(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】画面上に付箋を表示するためのプログラム、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20241212BHJP
【FI】
G06F3/0484
(21)【出願番号】P 2021037560
(22)【出願日】2021-03-09
【審査請求日】2023-12-25
(73)【特許権者】
【識別番号】519119194
【氏名又は名称】株式会社ダイナスタイル
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】柴田 貴夫
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-199667(JP,A)
【文献】特開2000-222394(JP,A)
【文献】特開2019-106137(JP,A)
【文献】特開2014-126933(JP,A)
【文献】特開2007-141057(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面上に付箋を表示するためのプログラムであって、前記プログラムは、プロセッサと記憶手段とを備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記記憶手段は、付箋情報を記憶しており、前記付箋情報は、少なくとも、付箋と画面との関連と、前記付箋と前記画面上に選択的に表示可能な複数の項目との関連とを表し、前記プログラムは、
画面を表示することのリクエストを受信することと、
前記付箋情報に基づいて、前記画面上に付箋を表示するか否かを決定することと、
前記画面上に付箋を表示することの決定に従って、前記画面上に前記付箋を表示するための指示を出力することと
を含む処理を前記プロセッサに行わせる
ものにおいて、
前記付箋情報が、前記付箋が第1の項目と関連付けられていることを示す場合、前記決定することは、
(i)前記第1の項目が前記画面上に表示されるように選択されているときに、前記画面上に前記付箋を表示することを決定することと、
(ii)前記第1の項目が前記画面上に表示されるように選択されていないときに、前記画面上に前記付箋を表示しないことを決定することとを含み、
前記付箋情報が、前記付箋がいずれの項目とも関連付けられていないことを示す場合、前記決定することは、前記画面上に表示される項目にかかわらず、前記画面上に前記付箋を表示することを決定することを含む、プログラム。
【請求項2】
前記付箋情報は、表示する対象者を制限する制限情報をさらに含み、
前記決定することは、前記制限情報にさらに基づいて、前記画面上に付箋を表示するか否かを決定することを含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記付箋情報は、画面上に付箋を貼り付けることを示す入力に基づいて生成される、請求項1
または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記画面は、ソフトウェアアプリケーションを開いたときに表示される画面である、請求項1~
3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
画面上に付箋を表示するためのシステムであって、
付箋情報を記憶する記憶手段と、
前記付箋情報に基づいて、前記画面上に付箋を表示するか否かを決定する決定手段と、
前記画面を表示する表示手段であって、前記画面上に付箋を表示することの決定に従って、前記画面上に付箋を表示する表示手段と
を備え、
前記付箋情報は、少なくとも、付箋と画面との関連と、前記付箋と前記画面上に選択的に表示可能な複数の項目との関連とを表す
ものにおいて、
前記付箋情報が、前記付箋が第1の項目と関連付けられていることを示す場合、前記決定手段は、
(i)前記第1の項目が前記画面上に表示されるように選択されているときに、前記画面上に前記付箋を表示することを決定し、
(ii)前記第1の項目が前記画面上に表示されるように選択されていないときに、前記画面上に前記付箋を表示しないことを決定し、
前記付箋情報が、前記付箋がいずれの項目とも関連付けられていないことを示す場合、前記決定手段は、前記画面上に表示される項目にかかわらず、前記画面上に前記付箋を表示することを決定することを含む、システム。
【請求項6】
画面上に付箋を表示するための方法であって、前記方法は、記憶手段を備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記記憶手段は、付箋情報を記憶しており、前記付箋情報は、少なくとも、付箋と画面との関連と、前記付箋と前記画面上に選択的に表示可能な複数の項目との関連とを表し、前記方法は、
画面を表示することのリクエストを受信することと、
前記付箋情報に基づいて、前記画面上に付箋を表示するか否かを決定することと、
前記画面上に付箋を表示することの決定に従って、前記画面上に前記付箋を表示するた
めの指示を出力することと
を含む
ものにおいて、
前記付箋情報が、前記付箋が第1の項目と関連付けられていることを示す場合、前記決定することは、
(i)前記第1の項目が前記画面上に表示されるように選択されているときに、前記画面上に前記付箋を表示することを決定することと、
(ii)前記第1の項目が前記画面上に表示されるように選択されていないときに、前記画面上に前記付箋を表示しないことを決定することとを含み、
前記付箋情報が、前記付箋がいずれの項目とも関連付けられていないことを示す場合、前記決定することは、前記画面上に表示される項目にかかわらず、前記画面上に前記付箋を表示することを決定することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面上に付箋を表示するためのプログラム、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータの画面上に表示する付箋(「電子付箋」ともいう)が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、選択的に表示可能な複数の項目を有する画面において適切な付箋を画面上に表示させることが可能な、画面上に付箋を表示するためのプログラム、システム、および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
画面上に付箋を表示するためのプログラムであって、前記プログラムは、プロセッサと記憶手段とを備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記記憶手段は、付箋情報を記憶しており、前記付箋情報は、少なくとも、付箋と画面との関連と、前記付箋と前記画面上に選択的に表示可能な複数の項目との関連とを表し、前記プログラムは、
画面を表示することのリクエストを受信することと、
前記付箋情報に基づいて、前記画面上に付箋を表示するか否かを決定することと、
前記画面上に付箋を表示することの決定に従って、前記画面上に前記付箋を表示するための指示を出力することと
を含む処理を前記プロセッサに行わせる、プログラム。
(項目2)
前記付箋情報が、前記付箋が第1の項目と関連付けられていることを示す場合、前記決定することは、
(i)前記第1の項目が前記画面上に表示されるように選択されているときに、前記画面上に前記付箋を表示することを決定することと、
(ii)前記第1の項目が前記画面上に表示されるように選択されていないときに、前記画面上に前記付箋を表示しないことを決定することと
を含む、項目1に記載のプログラム。
(項目3)
前記付箋情報が、前記付箋がいずれの項目とも関連付けられていないことを示す場合、前記決定することは、前記画面上に表示される項目にかかわらず、前記画面上に前記付箋を表示することを決定することを含む、項目1または項目2に記載のプログラム。
(項目4)
前記付箋情報は、表示する対象者を制限する制限情報をさらに含み、
前記決定することは、前記制限情報にさらに基づいて、前記画面上に付箋を表示するか否かを決定することを含む、項目1~3のいずれか一項に記載のプログラム。
(項目5)
前記付箋情報は、画面上に付箋を貼り付けることを示す入力に基づいて生成される、項目1~4のいずれか一項に記載のプログラム。
(項目6)
前記画面は、ソフトウェアアプリケーションを開いたときに表示される画面である、項目1~5のいずれか一項に記載のプログラム。
(項目7)
画面上に付箋を表示するためのシステムであって、
付箋情報を記憶する記憶手段と、
前記付箋情報に基づいて、前記画面上に付箋を表示するか否かを決定する決定手段と、
前記画面を表示する表示手段であって、前記画面上に付箋を表示することの決定に従って、前記画面上に付箋を表示する表示手段と
を備え、
前記付箋情報は、少なくとも、付箋と画面との関連と、前記付箋と前記画面上に選択的に表示可能な複数の項目との関連とを表す、システム。
(項目7A)
上記項目1~6のいずれか一項または複数の項に記載の特徴をさらに含む、項目7に記載のシステム。
(項目8)
画面上に付箋を表示するための方法であって、前記方法は、記憶手段を備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記記憶手段は、付箋情報を記憶しており、前記付箋情報は、少なくとも、付箋と画面との関連と、前記付箋と前記画面上に選択的に表示可能な複数の項目との関連とを表し、前記方法は、
画面を表示することのリクエストを受信することと、
前記付箋情報に基づいて、前記画面上に付箋を表示するか否かを決定することと、
前記画面上に付箋を表示することの決定に従って、前記画面上に前記付箋を表示するための指示を出力することと
を含む、方法。
(項目8A)
上記項目1~6のいずれか一項または複数の項に記載の特徴をさらに含む、項目8に記載の方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、選択的に表示可能な複数の項目を有する画面において、適切な付箋を画面上に表示させることができる。これにより、付箋の効果が増進され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の一例を示す図
【
図1B】ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の一例を示す図
【
図1C】ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の一例を示す図
【
図1D】ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の一例を示す図
【
図2A】ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の別の一例を示す図
【
図2B】ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の別の一例を示す図
【
図2C】ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の別の一例を示す図
【
図2D】ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の別の一例を示す図
【
図3A】画面上に付箋を表示するためのシステム100の構成の一例を示す図
【
図3B】記憶手段110に格納される付箋情報のデータ構造の一例を示す図
【
図3C】画面上に付箋を表示するためのシステム100’の構成の一例を示す図
【
図6】画面上に付箋を表示するためのシステム100による処理の一例を示す図
【
図7】ステップS602における処理の一例を示す図
【
図8】画面上に付箋を表示するためのシステム100による処理におけるデータフローの一例を示す
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において、「付箋」は、情報処理装置のディスプレイ上に表示される画面上に電子的に貼り付けるための「電子付箋」のことをいう。付箋上には、情報(例えば、テキスト、画像)を表示することができる。
【0009】
本明細書において、「付箋と画面との関連」とは、付箋と画面とが関連付けられていることのみならず、付箋と画面とが関連付けられていないことも含む。例えば、付箋と画面とが関連付けられていないことは、付箋と画面とが関連付けられていないことを明示的に示すことによって直接的に表されてもよいし、付箋と画面とが関連付けられていないという事実によって間接的に表されてもよい。
【0010】
本明細書において、「付箋と項目との関連」とは、付箋と項目とが関連付けられていることのみならず、付箋と項目とが関連付けられていないことも含む。例えば、付箋と項目とが関連付けられていないことは、付箋と項目とが関連付けられていないことを明示的に示すことによって直接的に表されてもよいし、付箋と項目とが関連付けられていないという事実によって間接的に表されてもよい。
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
(1.画面上に付箋を表示するためのアプリケーション)
本発明の発明者は、従来の付箋貼り付けアプリケーションでは、画面上に複数の項目が選択的に表示される場合に、適切に付箋を表示することができないという不具合を感じていた。そこで、本発明の発明者は、選択的に表示可能な複数の項目を有する画面において、適切な付箋を画面上に表示させることが可能な、画面上に付箋を表示するためのアプリケーションを開発した。このアプリケーションを利用するユーザは、画面上に付箋を貼り付けることができる。これにより、貼り付けられた付箋は、その画面上に表示されることになる。さらに、ユーザは、特定の画面上に付箋を貼り付けることができるのみならず、画面上に表示されている項目に対して付箋を貼り付けることもできる。これにより、例えば、付箋が貼り付けられた項目が画面上に表示されている場合にのみ、その付箋がその画面上に表示されることになる。あるいは、付箋がいずれの項目にも貼り付けられていない場合、その付箋は、画面上に表示される項目が変更されても、画面上に表示され続けることになる。
【0013】
このアプリケーションを利用することで、ユーザは、コンピュータ上で実行されている別のアプリケーションによって表示されている画面上に付箋を貼り付けることができる。これにより、例えば、その別のアプリケーションを利用している他のユーザと情報を共有することもできる。
【0014】
ユーザは、例えば、ユーザが使用する情報端末(ユーザ装置)を使用して、画面上に付箋を表示するためのアプリケーションを利用することができる。ユーザ装置は、任意の情報処理装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ等を含むがこれらに限定されない。画面上に付箋を表示するためのアプリケーションは、例えば、ウェブブラウザを介して利用可能なウェブアプリケーションであってもよいし、ユーザ装置にインストールされたローカルアプリケーションであってもよい。
【0015】
図1A~
図1Dは、ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の一例を示す。
【0016】
図1A~
図1Dに示される例では、ユーザは、ユーザ装置上で、商品管理アプリケーションを利用している。ユーザは、商品管理アプリケーションによってユーザ装置のディスプレイに表示される画面上に付箋を貼り付けることができる。
【0017】
図1Aは、商品管理アプリケーションによってユーザ装置のディスプレイに表示される画面10を示す。
【0018】
画面10は、商品コード入力部11を備える。商品コード入力部11に商品コードを入力すると、その商品コードに対応する商品が画面10に表示される。ここで、商品コードを入力する態様は問わない。例えば、商品コード入力部11に表示され得るプルダウンリストから商品コードを選択することによって商品コードを入力するようにしてもよいし、商品コードを直接入力するようにしてもよい。
【0019】
画面10はまた、商品画像表示部12と、商品名表示部13と、単価表示部14と、付箋貼り付けボタン15とを備える。商品画像表示部12には、商品コード入力部11に入力された商品コードに対応する商品が表示され、商品名表示部13には、商品コード入力部11に入力された商品コードに対応する商品の名前が表示され、単価表示部14には、商品コード入力部11に入力された商品コードに対応する商品の単価が表示される。付箋貼り付けボタン15は、画面10上に付箋を貼り付けるために利用される。
【0020】
図1Bは、商品コード入力部11に商品コードを入力したときの画面10を示す。
【0021】
商品コード入力部11には、商品コード「IT002」が入力されており、商品コード「IT002」に対応する商品「商品B」の画像が商品画像表示部12に表示されており、「商品B」という商品名が商品名表示部13に表示されており、「商品B」の単価が単価表示部14に表示されている。
【0022】
ユーザは、付箋貼り付けボタン15をドラッグし、付箋を貼り付けたい位置でドロップすることにより、画面10上のドロップされた位置に付箋を貼り付けることができる。付箋を貼り付けた後、ユーザは、付箋上に情報を入力することができる。また、付箋を貼り付けた後、付箋のサイズを変更することもできる。
【0023】
図1Cは、
図1Bに示される画面10上に付箋16を貼り付けた後の画面10を示す。
【0024】
付箋16は、商品画像表示部12近傍に貼り付けられている。付箋16上には、「注意!」というテキストが入力されている。
【0025】
付箋16は、例えば、画面10に表示される項目(ここでは、商品)を変更したときにも表示されることができる。
【0026】
図1Dは、商品コード入力部11に商品コード「IT003」が入力されたときの画面10を示す。
【0027】
商品コード入力部11に商品コード「IT003」が入力されているので、商品コード「IT003」に対応する商品「商品C」の画像が商品画像表示部12に表示されており、「商品C」という商品名が商品名表示部13に表示されており、「商品C」の単価が単価表示部14に表示されている。
【0028】
図1Dに示される画面10においても、
図1Cに示される画面10と同様に、付箋16が表示されている。これにより、画面10上に表示される項目(ここでは、商品)が変更された場合であっても付箋16を表示させ続けることができる。
【0029】
さらに、商品管理アプリケーションが複数のユーザ間で利用される場合には、商品管理アプリケーションを利用する複数のユーザに対しても、画面10が表示されている間は、付箋を介して、情報共有や、注意喚起を行うことができる。
【0030】
図2A~
図2Dは、ユーザ装置のディスプレイに表示される画面の別の一例を示す。
【0031】
図2A~
図2Dに示される例では、ユーザは、ユーザ装置上で、商品管理アプリケーションを利用している。ユーザは、商品管理アプリケーションによってユーザ装置のディスプレイに表示される画面およびその画面に表示されている項目に対して付箋を貼り付けることができる。
図2A~
図2Dでは、
図1A~
図1Dを参照して上述した要素と同一の要素には同一の参照番号を付し、個々では説明を省略する。
【0032】
図2Aは、
図1Aに示される画面10において、商品コード入力部11に商品コードを入力したときの画面10を示す。
図2Aでは、
図1Bに示される画面10と同様に、商品コード入力部11には、商品コード「IT002」が入力されている。商品コード入力部11に商品コード「IT002」が入力されているので、商品コード「IT002」に対応する商品「商品B」の画像が商品画像表示部12に表示されており、「商品B」という商品名が商品名表示部13に表示されており、「商品B」の単価が単価表示部14に表示されている。
【0033】
ユーザは、付箋貼り付けボタン15をドラッグし、付箋を貼り付けたい位置でドロップすることにより、画面10上のドロップされた位置に付箋を貼り付けることができる。さらに、ユーザは、画面10上の特定の項目に対して貼り付けることもできる。
【0034】
図2Bは、画面10上に付箋17を貼り付けた後、画面10上の特定の項目に対して付箋を貼り付けるときの画面10を示す。
【0035】
例えば、画面10上に付箋17を貼り付けた後、付箋17に対してアクションすることにより、付箋17の操作メニュー表示部18が表示される。付箋17に対するアクションは、例えば、付箋17をマウスで右クリックすることであるが、これに限定されない。操作メニュー表示部18には、「項目を選ぶ」、「テキスト編集」、「非表示」、「削除」、「共有する」等の操作メニューが表示され得る。操作メニューのうちの1つを選択すると、選択された操作が行われる。例えば、「項目を選ぶ」を選択すると、その付箋が貼り付けられるべき項目を選択することができるようになる。
【0036】
例えば、「テキスト編集」を選択すると、その付箋に表示されるテキストを編集することができるようになり、「非表示」を選択すると、その付箋が表示されないようになり、「削除」を選択すると、その付箋が削除され、「共有する」を選択すると、その付箋を共有するユーザまたはグループを選択することができるようになる。
【0037】
なお、
図2Bに示される例では、付箋17を貼り付けた後に、付箋17が貼り付けられる項目を選択することを説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、付箋が貼り付けられる項目を指定したうえで、画面に付箋を貼り付けるようにしてもよい。
【0038】
図2Cは、付箋17を貼り付けた後の画面10を示す。
【0039】
付箋17は、商品画像表示部12近傍に、商品コード「IT002」に対して貼り付けられている。付箋17上には、「黒いヘッドホン!」というテキストが入力されている。
【0040】
付箋17は、特定の項目(ここでは、商品コード「IT002」)に対して貼り付けられているため、画面10に表示される項目(ここでは、商品)を変更すると、付箋17は表示されなくなる。
【0041】
図2Dは、商品コード入力部11に商品コード「IT003」が入力されたときの画面10を示す。
図2Dでは、
図1Dに示される画面10と同様に、商品コード入力部11に商品コード「IT003」が入力されている。商品コード入力部11に商品コード「IT003」が入力されているので、商品コード「IT003」に対応する商品「商品C」の画像が商品画像表示部12に表示されており、「商品C」という商品名が商品名表示部13に表示されており、「商品C」の単価が単価表示部14に表示されている。
【0042】
図2Dに示される画面10では、付箋17は表示されていない。商品コード「IT003」は、付箋17が貼り付けられた商品コード「IT002」とは異なるからである。画面10上に特定の項目(ここでは、商品)が表示された場合にのみ付箋17を表示させることにより、関連する項目が表示されるときにユーザに対して注意喚起し、かつ、関連しない付箋がユーザの視野を邪魔することを防止することができる。
【0043】
さらに、商品管理アプリケーションが複数のユーザ間で利用される場合には、商品管理アプリケーションを利用する複数のユーザに対しても、画面10上に特定の項目が表示されている間にのみ、付箋を介して、情報共有や、注意喚起を行うことができる。
【0044】
画面上に付箋を表示するためのアプリケーションでは、例えば、画面上に貼り付ける付箋に表示制限を付すようにしてもよい。表示制限により、例えば、付箋を閲覧可能なユーザ、時間等を制限することができる。例えば、許容されたユーザが使用する場合にのみ画面上に付箋を表示するようにすることができる。例えば、許容された時間にユーザが使用する場合にのみ画面上に付箋を表示するようにすることができる。これは、例えば、画面10上のドロップされた位置に付箋を貼り付けた後に、付箋を閲覧可能なユーザ、時間等を指定することによって達成され得る。
【0045】
画面上に付箋を表示するためのアプリケーションでは、例えば、画面上に貼り付ける付箋に変更制限を付すようにしてもよい。変更制限により、例えば、付箋の内容を変更可能なユーザ、時間等を制限することができる。例えば、許容されたユーザのみが付箋の内容(例えば、付箋に入力されている情報、付箋が貼り付けられた位置等)を変更できるようにすることができる。例えば、許容された時間にユーザが使用する場合にのみ付箋の内容を変更できるようにすることができる。これは、例えば、画面10上のドロップされた位置に付箋を貼り付けた後に、付箋を変更可能なユーザ、時間等を指定することによって達成され得る。
【0046】
上述した例では、画面上に付箋を表示するためのアプリケーションを利用して、商品管理アプリケーションにおいて表示される画面上に付箋を貼り付けることを説明したが、本発明はこれに限定されない。画面上に付箋を表示するためのアプリケーションは、他の任意のアプリケーションと共に利用されることができる。画面上に付箋を表示するためのアプリケーションを利用して、他の任意のアプリケーションにおいて表示される任意の画面およびその画面上に表示される項目に付箋を貼り付けることができる。画面は、例えば、アプリケーションを開いたときに表示される画面である。これにより、アプリケーションを開いたときはいつでも付箋が表示されるようになる。これは、そのアプリケーションについての注意喚起を常に行うことができる点で好ましい。
【0047】
上述した画面上に付箋を表示するためのアプリケーションは、例えば、後述する画面上に付箋を表示するためのシステムによって実装され得る。画面上に付箋を表示するためのシステムによって、選択的に表示可能な複数の項目を有する画面において、適切な付箋を表示させることができる。さらには、このシステムによって、付箋に関連する画面または項目が表示されるときにのみ付箋を表示させることもでき、これにより、付箋の効果が増進される。例えば、ユーザ間での情報共有が促進され得る。
【0048】
(2.画面上に付箋を表示するためのシステムの構成)
図3Aは、画面上に付箋を表示するためのシステム100の構成の一例を示す。
【0049】
システム100は、記憶手段110と、決定手段120と、表示手段130とを備えている。
【0050】
記憶手段110は、付箋情報を記憶するように構成されている。
【0051】
付箋情報は、付箋の付箋IDと、付箋が関連付けられた画面の画面IDとを含む。付箋IDは、付箋を識別する一意の情報である。画面IDは、画面を識別する一意の情報である。付箋情報を参照することにより、特定の付箋がどの特定の画面に貼り付けられているかを把握することができる。
【0052】
ここで、画面は、選択的に表示可能な複数の項目を含む画面であり得る。画面上には、選択に応じて、少なくとも1つの項目が表示されることができる。ここで、選択を行う主体は問わない。例えば、ユーザが画面上に表示される少なくとも1つの項目を選択するようにしてもよいし、システム100が画面上に表示される少なくとも1つの項目を選択するようにしてもよい。
【0053】
項目は、画面上に表示される任意のデータであり得る。例えば、
図1A~
図2Cを参照して上述した例では、1つの項目は、1つの商品を表すデータである。各項目は、項目IDを有する。項目IDは、項目を識別する一意の情報である。項目IDは、1つの画面IDに固有のものであってもよいし、複数の画面IDで共通のものであってもよい。
【0054】
付箋情報は、例えば、付箋IDと画面IDとに加えて、項目IDを含むことができる。或る付箋が或る項目に関連付けられた場合、付箋情報は、その付箋の付箋IDと、その項目が表示される画面の画面IDと、その項目の項目IDとを含むことになる。付箋は、1つまたは複数の項目に関連付けられ得る。付箋が画面内の複数の項目に関連付けられた場合には、付箋情報は、複数の項目IDを含むことになる。
【0055】
このように、付箋情報は、少なくとも、付箋と画面との関連と、付箋と画面上に選択的に表示可能な複数の項目との関連とを表す。例えば、付箋と画面との関連を表すために、付箋情報は、付箋IDと画面IDとを含む。例えば、付箋と項目との関連を表すために、付箋情報は、付箋IDと項目IDとを含む。
【0056】
図3Bは、記憶手段110に格納される付箋情報のデータ構造の一例を示す。
【0057】
記憶手段110は、例えば、第1の付箋の付箋情報111と、第2の付箋の付箋情報112と、第3の付箋の付箋情報113とを含む。それぞれの付箋情報は、付箋IDと、画面IDと、ユーザIDと、項目IDと、表示制限情報とを含み得る。ここで、ユーザIDは、その付箋情報を作成したユーザのIDを示す。また、表示制限情報は、その付箋に表示制限が付されているか否か、および、表示制限が付されている場合にはどのような表示制限が付されているか、または、表示を許容する条件を示す情報である。
【0058】
図3Bに示される例では、付箋情報111は、第1の付箋についての情報として、付箋ID「ABC123」と、画面ID「3j8yxrbv」と、ユーザID「y1q801」と、項目ID「IT002」と、表示制限「n/a」とを含む。すなわち、付箋情報111は、付箋ID「ABC123」である第1の付箋が、「3j8yxrbv」の画面IDを有する画面に関連付けられ、かつ、その画面上に表示される「IT002」の項目IDを有する項目に関連付けられていること、そのような関連付けが、「y1q801」のユーザIDを有するユーザによってなされたこと、表示制限が付されていないことを表す。
【0059】
付箋情報は、上述した情報に加えて、または、上述した情報の少なくとも1つに代えて、他の任意の情報を含むことができる。例えば、付箋情報は、付箋上に表示される情報(例えば、テキスト)、付箋サイズ情報(例えば、付箋の高さ、付箋の幅)、付箋位置情報(付箋が貼り付けられた画面上の位置)、付箋作成時間(付箋が作成された時間)等を含むことができる。
【0060】
再び
図3Aを参照して、決定手段120は、記憶手段110に格納されている付箋情報に基づいて、画面上に付箋を表示するか否かを決定するように構成されている。
【0061】
決定手段120は、付箋情報に含まれる付箋と画面との関連および付箋と項目との関連に基づいて、画面上に付箋を表示するか否かを決定することができる。例えば、決定手段120は、付箋情報が、付箋と或る画面とが関連付けられており、付箋がその画面に選択的に表示可能な複数の項目のうちの1つの項目と関連付けられていることを示す場合、その画面にその項目が表示されるときに、付箋をその画面上に表示することを決定することができる(例えば、
図2Cを参照)。例えば、決定手段120は、付箋情報が、付箋と或る画面とが関連付けられており、付箋がその画面に選択的に表示可能な複数の項目のうちの1つの項目と関連付けられていることを示す場合、その画面にその項目が表示されないときに、付箋をその画面上に表示しないことを決定することができる(例えば、
図2Dを参照)。例えば、決定手段120は、付箋情報が、付箋と或る画面とが関連付けられており、付箋がその画面に選択的に表示可能な複数の項目のいずれにも関連付けられていないことを示す場合、その画面に表示される項目にかかわらず、付箋をその画面上に表示することを決定することができる(例えば、
図1C~
図1Dを参照)。
【0062】
例えば、付箋情報が付箋と画面との関連および付箋を項目との関連を示すものとして画面IDおよび項目IDを含み得る実施形態では、決定手段120は、付箋情報に含まれ得る画面IDおよび項目IDに基づいて、画面上に付箋を表示するか否かを決定することができる。例えば、決定手段120は、付箋情報が、或る画面の画面IDと、その画面に選択的に表示可能な少なくとも1つの項目IDとを含む場合、その画面にその項目が表示されるときに、付箋をその画面上に表示することを決定することができる(例えば、
図2Cを参照)。例えば、決定手段120は、付箋情報が、或る画面の画面IDと、その画面に選択的に表示可能な少なくとも1つの項目IDとを含む場合、その画面にその項目が表示されないときに、付箋をその画面上に表示しないことを決定することができる(例えば、
図2Dを参照)。例えば、決定手段120は、付箋情報が、或る画面の画面IDを含むが、いずれの項目IDも含まない場合、その画面に表示される項目にかかわらず、付箋をその画面上に表示することを決定することができる(例えば、
図1C~
図1Dを参照)。
【0063】
決定手段120は、付箋情報に含まれ得る表示制限情報にも基づいて、画面上に付箋を表示するか否かを決定することができる。例えば、決定手段120は、表示制限情報が表示を許容する条件に当てはまる場合に、付箋を画面上に表示することを決定することができ、表示制限情報が表示を許容する条件に当てはまらない場合に、付箋を画面上に表示しないことを決定することができる。
【0064】
表示手段130は、画面を表示するように構成されている。表示手段130は、決定手段120による決定に従って、付箋を表示することができる。決定手段120が画面上に付箋を表示することを決定した場合、表示手段130は、付箋と共に画面を表示する。決定手段120が画面上に付箋を表示しないことを決定した場合、表示手段130は、付箋を表示することなく、画面を表示する。
【0065】
図3Cは、画面上に付箋を表示するためのシステム100’の構成の一例を示す。
【0066】
システム100’は、記憶手段110と、決定手段120と、表示手段130と、受信手段140とを備えている。システム100’の構成は、受信手段140を備えている点を除いて、システム100の構成と同一である。
図3Cは、
図3Aを参照して上述した要素と同様の要素には同一の参照番号を付し、ここでは説明を省略する。
【0067】
受信手段140は、画面上に付箋を貼り付けることを示す入力を受信するように構成されている。画面上に付箋を貼り付けることを示す入力は、例えば、付箋を貼り付けるためのユーザによる操作を含み、画面上に付箋を貼り付けることを示す入力は、貼り付けられた付箋を改変する操作をさらに含み得る。
【0068】
画面上に付箋を貼り付けることを示す入力は、例えば、
図1A~
図2Dを参照して上述した例における付箋貼り付けボタン15に対する操作であり得る。例えば、特定の画面上に付箋貼り付けボタン15をドラッグしてドロップすることにより、その画面に付箋を貼り付けることを示す入力が行われる。付箋を貼り付けることを示す入力は、貼り付けられた付箋上に表示するための情報を入力すること、貼り付けられた付箋のサイズを変更すること、貼り付けられた付箋を特定の項目に関連付けること、貼り付けられた付箋の表示制限を入力すること等を含むが、これらに限定されない。
【0069】
受信手段140によって受信された入力は、付箋情報を生成するために利用され得る。例えば、特定の画面上に付箋貼り付けボタン15をドラッグしてドロップすることにより、付箋IDが生成され、その付箋IDがその画面の画面IDと関連付けられた付箋情報が生成されることになる。この付箋情報には、付箋位置情報、付箋サイズ情報が含まれ得る。例えば、付箋を貼り付けた後に付箋のサイズを変更することにより、付箋サイズ情報が変更され得る。例えば、付箋を貼り付けた後に付箋を移動させることにより、付箋位置情報が変更され得る。例えば、付箋を貼り付けた後に付箋を特定の項目に関連付けることにより、付箋情報に項目IDが追加され得る。
【0070】
生成された付箋情報は、記憶手段110に渡され、記憶手段110によって記憶される。
【0071】
上述したシステム100、100’は、例えば、ネットワークを介して接続されたユーザ装置およびサーバ装置を備えているシステム1000において実装され得る。
【0072】
【0073】
システム1000は、少なくとも1つのユーザ装置200と、少なくとも1つのユーザ装置200にネットワーク500を介して接続されているサーバ装置300と、サーバ装置300に接続されているデータベース部400とを含む。
【0074】
ユーザ装置200は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートグラス、スマートウォッチ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ等の任意の端末装置であり得る。ユーザ装置200は、ネットワーク500を介してサーバ装置300と通信することができる。ここで、ネットワーク500の種類は問わない。例えば、ユーザ装置200は、インターネットを介してサーバ装置300と通信してもよいし、LANを介してサーバ装置300と通信してもよい。
図4には3つのユーザ装置200が描写されているが、ユーザ装置200の数はこれに限定されない。ユーザ装置200の数は、1以上の任意の数であり得る。
【0075】
サーバ装置300は、ネットワーク500を介して少なくとも1つのユーザ装置200と通信することができる。また、サーバ装置300は、サーバ装置300に接続されているデータベース部400と通信することができる。
【0076】
例えば、サーバ装置300に接続されているデータベース部400には、付箋情報が格納される。付箋情報は、例えば、
図3Bを参照して上述したデータ構造を有し得る。
【0077】
【0078】
ユーザ装置200は、通信インターフェース部210と、入力部220と、表示部230と、メモリ部240と、プロセッサ部250とを備える。
【0079】
通信インターフェース部210は、ネットワーク500を介した通信を制御する。ユーザ装置200のプロセッサ部250は、通信インターフェース部210を介して、ユーザ装置200の外部から情報を受信することが可能であり、ユーザ装置200の外部に情報を送信することが可能である。例えば、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、通信インターフェース部210を介して、サーバ装置300から情報を受信することが可能であり、サーバ装置300に情報を送信することが可能である。通信インターフェース部210は、任意の方法で通信を制御し得る。
【0080】
入力部220は、ユーザが情報をユーザ装置200に入力することを可能にする。入力部220が、どのような態様で、ユーザが情報をユーザ装置200に入力することを可能にするかは問わない。例えば、入力部220がタッチパネルである場合には、ユーザがタッチパネルにタッチすることによって情報を入力するようにしてもよい。あるいは、入力部220がマウスである場合には、ユーザがマウスを操作することによって情報を入力するようにしてもよい。あるいは、入力部220がキーボードである場合には、ユーザがキーボードのキーを押下することによって情報を入力するようにしてもよい。あるいは、入力部220がマイクである場合には、ユーザが音声で情報を入力するようにしてもよい。
【0081】
表示部230は、情報を表示するための任意のディスプレイであり得る。
【0082】
メモリ部240には、ユーザ装置200における処理を実行するためのプログラムやそのプログラムの実行に必要とされるデータ等が格納されている。メモリ部240には、例えば、画面上に付箋を表示するためのプログラム(例えば、後述する
図6~8に示される処理を実現するプログラム)の一部または全部が格納されている。メモリ部240には、任意の機能を実装するアプリケーションが格納されていてもよい。ここで、プログラムをどのようにしてメモリ部240に格納するかは問わない。例えば、プログラムは、メモリ部240にプリインストールされていてもよい。あるいは、プログラムは、ネットワーク500を経由してダウンロードされることによってメモリ部240にインストールされるようにしてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な有形記憶媒体上に記憶されてもよい。メモリ部240は、任意の記憶手段によって実装され得る。
【0083】
プロセッサ部250は、ユーザ装置200全体の動作を制御する。プロセッサ部250は、メモリ部240に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、ユーザ装置200を所望のステップを実行する装置として機能させることが可能である。プロセッサ部250は、単一のプロセッサによって実装されてもよいし、複数のプロセッサによって実装されてもよい。
【0084】
図5Aに示される例では、ユーザ装置200の各構成要素がユーザ装置200内に設けられているが、本発明はこれに限定されない。ユーザ装置200の各構成要素のいずれかがユーザ装置200の外部に設けられることも可能である。例えば、入力部220、表示部230、メモリ部240、プロセッサ部250のそれぞれが別々のハードウェア部品で構成されている場合には、各ハードウェア部品が任意のネットワークを介して接続されてもよい。このとき、ネットワークの種類は問わない。各ハードウェア部品は、例えば、LANを介して接続されてもよいし、無線接続されてもよいし、有線接続されてもよい。ユーザ装置200は、特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、プロセッサ部250をデジタル回路ではなくアナログ回路によって構成することも本発明の範囲内である。ユーザ装置200の構成は、その機能を実現できる限りにおいて上述したものに限定されない。
【0085】
【0086】
サーバ装置300は、通信インターフェース部310と、メモリ部320と、プロセッサ部330とを備える。
【0087】
通信インターフェース部310は、ネットワーク500を介した通信を制御する。また、通信インターフェース部310は、データベース部400との通信も制御する。サーバ装置300のプロセッサ部330は、通信インターフェース部310を介して、サーバ装置300の外部から情報を受信することが可能であり、サーバ装置300の外部に情報を送信することが可能である。サーバ装置300のプロセッサ部330は、通信インターフェース部310を介して、ユーザ装置200から情報を受信することが可能であり、ユーザ装置200に情報を送信することが可能である。通信インターフェース部310は、任意の方法で通信を制御し得る。
【0088】
メモリ部320には、サーバ装置300の処理の実行に必要とされるプログラムやそのプログラムの実行に必要とされるデータ等が格納されている。例えば、画面上に付箋を表示するためのプログラム(例えば、後述する
図6~8に示される処理を実現するプログラム)の一部または全部が格納されている。メモリ部320は、任意の記憶手段によって実装され得る。
【0089】
プロセッサ部330は、サーバ装置300全体の動作を制御する。プロセッサ部330は、メモリ部320に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、サーバ装置300を所望のステップを実行する装置として機能させることが可能である。プロセッサ部330は、単一のプロセッサによって実装されてもよいし、複数のプロセッサによって実装されてもよい。
【0090】
図5Bに示される例では、サーバ装置300の各構成要素がサーバ装置300内に設けられているが、本発明はこれに限定されない。サーバ装置300の各構成要素のいずれかがサーバ装置300の外部に設けられることも可能である。例えば、メモリ部320、プロセッサ部330のそれぞれが別々のハードウェア部品で構成されている場合には、各ハードウェア部品が任意のネットワークを介して接続されてもよい。このとき、ネットワークの種類は問わない。各ハードウェア部品は、例えば、LANを介して接続されてもよいし、無線接続されてもよいし、有線接続されてもよい。サーバ装置300は、特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、プロセッサ部330をデジタル回路ではなくアナログ回路によって構成することも本発明の範囲内である。サーバ装置300の構成は、その機能を実現できる限りにおいて上述したものに限定されない。
【0091】
図4、
図5Bに示される例では、データベース部400は、サーバ装置300の外部に設けられているが、本発明はこれに限定されない。データベース部400をサーバ装置300の内部に設けることも可能である。このとき、データベース部400は、メモリ部320を実装する記憶手段と同一の記憶手段によって実装されてもよいし、メモリ部320を実装する記憶手段とは別の記憶手段によって実装されてもよい。いずれにせよ、データベース部400は、サーバ装置300のための格納部として構成される。データベース部400の構成は、特定のハードウェア構成に限定されない。例えば、データベース部400は、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。例えば、データベース部300は、サーバ装置300の外付けハードディスク装置として構成されてもよいし、ネットワークを介して接続されるクラウド上のストレージとして構成されてもよい。
【0092】
システム100の構成要素は、例えば、ユーザ装置200側に備えられるようにしてもよいし、ユーザ装置200側およびサーバ装置300側(すなわち、サーバ装置300およびデータベース部400)の両方に分散されてもよい。システム100の構成要素がユーザ装置200側およびサーバ装置300側の両方に分散される場合、ユーザ装置200が表示手段130を備え、サーバ装置300(およびデータベース部400)が記憶手段110および決定手段120を備えるようにしてもよいし、ユーザ装置200が表示手段130および決定手段120を備え、サーバ装置300(またはデータベース部400)が記憶手段110を備えるようにしてもよい。
【0093】
例えば、ユーザ装置200が表示手段130を備え、サーバ装置300側が記憶手段110および決定手段120を備える場合、表示手段130は、ユーザ装置200の表示部230によって実装され、記憶手段110は、データベース部400によって実装され、決定手段120は、サーバ装置300のプロセッサ部330によって実装されることができる。
【0094】
例えば、ユーザ装置200が表示手段130および決定手段120を備え、サーバ装置300側が記憶手段110を備える場合、表示手段130は、ユーザ装置200の表示部230によって実装され、決定手段120は、ユーザ装置200のプロセッサ部250によって実装され、記憶手段110はデータベース部400によって実装されることができる。
【0095】
同様に、システム100’の構成要素は、例えば、ユーザ装置200側に備えられるようにしてもよいし、ユーザ装置200側およびサーバ装置300側(すなわち、サーバ装置300およびデータベース部400)の両方に分散されてもよい。システム100’の構成要素がユーザ装置200側およびサーバ装置300側の両方に分散される場合、ユーザ装置200が表示手段130を備え、サーバ装置300(およびデータベース部400)が記憶手段110、決定手段120、および受信手段140を備えるようにしてもよいし、ユーザ装置200が表示手段130および決定手段120を備え、サーバ装置300(およびデータベース部400)が記憶手段110および受信手段140を備えるようにしてもよい。
【0096】
例えば、ユーザ装置200が表示手段130を備え、サーバ装置300側が記憶手段110、決定手段120、および受信手段140を備える場合、表示手段130は、ユーザ装置200の表示部230によって実装され、記憶手段110は、データベース部400によって実装され、決定手段120および受信手段140は、サーバ装置300のプロセッサ部330によって実装されることができる。
【0097】
例えば、ユーザ装置200が表示手段130および決定手段120を備え、サーバ装置300側が記憶手段110および受信手段140を備える場合、表示手段130は、ユーザ装置200の表示部230によって実装され、決定手段120は、ユーザ装置200のプロセッサ部250によって実装され、記憶手段110は、データベース部400によって実装され、受信手段140は、サーバ装置300のプロセッサ部330によって実装されることができる。
【0098】
(3.画面上に付箋を表示するためのシステムによる処理)
図6は、画面上に付箋を表示するためのシステム100による処理の一例を示す。
図6に示される例では、システム100がユーザ装置200によって実装される場合を例に説明する。この例では、表示手段130は、ユーザ装置200の表示部230によって実装され、記憶手段110は、ユーザ装置200のメモリ部240によって実装され、決定手段120は、ユーザ装置200のプロセッサ部250によって実装されることができる。
【0099】
記憶手段110としてのメモリ部240には、付箋情報が格納されているものとする。
【0100】
ステップS601では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、インターフェース部210を介して、画面を表示することのリクエストを受信する。画面を表示することのリクエストは、例えば、特定の画面に遷移することの指示であってもよいし、特定のアプリケーションを開くことの指示(あるいは、特定のアプリケーションを開いたときの画面を表示することの指示)であってもよい。
【0101】
例えば、ユーザは、画面を表示することのリクエストをユーザ装置200に入力することができ、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、ユーザがユーザ装置200に入力したリクエストを受信することができる。
【0102】
ここで、画面は、選択的に表示可能な複数の項目を含む画面であり得る。画面上には、選択に応じて、少なくとも1つの項目が表示されることができる。複数の項目のうちの画面上に表示されるべき少なくとも1つの項目の選択は、例えば、画面を表示することのリクエストと共に行われるようにしてもよいし、画面を表示することのリクエストに応答して画面を表示部230に表示した後に行われるようにしてもよい。
【0103】
例えば、ユーザは、画面を表示することのリクエストと共に、画面上に表示されるべき少なくとも1つの項目の選択をユーザ装置200に入力することができ、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、ユーザがユーザ装置200に入力したリクエストおよび選択を受信することができる。例えば、ユーザが画面を表示することのリクエストを入力し、ユーザ装置200のプロセッサ部250がそのリクエストを受信してそのリクエストに応答して画面を表示部230に表示した後に、ユーザが、表示された画面上に表示されるべき少なくとも1つの項目の選択をユーザ装置200に入力することができ、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、その選択を受信することができる。
【0104】
ステップS602では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、付箋情報に基づいて、ステップS601で表示をリクエストされた画面上に付箋を表示するか否かを決定する。ここで、付箋情報は、メモリ部240から読み出されることができる。
【0105】
ある場合には、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、付箋情報に基づいて、画面上に付箋を表示することを決定することができる。別の場合には、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、付箋情報に基づいて、画面上に付箋を表示しないことを決定することができる。
【0106】
ステップS602における詳細な処理は後述する。
【0107】
ステップS603では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、ステップS602での画面上に付箋を表示することの決定に従って、画面上に付箋を表示するための指示を出力する。
【0108】
ステップS602において画面上に付箋を表示しないことが決定された場合には、ステップS603では、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、何ら指示を出力しないようにしてもよいし、付箋を表示しないための指示を出力するようにしてもよい。
【0109】
ステップS603で出力された、画面上に付箋を表示するための指示に従って、表示部230は、付箋を表示する。例えば、表示部230にすでに表示されている画面上に付箋を表示するようにしてもよいし、付箋とともに画面を表示するようにしてもよい。例えば、表示部230は、付箋を表示しないための指示に従って、付箋を表示することなく画面を表示するようにしてもよいし、画面上に表示されている付箋を表示しないようにしてもよい。
【0110】
このようにして、システム100は、画面上に適切な付箋を表示させることができる。これにより、付箋の効果が増進される。例えば、ユーザ間での情報共有が促進され得る。
【0111】
図7は、ステップS602における処理の一例を示す。
【0112】
ステップS701では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、ステップS601で表示をリクエストされた画面の画面IDを取得する。画面IDは、例えば、ステップS601で受信されたリクエストに含まれ得る。
【0113】
ステップS702では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、メモリ部240に記憶された付箋情報を参照し、ステップS701で取得された画面IDと関連付けられた付箋情報が存在するか否かを判定する。ステップS701で取得された画面IDと関連付けられた付箋情報が存在する場合、ステップS703に進む。ステップS701で取得された画面IDと関連付けられた付箋情報が存在しない場合、ステップS706に進み、ステップS706において、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、付箋を表示しないことを決定する。リクエストされた画面に関連付けられた付箋が存在しない、すなわち、画面上に表示されるべき付箋が存在しないからである。
【0114】
ステップS703では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、ステップS702で存在が確認された付箋情報に項目IDが存在するか否かを判定する。ステップS702で存在が確認された付箋情報に項目IDが存在する場合、ステップS704に進む。ステップS702で存在が確認された付箋情報に項目IDが存在しない場合、ステップS705に進み、ステップS705において、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、画面上に表示される項目にかかわらず、付箋を表示することを決定する。付箋が、画面に関連付けられているが、画面上に選択的に表示可能な項目のいずれにも関連付けられていないため、付箋が特定の項目のための付箋ではなく、画面全般に対する付箋であると判断できるからである。このような決定に従って、表示部230は、例えば、
図1Cおよび
図1Dに示されるように、画面上に表示される項目が変わったとしても付箋が表示され続けるように、画面上に付箋を表示することになる。
【0115】
ステップS704では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、ステップS703で存在が確認された項目IDが、画面上に表示されるべき項目の項目IDと一致しているか否かを判定する。付箋情報に複数の項目IDが含まれる場合には、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、複数の項目IDのうちの少なくとも1つが、画面上に表示されるべき項目の項目IDと一致しているか否かを判定する。画面上に表示されるべき項目は、画面上に表示されるように選択されている項目である。
【0116】
ステップS703で存在が確認された項目IDが、画面上に表示されるべき項目の項目IDと一致する場合、ステップS705に進み、ステップS705において、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、付箋を表示することを決定する。付箋が、画面に関連付けられており、かつ、画面上に表示されるべき項目にも関連付けられていることから、付箋が画面上に表示される特定の項目のための付箋であると判断できるからである。このような決定に従って、表示部230は、例えば、
図2Cに示されるように、画面上に表示される項目に関連付けられた付箋のみが表示されるように、画面上に付箋を表示することになる。
【0117】
ステップS703で存在が確認された項目IDが、画面上に表示されるべき項目の項目IDと一致していない場合、ステップS706に進み、ステップS706において、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、付箋を表示しないことを決定する。付箋が、画面に関連付けられているが、画面上に表示されるべき項目には関連付けられていないことから、付箋が画面に表示される特定の項目のための付箋ではなく、別の項目のための付箋であるであると判断できるからである。このような決定に従って、表示部230は、例えば、
図2Dに示されるように、画面上に表示される項目に関連付けられていない付箋が表示されないように、画面を表示することになる。
【0118】
このようにして、システム100は、画面上に適切な付箋を表示させることができ、かつ、付箋に関連する画面または項目が表示されるときにのみ付箋を表示させることができる。これにより、付箋の効果が増進される。例えば、ユーザ間での情報共有が促進され得る。
【0119】
一例として、コールセンターにおいて、テレホンオペレータが利用する顧客情報表示画面上に付箋を表示することを例に、ステップS602の処理を説明する。ここでは、テレホンオペレータが利用する顧客情報表示画面上に、複数の顧客のうちの少なくとも1人が選択的に表示可能であり、顧客情報表示画面が画面ID1を有し、複数の顧客の各々が項目IDを有しているものとする。項目ID1を有する第1の顧客の顧客情報に対して第1の付箋が貼り付けられ、項目ID2を有する第2の顧客の顧客情報に対して第2の付箋が貼り付けられ、第3の付箋はいずれの顧客情報にも関連付けられずに顧客情報表示画面に貼り付けられているものとする。第1の付箋の付箋情報は、顧客情報表示画面の画面ID1と、第1の顧客の項目ID1とを含む。第2の付箋の付箋情報は、顧客情報表示画面の画面ID1と、第2の顧客の項目ID2とを含む。第3の付箋の付箋情報は、顧客情報表示画面の画面IDを含む。顧客情報表示画面は、例えば、コールセンターに顧客から着信したときにテレホンオペレータに対して表示されることができ、これにより、テレホンオペレータは、顧客情報表示画面に表示される顧客情報を参照しながら、顧客に応対することができる。
【0120】
ステップS601では、顧客情報表示画面を表示することのリクエストが受信される。本例では、リクエストに従って顧客情報表示画面を表示した後、顧客情報表示画面上に第2の顧客の情報が表示されることが選択されているものとする。
【0121】
ステップS701では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、ステップS601で表示をリクエストされた顧客情報表示画面の画面IDを取得する。
【0122】
ステップS702では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、メモリ部240に記憶された付箋情報を参照し、顧客情報表示画面の画面IDと関連付けられた付箋情報が存在するか否かを判定する。ここでは、第1の付箋の付箋情報、第2の付箋の付箋情報、第3の付箋の付箋情報が顧客情報表示画面の画面IDを含むため、ステップS703に進む。
【0123】
ステップS703では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、第1の付箋の付箋情報、第2の付箋の付箋情報、第3の付箋の付箋情報に項目IDが存在するか否かを判定する。ここでは、第1の付箋の付箋情報に項目ID1が存在し、第2の付箋の付箋情報に項目ID2が存在するため、第1の付箋および第2の付箋については、ステップS704に進む。第3の付箋の付箋情報には項目IDが存在しないため、第3の付箋については、ステップS705に進む。そして、ステップS705において、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、第3の付箋を表示することを決定する。
【0124】
ステップS704では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、第1の付箋の付箋情報に存在する項目ID1または第2の付箋の付箋情報に存在する項目ID2が、画面上に表示されるべき第2の顧客の項目ID、すなわち、項目ID2と一致しているか否かを判定する。ここでは、第2の付箋の付箋情報に存在する項目ID2が一致するため、ステップS705に進み、ステップS705において、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、第2の付箋を表示することを決定する。
【0125】
これにより、第2の付箋および第3の付箋が顧客情報表示画面上に表示されることになる。第2の付箋は、顧客情報表示画面上に表示される第2の顧客に関連する付箋であるため、画面上に表示されることになり、第3の付箋は、顧客情報表示画面全般に関連付けられる付箋であるため、画面上に表示されることになる。
【0126】
例えば、第2の付箋には、第2の顧客について注意すべき事項を記入しておき。第3の付箋には、テレホンオペレーティング全般において注意すべき事項を記入しておく。これにより、第2の顧客の顧客情報を参照するときはいつでも、テレホンオペレーティング全般において注意すべき事項とともに、第2の顧客について注意すべき事項が表示されることになる。
【0127】
例えば、顧客情報表示画面上に第3の顧客(顧客ID3)の情報を表示されることが選択されている例では、第1の付箋および第2の付箋について、ステップS704まで進んだときに、ステップS704において、付箋情報に含まれる項目ID(項目ID1または項目ID2)と、画面上に表示されるべき第3の顧客の項目ID(項目ID3)とが一致しないと判断されるため、ステップS706において、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、第1の付箋および第2の付箋を表示しないことを決定することができる。これにより、第3の付箋のみが顧客情報表示画面上に表示されることになる。例えば、第3の顧客には関連しない付箋が表示されないため、テレホンオペレータの注意が逸らされることを防止することができる。
【0128】
例えば、画面に付箋を貼り付けることなく、特定の項目(例えば、特定の顧客の情報)に対して付箋を貼り付けるようにしてもよい。これにより、異なる画面が表示される場合であっても、その特定の項目が表示される画面であれば、付箋を表示させるようにすることができる。例えば、特定の顧客について注意すべき事項を記入した付箋を貼り付けておけば、その顧客の情報が表示されている限り、異なる画面にわたって、付箋を画面上に表示させることができる。
【0129】
上述した例では、システム100がユーザ装置200によって実装される場合を例に説明した。システム100がユーザ装置200およびサーバ装置300(およびデータベース部400)によって実装される場合、ステップS602では、ユーザ装置200のプロセッサ部250は、インターフェース部210を介してデータベース部400に格納されている付箋情報を受信し、受信された付箋情報を利用することができる。
【0130】
図8は、画面上に付箋を表示するためのシステム100による処理におけるデータフローの一例を示す。
図8に示される例では、システム100がユーザ装置200およびサーバ装置300(およびデータベース部400)の両方によって実装される場合を例に説明する。この例では、表示手段130は、ユーザ装置200の表示部230によって実装され、記憶手段110は、データベース部400によって実装され、決定手段120は、サーバ装置300のプロセッサ部330によって実装されることができる。この例では、画面上に付箋を表示するか否かの判断は、サーバ装置300で行われることになる。
【0131】
記憶手段110としてのデータベース部400には、付箋情報が格納されているものとする。
【0132】
ステップS801では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、インターフェース部210を介して、画面を表示することのリクエストを受信する。ステップS801は、ステップS601と同様のステップである。
【0133】
ステップS802では、ユーザ装置200のプロセッサ部250が、インターフェース部210を介して、ステップS801で受信されたリクエストをサーバ装置300に送信する。サーバ装置300は、インターフェース部310を介して、リクエストを受信することができる。受信されたリクエストは、サーバ装置300のプロセッサ部330に渡される。
【0134】
ステップS803では、サーバ装置300のプロセッサ部330が、付箋情報に基づいて、ステップS801で表示をリクエストされた画面上に付箋を表示するか否かを決定する。プロセッサ部330は、データベース部400から付箋情報を読み出すことができる。
【0135】
ある場合には、サーバ装置300のプロセッサ部330は、付箋情報に基づいて、画面上に付箋を表示することを決定することができる。別の場合には、サーバ装置300のプロセッサ部330は、付箋情報に基づいて、画面上に付箋を表示しないことを決定することができる。
【0136】
ステップS803における詳細な処理は、ステップS602について
図7を参照して上述した処理と同様である。
【0137】
ステップS804では、サーバ装置300のプロセッサ部330が、ステップS803での画面上に付箋を表示することの決定に従って、画面を表示するための指示を出力する。
【0138】
ステップS803において画面上に付箋を表示しないことが決定された場合、例えば、ステップS804で、サーバ装置300のプロセッサ部330が、何ら指示を出力しないようにしてもよいし、付箋を表示しないことの指示を出力するようにしてもよい。
【0139】
ステップS805では、サーバ装置300のプロセッサ部330が、ステップS804で出力された指示をインターフェース部310を介してユーザ装置200に送信する。ユーザ装置200は、インターフェース部210を介して、指示を受信することができる。
【0140】
ステップS806では、ユーザ装置200の表示部230は、ステップS801でリクエストされた画面を表示する。
【0141】
ステップS807では、ユーザ装置200の表示部230は、ステップS805で受信された指示に従って、画面上に付箋を表示する。例えば、表示部230は、付箋とともに画面を表示するための指示に従って、付箋とともに画面を表示する。例えば、表示部230は、付箋を表示しないことの表示するための指示に従って、付箋を表示することなく画面を表示するようにしてもよい。
【0142】
このようにして、システム100は、画面上に適切な付箋を表示させることができ、かつ、付箋に関連する画面または項目が表示されるときにのみ付箋を表示させることができる。これにより、付箋の効果が増進される。例えば、ユーザ間での情報共有が促進され得る。
【0143】
上述した例では、ステップS805で指示を受信した後にステップS806で画面を表示することを説明したが、画面を表示するタイミングは、ステップS801の後である限り、任意のタイミングであり得る。例えば、ステップS802でリクエストを送信する前に画面を表示するようにしてもよいし、ステップS807で付箋を表示すると同時に画面を表示するようにしてもよい。
【0144】
また、本例では、処理の一部をサーバ装置300で行うことにより、ユーザ装置200における処理負荷を軽減することができる。
【0145】
図6、7、8を参照して上述した例では、
図6、7、8に示される各ステップの処理は、プロセッサ部250またはプロセッサ部330とメモリ部240またはメモリ部320とに格納されたプログラムとによって実現することが説明されたが、本発明はこれに限定されない。
図6、7、8に示される各ステップの処理のうちの少なくとも1つは、制御回路などのハードウェア構成によって実現されてもよい。
【0146】
また、
図6、7、8を参照して上述した例では、特定の順序で各ステップの処理が行われることを説明したが、各ステップの処理の順序は説明されるものに限定されない。論理的に可能な任意の順序で、各ステップの処理を行うことができる。
【0147】
上述した例では、システム100における処理に説明したが、システム100’における処理もシステム100における処理と同様である。
【0148】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0149】
本発明は、適切な付箋を画面上に表示させることが可能な、画面上に付箋を表示するためのプログラム、システム、および方法を提供するものとして有用である。
【符号の説明】
【0150】
100、100’ システム
110 記憶手段
120 決定手段
130 表示手段
140 受信手段