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特許7602608画像表示装置、画像表示方法および画像表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-10
(45)【発行日】2024-12-18
(54)【発明の名称】画像表示装置、画像表示方法および画像表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20241211BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20241211BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
G07G1/00 331B
G07G1/00 311E
G07G1/01 301D
G07G1/12 341Z
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023199071
(22)【出願日】2023-11-24
【審査請求日】2023-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】518163150
【氏名又は名称】株式会社サードアイズ
(74)【代理人】
【識別番号】100160314
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 公芳
(74)【代理人】
【識別番号】100087745
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 善廣
(74)【代理人】
【識別番号】100118094
【弁理士】
【氏名又は名称】殿元 基城
(74)【代理人】
【識別番号】100134038
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 薫央
(72)【発明者】
【氏名】北川 政知
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-054038(JP,A)
【文献】特開2007-293763(JP,A)
【文献】特開2022-120166(JP,A)
【文献】特開2022-111378(JP,A)
【文献】特開2016-224734(JP,A)
【文献】特開2009-289222(JP,A)
【文献】特開2023-091089(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00
G07G 1/01
G07G 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、
該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、
前記キャプチャ画像を表示する表示手段と
を備え、
前記制御手段は、
前記カメラより前記カメラ映像を取得し、
取得した前記カメラ映像に対して画像解析処理を行うことにより、前記バーコード読取部周辺を商品が移動したことを検出した場合に、当該商品が前記バーコード読取部周辺を移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成し、
作成した前記キャプチャ画像を前記表示手段に出力すること
を特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記バーコード読取部で前記商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得し、
前記カメラ映像に基づいて前記キャプチャ画像を作成したタイミングに対応して、前記バーコード読取信号を取得できなかった場合に報知を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、
該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、
該制御手段により作成された前記キャプチャ画像を表示する表示手段と
を備え、
前記制御手段は、
前記カメラより前記カメラ映像を取得し、
前記バーコード読取部で商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得し、
該バーコード読取信号を取得したタイミングに応じて、前記バーコード読取部周辺を前記商品が移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成し、
前記カメラより取得した前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像と共に前記表示手段に出力すること
を特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記カメラより取得した前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像と共に前記表示手段に出力すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項5】
レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、
該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、
前記キャプチャ画像を表示する表示手段と、
を備えた画像表示装置の画像表示方法であって、
前記制御手段が、
前記カメラより前記カメラ映像を取得するカメラ映像取得ステップと、
該カメラ映像取得ステップにおいて取得した前記カメラ映像に対して画像解析処理を行う画像解析ステップと、
該画像解析ステップにおいて画像解析された前記カメラ映像に基づいて、前記バーコード読取部周辺を移動する商品が検出されたか否かを判断する商品検出ステップと、
該商品検出ステップにおいて前記バーコード読取部周辺を移動する商品が検出された場合に、当該商品が前記バーコード読取部周辺を移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成するキャプチャ画像作成ステップと、
該キャプチャ画像作成ステップにおいて作成された前記キャプチャ画像を、前記表示手段に出力するキャプチャ画像出力ステップと
を有することを特徴とする画像表示方法。
【請求項6】
前記制御手段が、
前記バーコード読取部で前記商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得するバーコード読取信号取得ステップと、
前記キャプチャ画像作成ステップにおいて前記キャプチャ画像を作成したタイミングに対応して、前記バーコード読取信号取得ステップにおいて前記バーコード読取信号を取得できなかった場合に報知を行う報知ステップと
を有することを特徴とする請求項5に記載の画像表示方法。
【請求項7】
レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、
該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、
前記キャプチャ画像を表示する表示手段と
を備えた画像表示装置の画像表示方法であって、
前記制御手段が、
前記カメラより前記カメラ映像を取得するカメラ映像取得ステップと、
前記バーコード読取部で商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得するバーコード読取信号取得ステップと、
該バーコード読取信号取得ステップにおいて前記バーコード読取信号を取得したタイミングに応じて、前記バーコード読取部周辺を前記商品が移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成するキャプチャ画像作成ステップと、
前記カメラ映像取得ステップにおいて取得した前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像作成ステップにおいて作成された前記キャプチャ画像と共に、前記表示手段に出力するキャプチャ画像出力ステップと
を有することを特徴とする画像表示方法。
【請求項8】
前記制御手段は、前記キャプチャ画像出力ステップにおいて、
前記カメラ映像取得ステップにおいて取得した前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像作成ステップにおいて作成された前記キャプチャ画像と共に、前記表示手段に出力させること
を特徴とする請求項5又は請求項6に記載の画像表示方法。
【請求項9】
レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、
該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、
前記キャプチャ画像を表示する表示手段と、
を備えた画像表示装置の画像表示プログラムであって、
前記制御手段に、
前記カメラより前記カメラ映像を取得させるカメラ映像取得機能と、
該カメラ映像取得機能により取得された前記カメラ映像に対して画像解析処理を行わせる画像解析機能と、
該画像解析機能により画像解析された前記カメラ映像に基づいて、前記バーコード読取部周辺を移動する商品が検出されたか否かを判断させる商品検出機能と、
該商品検出機能により前記バーコード読取部周辺を移動する商品が検出された場合に、当該商品が前記バーコード読取部周辺を移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成させるキャプチャ画像作成機能と、
該キャプチャ画像作成機能により作成された前記キャプチャ画像を、前記表示手段に出力させるキャプチャ画像出力機能と
を実現させることを特徴とする画像表示プログラム。
【請求項10】
前記制御手段に、
前記バーコード読取部で前記商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得させるバーコード読取信号取得機能と、
前記キャプチャ画像作成機能により前記キャプチャ画像を作成したタイミングに対応して、前記バーコード読取信号取得機能により前記バーコード読取信号を取得できなかった場合に報知を行わせる報知機能と
を実現させることを特徴とする請求項9に記載の画像表示プログラム。
【請求項11】
レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、
該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、
前記キャプチャ画像を表示する表示手段と
を備えた画像表示装置の画像表示プログラムであって、
前記制御手段に、
前記カメラより前記カメラ映像を取得させるカメラ映像取得機能と、
前記バーコード読取部で商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得させるバーコード読取信号取得機能と、
該バーコード読取信号取得機能によって前記バーコード読取信号を取得したタイミングに応じて、前記バーコード読取部周辺を前記商品が移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成させるキャプチャ画像作成機能と、
前記カメラ映像取得機能により取得された前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像作成機能により作成された前記キャプチャ画像と共に、前記表示手段に出力させるキャプチャ画像出力機能と
を実現させることを特徴とする画像表示プログラム。
【請求項12】
前記キャプチャ画像出力機能において、前記制御手段に、
前記カメラ映像取得機能により取得された前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像作成機能により作成された前記キャプチャ画像と共に、前記表示手段に出力させること
を特徴とする請求項9又は請求項10に記載の画像表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置、画像表示方法および画像表示プログラムに関し、より詳細には、レジ操作の様子を表示手段に表示させることが可能な画像表示装置、画像表示方法および画像表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗では、客が商品を購入した時刻情報、店舗番号(店舗特定情報)、端末番号(レジ番号、レジ特定情報)、商品名、商品個数、商品金額、購入合計金額等をジャーナルデータとして電子的に記録する決済端末(POS(Point of Sales)レジ、以下、「レジ」と称する)が導入されている。
【0003】
さらに、近年では、客が自分でレジ操作を行うことによって、購入商品の会計処理を行うセルフレジ(セルフ決済端末)が多く設置されている。セルフレジを用いて客がレジ操作を行うことにより、レジ操作専用のスタッフが不要となるため人件費等の削減等を図ることできる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平10-208149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、セルフレジを利用する客の一部には、一部の商品のバーコードをスキャンせずに会計処理を終了したり、同一商品を複数まとめて購入する際に、購入個数よりも少ない数だけバーコードをスキャンして会計処理を終了したりして、不正行為を行う者がいる。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、レジにおける不正なレジ操作を抑制することが可能な画像表示装置、画像表示方法および画像表示プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像表示装置は、レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、前記キャプチャ画像を表示する表示手段とを備え、前記制御手段は、前記カメラより前記カメラ映像を取得し、取得した前記カメラ映像に対して画像解析処理を行うことにより、前記バーコード読取部周辺を商品が移動したことを検出した場合に、当該商品が前記バーコード読取部周辺を移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成し、作成した前記キャプチャ画像を前記表示手段に出力することを特徴とする。
【0008】
また、上記画像表示装置において前記制御手段は、前記バーコード読取部で前記商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得し、前記カメラ映像に基づいて前記キャプチャ画像を作成したタイミングに対応して、前記バーコード読取信号を取得できなかった場合に報知を行うものであってもよい。
【0009】

本発明に係る画像表示装置は、レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、該制御手段により作成された前記キャプチャ画像を表示する表示手段とを備え、前記制御手段は、前記カメラより前記カメラ映像を取得し、前記バーコード読取部で商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得し、該バーコード読取信号を取得したタイミングに応じて、前記バーコード読取部周辺を前記商品が移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成し、作成した前記キャプチャ画像を前記表示手段に出力することを特徴とする。
【0010】
上述した画像表示装置において、前記制御手段は、前記カメラより取得した前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像と共に前記表示手段に出力するものであってもよい。
【0011】
本発明に係る画像表示方法は、レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、前記キャプチャ画像を表示する表示手段とを備えた画像表示装置の画像表示方法であって、前記制御手段が、前記カメラより前記カメラ映像を取得するカメラ映像取得ステップと、該カメラ映像取得ステップにおいて取得した前記カメラ映像に対して画像解析処理を行う画像解析ステップと、該画像解析ステップにおいて画像解析された前記カメラ映像に基づいて、前記バーコード読取部周辺を移動する商品が検出されたか否かを判断する商品検出ステップと、該商品検出ステップにおいて前記バーコード読取部周辺を移動する商品が検出された場合に、当該商品が前記バーコード読取部周辺を移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成するキャプチャ画像作成ステップと、該キャプチャ画像作成ステップにおいて作成された前記キャプチャ画像を、前記表示手段に出力するキャプチャ画像出力ステップとを有することを特徴とする。
【0012】
上記画像表示方法は、前記制御手段が、前記バーコード読取部で前記商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得するバーコード読取信号取得ステップと、前記キャプチャ画像作成ステップにおいて前記キャプチャ画像を作成したタイミングに対応して、前記バーコード読取信号取得ステップにおいて前記バーコード読取信号を取得できなかった場合に報知を行う報知ステップとを有するものであってもよい。
【0013】
本発明に係る画像表示方法は、レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、前記キャプチャ画像を表示する表示手段とを備えた画像表示装置の画像表示方法であって、前記制御手段が、前記カメラより前記カメラ映像を取得するカメラ映像取得ステップと、前記バーコード読取部で商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得するバーコード読取信号取得ステップと、該バーコード読取信号取得ステップにおいて前記バーコード読取信号を取得したタイミングに応じて、前記バーコード読取部周辺を前記商品が移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成するキャプチャ画像作成ステップと、該キャプチャ画像作成ステップにおいて作成された前記キャプチャ画像を、前記表示手段に出力するキャプチャ画像出力ステップとを有することを特徴とする。
【0014】
上述した画像表示方法は、前記キャプチャ画像出力ステップにおいて、前記制御手段に、前記カメラ映像取得ステップにおいて取得した前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像作成ステップにおいて作成された前記キャプチャ画像と共に、前記表示手段に出力させるものであってもよい。
【0015】
本発明に係る画像表示プログラムは、レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、前記キャプチャ画像を表示する表示手段と、を備えた画像表示装置の画像表示プログラムであって、前記制御手段に、前記カメラより前記カメラ映像を取得させるカメラ映像取得機能と、該カメラ映像取得機能により取得された前記カメラ映像に対して画像解析処理を行わせる画像解析機能と、該画像解析機能により画像解析された前記カメラ映像に基づいて、前記バーコード読取部周辺を移動する商品が検出されたか否かを判断させる商品検出機能と、該商品検出機能により前記バーコード読取部周辺を移動する商品が検出された場合に、当該商品が前記バーコード読取部周辺を移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成させるキャプチャ画像作成機能と、該キャプチャ画像作成機能により作成された前記キャプチャ画像を、前記表示手段に出力させるキャプチャ画像出力機能とを実現させることを特徴とする。
【0016】
上述した画像表示プログラムは、前記制御手段に、前記バーコード読取部で前記商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得させるバーコード読取信号取得機能と、前記キャプチャ画像作成機能により前記キャプチャ画像を作成したタイミングに対応して、前記バーコード読取信号取得機能により前記バーコード読取信号を取得できなかった場合に報知を行わせる報知機能とを実現させるものであってもよい。
【0017】
本発明に係る画像表示プログラムは、レジのバーコード読取部周辺の様子を撮影するカメラと、該カメラにより撮影されたカメラ映像に基づいて、キャプチャ画像を作成する制御手段と、前記キャプチャ画像を表示する表示手段とを備えた画像表示装置の画像表示プログラムであって、前記制御手段に、前記カメラより前記カメラ映像を取得させるカメラ映像取得機能と、前記バーコード読取部で商品のバーコードが読み取られた際に前記レジにより出力されるバーコード読取信号を取得させるバーコード読取信号取得機能と、該バーコード読取信号取得機能によって前記バーコード読取信号を取得したタイミングに応じて、前記バーコード読取部周辺を前記商品が移動する様子を示した前記キャプチャ画像を、前記カメラ映像に基づいて作成させるキャプチャ画像作成機能と、該キャプチャ画像作成機能により作成された前記キャプチャ画像を、前記表示手段に出力させるキャプチャ画像出力機能とを実現させることを特徴とする。
【0018】
上述した画像表示プログラムは、前記キャプチャ画像出力機能において、前記制御手段に、前記カメラ映像取得機能により取得された前記カメラ映像を、前記キャプチャ画像作成機能により作成された前記キャプチャ画像と共に、前記表示手段に出力させる機能を実現させるものであってもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る画像表示装置、画像表示方法および画像表示プログラムによれば、レジにおける不正なレジ操作を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施の形態に係るレジ操作表示装置およびセルフレジを示した斜視図である。
図2】実施の形態に係るレジ操作表示装置の概略構成を示した展開図である。
図3】実施の形態に係るPCの概略構成を示したブロック図である。
図4】実施の形態に係るCPUの処理内容を示したフローチャートである。
図5】実施の形態に係るメインディスプレイに表示される出力映像の一例を示した図である。
図6図4に示した出力映像作成処理における詳細な処理内容を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る画像表示装置について一例としてレジ操作表示装置を示し、図面を用いて詳細に説明する。図1は、実施の形態に係るレジ操作表示装置(画像表示装置)100とセルフレジ200とを示した斜視図である。
【0022】
セルフレジ200は、レジ用ディスプレイ220が設置される上段面212と、商品のバーコードを読み取る際に商品を移動させやすくするための中段面214との2つの水平面を備えた階段状の箱体からなる本体部210と、本体部210の左右側部に水平に設置される第1設置台部230および第2設置台部232と、レジ用ディスプレイ220とにより概略構成されている。中段面214から上段面212へと繋がる起立面215には、商品に附されたバーコードを読み取るためのバーコード読取部215aが設けられている。中段面214の手前側端部には、紙幣や硬貨等を投入するための投入口216が儲けられており、投入口216の下側位置には、釣り銭(紙幣や硬貨)を返却するための返却口218が設けられている。
【0023】
客がセルフレジ200を利用する場合には、商品が入ったレジカゴを右側の第1設置台部230に置き、持ち帰り用の袋(エコバッグやレジ袋)を左側の第2設置台部232に置いた状態で、レジカゴから1品ずつ商品を取り出して、中段面214の位置で、商品のバーコードをバーコード読取部215aに向けて読み取らせた後に、商品を持ち帰り用の袋に入れる作業を行う。
【0024】
レジ操作表示装置100は、レジ操作の様子を撮影し、撮影した様子を客に視認できるように表示させる装置である。レジ操作表示装置100は、図2に示すように、メインディスプレイ110と、ポール120と、ポール120に取り付けられるアーム部130と、PC(パーソナルコンピュータ)140と、VESA(Video Electronics Standards Association)規格の取付金具150と、カメラ126を備えている。
【0025】
ポール120は、脚部122とポール本体124とを有している。脚部122は、円盤形状を呈しており、その中央部分122aにポール本体124が立設されている。ポール本体124は、上部124aが逆L字状に折り曲げ成形されており、折り曲げられた先端124bにカメラ126が取り付けられている。ポール本体124の下端(脚部122との取り付け部分)から逆L字に折り曲げられる上部124aまでの高さ寸法は、約2m程度に設定されている。
【0026】
カメラ126は、メインディスプレイ110の正面側の様子(より詳細には、図1に示したセルフレジ200を操作する客の様子)を上方から俯瞰できる角度で、ポール本体124に設置されており、カメラ126には広角レンズが用いられている。カメラ126の配線(図示省略)は、ポール本体124の内部を通り、PC140に接続されており、カメラ126で撮影された映像は、PC140でリアルタイムに読み取ることが可能になっている。
【0027】
アーム部130は、ポール本体124に対して取り付けられており、アーム部130の取り付け位置を、上下に変更することが可能になっている。アーム部130の先端には、取付金具150およびメインディスプレイ110をアーム部130に取り付けるためのH字形状のアーム取付部134が設けられている。
【0028】
取付金具150は、メインディスプレイ110の裏面に対して、PC140とアーム部130のアーム取付部134とを取り付けるための金具である。一般的なディスプレイの裏面には、アーム部材やスタンドなどの壁掛け用金具を取り付けるためのネジ穴が配設されている。VESA規格は、このネジ穴の配置を標準化した国際規格であり、VESA規格の取付金具150を用いることにより、メインディスプレイ110の裏面に対して、アーム部130のアーム取付部134およびPC140を簡単かつ確実に取り付けることができる。図2において一点鎖線で示したように、取付金具150のネジ穴、アーム取付部134のネジ穴、メインディスプレイ110の裏面のネジ穴、PC140の底面のネジ穴に、図示を省略した取付ネジを取り付けることにより、取付金具150を介して、メインディスプレイ110およびPC140をアーム部130に取り付けることが可能になる。
【0029】
メインディスプレイ110の画像入力端子(図示省略)には、PC140の映像出力端子(次述する入出力I/F)に接続されたケーブル(図示省略)が接続されており、PC140よりメインディスプレイ110に対して映像(後述する出力映像)を出力することが可能になっている。
【0030】
図3は、PC140の概略構成を示したブロック図である。PC140は、CPU(Central Processing Unit)141と、ROM(Read Only Memory)142と、RAM(Random Access Memory)143と、記録部(記録手段)144と、入出力I/F(Interface)145と、通信用I/F146とを有している。
【0031】
CPU141は、カメラ126により撮影された映像をリアルタイムに読み込むと共に、読み込まれた映像(以下、カメラ映像と称する)に基づいて、商品のバーコードがスキャンされたと判断され得るタイミングの画像(以下、キャプチャ画像と称する)を、画像取込処理(キャプチャ処理)により作成する。CPU141は、カメラ映像およびキャプチャ画像を、入出力I/F145を介してメインディスプレイ110に出力することにより、メインディスプレイ110にカメラ映像およびキャプチャ画像を表示させる処理を行う。また、CPU141は、カメラ映像およびキャプチャ画像を、撮影時刻の時刻情報に関連付けて、記録部144や映像記録装置350(例えば、通信用I/F146によってネットワーク330を介して接続される映像記録サーバ等)に記録させる処理を行う。
【0032】
ROM142には、CPU141の処理内容を示したプログラム(後述する図4図6に示したフローチャートに関するプログラム)等が記録されている。CPU141は、ROM142からプログラムを読み込むことにより処理を実行する。RAM143は、CPU141により実行される処理のワークエリアとして利用される。なお、実施の形態に係るPC140では、ROM142にプログラムを記録するものとするが、プログラムはROM142に記録されるものには限定されず、記録部144に記録されるものであってもよい。
【0033】
記録部144には、カメラ126によりカメラ映像が撮影された時刻の情報(時刻情報)に関連付けて、カメラ映像が記録される。また、記録部144には、カメラ映像に基づいて画像取込処理(キャプチャ処理)されたキャプチャ画像が、画像取込処理された時刻の情報(時刻情報)に関連付けられて記録される。記録部144には、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの一般的な不揮発性メモリが用いられる。
【0034】
入出力I/F145には、図示を省略したカメラ126の配線(映像入出力ケーブル、例えば映像用のコンポジットケーブル等)が接続されている。カメラ126により撮影された映像を、入出力I/F145を介してPC140に取り込むことが可能になっている。また、PC140に対してキーボードやマウス等の入力手段300を接続する場合には、入出力I/F145を介して入力手段300が接続される。入力手段300が接続される場合には、入出力I/F145としてUSB端子などが用いられる。さらに、入出力I/F145には、メインディスプレイ110に出力映像を出力するための配線(映像出入力ケーブル、例えば、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)ケーブル等)が接続されている。この場合には、入出力I/F145として、例えばHDMI(登録商標)端子などが用いられる。
【0035】
通信用I/F146は、PC140をネットワーク330に接続するために用いられるインターフェースである。通信用I/F146として、例えばNIC(Network Interface Card)が用いられる。通信用I/F146を用いることにより、有線・無線に限定されることなく、PC140をネットワーク330へ接続することが可能になる。
【0036】
図4は、CPU141の処理内容を示したフローチャートである。図4に示すフローチャートに従って、CPU141の処理内容を説明する。まず、CPU141は、カメラ126により撮影されたカメラ映像を入出力I/F145を介して取り込み(S.01:カメラ映像取得ステップ、カメラ映像取得機能)、取り込んだカメラ映像を、記録部144、あるいは、映像記録装置350に記録させる(S.02)。そして、CPU141は、カメラ映像を利用してメインディスプレイ110に表示させるための出力映像を作成し(S.03:キャプチャ画像作成ステップ、キャプチャ画像作成機能)、メインディスプレイ110へ出力映像を出力して(S.04:キャプチャ画像出力ステップ、キャプチャ画像出力機能)、図4に示す処理を終了する。その後、CPU141は、図4に示す処理を繰り返し実行することにより、メインディスプレイ110に対して、リアルタイムで読み込まれたカメラ映像の映る出力映像を、メインディスプレイ110に表示させる処理を行う。
【0037】
図5は、メインディスプレイ110に表示される出力映像の一例を示している。出力映像400は、画面左半分に表示されるカメラ映像表示部分410と、画面右半分に表示されるキャプチャ画像表示部分420とにより構成されている。カメラ126により撮影されたカメラ映像は、リアルタイムで出力映像400のカメラ映像表示部分410(メインディスプレイ110)に表示される。画面右半分のキャプチャ画像表示部分420には、縦方向に表示欄が複数設けられており(図5では、一例として3段の表示欄が設けられている)、キャプチャ画像の作成時刻に応じて、上段から順番にそれぞれのキャプチャ画像が表示される。
【0038】
図6は、図4に示した出力映像作成処理(S.03)の具体的な内容を示したフローチャートである。CPU141は、取り込んだカメラ映像に対して、ディープラーニング等を利用した画像解析処理を用いることにより、中段面214を商品が通過(移動)したかどうかの判断を行う。具体的に、CPU141は、カメラ映像から中段面214周辺の映像を抽出し(S.11)、抽出した中段面214周辺の映像に対して画像解析処理(S.12:画像解析ステップ、画像解析機能)を行う。
【0039】
そして、CPU141は、画像解析処理により、抽出した映像に所定の商品が映り込んだ(商品が通過・移動した)かどうかの判断を行う(S.13:商品検出ステップ、商品検出機能)。より詳細に説明すると、CPU141は、抽出した中段面214周辺の映像において、第1設置台部230から中段面214を介して第2設置台部232方向へと商品が移動しているかどうかを判断する。
【0040】
このような判断を行うための画像解析処理(S.12)の方法として、様々な種類のものが既に提案されている。例えば、google(登録商標)レンズ等のアプリケーションを用いることにより、撮影された商品に類似した商品の画像を抽出することができる。また、撮影された画像の中に、商品以外のもの(例えば客の手など)が映る場合であっても、画像解析処理により、商品以外のもの(手等)を取り除いて商品画像だけを判断することができる。このような商品の抽出処理、類似した商品の判別処理等によって、セルフレジ200の中段面214において商品が通過(移動)したか(映り込んだか)どうかの判断を行うことが可能になる。
【0041】
また、既に説明したように、バーコード読取部215aは中段面214から上段面212へと続く起立面215に設けられている。このため、中段面214において商品が通過したと判断される場合(S.13でYes)には、客が商品のバーコードをバーコード読取部215aに読み取らせる処理を行ったものと推定することができる。
【0042】
中段面214において商品が通過(移動)された(映り込んだ)と判断された場合(S.13でYes)、CPU141は、商品が中段面214を通過(移動)した(映り込んだ)タイミングのキャプチャ画像を、抽出された中段面214周辺の映像(カメラ映像)に基づいて作成し(S.14:キャプチャ画像作成ステップ、キャプチャ画像作成機能)、作成されたキャプチャ画像を、画面右半分に表示されるキャプチャ画像表示部分420の一番上の表示欄に表示し、それ以前に撮影されたキャプチャ画像を1欄ずつ下に移動させて3枚のキャプチャ画像を表示させ、また、画面左半分に表示されるカメラ映像表示部分410にカメラ映像を表示させることにより、出力映像を作成する(S.15:新しいキャプチャ画像を用いた出力映像を作成、キャプチャ画像作成ステップ、キャプチャ画像作成機能)。その後、CPU141は、処理を図4のS.03に戻して、S.15で作成された出力映像を、入出力I/F145を介してメインディスプレイ110へ出力する(S.04)。
【0043】
一方で、中段面214において商品が移動されなかったと判断された場合(S.13でNo)、CPU141は、過去に作成されたキャプチャ画像を、画面右半分のキャプチャ画像表示部分420に表示させ、画面左半分に表示されるカメラ映像表示部分410にリアルタイムに読み込まれたカメラ映像を表示させることにより、出力映像を作成する(S.16:過去のキャプチャ画像を用いた出力映像を作成)。その後、CPU141は、処理を図4のS.03に戻して、S.16で作成された出力映像を、入出力I/F145を介してメインディスプレイ110へ出力する(S.04)。
【0044】
図5に示すように、出力映像の画面右半分には、商品がバーコード読取部215aで読み取られたと判断され得るタイミング(S.13においてYesと判断された場合)で作成された、客によるバーコードの読取操作の様子(レジ操作の様子)を示した画像(キャプチャ画像)が表示される。
【0045】
セルフレジを利用する客の一部には、一部の商品のバーコードをスキャンせずに会計処理を終了したり、同一商品を複数まとめて購入する際に、購入個数よりも少ない数だけバーコードをスキャンして会計処理を終了したりして、不正行為を行う者がいる。
【0046】
実施の形態に係るレジ操作表示装置100では、メインディスプレイ110に映し出される出力映像の画面左半分に、客のレジ操作を斜め上方向から俯瞰した映像をリアルタイムで映している。このため、客がセルフレジにおいて商品のバーコードを読み取らせる操作を行う場合に、客の視界にメインディスプレイ110に映る自分の様子が入り、自分がどのようにしてバーコードの読み取り操作を行っているかどうかが、カメラ126によって撮影されていると認識することになる。これにより、客は、「カメラ126によって自分のレジ操作が監視されているかもしれない」と意識する状態となり、不正行為を行わないようにしようという心理が働く。このため、商品のバーコードをきちんとスキャンさせようとする意思が働き、客の不正行為を心理的に抑制することが可能になる。
【0047】
さらに、実施の形態に係るレジ操作表示装置100では、メインディスプレイ110に映し出される出力映像の画面右半分に、客によるバーコードの読取操作の様子(レジ操作の様子)を示した画像(キャプチャ画像)が表示される。このキャプチャ画像は、中段面214において商品が通過する(移動する、映り込む)映像をトリミングして抜き出した画像であり、商品のバーコードが読み取られたと判断され得るタイミングの手元の画像が拡大表示されたものである。
【0048】
このため、客は、複数の商品(同種類の小さな商品、例えば複数のガム等)を一度に掴んで、掴んだ数よりも少ない回数だけその商品のバーコードを読み取らせて不正行為を行ったり、商品のバーコードが印刷されていない面をバーコード読取部215aに向けることにより、バーコードの読み取り操作をしているように見せかける不正行為を行っても、「メインディスプレイ110に表示されたキャプチャ画像によって、それらの不正行為が明らかにされてしまうかもしれない」と意識した状態になり得る。従って、セルフレジを利用する客の不正行為を心理的に抑制させることが可能になる。
【0049】
さらに、カメラ映像およびキャプチャ画像は、撮影時刻の時刻情報に関連付けられて、記録部144や映像記録装置350に記録されている(図4に示すS.02の処理参照)。このため、客の不正行為が行われた日時が、セルフレジ200のジャーナルデータ等によって特定できた場合に、記録部144や映像記録装置350からカメラ映像やキャプチャ画像を簡単に抽出・参照することが可能となる。従って、客の不正行為の有無を、カメラ映像およびキャプチャ画像に基づいて、事後的に判断・確認することが可能になる。
【0050】
以上、本発明に係る画像表示装置、画像表示方法および画像表示プログラムについて一例を示し、図面を用いて詳細に説明した。しかしながら、本発明に係る画像表示装置等は、実施の形態に示したレジ操作表示装置100には限定されない。例えば、レジ操作表示装置100では、メインディスプレイ110に表示される出力映像の画面左半分(カメラ映像表示部分410)にカメラ映像が表示され、画面右半分(キャプチャ画像表示部分420)にキャプチャ画像が表示される場合について説明した。しかしながら、出力映像におけるカメラ映像表示部分410とキャプチャ画像表示部分420との表示位置はこの位置には限定されず、左右逆に表示されるようにすることも可能である。
【0051】
また、画面の上段あるいは下段のいずれか一方をカメラ映像表示部分410とし、いずれか他方をキャプチャ画像表示部分420とするものであってもよい。さらに、カメラ映像表示部分410とキャプチャ画像表示部分420とが、一定時間毎に交互に全面表示される構成とすることも可能である。また、キャプチャ画像表示部分420に表示されるキャプチャ画像を、キャプチャ画像の作成時刻に応じて、表示欄の一番下から上側に順番に表示させるようにするものであってもよい。
【0052】
いずれの場合であっても、出力映像400として、カメラ映像とキャプチャ画像とをメインディスプレイ110に表示させることにより、客がカメラ126によって自分のレジ操作を監視されているかもしれないと意識する状態となり、商品のバーコードをきちんとスキャンさせようとする意思が働きやすくなるため、不正行為を心理的に抑制することが可能になる。
【0053】
また、実施の形態に係るレジ操作表示装置100では、CPU141が、中段面214周辺の映像に対して画像解析処理を行うことにより(図6のS.12)、中段面214において商品が通過(移動)した(映り込んだ)かどうかの判断を行い(図6のS.13)、商品が通過(移動)した(映り込んだ)と判断された場合に(図6のS.13でYes)、商品のバーコードがバーコード読取部215aで読み取られたと判断してキャプチャ画像を作成する処理(図6のS.14)について説明した。一方で、一般的なセルフレジでは、商品のバーコードを読取処理したタイミングを検出することが可能である。
【0054】
このため、セルフレジ200が商品のバーコードの読取処理を行ったタイミングで、読み取りを行った旨のバーコード読取信号を、セルフレジ200からレジ操作表示装置100のCPU141に対して出力する構成にすることより、CPU141は、バーコード読取信号を取得(バーコード読取信号取得ステップ、バーコード読取信号取得機能)したタイミングで、あるいはこれらのタイミングに対応して、客が商品のバーコードをバーコード読取部215aで実際に読み取らせたかどうかを判断することができる。なお、セルフレジ200が商品のバーコードの読取処理を行ったタイミングから、CPU141でバーコード読取信号を受信するまでの時間に所定のタイムラグがある場合には、そのタイムラグを考慮したタイミングによって、バーコードが読み取られたかを判断することができる。
【0055】
従って、CPU141が画像解析処理により、中段面214において商品が通過(移動)した(映り込んだ)と判断してキャプチャ画像を作成したのにも関わらず(図6のS.12~S.14)、セルフレジ200からバーコード読取信号を取得できなかった場合に、CPU141は、客が商品のバーコードをバーコード読取部215aで実際にはバーコードを読み取らせていなかったと判断することできる。
【0056】
このため、CPU141において、商品が中段面214を通過(移動)したと判断された場合に(図6のS.13でYes)に、所定時間内(上述したタイムラグを考慮した時間内)にセルフレジ200からバーコード読取信号を受信できたかどうかの処理を追加し、所定時間内にバーコード読取信号を受信できなかった場合に、客により不正行為が行われたおそれが高いとして、メインディスプレイ110に対して警告表示を行ったり、その旨の情報をセルフレジ周辺の店舗スタッフに知らせるように警報音を発したりする等の報知処理(報知ステップ、報知機能)を行う構成としてもよい。また、このように報知処理を行う場合には、事後的に報知処理時の中段面214周辺の様子が確認できるように、記録部144や映像記録装置350に対して、報知処理を行った時刻とそのときのキャプチャ画像(あるいはカメラ映像)とを記録させるようにしてもよい。
【0057】
このような構成により、一度でも不正行為を行った(あるいは不正行為を行おうとした)客は、メインディスプレイ110に表示される警告表示によって、バーコードをきちんと読み取っているかどうか監視されているかもしれないと認識することになり、不正行為を心理的に抑制させることが可能になる。
【0058】
さらに、バーコード読取信号を受信したタイミングに対応するようにして、中段面214を商品が通過(移動)した(映り込んだ)ときの商品の様子を示したキャプチャ画像を作成して、メインディスプレイ110に表示させる構成としてもよい。このようにしてキャプチャ画像を作成することにより、カメラ映像に対して画像解析処理を施すことにより、商品が中段面214周辺を通過(移動)したか(映り込んだか)どうかを判断してキャプチャ画像を作成する場合に比べて、確実に商品のバーコードがバーコード読取部215aで読み取られたタイミングのキャプチャ画像を作成することができる。
【0059】
この場合、客が中段面214において商品を通過(移動)させる動作を行う毎に、レジの周囲にいる店員が、メインディスプレイ110にキャプチャ画像が表示されているか否かを確認することにより、客がバーコード読取部215aでバーコードを読み取らせていない場合に、客に対して声をかけ、購入商品とジャーナルデータ(あるいはレシート)との照合を行うようにしてもよい。
【0060】
このような店員の声かけ対応を見かけた客は、店員により不正行為に対する確認作業が行われていると認識することになり、不正行為を心理的に抑制させることが可能になる。
【符号の説明】
【0061】
100 …レジ操作表示装置(画像表示装置)
110 …メインディスプレイ
120 …ポール
122 …(ポールの)脚部
122a …(脚部の)中央部分
124 …(ポールの)ポール本体
124a …(ポール本体の)上部
124b …(ポール本体の)先端
126 …カメラ
130 …アーム部
134 …(アーム部の)アーム取付部
140 …PC(パーソナルコンピュータ)
141 …(PCの)CPU
142 …(PCの)ROM
143 …(PCの)RAM
144 …(PCの)記録部
145 …(PCの)入出力I/F
146 …(PCの)通信用I/F
150 …取付金具
200 …セルフレジ
210 …(セルフレジの)本体部
212 …(本体部の)上段面
214 …(本体部の)中段面
215 …(本体部の)起立面
215a …(本体部の)バーコード読取部
216 …(本体部の)投入口
218 …(本体部の)返却口
220 …レジ用ディスプレイ
230 …第1設置台部
232 …第2設置台部
300 …入力手段
330 …ネットワーク
350 …映像記録装置
400 …出力映像
410 …カメラ映像表示部分
420 …キャプチャ画像表示部分
【要約】
【課題】レジにおける不正なレジ操作を抑制すること。
【解決手段】画像表示装置100の制御手段は、レジ200のバーコード読取部215a周辺の様子を撮影したカメラ126のカメラ映像を取得し、取得したカメラ映像に対して画像解析処理を行い、解析結果に基づいてバーコード読取部215a周辺で商品が移動したことを検出した場合に、商品がバーコード読取部215a周辺を移動する様子を示したキャプチャ画像を、カメラ映像に基づいて作成し、作成したキャプチャ画像を表示手段110に出力して表示させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6