(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】インテリジェント野菜収穫農業用装置
(51)【国際特許分類】
A01D 45/00 20180101AFI20241212BHJP
【FI】
A01D45/00 Z
(21)【出願番号】P 2023102216
(22)【出願日】2023-06-22
【審査請求日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202211253766.1
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522084902
【氏名又は名称】鄭州航空工業管理学院
(73)【特許権者】
【識別番号】519035632
【氏名又は名称】華北水利水電大学
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】宗思生
(72)【発明者】
【氏名】施歌
(72)【発明者】
【氏名】曹再輝
(72)【発明者】
【氏名】于永鈴
(72)【発明者】
【氏名】施進発
【審査官】伊藤 裕美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0303470(US,A1)
【文献】特開2019-123044(JP,A)
【文献】特開平08-252014(JP,A)
【文献】特開2011-177124(JP,A)
【文献】米国特許第04918909(US,A)
【文献】中国実用新案第207505440(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/00 - A01D 75/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラック(1)を含み、ラック(1)の上面に、収集ボックス(4)が固定的に取り付けられるインテリジェント野菜収穫農業用装置であり、
前記ラック(1)は、前記収集ボックス(4)を上面に固定的に取り付ける底板部(71)と、その前端の両隅に、直角方向に、それぞれ連接されてなる棒状フレーム(70)を有し、
前記収集ボックス(4)の上方開口部に、端部が収集ボックス(4)に可動可能に接続された搬送装置(6)が配置され、ラック(1)において且つその前端に近い内側に、ラック(1)に回転可能に接続された側板(8)が対称に配置され、二つの側板(8)の下端外側は、搬送装置(6)の他端にヒンジ接続され、二つの側板(8)の内側面において且つその中央下方に近いところに、収穫アセンブリが配置され、
前記二つの側板(8)の外側面において且つその中央下方に近いところに、側板(8)に回動可能に接続された第1電動伸縮レバー(9)が配置され、前記棒状フレームの頂部に、それぞれ、2本の第2電動伸縮レバー(10)が対称に固定的に取り付けられ、2本の第2電動伸縮レバー(10)の固定端部に、第1取付フレーム(11)が固定接続され、第1取付フレーム(11)の下側面に距離計(12)が固定的に取り付けられ、距離計(12)により野菜の
地面からの高さを測ることができ
、野菜の
地面からの高さ
が収穫基準に達している場合、収穫アセンブリにより収穫することができ、搬送装置(6)により収穫された野菜を収集ボックス(4)内に搬送することができることを特徴とするインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項2】
前記搬送装置(6)は、2つの対称に配置された支持フレーム(60)を含み、二つの支持フレーム(60)の外側面に、コンベヤーベルト(61)が嵌合して取り付けられ、二つの支持フレーム(60)の内側面の間に、コンベヤーベルト(61)を駆動して運転させる第2モータ(62)が固定的に取り付けられ、二つの支持フレーム(60)の両端部の外側面に、何れも支持フレーム(60)に固定接続された取付柱(63)が配置され、収集ボックス(4)の上方開口部の内側面に、スライドレール(5)が対称に配置され、支持フレーム(60)の上端部に近い取付柱(63)の外側面は、スライドレール(5)の内側面に可動可能に接続され、支持フレーム(60)の下端部に近い取付柱(63)の外側面に、取付柱(63)に回転可能に接続された取付板(64)が配置され、取付板(64)は、それぞれ二つの側板(8)の下端外側に固定的に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項3】
前記収穫アセンブリは、カムシャフト(17)を含み、カムシャフト(17)は、二つの側板(8)の内側面において且つその中央下方に近いところに回動可能に接続され、側板(8)の外側面において且つカムシャフト(17)に対応するところに、カムシャフト(17)の回転を駆動することができる第3モータ(18)が固定的に取り付けられ、二つの側板(8)の内側面において且つその下端に近いところに、側板(8)に固定接続された横軸(19)が配置され、横軸(19)の外側面に、横軸(19)に回転可能に接続された上収穫プレート(20)が配置され、上収穫プレート(20)の先端に、複数の等間隔を開けて分布された第1U字状溝(21)が開設され、上収穫プレート(20)の下側面に、上収穫プレート(20)に摺動可能に接続された下収穫プレート(22)が配置され、下収穫プレート(22)の先端において且つ第1U字溝(21)に対応するところに、第2U字状溝(23)が開設され、下収穫プレート(22)の上面が上収穫プレート(20)の後端を超えたところに、電動スライドブロック(24)が摺動可能に接続されることを特徴とする請求項1に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項4】
前記上収穫プレート(20)と横軸(19)との回動接続部に、トーションばねが配置されることを特徴とする請求項3に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項5】
前記上収穫プレート(20)と下収穫プレート(22)との摺動接続部に、第1リターンスプリング(25)が配置されることを特徴とする請求項3に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項6】
前記第2電動伸縮レバー(10)の固定端の下側面に、ヒンジホルダ(13)が固定的に取り付けられ、第1電動伸縮レバー(9)の伸縮端部は、ヒンジホルダ(13)に回動可能に接続され、第2電動伸縮レバー(10)の伸縮端に、第2電動伸縮レバー(10)に固定接続された第2取付フレーム(14)が配置され、第2取付フレーム(14)の下側面に、第3電動伸縮レバー(15)が固定的に取り付けられ、第3電動伸縮レバー(15)の伸縮端部に、第3電動伸縮レバー(15)に固定接続された仕切りプレート(16)が配置されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項7】
前記カムシャフト(17)の外側面に、曲線形状リング溝(26)が開設され、曲線状リング溝(26)の最大変位量Dは第1U字状溝(21)と第2U字状溝(23)の溝口の幅より小さくなく、下収穫プレート(22)の上面に、第1溝(27)が開設され、電動スライドブロック(24)において且つ第1溝(27)に対応するところに、第1貫通溝(28)が開設され、第1溝(27)の底部の一端に、第1溝(27)に回転可能に接続されたピックレバー(29)が配置され、第1溝(27)の底部の他端に、第1溝(27)に回転可能に接続された第4電動伸縮レバー(30)が配置され、第4電動伸縮レバー(30)の伸縮端は、ピックレバー(29)の中央上方の位置にヒンジ接続されることを特徴とする請求項6に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項8】
前記横軸(19)の表面に、第2溝(31)が開設され、上収穫プレート(20)の後端において且つ電動スライドブロック(24)の先端が第2溝(31)に対応するところに、第2貫通溝(32)が開設され、第2溝(31)の内部に、第2溝(31)に摺動可能に接続された位置制限プレート(33)が配置され、第2貫通溝(32)内において且つ位置制限プレート(33)に対応するところに、押しプレート(35)が配置され、押しプレート(35)と第2貫通溝(32)は摺動可能に接続されることを特徴とする請求項7に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項9】
前記位置制限プレート(33)の内端部と第2溝(31)の内底部との間に、第2リターンスプリング(34)が配置されることを特徴とする請求項8に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【請求項10】
前記ラック(1)の下側面において且つその四隅に近いところに、四つのラック(1)全体を移動させることができる車輪(2)が配置され、ラック(1)の下側面において且つ車輪(2)に対応するところに、その回転を駆動することができる第1モータ(3)が固定的に取り付けられることを特徴とする請求項9に記載のインテリジェント野菜収穫農業用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は農業機械の分野に関し、具体的にはインテリジェント野菜収穫農業用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
異なる野菜間の生態的特性に差があるため、野菜の統合された収穫には大きな複雑性があり、野菜のタイプによって、収穫方法も異なり、成長スピードが速い葉物野菜は一般的に根こそぎ取って、直接収穫しているの対して、例えばニラ、ニンニクの苗、レタス、空心菜のような発芽率の高い野菜は根を残して葉を採る方式で収穫することができる。
【0003】
現在、国内の野菜収穫の大部分は人工的に完成し、人工収穫効率は低く、労働強度は大きく、労働力コストの増加に伴い、人工収穫費用の野菜生産コストに占める割合も大幅に上昇し、野菜収穫効率を高め、人工労働強度を軽減し、製品効率を増加させ、国内の野菜産業の健全で安定した発展を保証するために、市場にはいくつかの野菜収穫機械が現れた。
【0004】
従来技術では、出願番号が2019110159271.4のスマート野菜収穫機を開示し、ドライブユニット、ラックユニット、収穫アセンブリ、輸送ユニット、梱包ユニットと電気制御ユニットを含み、それは携帯電話の制御の下で自動的に走行することができ、ニラ、空心菜などの野菜の自動収穫を実現することができるが、収穫際に野菜の成長の勢いをインテリジェントに判別して選択的に収穫ことはできず、またディスクカッタを制御して野菜株の根元を回転的に切断することによって収穫ことしかできず、根こそぎにして、直接収穫を実現することはできない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
そのため、どのようにして野菜の成長の勢いをインテリジェントに判別して選択的に収穫し、及び根こそぎにして、直接収穫を実現することは、現在当業者が解決しなければならない問題である。
【0006】
従来技術の野菜の成長の勢いをインテリジェントに判別して選択的に収穫し、及び根こそぎにして、直接収穫することができない課題を解決するために、本発明はインテリジェントに野菜を刈り取る農業用装置を提供する。
【0007】
本発明の技術的手段は、以下の通り、
本発明は、インテリジェント野菜収穫農業用装置を提供し、ラックを含み、ラックの上面に、収集ボックスが固定的に取り付けられ、収集ボックスの上方開口部に、端部が収集ボックスに可動可能に接続された搬送装置が配置され、ラックにおいて且つその前端に近い内側に、ラックに回転可能に接続された側板が対称に配置され、二つの側板の下端外側は、搬送装置の他端にヒンジ接続され、二つの側板の内側面において且つその中央下方に近いところに、収穫アセンブリが配置され、ラックの前端において且つその頂部に近いところに、距離計が固定的に取り付けられ、距離計により野菜の成長の高さを測ることができ、収穫アセンブリにより野菜の成長の高さに応じて収穫することができ、搬送装置により収穫された野菜を収集ボックス内に搬送することができる。
【0008】
さらに、前記搬送装置は、2つの対称に配置された支持フレームを含み、二つの支持フレームの外側面に、コンベヤーベルトが嵌合して取り付けられ、二つの支持フレームの内側面の間に、コンベヤーベルトを駆動して運転させる第2モータが固定的に取り付けられ、二つの支持フレームの両端部の外側面に、何れも支持フレームに固定接続された取付柱が配置され、収集ボックスの上方開口部の内側面に、スライドレールが対称に配置され、支持フレームの上端部に近い取付柱の外側面は、スライドレールの内側面に可動可能に接続され、支持フレームの下端部に近い取付柱の外側面に、取付柱に回転可能に接続された取付板が配置され、取付板は、それぞれ二つの側板の下端外側に固定的に取り付けられる。
【0009】
さらに、前記収穫アセンブリは、カムシャフトを含み、カムシャフトは、二つの側板の内側面において且つその中央下方に近いところに回動可能に接続され、側板の外側面において且つカムシャフトに対応するところに、カムシャフトの回転を駆動することができる第3モータが固定的に取り付けられ、二つの側板の内側面において且つその下端に近いところに、側板に固定接続された横軸が配置され、横軸の外側面に、横軸に回転可能に接続された上収穫プレートが配置され、上収穫プレートの先端に、複数の等間隔を開けて分布された第1U字状溝が開設され、上収穫プレートの下側面に、上収穫プレートに摺動可能に接続された下収穫プレートが配置され、下収穫プレートの先端において且つ第1U字溝に対応するところに、第2U字状溝が開設され、下収穫プレートの上面が上収穫プレートの後端を超えたところに、電動スライドブロックが摺動可能に接続される。
【0010】
さらに、前記上収穫プレートと横軸との回動接続部に、トーションばねが配置される。
【0011】
さらに、前記上収穫プレートと下収穫プレートとの摺動接続部に、第1リターンスプリングが配置される。
【0012】
さらに、前記二つの側板の外側面において且つその中央下方に近いところに、側板に回動可能に接続された第1電動伸縮レバーが配置され、ラックの先端において且つその頂部に近いところに、2本の第2電動伸縮レバーが対称に固定的に取り付けられ、2本の第2電動伸縮レバーの固定端部に、第1取付フレームが固定接続され、距離計は第1取付フレームの下側面に固定的に取り付けられ、第2電動伸縮レバーの固定端の下側面に、ヒンジホルダが固定的に取り付けられ、第1電動伸縮レバーの伸縮端部は、ヒンジホルダに回動可能に接続され、第2電動伸縮レバーの伸縮端に、第2電動伸縮レバーに固定接続された第2取付フレームが配置され、第2取付フレームの下側面に、第3電動伸縮レバーが固定的に取り付けられ、第3電動伸縮レバーの伸縮端部に、第3電動伸縮レバーに固定接続された仕切りプレートが配置される。
【0013】
さらに、前記カムシャフトの外側面に、曲線形状リング溝が開設され、曲線状リング溝の最大変位量Dは第1U字状溝と第2U字状溝の溝口の幅より小さくなく、下収穫プレートの上面に、第1溝が開設され、電動スライドブロックにおいて且つ第1溝に対応するところに、第1貫通溝が開設され、第1溝の底部の一端に、第1溝に回転可能に接続されたピックレバーが配置され、第1溝の底部の他端に、第1溝に回転可能に接続された第4電動伸縮レバーが配置され、第4電動伸縮レバーの伸縮端は、ピックレバーの中央上方の位置にヒンジ接続される。
【0014】
さらに、前記横軸の表面に、第2溝が開設され、上収穫プレートの後端において且つ電動スライドブロックの先端が第2溝に対応するところに、第2貫通溝が開設され、第2溝内に、第2溝に摺動可能に接続された位置制限プレートが配置され、第2貫通溝内において且つ位置制限プレートに対応するところに、押しプレートが配置され、押しプレートと第2貫通溝は摺動可能に接続される。
【0015】
さらに、前記位置制限プレートの内端部と第2溝の内底部との間に、第2リターンスプリングが配置される。
【0016】
さらに、前記ラックの下側面において且つその四隅に近いところに、四つのラック全体を移動させることができる車輪が配置され、ラックの下側面において且つ車輪に対応するところに、その回転を駆動することができる第1モータが固定的に取り付けられる。
【発明の効果】
【0017】
第1は、本発明により野菜の収穫作業を行う時、第1モータに対応する駆動車輪を制御することによって、ラック全体を走行させることができ、更に距離計によって野菜の成長の高さを測ることができ、野菜の成長の高さが収穫基準に達していない時、第1電動伸縮レバーを短縮させて側板をラックの周りに上方に揺動させ、それによって収穫アセンブリを上方に持ち上げ、収穫アセンブリを上方に持ち上げてから前方に走行を継続し、成長の高さが収穫基準に達していない野菜の上部を通過し、野菜の成長の高さが収穫基準に達すると、第1電動伸縮レバーを伸長させて、側板をラック周りに下方に揺動させ、第1U字状溝と第2U字状溝が野菜の根元の位置に引っかかるようにし、収穫アセンブリを介して収穫基準に達した野菜を適切な方法で収穫する。該設計は野菜の成長の勢いをインテリジェントに判別し、選択的に収穫する目的を実現し、本発明のインテリジェント性を増加させるとともに、野菜栽培の利益の最大化を確保し、また作業者の収穫作業時の肉体労働強度を低下させる。
【0018】
第2は、本発明により野菜の収穫作業を行う時、カムシャフトの下方まで電動スライドブロックを前方にスライドさせた後、第3モータを制御してカムシャフトを回転させ、カムシャフトは電動スライドブロックと下収穫プレートを介して上収穫プレートを上方に揺動させ、それによって第1U字状溝と第2U字状溝を介して野菜を根こそぎにし、カムシャフトから離れた下方まで電動スライドブロックを後方にスライドさせて、第4電動伸縮レバーを伸長させて、第4電動伸縮レバー30の伸長によりピックレバーを上方に揺動させ、ピックレバーが上方に揺動すると、第3モータによりカムシャフトを回転させるように制御し、ピックレバーの上端部が対応するカムシャフト外側面の曲線形状リング溝に入り込み、カムシャフトが回転すると曲線状リング溝を介してピックレバーを左右に往復揺動させ、これにより、下収穫プレートと電動スライドブロックの左右方向のスライドを実現し、下収穫プレートが左右方向にスライドすると第1U字状溝と第2U字状溝がずれてスライドし、第1U字状溝と第2U字状溝がずれてスライドすると発生するせん断力が野菜を切断し、該設計により、野菜を収穫する時に野菜を根こそぎにして、直接収穫することができるし、根を残して葉を採る方式を採用して野菜を収穫することができるため、
【0019】
第3は、本発明により、野菜の収穫作業が完了した後、第3電動伸縮レバーの伸び出しを制御するとともに、第2の電動伸縮レバーの短縮を制御することにより、仕切りプレートを後方に移動させ、仕切りプレートを後方に移動させる際に、収穫アセンブリに合わせて収穫された野菜をよりよく搬送装置に搬送することができ、さらに第2モータを制御してコンベヤーベルトを駆動させ、コンベヤーベルトは収穫された野菜を収集ボックスの内部に搬送し、さらに、本発明の使用過程中の利便性を確保する。
【0020】
以上より、本発明は野菜の成長の勢いに基づいて選択的に収穫を行うことができ、また異なるタイプの野菜に応じて、異なる収穫方法を採用することができ、安定した使用性能を持ち、比較的に良い汎用性を持ち、本発明を用いて野菜の収穫作業を行う時、野菜の経済効果を確保することができるとともに、収穫時の肉体労働強度を低下することができ、比較的に良い実用的価値と普及の見通しがある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図4】
図2におけるA-A方向断面構造の拡大概略図である。
【
図6】
図2におけるII部分構造拡大概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の理解を容易にするために、以下に添付図面を用いて本発明の具体的な実施形態を説明する。
【0023】
以下、本発明の実施形態における図面に関連して、本発明の実施形態における技術的態様を明確に、完全に説明する。明らかに、説明された実施形態は本発明の一部の実施形態にすぎず、すべての実施形態ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他のすべての実施例は、本発明の保護の範囲に属する。
【0024】
本願の説明において、用語「中央」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などが示す方位または位置関係は、図面に基づいて示される方位または位置関係であり、単に本発明の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものであって、指定された装置または要素が特定の方位、特定の方位で構成され操作されるので、本発明に対する制限とは理解できない。さらに、「第1」、「第2」、「第3」という用語は、説明の目的のためだけに使用され、相対的な重要性を示したり暗示したりするために理解されていない。
【0025】
説明すべきなのは、コンポーネントを別のコンポーネントに直接配置することも、中央に配置することもできる。1つのコンポーネントが別のコンポーネントに「設定」されていると考えられる場合、それは別のコンポーネントに直接設定されているか、中央コンポーネントが同時に存在している可能性がある。1つのコンポーネントが別のコンポーネントに「固定」されていると考えられる場合、それは別のコンポーネントに直接固定されているか、中央コンポーネントが同時に存在している可能性がある。
【0026】
特に定義がない限り、本明細書で使用される何れもの技術用語および科学用語は、本発明の技術分野に属する当業者が一般に理解するものと同じ意味である。本明細書において本発明の明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的だけであって、本発明を限定することを目的とするものではない。本明細書で使用される用語「または/および」は、1つまたは複数の関連する列挙されたアイテムの任意および何れもの組合せを含む。
【0027】
図1~5に示すように、本発明は、インテリジェント野菜収穫農業用装置を提供し、ラック1を含み、ラック1の下側面において且つその四隅に近いところに、四つのラック1全体を移動させることができる車輪2が配置され、ラック1の下側面において且つ車輪2に対応するところに、その回転を駆動することができる第1モータ3が固定的に取り付けられ、動作中、第1モータ3は通電後に対応する車輪2を駆動して回転させて、この設計は対応する車輪2を制御して対応する回転を行うことによって車輪2によってラック全体を動かして必要な経路に従って走行することができる。
【0028】
図1、2、3に示すように、ラック1の上面に、収集ボックス4が固定的に取り付けられ、収集ボックス4の上方開口部の内側面に、スライドレール5が対称に配置され、スライドレール5の内部に、搬送装置6が連係して取り付けられ、収集ボックス4において搬送装置6に対応する前側面に、回避口7が開設され、搬送装置6は、2つの対称に配置された支持フレーム60を含み、二つの支持フレーム60の外側面に、コンベヤーベルト61が嵌合して取り付けられ、二つの支持フレーム60の外側面に、コンベヤーベルト61が取り付けられ、二つの支持フレーム60の内側面の間に、コンベヤーベルト61を駆動して運転させる第2モータ62が固定的に取り付けられ、二つの支持フレーム60の両端部の外側面に、何れも支持フレーム60に固定接続された取付柱63が配置され、支持フレーム60の上端部に近い取付柱63の外側面は、スライドレール5の内側面に可動可能に接続され、支持フレーム60の下端部に近い取付柱62の外側面に、取付柱62に回転可能に接続された取付板64が配置され、作動中、第2モータ62に通電するとコンベヤーベルト61を作動させ、収穫された野菜を収集ボックスの内部に搬送することができる。
【0029】
図1、2、3に示すように、ラック1において且つその前端に近い内側に、ラックに回転可能に接続された側板8が対称に配置され、取付板64は、それぞれ二つの側板8の下端外側に固定的に取り付けられ、二つの側板8の内側面において且つその中央下方に近いところに、収穫アセンブリが配置され、二つの側板8の外側面において且つその中央下方に近いところに、側板8に回動可能に接続された第1電動伸縮レバー9が配置され、ラック1の先端において且つその頂部に近いところに、2本の第2電動伸縮レバー10が対称に固定的に取り付けられ、2本の第2電動伸縮レバー10の固定端部に、第1取付フレーム11が固定接続され、第1取付フレーム11の下側面に、距離計12が固定的に取り付けられ、第2電動伸縮レバー10の固定端の下側面に、ヒンジホルダ13が固定的に取り付けられ、第1電動伸縮レバー9の伸縮端部は、ヒンジホルダ13に回動可能に接続され、第2電動伸縮レバー10の伸縮端に、第2電動伸縮レバー10に固定接続された第2取付フレーム14が配置され、第2取付フレーム14の下側面に、第3電動伸縮レバー15が固定的に取り付けられ、第3電動伸縮レバー15の伸縮端部に、第3電動伸縮レバー15に固定接続された仕切りプレート16が配置される。作動中に、距離計12によってその下方に位置する野菜の成長の高さを測ることができ、第1電動伸縮レバーの伸縮をを制御して側板8をラック1の周りに揺動させ、第2電動伸縮レバー10の伸縮を制御して第3電動伸縮レバー15及び仕切りプレート16を前後方向に移動させて、第3電動伸縮レバー15の伸縮を制御して仕切りプレート16を上下方向に移動させることができる。該設計により、距離計12によって野菜の成長の高さを測ることができ、野菜の成長の高さが収穫基準に達していない時、第1電動伸縮レバー9を短縮させて側板8をラック1の周りに上方に揺動させ、それによって収穫アセンブリを上方に持ち上げて収穫せず、野菜の成長の高さが収穫基準に達すると、第3電動伸縮レバー15が伸びだすとともに、第2電動伸縮レバーも短縮させることで、これにより、仕切りプレート16を後方に移動させ、収穫された野菜を搬送装置6により良く搬送するために収穫アセンブリと協働させる。該設計により、野菜の成長の勢いをインテリジェントに判別し、選択的に収穫する目的を実現する。
【0030】
図1、2、3、4、5、6に示すように、収穫アセンブリは、カムシャフト17を含み、カムシャフト17は、二つの側板8の内側面において且つその中央下方に近いところに回動可能に接続され、側板8の外側面において且つカムシャフト17に対応するところに、カムシャフト17の回転を駆動することができる第3モータ18が固定的に取り付けられ、二つの側板8の内側面において且つその下端に近いところに、側板8に固定接続された横軸19が配置され、横軸19の外側面に、横軸19に回転可能に接続された上収穫プレート20が配置され、上収穫プレート20と横軸19との回動接続部に、トーションばねが配置され、トーションばねは、上収穫プレート20が外力を受けないときに横軸19と固定された角度を保つことができ、上収穫プレート20の先端に、複数の等間隔を開けて分布された第1U字状溝21が開設され、上収穫プレート20の下側面に、上収穫プレート20に摺動可能に接続された下収穫プレート22が配置され、下収穫プレート22の先端において且つ第1U字溝21に対応するところに、第2U字状溝23が開設され、上収穫プレート20と下収穫プレート23との摺動接続部に、第1リターンスプリング25が配置され、外力の作用を受けない場合、第1のリターンスプリング25は、下収穫プレート22の第2U字状溝23を上収穫プレート20の第1U字状溝21と重なる位置に常に保持する。下収穫プレート22の上面が上収穫プレート20の後端を超えたところに、電動スライドブロック24が摺動可能に接続される、電動スライドブロック24は、カムシャフト17と対応する。
【0031】
作動中に、第1モータ3に対応する駆動車輪2を制御することにより、第1U字状溝と第2U字状溝が野菜の根元の位置に引っかかる位置まで、ラック全体を走行させ、野菜を収穫する。野菜を根こそぎにして、直接収穫する必要がある場合、カムシャフト17の下方まで電動スライドブロック24を前方にスライドさせた後、第3モータ18を制御してカムシャフト17を回転させ、カムシャフト17は電動スライドブロック24と下収穫プレート22を介して上収穫プレート20を上方に揺動させ、それによって第1U字状溝21と第2U字状溝23を介して野菜を根こそぎにし、野菜を根を残して葉を採る方法で収穫する必要がある場合、下収穫プレート22を左右方向にスライドさせることで、第1U字状溝21と第2U字状溝23を位置ずれさせたときに発生する剪断力により野菜を切断することができる。該設計により、野菜を収穫する時に野菜を根こそぎにして、直接収
【0032】
図5、7に示すように、カムシャフト17の外側面に、曲線形状リング溝26が開設され、曲線状リング溝26の最大変位量Dは第1U字状溝21と第2U字状溝23の溝口の幅より小さくなく、下収穫プレート22の上面に、第1溝27が開設され、電動スライドブロック24において且つ第1溝27に対応するところに、第1貫通溝28が開設され、第1溝27の底部の一端に、第1溝27に回転可能に接続されたピックレバー29が配置され、第1溝27の底部の他端に、第1溝27に回転可能に接続された第4電動伸縮レバー30が配置され、第4電動伸縮レバー30の伸縮端は、ピックレバー29の中央上方の位置にヒンジ接続され、作動中に、第4電動伸縮レバー30を伸長させて、第4電動伸縮レバー30の伸長によりピックレバー29を上方に揺動させ、ピックレバー29が上方に揺動すると、第3モータ18によりカムシャフト17を回転させるように制御し、ピックレバー29の上端部が対応するカムシャフト17の外側面の曲線形状リング溝26に入り込み、カムシャフト17が回転すると曲線状リング溝26を介してピックレバー29を左右に往復揺動させ、これにより、下収穫プレート22と電動スライドブロック24の左右方向のスライドを実現する。
【0033】
図6に示すように、横軸19の表面に、第2溝31が開設され、上収穫プレート20の後端において且つ電動スライドブロック24の先端が第2溝31に対応するところに、第2貫通溝32が開設され、第2溝31内に、第2溝31に摺動可能に接続された位置制限プレート33が配置され、位置制限プレート33の内端部と第2溝31の内底部との間に、第2リターンスプリング34が配置され、外力の作用を受けない場合、第2リターンスプリング34は、位置制限プレート33を、第2貫通溝32の内部まで第2溝31の外部へスライドさせて、上収穫プレート20の回転を制限し、第2貫通溝32内において且つ位置制限プレート33に対応するところに、押しプレート35が配置され、押しプレート35と第2貫通溝32は摺動可能に接続され、作動中に、カムシャフト17の下方に位置するまで電動スライドブロック24を前方にスライドさせて、電動スライドブロック24の先端部が押しプレート35と位置制限プレート33を第2リターンスプリング34のばね力に抗して押し出し、位置制限プレート33を第貫通溝32の内部に押し出して上収穫プレート20の回転規制を解除する。該設計により、作動中に、上収穫プレート20と下収穫プレート22の予期せぬ回転を防止することができ、上収穫プレート20と下収穫プレートの収穫過程における安定性を確保することができる。
【0034】
上記により、本発明により野菜の収穫作業を行う時、まず第1モータ3に対応する駆動車輪2を制御することによって、ラック1全体を野菜栽培所まで走行し、距離計12を開き、更に距離計12によって野菜の成長の高さを測ることができ、野菜の成長の高さが収穫基準に達していない時、第1電動伸縮レバー9を短縮させて側板8をラック1の周りに上方に揺動させ、それによって収穫アセンブリを上方に持ち上げ、収穫アセンブリを上方に持ち上げてから前方に走行を継続し、成長の高さが収穫基準に達していない野菜の上部を通過し、野菜の成長の高さが収穫基準に達すると、第1電動伸縮レバー9を伸長させて、側板8をラック1周りに下方に揺動させ、第1U字状溝21と第2U字状溝23が野菜の根元の位置に引っかかるようにし、収穫アセンブリを介して収穫基準に達した野菜を適切な方法で収穫する。該設計は野菜の成長の勢いをインテリジェントに判別し、選択的に収穫する目的を実現し、本発明のインテリジェント性を増加させるとともに、野菜栽培の利益の最大化を確保し、また作業者の収穫作業時の肉体労働強度を低下させる。
【0035】
本発明により野菜の収穫作業を行う時、野菜のタイプに応じて、異なる収穫方法を採用することができ、野菜を根こそぎにして直接収穫する必要がある場合、カムシャフト17の下方まで電動スライドブロック24を前方にスライドさせた後、第3モータ18を制御してカムシャフト17を回転させ、カムシャフト17は電動スライドブロック24と下収穫プレート22を介して上収穫プレート20を上方に揺動させ、それによって第1U字状溝21と第2U字状溝23を介して野菜を根こそぎにする。野菜を根を残して葉を採る方法で収穫する必要がある場合、カムシャフト17から離れた下方まで電動スライドブロック30を後方にスライドさせて、第4電動伸縮レバー30を伸長させて、第4電動伸縮レバー30の伸長によりピックレバー29を上方に揺動させ、ピックレバー29が上方に揺動すると、第3モータ18によりカムシャフト17を回転させるように制御し、ピックレバー29の上端部が対応するカムシャフト17の外側面の曲線形状リング溝26に入り込み、カムシャフト17が回転すると曲線状リング溝26を介してピックレバー29を左右に往復揺動させ、これにより、下収穫プレート22と電動スライドブロック24の左右方向のスライドを実現し、下収穫プレート22が左右方向にスライドすると第1U字状溝21と第2U字状溝23がずれてスライドし、第1U字状溝21と第2U字状溝23がずれてスライドすると発生するせん断力が野菜を切断し、該設計により、野菜を収穫する時に野菜を根こそぎにして、直接収穫することができるし、根を残して葉を採る方式を採用して野菜を収穫することができるため、本発明の適用性を増加した。
【0036】
本発明により野菜の収穫作業を行う時、野菜が根こそぎ引き抜かれた後に根元を除去する必要がある場合、カムシャフト17の下方まで電動スライドブロック24を前方にスライドさせるとともに、第4電動伸縮レバー30の伸長を制御し、第3モータ18を制御してカムシャフト17を回転させ、ピックレバー29の上端部に対応するカムシャフト17の外側の曲線状リング溝26に入り込み、野菜の根元を引き出した後に野菜の根元を直接切除することができる。該設計により、本発明の使用過程における使用機能をさらに増加
【0037】
本発明により、野菜の収穫作業が完了した後、第3電動伸縮レバー15の伸び出しを制御するとともに、第2の電動伸縮レバー10の短縮を制御することにより、仕切りプレート16を後方に移動させ、仕切りプレート16を後方に移動させる際に、収穫アセンブリに合わせて収穫された野菜をよりよく搬送装置6に搬送することができ、さらに第2モータ62を制御してコンベヤーベル61を駆動させ、コンベヤーベルト61は収穫された野菜を収集ボックスの内部に搬送し、さらに、本発明の使用過程中の利便性を確保する。
【0038】
以上より、本発明は野菜の成長の勢いに基づいて選択的に収穫を行うことができ、また異なるタイプの野菜に応じて、異なる収穫方法を採用することができ、安定した使用性能を持ち、比較的に良い汎用性を持ち、本発明を用いて野菜の収穫作業を行う時、野菜の経済効果を確保することができるとともに、収穫時の肉体労働強度を低下することができ、比較的に良い実用的価値と普及の見通しがある。
【0039】
以上述べた本発明の実施形態は、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の精神及び原則の範囲内で行われた修正、等価置換及び改良等は、本発明の請求項の保護範囲内に含まれるべきである。