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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】サッシ構造
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/52 20060101AFI20241212BHJP
   E06B 3/32 20060101ALI20241212BHJP
   E06B 7/22 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
E06B9/52 G
E06B3/32 A
E06B7/22 R
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021040717
(22)【出願日】2021-03-12
(65)【公開番号】P2022140072
(43)【公開日】2022-09-26
【審査請求日】2024-01-09
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】蜂谷 拓平
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼山 るり子
(72)【発明者】
【氏名】福井 直人
(72)【発明者】
【氏名】チャイヤ チャイモング
(72)【発明者】
【氏名】クホムクリット ラオナムシング
【審査官】亀谷 英樹
(56)【参考文献】
【文献】実開昭53-008729(JP,U)
【文献】実開昭53-084931(JP,U)
【文献】実開昭58-110179(JP,U)
【文献】特開2002-180769(JP,A)
【文献】特開2010-281083(JP,A)
【文献】実開昭56-086280(JP,U)
【文献】特開2000-265759(JP,A)
【文献】実開平03-011796(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第110107193(CN,A)
【文献】中国実用新案第205502881(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 3/04-3/52
E06B 9/52
E06B 7/00-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の障子と、
前記複数の障子の室外側で見込方向に複数配置され、枠状に組まれる網戸框と、前記網戸框の内側に配置される通気性の網部と、前記網戸框に設けられた閉塞部材と、を有する網戸と
前記複数の障子のうち室外側に配置される外障子の障子縦框と、前記複数の網戸のうち室内側に配置される内網戸の前記網戸框における網戸縦框と、を接続する接続部と、を備え、
前記障子縦框と前記網戸縦框とが前記接続部により接続された状態で見付方向に移動する際に、前記複数の網戸のうち室外側に配置される外網戸及び前記内網戸のいずれか一方に配置された前記閉塞部材が、前記外網戸及び前記内網戸のいずれか他方の前記網部に当接した状態で、前記内網戸が移動する、サッシ構造。
【請求項2】
前記外網戸及び前記内網戸のいずれか一方に設けられ、いずれか他方に係合・分離可能な係合部材と、いずれか他方に設けられ、前記係合部材に係合・分離可能な被係合部材と、を備える、請求項1に記載のサッシ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サッシ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、採光部を大きく形成した大型の引き違い窓が知られている。大型の引き違い窓では障子の枚数が増加するので、障子に網戸を設ける場合には、網戸の数も増加する。そこで、複数の網戸を引き違い状に設けるサッシ構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このサッシ構造では、外障子の縦框の室外側に、内網戸の縦框が位置するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-8600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外障子の縦框の室外側に、内網戸の縦框が位置するように配置すると、外障子を開けたときに、内網戸のモヘアが縦框の室外側面よりも室内側に位置する外障子のガラスに当たらなくなる。すると、内網戸のモヘアと外障子との間に隙間が生じ、防虫性が損なわれるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、複数の障子と、前記複数の障子の室外側で見込方向に複数配置される網戸と、を備え、前記網戸は、枠状に組まれる網戸框と、前記網戸框の内側に配置される通気性の網部と、前記網戸框に設けられた閉塞部材と、を有し、前記網戸の室外側に配置される外網戸及び室内側に配置される内網戸のいずれかが見付方向に移動するときに、前記外網戸及び前記内網戸のいずれか一方に配置された前記閉塞部材が、前記外網戸及び前記内網戸のいずれか他方の前記網部に当接する、サッシ構造に関する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態に係るサッシ構造の横断面図である。
図2】第1実施形態に係るサッシ構造の縦断面図である。
図3A図1の部分拡大図である。
図3B図1の部分拡大図である。
図4】第1実施形態に係る第2網戸係合部の正面図である。
図5A】第1実施形態に係る外網戸と内網戸が移動する図を示す。
図5B図5Aの部分拡大図である。
図6】第1実施形態に係る外障子と内網戸が移動する図を示す。
図7A】第1実施形態の第1変形例に係るサッシ構造の部分横断面図である。
図7B】第1実施形態の第1変形例に係るサッシ構造の部分縦断面図である。
図8A】第1実施形態の第2変形例に係るサッシ構造の部分横断面図である。
図8B】第1実施形態の第2変形例に係る磁石部材の斜視図である。
図9A】第2実施形態に係るサッシ構造の部分横断面図である。
図9B】第2実施形態に係るサッシ構造の部分縦断面図である。
図10A】第3実施形態に係るサッシ構造の部分横断面図である。
図10B】第3実施形態に係るストッパ部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示の第1実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。第1実施形態のサッシ構造1は、例えば建物200に設けられた大型の引き違い窓100に設けられる。図1に示すように、サッシ構造1は、枠体2と、複数の障子3と、複数の網戸4と、網戸アタッチメント5(図2参照)と、接続部6(図3A参照)と、を有する。サッシ構造1には、6枚の障子3及び4枚の網戸4が見付方向に移動可能に配置されている。
【0008】
本明細書において、見付方向とは、引き違い窓100の正面に向き合って見た場合の左右方向を言い、見込方向とは、引き違い窓100の室内外方向を言う。上下方向とは、天地方向を言う。見付方向に関して、見付方向外側とは、引き違い窓100の左右方向の端部に近い側を言い、見付方向内側とは、左右方向の中央部に近い側を意味する。
【0009】
枠体2は、引き違い窓100が配置される略矩形状の開口部201の周囲に矩形状に組まれる枠である。枠体2は、それぞれが長尺状の上枠21と、下枠22(図2参照)と、一対の縦枠23とを有する。
【0010】
上枠21は、開口部201の上縁に沿って見付方向に略水平方向に延びるように配置される型材である。上枠21は、下方に向かって突出する複数の障子係合片211と、上側第1レール部212と、を有する。障子係合片211は、上枠21の見込方向に間を空けて3つ下方に突出している。障子係合片211は、上枠21の見付方向の一方から他方まで延びている。障子係合片211は、後述する障子3の上框31に挿入される。上側第1レール部212は、最も室外側に位置する障子係合片211から室外側に離れた位置で下方に向かって突出する。上側第1レール部212は、後述する網戸4が一枚設けられる場合に網戸4が係合する突出部である。上側第1レール部212は、上枠21の見付方向の一方から他方まで延びている。
【0011】
下枠22は、開口部201の下縁に沿って見付方向に略水平方向に延びるように配置される型材である。下枠22は、戸車レール部221と、下側第1レール部222とを有する。戸車レール部221は、下枠22の見込方向に間を空けて3つ配置される。戸車レール部221には、後述する戸車32aが係合して障子3がスライド可能に配置される。下側第1レール部222は、最も室外側に位置する戸車レール部221から室外側に離れた位置で上方に向かって突出する。下側第1レール部222は、後述する網戸4が一枚設けられる場合に網戸4が係合する突出部である。下側第1レール部222は、下枠22の見付方向の一方から他方まで延びている。
【0012】
縦枠23は、図1に示すように、開口部201の上下方向に延び、上枠21及び下枠22の両端で、上枠21及び下枠22を接続するように配置される。縦枠23は、見込方向に障子3を3枚配置可能に構成されている。
【0013】
網戸アタッチメント5は、上枠21及び下枠22が一枚の網戸4のみ取り付け可能な形状の場合に、上枠21及び下枠22に取り付けて、後述する網戸4を引き違い状に配置する部材である。網戸アタッチメント5は、上側アタッチメント51と、下側アタッチメント52と、を有する。
【0014】
上側アタッチメント51は、上枠21の前面側に固定され、上枠21の上面に連続する上面51aと、最も室外側で上下方向に延びる前面51bと、を有する。上側アタッチメント51は、前面51bの下端から見込方向室内側に、上枠21の上側第1レール部212と平行に見付方向に延びる上側第2レール部511を有する。
【0015】
下側アタッチメント52は、下枠22の前面側に固定される。下側アタッチメント52は、下枠22から見込方向室外側へ延びる下面52aと、最も室外側で上下方向に延びる前面52bと、を有する。下側アタッチメント52は、前面52bの上端から見込方向室内側に、下枠22の下側第1レール部222と平行に見付方向に延びる下側第2レール部521を有する。
【0016】
上側第1レール部212及び下側第1レール部222によって、室内側に網戸4が移動可能なレールが1本、上側第2レール部511及び下側第2レール部521によって、室外側に網戸4が移動可能なレールが1本、合計2本配置される。これにより、網戸4を室内側と室外側の2本のレールで引き違い状に移動させることが可能になっている。例えば、6枚の障子3のうち、2枚を見付方向の一方、2枚を他方に開いた場合、網戸4は見付方向の内側に連続して4枚配置することができる。6枚の障子3すべてを左右どちらか一方に寄せた場合、残りの開口に4枚の網戸を配置することができる。
【0017】
上側アタッチメント51及び下側アタッチメント52の見付方向左右端部には、不図示の網戸4の脱落防止部材が設けられる。脱落防止部材は、例えばストッパ部品、又は見込方向室外側に伸びるサッシ枠の張り出しであってよい。網戸4の脱落防止部材を設けることで、網戸4の見付方向左右端部に縦方向に延びるアタッチメントを設けずとも網戸4の脱落を防止することができる。
【0018】
障子3は、枠体2の内側で見付方向に移動自在に6枚配置される。複数の障子3のうち、室外側に配置される障子3を内障子310、室外側に配置される障子3を外障子330、内障子310と外障子330との間に配置される障子3を中障子320と呼ぶ。障子3のそれぞれは、框30と、ガラス部35と、を有する。図1及び図2に示すように、框30は、それぞれが長尺状の上框31、下框32及び一対の縦框33を有する。框30は、内周側に向かって開口した断面視略コの字状に形成される。
【0019】
上框31は、上枠21の下方に配置され、見付方向に沿って延びる。上框31は、上枠21の障子係合片211が挿入されるスリット311が設けられる。
【0020】
下框32は、下枠22の上方に配置され、見付方向に沿って延びる。下框32は、内部に戸車32aが配置される。戸車32aは、下枠22の戸車レール部221に係合し、戸車32aにより框30が見付方向に移動可能に構成される。
【0021】
縦框33は、縦枠23の内側に配置される。縦框33は、上框31及び下框32を接続するように上下方向に延び、見付方向に間を空けて左右一対に配置される。
【0022】
ガラス部35は、框30の内周側に保持され、開口部201を塞ぐ面材である。ガラス部35は、複層のガラスで構成されるガラス351と、スペーサー352と、グレーチングチャネル353と、を有する。ガラス351は、室外側と室内側の間にスペーサー352を挟んで配置されている。ガラス351の端部は、略コの字型の弾性部材であるグレーチングチャネル353に保持され、框30の内周側に挿入されている。
【0023】
網戸4は、障子3の室外側に配置され、障子3を開けることで開放される開口部201から虫等が侵入することを防止する。網戸4は、見込方向に複数配置され、複数の網戸4のうち、室内側に配置される内網戸410と、室外側に配置される外網戸420とを有する。網戸4は網戸框40と、網部44と、係合部材及び被係合部材としての網戸係合部45と、閉塞部材としてのモヘア46と、を有する。
【0024】
網戸框40は、網戸上框41、網戸下框42、一対の網戸縦框43を枠状に組んで形成される。網戸上框41、網戸下框42、及び一対の網戸縦框43のそれぞれは、図3Aに示すように、方形筒状部401と、一対の延出片402と、を有する。方形筒状部401は、断面視略長方形で内部が中空のホロー構造を有する。一対の延出片402は、方形筒状部401から、網戸框40で構成される枠の外側に向かって延出する板状の部分である。一対の延出片402は、室内側延出片402aと、室外側延出片402bと、を有する。室内側延出片402aは、方形筒状部401の室内側の端部から外側に向かって延出し、室外側延出片402bは、方形筒状部401の室外側の端部から外側に向かって延出する。室内側延出片402aと、室外側延出片402bとは、互いに間を空けて平行して延出している。
【0025】
網戸上框41は、網戸4の上部で見付方向に延びる長尺の型材である。網戸下框42は、網戸4の下部で見付方向に延びる長尺の型材である。図2に示すように、網戸下框42の一対の延出片402の内側には、網戸戸車42aが配置され、下側第1レール部222及び下側第2レール部521に係合することで網戸4が引き違い状に移動できるようになっている。網戸縦框43は、網戸上框41及び網戸下框42の端部を接続し、上下方向に延びる型材である。網部44は、虫等の侵入を防止可能な通気性の網である。網部44は、網戸框40によって構成される枠の内側で、網戸框40の室外側の見付面に沿うように配置される。
【0026】
モヘア46は、図3に示すように、内網戸410と外網戸420との間、及び、内網戸410と外障子330との間に配置され、内網戸410及び外網戸420、内網戸410と外障子330の間の隙間を塞ぐ部材である。モヘア46は、繊維の束が一方から他方に向かって揃って配置される刷毛を有して形成され、網戸4の四周に枠状に配置される。
【0027】
モヘア46は、内網戸410と外網戸420の間、内網戸410と外障子330との間に配置される。モヘア46は、網戸4の網戸框40(図3Aでは網戸縦框43)における室内側面に固定され、見込方向室内側に向かって突出する。詳細には、モヘア46は、網戸框40における室内側延出片402aに設けられたモヘア取付部403に挿入される。
【0028】
図6に示すように、外網戸420と内網戸410が見込方向に重なった状態から見付方向に移動され、見付方向にずれて配置される状態となったときに、外網戸420の網戸縦框43に取り付けられたモヘア46が、内網戸410の網部44に当接する。
【0029】
網戸係合部45は、網戸4の網戸縦框43に固定され、隣接して配置される網戸4を接続する部品である。図3Aは、図1の仮想線E1で囲った部分の部分拡大図である。図3Bは、図1の仮想線E2で囲った部分の部分拡大図である。図3A及び図3Bに示すように、網戸係合部45は、第1網戸係合部451と、第2網戸係合部452と、を有する。第1網戸係合部451及び第2網戸係合部452は、一方が他方に係合・分離可能な係合部材及び被係合部材を構成する。
【0030】
第1網戸係合部451は、図3Aに示すように、内網戸410に固定される部材である。第1網戸係合部451は、内網戸410の見付方向内側に位置する網戸縦框43に設けられる。第1網戸係合部451は、網戸縦框43の上方に一つ、下方に一つ、合計2つ取り付けられる。第1網戸係合部451は、室外側面4511と、係合部としての第1係合部4512と、見込片4513と、を有する。室外側面4511は、網戸縦框43の室外側の面に当接し、見付方向に沿って延びる平坦な面を有する。第1係合部4512は、室外側面4511から室外側に離れるように突出する断面視略L字型の形状を有する。第1係合部4512は、短辺部4512aと、長辺部4512bとを有し、短辺部4512aは、見込方向に室内側から室外側へ延びる。長辺部4512bは、短辺部4512aの室外側の端部から見付方向に延びる。長辺部4512bは、網戸縦框43の室外側の面と略平行に延びる。第1係合部4512は、後述する第2係合部4522と係合することにより、内網戸410と外網戸420を係合させる部分である。見込片4513は、室外側面4511の端部から、網戸縦框43の見込方向を覆うように延びる。見込片4513は、後述する網戸側障子接続部61に連続し、網戸係合部45と網戸側障子接続部61とを接続する。
【0031】
第2網戸係合部452は、図3Bに示すように、外網戸420に固定される部材である。第2網戸係合部452は、外網戸420の見付方向外側に位置する網戸縦框43に固定される。第2網戸係合部452は、網戸縦框43の上方に一つ、下方に一つ、合計2つ、第1網戸係合部451に対応する位置に取り付けられる。第2網戸係合部452は、図4に示すように、室内側面4521と、係合部としての第2係合部4522と、を有する。室内側面4521は、網戸縦框43の室内側の面に当接し、見付方向に沿って延びる平坦な面を有する。室内側面4521は、ビスにて外網戸420の網戸縦框43の室内側の面に固定される。第2係合部4522は、室内側面4521から室内側に離れるように突出する断面視略L字型の形状を有する。第2係合部4522は、短辺部4522aと、長辺部4522bとを有し、短辺部4522aは、見込方向に室外側から室内側へ延びる。長辺部4522bは、短辺部4522aの室内側の端部から見付方向に延びる。長辺部4522bは、網戸縦框43の室内側の面と略平行に延びる。
【0032】
図5Aは、網戸4を見付方向内側に移動させている途中の図である。一方の縦枠23は省略して示している。図5Aに示すように、外網戸420を引き違い窓100の見付方向内側へ引いていくと、図5Bに示すように、外網戸420の見付方向外側の網戸縦框43に固定された第2係合部4522が、内網戸410の見付方向内側の網戸縦框43に固定された第1係合部4512に係合する。外網戸420を移動させることによって、外網戸420及び内網戸410が係合した状態で、互いに連動して見付方向内側に移動する。反対方向に移動させる場合、第1係合部4512と第2係合部4522が係合している状態で内網戸410の見付方向内側の網戸縦框43を押せば、内網戸410に連動して外網戸420が見付方向外側に移動する。
【0033】
接続部6は、内網戸410と外障子330とを分離可能に接続し、内網戸410及び外障子330を互いに連動して開閉可能に構成する構成部である。接続部6は、網戸側障子接続部61と、磁石部材62と、を有する。
【0034】
図3A及び図5Bに示すように、網戸側障子接続部61は、内網戸410に設けられる網戸係合部45の第1網戸係合部451と一体に形成される部材である。網戸側障子接続部61は、第1網戸係合部451の見込片4513における室内側の端部から屈曲し、見付方向に延びる面である。網戸側障子接続部61は、磁石固定部611と、網戸縦框固定部612と、を有する。磁石固定部611は、見込片4513における室内側の端部に繋がり、見付方向に延びる平坦な面である。磁石固定部611には、後述する障子3の縦框33に付着するための磁石部材62が固定される。網戸縦框固定部612は、網戸側障子接続部61を内網戸410の網戸縦框43に固定する面である。網戸縦框固定部612は、内網戸410の見付方向内側の網戸縦框43にねじにより固定される。網戸縦框固定部612が網戸縦框43に固定されることにより、網戸側障子接続部61と一体に連続している第1網戸係合部451がともに網戸縦框43に固定される。
【0035】
磁石部材62は、内網戸410及び外障子330を接続する。磁石部材62は、磁石62aと、保持プレート62bと、障子側磁石部63と、を有する。磁石62aは、板状の磁石である。保持プレート62bは、磁石62aを保持するプレートである。保持プレート62bを磁石固定部611にねじ留めすることにより、磁石62aが磁石固定部611に取り付けられ、網戸縦框43の室内側面に、磁力を有する部分が形成される。
【0036】
障子側磁石部63は、図3Aに示すように、外障子330における見付方向内側の縦框33に固定される。障子側磁石部63は、縦框33の室外側面に固定される板状の磁石であり、縦框33の室外側面から見込面33aを覆うように断面視略L字型に屈曲している。障子側磁石部63は、鉄や着磁性のステンレス等により構成されてもよい。障子側磁石部63は、網戸側障子接続部61の磁石固定部611と対向する位置に配置される。磁石固定部611には磁石部材62が取り付けられている。このため、図6に示すように、内網戸410が外障子330に重ねられると、磁石部材62の磁石62a及び障子側磁石部63が磁力により引き合って付着し、内網戸410と外障子330が接続される。
【0037】
図6に示すように、外障子330を中障子320に重ねるように見付方向内側へ引くと、内網戸410が外障子330に接続されているので、接続部6により接続された状態で内網戸410が外障子330と連動して移動する。内網戸410は外障子330の外側を覆うように配置されている。このため内網戸410が見付方向に移動するときに、外網戸420の見付方向内側の網戸縦框43に取り付けられたモヘア46が内網戸410の網部44に当接した状態でスライド移動する。
【0038】
第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。サッシ構造1を、複数の障子3と、複数の障子3の室外側で見込方向に複数配置される網戸4と、を含んで構成した。網戸4を、枠状に組まれる網戸框40と、網戸框40の内側に配置される通気性の網部44と、網戸框40に設けられたモヘア46と、を含んで構成した。網戸4の室外側に配置される外網戸420及び室内側に配置される内網戸410のいずれかが見付方向に移動するときに、外網戸420に配置されたモヘア46を、内網戸410の網部44に当接させた。従来のように網戸4が引き違いで配置されない場合には、障子3の縦框33と網戸4の網戸縦框43とを見込方向に重ねて配置し、網戸縦框43から障子3の縦框33に向かってモヘア46を配置することで、問題は生じていなかった。しかし、複数の障子3の室外側に、網戸4が見込方向に複数配置されて引き違いで移動するようなサッシ構造1の場合、網戸4を障子3とずれた位置に移動させた状態で障子3が開いていると、モヘア46が障子3の縦框33まで届かず、ガラス351とモヘア46の間に隙間が生じて、そこから虫や埃等が侵入する懸念があった。しかし、第1実施形態のように、外網戸420及び内網戸410のいずれかが見付方向に移動したときにモヘア46が網戸4の網部44に当接するように構成すると、外網戸420と内網戸410の間の隙間をモヘア46が塞ぐ。よって、障子3及び網戸4が複数配置された引き違い窓100においても、良好な防虫性能を得ることができる。
【0039】
第1実施形態によれば、複数の障子3のうち室外側に配置される外障子330と、内網戸410とを接続する接続部6を含んで構成した。内網戸410が外障子330と接続されていなければ、外障子330を見付方向内側に移動させて開けたときに、内網戸410はまだ引き違い窓100の見付方向外側で外網戸420と重なっている。この状態では、内網戸410のモヘア46は外障子330のガラス351まで到達せずに、モヘア46とガラス351の間に隙間が空く場合が考えられる。隙間が空いていると、そこから虫が入る可能性がある。第1実施形態では、内網戸410と外障子330が接続されることで、外障子330の外側を覆うように内網戸410を配置して、互いに連動して移動させることができる。すると、外網戸420に配置されたモヘア46が外障子330のガラス351ではなく、ガラス351の室外側に位置する内網戸410の網部44に当接した状態で移動することとなる。これにより、外網戸420と内網戸410の間の隙間をモヘア46が塞ぐので、障子3及び網戸4が複数配置された引き違い窓100においても、良好な防虫性能を得ることができる。さらに加えて、障子3及び網戸4を開閉すると、障子3の縦框33と網戸4の網戸縦框43との位置がずれ、縦框33、網戸縦框43が目立つ場合がある。しかし、内網戸410と外障子330とが接続されるため、内網戸410と外障子330とを重ねた状態で連動して移動させることができる。これにより、室内側から引き違い窓100を見た際に、障子3の縦框33に加えて網戸4の網戸縦框43がガラス351越しに視認されて意匠性に影響を与える度合いを低減することができる。
【0040】
本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれる。以降の説明において、第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、共通する符号を用いる。
【0041】
図7A及び図7Bに示す第1実施形態の第1変形例に係る引き違い窓100Aでは、第1網戸係合部451Aは、第2網戸係合部452と同一の形状をしている。すなわち、図4に示す第2網戸係合部452の部材を上下逆さまにすることで、図4に示す室内側面4521を、室外側面4511Aとして内網戸410の網戸縦框43の室外側面にねじにて固定することができる。同様に、断面視略L字型の第2係合部4522が、第1係合部4512Aを構成する。
【0042】
引き違い窓100Aは、第1実施形態と比べて、網戸側障子接続部61を有していない。磁石部材62Aは、平板状の磁石62aと、磁石62aを保持する横断面視略コの字状の保持プレート62bと、障子側磁石部63Aと、を、有する。内網戸410の網戸縦框43の室外側延出片402bに、直接、磁石部材62Aの磁石62aが固定されている。図7Bに示すように、保持プレート62bは、内網戸410の網戸縦框43における室内側延出片402aと室外側延出片402bとの間に配置されている。保持プレート62bは、上下方向の長さが磁石62aよりも長く、上下方向の中央部に磁石62aが保持プレート62bに係合するように取り付けられる。網戸縦框43の室内側の面の一部に貫通孔43aが形成されている。保持プレート62bの一部が貫通孔43aを挿通する。磁石62aは、保持プレート62bよりも室内側へ見込方向に突出しており、貫通孔43aから室内側に突出する。保持プレート62bを網戸縦框43の室内側面にねじ留めすることにより、網戸縦框43の室内側面に、磁力を有する部分が形成される。磁石62aは、外障子330の縦框33の室外側面に取り付けられた障子側磁石部63Aに磁力により付着する。
【0043】
障子側磁石部63Aは、第1実施形態と比べて、縦框33の見込面33aを覆う部分を有さない。障子側磁石部63Aは、略長方形のプレートであり、外障子330における見付方向内側の縦框33の室外側面に固定されている。
【0044】
第1変形例によれば、第1網戸係合部451Aと第2網戸係合部452の部材を共通化できるため、部品点数を低減させることができる。
【0045】
図8A及び図8Bに示す第1実施形態の第2変形例に係る引き違い窓100Bでは、磁石部材62Bは、外障子330の縦框33の室外側面に取り付けられている。引き違い窓100Bは、第1実施形態と比べて、障子側磁石部63を有していない。図8Bに示すように、磁石部材62Bは、磁石62aと、保持プレート62bと、を有する。保持プレート62bは、断面視略L字型の形状を有し、縦框33の室外側の見付面に沿う室外側面当接部621と、縦框33の見込面に沿う見込面当接部622と、を有する。保持プレート62bは、樹脂により形成され、室外側面当接部621に磁石62aを保持するように構成される。
【0046】
第2変形例では、図8Aに示すように、網戸係合部45の第1網戸係合部451Bと網戸側障子接続部61Bが一体に成形されている。網戸側障子接続部61Bは、着磁性の素材、例えば、鉄や着磁性のステンレスで構成され、磁石部材62Bの一部を構成する。網戸側障子接続部61Bは、第1網戸係合部451の見込片4513における室内側の端部から屈曲し、見付方向に延びる。網戸側障子接続部61Bが直接磁石62aに付着することで、内網戸410と外障子330が接続される。
【0047】
第2変形例によれば、第1網戸係合部451と網戸側障子接続部61Bとを一体の部材で構成することができる。そして、磁石部材62Bを外障子330の縦框33側に取り付けることで、網戸4の構成を簡易にし、軽量化が可能になる。
【0048】
図9A及び図9Bに示す第2実施形態に係る引き違い窓100Cでは、接続部6Cは、磁石部材62Cと、当接部64と、を有する。引き違い窓100Cは、第1実施形態と比べて、網戸側障子接続部61を有していない。
【0049】
第1網戸係合部451Cは、見込片4513から見付方向内側に突出する見付片4514を有する。見付片4514は、網戸4の網戸縦框43における室内側延出片402aに当接するとともに室内側延出片402aと平行に延びる。見付片4514は、室内側延出片402aにねじにて固定される。
【0050】
磁石部材62Cは、磁石62aと、保持プレート62bとを有する。保持プレート62bは、外障子330における縦框33の見込面33aに固定される。
【0051】
当接部64は、内網戸410の見付方向の端部側から延び、外障子330の見付方向の端部に向けて延びる。当接部64は、第1網戸係合部451Cの見込片4513から連続して、第1網戸係合部451Cと一体に形成される。当接部64は、着磁性部材配置代641と、障子当接部642と、を有する。着磁性部材配置代641は、第1網戸係合部451Cの室内側の端部から、見付方向内側へわずかに屈曲する。障子当接部642は、着磁性部材配置代641の見付方向内側の端部から略直角に屈曲して見込方向に延びる。障子当接部642は、外障子330における縦框33の見込面33aに対向して延びる。縦框33の見込面33aに対向する障子当接部642の内面には、磁石643が固定される。磁石643は、着磁性の素材で形成される長方形のプレートである。磁石643の厚さは、着磁性部材配置代641の見付方向に延びる長さ寸法よりも小さい。磁石643は、磁石62aと対向する位置に取り付けられる。
【0052】
図9Aに示すように、当接部64は、第1網戸係合部451Cと連続している。当接部64には、磁石643が設けられており、外障子330の縦框33における見込面33aに配置された磁石62aに付着している。当接部64が外障子330の縦框33の見付方向の端部に磁石643を介して当接する。同時に、第1網戸係合部451Cの見込片4513が内網戸410の網戸縦框43における一対の延出片402に当接する。この状態で、外障子330を見付方向の外側に向かって押せば、外障子330が移動するに伴って、磁石643により磁石部材62Cに磁着している当接部64が外障子330に連動して移動する。当接部64の移動に伴って、当接部64と一体に形成された見込片4513に押される内網戸410が移動する。
【0053】
逆に、外障子330を見付方向内側に向かって押すと、外障子330の縦框33の見込面33aが、当接部64を見付方向内側に押すので、外障子330と内網戸410とが連動して移動する。
【0054】
第2実施形態によれば、第1網戸係合部451Cと当接部64とが一体に形成され、当接部64が外障子330の見付方向の端部に当接可能なので、外障子330を見付方向の内側へ移動させる際は、外障子330と内網戸410との連動を物理的に一体の部材を押すことで行うことができる。したがって、より確実で安定した移動が可能となる。外障子330を見付方向外側へ移動させる際に、外障子330と内網戸410との連動を磁石で行うように構成することで、接続部6Cの構成や配置を複雑にせず、製造コストを低減するとともに施工性を向上させることができる。
【0055】
図10A及び図10Bに示す第3実施形態に係る引き違い窓100Dでは、接続部6Dは、進退係合部材としてのストッパ部材65と、被係合部66と、を有する。ストッパ部材65は、外障子330の見付方向内側の縦框33に、内網戸410に対して進退自在に取り付けられる。ストッパ部材65は、ストッパ固定部651と、付勢部652と、突出係合部653を有する。
【0056】
ストッパ固定部651は、図10Bに示すように、固定部本体部6511と、貫通孔配置部6512と、を有する。固定部本体部6511は、所定の厚みを有して内部に中空の空間を有し、当接面6511aと、室外側面6511bと、室内側面6511cと、見込外側部6511dと、係合爪6511eと、を有する。当接面6511aは、縦框33の見込面に当接可能な平坦な面である。室外側面6511bは、当接面6511aの室外側の端部から見付方向に延びる面である。室内側面6511cは、室外側面6511bに対向して見付方向に延びる面である。見込外側部6511dは、当接面6511aに対向する位置に位置し、室外側面6511bと室内側面6511cとを結ぶ側部である。見込外側部6511dは、室外側面6511bから見込方向室内側に延び、見込方向の中央部付近で見付方向に屈曲して当接面6511aから遠ざかったのち室内側面6511cの見付方向の端部に至るまで延びる。係合爪6511eは、見込外側部6511dに形成され、弾性変形可能な片持ち状の部分である。係合爪6511eの先端は、後述する突出係合部653に係合可能に基端側よりも膨出している。
【0057】
貫通孔配置部6512は、ねじを挿通可能な貫通孔6512aが形成された略半円形の部分であり、固定部本体部6511の上端と下端からそれぞれ延びている。
【0058】
突出係合部653は、固定部本体部6511に係合して室外側及び室内側へ進退可能な可動部品である。突出係合部653は、突出本体部6531と、係合爪6532と、を有する。突出本体部6531は、ストッパ固定部651の見込外側部6511dの屈曲形状に沿って屈曲し、見込外側部6511dの外側面に係合している。突出本体部6531は、見込外側部6511dに係合し、室内外方向にスライド可能に配置されている。突出本体部6531の室外側の先端は、図10Aに示すように、後述する被係合部66に係合可能に配置されているとともに、内網戸410の網戸縦框43における室内側延出片402aの端部に係合可能に配置されている。突出本体部6531の室内側は、見込外側部6511dの室内側の部分の側面に当接している。係合爪6532は、突出本体部6531における固定部本体部6511側に、ストッパ固定部651の係合爪6511eに係合可能に配置されている。係合爪6532は、突出本体部6531における見込方向の中央部付近に、室外側から室内側に向かって片持ち状に延び、先端側が基端側よりも膨出している。
【0059】
付勢部652は、固定部本体部6511の内部に配置されるコイルばねである。付勢部652は、突出係合部653を常に室外側へ付勢するように突出係合部653に当接している。
【0060】
被係合部66は、図10Aに示すように、内網戸410の見付方向内側の網戸縦框43に固定される。被係合部66は、図10Aに示すように、2つの断面視略L字型の部分が接続されたような形状をしている。被係合部66は、網戸固定部661と、ストッパ係合部662と、を有する。網戸固定部661は、固定面661aと、見込面661bとを有する。固定面661aは、内網戸410の網戸縦框43における室外側延出片402bの室内側の面にビスにて固定される。見込面661bは、固定面661aから略直角に屈曲して見込方向へ延びる面である。ストッパ係合部662は、係合見付面662aと、係合見込面662bと、を有する。係合見付面662aは、網戸固定部661の見込面661bにおける室内側の端部から略直角に屈曲して見付方向に延びる面である。係合見付面662aは、ストッパ部材65の突出係合部653に当接する面である。詳細には、突出係合部653の突出本体部6531の室外側の端部が、係合見付面662aの室内側の面に当接する。係合見込面662bは、突出本体部6531の室外側の端部から見込方向に延びる端部に対向する。係合見付面662aと係合見込面662bが突出本体部6531の室外側の端部を覆うように配置され、係合見付面662a及び係合見込面662bにより構成される角に突出本体部6531が係合することで、ストッパ部材65が被係合部66に係合する。
【0061】
ストッパ部材65は、常に付勢部652により付勢されているので、ストッパ部材65の突出係合部653が被係合部66のストッパ係合部662と、網戸縦框43の室内側延出片402aとの間に挿入されて係合している。これにより、内網戸410と外障子330とが接続されている。外障子330の見付方向の端部を見付方向の外側に向かって押せば、突出係合部653の先端側が網戸縦框43の室内側延出片402aを同時に押すので、外障子330と内網戸410とが連動して動き、移動する。逆に、外障子330を見付方向内側に向かって押すと、突出係合部653の先端側がストッパ係合部662の係合見込面662bを押すので、外障子330と内網戸410とが連動して動き、移動する。
【0062】
外障子330と内網戸410の動きを連動させたくない場合、ストッパ部材65の被係合部66に対する係合を解くことができる。具体的には、突出係合部653に使用者が手を掛けて室内側へ引き寄せると、付勢部652が縮まる。このとき、図10Bに示すように、突出本体部6531側に設けられている係合爪6532が、ストッパ固定部651の見込外側部6511dに設けられた係合爪6511eに弾性変形して係合する。突出本体部6531の係合爪6532とストッパ固定部651の係合爪6511eが係合すると、突出本体部6531が室内側に引き寄せられた状態で固定されるので、外障子330と内網戸410の係合が解かれる。よって、外障子330と内網戸410は別々に移動することができる。
【0063】
第3実施形態では、網戸係合部45の第1網戸係合部451Dは、内網戸410の網戸縦框43における室外側の面に固定されている。第1網戸係合部451Dの形状は、図4に示す第2網戸係合部452の形状と同一である。第1網戸係合部451Dは、網戸縦框43における被係合部66が固定されていない部分に固定されている。第2網戸係合部452Dの配置は、第1実施形態の場合と同様である。すなわち、第2網戸係合部452Dは、外網戸420の見付方向外側の網戸縦框43における室内側の面に、第1網戸係合部451Dと係合可能な位置に固定されている。したがって、第3実施形態においても、内網戸410と外網戸420は連動して移動することができる。
【0064】
第3実施形態によれば、ストッパ部材65と被係合部66の機械的な係合によって、外障子330と内網戸410の動きを連動させることができるので、障子や網戸4が大型化により重量が増加しても、より確実に外障子330と内網戸410の移動を連動させることができる。
【0065】
第1実施形態では、網戸係合部45が網戸縦框43の上下方向の一方と他方に取り付ける丈の短い部品として説明した。しかし、配置する場所は上下方向の一方と他方に限定されない。例えば上下方向の中央部に一か所配置してもよい。さらに、網戸係合部は、網戸縦框43の上下方向の一方から他方に亘って配置される長尺状の形状を有していてもよい。網戸係合部が上下方向に通しで配置されることで、外網戸420側と内網戸410側の配置を厳密に合わせる必要がなくなり、施工性及び操作性が向上する。
【0066】
第1実施形態~第3実施形態では、モヘア46は外網戸420に取り付けられ、内網戸410に向かって見込方向に延びている。しかし、内網戸410に取り付けられ、外網戸420に向かって見込方向に延びていてもよい。
【0067】
上記の実施形態では、障子3が6枚、網戸4が4枚設けられた引き違い窓100を例に説明した。障子3や網戸4の数は限定されない。例えば、障子3が3枚設けられた引き違い窓であってもよく、それより多くてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 サッシ構造、 3 障子、 4 網戸、 6 接続部、 40 網戸框、 44 網部、 46 モヘア(閉塞部材)、 410 内網戸、 420 外網戸、 451 第1網戸係合部(係合部材)、 452 第2網戸係合部(被係合部材)
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B