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特許7603039情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022159694
(22)【出願日】2022-10-03
(65)【公開番号】P2024053418
(43)【公開日】2024-04-15
【審査請求日】2023-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】598125567
【氏名又は名称】ユーソナー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141427
【弁理士】
【氏名又は名称】飯村 重樹
(72)【発明者】
【氏名】福富 七海
(72)【発明者】
【氏名】松本 章
(72)【発明者】
【氏名】吉川 大基
【審査官】塚田 肇
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-199523(JP,A)
【文献】特開2012-073899(JP,A)
【文献】特開2009-301399(JP,A)
【文献】特開2011-237968(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第114662167(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報の選択を受け付ける受付処理と、
該受付処理で受け付けた前記企業属性情報に基づいて、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、前記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間をつなぐつながりの表示を端末装置に表示させる表示処理と、
を実行する情報処理システム。
【請求項2】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業との間のつながりを表示させる、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間を前記企業属性情報ごとに着色を変更した連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業との間のつながりを表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業との間のつながりを表示させ、
前記連結表示の選択に基づいて前記一の企業と前記他の企業とをつながらせた要因となった前記企業属性情報を表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
前記一の企業を対象企業として表示させるとともに前記他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、前記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業との間のつながりを表示させるに際して、
前記企業属性情報に基づいて前記連結表示の太さを変更して表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
前記一の企業を対象企業として表示させるとともに前記他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させるに際して、
前記端末装置を保有するユーザが属する企業と近似する前記企業属性情報が関連づけられた前記企業の前記対象企業の表示の着色あるいは前記関連企業の表示の着色を他の前記関連企業の表示の着色と変更して表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
前記一の企業を第1対象企業として表示させるとともに前記他の企業を前記第1対象企業とつながりのある第1関連企業として表示させる一方、前記第1対象企業の表示と前記第1関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業との間のつながりを表示させ、
前記第1対象企業と前記連結表示でつながれた任意の前記第1関連企業を前記第1対象企業とは異なる第2対象企業として表示させるとともに前記第2対象企業とつながりのある前記他の企業を前記第2対象企業とつながりのある第2関連企業として表示させる一方、前記第2対象企業の表示と前記第2関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって前記他の企業の間のつながりを表示させ、かつ、
前記第1対象企業と前記第2対象企業とを前記連結表示で連結して、前記第1対象企業の表示と前記第1関連企業の表示とのつながりの表示と前記第2対象企業の表示と前記第2関連企業の表示とのつながりの表示とを表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
前記一の企業を第1対象企業として表示させるとともに前記他の企業を前記第1対象企業とつながりのある第1関連企業として表示させる一方、前記第1対象企業の表示と前記第1関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業との間のつながりを表示させ、かつ、
前記第1対象企業と前記連結表示でつながれた任意の前記第1関連企業を前記第1対象企業とは異なる第2対象企業として表示させるとともに前記第2対象企業とつながりのある前記他の企業を前記第2対象企業とつながりのある第2関連企業として表示させる一方、前記第2対象企業の表示と前記第2関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業の間のつながりを表示させる、に際して
前記連結表示でつないだ前記第1対象企業の表示と前記第1関連企業の表示とのつながり及び前記連結表示でつないだ前記第2対象企業の表示と前記第2関連企業の表示とのつながりを並列させて表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
前記一の企業を対象企業として表示させるとともに前記他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、前記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業との間のつながりを表示させるに際して、
前記連結表示でつないだ前記対象企業の表示と前記関連企業の表示とのつながりを任意の基準に基づいて任意のグループに分類して表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
前記一の企業を対象企業として表示させるとともに前記他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させるに際して、
前記一の企業と前記他の企業との間の資本関係、協業関係、顧客関係、競合関係、仕入関係の少なくとも2のつながりに基づいて前記対象企業の表示及び前記関連企業の表示を分類して表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
前記一の企業を対象企業として表示させるとともに前記他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させるに際して、
前記一の企業の所在地及び前記他の企業の所在地に従って前記対象企業の表示及び前記関連企業の表示を地図上で表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記表示処理は、
前記端末装置に、
前記一の企業を対象企業として表示させるとともに前記他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、前記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間あるいは前記関連企業の表示の間を連結する連結表示でつなぐことによって前記一の企業と前記他の企業との間のつながりを表示させるに際して、
前記連結表示でつないだ前記対象企業の表示と前記関連企業の表示とのつながりを、任意の期間に亘る前記一の企業と前記他の企業とのつながりの発生または消滅に関する時系列として表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項13】
プロセッサと、
プログラムが記憶されたメモリと、
名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報が記憶された記憶部と、を備える情報処理装置であって、
前記プロセッサにより前記プログラムが実行されることによって、
前記企業属性情報の選択を受け付ける受付処理、
該受付処理で受け付けた前記企業属性情報に基づいて、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、前記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間をつなぐつながりの表示を端末装置に表示させる表示処理、
を実行する情報処理装置。
【請求項14】
名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報の選択を受け付ける受付処理に基づいて一の企業を対象企業として表示するとともに他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示する一方、前記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間をつなぐつながりの表示を表示する、
端末装置。
【請求項15】
コンピュータによって実装される情報処理装置に、
名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報の選択を受け付ける受付処理と、
該受付処理で受け付けた前記企業属性情報に基づいて、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、前記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間をつなぐつながりの表示を端末装置に表示させる表示処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項16】
コンピュータによって実装される情報処理装置を用いて、
名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報の選択を受け付ける受付処理と、
該受付処理で受け付けた前記企業属性情報に基づいて、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を前記対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、前記対象企業の表示と前記関連企業の表示との間をつなぐつながりの表示を端末装置に表示させる表示処理と、
を実行する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、営業方針を作成したり事業計画を作成したりする等といった企業の企業活動を行う目的で企業の分析を行う場合は、企業活動に応じた各種の企業情報を収集する必要があり、このような要望に基づいて、企業の分析を行うユーザに企業情報を提供する技術が提案されている。
【0003】
特許文献1には、ユーザによって指定された企業が発信元となっているニュース情報を表示部に表示するとともに、ユーザによって指定された企業に関するニュース情報であって他の企業が発信元となっているものを表示部に表示することによって、ユーザに企業情報を提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-32159公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ユーザに企業情報を提供するこの種の技術において、複数の企業の間の関係を企業情報としてユーザに提供する場合、企業情報をユーザの端末に表示させて企業情報を提供するのであれば、現在の企業活動の多様化や複雑化を鑑みると、各企業の間の関係が可視化されてユーザが把握することができれば便宜である。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の企業の間のつながりを容易に把握することができる情報処理システム、情報処理装置、端末装置、プログラム及び情報処理方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理システムは、名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報の選択を受け付ける受付処理と、受付処理で受け付けた企業属性情報に基づいて、一の企業と他の企業との間のつながりを端末装置に表示させる表示処理と、を実行するものである。
【0008】
これによれば、企業属性情報に基づいて、一の企業と他の企業との間のつながりを端末装置に表示させることができることから、複数の企業の間のつながりを容易に把握することができる。
【0009】
この情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、対象企業の表示と関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業との間のつながりを表示させるものである。
【0010】
この情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、対象企業の表示と関連企業の表示との間を企業属性情報ごとに着色を変更した連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業との間のつながりを表示させるものである。
【0011】
さらに、情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、対象企業の表示と関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業との間のつながりを表示させ、連結表示の選択に基づいて一の企業と他の企業とをつながらせた要因となった企業属性情報を表示させるものである。
【0012】
情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、対象企業の表示と関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業との間のつながりを表示させるに際して、企業属性情報に基づいて連結表示の太さを変更して表示させるものである。
【0013】
さらに、情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させるに際して、端末装置を保有するユーザが属する企業と近似する企業属性情報が関連づけられた企業の対象企業の表示の着色あるいは関連企業の表示の着色を他の関連企業の表示の着色と変更して表示させるものである。
【0014】
情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を第1対象企業として表示させるとともに他の企業を第1対象企業とつながりのある第1関連企業として表示させる一方、第1対象企業の表示と第1関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業との間のつながりを表示させ、第1対象企業と連結表示でつながれた任意の第1関連企業を第1対象企業とは異なる第2対象企業として表示させるとともに第2対象企業とつながりのある他の企業を第2対象企業とつながりのある第2関連企業として表示させる一方、第2対象企業の表示と第2関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業の間のつながりを表示させ、かつ、第1対象企業と第2対象企業とを連結表示で連結して、第1対象企業の表示と第1関連企業の表示とのつながりの表示と第2対象企業の表示と第2関連企業の表示とのつながりの表示とを表示させるものである。
【0015】
情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を第1対象企業として表示させるとともに他の企業を第1対象企業とつながりのある第1関連企業として表示させる一方、第1対象企業の表示と第1関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業との間のつながりを表示させ、かつ、第1対象企業と連結表示でつながれた任意の第1関連企業を第1対象企業とは異なる第2対象企業として表示させるとともに第2対象企業とつながりのある他の企業を第2対象企業とつながりのある第2関連企業として表示させる一方、第2対象企業の表示と第2関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業の間のつながりを表示させるに際して、連結表示でつないだ第1対象企業の表示と第1関連企業の表示とのつながり及び連結表示でつないだ第2対象企業の表示と第2関連企業の表示とのつながりを並列させて表示させるものである。
【0016】
情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、対象企業の表示と関連企業の表示との間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業との間のつながりを表示させるに際して、連結表示でつないだ対象企業の表示と関連企業の表示とのつながりを任意の基準に基づいて任意のグループに分類して表示させるものである。
【0017】
情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させるに際して、一の企業と他の企業との間の資本関係、協業関係、顧客関係、競合関係、仕入関係の少なくとも2のつながりに基づいて対象企業の表示及び関連企業の表示を分類して表示させるものである。
【0018】
情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させるに際して、一の企業の所在地及び他の企業の所在地に従って対象企業の表示及び関連企業の表示を地図上で表示させるものである。
【0019】
情報処理システムが実行する表示処理は、端末装置に、一の企業を対象企業として表示させるとともに他の企業を対象企業とつながりのある関連企業として表示させる一方、対象企業の表示と関連企業の表示との間あるいは関連企業の表示の間を連結する連結表示でつなぐことによって一の企業と他の企業との間のつながりを表示させるに際して、連結表示でつないだ対象企業の表示と関連企業の表示とのつながりを、任意の期間に亘る一の企業と他の企業とのつながりの発生または消滅に関する時系列として表示させるものである。
【0020】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理装置は、プロセッサと、プログラムが記憶されたメモリと、名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報が記憶された記憶部と、を備える情報処理装置であって、プロセッサによりプログラムが実行されることによって、企業属性情報の選択を受け付ける受付処理、受付処理で受け付けた企業属性情報に基づいて一の企業と他の企業との間のつながりを端末装置に表示させる表示処理を実行するものである。
【0021】
上記目的を達成するための本発明に係る端末装置は、名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報の選択を受け付ける受付処理に基づいて一の企業と他の企業との間のつながりを表示するものである。
【0022】
上記目的を達成するための本発明に係るプログラムは、コンピュータによって実装される情報処理装置に、名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報の選択を受け付ける受付処理と、受付処理で受け付けた企業属性情報に基づいて一の企業と他の企業との間のつながりを端末装置に表示させる表示処理とを実行させるものである。
【0023】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理方法は、コンピュータによって実装される情報処理装置を用いて、名刺情報、ニュース情報、系列情報、取引先情報及び競合情報のうちの少なくとも1つの企業の属性に関する企業属性情報の選択を受け付ける受付処理と、受付処理で受け付けた企業属性情報に基づいて一の企業と他の企業との間のつながりを端末装置に表示させる表示処理とを実行するものである。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、複数の企業の間のつながりを容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成の概略を説明するブロック図である。
図2】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置及びユーザ端末を実装するコンピュータの構成の概略を説明するブロック図である。
図3】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の機能の概略を説明するブロック図である。
図4】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理される企業属性情報の概略を説明する図である。
図5】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの受付処理部の処理の概略を説明するブロック図である。
図6】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの表示処理部の処理の概略を説明するブロック図である。
図7】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図8】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図9】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図10】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図11】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図12】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図13】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図14】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図15】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図16】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの画面インターフェースの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、図1図16に基づいて、本発明の実施の形態に係る情報処理システムについて説明する。
【0027】
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムの構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理システム10は、情報処理装置20及び端末装置である複数のユーザ端末30を主要構成として備え、これらがインターネット網等のネットワークNを介して互いに接続される。
【0028】
情報処理装置20は、本実施の形態では、事業者1に配備され、ユーザ端末30は、事業者1が提供するサービスを利用する複数のユーザ2に保有される。このユーザ2は、本実施の形態では、例えば、任意の企業において顧客管理等を業務とする担当者である。
【0029】
事業者1が提供するサービスは、本実施の形態では、ユーザ2(ユーザ2が従事する企業)の要求に基づいた任意の企業に関する情報を、ユーザ端末30を介してユーザ2に提供する目的で、一の企業と他の企業とのつながりをユーザ端末30に視覚的に表示する情報処理を実行するサービスである。
【0030】
このサービスの利用の開始に際しては、ユーザ2は、自らが従事する企業の種々の情報(例えば業種、企業規模、売上高等)の入力が事業者1によって求められる。
【0031】
次に、情報処理システム10の各部の具体的な構成について説明する。
【0032】
情報処理装置20及びユーザ端末30は、本実施の形態では、ほぼ同様のハードウェア構成を具備するコンピュータ、例えばデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される。
【0033】
図2は、コンピュータの構成の概略を説明するブロック図である。
【0034】
図示のように、コンピュータは、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104、及び入出力部105を主要構成として備え、これらが互いにバス106を介して電気的に接続される。
【0035】
プロセッサ101は、コンピュータの動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、アプリケーションプログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0036】
このプロセッサ101は、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、次述するメモリ102に展開されたアプリケーションプログラムを実行して各処理を行う。
【0037】
メモリ102は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置によって実装される。
【0038】
このメモリ102は、プロセッサ101の作業領域として使用される一方、コンピュータの起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0039】
ストレージ103は、アプリケーションプログラム等による各種の処理に用いられるデータ等が格納されている。
【0040】
送受信部104は、コンピュータをネットワークNに接続する。この送受信部104は、Wi-Fi等の無線通信規格に対応するものであってもよいし、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0041】
入出力部105には、必要に応じて、キーボードやマウスといった情報入力機器やディスプレイ等の出力機器が接続される。本実施の形態では、キーボード、マウス及びディスプレイがそれぞれ接続される。
【0042】
バス106は、接続したプロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104及び入出力部105の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0043】
図3は、情報処理装置20の機能の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理装置20は、記憶部21、受付処理部22、抽出処理部23及び表示処理部24を備える。
【0044】
記憶部21は、ストレージ103の記憶領域が区画されることによって実現される。この記憶部21には、本実施の形態では、企業属性情報Dがデータベース化されて記憶される。
【0045】
図4は、企業属性情報Dの構成の概略を説明する図である。図示のように、企業属性情報Dは、本実施の形態では、名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5等によって構成される。
【0046】
名刺情報d1は、名刺に記載された情報であって、企業の名称、部署名、氏名、電話、携帯電話あるいはメール等といった、名刺を交換した人物が所属する企業に関する情報あるいは名刺を交換した人物を特定する個人情報を含んで構成される。
【0047】
さらに、名刺情報d1は、本実施の形態では、例えば、メールの署名欄、電話による問い合わせあるいはウェブサイトを介した問い合わせといった、名刺を交換した人物あるいはその人物が所属する事業者から直接的に取得した、名刺を交換した人物に関する情報を含んで構成される。
【0048】
ニュース情報d2は、本実施の形態では、例えば、企業間の提携に関するニュース、企業が任意のサービスや技術等を導入したことに関するニュース、企業の訴訟や資金調達に関するニュース等といった、企業に関する種々のニュースを含んで構成される。
【0049】
系列情報d3は、本実施の形態では、複数の企業の間でグループ化されてグループ内での長期的な取引が形成される関係である系列に関する情報であり、例えば、任意の企業が属している系列に関する情報、あるいは任意の系列に属する企業に関する情報を含んで構成される。
【0050】
取引先情報d4は、本実施の形態では、例えば、任意の企業の主要な取引先を含んだ取引先に関する情報であり、競合情報d5は、複数の企業の間における競合となる関係に関する情報である。
【0051】
企業属性情報Dには更に、例えば、企業の業種(業務内容)、売上高、従業員数、資本金、利益、決算月、業界情報、グループ会社、組織図、社屋の写真、取引の有無、所在地、代表者、事業の特徴等といった企業の各種の情報(企業情報)が含まれる。
【0052】
図3で示す受付処理部22、抽出処理部23及び表示処理部24は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101で実行することによって実現される。
【0053】
受付処理部22は、本実施の形態では、ユーザ端末30を介してユーザ2によって入力される各種の情報を受け付ける処理を実行するものである。
【0054】
図5は、受付処理部22の処理の概略を説明するブロック図である。図示のように、受付処理部22は、対象企業受付処理S1、企業属性情報受付処理S2及び操作受付処理S3を実行するものである。
【0055】
対象企業受付処理S1は、本実施の形態では、事業者1が提供するサービスにおいて、ユーザ2がユーザ端末30につながりの表示を要求する企業としての一の企業を対象企業として選択した場合に、その選択を受け付ける処理を実行する。
【0056】
例えば、ユーザ2が、一の企業である「A社」がつながっている他の企業を検索する目的で「A社」と他の企業とのつながりの表示を要求する場合は、ユーザ2は、ユーザ端末30を介して「A社」を対象企業として選択すると、その選択を受け付ける。
【0057】
企業属性情報受付処理S2は、本実施の形態では、名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5のうちの少なくとも1つの企業属性情報Dのユーザ2による選択を受け付ける処理を実行する。
【0058】
例えば、ユーザ2が、対象企業として選択した「A社」と他の企業とのつながりの表示を要求する場合において、「A社」(の担当者)と名刺交換をしたことがある他の企業の表示を要求する場合に名刺情報d1を選択する、あるいは「A社」と取引のある他の企業の表示を要求する場合に取引先情報d4を選択すると、その選択を受け付ける。
【0059】
操作受付処理S3は、本実施の形態では、ユーザ2が一の企業と他の企業とのつながりの表示を要求する場合において、表示に際して求められる必要な操作であってユーザ2がユーザ端末30を介して入力した操作情報を受け付ける処理を実行する。
【0060】
例えば、後述するように、一の企業と他の企業とのつながりの要因となる企業属性情報Dの詳細を表示させたり、一の企業と他の企業とのつながりを、後述するように任意の基準に基づいて分類して表示させたり、各企業の所在地に基づいて地図上で表示させたり、あるいは各企業のつながりの発生または消滅を時系列に基づいて表示させたり等といった各種の処理を伴った表示をさせるための操作情報の入力を受け付ける。
【0061】
受付処理部22におけるこれらの処理は、例えば、ユーザ2がマウスを介してカーソルを操作して、ユーザ端末30に表示される画面インターフェースの任意のアイコン等を選択する、あるいはカーソルを任意のアイコンの上に配置する等によって入力した情報に基づいて実行される。
【0062】
図3で示す抽出処理部23は、本実施の形態では、受付処理部22の対象企業受付処理S1及び企業属性情報受付処理S2における処理に基づいて、対象企業である一の企業とつながりのある他の企業を、一の企業に関する企業属性情報Dと他の企業に関する企業属性情報Dとを照合して抽出する処理を実行する。
【0063】
表示処理部24は、本実施の形態では、受付処理部22の処理及びこれに伴う抽出処理部23での処理に基づいて、一の企業と他の企業とのつながりをユーザ端末30に表示する表示処理を実行するものである。
【0064】
図6は、表示処理部24の処理の概略を説明するブロック図である。図示のように、表示処理部24は、基本表示処理S10、企業属性情報表示処理S11、比較表示処理S12、分類表示処理S13、地図表示処理S14及び時系列表示処理S15を実行するものである。
【0065】
基本表示処理S10は、一の企業と他の企業とのつながりに関する基本的な情報をユーザ端末30に表示する表示処理を実行するものである。
【0066】
図7は、基本表示処理S10によってユーザ端末30に表示される画面インターフェースの一例を示す図である。例えば、対象企業受付処理S1においてユーザ2が「A社」を対象企業として選択すると、図示のように、基本表示処理S10では、「A社」を枠囲みして対象企業として他の表示に対して大きく表示する(対象企業の表示)とともに、「A社」とつながりのある他の企業(例えば「N社」、「O社」、「X社」等)を枠囲みして関連企業として表示する(関連企業の表示)。
【0067】
一方、基本表示処理S10は、本実施の形態では、対象企業の表示と関連企業の表示との間を連結する線状の連結表示でつなぐことによって、企業属性情報受付処理S2において受け付けた名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5のうちの少なくとも1つの企業属性情報Dに基づいた一の企業(対象企業)と他の企業(関連企業)とのつながりを、ユーザ端末30に視覚的に表示する情報処理を実行する。
【0068】
さらに、基本表示処理S10は、本実施の形態では、線状の連結表示を、名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5ごとに着色を変更して表示する。
【0069】
例えば、名刺情報d1に基づいたつながりである「A社」と「X社」との間や「A社」と「N社」との間の連結表示は「赤色」で表示し、系列情報d3に基づいたつながりである「A社」と「R社」との間の連結表示は「緑色」で表示するといったように、企業属性情報Dに応じて着色を変更する。
【0070】
なお、図7では、図示の便宜上、企業属性情報Dに応じた連結表示の着色の変更を、線種を変更することによって表現しているところ、連結表示の着色を変更して表示することに代えて、実際に、図7で示すように線種を変更して表示するようにしてもよい。
【0071】
さらに、基本表示処理S10は、本実施の形態では、企業属性情報Dに応じて、線状の連結表示の太さを変更してユーザ端末30に表示する処理を実行する。
【0072】
例えば、図7で示すように、系列情報d3に基づいたつながりであって特に深いつながり(例えば親子関係にある企業等)のある「D社」と「X社」との間、あるいは取引先情報d4に基づいたつながりであって特に深いつながり(例えば業務提携を行っている等)のある「N社」と「P社」との間の連結表示の太さを、企業属性情報Dに応じて変更する。
【0073】
さらに、基本表示処理S10は、本実施の形態では、ユーザ2が従事する企業と近似する企業属性情報Dが関連づけられた企業を対象企業あるいは関連企業としてユーザ端末30に表示する際に、対象企業の表示の着色あるいは関連企業の表示の着色を、他の関連企業の表示の着色と変更してユーザ端末30に表示する処理を実行する。
【0074】
具体的には、例えば、ユーザ2が従事する企業と近似する業種(業務内容)の企業であって、その企業の業種(業務内容)に関する情報が企業属性情報Dに含まれる企業を対象企業あるいは関連企業としてユーザ端末30に表示する場合、その企業の対象企業の表示の着色あるいは関連企業の表示の着色を、他の関連企業の表示の着色と変更する。
【0075】
例えば、図7で示すように、ユーザ2が従事する企業と近似する業種(業務内容)の企業である「A社」を対象企業として表示する際の着色、及び「D社」、「N社」、「O社」、「V社」、「X社」を関連企業として表示する際の着色を、他の関連企業(例えば「B社」、「E社」、「F社」及び「M社」等)を表示する際の着色と変更してユーザ端末30に表示する。
【0076】
基本表示処理S10は、本実施の形態では、例えば過去に事件を起こしたことがある、反社会的勢力との関わりがある、あるいは法令違反の疑いがある等といった注意事項が含まれる企業を対象企業あるいは関連企業として表示する場合、対象企業の表示の枠の着色あるいは関連企業の表示の枠の着色を、他の対象企業の表示の枠の着色あるいは関連企業の表示の枠の着色と変更してユーザ端末30に表示する処理を実行する。
【0077】
例えば、図7で示すように、関連企業として表示する「K社」に上記のような何らかの注意事項が企業属性情報Dに含まれる場合は、「K社」の表示の枠の着色を他の対象企業の表示の枠の着色あるいは関連企業の表示の枠の着色と変更してユーザ端末30に表示する。
【0078】
図6で示す企業属性情報表示処理S11は、本実施の形態では、企業属性情報Dに関する種々の処理を実行するものである。
【0079】
この企業属性情報表示処理S11は、本実施の形態では、対象企業の表示と関連企業の表示との間の連結表示を選択すると、一の企業と他の企業とをつながらせた要因となった企業属性情報Dをユーザ端末30に表示する処理を実行する。
【0080】
例えば、図8で示すように、ユーザ2が、「A社」と「D社」との間の連結表示の上にカーソルを配置することによって連結表示を選択すると、「A社」と「D社」との間のつながりの要因となった企業属性情報Dに含まれるニュース情報d2のリンクを表示する。
【0081】
このとき、ユーザ2が、カーソルでリンクを選択すると、ニュース情報d2の詳細(例えばプレスリリース)が表示される。
【0082】
一方、企業属性情報表示処理S11は、対象企業の表示あるいは関連企業の表示を選択すると、対象企業あるいは関連企業の企業属性情報Dに含まれる業種(業務内容)をユーザ端末30に表示する処理を実行する。
【0083】
例えば、図9で示すように、ユーザ2が、関連企業の表示である「B社」をカーソルで選択すると、「B社」の業種(業務内容)を表示する。
【0084】
この場合において、関連企業の表示に対して任意の操作(例えばダブルクリック等)を行うことによって、例えば、関連企業の表示である「B社」に関する企業属性情報Dを、図9で示す画面インターフェースのサイドバーに表示するように構成してもよい。
【0085】
サイドバーに表示される企業属性情報Dとしては、例えば、名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5等のほか、売上高、従業員数、資本金、利益、決算月、業界情報、グループ会社、組織図、社屋の写真、取引の有無、所在地、代表者等といった種々の情報が含まれる。
【0086】
さらに、企業属性情報表示処理S11は、何らかの注意事項が含まれる対象企業の表示あるいは関連企業の表示を選択すると、対象企業あるいは関連企業の企業属性情報Dに含まれる注意事項をユーザ端末30に表示する処理を実行する。
【0087】
例えば、図10で示すように、ユーザ2が、関連企業の表示の枠の着色が変更された「K社」をカーソルで選択すると、「K社」に関する注意事項(例えば法令違反に関する注意事項)を表示する。
【0088】
図6で示す関連企業表示処理S12は、本実施の形態では、一の企業とつながりを有する他の企業とつながりを有する他の企業であって一の企業とつながりを有していない企業と、一の企業とつながりを有する他の企業とのつながり(すなわち、他の企業の間のつながり)をユーザ端末30に表示する処理を実行するものである。
【0089】
具体的には、一の企業である対象企業を第1対象企業として表示する(第1対象企業の表示)とともに、他の企業である関連企業を第1関連企業として表示する(第1関連企業の表示)。
【0090】
本実施の形態では、第1対象企業の表示と第1関連企業の表示との間を連結表示でつなぐことによって、企業属性情報受付処理S2において受け付けた名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5のうちの少なくとも1つの企業属性情報Dに基づいた一の企業(第1対象企業)と他の企業(第1関連企業)とのつながりを、ユーザ端末30に視覚的に表示する情報処理を実行する。
【0091】
一方、他の企業である任意の第1関連企業を、第1対象企業とは異なる第2対象企業として表示する(第2対象企業の表示)とともに、この第2対象企業とつながりのある他の企業を第2関連企業として表示する(第2関連企業の表示)。
【0092】
本実施の形態では、第2対象企業の表示と第2関連企業の表示との間を連結表示でつなぐことによって、企業属性情報受付処理S2において受け付けた名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5のうちの少なくとも1つの企業属性情報Dに基づいた他の企業(第2対象企業)と他の企業(第2関連企業)とのつながりを、ユーザ端末30に視覚的に表示する情報処理を実行する。
【0093】
これら第1対象企業の表示と第1関連企業の表示とのつながりの表示(一の表示)と第2対象企業の表示と第2関連企業の表示とのつながりの表示(他の表示)とを、第1対象企業の表示と第2対象企業の表示とを連結表示で連結して、図11で一例を示すように、第1対象企業の表示と第1関連企業の表示とのつながりの表示100と第2対象企業の表示と第2関連企業の表示とのつながりの表示200とを表示する。
【0094】
図6で示す比較表示処理S13は、本実施の形態では、一の企業と他の企業とのつながりを複数、ユーザ端末30に並列させて表示する処理を実行するものである。
【0095】
具体的には、一の企業と他の企業とのつながりの複数の表示における任意の一の表示について、対象企業を第1対象企業として表示する(第1対象企業の表示)とともに、関連企業を第1関連企業として表示する(第1関連企業の表示)。
【0096】
本実施の形態では、第1対象企業の表示と第1関連企業の表示との間を連結表示でつなぐことによって、企業属性情報受付処理S2において受け付けた名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5のうちの少なくとも1つの企業属性情報Dに基づいた一の企業(第1対象企業)と他の企業(第1関連企業)とのつながりを、ユーザ端末30に視覚的に表示する情報処理を実行する。
【0097】
一方、一の企業と他の企業とのつながりの複数の表示における任意の他の表示について、一の表示における任意の第1関連企業を、一の表示における第1対象企業とは異なる第2対象企業として表示する(第2対象企業の表示)とともに、この第2対象企業とつながりのある他の企業を第2関連企業として表示する(第2関連企業の表示)。
【0098】
本実施の形態では、第2対象企業の表示と第2関連企業の表示との間を連結表示でつなぐことによって、企業属性情報受付処理S2において受け付けた名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5のうちの少なくとも1つの企業属性情報Dに基づいた一の企業(第2対象企業)と他の企業(第2関連企業)とのつながりを、ユーザ端末30に視覚的に表示する情報処理を実行する。
【0099】
これら第1対象企業の表示と第1関連企業の表示とのつながりの表示(一の表示)と第2対象企業の表示と第2関連企業の表示とのつながりの表示(他の表示)とをユーザ端末30に並列させて表示する場合は、例えば図9及び図10で示した企業属性情報Dの表示において表示される「比較」のアイコンをユーザ2が選択すると、図12で一例を示すように、第1対象企業の表示と第1関連企業の表示とのつながりの表示100と第2対象企業の表示と第2関連企業の表示とのつながりの表示200とを並列させて表示する。
【0100】
図6で示す分類表示処理S14は、本実施の形態では、連結表示でつないだ対象企業の表示と関連企業の表示とのつながりを、業種(業界)、企業規模、地域等といった任意の基準に基づいて任意のグループに分類して、ユーザ端末30に表示する処理を実行するものである。
【0101】
この分類表示処理S14は、本実施の形態では、一の企業及び他の企業の業種(業界)に基づいて、連結表示でつないだ対象企業の表示と関連企業の表示とのつながりを分類(業界分類)して、例えば図13で一例を示すように、企業間のつながりを複数のグループ表示G1~G3で括ってユーザ端末30に表示する。
【0102】
さらに、分類表示処理S14は、本実施の形態では、一の企業と他の企業との間の資本関係、協業関係、顧客関係、競合関係、資本関係のうちの少なくとも2のつながりに基づいて対象企業の表示及び関連企業の表示を分類して、ユーザ端末30に表示する。
【0103】
例えば、図14で一例を示すように、対象企業である「A社」の対象企業の表示を中心として、「A社」と資本関係にある関連企業の表示を第1象限に配置し、「A社」と協業関係にある関連企業の表示を第2象限に配置し、「A社」の顧客関係にある関連企業の表示を第3象限に配置し、かつ「A社」と競合関係にある関連企業の表示を第4象限に配置する。
【0104】
図6で示す地図表示処理S15は、本実施の形態では、対象企業の表示及び関連企業の表示を、企業属性情報Dに基づいたつながりを有する一の企業と他の企業のそれぞれの所在地(例えば本社の所在地)に従って、例えば図15で一例を示すように、地図上で表示する処理を実行するものである。
【0105】
図6で示す時系列表示処理S16は、本実施の形態では、連結表示でつないだ対象企業の表示と関連企業の表示とのつながりを、任意の期間に亘って生じる、一の企業と他の企業とのつながりの発生または消滅に関する時系列として、ユーザ端末30に表示する処理を実行するものである。
【0106】
例えば、図16で一例を示すように、一の企業と他の企業との間のつながりが発生した時を基準として、2020年9月から2022年9月の2年間に亘る一の企業と他の企業との間のつながりの遷移を、連結表示でつないだ対象企業の表示と関連企業の表示とのつながりとして時系列で表示する。
【0107】
このような情報処理システム10を用いて、事業者1が提供するサービスをユーザ2が利用する場合は、ユーザ2は、まずは自らが従事する企業の種々の情報(例えば業種、企業規模、売上高等)を入力して、サービスの利用の登録を行う。
【0108】
サービスの利用に際して、ユーザは任意の一の企業を対象企業として選択して入力するとともに、企業属性情報Dを構成する名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5等を選択して入力する。
【0109】
これらの情報の入力に基づいて、ユーザ2のユーザ端末30に、一の企業と他の企業との間のつながりを表示する。本実施の形態では、一の企業を対象企業として表示するとともに他の企業を関連企業として表示し、対象企業の表示と関連企業の表示との間を連結表示で連結することによって、一の企業と他の企業との間のつながりを表示する。
【0110】
このとき、線状の連結表示は、名刺情報d1、ニュース情報d2、系列情報d3、取引先情報d4及び競合情報d5等ごとに着色が変更されて表示される。したがって、一の企業と他の企業との間のつながりが、どのような企業属性情報Dに基づいてつながっているのかを一見して把握することができる。
【0111】
さらにこのとき、線状の連結表示は、本実施の形態では、企業属性情報Dに応じて深いつながりがある場合は、その太さが太く変更されて表示される。したがって、任意の企業の間におけるつながりの深さを一見して把握することができる。
【0112】
一方、ユーザ2が従事する企業と近似する企業属性情報Dが関連づけられた企業に関する対象企業の表示あるいは関連企業の表示は、その着色が他の関連企業の表示の着色と変更されて表示される。したがって、ユーザ2は、自らが従事する企業と同様の属性を有する企業を一見して把握することができる。
【0113】
さらに、企業属性情報Dに何らかの注意事項が含まれる企業についての対象企業の表示あるいは関連企業の表示は、それらの表示の枠の着色が変更されて表示される。したがって、取引等に際して注意すべき企業を一見して把握することができる。
【0114】
このような基本的な表示に加えて、本実施の形態では、ユーザ2がユーザ端末30を介して入力した操作情報に基づいて、企業属性情報Dの詳細を表示させたり、他の企業の間のつながりを表示させたり、一の企業と他の企業との間のつながりを複数、並列させて表示させたりすることができる。
【0115】
さらに、操作情報の入力に基づいて、一の企業と他の企業との間のつながりを任意の基準に基づいて分類して表示させたり、地図上で表示させたり、あるいは時系列として表示させたりすることができる。
【0116】
したがって、ユーザ2(ユーザ2が従事する企業)が企業の分析を行う際の目的に応じて、種々の観点から、一の企業と他の企業との間のつながりを表示させることができることから、ユーザ2による企業の分析の際に有用な情報を提供することができる。
【0117】
このように、情報処理システム10は、企業属性情報Dに基づいて、一の企業と他の企業との間のつながりをユーザ端末30に表示させることができることから、ユーザ2は、複数の企業の間のつながりを容易に把握することができる。
【0118】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0119】
上記実施の形態では、線状の連結表示で対象企業の表示と関連企業の表示とが連結される場合を説明したが、連結表示は線状に限られるものではなく、例えば、三角形、四角形、円形等といった図形であってもよいし、矢印であってもよいし、これら以外の任意の表示であってもよい。
【0120】
さらに、対象企業の表示及び関連企業の表示について、文字のフォント、文字の大きさ、文字の色、枠の形状あるいは枠の太さ等に相違を設定し、これらの相違と企業属性情報Dとを関連づけて、ユーザ2が企業属性情報Dの相違を一見して把握できるように構成してもよい。
【0121】
上記実施の形態では、ユーザ端末30がデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される場合を説明したが、スマートフォンあるいはタブレット型のコンピュータによって実装されるものであってもよい。
【0122】
上記実施の形態では、情報処理装置20が事業者1に配備される場合を説明したが、情報処理装置20はクラウド環境で実装されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0123】
1 事業者
2 ユーザ
10 情報処理システム
20 情報処理装置
30 ユーザ端末(端末装置)

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16