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特許7602654ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラム
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  • 特許-ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラム 図1
  • 特許-ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-10
(45)【発行日】2024-12-18
(54)【発明の名称】ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラム
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/24 20060101AFI20241211BHJP
【FI】
B29D30/24
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023540819
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 CN2021142572
(87)【国際公開番号】W WO2022143791
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-08-28
(31)【優先権主張番号】202011638935.4
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517095962
【氏名又は名称】▲軟▼控股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】523248965
【氏名又は名称】青▲島▼▲軟▼控机▲電▼工程有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼孝松
(72)【発明者】
【氏名】周涛
(72)【発明者】
【氏名】▲ゆ▼一航
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲継▼▲鋒▼
(72)【発明者】
【氏名】胡杰
【審査官】池田 晃一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-117284(JP,A)
【文献】特開昭51-070280(JP,A)
【文献】中国実用新案第211710088(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0167327(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/00 - 30/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法であって、
ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第1のラムブロック(10)と、第2のラムブロック(20)と、前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)との間に位置する中間ラムブロック(30)と、を備え、
前記ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法は、前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動し、前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)と前記中間ラムブロック(30)とは、互いに交差して収縮し、前記ラムアセンブリの長さを短くするステップと、
前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)との中の少なくとも一方が互いに離間する方向に移動し、前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)と前記中間ラムブロック(30)とは、互いに交差して延出し、前記ラムアセンブリの長さを長くするステップと、
を含むことを特徴とするラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。
【請求項2】
前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)とは、前記ラムアセンブリの軸方向に伸びる伸縮部(11)を備え、前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動する際に、前記第1のラムブロック(10)の前記伸縮部(11)と前記中間ラムブロック(30)とは、前記第2のラムブロック(20)の2つの前記伸縮部(11)の間の隙間に入り込み、前記第2のラムブロック(20)の前記伸縮部(11)と前記中間ラムブロック(30)とは、前記第1のラムブロック(10)の2つの前記伸縮部(11)の間の隙間に入り込むことを特徴とする請求項1に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。
【請求項3】
前記第1のラムブロック(10)の前記伸縮部(11)と、前記中間ラムブロック(30)と、前記第2のラムブロック(20)の前記伸縮部(11)とは、いずれも複数であり、三者は前記ラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されていることを特徴とする請求項2に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。
【請求項4】
前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動する際に、前記第1のラムブロック(10)の1つの伸縮部(11)と1つの前記中間ラムブロック(30)とは、前記第2のラムブロック(20)の隣接する2つの前記伸縮部(11)の間の隙間に入り込み、前記第2のラムブロック(20)の1つの伸縮部(11)と1つの前記中間ラムブロック(30)とは、前記第1のラムブロック(10)の隣接する2つの前記伸縮部(11)の間の隙間に入り込むことを特徴とする請求項3に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。
【請求項5】
前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)とは、端部(12)をさらに備え、前記端部(12)が前記伸縮部(11)に接続され、前記端部(12)を駆動することにより動かす前記第1のラムブロック(10)の前記伸縮部(11)と、前記中間ラムブロック(30)と、前記第2のラムブロック(20)の前記伸縮部(11)とは、互いに交差して収縮又は延出するように駆動することを特徴とする請求項2に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。
【請求項6】
ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置であって、
第1のラムブロック(10)と、第2のラムブロック(20)と、中間ラムブロック(30)と、を備え、前記中間ラムブロック(30)は、前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)との間に位置し、前記第1のラムブロック(10)と、前記中間ラムブロック(30)と、前記第2のラムブロック(20)とは、伸縮してマッチするとともに、前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)とは、互いに近接又は離間する際に、互いに交差して収縮又は延出し、前記ラムアセンブリの長さを短くしたり長くしたりすることができることを特徴とするラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。
【請求項7】
前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)とは、前記ラムアセンブリの軸方向に伸びる複数の伸縮部(11)と、前記第1のラムブロック(10)の複数の前記伸縮部(11)と、前記中間ラムブロック(30)と、前記第2のラムブロック(20)の複数の前記伸縮部(11)とは互いに交差して伸縮するようにマッチしていることを特徴とする請求項6に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。
【請求項8】
前記第1のラムブロック(10)の前記伸縮部(11)と、前記中間ラムブロック(30)と、前記第2のラムブロック(20)の前記伸縮部(11)とは、いずれも複数であり、三者は前記ラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されていることを特徴とする請求項7に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。
【請求項9】
前記第1のラムブロック(10)または前記第2のラムブロック(20)の隣接する2つの前記伸縮部(11)の間に隙間が形成され、前記第1のラムブロック(10)の1つの前記伸縮部(11)と1つの前記中間ラムブロック(30)とは、前記第2のラムブロック(20)の隣接する2つの前記伸縮部(11)の間の隙間に入り込み、前記第2のラムブロック(20)の1つの前記伸縮部(11)と1つの前記中間ラムブロック(30)とは、前記第1のラムブロック(10)の隣接する2つの前記伸縮部(11)の間の隙間に入り込むことができることを特徴とする請求項8に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。
【請求項10】
前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)とは、前記ラムアセンブリの周方向に伸びる端部(12)をさらに備え、前記伸縮部(11)は、前記端部(12)に連結され、前記端部(12)と同期して移動することを特徴とする請求項7に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。
【請求項11】
前記ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、径方向駆動アセンブリをさらに備え、前記第1のラムブロック(10)と前記第2のラムブロック(20)と前記中間ラムブロック(30)との中の少なくとも一方は、前記径方向駆動アセンブリに連結され、前記径方向駆動アセンブリの駆動により前記ラムアセンブリの径方向に沿って移動することができることを特徴とする請求項6に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。
【請求項12】
成形ドラムであって、
請求項6~11のいずれか一項に記載のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置を備えることを特徴とする成形ドラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2020年12月31日に中国特許庁に提出され、出願番号は202011638935.4であり、発明名称は「ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラム」である中国特許出願の優先権を主張するものである。
【0002】
技術分野
本発明は、タイヤ加工の技術分野に関し、具体的には、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の成形ドラムのクロス歯型のブロック構造は、左側の歯形ブロックと右側の歯型ブロックの2つの部分で構成されている。1セットの歯形ブロックが覆う長さの範囲が小さいため、タイヤ仕様の切り替え時には、異なる仕様の加工が必要となるように常に歯型ブロックの長さを交換する必要があり、歯形ブロックを頻繁に交換することは、加工効率を低下させ、連続生産に不利である。従来の技術的解決手段の中には、交換速度を上げる方法としてクイックチェンジ・歯形ブロックを使用するものがあるが、この方法は交換速度を上げるだけで、交換頻度の問題を解決していないため、効率向上への効果は限定的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、従来技術における歯形ブロックの頻繁な交換が生産性の低下を招くという問題を解決するために、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明の選択可能な一実施形態によれば、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法が提供される。ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第1のラムブロックと、第2のラムブロックと、第1のラムブロックと第2のラムブロックとの間に位置する中間ラムブロックと、を備え、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法は、第1のラムブロックと第2のラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動し、第1のラムブロックと第2のラムブロックと中間ラムブロックとは、互いに交差して収縮し、ドラムアセンブリの長さを短くするステップと、第1のラムブロックと第2のラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに離間する方向に移動し、第1のラムブロックと第2のラムブロックと中間ラムブロックとは、互いに交差して延出し、ラムアセンブリの長さを長くするステップと、を含む。
【0006】
選択可能な一実施形態では、第1のラムブロックと第2のラムブロックとは、ラムアセンブリの軸方向に伸びる伸縮部を備え、第1のラムブロックと第2のラムブロックとの中の少なくとも1つが互いに近接する方向に移動する際に、第1のラムブロックの伸縮部と中間ラムブロックとは、第2のラムブロックの2つの伸縮部の間の隙間に入り込み、第2のドラムブロックの伸縮部と中間ドラムブロックとは、第1のラムブロックの2つの伸縮部の間の隙間に入り込む。
【0007】
選択可能な一実施形態では、第1のラムブロックの伸縮部と、中間ラムブロックと、第2のラムブロックの伸縮部とは、いずれも複数であり、三者はラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されている。
【0008】
選択可能な一実施形態では、第1のラムブロックと第2のラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動する際に、第1のラムブロックの1つの伸縮部と1つの中間ラムブロックとは、第2のラムブロックに隣接する2つの伸縮部の間の隙間に入り込み、第2のラムブロックの1つの伸縮部と1つの中間ラムブロックとは、第1のラムブロックに隣接する2つの伸縮部の間の隙間に入り込む。
【0009】
選択可能な一実施形態では、第1のラムブロックと第2のラムブロックとは、端部をさらに備え、端部が伸縮部に接続され、端部を駆動することにより動かす第1のラムブロックの伸縮部と、中間ラムブロックと、第2のラムブロックの伸縮部とは、互いに交差して収縮又は延出している。
【0010】
本発明の選択可能な一実施形態によれば、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置が提供される。ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第1のラムブロックと、第2のラムブロックと、中間ラムブロックと、を備え、中間ラムブロックは、第1のラムブロックと第2のラムブロックとの間に位置し、第1のラムブロックと、中間ラムブロックと、第2のラムブロックとは、伸縮してマッチするとともに、第1のラムブロックと第2のラムブロックとは、互いに近接又は離間する際に、互いに交差して収縮又は延出し、ラムアセンブリの長さを短くしたり長くしたりする。
【0011】
選択可能な一実施形態では、第1のラムブロックと第2のラムブロックとは、ラムアセンブリの軸方向に伸びる複数の伸縮部と、第1のラムブロックの伸縮部と、中間ラムブロックと、第2のラムブロックの伸縮部との間に互いに交差して伸縮するようにマッチしている。
【0012】
選択可能な一実施形態では、第1のラムブロックの伸縮部と、中間ラムブロックと、第2のラムブロックの伸縮部とは、いずれも複数であり、三者はラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されている。
【0013】
選択可能な一実施形態では、第1のラムブロックまたは第2のラムブロックに隣接する2つの伸縮部の間に隙間が形成され、第1のラムブロックの1つの伸縮部と1つの中間ラムブロックとは、第2のラムブロックに隣接する2つの伸縮部の間の隙間に入り込み、第2のラムブロックの1つの伸縮部と1つの中間ラムブロックとは、第1のラムブロックに隣接する2つの伸縮部の間の隙間に入り込むことができる。
【0014】
選択可能な一実施形態では、第1のラムブロックと第2のラムブロックとは、ラムアセンブリの周方向に伸びる端部をさらに備え、伸縮部は、端部に連結され、端部と同期して移動する。
【0015】
選択可能な一実施形態では、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、径方向駆動アセンブリをさらに備え、第1のラムブロックと第2のラムブロックと中間ラムブロックとの中の少なくとも一方は、径方向駆動アセンブリに連結され、径方向駆動アセンブリの駆動によりラムアセンブリの径方向に沿って移動することができる。
【0016】
本発明の選択可能な一実施形態によれば、成形ドラムが提供される。成形ドラムは、上記のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置を備える。
【0017】
本願発明の技術的解決手段の適用において、第1の中間ラムブロックと第2の中間ラムブロックとの間に中間ラムブロックが設置されていることにより、ラムアセンブリの軸方向の寸法を調節する際に、第1の中間ラムブロックと第2の中間ラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに接近又は離間する方向に移動する過程で、第1のラムブロックと第2のラムブロックと中間ラムブロックが交差して収縮または延出して、ラムアセンブリの長さを短くまたは長くすることができる。上記の設置形態によれば、ラムアセンブリの三重伸縮を実現でき、ラム構造の軸方向に調節可能な寸法範囲はよりも大きくなり、ラムアセンブリの被覆範囲が拡大し、歯形ブロックを交換する回数を減らすことができ、生産効率を著しく向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上の説明から、本願発明の上記実施形態は、以下の技術的効果を奏することがわかる。
【0019】
1.従来技術における歯形ブロックの頻繁な交換に起因する生産効率の低下の問題が解決される。
【0020】
2.ラムアセンブリの三重伸縮を実現し、ラム構造の軸方向に調節可能な寸法範囲をより大きくし、ラムアセンブリの被覆範囲を拡大し、ラムアセンブリの最大寸法を向上させることで、歯付ブロックを交換する回数を減らし、生産効率を著しく向上させることができる。
【0021】
3.ラムアセンブリの軸方向の寸法は、ラムアセンブリの最小寸法に影響を与えない程度の非常に小さいサイズに調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本願の一部を構成する明細書及び図面は、本願の更なる理解を提供するためのものであり、本願の例示的な実施形態及びその説明は、本願を解釈するためのものであり、本願を不当に限定するものではない。
【0023】
図1】本発明に係るラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置を示す模式図である。
図2図1の調節装置が成形ドラムに応用される構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本願発明の実施形態および実施形態における特徴は、矛盾することなく互いに組み合わせることができることに留意されたい。 以下、図面を参照し、実施形態と併せて本願発明を詳細に説明する。
【0025】
従来技術における歯形ブロックの頻繁な交換が生産性の低下を招くという問題を解決するために、本発明は、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラムを提供する。成形ドラムは下記のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置を有する。
【0026】
本実施形態は、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法であり、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第1のラムブロック10と、第2のラムブロック20と、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20との間に位置する中間ラムブロック30と、を備え、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法は、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動し、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20と中間ラムブロック30とは、互いに交差して収縮し、ラムアセンブリの長さを短くするステップと、第1のラムブロックと第2のラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに離間する方向に移動し、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20と中間ラムブロック30とは、互いに交差して延出し、ラムアセンブリの長さを長くするステップと、を含む。
【0027】
本実施形態では、第1の中間ラムブロック10と第2の中間ラムブロック20との間に中間ラムブロック30を設置したことにより、ラムアセンブリの軸方向の寸法を調整する際に、第1の中間ラムブロック10と第2の中間ラムブロック20との中の少なくとも一方が互いに接近または離間する方向に移動する過程で、第1の中間ラムブロック10と、第2の中間ラムブロック20と、中間ラムブロック30とが交差して収縮しまたは延出することで、ラムアセンブリの長さを短くしたり長くしたりすることができる。上記の設置形態によれば、ラムアセンブリの三重伸縮を実現でき、ドラム構造の軸方向に調節可能な寸法範囲よりも大きくなり、ラムアセンブリの被覆範囲が拡大し、歯形ブロックを交換する回数を減らすことができ、生産効率を著しく向上させることができる。
【0028】
本実施形態では、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20とは、ラムアセンブリの軸方向に伸びる伸縮部11を備え、伸縮部11と中間ラムブロック30とが協働して三重伸縮を実現する。具体的には、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動すると、第1のドラムブロック10の伸縮部11と中間ラムブロック30とが第2のラムブロック20の2つの伸縮部11の間の隙間に入り込むとともに、第2ラムブロック20の伸縮部11と中間ラムブロック30とが第1のラムブロック10の2つの伸縮部11の間の隙間に入り込むことで、三重伸縮の効果が形成される。
【0029】
本実施形態では、第1のラムブロック10の伸縮部11と、中間ラムブロック30と、第2のラムブロック20の伸縮部11は、いずれも複数であり、三者がラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されている。即ち、ラムアセンブリの周方向に沿って、第1のラムブロック10の1つの伸縮部11、1つの中間ラムブロック30、第2のラムブロック20の1つの伸縮部11、第1のラムブロック10のもう1つの伸縮部11、もう1つのラムブロック30、第2のラムブロック20のもう1つの伸縮部11を順次形成する。このように、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動する際に、第1のラムブロック10の1つの伸縮部11と1つの中間ラムブロック30が第2のラムブロック20に隣接する2つの伸縮部11の間の隙間に入り込み、第2のラムブロック20の1つの伸縮部11と1つの中間ラムブロック30とが第1のラムブロック10に隣接する2つの伸縮部11の間の隙間に入り込む。
【0030】
選択可能であれば、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20とは、端部12をさらに備え、端部12の一方側が伸縮部11に連結され、端部12の他方側がラムアセンブリの側ドラムに連結され、ラムアセンブリの側ドラムの移動により端部12が移動するように駆動して、端部12が伸縮部11を移動させ、さらに第1のラムブロック10の伸縮部11と、中間ラムブロック30と、第2のラムブロック20の伸縮部11とが交差して収縮または延出させて、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節を実現する。
【0031】
図1及び図2に示すように、本実施形態では、ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置をさらに提供する。ラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第1のラムブロック10と、第2のラムブロック20と、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20との間に位置する中間ラムブロック30と、を備え、第1のラムブロック10と中間ラムブロック30と第2のラムブロック20とが伸縮してマッチし、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20とが互いに接近または離間する際に、交差して収縮しまたは延出することで、ラムアセンブリの長さを短くしたり長くしたりすることができる。本実施形態は、中間ラムブロック30を増設することにより、ラムアセンブリの三重伸縮を実現し、ラム構造の軸方向調節可能な寸法範囲をより大きくして、ラムアセンブリの被覆範囲を拡大し、ラムアセンブリの最大寸法を拡大することで、歯形ブロックを交換する回数を減らし、生産効率を著しく向上させることができるとともに、ラムアセンブリの軸方向寸法を小さいサイズに調整することができ、ラムアセンブリの最小寸法に影響を与えない。
【0032】
実際の使用時には、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20とを同時に駆動して移動させ、両者の移動方向が逆になり、速度相等が一般的である。勿論、実際の必要に応じて一方のみを駆動して移動させてもよく、または両者は同期せずに移動してもよい。
【0033】
本実施形態の第1のドラムブロック10と第2のドラムブロック20の形状は全く同じであり、両者の相違点は、相対位置が異なっており、両者がラムアセンブリの周方向に一定の角度ずれていることにより、第1のラムブロック10と、第2のラムブロック20と、中間ラムブロック30とが三者間に交差して伸縮するようにマッチすることを実現している。
【0034】
第1のラムブロック10を例として、第1のラムブロック10は、ラムアセンブリの軸方向に伸びる複数の伸縮部11と、第1のラムブロック10の伸縮部11と、中間ラムブロック30と、第2のラムブロック20の伸縮部11との間で互いに交差して伸縮するようにマッチする。そして、第1のラムブロック10の伸縮部11と、中間ラムブロック30と、第2のラムブロック20の伸縮部11とは、いずれも複数であり、三者がラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されている。具体的には、前述したように、第1のラムブロック10または第2のラムブロック20に隣接する2つの伸縮部11の間に隙間が形成されており、第1のラムブロック10の1つの伸縮部11と1つの中間ラムブロック30とが第2のラムブロック20に隣接する2つの伸縮部11の間の隙間に入り込むことができ、第2のラムブロック20の1つの伸縮部11と1つの中間ラムブロック30が第1のラムブロック10に隣接する2つの伸縮部11の間の隙間に入り込むことができる。
【0035】
好ましくは、本実施形態の各伸縮部11の幅は中間ラムブロック30の幅に等しいので、隣接する2つの伸縮部11との間の隙間は伸縮部11の幅の2倍に設置されており、このように、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20とが近接する時、第2のラムブロック20の伸縮部11と中間ラムブロック30とがちょうど第1のラムブロック10の伸縮部11間の隙間に伸びて、三者同士のマッチの密着性が向上し、周方向のがたつきが生じることが回避される一方、マッチの強度が向上し、ラムアセンブリ全体の構造強度が保証される。勿論、伸縮部11の間の隙間の大きさ、伸縮部11と中間ラムブロック30との具体的な幅等の具体的な大きさは、必要に応じて調整してもよい。
【0036】
本実施形態では、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20とは、端部12をさらに備え、端部12はラムアセンブリの周方向に沿って延在し、端部12の一方側が伸縮部11に連結され、端部12の他方側がラムアセンブリの側ドラムに連結されるとともに、端部12が伸縮部11と、側ドラムとに同期して移動することで、第1のラムブロック10と第2のラムブロック20の動作を実現する。本実施形態の第1のドラムブロック10と、第2のラムブロック20と、中間ラムブロック30は、いずれも歯形ブロックである。
【0037】
本実施形態のラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、径方向駆動アセンブリをさらに備え、第1のラムブロック10と、第2のラムブロック20と、中間ラムブロック30との中の少なくとも一方は、径方向駆動アセンブリに連結され、径方向駆動アセンブリの駆動によりラムアセンブリの径方向に移動可能であり、第1のラムブロック10と、第2のラムブロック20と、中間ラムブロック30の径方向の寸法の調整を実現する。径方向駆動アセンブリは、第1のラムブロック10と、第2のラムブロック20と、中間ラムブロック30を駆動して径方向に移動させることができるものであれば、エアシリンダ駆動、リンク伝動、またはモータ駆動、リンク伝動等の種々の形式を採用することができる。
【0038】
なお、上記実施形態における複数という意味は、少なくとも2つである。
【0039】
明らかに、上記で説明した実施形態は本願の一部の実施形態に過ぎず、全ての実施形態ではない。本願における実施形態に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られる全ての他の実施形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0040】
以上の説明は、本願の好適な実施形態に過ぎず、本願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本願は様々な変更や変更が可能である。本発明の精神及び原則内でなされたいかなる修正、同等置換、改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0041】
10 第1のラムブロック
11 伸縮部
12 端部
20 第2のラムブロック
30 中間ラムブロック
図1
図2