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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】保持具、切削工具及び加工方法
(51)【国際特許分類】
   B23B 27/10 20060101AFI20241212BHJP
   B23B 29/24 20060101ALI20241212BHJP
   B23B 27/04 20060101ALI20241212BHJP
   B23Q 11/10 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
B23B27/10
B23B29/24 B
B23B27/04
B23Q11/10 A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2024123643
(22)【出願日】2024-07-30
【審査請求日】2024-07-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000221144
【氏名又は名称】株式会社タンガロイ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 駿輔
【審査官】野口 絢子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-054678(JP,A)
【文献】特開2014-030888(JP,A)
【文献】中国実用新案第215035894(CN,U)
【文献】特開2015-093380(JP,A)
【文献】特開2019-209449(JP,A)
【文献】特開2003-136322(JP,A)
【文献】特開2010-105108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 27/10
B23B 29/24
B23B 27/04
B23Q 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
切削工具用の保持具であって、
内部流路を有し切削インサートを保持するカートリッジが装着される複数の装着部と、
少なくとも1つの前記装着部における前記カートリッジが当接する面に開口し、前記装着部に前記カートリッジが装着されると前記内部流路と連通するクーラント流路と、
を有する、
保持具。
【請求項2】
正面視において、複数の前記装着部が点対称位置に配置されている、
請求項1に記載の保持具。
【請求項3】
少なくとも1つの前記装着部で開口する少なくとも2つの前記クーラント流路を有する、
請求項1に記載の保持具。
【請求項4】
2つの前記クーラント流路が、1つの導入流路から分岐されており、
前記2つのクーラント流路の前記導入流路における分岐位置は、前記導入流路の軸方向の異なる位置とされている、
請求項1に記載の保持具。
【請求項5】
前記導入流路から分岐された前記2つのクーラント流路は、互いに隣接する前記装着部で開口されている、
請求項4に記載の保持具。
【請求項6】
2つの前記クーラント流路が、複数の前記装着部ごとに設けられている、
請求項1に記載の保持具。
【請求項7】
前記2つのクーラント流路の一方は、前記切削インサートの切れ刃のすくい面側で開口する前記カートリッジの内部流路に連通されるすくい面用流路である、
請求項6に記載の保持具。
【請求項8】
前記2つのクーラント流路の他方は、前記切削インサートの切れ刃の逃げ面側で開口する前記カートリッジの内部流路に連通される逃げ面用流路である、
請求項7に記載の保持具。
【請求項9】
前記すくい面用流路および逃げ面用流路のクーラント流通量を調整可能な調整機構を備える、
請求項8に記載の保持具。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の保持具と、
切削インサートを保持し、前記保持具の前記装着部に装着されるカートリッジと、
を備え、
前記カートリッジは、前記切削インサートの近傍に開口し、前記装着部への装着状態において前記クーラント流路が連通される内部流路を有する、
切削工具。
【請求項11】
内部流路を有し切削インサートを保持するカートリッジと、
前記カートリッジが装着される複数の装着部と、少なくとも1つの前記装着部における前記カートリッジが当接する面に開口し、前記装着部に前記カートリッジが装着されると前記内部流路と連通するクーラント流路と、を有し、工作機械に取り付けられる保持具と、
を備える切削工具を用いた加工方法であって、
前記装着部に少なくとも2種類の切削インサートを配置する第1の工程と、
回転する被加工物に対して第1の種類の切削インサートで加工する第2の工程と、
前記保持具をその中心軸周りに所定角度回転させることにより、前記第1の種類と異なる種類の切削インサートを加工に供する位置に位置決めする第3の工程と、
前記第1の種類と異なる種類の切削インサートで前記被加工物を加工する第4の工程と、
を備える加工方法。
【請求項12】
前記第1の工程は、前記装着部ごとに異なる種類の切削インサートを配置する、
請求項11に記載の加工方法。
【請求項13】
前記カートリッジは内部流路を有し、前記内部流路の吐出口は前記切削インサートの切れ刃に向けて開口する、
請求項11に記載の加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持具、切削工具及び加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2には、旋削加工用の工具として、切削インサートを保持するカートリッジが保持具に装着された切削工具が開示されており、この切削工具では、保持具に設けられた複数の装着部にカートリッジが同時装着可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2005-537143号公報
【文献】特表2005-512823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、切削工具においては、被加工物の加工箇所へクーラントを供給して冷却及び潤滑させる必要がある。このため、特許文献1,2に記載の切削工具によって被加工物を加工する際には、被加工物の加工箇所へ外部からクーラントを供給しなければならない。
【0005】
また、クーラントを供給するための流路を切削工具の保持具に設けたとしても、切削インサートの近傍にクーラントの吐出口を設けることが難しく、このため、切削インサートによる被加工物の加工箇所へ適切にクーラントを供給することが困難である。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、被加工物の加工箇所へ円滑にクーラントを供給することが可能な保持具、切削工具及び加工方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る保持具は、切削工具用の保持具であって、切削インサートを保持するカートリッジが装着される複数の装着部と、少なくとも1つの装着部で開口するクーラント流路と、を有する。
【0008】
上記構造の保持具では、装着部で開口するクーラント流路を有するので、切削インサートの近傍で開口する内部流路を有するカートリッジを装着部に装着させることにより、クーラント流路をカートリッジの内部流路に連通させ、内部流路を介して切削インサートによる被加工物の加工箇所へクーラントを円滑に供給して冷却及び潤滑させることができ、工具寿命を延ばすことができる。
【0009】
また、切削インサートを保持するカートリッジが装着される複数の装着部を備えているので、それぞれの装着部にカートリッジを取り付けることにより、複数種類の切削インサートを1つの保持具に集約でき、加工中の工具交換時間(非切削時間)を削減することができる。また、カートリッジのいずれかが損傷してしまった場合でも、損傷したカートリッジのみの交換で済むため経済性に優れている。
【0010】
正面視において、複数の装着部が点対称位置に配置されていてもよい。
【0011】
少なくとも1つの装着部で開口する少なくとも2つのクーラント流路を有していてもよい。
【0012】
2つのクーラント流路が、1つの導入流路から分岐されており、
2つのクーラント流路の導入流路における分岐位置は、導入流路の軸方向の異なる位置とされていてもよい。
【0013】
導入流路から分岐された2つのクーラント流路は、互いに隣接する装着部で開口されていてもよい。
【0014】
2つのクーラント流路が、複数の装着部ごとに設けられていてもよい。
【0015】
2つのクーラント流路の一方は、切削インサートの切れ刃のすくい面側で開口するカートリッジの内部流路に連通されるすくい面用流路であってもよい。
【0016】
2つのクーラント流路の他方は、切削インサートの切れ刃の逃げ面側で開口するカートリッジの内部流路に連通される逃げ面用流路であってもよい。
【0017】
すくい面用流路および逃げ面用流路のクーラント流通量を調整可能な調整機構を備えていてもよい。
【0018】
本発明の一態様に係る切削工具は、
上記の保持具と、切削インサートを保持し、保持具の装着部に装着されるカートリッジと、を備え、カートリッジは、切削インサートの近傍に開口し、装着部への装着状態においてクーラント流路が連通される内部流路を有する。
【0019】
本発明の一態様に係る加工方法は、
切削インサートを保持するカートリッジと、
前記カートリッジが装着される複数の装着部と、少なくとも1つの前記装着部で開口するクーラント流路と、を有し、工作機械に取り付けられる保持具と、
を備える切削工具を用いた加工方法であって、
前記装着部に少なくとも2種類の切削インサートを配置する第1の工程と、
回転する被加工物に対して第1の種類の切削インサートで加工する第2の工程と、
前記保持具をその中心軸周りに所定角度回転させることにより、前記第1の種類と異なる種類の切削インサートを加工に供する位置に位置決めする第3の工程と、
前記第1の種類と異なる種類の切削インサートで前記被加工物を加工する第4の工程と、
を備える。
【0020】
前記第1の工程は、前記装着部ごとに異なる種類の切削インサートを配置してもよい。
【0021】
前記カートリッジは内部流路を有し、前記内部流路の吐出口は前記切削インサートの切れ刃に向けて開口してもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、被加工物の加工箇所へ円滑にクーラントを供給することが可能な保持具、切削工具及び加工方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本実施形態に係る保持具にカートリッジが装着された切削工具の斜視図である。
図2図2は、本実施形態に係る保持具の斜視図である。
図3図3は、保持具に設けられたクーラント流路を示す保持具の概略正面図である。
図4図4は、保持具に設けられたクーラント流路を示す保持具の概略斜視図である。
図5図5は、切削インサートが装着されたカートリッジの斜視図である。
図6図6は、カートリッジの内部流路を示すカートリッジの概略斜視図である。
図7図7は、図5と同じカートリッジに図5と異なる切削インサートが装着されたカートリッジの斜視図である。
図8図8は、図5と異なるカートリッジに図5及び図6と異なる切削インサートが装着されたカートリッジの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2に示されるように、本実施形態に係る切削工具10は、保持具20と、複数のカートリッジ60A,60B,60Cと、を備えている。これらのカートリッジ60A,60B,60Cは、それぞれ切削インサート61A,61B,61Cを保持する。この切削工具10は、例えば、回転する不図示の被加工物に対して切削インサート61A,61B,61Cによって切削加工を行うための旋削工具である。なお、本例では、保持具20が3つのカートリッジ60A,60B,60Cを備える場合を例示するが、カートリッジの数は3つに限定されるわけではなく、2つでもよいし、4つ以上でもよい。
【0025】
保持具20は、切削工具10の体積的に最大の部材であって、例えば、鋼により形成されている。保持具20は、略円柱状に形成されている。この保持具20は、接続部21を有している。接続部21は、保持具20の長手方向に沿った一方側の部分であり、不図示の工作機械に取り付けられる。
【0026】
保持具20は、複数の装着部22a,22b,22cを有している。本例では、3つの装着部22a,22b,22cを有している。これらの装着部22a,22b,22cには、それぞれカートリッジ60A,60B,60Cが装着される。これらの装着部22a,22b,22cは、保持具20の正面視において、中心軸AX1を中心として点対称位置に配置されている。このように、保持具20は、中心軸AX1を中心として点対称位置に装着部22a,22b,22cを有するので、保持具20を、その中心軸AX1を中心に回転させることにより、いずれかの装着部22a,22b,22cに装着させたカートリッジ60A,60B,60Cの切削インサート61A,61B,61Cを被加工物へ容易に位置合わせできる。
【0027】
保持具20の装着部22a,22b,22cは、装着されるカートリッジ60A,60B,60Cに応じた形状とされている。本例においては、装着部22a,22bには、同一種類のカートリッジ60A,60Bが装着されており、装着部22cには、カートリッジ60A,60Bとは異なる種類のカートリッジ60Cが装着されている。そして、カートリッジ60A,60B,60Cには、それぞれ異なる切削インサート61A,61B,61Cが装着されている。このように本例では、異なる切削インサート61A,61Bに対して同一種類のカートリッジ60A,60Bが兼用されているが、異なる切削インサート61A,61B,61Cごとにそれぞれ異なるカートリッジ60A,60B,60Cを専用化してもよい。また、これらの装着部22a,22b,22cには、同一種類のカートリッジ60A,60B,60Cを装着してもよい。
【0028】
装着部22a,22b,22cは、装着面31と、当接壁32と、位置決め突起33と、逃げ凹部34とを有している。装着面31は、中心軸AX1に沿い、かつ中心軸AX1を通る法線と直交する平面である。当接壁32は、装着面31の一方の縁部に沿って形成されている。位置決め突起33は、装着面31における後縁部に形成されている。逃げ凹部34は、装着部22a,22bにカートリッジ60A,60Bを装着した際に、これらのカートリッジ60A,60Bに保持された切削インサート61A,61Bの逃げとなる凹部であり、装着面31における前縁部に形成されている。
【0029】
また、装着部22a,22b,22cは、複数のねじ孔35a,35b,35c,35dを有している。ねじ孔35a,35b,35cは、装着部22a,22b,22cの各装着面31に形成されている。装着部22a,22b,22cには、装着面31における当接壁32と反対側の他方の縁部に凹部36が形成されており、ねじ孔35dは、この凹部36に形成されている。ねじ孔35dは、装着面31に対して中心軸AX1へ向かって当接壁32側へ傾斜されている。
【0030】
装着部22aは、2つの開口部41aa,42aaを有している。装着部22bは、2つの開口部41ba,42baを有している。装着部22cは、2つの開口部41ca,42caを有している。これらの開口部41aa,42aa,41ba,42ba,41ca,42caは、装着部22a,22b,22cの各装着面31に形成されている。
【0031】
図3及び図4に示されるように、保持具20は、2種類のクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cを有している。一方のクーラント流路41a,41b,41cは、すくい面用流路であり、他方のクーラント流路42a,42b,42cは、逃げ面用流路である。
【0032】
保持具20は、供給流路45及び3つの導入流路46X,46Y,46Zを有している。供給流路45は、保持具20の中心に形成されており、導入流路46X,46Y,46Zは、供給流路45の前端に接続されて連通されている。導入流路46X,46Y,46Zは、保持具20の先端へ向かって次第に中心軸AX1から離れる方向へ傾斜されており、これらの導入流路46X,46Y,46Zの各端部46aは、保持具20の先端面20aに達している。これにより、導入流路46X,46Y,46Zは、保持具20の先端面20a側からドリル等の穿孔工具によって容易に形成できる。本例では、導入流路46X,46Y,46Zは全長にわたって直線的に延在しているが、直線的に延在する部分は、少なくとも導入流路46X,46Y,46Zの先端側、より具体的には、後述するねじ部材48が移動するねじ部47だけでもよい。
【0033】
クーラント流路41a,42cは、導入流路46Xから分岐されている。クーラント流路41a,42cは、それぞれ隣接する装着部22a,22cの各装着面31に向かって延びており、クーラント流路41aは、装着部22aの装着面31に対して直角をなしており、クーラント流路42cは、装着部22cの装着面31に対して直角をなしている。
クーラント流路41b,42aは、導入流路46Yから分岐されている。クーラント流路41b,42aは、それぞれ隣接する装着部22b,22aの各装着面31に向かって延びており、クーラント流路41bは、装着部22bの装着面31に対して直角をなしており、クーラント流路42aは、装着部22aの装着面31に対して直角をなしている。
クーラント流路41c,42bは、導入流路46Zから分岐されている。クーラント流路41c,42bは、それぞれ隣接する装着部22c,22bの各装着面31に向かって延びており、クーラント流路41cは、装着部22cの装着面31に対して直角をなしており、クーラント流路42bは、装着部22bの装着面31に対して直角をなしている。
【0034】
ここで、一つの導入流路46X,46Y,46Zから分岐させた2種類のクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cを一つの装着部22a,22b,22cの装着面31に対して直角をなすように導こうとすると、いずれか一方に屈曲部分が形成されることとなる。したがって、屈曲部分を有するクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cの一方を形成する際に、ドリル等の穿孔工具によって装着面31に対して直角をなす流路を形成し、さらに、この流路と導入流路46X,46Y,46Zとを連通させる流路を形成する必要が生じ、穿孔工程が煩雑となってしまう。
【0035】
これに対して、本例では、各導入流路46X,46Y,46Zから分岐させた2種類のクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cのうちの一方(すくい面用流路)と他方(逃げ面用流路)を隣接する装着部22a,22b,22cへそれぞれ導くことにより、屈曲部分を設けることなく各クーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cを各装着部22a,22b,22cの装着面31に対してそれぞれ直角をなすように導くことができる。これにより、これらのクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cを各装着部22a,22b,22cの装着面31からドリル等の穿孔工具によって容易に形成できる。
【0036】
クーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cの導入流路46X,46Y,46Zにおける各分岐位置41Q,42Qは、導入流路46X,46Y,46Zの軸方向の異なる位置とされている。具体的には、導入流路46X,46Y,46Zにおけるクーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qは、導入流路46X,46Y,46Zにおけるクーラント流路41a,41b,41cの分岐位置41Qよりも導入流路46X,46Y,46Zの端部46a側とされている。
【0037】
また、導入流路46X,46Y,46Zは、クーラント流路42a,42b,42cの各分岐位置42Qから各端部46aまでの間がめねじ部47とされており、このめねじ部47には、導入流路46X,46Y,46Zの各端部46aからねじ部材48がねじ込まれている。このねじ部材48としては、例えば、ホーローセットが用いられる。そして、このねじ部材48によって導入流路46X,46Y,46Zの各端部46a側が閉鎖されている。
【0038】
保持具20では、供給流路45へクーラントが送り込まれる。この供給流路45に送り込まれるクーラントは、導入流路46X,46Y,46Zへ分流し、さらに、これらの導入流路46X,46Y,46Zから各クーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cへ分流する。これにより、各クーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cを通して各装着部22a,22b,22cへクーラントを供給し、各装着部22a,22b,22cに装着されるカートリッジ60A,60B,60Cにクーラントを送り込むことができる。なお、切削箇所へ供給する流体としては、クーラントに限らず、各種の潤滑剤や冷却剤が使用可能であり、また、ミストや空気を供給してもよい。
【0039】
また、供給流路45は、導入流路46X,46Y,46Zより大きな流路断面を有し、さらに、導入流路46X,46Y,46Zは、クーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cより大きな流路断面を有している。つまり、クーラントの流れの順に配置された供給流路45、導入流路46X,46Y,46Z及びクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cは、その配列順に流路断面が小さくなっている。したがって、供給流路45から導入流路46X,46Y,46Z及びクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cへクーラントが流れる際に、クーラントの圧力損失を抑えつつ、装着部22a,22b,22cに装着されるカートリッジ60A,60B,60Cにクーラントを送り込むことができる。
【0040】
保持具20では、各導入流路46X,46Y,46Zのめねじ部47に螺合されて端部46aを閉鎖するねじ部材48は、工具によって回動させることにより進退される。そして、このねじ部材48は、めねじ部47を進退することにより、逃げ面用流路であるクーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qにおける流路断面積を調整する弁として機能する。具体的には、めねじ部47に螺合されたねじ部材48がクーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qに達した後は、ねじ部材48によってクーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qにおける流路断面積が徐々に小さくなり、最終的には、クーラント流路42a,42b,42cが全閉状態とされる。また、ねじ部材48によってクーラント流路42a,42b,42cが閉鎖された状態からねじ部材48を緩めると、クーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qにおける流路断面積が徐々に大きくなり、最終的には全開状態とされる。このように、保持具20では、必要に応じてねじ部材48を進退させるによって、逃げ面用流路であるクーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qにおける流路断面積を増減させたり、クーラント流路42a,42b,42cを開閉させることができる。つまり、ねじ部材48の進退によって、クーラント流路42a,42b,42cのみならずクーラント流路41a,41b,41cにおけるクーラントの流通量が調整可能とされている。
【0041】
なお、本例の導入流路46X,46Y,46Zは、クーラント流路42a,42b,42cの各分岐位置42Qから各端部46aまでの間をめねじ部47としているが、めねじ部47をすくい面用流路であるクーラント流路41a,41b,41cの各分岐位置41Qまで延長し、ねじ部材48を進退させることによって、クーラント流路41a,41b,41cの分岐位置41Qにおける流路断面積を増減させるような変形例も可能である。ただし、この変形例では、すくい面用流路であるクーラント流路41a,41b,41cの各分岐位置41Qにおける流路断面積を増減させるには、その前段階で逃げ面用流路であるクーラント流路42a,42b,42cを全閉することになるため、2種類のクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cを設けたメリットが損なわれる可能性がある。このため、変形例よりも本例の方が好ましい。
【0042】
また、本例の導入流路46X,46Y,46Zにおけるクーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qは、導入流路46X,46Y,46Zにおけるクーラント流路41a,41b,41cの分岐位置41Qよりも導入流路46X,46Y,46Zの端部46a側とされているが、分岐位置42Qと分岐位置41Qの位置関係を逆にする変形例も可能である。この変形例では、ねじ部材48を進退させることによって、すくい面用流路であるクーラント流路41a,41b,41cのクーラント流通量を減少させて逃げ面用流路であるクーラント流路42a,42b,42cのクーラント流通量を増加させることになる。しかしながら、一般的には逃げ面側よりもすくい面側の冷却効果を高めたいため、この変形例よりも本例の方が好ましい。
【0043】
図5に示されるように、カートリッジ60Aは、板状に形成されている。このカートリッジ60Aは、先端側にインサートポケット72を有しており、このインサートポケット72に、切削インサート61Aが取り付けられる。また、カートリッジ60Aは、後端側に、位置決め凹部73を有している。そして、このカートリッジ60Aは、保持具20の装着部22aに配置された状態において、その下縁が装着部22aの当接壁32に当接され、位置決め凹部73に装着部22aの位置決め突起33が係合される。これにより、カートリッジ60Aは、位置決めされた状態で装着部22aに配置される。
【0044】
このカートリッジ60Aは、座ぐり孔からなる複数の締結孔75a,75b,75c,75dを有している。締結孔75a,75b,75cは、カートリッジ60Aにおいて、表裏に貫通するように形成されており、保持具20の装着部22a,22b,22cに形成されたねじ孔35a,35b,35cに対応した位置に形成されている。締結孔75dは、装着面31における当接壁32と反対側の他方の縁部の凹部36に形成されたねじ孔35dに対応する位置に形成されている。
【0045】
カートリッジ60Aは、保持具20の装着部22aに配置させた状態で、締結孔75a,75b,75c,75dにネジ76a,76b,76c,76dを挿し込み、ねじ孔35a,35b,35c,35dにねじ込むことにより、装着部22aに固定される(図1参照)。また、締結孔75dにネジ76dを挿し込んでねじ孔35dにねじ込むことにより、インサートポケット72の上片部72aが切削インサート61Aに押し付けられる。これにより、切削インサート61Aがインサートポケット72に強固に固定される。
【0046】
カートリッジ60Aのインサートポケット72に保持された切削インサート61Aは、例えば、被加工物に対して倣い加工やぬすみ加工を行う際に用いられる。切削インサート61Aは、その両端に、すくい面62Aa及び逃げ面62Abを有する丸形状の切れ刃62Aを備えており、いずれか一方の切れ刃62Aがカートリッジ60Aの先端側に配置されるように、インサートポケット72に保持される。
【0047】
図6に示されるように、カートリッジ60Aは、内部流路91,92を有している。内部流路91,92は、カートリッジ60Aにおける装着部22aの装着面31に当接する面に開口部91a,92aを有している。これらの開口部91a,92aは、装着面31に形成されたクーラント流路41a,42aの開口部41aa,42aaに対応する位置に配置されている。これにより、このカートリッジ60Aを保持具20の装着部22aに装着することにより、保持具20のクーラント流路41a,42aがカートリッジ60Aの内部流路91,92と連通される。
【0048】
内部流路91,92は、カートリッジ60Aの内部を通り、カートリッジ60Aの先端で開口する吐出口91b,92bを有している。内部流路91の吐出口91bは、切削インサート61Aの切れ刃62Aによる被加工物への加工箇所のすくい面62Aa側で切れ刃62Aに向けて開口している。内部流路92の吐出口92bは、切削インサート61Aの切れ刃62Aによる被加工物への加工箇所の逃げ面62Ab側で開口している。
【0049】
図7に示されるように、カートリッジ60Bは、カートリッジ60Aと同一構成及び同一形状とされており、このカートリッジ60Bには、切削インサート61Bが保持されている。なお、カートリッジ60Bについては、カートリッジ60Aと同一構成及び同一形状であるので、他の構成部分は、カートリッジ60Aと同一符号を付して説明を省略する。
【0050】
カートリッジ60Bのインサートポケット72に保持された切削インサート61Bは、例えば、被加工物に対して溝入れ加工や突切り加工を行う際に用いられる。切削インサート61Bは、その両端に、すくい面62Ba及び逃げ面62Bbを有する角形状の切れ刃62Bを備えており、いずれか一方の切れ刃62Bがカートリッジ60Bの先端側に配置されるように、インサートポケット72に保持される。
【0051】
このカートリッジ60Bにも、切削インサート61Bのすくい面62Ba側で開口する内部流路91及び切削インサート61Bの逃げ面62Bb側で開口する内部流路92を有している。そして、このカートリッジ60Bの場合も、保持具20の装着部22bに装着することにより、保持具20のクーラント流路41b,42bがカートリッジ60Bの内部流路91,92と連通される。
【0052】
図8に示されるように、カートリッジ60Cは、板状に形成されている。このカートリッジ60Cは、先端側に凹状のインサートポケット82を有しており、このインサートポケット82に、切削インサート61Cが取り付けられる。また、カートリッジ60Cは、後端側に、位置決め凹部83を有している。そして、このカートリッジ60Cは、保持具20の装着部22cに配置された状態において、その下縁が装着部22cの当接壁32に当接され、位置決め凹部83に装着部22cの位置決め突起33が係合される。これにより、カートリッジ60Cは、位置決めされた状態で装着部22cに配置される。
【0053】
このカートリッジ60Cは、座ぐり孔からなる複数の締結孔85a,85b,85c,85dを有している。締結孔85a,85b,85cは、カートリッジ60Cにおいて、表裏に貫通するように形成されており、保持具20の装着部22cに形成されたねじ孔35a,35b,35cに対応した位置に形成されている。締結孔85dは、装着面31における当接壁32と反対側の他方の縁部の凹部36に形成されたねじ孔35dに対応する位置に形成されている。
【0054】
カートリッジ60Cは、保持具20の装着部22cに配置させた状態で、締結孔85a,85b,85c,85dにネジ76a,76b,76c,76dを挿し込み、ねじ孔35a,35b,35c,35dにねじ込むことにより、装着部22cに固定される。
【0055】
カートリッジ60Cのインサートポケット82に保持された切削インサート61Cは、例えば、被加工物に対して、倣い加工、ぬすみ加工、溝入れ加工、突切り加工あるいはねじ切り加工を行う際に用いられる。切削インサート61Cは、その周囲に、すくい面62Ca及び逃げ面62Cbを有する4つの切れ刃62Cを備えている。これらの切れ刃62Cは、周方向に等間隔に設けられており、切削インサート61Cは、いずれかの切れ刃62Cがカートリッジ60Cの先端側に配置されるように、インサートポケット82に保持される。切削インサート61Cは、インサートポケット82に嵌め込まれた状態で、その中心部が締結ネジ87によってカートリッジ60Cに固定される。なお、この切削インサート61Cとしては、被加工物に対する加工の種類に応じて異なる形状の切れ刃62Cを備えるものが用いられる。
【0056】
このカートリッジ60Cは、カートリッジ60A,60Bと異なり、切削インサート61Cのすくい面62Ca側で吐出口91bとして切れ刃62Cに向けて開口する内部流路(以下、説明の便宜上、内部流路91と称する。)だけを有している。したがって、このカートリッジ60Cを保持具20の装着部22cに装着すると、保持具20の一方のクーラント流路41cがカートリッジ60Cの内部流路91と連通され、また、クーラント流路42cの開口部42caは、カートリッジ60Cによって閉鎖される。なお、開口部42caは例えばねじで閉鎖することもできるが、本例ではカートリッジ60Cの一側面(装着部22cの当接面31に対向する面)で閉塞しているため、開口部42cを開口させたままでよく、部品点数の増加が抑制されている。
【0057】
このように、本実施形態の切削工具10では、保持具20は、切削インサート61A,61B,61Cを保持するカートリッジ60A,60B,60Cが装着される複数の装着部22a,22b,22cを備えている。つまり、装着部22a,22b,22cごとに異なる種類の切削インサート61A,61B,61Cを配置しておくことが可能であり(第1の工程)、切削インサート61A,61B,61Cのいずれか一つの切削インサート(第1の種類の切削インサート)で被加工物を加工した後(第2の工程)、保持具20をその中心軸周りに120度回転させることにより、残る2つのうちの1つの切削インサート(第1の種類と異なる種類の切削インサート)を加工に供する位置に位置決めし(第3の工程)、その切削インサートで被加工物を加工した後(第4の工程)、さらに保持具20をその中心軸周りに120度回転させることにより、残る1つの切削インサートを加工に供する位置に位置決めして被加工物を加工することができる。
【0058】
従って、保持具20の複数の装着部22a,22b,22cに装着されたカートリッジ60A,60B,60Cに保持された切削インサート61A,61B,61Cによって、被加工物に対して各種の加工を行うことができる。つまり、複数種類の切削インサート61A,61B,61Cを1つの保持具20に集約でき、加工中の工具交換時間(非切削時間)を削減することができる。また、カートリッジ60A,60B,60Cのいずれかが損傷してしまった場合でも、損傷したカートリッジのみの交換で済むため経済性に優れている。
【0059】
また、本実施形態に係る保持具20は、装着部22a,22b,22cで開口する2種類のクーラント流路41a,41b,42a,42bを有する。これにより、カートリッジ60A,60Bを装着部22a,22bに装着させることにより、各クーラント流路41a,42aがカートリッジ60A,60Bのそれぞれの内部流路91,92に連通され、また、カートリッジ60Cを装着部22cに装着させることにより、クーラント流路41cがカートリッジ60Cの内部流路91に連通される。
【0060】
したがって、装着部22aに装着されたカートリッジ60Aでは、保持具20のクーラント流路41a,42aから内部流路91,92にクーラントを供給することができ、切れ刃62Aによる被加工物への加工箇所のすくい面62Aa側及び逃げ面62Ab側で開口している吐出口91b,92bからクーラントを吐出させることができる。これにより、切削インサート61Aの切れ刃62Aによる被加工物の加工箇所へクーラントを円滑に供給して冷却及び潤滑させることができる。
【0061】
同様に、装着部22bに装着されたカートリッジ60Bでは、保持具20のクーラント流路41b,42bから内部流路91,92にクーラントを供給することができ、切れ刃62Bによる被加工物への加工箇所のすくい面62Ba側及び逃げ面62Bb側で開口している吐出口91b,92bからクーラントを吐出させることができる。これにより、切削インサート61Bの切れ刃62Bによる被加工物の加工箇所へクーラントを円滑に供給して冷却及び潤滑させることができる。
【0062】
さらに、装着部22cに装着されたカートリッジ60Cでは、保持具20のクーラント流路41cから内部流路91にクーラントを供給することができ、切れ刃62Cによる被加工物への加工箇所のすくい面62Ca側で開口している吐出口91bからクーラントを吐出させることができる。これにより、切削インサート61Cの切れ刃62Cによる被加工物の加工箇所へクーラントを円滑に供給して冷却及び潤滑させることができる。
【0063】
このように、本実施形態によれば、被加工物の加工箇所へ円滑にクーラントを供給することができ、工具寿命を延ばすことができる。
【0064】
しかも、保持具20では、2種類のクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cが、1つの導入流路46X,46Y,46Zから分岐され、また、2種類のクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cの導入流路46X,46Y,46Zにおける分岐位置41Q,42Qが、導入流路46X,46Y,46Zの軸方向の異なる位置とされている。このように、2種類のクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cの導入流路46X,46Y,46Zにおける分岐位置41Q,42bQを導入流路46X,46Y,46Zの軸方向の異なる位置とすることにより、導入流路46X,46Y,46Zの径を抑えることができ、保持具20の大型化を抑制できる。
【0065】
また、保持具20では、導入流路46X,46Y,46Zの端部46aに設けたねじ部材48を進退させることにより、逃げ面用流路であるクーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qにおける流路断面積を調整することができる。したがって、必要に応じてねじ部材48を進退させるによって、逃げ面用流路であるクーラント流路42a,42b,42cの分岐位置42Qにおける流路断面積を増減させたりクーラント流路42a,42b,42cを開閉させることができる。
【0066】
例えば、導入流路46Yにおけるねじ部材48を移動させてクーラント流路42aを閉鎖すると、切削インサート61Aによる被加工物の切削箇所に対してすくい面62Aa側だけにクーラントを供給して冷却及び潤滑させることができる。また、導入流路46Zにおけるねじ部材48を移動させてクーラント流路42bを閉鎖すると、切削インサート61Bによる被加工物の切削箇所に対してすくい面62Ba側だけにクーラントを供給して冷却及び潤滑させることができる。また、導入流路46Xにおけるねじ部材48を移動させてクーラント流路42cを閉鎖すると、切削インサート61Cによる被加工物の切削箇所に対してすくい面62Ca側だけにクーラントを供給して冷却及び潤滑させることができる。
【0067】
以上のとおり、本実施形態によれば、すくい面62Aa,62Ba,62Ca側へのクーラントの供給量を増加させることで、すくい面62Aa,62Ba,62Caの摩耗が比較的大きくなるチタン合金の切削等に有効であり、また、切りくずの細分化に寄与できる。
【0068】
なお、本開示は上記の具体例に限定されるものではなく、これら具体例に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【符号の説明】
【0069】
10 切削工具
20 保持具
22a,22b,22c 装着部
41a,41b,41c,42a,42b,42c クーラント流路
41Q,42Q 分岐位置
46X,46Y,46Z 導入流路
47 めねじ部(調整機構)
48 ねじ部材(調整機構)
60A,60B,60C カートリッジ
61A,61B,61C 切削インサート
62A,62B,62C 切れ刃
62Aa,62Ba,62Ca すくい面
62Ab,62Bb,62Cb 逃げ面
91,92 内部流路
【要約】
【課題】被加工物の加工箇所へ円滑にクーラントを供給することが可能な保持具、切削工具及び加工方法を提供する。
【解決手段】切削工具用の保持具20であって、切削インサート61A,61B,61Cを保持するカートリッジ60A,60B,60Cが装着される複数の装着部22a,22b,22cと、各装着部22a,22b,22cで開口するクーラント流路41a,41b,41c,42a,42b,42cと、を有する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8