(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
H01M 10/633 20140101AFI20241212BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20241212BHJP
H01M 10/637 20140101ALI20241212BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20241212BHJP
【FI】
H01M10/633
H01M10/615
H01M10/637
H01M10/625
(21)【出願番号】P 2022509658
(86)(22)【出願日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 EP2020073967
(87)【国際公開番号】W WO2021037975
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2023-08-18
(31)【優先権主張番号】201910806436.2
(32)【優先日】2019-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】390023685
【氏名又は名称】シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ
【氏名又は名称原語表記】SHELL INTERNATIONALE RESEARCH MAATSCHAPPIJ BESLOTEN VENNOOTSHAP
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100129311
【氏名又は名称】新井 規之
(74)【代理人】
【識別番号】100220098
【氏名又は名称】宮脇 薫
(72)【発明者】
【氏名】チン,ユディ
(72)【発明者】
【氏名】ル,ラングアン
(72)【発明者】
【氏名】チュー,チェンユー
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ジンハイ
(72)【発明者】
【氏名】オウヤン,ミンガオ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジアンチウ
【審査官】佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-220279(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106450537(CN,A)
【文献】特開2012-152057(JP,A)
【文献】特開2002-125326(JP,A)
【文献】特開2013-054939(JP,A)
【文献】特開2013-077452(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/44,10/48,10/60-10/667
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法であって、
ステップS100
として、参照電極を有するリチウムイオン電池を提供することと、
ステップS200
として、第1の加熱パラメータの下で前記リチウムイオン電池の正および負のパルス加熱を実施することと、
ステップS300
として、前記正および負のパルス加熱過程で、前記リチウムイオン電池のアノードの基準電位をリアルタイムで取得することであって、前記アノードの前記基準電位が、前記リチウムイオン電池の前記アノードと前記参照電極との間の電圧差である、取得すること、ならびに前記アノードの前記基準電位が閾値電位よりも小さいかどうかを判断することと、
ステップS400
として、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の加熱パラメータを調整すること、および前記第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、
ステップS500
として、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも大きい場合、前記n番目の加熱パラメータを記録することと、を含む、電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【請求項2】
前記第1の加熱パラメータの下で前記リチウムイオン電池の正および負のパルス加熱を実施する前記ステップS200が、
前記リチウムイオン電池を温度チャンバに入れること、前記温度チャンバの温度を第1の温度値に調整すること、および第1の時間値の間、放置することと、
第2の時間値の間、定電流モードで第1の振幅値で充電することと、
第3の時間値の間、定電流モードで前記第1の振幅値で放電することであって、前記第1の加熱パラメータが、前記第1の温度値、前記第1の振幅値、前記第2の時間値、および前記第3の時間値を含む、放電することと、を含む、請求項1に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【請求項3】
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の加熱パラメータを調整すること、および前記第1の加熱パラメータが前記n番目の加熱パラメータと同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことである前記ステップが、
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の温度値を第2の温度値に上げることと、前記第1の温度値がn番目の温度値と同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、を含む、請求項2に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【請求項4】
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも大きい場合、前記n番目の温度値、前記第1の振幅値、前記第2の時間値、および前記第3の時間値が記録される、請求項3に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【請求項5】
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の加熱パラメータを調整すること、および前記第1の加熱パラメータが前記n番目の加熱パラメータと同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことである前記ステップが、
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の振幅値を第2の振幅値に減らすことと、前記
第1の振幅値がn番目の振幅値と同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、を含む、請求項2に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【請求項6】
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも大きい場合、前記n番目の振幅値、前記第1の温度値、前記第2の時間値、および前記第3の時間値が記録される、請求項5に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【請求項7】
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも大きい場合、前記n番目の加熱パラメータを記録する前記ステップS500の後に、前記方法が、
前記記録されたn番目の加熱パラメータを最適化して、より大きなパルス加熱速度を取得することを含む、請求項1に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【請求項8】
前記参照電極が、リチウム金属参照電極、合金参照電極、ポリマー材料でコーティングされた参照電極、および電池の原位置リチウムめっき参照電極のうちの1つである、請求項1に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【請求項9】
電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステムであって、
参照電極でリチウムイオン電池に電気的に接続されており、前記リチウムイオン電池の正および負のパルス加熱のために使用される、正および負のパルス加熱装置(100)と、
前記リチウムイオン電池に電気的に接続されており、前記リチウムイオン電池
のアノードと前記参照電極との間の電圧差である、前記リチウムイオン電池の前記アノード
の基準電位を取得するために使用される、アノード基準電位取得装置(200)と、
前記アノード基準電位取得装置(200)および前記正および負のパルス加熱装置(100)それぞれに電気的に接続されており、前記アノードの前記基準電位
が閾値電位よりも小さいかどうかを判断すること、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合
、第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、前記加熱パラメータの調整のための信号を前記正および負のパルス加熱装置(100)に送信すること、ならびに前記n番目の加熱パラメータを記録することのために使用される、判断および処理装置(300)と、を含む、電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム。
【請求項10】
前記第1の加熱パラメータが、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含み、前記判断および処理装置(300)が、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さいと判断したときに、前記判断および処理装置(300)が、前記正および負のパルス加熱装置(100)に、前記第1の温度値の調整のための信号を送信する、請求項9に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム。
【請求項11】
前記第1の加熱パラメータが、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含み、前記判断および処理装置(300)が、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さいと判断したときに、前記判断および処理装置(300)が、前記正および負のパルス加熱装置(100)に、前記第1の振幅値の調整のための信号を送信する、請求項9に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池管理の技術分野、特に、電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池自動車、特に、電池式電気自動車の幅広い用途により、車両の性能は、リチウムイオン電池の性能に密接に依存する。低温での充電シナリオが、より増えている。低温環境でリチウムイオン電池が直面する問題は、実際のアプリケーションに大きな影響を与えている。低温環境では、電池の利用可能なエネルギーが減少し、放電中にエネルギー損失が発生、また、ライフサイクル全体で電池の寿命が短くなるであろう。同時に、低温環境はまた、電池のインピーダンスを増加させ、それによって、電池の寿命および安全性に影響を与えるであろう。これらの問題は、低温環境での電池の使用に大きな困難をもたらした。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の問題を解決するために、電池は、その動作サイクルの前に、パルス加熱法によって効果的に加熱され得る。しかしながら、パルス加熱電流による電池の内部加熱の過程では、パルス加熱パラメータが電池の寿命に大きな影響を与えないことを確実にするために、電池内部の変化を理解する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
パルス加熱電流による電池の内部加熱の過程では、パルス加熱パラメータが電池の寿命に大きな影響を与えないことを確実にするために、電池内部の変化を理解する必要があり、電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法およびシステムが提供される。
【0005】
電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法であって、
S100、参照電極を有するリチウムイオン電池を提供することと、
S200、第1の加熱パラメータの下でリチウムイオン電池の正および負のパルス加熱を実施することと、
S300、正および負のパルス加熱過程で、リチウムイオン電池のアノードの基準電位をリアルタイムで取得することであって、アノードの基準電位が、リチウムイオン電池のアノードと参照電極との間の電圧差である、取得すること、ならびにアノードの基準電位が閾値電位よりも小さいかどうかを判断することと、
S400、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整すること、および第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、
S500、アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合、n番目の加熱パラメータを記録することと、を含む、電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
【0006】
実施形態の1つでは、第1の加熱パラメータの下でリチウムイオン電池の正および負のパルス加熱を実施するステップS200は、
リチウムイオン電池を温度チャンバに入れること、温度チャンバの温度を第1の温度値に調整すること、および第1の時間値の間、放置することと、
第2の時間値の間、定電流モードで第1の振幅値で充電することと、
第3の時間値の間、定電流モードで第1の振幅値で放電することであって、第1の加熱パラメータが、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含む。
【0007】
実施形態の1つでは、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整すること、および第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことであるステップは、
アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の温度値を第2の温度値に上げることと、第1の温度値がn番目の温度値と同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、を含む。
【0008】
実施形態の1つでは、アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合、n番目の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値が記録される。
【0009】
実施形態の1つでは、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整すること、および第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことであるステップは、
アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の振幅値を第2の振幅値に減らすことと、第1の温度振幅値がn番目の振幅値と同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、を含む。
【0010】
実施形態の1つでは、アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合、n番目の振幅値、第1の温度値、第2の時間値、および第3の時間値が記録される。
【0011】
実施形態の1つでは、アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合、n番目の加熱パラメータを記録するステップS500の後に、方法は、
記録されたn番目の加熱パラメータを最適化して、より大きなパルス加熱速度を取得することを含む。
【0012】
実施形態の1つでは、参照電極は、リチウム金属参照電極、合金参照電極、ポリマー材料でコーティングされた参照電極、および電池の原位置リチウムめっき参照電極のうちの1つである。
【0013】
電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステムであって、
参照電極でリチウムイオン電池に電気的に接続されており、リチウムイオン電池の正および負のパルス加熱のために使用される、正および負のパルス加熱装置と、
リチウムイオン電池に電気的に接続されており、リチウムイオン電池のアノードと参照電極との間の電圧差である、リチウムイオン電池のアノードの基準電位を取得するために使用される、アノード基準電位取得装置と、
アノード基準電位取得装置および正および負のパルス加熱装置それぞれに電気的に接続されており、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さいかどうかを判断すること、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、加熱パラメータの調整のための信号を正および負のパルス加熱装置に送信すること、ならびにn番目の加熱パラメータを記録することのために使用される、判断および処理装置と、を含む、電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム。
【0014】
実施形態の1つでは、第1の加熱パラメータは、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含み、判断および処理装置が、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さいと判断したときに、判断および処理装置は、正および負のパルス加熱装置に、第1の温度値の調整のための信号を送信する。
【0015】
実施形態の1つでは、第1の加熱パラメータは、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含み、判断および処理装置が、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さいと判断したときに、判断および処理装置は、正および負のパルス加熱装置に、第1の振幅値の調整のための信号を送信する。
【0016】
電池パルス加熱のパラメータを決定するための上述の方法は、様々な加熱パラメータの下で、正および負のパルス加熱過程でリチウムイオン電池のアノードの基準電位をリアルタイムに取得する。アノードの基準電位は、リチウムイオン電池のアノードと参照電極との間の電圧差である。アノードの基準電位と閾値電位との間の関係を判断することにより、リチウムイオン電池にLiめっきが発生したかどうかを判断する。Liめっきは、電池の利用可能な容量の減少、およびデンドライトによる膜のパンクにつながる可能性があり、これは、電池が短絡し、電池の熱暴走を引き起こし、性能の低下および安全上のリスクなどの多くの危険を生じさせる。したがって、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整して、Liめっきの発生を回避し、電池の寿命を延ばす必要がある。アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合に加熱パラメータを記録することにより、パルス加熱パラメータが電池の寿命に大きな影響を与えないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本出願の実施形態によって提供される電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法の流れ図である。
【
図2】温度とともに変化する、本出願の実施形態によって提供されるアノードの基準電位の試験結果の図である。
【
図3】パルス振幅値とともに変化する、本出願の実施形態によって提供されるアノードの基準電位の試験結果の図である。
【
図4】本出願の実施形態によって提供される電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステムの構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本出願の前述の目的、特徴および利点をより明白かつ容易に理解するために、本出願の実装の特定方法を、以下の添付の図面を参照することによって詳細に説明する。以下の説明では、本出願を完全に理解するために多くの詳細が提供される。しかしながら、本出願は、この説明とは異なる多くの方法で実装され得、当業者は、本出願の精神から逸脱することなく同様の修正を行うことができるので、本出願は、以下に開示される特定の実装に限定されない。
【0019】
ある要素が別の要素「上に配置されている」と言われる場合、その要素は、別の要素上に直接的に存在してもよく、または中間の要素が存在してもよいことに留意すべきである。要素が別の要素に「接続されている」と見なされる場合、その要素は、別の要素に直接的に接続されていてもよく、または同時に中間の要素が存在してもよい。
【0020】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本出願が関係する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書における本出願の詳述で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを意図しており、本出願を限定することを意図していない。本明細書で使用される「および/または」という用語は、1つ以上の関連する列挙されたアイテムのうちのいずれか、およびそれらのすべての組み合わせを含む。
【0021】
図1を参照されたい。本出願は、電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法を提供する。この方法は、以下を含む。
【0022】
S100、参照電極を有するリチウムイオン電池を提供すること。参照電極は、リチウム金属参照電極、合金参照電極、ポリマー材料でコーティングされた参照電極、および電池の原位置リチウムめっき参照電極のうちの1つである。オプションの実施形態では、参照電極は、銅線を用いた原位置リチウムめっき、すなわち、電池の内部に銅線を配置し、定電流を入力して、銅線の表面上に金属めっき層を形成することによって製造され得る。
【0023】
S200、第1の加熱パラメータの下でリチウムイオン電池の正および負のパルス加熱を実施すること。ステップS200では、第1の加熱パラメータの下での正および負のパルス加熱を、複数のリチウムイオン電池で実施することができる。第1の加熱パラメータの下でリチウムイオン電池の正および負のパルス加熱を実施するステップは、リチウムイオン電池を温度チャンバに入れること、温度チャンバの温度を第1の温度値に調整すること、および第1の時間値の間、放置することと、第2の時間値の間、定電流モードで第1の振幅値で充電することと、第3の時間値の間、定電流モードで第1の振幅値で放電することと、であることができる。第1の加熱パラメータは、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含む。
【0024】
ここで、第1の温度値は、0℃、-5℃、-8℃、または-10℃であり得る。電池温度および温度チャンバの温度が平衡に到達することが確実である限り、第1の時間値に制限はない。第1の振幅値は、4C、2C、1.5Cなどにすることができる。第2の時間値と第3の時間値の合計は、パルス周期の持続時間である。もちろん、パルス間隔は、充電パルスと放電パルスとの間に配置されてもよい。この場合、パルス周期の持続時間は、第2の時間値、第3の時間値、およびパルス間隔の合計である。
【0025】
S300、正および負のパルス加熱過程で、リチウムイオン電池のアノードの基準電位をリアルタイムで取得することであって、アノードの基準電位が、リチウムイオン電池のアノードと参照電極との間の電圧差である、取得すること、ならびにアノードの基準電位が閾値電位よりも小さいかどうかを判断すること。
【0026】
ステップS300では、閾値電位を0Vに設定することができる。アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、リチウムイオン電池にLiめっきが発生していると見なされ得る。この場合、加熱パラメータの下でのパルス加熱は、電池の寿命に影響を与える可能性がある。アノードの基準電位が閾値電位以上の場合、リチウムイオン電池にLiめっきが発生していないと見なされ得る。この場合、加熱パラメータの下でのパルス加熱は、電池の寿命に影響を与えないと見なされ得る。
【0027】
S400、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整すること、および第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すこと。ステップS400では、加熱パラメータを連続的に調整することにより、リチウムイオン電池は、パルス加熱過程中のLiめっきを可能な限り回避し、それにより、パルス加熱中にリチウムイオン電池の寿命が影響を受けないことを確実にする。
【0028】
S500、アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合、n番目の加熱パラメータを記録すること。上述の方法により、様々な充電状態での電池に対応する加熱パラメータを取得し、データテーブルを作成し、パルス加熱方法の普及および適用のためのパラメータ選択の基礎を提供するために、多数の試験を実行することができる。
【0029】
この実施形態では、電池パルス加熱のパラメータを決定するための上述の方法は、様々な加熱パラメータの下で、正および負のパルス加熱過程でリチウムイオン電池のアノードの基準電位をリアルタイムに取得する。アノードの基準電位は、リチウムイオン電池のアノードと参照電極との間の電圧差である。アノードの基準電位と閾値電位との間の関係を判断することにより、リチウムイオン電池にLiめっきが発生したかどうかを判断する。Liめっきは、電池の利用可能な容量の減少、およびデンドライトによる膜のパンクにつながる可能性があり、これは、電池が短絡し、電池の熱暴走を引き起こし、性能の低下および安全上のリスクなどの多くの危険を生じさせる。したがって、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整して、Liめっきの発生を回避し、電池の寿命を延ばす必要がある。アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合に加熱パラメータを記録することにより、パルス加熱パラメータが電池の寿命に大きな影響を与えないようにすることができる。
【0030】
実施形態の1つでは、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整すること、および第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことであるステップは、
アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の温度値を第2の温度値に上げることと、第1の温度値がn番目の温度値と同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、を含む。アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合、n番目の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値が記録される。他の加熱条件を変えずに温度チャンバの温度値を調整することにより、電池の寿命への温度チャンバの温度の影響を取得するために、温度チャンバの異なる温度値でのアノードの基準電位の値が取得される。正および負のパルス振幅値が4C、パルス周期が2s、充電状態が50%の場合の温度によるアノードの基準電位の変化の試験曲線である
図2を参照されたい。温度が-8℃を超えた後、アノードの電位が0を超える場合、Liめっきは発生していないと見なされ得る。温度が下がると、アノードの基準電位の変動振幅が大きくなることがわかる。
【0031】
実施形態の1つでは、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整すること、および第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことであるステップは、
アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の振幅値を第2の振幅値に減らすことと、第1の温度振幅値がn番目の振幅値と同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、を含む。アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合、n番目の振幅値、第1の温度値、第2の時間値、および第3の時間値が記録される。他の加熱条件を変えずにパルス振幅値を調整することにより、電池の寿命へのパルス振幅値の影響を取得するために、異なる振幅値でのアノードの基準電位の値が取得される。温度チャンバの温度が-10℃、パルス周期が10s、充電状態が50%の場合のパルス振幅値によるアノードの基準電位の変化のテスト曲線である
図3を参照されたい。パルス振幅値の増加に伴い、アノードの基準電位の変動振幅が増加することがわかる。パルス振幅値が4Cである第2試験期間の充電パルス処理中に、アノードの電位が0V未満の場合、電池にLiめっきが発生したと見なされ得る。曲線から、振幅値が大きいほど、電池の寿命への影響が大きくなることがわかる。したがって、パルス加熱の初期周期では、振幅値の小さいパルスパラメータを選択して加熱することができ、温度がわずかに上昇した後、パルス振幅値が増加する。このようにして、Liめっきのリスクをさらに減らすことができる。
【0032】
実施形態の1つでは、アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合、n番目の加熱パラメータを記録するステップS500の後に、記録されたn番目の加熱パラメータを最適化して、より大きなパルス加熱速度を取得することができる。異なる周囲温度および異なるパルスパラメータの下で実験試験を実行することにより、アノードの電位の変動が分析され、アノードの電位が適切な範囲内で変化することを確実にし、特定の温度上昇率を確実にするために、パルスパラメータの妥当なソリューションが選択される。一般に、温度上昇率に対するパルスパラメータの影響とアノードへのリチウムデンドライトの析出に対する影響との間にはトレードオフの関係がある。したがって、共同最適化法を使用して、より優れたパルスパラメータを設計することができる。
【0033】
図4を参照されたい。本出願は、電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム10を提供する。電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム10は、正および負のパルス加熱装置100、アノード基準電位取得装置200、ならびに判断および処理装置300を含む。
【0034】
正および負のパルス加熱装置100は、参照電極でリチウムイオン電池に電気的に接続されており、リチウムイオン電池の正および負のパルス加熱のために使用される。アノード基準電位取得装置200は、リチウムイオン電池に電気的に接続されており、リチウムイオン電池のアノードの基準電位を取得するために使用される。アノードの基準電位は、リチウムイオン電池のアノードと参照電極との間の電圧差である。判断および処理装置300は、アノード基準電位取得装置200および正および負のパルス加熱装置100それぞれに電気的に接続されており、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さいかどうかを判断するために使用される。アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、判断および処理装置300は、第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、アノードの基準電位が閾値電位以上になるまで、加熱パラメータの調整のための信号を正および負のパルス加熱装置100に送信する。n番目の加熱パラメータが記録される。
【0035】
正および負のパルス加熱装置100は、既存の電池管理システムに組み込むことができる。正および負のパルス加熱装置100はまた、正および負のパルスを提供することができる充電器であり得る。アノード基準電位取得装置200は、電圧センサを含み得る。処理装置300は、マイクロプロセッサ、シングルチップマイクロコンピュータ(SCM)などであり得る。
【0036】
オプションの実施形態では、第1の加熱パラメータは、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含み、判断および処理装置300が、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さいと判断したときに、判断および処理装置300は、正および負のパルス加熱装置100に、第1の温度値の調整のための信号を送信する。
【0037】
オプションの実施形態では、第1の加熱パラメータは、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含み、判断および処理装置300が、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さいと判断したときに、判断および処理装置300は、正および負のパルス加熱装置100に、第1の振幅値の調整のための信号を送信する。
【0038】
この実施形態では、電池パルス加熱のパラメータを決定するための上述のシステム10は、アノード基準電位取得装置200を介して、様々な加熱パラメータの下で、正および負のパルス加熱過程でリチウムイオン電池のアノードの基準電位をリアルタイムに取得する。アノードの基準電位は、リチウムイオン電池のアノードと参照電極との間の電圧差である。判断および処理装置300は、アノードの基準電位と閾値電位との間の関係、およびリチウムイオン電池にLiめっきが発生したかどうかを判断する。Liめっきは、電池の利用可能な容量の減少、およびデンドライトによる膜のパンクにつながる可能性があり、これは、電池が短絡し、電池の熱暴走を引き起こし、性能の低下および安全上のリスクなどの多くの危険を生じさせる。したがって、アノードの基準電位が閾値電位よりも小さい場合、第1の加熱パラメータを調整して、Liめっきの発生を回避し、電池の寿命を延ばす必要がある。アノードの基準電位が閾値電位よりも大きい場合に加熱パラメータを記録することにより、パルス加熱パラメータが電池の寿命に大きな影響を与えないようにすることができる。
【0039】
上述の実施形態の技術的特徴は、自由に組み合わせることができる。説明を簡潔にするために、上述の実施形態における技術的特徴のすべての可能な組み合わせは説明されていない。しかしながら、これらの技術的機能の組み合わせに矛盾がない限り、これらはこの仕様の範囲内内にあるとみなす必要がある。
【0040】
上述の実施形態は、本出願の実装のいくつかの方法を表すにすぎない。それらの説明は具体的かつ詳細であるが、したがって、出願中の特許の範囲に対する制限として理解されるべきではない。当業者にとって、本出願の概念から逸脱することなく、実施形態に様々な変更および修正を加えることができることに留意されたい。これらはすべて、本出願の保護の範囲内に含まれる。したがって、本出願に基づく特許の保護の範囲は、添付の特許請求の範囲に従うものとする。
本明細書は以下の発明の開示を包含する。
[項目1] 電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法であって、
S100、参照電極を有するリチウムイオン電池を提供することと、
S200、第1の加熱パラメータの下で前記リチウムイオン電池の正および負のパルス加熱を実施することと、
S300、前記正および負のパルス加熱過程で、前記リチウムイオン電池のアノードの基準電位をリアルタイムで取得することであって、前記アノードの前記基準電位が、前記リチウムイオン電池の前記アノードと前記参照電極との間の電圧差である、取得すること、ならびに前記アノードの前記基準電位が閾値電位よりも小さいかどうかを判断することと、
S400、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の加熱パラメータを調整すること、および前記第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、
S500、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも大きい場合、前記n番目の加熱パラメータを記録することと、を含む、電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
[項目2] 前記第1の加熱パラメータの下で前記リチウムイオン電池の正および負のパルス加熱を実施する前記ステップS200が、
前記リチウムイオン電池を温度チャンバに入れること、前記温度チャンバの温度を第1の温度値に調整すること、および第1の時間値の間、放置することと、
第2の時間値の間、定電流モードで第1の振幅値で充電することと、
第3の時間値の間、定電流モードで前記第1の振幅値で放電することであって、前記第1の加熱パラメータが、前記第1の温度値、前記第1の振幅値、前記第2の時間値、および前記第3の時間値を含む、放電することと、を含む、項目1に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
[項目3] 前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の加熱パラメータを調整すること、および前記第1の加熱パラメータが前記n番目の加熱パラメータと同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことである前記ステップが、
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の温度値を第2の温度値に上げることと、前記第1の温度値がn番目の温度値と同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことと、を含む、項目2に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
[項目4] 前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも大きい場合、前記n番目の温度値、前記第1の振幅値、前記第2の時間値、および前記第3の時間値が記録される、項目3に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
[項目5] 前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の加熱パラメータを調整すること、および前記第1の加熱パラメータが前記n番目の加熱パラメータと同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300を繰り返すことである前記ステップが、
前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の振幅値を第2の振幅値に減らすことと、前記第1の温度振幅値がn番目の振幅値と同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、ステップS200からS300
を繰り返すことと、を含む、項目2に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
[項目6] 前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも大きい場合、前記n番目の振幅値、前記第1の温度値、前記第2の時間値、および前記第3の時間値が記録される、項目5に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
[項目7] 前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも大きい場合、前記n番目の加熱パラメータを記録する前記ステップS500の後に、前記方法が、
前記記録されたn番目の加熱パラメータを最適化して、より大きなパルス加熱速度を取得することを含む、項目1に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
[項目8] 前記参照電極が、リチウム金属参照電極、合金参照電極、ポリマー材料でコーティングされた参照電極、および電池の原位置リチウムめっき参照電極のうちの1つである、項目1に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するための方法。
[項目9] 電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステムであって、
参照電極でリチウムイオン電池に電気的に接続されており、前記リチウムイオン電池の正および負のパルス加熱のために使用される、正および負のパルス加熱装置(100)と、
前記リチウムイオン電池に電気的に接続されており、前記リチウムイオン電池の前記アノードと前記参照電極との間の電圧差である、前記リチウムイオン電池の前記アノードの前記基準電位を取得するために使用される、アノード基準電位取得装置(200)と、
前記アノード基準電位取得装置(200)および前記正および負のパルス加熱装置(100)それぞれに電気的に接続されており、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さいかどうかを判断すること、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さい場合、前記第1の加熱パラメータがn番目の加熱パラメータと同じになり、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位以上になるまで、前記加熱パラメータの調整のための信号を前記正および負のパルス加熱装置(100)に送信すること、ならびに前記n番目の加熱パラメータを記録することのために使用される、判断および処理装置(300)と、を含む、電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム。
[項目10] 前記第1の加熱パラメータが、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含み、前記判断および処理装置(300)が、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さいと判断したときに、前記判断および処理装置(300)が、前記正および負のパルス加熱装置(100)に、前記第1の温度値の調整のための信号を送信する、項目9に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム。
[項目11] 前記第1の加熱パラメータが、第1の温度値、第1の振幅値、第2の時間値、および第3の時間値を含み、前記判断および処理装置(300)が、前記アノードの前記基準電位が前記閾値電位よりも小さいと判断したときに、前記判断および処理装置(300)が、前記正および負のパルス加熱装置(100)に、前記第1の振幅値の調整のための信号を送信する、項目9に記載の電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム。
【符号の説明】
【0041】
添付図面における主要な要素の参照符号の説明。
電池パルス加熱のパラメータを決定するためのシステム10。
正および負のパルス加熱装置100。
アノード基準電位取得装置200。
判断および処理装置300。