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特許7602914体外回路および体外回路用のカラムの設計
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】体外回路および体外回路用のカラムの設計
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/36 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
A61M1/36 163
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020545043
(86)(22)【出願日】2018-11-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-12
(86)【国際出願番号】 US2018061508
(87)【国際公開番号】W WO2019099820
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】62/587,090
(32)【優先日】2017-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520170715
【氏名又は名称】イムトリクス セラピューティクス、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グッドリッチ、トッド
(72)【発明者】
【氏名】マッギバーン、ライアン
(72)【発明者】
【氏名】モイヤース、ロブ
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-086563(JP,A)
【文献】特表2013-524949(JP,A)
【文献】国際公開第2011/040310(WO,A1)
【文献】独国特許出願公開第19900731(DE,A1)
【文献】特開平01-148266(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00318993(EP,A2)
【文献】特開2009-034508(JP,A)
【文献】特開2000-060967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体液の処理のためのカートリッジであって、
吸着材料を保持するように構成されたカートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントと
を備えており、
前記端部セグメントは、
外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、
前記円形面の周囲に接合された円筒壁と、
前記体液の供給源への連通をもたらすように構成された第1の入口であって、
前記第1の入口は、前記端部セグメントの縦軸に直交する中心軸を有し、
前記第1の入口は、(1)前記カートリッジ本体内に配置された前記吸着材料に接触する前に前記内部円錐空間において体液の少なくとも一部を減速させるべく、前記カートリッジに進入する前記体液の前記少なくとも一部を前記内部円錐空間へと接線方向に導くように、前記円筒壁において前記円形面に対して接線方向に配置されている、第1の入口と、
前記円形面の軸中心に配置された第2の入口であって、前記第2の入口は、前記端部セグメントへの流体の流れの追加の経路を提供するように構成されている、第2の入口とを備える、カートリッジ。
【請求項2】
前記第1の入口に添えられ、前記カートリッジを体液の供給源へと接続するように構成された入口ルアー継手をさらに備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記端部セグメントは、前記カートリッジ本体への取り付けに合わせて構成されたキャップを備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記少なくとも1つのキャップを前記カートリッジ本体に取り付けて封止するように構成された接着剤をさらに含む、請求項3に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記端部セグメントと前記カートリッジ本体との間に配置された1つ以上のスクリーンアセンブリをさらに備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記円形面は、前記カートリッジの長手軸に垂直な平面に対して、約5°から約30°までの傾斜角を備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記円形面は、前記カートリッジの長手軸に垂直な平面に対して、約7°から約15°までの傾斜角を備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記円筒壁は、約95°から約120°までの角度で前記円形面に接合されている、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項9】
カートリッジであって、
カートリッジ本体
前記カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントとを備え、
前記端部セグメントは、
外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、
前記円形面の周囲に接合された円筒壁と、
体液の供給源への連通をもたらすように構成された第1の入口であって、
前記第1の入口は、前記端部セグメントの縦軸に直交する中心軸を有し、
前記第1の入口は、(1)前記カートリッジ本体内に配置された吸着材料に接触する前に前記内部円錐空間において体液の少なくとも一部を減速させるべく、前記カートリッジに進入する前記体液の前記少なくとも一部を前記内部円錐空間へと接線方向に導くように、前記円筒壁において前記円形面に対して接線方向に配置されている、第1の入口と、
前記円形面の軸中心に配置された第2の入口であって、前記第2の入口は、前記端部セグメントへの流体の流れの追加の経路を提供するように構成されている、第2の入口と、
前記少なくとも1つの端部セグメントによって前記カートリッジ本体内に保持された前記吸着材料とを備える、カートリッジ。
【請求項10】
前記第1の入口に添えられ、前記カートリッジを体液の供給源へと接続するように構成された入口ルアー継手をさらに備える、請求項に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記入口ルアー継手に取り付けられるように構成されたルアープラグをさらに備える、請求項10に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記端部セグメントは、前記カートリッジ本体への取り付けに合わせて構成されたキャップを備える、請求項に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのキャップを前記カートリッジ本体に取り付けて封止するように構成された接着剤をさらに含む、請求項12に記載のカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、Todd Goodrichらによって2017年11月16日に出願された「体外回路および体外回路用のカラムの設計(Extracorporeal Circuit and Column Design Therefore)」という名称の米国特許仮出願第62/587,090号の優先権を主張し、この米国特許仮出願は、あたかもその全体が再掲されたかのように本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
体液は、生きている人間の体内から由来する液体である。体液は、体内に存在する流体ならびに体内から排出または分泌される流体の両方を含む。体液は、病態生理学的事象の際に疾病の媒介物または疾病関連の毒素として機能し、あるいは自己免疫疾患の状況において機能する分子の貯蔵所として機能する。そのような分子に関して活性を弱めることで、対象者の生理学的幸福にとって有害なこれらの分子のレベルに関連する結果としての有害事象を抑制することが、多数の治療の選択肢への発展の継続的な可能性を秘めている。
【0003】
したがって、体液からそのような分子を選択的に除去するためのシステム、装置、および方法について、継続的なニーズが存在する。
【発明の概要】
【0004】
一態様においては、体液の処理のためのカートリッジが、吸着材料を保持するように構成されたカートリッジ本体と、カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントとを備えることができ、端部セグメントは、外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、円形面の周囲に接合された円筒壁と、体液の供給源への連通をもたらすように構成された入口とを備え、入口は、カートリッジ本体内に配置された吸着材料に接触する前に内部円錐空間において体液を減速させるべく、カートリッジに進入する体液を内部円錐空間へと接線方向に導くように、円筒壁において円形面に対して接線方向に配置される。
【0005】
一態様においては、体液中に存在する1つ以上の成分を除去して、浄化された体液を生成する方法が、カートリッジを体液の入力へと取り付けるステップと、カートリッジを、カートリッジからの浄化された体液の出力へと取り付けるステップと、体液をカートリッジに通すステップとを含むことができ、カートリッジは、吸着材料を保持するように構成されたカートリッジ本体と、カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントとを備え、端部セグメントは、外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、円形面の周囲に接合された円筒壁と、体液の供給源への連通をもたらすように構成された入口とを備え、入口は、カートリッジ本体内に配置された吸着材料に接触する前に内部円錐空間において体液を減速させるべく、カートリッジに進入する体液を内部円錐空間へと接線方向に導くように、円筒壁において円形面に対して接線方向に配置され、さらにこの方法は、体液から1つ以上の物質をろ過して、浄化された体液を生成するステップを含むことができる。
【0006】
一態様においては、カートリッジが、カートリッジ本体と、カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントとを備えることができ、端部セグメントは、外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、円形面の周囲に接合された円筒壁と、体液の供給源への連通をもたらすように構成された入口とを備え、入口は、カートリッジ本体内に配置された吸着材料に接触する前に内部円錐空間において体液を減速させるべく、カートリッジに進入する体液を内部円錐空間へと接線方向に導くように、円筒壁において円形面に対して接線方向に配置され、さらにカートリッジは、少なくとも1つの端部セグメントによってカートリッジ本体内に保持された吸着材料を備えることができる。
【0007】
次に、本開示をさらに完全に理解するために、以下の簡単な説明が、添付の図面および詳細な説明に関連して参照される。ここで、同様の参照番号は同様の部分を表している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一態様による体液中に存在する1つ以上の成分を除去して浄化された体液を生み出すためのカートリッジを含むシステムを示している。
図2】本開示の一態様によるカートリッジの正面図を示している。
図3】本開示の一態様によるカートリッジの側面図を示している。
図4】本開示の一態様によるカートリッジの分解図を示している。
図5】本開示の一態様によるカートリッジの断面図を示している。
図6】本開示の一態様によるカートリッジの別の断面図を示している。
図7】本開示の一態様によるカートリッジの端部セグメントの斜視図を示している。
図8】本開示の一態様によるカートリッジの端部セグメントの側面図を示している。
図9】本開示の一態様によるカートリッジの端部セグメントの上面図を示している。
図10】本開示の一態様によるカートリッジの端部セグメントの断面図を示している。
図11】本開示の一態様によるカートリッジの端部セグメントの別の側面図を示している。
図12】本開示の一態様によるカートリッジの端部セグメントの別の断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の態様は、対象者の体液を、体液中に存在する毒素または他の小分子などの1つ以上の成分を除去するように構成された装置に接触させて、浄化された体液を生成し、浄化された体液の少なくとも一部を対象者へと戻すためのシステム、装置、および方法を含む。いくつかの態様において、体液は、血液または血液成分であってよく、例えば、全血、赤血球(すなわち、エリスロサイト)、白血球(すなわち、ロイコサイト)、またはこれらの組み合わせであってよい。以下の態様のうちの1つ以上において、システム、装置、および方法は、血液または血液成分の処理に関して開示されるかもしれないが、本明細書で開示されるシステム、装置、および方法は、他の態様において、他の体液にも同様に適用可能であってよい。例えば、血液または血液成分に加え、あるいは血液または血液成分に代えて、種々の態様において、体液は、リンパ液、脳脊髄液、胆汁、腹膜液、漿液、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0010】
体液からの1つ以上の成分の除去に適したシステムの一態様が、図1に示されている。図1の態様において、システム100は、対象者(例えば、患者)から血流を受け取るように構成されてよい入口102を備える。例えば、入口102を、対象者の動脈にアクセスして、対象者からの血流を入口102を介してもたらすように構成することができる。種々の態様においては、血流へのアクセスを、例えば 2管腔カテーテルによって対象者の頸静脈、鎖骨下静脈、または大腿静脈を介して得ることができるが、対象者からの血流を確立させるための他の選択肢として、例えば、これに限られるわけではないが、例えばネイティブ動静脈瘻(ネイティブAVF)、移植材料を用いた動静脈シャント(AVグラフト)、およびトンネル2管腔カテーテルなど、初期の外科的処置によって作成される血液透析において使用される血管アクセスなどの常在の血管アクセスが挙げられる。安全対策として、いくつかの態様において、入口102は、入口102の分離を感知して知らせるように構成された複数の電極(例えば、2~4つの電極)を含むことができる。偶発的な分離を検出するための別の態様は、入口102の下方に導電性ブランケットを使用することである。そのような態様においては、血液の存在がブランケットの伝導度を変化させ、警報を発生させる。
【0011】
入口102を、導管190を介してポンプ155に連通させることができる。導管190は、導管190を介したアクセスおよび連通を調整するように構成されてよいサンプリング注入ポート104を備えることができる。ポンプ155は、システム100の残りの部分への対象者の血液の連絡を調整することができる。導管190は、任意の適切な種類または構成を含むことができ、本明細書で開示される方法における使用に適した材料で構成されてよい。導管190は、ポンプ入口ポート106を介してポンプ155に流体を通すことができるように接続される。ポンプ入口ポート106における圧力を、ピンチクランプ157を使用して選択的に動作させることができる動脈圧センサ159によって検出することができる。
【0012】
いくつかの態様においては、ポンプ出口ポートを介してポンプ155から出る血液を、ピンチクランプ161によって選択的に制御されてよいヘパリン供給源130として示されている抗凝血剤の供給源へと接続された流通経路を介して、ヘパリンなどの有効量の抗凝血剤と接触させることができる。その後に、ヘパリン化された血液を、カートリッジ圧力センサ140と信号を通信するレベル検出器110へと出口ポート108を介して運び、その後に第1の端部セグメント175を介してカートリッジ112に進入させることができる。カートリッジ112は、処置(例えば、汚染物質または毒素などの成分の除去)のために、炭素を含む治療用調合物を含むことができる。次いで、カートリッジ112内に存在する治療用調合物と接触した血液は、特定の流れ方向172にてカートリッジを出る。バルブ114によって調節された出口を通ってカートリッジ112から出る血液は、静脈戻りポート198を備える導管195に進入することができる。導管195は、ピンチクランプ163を使用して選択的に動作させることができる静脈圧検出器150と信号を通信するレベル検出器118に流体を通すことができるように接続される。空気検出器120を(ピンチクランプ122およびトランスデューサプロテクタ126と共に)導管195に直列に配置することができ、これにより、リターン124を介し、これらに限られるわけではないが頸静脈、鎖骨下静脈、または大腿静脈、あるいは他の血管系などの任意の適切な経路によって、血液を対象者へと再び流すことを可能にできる。
【0013】
種々の態様において、システム100を、一般に、システム100を通る体液(例えば、血漿、全血)の流量を、ユーザおよび/またはプロセスの何らかの目標をもたらすべく調整できるように、構成することができる。例えば、システム100を通る血液の流量は、約1mL/分~約500mL/分または約25mL/分~約300mL/分の範囲であってよく、あるいは約25mL/分であってよい。
【0014】
いくつかの態様において、カートリッジ112を、処理される体液(例えば、血液)とカートリッジに収容された適切な処理材料との間の充分な接触をもたらすように構成することができる。例えば、図2および図3を参照すると、図1の文脈および本明細書に開示される方法において適切に使用されるカートリッジ200の一態様が示されている。とくには、図2がカートリッジ200の正面図を示しており、図3がカートリッジ200の側面図を示している。
【0015】
図2および図3の態様において、カートリッジ200は、第1の端部セグメント220、第2の端部セグメント225、およびカートリッジ本体230を備える。種々の態様において、例えば第1の端部セグメント220、第2の端部セグメント225、またはカートリッジ本体230のうちの1つ以上など、カートリッジ200を形成する1つ以上の構成要素は、例えばカートリッジ200の使用が意図されるプロセスおよび組成物に適合した任意の適切な材料であってよい。そのような材料の例として、これらに限られるわけではないが、高温ポリカーボネートなどのポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、オートクレーブ可能なポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0016】
いくつかの態様において、本明細書で開示されるカートリッジ200の構成、より具体的には本明細書で開示される第1の端部セグメント220の構成は、体液がカートリッジ本体230内に配置された処理材料と相互作用する前に、体液の流れの無秩序な乱流の性質が減少するようなやり方で、血液などの体液をカートリッジ本体230に進入させることを可能にする。いくつかの態様において、(カートリッジ本体230内の)処理材料との相互作用に先立つ無秩序な乱流のこの低減は、本明細書において開示されるように、全血または血漿をクロマトグラフカートリッジに供することに関連する有害な影響を低減するのに効果的であり得る。
【0017】
いくつかの態様において、カートリッジ本体230は、一般に、中空の円筒構造を備える。種々の態様において、カートリッジ本体230は、単一の一体的な構造を備えることができ、あるいは2つ以上の動作可能に結合した構成要素を備えてもよい。カートリッジ本体230は、一般に、本明細書で開示されるように、例えば処理材料を配置することができる内部空間を定めることができる。いくつかの態様において、第1の端部セグメント220および第2の端部セグメント225は、例えば実質的に密閉された内部空間を形成するように、カートリッジ本体230を実質的に囲むことができる。いくつかの態様において、第1の端部セグメント220および/または第2の端部セグメント225は、カートリッジ本体とは別個であり、カートリッジ本体230と係合するように構成された構成要素を備えることができる。例えば、いくつかの態様において、第1の端部セグメント220(例えば、第1のキャップまたはカバー)および/または第2の端部セグメント225(例えば、第2のキャップまたはカバー)を、第1の端部セグメント220および/または第2の端部セグメント225をカートリッジ本体230に固定するために、ねじ山によるインターフェースによってカートリッジ本体230と係合するように構成することができる。これに加え、あるいはこれに代えて、いくつかの態様においては、カートリッジ200の構成要素を適切な接着剤によって互いに取り付けてもよい。例えば、追加または代替の例として、第1の端部セグメント220および/または第2の端部セグメント225を、接着剤の1つ以上の層を介してカートリッジ本体230に取り付けることができる。他の態様においては、カートリッジ200の2つ以上の構成要素が互いに一体であってよい。例えば、いくつかの態様において、第1の端部セグメント220および/または第2の端部セグメント225は、カートリッジ本体230と一体であってよい(例えば、カートリッジ本体230の一部として形成されてよい)。
【0018】
いくつかの態様において、カートリッジ200は、例えば、第1の端部セグメント220とカートリッジ本体230との間に配置されてよい第1のスクリーンアセンブリ210、および/または第2の端部セグメント225とカートリッジ本体230との間に配置されてよい第2のスクリーンアセンブリ212など、1つ以上のスクリーンアセンブリを備えることができる。
【0019】
いくつかの態様において、第1の端部セグメント220は、第1の端部セグメント220内に配置され、体液の流れをカートリッジ200へと導き、とくには第1の端部セグメント220へと導くようにおおむね構成された第1の入口222を備える。いくつかの態様においては、本明細書で開示されるように、第1の入口222を、流体の流れを第1の端部セグメント220へと、第1の端部セグメントに対してほぼ接線方向に導くように構成することができる。いくつかの態様においては、第1の入口222を、例えば導管(例えば、図1の文脈における導管190)に流体を通すことができるように接続されるように、ルアープラグ240を受け入れるように構成されてよいルアー継手260と係合するように構成することができる。
【0020】
いくつかの態様において、第1の端部セグメント220は、第2の入口223をさらに備えることができる。第2の入口223を、一般に、流体を第1の端部セグメント220へと、(例えば、第1の端部セグメント220の中心において)カートリッジ200の長手軸におおむね平行な方向に導くように構成することができる。いくつかの態様においては、第2の入口223を、ルアーキャップ280などのルアー継手を受け入れるように構成することができる。種々の態様において、第2の入口223は、(例えば、治療化合物または第2の体液をもたらすための)第1の端部セグメント220への流体の流れの追加の経路、(例えば、流体の流れの一部を再循環させるための)第1の端部セグメント220からの流体の流れの経路、あるいはカートリッジ200内の圧力の監視または解放のためのポートを提供することができる。
【0021】
いくつかの態様において、第2の端部セグメントは、出口226を備えることができる。出口226を、一般に、流体をカートリッジ200の外へと導くように構成することができる。いくつかの態様においては、出口226を、例えば導管(例えば、図1の文脈における導管195)に流体を通すことができるように接続されるように、ルアープラグ270を受け入れるように構成されてよいルアー戻り継手250と係合するように構成することができる。
【0022】
いくつかの態様において、カートリッジ本体230は、例えばカートリッジ本体230の内部へのアクセスを可能にするために、プラグ290をさらに備えることができる。
【0023】
図4を参照すると、カートリッジ200の分解図が示されている。いくつかの態様においては、カートリッジ200の構成要素を、例えばねじ山による接続、圧縮インターフェース、接着剤、などの任意の適切なインターフェースによって互いに係合させることができる。例えば、スクリーンアセンブリ210を、カートリッジ本体230への第1の端部セグメント220の装着または接着剤の1つ以上の層によって、第1の端部セグメント220とカートリッジ本体230との間の適所に保持することができる。同様に、スクリーンアセンブリ212を、カートリッジ本体230への第2の端部セグメント225の装着または接着剤の1つ以上の層によって、第2の端部セグメント225とカートリッジ本体230との間の適所に保持することができる。
【0024】
図5を参照すると、カートリッジ200の断面図が示されている。図5の平坦な断面は、第1の端部セグメント220の第1の入口222(ならびに、ルアープラグ240およびルアー継手260)の中心を通って延びる平面における断面である。いくつかの態様においては、図5に示されるように、カートリッジ200は、例えば1つ以上のスクリーンアセンブリ210および212によってカートリッジ本体230内に保持される吸着材料235など、処理材料をさらに含むことができる。
【0025】
いくつかの態様において、吸着材料は、多孔質のフェノール樹脂から形成されたマイクロポア、メソポア、および/またはマクロポアを含んでいる合成炭素粒子(SCP)、例えば活性炭(例えば、活性炭ビーズ、および/または医療グレードの炭素)を含む。本明細書において使用されるとき、用語「マイクロポア」は、チッ素吸着法および水銀ポロシメトリ法による測定ならびにIUPACによる定義において、直径が2nm未満の細孔を指す。本明細書において使用されるとき、用語「メソポア」は、チッ素吸着法および水銀ポロシメトリ法による測定ならびにIUPACによる定義において、直径が約2nmから約50nmまでの細孔を指す。本明細書において使用されるとき、用語「マイクロポア」は、チッ素吸着法および水銀ポロシメトリ法による測定ならびにIUPACによる定義において、直径が50nmよりも大きい細孔を指す。
【0026】
本開示での使用に適したSCPは、本明細書で開示される組成物および方法に適合する任意の形状を有することができる。例えば、SCPの形状は、不規則な顆粒、角張っていない形状、球形(例えば、ビーズ)、ペレット、ミニリス、モノリス、などの形状であってよい。簡単にするために、本開示はSCBのビーズの使用に言及するかもしれないが、SCPが任意の適切な形状であってよいことを、理解すべきである。SCPを、本明細書に開示の特性を有する材料をもたらすための任意の適切な方法を使用して形成することができる。SCPを形成するための典型的な方法においては、例えば樹脂形成成分100部に対して250部のエチレングリコールまたは他の細孔形成剤など、細孔形成剤の割合が大きい前駆体樹脂調合物が使用される。
【0027】
本明細書において、メソポーラス樹脂を、フェノール化合物またはフェノール縮合プレポリマーを含む求核成分を、ジオール(例えば、エチレングリコール)、ジオールエーテル、環状エステル、置換環状エステル、置換直鎖状アミド、置換環状アミド、アミノアルコール、および上記のいずれかと水との混合物からなる群から選択される細孔形成剤の存在下で、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、およびヘキサメチレンテトラミンから選択される少なくとも1つの求電子性架橋剤と縮合させることによって樹脂を形成することで、形成することができる。細孔形成剤は、樹脂にメソ多孔性またはマクロ多孔性を付与するための有効な量にて存在し(例えば、少なくとも120重量部の細孔形成剤が、100重量部の全樹脂形成成分、すなわち求核成分と求電子性成分との合計を溶解させるために使用される)、水によるカスケード洗浄または真空乾燥によって縮合後の多孔質樹脂から除去される。得られた樹脂を、不活性雰囲気において少なくとも600℃の温度に加熱することによって炭化させ、マイクロポアならびにメソポアまたはマクロポアを含むチッ素吸着ポロシメトリによって推定される細孔構造である細孔の二峰性分布を有する材料をもたらすことができる。メソポアの細孔半径の対数に関する細孔容積の微分(dV/d log R)の値は、20~500Åの範囲の細孔サイズの少なくともいくつかの値について、0.2よりも大きい。メソポーラスカーボンのBET表面積は、活性化なしで250~800m/gであってよい。メソポーラスカーボンを、例えば二酸化炭素中で800℃を超えて加熱するなど、二酸化炭素、蒸気、またはそれらの混合物の存在下で高温で加熱することによって活性化させることができ、あるいは空気中で400℃を超えて加熱することによって活性化させることができる。その場合、その表面積は、例えば1,000~2,000m/gなど、最大で2,000m/g以上になる可能性がある。本明細書において使用されるとき、用語「BET表面積」は、ASTM D1993-91に従ってBrunauer、Emmett、およびTeller(BET)法によって決定される。ASTM D6556-04も参照されたい。
【0028】
いくつかの態様においては、第1の入口222の配置を、例えば吸着材料235と接触する前に、スクリーンアセンブリ210を通過してカートリッジ本体230へと進入する体液の流量および/または方向を制御するために、体液を特定の流れのパターンにて導くように構成することができる。例えば、図6は、組み立てられたカートリッジ220の断面図を示しており、断面の平面は、ポート290の中心を通って延びている。図6は、組み立てられたカートリッジ220(例えば、吸着材料がカートリッジ本体230内に配置されていない)を示している。図5および図6に示され、以下の図に関してさらに詳しく開示されるように、第1の入口222は、第1の入口222を介して受け取られる体液が第1の端部セグメント220に対して接線方向に第1の端部セグメント220内へと導かれるように、第1の端部セグメント220に配置される。
【0029】
より具体的には、図7および図8を参照すると、第1の端部セグメント220は、第1の端部セグメント220の円形面320に対して接線方向に配置された第1の入口222を備える。さらに、第1の端部セグメント220は、第1の端部セグメント220の円形面320の中心(例えば、円錐点または頂点)に配置された第2の入口223を備えることができる。第2の入口223は、第1の端部セグメント220の外側に対しておおむね垂直に延びてよい。
【0030】
第1の端部セグメント220の円形面320は、外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備えることができ、内部円錐空間を定めることができる。円形面320は、第1の端部セグメント220の中心の長手軸300におおむね平行に延びてよい円筒壁330に接続または接合されてよい。図示のように、第1の入口222を、第1の入口222を介して第1の端部セグメント220に進入する体液の流れを内部円錐空間へと接線方向に導くように、円形面320に対して接線方向に円筒壁330に配置することができる。
【0031】
さらに、第1の端部セグメント220は、円筒壁330に接合された棚状部340を備えることができる。棚状部340は、第1の端部セグメント220の中心軸300におおむね垂直な平面内を延びてよい。棚状部340を、例えば(すでに示したとおりの)スクリーンアセンブリおよび/またはカートリッジ本体など、第1の端部セグメント220が取り付けられるカートリッジの1つ以上の要素に対して適合するように構成することができる。さらに、第1の端部セグメント220は、棚状部340の周辺に接合された第2の円筒壁350を備えることができ、第2の円筒壁350も、第1の端部セグメント220の中心軸300におおむね平行に延びる。いくつかの態様において、第2の円筒壁350は、第1の端部セグメント220をカートリッジ、例えばカートリッジ本体230に取り付けるように構成された1つ以上の取り付け要素を備えることができる。いくつかの態様においては、円筒壁350を、カートリッジ本体230の一部分にぴったりとかぶさるように構成することができる。例えば、棚状部340および/または円筒壁350を、接着剤またはねじ山によるインターフェースによってカートリッジ本体230に取り付けることができる。
【0032】
図9が、第1の端部セグメント220の上面図を示しており、図10が、第1の端部セグメント220の断面図を示しており、この断面は、第1の端部セグメント220の第2の入口223を通る断面である。いくつかの態様において、第2の入口223は、例えばルアーキャップなどのカートリッジの別の要素を受け入れるように構成された内面または内側プロファイル312を備えることができる。円形面320は、外面321および内面322を備えることができる。第1の円筒壁330は、外面331および内面332を備えることができる。棚状部340は、外面341および内面342を備えることができる。第2の円筒壁350は、外面351および内面352を備えることができる。円形面320は、厚さ323をさらに備えることができる。
【0033】
いくつかの態様においては、円形面320、第1の円筒壁330、棚状部340、および第2の円筒壁350が協働して、第1の端部セグメント220内の流体の流れを導くように全体または一部が構成された内面360を定めることができる。内面360を、円形面320の内面322、第1の円筒壁330の内面332、棚状部340の内面342、および/または第2の円筒壁352の内面352によって定めることができる。
【0034】
いくつかの態様において、内面360は、第2の入口223の内面312を円形面320の内面322へと接続する湾曲面315によって定められてよい。いくつかの態様において、内面360は、円形面320の内面322を第1の円筒壁330の内面332へと接続する湾曲面325を含むことができる。いくつかの態様において、内面360は、第1の円筒壁330の内面332を棚状部340の内面342へと接続する湾曲面または突起335によって定められてよい。いくつかの態様において、内面360は、棚状部340の内面342内の湾曲面344によって定められてよい。いくつかの態様において、内面360は、棚状部340の内面342を第2の円筒壁350の内面352へと接続する湾曲面345によって定められてよい。いくつかの態様において、第2の円筒壁350は、第1の端部セグメント220の中心軸300に垂直な第1の端部セグメント220の底面を定めることができる端面355を備えることができる。
【0035】
図11が、第1の端部セグメント220の別の側面図を示している。いくつかの態様において、カートリッジの長手軸300に垂直な平面(例えば、底面355)に対する円形面320の傾斜角304は、約5°~約30°の間であってよい。いくつかの態様において、カートリッジの長手軸300に垂直な平面(例えば、底面355)に対する円形面320の傾斜角304は、約7°~約15°の間であってよい。いくつかの態様において、円筒壁330は、約95°~約120°の角度306で円形面320に接合されてよい。
【0036】
図12が、第1の端部セグメント220の別の断面図を示しており、この断面は、第1の入口222を通る断面である。いくつかの態様において、第1の入口222は、第1の端部セグメント220の長手軸300に垂直な中心軸302を備えることができる。いくつかの態様において、第1の入口222は、例えば(上述のとおりの)ルアー継手および/またはルアープラグを受け入れるように構成された内面または内側プロファイル224を備えることができる。いくつかの態様において、第2の円筒形表面は、畝または不連続部と、第1の端部セグメント220をカートリッジ(例えば、カートリッジ本体)へと封止するように構成されてよい畝または不連続部を有する内部同心凹状隆起表面351とを備えることができる。
【0037】
いくつかの態様において、第1の端部セグメント220に対する第1の入口222の配置は、例えば体液がカートリッジ200に進入するときに半径方向に(例えば、螺旋パターンにて)流れるように、第1の端部セグメントに対して接線方向の第1の端部セグメント220への体液の流れをもたらす。理論に拘束される意図はないが、この流れのパターンは、例えば吸着材料235を通過する前の第1の端部セグメントにおいて利用可能な経路長を増やすことにより、軸方向の流れと比べて、体液を無秩序な乱流の挙動にあまり曝されないようにすることができる。例えば、第1の端部セグメント220の部分的な円錐形状が、第1の入口222の接線方向配置と相俟って、流入する体液をスクリーンアセンブリ210を通って吸着材料235へと進入する前に減速させ(例えば、流速を下げ)、エネルギを失わせることができる。
【0038】
第1の入口222を備える第1の端部セグメント220は、半径方向の流れの力学を通じてカートリッジ本体230へのより滑らかな入口を提供することができる。第1の端部セグメント220によって生み出される流れの力学は、流入する血液(または、体液)を第1の端部セグメント220およびカートリッジ本体230の内部に存在する半径方向の流れの力学に整列させることによって層流をより厳密に模倣するように構成されてよい接線方向の入口222によるカートリッジ本体230へのより穏やかな進入をもたらすことができる。この体液の流れの方向によって生み出されるより長い経路は、流速を低下させることができ、スクリーンアセンブリ210を通過する前に流体の流れの乱流を最小限にすることができる。いくつかの態様において、第1の端部セグメント220は、体液を第1の入口222への体液の進入時の速度から、この入口速度の約5%~90%だけ減速させるように構成されてよい。いくつかの態様において、第1の端部セグメント220は、体液を第1の入口222への体液の進入時の速度から、この入口速度の約5%~50%だけ減速させるように構成されてよい。いくつかの態様において、第1の端部セグメント220は、体液を第1の入口222への体液の進入時の速度から、この入口速度の約5%~25%だけ減速させるように構成されてよい。
【0039】
反対に、接線方向の入口を有する端部セグメント(例えば、本明細書に開示のとおりの第1の入口222を有する第1の端部セグメント220)を持たないカートリッジにおいては、スクリーンメッシュバリアによって閉じ込められた吸着材料で満たされた閉じた空間(例えば、カートリッジ本体230)に軸方向に進入する血液が、血小板の活性化ならびに/あるいはスクリーンメッシュおよび閉じ込められた吸着材料の両者へのフィブリノーゲンの付着を引き起こす充分な速度および乱流を呈する可能性がある。さらに、結果として生じる差圧の増加が、流れおよび吸着の動力学の低下ならびに負の血液学的変化の原因となる可能性がある。上述のやり方で血液をカートリッジ200に通すとき、血小板の活性化およびフィブリノーゲンの付着を大幅に低減することができる。
【0040】
したがって、いくつかの態様において、本開示のカートリッジ200は、体外回路における使用において、他のカートリッジ設計に関連する問題を効果的に軽減することができ、体液が血液または血液の成分である場合に、例えば(i)血小板の喪失、(ii)白血球の喪失、(iii)血小板の凝集、(iv)動作時のカートリッジをまたぐ圧力の上昇、(v)血小板減少症の発生、(vi)白血球減少の発生、(vii)微小塞栓、(viii)血液デブリ、またはこれらの組み合わせの相対的低減をもたらすことによって、きわめて好都合に使用され得る。
【0041】
本開示のいくつかの態様は、体液中に存在する1つ以上の成分を除去して浄化された体液を生み出すための方法を含むことができる。典型的な方法は、カートリッジ(例えば、上述のカートリッジ200)を体液の入力へと取り付けることを含むことができる。いくつかの態様において、体液の入力は、患者からの動脈の血流であってよい。この方法は、カートリッジを、カートリッジからの浄化された体液の出力へと取り付けることを含むことができる。いくつかの態様において、浄化された体液の出力は、患者への静脈の血流を含むことができる。この方法は、体液をカートリッジに通すことを含むことができ、カートリッジは、吸着材料を保持するように構成されたカートリッジ本体と、カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントとを備える。カートリッジの端部セグメントは、外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、円形面の周囲に接合された円筒壁と、体液の供給源への連通をもたらすように構成された入口とを備えることができ、入口は、カートリッジ本体内に配置された吸着材料に接触する前に内部円錐空間において体液を減速させるべく、カートリッジに進入する体液を内部円錐空間へと接線方向に導くように、円筒壁において円形面に対して接線方向に配置される。この方法は、体液から1つ以上の物質を(例えば、カートリッジ内に含まれる吸着材料によって)ろ過して、浄化された体液を生成することをさらに含むことができる。
【0042】
いくつかの態様において、この方法は、ポンプとカートリッジの入力または出力の少なくとも一方との間に流体の接続を確立させることを含むことができる。いくつかの態様において、この方法は、ポンプによって体液をカートリッジを通って送ることを含むことができる。いくつかの態様において、この方法は、レベル検出器によってカートリッジの圧力を測定することを含むことができる。いくつかの態様において、この方法は、(例えば、動脈アクセス流通経路を介して)対象者から体液を引き出すことと、浄化された体液を(例えば、静脈戻り流通経路を介して)対象者へと再び流すことを可能にすることとを含むことができる。
【0043】
本明細書においてさまざまな装置および方法を説明してきたが、典型的な態様または態様は、これらに限られるわけないが、以下を含むことができる。
【0044】
第1の態様において、体液の処理のためのカートリッジが、吸着材料を保持するように構成されたカートリッジ本体と、カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントとを備えることができ、端部セグメントは、外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、円形面の周囲に接合された円筒壁と、体液の供給源への連通をもたらすように構成された入口とを備え、入口は、カートリッジ本体内に配置された吸着材料に接触する前に内部円錐空間において体液を減速させるべく、カートリッジに進入する体液を内部円錐空間へと接線方向に導くように、円筒壁において円形面に対して接線方向に配置される。
【0045】
第2の態様は、入口に添えられ、カートリッジを体液の供給源へと接続するように構成された入口ルアー継手をさらに備える、第1の態様のカートリッジを含むことができる。
【0046】
第3の態様は、端部セグメントが、カートリッジ本体への取り付けに合わせて構成されたキャップを備える、第1または第2の態様のカートリッジを含むことができる。
【0047】
第4の態様は、少なくとも1つのキャップをカートリッジ本体に取り付けて封止するように構成された接着剤をさらに含む、第3の態様のカートリッジを含むことができる。
【0048】
第5の態様は、端部セグメントとカートリッジ本体との間に配置された1つ以上のスクリーンアセンブリをさらに備える、第1~第4の態様のいずれかのカートリッジを含むことができる。
【0049】
第6の態様は、端部セグメントが、円形面の軸心に配置された入口をさらに備える、第1~第5の態様のいずれかのカートリッジを含むことができる。
【0050】
第7の態様は、円形面が、カートリッジの長手軸に垂直な平面に対して、約5°から約30°までの傾斜角を備える、第1~第6の態様のいずれかのカートリッジを含むことができる。
【0051】
第8の態様は、円形面が、カートリッジの長手軸に垂直な平面に対して、約7°から約15°までの傾斜角を備える、第1~第7の態様のいずれかのカートリッジを含むことができる。
【0052】
第9の態様は、円筒壁が、約95°から約120°までの角度で円形面に接合されている、第1~第8の態様のいずれかのカートリッジを含むことができる。
【0053】
第10の態様においては、体液中に存在する1つ以上の成分を除去して、浄化された体液を生成する方法が、カートリッジを体液の入力へと取り付けるステップと、カートリッジを、カートリッジからの浄化された体液の出力へと取り付けるステップと、体液をカートリッジに通すステップとを含むことができ、カートリッジは、吸着材料を保持するように構成されたカートリッジ本体と、カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントとを備え、端部セグメントは、外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、円形面の周囲に接合された円筒壁と、体液の供給源への連通をもたらすように構成された入口とを備え、入口は、カートリッジ本体内に配置された吸着材料に接触する前に内部円錐空間において体液を減速させるべく、カートリッジに進入する体液を内部円錐空間へと接線方向に導くように、円筒壁において円形面に対して接線方向に配置され、さらにこの方法は、体液から1つ以上の物質をろ過して、浄化された体液を生成するステップを含むことができる。
【0054】
第11の態様は、ポンプとカートリッジの入力または出力の少なくとも一方との間に流体の接続を確立させるステップをさらに含む、第10の態様の方法を含むことができる。
【0055】
第12の態様は、ポンプによって体液をカートリッジを通って送るステップをさらに含む、第11の態様の方法を含むことができる。
【0056】
第13の態様は、レベル検出器によってカートリッジの圧力を測定するステップをさらに含む、第10~第12の態様のいずれかの方法を含むことができる。
【0057】
第14の態様は、対象者から体液を引き出すステップと、浄化された体液を対象者へと再び流すことを可能にするステップとをさらに含む、第10~第13の態様のいずれかの方法を含むことができる。
【0058】
第15の態様においては、カートリッジが、カートリッジ本体と、カートリッジ本体の第1の端部を覆うように構成された端部セグメントとを備えることができ、端部セグメントは、外向きの頂部が切り落とされた円錐形状を備え、内部円錐空間を定めている円形面と、円形面の周囲に接合された円筒壁と、体液の供給源への連通をもたらすように構成された入口とを備え、入口は、カートリッジ本体内に配置された吸着材料に接触する前に内部円錐空間において体液を減速させるべく、カートリッジに進入する体液を内部円錐空間へと接線方向に導くように、円筒壁において円形面に対して接線方向に配置され、さらにカートリッジは、少なくとも1つの端部セグメントによってカートリッジ本体内に保持された吸着材料を備えることができる。
【0059】
第16の態様は、少なくとも1つの端部セグメントの中心に配置され、少なくとも1つの端部セグメントの外側へと垂直に延びる少なくとも1つの入口ポートをさらに備える、第15の態様のカートリッジを含むことができる。
【0060】
第17の態様は、入口に添えられ、カートリッジを体液の供給源へと接続するように構成された入口ルアー継手をさらに備える、第15または第16の態様のカートリッジを含むことができる。
【0061】
第18の態様は、入口ルアー継手に取り付けられるように構成されたルアープラグをさらに備える、第17の態様のカートリッジを含むことができる。
【0062】
第19の態様は、端部セグメントが、カートリッジ本体への取り付けに合わせて構成されたキャップを備える、第15~第18の態様のいずれかのカートリッジを含むことができる。
【0063】
第20の態様は、少なくとも1つのキャップをカートリッジ本体に取り付けて封止するように構成された接着剤をさらに含む、第19の態様のカートリッジを含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12