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特許7602714ゲームシステム、およびゲームプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】ゲームシステム、およびゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20241212BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20241212BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20241212BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20241212BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/79
A63F13/53
A63F13/45
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022076345
(22)【出願日】2022-05-02
(62)【分割の表示】P 2020137671の分割
【原出願日】2020-08-17
(65)【公開番号】P2022093667
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100127203
【弁理士】
【氏名又は名称】奈良 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】田中 大将
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-180334(JP,A)
【文献】特開2013-172955(JP,A)
【文献】特開2015-205200(JP,A)
【文献】特開2020-115942(JP,A)
【文献】[ダンジョンストライカーG]アバターガチャ10連&神兵ガチャ10連~SSSなるか~,YouTube [online] [video],2016年11月30日,<URL:https://www.youtube.com/watch?v=K0etPA8Zv1Y>,[2024年6月6日検索]
【文献】「ダンジョンストライカーG(ダンストG)」のリセマラ方法と当たり神兵,YouTube [online] [video],2017年06月26日,<URL:https://t-gameapp.com/dungeonstrikerg-risemara/>,[2024年6月6日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,
9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを介して行われるゲーム進行を行うゲームシステムにおいて、
ユーザの操作に基づいて複数回のオブジェクトの抽選を行う抽選部と、
前記抽選の結果を報知する抽選結果演出を表示する表示部と、
前記抽選結果演出において、再抽選条件が成立した場合に再抽選範囲を指定し、前記再抽選範囲に基づいて再抽選する前記オブジェクト(以下、再抽選対象オブジェクト)を特定する特定部と、
を備え、
前記抽選部は、前記再抽選対象オブジェクトについてオブジェクトを再選択するための再抽選を実行するものであり、
前記再抽選条件は、前記抽選結果演出における巻き戻し条件であり、
前記再抽選範囲は、前記抽選結果演出を巻き戻す範囲であり、
前記ユーザの操作に基づいて送信された巻き戻し要求信号を受信する通信部をさらに備え、
前記巻き戻し条件は、前記通信部が前記巻き戻し要求信号を受信することである、
ゲームシステム。
【請求項2】
前記巻き戻す範囲は、前記ユーザの前記巻き戻す範囲の指示操作に基づいて選択される、
請求項に記載のゲームシステム。
【請求項3】
コンピュータを介して行われるゲーム進行を行うゲームシステムにおいて、
ユーザの操作に基づいて複数回のオブジェクトの抽選を行う抽選部と、
前記抽選の結果を報知する抽選結果演出を表示する表示部と、
前記抽選結果演出において、再抽選条件が成立した場合に再抽選範囲を指定し、前記再抽選範囲に基づいて再抽選する前記オブジェクト(以下、再抽選対象オブジェクト)を特定する特定部と、
を備え、
前記抽選部は、前記再抽選対象オブジェクトについてオブジェクトを再選択するための再抽選を実行するものであり、
前記再抽選条件は、前記抽選結果演出における巻き戻し条件であり、
前記再抽選範囲は、前記抽選結果演出を巻き戻す範囲であり、
前記巻き戻し条件は、前記抽選結果演出において、特定オブジェクトが含まれていないことである、
ゲームシステム。
【請求項4】
ゲーム進行を行うゲームシステムに含まれるコンピュータを、
ユーザの操作に基づいて複数回のオブジェクトの抽選を行う抽選手段、
前記抽選の結果を報知する抽選結果演出を表示する表示手段、
前記抽選結果演出において、再抽選条件が成立した場合に再抽選範囲を指定し、前記再抽選範囲に基づいて再抽選する前記オブジェクト(以下、再抽選対象オブジェクト)を特定する特定手段、
として機能させ、
前記抽選手段は、前記再抽選対象オブジェクトについてオブジェクトを再選択するための再抽選を実行するものであり、
前記再抽選条件は、前記抽選結果演出における巻き戻し条件であり、
前記再抽選範囲は、前記抽選結果演出を巻き戻す範囲であり、
前記コンピュータは、前記ユーザの操作に基づいて送信された巻き戻し要求信号を受信する通信部を備えるものであり、
前記巻き戻し条件は、前記通信部が前記巻き戻し要求信号を受信することである、
ゲームプログラム。
【請求項5】
ゲーム進行を行うゲームシステムに含まれるコンピュータを、
ユーザの操作に基づいて複数回のオブジェクトの抽選を行う抽選手段、
前記抽選の結果を報知する抽選結果演出を表示する表示手段、
前記抽選結果演出において、再抽選条件が成立した場合に再抽選範囲を指定し、前記再抽選範囲に基づいて再抽選する前記オブジェクト(以下、再抽選対象オブジェクト)を特定する特定手段、
として機能させ、
前記抽選手段は、前記再抽選対象オブジェクトについてオブジェクトを再選択するための再抽選を実行するものであり、
前記再抽選条件は、前記抽選結果演出における巻き戻し条件であり、
前記再抽選範囲は、前記抽選結果演出を巻き戻す範囲であり、
前記巻き戻し条件は、前記抽選結果演出において、特定オブジェクトが含まれていないことである、
ゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽選によってユーザに、キャラクタなどのオブジェクトを付与するゲームを提供するゲームシステムおよびゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム内で使用されるキャラクタなどのオブジェクトを抽選(ガチャ)によってユーザが獲得するゲームが知られている。特に、この抽選(ガチャ)においては、一度の契機で複数回のオブジェクトの抽選を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】特許第5981372号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のゲームよりも、さらに抽選(ガチャ)の興趣性を向上させつつユーザに抽選(ガチャ)を要求させる意欲を持たせるものが求められている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、抽選(ガチャ)の興趣性が従来よりもさらに向上したゲームシステムおよびゲームプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、コンピュータを介して行われるゲーム進行を行うゲームシステムにおいて、
ユーザの操作に基づいて数回のオブジェクトの抽選を行う抽選部と、
前記抽選の結果を報知する抽選結果演出を表示する表示部と、
前記抽選結果演出において、再抽選条件が成立した場合に再抽選範囲を指定し、前記再抽選範囲に基づいて再抽選する前記オブジェクト(以下、再抽選対象オブジェクト)を特定する定部と、
を備え、
前記抽選部は、前記再抽選対象オブジェクトについてオブジェクトを再選択するための再抽選を実行する、
ゲームシステムである。
第2の発明は、第1の発明において、前記再抽選条件は、前記抽選結果演出における巻き戻し条件であり、
前記再抽選範囲は、前記抽選結果演出を巻き戻す範囲である
【0007】
の発明は、第の発明において、前記ユーザの操作に基づいて送信された巻き戻し要求信号を受信する通信部をさらに備え、
前記巻き戻し条件は、前記通信部が前記巻き戻し要求信号を受信することである。
【0008】
の発明は、第の発明において、前記巻き戻し条件は、前記抽選結果演出において、特定オブジェクトが含まれていないことであってもよい。
【0009】
の発明は、第2~第4の発明において、前記巻き戻す範囲は、前記巻き戻し条件が成立したときから所定期間である。
【0010】
の発明は、第~第の発明において、前記巻き戻す範囲は、前記巻き戻し条件が成立したときから所定回数前の抽選回までであってもよい。
また、第7の発明は、第2または第3の発明において、前記抽選部によって選択された前記オブジェクトが、特定オブジェクトである場合、
前記巻き戻す範囲は、前記巻き戻し条件が成立したときから当該特定オブジェクトの前記抽選結果演出の表示以降の抽選回までであってもよい。
また、第8の発明は、第3の発明において、前記巻き戻す範囲は、前記ユーザの前記巻き戻す範囲の指示操作に基づいて選択されるものであることが好ましい。
また、第9の発明は、第2~第8の発明において、前記特定部は、前記巻き戻し条件が成立したときから前記巻き戻す範囲分を巻き戻した点を起算点として特定し、前記起算点の次以降に前記抽選結果演出予定であったオブジェクトを、前記再抽選対象オブジェクトとして特定することができる。
また、第10の発明は、第2、第3、第5~第8の発明において、前記抽選部によって選択された前記オブジェクトに特定オブジェクトが含まれている場合、
前記特定部は、前記巻き戻し条件が成立した場合に当該特定オブジェクトの前記抽選結果演出の次以降に前記抽選結果演出予定であったオブジェクトを、前記再抽選対象オブジェクトとして特定することができる。
また、第11の発明は、第2、第3、第5~第8の発明において、前記抽選部によって選択された前記オブジェクトに特定オブジェクトが含まれている場合、
前記特定部は、前記巻き戻し条件が成立したときから前記巻き戻す範囲分を巻き戻した点を起算点として特定し、前記起算点の次以降に前記抽選結果演出予定であったオブジェクトのうち、当該特定オブジェクト以外のオブジェクトを、前記再抽選対象オブジェクトとして特定することができる。
【0011】
12の発明は、第1~第11の発明において、前記表示部は、前記抽選部が前記複数回のオブジェクトの抽選をすべて行ったあとに、それぞれの前記抽選結果に基づいた前記抽選結果演出を順に表示することができる。
【0012】
13の発明は、第1~第11の発明において、前記抽選部は、前記複数回のオブジェクトの抽選を1回ずつ実行し、
前記表示部は、前記抽選が1回実行されるごとに前記抽選結果演出を表示することができる。
【0014】
14の発明は、ゲーム進行を行うゲームシステムに含まれるコンピュータを、
ユーザの操作に基づいて数回のオブジェクトの抽選を行う抽選手段、
前記抽選の結果を報知する抽選結果演出を表示する表示手段、
前記抽選結果演出において、再抽選条件が成立した場合に再抽選範囲を指定し、前記再抽選範囲に基づいて再抽選する前記オブジェクト(以下、再抽選対象オブジェクト)を特定する定手段、
として機能させ、
前記抽選手段は、前記再抽選対象オブジェクトについてオブジェクトを再選択するための再抽選を実行する、
ゲームプログラムである。

【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、抽選(ガチャ)の興趣性が従来よりもさらに向上したゲームシステムおよびゲームプログラムを提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施の形態におけるゲームシステムのハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。
図2】本実施の形態における抽選後のガチャ管理テーブルT1の例を示す図である。
図3】本実施の形態における巻き戻し演出を説明するための図である。
図4】本実施の形態における再抽選後のガチャ管理テーブルT1の例を示す図である。
図5】本実施の形態における抽選処理を示すフローチャートである。
図6】他の実施の形態におけるガチャ管理テーブルT1の例を示す図である。
図7】他の実施の形態におけるガチャ管理テーブルT1の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるゲームシステム1について、図1図4を参照して説明する。図1に示す本発明のゲームシステム1により、たとえば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのゲーム装置3(端末装置)においてゲームが実行される。
【0018】
本実施形態で説明されるゲームは、編成パートと戦闘パートとを含むロールプレイングゲームである。たとえば、ユーザは、1つの契機で10回行われる抽選(ガチャ)によりキャラクタなどのオブジェクトを獲得し、編成パートにおいて、ユーザと対応付けられたキャラクタのうち、ユーザの操作に基づいて制御するプレイヤキャラクタと、コンピュータによって制御されるノンプレイヤキャラクタであって、プレイヤキャラクタをサポートするサブキャラクタ(たとえば、キャラクタに追従して共闘する仲間キャラクタなど)とを組み合わせてユニット(パーティ、デッキ)を作成する。そして、戦闘パート中の各イベント(章、ストーリー)において、ユーザは、作成したユニットを操作および指示などをして仮想空間上の様々なキャラクタと出会い、戦闘を行ったり、仲間にしたり、などしつつ、所定のストーリーを軸にクエストを攻略することで進行するゲームである。
【0019】
編成パートでは、ユニットの編成のほか、所謂育成素材とされるアイテム(キャラクタ)とキャラクタを合成してキャラクタをレベルアップさせたり、所持させる武器やスキルなどを設定したりすることができる。また、ユーザは、クエストを攻略すると、キャラクタおよびサブキャラクタを含む様々なキャラクタ、育成素材またはアイテムのほか、経験値またはゲーム内通貨などを、ゲーム課題のクリア条件に合わせて獲得することができ、キャラクタを育成したり、新たに強力なユニットを作成したりして高難度のクエストに挑戦することができる。
【0020】
また、本実施形態においては、抽選で選択されるキャラクタは複数種類あり、この複数種類のキャラクタの中から1回の抽選につき1体のキャラクタが無作為に選択される。なお、抽選用の複数種類のキャラクタはあらかじめ抽選用キャラクタテーブル(図示せず)として、記憶部21に設定されている。
【0021】
<ハードウェア構成について>
図1を参照して、ゲームシステム1を実現するサーバ装置2のハードウェア構成、および、このサーバ装置2とインターネット回線などの通信ネットワーク4を介して互いに通信接続される複数のゲーム装置3のハードウェア構成について説明する。
【0022】
ゲームシステム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置3にて構成される。このゲームシステム1において、サーバ装置2と各ゲーム装置3とは所定のタイミングで相互に通信を行い、サーバ装置2から配信されたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいてゲームが進行する。
【0023】
サーバ装置2は、記憶部21にゲームプログラムおよびゲームデータを記憶している。情報処理手段201および抽選手段202は、各ゲーム装置3(アカウント)のゲームデータを管理する。サーバ装置2とゲーム装置3とは通信ネットワーク4を介して互いに通信を行う。
【0024】
ゲーム装置3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行(プレイ)するために、ゲーム装置3を介してサーバ装置2の記憶部21に記憶されたゲームプログラムおよびゲームデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。また、ゲーム装置3は、アップデート用のゲームプログラムおよびゲームデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。
【0025】
ゲーム装置3は、インストールしたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいて、ゲーム装置3にてゲーム進行を行い、これらのゲーム進行に伴うゲーム演出(ゲーム画像、音声)を液晶画面(表示部)330およびスピーカ340などに出力する。
【0026】
なお、各ゲーム装置3および各ユーザには、それぞれ異なるアカウント情報(固有の識別情報)が付与される。そして、アカウント情報ごとにID(識別符号)が付与される。
【0027】
サーバ装置2は、各ユーザのアカウント情報を管理し、各アカウントのゲーム進行状況に関するデータなどをゲーム装置3から受信して記憶部21に記憶する。
【0028】
たとえば、ゲーム装置3は、ユーザによってゲームを開始する操作が行われたとき、各ゲーム装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行い、このゲーム装置3からアカウント情報が送信される。サーバ装置2は、送信されたアカウント情報に基づいて所定の認証を行い、ゲーム装置3にゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を送信する。
【0029】
ゲーム装置3は、このアカウントのゲーム進行状況に関するデータなど受信して、ゲーム装置3にてゲーム進行を行う。また、ゲーム装置3は、ゲームの開始時のみならず、ゲーム進行の所定のタイミング(アイテム消費またはゲーム課題クリアなどのデータ更新時)でサーバ装置2にゲーム進行状況に関するデータを送信する。
【0030】
・サーバ装置2のハードウェア構成
サーバ装置2は、制御部20、記憶部21、および、ネットワークインターフェース22を備える。
【0031】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス200を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0032】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。
【0033】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)で構成される。
【0034】
記憶部21には、たとえば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータ(アカウントのゲーム進行状況に関する情報を含む)、本発明のゲームシステム1を実現するためのゲームプログラム(各イベントを実行するためのモジュールが含まれる)およびデータ、情報処理モジュール、抽選モジュール、起算点特定モジュール、ならびに、送信モジュールが記憶される。
【0035】
情報処理モジュールは、ゲーム進行に必要なデータおよび各種の信号などを各ゲーム装置3から受信するモジュールである。また、情報処理モジュールは、ゲーム装置3から送信されるアカウント情報を用いて、アカウント情報の認証を行うモジュールである。
【0036】
抽選モジュールは、記憶部21に記憶されているガチャ管理テーブルT1およびユーザ管理テーブルT2などの管理テーブルの生成および更新を行うモジュールである。なお、ガチャ管理テーブルT1の例としては、図2のようなものが挙げられる。また、このガチャ管理テーブルT1は、1回のガチャ要求に基づいて10回のガチャが実行された場合、ユーザIDごとに生成される。
【0037】
ここで、図2において、「抽選回数」は実行されるガチャにおいて何回目の抽選なのかを示す情報、「選択キャラ」は抽選で選択されたキャラクタの種類の情報、「被りフラグ」はユーザIDに関連付けられている(所謂所持している)キャラクタ(所持済オブジェクト)と同一のキャラクタが抽選で選択されたか否かを示す情報、「演出」は、抽選結果を示す抽選結果演出の種類の情報である。
【0038】
また、図2の「被りフラグ」においては、ユーザIDに関連付けられているキャラクタと同一のキャラクタが抽選で選択されなかった場合を「0」、ユーザIDに関連付けられているキャラクタと同一のキャラクタが抽選で選択された場合を「1」、として表示している。
【0039】
また、図2の「演出」の抽選結果演出の種類の情報には、抽選で選択されたキャラクタに関する特別な演出(第1パート演出)の情報(たとえば1-(1)、2-(1)などの(1)が付加されている情報)、および、キャラクタの排出結果演出(第2パート演出)の情報(図2の1-(2)、2-(2)などの(2)が付加されている情報)がある。なお、図2の「演出」の抽選結果演出の種類の情報に、キャラクタの排出結果演出の情報のみが含まれる場合、抽選で選択されたキャラクタに関する特別な演出は実行されず、スキップされた状態となることを意味する。特別な演出(第1パート演出)は、たとえば選択されたキャラクタを示す画像や、台詞の出力など、排出結果を示唆する(第2パート演出の予兆)演出である。
【0040】
ここで、抽選で選択されたキャラクタに関する特別な演出(第1パート演出)とは、たとえば、抽選で選択されたキャラクタが動く動画、または、抽選で選択されたキャラクタのセリフの音声再生である。また、キャラクタの排出結果演出(第2パート演出)とは、たとえば、抽選で選択されたキャラクタが特定できる画像の表示である。すなわち、特別な演出(第1パート演出)は、第2パート演出である排出結果を示唆する(予兆する)演出である。
【0041】
また、抽選で選択可能なキャラクタの情報のそれぞれは、各キャラクタのキャラクタ画像、能力値(図示しないが、たとえば、体力、攻撃力、防御力、魔力など)、レベル、レアリティなどの各種情報が関連付けられて、記憶部21に記憶されている。
【0042】
また、抽選モジュールは、ユーザのアカウント情報ごとに、そのアカウントのゲーム進行状況に関する情報の管理を行うモジュールである。ここでの情報とは、たとえば、ガチャ管理テーブルT1およびユーザ管理テーブルT2内のデータなどである。
【0043】
なお、ユーザ管理テーブルT2は、各ユーザに関する情報を示すデータテーブルであって、たとえば、ユーザを識別する識別情報であるユーザID、ユーザの名称であるユーザ名、ユーザが使用するプレイヤのプレイヤ名、レベル、参加中のイベントID・名称、ユーザがゲーム内で利用可能なポイント、および、ユーザがゲーム内で関連付けられている(保有している)プレイヤキャラクタ、サブキャラクタ、アイテムなどのゲーム媒体の情報を含む。
【0044】
また、抽選モジュールは、複数種類のキャラクタの中からキャラクタに関するオブジェクトを無作為に選択し、抽選結果の情報を記憶部21に記憶させるモジュールでもある。たとえば、抽選モジュールは、複数種類のキャラクタの中から1回の抽選につき1体のキャラクタを無作為に選択し、10回分の抽選結果の情報をガチャ管理テーブルT1に反映させて更新し、記憶部21に記憶させる。
【0045】
また、抽選モジュールは、後述の起算点特定モジュールによって再抽選するキャラクタ(以下、再抽選対象キャラクタ)が特定された場合、複数種類のキャラクタの中からキャラクタに関するオブジェクトを無作為に再選択し、抽選結果の情報をガチャ管理テーブルT1に反映させて更新し、記憶部21に記憶させるモジュールでもある。
【0046】
また、抽選モジュールは、前記再抽選対象キャラクタについてキャラクタを再選択するための再抽選を実行したのち、再抽選の対象とならなかったキャラクタ(再抽選を実行しなかったキャラクタ)と、再抽選を実行して選択されたキャラクタとを、ユーザの情報に対応付けて記憶部21に記憶させるモジュールでもある。すなわち、抽選モジュールは、抽選の実行によって選択されたキャラクタを記憶部に記憶し、そのキャラクタのうち再抽選対象として特定されたキャラクタ(記憶部に記憶された少なくとも一つのキャラクタ)を、その後の再抽選の実行によって選択されたキャラクタに更新する(引き直しする)。
【0047】
起算点特定モジュールは、ガチャ管理テーブルT1に基づいて実行された抽選結果演出において、通信モジュールが巻き戻し要求信号を受信したと判定したときを巻き戻し要求点とし、この巻き戻し要求点から巻き戻す範囲分を巻き戻した点を起算点として特定するモジュールである。ここで、巻き戻す範囲とは、たとえば、5秒間(300fps)をさす。
【0048】
ここで、図3に、図2のガチャ管理テーブルT1に基づいて実行された抽選結果演出の時系列図の一例を示す。図3に示したように、起算点特定モジュールによって、ゲーム装置3から巻き戻し要求信号を受信した7-(2)が巻き戻し要求点として特定された場合、巻き戻す範囲分である5秒間(300fps)さかのぼった箇所である5-(2)を起算点として特定する。
【0049】
また、起算点特定モジュールは、起算点に基づいて、再抽選対象キャラクタを特定するモジュールでもある。たとえば、起算点特定モジュールは、前記起算点の次以降に抽選結果演出を一度行ったキャラクタ(起算点から巻き戻し要求点の間に含まれるキャラクタ)および抽選結果演出を行う予定であったキャラクタ(巻き戻し要求点以降に抽選結果演出を行う予定にされていたキャラクタ。すなわち、まだ抽選結果演出を表示していないキャラクタ)を、前記再抽選対象キャラクタ(たとえば、図2の「選択キャラ」の抽選回数6回目以降のキャラクタf、g、h、i、j)として特定する。
【0050】
図3では、巻き戻し要求点が演出7-(2)の再生中のタイミングであり、起算点が演出5-(2)と特定されている。この場合、図2のように、演出7は選択キャラクタgの演出表示であり、演出5は選択キャラクタeの演出表示である。この場合、起算点以降に抽選結果演出を一度行ったキャラクタ(起算点から巻き戻し要求点の間に含まれるキャラクタ)とは、選択キャラクタf、gである。また、抽選結果演出を行う予定であったキャラクタ(巻き戻し要求点以降に抽選結果演出を行う予定にされていたキャラクタ)とは、選択キャラクタh,i,jである。そして、起算点特定モジュールは、起算点に基づいて、選択キャラクタf、g、h,i,jを再抽選対象キャラクタとして特定する。
【0051】
送信モジュールは、サーバ装置2から各ゲーム装置3に送信するゲームデータ(抽選結果の情報、巻き戻し要求点の情報、起算点の情報などを含む)の読込を行い、読み込んだデータなどの情報をゲーム装置3に送信するモジュールである。
【0052】
ネットワークインターフェース22は、サーバ装置2と各ゲーム装置3との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。
【0053】
・ゲーム装置3のハードウェア構成
ゲーム装置3には、液晶画面330、スピーカ340およびタッチパッド350が内蔵される。このゲーム装置3において、記憶媒体などから読み込んだゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。また、ゲーム装置3は、他ゲーム装置3およびサーバ装置2との間で、インターネットなどの通信ネットワーク4あるいは近距離無線通信装置を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0054】
ゲーム装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、グラフィック処理部33、オーディオ処理部34、および操作部35を備える。
【0055】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、グラフィック処理部33、オーディオ処理部34、および操作部35は、バス300を介して、制御部30に接続される。
【0056】
制御部30は、ゲーム装置3の動作を制御する。
【0057】
記憶部31は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部31には、たとえば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。また、記憶部31には、他ゲーム装置3に送信するアカウント情報、フレンドに関する情報ならびに他ゲーム装置3から受信した他のアカウント情報などが記憶される。
【0058】
ネットワークインターフェース32は、通信ネットワーク4に接続され、サーバ装置2と各ゲーム装置3との間で、またはゲーム装置3同士でデータをインターネット通信によって送受信する。
【0059】
グラフィック処理部33は、制御部30の指示に従って仮想空間および各キャラクタなどを含むゲーム画像、ガチャの抽選結果演出画像などを動画形式で描画する。グラフィック処理部33にて動画形式に描画されたゲーム画像、ガチャの抽選結果演出画像などは、ゲーム画面として液晶画面330に表示される。
【0060】
ここで、ガチャの抽選結果演出の画像としては、たとえば、図3に示したように、左側から右側に向かって抽選順に時系列で、ガチャの抽選結果演出を表示するものが挙げられる。具体的には、たとえば、図2に示したように、ガチャにおいて抽選が10回完了したあと、10回分の抽選の演出内容である図2の「演出」の各欄が更新され、各抽選回に対する演出内容が決定され、この演出内容に基づいて、図3に示したように、左側から右側に向かって抽選順に時系列で、ガチャの抽選結果演出を表示する。
【0061】
なお、図2において、3回目、4回目の抽選で選択されたキャラクタが、すでにユーザの情報に関連付けられたキャラクタであったため、「被りフラグ」が「1」となっている。この「被りフラグ」が「1」となっている場合、抽選で選択されたキャラクタに関する特別な演出は省略され、キャラクタの排出結果演出のみ実行され表示される。その他の回数の抽選において選択されたキャラクタは、ユーザの情報に関連付けられたキャラクタではないため、「被りフラグ」が「0」となっている。この「被りフラグ」が「0」となっている場合は、抽選で選択されたキャラクタに関する特別な演出の情報、および、キャラクタの排出結果演出が、順に実行され表示される。
【0062】
また、ユーザの操作に基づいて、ゲーム装置3から巻き戻し要求信号がサーバ装置2に送信された場合、グラフィック処理部33は、必要な情報を受信したゲーム装置3における制御部30の指示に従って、起算点から巻き戻し要求点までの前記抽選結果演出を逆再生する巻き戻し演出画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部33にて動画形式に描画された巻き戻し演出画像は、ゲーム画面として液晶画面330に表示される。
【0063】
オーディオ処理部34は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部34には、スピーカ340が接続される。ゲーム音声は、スピーカ340から外部へと出力される。
【0064】
操作部35は、ゲーム装置3に付属(内蔵)するタッチパッド350と接続され、操作入力に関するデータを送受信することが可能である。ユーザは、タッチパッド350に設けられたボタン等の操作子(図示略)を操作することにより、ゲーム装置3へ操作信号を入力する。
【0065】
また、タッチパッド350には、たとえば、巻き戻し操作用アイコンが表示される。この巻き戻し操作用アイコンを操作することで、巻き戻し要求を行うことができ、サーバ装置2はこの巻き戻し要求を受信すると巻き戻し要求点から起算点まで前記抽選結果演出を5秒さかのぼる処理(再抽選)を実行する。ゲーム装置3は、この巻き戻し要求に基づいて、巻き戻し要求点から起算点まで前記抽選結果演出を5秒さかのぼる(逆再生する)画像を表示し、サーバ装置2において再抽選された結果の演出を表示する。
【0066】
なお、本実施形態において、前記巻き戻し操作用アイコンなどによる巻き戻し要求の操作は、ガチャによる演出中に限る。10連ガチャであれば、1体目の演出表示が開始されてから10体目の演出表示終了までに要求(操作可能)であり、10体目の演出表示終了後は要求できないようになっている。
【0067】
<各制御部の機能的構成について>
図1を参照して、ゲームシステム1を実現するサーバ装置2の制御部20およびゲーム装置3の制御部30の機能的構成について説明する。
【0068】
・サーバ装置2の制御部20の機能的構成
サーバ装置2の制御部20は、所定のゲームプログラムを実行することにより、情報処理手段201、抽選手段202、起算点特定手段203および送信手段204として機能する。
【0069】
情報処理手段201は、ゲーム進行に必要なデータを各ゲーム装置3から受信する。また、情報処理手段201は、ゲーム装置3から送信されるアカウント情報を用いて、アカウント情報の認証を行う。
【0070】
情報処理手段201が各ゲーム装置3から受信する情報は、たとえば、ユーザまたはゲーム装置3のアカウント情報、各種の信号およびゲーム進行状況に関する情報を含む。なお、各ゲーム装置3から送信される各情報は、情報処理手段201を介して各手段に送信されるが、以下では、説明の便宜上、この点の記載を省略することがある。また、情報処理手段201は、ゲーム装置3において所定のゲーム進行が完了(たとえば、現在実行しているイベントが完了)した場合、後述するガチャ要求信号を受信可能な状態となるようにしてもよい。
【0071】
抽選手段202は、情報処理手段201を介してゲーム装置3からゲーム進行に関する各種情報を受信したか否か判定するとともに、情報処理手段201および抽選手段202などの処理結果に基づいて、記憶部21に記憶されているガチャ管理テーブルT1、および、ユーザ管理テーブルT2などの管理テーブルを更新(記憶部21において上書き記憶)する。
【0072】
たとえば、抽選手段202は、情報処理手段201を介してゲーム装置3からガチャ要求信号を受信したか否か判定する。抽選手段202は、情報処理手段201がガチャ要求信号をゲーム装置3から受信したと判定した場合、抽選手段202による抽選によってキャラクタが選択された場合、ガチャ管理テーブルT1における各種情報(選択されたキャラクタの種類の情報、被りフラグの情報、演出の種類の情報)を、ガチャにおける各抽選回数に関連付けて更新し、記憶部21に記憶させる。
【0073】
また、抽選手段202は、情報処理手段201を介してゲーム装置3からガチャ要求信号を受信したか否か判定する。抽選手段202は、情報処理手段201がガチャ要求信号をゲーム装置3から受信したと判定した場合、抽選手段202による抽選によってキャラクタが選択され、抽選結果が確定した場合、そのキャラクタの情報を該当するユーザのユーザ管理テーブルT2に関連付けて更新し記憶部21に記憶させる。
【0074】
また、抽選手段202は、後述の起算点特定手段203によって再抽選対象キャラクタが特定された場合、この再抽選対象キャラクタに代えて、複数種類のキャラクタの中からキャラクタに関するオブジェクトを無作為に再選択し、再抽選の結果の情報をガチャ管理テーブルT1に反映させて更新し、記憶部21に記憶させる。
【0075】
また、抽選手段202は、前記再抽選対象キャラクタについてキャラクタを再選択するための再抽選を実行したのち、再抽選を実行しなかったキャラクタと、再抽選を実行して選択されたキャラクタとを、そのキャラクタの情報を該当するユーザのユーザ管理テーブルT2に対応付けて記憶部21に記憶させる。
【0076】
また、抽選手段202は、アカウント情報ごとに、そのアカウントのゲーム進行状況に関する情報を管理する。
【0077】
また、抽選手段202は、情報処理手段201で各ゲーム装置3からアカウント情報および種々の信号を受信したのち、アカウント情報および種々の信号に基づいたゲームデータを記憶部21から読み込み、情報処理手段201に送信、または、送信手段204を介してゲーム装置3に送信する。
【0078】
起算点特定手段203は、ガチャ管理テーブルT1に基づいて実行されたガチャの抽選結果演出の実行中において、情報処理手段201を介してゲーム装置3から巻き戻し要求信号を受信したか否か判定する。起算点特定手段203は、ガチャの抽選結果演出の実行中において、情報処理手段201が巻き戻し要求信号をゲーム装置3から受信したと判定した場合、情報処理手段201が巻き戻し要求信号を受信したときをガチャの抽選結果演出における巻き戻し要求点とし、巻き戻し要求点から巻き戻す範囲分を巻き戻した点をガチャの抽選結果演出における起算点として特定する。
【0079】
また、起算点特定手段203は、起算点に基づいて、再抽選対象キャラクタを特定する。たとえば、起算点特定手段203は、前記起算点の次以降に抽選結果演出を行う予定であったキャラクタを、前記再抽選対象キャラクタとして特定する。
【0080】
なお、新たにユーザ管理テーブルT2に記憶されたキャラクタ(新規追加キャラクタ)は、その後ユーザがゲーム進行(戦闘パート)を実行する場合、その戦闘パートの準備段階としての編成パートにおいて、プレイヤキャラクタやサブキャラクタなどとして新規追加キャラクタをユニットに編成して使用可能な状態となる。
【0081】
送信手段204は、必要に応じて、サーバ装置2内の各種のデータをゲーム装置3に送信する。
【0082】
・ゲーム装置3の制御部30の機能的構成
ゲーム装置3の制御部30は、ゲーム装置3に挿入された記憶媒体またはゲーム装置3の記憶部31にダウンロード(インストール)されているゲームプログラムを実行することで、ゲーム制御手段301、および通信手段302として機能する。
【0083】
ゲーム制御手段301は、サーバ装置2から受信したゲームデータおよび記憶部31に記憶されたゲームデータ(オブジェクトおよびテクスチャなどのデータ)を読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間(イベントを行うためのゲーム空間などを含む)を生成する。さらに、ゲーム制御手段301は、仮想空間を生成し、その仮想空間にキャラクタ(プレイヤキャラクタ)、サブキャラクタあるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタを配置する。
【0084】
また、ゲーム制御手段301は、自ゲーム装置3に接続されるタッチパッド350への操作信号、および、ゲームの進行状況に応じて、イベントへの参加、仮想空間における自プレイヤキャラクタの行動、サブキャラクタの行動、および、敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタの行動などを制御する。
【0085】
ゲーム制御手段301は、これらの仮想空間およびキャラクタをゲーム画面として液晶画面330に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部33がゲーム画像を描画する。
【0086】
ゲーム制御手段301は、必要に応じて、ガチャ要求信号、巻き戻し要求信号などの各種の要求をサーバ装置2に送信するためのボタンアイコンなどのユーザインターフェイス(図示せず)を液晶画面330に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部33がユーザインターフェイスの画像(図示せず)を描画する。
【0087】
たとえば、ゲーム制御手段301は、ガチャ要求信号の送信後に抽選イベントが開始された場合、抽選イベントの初期状態のゲーム画面を描画するために必要な情報の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。そして、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な情報を受信したあと、この必要な情報に基づいて抽選イベントの初期状態のゲーム画面の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0088】
また、ゲーム制御手段301は、抽選イベント開始後において、抽選結果をゲーム画面に描画するために必要な情報の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。そして、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な情報(抽選で選択されたキャラクタ、名称、能力などの情報)を受信したあと、この必要な情報に基づいて抽選結果のゲーム画面(図示せず)の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0089】
また、ゲーム制御手段301は、抽選イベント中において、ユーザの操作に基づいてサーバ装置2に巻き戻し要求信号の送信を行った場合、起算点から巻き戻し要求点までの抽選結果演出を逆再生する巻き戻し演出をゲーム画面に描画するために必要な情報の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。そして、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な情報(再抽選対象キャラクタの情報、再抽選で選択されたキャラクタ、名称、能力などの情報)を受信したあと、この必要な情報に基づいて再抽選結果を含めた抽選結果のゲーム画面(図示せず)の描画を行い、液晶画面330に表示させる。これにより、液晶画面330においては、再抽選対象キャラクタの代わりに再抽選で選択されたキャラクタに関する演出が表示される。
【0090】
<抽選処理について>
以下、図5を参照して、本発明のゲームシステム1における抽選処理について説明する。
【0091】
図5は、本発明のゲームシステム1における抽選処理を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて、ユーザのゲーム装置3に対する操作に基づいて、抽選処理が、サーバ装置2で実行される場合を説明する。
【0092】
抽選手段202は、情報処理手段201を介して、ゲーム装置3からガチャ要求信号を受信した場合(ステップS1)、抽選手段202は、複数のキャラクタの中(抽選により選択されるキャラクタの候補をあらかじめ設定したガチャリスト)から1回の抽選につき無作為に1体選択するガチャ(抽選)を10回行い(ステップS2)、ガチャ管理テーブルT1を生成または更新する(ステップS3)。たとえば、抽選手段202は、図2に示したガチャ管理テーブルT1を生成、または、すでに生成されていたガチャ管理テーブルT1を図2に示した内容に更新する。
【0093】
続いて、送信手段204は、この抽選の結果の情報(選択されたキャラクタの画像情報を含む情報)を記憶部21に記憶しゲーム装置3に送信し、通知する(ステップS4)。
【0094】
なお、ステップS4によって、抽選の結果の情報をゲーム装置3が受信した場合、たとえば、ゲーム装置3のゲーム制御手段301は、以下のような処理を行う。すなわち、ゲーム制御手段301は、抽選の結果を示すために必要な情報(選択されたキャラクタの名称情報、能力情報など)の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。続いて、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から抽選の結果を示すために必要な情報を受信したあと、この情報に基づいて抽選結果演出の画面(たとえば、付与されたキャラクタの動画、画像、能力値など)の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0095】
次に、起算点特定手段203は、情報処理手段201を介して、ゲーム装置3から巻き戻し要求信号を受信したか否か判定する(ステップS5)。起算点特定手段203によって巻き戻し要求信号を受信したと判定された場合(ステップS5:YES)、情報処理手段201が巻き戻し要求信号を受信したときをガチャの抽選結果演出における巻き戻し要求点(たとえば、図3の演出7-(2)の途中)とし、巻き戻し要求点から巻き戻す範囲分(たとえば5秒間(300fps))を巻き戻した点をガチャの抽選結果演出における起算点(たとえば、図3の演出5-(2)の途中)として特定する(ステップS6)。
【0096】
続いて、起算点特定手段203は、起算点に基づいて、再抽選対象キャラクタを特定する(ステップS7)。たとえば、起算点特定手段203は、前記起算点(たとえば、図3の演出5-(2)の途中)の次以降(たとえば、図3の演出6-(1)以降)に抽選結果演出を行う予定であったキャラクタ(たとえば、図2の「選択キャラ」の抽選回数6回目以降のキャラクタf、g、h、i、j)を、前記再抽選対象キャラクタとして特定する。
【0097】
次に、抽選手段202は、起算点特定手段203によって再抽選対象キャラクタが特定された場合、この再抽選対象キャラクタ(たとえば、図2の「選択キャラ」の抽選回数6回目以降のキャラクタf、g、h、i、j)に代えて、あらかじめ設定されている複数種類のキャラクタの中(ガチャリスト)からキャラクタを無作為に再選択(再抽選)する(ステップS8)。
【0098】
続いて、再抽選の結果の情報(たとえば、再抽選で得たキャラクタの情報、被りフラグの情報、演出の情報)をガチャ管理テーブルT1に反映させて更新する(ステップS9)。たとえば、再抽選によって、キャラクタm、n、o、p、qが選択された場合、ガチャ管理テーブルT1は、図2の状態から図4に示した状態に更新される。
【0099】
そして、更新したガチャ管理テーブルT1に基づいて、抽選で得たキャラクタの情報(たとえば図4の「選択キャラ」欄のキャラクタの情報)を該当するユーザのユーザ管理テーブルT2に対応付けて更新し、記憶部21に記憶させる(ステップS10)。そして、本発明の抽選処理は終了する。
【0100】
一方、ステップS5に戻って、抽選手段202により巻き戻し要求信号を受信しなかったと判定された場合(ステップS5:NO)、ステップS3の抽選で得たキャラクタの情報(たとえば図2の「選択キャラ」欄のキャラクタの情報)を該当するユーザのユーザ管理テーブルT2に対応付けて更新し、記憶部21に記憶させる(ステップS10)。そして、本発明の抽選処理は終了する。
【0101】
なお、本実施形態においては、巻き戻し要求点から巻き戻す範囲分(たとえば5秒間(300fps))を巻き戻した点が、ガチャの抽選結果演出前になる場合、起算点特定手段203は、起算点をガチャ抽選結果演出開始時とする。続いて、起算点特定手段203は、起算点に基づいて、すべてのキャラクタを再抽選対象キャラクタとして特定する。そして、抽選手段202は、起算点特定手段203によって特定された再抽選対象キャラクタに代えて、あらかじめ設定されている複数種類のキャラクタの中(ガチャリスト)からキャラクタを無作為に再選択(再抽選)する。
【0102】
以上をまとめると、本実施形態のゲームシステム1は、
コンピュータ(サーバ装置2、ゲーム装置3)を介して行われるゲーム進行を行うゲームシステムにおいて、
ユーザの操作に基づいて発信されたガチャ要求信号および巻き戻し要求信号を受信する通信部(情報処理手段201)と、
前記通信部が前記ガチャ要求信号を受信した場合に、複数回のオブジェクトの抽選を行う抽選部(抽選手段202)と、
前記抽選の結果を報知する抽選結果演出を表示する表示部(液晶画面330)と、
前記抽選結果演出において、前記通信部(情報処理手段201)が前記巻き戻し要求信号を受信したときを巻き戻し要求点とし、前記巻き戻し要求点から巻き戻す範囲分を巻き戻した点を起算点として特定する起算点特定部(起算点特定手段203)と、
を備え、
前記表示部(液晶画面330)は、前記通信部(情報処理手段201)が前記巻き戻し要求信号を受信した場合、前記起算点から前記巻き戻し要求点までの前記抽選結果演出を逆再生する巻き戻し演出を表示するものである。
【0103】
[発明の効果]
本実施形態のゲームシステム1によれば、抽選(ガチャ)の興趣性を従来よりもさらに向上させることができる。
【0104】
[他の実施形態]
前記実施形態において説明した制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0105】
前記実施形態においては、1つの契機で10回行われる抽選(ガチャ)について説明したが、これに限られない。抽選の回数は、1回または2回などでもよいし、11回以上行われるものであってもよい。抽選の回数が1回の場合は、たとえば演出中(演出が終了するまで)の間に巻き戻し要求がされたか否かで、再抽選を行うか否かを判定してもよい。
【0106】
前記実施形態において、巻き戻し要求の操作ができるのは、たとえば10連ガチャで1体目の演出表示が開始されてから10体目の演出表示終了までであったが、これに限られない。たとえば、10連ガチャであれば、巻き戻し要求の操作は、10体目の演出表示後も要求可能にしてもよい。すなわち、10体目の演出表示後であっても所定期間は要求できるようにし、巻き戻し要求したタイミングから所定期間巻き戻すことを可能にしてもよい。
【0107】
また、前記実施形態において、巻き戻し要求ができるか否か(巻き戻し要求の許可)について、条件を設定してもよい。たとえば、(条件1)ガチャ結果に所定の媒体が含まれる場合(例:あらかじめ決められた特定キャラクタ、レアリティが低いキャラクタ、〇〇という特別なキャラクタ、など)、(条件2)ガチャ結果において特定の条件が成立した場合(例:同じキャラが重複して選択された場合、低レアリティのキャラが連続して順に演出表示する場合など)、または、(条件3)巻き戻し要求を許可するか否かを選択する巻き戻し要求許可抽選が別にあり、巻き戻し要求許可抽選において許可が当選した場合(例:ガチャ時に合わせてこの抽選も実行、ガチャ演出中にこの抽選を実行)、などの条件を満たした場合、巻き戻し要求ができるようにしてもよい。
【0108】
また、前述の巻き戻し要求の許可は、抽選結果演出の途中から可能にしてもよい。たとえば、10連ガチャで6体目の演出表示が開始されてから、または、10連ガチャで8体目の演出表示が終了してから、など、抽選結果演出の途中から巻き戻し要求の許可ができるようにしてもよい。
【0109】
また、前記実施形態においては、起算点の抽選回数の次の抽選回数で得られていたキャラクタ以降は再抽選対象キャラクタとなり、この再抽選キャラクタのすべてが再抽選されてしまうものであったが、これに限られない。たとえば、起算点が5回目の抽選回数のところであった場合において、6回目および7回目の抽選回数で選択されたキャラクタのみを再抽選対象キャラクタとして、8回目以降は再抽選対象キャラクタとしないようにしてもよい。具体的には、たとえば、ガチャ管理テーブルT1は、図6に示したように、図2の状態から、6回目および7回目の抽選回数の欄の情報のみが更新されたものとなり、8回目以降の抽選回数の欄の情報は変更されない。すなわち、再抽選対象キャラクタは、巻き戻し要求時点以降であって未だ演出を行っていない8回目以降の抽選で選択されたキャラクタh,i,jは再選択キャラクタに加えなくてよい。したがって、6回目および7回目の抽選で選択されたキャラクタf,gのみを再抽選対象キャラクタとしてもよい。
【0110】
また、前記実施形態においては、たとえば、10回の抽選をすべて行ってから、この抽選結果に基づいて抽選結果演出を実行するものであったが、この代わりに、10回の抽選を1回ずつ実行し、表示部において、抽選が実行されるごとに抽選結果演出を表示するようにしてもよい。また、10回の抽選をすべて行う前の途中で、巻き戻し要求による巻き戻し演出およびキャラクタの再抽選が実行されてもよい。ここで、図7に基づいて、具体例を示す。
【0111】
図7(a)に示したように、7回目の抽選が行われた場合において、7回目の抽選回数の欄までガチャ管理テーブルT1は更新される。ここで、7回目の抽選後に巻き戻し要求がされた場合、たとえば5秒巻き戻されて特定された5回目の抽選回数を起算点として、6回目以降の抽選(ここでは、6回目、7回目の抽選)で選択されたキャラクタf、gが再抽選対象キャラクタとなり、再抽選が実行される。再抽選が実行され、順にキャラクタm、nが選択されると、図7(b)に示したようにガチャ管理テーブルT1は更新される。続いて、8回目以降の抽選が実行され、順にキャラクタh、i、jが選択されると、図7(c)に示したようにガチャ管理テーブルT1は更新される。
【0112】
また、前記実施形態において、すでにユーザの情報に関連付けられたキャラクタがガチャで選択された場合、この選択されたキャラクタに関する特別な演出は実行されず、スキップされるものとしたが、スキップせずに実行するようにしてもよい。また、ユーザの操作に基づいて、このキャラクタに関する特別な演出についてスキップ設定のオン・オフができるようにしてもよい。
【0113】
また、前記実施形態において、巻き戻す範囲は、巻き戻し要求点から5秒(300fps)としたが、これに限られない。たとえば、巻き戻す範囲は、巻き戻し要求点から、3秒など、200フレームなど、4つ前の抽選回など、または、レアキャラクタが出た後の抽選回など、であってもよい。
【0114】
また、前記実施形態において、ボタンタイプの巻き戻し操作用アイコンを操作することで、巻き戻し要求点から起算点まで前記抽選結果演出をさかのぼる(逆再生する)ことができるものであったが、この代わりに、スライダータイプの巻き戻し操作用アイコンとし、任意にスライド操作をして巻き戻し要求点から起算点まで前記抽選結果演出を可変させることができるようにしてもよい。すなわち、ユーザの意思で起算点の指示操作ができるようにして、巻き戻し要求点から起算点まで前記抽選結果演出を可変させることができるようにしてもよい。
【0115】
また、どの回数の抽選回までを巻き戻すか(どの回数の抽選回を起算点とするか)、または、演出表示されたどのキャラクタまでを巻き戻すか(どのキャラクタを起算点とするか)、ユーザの操作によって選択できるようにしてもよい。
【0116】
また、前記実施形態において、巻き戻し要求に対してゲーム内通貨、または、チケットなどの復活アイテムの消費を必要としてもよいし、必要としなくてもよい。さらに、巻き戻し範囲の量をユーザの操作に基づいて選択できるようにし、この巻き戻し範囲の量に応じた、課金の額、ゲーム内通貨の量、または、チケットなどの復活アイテムの消費量を必要としてもよい。
【0117】
また、前記実施形態においては、抽選結果演出を巻き戻した場合、起算点の抽選回数の次の抽選回数で得られていたキャラクタ以降は再抽選対象キャラクタとなり、この再抽選キャラクタのすべてが再抽選されてしまうものであったが、(1)レアキャラクタの排出演出よりあとのキャラクタについて再抽選、または、(2)レアキャラクタの排出演出があった場合、このレアキャラクタについては再抽選対象キャラクタにならない(再抽選がスキップされる状態になる)ようにしてもよい。
【0118】
また、前記実施形態においては、ユーザの操作に基づいて抽選結果演出の巻き戻しを実行するものであったが、これに限られない。たとえば、10連ガチャの10番目の排出結果演出時点において、抽選結果演出にレアキャラクタが含まれていない場合、たとえば、自動で5秒巻き戻して起算点を特定し、起算点の抽選回数の次の抽選回数で得られていたキャラクタ以降について再抽選を実行してもよい。
【0119】
また、ユーザの操作に基づいて巻き戻し範囲が指定された場合において、再抽選対象キャラクタの中にレアキャラクタが含まれている場合、「レアキャラクタが含まれていますが、再抽選を実行しますか?」などの警告を表示部が表示するようにしてもよい。
【0120】
また、ユーザの操作に基づいて巻き戻し範囲が指定された場合において、再抽選対象キャラクタとして特定されたキャラクタすべてに代えて再抽選し、1体、または、これらの再抽選対象キャラクタの数より少ない数のキャラクタが選択されるようにしてもよい。
【0121】
また、再抽選対象キャラクタとなったキャラクタの内容に応じて、再抽選で獲得できるキャラクタの種類を変更(キャラクタ抽選用のテーブルを別のものに変更)して、再抽選を実行してもよい。
【0122】
また、ユーザの操作に基づいて巻き戻し範囲が指定された場合において、再抽選対象キャラクタとして特定されたキャラクタを再抽選する場合、よりレアリティの高いキャラクタ(再抽選前と同じキャラクタであるが能力値が高くなるなど)に変化させるものであってもよい。
【0123】
また、ユーザの操作に基づいて抽選結果演出をスキップして、ユーザが抽選結果を確認したあとでも、抽選結果演出の巻き戻しを行えるようにし、抽選結果演出が表示部で表示されるようにしてもよい。これにより、ユーザの誤操作によって、抽選結果演出を見たかったのにスキップしてしまったり、後になってレアキャラクタの演出を見たかったという意思が芽生えたりしても、抽選結果演出を表示部に表示させることができるようになる。
【0124】
また、ユーザの操作に基づいて巻き戻し範囲が指定された場合において、起算点における抽選結果演出に対応するキャラクタと、起算点の次以降に抽選結果演出を行う予定であったキャラクタとを、再抽選対象キャラクタとして特定してもよい。たとえば、前記実施形態の図2および図3の状態であれば、起算点にあたる選択キャラクタeを含む、選択キャラクタe、f、gを再抽選対象キャラクタとして特定してもよい。また、選択キャラクタh,i,jを加えたe、f、g、h,i,jを再抽選対象キャラクタとして特定してもよい。
【0125】
また、起算点から巻き戻し要求点の間の選択キャラクタのうち少なくとも一つを再抽選対象キャラクタとして選択することとしてもよいし、起算点以降のすべての選択キャラクタのうち少なくとも一つを再抽選対象キャラクタとして選択することとしてもよい。
【0126】
また、すでにユーザの情報に関連付けられていたキャラクタを、ユーザの操作に基づいて捨ててしまった(削除してしまった)場合でも、この捨てたキャラクタについて前記抽選結果演出をスキップできるように、そのユーザの情報に関連付けられたことがあるキャラクタであることを示す情報を記憶部21に記憶させておいてもよい。
【0127】
また、前記再抽選を行う場合、ガチャリストからガチャ要求によって選択されたキャラクタを除く複数のキャラクタの中から選択することとしてもよい。たとえば、ガチャ要求によって選択されたキャラクタをガチャリストから除いた状態で抽選を実行してもよいし、ガチャ要求によって選択されたキャラクタをガチャリストに残した状態において、ガチャ要求によって選択されたキャラクタが抽選によって選択された場合はそれを無効にし、ガチャ要求によって選択されたキャラクタ以外のキャラクタが選択されるまで抽選を繰り返しても良い。
【0128】
なお、キャラクタには、能力値やレアリティなどのパラメータのほか、キャラクタ種別が設定されていてもよい。キャラクタ種別は、ユーザの操作に基づいて制御されるプレイヤキャラクタとして利用できるキャラクタであるか、コンピュータによって制御されるサブキャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)として利用きるキャラクタであるかを区別するものである。ユーザが編成パートでユニットを編成する場合は、この種別に基づいてプレイヤキャラクタとサブキャラクタとを選択するようにしてもよい。また、ユニットに編成可能なキャラクタのうち、複数(すべてでも可)をプレイヤキャラクタとしてもよいし、複数(すべてでも可)をサブキャラクタとしてもよい。
【0129】
前記実施形態においては、仮想空間に登場、配置されるオブジェクトをキャラクタとして説明したが、オブジェクトはこれに限定されない。オブジェクトは、キャラクタ(プレイヤキャラクタおよびノンプレイヤキャラクタ)のほか、キャラクタが装備する武器、防具、衣裳などの装備品アイテム、キャラクタが利用できる回復アイテム、攻撃力アップアイテムなどであってもよい。すなわち、ガチャ管理テーブルT1に追加されるオブジェクトはキャラクタに限らず、装備品やアイテムなどであってもよい。
【0130】
前記実施形態で説明されるゲームは、編成パートと戦闘パートとを含むロールプレイングゲームであったが、ゲームのジャンルはこれに限られない。たとえば、協力型でも対戦型でも、どのようなゲームのジャンルにも適用可能である。
【0131】
また、前記実施形態においては、編成パートでユニットに編成可能なキャラクタはサブキャラクタ(サブオブジェクト)としていたが、これに限られない。たとえば、編成パートでユニットに編成可能なキャラクタはすべてプレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクト)であってもよく、これらのプレイヤキャラクタの一部はNPC(サブキャラクタ(サブオブジェクト))であってもよい。
【0132】
また、ガチャの実行によって獲得できたキャラクタがある場合には、編成パートにおけるユニット編成において、プレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクト)として使用するか、サブキャラクタ(サブオブジェクト)として使用するか、ユーザの操作に基づいて選択できるようにしてもよい。
【0133】
また、ガチャの実行によって、キャラクタ(オブジェクト)を獲得した状態になった場合に、キャラクタ(オブジェクト)の種別として、プレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクト)として追加登録されるのか、サブキャラクタ(サブオブジェクト)として追加登録されるのかが、抽選で選択されるようになっていてもよい。
【0134】
前記実施形態においては、ゲーム装置として携帯端末装置を用いた例が記載されているが、本発明はこれには限られない。たとえば、ゲームセンターなどに提供されるアーケードゲーム筐体を用いて本発明を実現することもできる。また、ゲーム装置として、家庭用のゲーム装置を用いて本発明を実現することもできる。また、ゲーム装置およびサーバ装置に本発明に係る各機能を適宜割り振ったシステムを構成してもよい。たとえば、サーバ装置に前記ゲーム制御部が構成されていてもよいし、ゲーム装置に前記記憶部が構成されていてもよい。
【0135】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0136】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置(コンピュータ)
201 情報処理手段(情報処理部)
202 管理手段(管理部)
203 抽選手段(抽選部)
204 送信手段(送信部)
3 ゲーム装置(コンピュータ)
301 ゲーム制御手段
302 通信手段
4 通信ネットワーク(ネットワーク)

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7