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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-10
(45)【発行日】2024-12-18
(54)【発明の名称】車載通信装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20241211BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20241211BHJP
【FI】
G08G1/09 H
H04W4/46
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023559308
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 JP2021041547
(87)【国際公開番号】W WO2023084694
(87)【国際公開日】2023-05-19
【審査請求日】2024-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】324003048
【氏名又は名称】三菱電機モビリティ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002941
【氏名又は名称】弁理士法人ぱるも特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中野 久雄
(72)【発明者】
【氏名】岩田 理生
(72)【発明者】
【氏名】瀧本 康明
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-106824(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
H04W 4/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他車両から前記他車両の位置を示す他車両位置の情報を含む他車両メッセージを受信する受信部と、
自車両の情報として少なくとも自車両位置、自車両速度および自車両進行方向を含む自車両情報を取得する自車両情報取得部と、
前記自車両情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定するメッセージ処理エリア決定部と、
前記受信部から前記他車両メッセージを取得し、前記他車両位置が前記メッセージ処理エリアの中にある他車両メッセージを選択他車両メッセージとして出力し、前記他車両位置が前記メッセージ処理エリアの外にある他車両メッセージを破棄するメッセージ処理要否判定部と、
前記メッセージ処理要否判定部から出力された前記選択他車両メッセージの処理を行うメッセージ処理部とを備え
前記自車両の周辺の地図情報を取得する地図情報取得部を備え、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両情報および前記地図情報に基づいて前記メッセージ処理エリアを決定し、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両が走行中の道路である走行道路と、前記走行道路に交差する道路である交差道路とを前記メッセージ処理エリアとし、前記走行道路に交差していない道路を前記メッセージ処理エリアから除外することを特徴とする車載通信装置。
【請求項2】
前記メッセージ処理エリア決定部は、
前記自車両から見て前記自車両進行方向の前記メッセージ処理エリアの大きさを、前記自車両から見て前記自車両進行方向の逆方向の前記メッセージ処理エリアの大きさよりも大きくし、
前記自車両速度が速いほど、前記自車両から見て前記自車両進行方向の前記メッセージ処理エリアの大きさと前記自車両から見て前記自車両進行方向の逆方向の前記メッセージ処理エリアの大きさとの差を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の車載通信装置。
【請求項3】
前記自車両情報取得部は、前記自車両の車両総重量、乗員数または積載量の情報である重量情報を取得し、
前記メッセージ処理エリア決定部は、
前記自車両から見て前記自車両進行方向の前記メッセージ処理エリアの大きさを、前記自車両から見て前記自車両進行方向の逆方向の前記メッセージ処理エリアの大きさよりも大きくし、
前記重量情報の値が大きいほど、前記自車両から見て前記自車両進行方向の前記メッセージ処理エリアの大きさと前記自車両から見て前記自車両進行方向の逆方向の前記メッセージ処理エリアの大きさとの差を大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の車載通信装置。
【請求項4】
前記自車両情報取得部は、前記自車両が走行中の路面の状態の情報を取得し、
前記メッセージ処理エリア決定部は、
前記路面の状態が、雪道である、濡れているまたは未舗装のときの前記メッセージ処理エリアの全体の大きさを、前記路面の状態が乾燥した舗装路のときの前記メッセージ処理エリアの全体の大きさよりも大きくすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車載通信装置。
【請求項5】
前記地図情報は渋滞エリアの情報を含み、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両位置が前記渋滞エリアの外側にあるときに、前記渋滞エリアを除く範囲を前記メッセージ処理エリアとすることを特徴とする請求項に記載の車載通信装置。
【請求項6】
前記地図情報は渋滞エリアの情報を含み、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記走行道路における前記自車両からあらかじめ定められた距離よりも遠い範囲の前記渋滞エリアである走行道路渋滞エリアと前記交差道路における前記渋滞エリアである交差道路渋滞エリアとを除く範囲を前記メッセージ処理エリアとすることを特徴とする請求項に記載の車載通信装置。
【請求項7】
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記走行道路および前記交差道路に対してあらかじめ定められた幅を拡張した範囲を前記メッセージ処理エリアとすることを特徴とする請求項に記載の車載通信装置。
【請求項8】
他車両から前記他車両の位置を示す他車両位置の情報を含む他車両メッセージを受信する受信部と、
自車両の情報として少なくとも自車両位置、自車両速度および自車両進行方向を含む自車両情報を取得する自車両情報取得部と、
前記自車両情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定するメッセージ処理エリア決定部と、
前記受信部から前記他車両メッセージを取得し、前記他車両位置が前記メッセージ処理エリアの中にある他車両メッセージを選択他車両メッセージとして出力し、前記他車両位置が前記メッセージ処理エリアの外にある他車両メッセージを破棄するメッセージ処理要否判定部と、
前記メッセージ処理要否判定部から出力された前記選択他車両メッセージの処理を行うメッセージ処理部とを備え、
前記自車両の周辺の地図情報を取得する地図情報取得部を備え、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両情報および前記地図情報に基づいて前記メッセージ処理エリアを決定し、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両が高速道路を走行している場合に、前記高速道路と前記高速道路に接続している接続道路とを前記メッセージ処理エリアとし、一般道路を前記メッセージ処理エリアから除外することを特徴とする車載通信装置。
【請求項9】
他車両から前記他車両の位置を示す他車両位置の情報を含む他車両メッセージを受信する受信部と、
自車両の情報として少なくとも自車両位置、自車両速度および自車両進行方向を含む自車両情報を取得する自車両情報取得部と、
前記自車両情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定するメッセージ処理エリア決定部と、
前記受信部から前記他車両メッセージを取得し、前記他車両位置が前記メッセージ処理エリアの中にある他車両メッセージを選択他車両メッセージとして出力し、前記他車両位置が前記メッセージ処理エリアの外にある他車両メッセージを破棄するメッセージ処理要否判定部と、
前記メッセージ処理要否判定部から出力された前記選択他車両メッセージの処理を行うメッセージ処理部とを備え、
前記自車両の周辺の地図情報を取得する地図情報取得部を備え、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両情報および前記地図情報に基づいて前記メッセージ処理エリアを決定し、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両が走行中の道路が中央分離帯を備えているときに、前記自車両が走行中の道路において前記自車両進行方向に走行する進行方向車線と、前記進行方向車線に交差あるいは接続している接続道路とを前記メッセージ処理エリアとし、前記自車両が走行中の道路の反対車線を前記メッセージ処理エリアから除外することを特徴とする車載通信装置。
【請求項10】
他車両から前記他車両の位置を示す他車両位置の情報を含む他車両メッセージを受信する受信部と、
自車両の情報として少なくとも自車両位置、自車両速度および自車両進行方向を含む自車両情報を取得する自車両情報取得部と、
前記自車両情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定するメッセージ処理エリア決定部と、
前記受信部から前記他車両メッセージを取得し、前記他車両位置が前記メッセージ処理エリアの中にある他車両メッセージを選択他車両メッセージとして出力し、前記他車両位置が前記メッセージ処理エリアの外にある他車両メッセージを破棄するメッセージ処理要否判定部と、
前記メッセージ処理要否判定部から出力された前記選択他車両メッセージの処理を行うメッセージ処理部とを備え、
前記自車両の周辺の地図情報を取得する地図情報取得部を備え、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両情報および前記地図情報に基づいて前記メッセージ処理エリアを決定し、
前記メッセージ処理エリア決定部は、前記自車両が走行中の道路が前記自車両進行方向に走行する複数の車線を備えているときに、前記自車両が走行中の走行車線と、前記走行車線に隣接する隣接車線と、前記走行車線または前記隣接車線に交差あるいは接続している接続道路とを前記メッセージ処理エリアとし、前記走行車線から2車線以上離れた車線を前記メッセージ処理エリアから除外することを特徴とする車載通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、車載通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
交通量の多い大都市走行時あるいは渋滞時等、車両数が多い状況では、多数の車車間通信メッセージが送信される。受信側では、受信メッセージが多数となり、受信メッセージの処理であるメッセージ検証および警報アプリの処理の負荷が増大する。これにより、重要なメッセージの処理もれあるいは処理遅延が発生し、警報等アプリケーションが適切なタイミングで動作せず、接触の可能性を運転者に通知することが出来なくなる恐れがある。そのため、受信した情報の検証処理負荷を低減するために、受信メッセージの内容、メッセージに付加されたパケット種別フラグ、同一の送信元からの受信頻度、受信電力などをもとに、受信メッセージの重要度を判定し、重要度に応じて検証の要否を判断し、検証が必要と判断したメッセージについては検証を行う一方、検証が不要と判断したメッセージについては検証を行わない通信装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-100024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示された通信装置においては、受信メッセージに含まれる他車両情報の詳細を解析することで重要度を判定して、検証の要否を判断しているため、処理負荷の低減効果が小さいという課題があった。
【0005】
本願は、上述の課題を解決するためになされたものであり、受信メッセージの処理負荷が小さな車載通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示される車載通信装置は、他車両から他車両の位置を示す他車両位置の情報を含む他車両メッセージを受信する受信部と、自車両の情報として少なくとも自車両位置、自車両速度および自車両進行方向を含む自車両情報を取得する自車両情報取得部と、自車両情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定するメッセージ処理エリア決定部と、受信部から他車両メッセージを取得し、他車両位置がメッセージ処理エリアの中にある他車両メッセージを選択他車両メッセージとして出力し、他車両位置がメッセージ処理エリアの外にある他車両メッセージを破棄するメッセージ処理要否判定部と、メッセージ処理要否判定部から出力された選択他車両メッセージの処理を行うメッセージ処理部とを備え、自車両の周辺の地図情報を取得する地図情報取得部を備え、メッセージ処理エリア決定部は、自車両情報および地図情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定し、メッセージ処理エリア決定部は、自車両が走行中の道路である走行道路と、走行道路に交差する道路である交差道路とをメッセージ処理エリアとし、走行道路に交差していない道路をメッセージ処理エリアから除外することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本願に開示される車載通信装置は、他車両から他車両の位置を示す他車両位置の情報を含む他車両メッセージを受信する受信部と、自車両の情報として少なくとも自車両位置、自車両速度および自車両進行方向を含む自車両情報を取得する自車両情報取得部と、自車両情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定するメッセージ処理エリア決定部と、受信部から他車両メッセージを取得し、他車両位置がメッセージ処理エリアの中にある他車両メッセージを選択他車両メッセージとして出力し、他車両位置がメッセージ処理エリアの外にある他車両メッセージを破棄するメッセージ処理要否判定部と、メッセージ処理要否判定部から出力された選択他車両メッセージの処理を行うメッセージ処理部とを備え、自車両の周辺の地図情報を取得する地図情報取得部を備え、メッセージ処理エリア決定部は、自車両情報および地図情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定し、メッセージ処理エリア決定部は、自車両が走行中の道路である走行道路と、走行道路に交差する道路である交差道路とをメッセージ処理エリアとし、走行道路に交差していない道路をメッセージ処理エリアから除外するので、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。


【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1による車載通信装置を含む無線通信システムの全体構成を示す図である。
図2】実施の形態1による車載通信装置の構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1におけるメッセージ処理エリアの例を示す図である。
図4】実施の形態1におけるメッセージ処理エリアの例を示す図である。
図5】実施の形態1におけるメッセージ処理要否判定部およびメッセージ処理部の動作を説明するためのフローチャートである。
図6】実施の形態2による車載通信装置の構成を示すブロック図である。
図7】実施の形態2における自車両情報取得部と地図情報取得部とメッセージ処理エリア決定部との動作を説明するためのフローチャートである。
図8】実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの例を示す図である。
図9】実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの例を示す図である。
図10】実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの例を示す図である。
図11】実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの例を示す図である。
図12】実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの例を示す図である。
図13】実施の形態1および実施の形態2による車載通信装置のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願を実施するための実施の形態に係る車載通信装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による車載通信装置10を含む無線通信システムの全体構成を示す図である。自車両11および他車両12は車載通信装置10を搭載しており、自車両11は複数の他車両12との間で無線通信を行う。車載通信装置10は、車車間通信の機能を有している。自車両11に搭載された車載通信装置10は、例えば、自車両11の位置である自車両位置、自車両11の進行方向である自車両進行方向、自車両11の速度である自車両速度などの自車両情報から送信メッセージを生成し、他車両12に送信する。また、車載通信装置10は、他車両12から他車両メッセージを受信し、他車両メッセージに含まれる他車両12の情報を様々なアプリケーションで使用する。アプリケーションには、例えば、他車両12との接触の可能性を判定して運転者に知らせるアプリケーションなどがある。
【0011】
図2は、実施の形態1による車載通信装置10の構成を示すブロック図である。車載通信装置10は、自車両情報取得部1、メッセージ生成部2、送受信部3、メッセージ処理エリア決定部4、メッセージ処理要否判定部5およびメッセージ処理部6を備えている。送受信部3は送信部31および受信部32を備えており、メッセージ処理部6は検証処理部61およびアプリケーション処理部62を備えている。
【0012】
自車両情報取得部1は、自車両11の情報として少なくとも自車両位置と自車両速度と自車両進行方向とを含む自車両情報をセンサから取得して、メッセージ生成部2およびメッセージ処理エリア決定部4に出力する。自車両情報としては、加速度、角速度などを含んでいてもよい。自車両位置は例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機から取得し、自車両速度は例えば車速センサから取得し、加速度は例えば加速度センサから取得し、角速度は例えばジャイロセンサから取得する。
【0013】
メッセージ生成部2は、自車両情報取得部1の出力である自車両情報から送信メッセージを作成する。メッセージ生成部2は、さらに署名のデータを作成し、送信メッセージに付与し、送受信部3の送信部31に出力する。送信部31は、自車両11の送信メッセージを送信する。
【0014】
送受信部3の受信部32は、他車両12から、他車両12の位置を示す他車両位置の情報を含む他車両メッセージを受信して、メッセージ処理要否判定部5へ出力する。メッセージ処理エリア決定部4は、自車両情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定し、メッセージ処理要否判定部5に出力する。メッセージ処理要否判定部5は、受信部32から他車両メッセージを取得し、メッセージ処理エリア決定部4からメッセージ処理エリアの情報を取得し、他車両位置がメッセージ処理エリアの中にある他車両メッセージを選択他車両メッセージとしてメッセージ処理部6に出力し、他車両位置がメッセージ処理エリアの外にある他車両メッセージを破棄する。
【0015】
メッセージ処理部6は、メッセージ処理要否判定部5から出力された選択他車両メッセージの処理を行う。メッセージ処理部6は、検証処理部61およびアプリケーション処理部62を備えている。検証処理部61は、署名が付与された選択他車両メッセージの正当性を検証するものであり、正当性が検証された選択他車両メッセージのみがアプリケーション処理部62に出力される。アプリケーション処理部62は、選択他車両メッセージに基づいて警報などのアプリケーションの処理を行う。
【0016】
次に、メッセージ処理エリア決定部4の動作について説明する。図3は、メッセージ処理エリア決定部4において決定されたメッセージ処理エリア20aの例を示す図である。図3においては、自車両11の前方方向が図3における上方向である場合を示している。図3に示すメッセージ処理エリア20aは斜線で示された長方形の領域であり、長方形の一辺は自車両11の前後方向と平行なものとしている。図3は、自車両11が停止しているときのメッセージ処理エリアを示しており、自車両11がメッセージ処理エリア20aの中央に位置している。
【0017】
図4は、メッセージ処理エリア決定部4において決定された別のメッセージ処理エリア20bの例を示す図である。図4においては、自車両11が図4の上方向に進行しているときのメッセージ処理エリア20bを斜線の領域として示しており、自車両11の進行方向である自車両進行方向は図4の上方向となっている。図4のメッセージ処理エリア20bは、自車両11から見て自車両進行方向のメッセージ処理エリアの大きさを、自車両11から見て自車両進行方向の逆方向のメッセージ処理エリアの大きさよりも大きくしている。さらに、自車両速度が速いほど、自車両進行方向のメッセージ処理エリアの大きさと自車両進行方向の逆方向のメッセージ処理エリアの大きさとの差を大きくしてもよい。自車両11から見て自車両進行方向の逆方向にいる他車両12は、自車両11から見て自車両進行方向にいる他車両12と比べて接触の可能性が低いため、自車両11から見て自車両進行方向の逆方向のメッセージ処理エリアの大きさを小さくすることにより、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。なお、図4におけるメッセージ処理エリア20bの全体の大きさを、図3に示した自車両11が停止しているときのメッセージ処理エリア20aの全体の大きさと同じ大きさとしてもよい。
【0018】
また、自車両情報取得部1において、自車両情報として自車両11の重量情報である車両総重量、乗員数または積載量の情報をさらに取得してもよい。乗員数の情報は、着座センサ、車内カメラあるいはシートベルトの状態から取得することができる。積載量は、積載量センサで取得することができる。メッセージ処理エリア決定部4は、自車両情報取得部1から自車両11の重量情報を取得し、重量情報の値が大きいほど、自車両11から見て自車両進行方向のメッセージ処理エリアの大きさと自車両11から見て自車両進行方向の逆方向のメッセージ処理エリアの大きさとの差を大きくしてもよい。重量情報の値が大きいほど、自車両11から見て自車両進行方向のメッセージ処理エリアの大きさと自車両11から見て自車両進行方向の逆方向のメッセージ処理エリアの大きさとの差を大きくすることにより、自車両11の重量が重くなると自車両11の制動距離が長くなり、自車両進行方向の他車両12との接触の可能性が高くなるため、これに対応することができる。
【0019】
また、自車両情報取得部1において、自車両情報として自車両11が走行中の路面の状態の情報をさらに取得してもよい。路面の状態の情報は、例えば路面状態センサから取得する。路面の状態としては、例えば、乾燥しているか濡れているか、舗装されているか舗装されていないか、雪道であるかの情報を取得する。メッセージ処理エリア決定部4は、自車両情報取得部1から路面の状態の情報を取得し、路面の状態が、雪道である、濡れているまたは未舗装のときは、路面の状態が乾燥した舗装路のときよりも、図3に示されるメッセージ処理エリア20aの全体の大きさ、あるいは、図4に示されるメッセージ処理エリア20bの全体の大きさを、大きくしてもよい。路面の状態が、雪道である、濡れているまたは未舗装のときのメッセージ処理エリアの全体の大きさを、路面の状態が乾燥した舗装路のときのメッセージ処理エリアの全体の大きさよりも大きくすることにより、自車両11が走行中の路面の状態が、雪道である、濡れているまたは未舗装のときは、路面の状態が乾燥した舗装路のときよりも自車両11だけでなく他車両12の制動距離も長くなり、他車両12との接触の可能性が高くなるため、これに対応することができる。
【0020】
次に、メッセージ処理要否判定部5およびメッセージ処理部6の動作について説明する。図5は、メッセージ処理要否判定部5およびメッセージ処理部6の動作を説明するためのフローチャートである。ステップS01では、メッセージ処理要否判定部5は、送受信部3の受信部32において他車両12から受信した他車両メッセージを取得し、他車両メッセージに含まれた他車両位置を取得し、ステップS02に進む。ステップS02では、メッセージ処理要否判定部5は、メッセージ処理エリア決定部4からメッセージ処理エリアの情報を取得し、ステップS03に進む。
【0021】
ステップS03では、メッセージ処理要否判定部5は、他車両メッセージに含まれた他車両位置がメッセージ処理エリアの中にあるかどうかを確認し、他車両位置がメッセージ処理エリアの中にある場合はステップS04に進み、他車両位置がメッセージ処理エリアの中に無い場合はステップS06に進む。ステップS04では、メッセージ処理要否判定部5は、取得した他車両メッセージの処理が必要と判定して、取得した他車両メッセージを選択他車両メッセージとしてメッセージ処理部6に出力し、ステップS05に進む。ステップS05では、メッセージ処理部6は、メッセージ処理要否判定部5の出力である選択他車両メッセージに対して、検証処理部61において検証処理を実行し、アプリケーション処理部62においてアプリケーション処理を実行し、処理を終了する。また、ステップS06では、メッセージ処理要否判定部5は、取得した他車両メッセージの処理が不要と判定して、取得した他車両メッセージを破棄して、処理を終了する。このように、メッセージ処理要否判定部5において他車両位置がメッセージ処理エリアの中にあるかどうかという単純な判断基準で他車両メッセージの処理の要否を判断することにより、少ない処理負荷によって判断処理を行うことができるとともに、処理が不要と判定された他車両メッセージについてはメッセージ処理部6において処理が行われないため、車載通信装置10の処理負荷を小さくすることができる。
【0022】
以上のように、車載通信装置10は、他車両12から他車両12の位置を示す他車両位置の情報を含む他車両メッセージを受信する受信部32と、自車両11の情報として少なくとも自車両位置、自車両速度および自車両進行方向を含む自車両情報を取得する自車両情報取得部1と、自車両情報に基づいてメッセージ処理エリアを決定するメッセージ処理エリア決定部4と、受信部32から他車両メッセージを取得し、他車両位置がメッセージ処理エリアの中にある他車両メッセージを選択他車両メッセージとして出力し、他車両位置がメッセージ処理エリアの外にある他車両メッセージを破棄するメッセージ処理要否判定部5と、メッセージ処理要否判定部5から出力された選択他車両メッセージの処理を行うメッセージ処理部6とを備えたので、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。
【0023】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2による車載通信装置10aの構成を示すブロック図である。図6に示す実施の形態2による車載通信装置10aを図2に示す実施の形態1による車載通信装置10と比較すると、メッセージ処理エリア決定部4がメッセージ処理エリア決定部4aになっており、地図情報取得部7が追加されている。実施の形態2による車載通信装置10aの他の構成は、実施の形態1による車載通信装置10の構成と同じである。
【0024】
地図情報取得部7は、自車両11の周辺の地図情報を取得し、メッセージ処理エリア決定部4aに出力する。地図情報は、例えば、自車両11に搭載された地図データ記憶装置から取得する。地図情報取得部7は、通信等によって外部から地図情報を取得してもよい。メッセージ処理エリア決定部4aは、自車両情報取得部1から取得した自車両情報と、地図情報取得部7から取得した地図情報とに基づいて、メッセージ処理エリアを決定する。
【0025】
図7は、実施の形態2における自車両情報取得部1と地図情報取得部7とメッセージ処理エリア決定部4aとの動作を説明するためのフローチャートである。ステップS11では、自車両情報取得部1は、自車両11の情報として少なくとも自車両位置と自車両速度と自車両進行方向とを含む自車両情報をセンサから取得し、自車両情報をメッセージ処理エリア決定部4aに出力して、ステップS12に進む。
【0026】
ステップS12では、地図情報取得部7は、地図データ記憶装置に自車両11の周辺の地図情報があるかどうかを確認し、自車両11の周辺の地図情報がある場合はステップS13に進み、自車両11の周辺の地図情報が無い場合はステップS15に進む。ステップS13では、地図情報取得部7は、地図データ記憶装置から自車両11の周辺の地図情報を取得し、取得した地図情報をメッセージ処理エリア決定部4aに出力して、ステップS14に進む。ステップS14では、メッセージ処理エリア決定部4aは、自車両情報取得部1から取得した自車両情報と地図情報取得部7から取得した地図情報とからメッセージ処理エリアを決定し、メッセージ処理エリアの情報をメッセージ処理要否判定部5に出力して、処理を終了する。ステップS15では、メッセージ処理エリア決定部4aは、自車両情報取得部1から取得した自車両情報のみからメッセージ処理エリアを決定し、メッセージ処理エリアの情報をメッセージ処理要否判定部5に出力して、処理を終了する。ステップS15におけるメッセージ処理エリア決定部4aの処理は、実施の形態1に示したメッセージ処理エリア決定部4の処理と同じでもよい。
【0027】
図8は、実施の形態2におけるメッセージ処理エリア20cの例を示す図である。図8に示すメッセージ処理エリア20cは、図7のステップS14において決定されたメッセージ処理エリアの例である。図8では、白い部分は車両が通行する道路を示しており、ドットで示された部分は道路以外の領域であり例えば建物などを示している。道路の位置情報は地図情報から取得しており、図8における自車両11は、自車両位置の情報をもとに自車両11の地図上の位置を示している。右上がりの斜線部分は、メッセージ処理エリア20cを示している。図8においては、自車両11が図8の上方向に進行しているときのメッセージ処理エリア20cを示しており、自車両11の進行方向である自車両進行方向は図8の上方向となっている。図8のメッセージ処理エリア20cは、自車両11から見て自車両進行方向のメッセージ処理エリアの大きさを、自車両11から見て自車両進行方向の逆方向のメッセージ処理エリアの大きさよりも大きくしている。さらに、自車両速度が速いほど、自車両進行方向のメッセージ処理エリアの大きさと自車両進行方向の逆方向のメッセージ処理エリアの大きさとの差を大きくしてもよい。メッセージ処理エリア決定部4aは、自車両11が走行中の道路である走行道路と、走行道路に交差する道路である交差道路とをメッセージ処理エリア20cとしている。図8においては、自車両11が位置している図8における上下方向に伸びる道路が走行道路であり、走行道路に交差し図8における左右方向に伸びる道路が交差道路である。走行道路に交差していない道路を走行している他車両12は衝突の可能性が低いため、走行道路に交差していない道路をメッセージ処理エリア20cから除外することにより、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。
【0028】
図9は、実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの別の例を示す図である。図9に示すメッセージ処理エリア20dは、図7のステップS14において決定されたメッセージ処理エリアの例である。右上がりの斜線部分はメッセージ処理エリア20dを示しており、右下がりの斜線部分は渋滞エリア21を示している。地図情報取得部7は、図7のステップS13において渋滞エリア21の情報を含む地図情報を取得する。図9に示す例においては、自車両位置が渋滞エリア21の外側にあるときに、渋滞エリア21を除いた走行道路および交差道路をメッセージ処理エリア20dとしている。自車両位置が渋滞エリア21の外側であるときは、渋滞エリア21の内側の他車両12とは接触の可能性が低いため、渋滞エリア21をメッセージ処理エリア20dから除外することにより、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。
【0029】
図10は、実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの別の例を示す図である。図10に示すメッセージ処理エリア20eは、図7のステップS14において決定されたメッセージ処理エリアの例である。右上がりの斜線部分は、メッセージ処理エリア20eを示している。右下がりの斜線部分は、渋滞エリアを示している。地図情報取得部7は、図7のステップS13において渋滞エリアの情報を含む地図情報を取得する。図10に示す例においては、走行道路における自車両11からあらかじめ定められた距離よりも近い範囲の渋滞エリアを自車両周辺渋滞エリア21a、走行道路における自車両11からあらかじめ定められた距離よりも遠い範囲の渋滞エリアを走行道路渋滞エリア21b、交差道路における渋滞エリアを交差道路渋滞エリア21cとして示している。自車両周辺渋滞エリア21aは、右上がりの斜線と右下がりの斜線を重ねて示しており、自車両周辺渋滞エリア21aがメッセージ処理エリア20eに含まれていることを示している。走行道路において自車両11からあらかじめ定められた距離よりも近い範囲である自車両周辺渋滞エリア21aの内側の他車両12とは、接触の可能性が低くはないため、自車両周辺渋滞エリア21aをメッセージ処理エリア20eに含める。走行道路において自車両11からあらかじめ定められた距離よりも遠い範囲である走行道路渋滞エリア21bの内側の他車両12、および、交差道路にある交差道路渋滞エリア21cの内側の他車両12とは、接触の可能性が低いため、走行道路渋滞エリア21bおよび交差道路渋滞エリア21cをメッセージ処理エリア20eから除外することにより、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。
【0030】
図11は、実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの別の例を示す図である。図11に示すメッセージ処理エリア20fは、図7のステップS14において決定されたメッセージ処理エリアの例である。図11に示す例においては、走行道路および交差道路に対してあらかじめ定められた幅を拡張した範囲をメッセージ処理エリア20fとしている。メッセージ処理エリア20fを走行道路および交差道路に対してあらかじめ定められた幅を拡張した範囲とすることにより、道路周辺から道路に侵入してくる他車両12からの送信メッセージを処理することができる。
【0031】
図12は、実施の形態2におけるメッセージ処理エリアの別の例を示す図である。図12に示すメッセージ処理エリア20gは、図7のステップS14において決定されたメッセージ処理エリアの例である。図12に示す例においては、自車両11は高速道路22を走行している。高速道路22は、自動車専用道路でもよい。高速道路22は一般道路とは交差しないため、図12に示す例においては、走行道路である高速道路22と、合流部において高速道路22に接続している接続道路とをメッセージ処理エリア20gとしている。このように、自車両11が高速道路22を走行している場合に、走行道路である高速道路22と合流部において高速道路22に接続している接続道路とをメッセージ処理エリア20gとすることにより、一般道路を走行している他車両12からの送信メッセージを処理対象から除外することができ、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。
【0032】
また、メッセージ処理エリア決定部4aは、自車両11が走行中の道路が中央分離帯を備えているときに、自車両11が走行中の道路において自車両進行方向に走行する進行方向車線と、進行方向車線に交差あるいは接続している道路である接続道路とをメッセージ処理エリアとしてもよい。進行方向車線と接続道路とをメッセージ処理エリアとすることにより、自車両11が走行中の道路の反対車線を走行している他車両12からの送信メッセージを処理対象から除外することができ、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。
【0033】
さらに、メッセージ処理エリア決定部4aは、自車両11が走行中の道路が自車両進行方向に走行する複数の車線を備えているときに、自車両11が走行中の走行車線と、走行車線に隣接する隣接車線と、走行車線または隣接車線に交差あるいは接続している接続道路とをメッセージ処理エリアとしてもよい。さらに、走行車線が道路の最も端の車線である最端車線のときは、最端車線からあらかじめ定められた幅を拡張した範囲をメッセージ処理エリアとしてもよい。走行車線と隣接車線と接続道路とをメッセージ処理エリアとすることにより、走行車線から2車線以上離れた車線を走行している他車両12からの送信メッセージを処理対象から除外することができ、受信メッセージの処理負荷を小さくすることができる。
【0034】
図13は、実施の形態1および実施の形態2による車載通信装置のハードウェア構成の一例を示す模式図である。自車両情報取得部1、メッセージ生成部2、メッセージ処理エリア決定部4、4a、メッセージ処理要否判定部5、メッセージ処理部6および地図情報取得部7は、メモリ102に記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ101によって実現される。メモリ102は、プロセッサ101が実行する各処理における一時記憶装置としても使用される。また、複数の処理回路が連携して上記機能を実行してもよい。さらに、専用のハードウェアによって上記機能を実現してもよい。専用のハードウェアによって上記機能を実現する場合は、専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC、FPGA、あるいは、これらを組み合わせたものである。上記機能は、専用ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、あるいは、専用ハードウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現してもよい。メモリ102は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROMなどの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、または、これらを組み合わせたものである。車内ネットワークインターフェース106は、自車両11に搭載されているECU、センサおよび地図データ記憶装置と通信するための有線通信インターフェースであり、センサ・インターフェース、Ethernet(登録商標)、CAN(Controller Area Network)などである。センサは、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、車速センサ、加速度センサ、ジャイロセンサなどがある。自車両情報取得部1は車内ネットワークインターフェース106を通してECUあるいはセンサから自車両情報を取得し、地図情報取得部7は車内ネットワークインターフェース106を通して地図データ記憶装置から地図情報を取得する。送受信部3は無線通信機103によって実現され、例えば、送信部31は無線送信機104によって実現され、受信部32は無線受信機105によって実現される。プロセッサ101、メモリ102、無線通信機103および車内ネットワークインターフェース106は、互いにバス接続されている。
【0035】
本願は、様々な例示的な実施の形態が記載されているが、1つまたは複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
【符号の説明】
【0036】
1 自車両情報取得部、2 メッセージ生成部、3 送受信部、4、4a メッセージ処理エリア決定部、5 メッセージ処理要否判定部、6 メッセージ処理部、7 地図情報取得部、10、10a 車載通信装置、11 自車両、12 他車両、20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g メッセージ処理エリア、21 渋滞エリア、21a 自車両周辺渋滞エリア、21b 走行道路渋滞エリア、21c 交差道路渋滞エリア、22 高速道路、31 送信部、32 受信部、61 検証処理部、62 アプリケーション処理部、101 プロセッサ、102 メモリ、103 無線通信機、104 無線送信機、105 無線受信機、106 車内ネットワークインターフェース。
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