(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-10
(45)【発行日】2024-12-18
(54)【発明の名称】橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置及びその施工方法
(51)【国際特許分類】
E01D 21/00 20060101AFI20241211BHJP
【FI】
E01D21/00 B
(21)【出願番号】P 2023547738
(86)(22)【出願日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 CN2021135214
(87)【国際公開番号】W WO2022142999
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-04-18
(31)【優先権主張番号】202011597547.6
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523146214
【氏名又は名称】中鉄一局集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY FIRST GROUP CO., LTD
(73)【特許権者】
【識別番号】523146225
【氏名又は名称】中鉄一局集団有限公司第三工程分公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY FIRST GROUP THIRD ENGINEERING CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Science And Technology Development Department No.1 Zhongtan Road, Weibin District Baoji, Shaanxi 721006 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】▲パン▼衛
(72)【発明者】
【氏名】朱孟艶
(72)【発明者】
【氏名】竇▲ハン▼
(72)【発明者】
【氏名】宋磊
(72)【発明者】
【氏名】祁仲謙
(72)【発明者】
【氏名】張涛
(72)【発明者】
【氏名】李軍
(72)【発明者】
【氏名】趙建民
(72)【発明者】
【氏名】李瀟軍
(72)【発明者】
【氏名】王亮
【審査官】坪内 優佳
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111676837(CN,A)
【文献】中国実用新案第205024600(CN,U)
【文献】特開平01-198914(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106087762(CN,A)
【文献】特開平10-219627(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01D 1/00-24/00
E02B 17/00-17/08
E02B 1/00- 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置であって、作業構台(1)上に設けられた吊り点支持体と、前記吊り点支持体と連結する耐荷機構と、前記耐荷機構に設けられたパイルタイビーム用木製型枠とを備え、前記吊り点支持体と前記耐荷機構との間に吊り上げ部材が設けられ、
前記耐荷機構は、吊り点支持体の下に設けられた複数の下縦梁(4)と、複数の前記下縦梁(4)に設けられた複数のベアリングビーム(5)とを備え、前記パイルタイビーム用木製型枠は前記ベアリングビーム(5)に設けられた角材(6)と、前記角材(6)に敷設された竹合板(7)とを備え、
前記吊り上げ部材は、前記吊り点支持体と前記下縦梁(4)との間に貫設された吊り具(8)と、前記吊り具(8)を嵌め込み、前記吊り点支持体に位置する上調整ナット(10)と、前記吊り具(8)を嵌め込み、前記下縦梁(4)の底部に位置する下ロックナット(12)とを備え、前記上調整ナット(10)を締め込むことによって前記耐荷機構を昇降させ、
前記下縦梁(4)は、2つの橋脚杭基礎(3)間に配置された中間下縦梁(4-1)と、前記橋脚杭基礎(3)の外側に配置された外部下縦梁(4-2)とを備え、前記中間下縦梁(4-1)の数は複数であり、隣り合う2つの前記中間下縦梁(4-1)の間隔は0.5m~1m、隣り合う2つの前記外部下縦梁(4-2)の間隔は0.2m~0.5mであり、
前記ベアリングビーム(5)は、第1ベアリングビーム(5-1)と、第2ベアリングビーム(5-2)と、第3ベアリングビーム(5-3)とを備え、前記第1ベアリングビーム(5-1)、前記第2ベアリングビーム(5-2)及び前記第3ベアリングビーム(5-3)はいずれも橋梁の横方向に沿って配置され、前記第1ベアリングビーム(5-1)と前記第3ベアリングビーム(5-3)は前記橋脚杭基礎(3)に関して対称に配置され、前記第1ベアリングビーム(5-1)と前記第3ベアリングビーム(5-3)との間の距離は前記橋脚杭基礎(3)の外径より大きく、
前記第2ベアリングビーム(5-2)は、2つの前記橋脚杭基礎(3)間に設けられ、複数の中間下縦梁(4-1)に位置する第2中間前記ベアリングビーム(5)と、前記橋脚杭基礎(3)の外側に配置され、前記外部下縦梁(4-2)に位置する第2外部前記ベアリングビーム(5)とを備え、前記第2外部前記ベアリングビーム(5)の前記橋脚杭基礎(3)に近い端と前記橋脚杭基礎(3)の外側面との間に隙間が設けられ、前記第2中間前記ベアリングビーム(5)の両端が前記橋脚杭基礎(3)の外側面近くまで延びる
ことを特徴とする、橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置。
【請求項2】
前記作業構台(1)は、複数列配置された鋼管杭と、複数列の前記鋼管杭に架設された連結梁(1-2)と、前記連結梁(1-2)に架設されたベイリービームとを備え、複数列の前記鋼管杭(1-1)は橋梁の横方向に沿って配置され、各列の前記鋼管杭が橋梁の縦方向に沿って延びて配置された複数の鋼管杭(1-1)を備え、橋脚杭基礎(3)の両側に位置する前記鋼管杭(1-1)間隔は隣り合う他の2本の前記鋼管杭(1-1)間隔より大きく、
前記連結梁(1-2)は、複数の前記鋼管杭(1-1)の頂部に連結され、前記ベイリービームの数は複数組であり、複数組の前記ベイリービームは前記連結梁(1-2)の長手方向に沿って配置され、各組の前記ベイリービームは前記鋼管杭(1-1)の両側に位置するベイリービーム(1-3)を備え、前記ベイリービーム(1-3)は橋梁の横方向に沿って配置され、
前記ベイリービーム(1-3)の頂部には、複数の支持梁(1-4)は、前記支持梁(1-4)の長手方向が前記ベイリービーム(1-3)の長手方向と直交するように配置され、複数の前記支持梁(1-4)の頂部にはI形鋼(1-6)が設けられ、前記I形鋼(1-6)の数は複数であり、複数の前記I形鋼(1-6)は前記支持梁(1-4)の長手方向に沿って配置され、前記I形鋼(1-6)の長手方向が前記ベイリービーム(1-3)の長手方向と一致し、前記I形鋼(1-6)に歩み板(1-5)が設けられ、前記歩み板(1-5)の一側に保護囲い(1-7)が設けられる
ことを特徴とする、請求項1に記載の橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置。
【請求項3】
前記作業構台(1)は、複数列配置された鋼管杭と、複数列の前記鋼管杭に架設された連結梁(1-2)と、前記連結梁(1-2)に架設されたベイリービームとを備え、
前記吊り点支持体は、前記橋脚杭基礎(3)の両側に設けられた第1吊り点支持体(2-1)と第2吊り点支持体(2-2)とを備え、前記第1吊り点支持体(2-1)と前記第2吊り点支持体(2-2)との間の間隔は前記橋脚杭基礎(3)の外径より大きく、
前記第1吊り点支持体(2-1)及び前記第2吊り点支持体(2-2)の数は、どちらも複数かつ1対1に対応し、複数の前記第1吊り点支持体(2-1)は第1組の前記ベイリービームに配置され、複数の前記第2吊り点支持体(2-2)は第2組のベイリービームに配置され、前記第1組の前記ベイリービーム及び前記第2組のベイリービームは前記橋脚杭基礎(3)の両側に位置する
ことを特徴とする、請求項1に記載の橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置。
【請求項4】
前記吊り点支持体に上スチールベースプレート(9)が設けられ、前記下縦梁(4)の底部に下スチールベースプレート(11)が設けられ、前記吊り具(8)が前記上調整ナット(10)、前記上スチールベースプレート(9)、前記吊り点支持体、前記下縦梁(4)、前記下スチールベースプレート(11)及び前記下ロックナット(12)を順次挿通する
ことを特徴とする、請求項1に記載の橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置。
【請求項5】
前記下縦梁(4)の両端に防護柵(13)が設けられ、隣り合う2つの前記防護柵(13)間に防護連結棒(14)が貫設され、前記防護連結棒(14)の長手方向が、隣接する2つの前記橋脚杭基礎(3)のうちの一つからもう一つに向かう方向と一致することを特徴とする、請求項1に記載の橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置。
【請求項6】
橋梁水面パイルタイビームの施工方法であって、以下のステップを含み、
ステップ1:施工前の準備
ステップ101:2つの橋脚杭基礎(3)位置に基づき、2つの前記橋脚杭基礎(3)上にあるI形鋼(1-6)、歩み板(1-5)及びベイリービーム(1-3)を撤去し、ここで前記橋脚杭基礎(3)両側に位置する鋼管杭(1-1)間隔は、隣り合う他の2本の前記鋼管杭(1-1)間隔より大きく、
ステップ102:前記橋脚杭基礎(3)両側に位置する前記ベイリービーム(1-3)を第1組のベイリービーム及び第2組のベイリービームとし、ここで前記第1組のベイリービーム及び第2組のベイリービームはどちらも前記鋼管杭(1-1)の両側に位置する前記ベイリービーム(1-3)を備え、前記ベイリービーム(1-3)は2つの前記橋脚杭基礎(3)の横方向に沿って配置され、
ステップ2:吊上げ装置の設置
ステップ201:前記第1組のベイリービームに複数の第1吊り点支持体(2-1)を取り付け、前記第2組のベイリービームに複数の第2吊り点支持体(2-2)を取り付け、ここで前記第1吊り点支持体(2-1)と前記第2吊り点支持体(2-2)との間の間隔は前記橋脚杭基礎(3)の外径より大きく、前記第1吊り点支持体(2-1)と前記第2吊り点支持体(2-2)は前記橋脚杭基礎(3)に関して対称に配置され、
ステップ202:各前記第1吊り点支持体(2-1)と前記第2吊り点支持体(2-2)内に吊り具を貫設し、前記吊り具(8)が前記第1吊り点支持体(2-1)と前記第2吊り点支持体(2-2)を挿通する上部に上調整ナット(10)を取り付け、
ステップ203:各前記第1吊り点支持体(2-1)及び前記第2吊り点支持体(2-2)の下に下縦梁(4)を設け、前記吊り具(8)の下部が前記下縦梁(4)を挿通し、下ロックナット(12)を取り付け、
ステップ204:前記下縦梁(4)にベアリングビーム(5)を取り付け、
ステップ3:前記ベアリングビーム(5)の一次吊り起し
前記上調整ナット(10)を締め、前記吊り具(8)の下部が上昇することにより、前記ベアリングビーム(5)の頂部をパイルタイビームの施工に要求される標高に移動するまで、前記下縦梁(4)及び前記ベアリングビーム(5)を上向きに移動させ、前記上調整ナット(10)の締める過程で、前記上調整ナット(10)が前記第1吊り点支持体(2-1)と前記第2吊り点支持体(2-2)に貼合され、
ステップ4:パイルタイビーム用木製型枠の取り付け
ステップ401:2つの前記橋脚杭基礎(3)間の前記ベアリングビーム(5)に複数の角材(6)を取り付け、ここで複数の前記角材(6)の長手方向は前記ベアリングビーム(5)の長手方向と直交するように配置され、前記角材(6)の長さが前記橋脚杭基礎(3)の外径より大きく、
ステップ402:複数の前記角材(6)に竹合板(7)を取り付け、ここで前記竹合板(7)の長手方向は前記ベアリングビーム(5)の長手方向と一致し、前記竹合板(7)の幅が前記角材(6)の長さと同じであり、
ステップ5:橋脚杭基礎鉄筋籠及びパイルタイビーム鉄筋籠の結束
ステップ501:打設して形成された前記橋脚杭基礎(3)の頂部の間にパイルタイビーム鉄筋籠を結束し、
ステップ502:、前記橋脚杭基礎(3)の頂部の設計標高まで、打設して形成された前記橋脚杭基礎(3)の頂部で前記橋脚杭基礎鉄筋籠を結束し続け、ここで前記パイルタイビーム鉄筋籠と前記橋脚杭基礎鉄筋籠を一体に緊結させ、
ステップ6:前記ベアリングビーム(5)及び前記パイルタイビーム用木製型枠の二次吊り起し
前記上調整ナット(10)を締め、前記吊り具(8)の下部が上昇することにより、引き続き上向きに移動する前記ベアリングビーム(5)の高さが前記ベアリングビーム(5)の下向きのたわみの設定値を満たすまで、前記下縦梁(4)、前記ベアリングビーム(5)と前記パイルタイビーム用木製型枠を上向きに移動させ、ここで前記上調整ナット(10)の締める過程で、前記上調整ナット(10)が前記第1吊り点支持体(2-1)と前記第2吊り点支持体(2-2)に貼合され、
ステップ7:橋脚杭基礎鋼製型枠とパイルタイビーム側部鋼製型枠の取り付け及びコンクリートの打設
ステップ701:前記竹合板(7)に2つの前記パイルタイビーム側部鋼製型枠を対称的に取り付け、2つの前記パイルタイビーム側部鋼製型枠の頂部にパイルタイビーム頂部鋼製型枠を取り付けることで、パイルタイビーム型枠の取り付けを完了し、ここで2つの前記パイルタイビーム側部鋼製型枠の間隔はパイルタイビーム幅の設計要求を満たし、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠が前記竹合板(7)の長さに沿って配置され、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠と前記竹合板(7)は垂直に配置され、パイルタイビーム頂部鋼製型枠と前記パイルタイビーム側部鋼製型枠とパイルタイビーム鉄筋籠との間に隙間が設けられ、
ステップ702:打設して形成された前記橋脚杭基礎(3)の頂部を橋脚杭基礎鋼製型枠で外嵌し、ここで前記橋脚杭基礎鋼製型枠上の前記パイルタイビーム鉄筋籠に近い位置に開口部が設けられ、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠及びパイルタイビーム頂部鋼製型枠の両端は前記橋脚杭基礎鋼製型枠の外側壁まで延び、
ステップ703:コンクリートが設計強度の100%に達するまで、パイルタイビーム型枠及び前記橋脚杭基礎鋼製型枠にコンクリートを打設し、橋梁水面パイルタイビームの施工を完了し、パイルタイビーム型枠、前記橋脚杭基礎(3)鋼製型枠及び吊上げ装置を取り外す
ことを特徴とする、橋梁水面パイルタイビームの施工方法。
【請求項7】
ステップ202に記載の前記第1吊り点支持体(2-1)及び前記第2吊り点支持体(2-2)に上スチールベースプレート(9)を設け、前記吊り具(8)の上端が前記上スチールベースプレート(9)を挿通し、前記上調整ナット(10)が前記上スチールベースプレート(9)と貼合し、前記吊り具(8)の頂部が前記上調整ナット(10)の頂部より高く、
ステップ203に記載の前記下縦梁(4)の底部に下スチールベースプレート(11)を設け、前記吊り具(8)の下部は前記下スチールベースプレート(11)を挿通し、前記下ロックナット(12)は前記下スチールベースプレート(11)と貼合し、前記吊り具(8)の底部が前記下ロックナット(12)の底部より低く、
ステップ301内のパイルタイビーム施工要求標高とは、パイルタイビーム施工設計標高から、前記角材(6)と前記竹合板(7)の総厚みを差し引いたものを意味し、
ステップ6に記載の下向きのたわみ設定値の値域は、1.5cm~2.5cmである
ことを特徴とする、請求項6に記載の橋梁水面パイルタイビームの施工方法。
【請求項8】
ステップ203における各前記第1吊り点支持体(2-1)及び前記第2吊り点支持体(2-2)の下に前記下縦梁(4)を設け、具体的な過程:
ステップ2031:2つの前記橋脚杭基礎(3)間に位置する各前記第1吊り点支持体(2-1)及び前記第2吊り点支持体(2-2)の真下に複数の中間下縦梁(4-1)を配置し、ここで隣り合う2つの前記中間下縦梁(4-1)の間隔は0.5m~1mであり、
ステップ2033:前記橋脚杭基礎(3)の外側に位置する各前記第1吊り点支持体(2-1)及び前記第2吊り点支持体(2-2)の真下に複数の外部下縦梁(4-2)を配置し、ここで隣り合う2つの前記外部下縦梁(4-2)の間隔は、0.2m~0.5mであり、前記外部下縦梁(4-2)及び前記中間下縦梁(4-1)の一端は、前記第1吊り点支持体(2-1)の前記橋脚杭基礎(3)から離れた端と面一であり、前記外部下縦梁(4-2)及び前記中間下縦梁(4-1)の他端は前記第2吊り点支持体(2-2)の前記橋脚杭基礎(3)から離れた端と面一である
ことを特徴とする、請求項6に記載の橋梁水面パイルタイビームの施工方法。
【請求項9】
ステップ204で前記下縦梁(4)に前記ベアリングビーム(5)を取り付けの具体的な過程:
ステップ2041:複数の前記中間下縦梁(4-1)及び複数の前記外部下縦梁(4-2)に第1ベアリングビーム(5-1)及び第3ベアリングビーム(5-3)を取り付け、ここで前記第1ベアリングビーム(5-1)及び前記第3ベアリングビーム(5-3)が前記橋脚杭基礎(3)に関して対称に配置され、前記第1ベアリングビーム(5-1)と前記第3ベアリングビーム(5-3)との間隔は、前記橋脚杭基礎(3)の外径より大きく、
ステップ2042:複数の前記中間下縦梁(4-1)に第2中間ベアリングビームを取り付け、複数の前記外部下縦梁(4-2)に第2外部前記ベアリングビーム(5)を取り付け、ここで前記第2外部前記ベアリングビーム(5)の前記橋脚杭基礎(3)に近い端と前記橋脚杭基礎(3)の外側面との間に隙間を設け、前記第2中間ベアリングビームの両端が前記橋脚杭基礎(3)の外側面近くまで延び、前記第2中間ベアリングビームと第2外部ベアリングビームとが第2ベアリングビーム(5-2)を構成し、前記第1ベアリングビーム(5-1)、前記第2ベアリングビーム(5-2)及び前記第3ベアリングビーム(5-3)の長さは均しく橋梁の横方向に沿って配置され、前記第2ベアリングビーム(5-2)は前記第1ベアリングビーム(5-1)と前記第3ベアリングビーム(5-3)を結ぶ線の中心に位置する
ことを特徴とする、請求項8に記載の橋梁水面パイルタイビームの施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁水面パイルタイビームの技術分野に属し、特に、橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置及びその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パイルタイビームは、杭基礎の頂部(橋脚の柱脚部)に位置する水平タイビームであり、主に杭基礎全体の剛性を高め、2つの杭基礎を一体に連結させ、共に力を受けて上部荷重に耐える。水中橋梁、水中杭基礎、タイビーム、支承台座の建設は、施工過程の難所であり、従来技術では、パイルタイビームの標高及び位置の違いに基づいて締切工、鋼製ケーシングなどの工法が採用されている。水面タイビームの施工手順は、陸上の施工プロセスの影響をさらに受けて、締切工、鋼製ケーシングなどを介して施工環境を変更し、フープ、ブラケットなどの工法が選択され続けている。水面近くの水中作業が多いため、施工プロセスが複雑で、使いまわし型枠の投入コストが高く、施工効率が低く、水資源の保護に役立たず、施工安全上のリスクも高かった。
【0003】
したがって、現在、設計が合理的で、パイルタイビームの施工型枠の吊上げを実現することで、パイルタイビームのコンクリート打設工事を完了させ、施工操作が便利で施工手順が少なく、施工の使いまわし型枠の使用周期が短く、機械的構成要件が低く、投入コストが低く、水中底版コンクリートの打込みによる河川汚染などの問題を避け、橋梁水面パイルタイビームの施工に効果的に適応できる橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置及びその施工方法に欠けている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、設計が合理的で、パイルタイビームの施工型枠の吊上げを実現することで、パイルタイビームのコンクリート打設工事を完了させ、施工操作が便利で施工手順が少なく、施工の使いまわし型枠の使用周期が短く、機械的構成要件が低く、投入コストが低く、水中底版コンクリートの打込みによる河川汚染などの問題を避け、橋梁水面パイルタイビームの施工に効果的に適応できる橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置及びその施工方法を提供することを、その技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的課題を解決するため、本発明が採用する技術的手段としては、橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置であって、作業構台上に設けられた吊り点支持体と、前記吊り点支持体と連結する耐荷機構と、前記耐荷機構に設けられたパイルタイビーム用木製型枠とを備え、前記吊り点支持体と前記耐荷機構との間に吊り上げ部材が設けられ、
前記耐荷機構は、吊り点支持体の下に設けられた複数の下縦梁と、複数の前記下縦梁に設けられた複数のベアリングビームとを備え、前記パイルタイビーム用木製型枠はベアリングビームに設けられた角材と、角材に敷設された竹合板とを備え、
前記吊り上げ部材は、前記吊り点支持体と前記下縦梁との間に貫設された吊り具と、吊り具を嵌め込み、前記吊り点支持体に位置する上調整ナットと、吊り具を嵌め込み、前記下縦梁の底部に位置する下ロックナットとを備え、前記上調整ナットを締め込むことによって前記耐荷機構を昇降させることを特徴とする。
【0006】
上記橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置において、前記作業構台は、複数列配置された鋼管杭と、複数列の前記鋼管杭に架設された連結梁と、前記連結梁に架設されたベイリービームとを備え、複数列の前記鋼管杭は橋梁の横方向に沿って配置され、各列の前記鋼管杭が橋梁の縦方向に沿って延びて配置された複数の鋼管杭を備え、橋脚杭基礎の両側に位置する鋼管杭間隔は隣り合う他の2本の鋼管杭間隔より大きく、
前記連結梁は、複数の前記鋼管杭の頂部に連結され、前記ベイリービームの数は複数組であり、複数組の前記ベイリービームは連結梁の長手方向に沿って配置され、各組の前記ベイリービームは鋼管杭の両側に位置するベイリービームを備え、ベイリービームは橋梁の横方向に沿って配置され、
前記ベイリービームの頂部には、ベイリービームの長手方向に沿って配置された複数の支持梁が設けられ、複数の前記支持梁の頂部にはI形鋼が設けられ、前記I形鋼の数は複数であり、複数の前記I形鋼は支持梁の長手方向に沿って配置され、前記I形鋼の長手方向がベイリービームの長手方向と一致し、前記I形鋼に歩み板が設けられ、前記歩み板の一側に保護囲いが設けられることを特徴とする。
【0007】
上記橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置において、前記吊り点支持体は、橋脚杭基礎の両側に設けられた第1吊り点支持体と第2吊り点支持体とを備え、前記第1吊り点支持体と第2吊り点支持体との間の間隔は橋脚杭基礎の外径より大きく、
前記第1吊り点支持体及び第2吊り点支持体の数は、どちらも複数かつ1対1に対応し、複数の前記第1吊り点支持体は第1組のベイリービームに配置され、複数の前記第2吊り点支持体は第2組のベイリービームに配置され、前記第1組のベイリービーム及び前記第2組のベイリービームは橋脚杭基礎の両側に位置することを特徴とする。
【0008】
上記橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置において、前記下縦梁は、2つの橋脚杭基礎間に配置された中間下縦梁と、橋脚杭基礎の外側に配置された外部下縦梁とを備え、前記中間下縦梁の数は複数であり、隣り合う2つの前記中間下縦梁の間隔は0.5m~1m、隣り合う2つの前記外部下縦梁の間隔は0.2m~0.5mであり、
前記ベアリングビームは、第1ベアリングビームと、第2ベアリングビームと、第3ベアリングビームとを備え、前記第1ベアリングビーム、第2ベアリングビーム及び第3ベアリングビームの長さはいずれも橋梁の横方向に沿って配置され、前記第1ベアリングビームと第3ベアリングビームは橋脚杭基礎に関して対称に配置され、前記第1ベアリングビームと第3ベアリングビームとの間の距離は橋脚杭基礎の外径より大きく、
前記第2ベアリングビームは、2つの橋脚杭基礎間に設けられ、複数の中間下縦梁に位置する第2中間ベアリングビームと、橋脚杭基礎の外側に配置され、外部下縦梁に位置する第2外部ベアリングビームとを備え、前記第2外部ベアリングビームの橋脚杭基礎に近い端と橋脚杭基礎の外側面との間に隙間が設けられ、前記第2中間ベアリングビームの両端が橋脚杭基礎の外側面近くまで延びることを特徴とする。
【0009】
上記橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置において、前記吊り点支持体に上スチールベースプレートが設けられ、前記下縦梁の底部に下スチールベースプレートが設けられ、前記吊り具が上調整ナット、上スチールベースプレート、前記吊り点支持体、下縦梁、下スチールベースプレート及び下ロックナットを順次挿通することを特徴とする。
【0010】
上記橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置において、前記下縦梁の両端に防護柵が設けられ、隣り合う2つの防護柵間に防護連結棒が貫設され、前記防護連結棒の長手方向が2つの橋脚杭基礎の横方向と一致することを特徴とする。
【0011】
なお、本発明は、ステップが簡単で、設計が合理的で施工が便利な橋梁水面パイルタイビームの施工方法を開示し、前記方法は、以下のステップを含み、
ステップ1:施工前の準備
ステップ101:2つの橋脚杭基礎位置に基づき、2つの橋脚杭基礎上にあるI形鋼、歩み板及びベイリービームを撤去し、ここで橋脚杭基礎両側に位置する鋼管杭間隔は、隣り合う他の2本の鋼管杭間隔より大きく、
ステップ102:橋脚杭基礎両側に位置するベイリービームを第1組のベイリービーム及び第2組のベイリービームとし、ここで第1組のベイリービーム及び第2組のベイリービームはどちらも鋼管杭の両側に位置するベイリービームを備え、ベイリービームは2つの橋脚杭基礎の横方向に沿って配置され、
ステップ2:吊上げ装置の設置
ステップ201:第1組のベイリービームに複数の第1吊り点支持体を取り付け、第2組のベイリービームに複数の第2吊り点支持体を取り付け、ここで第1吊り点支持体と第2吊り点支持体との間の間隔は橋脚杭基礎の外径より大きく、第1吊り点支持体と第2吊り点支持体は橋脚杭基礎に関して対称に配置され、
ステップ202:各第1吊り点支持体と第2吊り点支持体内に吊り具を貫設し、吊り具が前記第1吊り点支持体と第2吊り点支持体を挿通する上部に上調整ナットを取り付け、
ステップ203:各第1吊り点支持体及び第2吊り点支持体の下に下縦梁を設け、吊り具の下部が下縦梁を挿通し、下ロックナットを取り付け、
ステップ204:下縦梁にベアリングビームの取り付け
ステップ3:ベアリングビームの一次吊り起し
上調整ナットを締め、吊り具の下部が上昇することにより、ベアリングビームの頂部をパイルタイビームの施工に要求される標高に移動するまで、下縦梁及びベアリングビームを上向きに移動させ、上調整ナットの締める過程で第1吊り点支持体と第2吊り点支持体が貼合され、
ステップ4:パイルタイビーム用木製型枠の取り付け
ステップ401:2つの橋脚杭基礎間のベアリングビームに複数の角材を取り付け、ここで複数の前記角材はベアリングビームの長手方向に沿って配置され、角材の長さが橋脚杭基礎の外径より大きく、
ステップ402:複数の角材に竹合板を取り付け、ここで竹合板の長手方向はベアリングビームの長手方向と一致し、竹合板の幅が角材の長さと同じであり、
ステップ5:橋脚杭基礎鉄筋籠及びパイルタイビーム鉄筋籠の結束
ステップ501:打設して形成された橋脚杭基礎の頂部の間にパイルタイビーム鉄筋籠を結束し、
ステップ502:橋脚杭基礎の頂部の設計標高まで、打設して形成された橋脚杭基礎の頂部で橋脚杭基礎鉄筋籠を結束し続け、ここでパイルタイビーム鉄筋籠と橋脚杭基礎鉄筋籠を一体に緊結させ、
ステップ6:ベアリングビーム及びパイルタイビーム用木製型枠の二次吊り起し
上調整ナットを締め、吊り具の下部が上昇することにより、引き続き上向きに移動するベアリングビームの高さが下向きのたわみの設定値を満たすまで、下縦梁、ベアリングビームとパイルタイビーム用木製型枠を上向きに移動させ、ここで上調整ナットの締める過程で第1吊り点支持体と第2吊り点支持体が貼合され、
ステップ7:橋脚杭基礎鋼製型枠とパイルタイビーム側部鋼製型枠の取り付け及びコンクリートの打設
ステップ701:竹合板に2つのパイルタイビーム側部鋼製型枠を対称的に取り付け、2つのパイルタイビーム側部鋼製型枠の頂部にパイルタイビーム頂部鋼製型枠を取り付けることで、パイルタイビーム型枠の取り付けを完了し、ここで2つの前記パイルタイビーム側部鋼製型枠の間隔はパイルタイビーム幅の設計要求を満たし、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠が竹合板の長さに沿って配置され、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠と竹合板は垂直に配置され、パイルタイビーム頂部鋼製型枠とパイルタイビーム側部鋼製型枠とパイルタイビーム鉄筋籠との間に隙間が設けられ、
ステップ702:打設して形成された橋脚杭基礎の頂部を橋脚杭基礎鋼製型枠で外嵌し、ここで前記橋脚杭基礎鋼製型枠上の前記パイルタイビーム鉄筋籠に近い位置に開口部が設けられ、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠及びパイルタイビーム頂部鋼製型枠の両端は前記橋脚杭基礎鋼製型枠の外側壁まで延び、
ステップ703:コンクリートが設計強度の100%に達するまで、パイルタイビーム型枠及び橋脚杭基礎鋼製型枠にコンクリートを打設し、橋梁水面パイルタイビームの施工を完了し、パイルタイビーム型枠、橋脚杭基礎鋼製型枠及び吊上げ装置を取り外すことを特徴とする。
【0012】
上記橋梁水面パイルタイビームの施工方法において、ステップ202に記載の第1吊り点支持体及び第2吊り点支持体に上スチールベースプレートを設け、前記吊り具の上端が上スチールベースプレートを挿通し、前記上調整ナットが上スチールベースプレートと貼合し、前記吊り具の頂部が上調整ナットの頂部より高く、
ステップ203に記載の下縦梁の底部に下スチールベースプレートを設け、前記吊り具の下部は下スチールベースプレートを挿通し、前記下ロックナットは下スチールベースプレートと貼合し、前記吊り具の底部が下ロックナットの底部より低く、
ステップ301内のパイルタイビーム施工要求標高とは、パイルタイビーム施工設計標高から、角材と竹合板の総厚みを差し引いたものを意味し、
ステップ6に記載の下向きのたわみ設定値の値域は、1.5cm~2.5cmであることを特徴とする。
【0013】
上記橋梁水面パイルタイビームの施工方法において、ステップ203における各第1吊り点支持体及び第2吊り点支持体の下に下縦梁を設け、具体的な過程:
ステップ2031:2つの橋脚杭基礎間に位置する各第1吊り点支持体及び第2吊り点支持体の真下に複数の中間下縦梁を配置し、ここで隣り合う2つの前記中間下縦梁の間隔は0.5m~1mであり、
ステップ2033:橋脚杭基礎の外側に位置する各第1吊り点支持体及び第2吊り点支持体の真下に複数の外部下縦梁を配置し、ここで隣り合う2つの前記外部下縦梁の間隔は、0.2m~0.5mであり、外部下縦梁及び中間下縦梁の一端は、第1吊り点支持体の橋脚杭基礎から離れた端と面一であり、外部下縦梁及び中間下縦梁の他端は第2吊り点支持体の橋脚杭基礎から離れた端と面一であることを特徴とする。
【0014】
上記橋梁水面パイルタイビームの施工方法において、ステップ204で下縦梁にベアリングビームを取り付けの具体的な過程:
ステップ2041:複数の中間下縦梁及び複数の外部下縦梁に第1ベアリングビーム及び第3ベアリングビームを取り付け、ここで前記第1ベアリングビーム及び第3ベアリングビームが橋脚杭基礎に関して対称に配置され、前記第1ベアリングビームと第3ベアリングビームとの間隔は、橋脚杭基礎の外径より大きく、
ステップ2042:複数の中間下縦梁に第2中間ベアリングビームを取り付け、複数の外部下縦梁に第2外部ベアリングビームを取り付け、ここで前記第2外部ベアリングビームの橋脚杭基礎に近い端と橋脚杭基礎の外側面との間に隙間を設け、前記第2中間ベアリングビームの両端が橋脚杭基礎の外側面近くまで延び、第2中間ベアリングビームと第2外部ベアリングビームとが第2ベアリングビームを構成し、前記第1ベアリングビーム、第2ベアリングビーム及び第3ベアリングビームの長さは均しく橋梁の横方向に沿って配置され、第2ベアリングビームは第1ベアリングビームと第3ベアリングビームを結ぶ線の中心に位置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
従来技術と比較して、本発明は次の利点を有し、
1、構造が単純で、設計が合理的で施工に便利で、投入コストも低い。
【0016】
2、採用される吊り点支持体は、作業構台に位置し、吊り具の設置を容易にし、吊り具の上端に支持を提供し、また上調整ナットの制限を容易にすることで、上調整ナットの締め付けを実現し、上調整ナットの昇降移動を防ぐ。
【0017】
3、採用される吊り上げ部材は、吊り具と、上調整ナットと、下ロックナットとを備え、下ロックナットを介して、前記上調整ナットを締めることで吊り具の下部を昇降させ、下ロックナットを介して前記耐荷機構を吊り具上に取り付けることで、吊り具の下部の昇降により前記耐荷機構を昇降させる。
【0018】
4、採用される耐荷機構は、下縦梁と、ベアリングビームとを備え、下縦梁を設け、下縦梁は吊り点支持体の真下に位置するため、吊り具を介して下縦梁と吊り点支持体との連結を容易にし、ベアリングビームを設け、かつ複数の前記下縦梁に位置し、ベアリングビームの長手方向を2つの橋脚杭基礎の横方向と一致させることで、パイルタイビーム用木製型枠の取り付けに便利である。
【0019】
5、採用される上調整ナットは、吊り具を嵌め込み、前記吊り点支持体に位置し、上調整ナットの回転運動を吊り具の昇降移動に変換させ、吊り具の昇降によりベアリングビーム上のパイルタイビーム用木製型枠を昇降させ、パイルタイビーム用木製型枠の高さを正確に調整でき、かつ調整部材は単純で、機械的構成要件が低くさせ、投入コストも低い。
【0020】
6、採用される橋梁水面パイルタイビームの施工方法のステップは、簡単で、実現も便利で操作も簡単で、橋梁水面パイルタイビームの施工精度を確保する。
【0021】
7、採用される橋梁水面パイルタイビームの施工方法の操作は、簡単で使用効果も良好で、まず施工前の準備であり、次に吊上げ装置を設置し、その後吊上げ装置を介してベアリングビームを一次吊り起し、そしてパイルタイビーム用木製型枠を取り付け、その後橋脚杭基礎鉄筋籠とパイルタイビーム鉄筋籠を結束し、この後吊上げ装置を介してベアリングビーム及びパイルタイビーム用木製型枠を二次吊り起し、最後に橋脚杭基礎鋼製型枠とパイルタイビーム側部鋼製型枠の取り付け及びコンクリートの打設を行い、コンクリートが設計強度の100%に達するまで、橋梁水面パイルタイビームの施工が完了する。
【0022】
要するに、本発明は、設計が合理的で、パイルタイビームの施工型枠の吊上げを実現することで、パイルタイビームのコンクリート打設工事を完了させ、施工操作が便利で施工手順が少なく、施工の使いまわし型枠の使用周期が短く、機械的構成要件が低く、投入コストが低く、水中底版コンクリートの打込みによる河川汚染などの問題を避け、橋梁水面パイルタイビームの施工に効果的に適応できる。
【0023】
以下、図面及び実施例を参照しつつ、本発明の技術的手段をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の橋梁水面パイルタイビーム吊上げ装置の概略構成図である。
【
図2】本発明の耐荷機構と吊り点支持体の概略位置図である。
【
図3】本発明の橋梁水面パイルタイビームの施工方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1及び
図2に示す橋梁水面パイルタイビーム的吊上げ装置は、橋梁水面パイルタイビームの吊上げ装置であって、作業構台1上に設けられた吊り点支持体と、前記吊り点支持体と連結する耐荷機構と、前記耐荷機構に設けられたパイルタイビーム用木製型枠とを備え、前記吊り点支持体と前記耐荷機構との間に吊り上げ部材が設けられ、
前記耐荷機構は、吊り点支持体の下に設けられた複数の下縦梁4と、複数の前記下縦梁4に設けられた複数のベアリングビーム5とを備え、前記パイルタイビーム用木製型枠はベアリングビーム5に設けられた角材6と、角材6に敷設された竹合板7とを備え、
前記吊り上げ部材は、前記吊り点支持体と前記下縦梁4との間に貫設された吊り具8と、吊り具8を嵌め込み、前記吊り点支持体に位置する上調整ナット10と、吊り具8を嵌め込み、前記下縦梁4の底部に位置する下ロックナット12とを備え、前記上調整ナット10を締め込むことによって前記耐荷機構を昇降させる。
【0026】
本実施例において、前記作業構台1は、複数列配置された鋼管杭と、複数列の前記鋼管杭に架設された連結梁1-2と、前記連結梁1-2に架設されたベイリービームとを備え、複数列の前記鋼管杭1-1は橋梁の横方向に沿って配置され、各列の前記鋼管杭が橋梁の縦方向に沿って延びて配置された複数の鋼管杭1-1を備え、橋脚杭基礎3の両側に位置する鋼管杭1-1間隔は隣り合う他の2本の鋼管杭1-1間隔より大きく、
前記連結梁1-2は、複数の前記鋼管杭1-1の頂部に連結され、前記ベイリービームの数は複数組であり、複数組の前記ベイリービームは連結梁1-2の長手方向に沿って配置され、各組の前記ベイリービームは鋼管杭1-1の両側に位置するベイリービーム1-3を備え、ベイリービーム1-3は橋梁の横方向に沿って配置され、
前記ベイリービーム1-3の頂部には、ベイリービーム1-3の長手方向に沿って配置された複数の支持梁1-4が設けられ、複数の前記支持梁1-4の頂部にはI形鋼1-6が設けられ、前記I形鋼1-6の数は複数であり、複数の前記I形鋼1-6は支持梁1-4の長手方向に沿って配置され、前記I形鋼1-6の長手方向がベイリービーム1-3の長手方向と一致し、前記I形鋼1-6に歩み板1-5が設けられ、前記歩み板1-5の一側に保護囲い1-7が設けられる。
【0027】
本実施例において、前記吊り点支持体は、橋脚杭基礎3の両側に設けられた第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2とを備え、前記第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2との間の間隔は橋脚杭基礎3の外径より大きく、
前記第1吊り点支持体2-1及び第2吊り点支持体2-2の数は、どちらも複数かつ1対1に対応し、複数の前記第1吊り点支持体2-1は第1組のベイリービームに配置され、複数の前記第2吊り点支持体2-2は第2組のベイリービームに配置され、前記第1組のベイリービーム1-3及び前記第2組のベイリービームは橋脚杭基礎3の両側に位置する。
【0028】
本実施例において、前記下縦梁4は、2つの橋脚杭基礎3間に配置された中間下縦梁4-1と、橋脚杭基礎3の外側に配置された外部下縦梁4-2とを備え、前記中間下縦梁4-1の数は複数であり、隣り合う2つの前記中間下縦梁4-1の間隔は0.5m~1m、隣り合う2つの前記外部下縦梁4-2の間隔は0.2m~0.5mであり、
前記ベアリングビーム5は、第1ベアリングビーム5-1と、第2ベアリングビーム5-2と、第3ベアリングビーム5-3とを備え、前記第1ベアリングビーム5-1、第2ベアリングビーム5-2及び第3ベアリングビーム5-3の長さはいずれも橋梁の横方向に沿って配置され、前記第1ベアリングビーム5-1と第3ベアリングビーム5-3は橋脚杭基礎3に関して対称に配置され、前記第1ベアリングビーム5-1と第3ベアリングビーム5-3との間の距離は橋脚杭基礎3の外径より大きく、
前記第2ベアリングビーム5-2は、2つの橋脚杭基礎3間に設けられ、複数の中間下縦梁4-1に位置する第2中間ベアリングビームと、橋脚杭基礎3の外側に配置され、外部下縦梁4-2に位置する第2外部ベアリングビーム5とを備え、前記第2外部ベアリングビームの橋脚杭基礎3に近い端と橋脚杭基礎3の外側面との間に隙間が設けられ、前記第2中間ベアリングビームの両端が橋脚杭基礎3の外側面近くまで延びる。
【0029】
本実施例において、前記吊り点支持体に上スチールベースプレート9が設けられ、前記下縦梁4の底部に下スチールベースプレート11が設けられ、前記吊り具8が上調整ナット10、上スチールベースプレート9、前記吊り点支持体、下縦梁4、下スチールベースプレート11及び下ロックナット12を順次挿通する。
【0030】
本実施例において、前記下縦梁4の両端に防護柵13が設けられ、隣り合う2つの防護柵13間に防護連結棒14が貫設され、前記防護連結棒14の長手方向が2つの橋脚杭基礎3の横方向と一致する。
【0031】
本実施例において、吊り具8は、φ25の仕上げ圧延鉄筋である。
【0032】
本実施例において、吊り点支持体は、作業構台1に位置し、吊り具8の設置を容易にし、吊り具8の上端に支持を提供し、また上調整ナット10の制限を容易にすることで、上調整ナット10の締め付けを実現し、上調整ナット10の昇降移動を防ぐ。
【0033】
本実施例において、吊り上げ部材は、吊り具8と、上調整ナット10と、下ロックナット12とを備え、下ロックナット12を介して、前記上調整ナット10を締めることで前記耐荷機構を昇降させ、下ロックナット12を介して前記耐荷機構を吊り具8上に取り付けることで、吊り具8の昇降により前記耐荷機構を昇降させる。
【0034】
本実施例において、耐荷機構は、下縦梁4と、ベアリングビーム5とを備え、下縦梁4を設け、下縦梁4は吊り点支持体の下に位置するため、吊り具8を介して下縦梁4と吊り点支持体との連結を容易にし、ベアリングビーム5を設け、かつ複数の前記下縦梁4に位置し、ベアリングビーム5の長手方向を2つの橋脚杭基礎3の横方向と一致させることで、パイルタイビーム用木製型枠の取り付けに便利である。
【0035】
本実施例において、上調整ナット10は、吊り具8を嵌め込み、前記吊り点支持体に位置し、上調整ナット10の回転運動を吊り具8の昇降移動に変換させ、吊り具8の昇降によりベアリングビーム5上のパイルタイビーム用木製型枠を昇降させ、パイルタイビーム用木製型枠の高さを正確に調整でき、かつ調整部材は単純で、機械的構成要件が低くさせ、投入コストも低い。
【0036】
本実施例において、設けられた吊り点支持体は、橋脚杭基礎3の両側に設けられた第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2とを備え、第1に、前記第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2との間に隙間を形成するためであり、かつ前記第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2との間の間隔は橋脚杭基礎3の外径より大きいことで、施工の上部空間の開きに便利で、下縦梁4及び型枠の上下垂直吊り上げのために作業条件を提供する。第2に、下縦梁4の両端に適応させるためであり、下縦梁4の両端の連結を介して、下縦梁4の取り付けの安定性を向上させる。
【0037】
本実施例において、設けられたベアリングビーム5は、第1ベアリングビーム5-1と、第2ベアリングビーム5-2と、第3ベアリングビーム5-3とを備え、ベアリングビームの断面寸法を小さくするため、材料代を節省し操作性方面において、断面が小さいため下縦梁4の自重を軽減し、手作業による調整に便利で、人員及びクレーンの配置も減らす。
【0038】
本実施例において、橋脚杭基礎3の両側に位置する鋼管杭1-1の間隔は、隣り合う他の2つの鋼管杭1-1の間隔より大きく、橋脚杭基礎3の頂部からベイリービーム1-3、I形鋼1-6及び歩み板1-5を撤去するため、パイルタイビームの上部空間を留保し、吊上げ装置の設置、前記耐荷機構及びパイルタイビーム用木製型枠全体の吊り上げのために同時実施の条件を提供し、水上作業から構台作業に変わり、効果を向上させ、施工工期を短縮させる。
【0039】
図3に示す橋梁水面パイルタイビームの施工方法は、以下のステップを含み、
ステップ1:施工前の準備
ステップ101:2つの橋脚杭基礎3位置に基づき、2つの橋脚杭基礎3上にあるI形鋼1-6、歩み板1-5及びベイリービーム1-3を撤去し、ここで橋脚杭基礎3両側に位置する鋼管杭1-1間隔は、隣り合う他の2本の鋼管杭1-1間隔より大きく、
ステップ102:橋脚杭基礎3両側に位置するベイリービーム1-3を第1組のベイリービーム及び第2組のベイリービームとし、ここで第1組のベイリービーム及び第2組のベイリービームはどちらも鋼管杭1-1の両側に位置するベイリービーム1-3を備え、ベイリービーム1-3は2つの橋脚杭基礎3の横方向に沿って配置され、
ステップ2:吊上げ装置の設置
ステップ201:第1組のベイリービームに複数の第1吊り点支持体2-1を取り付け、第2組のベイリービームに複数の第2吊り点支持体2-2を取り付け、ここで第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2との間の間隔は橋脚杭基礎3の外径より大きく、第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2は橋脚杭基礎3に関して対称に配置され、
ステップ202:各第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2内に吊り具8を貫設し、吊り具8が前記第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2を挿通する上部に上調整ナット10を取り付け、
ステップ203:各第1吊り点支持体2-1及び第2吊り点支持体2-2の下に下縦梁4を設け、吊り具8の下部が下縦梁4を挿通し、下ロックナット12を取り付け、
ステップ204:下縦梁4にベアリングビーム5の取り付け、
ステップ3:ベアリングビーム5の一次吊り起し
上調整ナット10を締め、吊り具8の下部が上昇することにより、ベアリングビーム5の頂部をパイルタイビームの施工に要求される標高に移動するまで、下縦梁4及びベアリングビーム5を上向きに移動させ、上調整ナット10の締める過程で第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2が貼合され、
ステップ4:パイルタイビーム用木製型枠の取り付け
ステップ401:2つの橋脚杭基礎3間のベアリングビーム5に複数の角材6を取り付け、ここで複数の前記角材6はベアリングビーム5の長手方向に沿って配置され、角材6の長さが橋脚杭基礎3の外径より大きく、
ステップ402:複数の角材6に竹合板7を取り付け、ここで竹合板7の長手方向はベアリングビーム5の長手方向と一致し、竹合板7の幅が角材6の長さと同じであり、
ステップ5:橋脚杭基礎鉄筋籠及びパイルタイビーム鉄筋籠の結束
ステップ501:打設して形成された橋脚杭基礎3の頂部の間にパイルタイビーム鉄筋籠を結束し、
ステップ502:、橋脚杭基礎3の頂部の設計標高まで、打設して形成された橋脚杭基礎3の頂部で橋脚杭基礎鉄筋籠を結束し続け、ここでパイルタイビーム鉄筋籠と橋脚杭基礎鉄筋籠を一体に緊結させ、
ステップ6:ベアリングビーム5及びパイルタイビーム用木製型枠の二次吊り起し
上調整ナット10を締め、吊り具8の下部が上昇することにより、引き続き上向きに移動するベアリングビーム5の高さが下向きのたわみの設定値を満たすまで、下縦梁4、ベアリングビーム5とパイルタイビーム用木製型枠を上向きに移動させ、ここで上調整ナット10の締める過程で第1吊り点支持体2-1と第2吊り点支持体2-2が貼合され、
ステップ7:橋脚杭基礎鋼製型枠とパイルタイビーム側部鋼製型枠の取り付け及びコンクリートの打設
ステップ701:竹合板7に2つのパイルタイビーム側部鋼製型枠を対称的に取り付け、2つのパイルタイビーム側部鋼製型枠の頂部にパイルタイビーム頂部鋼製型枠を取り付けることで、パイルタイビーム型枠の取り付けを完了し、ここで2つの前記パイルタイビーム側部鋼製型枠の間隔はパイルタイビーム幅の設計要求を満たし、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠が竹合板7の長さに沿って配置され、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠と竹合板7は垂直に配置され、パイルタイビーム頂部鋼製型枠とパイルタイビーム側部鋼製型枠とパイルタイビーム鉄筋籠との間に隙間が設けられ、
ステップ702:打設して形成された橋脚杭基礎3の頂部を橋脚杭基礎鋼製型枠で外嵌し、ここで前記橋脚杭基礎鋼製型枠上の前記パイルタイビーム鉄筋籠に近い位置に開口部が設けられ、前記パイルタイビーム側部鋼製型枠及びパイルタイビーム頂部鋼製型枠の両端は前記橋脚杭基礎鋼製型枠の外側壁まで延び、
ステップ703:コンクリートが設計強度の100%に達するまで、パイルタイビーム型枠及び橋脚杭基礎鋼製型枠にコンクリートを打設し、橋梁水面パイルタイビームの施工を完了し、パイルタイビーム型枠、橋脚杭基礎鋼製型枠及び吊上げ装置を取り外す。
【0040】
本実施例において、ステップ202に記載の第1吊り点支持体2-1及び第2吊り点支持体2-2に上スチールベースプレート9を設け、前記吊り具8の上端が上スチールベースプレート9を挿通し、前記上調整ナット10が上スチールベースプレート9と貼合し、前記吊り具8の頂部が上調整ナット10の頂部より高く、
ステップ203に記載の下縦梁4の底部に下スチールベースプレート11を設け、前記吊り具8の下部は下スチールベースプレート11を挿通し、前記下ロックナット12は下スチールベースプレート11と貼合し、前記吊り具8の底部が下ロックナット12の底部より低く、
ステップ301内のパイルタイビーム施工要求標高とは、パイルタイビーム施工設計標高から、角材と竹合板の総厚みを差し引いたものを意味し、
ステップ6に記載の下向きのたわみ設定値の値域は、1.5cm~2.5cmである。
【0041】
本実施例において、ステップ203における各第1吊り点支持体2-1及び第2吊り点支持体2-2の下に下縦梁4を設け、具体的な過程:
ステップ2031:2つの橋脚杭基礎3間に位置する各第1吊り点支持体2-1及び第2吊り点支持体2-2の真下に複数の中間下縦梁4-1を配置し、ここで隣り合う2つの前記中間下縦梁4-1の間隔は0.5m~1mであり、
ステップ2033:橋脚杭基礎3の外側に位置する各第1吊り点支持体2-1及び第2吊り点支持体2-2の真下に複数の外部下縦梁4-2を配置し、ここで隣り合う2つの前記外部下縦梁4-2の間隔は、0.2m~0.5mであり、外部下縦梁4-2及び中間下縦梁4-1の一端は、第1吊り点支持体2-1の橋脚杭基礎3から離れた端と面一であり、外部下縦梁4-2及び中間下縦梁4-1の他端は第2吊り点支持体2-2の橋脚杭基礎3から離れた端と面一である。
【0042】
本実施例において、ステップ204で下縦梁4にベアリングビーム5を取り付けの具体的な過程:
ステップ2041:複数の中間下縦梁4-1及び複数の外部下縦梁4-2に第1ベアリングビーム5-1及び第3ベアリングビーム5-3を取り付け、ここで前記第1ベアリングビーム5-1及び第3ベアリングビーム5-3が橋脚杭基礎3に関して対称に配置され、前記第1ベアリングビーム5-1と第3ベアリングビーム5-3との間隔は、橋脚杭基礎3の外径より大きく、
ステップ2042:複数の中間下縦梁4-1に第2中間ベアリングビーム5を取り付け、複数の外部下縦梁4-2に第2外部ベアリングビーム5を取り付け、ここで前記第2外部ベアリングビーム5の橋脚杭基礎3に近い端と橋脚杭基礎3の外側面との間に隙間を設け、前記第2中間ベアリングビーム5の両端が橋脚杭基礎3の外側面近くまで延び、第2中間ベアリングビーム5と第2外部ベアリングビーム5とが第2ベアリングビーム5-2を構成し、前記第1ベアリングビーム5-1、第2ベアリングビーム5-2及び第3ベアリングビーム5-3の長さは均しく橋梁の横方向に沿って配置され、第2ベアリングビーム5-2は第1ベアリングビーム5-1と第3ベアリングビーム5-3を結ぶ線の中心に位置する。
【0043】
本実施例において、ステップ703における設計強度は、C15、C20、C30或いはC40を取る。実際に使用する時、具体的な施工設計要件に基づいて調整することもできる。
【0044】
本実施例において、さらにコンクリートの強度が10Mpaに達した時、パイルタイビーム側部鋼製型枠及びパイルタイビーム頂部鋼製型枠を取り外すことができ、コンクリートが設計強度の100%に達した時、橋脚杭基礎鋼製型枠を取り外し、上調整ナット10を逆に回転すると、吊り具8の下部が下降して下縦梁4、ベアリングビーム5及びパイルタイビーム用木製型枠を下降させ、その後吊り具を取り外す。
【0045】
本実施例において、実際の使用時、特筆すべきことは、橋梁水面パイルタイビームの底部が水面より高い。
【0046】
本実施例において、実際の使用時、特筆すべきことは、前記角材6と竹合板7が2つの橋脚杭基礎3の間に位置し、2つの橋脚杭基礎3が橋梁の横方向に沿って配置される。
【0047】
要するに、本発明は、設計が合理的で、パイルタイビームの施工型枠の吊上げを実現することで、パイルタイビームのコンクリート打設工事を完了させ、施工操作が便利で施工手順が少なく、施工の使いまわし型枠の使用周期が短く、機械的構成要件が低く、投入コストが低く、水中底版コンクリートの打込みによる河川汚染などの問題を避け、橋梁水面パイルタイビームの施工に効果的に適応できる。
【0048】
以上に説明するものは、本発明の好ましい実施例のみであって、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられた簡単な修正、変更及び均等な構造の変化は、本発明の技術的手段の保護範囲に収まる。
【符号の説明】
【0049】
10 上調整ナット
1 作業構台
1-1 鋼管杭
1-2 連結梁
1-3 ベイリービーム
1-4 支持梁
1-5 歩み板
1-6 I形鋼
1-7 保護囲い
11 下スチールベースプレート
12 下ロックナット
13 防護柵
14 防護連結棒
2-1 第1吊り点支持体
2-2 第2吊り点支持体
3 橋脚杭基礎
4 下縦梁
4-1 中間下縦梁
4-2 外部下縦梁
5 ベアリングビーム
5-1 第1ベアリングビーム
5-2 第2ベアリングビーム
5-3 第3ベアリングビーム
6 角材
7 竹合板
8 吊り具
9 上スチールベースプレート