1320によって使用されてもよい情報、データ、および/または命令を格納する、他の任意の揮発性もしくは不揮発性の非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、処理回路1320およびデバイス可読媒体1330は、統合されているとみなされてもよい。
【0123】
ユーザインターフェース機器1332は、人間のユーザがWD 1310と対話することを可能にする構成要素を提供してもよい。そのような対話は、視覚、聴覚、触覚など、多くの形態のものであってもよい。ユーザインターフェース機器1332は、ユーザへの出力を作り出すように、またユーザがWD 1310への入力を提供することを可能にするように動作可能であってもよい。対話のタイプは、WD 1310にインストールされたユーザインターフェース機器1332のタイプに応じて異なってもよい。たとえば、WD 1310がスマートフォンの場合、対話はタッチスクリーンを介するものであってもよく、WD 1310がスマートメータの場合、対話は、使用量(たとえば、使用されたガロン数)を提供するスクリーン、または(たとえば、煙が検出された場合は)可聴アラートを提供するスピーカーを通したものであってもよい。ユーザインターフェース機器1332は、入力インターフェース、デバイス、および回路、ならびに出力インターフェース、デバイス、および回路を含んでもよい。ユーザインターフェース機器1332は、WD 1310への情報の入力を可能にするように設定され、処理回路1320が入力情報を処理することを可能にするため、処理回路1320に接続される。ユーザインターフェース機器1332は、たとえば、マイクロフォン、近接もしくは他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つもしくは複数のカメラ、USBポート、または他の入力回路を含んでもよい。ユーザインターフェース機器1332はまた、WD 1310からの情報の出力を可能にするように、また処理回路1320がWD 1310からの情報を出力することを可能にするように設定される。ユーザインターフェース機器1332は、たとえば、スピーカー、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力回路を含んでもよい。ユーザインターフェース機器1332の1つもしくは複数の入力および出力インターフェース、デバイス、ならびに回路を使用して、WD 1310は、エンドユーザおよび/または無線ネットワークと通信し、エンドユーザおよび/または無線ネットワークが本明細書に記載する機能性から利益を得ることを可能にしてもよい。
【0124】
補助機器1334は、WDが一般に実行しないことがある、より具体的な機能性を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行う専用センサ、有線通信など、追加のタイプの通信用のインターフェースなどを備えてもよい。補助機器1334の構成要素を含むことおよびそのタイプは、実施形態および/またはシナリオに応じて異なってもよい。
【0125】
電源1336は、いくつかの実施形態では、バッテリまたはバッテリパックの形態のものであってもよい。外部電源(たとえば、電気コンセント)、光起電デバイス、または電池など、他のタイプの電源も使用されてもよい。WD 1310はさらに、電源1336から、本明細書に記載または指示される任意の機能性を実施するのに電源1336からの電力を必要とするWD 1310の様々な部分に、電力を送達するための電力回路1337を備えてもよい。電力回路1337は、特定の実施形態では、電力管理回路を備えてもよい。電力回路1337は、加えてまたは代わりに、外部電源から電力を受信するように動作可能であってもよく、その場合、WD 1310は、入力回路、または電力ケーブルなどのインターフェースを介して、外部電源(電気コンセントなど)に接続可能であってもよい。電力回路1337はまた、特定の実施形態では、外部電源から電源1336に電力を送達するように動作可能であってもよい。これは、たとえば、電源1336の充電のためのものであってもよい。電力回路1337は、電力が供給されるWD 1310のそれぞれの構成要素に好適な電力にするため、電源1336からの電力に対して任意のフォーマッティング、変換、または他の修正を実施してもよい。
【0126】
図14は、いくつかの実施形態によるユーザ機器を示している。
【0127】
図14は、本明細書に記載する様々な態様によるUEの一実施形態を示している。本明細書で使用するとき、ユーザ機器またはUEは、関連するデバイスを所有し、かつ/または動作させる人間のユーザという意味でのユーザを必ずしも有さなくてもよい。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる操作が意図されるが、特定の人間のユーザと関連付けられないことがあるか、または特定の人間のユーザと最初は関連付けられないことがある、デバイス(たとえば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表してもよい。あるいは、UEは、エンドユーザへの販売、またはエンドユーザによる操作は意図されないが、ユーザと関連付けられるか、またはユーザの利益のために操作されてもよい、デバイス(たとえば、スマート電力計)を表してもよい。UE 1400は、NB-IoT UE、マシン型通信(MTC)UE、および/または拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって識別される任意のUEであってもよい。UE 1400は、
図14に示されるように、3GPPのGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格など、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公布された1つまたは複数の通信規格に従って通信するように設定されたWDの一例である。上述したように、WDおよびUEという用語は互換可能に使用されてもよい。したがって、
図14はUEであるが、本明細書で考察する構成要素は、WDに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0128】
図14では、UE 1400は、入出力インターフェース1405、無線周波数(RF)インターフェース1409、ネットワーク接続インターフェース1411、メモリ1415(ランダムアクセスメモリ(RAM)1417、読出し専用メモリ(ROM)1419、および記憶媒体1421などを含む)、通信サブシステム1431、電源1413、および/または他の任意の構成要素、あるいはそれらの任意の組合せに動作可能に結合された、処理回路1401を含む。記憶媒体1421は、オペレーティングシステム1423、アプリケーションプログラム1425、およびデータ1427を含む。他の実施形態では、記憶媒体1421は他の同様のタイプの情報を含んでもよい。特定のUEは、
図14に示される構成要素のすべて、または構成要素のサブセットのみを利用してもよい。構成要素間の統合のレベルは、UEごとに異なってもよい。さらに、特定のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機など、構成要素の複数の例を含んでもよい。
【0129】
図14では、処理回路1401は、コンピュータ命令およびデータを処理するように設定されてもよい。処理回路1401は、(たとえば、ディスクリート論理、FPGA、ASICなどにおける)1つもしくは複数のハードウェア実装状態マシンなど、マシン可読コンピュータプログラムとしてメモリに格納されたマシン命令を実行するように動作可能な任意の逐次状態マシン、適切なファームウェアと一緒のプログラマブル論理、適切なソフトウェアと一緒のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)など、1つもしくは複数のプログラム内蔵の汎用プロセッサ、あるいは上記の任意の組合せを実装するように設定されてもよい。たとえば、処理回路1401は、2つの中央処理装置(CPU)を含んでもよい。データは、コンピュータが使用するのに適した形態の情報であってもよい。
【0130】
図示される実施形態では、入出力インターフェース1405は、入力デバイス、出力デバイス、または入出力デバイスに、通信インターフェースを提供するように設定されてもよい。UE 1400は、入出力インターフェース1405を介して出力デバイスを使用するように設定されてもよい。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用してもよい。たとえば、UE 1400への入力およびUE 1400からの出力を提供するのに、USBポートが使用されてもよい。出力デバイスは、スピーカー、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、またはそれらの任意の組合せであってもよい。UE 1400は、入出力インターフェース1405を介して入力デバイスを使用して、ユーザがUE 1400に情報をキャプチャするのを可能にするように設定されてもよい。入力デバイスは、タッチセンシティブまたはプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含んでもよい。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を感知する容量性または抵抗性タッチセンサを含んでもよい。センサは、たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、チルトセンサ、力センサ、磁力計、光センサ、近接センサ、別の同様のセンサ、またはそれらの任意の組合せであってもよい。たとえば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、および光センサであってもよい。
【0131】
図14では、RFインターフェース1409は、送信機、受信機、およびアンテナなど、RF構成要素に通信インターフェースを提供するように設定されてもよい。ネットワーク接続インターフェース1411は、ネットワーク1443aに通信インターフェースを提供するように設定されてもよい。ネットワーク1443aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワーク、またはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含してもよい。たとえば、ネットワーク1443aはWi-Fiネットワークを含んでもよい。ネットワーク接続インターフェース1411は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って、通信ネットワークを通じて1つまたは複数の他のデバイスと通信するのに使用される、受信機および送信機インターフェースを含むように設定されてもよい。ネットワーク接続インターフェース1411は、通信ネットワークリンク(たとえば、光、電気など)に適した受信機および送信機の機能性を実装してもよい。送信機および受信機機能は、回路構成要素、ソフトウェア、もしくはファームウェアを共有してもよく、または別個に実装されてもよい。
【0132】
RAM 1417は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバなど、ソフトウェアプログラムの実行中に、データもしくはコンピュータ命令を格納またはキャッシングするため、バス1402を介して処理回路1401にインターフェース接続するように設定されてもよい。ROM 1419は、コンピュータ命令またはデータを処理回路1401に提供するように設定されてもよい。たとえば、ROM 1419は、不揮発性メモリに格納される、基本入出力(I/O)、起動、またはキーボードからのキーストロークの受信など、基本システム機能に関する不変低レベルシステムコードまたはデータを格納するように設定されてもよい。記憶媒体1421は、RAM、ROM、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光学ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、またはフラッシュドライブなどの、メモリを含むように設定されてもよい。一例では、記憶媒体1421は、オペレーティングシステム1423と、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェット、もしくはガジェットエンジン、または別のアプリケーションなどのアプリケーションプログラム1425と、データファイル1427とを含むように設定されてもよい。記憶媒体1421は、UE 1400による使用のため、多種多様の様々なオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せのうちいずれかを格納してもよい。
【0133】
記憶媒体1421は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光学ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、Blu-Ray光学ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータ記憶(HDDS)光学ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュールもしくはリムーバブルユーザ識別情報(SIM/RUIM)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、またはそれらの任意の組合せなど、多数の物理ドライブユニットを含むように設定されてもよい。記憶媒体1421は、UE 1400が、一時的もしくは非一時的メモリ媒体に格納された、コンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、またはデータをアップロードすることを可能にしてもよい。通信システムを利用する製造品などの製造品は、デバイス可読媒体を含んでもよい記憶媒体1421において、有形的に具体化されてもよい。
【0134】
図14では、処理回路1401は、通信サブシステム1431を使用してネットワーク1443bと通信するように設定されてもよい。ネットワーク1443aおよびネットワーク1443bは、同じ1つもしくは複数のネットワークまたは異なる1つもしくは複数のネットワークであってもよい。通信サブシステム1431は、ネットワーク1443bと通信するのに使用される1つまたは複数のトランシーバを含むように設定されてもよい。たとえば、通信サブシステム1431は、IEEE 802.11、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、または基地局など、無線通信が可能な別のデバイスの1つまたは複数のリモートトランシーバと通信するのに使用される、1つまたは複数のトランシーバを含むように設定されてもよい。各トランシーバは、RANリンク(たとえば、周波数割り当てなど)に適した送信機または受信機の機能性をそれぞれ実装する、送信機1433および/または受信機1435を含んでもよい。さらに、各トランシーバの送信機1433および受信機1435は、回路構成要素、ソフトウェア、もしくはファームウェアを共有してもよく、または別個に実装されてもよい。
【0135】
例示の実施形態では、通信サブシステム1431の通信機能は、データ通信、ボイス通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、ニアフィールド通信、ロケーションを決定するのに全地球測位システム(GPS)を使用するなどのロケーションベース通信、別の同様の通信機能、またはそれらの任意の組合せを含んでもよい。たとえば、通信サブシステム1431は、セルラ通信、Wi-Fi通信、Bluetooth通信、およびGPS通信を含んでもよい。ネットワーク1443bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワーク、またはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含してもよい。たとえば、ネットワーク1443bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、および/またはニアフィールドネットワークであってもよい。電源1413は、UE 1400の構成要素に交流(AC)または直流(DC)電力を提供するように設定されてもよい。
【0136】
本明細書に記載する特徴、利益、および/または機能は、UE 1400の構成要素のうちの1つに実装されるか、またはUE 1400の複数の構成要素にわたって区分されてもよい。さらに、本明細書に記載する特徴、利益、および/または機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアの任意の組合せに実装されてもよい。一例では、通信サブシステム1431は、本明細書に記載する構成要素のいずれかを含むように設定されてもよい。さらに、処理回路1401は、バス1402を通じてそのような構成要素のいずれかと通信するように設定されてもよい。別の例では、そのような構成要素はいずれも、処理回路1401によって実行されたとき、本明細書に記載する対応する機能を実施する、メモリに格納されたプログラム命令によって表されてもよい。別の例では、そのような構成要素のいずれかの機能性は、処理回路1401と通信サブシステム1431との間で区分されてもよい。別の例では、そのような構成要素のいずれかの非計算集約的機能は、ソフトウェアまたはファームウェアに実装されてもよく、計算集約的機能はハードウェアに実装されてもよい。
【0137】
図15は、いくつかの実施形態による仮想化環境を示している。
【0138】
図15は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化されてもよい、仮想化環境1500を示す概略ブロック図である。本文脈では、仮想化とは、ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイス、およびネットワーキングリソースを仮想化することを含んでもよい、装置またはデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用するとき、仮想化は、ノード(たとえば、仮想化基地局もしくは仮想化無線アクセスノード)に、あるいはデバイス(たとえば、UE、無線デバイス、もしくは他の任意のタイプの通信デバイス)またはその構成要素に適用することができ、(たとえば、1つもしくは複数のネットワークにおける1つまたは複数の物理的な処理ノード上で実行する、1つもしくは複数のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシン、またはコンテナを介して)1つまたは複数の仮想構成要素として、機能の少なくとも一部分が実装される実装形態に関連する。
【0139】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載する機能の一部またはすべては、ハードウェアノード1530のうち1つまたは複数によってホストされる1つまたは複数の仮想環境1500に実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される、仮想構成要素として実装されてもよい。さらに、仮想ノードが無線アクセスノードではないか、または無線コネクティビティ(たとえば、コアネットワークノード)を必要としない実施形態では、ネットワークノードは完全に仮想化されてもよい。
【0140】
機能は、本明細書で開示される実施形態のうちいくつかの特徴、機能、および/または利益のうちいくつかを実装するように動作可能な、1つまたは複数のアプリケーション1520(あるいは、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれることがある)によって実装されてもよい。アプリケーション1520は、処理回路1560およびメモリ1590を備えるハードウェア1530を提供する、仮想化環境1500で実行される。メモリ1590は、処理回路1560によって実行可能な命令1595を包含し、それにより、アプリケーション1520は、本明細書に開示する特徴、利益、および/または機能のうち1つもしくは複数を提供するように動作可能である。
【0141】
仮想化環境1500は、1つもしくは複数のプロセッサのセットまたは処理回路1560を備える、汎用または専用のネットワークハードウェアデバイス1530を備え、1つもしくは複数のプロセッサのセットまたは処理回路1560は、商用オフザシェルフ(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいはデジタルもしくはアナログハードウェア構成要素または専用プロセッサを含む他の任意のタイプの処理回路であってもよい。各ハードウェアデバイスはメモリ1590-1を備えてもよく、メモリ1590-1は、処理回路1560によって実行される命令1595またはソフトウェアを一時的に格納するための非永続的メモリであってもよい。各ハードウェアデバイスは、物理ネットワークインターフェース1580を含む、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1570を備えてもよい。各ハードウェアデバイスはまた、処理回路1560によって実行可能なソフトウェア1595および/または命令が格納された、非一時的で永続的なマシン可読記憶媒体1590-2を含んでもよい。ソフトウェア1595は、1つもしくは複数の仮想化レイヤ1550(ハイパーバイザとも呼ばれる)をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン1540を実行するソフトウェア、ならびにソフトウェアが本明細書に記載するいくつかの実施形態に関連して記載する機能、特徴、および/または利益を実行することを可能にするソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含んでもよい。
【0142】
仮想マシン1540は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキングまたはインターフェース、および仮想ストレージを備え、対応する仮想化レイヤ1550またはハイパーバイザによって実行されてもよい。仮想アプライアンス1520の事例の異なる実施形態が、仮想マシン1540のうち1つまたは複数で実装されてもよく、実装は異なるやり方で行われてもよい。
【0143】
動作中、処理回路1560は、ソフトウェア1595を実行して、場合によっては仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれることがある、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ1550をインスタンス化する。仮想化レイヤ1550は、仮想マシン1540に対して、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想動作プラットフォームを提示してもよい。
【0144】
図15に示されるように、ハードウェア1530は、一般的なまたは特定の構成要素を有するスタンドアロンネットワークノードであってもよい。ハードウェア1530は、アンテナ15225を備えてもよく、仮想化を介していくつかの機能を実装してもよい。あるいは、ハードウェア1530は、多くのハードウェアノードが協働し、中でも特にアプリケーション1520のライフサイクル管理を監督する、管理およびオーケストレーション(MANO)15100を介して管理される、ハードウェアのより大きいクラスタ(たとえば、データセンタまたは顧客構内機器(CPE)の場合のようなもの)の一部であってもよい。
【0145】
いくつかの文脈において、ハードウェアの仮想化は、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタに配置することができる業界標準の大容量サーバハードウェア、物理スイッチ、および物理記憶域、ならびに顧客構内機器上に集約するのに使用されてもよい。
【0146】
NFVの文脈では、仮想マシン1540は、物理的な仮想化されていないマシン上で実行しているかのようにしてプログラムを実行する、物理マシンのソフトウェア実装形態であってもよい。仮想マシン1540それぞれ、およびその仮想マシンを実行するハードウェア1530の部分は、その仮想マシン専用のハードウェアおよび/またはその仮想マシンが他の仮想マシン1540と共有するハードウェアである場合、別個の仮想ネットワーク要素(VNE)を形成する。
【0147】
さらにNFVの文脈では、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ1530の上の1つまたは複数の仮想マシン1540で実行する特定のネットワーク機能をハンドリングすることを担い、
図15のアプリケーション1520に対応する。
【0148】
いくつかの実施形態では、1つもしくは複数の送信機15220および1つもしくは複数の受信機15210をそれぞれ含む、1つまたは複数の無線ユニット15200は、1つまたは複数のアンテナ15225に結合されてもよい。無線ユニット15200は、1つまたは複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード1530と直接通信してもよく、無線アクセスノードまたは基地局など、無線能力を有する仮想ノードを提供するのに、仮想構成要素と組み合わせて使用されてもよい。
【0149】
いくつかの実施形態では、ハードウェアノード1530と無線ユニット15200との間の通信に代替的に使用されてもよい制御システム15230を使用して、何らかのシグナリングを達成することができる。
【0150】
図16は、いくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを示している。
【0151】
図16を参照すると、一実施形態によれば、通信システムは、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク1611とコアネットワーク1614とを備える、3GPPタイプのセルラネットワークなどの通信ネットワーク1610を含む。アクセスネットワーク1611は、対応するカバレッジエリア1613a、1613b、1613cをそれぞれ規定する、NB、eNB、gNB、または他のタイプの無線アクセスポイントなどの、複数の基地局1612a、1612b、1612cを備える。各基地局1612a、1612b、1612cは、有線または無線接続1615を通じてコアネットワーク1614に接続可能である。カバレッジエリア1613c内に位置する第1のUE 1691は、対応する基地局1612cに無線で接続するように、または対応する基地局1612cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア1613a内の第2のUE 1692は、対応する基地局1612aに無線で接続可能である。この例では複数のUE 1691、1692が示されているが、開示される実施形態は、単一のUEがカバレッジエリア内にある状況、または単一のUEが対応する基地局1612に接続している状況に同様に適用可能である。
【0152】
通信ネットワーク1610自体は、スタンドアロン型サーバ、クラウド実装型サーバ、分散型サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアで、あるいはサーバファームにおける処理リソースとして具体化されてもよい、ホストコンピュータ1630に接続される。ホストコンピュータ1630は、サービスプロバイダの所有下または制御下にあってもよく、または、サービスプロバイダによって、もしくはサービスプロバイダの代わりに運用されてもよい。通信ネットワーク1610とホストコンピュータ1630との間の接続1621および1622は、コアネットワーク1614からホストコンピュータ1630に直接的に延びてもよく、または任意選択の中間ネットワーク1620を介して延びてもよい。中間ネットワーク1620は、公衆ネットワーク、プライベートネットワーク、またはホスト型ネットワークのうちの1つ、または2つ以上のものの組合せであってもよく、中間ネットワーク1620は、存在する場合、バックボーンネットワークまたはインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク1620は、2つ以上のサブネットワーク(図示なし)を備えてもよい。
【0153】
図16の通信システムは全体として、接続されたUE 1691、1692とホストコンピュータ1630との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続1650として記載されてもよい。ホストコンピュータ1630、および接続されたUE 1691、1692は、中間体として、アクセスネットワーク1611、コアネットワーク1614、任意の中間ネットワーク1620、および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示なし)を使用して、OTT接続1650を介してデータおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続1650は、OTT接続1650が通る関与する通信デバイスが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で透明であってもよい。たとえば、基地局1612は、ホストコンピュータ1630に由来するデータが接続されたUE 1691に転送される(たとえば、ハンドオーバされる)、入来するダウンリンク通信の過去のルーティングについて知らされないか、または知らされる必要がなくてもよい。同様に、基地局1612は、UE 1691から発生してホストコンピュータ1630に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識していることを必要としない。
【0154】
図17は、いくつかの実施形態による、部分的無線接続を通じて基地局を介してユーザ機器と通信するホストコンピュータを示している。
【0155】
ここまでの段落で考察したUE、基地局、およびホストコンピュータの一実施形態による例示的な実装形態について、
図17を参照して以下に記載する。通信システム1700では、ホストコンピュータ1710は、通信システム1700の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線または無線接続をセットアップし、維持するように設定された、通信インターフェース1716を含むハードウェア1715を備える。ホストコンピュータ1710はさらに、記憶および/または処理能力を有してもよい、処理回路1718を備える。特に、処理回路1718は、命令を実行するように適応された1つもしくは複数のプログラム可能プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示なし)を備えてもよい。ホストコンピュータ1710はさらに、ホストコンピュータ1710に格納されるかまたはホストコンピュータ1710によってアクセス可能であり、処理回路1718によって実行可能な、ソフトウェア1711を備える。ソフトウェア1711はホストアプリケーション1712を含む。ホストアプリケーション1712は、UE 1730およびホストコンピュータ1710で終端するOTT接続1750を介して接続する、UE 1730などのリモートユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。リモートユーザにサービスを提供する際、ホストアプリケーション1712は、OTT接続1750を使用して送信されるユーザデータを提供してもよい。
【0156】
通信システム1700はさらに、通信システムに提供され、ホストコンピュータ1710およびUE 1730と通信できるようにするハードウェア1725を備える、基地局1720を含む。ハードウェア1725は、通信システム1700の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップし維持するための、通信インターフェース1726、ならびに基地局1720によってサーブされるカバレッジエリア(
図17には図示なし)内に位置するUE 1730との少なくとも無線接続1770をセットアップし維持するための、無線インターフェース1727を含んでもよい。通信インターフェース1726は、ホストコンピュータ1710への接続1760を容易にするように設定されてもよい。接続1760は、直接であってもよく、あるいは通信システムのコアネットワーク(
図17には図示なし)を通ってもよく、および/または通信システムの外部の1つもしくは複数の中間ネットワークを通ってもよい。図示される実施形態では、基地局1720のハードウェア1725はさらに、命令を実行するように適応された、1つもしくは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示なし)を備えてもよい、処理回路1728を含む。基地局1720はさらに、内部に格納されるかまたは外部接続を介してアクセス可能な、ソフトウェア1721を含む。
【0157】
通信システム1700はさらに、既に言及したUE 1730を含む。そのハードウェア1735は、UE 1730が現在位置するカバレッジエリアにサービングする基地局との無線接続1770をセットアップし維持するように設定された、無線インターフェース1737を含んでもよい。UE 1730のハードウェア1335はさらに、命令を実行するように適応された、1つもしくは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示なし)を備えてもよい、処理回路1738を含む。UE 1730はさらに、UE 1730に格納されるかまたはUE 1730によってアクセス可能であり、処理回路1738によって実行可能な、ソフトウェア1731を備える。ソフトウェア1731はクライアントアプリケーション1732を含む。クライアントアプリケーション1732は、ホストコンピュータ1710のサポートにより、UE 1730を介して人間または人間以外のユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。ホストコンピュータ1710では、実行中のホストアプリケーション1712は、UE 1730およびホストコンピュータ1710で終端するOTT接続1750を介して、実行中のクライアントアプリケーション1732と通信してもよい。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション1732は、ホストアプリケーション1712から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供してもよい。OTT接続1750は、要求データおよびユーザデータの両方を伝達してもよい。クライアントアプリケーション1732は、それが提供するユーザデータを生成するため、ユーザと対話してもよい。
【0158】
図17に示されるホストコンピュータ1710、基地局1720、およびUE 1730はそれぞれ、
図16のホストコンピュータ1630、基地局1612a、1612b、1612cのうち1つ、およびUE 1691、1692のうち1つと同様または同等であってもよいことに留意されたい。すなわち、これらのエンティティの内部の働きは、
図17に示されるようなものであってもよく、またそれとは別に、周囲のネットワーク接続形態は
図16のものであってもよい。
【0159】
図17では、OTT接続1750は、任意の仲介デバイスおよびこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングに対する明示的な言及なしに、基地局1720を介するホストコンピュータ1710とUE 1730との間の通信を示すため、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャはルーティングを決定してもよく、ネットワークインフラストラクチャは、UE 1730から、もしくはホストコンピュータ1710を運用するサービスプロバイダから、または両方からルーティングを隠すように設定されてもよい。OTT接続1750がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャはさらに、(たとえば、負荷分散の考慮またはネットワークの再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更するのに用いられる、判断を行ってもよい。
【0160】
UE 1730と基地局1720との間の無線接続1770は、本開示全体を通して記載される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうち1つまたは複数は、無線接続1770が最後のセグメントを形成するOTT接続1750を使用して、UE 1730に提供されるOTTサービスの性能を改善してもよい。より正確には、これらの実施形態の教示は、ランダムアクセス速度を改善し、ならびに/あるいはランダムアクセス障害レートを低減し、それによって、より高速および/または高信頼のランダムアクセスなどの利益を提供してもよい。
【0161】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシ、および他の要因をモニタリングする目的のため、測定手順が提供されてもよい。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ1710とUE 1730との間のOTT接続1750を再設定するための、任意選択のネットワーク機能性がさらに存在してもよい。OTT接続1750を再設定するための測定手順および/またはネットワーク機能性は、ホストコンピュータ1710のソフトウェア1711およびハードウェア1715に、またはUE 1730のソフトウェア1731およびハードウェア1735に、または両方に実装されてもよい。実施形態では、センサ(図示なし)は、OTT接続1750が通る通信デバイスに配備されるかまたは通信デバイスと関連してもよく、センサは、上記に例証されるモニタリングされた量の値を供給すること、または他の物理量の値であって、その値からソフトウェア1711、1731がモニタリングされる量を計算もしくは推定してもよい値を供給することによって、測定手順に関与してもよい。OTT接続1750の再設定は、メッセージフォーマット、再送信設定、好ましいルーティングなどを含んでもよく、再設定は、基地局1720に影響を及ぼす必要はなく、また基地局1720に知られていないかまたは知覚不能であってもよい。そのような手順および機能性は、当該技術分野で知られており実践されていてもよい。特定の実施形態では、測定は、ホストコンピュータ1710がスループット、伝播時間、レイテンシなどを測定するのを容易にする、独自のUEシグナリングを伴ってもよい。ソフトウェア1711および1731が、伝播時間、エラーなどをモニタリングしながらOTT接続1750を使用して、メッセージを、特に空メッセージまたは「ダミー」メッセージを送信させるという点で、測定が実装されてもよい。
【0162】
図18は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示している。
【0163】
図18は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図16および
図17を参照して記載されたものであってもよい、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含む。本開示を単純にするため、
図18への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ1810で、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ1810のサブステップ1811(任意選択であってもよい)で、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ1820で、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに伝達する送信を開始する。ステップ1830(任意選択であってもよい)で、基地局は、本開示全体を通して記載される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で伝達されたユーザデータをUEに送信する。ステップ1840(やはり任意選択であってもよい)で、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0164】
図19は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示している。
【0165】
図19は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図16および
図17を参照して記載されたものであってもよい、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含む。本開示を単純にするため、
図19への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法のステップ1910で、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。任意選択のサブステップ(図示なし)で、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ1920で、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに伝達する送信を開始する。送信は、本開示全体を通して記載される実施形態の教示に従って、基地局を介して渡してもよい。ステップ1930(任意選択であってもよい)で、UEは送信において伝達されたユーザデータを受信する。
【0166】
図20は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示している。
【0167】
図20は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図16および
図17を参照して記載されたものであってもよい、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含む。本開示を単純にするため、
図20への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ2010(任意選択的であってもよい)で、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。加えてまたは代わりに、ステップ2020で、UEはユーザデータを提供する。ステップ2020のサブステップ2021(任意選択であってもよい)で、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ2010のサブステップ2011(任意選択であってもよい)で、UEは、ホストコンピュータによって提供される受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際、実行されたクライアントアプリケーションはさらに、ユーザから受信したユーザ入力を考慮してもよい。ユーザデータが提供された特定の手法にかかわらず、UEは、サブステップ2030(任意選択であってもよい)で、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。本方法のステップ2040で、ホストコンピュータは、本開示全体を通して記載される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0168】
図21は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示している。
【0169】
図21は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図16および
図17を参照して記載されたものであってもよい、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含む。本開示を単純にするため、
図21への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ2110(任意選択であってもよい)で、本開示全体を通して記載される実施形態の教示に従って、基地局はUEからユーザデータを受信する。ステップ2120(任意選択であってもよい)で、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ2130(任意選択であってもよい)で、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信において伝達されたユーザデータを受信する。
【0170】
本明細書に開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つもしくは複数の仮想装置の1つもしくは複数の機能ユニットまたはモジュールを通して実行されてもよい。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備えてもよい。これらの機能ユニットは、1つもしくは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含んでもよい処理回路、ならびにデジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含んでもよい他のデジタルハードウェアを介して実装されてもよい。処理回路は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含んでもよい、メモリに格納されたプログラムコードを実行するように設定されてもよい。メモリに格納されたプログラムコードは、1つもしくは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書に記載される技法のうち1つまたは複数を実行するための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従って、それぞれの機能ユニットに対応する機能を実行させるのに使用されてもよい。
【0171】
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野における従来の意味を有してもよく、またたとえば、本明細書に記載するものなど、それぞれのタスク、手順、算出、出力、および/または表示機能を実施するための、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理固体、ならびに/あるいは離散的デバイス、コンピュータプログラムまたは命令などを含んでもよい。
【0172】
さらなる定義および実施形態について以下に考察する。
【0173】
本発明概念の様々な実施形態の上述の記載において、本明細書で使用される専門用語は、具体的な実施形態を説明するためのものにすぎず、本発明概念を限定しようとするものではないことを理解されたい。別段に規定されていない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明概念が属する技術の当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。さらに、通常使用される辞書において規定される用語などの用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの用語の意味と一貫した意味を有するものとして解釈されるべきであり、明確に本明細書で規定されない限り、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されないことがさらに理解されよう。
【0174】
あるエレメントが、別のエレメントに「接続された」、「結合された」、「応答する」、またはそれらの変形であるものとして言及されるとき、そのエレメントは、別のエレメントに直接接続され、結合され、または応答することができ、あるいは介在するエレメントが存在してもよい。対照的に、あるエレメントが、別のエレメントに「直接接続された」、「直接結合された」、「直接応答する」、またはそれらの変形であるものとして言及されるとき、介在するエレメントは存在しない。同様の番号は、全体を通して同様のエレメントを指す。さらに、本明細書で使用される、「結合された」、「接続された」、「応答する」、またはそれらの変形は、無線で結合された、無線で接続された、または無線で応答する、を含んでもよい。本明細書で使用するとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈の明確な別段の指示がない限り、複数形も含むものとする。簡潔および/または明確にするため、よく知られている機能または構造は詳細には記載されないことがある。「および/または」(「/」と略される)という用語は、関連するリストされた項目のうち1つまたは複数のあらゆる組合せを含む。
【0175】
第1の、第2の、第3の、などの用語が、様々なエレメント/動作を説明するために本明細書で使用されることがあるが、これらのエレメント/動作は、これらの用語によって限定されるべきでないことが理解されよう。これらの用語は、あるエレメント/動作を別のエレメント/動作と区別するために使用されるにすぎない。したがって、本発明概念の教示から逸脱することなく、いくつかの実施形態における第1のエレメント/動作が、他の実施形態では第2のエレメント/動作と呼ばれる場合がある。同じ参照番号または同じ参照符号は、本明細書全体を通して同じまたは同様のエレメントを示す。
【0176】
本明細書で使用されるとき、「備える、含む(comprise)」、「備える、含む(comprising)」、「備える、含む(comprises)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、またはそれらの変形は、オープンエンドであり、1つもしくは複数の提示される特徴、整数、要素、ステップ、構成要素、または機能を含むが、1つもしくは複数の他の特徴、整数、要素、ステップ、構成要素、機能、またはそれらのグループの存在または追加を排除しない。さらに、本明細書で使用されるとき、「たとえば(exempli gratia)」というラテン語句に由来する、「たとえば(e.g.)」という一般的略語は、上述の項目の1つまたは複数の一般例を導入または指定するのに使用されてもよく、そのような項目を限定しようするものではない。「すなわち(id est)」というラテン語句に由来する「すなわち(i.e.)」という一般的略語は、より一般的な列挙から特定の項目を指定するのに使用されてもよい。
【0177】
例示的な実施形態は、コンピュータ実装方法、装置(システムおよび/またはデバイス)、ならびに/あるいはコンピュータプログラム製品の、ブロック図および/またはフローチャートの例示を参照して本明細書に記載される。ブロック図および/またはフローチャートの例示のブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャートの例示におけるブロックの組合せは、1つまたは複数のコンピュータ回路によって実施されるコンピュータプログラム命令によって実装できることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ回路、専用コンピュータ回路、および/またはマシンを作り出すための他のプログラマブルデータ処理回路のプロセッサ回路に提供されてもよく、したがって、コンピュータおよび/または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行する命令は、ブロック図および/またはフローチャートの1つもしくは複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実装するため、またそれにより、ブロック図および/またはフローチャートの(1つもしくは複数の)ブロックにおいて指定された機能/行為を実装するための手段(機能性)および/または構造を作成するために、トランジスタ、メモリロケーションに格納された値、およびそのような回路内の他のハードウェア構成要素を、変換し制御する。
【0178】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に特定の様式で機能するように指示することができる、有形コンピュータ可読媒体に格納されてもよく、したがって、コンピュータ可読媒体に格納された命令は、ブロック図および/またはフローチャートの1つもしくは複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実装する命令を含む製造品を作り出す。したがって、本発明概念の実施形態は、ハードウェアで、ならびに/あるいは「回路」、「モジュール」、またはそれらの変形と総称して呼ばれることがある、デジタル信号プロセッサなどのプロセッサ上で実行するソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)で具体化されてもよい。
【0179】
また、いくつかの代替実装形態では、ブロックで言及される機能/行為は、フローチャートで言及される順序外で行われてもよいことに留意されたい。たとえば、連続して図示される2つのブロックは、実際には、関連する機能性/動作に応じて、実質的に並行して実行されてもよく、またはブロックは場合によっては逆順で実行されてもよい。さらに、フローチャートおよび/またはブロック図の所与のブロックの機能性は、複数のブロックに分割されてもよく、ならびに/あるいはフローチャートおよび/またはブロック図の2つ以上のブロックの機能性は、少なくとも部分的に統合されてもよい。最後に、他のブロックが、例示されるブロックの間に追加/挿入されてもよく、および/または発明概念の範囲から逸脱することなく、ブロック/動作が省略されてもよい。さらに、図のうちのいくつかは、通信の主要な方向を示すために通信経路上に矢印を含むが、通信は、図示される矢印と反対方向で行われてもよいことを理解されたい。
【0180】
本発明概念の原理から実質的に逸脱することなく、実施形態に対して多くの変形および修正を行うことができる。すべてのそのような変形および修正は、本発明概念の範囲内で本明細書に含まれるものとする。したがって、上記で開示された主題は、例示であって限定するものではないとみなされるべきであり、実施形態の例は、本発明概念の趣旨および範囲内にある、すべてのそのような修正、拡張、および他の実施形態を網羅するものとする。したがって、法によって最大限に許容される限りにおいて、本発明概念の範囲は、実施形態およびそれらの等価物の例を含む、本開示の最も広い許容可能な解釈によって決定されるべきであり、上記の詳細な説明によって制限または限定されるべきでない。