(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-10
(45)【発行日】2024-12-18
(54)【発明の名称】TBM主駆動リップシール潤滑補助設備及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
F16H 57/04 20100101AFI20241211BHJP
E21B 10/22 20060101ALI20241211BHJP
E21D 9/10 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
F16H57/04 F
F16H57/04 J
F16H57/04 Q
E21B10/22
E21D9/10
(21)【出願番号】P 2023137548
(22)【出願日】2023-08-25
【審査請求日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】202310833137.4
(32)【優先日】2023-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522069921
【氏名又は名称】中交第二公路工程局有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】張亜清
(72)【発明者】
【氏名】尹▲とう▼華
(72)【発明者】
【氏名】尹堅
(72)【発明者】
【氏名】陳宏明
(72)【発明者】
【氏名】牛会茂
(72)【発明者】
【氏名】李皓
(72)【発明者】
【氏名】趙東
(72)【発明者】
【氏名】李想
(72)【発明者】
【氏名】孫広氷
(72)【発明者】
【氏名】呂宏亮
(72)【発明者】
【氏名】党龍軍
(72)【発明者】
【氏名】余磊
【審査官】鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第103982132(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0376987(US,A1)
【文献】特開昭50-091903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 57/04
E21B 10/22
E21D 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
TBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備であって、
取付機構を有し、前記取付機構は、第1取付枠(1)と、第2取付枠(8)と、回転部材とを含み、前記第1取付枠(1)の外表面には、複数の第1接続ブロックが等間隔に固定接続され、前記第2取付枠(8)の片側外表面には、複数の第2接続ブロックが等間隔に固定接続され、各前記第2接続ブロックと対応する第1接続ブロックの片側外表面との間はボルトにより固定接続され、かつ第2取付枠(8)の一端は第1取付枠(1)の内部に延在し、前記回転部材は第1取付枠(1)に設けられ、
搬送機構を有し、前記搬送機構は、ろ過枠(16)と、注入管(24)と、抽出管(18)とを含み、前記ろ過枠(16)は第1取付枠(1)の片側外表面に固定接続され、前記注入管(24)の一端は第1取付枠(1)の片側外表面を貫通し、前記抽出管(18)の一端は第1取付枠(1)の片側外表面を貫通し、前記ろ過枠(16)の片側内表壁にはろ過板(17)が固定接続され、前記ろ過板(17)の片側外表面には第1遮蔽板(19)が固定接続され、前記ろ過枠(16)の片側外表面には収集枠(21)が摺動挿設され、前記ろ過枠(16)の片側外表面には第2遮蔽板(20)が固定接続されていることを特徴とするTBM主駆動リップシール潤滑補助設備。
【請求項2】
前記回転部材は連動軸(2)と回転リング(3)を含み、前記連動軸(2)は共に複数設けられ、複数の前記連動軸(2)はいずれも第1取付枠(1)の片側外表面には回転自在に接続され、かつ各連動軸(2)の一端は何れも第1取付枠(1)の内部に延在し、各前記連動軸(2)の一端には何れもカップリング本体(25)が固定接続され、前記回転リング(3)は、第1取付枠(1)に回転自在に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備。
【請求項3】
前記第1取付枠(1)の片側内表壁にはガスケット(5)が固定接続され、前記第2取付枠(8)の片側内表壁には複数のリセット枠(13)が等間隔に固定接続されていることを特徴とする請求項2に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備。
【請求項4】
各前記リセット枠(13)の内部には、リセットスプリング(15)と当接シート(14)が摺動嵌設され、各前記当接シート(14)の片側外表面に当接棒が固定接続され、複数の前記当接棒の一端の間に押し付けリング(6)が固定接続されていることを特徴とする請求項3に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備。
【請求項5】
前記押し付けリング(6)の内部には限流リング(7)が挿設され、前記限流リング(7)の一端はガスケット(5)の内部に延在し、前記限流リング(7)の外表面には複数の接続口が等間隔に開設されていることを特徴とする請求項4に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備。
【請求項6】
前記回転リング(3)の外表面には接続ディスク(4)が嵌設され、前記第2取付枠(8)の片側外表面には係止リング(9)が螺着されていることを特徴とする請求項5に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備。
【請求項7】
前記第2取付枠(8)の片側内表壁には、複数の取付ブラケット(10)が等間隔に貫通され、各前記取付ブラケット(10)の内部には何れも導液管(11)が挿設され、各前記取付ブラケット(10)の片側外表面には何れも削り具(12)が摺動挿設されていることを特徴とする請求項6に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備。
【請求項8】
前記注入管(24)の一端には注入逆止弁が連通され、前記抽出管(18)の外表面には制御弁が連通され、前記抽出管(18)の一端はろ過枠(16)の内部に延在し、かつ抽出管(18)の先端はろ過板(17)の内部底面を摺動貫通していることを特徴とする請求項7に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備。
【請求項9】
前記第1取付枠(1)の片側外表面にはブースターポンプ(23)が固定接続され、前記ブースターポンプ(23)の入力端には第1接続管(22)が連通され、前記第1接続管(22)の一端はろ過枠(16)の内部に延在し、かつ第1接続管(22)の一端はろ過板(17)の頂部を貫通し、前記ブースターポンプ(23)の出力端には第2接続管が連通され、前記第2接続管の一端は注入逆止弁の入力端に固定接続されていることを特徴とする請求項8に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備。
【請求項10】
TBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備の使用方法であって、
請求項1~9のいずれか1項に記載のTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備に適用され、
S1、既存のTBM駆動のリングギヤを接続ディスク(4)の外表面に覆設するとともに、接続ディスク(4)と既存のTBM駆動のカッターヘッドをボルトによって強固に接続し、かつ既存のTBM駆動の駆動ギヤを連動軸(2)の外表面に覆設し、さらにカップリング本体(25)によって、連動軸(2)を既存のTBM駆動のモータ設備に接続し、さらに第1取付枠(1)と第2取付枠(8)によって設備と既存TBM設備の内壁構造との安定した掛設接続を行い、さらに既存TBM駆動のモータ設備を起動して制御すると、既存のTBM駆動のモータ設備は、カップリング本体(25)を介して連動軸(2)を駆動して回転させることができ、回転する連動軸(2)は、既存のTBM駆動の駆動ギヤを介して既存のTBM駆動のリングギヤを回転させることができ、さらに既存のTBM駆動のリングギヤは、接続ディスク(4)を回転させることができ、回転する接続ディスク(4)は、既存のTBM駆動のカッターヘッドを回転させることができるとともに、導液管(11)を介して既存の注入設備と効果的に接続することができ、さらに取付ブラケット(10)の一端の削り具(12)によって、既存のTBM駆動の駆動ギヤ表面の残留を掻き取る過程で、導液管(11)は既存のTBM駆動の駆動ギヤと既存のTBM駆動のリングギヤとの噛合箇所に高速で流れる潤滑液を注入することができ、さらに噛合箇所が不測の石屑侵入の影響を受けることは回避され、かつ第1取付枠(1)、第2取付枠(8)と係止リング(9)との間に形成された密封空間に適量の潤滑液を注入し、潤滑液がろ過板(17)とすべての既存のTBM駆動の駆動ギヤに浸漬できるようにする潤滑を設定するステップS1と、
ブースターポンプ(23)を起動して制御することにより、ブースターポンプ(23)は、第1接続管(22)と第2接続管を介して、ろ過板(17)にろ過された潤滑液を注入管(24)に再注入し、さらに限流リング(7)と既存のTBM駆動のリングギヤとの間に再注入することができ、既存のTBM駆動のリングギヤの回転中に、限流リング(7)の位置制限下で、既存のTBM駆動のリングギヤの外側にある潤滑液を流動させることができ、ひいては既存のTBM駆動のリングギヤの外部に石屑が付着することは回避される保護制御を行うステップS2と、を含むことを特徴とするTBM主駆動リップシール潤滑
の際に用いられる補助設備の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は施工用潤滑設備の技術分野に属し、具体的にはTBM主駆動リップシール潤滑補助設備及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
TBMはトンネル掘進機と呼ばれ、中国での応用と発展はすでに60年近くの歴史があり、鉄道トンネル、水利トンネル、都市地下鉄などの業界に広く応用されているが、近年では傾斜立坑TBM、立坑TBM、小型TBM、超大口径TBM、複合型TBM、不規則な断面TBMなどの新型TBMもすでに研究開発されて応用を開始し、応用分野において長足の進歩を遂げており、良い技術を開発すれば世の中に普及する。
【0003】
しかし、従来技術では、既存のTBM設備の実際の使用過程において、既存のTBM設備のメインベアリングに損傷が発生すると、TBMにとって工期、コスト、交換の難度は計り知れないものであり、損失の大きく、リップシールの密封効果は更に直接にその自身の耐用年数を決定し、同時にシールに摩耗が発生すると、掘った砕石屑が主軸に潤滑されたギアボックスに入りやすく、さらにメインベアリングが破損し、間接的にメインベアリングの耐用年数にも影響し、既存のTBM潤滑補助設備の使用効果がよくない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の目的は、潤滑設備の密封効果を高めることができるとともに、密封効果の破損をもたらしにくく、しかも砕石屑が既存のTBM設備のギアボックスに与える影響を効果的に防止でき、既存のTBM設備の実際の耐用年数を高めることができるTBM主駆動リップシール潤滑補助設備及びその使用方法を提供することである。
【0005】
本発明が採用する技術案は以下の通りであり、
TBM主駆動リップシール潤滑補助設備であって、
取付機構を有し、前記取付機構は、第1取付枠と、第2取付枠と、回転部材とを含み、前記第1取付枠の外表面には、複数の第1接続ブロックが等間隔に固定接続され、前記第2取付枠の片側外表面には、複数の第2接続ブロックが等間隔に固定接続され、各前記第2接続ブロックと対応する第1接続ブロックの片側外表面との間はボルトにより固定接続され、第2取付枠の一端は第1取付枠の内部に延在し、前記回転部材は第1取付枠に設けられ、
搬送機構を有し、前記搬送機構は、ろ過枠と、注入管及び抽出管を含み、前記ろ過枠は第1取付枠の片側外表面に固定接続され、前記注入管の一端は第1取付枠の片側外表面を貫通し、前記抽出管の一端は第1取付枠の片側外表面を貫通し、前記ろ過枠の片側内表壁にはろ過板が固定接続され、前記ろ過板の片側外表面には第1遮蔽板が固定接続され、前記ろ過枠の片側外表面には収集枠が摺動挿設され、前記ろ過枠の片側外表面には第2遮蔽板が固定接続されている。
【0006】
ここで、前記回転部材は連動軸と回転リングを含み、前記連動軸は共に複数設けられ、複数の前記連動軸はいずれも第1取付枠の片側外表面には回転自在に接続され、かつ各連動軸の一端は何れも第1取付枠の内部に延在し、各前記連動軸の一端には何れもカップリング本体が固定接続され、前記回転リングは、第1取付枠に回転自在に接続されている。
【0007】
ここで、前記第1取付枠の片側内表壁にはガスケットが固定接続され、前記第2取付枠の片側内表壁には複数のリセット枠が等間隔に固定接続されている。
【0008】
ここで、各前記リセット枠の内部には、リセットスプリングと当接シートが摺動嵌設され、各前記当接シートの片側外表面に当接棒が固定接続され、複数の前記当接棒の一端の間に押し付けリングが固定接続されている。
【0009】
ここで、前記押し付けリングの内部には限流リングが挿設され、前記限流リングの一端はガスケットの内部に延在し、前記限流リングの外表面には複数の接続口が等間隔に開設されている。
【0010】
ここで、前記回転リングの外表面には接続ディスクが嵌設され、前記第2取付枠の片側外表面には係止リングが螺着されている。
【0011】
ここで、前記第2取付枠の片側内表壁には、複数の取付ブラケットが等間隔に貫通され、各前記取付ブラケットの内部には何れも導液管が挿設され、各前記取付ブラケットの片側外表面には削り具が摺動挿設されている。
【0012】
ここで、前記注入管の一端には注入逆止弁が連通され、前記抽出管の外表面には制御弁が連通され、前記抽出管の一端はろ過枠の内部に延在し、かつ抽出管(18)の先端はろ過板の内部底面を摺動貫通している。
【0013】
ここで、前記第1取付枠の片側外表面にはブースターポンプが固定接続され、前記ブースターポンプの入力端には第1接続管が連通され、前記第1接続管の一端はろ過枠の内部に延在し、かつ第1接続管の一端はろ過板の頂部を貫通し、前記ブースターポンプの出力端には第2接続管が連通され、前記第2接続管の一端は注入逆止弁の入力端に固定接続されている。
【0014】
TBM主駆動リップシール潤滑補助設備の使用方法であって、
既存のTBM駆動のリングギヤを接続ディスクの外表面に覆設するとともに、接続ディスク4と既存のTBM駆動のカッターヘッドをボルトによって強固に接続し、かつ既存のTBM駆動の駆動ギヤを連動軸の外表面に覆設し、さらにカップリング本体によって、連動軸を既存のTBM駆動のモータ設備に接続し、さらに第1取付枠と第2取付枠によって設備と既存TBM設備の内壁構造との安定した掛設接続を行い、さらに既存TBM駆動のモータ設備を起動して制御すると、既存のTBM駆動のモータ設備によってカップリング本体を介して連動軸を駆動して回転させることができ、回転する連動軸は、既存のTBM駆動の駆動ギヤを介して既存のTBM駆動のリングギヤを回転させることができ、さらに既存のTBM駆動のリングギヤは、接続ディスクを回転させることができ、回転する接続ディスクは、既存のTBM駆動のカッターヘッドを回転させることができるとともに、導液管を介して既存の注入設備と効果的に接続することができ、さらに取付ブラケットの一端の削り具によって、既存のTBM駆動の駆動ギヤ表面の残留を掻き取る過程で、導液管は既存のTBM駆動の駆動ギヤと既存のTBM駆動のリングギヤとの噛合箇所に高速で流れる潤滑液を注入することができ、さらに噛合箇所が不測の石屑侵入の影響を受けることは回避され、かつ第1取付枠、第2取付枠と係止リングとの間に形成された密封空間に適量の潤滑液を注入し、潤滑液がろ過板とすべての既存のTBM駆動の駆動ギヤに浸漬できるようにする潤滑を設定するステップS1と、
ブースターポンプを起動して制御することにより、ブースターポンプは、第1接続管と第2接続管を介して、ろ過板にろ過された潤滑液を注入管に再注入し、さらに限流リングと既存のTBM駆動のリングギヤとの間に再注入することができ、既存のTBM駆動のリングギヤの回転中に、限流リングの位置制限下で、既存のTBM駆動のリングギヤの外側にある潤滑液を流動させることができ、ひいては既存のTBM駆動のリングギヤの外部に石屑が付着することは回避される保護制御を行うステップS2と、を含む。
【発明の効果】
【0015】
以上より、上記の技術案を採用したため、本願の有益な効果は以下の通り、
本願では、使用時には、既存のTBM駆動のリングギヤを接続ディスクの外表面に覆設するとともに、接続ディスクと既存のTBM駆動のカッターヘッドをボルトによって強固に接続し、かつ既存のTBM駆動の駆動ギヤを連動軸の外表面に覆設し、さらにカップリング本体によって、連動軸を既存のTBM駆動のモータ設備に接続し、さらに第1取付枠と第2取付枠によって設備と既存TBM設備の内壁構造との安定した掛設接続を行い、さらに既存TBM駆動のモータ設備を起動して制御すると、既存のTBM駆動のモータ設備によってカップリング本体を介して連動軸を効果的に駆動して回転させることができ、回転する連動軸は、既存のTBM駆動の駆動ギヤを介して既存のTBM駆動のリングギヤを効果的に回転させることができ、さらに既存のTBM駆動のリングギヤは、接続ディスクを回転させることができ、回転する接続ディスクは、既存のTBM駆動のカッターヘッドを効果的に回転させることができるとともに、導液管を介して既存の注入設備と効果的に接続することができ、さらに取付ブラケットの一端の削り具によって、既存のTBM駆動の駆動ギヤ表面の残留を掻き取る過程で、導液管は既存のTBM駆動の駆動ギヤと既存のTBM駆動のリングギヤとの噛合箇所に高速で流れる潤滑液を注入することができ、さらに噛合箇所が不測の石屑侵入の影響を受けることは回避され、設備が効率的に潤滑補助処理を行うことができると同時に、外界の石屑の影響を効果的に防止し、既存のTBM設備の耐用年数を効果的に延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図4】本発明の本発明の正面断面展開斜視図である。
【
図5】本発明の
図4におけるA箇所の部分拡大図である。
【
図6】本発明の
図4におけるB箇所の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、請求項及び利点をより明確にするために、以下に図面及び実施例を結合して、本発明をさらに詳細に説明する。本明細書で説明する具体的な実施形態は、本発明を説明するためにのみ使用され、本発明を限定するために使用されるものではないことを理解すべきである。
【0018】
(実施例1)
図1-
図7に示すように、TBM主駆動リップシール潤滑補助設備であって、取付機構と搬送機構を有し、取付機構は、第1取付枠1と、第2取付枠8と、回転部材とを含み、第1取付枠1を設けることにより、第2取付枠8に合わせて設備の他の機能部品の取付設置ベースを提供するとともに、係止リング9と接続ディスク4に合わせて有効な密封記憶空間を形成することができ、第1取付枠1の外表面には、複数の第1接続ブロックが等間隔に固定接続され、第1接続ブロックを設けることにより、第2接続ブロックに合わせて第1取付枠1と第2取付枠8との強固な接続を容易にし、第2取付枠8の片側外表面には、複数の第2接続ブロックが等間隔に固定接続され、各第2接続ブロックと対応する第1接続ブロックの片側外表面との間はボルトにより固定接続され、かつ第2取付枠の一端は第1取付枠の内部に延在し、回転部材は第1取付枠1に設けられ、搬送機構は、ろ過枠16と、注入管24及び抽出管18を含み、ろ過枠16を設けることにより、設備の他の機能部品の取り付け設置を容易にするとともに、潤滑液体の一時的な貯蔵を一時的に行うことができ、注入管24を設けることにより、第1取付枠1内部に潤滑液を注入することができ、抽出管18を設けることにより、石屑が含まれた潤滑液をろ過枠16に吸引することができ、ろ過枠16は第1取付枠1の片側外表面に固定接続され、注入管24の一端は第1取付枠1の片側外表面を貫通し、抽出管18の一端は第1取付枠1の片側外表面を貫通し、ろ過枠16の片側内表壁にはろ過板17が固定接続され、ろ過板17を設けることにより、潤滑液中の石屑を効果的に分離することができ、ろ過板17の片側外表面には第1遮蔽板19が固定接続され、第1遮蔽板19を設けることにより、第2遮蔽板20に合わせて収集枠21の取り出しを容易にし、ろ過枠16の片側外表面には収集枠21が摺動挿設され、収集枠21を設けることにより、石屑の沈殿収集を容易にし、ろ過枠16の片側外表面には第2遮蔽板20が固定接続されている。
【0019】
図3-
図7を参照すると、回転部材は連動軸2と回転リング3を含み、連動軸2を設けることにより既存のTBM駆動の駆動ギヤの設置を容易にし、回転リング3を設けることにより既存TBM駆動のリングギヤの設置を容易にし、連動軸2は共に複数設けられ、複数の連動軸2はいずれも第1取付枠1の片側外表面には回転自在に接続され、かつ各連動軸2の一端は何れも第1取付枠1の内部に延在し、各連動軸2の一端には何れもカップリング本体25が固定接続され、カップリング本体25を設けることにより、既存のTBM駆動のモータ設備が連動軸2と強固に接続可能となり、回転リング3は、第1取付枠1に回転自在に接続され、第1取付枠1の片側内表壁にはガスケット5が固定接続され、ガスケット5を設けることにより、押し付けリング6に合わせて限流リング7の設置を容易にし、第2取付枠8の片側内表壁には複数のリセット枠13が等間隔に固定接続され、リセット枠13を設けることにより、設備の他の機能部品の設置を容易にし、リセット枠13の内部には、リセットスプリング15と当接シート14が摺動嵌設され、リセットスプリング15を設けることにより、当接シート14の支持を効果的に行うことができ、当接シート14を設けることにより当接棒の取り付け設置を容易にし、各当接シート14の片側外表面に当接棒が固定接続され、当接棒を設けることにより、押し付けリング6の取り付け設置を容易にするとともに、押し付けリング6の使用位置を効果的に制御することができ、複数の当接棒の一端の間に押し付けリング6が固定接続され、押し付けリング6の内部には限流リング7が挿設され、限流リング7を設けることにより、回転する既存のTBM駆動のリングギヤが外側の潤滑液を駆動して流動させ、ひいては石屑の堆積を防止することができ、限流リング7の一端はガスケット5の内部に延在し、限流リング7の外表面には複数の接続口が等間隔に開設され、接続口を設けることにより、既存のTBM駆動の駆動ギヤと既存のTBM駆動のリングギヤとが正常に噛み合うことができ、回転リング3の外表面には接続ディスク4が嵌設され、接続ディスク4を設けることにより、設備は既存のTBM設備のカッターヘッドと効率的に接続することができ、第2取付枠8の片側外表面には係止リング9が螺着され、係止リング9の設置により、押し付けリング6の使用位置を効果的に押し付け移動することができるとともに、接続ディスク4に合わせて第1取付枠1と第2取付枠8内部の密封処理を行うことができ、第2取付枠8の片側内表壁には、複数の取付ブラケット10が等間隔に貫通され、取付ブラケット10を設けることにより、設備の他の機能部品の設置を容易にし、各取付ブラケット10の内部には何れも導液管11が挿設され、導液管11を設けることにより、第1取付枠1及び第2取付枠8の内部に潤滑液を効果的に注入することができ、各取付ブラケット10の片側外表面には削り具12が摺動挿設され、削り具12を設けることにより、既存のTBM駆動の駆動ギヤ表面のクリーニング処理を効果的に行うことができ、注入管24の一端には注入逆止弁が連通され、注入逆止弁を設けることにより、潤滑液の還流を効果的に防止でき、抽出管18の外表面には制御弁が連通され、制御弁を設けることにより、抽出管18の連通及び遮断を効果的に制御することができ、抽出管18の一端はろ過枠16の内部に延在し、かつ抽出管18の先端はろ過板17の内部底面を摺動貫通し、第1取付枠1の片側外表面にはブースターポンプ23が固定接続され、ブースターポンプ23を設けることにより、潤滑液の移動輸送を効率的に行うことができ、ブースターポンプ23の入力端には第1接続管22が連通され、第1接続管22を設けることにより、第2接続管に合わせてブースターポンプ23が潤滑液の移動輸送を効率的に行うことができ、第1接続管22の一端はろ過枠16の内部に延在し、かつ第1接続管22の一端はろ過板17の頂部を貫通し、ブースターポンプ23の出力端には第2接続管が連通され、第2接続管の一端は注入逆止弁の入力端に固定接続されている。
【0020】
以下に、本発明の実施例が提供するTBM主駆動リップシール潤滑補助設備の使用方法について詳細に説明する。その使用方法は、
既存のTBM駆動のリングギヤを接続ディスク4の外表面に覆設するとともに、接続ディスク4と既存のTBM駆動のカッターヘッドをボルトによって強固に接続し、かつ既存のTBM駆動の駆動ギヤを連動軸2の外表面に覆設し、さらにカップリング本体25によって、連動軸2を既存のTBM駆動のモータ設備に接続し、さらに第1取付枠1と第2取付枠8によって設備と既存TBM設備の内壁構造との安定した掛設接続を行い、さらに既存TBM駆動のモータ設備を起動して制御すると、既存のTBM駆動のモータ設備によってカップリング本体25を介して連動軸2を駆動して回転させることができ、回転する連動軸2は、既存のTBM駆動の駆動ギヤを介して既存のTBM駆動のリングギヤを回転させることができ、さらに既存のTBM駆動のリングギヤは、接続ディスク4を回転させることができ、回転する接続ディスク4は、既存のTBM駆動のカッターヘッドを回転させることができるとともに、導液管11を介して既存の注入設備と効果的に接続することができ、さらに取付ブラケット10の一端の削り具12によって、既存のTBM駆動の駆動ギヤ表面の残留を掻き取る過程で、導液管11は既存のTBM駆動の駆動ギヤと既存のTBM駆動のリングギヤとの噛合箇所に高速で流れる潤滑液を注入することができ、さらに噛合箇所が不測の石屑侵入の影響を受けることは回避され、かつ第1取付枠1、第2取付枠8と係止リング9との間に形成された密封空間に適量の潤滑液を注入し、潤滑液がろ過板17とすべての既存のTBM駆動の駆動ギヤに浸漬できるようにする潤滑を設定するステップS1と、
ブースターポンプ23を起動して制御することにより、ブースターポンプ23は、第1接続管22と第2接続管を介して、ろ過板17にろ過された潤滑液を注入管24に再注入し、さらに限流リング7と既存のTBM駆動のリングギヤとの間に再注入することができ、既存のTBM駆動のリングギヤの回転中に、限流リング7の位置制限下で、既存のTBM駆動のリングギヤの外側にある潤滑液を流動させることができ、ひいては既存のTBM駆動のリングギヤの外部に石屑が付着することは回避され、設備に効率的に潤滑補助処理を行うことができると同時に、外界の石屑の影響を効果的に防止し、既存のTBM設備の耐用年数を効果的に延長することができるステップS2と、を含む。
【0021】
以上述べたのは本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の精神と原則の範囲内で行われたすべての修正、同等の置換、改良などは、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0022】
1、第1取付枠;2、連動軸;3、回転リング;4、接続ディスク;5、ガスケット;6、押し付けリング;7、限流リング;8、第2取付枠;9、係止リング;10、取付ブラケット;11、導液管;12、削り具;13、リセット枠;14、当接シート;15、リセットスプリング;16、ろ過枠;17、ろ過板;18、抽出管;19、第1遮蔽板;20、第2遮蔽板;21、収集枠;22、第1接続管;23、ブースターポンプ;24、注入管;25、カップリング本体。
【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、TBM主駆動リップシール潤滑補助設備及びその使用方法を開示する。
【解決手段】取付機構は、第1取付枠と、第2取付枠と、回転部材とを含み、第1取付枠の外表面には、複数の第1接続ブロックが等間隔に固定接続され、第2取付枠の片側外表面には、複数の第2接続ブロックが等間隔に固定接続され、各第2接続ブロックと対応する第1接続ブロックの片側外表面との間はボルトにより固定接続され、かつ第2取付枠の一端は第1取付枠の内部に延在し、回転部材は第1取付枠に設けられる。本発明では、使用時に、既存のTBM駆動のリングギヤを接続ディスクの外表面に覆設するとともに、ボルトで接続ディスクと既存のTBM駆動のカッターヘッドを強固に接続し、かつ既存のTBM駆動の駆動ギヤを連動軸の外表面に覆設することで、カップリング本体を介して連動軸と既存のTBM駆動のモータ設備を接続する。
【選択図】
図1