(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】診療台
(51)【国際特許分類】
A61G 15/14 20060101AFI20241212BHJP
A61C 19/00 20060101ALI20241212BHJP
A61G 15/00 20060101ALI20241212BHJP
A61G 13/10 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
A61G15/14
A61C19/00 E
A61G15/00 A
A61G13/10
(21)【出願番号】P 2021050572
(22)【出願日】2021-03-24
【審査請求日】2023-12-25
(31)【優先権主張番号】P 2020175781
(32)【優先日】2020-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390011121
【氏名又は名称】株式会社モリタ東京製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】武智 郁
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 弘多
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開昭56-057444(JP,A)
【文献】国際公開第2020/006480(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0263863(US,A1)
【文献】特表2014-509978(JP,A)
【文献】登録実用新案第3076009(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 19/00-10
A61G 13/00-15/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を下方から支持する歯科用の診療台であり、
仰向けの状態の患者を下方から支持する支持部と、
前記支持部の長手方向に沿った中心線を通り鉛直方向に沿って延び鉛直面を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域側に配置され、装着体が装着される一方側被装着部と、
前記2つの領域のうちの他方の領域側に配置され、装着体が装着される他方側被装着部と、
を備え、
前記一方側被装着部および前記他方側被装着部に、共通の装着体を装着できるように構成され
、
前記共通の装着体には、取り付け部材が取り付けられ、
前記共通の装着体の複数箇所に、前記取り付け部材を取り付けることができるように構成され、
前記共通の装着体には、前記取り付け部材が取り付けられる箇所として、第1取り付け箇所と、当該第1取り付け箇所とは位置が異なる第2取り付け箇所とが設けられ、
前記取り付け部材には、前記第1取り付け箇所に取り付けられる第1取り付け部と、当該第1取り付け部とは異なる箇所に配置され前記第2取り付け箇所に取り付けられる第2取り付け部とが設けられている、
診療台。
【請求項2】
前記第1取り付け箇所および前記第2取り付け箇所の各々は、面により構成され、
前記第1取り付け箇所と前記第2取り付け箇所は、互いに交差する関係で配置されている請求項1に記載の診療台。
【請求項3】
前記一方側被装着部を通る直線であって前記鉛直面と直交する直線上に、前記他方側被装着部が位置する請求項1に記載の診療台。
【請求項4】
前記一方側被装着部と前記鉛直面との距離と、前記他方側被装着部と当該鉛直面との距離とが等しい請求項
3に記載の診療台。
【請求項5】
前記共通の装着体は、前記一方側被装着部および前記他方側被装着部の各々に固定される被固定部と、当該被固定部に対する移動が可能な移動部とを備える請求項1に記載の診療台。
【請求項6】
前記移動部として、対象物を下方から支持する対象物支持台が設けられ、
前記一方側被装着部又は前記他方側被装着部に固定された前記共通の装着体の前記対象物支持台を移動させることで、前記支持部に対する当該対象物支持台の位置の変更を行える請求項
5に記載の診療台。
【請求項7】
患者を下方から支持する歯科用の診療台であり、
仰向けの状態の患者を下方から支持する支持部と、
前記支持部の長手方向に沿った中心線を通り鉛直方向に沿って延び鉛直面を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域側に配置され、装着体が装着される一方側被装着部と、
前記2つの領域のうちの他方の領域側に配置され、装着体が装着される他方側被装着部と、
を備え、
前記一方側被装着部および前記他方側被装着部に、共通の装着体を装着できるように構成され
、
前記共通の装着体には、前記一方側被装着部に固定される第1被固定部と、当該第1被固定部とは異なる箇所に設けられ前記他方側被装着部に固定される第2被固定部とが設けられ、
前記共通の装着体は、第1の面および当該第1の面とは反対側に配置された第2の面の少なくとも2つの面を有し、
前記2つの面のうちの一方の面側に、前記第1被固定部が設けられ、他方の面側に、前記第2被固定部が設けられている、
診療台。
【請求項8】
前記共通の装着体の
前記第1取り付け箇所に、前記取り付け部材の前記第1取り付け部が取り付けられた場合の当該共通の装着体に対する当該取り付け部材の姿勢と、
当該共通の装着体の前記第2取り付け箇所に、当該取り付け部材の前記第2取り付け部が取り付けられた場合の当該共通の装着体に対する当該取り付け部材の姿勢とが異なる請求項
1に記載の診療台。
【請求項9】
前記共通の装着体には、診療用器具を支持する支持部が設けられ、当該共通の装着体に対する当該支持部の姿勢を変更できる請求項1に記載の診療台。
【請求項10】
前記共通の装着体には、第1の診療用器具を支持する第1支持部と、第2の診療用器具を支持する第2支持部とが設けられ、
前記第1支持部により支持される前記第1の診療用器具と、前記第2支持部により支持される前記第2の診療用器具とが平行とはならないように、当該第1支持部および当該第2支持部が設けられている請求項1に記載の診療台。
【請求項11】
前記第1支持部および前記第2支持部のうちの一方の支持部に対する、他方の支持部の姿勢を変更できる請求項
10に記載の診療台。
【請求項12】
前記他方の支持部の姿勢を変更した場合においても、前記第1支持部により支持される前記第1の診療用器具と、前記第2支持部により支持される前記第2の診療用器具とが平行とはならない請求項
11に記載の診療台。
【請求項13】
前記共通の装着体の前記一方の面が前記一方側被装着部に対向した状態で、当該共通の装着体を一方向へ回転させることで、当該一方側被装着部への当該共通の装着体の装着が行われ、
前記共通の装着体の前記他方の面が前記他方側被装着部に対向した状態で、当該共通の装着体を一方向へ回転させることで、当該他方側被装着部への当該共通の装着体の装着が行われる請求項7に記載の診療台。
【請求項14】
前記一方側被装着部に装着された前記共通の装着体の前記一方向とは反対方向への回転を規制する規制部と、
前記他方側被装着部に装着された前記共通の装着体の前記一方向とは反対方向への回転を規制する規制部と、
がさらに設けられている請求項
13に記載の診療台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診療台に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、患者を支持する診療シートと、診療シートに固定されるベースンポールとを備えた歯科診療装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
歯科の診療に用いられる一般的な診療台は、右利きの歯科医師に対応する形で設計されており、左利きの歯科医師に対応する形の診療台が望まれている。
ここで、左利きの歯科医師に対応するため、右利き用の診療台とは別に、左利き用の診療台を用意する場合、右利き用の診療台のための部品と、左利き用の診療台のための部品をそれぞれ個別に用意する必要が生じ、部品の管理等に手間を要するようになる。
本発明の目的は、1台の診療台で右利きの医師および左利きの医師に対応できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと、本発明が適用される診療台は、患者を下方から支持する歯科用の診療台であり、仰向けの状態の患者を下方から支持する支持部と、前記支持部の長手方向に沿った中心線を通り鉛直方向に沿って延び鉛直面を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域側に配置され、装着体が装着される一方側被装着部と、前記2つの領域のうちの他方の領域側に配置され、装着体が装着される他方側被装着部と、を備え、前記一方側被装着部および前記他方側被装着部に、共通の装着体を装着できるように構成された診療台である。
【0006】
ここで、前記一方側被装着部を通る直線であって前記鉛直面と直交する直線上に、前記他方側被装着部が位置することを特徴とすることができる。
また、前記一方側被装着部と前記鉛直面との距離と、前記他方側被装着部と当該鉛直面との距離とが等しいことを特徴とすることができる。
また、前記共通の装着体は、前記一方側被装着部および前記他方側被装着部の各々に固定される被固定部と、当該被固定部に対する移動が可能な移動部とを備えることを特徴とすることができる。
また、前記移動部として、対象物を下方から支持する対象物支持台が設けられ、前記一方側被装着部又は前記他方側被装着部に固定された前記共通の装着体の前記対象物支持台を移動させることで、前記支持部に対する当該対象物支持台の位置の変更を行えることを特徴とすることができる。
また、前記共通の装着体には、前記一方側被装着部に固定される第1被固定部と、当該第1被固定部とは異なる箇所に設けられ前記他方側被装着部に固定される第2被固定部とが設けられていることを特徴とすることができる。
また、前記共通の装着体は、第1の面および当該第1の面とは反対側に配置された第2の面の少なくとも2つの面を有し、前記2つの面のうちの一方の面側に、前記第1被固定部が設けられ、他方の面側に、前記第2被固定部が設けられていることを特徴とすることができる。
【0007】
また、前記共通の装着体には、取り付け部材が取り付けられ、前記共通の装着体の複数箇所に前記取り付け部材を取り付けることができるように構成されたことを特徴とすることができる。
また、前記共通の装着体の一の取り付け箇所に前記取付け部材が取り付けられた場合の当該共通の装着体に対する当該取付け部材の姿勢と、他の取り付け箇所に当該取付け部材が取り付けられた場合の当該共通の装着体に対する当該取付け部材の姿勢とが異なることを特徴とすることができる。
また、前記共通の装着体には、診療用器具を支持する支持部が設けられ、当該共通の装着体に対する当該支持部の姿勢を変更できることを特徴とすることができる。
また、前記共通の装着体には、第1の診療用器具を支持する第1支持部と、第2の診療用器具を支持する第2支持部とが設けられ、前記第1支持部により支持される前記第1の診療用器具と、前記第2支持部により支持される前記第2の診療用器具とが平行とはならないように、当該第1支持部および当該第2支持部が設けられていることを特徴とすることができる。
また、前記第1支持部および前記第2支持部のうちの一方の支持部に対する、他方の支持部の姿勢を変更できることを特徴とすることができる。
また、前記他方の支持部の姿勢を変更した場合においても、前記第1支持部により支持される前記第1の診療用器具と、前記第2支持部により支持される前記第2の診療用器具とが平行とはならないことを特徴とすることができる。
また、前記共通の装着体は、前記支持部から診療用器具に向かって延びる配管の支持に用いられ、前記配管は、前記支持部の中央部分であって当該支持部の長手方向と直交する方向である短手方向における中央部分から前記診療用器具に向かって延びていることを特徴とすることができる。
また、前記共通の装着体の前記一方の面が前記一方側被装着部に対向した状態で、当該共通の装着体を一方向へ回転させることで、当該一方側被装着部への当該共通の装着体の装着が行われ、前記共通の装着体の前記他方の面が前記他方側被装着部に対向した状態で、当該共通の装着体を一方向へ回転させることで、当該他方側被装着部への当該共通の装着体の装着が行われることを特徴とすることができる。
また、前記一方側被装着部に装着された前記共通の装着体の前記一方向とは反対方向への回転を規制する規制部と、前記他方側被装着部に装着された前記共通の装着体の前記一方向とは反対方向への回転を規制する規制部と、がさらに設けられていることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、1台の診療台で右利きの医師および左利きの医師に対応できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】
図1の符号1Aで示す部分を上方から且つ矢印III方向から見た場合の図である。
【
図4】
図1の矢印IVで示す方向から且つ上方から診療台の一部を見た場合の図である。
【
図6】テーブルユニットが、他方側被装着部に固定された状態を示した図である。
【
図7】一方側被装着部にテーブルユニットが装着された状態を示した図である。
【
図8】(A)、(B)は、第1取り付け部材を説明する図である。
【
図9】第1の診療用器具、第1取り付け部材を上方から見た場合の状態を示した図である。
【
図10】下方から且つ頭部支持部が設けられている側から支持部を見た場合の図である。
【
図13】他方側被装着部に対して配管支持部材が固定された状態を示した図である。
【
図14】第1取り付け部材、第2取り付け部材の他の構成例を示した図である。
【
図15】テーブルユニットの他の構成例を示した図である。
【
図16】配管支持部材の他の構成例を説明する図である。
【
図17】(A)、(B)は、配管支持部材の取り付けに用いられる取り付け用突起を説明する図である。
【
図18】
図16のXVIII-XVIII線における支持部の断面図である。
【
図19】配管支持部材を第2面側から見た場合の斜視図である。
【
図20】配管支持部材を第1面側から見た場合の斜視図である。
【
図21】
図19の矢印XXIで示す方向から第1部材を見た場合の図である。
【
図22】(A)、(B)は、一方側被装着部への配管支持部材への装着を説明する図である。
【
図23】
図20の矢印XXIIIで示す方向から第2部材を見た場合の図である。
【
図24】(A)、(B)は、他方側被装着部への配管支持部材への装着を説明する図である。
【
図25】
図22(B)のXXV-XXV線における第1部材の断面図であって、縁部突起が設けられていない構成例における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1、2は、本実施形態にかかる診療台1を説明する図である。
図1は、診療台1を上方から見た場合の図であり、
図2は、
図1の矢印IIで示す方向から診療台1を見た場合の斜視図である。
本実施形態の診療台1は、歯科用の診療台1であり、診療の対象となる患者P(
図1参照)であって仰向けに寝た状態の患者Pを下方から支持する。
【0011】
図1に示すように、本実施形態の診療台1には、仰向けの状態の患者Pを下方から支持する支持部10が設けられている。
この支持部10は、水平方向に延びるように配置されている。また、この支持部10は、仰向けの状態の患者Pの身長方向に延びるように配置され、この患者Pの頭部から脚部に至る患者Pの全身を下方から支持する。
【0012】
支持部10には、患者Pに接触する箇所に、柔軟性を有する弾性部材11が設けられている。本実施形態では、支持部10の上面の全体に亘って、この弾性部材11が設けられている。
さらに、本実施形態は、この弾性部材11の下方に、この弾性部材11を下方から支持する支持部本体12(
図1、
図2では、不図示)(後述)が設けられている。
【0013】
また、本実施形態では、
図1に示すように、支持部10の一部として、頭部支持部10Aが設けられている。この頭部支持部10Aは、寝た状態の患者Pの頭部を下方から支持する。
さらに、本実施形態では、
図2に示すように、支持部10を昇降させる昇降機構20が設けられている。また、
図1、2に示すように、診療台1の周囲には、歯科医師が座る医師用椅子21、診療の補助者が座る補助者用椅子22が設けられる。
【0014】
また、本実施形態の診療台1には、
図1、2に示すように、共通の装着体の一例であるテーブルユニット100が設けられている。本実施形態では、このテーブルユニット100により、診療に用いられる各種の診療用器具および材料が下方から支持される。
このテーブルユニット100は、診療台1の支持部10に対して着脱可能となっている。また、本実施形態では、支持部10の複数箇所に対し、このテーブルユニット100の装着を行えるようになっている(詳細は後述)。
【0015】
図3は、
図1の符号1Aで示す部分を上方から且つ矢印III方向から見た場合の図である。なお、この図では、弾性部材11を取り外した状態を示している。
本実施形態では、弾性部材11の下方に、支持部本体12が設けられている。この支持部本体12は、金属フレームにより構成されている。
さらに、本実施形態では、この支持部本体12により、一方側被装着部41が支持されている。本実施形態では、この一方側被装着部41に、テーブルユニット100が装着される。
【0016】
より具体的には、一方側被装着部41には、挿入部41Aが設けられている。
この挿入部41Aは、断面が矩形の穴により構成され、本実施形態では、この挿入部41Aに、テーブルユニット100の一部が挿入される。
挿入部41Aに、テーブルユニット100の一部が挿入されると、一方側被装着部41に対して、テーブルユニット100が固定された状態となる。
【0017】
また、図示は省略するが、本実施形態では、一方側被装着部41にテーブルユニット100が固定された状態を維持するためのロック機構、および、このロック機構による固定の維持を解除するための解除機構が設けられている。
ここで、ロック機構および解除機構は、既存のラッチ機構などを用いればよく、特定の機構に限定されるものではない。
ロック機構および解除機構は、後述する他方側被装着部42にも設けられている。
【0018】
図4は、
図1の矢印IVで示す方向から且つ上方から診療台1の一部を見た場合の図である。なお、この図においても、弾性部材11を取り外した状態を示している。
本実施形態では、一方側被装着部41とは反対側に、他方側被装着部42が設けられている。本実施形態では、一方側被装着部41のみならず、他方側被装着部42にも、テーブルユニット100(
図4では不図示)の装着を行える。
より具体的には、他方側被装着部42にも、挿入部42Aが設けられており、本実施形態では、この挿入部42Aにテーブルユニット100の一部を挿入することで、他方側被装着部42へのテーブルユニット100の装着を行える。
【0019】
本実施形態の診療台1では、一方側被装着部41および他方側被装着部42の各々に、共通の装着体であるテーブルユニット100の装着を行える。
言い換えると、本実施形態では、一方側被装着部41および他方側被装着部42の一方の被装着部に装着されているテーブルユニット100を取り外せるようになっている。
また、本実施形態では、取り外したテーブルユニット100を、他方の被装着部に装着できるようになっている。
【0020】
ここで、一方側被装着部41および他方側被装着部42の各々は、同様の構成を有している。即ち、一方側被装着部41および他方側被装着部42の各々には、テーブルユニット100の一部が挿入される挿入部41A(
図3参照)、挿入部42Aが設けられている。
本実施形態では、この挿入部41A、挿入部42Aに、テーブルユニット100の一部が挿入されて、一方側被装着部41、他方側被装着部42に対し、共通のテーブルユニット100が固定される。
【0021】
図1、
図2では、鉛直方向に沿った平面である鉛直面50(仮想の鉛直面50)を表示している。この鉛直面50は、支持部10の長手方向に沿った中心線C1(
図1、2参照)を通り、また、
図2に示すように、鉛直方向に沿って延びている。
ここで、「中心線C1」は、支持部10の短手方向(
図1参照)における中央部を通る線であって支持部10の長手方向に沿った線である。また、「中心線C1」は、支持部10の短手方向における中央部を通る線であって、寝た状態の患者Pの身長方向に沿う線と言える。
なお、支持部10が左右非対称の形状で形成されている場合は、支持部10の最大幅の部分の中心を通り且つ支持部10の長手方向に沿って延びる線を、「中心線C1」とする。
【0022】
本実施形態では、
図1に示すように、支持部10の中心線C1を通るこの鉛直面50を挟んで相対する2つの領域1X、1Yが存在する。そして、本実施形態では、この2つの領域のうちの一方の領域1X側に、一方側被装着部41が設けられている。
また、本実施形態では、この2つの領域のうちの他方の領域1Y側に、他方側被装着部42が設けられている。
【0023】
また、本実施形態では、
図1に示すように、一方側被装着部41を通る直線であって鉛直面50と直交する直線L1(仮想の直線L1)を想定した場合に、この直線L1上に、他方側被装着部42が位置する。
言い換えると、本実施形態では、鉛直面50に対する1つの垂線上に、一方側被装着部41および他方側被装着部42の両者が位置する。
【0024】
また、本実施形態では、一方側被装着部41と鉛直面50との距離D1(直線L1に沿って測った距離)と、他方側被装着部42と鉛直面50との距離D2(直線L1に沿って測った距離)とが等しくなっている。
言い換えると、本実施形態では、鉛直面50を対象面として、一方側被装着部41と他方側被装着部42とが面対象となる関係で配置されている。
【0025】
ここで、歯科の診療に用いられる一般的な診療台1は、右利きの歯科医師に対応する形で設計されており、左利きの歯科医師に対応する診療台1が望まれている。
ここで、左利きの歯科医師に対応するため、右利き用の診療台1とは別に、左利き用の診療台1を用意する場合を想定する。この場合、右利き用の診療台1のための部品と、左利き用の診療台1のための部品をそれぞれ個別に用意する必要が生じ、部品の点数が増加し、部品の管理等に手間を要する。
これに対し、本実施形態では、共通の装着体であるテーブルユニット100を付け替えるだけで、1つの診療台1を、右利き用および左利き用の診療台1にでき、部品の管理等に要する手間を軽減できる。
【0026】
図4を参照し、診療台1についてさらに説明する。
本実施形態では、診療の補助者が用いる補助者用器具52が2組設けられている。より具体的には、一方の組の補助者用器具52Aと、他方の組の補助者用器具52Bとが設けられている。
本実施形態では、各組に含まれる診療用器具として、水、空気、および、水と空気との混合物を噴射する噴射装置53(スリーウェイシリンジ)、患者Pの口腔内の唾液の吸引に用いられる吸引用器具54が設けられている。
この噴射装置53、吸引用器具54は、支持部本体12から引き出せるようになっている。
【0027】
一方の組の補助者用器具52Aは、一方の領域1X側に配置され、他方の組の補助者用器具52Bは、他方の領域1Y側に配置されている。
ここで、本実施形態では、
図1に示すように、一方側被装着部41にテーブルユニット100が装着されている場合、補助者は、他方の領域1Y側に配置された、他方の組の補助者用器具52Bを用いて、診療の補助を行う。
また、図示は省略するが、他方側被装着部42にテーブルユニット100が装着されている場合、補助者は、一方の領域1X側に配置された、一方の組の補助者用器具52A(
図4参照)を用いて、診療の補助を行う。
【0028】
また、本実施形態では、一方の組の補助者用器具52Aに含まれる一部の補助者用器具、および、他方の組の補助者用器具52Bに含まれる一部の補助者用器具の共用化が図られている。
具体的には、
図4に示す例では、吸引用器具54の共用化が図られており、符号4Aで示す1つの吸引用器具54の共用化が図られている。
補助者が、他方の組の補助者用器具52Bを用いる場合は、一方の組の補助者用器具52Aの一部として設けられているこの吸引用器具54(符号4Aで示す吸引用器具54)を取り外し、他方の組の補助者用器具52Bに設けられた器具取り付け部52Xに取り付けるようにする。より具体的には、器具取り付け部52Xの先端に取り付けられた栓52Yを取り外したうえで、吸引用器具54を器具取り付け部52Xに取り付けるようにする。
【0029】
テーブルユニット100について詳細に説明する。
図5は、テーブルユニット100を説明する図である。なお、
図5では、テーブルユニット100を下方から見た場合の状態を示している。言い換えると、
図5では、テーブルユニット100を裏面側から見た場合の状態を示している。
また、
図5では、一方側被装着部41(
図1参照)にテーブルユニット100が装着される場合におけるテーブルユニット100の状態を示している。
【0030】
テーブルユニット100には、一方側被装着部41および他方側被装着部42の各々に固定される被固定部110が設けられている。より具体的には、テーブルユニット100には、
図3、
図4にて示した挿入部41A、挿入部42Aに挿入される被固定部110が設けられている。この被固定部110は、断面形状が矩形形状の筒状部材により構成されている。
さらに、テーブルユニット100には、被固定部110に対する移動が可能な移動部120が設けられている。
【0031】
本実施形態では、移動部120として、対象物を下方から支持する対象物支持台130と、この対象物支持台130を支持する支持部材150とが設けられている。
対象物支持台130は、いわゆるテーブルであり、歯科の診療に用いられる各種の器具や、各種の材料を支持する。
支持部材150は、断面形状が矩形形状の筒状部材により構成されている。本実施形態では、支持部材150の長さが、被固定部110の長さよりも大きい。
【0032】
本実施形態では、支持部材150の一端部151が、対象物支持台130の裏面(下面)に固定され、支持部材150の他端部152が、被固定部110に固定されている。
支持部材150の一端部151は、対象物支持台130の径方向における中央部に固定されている。また、支持部材150の他端部152は、被固定部110の端部(挿入部41A(
図3参照)に挿入される側の端部とは反対側の端部)に固定されている。
また、本実施形態では、対象物支持台130の外周縁131よりも外側に、被固定部110が位置する。また、対象物支持台130の外周縁131よりも外側に、支持部材150の他端部152が位置する。
【0033】
本実施形態では、被固定部110に対する支持部材150の回転、および、支持部材150に対する対象物支持台130の回転が可能になっている。
より具体的には、本実施形態では、被固定部110と支持部材150との接続箇所121を回転中心として、支持部材150が、矢印5Aで示す方向へ回転可能となっている。
また、本実施形態では、支持部材150と対象物支持台130との接続箇所122を回転中心として、対象物支持台130が、矢印5Bで示す方向へ回転可能となっている。
【0034】
本実施形態では、一方側被装着部41又は他方側被装着部42に固定された状態にあるテーブルユニット100の対象物支持台130に対して、水平方向に作用する荷重を作用させると、接続箇所121を中心として、支持部材150が回転する。これにより、対象物支持台130が移動する。
また、本実施形態では、対象物支持台130の一部に対して、水平方向に作用する荷重を作用させると、接続箇所122を中心として、対象物支持台130が回転する。
これにより、本実施形態では、支持部10(
図1参照)に対する対象物支持台130の位置の変更、および、支持部10に対する対象物支持台130の姿勢の変更を行える。
【0035】
ここで、
図5では、一方側被装着部41(
図1参照)にテーブルユニット100が装着される場合の、テーブルユニット100の状態を示している。
一方側被装着部41にテーブルユニット100が装着される場合には、支持部材150および被固定部110は、対象物支持台130の幅方向における一端部132側に配置される。
【0036】
一方、他方側被装着部42(
図1参照)に対してテーブルユニット100が装着される際には、対象物支持台130に対する支持部材150の回転、支持部材150に対する被固定部110の回転を行い、支持部材150、被固定部110を、
図5の破線5Xで示す状態とする。即ち、支持部材150および被固定部110を、対象物支持台130の幅方向における他端部133側に配置する。
そして、支持部材150、被固定部110が、破線5Xで示す状態にあるこのテーブルユニット100を、他方側被装着部42(
図1参照)に固定する。
【0037】
また、
図5に示すように、本実施形態のテーブルユニット100には、取り付け部材200が設けられている。
本実施形態では、取り付け部材200として、第1取り付け部材210および第2取り付け部材250の2つの取り付け部材200が設けられ、テーブルユニット100には、この2つの取り付け部材200が取り付けられている。
ここで、本実施形態では、第1取り付け部材210は、第2取り付け部材250よりも対象物支持台130から離れた側に位置する。
【0038】
本実施形態では、一方側被装着部41や他方側被装着部42にテーブルユニット100が装着された状態では、第1取り付け部材210は、第2取り付け部材250よりも下方に配置される。
また、第1取り付け部材210は、第1の診療用器具(後述)を下方から支持する。第2取り付け部材250は、第2の診療用器具(後述)を下方から支持する。
【0039】
本実施形態では、テーブルユニット100の複数箇所に対して第1取り付け部材210の取り付けを行える。
より具体的には、本実施形態では、テーブルユニット100に、第1取り付け箇所91および第2取り付け箇所92の2つの取り付け箇所が設けられており、この2つの取り付け箇所の各々に、第1取り付け部材210の取り付けを行える。
【0040】
また、第1取り付け部材210には、第1取り付け部211と第2取り付け部212とが設けられており、第1取り付け箇所91に対しては、第1取り付け部211が固定される。また、第2取り付け箇所92に対しては、第2取り付け部212が固定される。
より具体的には、第1取り付け部211および第2取り付け部212の各々には、貫通孔94(
図6参照)が設けられ、この貫通孔94に、ねじ95を通し、また、このねじ95を、第1取り付け箇所91や第2取り付け箇所92に固定する。
これにより、第1取り付け箇所91への第1取り付け部211の固定、第2取り付け箇所92への第2取り付け部212の固定が行われる。
【0041】
テーブルユニット100には、互いに交差する関係の第1面M1と第2面M2とが設けられている。本実施形態では、第1面M1が第1取り付け箇所91となっており、第2面M2が第2取り付け箇所92となっている。
また、本実施形態のテーブルユニット100には、棒状部材410と、この棒状部材410に固定された第1固定部材420とが設けられている。本実施形態では、この第1固定部材420に、第1面M1と第2面M2とが設けられている。
そして、本実施形態では、第1固定部材420の第1面M1が、第1取り付け箇所91となっており、第1固定部材420の第2面M2が、第2取り付け箇所92となっている。
【0042】
棒状部材410は、対象物支持台130の下面135に取り付けられ、この下面135から離れる方向に沿って延びる。
第1固定部材420は、棒状部材410の先端部に固定されている。
また、第1固定部材420に設けられた第1面M1、第2面M2は、互いに交差する関係となるように配置されている。
【0043】
また、棒状部材410には、第2固定部材430が固定されている。この第2固定部材430は、第1固定部材420よりも対象物支持台130側に位置する。
本実施形態では、この第2固定部材430に、第2取り付け部材250が取り付けられている。
【0044】
本実施形態では、第2取り付け箇所92(第2面M2)に、第1取り付け部材210が取り付けられた状態から、第1取り付け箇所91(第1面M1)に、第1取り付け部材210を取り付けた状態とすると、第1取り付け部材210の角度(姿勢)が変化する。
【0045】
ここで、第1取り付け箇所91に第1取り付け部材210が取り付けられた場合のテーブルユニット100に対する第1取り付け部材210の姿勢を第1の姿勢とする。
また、第2取り付け箇所92に第1取り付け部材210が取り付けられた場合のテーブルユニット100に対する第1取り付け部材210の姿勢を第2の姿勢とする。
本実施形態では、この第1の姿勢と第2の姿勢とが異なる。
言い換えると、本実施形態では、テーブルユニット100に対する第1取り付け部材210の姿勢が、第1取り付け部材210の取り付け箇所に応じて変化する。
【0046】
図6は、テーブルユニット100が、他方側被装着部42に固定された状態を示した図である。なお、
図6では、第1取り付け部材210により支持される第1の診療用器具K1、第2取り付け部材250により支持される第2の診療用器具K2も併せて表示している。
ここで、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2は、いわゆるハンドピースであり、患者Pの歯を削る際に用いられる。
【0047】
第1の診療用器具K1には第1配管T1が接続され、第2の診療用器具K2には第2配管T2が接続され、本実施形態では、この第1配管T1、第2配管T2を通じて、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2に対し、電力、水、圧縮空気などが供給される。
本実施形態では、供給される電力や圧縮空気により、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2の内部に位置する回転体が回転し、これにより、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2の先端部に設けられる切削工具(ドリル)が回転する。
【0048】
テーブルユニット100が、他方側被装着部42に固定される場合、
図6に示すように、第1取り付け部材210は、第1固定部材420の第1取り付け箇所91に固定される。
テーブルユニット100が、他方側被装着部42に固定された状態では、取り付け部材200(第1取り付け部材210、第2取り付け部材250)が、歯科医師(
図6では不図示)(
図1参照)側を向く。
また、本実施形態では、テーブルユニット100が、一方側被装着部41(
図1参照)に固定された状態においても、取り付け部材200(第1取り付け部材210、第2取り付け部材250)が、歯科医師側を向く。
【0049】
本実施形態のように、テーブルユニット100の各部の回転が可能であると、一方側被装着部41および他方側被装着部42のいずれの被装着部にテーブルユニット100が装着された状態においても、取り付け部材200(第1取り付け部材210、第2取り付け部材250)を、歯科医師側に向けられる。
言い換えると、テーブルユニット100の各部の回転が可能であると、一方側被装着部41および他方側被装着部42のいずれの被装着部にテーブルユニット100が装着された場合においても、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2を、歯科医師側に向けられる。
【0050】
ここで、本実施形態では、
図6に示すように、第1取り付け部材210には、対象物支持台130の幅方向に沿って延びる溝10Mが形成され、本実施形態では、この溝10M内に、円柱状の第1の診療用器具K1が収容される。
また、第2取り付け部材250にも、対象物支持台130の幅方向に沿って延びる溝20Mが形成され、この溝20M内に、円柱状の第2の診療用器具K2が収容される。
【0051】
図6では、第1固定部材420の第1取り付け箇所91に対して、第1取り付け部材210の第1取り付け部211を取り付けた状態を示している。
本実施形態では、他方側被装着部42にテーブルユニット100を取り付ける場合、このように、第1取り付け箇所91に対して、第1取り付け部材210の第1取り付け部211を取り付ける。
【0052】
また、本実施形態では、一方側被装着部41(
図1参照)にテーブルユニット100を取り付ける場合は、
図6にて示す、第2取り付け箇所92に対して、第1取り付け部材210の第2取り付け部212を取り付ける。
本実施形態のように、テーブルユニット100に、第1取り付け箇所91、第2取り付け箇所92の2箇所の取り付け箇所が設けられている場合、対象物支持台130に対する第1取り付け部材210の姿勢を異ならせることができる。
【0053】
ここで、本実施形態では、第1取り付け部材210(
図6参照)が設けられた箇所を、第1の診療用器具K1を支持する第1支持部71として捉えることができる。
また、第2取り付け部材250が設けられた箇所を、第2の診療用器具K2を支持する第2支持部72として捉えることができる。
本実施形態では、第1支持部71により支持される第1の診療用器具K1と、第2支持部72により支持される第2の診療用器具K2とが平行とはならないように、第1支持部71および第2支持部72が設けられている。
【0054】
本実施形態では、
図6に示すテーブルユニット100を上方から見た場合、第2の診療用器具K2については、対象物支持台130の外周縁131のうちの符号6Aで示す直線状の部分(以下、「直線状部分131E」と称する)に沿って配置されている。
これに対し、第1の診療用器具K1については、直線状部分131Eに沿わず、直線状部分131Eに対して角度を有して配置される。
【0055】
より具体的には、本実施形態は、第1面M1(第1取り付け箇所91)および第2面M2(第2取り付け箇所92)は、直線状部分131Eに沿っておらず、直線状部分131Eに対して傾きを有する。
このため、第1面M1や第2面M2に対して、第1取り付け部材210を取り付けると、直線状部分131Eに対して第1取り付け部材210が傾斜する。これに伴い、第1の診療用器具K1についても、直線状部分131Eに沿わず、直線状部分131Eに対して傾斜する。
【0056】
一方で、本実施形態では、第2取り付け部材250については、直線状部分131Eに対して傾斜しない。これに伴い、第2の診療用器具K2については、直線状部分131Eに沿うようになる。
この場合、第1支持部71(
図6参照)により支持される第1の診療用器具K1と、第2支持部72により支持される第2の診療用器具K2とが平行とはならないようになる。
【0057】
図6では、上記の通り、第1固定部材420の第1面M1に、第1取り付け部材210の第1取り付け部211が取り付けられた状態を示している。
これに対し、第2面M2に、第1取り付け部材210の第2取り付け部212が取り付けられた場合、第1取り付け部材210、第1の診療用器具K1は、破線6Yで示す方向に沿うように配置される。
【0058】
より具体的には、本実施形態では、一方側被装着部41(
図1参照)に対してテーブルユニット100が装着される場合は、
図6にて示す第2面M2に、第1取り付け部材210の第2取り付け部212が取り付けられる。
この場合、第1取り付け部材210、第1の診療用器具K1は、破線6Yで示す方向に沿うように配置される。
【0059】
言い換えると、一方側被装着部41に対してテーブルユニット100が装着される場合は、テーブルユニット100に対する第1取り付け部材210の姿勢が変更される。
この場合、第1取り付け部材210、第1の診療用器具K1は、
図6の破線6Yで示す方向に沿うように配置される。
【0060】
本実施形態では、この場合も(第2面M2に第2取り付け部212が取り付けられる場合も)、第1支持部71により支持される第1の診療用器具K1と、第2支持部72により支持される第2の診療用器具K2とが平行とはならないようになる。
付言すると、この場合も、第1の診療用器具K1については、直線状部分131Eに沿わず、直線状部分131Eに対して角度を有するようになる。
言い換えると、本実施形態では、第1取り付け部材210の取り付け箇所を第1面M1から第2面M2とし、第1支持部71の姿勢を変更しても、第1の診療用器具K1と第2の診療用器具K2とが平行とはならないようになる。
【0061】
ここで、第1支持部71(
図6参照)により支持される第1の診療用器具K1と、第2支持部72により支持される第2の診療用器具K2とが平行となると、第1の診療用器具K1に接続される第1配管T1と、第2の診療用器具K2に接続される第2配管T2とが接触しやすくなる。
より具体的には、第1の診療用器具K1と第2の診療用器具K2とが平行となると、第1の診療用器具K1の延長線6X上に、第2の診療用器具K2に接続される第2配管T2が位置しやすくなり、第1配管T1と第2配管T2とが接触しやすくなる。
【0062】
この場合、歯科医師が、第1の診療用器具K1および第2の診療用器具K2の何れか一方の診療用器具を取る際に、この一方の診療用器具に接続された配管の移動に起因して、他方の診療用器具に接続された配管が移動しやすくなる。
この場合、この他方の診療用器具が移動し、この他方の診療用器具の脱落などが生じやすくなる。
【0063】
これに対し、本実施形態のように、第1支持部71により支持される第1の診療用器具K1と、第2支持部72により支持される第2の診療用器具K2とが平行とはならない構成であると、配管同士が接触することが起きにくくなる。
この場合、一方の診療用器具を取る際に、他方の診療用器具が脱落するなどの不具合が生じにくくなる。
【0064】
ここで、
図6にて示した状態(他方側被装着部42にテーブルユニット100が装着された状態)から、一方側被装着部41(
図1参照)にテーブルユニット100が装着された状態とされる際には、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2の向きも変更される。
より具体的には、一方側被装着部41にテーブルユニット100が装着された状態とされる際には、上記の通り、第1固定部材420(
図6参照)の第2面M2に、第1取り付け部材210が取り付けられるようになるが、これに加え、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2の向きも変更される。
【0065】
図7は、一方側被装着部41(
図1参照)にテーブルユニット100が装着された状態を示した図である。
図7に示すように、一方側被装着部41にテーブルユニット100が装着される際には、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2は、第1の診療用器具K1の先端部、第2の診療用器具K2の先端部が矢印7A,7Bで示す方向を向くように配置される。
より具体的には、第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2は、対象物支持台130の幅方向における一端部132側を、第1の診療用器具K1の先端部、第2の診療用器具K2の先端部が向くように配置される。
【0066】
ここで、本実施形態では、上記のように、テーブルユニット100に対する第1取り付け部材210の姿勢を変更できる。
そして、本実施形態では、第1取り付け部材210の姿勢の変化に応じ、テーブルユニット100に対する第1支持部71の姿勢が変更される。
また、本実施形態では、第1取り付け部材210の姿勢の変化に応じ、第2支持部72に対する第1支持部71の姿勢が変更される。
【0067】
なお、本実施形態では、第1取り付け部材210の姿勢を変更することで、第2支持部72に対する第1支持部71の姿勢が変更される場合を説明したが、第2支持部72に対する第1支持部71の姿勢の変更は、他の方法により行ってもよい。
例えば、第2取り付け部材250の取り付け箇所を変更できるようにし、第2取り付け部材250の取り付け箇所を異ならせ第2取り付け部材250の姿勢を変更することで、第2支持部72に対する第1支持部71の姿勢を変更してもよい。
【0068】
図8(A)、(B)は、第1取り付け部材210を説明する図である。
図8(A)は、第1取り付け部材210を上方から見た場合の斜視図であり、
図8(B)は、第1取り付け部材210の正面図である。
図8(A)に示すように、第1取り付け部材210は、板状に形成され第1固定部材420(
図5参照)に固定される固定部210Aと、同じく板状に形成されこの固定部210Aの対向位置に配置された対向部210Bとを備える。
【0069】
さらに、
図8(A)に示すように、第1取り付け部材210は、下方に向かって凸となるように形成され固定部210Aの下端と対向部210Bの下端とを接続する接続部210Cを備える。
また、第1取り付け部材210は、図中矢印8Aで示す方向に延びるように形成され、この矢印8Aで示す方向における位置が互いに異なる一端部210Eおよび他端部210Fを有する。
【0070】
図8(A)に示すように、固定部210Aには、貫通孔94が設けられている。
本実施形態では、貫通孔94として、第1貫通孔210Gと第2貫通孔210Hとが設けられている。
第1貫通孔210Gは、第1取り付け部材210の一端部210E側に位置する。第2貫通孔210Hは、第1取り付け部材210の他端部210F側に位置する。
【0071】
本実施形態では、この第1貫通孔210G、第2貫通孔210Hに、第1固定部材420(
図5参照)に対して第1取り付け部材210を固定するためのねじ95(
図6参照)が通される。
本実施形態では、上記にて説明した第1取り付け部211(
図5参照)は、固定部210A(
図8参照)のうちの第1貫通孔210Gが設けられている部分である。また、第2取り付け部212(
図5参照)は、固定部210A(
図8参照)のうちの第2貫通孔210Hが設けられている部分である。
【0072】
また、本実施形態では、
図8(A)に示すように、固定部210A、対向部210B、および、接続部210Cにより囲まれた領域に、図中矢印8Aで示す方向に沿った溝10Mが形成されている。
本実施形態では、この溝10Mに沿って、第1の診療用器具K1(
図6、
図7参照)が配置される。
また、
図8(A)に示すように、接続部210Cの上面には、第1突起T11、第2突起T12が設けられている。
【0073】
一方で、第1の診療用器具K1には、
図6に示すように、円筒状の器具本体部500と、この器具本体部500が取り付けられる円筒状の取り付け部510とが設けられている。
本実施形態では、この取り付け部510に対して、器具本体部500の着脱を行えるようになっている。
本実施形態では、器具本体部500の根本側の外径(取り付け部510側に位置する部分の外径)と、取り付け部510の外径とを比べた場合に、器具本体部500の外径の方が、取り付け部510の外径よりも大きい。
【0074】
ここで、本実施形態では、
図6に示すように、第1の診療用器具K1の先端部が、対象物支持台130の他端部133側を向いて配置される際には、第1の診療用器具K1は、
図9(第1の診療用器具K1、第1取り付け部材210を上方から見た場合の状態を示した図)の(A)に示す状態で配置される。
第1の診療用器具K1の先端部が、対象物支持台130の他端部133側を向いて配置される際には、
図9(A)に示すように、器具本体部500が第1突起T11に引っ掛かるようになり、図中左方向への第1の診療用器具K1の移動が規制される。
【0075】
また、
図7に示すように、第1の診療用器具K1の先端部が対象物支持台130の一端部132側を向いた状態で第1の診療用器具K1が配置される際には、第1の診療用器具K1は、
図9(B)に示す状態で配置される。
図9(B)に示す状態では、器具本体部500が第2突起T12に引っ掛かるようになり、図中右方向への第1の診療用器具K1の移動が規制される。
【0076】
図10は、下方から且つ頭部支持部10Aが設けられている側から支持部10を見た場合の図である。より具体的には、
図10は、一方側被装着部41(
図1(A)参照)にテーブルユニット100が取り付けられる場合における、支持部10の下面10Xの状態を示している。
本実施形態では、共通の装着体の他の一例として、
図10に示すように、配管支持部材600が設けられている。この配管支持部材600は、支持部10の下面10Xに取り付けられる。
【0077】
本実施形態では、第1配管T1は、支持部10の下面10Xから第1の診療用器具K1(
図10では不図示)に向かう。また、第2配管T2も、支持部10の下面10Xから第2の診療用器具K2に向かう。配管支持部材600は、第1配管T1、第2配管T2を支持する。
第1配管T1は、その先端が、第1の診療用器具K1に接続される。また、第2配管T2は、その先端が、第2の診療用器具K2に接続される。
【0078】
第1配管T1および第2配管T2は、支持部10の下面10Xであって、支持部10の中央部分C2から診療用器具(第1の診療用器具K1、第2の診療用器具K2)に向かう。
より具体的には、第1配管T1および第2配管T2は、支持部10の短手方向(支持部10の長手方向と直交する方向)における中央部分C2を始点として、診療用器具に向かう。
【0079】
このように、配管の始点が、支持部10の短手方向における中央部分C2にあると、一方の領域1X側、他方の領域1Y側の何れかに始点がある場合に比べ、支持部10からテーブルユニット100への第1配管T1、第2配管T2の配置を行いやすくなる。
【0080】
配管の始点が、支持部10の短手方向における中央部分C2にあると、この始点から、一方側被装着部41に装着されるテーブルユニット100までの距離と、この始点から、他方側被装着部42に装着されるテーブルユニット100までの距離とが等しくなる。
この場合、一方側被装着部41、他方側被装着部42の何れの被装着部にテーブルユニット100が装着される場合であっても、支持部10からテーブルユニット100への第1配管T1、第2配管T2の配置を行いやすくなる。
【0081】
本実施形態では、テーブルユニット100と同様、配管支持部材600は、一方側被装着部81、他方側被装着部82の2か所に装着可能となっている。
具体的には、本実施形態では、
図10の符号10Aで示す部分が、配管支持部材600が装着される一方側被装着部81となっており、符号10Bで示す部分が、配管支持部材600が装着される他方側被装着部82となっている。
【0082】
本実施形態では、上記と同様、一方側被装着部81は、一方の領域1X側に位置し、他方側被装着部82は、他方の領域1Y側に位置する。
さらに、本実施形態では、上記と同様、一方側被装着部81を通る直線L2であって鉛直面50(
図1参照)と直交する直線L2上に、他方側被装着部82が位置する。
また、一方側被装着部81と鉛直面50との距離(直線L2に沿って図った距離)D3と、他方側被装着部82と鉛直面50との距離(直線L2に沿って図った距離)D4とが等しくなっている。
【0083】
図11は、配管支持部材600を説明する図である。
配管支持部材600には、第1配管T1(
図10参照)が通されこの第1配管T1を支持する筒状の第1配管支持部610が設けられている。また、配管支持部材600には、第2配管T2(
図10参照)が通されこの第2配管T2を支持する筒状の第2配管支持部620が設けられている。
さらに、本実施形態では、板状に形成された第1板状部631~第4板状部634が設けられている。
【0084】
第1板状部631、第2板状部632は、第1配管支持部610の外周面にその一端が接続され、図中矢印11Aで示す一方向に向かって突出するように設けられている。ここで、第1板状部631と第2板状部632は、互いに平行となる関係で配置されている。
また、第3板状部633、第4板状部634は、第2配管支持部620の外周面にその一端が接続され、図中矢印11Bで示す一方向に向かって突出するように設けられている。言い換えると、第3板状部633、第4板状部634は、第1板状部631、第2板状部632の突出方向とは反対方向に向かって突出している。
また、第3板状部633と第4板状部634は、互いに平行となる関係で配置されている。
【0085】
また、配管支持部材600には、一方側被装着部81(
図10参照)に固定される第1被固定部650が設けられている。
また、配管支持部材600には、第1被固定部650とは異なる箇所に設けられ、他方側被装着部82(
図10参照)に固定される第2被固定部660が設けられている。
【0086】
また、配管支持部材600は、扁平状に形成され、第1面671、および、第1面671とは反対側に配置された第2面672の少なくとも2つの面を有する。
本実施形態では、この2つの面のうちの一方の面である第1面671側に、第1被固定部650が設けられ、他方の面である第2面672側に、第2被固定部660が設けられている。
ここで、「第1面671側」とは、扁平状に形成された配管支持部材600のうち、厚み方向における中央部CHよりも第1面671側に位置する部分を言い、第2面672側とは、配管支持部材600のうち、厚み方向における中央部CHよりも第2面672側に位置する部分を言う。
【0087】
本実施形態では、第1面671側に設けられた第1被固定部650に、第1溝651および第2溝652が設けられている。より具体的には、本実施形態では、第1板状部631に第1溝651が形成され、第3板状部633に第2溝652が形成されている。
また、本実施形態では、第2面672側に設けられた第2被固定部660に、第3溝661および第4溝662が設けられている。より具体的には、本実施形態では、第2板状部632に第3溝661が形成され、第4板状部634に第4溝662が形成されている。
【0088】
一方で、本実施形態では、一方側被装着部81(
図10参照)であって、支持部10の下面10Xには、
図12(支持部10の下面10Xの状態を示した図)に示すように、鉛直方向における下方に向かって突出した突起690が設けられている。
この突起690は、配管支持部材600が有する上記の第1溝651(
図11参照)、第2溝652の各々に対応する箇所に位置する。
付言すると、この突起690は、一方側被装着部81(
図10参照)に2つ設けられている。この突起690の各々は、配管支持部材600が一方側被装着部81に取り付けられる際に第1溝651、第2溝652の各々が配置される箇所に位置する。
【0089】
また、この突起690は、他方側被装着部82(
図10参照)にも2つ設けられている(
図10では突起690は不図示)。
他方側被装着部82に設けられた突起690の各々は、配管支持部材600が他方側被装着部82に取り付けられる際に第3溝661(
図11参照)、第4溝662の各々が配置される箇所に位置する。
【0090】
図12に示すように、突起690には、支持部10の下面10Xから鉛直方向における下方に向かって延びる棒状部691と、この棒状部691の先端部に設けられた大径部692とが設けられている。本実施形態では、大径部692の外径の方が、棒状部691の外径よりも大きい。
さらに、本実施形態では、第1溝651(
図11参照)~第4溝662の各々の溝幅よりも、棒状部691の外径の方が小さく、また、第1溝651~第4溝662の各々の溝の溝幅よりも、大径部692の外径の方が大きい。
【0091】
本実施形態では、一方側被装着部81(
図10参照)に、配管支持部材600が取り付けられる際には、1つの突起690に対して第1溝651(
図11参照)が設けられている部分が固定され、また、もう1つの突起690に対して第2溝652が設けられている部分が固定される。
より具体的には、一方側被装着部81に、配管支持部材600が取り付けられる際には、第1溝651内に、一方の突起690の棒状部691が入れられ、また、第2溝652内に、もう1つの突起である他方の突起690の棒状部691が入れられる。
【0092】
また、この際、本実施形態では、一方の突起690の大径部692の外周部692A(
図12参照)と、支持部10の下面10Xとの間に、第1板状部631が位置するようになる。
また、他方の突起690の大径部692の外周部692Aと、支持部10の下面10Xとの間に、第3板状部633が位置するようになる。
【0093】
これにより、重力の影響を受けて下方へ移動しようとする配管支持部材600の移動が規制され、一方側被装着部81に対して、配管支持部材600が固定される。
一方側被装着部81に配管支持部材600が固定された状態では、
図10に示すように、第2配管支持部620が頭部支持部10A側に位置する。
【0094】
また、他方側被装着部82(
図10参照)に、配管支持部材600が取り付けられる際には、一方の突起690に対して第3溝661(
図11参照)が設けられている部分が固定され、また、他方の突起690に対して第4溝662が設けられている部分が固定される。
より具体的には、他方側被装着部82に、配管支持部材600が取り付けられる際には、第3溝661内に、一方の突起690の棒状部691(
図12参照)が入れられ、また、第4溝662(
図11参照)内に、他方の突起690の棒状部691(
図12参照)が入れられる。
【0095】
また、この際、本実施形態では、上記と同様、一方の突起690の大径部692の外周部692Aと、支持部10の下面10Xとの間に、第2板状部632(
図11参照)が位置するようになる。また、他方の突起690の大径部692の外周部692Aと、支持部10の下面10Xとの間に、第4板状部634が位置するようになる。
これにより、この場合も、重力の影響を受けて下方へ移動しようとする配管支持部材600の移動が規制され、他方側被装着部82に対して、配管支持部材600が固定される。
【0096】
図13は、他方側被装着部82に対して配管支持部材600が固定された状態を示した図である。
図13に示すように、本実施形態では、他方側被装着部82に配管支持部材600が固定された状態においても、第2配管支持部620が頭部支持部10A側に位置する。
本実施形態では、
図11に示した通り、第1被固定部650が設けられている側の面とは反対側の面側に、第2被固定部660が設けられている。
【0097】
このため、本実施形態では、一方側被装着部81に固定された状態にある配管支持部材600を他方側被装着部82に固定する際には、配管支持部材600の表裏を反転させる。
これにより、本実施形態では、他方側被装着部82に配管支持部材600を固定する場合においても、第2配管支持部620を頭部支持部10A側に位置させることができる。
【0098】
ここで、第2被固定部660が設けられておらず、他方側被装着部82に対し、第1被固定部650を用いて配管支持部材600を固定する態様も考えられる。
即ち、配管支持部材600の表裏を反転させずに、配管支持部材600の向きのみを変えたうえで、他方側被装着部82に対して配管支持部材600を固定する態様も考えられる。
ところで、この場合は、第1配管支持部610が頭部支持部10A側に位置してしまう。
【0099】
この場合(第1配管支持部610が頭部支持部10A側に位置する場合)、一方側被装着部81に配管支持部材600が固定された場合と、他方側被装着部82に配管支持部材600が固定された場合とで、配管(第1配管T1、第2配管T2)の配置が、非対称となる。より具体的には、鉛直面50(
図1参照)を対象面とした場合の配管の配置が非対称となる。
配管の配置が非対象となると、配管を非対称で配置するための工夫が別途必要となったりし、構造が複雑化しやすい。
【0100】
これに対し、本実施形態の構成では、一方側被装着部81に配管支持部材600が固定された場合における配管(第1配管T1、第2配管T2)の配置と、他方側被装着部82に配管支持部材600が固定された場合における配管の配置とが対称となる。
この場合、配管を非対称で配置することに起因する構造の複雑化が抑制される。
【0101】
図16は、配管支持部材600の他の構成例を説明する図である。
図17(A)、(B)は、配管支持部材600の取り付けに用いられる取り付け用突起680を説明する図である。具体的には、
図17(A)は、
図16の矢印XVIIAで示す方向から取り付け用突起680を見た場合の図であり、
図17(B)は、
図17(A)の矢印XVIIBで示す方向から取り付け用突起680を見た場合の図である。
【0102】
また、
図18は、
図16のXVIII-XVIII線における支持部10の断面図である。
なお、
図16では、支持部10を下方から見た場合の状態を示している。また、
図16では、配管支持部材600が、一方側被装着部81に固定された状態を示している。また、
図16では、配管(第1配管T1、第2配管T2)の図示を省略している。
【0103】
本実施形態では、
図16の符号16Aで示すように、支持部10の下面10A且つ他方側被装着部82に、下面10Aから下方に向かって突出した取り付け用突起680が設けられている。
この取り付け用突起680には、
図17(A)、(B)に示すように、下面10Aから離れる方向(鉛直方向における下方)に向かって突出した円柱状の突出部681が設けられている。また、取り付け用突起680には、突出部681の外周面から突出した第1突起682A、第2突起682Bが設けられている。
【0104】
図16の符号16Aで示すように、第1突起682Aおよび第2突起682Bは、円柱状の突出部681の周方向において、互いに180°ずれた状態で配置されている。言い換えると、本実施形態では、突出部681を挟み、第1突起682Aとは反対側に第2突起682Bが設けられている。
また、本実施形態では、
図17に示すように、第1突起682A、第2突起682Bと、下面10Aとの間に隙間Gが設けられている。
【0105】
さらに、本実施形態では、
図16の符号16Cで示すように、配管支持部材600の回転を規制する規制部684が設けられている。この規制部684は、円柱状の形状を有し、また、下面10Aから下方に向かって突出している。
図18に示すように、規制部684は、付勢部材の一例であるコイルバネ685によって下方に向けて付勢されて、下面10Aから突出している。
この構成例では、規制部684が上方に向けて押圧されると、規制部684は退避する。
なお、
図16に示すように、取り付け用突起680および規制部684については、他方側被装着部82のみならず、一方側被装着部81にも設けられている。
【0106】
配管支持部材600(
図16参照)は、上記と同様、扁平状に形成され、一方側被装着部81に対向する第1面671(
図16では不図示)を有する。また、配管支持部材600は、他方側被装着部82に対向する第2面672を有する。
さらに、本実施形態は、第1面671、第2面672の各々には、円形の貫通孔686が設けられている。
【0107】
さらに、第1面671、第2面672の各々には、貫通孔686の外周部から、貫通孔686の径方向における外側方向に向かって延びる第1溝687Aおよび第2溝687Bの2つの溝687が設けられている。この第1溝687Aおよび第2溝687Bは、貫通孔686に接続している。
本実施形態では、貫通孔686を挟み、一方の溝687とは反対側に、他方の溝687が設けられている。
【0108】
さらに、第1面671、第2面672の各々には、規制部684が入りこむ規制用貫通孔688が設けられている。
また、上記と同様、配管支持部材600には、第1配管T1を支持する第1配管支持部610、第2配管T2を支持する第2配管支持部620が設けられている。
【0109】
図19は、配管支持部材600を第2面672側から見た場合の斜視図である。
この構成例では、上記の通り、配管支持部材600の第2面672側に、円形の貫通孔686が設けられている。また、第2面672側には、この貫通孔686から、貫通孔686の径方向における外側方向に向かって延びる第1溝687A、第2溝687Bが設けられている。
さらに、配管支持部材600の第2面672側には、規制用貫通孔688が設けられている。
【0110】
この構成例では、扁平状の第1部材710と第2部材720とが合わされることで、配管支持部材600が構成されている。
この構成例では、第1部材710と第2部材720との間には間隙が設けられ、配管支持部材600の内部には、空洞が設けられている。
この構成例では、この間隙内(空洞内)に、上記の取り付け用突起680(
図16参照)に設けられた第1突起682A、第2突起682Bが入り込む(詳細は後述)。
【0111】
図20は、配管支持部材600を第1面671側から見た場合の斜視図である。
第1部材710にも、貫通孔686が設けられている。
また、第1部材710にも、貫通孔686から、貫通孔686の径方向における外側方向に向かって延びる第1溝687A、第2溝687Bが設けられている。
さらに、第1部材710にも、規制用貫通孔688が設けられている。
【0112】
図21は、
図19の矢印XXIで示す方向から第1部材710を見た場合の図である。言い換えると、
図21は、第1部材710の内面710Aを示した図である。
第1部材710には、上記の通り、円形の貫通孔686が形成され、さらに、この貫通孔686から延びる2つの溝687(第1溝687A、第2溝687B)が設けられている。
さらに、第1部材710の内面710Aには、この内面710Aから離れる方向に向かって突出した2つの回転規制用突起711が設けられている。
さらに、第1部材710の内面710Aのうち、第1溝687A、第2溝687Bの横に位置する縁部712にも、内面710Aから離れる方向に向かって突出した縁部突起713が設けられている。
【0113】
図22(A)、(B)は、一方側被装着部81(
図16参照)への配管支持部材600への装着を説明する図である。なお、
図22(A)、(B)では、配管支持部材600を構成する部材のうちの第1部材710のみを表示している。また、
図22(A)、(B)では、鉛直方向における下方から第1部材710を見た場合の状態を示している。
本実施形態では、一方側被装着部81に対して配管支持部材600が装着される際には、まず、取り付け用突起680と第1部材710とが、
図22(A)に示す状態となるように、配管支持部材600が配置される。
【0114】
言い換えると、一方側被装着部81(
図16参照)に対して配管支持部材600が装着される際には、第1面671(
図20参照)が一方側被装着部81(
図16参照)に対向した状態となるように、且つ、第1溝687A、第2溝687Bの対向位置に第1突起682A、第2突起682Bが位置するように、配管支持部材600が配置される。
【0115】
次いで、配管支持部材600(
図22(A)参照)が、取り付け用突起680に向けて押し出される。言い換えると、配管支持部材600が、一方側被装着部81(
図16参照)に向けて押し出される。
これにより、突出部681(
図22(A)参照)が貫通孔686内に入り、また、第1突起682A、第2突起682Bが、第1溝687A、第2溝687Bを通って配管支持部材600内に入る。
さらに、このとき、支持部10側に設けられた規制部684が、第1部材710により押圧されて退避する。
【0116】
その後、
図22(A)の矢印22Aで示す一方向へ第1部材710が回転するように、配管支持部材600の回転が行われる。
この構成例では、配管支持部材600の一方の面である第1面671(
図20参照)が一方側被装着部81(
図16参照)に対向した状態で、且つ、第1突起682A、第2突起682Bが配管支持部材600内にある状態で、配管支持部材600の一方向への回転が行われる。
【0117】
これにより、
図22(B)で示すように、第1部材710の内面710Aの対向位置に、第1突起682A、第2突起682Bが位置するようになる。
より具体的には、内面710Aのうちの、貫通孔686の周囲に位置する部分の対向位置に、第1突起682A、第2突起682Bが位置する。
これにより、取り付け用突起680に対して配管支持部材600が引っ掛かるようになり、支持部10の下面10A(
図16参照)からの配管支持部材600の離脱が抑制される。言い換えると、一方側被装着部81に対して配管支持部材600が装着される。
【0118】
なお、この構成例では、配管支持部材600を、予め定められた回転角度を超えて回転させると、第1突起682A(
図22(B)参照)、第2突起682Bが回転規制用突起711に突き当たるようになり、配管支持部材600の回転が規制される。
また、この構成例では、配管支持部材600を回転させると、第1部材710に設けられた縁部突起713(
図22(B)参照)を、第1突起682A、第2突起682Bが乗り越える。縁部突起713を、第1突起682A、第2突起682Bが乗り越えると、配管支持部材600の回転に要する操作荷重が低下する。これにより、配管支持部材600の装着を行う操作者は、配管支持部材600の取り付けが完了したことを認識する。
なお、縁部突起713は、必須ではない。
図25は、
図22(B)のXXV-XXV線における第1部材710の断面図であって、縁部突起713が設けられていない構成例における断面図を示している。
この構成例では、縁部突起713が設けられていない構成となっている。
また、この構成例では、内面710Aのうちの符号25Xで示す部分が、第1溝687Aに近づくに従い、第1部材710の外面710Eに接近するようになっており、内面710Aには、第1溝687Aに近づくに従い外面710Eに近づく傾斜が付与されている。
この構成例では、配管支持部材600の取り付けが完了すると、第1部材710のうちの符号25Yで示す部分が、第1突起682Aと下面10A(
図16参照)とにより挟まれる。
また、本実施形態では、上記のように、内面710Aに傾斜が付与されており、配管支持部材600の取り付けの初期では操作荷重が小さく、配管支持部材600の取り付けが進むに従い操作荷重が大きくなる。
【0119】
図22(B)を再度参照して説明を続ける。
この構成例では、配管支持部材600を回転させると、規制用貫通孔688(
図22(B)参照)の対向位置に規制部684が位置するようになり、規制用貫通孔688内に、規制部684が入り込む。
規制用貫通孔688に規制部684が入り込むと、この規制部684によって、上記の一方向(配管支持部材600を装着する際の回転方向)とは反対方向への配管支持部材600の回転が規制される。
言い換えると、配管支持部材600を取り外す際の配管支持部材600の回転方向への配管支持部材600の回転が規制される。
【0120】
次に、一方側被装着部81からの配管支持部材600の取り外しについて説明する。
一方側被装着部81からの配管支持部材600の取り外しを行う際には、まず、一方側被装着部81に設けられた規制部684(
図22(B)参照)を、支持部10(
図16参照)の下面10A側に向けて押圧して、配管支持部材600の移動経路上からこの規制部684を退避させる。
言い換えると、規制部684を、第1部材710に設けられた規制用貫通孔688(
図22(B)参照)の外部へ移動させる。
【0121】
その後、
図22(B)に示す配管支持部材600を、図中反時計回り方向へ回転させる。
これにより、第1突起682A、第2突起682Bの対向位置に、第1部材710に設けられた第1溝687A、第2溝687Bが位置するようになる。
その後、配管支持部材600を、下面10A(
図16参照)から離れる方向へ移動させる。これにより、一方側被装着部81から配管支持部材600が取り外される。
【0122】
図23は、
図20の矢印XXIIIで示す方向から第2部材720を見た場合の図である。言い換えると、
図23は、第2部材720の内面720Aを示した図である。
第2部材720にも、上記の通り、円形の貫通孔686が形成され、さらに、この貫通孔686から延びる2つの溝687(第1溝687A、第2溝687B)が設けられている。
さらに、第2部材720の内面720Aには、この内面720Aから離れる方向に向かって突出した2つの回転規制用突起711が設けられている。
さらに、第2部材720の内面720Aのうち、第1溝687A、第2溝687Bの横に位置する縁部712にも、内面720Aから離れる方向に向かって突出した縁部突起713が設けられている。
【0123】
図24(A)、(B)は、他方側被装着部82(
図16参照)への配管支持部材600の装着を説明する図である。なお、
図24(A)、(B)では、配管支持部材600を構成する部材のうちの第2部材720のみを表示している。また、
図24(A)、(B)では、鉛直方向における下方から第2部材720を見た場合の状態を示している。
本実施形態では、他方側被装着部82(
図16参照)に対して配管支持部材600が装着される際には、まず、取り付け用突起680と第2部材720とが、
図24(A)に示す状態となるように、配管支持部材600が配置される。
【0124】
言い換えると、他方側被装着部82に対して配管支持部材600が装着される際には、第2面672(
図19参照)が他方側被装着部82(
図16参照)に対向した状態となるように、且つ、第1溝687A、第2溝687Bの対向位置に第1突起682A、第2突起682Bが位置するように、配管支持部材600が配置される。
【0125】
次いで、配管支持部材600(
図24(A)参照)が、取り付け用突起680に向けて押し出される。言い換えると、配管支持部材600が、他方側被装着部82(
図16参照)に向けて押し出される。
これにより、突出部681(
図24(A)参照)が貫通孔686内に入り、また、第1突起682A、第2突起682Bが、第1溝687A、第2溝687Bを通って配管支持部材600内に入る。
さらに、このとき、支持部10側に設けられた規制部684が、第2部材720により押圧されて退避する。
【0126】
その後、
図24(A)の矢印24Aで示す一方向へ第2部材720が回転するように、配管支持部材600の回転が行われる。
言い換えると、この構成例では、配管支持部材600の一方の面である第2面672(
図19参照)が他方側被装着部82(
図16参照)に対向した状態で、且つ、第1突起682A、第2突起682Bが配管支持部材600内にある状態で、配管支持部材600の一方向への回転が行われる。
【0127】
これにより、
図24(B)で示すように、第2部材720の内面720Aの対向位置に、第1突起682A、第2突起682Bが位置するようになる。
より具体的には、内面720Aのうちの、貫通孔686の周囲に位置する部分の対向位置に、第1突起682A、第2突起682Bが位置する。
これにより、取り付け用突起680に対して配管支持部材600が引っ掛かるようになり、支持部10の下面10A(
図16参照)からの配管支持部材600の離脱が抑制される。言い換えると、他方側被装着部82に対して配管支持部材600が装着される。
【0128】
なお、上記と同様、配管支持部材600を、予め定められた回転角度を超えて回転させると、第1突起682A(
図24(B)参照)、第2突起682Bが回転規制用突起711に突き当たるようになり、配管支持部材600の回転が規制される。
また、上記と同様、配管支持部材600を回転させると、第2部材720に設けられた縁部突起713(
図24(B)参照)を、第1突起682A、第2突起682Bが乗り越える。縁部突起713を、第1突起682A、第2突起682Bが乗り越えると、配管支持部材600の回転に要する操作荷重が低下する。これにより、配管支持部材600の装着を行う操作者は、配管支持部材600の取り付けが完了したことを認識する。
【0129】
また、この構成例では、配管支持部材600を回転させると、規制用貫通孔688(
図24(B)参照)の対向位置に規制部684が位置するようになり、規制用貫通孔688内に、規制部684が入り込む。
規制用貫通孔688に規制部684が入り込むと、この規制部684によって、上記の一方向(配管支持部材600を装着する際の回転方向)とは反対方向への配管支持部材600の回転が規制される。
言い換えると、配管支持部材600を取り外す際の配管支持部材600の回転方向への配管支持部材600の回転が規制される。
【0130】
次に、他方側被装着部82からの配管支持部材600の取り外しについて説明する。
他方側被装着部82からの配管支持部材600の取り外しを行う際には、まず、他方側被装着部82に設けられた規制部684(
図24(B)参照)を、支持部10(
図16参照)の下面10A側に向けて押圧して、配管支持部材600の移動経路上からこの規制部684を退避させる。
言い換えると、規制部684を、第2部材720に設けられた規制用貫通孔688(
図24(B)参照)の外部へ移動させる。
【0131】
その後、
図24(B)に示す配管支持部材600を、図中時計回り方向へ回転させる。
これにより、
図24(A)に示すように、第1突起682A、第2突起682Bの対向位置に、第2部材720に設けられた第1溝687A、第2溝687Bが位置するようになる。
その後、配管支持部材600を、下面10A(
図16参照)から離れる方向へ移動させる。これにより、他方側被装着部82から配管支持部材600が取り外される。
【0132】
ここで、この構成例では、第1部材710(
図20参照)に設けられた貫通孔686の位置と、第2部材720(
図19参照)に設けられた貫通孔686の位置とが一致する。
この構成例では、配管支持部材600が、一方側被装着部81及び他方側被装着部82の各々へ装着される際、配管支持部材600は、
図19にて示す回転軸Cを中心に回転する。この構成例では、この回転軸Cと直交する方向における位置を比べた場合に、第1部材710の貫通孔686の位置と、第2部材720の貫通孔686の位置とが一致する。
【0133】
言い換えると、この構成例では、回転軸C上に、第1部材710の貫通孔686、第2部材720の貫通孔686が位置しており、第1部材710の貫通孔686の位置と、第2部材720の貫通孔686の位置とが一致する。
言い換えると、本実施形態では、第1部材710の貫通孔686の裏側に、第2部材720の貫通孔686が位置する。
また、この構成例では、回転軸Cが延びる方向に向けて且つこの回転軸Cと直交する仮想の平面H(
図19参照)に対して、第1部材710の貫通孔686、第2部材720の貫通孔686の両者を投影した場合に、第1部材710の貫通孔686の位置と、第2部材720の貫通孔686の位置とが一致する。
【0134】
同様に、回転軸Cと直交する方向における位置を比べた場合に、第1部材710(
図20参照)に設けられた第1溝687A、第2溝687Bの位置と、第2部材720(
図19参照)に設けられた第1溝687A、第2溝687Bの位置とが一致する。
言い換えると、回転軸Cが延びる方向に向けて且つこの回転軸Cと直交する仮想の平面Hに対して、第1部材710の第1溝687A、第2溝687B、第2部材720の第1溝687A、第2溝687Bを投影した場合に、第1部材710の第1溝687A、第2溝687Bの位置と、第2部材720の第1溝687A、第2溝687Bの位置とが一致する。
【0135】
同様に、回転軸Cと直交する方向における位置を比べた場合に、第1部材710(
図20参照)に設けられた規制用貫通孔688の位置と、第2部材720(
図19参照)に設けられた規制用貫通孔688の位置とが一致する。
言い換えると、回転軸Cが延びる方向に向けて且つこの回転軸Cと直交する仮想の平面Hに対して、第1部材710の規制用貫通孔688と、第2部材720の規制用貫通孔688とを投影すると、第1部材710の規制用貫通孔688の位置と、第2部材720の規制用貫通孔688の位置とが一致する。
【0136】
(その他)
上記では、支持部10(
図1参照)が常に水平方向に沿っており、形状が変化しない支持部10を有した診療台1に対して、一方側被装着部41、一方側被装着部81、他方側被装着部42、他方側被装着部82を設ける場合を説明した。
ところで、支持部10は、他の構成も存在し、例えば、支持部10の一部である背もたれが可動し、また、患者の脚部を支持する脚部支持部が可動する構成も存在する。
【0137】
この構成では、背もたれが寝ることで、また、脚部支持部が上昇することで、仰向けの状態の患者Pを下方から支持することになる。
この構成を有する診療台1においても、上記と同様、一方側被装着部41、一方側被装着部81、他方側被装着部42、他方側被装着部82を設けるようにし、この一方側被装着部41、一方側被装着部81、他方側被装着部42、他方側被装着部82に、共通の装着体である、テーブルユニット100、配管支持部材600が装着されるようにしてもよい。
【0138】
言い換えると、支持部10は、常に水平に沿っているものに限らず、その形状が変化してもよい。
そして、形状が変化する支持部10を有した診療台1においても、上記の一方側被装着部41、一方側被装着部81、他方側被装着部42、他方側被装着部82を設けるようにすれば、1つの診療台1の複数箇所に対して、テーブルユニット100、配管支持部材600の装着を行える。
なお、形状が変化する支持部10に、一方側被装着部41、他方側被装着部42を設ける場合は、この一方側被装着部41、他方側被装着部42に取り付けられるテーブルユニット100が水平状態に保たれるようにする機構をさらに設けることが好ましい。
【0139】
また、その他に、第1取り付け部材210、第2取り付け部材250は、
図14(第1取り付け部材210、第2取り付け部材250の他の構成例を示した図)の(A)、(B)に示す構成としてもよい。なお、
図14(A)は上面図を示し、
図14(B)は正面図を示している。
図14に示すこの構成では、上記と同様、対象物支持台130に対して固定される固定部210Aと、この固定部210Aの対向位置に配置された対向部210Bとを備える。さらに、下方に向かって凸となるように形成され固定部210Aと対向部210Bとを接続する接続部210Cを備える。
【0140】
さらに、この構成例では、対向部210Bから接続部210Cにかけて、略矩形状の貫通孔210Xが形成されている。
また、上記と同様、
図14(A)に示すように、接続部210Cの上面には、第1突起T11、第2突起T12が設けられている。
【0141】
図15は、テーブルユニット100の他の構成例を示した図である。
上記にて説明した実施形態では、互いに交差する関係の第1面M1、第2面M2の各々に対して、第1取り付け部材210を取り付けることで、第1取り付け部材210の姿勢を変更したが、第1取り付け部材210の姿勢を変更するための構成は、これに限られない。
図15にて示すこの構成例では、第1取り付け部材210に連動する連動部210Kが設けられている。なお、
図15では、
図14にて示した第1取り付け部材210、第2取り付け部材250を用いた場合を例示している。
【0142】
連動部210Kには、円弧上の溝210Lが設けられている。
さらに、この構成例では、対象物支持台130の下面135に取り付けられた2つのねじ部材139が設けられている。
本実施形態では、連動部210Kに設けられた溝210Lに、この2つのねじ部材139が通され、連動部210Kは、この2つのねじ部材139により案内される。
【0143】
本実施形態では、対象物支持台130の幅方向に第1取り付け部材210を移動させることで、第1取り付け部材210の姿勢が変更される。
具体的には、本実施形態では、対象物支持台130の幅方向に第1取り付け部材210を移動させると、連動部210Kのうちの、円弧状の溝210Lが形成された部分が、2つのねじ部材139により案内される。
これにより、第1取り付け部材210は、符号15Xで示す箇所を中心として回転しながら、対象物支持台130の幅方向に移動する。これにより、第1取り付け部材210の姿勢が変更される。
【0144】
さらに、この構成例では、連動部210Kの幅方向における一端部21Mおよび他端部21Nのそれぞれに、貫通孔21Hが形成されている。
さらに、対象物支持台130の幅方向における中央部には、ねじ部材800およびこのねじ部材800を固定するためのねじ穴(不図示)が設けられている。
本実施形態では、第1取り付け部材210が、対象物支持台130の幅方向であって一方向15Mへ移動すると、連動部210Kの一端部21Mに設けられた貫通孔21Hが、ねじ穴の対向位置に位置するようになる。そして、この構成例では、この貫通孔21Hにねじ部材800が通されたうえで、ねじ穴にこのねじ部材800が固定される。これにより、対象物支持台130に対して第1取り付け部材210が固定される。
また、第1取り付け部材210が、対象物支持台130の幅方向であって反対方向15Nへ移動すると、連動部210Kの他端部21Nに設けられた貫通孔21Hが、ねじ穴の対向位置に位置する。そして、この場合も、この貫通孔21Hにねじ部材800が通されたうえで、ねじ穴にこのねじ部材800が固定される。これにより、対象物支持台130に対して第1取り付け部材210が固定される。
【0145】
また、その他の構成として、
図10~
図13、
図16~
図24にて示した配管支持部材600の支持部10への固定は、ねじ部材などの締結用部材を用いて行ってもよい。
図10~
図13、
図16~
図24にて示した構成例では、突起690や取り付け用突起680を設け、この突起690や取り付け用突起680に対して、配管支持部材600を引っ掛けることで、配管支持部材600の固定を行った。
ところで、配管支持部材600の支持部10への固定はこれに限らず、例えば、ねじ部材などの締結用部材を用いて行ってもよい。
【符号の説明】
【0146】
1…診療台、1X…一方の領域、1Y…他方の領域、10…支持部、41…一方側被装着部、42…他方側被装着部、50…鉛直面、71…第1支持部、72…第2支持部、100…テーブルユニット、110…被固定部、120…移動部、130…対象物支持台、210…第1取り付け部材、650…第1被固定部、660…第2被固定部、671…第1面、672…第2面、C1…中心線、C2…中央部分、K1…第1の診療用器具、K2…第2の診療用器具、L1…直線、P…患者、T1…第1配管、T2…第2配管