(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-10
(45)【発行日】2024-12-18
(54)【発明の名称】防災装置
(51)【国際特許分類】
G08B 17/00 20060101AFI20241211BHJP
A62C 35/20 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
G08B17/00 H
G08B17/00 J
A62C35/20
(21)【出願番号】P 2023109070
(22)【出願日】2023-07-03
(62)【分割の表示】P 2019072476の分割
【原出願日】2019-04-05
【審査請求日】2023-07-31
(31)【優先権主張番号】P 2018232001
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018238530
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019006493
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079359
【氏名又は名称】竹内 進
(74)【代理人】
【識別番号】100228669
【氏名又は名称】竹内 愛規
(72)【発明者】
【氏名】松熊 秀成
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-229108(JP,A)
【文献】特開2003-290379(JP,A)
【文献】実公昭42-014357(JP,Y1)
【文献】特開2011-165114(JP,A)
【文献】特開2011-186844(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 2/00-99/00
G08B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響孔領域、発信機配置領域及び表示灯が、設置状態における上下又は左右方向で配置位置が少なくとも一部重複するように配置された
防災装置であって、
前記表示灯は、設置状態における収容ケース左右側面の少なくとも一方に、音響孔を備えた表示面を有することを特徴とする防災装置。
【請求項2】
請求項1記載の防災装置
であって、
前記収容ケース左右側面の少なくとも一方に
、音響孔を有することを特徴とする防災装置。
【請求項3】
音響孔領域、発信機配置領域及び表示灯が、設置状態における上下又は左右方向で配置位置が少なくとも一部重複するように配置された防災装置
であって、
前記表示灯は、設置状態における収容ケース左右側面の少なくとも一方、及び又は上下面の少なくとも一方
に、音響孔が設けられたことを特徴とする防災装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置表示灯及び音響孔を備え、又は、更に発信機を備え、火災時などに操作して異常発生を知らせる防災機器収容箱、消火栓装置等の防災装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、防災機器収容箱には、発信機と表示灯(この場合、位置表示灯)が設けられ、更に、内蔵したベルやブザーに対応して音響孔が設けられている。
【0003】
位置表示灯は赤色表示灯を使用し、常時点灯して防災機器収容箱の位置を示して、非常の際に周囲の人に発信機の場所を認識させる。発信機は、発信機カバーに配置された保護板を押し込むことにより押釦スイッチをオン操作し、受信機へ火災通報信号を送信して警報させる。受信機は発信機からの火災通報信号を受信して火災警報を出力した場合、火災通報信号を送信した防災機器収容箱に地区音響信号を送出し、これにより防災機器収容箱のベルやブザーを鳴動して火災警報音を出力させる。
【0004】
ところで、従来の防災機器収容箱は、発信機、位置表示灯及び音響孔を設置しているが、これらの設置スペースを低減して防災機器収容箱を小型化するため、位置表示灯と発信機を一体化したものが提案されている。位置表示灯と発信機の一体化は、発信機の周囲を取り囲むように、複数のLEDを分布配置した平坦な発光部材を用いた位置表示灯を配置して面発光させている。
【0005】
また、このように発信機、位置表示灯、音響孔を備える防災装置として、消火栓装置も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平9-102085号公報
【文献】意匠登録第1005289号公報
【文献】特開2018-022540号公報
【文献】意匠登録第1493279号公報
【文献】意匠登録第1493280号公報
【文献】特開2016-059647号公報
【文献】特開2011-165114号公報
【文献】実公昭42-014357号公報
【文献】国際公開第2018/198642号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような発信機と位置表示灯を一体化した防災装置にあっては、発信機は操作部として機能し、位置表示灯と音響孔は報知部として機能するものであるが、操作部と報知部が分けられていないこととなり、操作者が混乱する可能性がある。
【0008】
また、位置表示灯と発信機の一体化は、構造的に発信機の周囲を取り囲むように位置表示灯を配置する必要があり、位置表示灯の形状は環状に制約され、位置表示灯の意匠性を高めるための自由度が低いという問題がある。
【0009】
本発明は、収容機器を集約配置することによる設置スペースの低減で小型化しつつ、操作性及び意匠性を向上させることを可能とする防災装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(第1発明:防災装置の表示灯と音響孔の集約配置)
本発明は、表示灯と音響孔領域が一ヶ所に集約して設けられたことを特徴とする防災装置であり、例えば、表示灯に開口部及び又は切欠部が設けられ、開口部及び又は切欠部の、少なくとも何れか一つに音響孔が設けられたことを特徴とする。
【0011】
(第2発明:防災装置の表示灯、音響孔及び発信機の集約配置)
本発明の別の形態は、発信機、表示灯及び音響孔領域が一ヶ所に集約して設けられたことを特徴とする防災装置であって、例えば、発信機を囲むように表示灯が設けられ、発信機と表示灯の隙間部、表示灯の開口部、及び表示灯の切欠部の、少なくとも何れか一つに音響孔が設けられたことを特徴とする。
【0012】
(表示灯の平坦構造)
表示灯は、防災装置の露出面に沿った略平坦な表示枠を有し、表示枠は拡散透光部材であり、拡散透光部材を照明する光源が表示枠の背後に設けられる。
【0013】
(表示枠の形状)
表示灯の表示枠は額縁状、格子状、環状又は分割された環状に形成される。
【0014】
(表示灯と音響孔の一体化)
表示灯に音響孔が設けられる。
【0015】
(第3発明:音響孔として機能する音響路)
本発明の別の形態は、防災装置であって、表示灯及び/又は表示灯の背後に音響孔として機能する音響路が設けられる。
【0016】
(第4発明:音響ホーン)
本発明の別の形態は、表示及び音で各々所定情報を報知する防災装置であって、表示灯に音響ホーンが形成され、当該音響ホーンを介して音により各々所定情報を出力することを特徴とする。
【0017】
(第5発明:防災装置の前面及び側面に表示面を持つ表示灯と音響孔を集約配置)
本発明の別の形態は、防災装置であって、
収容ケースに、表示灯と音響孔領域が一ヶ所に集約して設けられ、
表示灯は収容ケースの前面及び側面に表示面を有することを特徴とする。
【0018】
(表示灯と音響孔領域の配置)
表示灯の表示面は、音響孔領域の周縁の一部又は全部を囲む位置若しくは上下及び又は左右から挟む位置に設けられる。
【0019】
(音響孔を設けた表示灯の表示面)
更に、表示灯の表示枠の前面に音響孔が設けられる。
【0020】
(表示灯の領域と音響孔の領域の重複配置)
また、第1発明、第2発明及び第5発明において、表示灯の表示面と音響孔領域とが、少なくとも一部が相互に重複するように配置されていることを特徴とする。
【0021】
(第6発明:防災装置の前面及び側面に表示面を持つ表示灯、発信機及び音響孔を集約配置)
本発明の別の形態は、防災装置であって、
収容ケースに、発信機、表示灯及び音響孔領域が一ヶ所に集約して設けられ、
表示灯は収容ケースの前面及び側面に表示面を有することを特徴とする。
【0022】
(音響孔を設けた表示灯と発信機の配置)
表示灯の表示面は、発信機の周囲を囲む位置、発信機の周囲の一部を囲む位置若しくは発信機を上下及び又は左右から挟む位置に設けられ、表示灯の少なくとも前面の表示面に音響孔が設けられる。
【0023】
(押釦スイッチと発信機本体の分離構造)
第2発明及び第6発明の発信機は、発信機本体と保護板を備えた押釦スイッチ及び保守扉とに分離され、
押釦スイッチ及び保守扉は収容ケースの前面に設けられ、発信機本体は収容ケース内に設けられる。
【0024】
(表示灯と収容ケースの関係)
表示灯の表示面は、収容ケース前面又は収容ケース前面及び側面に対して面一とする。
【0025】
(発信機と収容ケースの関係)
発信機の露出部(例えば保守扉、押釦)の頂部露出高さは表示面の前面の表示面露出高さ以下とする。
【0026】
(第7発明:音響孔領域、発信機配置領域及び表示灯の重複)
本発明の別の形態は、防災装置であって、
音響孔領域、発信機配置領域及び表示灯が、設置状態における上下又は左右方向(垂直又は水平方向)で配置位置が少なくとも一部重複するように配置されたことを特徴とする。
【0027】
例えば、表示灯は、設置状態における収容ケース左右側面の少なくとも一方に表示面を有する。また、表示灯は、設置状態における収容ケース左右側面の少なくとも一方、及び又は上下面の少なくとも一方に音響孔が設けられる。
【発明の効果】
【0028】
(第1発明:防災装置の表示灯と音響孔の集約配置の効果)
本発明は、表示灯と音響孔領域が一ヶ所に集約して設けられたことを特徴とする防災装置であり、例えば、表示灯に開口部及び又は切欠部が設けられ、開口部及び又は切欠部の、少なくとも何れか一つに音響孔が設けられたため、報知部として機能する表示灯と音響孔領域の配置を集約して設置スペースの低減により防災装置を小型化しつつ、従来のように操作部として機能する発信機と報知部として機能する表示灯を一体化したことで生じていた操作者の混乱を確実に回避できる。また、音響孔領域と表示灯の配置を集約しても、表示灯の配置や形状が音響孔領域の配置により制約されることがなく、表示灯の配置や形状の自由度が高く、意匠性を高めることができる。
【0029】
(第2発明:防災装置の表示灯、音響孔及び発信機の集約配置の効果)
本発明の別の形態は、発信機、表示灯及び音響孔領域が一ヶ所に集約して設けられたことを特徴とする防災装置であって、例えば、発信機を囲むように表示灯が設けられ、発信機と表示灯の隙間部、表示灯の開口部、及び表示灯の切欠部の、少なくとも何れか一つに音響孔領域が設けられたため、表示灯、音響孔及び発信機の配置を集約して更に設置スペースが低減し、防災装置をより一層小型化することができる。
【0030】
(表示灯の平坦構造による効果)
また、表示灯は、防災装置の露出面に沿った略平坦な表示枠を有し、表示枠は拡散透光部材であり、拡散透光部材を照明する光源が表示枠の背後に設けられたため、表示灯の表
示部は防災装置の露出面に沿った略平坦な表示枠となることで、前方及び側方からの視認性を向上させる様々な表示パターンを容易に形成することができる。
【0031】
(表示枠の形状による効果)
また、表示灯の表示枠は額縁状、格子状、環状又は分割された環状に形成されたため、前方及び側方からの視認性を確保しつつ様々な形態が可能であり、意匠性を高めることができる。
【0032】
(表示灯と音響孔の一体化による効果)
また、表示灯に音響孔が設けられたため、防災装置のカバープレートに対する音響孔の加工形成が不要となり、その分、構造を簡単にすることができる。
【0033】
(第3発明:音響孔として機能する音響路の効果)
また、本発明の別の形態は、防災装置であって、表示灯及び/又は表示灯の背後に音響孔として機能する音響路が設けられたため、音響路の形成により効率良く音を出力、拡散することができ、また、表示灯の背後にのみ音響路を設ける場合には音響路は表示灯に隠れて正面からは見えないことで、新たな意匠性が得られ、意匠性を向上することができる。
【0034】
(第4発明:音響ホーンの効果)
また、本発明の別の形態は、表示及び音で各々所定情報を報知する防災装置であって、表示灯に音響ホーンが形成され、当該音響ホーンを介して音により所定情報を出力するため、音響装置からの音を効率良く外部に出力、拡散することができ、また、音響ホーンの形成により意匠性を大きく向上することができる。
【0035】
(第5発明の効果)
本発明の別の形態は、防災装置であって、収容ケースに、表示灯と音響孔領域が一ヶ所に集約して設けられ、表示灯は収容ケースの前面及び側面に表示面を有することにより、防災装置を小型化しつつ、従来のように操作部として機能する発信機と報知部として機能する表示灯を一体化したことで生じていた操作者の混乱を確実に回避でき、防災装置を壁面等に設置した状態で、前方からの視認性を維持しつつ側方からの視認性を向上し、意匠性も高めることができる。
【0036】
(表示灯と音響孔領域の配置の効果)
また、表示灯の表示面は、音響孔領域の周縁の一部又は全部を囲む位置若しくは上下及び又は左右から挟む位置に設けられたため、様々な表示面の形状と配置を行うことができ、防災装置を壁面等に設置した状態で、前方及び側方からの表示灯の視認性が確保され、表示面の配置や形状の自由度が高く、意匠性を高めることができる。
【0037】
(音響孔領域を設けた表示灯の表示面の効果)
更に、表示灯の表示枠の前面に音響孔領域が設けられたため、表示枠の形状や配置が音響孔領域に制約されることが緩和され、表示枠の形状や配置に関する自由度を高めることができる。
【0038】
(表示灯の領域と音響孔の領域の重複配置による効果)
また、第1発明、第2発明及び第5発明において、表示灯の表示面と音響孔領域とが、少なくとも一部が相互に重複するように配置されていることで、装置前面に表示灯と音響孔を配置するスペース等の制約が緩和され、設計自由度を向上することができる。
【0039】
(第6発明の効果)
本発明の別の形態は、防災装置であって、収容ケースの前面に、発信機、表示灯及び音響孔領域が一ヶ所に集約して設けられ、表示灯は収容ケースの前面及び側面に表示面を有することにより、防災装置をより一層小型化することができ、また、防災装置を壁面等に設置した状態で、前方からの視認性を確保しつつ側方からの視認性を向上し、意匠性も高めることができる。
【0040】
(音響孔を設けた表示灯と発信機の配置の効果)
また、表示灯の表示面は、発信機の周囲を囲む位置、発信機の周囲の一部又は全部を囲む位置若しくは発信機を上下及び又は左右から挟む位置に設けられ、表示灯の少なくとも前面の表示面に音響孔が設けられたため、表示枠が音響孔領域の配置に制約されることがなく、表示枠の形状や配置に関する自由度を高めることができる。
【0041】
(押釦スイッチと発信機本体の分離構造の効果)
また、第2発明及び第6発明の発信機は、発信機本体と保護板を備えた押釦スイッチ及び保守扉とに分離され、押釦スイッチ及び保守扉は収容ケースの前面に設けられ、発信機本体は収容ケース内に設けられたため、収容ケースの前面には発信機の保護カバー付きの押釦スイッチと保守扉のみが設けられることで、表示灯、音響孔領域の配置自由度が大幅に向上し、発信機をそのまま収容ケースの前面に設けた場合に比べ収容ケースのサイズが大幅に縮小でき、防災装置全体を一層小型化できる。
【0042】
(表示灯と収容ケースの関係による効果)
また、表示灯の表示面は、収容ケース前面又は収容ケース前面及び側面に対して面一とするようにしたため、表示灯の表示面は収容ケースの前面又は前面及び側面に沿って略平坦となることで、意匠性が向上し、また収容ケース面からの表示灯の突出を抑えることで薄型化でき、また前方及び側方からの視認性を向上させる様々な表示パターンを容易に形成することができる。
【0043】
(発信機と収容ケースの関係による効果)
また、発信機の露出部(保守扉、押釦)の頂部露出高さは表示面の前面の表示面露出高さ以下とするようにしたため、収容ケース面からの発信機操作部の突出を抑えることができ、人や物の接触等による誤操作を防止できるとともに意匠性の向上等が見込める。
【0044】
(第7発明:音響孔領域、発信機配置領域及び表示灯の重複)
本発明の別の形態は、防災装置であって、音響孔領域、発信機配置領域及び表示灯が、設置状態における上下又は左右方向(垂直又は水平方向)で配置位置が少なくとも一部重複するように配置されたため、音響孔、発信機及び表示灯を配置するスペース等の制約が緩和され、設計自由度を向上することができる。
【0045】
加えて、例えば、表示灯は、設置状態における収容ケース左右側面の少なくとも一方に表示面を有し、また、表示灯は、設置状態における収容ケース左右側面の少なくとも一方、及び又は上下面の少なくとも一方に音響孔を設けるようにしたため、側方や上方、下方からの視認性も確保、向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本発明の防災装置の例として位置表示灯と音響孔を一ヶ所にして集約配置した防災機器収容箱の第1実施形態を示した説明図
【
図3】位置表示灯を取り出して背後から示した説明図
【
図4】
図3における音響孔と位置表示灯の内部構造を示した断面図
【
図5】
図1の発信機側に化粧枠を設けた防災機器収容箱を示した説明図
【
図6】防災機器収容箱の第2実施形態を示した説明図
【
図7】防災機器収容箱の第3実施形態を示した説明図
【
図8】防災機器収容箱の第4実施形態を示した説明図
【
図9】防災機器収容箱の第5実施形態を示した説明図
【
図10】防災機器収容箱の第6実施形態を示した説明図
【
図11】発信機、位置表示灯及び音響孔を一ヶ所に集約配置した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図12】位置表示灯と音響孔を一ヶ所に集約配置した消火栓装置の実施形態を示した説明図
【
図13】発信機、位置表示灯及び音響孔を一ヶ所に集約配置した消火栓装置の実施形態を示した説明図
【
図14】カバープレートに位置表示灯と音響孔を集約配置した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図15】位置表示灯に音響孔を設けた防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図16】
図15における位置表示灯を取り出して示すと共に内部構造を示した説明図
【
図17】
図15の位置表示灯を取り出して正面と平面断面を示した説明図
【
図18】発信機、位置表示灯及び音響孔を一ヶ所に集約配置した防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図
【
図19】位置表示灯に音響孔を設けた防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図
【
図21】位置表示灯に音響路を形成した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図23】位置表示灯に音響ホーンを形成した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図25】位置表示灯に音響路と音響ホーンを形成した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図27】位置表示灯に音響路を形成した防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図
【
図29】位置表示灯と音響孔領域を一ヶ所に集約配置すると共に表示灯の表示面を前面及び側面に設けた防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図31】音響孔領域の一部を門型に囲んだ表示灯の表示面を前面及び側面に設けた防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図
【
図32】音響孔領域の一部を矩形に囲んだ表示灯の表示面を前面及び側面に設けた防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図
【
図33】音響孔領域を左右から挟んで配置した表示灯の表示面を前面及び側面に設けた防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図34】発信機、位置表示灯及び音響孔領域を一ヶ所に集約配置すると共に表示灯の表示枠を収容ケースの前面、左右側面、上面及び下面に表示面を有するように配置した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図35】
図34の表示枠を分割して配置した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図36】音響孔を収容ケース側面に設けた防災機器収容箱の実施形態を示した説明図
【
図37】音響孔を収容ケース側面に設けた防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の防災装置の実施形態として、所定の表示報知情報として装置の所在位置を表示する表示灯、また所定の発音報知情報として火災警報音を出力するための音響孔、スイッチ操作により火災通報信号を出力する発信機を備えた防災機器収容箱を例にとって説明する。なお、防災機器収容箱は、単に、機器収容箱とも呼ばれる。
【0048】
[実施形態の基本概念:第1発明]
図1は本発明の防災装置の例として位置表示灯と音響孔を一ヶ所に集約配置した防災機器収容箱の第1実施形態を示した説明図、
図2は防災機器収容箱の分解構造を示した説明図、
図3は位置表示灯を取り出して背後から示した説明図である。
【0049】
本実施形態の基本概念は、防災機器収容箱10であって、位置表示灯14に開口部14a及び又は切欠部が設けられ、開口部14a及び又は切欠部の、少なくとも何れか一つのうち、少なくとも一部に音響孔16が設けられたものであり、報知部として機能する位置表示灯14と音響孔16を一ヶ所に集約して設置スペースの低減により防災機器収容箱10を小型化し、操作部である発信機12と、報知部である位置表示灯14、音響孔16とを分離して、利用者が混乱しないようにしている。
【0050】
また、音響孔16と位置表示灯14を一ヶ所に集約して配置しても、位置表示灯14の配置や形状が音響孔16の配置により制約されることがなく、位置表示灯14の配置や形状の自由度が高く、意匠性を高めることができる。
【0051】
また、本発明の他の実施形態にあっては、発信機を囲むように位置表示灯が設けられ、発信機と位置表示灯の隙間部、位置表示灯の開口部、及び位置表示灯の切欠部の、少なくとも何れか一つに音響孔が設けられたため、
図1に示した防災機器収容箱10と同じ操作性と意匠性の向上に加え、位置表示灯、音響孔及び発信機の一ヶ所配置により設置スペースが更に低減し、防災機器収容箱をより一層小型化することができる。
【0052】
この場合、操作部と報知部が一ヶ所にまとめて配置されることになり、利用者が操作する際、どちらが操作部でどちらが報知部か迷うこともない。
【0053】
[防災機器収容箱の第1実施形態:第1発明]
(防災機器収容箱の概要)
図1(A)に示すように、第1実施形態の防災機器収容箱10は、壁面等に設置した場合に露出されるカバープレート10aの露出面の下側に発信機12が配置され、その上側に音響孔16と位置表示灯14が集約配置されている。各音響孔16の開口形状、大きさ、数、配列は音の出力性能、拡散性能、意匠性等を考慮して適宜選択、調整されている。
【0054】
発信機12は、その中央に、内蔵した押釦スイッチ20をオン操作するため透明アクリル板等を用いた保護板18と、内部に電話ジャックを配置した保守扉22を設けている。
【0055】
位置表示灯14は、矩形の額縁表示枠28aを備え、額縁表示枠28aの内側に開口部14aが形成され、開口部14aに位置するプレート面に複数の音響孔16が形成され、位置表示灯14と音響孔16が一ケ所に集約配置されている。なお、
図1(B)に示すように、音響孔16は、額縁表示枠28aの外側に設けるようにしても良い。
【0056】
図1(B)においては、カバープレート10aに位置表示灯14と音響孔16を設けたユニット15を配置することにより、音響孔16を配置した領域(想像線で示す音響孔領域16a)と位置表示灯14の表示面(ここでは額縁表示枠28aの前面)とが相互に重複している。ここで、音響孔領域の中心と額縁表示枠28aの中心(開口部14aの中心)をオフセットして正面視で表示面の一部が音響孔領域と重複するようにしても良い。
【0057】
図2に示すように、防災機器収容箱10は、カバープレート10aと箱形の本体10bで収容ケースを構成し、カバープレート10aに取付けられた位置表示灯14の背後となる本体10b内の相対した位置にはブザーやベル等の音響装置24が配置され、受信機からの地区音響信号により音響装置24が鳴動されると、その火災警報音を
図1に示した位置表示灯14における額縁表示枠28a内の矩形の開口部14aに配置された音響孔16から出力するようにしている。
【0058】
位置表示灯14は、
図3に示すように、額縁表示枠28aの開口部14aに封止部36を配置して閉鎖しており、封止部36には
図1に示した複数の音響孔16が設けられる。封止部36の背後からは円筒取付部38が延在され、
図2に示したカバープレート10aの取付穴に円筒取付部38を嵌め入れることで、カバープレート10aに位置表示灯14が取付けできるようにしている。
【0059】
また、円筒取付部38は本体10bに配置した音響装置24の前方に位置しており、音響装置24の駆動による火災警報音を導入して音響孔16から前方に出力させる音響導入ケースとしての機能を兼ね備えている。
【0060】
(位置表示灯の構造)
図4は
図3における音響孔と位置表示灯の内部構造を示した断面図である。
図4に示すように、位置表示灯14は、断面コ字形をもつ前方に開口した環状の表示灯ケース26を備える。表示灯ケース26内にはLED収納部30が形成され、底部側に例えば額縁状の回路基板34が配置され、回路基板34には光源として機能するLED32が所定間隔で配置されている。
【0061】
表示灯ケース26の前面開口には矩形の額縁表示枠28aが配置される。額縁表示枠28aには赤色に発光する拡散透光部材を使用している。拡散透光部材はLED32による点光源からの光を入射して面発光に変換する部材であり、回路基板34にリング状に所定間隔で配置したLED32の背光照明による光を拡散透光部材を用いた額縁表示枠28aに入射し、額縁表示枠28aの表示面の全域を表示領域(発光領域)として略均一に赤色に面発光させる。
【0062】
また額縁表示枠28aの表示面は、外周側に対し内周側を僅かに前方に突出した傾斜表示面に形成しており、この傾斜表示面により横方向から位置表示灯14を見た場合の視認性を高めるようにしている。なお、傾斜表示面の代わりに湾曲表示面としても良い。
【0063】
位置表示灯14における表示灯ケース26の内側には矩形の開口部14aが形成されており、開口部14aは封止部36の嵌め込みにより閉鎖されている。封止部36は前方に封止面36aを備えた箱形の部材であり、封止面36aには
図1に示したように、音響孔領域16a(図示の二点鎖線で囲んだ領域)に複数の音響孔16が形成され、封止部36の後方からは円筒取付部38が延在され、円筒取付部38をカバープレート10aに形成した取付穴35に嵌め込むことで、位置表示灯14をカバープレート10aに取付け固定できるようにしている。
【0064】
また、円筒取付部38の後部開口は、
図2に示した本体10bに配置した音響装置24に相対しており、音響装置24からの火災警報音を封止部材36の内部に導入し、封止面36aに形成した音響孔16から外部に出力させる音響導入ケースとして機能する。
【0065】
なお、位置表示灯14のカバープレート10aに対する取付構造は、
図4に限定されず、適宜の取付構造とすることができる。
【0066】
このように第1実施形態にあっては、位置表示灯14における額縁表示枠28aの内側に位置する矩形の開口部14aに音響孔16を形成することで、位置表示灯14と音響孔16を一ケ所に集約配置したため、設置スペースを低減して防災機器収容箱10を小型化することに加え、報知部として機能する位置表示灯14と音響孔16が一ケ所に集約配置され、従来の操作部として機能する発信機12と報知部として機能する位置表示灯を一体化した場合のように操作者を混乱させることがなく、火災といった非常時における操作性を向上させることができる。
【0067】
また、位置表示灯14の外縁を額縁表示枠28aにより矩形環状とすることで、音響孔16が配置された音響孔配列部に明確な輪郭が付与され、これによっても意匠性を増すことができる。
【0068】
(発信機の化粧枠)
図5は
図1の発信機側に化粧枠を設けた防災機器収容箱を示した説明図である。
図5に示すように、本実施形態にあっては、
図1に示した第1実施形態の防災機器収容箱10に対し、更に、カバープレート10aに配置された発信機12の周囲を囲むプレート面に、化粧枠部材、塗装、シールテープ等により化粧枠40を設けたことを特徴とする。
【0069】
このため、位置表示灯14の外縁を額縁表示枠28aにより矩形環状とすることで、音響孔16が配置された音響孔配列部に対する明確な輪郭の付与に加え、発信機12に同形状の化粧枠40を設けることで明確な輪郭が付与され、本実施形態の防災機器収容箱10を壁面等に設置したときのまとまりが良くなり、意匠性を更に増すことができる。
【0070】
[防災機器収容装置の第2実施形態]
図6は防災機器収容箱の第2実施形態を示した説明図である。
図6に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、位置表示灯14に格子表示枠28bを設け、格子表示枠28bにより仕切られた例えば4箇所の開口部の各々に複数の音響孔16が設けられている。それ以外の構造は第1実施形態と同じなり、同様の作用効果が得られる。
【0071】
また、本実施形態にあっては、位置表示灯14に格子表示枠28bを設けたことで、表示領域(表示面の表示領域面積)が増加して視認性が向上し、また、意匠的にも強い印象を与えることができる。
【0072】
[防災機器収容装置の第3実施形態]
図7は防災機器収容箱の第3実施形態を示した説明図である。
図7に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、位置表示灯14に環状表示枠28cを設け、環状表示枠28cにより仕切られた円形開口部に複数の音響孔16が設けられている。それ以外の構造は第1実施形態と同じなり、同様の作用効果が得られる。
【0073】
また、本実施形態にあっては、位置表示灯14に環状表示枠28cを設けたことで、円形の発信機12とのまとまりが良く、本実施形態の防災機器収容箱10の意匠性を増すことができる。
【0074】
[防災機器収容装置の第4実施形態]
図8は防災機器収容箱の第4実施形態を示した説明図である。
図8に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、位置表示灯14に環状とクロスを組み合わせて環状表示枠28dを設け、環状表示枠28dにより仕切られた4箇所の扇形開口部の各々に複数の音響孔16が設けられている。それ以外の構造は第1実施形態と同じなり、同様の作用効果が得られる。
【0075】
また、本実施形態にあっては、位置表示灯14に環状とクロスを組み合わせた環状表示
枠28dを設けたことで、円形の発信機12とのまとまりが良く、更に、表示領域(表示面の表示領域面積)が増加して視認性が向上し、また、意匠的にも強い印象を与えることができる。
【0076】
[防災機器収容装置の第5実施形態]
図9は防災機器収容箱の第5実施形態を示した説明図である。
図9に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、位置表示灯14に左右2つに分けた分割環状表示枠28eが設けられ、分割環状表示枠28eにより仕切られた円形開口部及び切欠の部分に複数の音響孔16が設けられている。それ以外の構造は第1実施形態と同じなり、同様の作用効果が得られる。
【0077】
また、本実施形態にあっては、位置表示灯14に左右2つに分けた分割環状表示枠28eを設けたことで、側方からの視認性を向上することができる。
【0078】
[防災機器収容装置の第6実施形態]
図10は防災機器収容箱の第6実施形態を示した説明図である。
図10に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、位置表示灯14に切欠環状表示枠28fが設けられており、切欠環状表示枠28fは、外周の上下左右の4箇所に円弧状の切欠44が形成され、また、その間の4箇所に開口部46が形成され、切欠環状表示枠28fの内部、切欠44及び開口部46の各々に複数の音響孔16が設けられている。それ以外の構造は第1実施形態と同じなり、同様の作用効果が得られる。
【0079】
また、本実施形態にあっては、切欠44及び開口部46が形成された切欠環状表示枠28fを設けたことで、操作者に強い印象を与えることでき、結果的に視認性を向上することができる。
【0080】
[発信機、位置表示灯及び音響孔を集約配置した実施形態:第2発明]
図11は発信機、位置表示灯及び音響孔を一ヶ所に集約配置した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図である。
【0081】
本実施形態にあっては、防災機器収容箱10のカバープレート10aに、発信機12を囲むように左右上下の4箇所で分割した4つの環状表示枠28gからなる位置表示灯14が設けられ、想像線で囲んだ音響孔領域16aとなる発信機12と位置表示灯14の隙間部14b、及び位置表示灯14の切欠部14cの各々に音響孔16が設けられている。
【0082】
本実施形態によれば、第1実施形態と同じ操作性と意匠性の向上に加え、発信機12、位置表示灯14、及び音響孔16の一ヶ所への集約配置により設置スペースが更に低減し、防災機器収容箱をより一層小型化することができる。
【0083】
なお、本実施形態における位置表示灯14の表示枠の形態は、
図7、
図9又は
図10に示した環状形態のものを設けることもできる。
【0084】
[消火栓装置]
図12は位置表示灯と音響孔を一ヶ所に集約配置した消火栓装置の実施形態を示した説明図である。
【0085】
図12に示すように、本実施形態の消火栓装置50は金属製の収納箱52の前面に、開閉自在に消火栓扉54を設け、また消火栓扉54の上部に通報パネル56を設け、通報パネル56のカバープレート10aに発信機12を設けると共に音響孔16と位置表示灯14を一ヶ所に集約配置している。消火栓扉54の内部にはノズル付きのホースが収納されている。
【0086】
位置表示灯14は、
図1の防災機器収容箱10に設けられた位置表示灯14と同じであり、矩形の額縁表示枠28aを備え、額縁表示枠28aの内側に開口部14aが形成され、開口部14aに位置するプレート面に音響孔16が形成されている。
【0087】
本実施形態においても、報知部として機能する位置表示灯14と音響孔16を一ヶ所に集約して設置したことで、消火栓箱50に設けられた通報パネル56の設置スペースが低減し、操作部である発信機12と、報知部である位置表示灯14、音響孔16とを分離して、利用者が混乱しないようにしている。
【0088】
また、音響孔16と位置表示灯14を一ヶ所に集約して配置しても、位置表示灯14の配置や形状が音響孔16の配置により制約されることがなく、位置表示灯14の配置や形状の自由度が高く、意匠性を高めることができる。
【0089】
また、位置表示灯14の外縁を額縁表示枠28aにより矩形環状とすることで、音響孔16が配置された音響孔配列部に明確な輪郭が付与され、これにより意匠性を増すことができる。
【0090】
【0091】
図13は発信機、位置表示灯及び音響孔を一ヶ所に集約配置した消火栓装置の実施形態を示した説明図である。
【0092】
図13に示すように、本実施形態の消火栓装置50は、消火栓扉54の上部に設けた通報パネル56のカバープレート10aに、発信機12、位置表示灯14及び音響孔16を一ヶ所に集約して設けている。
【0093】
位置表示灯14は、
図11の防災機器収容箱10に設けられた位置表示灯14と同じであり、通報パネル56に、発信機12を囲むように左右上下の4箇所で分割した分割環状表示枠28gからなる位置表示灯14が設けられ、発信機12と位置表示灯14の隙間部、位置表示灯14の開口部、及び位置表示灯14の切欠部の各々に音響孔16が設けられている。
【0094】
本実施形態によれば、
図12と同じ操作性と意匠性の向上に加え、発信機12、位置表示灯14、及び音響孔16の一ヶ所配置により設置スペースを更に低減することができる。
【0095】
[カバープレートに位置表示灯と音響孔を集約配置した実施形態]
図14はカバープレートに位置表示灯と音響孔を集約配置した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図である。
【0096】
図14に示すように、
図2の防災機器収容箱10について、本実施形態にあっては、カバープレート10aに音響孔16を設け、音響孔16を囲んで内側の開口部に位置するように例えば
図1に示した額縁表示枠28aとLED32を備えた位置表示灯14をカバープレート10aの表面に配置している。このような構造により位置表示灯14と音響孔16を一ヶ所に集約配置する構造を簡単にすることができる。勿論、消火栓装置の場合にも同様に適用できる。
【0097】
[位置表示灯に音響孔を設けた防災機器収容箱の実施形態]
図15は位置表示灯に音響孔を設けた防災機器収容箱の実施形態を示した説明図、
図16は
図15における位置表示灯を取り出して示すと共に内部構造を示した説明図、
図17は
図15の位置表示灯を取り出して正面と平面断面を示した説明図である。
【0098】
図15に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、カバープレート10aの露出面の下側に発信機12が配置され、その上側に円形の位置表示灯14が配置され、位置表示灯14には音響孔16が設けられている。
【0099】
図16(A)及び
図17(A)に示すように、位置表示灯14の円形表示枠28hには、音響孔領域16aに音響孔16が二重の環状配置となるように設けられ、また、
図15、
図17(A)に点線で示すように、円形表示枠28hの内部にはLED32が設けられ、LED32は位置表示灯14の中央部と、その外側に二重の環状配置となるように設けられている。また、円形表示枠28hの背後には取付円筒部38が設けられ、カバープレート10aの取付穴35に対する前方からの嵌め込み固定を可能としている。
【0100】
位置表示灯14の内部構造は、
図16(B)及び
図17(B)に示される。なお、
図17(B)は
図16(B)のX-X断面で見た位置表示灯14の平面断面である。
【0101】
図16(B)及び
図17(B)に示すように、円形表示枠28hは赤色の拡散透光部材を使用しており、背後に円筒取付部38が一体に形成され、背面側に向けて円筒取付部38に至る外周リブ60に続き、その内側に環状リブ62a,62b,62cが同心円状に配置され、外周リブ60及び環状リブ62a,62bのそれぞれの間と中央部にLED収納部64a,64b,64cが形成されている。
【0102】
環状リブ62a,62bの各々には、複数の音響孔が貫通状態で形成されている。また、円形表示枠28hの背後となる円筒取付部38の底部には円形の回路基板34が配置されており、回路基板34の音響孔16に対応した位置には開口孔34aが形成され、音響孔16と連通して内部に貫通させ、本体10bに配置した音響装置24からの音を位置表示灯14の音響孔16を通して外部に出力するようにしている。なお、音響装置24は、円筒取付部38に直接取り付けるようにしても良い。
【0103】
回路基板34には、
図17(B)に示すように、同心円状に配置されたLED収納部64a,64b,64cに対応して位置するように、複数のLED32が配置される。例えば、中心のLED収納部64cにはLED32が1つ配置され、その外側の同心円状のLED収納部64b,64aには例えば各8個のLEDが45°間隔で配置されている。
【0104】
このように回路基板34に配置された複数のLED32を発光駆動することで、LED32からの光は拡散透光部材を用いた円形表示枠28hに入射して位置表示灯14の全面を略均一に赤色に面発光させる。
【0105】
本実施形態は、位置表示灯14に音響孔16を設けるようにしたことで、第1実施形態と同じ操作性と意匠性の向上に加え、防災機器収容箱10のカバープレート10aに対する音響孔の加工形成が不要となり、その分、構造を簡単にすることができる。
【0106】
なお、位置表示灯14の円形表示枠28hに対する音響孔16とLED32の配置は一例であり、これに限定されず、例えば、音響孔16とLED32を交互に放射状に配置しても良い。
【0107】
また、
図1、
図5乃至
図10の実施形態についても、それぞれの実施形態に設けた表示枠に音響孔16を設けた構造としても良い。また、本実施形態を
図12、
図13に示したように消火栓装置50に設けても良い。
【0108】
[防災機器収容箱の発信機、位置表示灯及び音響孔を集約配置した実施形態]
図18は発信機、位置表示灯及び音響孔を一ヶ所に集約配置した防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図である。
【0109】
図18に示すように、本実施形態は、防災機器収容箱10のカバープレート10aに、発信機12を囲むように左右の2箇所で分割した2つの分割環状表示枠28iからなる位置表示灯14が設けられ、位置表示灯14における分割環状表示枠28iの外周側と内周側に複数の音響孔16が設けられている。
【0110】
本実施形態によれば、第1実施形態と同じ操作性と意匠性の向上に加え、発信機12、位置表示灯14、及び音響孔16の一ヶ所への集約配置により設置スペースが更に低減し、また、防災機器収容箱10のカバープレート10aに対する音響孔の加工形成が不要となり、その分、構造を簡単にすることができる。
【0111】
なお、本実施形態における位置表示灯14の音響孔16が設けられた表示枠の形態は、もちろん、
図11の位置表示灯14にも、
図18と同様に、音響孔16を設けることができる。位置表示灯14の表示枠の形状は、他の実施形態またそれ以外にも適用できる。また、本実施形態を
図13に示したように消火栓装置50に設けても良い。
【0112】
[位置表示灯に音響孔を設けた防災機器収容箱の実施形態]
図19は位置表示灯に音響孔を設けた防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図、
図20は
図19における位置表示灯の断面を示した説明図であり、
図20(A)にA-A断面を示し、
図20(B)にB-B断面を示す。
【0113】
図19に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、カバープレート10aの露出面の下側に発信機12が配置され、その上側に矩形の位置表示灯14が配置され、位置表示灯14には音響孔16(表示灯側音響孔)が設けられている。
【0114】
図19及び
図20(A)に示すように、位置表示灯14の矩形表示枠28jには、前面側に円錐状に開いた音響孔16が例えば3個ずつ3行3列に設けられ、カバープレート10aの響孔16に対応した位置には音響孔16a(カバープレート側音響孔)が設けられ、本体10bに配置した音響装置24からの音をカバープレート10aの音響孔16aと位置表示灯14の音響孔16を通して外部に出力するようにしている。即ち、この場合、音響孔16(表示灯側音響孔)は開口部にも相当することになる。
【0115】
また、
図19に点線で示すように、矩形表示枠28jの背後には、音響孔16の間に位置して例えば2個ずつ2行2列にLED32が設けられている。
図20(B)に示すように、矩形表示枠28jの裏面に位置するカバープレート10aには透光孔70が設けられ、カバープレート10aの裏面には回路基板34が配置され、回路基板34のカバープレート10aの透光孔70に対応した位置にLED32が配置される。LED32を発光駆動することで、LED32からの光は透光孔70から拡散透光部材を用いた矩形表示枠28jに入射して位置表示灯14の全面を略均一に赤色に面発光させる。
【0116】
本実施形態は、位置表示灯14とカバープレート10aに連通するように音響孔を設けたことで、第1実施形態と同じ操作性と意匠性の向上に加え、位置表示灯14と音響孔16を一ヶ所に集約配置する構造を簡単にすることができる。
【0117】
なお、矩形表示枠28jの中心とカバープレート側音響孔の配置領域を例えば上下にオフセットしても良い。この場合もカバープレート側音響孔と表示灯側音響孔は対応する位置に設ければ良い。そうすると、表示面と音響孔領域が正面視において一部重複することになる。
【0118】
また、本実施形態における位置表示灯14の矩形表示枠28jの表示面に対する音響孔16とLED32の配置は一例であり、これに限定されず、適宜の配置としても良い。
【0119】
また、
図1、
図5乃至
図10の実施形態についても、それぞれの実施形態に設けた位置表示灯14と音響孔16をカバープレート10aに設ける構造としても良い。また、本実施形態を
図12、
図13に示したように消火栓装置50に設けても良い。更に、
図19、
図20の構成と他の実施形態の構成を組み合わせても良い。
【0120】
[位置表示灯に音響路を形成した防災機器収容箱の実施形態:第3発明]
図21は位置表示灯に音響路を形成した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図、
図22は
図21における位置表示灯の断面を示した説明図である。
【0121】
図21に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、カバープレート10aの露出面の下側に発信機12が配置され、その上側に矩形の位置表示灯14が配置されている。
【0122】
図22に示すように、位置表示灯14の矩形表示枠28kは、前面の矩形枠の背後に断面矩形状で錐状に伸びた突起部77が形成され、カバープレート10aに形成された取付穴75の中に突起部77がカバープレート10aの前面(露出面)との間に隙間を開けて位置するように、カバープレート10aの前面にスペーサ78を介してネジ62により固定されており、これによってカバープレート10aと矩形表示枠28kとの間に、取付穴75の隙間から外部に至る音響路72が形成されている。なお、音響路72は音響孔を形成したと同様の機能を実現するものである。
【0123】
このため本体10bに配置した音響装置24からの音は、取付穴75の隙間から矩形表示枠28kの背後に形成された音響路72を通り、矢印76に示す経路で外部に出力される。
【0124】
また、矩形表示枠28kの背後に形成された突起部77にはLED収納部74が形成され、回路基板34に実装したLED32が設けられており、LED32を発光駆動することで、LED32からの光は拡散透光部材を用いた矩形表示枠28kに入射して位置表示灯14の全面を略均一に赤色に面発光させる。
【0125】
このように本実施形態は、位置表示灯14の背後に音響路72を形成したことで、複数の音響孔を形成したことに相当する音の通り道が確保され、効率良く音を出力できる。また、音響路72は位置表示灯14により隠されて見えず、音響孔のない防災機器収容箱10としての新たな意匠性が得られ、意匠性を大きく向上することが可能となる。
【0126】
なお、音の出力性能、拡散性能を調整するため、位置表示灯14の矩形表示枠28kに音響孔を設けることも妨げない。更に、
図1(B)の実施形態と同様に、表示枠の外側の、カバープレート10aに音響孔を設けることも妨げない。
【0127】
また、本実施形態における位置表示灯14の背後に形成する音響路72とLED32の配置は一例であり、これに限定されず、適宜の配置としても良い。また、本実施形態を
図12、
図13に示したように消火栓装置50に設けても良い。また、表示枠は矩形以外であっても良く、例えば円形とすることもできる。もちろん、突起部も他の形状であっても良い。
【0128】
[位置表示灯に音響ホーンを形成した防災機器収容箱の実施形態:第4発明]
図23は位置表示灯に音響ホーンを形成した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図、
図24は
図23における位置表示灯の中央断面を示した説明図である。
【0129】
図23に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、カバープレート10aの露出面の下側に発信機12が配置され、その上側に矩形の位置表示灯14が配置され、位置表示灯14の中央には矩形の音響孔16が形成され、音響孔16を中心にコーン状に開いた音響ホーン80が形成されている。
【0130】
図24に示すように、位置表示灯14の矩形表示枠28mは、中央背後に形成された断面矩形状の突起部82の中央部に矩形穴となる音響孔16を貫通しており、音響孔16の前面側は緩やかに広がることにより、矩形表示枠28mの前面に音響ホーン80を形成している。このため本体10bに配置した音響装置24からの音は、音響孔16を通り、音響ホーン80によって外部に出力、拡散される。
【0131】
矩形表示枠28mの裏面に位置するカバープレート10aには透光孔70が設けられ、カバープレート10aの裏面には回路基板34が配置され、回路基板34のカバープレート10aの透光孔70に対応した位置にLED32が配置される。LED32を発光駆動することで、LED32からの光は透光孔70から拡散透光部材を用いた矩形表示枠28mに入射して位置表示灯14の全面を略均一に赤色に面発光させる。
【0132】
このように本実施形態は、位置表示灯14に音響孔16と音響ホーン80を形成したことで、設置スペースの低減に加え、音響装置24からの音を効率良く外部に出力、拡散することができ、また、音響ホーン80の形成により意匠性を大きく向上することができる。
【0133】
なお、音の出力性能、拡散性能を調整するため、表示灯14の矩形表示枠28mに音響孔を設けることも妨げない。更に、
図1(B)の実施形態同様に、表示枠の外側の、カバープレート10aに音響孔を設けることも妨げない。この場合、表示枠に音響孔を設ける際には、カバープレート10aの対応する位置にも音響孔を設ける。
【0134】
なお、本実施形態における位置表示灯14に形成する音響孔16と音響路72の形状と配置は一例であり、これに限定されず、適宜の形状および配置としても良い。また、本実施形態を
図12、
図13に示したように消火栓装置50に設けても良い。また、表示枠は矩形以外であっても良く、例えば円形とすることもできる。もちろん、突起部も他の形状であっても良い。
【0135】
[位置表示灯に音響路と音響ホーンを形成した防災機器収容箱の実施形態]
図25は位置表示灯に音響路と音響ホーンを形成した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図、
図26は
図25における位置表示灯の中央断面を示した説明図である。
【0136】
本実施形態は、
図21及び
図22の実施形態に示した位置表示灯14の背後に音響路72を形成した構造と、
図23及び
図24の実施形態に示した位置表示灯14に音響孔16と音響ホーン80を設けた構造とを組み合わせたことを特徴とする。
【0137】
図25に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、カバープレート10aの露出面の下側に発信機12が配置され、その上側に矩形の位置表示灯14が配置され、位置表示灯14には中央に矩形の音響孔16が形成され、音響孔16を中心にコーン状に開いた音響ホーン80が形成されている。
【0138】
即ち、
図26に示すように、位置表示灯14の矩形表示枠28nは、中央背後に形成された断面矩形状の突起部82の中に矩形穴となる音響孔16を貫通しており、音響孔16の前面側は緩やかに錐状に広がることにより、矩形表示枠28nの前面に音響ホーン80を形成している。
【0139】
また、
図26に示すように、位置表示灯14の矩形表示枠28nは、カバープレート10aに形成された取付穴75の中に突起部82がカバープレート10aの露出面との間に隙間を開けて位置するように、カバープレート10aの前面にスペーサ78を介してネジ26により固定されており、これによってカバープレート10aと矩形表示枠28nとの間に、取付穴75の隙間から外部に至る音響路72が形成されている。
【0140】
矩形表示枠28nの裏面に位置するカバープレート10aには透光孔70が設けられ、カバープレート10aの裏面には回路基板34が配置され、回路基板34のカバープレート10aの透光孔70に対応した位置にLED32が配置される。また回路基板34には矩形開口34aが形成され、矩形開口34aの中に、矩形表示枠28nの背後に形成された突起部82が隙間を開けて位置している。
【0141】
回路基板34のLED32を発光駆動すると、LED32からの光は透光孔70から拡散透光部材を用いた矩形表示枠28nに入射して位置表示灯14の全面を略均一に赤色に面発光させる。
【0142】
また、本体10bに配置した音響装置24からの音は、矩形表示枠28nの中央に形成した音響孔16を通り、音響ホーン80によって外部に出力、拡散される。同時に、音響装置24からの音は、回路基板34の矩形開口34aの隙間、カバープレート10aの取付穴75の隙間から矩形表示枠28nの背後に形成された音響路72を通り、矢印76に示す経路で外部に出力される。
【0143】
このように本実施形態は、位置表示灯14に音響孔16と音響ホーン80を形成し且つ位置表示灯14の背後に音響路72を形成したことで、設置スペースの低減に加え、音響装置24からの音を効率良く外部に出力することができ、また、音響ホーン80の形成により意匠性を大きく向上することができる。
【0144】
なお、本実施形態における位置表示灯14に形成する音響ホーン80、音響路72、及び位置表示灯14の背後に形成する音響路72の形状と配置は一例であり、これに限定されず、適宜の形状および配置としても良い。また、本実施形態を
図12、
図13に示したように消火栓装置50に設けても良い。突起部82も他の形状であっても良い。
【0145】
[位置表示灯の内部に音響路を形成した防災機器収容箱の実施形態]
図27は位置表示灯に音響路を形成した防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図、
図28は
図27における位置表示灯の断面(C-C断面)を示した説明図である。
【0146】
図27に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10は、カバープレート10aの露出面の下側に発信機12が配置され、その上側に矩形の位置表示灯14が配置されている。
【0147】
図28に示すように、位置表示灯14の矩形表示枠28pは、前面の矩形枠の背後に断面矩形状で錐状に伸びた突起部77が形成され、裏面から表面に錐状に広がる方向に音響路76が形成され、
図27に示すように、矩形表示枠28pの表面に左右上下に分かれて額縁状に開いた音響孔16を形成している。
【0148】
矩形表示枠28pはカバープレート10aに形成された取付穴75の中央に突起部77が位置するように、カバープレート10aの前面にネジ62により固定されている。
【0149】
矩形表示枠28pの背後に形成された突起部77にはLED収納部74が形成され、背後配置した回路基板34にはLED32が設けられている。また突起部77の背後に配置した回路基板34には開口34bが形成され、音響路72を背後に開口している。開口34bは音響孔を構成する。
【0150】
また、カバープレート10aの、矩形表示枠28pの裏側に滞欧する位置には透光孔70が設けられ、カバープレート10aの裏側には別の回路基板34が配置され、この回路基板34のカバープレート10aの透光孔70に対応した位置にLED32が配置されている。
【0151】
このように配置されたLED32を発光駆動することで、LED32からの光は拡散透光部材を用いた矩形表示枠28pに入射して位置表示灯14の全面を略均一に赤色に面発光させる。
【0152】
本体10bに配置した音響装置24からの音は、回路基板34の開口34bから矩形表示枠28pの内部に形成された音響路72を通り、矩形表示枠28pの前面に開口した音響孔16から外部に出力される。
【0153】
このように本実施形態は、位置表示灯14の内部に音響路72を形成したことで、音の通り道が確保され、効率良く音を出力、拡散できる。また、音響孔16は位置表示灯14における矩形表示枠28pの中に4箇所に分かれた額縁状に開口することで、新たな意匠性が得られ、意匠性を大きく向上することが可能となる。
【0154】
なお、本実施形態における位置表示灯14の内部に形成する音響路72とLED32の配置は一例であり、これに限定されず、適宜の配置としても良い。また、本実施形態を
図12、
図13に示したように消火栓装置50に設けても良い。また、表示枠は矩形以外であっても良く、例えば円形とすることもできる。もちろん、突起部も他の形状であっても良い。
【0155】
また、本実施形態の、音響路を設けた表示灯を
図25、
図26の実施形態のように、カバープレートとの間に音響路ができるように配置しても良い。
【0156】
[表示灯の表示面を前面及び側面に配置した防災機器収容箱の実施形態:第5発明]
図29は位置表示灯と音響孔領域を一ヶ所に集約配置すると共に表示灯の表示面を前面及び側面に設けた防災機器収容箱の実施形態を示した説明図であり、
図29(A)に正面を示し、
図29(B)に側面を示す。
【0157】
図29に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10の収容ケースは、カバープレート10aと本体10bで構成され、カバープレート10aが露出するように壁面等に設置される。
【0158】
防災機器収容箱10を壁面等に設置した場合に露出されるカバープレート10aの前面13aには発信機12が配置され、発信機12に隣接して位置表示灯14と音響孔16を開口した音響孔領域16a(図示の二点鎖線で囲んだ領域)が集約して配置される。
【0159】
発信機12は、その中央下部に、内蔵した押釦スイッチ20をオン操作するため透明アクリル板等を用いた保護板18と、その上部に、内部に電話ジャックを配置した保守扉22を設けている。
【0160】
一般に防災機器収容箱10は、集約配置した位置表示灯14及び音響孔領域16aと、発信機12の並び方向を上下方向として、例えば位置表示灯14側を上(天井側)、発信機12側を下(床面側)にして壁面等に設置される。
【0161】
位置表示灯14は、カバープレート10aの前面13aの上部から左右両側の側面13bに至る略門型の表示枠28qを有し、これにより位置表示灯14は防災機器収容箱10の設置状態において収容ケースの前面13aと側面13bに表示面15を有することになる。
【0162】
また、前面13aにおいて、位置表示灯14の表示枠28qにより上側及び左右両側が囲まれた領域は音響孔16を備えた音響孔領域16aとなり、これにより位置表示灯14と音響孔領域16が一ヶ所に集約して設けられることになる。
【0163】
このように本実施形態にあっては、音響孔領域16aを囲んで略門型の位置表示灯14の表示枠28qを一ヶ所に集約して設けたことで、集約配置した位置表示灯14及び音響孔領域16aと発信機12の並び方向の寸法が縮小し、防災機器収容箱10を小型化することができる。
【0164】
また、位置表示灯14に設けた前面13aの表示面15により防災機器収容箱10の設置状態における前方からの視認性が維持され、同時に、側面13bの表示面15により側方からの視認性が向上し、表示灯全体としての視認性を向上させることができ、且つ新たな意匠性が得られ、意匠性を高めることができる。
【0165】
なお、本実施形態にあっては、収容ケースの上面にも表示面を設けており、例えば防災機器収容箱10を比較的低い位置に設置した場合や防災機器収容箱10を上方から見通せる場合に、上方からの視認性も確保できる。
【0166】
図30は
図29の防災機器収容箱の分解構造を示した説明図である。
図30に示すように、防災機器収容箱10の収容ケースは、カバープレート10aと箱形の本体10bで構成され、カバープレート10aに形成された音響孔領域16aの背後となる本体10b内の相対した位置にはブザーやベル等の音響装置24が配置され、別に設置された火災受信機からの地区音響信号により音響装置24が鳴動されると、その火災警報音を
図29(A)に示した音響孔16から出力するようにしている。
【0167】
カバープレート10aの前面13aの発信機配置位置には段落しによる対応凹部17が形成され、対応凹部17に発信機12が組み込まれており、発信機12の前面頂部12aはカバープレート10aの前面13aから数ミリ程度突出している。
【0168】
本実施形態では表示枠28qを門型として音響孔領域16a周縁の上側と左右を囲むようにしているが、下側も囲むようにして良い。
【0169】
図31は音響孔領域の一部を門型に囲んだ表示灯の表示面を前面及び側面に設けた防災機器収容箱の他の実施形態を示した説明図であり、
図31(A)に正面を示し、
図31(B)に側面を示す。
【0170】
図31に示す本実施形態の防災機器収容箱10は、
図29の実施形態に加え、位置表示灯14の表示枠28qに、カバープレート10の音響孔16(カバープレート側音響孔)に連通する音響孔16(表示灯側音響孔)を設けて音響孔領域16bとしたことを特徴とし、それ以外は、
図29の実施形態と同じになる。
【0171】
ここで、音響孔領域16aと音響孔領域16bの両方で全体としての音響孔領域を構成しているので、本実施形態は、位置表示灯14と音響孔領域の一部(音響孔領域16b)とが重複して配置されたものとなる。
【0172】
なお、表示灯側音響孔は開口部にも相当し、一つの開口部に対し複数のカバープレート側音響孔を配置しても良い。
【0173】
このように位置表示灯14の表示枠28qに音響孔領域16bを設けたことにより、表示枠28qが音響孔領域16aの配置に制約されることがなく、表示枠28gの形状や配置に関する自由度を高めることができる。
【0174】
また、本実施形態では表示枠28qを門型として音響孔領域16aの上側と左右を囲むようにしているが、表示枠28qの下側も囲むようにしても良い。また、その上で、音響領域16aの一部が位置表示灯14の表示枠28qの外周よりも外側、例えば
図32に示すように、発信機12側に配置されても良い。
【0175】
図33は音響孔領域を左右の両側から挟んで位置表示灯の表示枠を配置し、収容ケース前面及び側面に表示面を設けた防災機器収容箱の実施形態を示した説明図である。
図33に示すように、本実施形態の地区表示灯14は、表示枠28rを左右に分離し、カバープレート10aの前面13aに配置した音響孔16を備えた音響孔領域16aを両側から挟むように配置し、これにより位置表示灯14と音響孔領域16aが一ヶ所に集約して設けられる。
【0176】
また音響孔領域16aの両側に配置した表示枠28rは、防災機器収容箱10の収容ケースの前面13aと側面13bに表示面15を有することになる。それ以外は、
図29の実施形態と同じになる。
【0177】
このように位置表示灯14の表示枠28rを、音響孔領域16aを左右両側から挟むように一ヶ所に集約して設けたことで、集約配置した位置表示灯14及び音響孔領域16aと発信機12の並び方向の寸法が縮小し、防災機器収容箱10を小型化することができる。
【0178】
また、防災機器収容箱10の設置状態において、位置表示灯14に設けた表示枠28rの前面13aの表示面15により前方からの視認性が維持され、同時に、表示枠28rの側部13bの表示面15により側方からの視認性が向上し、表示灯全体としての視認性を向上させることができ、且つ新たな意匠性が得られ、意匠性を高めることができる。
【0179】
なお、本実施形態にあっても、収容ケースの上面にも表示面を設けており、例えば防災機器収容箱10を比較的低い位置に設置した場合や防災機器収容箱10を上方から見通せる場合に、上方からの視認性も確保できる。
【0180】
また、カバープレート10aの左右両側に分離した配置した表示枠28rの前面表示幅W1と側面表示幅W2の大小関係は、前面表示幅W1と側面表示幅W2を同じにしても良いし、例えば正面からの視認性を確保したい場合は前面表示幅W1を側面表示幅W2より大きくし、例えば側面からの視認性を確保したい場合は正面表示幅W1に対し側面表示幅W2を大きくすれば良く、前面表示幅W1と側面表示幅W2は任意の大小関係とすることを妨げない。この点は、
図29に示した表示枠28qの前面(門型の左右部)と側面の表示幅の関係、および、表示枠28qの前面(門型の上部)と上面の表示幅の関係についても同様である。
【0181】
[表示灯の表示面を前面及び側面に配置した防災機器収容箱の実施形態:第6発明]
図34は発信機、位置表示灯及び音響孔領域を一ヶ所に集約配置すると共に表示灯の表示枠を収容ケースの前面、左右側面、上面及び下面に表示面を有するように配置した防災機器収容箱の実施形態を示した説明図であり、
図34(A)に正面を示し、
図34(B)に側面を示し、
図34(C)に平面を示す。
【0182】
図34に示すように、本実施形態の防災機器収容箱10の収容ケースは、カバープレート10aと箱形の本体10bで構成され、防災機器収容箱10に配置される発信機は、押釦スイッチ20及び保守扉22と発信機本体12bとに分離されており、発信機本体12bは収容ケースの本体10bの内部に配置され、カバープレート10aの前面13aの中央部には、発信機本体12bから分離された押釦スイッチ20と保守扉22が露出して配置される。
【0183】
押釦スイッチ20と保守扉22の露出部の露出高さ、例えば押釦スイッチ20と保守扉22の頂部の高さは、位置表示灯14の前面13aの側の表示面の露出高さ以下としている。なお、前面13aと前面側の表示面、押釦スイッチ20及び保守扉22の露出頂部を面一にしても良い。もちろん、両側側面13bと側面の表示面、上下面と上下表示面についても、
図33に示したように、互いに面一とすることができる。
【0184】
押釦スイッチ20は矩形のスイッチカバーの内部に保護板18とスイッチ釦を配置しており、発信機本体12bとの間を信号線で接続している。また、保守扉22の内部には電話ジャックが配置され、発信機本体12bとの間を信号線で接続している。
【0185】
位置表示灯14は、カバープレート10aの前面13aに露出して配置された発信機の押釦スイッチ20及び保守扉22の周囲を矩形に囲むと共にカバープレート10aの左右両側面13bに至る表示枠28sを有し、これにより位置表示灯14は防災機器収容箱10の収容ケースの前面13aと側面13bに表示面15を有することになる。
【0186】
また、本実施形態にあっては、表示枠28aはカバープレート10aの上面13c及び下面13dにも表示面を有するようにしており、その結果、本実施形態における位置表示灯14の表示枠28sは、カバープレート10aの前面周縁及び上下左右面周縁の全周にわたって形成されている。
【0187】
カバープレート10aの前面13aの中央部に配置された押釦スイッチ20及び保守扉22を囲んで配置された位置表示灯14の表示枠28sの部分には、例えば上下左右の4箇所に分けて音響孔16を備えた音響孔領域16aが設けられている。
【0188】
カバープレート10aの前面13aに配置された表示枠28sの音響孔領域16aを除いた部分の背後には点線で示すようにLED32が適宜配置され、表示枠28sの背光照明により、前面13a、左右側面13b、上面13c及び下面13dを含む表示枠28sの全面を略均一に赤色に面発光させる。
【0189】
ここで、発信機本体12bから分離された押釦スイッチ20及び保守扉22は、例えば
図29に示した押釦スイッチ20及び保守扉22を一体に備えた発信機12に比べると、その配置スペースは狭い範囲で済む。即ち例えば、内蔵された発信機本体12bの外周よりも表示枠28sの前面開口を小さくすることができる。
【0190】
このように本実施形態の防災機器収容箱10は、カバープレート10aの全周にわたって形成された表示枠28sを有する位置表示灯14、表示枠28sに重複して設けられた音響孔領域16a、及び、発信機本体12から分離された押釦スイッチ20と保守扉22を一ケ所に集約して設けたことにより、防災機器収容箱10のサイズは、
図29の実施形態に比べ大幅に小型化することができる。
【0191】
また、位置表示灯14の表示枠28sには音響孔領域16aが重複して配置されており、表示枠28sがその配置上、音響孔領域16aに制約されることがなく、表示枠28sの形状や配置に関する自由度を高めることができる。なお、表示灯側音響孔は開口部にも相当し、一つの開口部に対し複数のカバープレート側音響孔を配置しても良い。
【0192】
また、防災機器収容箱10の設置状態において、位置表示灯14に設けた表示枠28sの前面13aの表示面15により前方からの視認性が維持され、同時に、表示枠28sの左右両側の側面13bの表示面15により側方からの視認性が向上し、表示灯全体としての視認性を向上させることができ、且つ新たな意匠性が得られ、意匠性を高めることができる。
【0193】
また、防災機器収容箱10を壁面等に設置した状態で上方及び又は下方から利用者が見ることのできる設置環境にあっては、位置表示灯28に設けた表示枠28sの上面13c及び下面13dの表示面15により、上方及び下方からの視認性が向上し、表示灯全体としての視認性を向上させることができる。
【0194】
更に、発信機本体12bから分離した押釦スイッチ20の周囲を囲んで配置された表示枠28sにより、操作部として機能する発信機の押釦スイッチ20の存在がより明確に認識されやすくなるので、発信機の押釦スイッチ20の位置が分かり易くなり、利用者は迷うことなく発信機の押釦スイッチ20を操作することが可能となる。この点は、発信機本体12bから分離して配置された保守扉22についても同様であり、点検時等に担当者は迷うことなく保守扉22を開いて携帯している電話機のプラグを電話ジャックに差し込んで通話連絡を行うことが可能となる。
【0195】
なお、カバープレート10aの前面に配置した位置表示灯14の表示枠28sは、発信機本体12bから分離配置した押釦スイッチ20及び保守扉22の周囲を矩形に囲むように配置しているが、これに限定されず、例えば円形又は楕円形に囲むように配置しても良いし、また例えば、
図29や
図31に示した音響孔領域の周縁の一部を囲むのと同様に、発信機の露出部の周囲の一部を例えば門型等に囲む表示枠としても良い。また、例えば
図35に示すように、表示枠28sを分割して配置しても良いし、表示枠を収容ケースの正面視で四隅に設けるようにするなど適宜の形状配置を選択し得る。
【0196】
また、位置表示灯14の表示枠28sにおける音響孔16を備えた音響孔領域16aの他の構造として、表示枠28sに音響孔領域16aとなる開口を形成し、この開口内に位置するカバープレート10aの前面13aの部分に音響孔16を形成するようにしても良い。
【0197】
また、本実施形態におけるカバープレート10aの前面13aと側面13bのつなぎ目は、例えば
図34(C)の平面図に示すように、R面状としているが、これに限定されず、例えばC面状(面取り状)とし、カバープレート10aの側面13bの表示面15はこれらの形状に沿うように形成しても良い。この点は、カバープレート10aの前面13aと上面13c及び下面13dとのつなぎ目についても同様である。
【0198】
[音響孔を収容ケース側面に設けた防災機器収容箱の実施形態:第7発明]
図36は音響孔を収容ケース側面に設けた防災機器収容箱の実施形態であり、
図36(A)に正面を示し、
図36(B)に側面を示す。防災機器収容箱10は通常、
図36(A)に示した矢印の向きを上側にして設置されるものとする。本実施形態にあっては、カバープレート10aの前面に、
図34の実施形態と同様に、発信機本体から分離された保護板18を備えた押釦スイッチ20と保守扉22が配置され、押釦スイッチ20と保守扉22が配置された発信機配置領域12c(収容ケースに内蔵された発信機本体を含む発信機全体の配置範囲を正面から見た範囲領域)を両側から挟むように、カバープレート10aの前面の左右両側に分離して位置表示灯14の表示枠28tが配置され、この表示枠28tの内側(押釦スイッチ20と保守扉22の配置側)に沿って複数の音響孔16を備えた音響孔領域16aが配置され、また、表示枠28tはカバープレート10aの左右両側の側面にも表示面を有しており、この表示枠28tに沿って本体10bに複数の音響孔16を備えた音響孔領域16aが配置される。こここで、本実施形態の防災機器収容箱10は、その上下方向に音響孔領域16a、発信機配置領域12c及び表示灯14の配置が重複する配置重複部90を有している。
【0199】
なお、表示枠28tに沿ったカバープレート10aの側面にも音響孔領域16aが配置される。
【0200】
このように音響孔16を設けた音響孔領域16aが収容ケース側面に配置されることで、収容ケース前面のスペースが低減し、防災機器収容箱10の更なる小型化が可能となる。
【0201】
また、音響孔領域16a、発信機配置領域12c及び位置表示灯14の表示枠28tが、設置状態における上下方向(垂直方向)で配置位置が少なくとも一部重複するように配置されていることで、音響孔16、発信機領域12c及び位置表示灯14を配置するスペース等の制約が緩和され、設計自由度を向上することができる。
【0202】
なお、
図36(C)に示すように、防災機器収容箱10の収容ケース上面にも表示灯14の表示面を設けることができ、下面についても同様である。
【0203】
図37は音響孔を収容ケース側面に設けた防災機器収容箱の他の実施形態であり、カバープレート10aの前面の左右両側に分離して配置した表示枠28tに重複して複数の音響孔16(カバープレート側音響孔及び表示灯側音響孔)を備えた音響孔領域16aが配置され、また、同様に、カバープレート10aの左右両側の側面に配置した表示枠28tに重複して複数の音響孔16を備えた音響孔領域16aが配置されており、この場合も
図36の実施形態と同様に配置重複部90を有する。
【0204】
ここでも、
図37(C)に示すように、防災機器収容箱10の収容ケース上面にも表示灯14の表示面を設けることができ、下面についても同様である。
【0205】
図38は音響孔領域を左右から挟んで配置した表示灯の表示面を前面及び側面に設けた防災機器収容箱の実施形態を示した説明図であり、
図36と
図37を組み合わせたことを特徴とする。
【0206】
なお、
図36乃至
図38は音響孔を収容ケース側面に設けているが、同様に収容ケースの上下面に設けても良い。また、
図36乃至
図38において、音響孔を収容ケース前面には設けず、収容ケースの側面又は上下面に設けるようにしても良い。
【0207】
また、収容ケースの左右両側に分離した配置した表示枠28tの前面表示幅と側面表示幅は、
図33の実施形態と同様、任意の大小関係とすることを妨げない。
【0208】
なお、
図35乃至
図38の防災機器収容箱を、上下を反対にして設置することを妨げない。これに限らず、例えば
図38乃至38の防災機器収容箱10を横向きに設置することもでき、この場合は各図の左右(水平)方向が設置状態における上下(垂直)方向となり、配置重複部90は設置状態における左右(水平)方向に沿って形成されていることになる。言うまでもなく、横向きに設置した場合には図示の収容ケース上下の表示面が設置状態の左右側面の表示面となり、図示の収容ケース左右側面の表示面が設置状態の上下の表示面となる。
【0209】
また、
図36乃至
図38の音響孔領域、発信機配置領域及び表示灯が、設置状態で配置位置が少なくとも一部重複するように配置する防災装置の実施形態には、
図11、
図13、
図18、
図34及び
図35に示した防災装置の実施形態も含まれる。
【0210】
[本発明の変形例]
図29乃至
図38の実施形態において、表示枠の側面の表示面は、収容ケースの本体側まで伸延するようにしても良い。また、収容ケースの前面に表示面を有する表示枠と側面に表示面を有する表示枠とに分離しても良い。
【0211】
また、
図29乃至
図38の実施形態において、左右側面の表示面は、側方からの視認性向上を要する一方のみに設けるようにしても良い。上下面の表示面についても同様である。
【0212】
また、各実施形態の収容ケースは一部を壁面に埋め込んで設置するものであっても良く、
図29乃至
図34の実施形態にあっては、少なくとも、収容ケース側面の表示面の一部が壁面から露出するようにすれば良い。例えば
図29の実施形態で説明した通り、表示枠を設けたカバープレートを壁面から露出させ、本体を壁面に埋め込むようにすることができる。
【0213】
上記の実施形態における位置表示灯と音響孔領域を一ヶ所に集約配置する構成は、火災受信機に設けられる表示部と音響出力部を一箇所に集約配置する構成に適用することができる。
【0214】
また、上記の防災機器収容箱の実施形態は、音響孔と一ヶ所に配置した位置表示灯と発信機とを縦並びに配置する場合を例にとっているが、本発明の目的に沿う範囲で横並びに配置するようにしても良い。
【0215】
また、上記の実施形態にあっては、位置表示灯の表示枠に拡散透光部材を使用しているが、例えば適宜の導光部材を使用しても良い。一例として導光部材は、例えばアクリル製の導光板の裏面に反射ドットを印刷しており、導光板のエッジから入射した光をアクリルの全反射を用いてアクリル全面に導き、反射ドットに当たった光がその進路を変え、全反射角よりも小さい角度になった光がアクリル前面から出てくることを利用して、導光板全面を均一に赤く光るようにするものが採用できる。その他、公知の照明、導光、透光、光拡散方法を適用し得る。
【0216】
また、本発明は、機器収容箱、消火栓装置以外の防災装置にも適用できる。
【0217】
また、表示灯は、位置表示灯の他、例えば火災等の異常を表示する表示灯や、その他の表示灯であっても良い。
【0218】
また、本発明は、表示灯と音響孔を集約配置できる場合、発信機を備えない防災装置にも適用できる。
【0219】
また、本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、例えば上記各実施形態を適宜組み合わせても良いし、それ以外の変形を適用しても良い。
【0220】
また、上記の実施形態では表示灯の表示枠における表示面の全域が表示領域(発光領域)である場合を例にとっているが、表示面の一部を表示領域としても良い。
【0221】
また、本発明は更に、上記の実施形態に示した形状や数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0222】
10:防災機器収容箱
10a:カバープレー
10b:本体
12:発信機
12a:前面頂部
12b:発信機本体
13a:前面
13b:側面
14:位置表示灯
14a,46:開口部
14b:隙間部
14c:切欠部
15:表示面
16:音響孔
16a,16b:音響孔領域
18:保護板
20:押釦スイッチ
22:保守扉
24:音響装置
26:表示灯ケース
28a:額縁表示枠
28b:格子表示枠
28c,28d:環状表示枠
28e,28g,28i:分割環状表示枠
28f:切欠環状表示枠
28h:円形表示枠
28j,28k,28m,28n,28p:矩形表示枠
28q,28r,28s,28t:表示枠
30,64a~64c,74:LED収納部
32:LED
34:回路基板
35,75:取付穴
36:封止部
36a:封止面
38:円筒取付部
40:化粧枠
50:消火栓装置
54:消火栓扉
56:通報パネル
60:外周リブ
62a~62c:環状リブ
70:透光孔
72:音響路
78:スペーサ
80:音響ホーン