(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】ラックに搭載されるフィールド交換可能ユニットのアウトオブバンド管理
(51)【国際特許分類】
G06F 13/14 20060101AFI20241212BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20241212BHJP
G06F 1/18 20060101ALI20241212BHJP
G06F 3/00 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G06F13/14 330D
G06F1/16 312B
G06F1/18 D
G06F1/18 H
G06F13/14 330F
G06F3/00 B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023026172
(22)【出願日】2023-02-22
(62)【分割の表示】P 2021147968の分割
【原出願日】2014-02-27
【審査請求日】2023-03-23
(32)【優先日】2013-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャイルズ,トーマス・イー
(72)【発明者】
【氏名】スチュワート,トーマス・イー
(72)【発明者】
【氏名】ロジャース,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ゲルフォンド,イェフィム
(72)【発明者】
【氏名】ブロバルド,ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】ミールト,カール・エル
【審査官】田名網 忠雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-128498(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0161114(US,A1)
【文献】特表2005-536831(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0055875(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0008285(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/10-13/14
G06F 1/16
G06F 1/18
G06F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィールド交換可能ユニット(FRU)をコンピューティングラックのアウトオブバンド(OOB)管理ネットワークに自動的に相互接続するためのシステムであって、前記コンピューティングラックは複数のFRUを受けるための複数の受入れベイを含み、前記システムは、
前記コンピューティングラックの前記複数の受入れベイの1つに隣接する補助レール部材に対して摺動するように構成されるレール部材を含み、前記レール部材は、前記レール部材を前記FRUの側方部分に固定して固着するための複数の装着構成要素を含み、前記システムはさらに、
前記FRUが前記コンピューティングラックの前記OOB管理ネットワークにブラインド接合して電気的に相互接続できるようにする、レール部材に固着されるアダプタを含み、前記アダプタは、
前記レール部材に固定して固着される搭載ブラケットと、
前記搭載ブラケットから延在する装着部材とを含み、前記装着部材は第1のブラインド接合コネクタを受けるように構成され、前記第1のブラインド接合コネクタは、前記レール部材が前記補助レール部材に対して摺動すると、前記複数の受入れベイのうち前記1つの後方に隣接して固着される補助の第2のブラインド接合コネクタにインターフェイスするように構成される、システム。
【請求項2】
前記装着部材は、前記第1のブラインド接合コネクタを受けるようにサイズ決めされる第1の開口をその中に含む、請求項
1に記載のシステム。
【請求項3】
前記装着部材は、前記第2のブラインド接合コネクタに隣接して固着される整列ピンを受けるようにサイズ決めされる第2の開口をその中に含む、請求項
2に記載のシステム。
【請求項4】
前記搭載
ブラケットは第1の搭載部材を含み、前記アダプタは前記FRUの前記側方部分の固定された固着のための第2の搭載部材をさらに含む、請求項
1~3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記第2の搭載部材は前記レール部材から離間される、請求項
4に記載のシステム。
【請求項6】
請求項
1に記載の第1のシステムを用いて、第1のFRUをコンピューティングラックの第1の受入れベイの中に挿入し、かつ前記第1のFRUを前記コンピューティングラックのOOB管理ネットワークに電気的に相互接続することを含む、方法。
【請求項7】
請求項
1に記載の第2のシステムを用いて、第2のFRUを前記コンピューティングラックの第2の受入れベイの中に挿入し、かつ前記第2のFRUを前記コンピューティングラックの前記OOB管理ネットワークに電気的に相互接続することをさらに含み、前記第1および第2のシステムは実質的に同一であり、前記第1および第2のFRUは少なくとも1つの点において異なる、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの点は、フォームファクタ、電力要件、または冷却要件のうち少なくとも1つを含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
コンピューティングラックの受入れベイの中へのブラインド接合電気接続のために適合されるフィールド交換可能ユニット(FRU)であって、
対向する頂部および底部、対向する第1および第2の側方部分、ならびに対向する前方および後方部分を備える筐体と、
前記筐体の前記第1および第2の側方部分にそれぞれ固着される第1および第2の摺動レール部材とを備え、前記第1および第2の摺動レール部材の各々は、前記受入れベイの側方部分に隣接して固着される補助摺動レール部材にインターフェイスするように構成され、さらに
搭載部分および装着部分を備えるアダプタブラケットを備え、前記搭載部分は前記筐体に対して動かないように固着され、前記装着部分は前記筐体の前記後方部分から離間され、さらに
前記アダプタブラケットの前記装着部分に固着されるブラインド接合コネクタと、
複数のケーブルとを備え、前記複数のケーブルの第1のケーブルは、前記筐体中で前記ブラインド接合コネクタと電力ポートとの間に電気的に相互接続され、前記複数のケーブルの第2のケーブルは、前記筐体の前記ブラインド接合コネクタと通信ポートとの間に電気的に相互接続され、前記FRUの前記ブラインド接合コネクタは、前記受入れベイの後方に隣接して固着される補助ブラインド接合コネクタにインターフェイスするように構成される一方で、前記第1および第2の摺動レール部材は、前記受入れベイの補助摺動レール部材に対して摺動して、前記FRUを前記コンピューティングラックの管理ネットワークに電気的に相互接続
し、
前記搭載部分は前記第1および第2の摺動レール部材の1つに固着される、フィールド交換可能ユニット(FRU)。
【請求項10】
フィールド交換可能ユニット(FRU)をコンピューティングラックのアウトオブバンド(OOB)管理ネットワークに自動的に相互接続するための方法であって、前記コンピューティングラックは複数の受入れベイを含み、前記方法は、
前記複数の受入れベイにおいて、複数のFRUを受けることと、
前記コンピューティングラックの前記複数の受入れベイの1つに隣接する補助レール部材に対して摺動するように構成されるレール部材に含まれる複数の装着構成要素が、前記レール部材を前記FRUの側方部分に固定して固着することと、
前記レール部材に固着されるアダプタが、前記FRUが前記コンピューティングラックの前記OOB管理ネットワークにブラインド接合して電気的に相互接続できるようにすることとを含み、前記アダプタは、
前記レール部材に固定して固着される搭載ブラケットと、
前記搭載ブラケットから延在する装着部材とを含み、前記装着部材は第1のブラインド接合コネクタを受けるように構成され、前記第1のブラインド接合コネクタは、前記レール部材が前記補助レール部材に対して摺動すると、前記複数の受入れベイのうち前記1つの後方に隣接して固着される補助の第2のブラインド接合コネクタにインターフェイスするように構成される、方法。
【請求項11】
前記装着部材は、前記第1のブラインド接合コネクタを受けるようにサイズ決めされる第1の開口をその中に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記装着部材は、前記第2のブラインド接合コネクタに隣接して固着される整列ピンを受けるようにサイズ決めされる第2の開口をその中に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記装着部材は第1の搭載部材を含み、前記アダプタは前記FRUの前記側方部分の固定された固着のための第2の搭載部材をさらに含む、請求項10~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記第2の搭載部材は前記レール部材から離間される、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は一般的に、ラックまたはキャビネットなどのフレーム構造内に搭載されるフィールド交換可能ユニット(FRU:field replaceable unit)の管理に関し、より具体的には、ブレードまたはシャーシベースのコンピューティングシステムの向上した可用性および保守性をラックベースのコンピューティングシステムにもたらすシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
ラックに搭載されるサーバ(RMS)およびブレードコンピュートシステムの両方における「アウトオブバンド」(OOB:out of band)管理(たとえば、FRUディスカバ
リー(discovery)などの存在検出、在庫監査、動力サイクルおよびCPUリセットの活
性化など)のためのインテリジェントプラットフォーム管理インターフェイス(IPMI:Intelligent Platform Management Interface)の使用において、近年大きな進歩があ
った。IPMIは、システムコントローラまたは(たとえば、管理ソフトウェアを含む)マネージャと管理されている1つ以上の一意のデバイス(たとえば、1つ以上のFRU)との間の通信を容易にするアーキテクチャまたはプロトコルを提供する業界標準コンピュータシステム技術である。
【0003】
コンピューティングキャビネットまたはラックは、複数のFRUまたは関連の構成要素(たとえば、ラックに搭載されるサーバ、配電ユニット、またはバックアップデバイスなど)を保持するように設計される、標準化されたフレームである。一般的に、コンピューティングラックは、水平方向部材およびレールアセンブリを固着して、FRUを受けるための複数の受入れベイを規定することができる多数の(たとえば、2本、4本の)鉛直方向レールまたは柱を含む。さまざまな種類およびサイズのFRUがラックシステム内に設置されて、1ラック単位(U)の倍数としての標準化された高さをしばしば有してもよい。たとえば、業界標準ラックシステムはしばしば、18U、22U、36U、42Uなどの高さである。高い可用性環境(たとえば、電気通信システム)では、フレーム構成のFRUの組(たとえば、コンピューティングデバイス、関連の構成要素など)は、単一のFRUのアドミニストレーションと機能的に両立する単一のコンピュートシステムとしてアドミニストレーションされる。
【0004】
より最近では、「ブレードエンクロージャ」またはシャーシ(たとえば、この場合、ブレードサーバおよびエンクロージャは「ブレードシステム」と総称される)と称されるコンパートメントまたは構造内に典型的に設置されるブレードサーバなどのFRUが用いられている。ブレードエンクロージャはブレードサーバのすべてが相互接続されているミッドプレーンを含み、設置されたブレードサーバに電力、冷却、相互接続、管理などの多数の非コアコンピューティングサービスを提供する。すなわち、設置されたブレードサーバは、ブレードエンクロージャによって提供されるそのような非コアコンピューティングサービスをまとめて共有する。たとえば、ブレードエンクロージャは、液体冷却システムをインテリジェントに調整してブレードサーバの冷却要件を満たすように機能する任意の適切な制御ソフトウェアまたは論理を含むシステムコントローラまたはマネージャを有してもよい。また、システムコントローラは、エンクロージャ内でブレードを「ホットスワップ」する能力(すなわち、エンクロージャの電源を切る必要なしに、必要に応じてユニットを追加する、取外す、および交換する能力)を容易にする。高度電気通信コンピューティングアーキテクチャ(ATCA:Advanced Telecommunications Computing Architectu
re)は、(たとえば、フォームファクタなどに関連して)ブレードおよびシャーシの要件に目標を定めた一連の仕様を含むオープン業界標準である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の開示
ブレードシステムは有利には、統一された管理サービスを用いることによるほぼ100%の使用可能時間または可用性、冗長性または可用性(たとえば、第1のブレードサーバがダウンすると、第2のブレードサーバが引継いで、第1のブレードサーバが交換されるまで他のブレードサーバに対する割込みなしにシステムを維持することができる)、迅速な障害の切離し、短い平均修復時間、構成要素へのミッドプレーン管理経路、固定されたFRU場所および構成、ケーブル配線の低減、電力およびサイズ要件などを提供する。しかしながら、ブレードエンクロージャおよび設置されたブレードサーバは典型的には独自の設計である。すなわち、通常、特定のブレードエンクロージャは特定の種類のブレードサーバしか受付けないように設計されるため、ブレードエンクロージャ内に設置されるブレードサーバのすべてはフォームファクタ、コネクタなどが同じである。このように、以上で論じたブレードシステムの利点および利益は、独自のブレードエンクロージャ内に設置される共通の種類のFRUに本来的に限定されてしまう。さらに、ブレードシステムは典型的に、固定された電力の見積り(budget)、冷却能力などを有する。将来的なブレード設計への改良が可能であるかもしれないが、任意のそのような将来のブレードは、電力および冷却についての元のブレード設計シャーシによって限定されてしまうであろう。
【0006】
発明者らは、ラックベースシステムに、(以上で論じた向上した可用性および保守性などの)ブレードまたはシャーシベースのコンピューティングシステムの利益の多く、しかしブレードベースのシステムの制限のすべてまたは多くが存在しない、をもたらすことが望ましいであろうと判断した。換言すると、発明者らは、ラックベースシステム内の(たとえば、数多くの異なるフォームファクタ、電力および冷却要件などを有する)数多くの異なるFRUであり得るものの集中OOB管理を(たとえば、再起動、シャットダウン、電力オン、ファン速度、電力および冷却モニタ、ホットスワップなどに関連して)シームレスに提供する能力を提供することが望ましいであろうと判断した。すなわち、ブレードベースシステムの高レベルの保守性および可用性をラック搭載システムの改良能力と組合せることが望ましいであろう。
【0007】
この点において、本明細書中には、ブレードベースシステムによって提供される、FRUの向上した可用性および保守性を、ラックまたはキャビネット(たとえば、サーバまたはオープンコンピュート機器ラック、複数個のコンピューティング機器を保持するためのキャビネットまたはアセンブリなど)内に設置される(フォームファクタ、機能性、電力および冷却要件などに関連して)異なる種類のFRUを収容する態様で与える、ラックに搭載されるFRUの管理のためのシステムおよび方法が開示される。概して、開示されるシステム(たとえば、フレーム)は、各々が(たとえば、フォームファクタ、機能性などが同様であるまたは異なる)複数のFRUのうち対応する1つを受けかつ電気的にこれに相互接続するための、かつ各々が(たとえば、ラック内の他の仮想スロットの固定された場所に対して)ラック内の仮想スロットの特定の固定された場所を示すデータを(たとえば、仮想スロットのメモリ中に)記憶する、ラック内の固定された場所に配設可能な複数の「フレームバックプレーンセグメント」、「仮想スロット」、または「フレームアーム」(本明細書中では相互交換可能に用いられる、たとえばノード、受入れ構造、筐体、コネクタなど)を含む。各々の仮想スロットは、複数の受入れベイのそれぞれ1つの後方部分に隣接するラックに固定されてもよく、FRUが受入れベイの中に摺動されるとFRUの対応するコネクタにインターフェイスするように構成されるコネクタ(たとえば、ブラインド接合(blind-mate)コネクタ)を含んでもよい。たとえば、各々の仮想スロットは
、FRUがそのそれぞれの受入れベイにいつ挿入されたかを検出する(すなわち、受入れベイ内のFRUの存在を検出する)ように構成されて、以下に論じるようにシステムを通じて1つ以上の対応の警告を送信してもよい。
【0008】
開示されるシステムは、FRUの存在(すなわち、受入れベイの1つの中でのFRUの受入れ)検出、(たとえば、フレームセンターにおいて実現されるか、またはそれ以外のやり方でフレームセンターと通信する「フレームマネージャ」または「ラックマネージャ」を介した)FRU OOB管理などを可能にする態様で仮想スロットの各々に電気的に相互接続可能な「フレームセンター」(たとえば、FRUでもあり得る、集中管理サーバなどの別個の専用コンピューティングデバイスまたはシステム)を含んでもよい。たとえば、フレームセンターは、存在検出などを可能にする複数の第1の種類の通信経路(たとえば、I2Cケーブル)によって仮想スロットの各々に電気的に相互接続されてもよく、
複数の第1の種類の通信経路は、フレームセンターおよびフレームアームを相互接続する第1の通信ネットワークを形成してもよい。フレームセンターは、フレームセンターとフレームアームとの間のOOB管理通信、ならびにフレームアームとフレーム/システムの外部のデバイスおよびプロセスとの間で(フレームセンターを介して)行なわれる非OOB管理通信を可能にする複数の第2の種類の通信経路(たとえば、イーサネット(登録商標)ケーブルなどのネットワーク線)によって、仮想スロットの各々に電気的に相互接続されてもよい。仮想スロットの各々およびフレームセンターは、(フレームセンターに加えて)仮想スロットにインターフェイスするFRUに電力を分配するための1つ以上の(第1および第2の冗長など)配電ユニット(PDU、1つ以上の電力源に適切に電気的に相互接続されてもよい)に(たとえば、電力線またはケーブルを介して)電気的に相互接続されてもよい。
【0009】
仮想スロットと、フレームセンターと、PDUとの間に接続されるさまざまなケーブル、経路、および/または線は、FRUのOOB管理を行なう際に用いるためのそれらのそれぞれの仮想スロットのメモリ中に記憶される場所情報を介して(たとえば、複数の異なるFRU間すらの)ラック中の設置されたFRUの物理的または固定された場所をフレームセンターが判断できるようにするシステムまたはフレームの(たとえば、有線および/または無線の)「固定された相互接続トポロジー」と考えられてもよい。コンピューティングラックまたはキャビネットは、固定された相互接続トポロジーを用いて予め構成され(たとえば、予め配線され)てもよく、これによりその後(すなわち、事前構成(pre-configuring)の後)ラックの中に設置され、かつ(たとえば、FRUおよびフレームアー
ムの対応のブラインド接合コネクタを介して)それぞれのフレームアームに電気的にインターフェイスされるFRUは、電力を実質的にシームレスにまたは自動的に受け、(たとえば、フレームセンターによって連係されるような)ラックの管理ネットワークに加わり、および/または実際のデータ信号を送りかつ受信することができ、これらすべては、FRUとネットワークスイッチとの間の複数のコードおよびケーブル、他のサーバなど(たとえば、ラックの中へのFRUの挿入の後および/またはその際など)の(たとえば、手作業での)引回しおよび相互接続を必ず行なわなければならないことから解放されている。この点において、固定された相互接続トポロジーおよびフレームアームは、システムの「仮想バックプレーン」またはミッドプレーンとして本質的に機能し得る。システムは、ラックの構築の一部としてラックに組入れられてもよく、または既存のラックに後付けする(retrofitted)もしくはそれ以外のやり方で当該既存のラックに統合してもよい。シ
ステムおよびラックは「セットアップ」と総称されることがある。
【0010】
フレームマネージャは、OOB管理を行なうことの一部として、フレームセンター(たとえば、フレームセンターのサービスプロセッサ)および固定された相互接続トポロジーを介して、FRUの各々のOOBサービスプロセッサ(たとえば、オラクル(Oracle)のインテグレーテッドライツアウトマネージャ(Integrated Lights-Out Managers)(IL
OM)などの、各々が1つ以上の専用プロセッサおよびメモリモジュールを含む内蔵型システム管理ツール)と通信してもよい。システムは、フレームセンター、さまざまなFRU OOBサービスプロセッサ、および/またはより高レベルのプロセッサによって実行される論理またはソフトウェアのさまざまなものからなる、統一管理システム(UMS)を組入れてもよい。たとえば、FRUをラックの受入れベイに設置することおよびFRUをそれぞれのフレームアームに相互接続することにより、フレームマネージャと通信することの一部として、FRUのOOBサービスプロセッサが用いるためにUMSの一部が自動的にFRUにダウンロードされてもよい。この点において、FRUは、FRUの種類、FRUのフォームファクタなどに実質的に係わらず、実質的に自動的にかつシームレスにその適切な管理サービス文脈(たとえば、UMS)に加わることができてもよい。
【0011】
一例として、FRUがコンピューティングラックの受入れベイに設置され、これにより受入れベイの特定のフレームアームの対応のコネクタにFRUの上述のコネクタが相互接続すると想定する。(たとえば、FRUによる電力引出しを検出することによってなど、フレームアームの回路構成によって)FRUの存在を検出すると、フレームアームは、存在を検出することに関して、フレームセンターに、固定された相互接続トポロジー上で(たとえば、フレームアームとフレームセンターとの間に相互接続されるそれぞれのI2C
線上で)警告(たとえば、割込み)を送ってもよい。フレームセンター(たとえば、そのサービスプロセッサ)は次に、仮想スロットのメモリを(たとえば、それぞれのI2C線
上で)読出して、ラック内の仮想スロット(およびしたがって、設置されたFRU)の固定された場所の表示を取得し、次に固定された場所データを利用して、新たに設置されたFRUに対して1つ以上のOOB管理タスクを行なってもよい。たとえば、フレームマネージャは、そのすべてがFRUのOOB管理の一部として用いられてもよい、設置されたFRUの最低限の処理および記憶容量、電力および冷却要件、物理的場所、現在のファームウェアのバージョン、ネットワーク接続などに関連してさまざまな種類の情報を維持するか、または少なくとも当該情報への(たとえばフレームセンターのメモリ内)アクセスを有してもよい。
【0012】
この点において、フレームマネージャによって行なわれるOOB管理の一部は、新たに設置されたFRUのOOBサービスプロセッサから1つ以上のプロパティを取得することと、そのようなプロパティを最低限のまたは予測されるプロパティと比較することとを含んでもよい。フレームマネージャが、FRUが予測されるプロパティを含むと判断するか、またはそれ以外のやり方でFRUを動作確認(validating)すると、フレームマネージャは次に、FRUのマザーボード上の主プロセッサに(たとえば、(たとえば、フレームセンターとフレームアームとの間に相互接続されるそれぞれのイーサネット(登録商標)ケーブル上で)FRUのOOBサービスプロセッサとの接続を確立することを介して)電源を入れるように指示してもよく、これによりFRUは任意の適切な態様で動作するように進むことができる。その後、FRUのOOBサービスプロセッサ上のUMS部分は、障害、FRUホットスワップ要求などに関連して適宜通信経路(たとえば、ネットワークケーブル)を介して警告またはメッセージをフレームマネージャに送ってもよい。他の利点のうち、ラックまたはキャビネットの中に設置される、開示されるフレームまたはシステムを含むラックまたはキャビネットは、(たとえば、サービスの需要、新しいサービスの投入などに応答して)さまざまな種類のFRUの後の迅速な配備のためにデータセンターフロアスペースを保持してもよい。
【0013】
1つの局面では、複数のホットスワップ可能なFRUの集中OOB管理を容易にするための仮想バックプレーンは、固定されたトポロジーによって相互接続される複数の仮想スロットを含む。仮想スロットの各々は、a)複数のFRUの1つがいつ仮想スロットに電気的に相互接続されるかを検出し、かつb)固定されたトポロジーに電気的に相互接続される管理コントローラが、FRUのOOB管理を行なう際に用いるための仮想スロットの
仮想バックプレーン内の特定の場所を示す情報を利用できるようにする回路構成を含む。
【0014】
1つの配置では、仮想スロットのうち各々の回路構成は、バックプレーン中の他の仮想スロットに対する仮想スロットの特定の場所情報(たとえば、アドレス、ビットなど)を記憶するメモリを含む。別の配置では、回路構成は、仮想スロット、または仮想スロットにインターフェイスするFRUの1つ以上のステータス(たとえば、仮想スロットにインターフェイスしているFRU、仮想スロットにインターフェイスしているFRUなし、スロットにインターフェイスしておりかつ活性のFRU、FRUの初期状態から最終状態への適当な遷移、1つ以上のエラー状態など)を示すように動作可能な複数のインジケータ(たとえば、LED)を含む。さらなる配置では、仮想バックプレーンの各々の仮想スロットは、回路構成に電気的に相互接続されるコネクタを含み、コネクタは、FRUの対応のコネクタにインターフェイスして、FRUと仮想スロットおよび管理コントローラの両方との間の通信を容易にするように適合される。
【0015】
別の局面では、仮想バックプレーンを動作させてコンピューティングラック内の複数のFRUを管理する方法は、仮想バックプレーンの複数の仮想スロットのうち第1の仮想スロットにおいて、第1の仮想スロットに電気的にインターフェイスするFRUの存在を検出することと、第1の仮想スロットの回路構成から、検出された存在の警告を仮想バックプレーンの集中管理モジュールに送ることと、第1の仮想スロットの回路構成によって、仮想バックプレーンの集中管理モジュールが用いるために仮想バックプレーン内の第1の仮想スロットの場所の表示を与えることとを含む。
【0016】
1つの配置では、方法は、集中管理モジュールによって、読出した場所表示を用いてFRUに関連する1つ以上の管理ルーチンを行なうことを含んでもよい。一例として、集中管理モジュールは、FRUをオンラインにするまたはそれ以外のやり方でFRUが仮想バックプレーンに加われるようにする前に、仮想バックプレーンの最小限のコンピューティング要件の表またはデータベース中へのルックアップまたはキーとして読出した場所情報を利用してもよい。たとえば、集中管理モジュールは、第1の仮想スロットを介してLAN上でFRUと(たとえば、FRUのOOBサービスプロセッサと)通信して、FRUが仮想バックプレーンの任意の必要な最小限のコンピューティング要件を満たしているか否かを判断してもよい。
【0017】
別の配置では、第1の仮想スロットは、FRUからシリアルデータ通信を受信し、次にシリアルデータ通信を第1の仮想スロットの回路が用いるためのI2Cプロトコルに変換
してもよい。1つの実施形態では、シリアルデータ通信は、仮想バックプレーン内の第1の仮想スロットの場所の表示を第1の仮想スロットのメモリから読出す(たとえば、これにより、FRUのOOBサービスプロセッサは、他のFRUおよび仮想スロットに対してそれが仮想バックプレーン内のどこにあるかを知る)要求であってもよい。別の実施形態では、シリアルデータ通信は、第1の仮想スロットのメモリから仮想バックプレーン内のFRUの役割の表示を読出す(たとえば、これにより、FRUのOOBサービスプロセッサは、他のFRUに対して仮想バックプレーン内でそれが担うことになっている役割が何であるかを知る)要求であってもよい。
【0018】
さらなる配置では、第1の仮想スロットは、(たとえば、仮想スロットの上のボタンをユーザが押下することなどを介して)FRUを第1の仮想スロットから取外す要求を受信して、次に取外し要求の表示を処理のために集中管理モジュールに送ってもよい。取外し要求を受信すると、たとえば、集中管理モジュールは、コンピューティングラックの仮想バックプレーンからのFRUの実際の取外しの準備のために、任意の必要なOOB管理タスクまたはルーチンを行なうように進んでもよい。1つの実施形態では、集中管理モジュールおよび/または第1の仮想スロットの任意の適切なインジケータ(たとえば、LED
)は、点灯するか、またはそれ以外のやり方で活性化して、FRUを安全に取外してもよいことを示してもよい。
【0019】
さらなる局面では、コンピューティングラックに接続される集中管理コントローラによって、コンピューティングラック中の複数の受入れベイのうち1つ内に搭載される複数のフィールド交換可能ユニット(FRU)のうち1つのOOB管理を容易にする仮想バックプレーンの仮想スロットが開示される。仮想スロットは、仮想バックプレーン内の他の仮想スロットに対する仮想スロットの場所を示すデータを記憶するメモリと、場所データへのアクセスを提供するI2Cデータバスと、シリアルデータとI2Cデータとの間を翻訳する論理とを含む回路基板を含む。仮想スロットは、FRUの対応のコネクタにインターフェイスして集中管理コントローラによるFRUのOOB管理を可能にするように構成される回路基板に電気的に相互接続されるコネクタ(たとえば、ブラインド接合コネクタ)も含む。
【0020】
1つの局面では、コンピューティングラックのフィールド交換可能ユニット(FRU)に直流(DC)電力を伝達(deliver)するためのシステムは、それぞれの複数の商用(mains)電源を受けるための複数の入力ノードおよびDC電源を出力するための少なくとも1つの出力ノードを有する整流器と、電気バイパス機構とを含む。電気バイパス機構は、整流器の出力ノードに電気的に相互接続される入力ノードと、第1の出力ノードと、第2の出力ノードと、入力ノードおよび第1の出力ノードを電気的に接続する第1の導電経路と、a)電気バイパス機構の第1の入力ノードまたは第1の導電経路とb)第2の出力ノードとの間に電気的に相互接続可能な第2の導電経路とを含む。第1および第2の出力ノードは、システムが1つ以上の商用電力源および/または1つ以上のDC入力電力源を受けるか否かに係わらず、それぞれのDC電圧を出力するように構成される。
【0021】
1つの配置では、システムは、第1の出力ノードに電気的に相互接続される第1の配電ユニット(PDU)と、第2の出力ノードに電気的に相互接続される第2のPDUとを含んでもよく、この場合、第1および第2のPDUの各々は、コンピューティングラック内で受けられる複数のFRUにDC電力を伝達するように構成される。たとえば、コンピューティングラック内に搭載されるFRUにDC電力を供給するための方法は、第1のPDUをFRUのうち各々の第1のポートに電気的に相互接続することと、第2のPDUをFRUのうち各々の第2のポートに電気的に相互接続することとを含んでもよい。複数の商用電力源は、整流器のそれぞれの複数の入力ノードに電気的に相互接続されてもよい。1つの変形では、方法は、(たとえば、バイパス機構の第2の導電経路から導体を取外すことまたは第2の導電経路に沿って配設されるスイッチを操作することを介して)第1の導電経路と第2の導電経路との間の電流の流れを中断することと、バイパス機構の第2の導電経路または第2の出力ノードにDC入力電力源を電気的に相互接続することとをさらに含んでもよい。別の変形では、方法は、バイパス機構の第1のDC入力電力源を第1の導電経路または第1の出力ノードの1つに電気的に相互接続することと、第2のDC入力電力源をバイパス機構の第2の導電経路または第2の出力ノードの1つに電気的に相互接続することとを含んでもよい。
【0022】
別の局面では、セットアップは、キャビネットのフレームワーク内に配置される複数の受入れベイを有するキャビネットと、その各々が複数の受入れベイ内に搭載されるFRUにDC電力を分配するように構成されるフレームワークに固着される第1および第2のDC PDUと、第1および第2のPDUに電気的に接続される装置とを含む。装置は、AC入力電力源およびDC入力電力源のうち1つまたは両方を受けて、DC電圧を第1および第2のDC PDUの各々に出力する。1つの配置では、装置は、AC入力電力源を受けかつ整流するための整流器と、整流したAC電力源および/またはDC入力電力源を受けるためのバイパス機構とを含み、バイパス機構は、整流器を第1および/または第2の
DC PDUに電気的に相互接続する。別の配置では、各々の受入れベイは、受入れベイの後方部分に隣接するフレームワークに固定されるそれぞれの電気コネクタを含み、第1および第2のPDUの各々は複数の電気コネクタの各々に電気的に接続され、複数の受入れベイのうち各々の電気コネクタは、受入れベイ内に搭載されるそれぞれのFRUの対応の電気コネクタにインターフェイスしてFRUを第1および第2のPDUに電気的に相互接続するように構成される。
【0023】
さらなる局面では、ACおよび/またはDC入力電力源を用いてコンピューティングラックの複数のFRUにDC電圧を伝達するための方法は、複数のFRUの各々を第1および第2のDC PDUの各々に電気的に接続することと、第1および第2のDC PDUの各々を電力変換装置の出力に電気的に接続することと、AC入力電力源を電力変換装置の入力に電気的に接続することまたはDC入力電力源を電力変換装置の出力に電気的に接続することの少なくとも1つを行なうこととを含む。電力変換装置は、行なうことに応答して、DC電圧を第1および第2のDC PDUの各々に伝達する。1つの配置では、行なうステップは、AC入力電力源を電力変換装置の入力に電気的に接続することのみを含み、方法はさらに、AC入力電力源をDC電圧に整流することと、電力変換装置の出力を介して第1および第2のDC PDUにDC電圧を伝達することとを含む。別の配置では、行なうことは、DC入力電力源を電力変換装置の出力に電気的に接続することのみを含み、DC入力電力源を電力変換装置の出力に電気的に接続することは、第1のDC入力電力源を電力変換装置の出力の第1の出力ノードに電気的に接続することと、第2のDC入力電力源を電力変換装置の出力の第2の出力ノードに電気的に接続することとを含む。
【0024】
1つの局面では、コンピューティングラック中のブレードシャーシのバックプレーンを実現するための固定された相互接続トポロジーは、各々が共通の第1の場所から複数の固定された場所のそれぞれ1つに延在しかつ固定された相互接続トポロジーの第1の通信ネットワークを形成する複数の第1の種類の通信ケーブルと、各々が共通の第1の場所から複数の固定された場所のそれぞれ1つに延在しかつ固定された相互接続トポロジーの第2の通信ネットワークを形成する複数の第2の種類の通信ケーブルと、各々が共通の第2の場所から複数の固定された場所のそれぞれ1つに延在する複数の電力ケーブルとを含む。
【0025】
1つの実施形態では、共通の第1の場所は集中管理サーバであってもよく、複数の第1および第2の種類の通信ケーブルのうち各々の複数の第1の端の各々は、集中管理サーバの複数の第1および第2の種類のインターフェイスのそれぞれ1つに相互接続されてもよい。たとえば、複数の第1の種類のインターフェイスはI2Cデータポートであってもよ
く、複数の第2の種類のインターフェイスはイーサネット(登録商標)ポートであってもよい。別の例として、複数の第1の種類の通信ケーブルのうち各々の複数の対向する第2の端の各々は、複数の固定された場所にある複数のメモリのうちそれぞれ1つに相互接続されてもよく、複数のメモリの各々は、固定された相互接続トポロジー内のそれぞれの固定された場所を示すデータを記憶し、集中管理サーバは、第1の種類の通信ケーブルのうち1つを利用して、少なくとも1つの種類の管理を行なうべき、電気的に相互接続される複数のFRUのうち少なくとも第1のFRUの複数のメモリのうちそれぞれ1つから、固定された場所データを読出す。
【0026】
別の局面では、コンピューティングラックの複数の受入れベイ内で後で受けられる複数のFRUの集中管理を可能にするようにコンピューティングラックを予め配線(pre-wiring)する方法は、複数のI2Cケーブルのうち各々の第1の端を集中コンピューティング
デバイスに電気的に相互接続することと、複数のI2Cケーブルのうち各々の第2の端を
複数の回路基板のそれぞれ1つ以上に電気的に相互接続することと、コンピューティングラックの複数の受入れベイのそれぞれ1つに隣接する複数の回路基板の各々を固着することとを含む。集中コンピューティングデバイスは、複数のI2Cケーブルのうち1つ、お
よび受入れベイのうちそれぞれ1つ内に固着されるFRUに関連して1つ以上の管理ルーチンを行なう際に用いるための受入れベイに隣接して固着される複数の回路基板の1つを介して、コンピューティングラック内の受入れベイのそれぞれ1つの物理的場所を示すデータを取得する。
【0027】
1つの配置では、方法は、複数のネットワークケーブルのうち各々の第1の端を集中コンピューティングデバイスに電気的に相互接続することと、複数のネットワークケーブルのうち各々の第2の端を複数のコネクタのそれぞれ1つに電気的に相互接続することと、複数のコネクタの各々を複数の回路基板のそれぞれ1つに電気的に相互接続することとを含む。1つの変形では、方法はさらに、複数の電力ケーブルのうち各々の第1の端を配電ユニットに電気的に相互接続することと、複数の電力ケーブルのうち各々の第2の端をコネクタのそれぞれ1つに電気的に相互接続することとを含んでもよい。
【0028】
さらなる局面では、コンピューティングラック内で実現される仮想バックプレーンは、各々が対向する第1および第2の端を有する複数のI2Cケーブルを含み、複数のI2Cケーブルのうち各々の第1の端は集中コンピューティングデバイスに電気的に接続され、複数のI2Cケーブルのうち各々の第2の端はコンピューティングラックの複数の受入れベ
イのうち隣接する1つにそれぞれ固着される複数の回路基板の1つに電気的に接続される。仮想バックプレーンは、各々が対向する第1および第2の端を有する複数の電力ケーブルも含み、複数の電力ケーブルのうち各々の第1の端は配電ユニットに電気的に接続され、電力ケーブルのうち各々の第2の端は、複数の回路基板の1つにそれぞれ電気的に接続される複数のコネクタの1つに電気的に接続される。
【0029】
1つの配置では、仮想バックプレーンは、各々が対向する第1および第2の端を有する複数のネットワークケーブルも含み、複数のネットワークケーブルのうち各々の第1の端はネットワークスイッチに電気的に接続され、ネットワークケーブルのうち各々の第2の端は、複数の回路基板の1つにそれぞれ電気的に接続される複数のコネクタの1つに電気的に接続される。たとえば、複数のネットワークケーブルの各々は、複数の回路基板のうちそれぞれ1つの通過回路(pass-through circuit)に電気的に相互接続されてもよい。
【0030】
1つの局面では、コンピューティングラックの受入れベイ内に搭載される複数のFRUを管理する際に用いるための方法は、管理コントローラにおいて、管理コントローラとコンピューティングラックの複数の受入れベイのうち各々の回路基板との間に接続される複数のI2Cデータ線のうち1つの上で、第1のFRUが、I2Cデータ線の1つが接続される複数の受入れベイのうち1つの中に挿入されるまたは当該1つから取外されるべきであるという信号を受信することを含む。方法は、受信した信号に応答して、管理コントローラによって、複数のI2Cデータ線の1つの上で、I2Cデータ線の1つに接続される複数の回路基板のそれぞれ1つのメモリを読出して、コンピューティングラック内の第1のFRUの地理的場所データを判断することと、管理コントローラによって、地理的場所データを用いて第1のFRUについての1つ以上のOOB管理ルーチンを行なうこととも含む。
【0031】
1つの配置では、行なうステップは、管理コントローラに関連付けられたメモリから地理的場所データに対応する管理記録を取得することと、管理コントローラによって、取得した管理記録を用いて第1のFRUを管理することとを含む。たとえば、管理することは、管理コントローラにおいて、第1のFRUから第1のFRUの第1のプロパティを受信することと、管理コントローラによって、受信した第1のプロパティに関連する取得した管理記録を評価することと、管理コントローラによって、評価することの結果に基づいて少なくとも1つの行為を行なうこととを含んでもよい。別の例として、管理することは、管理コントローラによって、管理コントローラとコンピューティングラックの複数の受入
れベイのうち1つの回路基板との間に接続されるネットワークデータ線上で第1のFRUのOOBサービスプロセッサと通信して、読出した情報を用いて第1のFRUのための1つ以上のOOB管理ルーチンを行なうことを含んでもよい。
【0032】
別の配置では、方法は、管理コントローラによって、行なうことに基づいて、コンピューティングラックの複数の受入れベイの1つまたは管理コントローラに隣接して常駐する1つ以上のインジケータを制御することを含んでもよい。さらなる配置では、受信した信号は、複数の受入れベイの1つの中へのまたは当該1つからの第1のFRUの挿入または取外しに関連付けられる複数の回路基板の1つによって生成される割込みであってもよい。
【0033】
別の局面では、コンピューティングラックの複数の受入れベイ内に搭載される複数のFRUとともに用いるための方法は、コンピューティングラックの管理コントローラのメモリを読出して、管理コントローラと複数の受入れベイの各々に隣接してそれぞれ固定される複数の受入れ構造の各々との間に電気的に相互接続されることが予測される複数の通信線の物理的トポロジーを取得することを含む。複数の受入れ構造の各々は、複数のFRUの1つにインターフェイスするように適合される。方法は、管理コントローラによって、読出した物理的トポロジーに従って、管理コントローラと複数の受入れ構造の各々との間に複数の通信線の各々が電気的に相互接続されるか否かを確定することも含む。
【0034】
1つの配置では、確定することは、管理コントローラから複数の通信線の上で複数の信号を送ることと、読出した物理的トポロジー中の複数の通信線の1つにそれぞれ関連付けられる複数の受入れ構造の1つによる複数の信号の各々の受信を検証することとを含んでもよい。別の配置では、方法はさらに、読出した物理的トポロジーに従って、複数の通信線のうち少なくとも1つが管理コントローラと複数の受入れ構造との間に電気的に相互接続されていないと判断することと、判断することに基づいて信号を生成することとを含んでもよい。
【0035】
さらなる局面では、コンピューティングラック中のラック搭載機器の集中OOB管理を可能にするOOBサービスマネージャモジュールは、サービスプロセッサモジュールと、サービスプロセッサモジュールに相互接続されかつ複数の汎用入力/出力(GPIO)ピンを含むI2Cデータバスとを含み、複数のGPIOピンの各々は、複数のI2Cデータ線の少なくとも1つの上で、コンピューティングラックのそれぞれ複数の受入れベイに隣接する固定された場所に配設される複数の回路基板の1つにまたは当該1つからI2C信号
を送信および受信するように構成され、さらにOOBサービスマネージャモジュールは、サービスプロセッサに相互接続される複数のネットワークポートを含み、複数のネットワークポートの各々は、複数の受入れベイ内にそれぞれ搭載される複数個のラック搭載機器にまたは当該複数個のラック搭載機器から複数の回路基板のそれぞれの通過回路を介してデータを送信および受信するように構成され、OOBサービスマネージャモジュールはさらに、OOBサービスマネージャモジュールと複数の回路基板との間の接続の物理的トポロジー定義を記憶するメモリを含む。物理的トポロジー定義は、コンピューティングラック内の回路基板のうち各々の固定された場所を示すデータを含み、サービスプロセッサモジュールは、物理的トポロジー定義を利用して、コンピューティングラックの複数の受入れベイ内にそれぞれ搭載される複数個のラック搭載機器の集中OOB管理を行なう。
【0036】
1つの局面では、コンピューティングラック内の少なくとも1つの電力源および少なくとも1つの通信ネットワークに1つ以上のFRUを電気的に相互接続するための方法は、コンピューティングラックの受入れベイ中にFRUを受けることを含み、FRUは、FRUの後方部分に隣接して固定されるコネクタ配置を含み、コネクタ配置は、FRUの少なくとも1つの電力ポートおよび少なくとも1つの通信ポートに電気的に相互接続される。
方法は、受けることの少なくとも一部の際、FRUコネクタ配置を、コンピューティングラックの受入れベイの後方部分に隣接して固定される補助コネクタ配置にインターフェイスすることも含む。補助コネクタ配置は、コンピューティングラック内の少なくとも1つの電力源および少なくとも1つ通信ネットワークに電気的に相互接続され、インターフェイスすることは、コンピューティングラック内の少なくとも1つの電力源および少なくとも1つの通信ネットワークにFRUを電気的に相互接続する。
【0037】
1つの配置では、FRUコネクタ配置および補助コネクタ配置の各々は、ブラインド接合コネクタと、ブラインド接合コネクタから離間される機械的コネクタとを含む。インターフェイスすることは次に、FRUコネクタ配置のブラインド接合コネクタを補助コネクタ配置のブラインド接合コネクタに接触させて、FRUをコンピューティングラック内の少なくとも1つの電力源および少なくとも1つの通信ネットワークに電気的に相互接続することと、FRUコネクタ配置の機械的コネクタを補助コネクタ配置の機械的コネクタに接触させてFRUコネクタ配置のブラインド接合コネクタを補助コネクタ配置のブラインド接合コネクタと整列させることとを含んでもよい。別の配置では、コンピューティングラックは、コンピューティングラックの少なくとも1つの寸法に沿って配置される複数の受入れベイを含み、複数の受入れベイのうち各々の後方部分は、それぞれのFRUコネクタ配置にインターフェイスするように構成されるそれぞれの補助コネクタ配置を含む。さらなる配置では、少なくとも1つのケーブルが補助コネクタ配置とコンピューティングラックの集中管理コントローラとの間に固着され、方法はさらに、インターフェイスすることの際に、集中管理コントローラによって、少なくとも1つのケーブルを介してコンピューティングラック内のFRUの存在を検出することを含む。
【0038】
別の局面では、FRUをコンピューティングラックのOOB管理ネットワークに自動的に相互接続するためのシステムが開示され、コンピューティングラックは複数のFRUを受けるための複数の受入れベイを含む。システムは、コンピューティングラックの複数の受入れベイのうち1つに隣接する補助レール部材に対して摺動するように構成されるレール部材を含み、レール部材は、FRUの側方部分にレール部材を固定して固着するための複数の装着構成要素と、コンピューティングラックのOOB管理ネットワークにFRUがブラインド接合するように電気的に相互接続できるようにする、レール部材に固着されるアダプタとを備える。アダプタは、レール部材に固定して固着される搭載ブラケットと、搭載ブラケットから延在する装着部材とを含み、装着部材は第1のブラインド接合コネクタを受けるように構成され、第1のブラインド接合コネクタは、レール部材が補助レール部材に対して摺動すると複数の受入れベイの1つの後方に隣接して固着される補助の第2のブラインド接合コネクタにインターフェイスするように構成される。
【0039】
さらなる局面では、コンピューティングラックの受入れベイの中へのブラインド接合電気接続のために適合されるFRUは、対向する頂部および底部、対向する第1および第2の側方部分、ならびに対向する前方および後方部分を有する筐体と、筐体の第1および第2の側方部分にそれぞれ固着される第1および第2の摺動レール部材とを含み、第1および第2の摺動レール部材の各々は、受入れベイの側方部分に隣接して固着される補助摺動レール部材にインターフェイスするように構成され、FRUはさらに、搭載部分および装着部分を備えるアダプタブラケットを含み、搭載部分は筐体に対して動かないように固着され、装着部分は筐体の後方部分から離間され、FRUはさらに、アダプタブラケットの装着部分に固着されるブラインド接合コネクタと、複数のケーブルとを含む。複数のケーブルのうち第1のケーブルは、筐体中でブラインド接合コネクタと電力ポートとの間に電気的に相互接続され、複数のケーブルの第2のケーブルはブラインド接合コネクタと筐体の通信ポートとの間に電気的に相互接続され、FRUのブラインド接合コネクタは、受入れベイの後方に隣接して固着される補助ブラインド接合コネクタにインターフェイスするように構成される一方で、第1および第2の摺動レール部材は、受入れベイの補助摺動レ
ール部材に対して摺動してFRUをコンピューティングラックの管理ネットワークに電気的に相互接続する。
【0040】
本明細書中で論じる実施形態、配置などの任意のものを、(単独で、または他の実施形態、配置などと組合せて)開示される局面の任意のものとともに用いてもよい。一般的に受入れられる先行するものに基づく実践に従って単に特徴を導入することは、対応する特徴を単数に限定するものではない。「少なくとも1つ」などの文言の使用を用いないことは対応の特徴を単数に限定するものではない。特定の特徴に関連した「少なくとも一般的に」、「少なくとも部分的に」、「実質的に」などの文言の使用は、その対応の特性および実質的でないその変形を包含する。さらに、「1つの実施形態で」という文言に関連した特徴の参照は、特徴の使用を単一の実施形態に限定するものではない。
【0041】
図面を参照することにより、かつ以下の説明を検討することにより、上述の例示的な局面および実施形態に加えてさらなる局面および実施形態が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】ラックに搭載されるサーバ、バックアップ電力モジュールなどの、ラック内の複数のFRUのアウトオブバンド管理を容易にするための、コンピューティングラック内に設置されるスマートコンピューティングフレームまたはシステムを含むセットアップの1つの実施形態を示す図である。
【
図2】ACおよび/またはDC入力電源を受付けるようにかつコンピューティングラック内に搭載される複数のFRUの各々に冗長DC電圧を分配するように設計される、実施形態に従うシステムの概略図である。
【
図3a】AC入力電力源を受付けるように設計される、
図2のシステムの1つの構成の概略図である。
【
図3b】DC入力電力源を受付けるように設計される、
図2のシステムの別の構成の概略図である。
【
図3c】ACおよびDC入力電力源を受付けるように設計される、
図2のシステムのさらなる構成の概略図である。
【
図4】対応のFRUにインターフェイスしようとしている、
図1のフレームのフレームアームのより詳細な概略図である。
【
図5】
図1のフレームのフレームセンターのより詳細な概略図である。
【
図6】
図1のフレーム内のFRUのOOB管理の文脈で起こり得るイベントの代表的シーケンスの図である。
【
図7】
図1のフレーム中に記憶されるワーカおよびマネージャPROM画像を使用してスマートコンピューティングフレームのFRUを管理する方法のフロー図である。
【
図8】
図1のフレームのワーカPROM画像の概略図である。
【
図9】
図1のフレームのマネージャPROM画像の概略図である。
【
図10】
図1のスマートコンピューティングフレームの別の実施形態を示す図である。
【
図11-1】
図1のスマートコンピューティングフレームのうち少なくとも2つが相互接続されてスマートコンピューティングフレームシステムを形成する別の実施形態を示す図である。
【
図11-2】
図1のスマートコンピューティングフレームのうち少なくとも2つが相互接続されてスマートコンピューティングフレームシステムを形成する別の実施形態を示す図である。
【
図12】
図1のスマートコンピューティングフレームの一例の背面斜視図である。
【
図14】
図12のフレームのフレームアームにFRUをインターフェイスするのに用い得るアダプタの斜視図である。
【
図15】FRUの側の上に固着される
図14のアダプタの斜視図である。
【
図16】FRUのさまざまなポートとブラインド接合コネクタとの間の電気的接続を
図14のアダプタがどのように容易にするかを示す別の斜視図である。
【
図17】
図16のブラインド接合コネクタの後方部分の拡大斜視図である。
【
図18】アダプタのブラインド接合コネクタが
図13のフレームアームの対応のブラインド接合コネクタにインターフェイスする前に
図12のフレームの受入れベイ中に受けられている
図16のFRUの側面図である。
【
図19】
図18と同様の、しかしアダプタのブラインド接合コネクタが
図13のフレームアームの対応のブラインド接合コネクタにインターフェイスした後の側面図である。
【
図20】コンピューティングラックの受入れベイ中へのFRUの挿入の際の、FRUをコンピューティングラックに電気的にインターフェイスする方法のフロー図である。
【
図21】別の実施形態に従うアダプタおよび対応のフレームアームの斜視図である。
【
図22】
図21のアダプタおよびフレームアームの別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
発明を実施するための最良モード
本明細書中において、シャーシまたはブレードベースのシステム内に提供されるのと同様の可用性および保守性のレベルを提供するが、ブレードベースのシステムの本来的な制限の多数がない、複数のラックに搭載されるFRU(たとえば、サーバ、バックアップ電力モジュールなど)の集中管理のためのシステムおよび方法が開示される。概して、開示されるシステムは、(たとえば、フォームファクタおよび機能性が同様のまたは異なる)対応の複数のFRUを電気的に相互接続するための複数の「仮想スロット」または「フレームアーム」(たとえば、受入れ構造、筐体、コネクタなど)を含む。たとえば、隣接するフレームアームは、(たとえば、1Uまたはその倍数などの)コンピューティングラックまたはキャビネットの高さもしくは他の寸法に沿って適切に離間されてもよく、摺動レールまたは他の搭載特徴を介してラックの中に挿入されるFRUがそれぞれのフレームアームに自動的に相互接続するように動作可能であり得るように、摺動レールおよび/または他の搭載特徴と好都合に整列されてもよい。
【0044】
開示されるシステムは、FRU存在検出(すなわち、ラック内のわかっている固定された場所にある受入れベイのうち1つの中のFRUの検出)、(フレームセンター中で実現されるおよび/またはフレームセンターと通信する「フレームマネージャ」を介した起動、ホットスワッピング、電力および冷却モニタなどと関連した)FRU OOB管理などを可能にする態様で「固定された相互接続トポロジー」によって仮想スロットの各々に電気的に相互接続可能な、「フレームセンター」(たとえば、「フレーム管理モジュール」、「集中管理コントローラ」、「集中管理モジュール」、「集中コンピューティングデバイス」など)も含んでもよい。(フレームアーム、フレームセンター、および固定された相互接続トポロジーを含む)システムは、ラックを構築することの一部としてラックもしくはキャビネットの中に組入れられてもよく、または、既存のラック(すなわち、システムのための特定的に特定の目的に応じるように立てられたのではない既存のラック)に後付けされるかもしくは他のやり方で統合されてもよい。すなわち、ラック/キャビネットおよびFRUは、システムとは独立したスタンドアローン製品であってもよい。システム/フレームとラックまたはキャビネットとの組合せは、まとめて「セットアップ」を形成することがある。
【0045】
本明細書中で用いるように、「固定された相互接続トポロジー」という用語は、フレームセンターを複数のフレームアームの各々に固定して接続する複数の通信経路/線/ケー
ブル(たとえば、FRUの存在および固定された場所の検出、OOB管理などに必要なもの)を言外に意味する。複数の通信線は複数のI2Cケーブルを含んでもよく、その各々
はフレームセンターとフレームアームのそれぞれ1つとの間に電気的に相互接続される。複数の通信線は、複数のイーサネット(登録商標)ケーブルも含んでもよく、その各々はフレームセンターとフレームアームのそれぞれ1つとの間に電気的に相互接続される。固定された相互接続トポロジーは、1つ以上のPDUの各々を、複数のフレームアームの各々に、および/または複数の設置されたFRUの各々に直接に、固定して相互接続する複数の電力経路/線/ケーブルも含んでもよい。通信および電力経路または線の各々は2つの終点を含み、第1の終点(たとえば、終点「A」)はフレームセンターまたはPDUの特定のポートに接続され、第2の終点(たとえば、終点「B」)は特定のフレームアームに接続される(たとえば、フレームアームがフレーム内のオフセットUにある場合)。
【0046】
ここで
図1を参照すると、ラック型FRU(たとえば、ラック搭載サーバ、バックアップ電力モジュールなど)が、ブレード型サーバがブレードエンクロージャまたはシャーシ内で管理されるのと同様の態様で、しかしブレード型システムの本来的限定の多数がほぼない態様で、管理されるのを可能にするコンピューティングフレームまたはシステム100の概略側面図が開示される。フレーム100は、積層されたもしくは重なり合う態様で、ラック搭載サーバ、(各々が1つ以上のブレードサーバを保持する)ブレードエンクロージャなどの1つ以上の種類および/もしくはフォームファクタのそれぞれ複数のFRU112、ならびに/または他の電子デバイスを受けるようにサイズ決めされる(
図1には示されない)複数のベイもしくは受入れ場所を有する任意の適切なラックもしくはキャビネット104内に固着されるか、またはそれ以外のやり方で実現されてもよい。ラック104は、フレーム100を実現すべき特定の環境に基づいて、任意の適切な数の柱または鉛直方向支持部材またはレール108(たとえば、2本、4本など)を含んでもよい。柱108には、FRU112がラック104の中に選択的に挿入されかつラックに固着されるのを可能にする一連の摺動レール、レールアセンブリ、または他の構造(図示せず)が関連付けられてもよい。柱108は、床または他の隣接する建物構造に適切に固着されてフレーム100が倒れかかるのを制限してもよい。ラック104に関する他の詳細(たとえば、パネル、締結具など)、FRU112がラック104の中にまたはラック104からどのように挿入されるおよび取外されるかなどは、明瞭性および/または簡潔性のために
図1に関連してさらに論じない。
【0047】
フレーム100は、複数のフレームアーム116(たとえば、仮想スロット、受入れ構造など)を含み、その各々は(たとえば、より詳細に以下に論じるように、それぞれの対応のコネクタ128,132を介して)複数のFRU112の対応の1つに電気的にインターフェイスするように構成される。フレーム100は、フレームマネージャ168(たとえば、ソフトウェア、論理)を実現する、または(たとえば、フレームマネージャ168が別のデバイス上で実現される場合は)フレームアーム116からFRU挿入/取外し警告を受信しかつFRU112のOOB管理を行なうためのフレームマネージャ168の方向に向けて他のやり方で働くフレームセンター120(たとえば、別個の専用コンピューティングデバイス)も含む。フレームマネージャ168がフレームセンター120内に実現されるものとして図示される一方で、いくつかの配置は、フレームマネージャの168の一部またはすべてがフレームセンター120とは別個の、しかしフレームセンター120と通信するデバイス(たとえば、設置されたFRU112、フレームセンター120およびFRU112とは別個のデバイスなど)上で実現されてもよい。
【0048】
通信線または経路(たとえば、有線または無線)の固定された相互接続トポロジー124(たとえば、ハーネス)は、フレームセンター120をフレームアーム116の各々に直接に相互接続する。先に論じたように、複数の通信経路は、複数のI2C経路(たとえ
ばケーブル)を含んでもよく、その各々は、フレームセンター120とフレームアーム1
16のそれぞれ1つとの間に電気的に相互接続される。各々のI2Cケーブルは、それぞ
れのフレームアーム116からフレームセンター120への、FRU存在検出に関する警告、(たとえば、ユーザがそれぞれのフレームアーム116上のボタンを押下することを介して開始される)特定の受入れベイからFRU112を取外す要求などの送信を容易にする。フレームセンター120は、I2Cケーブルを利用して、それぞれのフレームアー
ム116のメモリを読出して、フレーム内100のフレームアーム116の固定された場所を示すデータ(およびしたがって、インターフェイスされるFRU112)を取得して、その後(以下により詳細に論じる)インターフェイスされるFRU112のOOB管理を行なうことの一部として、固定された場所データを利用することもできる。
【0049】
固定された相互接続トポロジー124の複数の通信経路は、各々がフレームセンター120とフレームアーム116のそれぞれ1つとの間に電気的に相互接続され、かつフレーム100および/またはラック104内でまとめてローカルエリアネットワーク(LAN)を作り出す複数のネットワーク(たとえば、イーサネット(登録商標))経路(たとえばケーブル)も含んでもよい。各々のネットワークケーブルは、そのそれぞれのフレームアーム116を本質的に「通過」して、(たとえば、FRU112と、フレーム100および/またはラック104の外部のサーバ、プロセス、デバイスなどとの間のネットワーク(たとえばインターネット、WAN、LAN)通信を可能にすることに加えて)フレームセンター120とFRU112のOOB管理を行なう際に用いるためのインターフェイスされるFRU112のOOBサービスプロセッサ164(たとえば、ILOM)との間の実質的に直接の通信を容易にしてもよい。この点において、フレームセンター120は、I2Cケーブルを利用して、(たとえば、フレームアーム116のメモリを読出すこと
を介して)FRU挿入/取外し警告を受信しかつ特定のフレームアーム116および対応のFRU112のフレーム100内の1つ以上の特定の固定された場所を識別してもよく、ネットワークケーブルを利用して、(たとえば、OOBサービスプロセッサ164および/またはFRU112の他の管理エンティティと通信することを介して)FRU112のうち1つ以上のOOB管理を行なってもよい。
【0050】
たとえば、各々のケーブル/線は、「線終点(A):管理サーバ(X):ポート(N)<->線終点(B):受入れ構造(U)」の形態であってもよい。固定された相互接続トポロジー124は、1つ以上のPDU126の各々を、複数のフレームアーム116の各々に(これにより、FRU112のコネクタ132がそのそれぞれのフレームアーム116の対応のコネクタ128にインターフェイスすると、FRU112は電力を受信し得る)、またはいくつかの配置では、FRU112の各々上のポートに直接に、固定して相互接続する複数の電力経路/線/ケーブルも含んでもよい。いずれにしても、固定された相互接続トポロジー124は、FRU112が、それがどの管理サービス文脈の一部であったとしても実質的にシームレスに加わることができる「仮想」バックプレーンまたはミッドプレーンの少なくとも一部を本質的に形成してもよい(この場合、フレームマネージャ168および設置されたFRU112のOOBサービスプロセッサ164上でUMSが走る)。
【0051】
フレームアーム116、フレームセンター120、FRU112、およびそれらの間の相互作用をより詳細に論じる前に、AC入力電力源(たとえば1つ以上の商用電源)およびDC入力電力源(たとえば、電池群、AC-DC変換器、他のDC電源など)の一方または両方を受け、次に第1および第2のDC電圧(たとえば-48V)をそれぞれの第1および第2のDC配電ユニット(PDU)に与えて、二重/冗長DC電力をコンピューティングラック内に搭載されるFRUに分配するためのシステム500を示す
図2をここで参照する。システム100と関連してシステム500を論じるが、システム100を組入れないラック内に搭載されるFRUに電力を与えるのにシステム500を用いてもよいことを理解すべきである。
【0052】
一般的に、現在の電気通信システムは、システムの機器(たとえば、ラックに搭載されるFRU)に電力を与えるためのAC電力源(たとえば商用の電気)またはDC電力源(たとえば、電池群)のいずれかを受付けることができることが要件とされる。この点において、電気通信システムはしばしば、ACおよびDC入力電力源をそれぞれ受けかつ電圧をFRUまたはシステムの他の機器に分配するための異なる組の機器(たとえば、電力変換器、整流器、PDU、電力ケーブルなど)をしばしば有する。たとえば、特定のコンピューティングラックがAC電源を受ける場合、ラックは、AC電源を受付けかつ最終的に(たとえば1つ以上のPDUを介して)電圧を複数のFRUの各々に分配するように設計される第1の特定の組の機器を有する。しかしながら、同じコンピューティングラックが1つ以上のDC電源を受ける場合、ラックは、1つ以上のDC電源を受付けかつ(たとえば、1つ以上のPDUを介して)1つ以上のDC電源を複数のFRUの各々に分配するように設計される別個の第2の特定の組の機器を有する。ACおよびDC電力源のために別個の組の機器を維持する結果、製造者にとって試験および動作確認(validation)のコストが増大し、製造者および最終顧客にとっての運用コストが増大し、両方の組の機器のための予備部品のコストが増大してしまう。
【0053】
この点において、本明細書中に開示されるシステム500は、入力電力源がACおよび/またはDCであるかに係わらず、入力ACおよび/またはDC電力源を受付けかつ少なくとも1つのDC電圧をコンピューティングラック内に搭載される複数のFRUの各々(たとえば、
図1のFRU112、異なるコンピューティングラックのFRUなど)に分配するように設計される単一の組の機器を含む。システム500は単一の組の機器しか含まないので、現在の電池通信システムに関連するさまざまな種類のコスト(たとえば、試験、動作、動作確認、予備部品)の数多くの低減を実現し得る。たとえば、ネットワーク機器構築システム(NEBS)確認試験にはしばしば、初期試験のためだけに100,000ドルを上回るコストが、その後の試験には30,000ドルまでのコストがかかるため、ACおよび/またはDC電力源を単一の組の機器とともに利用できることによるコスト削減が大きくなり得る。
【0054】
図2に示されるように、システムは概して、AC-DC変換器または整流器504、少なくとも第1および第2のDC PDU508,512(たとえば、ラックに搭載されたPDU、スマートまたはインテリジェントPDUなど)、ならびに整流器504と第1および第2のDC PDU508,512との間に電気的に接続される電気バイパス機構516を含む。バイパス機構516は、(たとえば整流器504を介して)AC電力源からおよび/または以下に論じるようにDC電力源からDC電圧を第1および第2のDC PDU508,512に伝達するように構成される。換言すると、整流器504およびバイパス機構516はまとめて、電力変換装置に入力される電源が1つ以上のAC電力源、1つ以上のDC電力源、またはACおよびDC両方の電力源を含むかに係わらず、DC電圧を第1および第2のDC PDU508,512の各々に伝達するように構成される「電力変換装置」と考えられてもよい。
【0055】
整流器504は概して、1つ以上の商用入力給電(たとえば、20A、200-240V、単相または多相など)などの1つ以上のAC電力源または電源との電気的接続のための1つ以上の(たとえば複数の)入力ノード520(たとえば、ポート、コンタクト、パッド)と、DC電圧をバイパス機構516に渡すための電気的接続のための少なくとも1つの出力ノード524(たとえば、ポート、コンタクト、パッド)と、AC電力源からのAC電力をDC電圧(たとえば-48V)に変換するように構成される回路構成528(たとえば、1つ以上の変圧器、ダイオード、抵抗器などの任意の適切な配置)とを含んでもよい。第1および第2のDC PDU508,512の各々は、バイパス機構516への電気的接続のための少なくとも1つのそれぞれの入力ノード532,536(たとえば
、ポート、コンタクトなど)と、フレームアーム116への(たとえばフレームアーム116のコネクタ128への)またはFRU112もしくは他のラックに搭載される機器への直接の電気的接続のための複数の出力ノード540,544(たとえば、コンセント)と、DC電圧をバイパス機構516から受けかつDC電力を出力ノード540,544を介してFRU112(または他のラックに搭載される機器)に分配するように動作可能な任意の適切な回路構成546,550とを含んでもよい。FRU112の各々に冗長またはバックアップ電力(たとえば冗長電源(RPS))を与えるために、電力ケーブル/コードのそれぞれの組5541,5542,5543,5544などを、第1および第2のDC
PDU508,512のそれぞれの出力ノード540,544とフレームアーム116、FRU112などの各々との間に電気的に接続してもよい。
【0056】
たとえば、電力ケーブルの第1の組5541の第1の端はそれぞれ第1および第2のD
C PDU508,512の第1の出力ノード540,544にプラグ差込みされるかまたは他のやり方で電気的に接続されてもよい一方で、電力ケーブルの第1の組5541の
第2の端は、両者とも同じフレームアーム116、同じFRU112などに電気的に接続されてもよい。第1および第2のDC PDU508,512の各々は、その定格最大負荷よりも低いある割合まで負荷をかけられてその回路ブレーカが上がるのを回避してもよい。1つの配置では、第1および第2のDC PDU508,512は、各々約50%ずつFRU112の負荷を分担してもよいが、第1および第2のDC PDU508,512の各々にかけられる負荷は、その定格最大負荷の50%未満である。このように、第1および第2のDC PDU508,512の一方が電力を喪失して第1および第2のDC
PDU508,512の他方が負荷の100%をサポートしなければならなくなったとしても、残余のPDUにかかる負荷は依然としてその定格最大負荷より低い。
【0057】
継続して
図2を参照して、バイパス機構516は、整流器の出力ノード524への(たとえば、トレース、線、ケーブルを介した)電気的接続のための少なくとも1つの入力ノード558(たとえば、コンタクト、ジャンクション)と、第1および第2のDC PDU508,512の入力ノード532,536へのそれぞれの電気的接続のための少なくとも第1および第2の出力ノード562,566(たとえばコンタクト、パッド)と、入力ノード558を第1の出力ノード562に電気的に接続する第1の導電経路570(たとえば、トレース、線、ケーブル)と、入力ノード558と第2の出力ノード566との間の「中断可能に電気的に接続可能な」第2の導電経路574(たとえば、トレース、線、ケーブル)とを含んでもよい。第2の導電経路574は、入力ノード558から第2の出力ノード566に延在して示されるが、第2の導電経路574は、本開示の精神から逸脱することなく、他の実施形態では、第1の導電経路570のある部分から(たとえば、単なる一例として、入力ノード558と第1の出力ノード562との間の第1の導電経路570の中間点から)第2の出力ノード566に延在してもよいことを理解すべきである。
【0058】
この開示の目的のため、「中断可能に電気的に接続可能」とは、以下に論じる理由のために入力ノード558と第2の出力ノード566との間の電流の流れを選択的に中断するまたは停止することができることを意味する。1つの配置では、第2の導電経路574はバイパス機構516から取外し可能であってもよい。たとえば、第2の導電経路574は、入力ノード558と第2の出力ノード566との間の電流の流れを中断するように取外され得る電気ジャンパの形態であってもよい。別の配置では、入力ノード558と第2の出力ノード566との間の電流の流れを選択的に中断するまたは許さないように作動可能または操作可能な任意の適切なスイッチまたはボタン(たとえば、図示せず)を第2の導電経路574に沿って配設してもよい。他の配置も可能であり、本開示の範囲内に包含される。
【0059】
システム500は、入力電力源配置に係わらず、入力電力源の少なくとも3つの異なる配置に電気的に相互接続されて、依然としてDC出力電圧を与えてもよい。(明瞭性のために第1および第2のDC PDU508,512を省略した)
図3aをここで参照すると、システム500の1つの構成が示され、これによると、入力電力源は、整流器504の複数の入力ノード520にそれぞれ電気的に接続される複数のACまたは商用入力給電578である。回路構成528が商用入力給電578をDC電圧に整流した後、DC電圧は、整流器504の出力ノード524を通ってバイパス機構516の入力ノード558に通される。DC電圧は次に、第1および第2の導電経路570,574に沿って第1および第2の出力ノード562,566を通って第1および第2のDC PDU508,512に送られて、コンピューティングラックまたはキャビネットのFRUに分配される。第2の導電経路574の一方端が入力ノード558に接続されて示されるが、他の配置は、端が第1の導電経路570のいずれかの部分に接続されてもよいことを企図する。
【0060】
ここで
図3bを参照すると別の構成が示され、これによると、入力電力源は、第1および第2の導電線590,594(たとえば、ケーブル、コードなど)を介してバイパス機構516の第1および第2の出力ノード562,566にそれぞれ電気的に相互接続されて第1および第2のDC PDU508,512にそれぞれDC電圧を供給する第1および第2のDC電源582,586(たとえば、各々が-40Vから-60Vを供給する)である。この構成では、AC入力電力源は存在せず、入力ノード558と第2の出力ノード566との間のいずれの電流の流れも中断される。
【0061】
1つの配置では、(たとえば、取外し可能ジャンパの場合)第2の導電経路574を取外してもよく、第1および第2の導電線590,594はそれぞれ、(たとえば、プラグ、配線による接続などの)任意の適切な態様で、(たとえば
図3bに示されるような)バイパス機構516の第1および第2の出力ノード562,566に直接に接続されてもよい。別の配置では、第2の導電経路574はバイパス機構516内に留まってもよいが、第2の導電経路574上に配設されるスイッチなど(図示せず)が、第2の導電経路574に沿った電流の流れを中断するようにフリップまたは操作されてもよい。この配置では、第2の導電経路594は、スイッチと第2の出力ノード566との間のどこかで第2の出力ノード566にまたは第2の導電経路574に接続されてもよい一方で、第1の導電線590は、第1の出力ノード562にまたは第1の導電経路570に(または入力ノード558にすら)接続されてもよい。第1および/または第2の導電線590,594がそれぞれ第1および/または第2の導電経路570,574に接続される場合、第1の導電経路と線570,590との間および第2の導電経路と線575,594との間のそれぞれのジャンクションは、ある場合、第1および第2の出力ノード562,566と考えられてもよい。この構成ではAC入力電力源が存在しないので、いくつかの実施形態では(たとえば、AC入力電力源を全く利用しないであろうことが企図される文脈では)、整流器504を省略してもよい。1つの変形例では、加えて、(たとえば、第1の導電経路574を取外す、第1の導電経路574に沿って配設されるスイッチを操作することなどを介して)第1の導電経路570を適切に中断してもよい。
【0062】
図3cは、統合された無停電電源(UPS)入力を表わすシステム500の別の構成を示す。この構成では、入力ノード558と第2の出力ノード566との間の電流の流れは、(たとえば、第2の導電経路574を取外すこと、第2の導電経路574上のボタンまたはスイッチを作動させることなどを介して)、
図10bに関連して以上で論じたように再び中断される。しかしながら、入力電力源はここでは、AC入力電力源とDC入力電力源との両方を含む。たとえば、1つ以上の商用入力給電578は、整流器504の入力ノード520にそれぞれ電気的に接続されて、出力ノード524、入力ノード558、第1の導電経路570、および第1の出力ノード562を介して、DC電圧を第1のDC PDU508に供給してもよい。また、DC電源598(たとえば、第1および第2のDC
電源582,586の一方)は、導電線599(たとえば、第1および第2の導電線590,594のうち一方)を介して第2の出力ノード566に(またはスイッチ(図示せず)と第2の出力ノード566との間の第2の導電経路574の一部に)電気的に接続されてDC電圧を第2のDC PDU512に供給してもよい。
【0063】
整流器504、バイパス機構516、ならびに第1および第2のDC PDU508,512は、別個の構成要素として
図2-
図3cに示されるが、さまざまな構成要素のうち1つ以上が構成要素の他のものに統合されてもよい。たとえば、整流器504およびバイパス機構516(たとえば、電力変換装置)は両者とも、単一の集積回路および/または共通の筐体中に実現されてもよい。別の例として、バイパス機構516または整流器504の1つ以上の特徴を第1および/または第2のDC PDU508,512中に実現してもよい。この点において、
図2-
図3cに示される図は、システム500の幅を必ず限定するというよりはむしろ、システム500のさまざまな機能性を示すように提示されているに過ぎない。
図1に戻って、各々のフレームアーム116は一般的に、1つ以上の異なる種類のFRU112に電気的にインターフェイスして、FRU112がPDU126から電力を引出しかつフレームセンター120がFRU112のOOB管理を行なえるようにすることができる1つ以上の部品または構成要素の任意の適切な配置を言外に意味する。概して、各々のフレームアーム116は、他のフレームアーム116に対するフレーム100内のフレームアーム116の特定の固定されたまたは物理的場所を示すデータ141(たとえば、1つ以上のIDまたはアドレス)を記憶するメモリ136を含んでもよい。各々のフレームアーム116は、(フレームアーム116に関連付けられる)ラック104のそれぞれの受入れベイの中へのFRU112の挿入の際にそれぞれのFRU112の対応のコネクタ132に接合して、FRU112がPDU126から電力を引出しかつフレームマネージャ168が固定されたインターコネクタトポロジー124およびそれぞれのコネクタ128,132を介してFRU112のOOBサービスプロセッサ164と通信できるようにするように構成されるコネクタ128も有してもよい。
【0064】
図4は、対応のFRU112にインターフェイスしようとしている、フレームアーム116のうち1つのより詳細な概略図を提示する。フレームアーム116は、コネクタ128およびプリント回路基板(PCB)122などの回路基板を固着し得る任意の適切な筐体118を含んでもよい。筐体118は、たとえば、(たとえば、ラック104の後方部分に隣接する)ラック104の受入れベイのうち1つに隣接するラック104のフレームワークに搭載されてもよく、これにより、FRU112が受入れベイに挿入されると、FRU112のコネクタ132(たとえば、ブラインド接合コネクタ)は対応のフレームアーム116コネクタ128(たとえば、対応のブラインド接合コネクタ)に電気的にインターフェイスしてもよい(たとえば、コネクタ128,132の対応のピン/コンタクトが接触し得る、または他のやり方で電気的にインターフェイスし得る)。PCB122は、フレームアーム116の場所データ141を記憶するメモリ136を含む回路構成の任意の適切な配置を有してもよい(たとえば、この考察において後に論じるように、場所データは「ワーカ」プログラマブル読出専用(PROM)画像140内に含まれてもよい)。
【0065】
I2Cデータ線20(たとえば、固定された相互接続トポロジー124の一部であるケ
ーブル、コード、経路など、図示せず)は、一方端でPCB122に(たとえば、PCB122のI2Cデータバスに、図示せず)、かつ対向端で(以下により詳細に論じる)フ
レームセンター120に電気的に接続されて、フレームアーム116が(たとえば、FRU存在検出、FRU112を受入れベイおよびしたがってOOB管理ネットワークから取外す要求などに関して)フレームセンター120に警告を送れるようにし、かつ(たとえば、対応の警告を受信すると)フレームセンター120が場所データ141をメモリ136から読出して、読出した場所情報に基づいてFRU112についての構成情報を判断で
きるようにしてもよい。PCB122は、以下に論じる理由によりシリアルデータとI2
Cデータとの間を変換するように動作可能な(たとえば、PCB122のI2Cデータバ
スに電気的に接続される)任意の適切な論理130、フレームアーム116の1つ以上の動作状態もしくはステータスを概して示す1つ以上のLED180(または、他の種類のインジケータ)、および/または、操作される(たとえば押下される)と、フレームアーム116からフレームセンター120へ信号または他の通信(たとえば、フレームアーム116およびしたがってフレーム100の管理ネットワークからFRU112を取外す要求)を生成および送信させるように動作可能な1つ以上のボタン182なども含んでもよい。たとえば、LED180によって示される特定のフレームアーム116の動作状態は、フレームアーム116にインターフェイスしているFRU112が存在しない初期状態からずっと、1つ以上のFRU112がインターフェイスしておりかつ活性である(たとえば、フレーム100のすべての手動でのサービス提供が完全である)最終状態までの範囲にわたってもよい。LED180は、初期状態から最終状態への適当な遷移および付加的な具体的な回復動作を要件とし得るエラー状態も示してもよい。
【0066】
フレームアーム116は、フレームセンター120からコネクタ128へのネットワーク(たとえば、イーサネット(登録商標))ケーブル24、ならびに第1および第2のDC PDU(たとえば、
図2の第1および第2のDC PDU508,512)からコネクタ128への第1および第2の電力ケーブル28,32(たとえば、
図2の組554
1
-554
4のうち1つ)などの1つ以上の電力ケーブルの「通過」も容易にする。換言す
ると、ネットワークケーブル24ならびに第1および第2の電力ケーブル28,32は必ずしもPCB122と通信または相互作用する必要はなく、そのためコネクタ128,132にインターフェイスすると、FRU112に実質的に直接接続されていてもよい。
【0067】
FRU112(
図4には、FRU112の後方部分が示される)に関して、コネクタ132は、ブラケット、リンクなどの任意の適切な配置134(配置134の1つの代表例は
図14-
図20に関連して後で論じる)を介して(たとえば直接にまたは間接に)、FRU112に動かないように(たとえば固く)固着されてもよい。FRU112のネットワーク(たとえばイーサネット(登録商標))ポート36は、ネットワークケーブル40によってコネクタ132に電気的に接続されてもよく、FRU112の第1および/または第2の電力ポート44,48はそれぞれの電力ケーブル52,56によってコネクタ132に電気的に接続されてもよい。さらに、FRU112のシリアル管理ポート60はシリアルデータ線64によってコネクタ132に電気的に接続されてもよい。この点において、コネクタ128,132のそれぞれのピンおよび/またはコンタクト(図示せず)にインターフェイスすることは、自動的に、FRU112が電力ケーブル28,52および/または電力ケーブル32,56を介してPDU126から電力を引出せるようにし、かつネットワークケーブル24,40を介したフレームマネージャ168(および/またはフレームセンター120)とFRU112の(
図1に示される)OOBサービスプロセッサ(たとえばILOM)164との間のネットワーク通信(ならびに、FRU112とフレーム100およびラック104の外部のデバイス/プロセスとの間のネットワーク通信)を自動的に可能にする。
【0068】
また、コネクタ128,132にインターフェイスすると、シリアルデータ線64を介してシリアル管理ポート10とPCB122との間にシリアルデータ接続が確立される。この点において、(シリアル管理ポート60およびシリアルデータ線64を介して)PCB122のメモリ136から(たとえば、場所データ141、役割情報などの)情報を読出すFRU112のOOBサービスプロセッサ164からの要求は、要求に応える際に用いるように、論理130によってI2Cデータに変換されてもよい。要求された情報は次
に、FRU112のOOBサービスプロセッサ164に送り返されるおよび/またはこれによって受信される前に、論理130によってシリアルデータに戻されてもよい。複数の
フレームアーム116の各々が前述のフレームアーム116と実質的に同様であってもよく、それらの固定された場所データ141などに関してのみ異なってもよい(すなわち、各々のフレームアームはフレーム100内で異なる具体的な固定された場所を有する)など、を理解すべきである。しかしながら、そのようなFRU112がフレームアーム116のうち1つのコネクタ128に接合可能なコネクタ132を含み、以上で論じたように、コネクタ132がFRU112のネットワークポート、シリアル管理ポート、および電力ポートに電気的に接続される限りは、フレームアーム116にインターフェイスするFRU112の各々は必ずしも、フォームファクタ、機能などの観点で同じである必要はない。
【0069】
ここで
図5を参照して、フレームセンター120のより詳細な概略図が提示される。以上で論じたように、フレームセンター120は、ブレードシャーシ内でブレードがどのように管理されるかと同様の、しかし(すべてのブレードが共通のフォームファクタ、共通の機能性などを有する必要性などの)ブレードによって本来的に提示される限定の多くがない態様で、共通のコンピューティングラック104内に搭載される複数の異なるFRU112であり得るものの、フレームマネージャ168によるOOB管理を容易にするスタンドアローンの別個の専用コンピューティングデバイスであってもよい。この点において、フレームセンター120は一般的に、フレームマネージャ168に関連して働いてFRU112のOOB管理を行なうように設計される、(たとえば、図示しないプロセッサ、基板上のメモリなどを含む)管理コントローラまたはサービスプロセッサモジュール160を含む筐体121を含む。フレームセンター120は、複数のフレームアーム116の各々への電気的接続のための複数のインターフェイス123と、FRU挿入/取外し検出、OOB管理などで用いるための固定された相互接続トポロジー124を通るPDU126と、も含む。
【0070】
たとえば、インターフェイス123は、1つ以上のバス伸長器(expander)上に配設される複数の汎用入力/出力(GPIO)ピンなどの複数のI
2Cインターフェイス127
を含んでもよい。I
2Cインターフェイス127の各々は、相互接続トポロジー124の
それぞれのI
2Cデータ線20を通してそれぞれのフレームアーム116のPCB122
に電気的に相互接続可能である(
図2を参照)。I
2Cインターフェイス127は、I
2Cインターフェイス127をサービスプロセッサ160に電気的に接続するI
2Cバス(図
示せず)の一部を形成するか、または他のやり方でI
2Cバスに電気的に相互接続されて
もよい。インターフェイス123は、任意の適切な態様でサービスプロセッサ160に電気的に接続されるネットワークスイッチの複数のイーサネット(登録商標)ポートなどの複数のネットワークインターフェイス129も含んでもよい。各々のネットワークインターフェイス129は、相互接続トポロジー124のそれぞれのネットワーク線24を通してそれぞれのフレームアーム116のコネクタ128に電気的に相互接続可能である(
図4を参照)。
【0071】
フレームセンター120は、フレーム100内のフレームセンター120の固定された場所データ141(すなわち、フレーム100内のフレームアーム116に対するフレームセンター120の場所)と固定された相互接続トポロジー情報145との両者を記憶するメモリ144も含む(または少なくともメモリ144へのアクセスを有する)。概して、トポロジー情報145は、フレームアーム116のうち各々の固定された場所データ141、フレームアーム116のうち各々のIPアドレス、I2Cインターフェイス127
のどれがフレームアーム116のうちどれに電気的に接続されることになっているか(たとえば、各々のフレームアーム116はそのそれぞれの固定された場所データによって識別され得る)、ネットワークインターフェイス129のどれがフレームアーム116のどれに電気的に接続されることになっているかなどを含む、フレーム100の予測される全体的なトポロジーの定義を含む。トポロジー情報145は、さまざまなフレームアーム1
16およびフレームアーム116にそれぞれインターフェイスされるFRU112についてのコンフィギュレーション記録も含む。たとえば、コンフィギュレーション記録は、フレームアーム116の特定のものにそれぞれインターフェイスされ得るFRU112の種類、特定のFRU112の電力および冷却要件などの情報を含んでもよい。固定された場所データ141およびトポロジー情報145はそれぞれ、この開示で後に論じられるように、ワーカおよびマネージャPROM画像140,148内に記憶されてもよい。
【0072】
1つの配置では、フレームセンター120は、I2Cインターフェイス127に(たと
えばI2Cデータバスに)電気的に相互接続され、かつFRU112のうち1つ以上の1
つ以上の状態またはステータス(たとえば、障害、取外し要求など)に基づいて活性化(たとえば、オン、点滅など)するように構成される1つ以上のLED175などの複数のインジケータ175も含んでもよい。いずれにせよ、ユーザは、単に情報145に対する変更を実現する(たとえば、フレームセンター120と通信する任意の適切なユーザインターフェイスを介して、フレームセンター120のインターフェイス123のうち異なるものに特定のフレームアーム116を関連付ける)ことによって、フレーム100の全体的なトポロジーを柔軟にカスタマイズする(すなわち「仮想バックプレーン」を修正する)、および/または固定された相互接続トポロジー124を柔軟にカスタマイズする(たとえば、ネットワークインターフェイス127の1つから特定のネットワーク線24の一方端を取外して、これをネットワークインターフェイス127の異なるものにプラグ挿入する)ことができる。フレームの全体的なトポロジーを柔軟にカスタマイズできることは、固定される/静的であり、かつ一般的に修正ができないブレードエンクロージャのバックプレーンとは対照的である。
【0073】
別の配置では、フレームセンター120のサービスプロセッサ160は、固定された相互接続トポロジー124を介したフレームセンター120とフレームアーム116との間のさまざまな接続が、フレームセンター120のメモリ144中のトポロジー情報145に記憶される予測されるトポロジー定義に一致するか否かを検証することができてもよい。たとえば、サービスプロセッサ160は、特定のI
2C線20の第1および第2の端が
それぞれトポロジー情報145中に特定される特定のI
2Cインターフェイス127およ
びフレームアーム116にそれぞれ電気的に接続されるか否かを確認することができてもよい。
図1、
図4、および
図5を参照して、フレームセンター120のサービスプロセッサ160は、まず、メモリ144中のトポロジー情報145を読出して、フレームセンター120、フレームアーム116、および固定された相互接続トポロジー124についてのトポロジー定義を取得してもよい。たとえば、トポロジー定義は、フレームセンター120の第1のI
2Cインターフェイス127が第1のI
2C線20によって(そのそれぞれのIDまたは場所情報141によって識別されるような)第1のフレームアーム116に電気的に接続されることになっており、フレームセンター120の第2のI
2Cインター
フェイス127が第2のI
2C線20によって第2のフレームアーム116に電気的に接
続されることになっているなど、と特定することができる。トポロジー定義は、さまざまなネットワーク線24ならびに/または固定された相互接続トポロジー124の他の電力および通信チャネルについての同様の情報を特定することができる。
【0074】
サービスプロセッサ160は次に、読出したトポロジーに従って、固定された相互接続トポロジー124の複数の通信線(たとえば、さまざまなI2Cおよびネットワーク線2
0,24)の各々が、フレームセンター120と複数のフレームアーム116のうち1つとの間に電気的に相互接続されているか否かを確定してもよい。1つの実施形態では、サービスプロセッサ160は、(たとえば、フレームアーム116のIPアドレスなどを用いて)複数の通信線上で複数の信号を送ってもよく、次に、読出した物理的トポロジー中の複数の通信線のうち1つにそれぞれ関連付けられる複数のフレームアーム116の1つによる複数の信号のうち各々の受信を任意の適切な態様で検証してもよい。換言すると、
サービスプロセッサ160は、フレームアーム116「♯3」に電気的に接続されることになっている特定のI2C線20上で信号を送ってもよく、次にフレームアーム116♯
3による信号の受信を検証してもよい。同様のプロセスをさまざまな他のI2Cおよびネ
ットワーク線20,24の各々について行なってもよい。
【0075】
一例として、フレームアーム116がラック104内で特定の向きに配置されていると仮定する。たとえば、
図1は、フレームアーム116が一般的にどのようにラック104の頂部と底部との間に鉛直に積層された態様で配置され得るかを示す(たとえば、各々のフレームアーム116は、それぞれラック104の頂部または底部からの距離の関数としてなど、ラック104内の特定の順序で物理的に維持される)。この点において、サービスプロセッサ160は順次、ラック104中のフレームアーム116の配置に一致する特定の順序で特定のフレームアーム116に電気的に接続されることが予測される各々それぞれの通信線上で各々の信号を送ってもよい。次に、フレーム100の正確な配線を迅速に検証するために、特定の順序での信号の順次の受信を確認してもよい。
【0076】
たとえば、各々の順次の信号は、各々それぞれのフレームアーム116上のインジケータ(たとえば、LED180)を活性化するように構成されてもよい。この点において、フレーム100の適当な配線は、ラック104の頂部から底部に向けて(その逆も然り)LED180の「視覚的歩行」をユーザが観察することによって検証されてもよい。実際の電気的接続と予測される電気的接続との間のいずれの配線誤りも、フレームアーム116のLED180の順次歩行または活性化における飛びまたは不正確さを通して識別することができる。別の例として、サービスプロセッサ160は、(
図5の)トポロジー情報145を読出して、(たとえば、ラック104の頂部から底部に向けて)特定の順序でフレームアーム116に電気的に接続されることが予測されるI
2C線20の特定の順序を
判断し、特定の順序のI
2C線20を介してフレームアーム116のメモリ中の場所デー
タ141を読出し、次に、読出した場所データ141がI
2C線20の各々に関連付けら
れるトポロジー情報145中の場所データに一致することを検証するように構成されてもよい。1つの配置では、フレームセンター120上の任意の適切なインジケータ175(たとえば、LED177)は、フレームが正しく配線されているか否かに依存して点灯するまたは他のやり方で活性化するように構成されてもよい。配線誤りに応答して、フレームは正しい配線を検証するように評定され、再配線され、かつ再試験されることができる。
【0077】
この点において、フレーム100は、接続される/インターフェイスされるFRU112とフレームセンター120とが(たとえば、オフセットUに関連して)フレーム内のFRU112の物理的場所について合致することができるのに十分な情報を永続的に記憶する。そのような永続的に記憶される情報は、フレームアーム116、フレームセンター120、固定された相互接続トポロジー124、および/または他の適切な場所に常駐してもよい。たとえば、フレームセンター120のメモリ144中のトポロジー情報145は、「線終点(A):管理サーバ(X):ポート(N)<->線終点(B):受入れ構造(U)」の形態の固定された相互接続トポロジー124のすべての線/経路の固定された一覧を含んでもよい。
【0078】
いずれにせよ、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、固定された相互接続トポロジー124およびフレームアーム116を利用して、(たとえば、FRU112の製造者、FRU112のフォームファクタなどに係わらず)フレームアーム116にインターフェイスするFRU112のOOB管理を容易に行なう。すなわち、フレーム100は、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168が、(たとえば製品種類、マザーボードリビジョン(revision)、プロセッサ構成、メモリ構成、PCIルートノードおよび葉ノード構成などに関連して)キャビネット1
04内に設置される数多くの異なる種類のFRU112であり得るもののOOB管理を実質的にシームレスに、しかしブレードシャーシのシステムコントローラが個別のブレードを管理する態様と同様の態様で、行なえるようにする。フレーム100内のFRU112の物理的場所または固定された場所がわかっていれば、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、FRU112へのおよびFRU112同士の間の通信および要求を容易に渡すことができる。管理者は誤作動するFRU112を容易に取換えるかまたは他のやり方で矯正して、高いレベルの使用可能時間、冗長障害アーキテクチャ、および短い平均修復時間などを維持することができる。1つの配置では、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、電力引出しを監視して、フレームアーム116および対応のFRU112の場所を判断することができてもよい。たとえば、FRU112のコネクタ132が特定のフレームアーム116の対応のコネクタ128にインターフェイスすると、サービスプロセッサおよび/またはフレームマネージャ168は、結果的に生じるFRU112による電力の引出しを検出し、これによりフレーム100内のFRU112の固定されたまたは物理的場所を判断するように設計されてもよい。
【0079】
ここで
図6を参照して、フレーム100内のFRU112のOOB管理の文脈でイベントの1つの代表的なシーケンス600を論じる。604で、フレームアーム116に電気的にインターフェイスされるFRU112に関して、フレームセンター120において、フレームアーム116の1つから信号が受信され得る。一例として、FRU112が、そのコネクタ132が(たとえば
図1および
図4のように)フレームアーム116の対応のコネクタ128に相互接続する/インターフェイスするようにフレーム100中に設置されると想定する。コネクタ128,132間のインターフェイスは、フレームアーム116からフレームセンター120のサービスプロセッサ160への信号の送信をトリガする。たとえば、コネクタ128に電気的に接続されるフレームアーム116の適切な回路構成(たとえば、PCB122の回路構成、図示せず)は、(たとえば、
図4の電力ポート44,48および電力線52,56,28,32を介した)FRU112による電力引出しを検出し、次に(たとえば、フレームアーム116とフレームセンター120との間に電気的に接続される割込線上に、フレームアーム116とフレームセンター120との間に電気的に接続されるそれぞれのI
2Cデータ線20上に、など)フレームセンター12
0のサービスプロセッサ160に割込みまたは警告を生成しかつ送ってもよい。別の例として、ユーザがラック104の受入れベイからFRU112を取外してFRU112に対して保守を行なって、FRU112を別のFRU112と置換する(たとえば、FRU112をホットスワップする)などすることを望んでいると想定する。たとえば、ユーザは、フレームアーム116上のボタン182(たとえば、
図4を参照)を押下して、(たとえば、PCB122の任意の適切な論理/回路構成によって、図示せず)フレームセンター120への「取外し要求」信号/警告の生成および送信を生じさせ得る。
【0080】
受信した信号に応答して、フレームセンター120のサービスプロセッサ160は、任意の適切な態様でそこから信号を受信したフレームアーム116のID(たとえばアドレス、コードなど)を確定する608ように進んでもよく、確定されたIDは、フレーム100中の他のフレームアーム116からフレームアーム116を区別する。たとえば、IDは、フレーム100内のフレームアーム116の固定された場所を識別してもよく、他のフレームアーム116に対するフレームアーム116を識別する一意の数字などであってもよい、などである。1つの配置では、サービスプロセッサ160は、これを通して信号を受信した特定のインターフェイス123のIDを、記憶されたトポロジー情報145(
図3を参照)中のインターフェイスIDおよび対応のフレームアームIDの表などの中へのキーとして利用してフレームアームIDを確定してもよい。別の配置では、信号がその上で受信された特定の線/ケーブル(たとえば、I
2Cデータ線20)は、フレームア
ーム116のIDを判断するのに用いるためにサービスプロセッサ160によって読出さ
れ得る任意の適切なID(たとえば、シリアル番号または他の識別データ)を記憶するメモリを含むスマートまたはインテリジェントケーブルであってもよい。たとえば、サービスプロセッサ160は、記憶されたトポロジー情報145中のスマートケーブルIDおよびフレームアームIDの表などへのキーとしてスマートケーブルのIDを利用してフレームアームIDを確定してもよい。
【0081】
確定されたフレームアームIDをキーとして用いると、サービスプロセッサ160は、フレームアーム116に対応する任意の適切なOOB管理記録をフレームセンター120のメモリ144中のトポロジー情報145から取得して612、取得した管理記録を用いてFRU112を管理して614もよい。たとえば、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、取得した記録を利用して、フレームセンター120とフレームアーム116との間に電気的に接続される対応のネットワーク線129上でFRU112のOOBサービスプロセッサ164との接続を確立し、かつFRU112がフレーム100の任意の特定のOOB管理要件(たとえば、最低限の処理要件および/または記憶容量、任意の特定のマザーボードリビジョン番号など、その一部またはすべてはポリシー駆動であってもよい)を満たすかまたは満足させるか否かを判断してもよい。
【0082】
図6に示されるように、管理すること614は、FRU112の1つ以上のプロパティを判断すること616(たとえば、FRU112のOOBサービスプロセッサ164と通信してFRU112の処理速度、記憶容量などを取得すること)、FRU112の1つ以上のプロパティに関連して取得した管理記録を評価すること620(たとえば、FRUが任意の特定された最小処理速度、記憶容量などを満たすか否かを判断すること)、および評価すること620に基づいて行為を行なうこと624を含んでもよい。
【0083】
たとえば、FRU112が1つ以上の最小限の要件を満たしていないと判断すると、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、FRU112がフレーム100の管理サービス文脈に加わるのを許さない(たとえば、およびしたがって、FRU112の主プロセッサが電源投入することすら許さない、またはFRU112が正常に、すなわち、FRU112がフレーム100の一部ではないかのように、進むことしか許さない)ことがある。しかし、FRU112を動作確認すると(たとえば、FRUがいずれの必要な管理要件も満たしていないと判断すると)、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、(たとえば、OOBサービスプロセッサ164を介して)FRU112のマザーボード上の主プロセッサに、FRU112が(以下により十分に論じる)フレーム100の管理サービス文脈の一部として動作するよう進むことができるよう電源投入するように指示してもよい。
【0084】
FRU挿入警告に加えて、フレームセンター120は、障害条件、FRU112を取外す要求などに関連して、フレームアーム116から警告またはメッセージも受信して適切な行為を行なってもよい。たとえば、フレームセンター120のサービスプロセッサ160が(たとえば、FRU112がインターフェイスするフレームアーム116にフレームセンター120を電気的に接続するそれぞれのネットワーク線24上で)FRU112のOOBサービスプロセッサ164から警告または障害状態を示す他のメッセージを受信すると、フレームマネージャ168は、障害を矯正することを試みる、障害のあるFRU112のフレーム100中の場所を示す警告を管理者に送る、FRU112をオフラインにする、などの任意の適切な修復行為を行なってもよい。
【0085】
別の例として、ユーザが、(たとえば、ホットスワップ動作の一部として)FRU112をそのそれぞれのフレームアーム116から切り離すことを望む場合、ユーザは、先に論じたように、フレームアーム116上の特定のボタン182(
図4を参照)を押下して、フレームアーム116からフレームセンターのサービスプロセッサ160へのホットス
ワップ要求の送出を開始させてもよい。ホットスワップ要求を受信すると、サービスプロセッサ160は、対応のFRU112のホットスワップが許されるか否かを判断するように進んでもよい。たとえば、(たとえば、場所データなどのフレームアームIDに従う)さまざまなフレームアーム116および/または対応のFRU112についてのホットスワップポリシー(または他の管理ポリシー)の表がフレームセンター120のメモリ114中のトポロジー情報155中に維持されてもよい。次に、サービスプロセッサ160は、特定のフレームアーム116中に設置されるFRU112のホットスワップが許されるか否かに基づいて、要求されるホットスワップ動作を許すようにまたは許さないように進んでもよい。1つの配置では、フレームアーム116上の特定の色の1つ以上のLED180(たとえば、
図2を参照)は、要求されたホットスワップ動作が許されるか否かに基づいて点灯してもよい。サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168によるアウトオブバンド管理の数多くの他の例が本開示の範囲内で企図され包含される。
【0086】
1つの配置では、フレームセンター120およびフレームアーム116の各々にあるプログラマブル読出専用メモリ(PROM)画像内に記憶される管理記録仕様のフレームワークがサービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168によって提供されかつアクセスされて、フレームアーム116および対応のFRU112の場所を判断し、特定のFRU112に対応する管理ポリシーをアドミニストレーションするなどしてもよい。論じられるように、開示される管理記録仕様は、フレームセンター120にあるメモリ144中に記憶される(かつ設置されたFRU112を管理することの一部としてサービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168によってアクセスされ得る)「マネージャ」PROM画像148と、複数のフレームアーム116のメモリ136およびフレームセンター120のメモリ144内に記憶され、かつサービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168によってアクセスされてOOB管理を行ない、かつ設置されたFRU112によってアクセスされてフレームの役割、物理的場所などを判断し得る複数の「ワーカ」PROM画像140と、内に実現されてもよい。
【0087】
一般的に、フレームアーム116中にFRU112を設置することにより、FRU112のOOBサービスプロセッサ164は、フレームアーム116のワーカPROM画像140中の記録(たとえば、
図2の場所データ141)にアクセスして、まず、FRU112が別の種類のエンクロージャに対してフレーム100中に設置されているか否かを判断する。OOBサービスプロセッサ164がワーカPROM画像140の場所記録を読出すことができると仮定すると、これは次に、フレーム100内のその場所とフレーム内のその役割との両方を規定する情報(たとえば、FRUが単に「ワーカ」FRUとして機能するのか、フレーム100内で何らかの種類の管理的役割を果たすのかなど)を取得してもよい。加えて、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、マネージャPROM画像148から情報(たとえば、トポロジー情報145)を取得して、マネージャPROM画像148に対する更新が新しく設置されたFRU112に対応する記録を含むようにすることに加えて(たとえば、ホットスワップ、ファームウェア更新を伝播することなどに関連して)、さまざまなFRU112の各々をどのように管理するかを理解する。製品およびコンフィギュレーションの変更は一般的に、複数のワーカPROM画像140とは反対にマネージャPROM画像148に対する修正しか要件としないので、開示される管理記録仕様は有利には、異なるフレームコンフィギュレーションにわたってほぼ静的なままであり、管理のオーバーヘッドを低減することができる。
【0088】
図4に戻って、各々のフレームアーム116のメモリ136は、それぞれのフレームアーム116の固定された場所データ141を含有する少なくとも1つの対応のワーカPROM画像140を記憶するPROMの形態であってもよい。各々のワーカPROM画像140は、FRU112が広く用いてFRU112がフレーム100中に(すなわち、別の
種類のラックまたはキャビネットに対して)設置されているか否かを判断する、(たとえば、固定された場所データ141を介して)フレーム100内のFRU112の場所を判断する、FRU112がフレーム100内で担うべき特定の「役割」を判断する、FRU112がサービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168などと通信するための1つ以上のIPアドレスを取得できるようにする、など(以下に論じる)の情報記録を含む。さらに、フレームセンター120のメモリ144は、トポロジー情報145(すなわち、たとえば、フレームアームの場所、コンフィギュレーション、電力および冷却要件などに関連の、フレーム100を規定するのに必要な情報)を含み、かつサービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168が用いてFRU112のOOB管理を行ない、フレームアーム116同士の間の入来するまたは外に出ていく通信を経路決めなどすることができる少なくとも1つのマネージャPROM画像148を記憶するPROMの形態であってもよい。フレームセンター120のメモリ144は、フレームセンター120が用いて、フレーム100内のその場所を判断し、管理通信を経路決めするためにFRUのIPアドレスを判断などすることができる対応のワーカPROM画像140も記憶する。
【0089】
FRU112、フレームアーム116、およびフレームセンター120がどのようにフレーム100内で相互作用して前述の増大した可用性および保守性のレベルを提供するかの読み手の理解をさらに容易にするため、フレーム100とともに用いるための方法200を示す
図7と、フレーム100内で用いるためのワーカおよびマネージャPROM画像140,148の概略図を示す
図8-
図9とをここで付加的に参照する。方法200は、FRU112をフレーム100のフレームアーム116にインターフェイスすること204を含んでもよい。たとえば、インターフェイスすること204は、第1のFRU152のコネクタ132が第1のフレームアーム156のコネクタ128(
図1を参照)にインターフェイスするかまたは他のやり方で相互接続するように、第1のFRU152をキャビネット104の特定のベイの中に挿入することを必然に伴ってもよい。方法200は次に、第1のフレームアーム156のワーカPROM画像140の場所記録(たとえば、
図4の場所データ141)を読出すことを(たとえば、第1のFRU152のOOBサービスプロセッサ164によって)試みること208を含んでもよい。
【0090】
図8を簡単に参照して、ワーカPROM140は場所記録304およびサブネットIP記録324を含んでもよい。場所記録304は、ワーカPROM画像140が記憶されるフレームアーム116の地理的アドレスまたは場所を識別する、たとえば、対応のFRU112の地理的アドレスまたは場所を識別する、ように働く1つ以上の一意の場所IDを含んでもよい。たとえば、場所記録304は、対応のフレームアーム116のコネクタ128に直接にまたは物理的に相互接続されるFRU112(たとえば、フレームアーム116♯2に接続されるFRU112は、「2」という対応の物理的場所ID308を有し得る一方で、フレームアーム116♯6に接続されるFRU112は「6」という対応の物理的場所ID308を有し得る)のフレーム100内の場所を識別する「物理的」場所ID308を含んでもよい。1つの配置では、物理的場所ID308はフレーム100内の特定のオフセットU(たとえば、オフセットラックユニットの数)を与えてもよい。
【0091】
場所記録304は、1つ以上の「非物理的」場所ID312も含んでもよく、その各々は、フレームアーム116に直接に相互接続される別のFRU112を介して対応のフレームアーム116に間接的に相互接続される少なくとも1つのFRU112の場所を識別する。たとえば、
図10は、ブレードエンクロージャの形態のFRU112′のコネクタ132が対応のフレームアーム116のコネクタ128にインターフェイスするフレーム100′の別の実施形態を示す。FRU112′は、FRU112′内に適切に搭載されるブレードサーバの形態の複数のFRU112″を含む。この場合、フレームアーム116の対応のワーカPROM画像140の場所記録304は、フレーム100′内のFRU
112′の場所を識別する物理的場所ID308と、複数のFRU112″のフレーム100′内の場所を識別する複数の非物理的ID312とを含んでもよい。たとえば、フレームアーム116♯8に接続されるOracle Sun Netra6000シャーシ(たとえばFRU112′)のシャーシ管理モジュール(CMM)(図示せず)は、「8」という物理的場所ID308によって識別されてもよく、シャーシの「スロット♯3」内に配設されるブレードサーバ(たとえば、FRU112″)のOOBサービスプロセッサ164は、「131」(0×83)という非物理的場所ID312によって識別されてもよい。
【0092】
特定のワーカPROM画像140の場所記録304が1つ以上の非物理的場所ID312を含む場合、場所記録304は、非物理的場所ID312(すなわち、フレーム100に対してFRU112″を識別するID)を、ローカルデバイス番号320(すなわち、FRU112′に対してFRU112″を識別するID)にマッピングするかまたは他のやり方でリンクし、かつサービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168との通信を待つ必要のない態様でFRU112″を構成するのにFRU112′が用いてもよい従属場所ID一覧316も含んでもよい。場所記録304は、フレーム内のFRU112の役割(たとえば、フレームマネージャ168としての役割、ワーカFRUとしての役割など)を識別する「識別」バイト332も含んでもよい。たとえば、フレームセンター120のワーカPROM画像140の識別バイト332は、「フレームマネージャ」役割に設定されてもよいので、フレームセンター120がフレーム100中に設置されると、フレームセンター120はフレームマネージャ168として機能するように進む。
【0093】
サブネットIP記録316は、フレームセンター120、サービスプロセッサ160、および/もしくはフレームマネージャ168、ならびに/または他のFRU112と通信するのに必要な情報を、各々のFRU112のOOBサービスプロセッサ164に概して提供するベース管理サブネットIPアドレス328を含む。より具体的には、(たとえば、他のFRU112の)個別アドレスは、ネットワークアドレスとしてサブネットIPアドレス328を、かつホストアドレスとして物理的または非物理的場所ID308,312を用いることによって、導出されてもよい。
【0094】
図1および
図7に戻って、方法200の読出すことを試みるステップ208は、第1のFRU152のOOBサービスプロセッサ164がワーカPROM画像140の場所記録304の物理的および/または非物理的場所ID308,312を読出すことを試みることを含んでもよい。その後、方法200は、場所記録304を読出すことができるか否かを判断して212もよい。212での否定的な判断に応答して、方法200は216に進んでもよく、ここで第1のFRU152は、「正常」モード(たとえば、フレーム100の管理サービス文脈との関連付けのない動作のモード)で動作してもよい。212での肯定的な判断に応答して、方法200は220に進んでもよく、この点で、第1のFRU152は、「スマートフレーム」モード(たとえば、フレーム100の管理サービス文脈によって少なくとも部分的に制御されるまたは支配される動作のモード)で動作されてもよい。212での肯定的な判断の結果の一部は、フレームマネージャ168が第1のFRU152上の主プロセッサに電源投入するように指示することであってもよい。
【0095】
図7に示されるように、スマートフレームモードでの第1のFRU152の動作220は、OOBサービスプロセッサ164を介してワーカPROM画像140の識別バイト332のビットマスクを読出し解釈することなどの、フレーム100内の第1のFRU152の役割を判断すること224を含んでもよい。たとえば、役割がワーカFRUであるか否かについての問合せ228に対する肯定的な判断に応答して、方法200は232に進んでもよく、ここで第1のFRU152は、(たとえば、第1のFRU152がフレームマネージャ168によって管理される態様で)一般的にフレームマネージャ168に従属
的である態様で動作されてもよい232。問合せ228に対する否定的な判断に応答して、方法200は、判断された役割がフレームマネージャであるか否かの問合せ236に進んでもよい。
【0096】
より具体的には、フレームマネージャ168はフレームセンター120によって実現されるものとして一般的に説明されかつ示されるが、これは常に必ずしもそうとは限らない。たとえば、ワーカPROM画像の第1のFRU152の識別バイト332のビットマスクはフレームマネージャの役割を示してもよい。そのような役割を判断すると、方法200は、第1のフレームアーム156のマネージャPROM画像148から管理記録を取得し244、次に(たとえば、フレームセンター120のサービスプロセッサ160に関連して第1のFRU152上で実行するフレームマネージャ168を介して)取得した管理記録に従ってフレーム100のワーカFRU(および可能な付加的なFRU)を管理する248ように進んでもよい。
【0097】
たとえば、フレーム100の初期コンフィギュレーションおよび/または任意の他の適切なときに、管理者または他のユーザは、(フレームマネージャ役割に対応するように、選択されたフレームアーム116のワーカPROM画像140の識別バイト332のビットマスクを設定することに加えて)選択されたフレームアーム116のメモリ136中にマネージャPROM画像をロードするか、または他のやり方で記憶してもよい。1つの配置では、各々のFRU112は、それがフレームマネージャの役割を有すると判断すると、それが実行し得るメモリ158中のフレームマネージャ168のコピーを記憶してもよい。別の配置では、FRU112は、それがフレームマネージャの役割を有すると判断すると、メモリ158の中への記憶およびその後の実行のために通信チャネル124を介して任意の適切な場所(たとえば、別のFRU112、フレームセンター120、より高レベルの構成要素など)からフレームマネージャ168のコピーを取得してもよい。FRUは、本開示の範囲内に包含される他のさまざまな種類の役割に従って動作240してもよい。
【0098】
いずれの場合も、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、フレーム100のFRU112を管理することの一部としてマネージャPROM画像148の情報を利用する。ここで
図9を参照して、マネージャPROM画像148は、設置されたFRU112およびフレームセンター120に関連付けられるワーカPROM画像140のうちすべての場所記録304と、サブネットIP記録324とを含む。この点において、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、設置されたFRU112およびフレームセンター120の各々の個別のアドレスを、これらの間の通信において用いるための場所記録304およびサブネットIP記録316を用いて導出することができる。マネージャPROM画像148は、コンフィギュレーションデータ記録340、電力および冷却要件記録348、フレームアームアドレス記録352なども含んでもよい。
【0099】
コンフィギュレーションデータ記録340は一般的に、フレーム100中の特定のフレームアーム116に設置されるFRU112に特有のコンフィギュレーション情報を記憶する。示されるように、コンフィギュレーションデータ記録340は、具体的な場所記録304に、(たとえば、具体的な物理的場所ID308で)タグ付けされる複数の「ポリシー」バイト344によってコンフィギュレーション情報を記憶してもよい。たとえばコンフィギュレーションデータ記録340は、場所ID308に関連付けられるFRU112のホットスワップが不能化される、活性化される、不活性化されるなどを示す場所ID308の各々毎に特定のビットマスクを有する「ホットスワップ」ポリシーバイト344を含んでもよい。別の例として、コンフィギュレーションデータ記録340は、FRU112のファームウェアがフレームマネージャ168のコンフィギュレーションに加わると
、ファームウェアが特定のバージョンのものであるか否かを判断するようにチェックされるべきか、自動的にアップグレードされなければならないか、チェックする必要がないかなどを特定する「ファームウェア」ポリシーバイト344を含んでもよい。(たとえば、物理的場所ID308によって識別されるような特定のフレームアーム116の、設置されるFRU112中の最小限の必要な利用可能メモリを特定する)「メモリサイズ」バイト344、(たとえば、物理的場所ID308によって識別されるような特定のフレームアーム116に設置することができる1つ以上の特別の種類のFRUを特定する)「設置種類」バイト344、(たとえば、設置されるFRU112が有する必要がある1つ以上の特定の種類のネットワーク接続を特定する)「ネットワーク接続」バイト344などの、数多くの他の種類のポリシーバイト344が企図される。
【0100】
(本明細書中に開示される他の記録と同様の)コンフィギュレーションデータ記録340は、任意の適切な態様で配置されかつ整理されてもよい。たとえば、コンフィギュレーションデータ記録340は表またはデータベース形式で配置されてもよく、これにより、物理的および/または非物理的場所ID308,312が第1の行または第1の列を埋めてもよく、さまざまなポリシーバイト344の各々が第1の行または第1の列の他のものを埋めてもよく、かつさまざまなポリシーバイト344のビットマスクが場所IDの各々毎に表の中のセルを埋めてもよい。サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、フレーム100中に設置されるFRU112を管理することの一部としてコンフィギュレーションデータ記録340にアクセスしてもよい。1つの配置では、マネージャPROM画像148の構成は、フレーム100中に現在設置されているFRU112を反映してもよい。より具体的には、フレームアーム116に直接にインターフェイスされているFRU112がない場合は、マネージャPROM画像148には、フレームアーム116に設置すべきFRU112およびフレームアーム116のワーカPROM画像140に特有の情報(たとえば、場所記録308、ポリシーバイト344、など)もなくてもよい。また、FRU112が特定のフレームアーム116中に設置されてフレームの管理サービス文脈またはネットワークに加わる場合、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、フレームアーム116に設置されるFRU112およびフレームアーム116に特有の情報を反映するようにマネージャPROM画像148の更新を容易にしてもよい。別の配置では、FRU112がフレームアーム116上に設置されていてもいなくても、マネージャPROM画像148は、フレームアーム116、ポリシーバイト344などに特有の情報を記憶してもよい。
【0101】
異なるフレームコンフィギュレーションに関連して、マネージャPROM画像148に記憶される情報は、(たとえば、新しいまたは異なるコンフィギュレーションに対処するように)変化することがある一方で、ワーカPROM画像140中の情報はほぼ静的なままであってもよい。たとえば、フレーム100のフレームアーム116の半分がFRU112で埋められ、埋められたフレームアーム116の各々がそれぞれのワーカPROM画像140を含む第1のコンフィギュレーションを想定する。さらに、フレーム100の先に埋められていないフレームアーム116のうち1つ以上が今回1つ以上のFRU112で埋められるフレーム100の第2のコンフィギュレーションを想定する。ここで、(フレームセンター120および/またはFRU112のうち1つに記憶される)マネージャPROM画像が新しく加えられたFRU112に対処するように更新されてもよい一方で、第1のコンフィギュレーションと第2のコンフィギュレーションとの間で共通の設置されたFRU112に対応するワーカPROM画像140の各々は同じままでもあってもよい。しかしながら、フレームアーム116中に設置される特定のFRU112が異なるFRUで置換されると、フレームアーム116中のワーカPROM画像140(およびしたがって、マネージャPROM画像148)の情報は、ある状況では対応して変化してもよいことを理解すべきである。たとえば、1つまたは2つのフレームアーム116に設置される2U FRU112が同じ1つまたは2つのフレームアーム116に設置される4U
FRU112と置換される場合、フレームアーム116のワーカPROM画像140の場所記録304は、(たとえば、2U FRUと4U FRUとの間の高さの違いにより)異なる「ラック場所高さ」を反映するように適切に更新されてもよい。
【0102】
サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168が設置されるFRU112をどのように管理するかの一例として、第1のFRU152がフレームマネージャ168を走らせ、第2のFRU172(
図1を参照)がフレーム100の第2のフレームアーム176にインターフェイスすると想定する。さらに、第2のFRU172のOOBサービスプロセッサ164が第2のフレームアーム176中に記憶されるワーカPROM画像140の場所記録304を読出すことができ、かつ(たとえば、識別バイト332を読出すと)これがワーカFRUであると判断すると仮定する。フレームマネージャ168が、(たとえば、第2のFRU172の挿入を示す、それぞれのI
2C線20を介した
第2のFRU172からの割込信号をサービスプロセッサ160が受信したというそれぞれのネットワーク線24を介したサービスプロセッサ160からの警告を受信することによって)ワーカFRU(すなわち、第2のFRU172)がフレーム中に設置されたと判断すると、フレームマネージャ168は、第1のフレームアーム156のマネージャPROM画像148にアクセスして、第2のFRU172を管理する際に用いるための第2のフレームアーム176の物理的場所ID308でタグ付けされる管理記録を取得してもよい。
【0103】
たとえば、フレームマネージャ168が、第2のFRU172のOOBサービスプロセッサ164から、そのネットワーク(すなわち、フレーム100のネットワーク)に加わるという要求を受信すると、フレームマネージャ168は、現在のファームウェアバージョン、利用可能なメモリ、ネットワーク接続、マザーボードリビジョン、製品種類、PCIルートノードおよび葉ノードコンフィギュレーションなどの、第2のFRU172のさまざまな仕様またはプロパティについて第2のFRU172のOOBサービスプロセッサ164に問合せてもよい。仕様を受信すると、フレームマネージャ168は、第2のフレームアーム176、物理的場所ID308に関連付けられる特定のポリシーバイトビットマスクに関連する、受信した仕様を分析または評価し、評価の結果に基づいて1つ以上の行為を行なってもよい。一例として、第2のFRU172がその現在のファームウェアをより新しいバージョンに更新する必要があるとフレームマネージャ168が判断すると、フレームマネージャ168は、第2のFRU172がそのファームウェアを更新するまで、フレームのネットワークへの第2のFRU172の参加を許さないことがある。別の例として、第2のFRU172のOOBサービスプロセッサ164から、(たとえば、他のFRU112および/またはより高レベルの構成要素もしくはプロセスによる使用のために利用可能な)1つ以上のアプリケーションをオンラインにする要求を受信すると、フレームマネージャ168は、第2のFRU172の現在のネットワーク接続(たとえば、どのスイッチに第2のFRU172が接続されているか)についてOOBサービスプロセッサ164に問合せてもよく、フレームマネージャ168によるネットワーク接続問合せの結果に基づいてアプリケーションをオンラインにすることを許してもよいまたは許さなくてもよい。
【0104】
1つの配置では、ユーザが第2のFRU172をホットスワップすることを望むと、第2のフレームアーム176の裏にあるボタンまたは他の特徴(たとえば、
図4のボタン182)を押下するかまたは操作して、フレームセンター120に第2のフレームアーム176を電気的に接続する固定された相互接続トポロジー124のそれぞれのI
2C線20
を介してフレームセンター120のサービスプロセッサ160へのホットスワップ要求の送信を生じさせてもよい。要求を受信すると、サービスプロセッサ160は、フレームセンター120と第1のフレームアーム156との間のそれぞれのネットワーク線24を介して第1のFRU152にあるフレームマネージャ168に要求を転送して(または、他
のやり方で警告して)、第2のFRU172のホットスワップ動作を行なってもよい。応答して、フレームマネージャ168は、第2のフレームアーム176に関連付けられる物理的場所ID308でタグ付けされるマネージャPROM画像148のコンフィギュレーションデータ記録340中の「ホットスワップ」ポリシーバイト344にアクセスしかつこれを評価して第2のFRU172のホットスワップが許されるか否かを判断して、次に対応して、評価することの結果に基づいてホットスワップを許すかまたは許さない。たとえば、第2のフレームアーム176上のLED180は、フレームマネージャ168が第2のFRU172のホットスワップが許されているかまたは許されていないかを判断することに応答して、それぞの第1および第2の状態(たとえば、点滅または点滅しない)をとってもよい。
【0105】
先に論じたように、フレームセンター120は、固定された相互接続トポロジー124によってフレームアーム116の各々に相互接続されて、一般的に、設置されたFRU112同士の間の通信の経路決めを容易にする。この点において、フレームセンター120(たとえば、サービスプロセッサ160)は、マネージャPROM画像148のフレームアームアドレス記録352にアクセスして、特定のフレームアーム116(およびしたがって、特定のフレームアーム116に設置されたFRU112)への特定の通信をどのように経路決めするかを判断する。1つの配置では、フレームアームアドレス記録352は、物理的ハードウェアアドレスおよびポート番号を物理的場所ID308にマッピングしてもよい。たとえば、FRU112が1つ以上のアプリケーションをオンラインにしようとすると、FRU112のOOBサービスプロセッサ164は、フレームマネージャのFRU112に関連付けられる宛先の物理的または非物理的場所ID308,312を含む要求を生成して、当該要求を(たとえば、FRU112がインターフェイスするフレームアーム116にフレームセンター120を電気的に相互接続するそれぞれのネットワーク線24上で)フレームセンター120に渡してもよい。フレームセンター120において要求を受信すると、サービスプロセッサ160は宛先の物理的または非物理的場所ID308,312を利用して対応の物理的ハードウェアアドレスおよびポート番号(たとえば、ハードウェア経路)を取得し、次に、取得した物理的ハードウェアアドレスおよびポート番号に関連付けられるフレームアーム116にフレームセンター120を電気的に接続する特定のネットワーク線24上で、要求を、そのような取得した物理的ハードウェアアドレスおよびポート番号へ経路決めしてもよい。1つの配置では、サービスプロセッサ160は、それぞれのワーカPROM画像146の更新のために、サブネットIP記録316に対する変更をフレームアーム116に伝播する。
【0106】
図10-
図11はフレーム100の他の実施形態を示す。先に論じたように、
図10は、ブレードエンクロージャまたはシャーシの形態のFRU112′のコネクタ132が対応のフレームアーム116のコネクタ128にインターフェイスし、かつFRU112′がFRU112′内に適切に搭載されるブレードサーバの形態の複数のFRU112″を含む実施形態を示す。
図11は、第1および第2のラック104内にそれぞれ設置される第1および第2の397,398フレーム(たとえば、フレーム100)が、処理およびメモリ容量などを増大させる際に用いるための任意の適切な通信チャネルまたは相互接続399(たとえば、ケーブル、ハーネス)によって相互接続されてもよいスマートフレームシステム396を示す。この配置では、フレームセンター120において実現される単一のフレームマネージャ168または第1もしくは第2のフレーム397,398のいずれかのFRU112は、第1および第2のフレーム397,398上に設置されるすべてのFRU112を管理してもよい。すなわち、第1および第2のフレーム397,398の一方にはフレームマネージャ168がなくてもよい。たとえば、第1のフレーム397上に常駐するフレームマネージャ168と第2のフレーム398上のFRU112との間の通信は第2のフレーム398のフレームセンター120に渡されてもよく、これは、(マネージャPROM画像148と関連して)通信を分析して、通信がどのFRU112に
経路決めされるべきかを判断するように進む。
【0107】
1つの配置では、マネージャPROM画像148は、IPMIプラットフォーム管理FRU情報記憶定義バージョン1.0に準拠してもよい。本開示が以下に提示される具体的な形式に限定されないという理解を持って、本明細書中に開示されるフレーム100とともに用いるための管理記録仕様の一例を以下に与える。むしろ、これは、本開示を実現することができる1つの態様を読み手に提示する一例としてのみ与えられる。
【0108】
一次記録
場所記録
【0109】
【0110】
場所記録中には4種類の「場所ID」が存在し得る。
【0111】
【0112】
各々の場所IDは長さが2バイトであってもよく、以下のビット定義を有してもよい。
【0113】
【0114】
「ラック場所」欄は、対応の物理的場所IDについて埋められてもよい。フレームIDは、複数ラックコンフィギュレーションで利用されてもよい。場所記録の「識別バイト」を用いて役割情報を判断してもよく、プログラミングプロセスの際にフレームセンターがこれを用いてもよい。識別バイトは以下の定義を有するビットマスクを含有してもよい。
【0115】
【0116】
フレームマネージャビットは相互に排他的でなくてもよい。たとえば、1つの論理ドメイン(LDOM)中にフレームマネージャ機能性を、別のLDOM中にワーカ機能性を有するワーカFRUは、0×03の識別バイト値を有し得る一方で、フレームマネージャ機能性のないワーカFRUは0×02の値を有し得る。
【0117】
従属場所ID一覧は、一連のデバイス番号-場所IDマッピングを含有してもよい。一覧は、ゼロという場所IDで終端してもよい。この情報は、従属装着(attachment)FRU(たとえば、ブレードサーバ)とともにエンティティFRU(たとえば、エンクロージャまたはシャーシ)によって使用されることができ、これによりこれは、フレームマネージャ通信を待つ必要なしにその装着を構成することができる。ソフトウェアは、これらのマッピングが(以下に示される)対応のFRUコンフィギュレーションデータ記録に確実に整合するようにしてもよい。フレームマネージャ場所IDが場所記録内で非ゼロであれば、これは非物理的フレームマネージャの場所IDを保持する(たとえば、ブレードサーバ内のブレードなどの、フレームアームに直接に接続されていないもの)。この装着内に対応のフレームマネージャが存在しなければ、エントリはゼロの値を有する。
【0118】
【0119】
サブネットIP記録
ベース管理サブネットIPアドレスは、フレームマネージャと通信するためにそれが必要とする情報を各々のFRUのOOBサービスプロセッサに与えるように、各々のフレームアームのワーカPROM画像の中に記憶されてもよい。個別の管理アドレスは、ネットワークアドレスとしてベース管理サブネットIPを、ホストアドレスとして場所IDを用いることによって導出されてもよい。フレームセンターソフトウェアは、このアドレスに対する変更が各々のフレームアーム場所およびフレームセンター画像に確実に伝播されるようにしてもよい。
【0120】
【0121】
コンフィギュレーションデータ記録
コンフィギュレーションデータ記録は各々の場所IDに特有の情報の大部分を保持してもよい。フレームマネージャはこのデータにアクセスして、これを設置されるFRUと比較してもよい。チェックされることを意図されるFRU構成要素は、構成要素が最低限の要件を満たしていない(たとえば、十分なメモリがインストールされていない)場合にどの行為を行なうべきかを判断するのに、フレームマネージャが評価するポリシーバイトを実現してもよい。
【0122】
【0123】
フレームアームアドレス記録
フレームアームアドレス記録は、物理的ハードウェアアドレスおよびポート番号をフレームアーム識別子(たとえば、場所ID)にマッピングする。これはフレームセンターによって参照されてもよい。この記録は、ゼロというフレームアーム識別子で終端する構造の一覧を含んでもよい。
【0124】
【0125】
アドレスマップ一覧は、一連の場所ID-ハードウェアアドレスマップ関連付けを含んでもよい。一覧はゼロという場所IDで終端してもよい。
【0126】
【0127】
オプション記録
FRU I/Oポート定義記録
FRU I/Oポート定義記録は、所与の場所記録について各々のI/Oポートを記述する。これらの記述は、(以下に論じる)ポイントツーポイント接続記録において用いられてもよく、複数の記録に跨って多くのポートを有するFRUに対処してもよい。FRU
I/Oポート定義記録は以下の詳細を有する。
【0128】
【0129】
I/Oポート一覧は、一連のポートID-ポート種類関連付けを含有してもよい。ポートIDは、所与の場所IDに対して一意であってもよい。具体的な記録番号についてのポート一覧は、ゼロというポートIDで終端してもよい。
【0130】
【0131】
ポイントツーポイント接続記録
ポイントツーポイント接続記録はフレーム内のすべてのI/Oポート相互接続を定義する。各々の接続エントリは、接続を検証すべきか否かおよび接続検証が失敗した場合にどの行為を行なうかを判断するためにフレームマネージャが用い得るポリシーバイトを含有してもよい。
【0132】
【0133】
接続一覧は、ポイントツーポイント関連付けを有する一連の接続記録を含有してもよい。所与の記録について、接続一覧は、0という接続IDで終端してもよい。ソフトウェアは、すべてのポイントツーポイント接続記録が確実に評価されるようにしてもよい。
【0134】
【0135】
動的管理データ
動的管理データは管理フレームワークによって用いられてもよく、これがコンフィギュレーションよりも頻繁に変化し得るという点で動的と考えられてもよい。動的管理データは、PROM画像よりもむしろフレームマネージャコンフィギュラブルファイルの中に保
持されてもよい。
【0136】
【0137】
ポリシーバイト定義
【0138】
【0139】
種類識別子およびポート種類一覧
【0140】
【0141】
ここで
図12を参照して、1U、2Uなどの1つ以上のフォームファクタの、ラック搭載サーバ、バックアップ電力モジュールなどの広範なFRUを効率的に管理するのに用いてもよいスマートコンピューティングフレーム400(たとえば、
図1のフレーム100)の1つの代表例の後方部分が示される。示されるように、フレーム400は、幅、高さ、および奥行寸法405,407,409を含むラックまたはキャビネット404内に設置されるか、またはそれ以外のやり方で配設されてもよく、一般的に、複数の水平方向の支持部材411によって相互接続される複数の鉛直方向支持部材またはレール408からなってフレームワークを形成してもよい。ラック404は、ラック404の高さ寸法407(または他の寸法)に沿って配設される複数の対のレールアセンブリ401を含んでもよく、各々のレールアセンブリ401は、対向する鉛直方向部材408同士の間のラックの奥行寸法409に沿って延在する。各対のレールアセンブリ401は、複数のFRU412のうち1つを受けるための複数の受入れベイ410のうち1つを規定してもよい。
【0142】
受入れベイ410のうち各々の後方部分に隣接して、フレーム400は、固定された相互接続トポロジー424(たとえば、固定された相互接続トポロジー124)を通してフレームセンター(図示せず、たとえばフレームセンター120)および1つ以上のPDU(図示せず、たとえばPDU508,512)へのそれぞれのFRU412の電気的相互接続を容易にするそれぞれのフレームアーム416(たとえば、フレームアーム116)を含んでもよい。ここで
図13を参照して、フレームアーム416のうち1つの拡大斜視図が提示される。フレームアーム416は、任意の適切な態様で、受入れベイ410の後方部分に隣接する受入れベイ410のレールアセンブリ401の対のうち一方の外側レール部材450に固着されてもよい。この点において、外側レール部材450を介して受入れベイ410に設置されている(
図13に示されない)FRU412はフレームアーム416と自動的に整列されてもよく、これにより、継続してFRU412を挿入すると、最終的に、以下に論じるように、FRU412とフレームアーム416との間のインターフ
ェイスおよび電気的接続が結果的に生じ得る。
【0143】
フレームアーム416は一般的に、特定の受入れベイ410のレールアセンブリ401の対のうち一方の外側レール部材450に対して任意の適切な態様で動かないように固着可能な筐体418(たとえば、筐体118)を含む。1つの配置では、筐体418は、外側レール部材450のフランジ421の対応する対を受けるように構成されるその側方部分に隣接する1対の溝419を含んでもよい。この点において、筐体418は、外側レール部材450に沿って(たとえば、受入れベイ410の後方部分に隣接する)所望の場所へ摺動され、次に(たとえば、外側レール部材450に対して筐体418を通って延在する(図示しない)ボルトを締めることを介して)任意の適切な態様で外側レール部材450に動かないように固着されることができる。受入れベイ410の後方部分に隣接するラック404に筐体418を固着する他の態様も本開示の範囲内に企図されかつ包含される。
【0144】
フレームアーム416は、フレーム400内のフレームアーム416の場所データを記憶するメモリを有する(たとえば、締結具417をPCB422中のアパーチャ(図示せず)に通して筐体418中のアパーチャ(図示せず)の中へ通すことを介して)筐体418の部分(たとえば、側)に固着されるPCB422(たとえば、PCB122)と、シリアル-I
2C変換論理、LEDなど(標識付けせず、しかし
図4のPCB122と同様
)と、も含んでもよい。さらに、コネクタ428(たとえば、ブラインド接合コネクタなどのコネクタ128)は、任意の適切な態様でPCB422に電気的に接続されかつ固着されて、固定された相互接続トポロジー424を介して、それぞれのFRU412と、フレームセンターと、1つ以上のPDUとの間の電気的接続を容易にする。より具体的には、少なくとも1つのI
2Cケーブルまたは線(たとえば、I
2C線20、
図13に図示せず)は、フレームセンターとPCB422との間に(たとえば、外側レール部材450に面するPCB422の底部部分を介してI
2Cデータバスに、
図13では見えない)電気的
に接続されてもよく、少なくとも1つのネットワークケーブルまたは線(たとえば、ネットワーク線24、
図13では標識付けせず)は、コネクタ428の後方部分470に隣接してフレームセンターとピン/コンタクト(図示せず)との間に電気的に接続されてもよく(およびしたがって、PCB422を「通過」してもよく)、かつ少なくとも1つの電力線またはケーブル(たとえば、電力線28,32)は、コネクタ428の後方部分470に隣接して1つ以上のPDU(たとえば、PDU508,512)とピン/コンタクトとの間に電気的に接続されてもよい。
【0145】
フレームアーム416のコネクタ428とFRU412の対応のコネクタ432との間の精密な整列(
図13に示されないが、
図14-
図19に関連して以下に論じる)を容易にするため、フレームアーム416は、(以下に論じる)FRU416のアダプタ700(たとえば、「フレームバックプレーンアダプタ」)の整列バレル740の形態の対応の機械的コネクタまたは整列構成要素の中で受けられるように構成される整列ピン429の形態の少なくとも1つの機械的コネクタまたは整列構成要素を含んでもよい。整列ピン429は、コネクタ428と同じ方向に(すなわち、接近するFRU416が受入れベイ410の中に挿入される方向に向けて)、しかし少なくともわずかにコネクタ428から離間されるように、筐体418の部分に固着されてもよい。たとえば、整列ピン429は、筐体418の壁の中の少なくとも1つのアパーチャ431を通って挿入され得るねじ切りされた端(図示せず)に加えて、ロックナットまたは留めナット430を含んでもよい。ねじ切りされたナット(図示せず)は、ナット430が筐体壁に当接するかまたは接触して整列ピン429をフレームアーム416に固く固着するように、筐体418の壁の対向する側の上に整列ピン429のねじ切りされた端にわたってねじ切りされてもよい。1つの実施形態では、ねじ切りされたナットをねじ切りされた端から取外してもよく、ねじ切りされた端は、筐体418の壁の中のアパーチャ431のうち異なるものの中に挿入され
て整列ピン429の所望の高さを実現してもよい。
【0146】
示されるように、整列ピン429は、FRU412のアダプタ700の整列バレル740中の整列ピン429の初期の位置付けを容易にするように、(たとえば、先細にされ得る)先端部分437を含んでもよい。整列ピン429は、フレームアーム416およびFRU412のコネクタ428,432にインターフェイスすると、整列バレル740の周縁と相互作用して、整列バレル740に対する移動に対して整列ピン429を少なくとも部分的に係止するまたは固着するように適合される拡大頭部435も含んでもよい。PCB422のさまざまな構成要素を損傷から保護するように、任意の適切なカバー、シールドなど(図示せず)を、(たとえば、締結具417を介して)PCB422上に筐体418に固着してもよい。1つの配置では、1つ以上の支持アームまたはブラケット(図示せず)は、同じ受入れベイ410の対向するレールアセンブリ401の対向する外側レール部材450にフレームアーム416の筐体418を固く相互接続して、フレームアーム416をさらに支持しかつより強固なフレーム400および/またはラック404を設けてもよい。
【0147】
ここで
図14-
図15を参照して、コンピューティングラックの受入れベイの中にFRU412を挿入できるようにするように構成され、かつコンピューティングラックのアダプタ700と受入れベイ(たとえば、受入れベイ410のフレームアーム416)との間のブラインド接合インターフェイスによってコンピューティングラックの管理サービスソフトウェアによって実質的にシームレスに電子的にディスカバーされるアダプタ700(たとえば、コネクタ配置)の斜視図が提示される。たとえば、アダプタ700は、コネクタ132が、コンピューティングラック104の受入れベイの中へのFRU112の挿入の際にフレームアーム116のコネクタ128に電気的にインターフェイスすることができるように、コネクタ132をFRU112に動かないように固着するように適合される、
図4と関連して論じられるブラケット、リンクなどの配置134を少なくとも部分的に表してもよい。アダプタ700は、(
図12のフレーム400においてなど)ブラインド接合設置で用いるためにFRUを迅速に適合させるように既存の標準的なラック搭載FRUに追加されてもよく、または、FRUをそのようなブラインド接合設置で用いることができるようにFRUの初期構築の一部としてFRUの中に構築されてもよい。
【0148】
概して、アダプタ700は、FRU412に動かないように固着されるように構成される搭載部分704(たとえば、1つ以上のブラケット)と、FRU412が受入れベイ410の中に挿入されていくと、コネクタ432(たとえば、
図4のブラインド接合コネクタ132)を受けて、コンピューティングラックの受入れベイ410の後方に隣接する対応のコネクタ428(たとえば、コネクタ128)にコネクタが電気的にインターフェイスできるようにするように構成される、搭載部分704から延在する装着部分708(たとえば、1つ以上のブラケット)とを含む。1つの配置では、搭載部分704は、FRU412に対して動かないように固着されるように構成される第1の搭載部材712(たとえば、板、フランジなど)を含んでもよい。たとえば、第1の搭載部材712は、フレーム400のフレームアーム416の一方が固着される(たとえば、フレームアーム416がレールアセンブリ401の外側レール部材450に固着され、第1の搭載部材712が同じレールアセンブリ401の内側レール部材454に固着される)同じレールアセンブリ401の内側レール部材454の内側部分に(たとえば、締結具、ナット、および整列された穴、標識付けせず、を介して)固く固着されてもよい。
【0149】
この点において、(たとえば、内側レール部材454中のアパーチャ458およびFRU412の側方部分413中の対応のアパーチャ(図示せず)などの装着構成要素を通るねじ切り締結具(図示せず)を介した)FRU412の側方部分413への内側レール部材454の固い搭載は、アダプタ700をFRU412に動かないようにまたは固く固着
するように働く。別の配置では、搭載部分704は、付加的にまたは代替的に、内側レール部材454から離間され、かつ(たとえば、第2の搭載部材716中のアパーチャ720およびFRU412の側方部分413中の対応のアパーチャ(図示せず)を通るねじ切り締結具(図示せず)を介して)FRU412の側方部分413に動かないように固着されるように構成される第2の搭載部材716(たとえば、板、フランジなど)を含んでもよい。
【0150】
ここで
図14-
図18を参照して、装着部分708は、受入れベイ410中へのFRU412の挿入の際、コネクタ432の前方部分438を対応のフレームアーム416のコネクタ428の前方部分472に向けるようにコネクタ432をその中に固定可能に受けるようにサイズ決めされかつ構成される、それを通って延在する(
図14および
図17に標識付けされる)受入れアパーチャ732を有しかつ搭載部分704から延在する装着部材728(たとえば、板、ブラケット、フランジなど)を含んでもよい。たとえば、コネクタ432は、受入れアパーチャ732の内壁を過ぎてパチンと留まり、これによりコネクタ432を装着部分708およびしたがってFRU412に係止するまたは動かないように固定する(すなわち、搭載部分704がFRU412に固定されるまたは少なくともFRU412に対して動かないように固定される場合)ように適合され、1つ以上の可撓性の突起、クリップなど(図示せず)を含んでもよい。しかしながら、コネクタ432を装着部分708に固着する他の態様も本明細書中で企図されかつ包含される。
【0151】
いずれにせよ、搭載部分704および内側レール部材454がアダプタ700の装着部分708をどのようにFRU412の後方部分414から距離724だけ(
図16および
図18で標識付け)離間させて、アダプタ700の装着部分708に固着されるコネクタ432に、FRU412の後方部分414に隣接する電力ポート、シリアルポート、およびネットワークポートを電気的に接続する1つ以上のケーブル、ワイヤなどのための空間を有利に設けるかがわかる。たとえば、
図16-
図18は、複数のケーブル736(たとえば、
図4のネットワーク線40;電力線52,56;シリアルデータ線64)がそれぞれどのようにコネクタ432の後方部分433に隣接する適切なピン/コンタクト(図示せず)にFRU412のさまざまなポート737(たとえば、ネットワークポート36;電力ポート44,48;シリアル管理ポート60)を電気的に接続し得るかを示す。示されるように、第1および第2の搭載部材712,716および装着部材718はまとめて、複数のケーブル736を内蔵するための少なくとも部分的な筐体を形成してもよい。いずれの場合も、(たとえば、以下に論じるようなラック404の受入れベイ410の中へのFRU412の挿入の際の)コネクタ432,428の前方部分434,472に隣接するそれぞれのピン/コンタクトの電気的インターフェイスによって、自動的に、FRU412は1つ以上のPDU126から電力を引出せるようになり、フレームマネージャ(図示せず;たとえば
図1のフレームマネージャ168)と、フレームセンターのサービスプロセッサ(図示せず、たとえば、
図5のサービスプロセッサ160)と、FRU412のOOBサービスプロセッサ(図示せず;たとえば、
図1に示されるILOM164)との間でネットワーク通信が発生することができるようになり、かつPCB422のメモリ(標識付けせず)からの(たとえば、場所データ141、役割情報などの)情報を読出す、FRU412のOOBサービスプロセッサからの要求を満たすことができるようになる。
【0152】
先に論じたように、フレームアーム412は、アダプタ700の整列バレル740の形態の対応の機械的整列構成要素の中で受けられて、フレームアーム416のコネクタ428とFRU412のコネクタ432との間の精密かつしっかりとした整列および電気的インターフェイスを容易にするように構成される整列ピン429の形態の少なくとも1つの機械的整列構成要素を含んでもよい。
図14、
図16、および
図17について、整列バレル740は、コネクタ432に隣接するまたはこれと離間して隣接するアダプタ700の
装着部分708の中またはその上に配設されてもよい。示されるように、整列バレル740は、対向する前方および後方部分744,748と、前方部分744と後方部分748との間に整列バレル740を通って延在する受入開口またはボア752とを含んでもよい。整列ピン429および整列バレル740は、フレームアーム416およびアダプタ700上にそれぞれ配設されるものとして論じられたが、他の配置は、整列ピン429および整列バレル740が代わりにそれぞれアダプタ700およびフレームアーム416上に配設され得ることを企図する。
【0153】
FRU(たとえば、FRU412)がどのようにコンピューティングラック(たとえば、ラック404)の中に挿入されて、実質的にシームレスに(たとえば、ブラインド接合するように)ラックの管理ネットワークに加わることを許され得るかのを読み手の理解を容易にするために、ここで
図20を参照する。
図20は、コンピューティングラックの中にFRUを挿入してラックのフレームセンターにFRUを電気的にインターフェイスする1つの方法800を示す。しかしながら、より多くの、より少ない、または代替的なステップを含む他の方法も本明細書中で企図されかつ包含されることを理解すべきである。加えて、方法800は、FRU412がラック404の受入ベイ410の中に挿入されて受入ベイ410のフレームアーム416に電気的かつ機械的にインターフェイスするという文脈で論じられるが、方法800は、本明細書中に具体的に図示されるもの以外のFRU、コンピューティングラックなどと関連して実践されてもよいことを理解すべきである。
【0154】
804で、(たとえば、FRU412の1対の内側レール部材454の端462(たとえば、
図16を参照)は、受入ベイ410の後方部分に隣接して配設されるフレームアーム416に対向する受入ベイ410の前方部分を介して)コンピューティングラック404の受入ベイ410の1対の外側レール部材450のチャネル451の中にそれぞれ挿入されてもよい。たとえば、内側レール部材454の第1のものは、(
図14-
図17に示されるような)FRU412の第1の側方部分413とアダプタ700との両方に固着されてもよく、内側レール部材454の第2のものはFRU412の対向する第2の側方部分(図示せず)に固着されてもよい。1つの配置では、1対の内側レール部材454はそれぞれ、各々の組の内側の、中間の、および外側のレール部材454,456,450が互いに対して摺動するまたはそれ以外のやり方で移動して受入ベイ410の中へのおよび受入ベイ410からのFRU412の挿入および取外しを容易にするように、1対の外側レール部材450のチャネル451内にそれぞれ配設される1対の中間レール部材456(
図18を参照)のチャネルの中にそれぞれ挿入されてもよい。内側レール部材454のうち1つの端462は、アダプタ700の端を過ぎて(たとえば、搭載部分および装着部分704,708の端を過ぎて、
図15、
図16、および
図18を参照)延在するように図示されるが、本明細書中に包含される他の配置は、端462がアダプタ700のちょうど端までまたは端に届かない程度すらに延在することを企図する。
【0155】
次に、方法800は、受入ベイ410の後方部分に向けてFRU412を前進(たとえば、摺動、移動など)させること808(たとえば、FRU412の対向する後方部分414が受入ベイ410の後方部分に隣接するフレームアーム416に向けて移動するようにFRU412の前方部分を押すこと)を含んでもよい。受入ベイ410の後方に隣接するフレームアーム416に向けてFRU412を前進させる808際のFRU412の後方部分414を示す
図18を参照。方法800は次に、(たとえば、コネクタ432,428の精密な電気的インターフェイス828のための準備として)FRU412の電気コネクタ432をフレームアーム416の対応の電気コネクタ428に機械的に整列させること812を含んでもよい。
【0156】
1つの配置では、機械的整列812はまず、(たとえば、FRU412に固着されるアダプタ700の)FRU412の整列バレル740の前方部分744を通してフレームア
ーム416の整列ピン429を受けること816を含んでもよく、整列ピン429および整列バレル740は、それぞれフレームアームコネクタ428およびFRUコネクタ432から(たとえば、幅寸法405に、
図12を参照)少なくとも実質的に共通の距離だけ離間される。
図13、
図16、および
図18を参照して、たとえば、整列ピン429の先端部分437は、FRU412が受入ベイ410内で前進する808と、整列バレル740の前方部分744を介して整列バレル740の受入ボア752に入るように構成されてもよい。たとえば、整列ピン429および整列バレル740は、幅および高さ寸法405,407(
図12を参照)の各々において外側レール部材450の共通の基準線(または他の基準場所)から実質的に共通の距離にあるように構成されかつ設計されてもよく、これにより、先端部分437を整列バレル740の中に実質的に容易に受けることができる。
【0157】
その後、受入れベイ410の後方部分に向けてFRU412を引続いて前進させること820は、幅および高さ寸法405,407の両方にコネクタ428,432(たとえば、コネクタ428,432の対応のピン/コンタクト)をより完全かつ精密に整列させるように働き得る。たとえば、引続いての前進820の際の、先細にされた先端部分437と整列バレル740の前方部分744に隣接する受入れボア752の外側周縁との間のカム作用は、レールアセンブリ401、フレームアーム416、FRU412、アダプタ700などのさまざまな構成要素の間の公差のいずれの相違も修正して、受入れボア752内の整列ピン429を精密に整列させ、これにより(たとえば、以上で論じた共通の距離により)接続428,432を精密に整列させる傾向があり得る。1つの配置では、(
図13に標識付けされる)整列ピン429の拡大頭部435は、(たとえば、整列バレル740が整列ピン429に対して移動すると拡大頭部435と受入れボア752との間にわずかな摩擦嵌合が存在するように)整列バレル740の前方部分744と後方部分748との間の受入れボア752の内径と実質的に同じ外径を有して、先端部分437と整列バレル740の前方部分744の外側周縁との間の係合を介してまず達成される、以上で論じた精密な整列を維持してもよい。
【0158】
より具体的には、拡大頭部435の外径と受入れボア752の内径とを実質的に同じに構成することは、FRU412が(たとえば、奥行寸法409に沿って)受入れベイ410の後方部分に向けて完全搭載位置へ前進する際の幅および高さ寸法405,407の整列ピン429と整列バレル740との間の(およびしたがってコネクタ428,432との間の)相対的な移動を限定する。図では単一の組の整列ピン429および整列バレル740のみが示されるが、コネクタ428,432の精密な整列をさらに容易にするように、その1つ以上よりも多くの組を含んでもよいことが容易に認められる。単なる一例として、2つ以上の整列ピン429をフレームアーム416の筐体418の壁中のそれぞれのアパーチャ431内で受けてもよいが、2つ以上のそれぞれの整列バレル740がアダプタ700の装着部材728に含まれてもよい。
【0159】
1つの配置では、コネクタ428,432は、(
図13および
図16に標識付けされる)1つ以上の整列柱475および整列開口476を有してもよく、各々の整列柱475は、少なくとも1つの整列ピン429が対応の整列バレル740中に少なくとも初期に/部分的に受けられた後にそれぞれの対応の整列開口476の中で受けられるように構成される。この点において、各々の整列ピン429/整列バレル741の組合せは、(たとえば、対応のコネクタ428,432のピン/コンタクトの初期整列を行なうように働く)「一次」整列機構と考えられてもよい一方で、各々の整列柱475/整列開口476の組合せは、(たとえば、対応のコネクタ428,432のピン/コンタクトのより微調整された整列を行なうように働く)「二次」整列機構と考えられてもよい。いずれにせよ、方法800は、コネクタ428,432の機械的整列812の後またはその際にコネクタ428,432を電気的にインターフェイスすること828を含んでもよい。
図19を参照。
この点で、すべて先に論じたように、FRU412は、固定された相互接続トポロジー424を介してコンピューティングラックのフレームセンター(たとえば、
図1のフレームセンター120)および/またはフレームマネージャ(たとえば、
図1のフレームマネージャ168)によって実質的に自動的におよび/またはシームレスにディスカバーされてもよく、フレームセンターおよび/またはフレームマネージャはFRU412のOOB管理を行なってもよく、FRUホットスワップ/取外し要求は、(たとえば、フレームアーム416上の対応のボタンの押下の際に)フレームアーム416によって生成されて、処理のためにフレームセンターに渡されてもよい、などである。
図12のラック404のFRU412のうち1つ以上は、複数のFRU412がまとめて異なるフォームファクタ(たとえば、1Uおよび2UのFRU)、異なる機能などを含む場合にすら、ラック404のそれぞれの受入れベイ410の中に挿入されかつ当該受入れベイ410から取外されて、複数の実質的に同一のアダプタ700を用いて、以上で論じたような態様でそれぞれフレーム400の管理ネットワーク/文脈に加わってもよくまたはそれから抜けてもよい。
【0160】
FRU412が受入れベイ410内に完全に搭載される際のコネクタ428,432のピン/コンタクト同士の間のしっかりしたかつ一貫した電気的接触を維持するのを助けるため、整列ピン429の拡大頭部435(たとえば、係止部分)は、整列バレル740の後方部分748に隣接する口縁またはフランジ753の形態の係止部分と相互作用および/または係合824して、整列ピン429および整列バレル740の(およびしたがって、コネクタ428,432の)早期の分離を制限してもよい。より具体的には、拡大頭部435の外径はフランジ753の内径よりも少なくともわずかに大きくてもよいので、フランジ753は、FRU412が完全搭載位置に前進されるにつれて、拡大頭部435を過ぎて少なくともわずかに押しやられる必要があるであろう。換言すると、ユーザは、FRU412の前方にわずかにより大きな力を加えて、フランジ753を拡大頭部435の第1の側から拡大頭部735の対向側へ移動させる必要があるかもしれない。フランジ753が一旦拡大頭部435をちょうど過ぎて押しやられると(たとえば、フランジ753が拡大頭部435の対向側にちょうど移動されると)、コネクタ428,432は、互いに対して完全に係合する/着座するように構成されてもよい。この点において、フランジ753と拡大頭部435との間の係合は、(たとえば、FRUホットスワップ動作の際などの)ユーザがコネクタ428,432の係合解除を意図していない場合に、(たとえば、振動、衝撃などによるなど、コネクタ428,432をそれ以外のやり方で係合解除する傾向があるであろう方向に)整列ピン429と整列バレル740との間のおよびしたがってコネクタ428,432同士の間の相対的な移動に抗するように働いてもよい。
【0161】
整列ピン429の拡大頭部435と整列バレル740のフランジ753との間の係合をコネクタ428,432間の電気的係合を確実にする態様として論じたが、そうする他の配置も本明細書中に企図されかつ包含される。たとえば、整列バレル740のフランジ753は、整列ピン429の外周の周りに配設される溝などの中にパチンと嵌まるかまたは他のやり方で入るように構成されてもよい。さらに、拡大頭部435(または他の特徴)およびフランジ753(または他の特徴)は、図に示されるもの以外の整列ピン429および整列バレル740上の場所に配設されてもよい。たとえば、拡大頭部435を整列ピン429の真ん中部分に配設することができ、フランジ753を整列バレル740の真ん中部分にある受入れボア752の内側に配設することができる。
【0162】
ここで
図21-
図22を参照して、コンピューティングラックの受入れベイのフレームアーム1016とアダプタ900との間のブラインド接合インターフェイスにより、コンピューティングラックの受入れベイ(たとえば、
図12のコンピューティングラック404の受入れベイ410)の中にFRU1012が挿入されるようにするように構成され、かつ、コンピューティングラックの管理サービスソフトウェアによって実質的にシームレスに電子的にディスカバーされる、アダプタ900の別の実施形態が提示される。アダプ
タ900は、アダプタ700が対応のフレームアーム416とともに利用されているラック中で利用されてもまたはされなくてもよい。概して、アダプタ900は、FRU1012の対向する側方部分1013
1,1013
2に動かないように固着されるようにそれぞれ構成される、(たとえば、各々1つ以上のブラケットを含む)第1および第2の搭載部分904
1,904
2と、第1および第2の搭載部分904
1,904
2を相互接続する装着部分908(たとえば、1つ以上のブラケット)とを含む。装着部分908は、少なくとも第1のコネクタ1032
1(たとえば、
図4のブラインド接合コネクタ132または
図1
6のコネクタ432)を受けて、FRU1012が受入れベイの中に挿入されると第1のコネクタ1032
1がコンピューティングラックの受入れベイ(図示せず、しかし
図12
のラック404の受入れベイ410と同様)の後方に隣接する少なくとも第1の対応のコネクタ1028
1(たとえば、
図4のコネクタ128または
図13のコネクタ428)に
電気的にインターフェイスするのを可能にするように構成される。
【0163】
1つの配置では、第1および第2の搭載部分9041,9042は、FRU1012の第1および第2の側方部分10131,10132に対して(たとえば直接にまたは間接に)動かないように固着されるように構成される少なくとも第1の搭載部材9121,9122(たとえば、板、フランジなど)をそれぞれ含んでもよい。たとえば、第1の搭載部材9121,9122は、それぞれ、それぞれのフレームアーム916が固着される同じレールアセンブリ1001の(標識付けられていない)1対の内側レール部材の内側部分に(たとえば、締結具、ナット、および整列された穴を介して、標識付けせず)固く固着されてもよい(たとえば、フレームアーム916がレールアセンブリ1001の1対の外側レール部材10501,10502に固着され、第1の搭載部材9121,9122が同じレールアセンブリ1001の1対の内側レール部材に固着される)。この点において、FRU1012の側方部分10131,10132への内側レール部材の固い搭載(たとえば、先に論じたように、内側レール部材454がどのようにFRU412の側方部分413に固く固着され得るかと同様)は、アダプタ900をFRU1012に動かないようにまたは固く固着するように働く。別の配置では、搭載部分9041,9042は、システムの増大した安定性のために、FRU1012の側方部分10131,10132に動かないように固着されるように構成される付加的な搭載部材(たとえば、板、フランジなど、図示せず)を付加的にまたは代替的に含んでもよい。
【0164】
引続いて
図21-
図22を参照して、装着部分908は、それを通って延在する少なくとも第1の受入れアパーチャ(図示せず、しかし
図21-
図22の実施形態中の水平方向に配置されるにも係わらず、
図14中の受入れアパーチャ732と同様の)を含む第1および第2の搭載部分904
1,904
2を固く相互接続する装着部材928(たとえば、板、ブラケット、フランジなど)を含んでもよい。第1の受入れアパーチャは、ラックの受入れベイ(たとえば、ラック404の受入れベイ410のうち1つ)の中へのFRU1012の挿入の際の対応のフレームアーム1016の第1のコネクタ1028
1の前方部分
(図示せず)に第1のコネクタ1032
1の前方部分(図示せず)を向けるように、その
中に第1のコネクタ1032
1を固定可能に受けるようにサイズ決めおよび構成されても
よい。
図21-
図22は、アダプタ900がフレームアーム1016に係合されているのを示すことが注記される。
【0165】
たとえば、第1のコネクタ10321は、第1の受入れアパーチャの内壁を過ぎてパチ
ンと嵌まり、これにより第1のコネクタ10321を装着部分908およびしたがってF
RU1012に係止するまたは動かないように固定する(すなわち、搭載部分904がFRU1012に固定されるまたは少なくともFRU1012に対して動かないように固定される場合)ように適合される1つ以上の可撓性の突起、クリップなど(図示せず)を含んでもよい。しかしながら、第1のコネクタ10321を装着部分908に固着する他の
態様も本明細書中で企図されかつ包含される。1つの配置では、装着部材928は、(た
とえば、ねじ切りされた接続、溶接などの)任意の適切な態様で第1および第2の搭載部分9041,9042の第1の搭載部材9121,9122に固く固着されてもよい。別の配置では、第1および第2の搭載部分9041,9042および装着部分908を作り出すように単一片の材料を適切に形成および/または形作ってもよい。
【0166】
第1および第2の搭載部分9041,9042は、FRU1012の後方部分1014から装着部分908を距離924だけまとめて離間させて、有利にはFRU1012の後方部分1014に隣接する電力ポート、シリアルポート、およびネットワークポート(標識付けせず)をアダプタ900の装着部分908に固着される第1のコネクタ10321の
後方部分1033に電気的に接続する1つ以上のケーブル、ワイヤなど(図示せず)のための空間を設けてもよい。1つの配置では、アダプタ900は、第1および第2の搭載部分9041,9042ならびに/または装着部分908に適切に固着されるベースもしくはトレー960を含んでもよい。いずれの場合も、第1および第2の搭載部分9041,9
042ならびに装着部分908(および、含まれる場合はトレー960)は、FRU10
12の後方部分1014に隣接するポートおよび第1のコネクタ10321を電気的に相
互接続する複数のケーブル/ワイヤ/などを内蔵するための少なくとも部分的な筐体をまとめて形成してもよい。
【0167】
1つの配置では、装着部材928は、ラックの受入れベイの中へのFRU1012の挿入の際に、フレームアーム1016の第2のコネクタ10282の前方部分(図示せず)
に第2のコネクタ10322の前方部分(図示せず)を向けるように第2のコネクタ10
322(たとえば、ブラインド接合コネクタ)を受けるようにサイズ決めおよび構成され
る少なくとも第2の受入れアパーチャ(図示せず)を含んでもよい。第2のコネクタ10322,10282を設けることは、有利には、FRU1012の1つ以上の付加的なポートとラックなどの付加的なケーブル/ワイヤ/ネットワークとの間のブラインド接合電気的接続を可能にする。1つの配置では、1つ以上のケーブル/ワイヤ(図示せず)は、FRU1012の高速ネットワークポート970(たとえば、イーサネット(登録商標)、RJ45)とアダプタ900の第2のコネクタ10322との間に電気的に接続されても
よい。たとえば、高速ネットワークポート970は、フレームセンター(たとえば、フレームセンター120)と、フレームアーム116/416/1016と、FRU112/412/1012などとの間の管理通信のためとは反対に、FRU1012と他のデバイスおよび/またはプロセス(たとえば、ラック404/104内の他のFRU1012/412/112、ラック404の外部のデバイスまたはプロセスなど)との間の実際のデータ(たとえば、信号)通信のために利用されてもよい。
【0168】
フレームアーム1016は一般的に、アダプタ900に実質的に一致する幅405および高さ寸法407(
図12に標識付け)のフォームファクタを有してもよい。より特定的には、フレームアーム1016は、アダプタ900およびFRU1012がその中に並進移動可能に搭載される特定の受入れベイのレールアセンブリ1001の1対の外側レール部材1050
1,1050
2に対して任意の適切な態様で動かないように固着可能な筐体1018(たとえば、筐体118)を含んでもよい。単なる一例として、筐体1018は、外側レール部材1050
1,1050
2の対応の対のフランジ(図示せず)を受けるように構成されるそれぞれの対の溝1019(
図23を参照)を含む第1および第2の搭載部分1104
1,1104
2を含んでもよい。この点において、筐体1018は、外側レール部材1050
1,1050
2に沿ってまたはこれに対して(たとえば、受入れベイの後方部分に隣接する)所望の位置へ摺動し、次に任意の適切な態様で(たとえば、外側レール部材1050
1,1050
2に対して筐体1018の対向する側方部分を通って延在するボルト(図示せず)を締付けることを介して)外側レール部材1050
1,1050
2に動かないように固着されることができる。受入れベイの後方部分に隣接するラックに筐体1018を固着する他の態様も本開示の範囲内で企図されかつ包含される。
【0169】
筐体1018は、PCB1022中のアパーチャ(図示せず)を通して締結具1017を筐体1018のトレー1090中のアパーチャ(図示せず)の中へ通すことを介してなど、PCB1022(たとえば、PCB122,422)が固着され得る第1の搭載部分1104
1と第2の搭載部分1104
2との間に任意の適切な態様で固く固着されるベースまたはトレー1090も含んでもよい。PCB1022は、
図4のPCB122および
図13のPCB422と同様に、フレーム(たとえば、フレーム400)内にフレームアーム1016の場所データを記憶するメモリと、シリアル-I
2C変換論理と、LEDなど
(標識付けせず)とを有してもよい。示されるように、第1のコネクタ1028
1は、任
意の適切な態様でPCB1022に電気的に接続されかつ固着されて、アダプタ900の第1のコネクタ1032
1に整列しかつ電気的にインターフェイスして、固定された相互
接続トポロジー(たとえば、固定された相互接続トポロジー424)を介して、それぞれのFRU1012と、フレームセンターと、1つ以上のPDUとの間の電気的接続を容易にしてもよい。より具体的には、少なくとも1つのI
2Cケーブルまたは線(たとえば、
図4のI
2C線20)は、フレームセンターとPCB1022との間に(PCB1022
のI
2Cデータバスに)電気的に接続されてもよく、少なくとも1つのネットワークケー
ブルまたは線(たとえば、
図4のネットワーク線24)は、フレームセンターと第1のコネクタ1028
1の後方部分1070に隣接するピン/コンタクト(図示せず)との間に
電気的に接続されてもよく(およびしたがって、PCB1022を「通過」してもよく)、かつ少なくとも1つの電力線またはケーブル(たとえば、
図4の電力線28,32)は、1つ以上のPDU(たとえば、PDU508,512)とコネクタ1028の後方部分1070に隣接するピン/コンタクトとの間に電気的に接続されてもよい。
【0170】
第2のコネクタ10282もフレームアーム1016に(たとえば、トレー1090に
)任意の適切な対応で固着されて、アダプタ900の第2のコネクタ10322に整列し
かつ電気的にインターフェイスして、固定された相互接続トポロジー(たとえば、固定された相互接続トポロジー424)および/または他のケーブル/ワイヤを介してそれぞれのFRU1012と1つ以上のネットワークとの間の電気的接続(たとえば、実際のデータ通信)を容易にするように適合されてもよい。たとえば、1つ以上のネットワーク(たとえば、イーサネット(登録商標))ケーブル(たとえば図示せず)は、第2のコネクタ10282の後方部分に適切に電気的に相互接続されてもよく、これにより、第2のコネ
クタ10322,10282とのインターフェイスの際に、FRU1012と1つ以上のネットワーク(たとえば、インターネット、WAN、LAN)との間に電気的(たとえばデータ)接続が確立される。
【0171】
1つの配置では、FRU1012が受入れベイの中に完全に挿入されると、筐体1018はアダプタ900の装着部分908に実質的に当接するように構成される対応の装着部分1120を付加的に含んでもよい。装着部分1120は、(たとえば、クリップなどを介した)第1および第2のコネクタ10281,10282のそれぞれの受入れおよび搭載のためのそれぞれの第1および第2の受入れアパーチャ(図示せず)を含む。この点において、アダプタ900およびフレームアーム1016は互いの実質的な鏡像であってもよい(たとえば、アダプタ900およびフレームアーム1016は、それぞれのトレー960,1090、装着部分908,1120、第1および第2の搭載部分9041,9042および11041,11042などを有する)。
【0172】
1つの実施形態では、フレームアーム1016は、それぞれの対応の機械的コネクタに受けられるように構成される第1および第2の整列ピン1029
1,1029
2などの少なくとも1つの機械的コネクタもしくは整列構成要素、またはFRU1016のアダプタ900の第1および第2の整列バレル(図示せず、しかし
図16の整列バレル740と同様)などの整列構成要素を含んでもよい。たとえば、第1および第2の整列ピン1029
1
,1029
2の各々は、第1および第2のコネクタ1028
1,1028
2に隣接して(た
とえば、直接に隣接、離間して隣接など)それぞれ配設されてもよい一方で、第1および第2の整列バレルの各々は、第1および第2のコネクタ1032
1,1032
2に隣接して(たとえば、直接に隣接、離間して隣接など)それぞれ配設されてもよい。
図13-
図19の整列ピン429および整列バレル740に関連して先に論じたように、フレームアーム1016に向けた受入れベイの中へのFRU1012の挿入の際のそれぞれの第1および第2の整列バレル中への整列ピン1029
1,1029
2の各々の受入れは、それぞれのコネクタ1028
1/1032
1,1028
2/1032
2のピン/コンタクト同士の間の精密な整列を容易にする。
【0173】
コネクタ1028
1/1032
1,1028
2/1032
2がそれぞれの整列柱および開口(標識付けせず、しかし
図13および
図16中の整列柱/開口475,476と同様)を有する場合、各々の整列ピン1029/整列バレル940の組合せは、(たとえば、対応のコネクタ1028
1/1032
1,1028
2/1032
2のピン/コンタクトの初期整列を行なうように働く)「一次」整列機構と考えられてもよい一方で、各々の整列柱/整列開口の組合せは、(たとえば、対応のコネクタ1028
1/1032
1,1028
2/10
32
2のピン/コンタクトのより微調整された整列を行なうように働く)「二次」整列機
構と考えられてもよい。いくつかの実施形態では、フレームアーム1016の筐体1018は、第1および第2の搭載部分1104
1/1104
2に装着されるカバー1061(
図23に示される;明瞭さのために
図21-
図22からは取除かれている)ならびに/またはPCB1022およびコネクタ1028
1,1028
2を保護してフレームアーム1016などの剛性を増大させるための装着部分1120を含んでもよい。
【0174】
図20の方法800は、アダプタ700/フレームアーム416の組合せに関連して先に論じたのと同様の態様でアダプタ900/フレームアーム1016の組合せに適用可能であってもよい。たとえば、方法800は、FRU1012の1対の内側レール部材の端(標識付けせず)をコンピューティングラック(たとえば、コンピューティングラック404)の受入れベイ(たとえば、受入れベイ410)の1対の外側レール部材1050
1
,1050
2のチャネル(標識付けせず)に挿入すること804と、受入れベイの後方部
分に向けてFRU1012を前進させること808(たとえば、摺動させること、移動させることなど)と、(たとえば、整列バレルおよび/または開口内に整列ピンおよび/または柱を受けることを介して)FRU1012の電気コネクタ1032
1,1032
2をフレームアーム1016の対応の電気コネクタ1028
1,1028
2に機械的に整列させること812と、コネクタ1028
1/1032
1,1028
2/1032
2の機械的整列812の後またはその際にコネクタ1028
1/1032
1,1028
2/1032
2を電気的にインターフェイスすること828とを含んでもよい。この点で、すべて先に論じたように、FRU1012は、固定された相互接続トポロジー424を介してフレームセンター(たとえば、
図1のフレームセンター120)および/またはコンピューティングラックのフレームマネージャ(たとえば、
図1のフレームマネージャ168)によって実質的に自動的におよび/またはシームレスにディスカバーされてもよく、フレームセンターおよび/またはフレームマネージャはFRU1012のOOB管理を行なってもよく、かつFRUホットスワップ/取外し要求は、たとえば、(たとえば、フレームアーム1016上の対応のボタンが押下されると)フレームアーム1016によって生成されて、処理などのためにフレームセンターに渡されてもよい。
【0175】
1つの配置では、アダプタ900およびフレームアーム1016は、アダプタ900として「1U」FRU1012のために利用されてもよく、フレームアーム1016は、アダプタ900およびフレームアーム1016が、さまざまなコネクタ1032,1028をラック404の幅寸法405に沿った向きにする(たとえば、コネクタ1032,1028の最長寸法)(すなわち、
図12-
図19のアダプタ700およびフレームアーム4
16のように、高さ寸法407に沿っているのとは対照的に)ように構成されることによるなどして、ラック404の(
図12に標識付けされる)高さ寸法407の低減されたフォームファクタを有するように構成されてもよい。たとえば、アダプタ900およびフレームアーム1016は1U FRU1012のために利用されてもよい一方で、アダプタ700およびフレームアーム416は、同じラック404中で利用されても利用されなくてもよい2U FRU412のために利用されてもよい。しかしながら、各々のアダプタ900/フレームアーム1016およびアダプタ700/フレームアーム416の組合せが他のフォームファクタ(たとえば、1U、2U、3Uなど)のFRUとともに利用されてもよいことが企図される。
【0176】
いくつかの状況では、アダプタ900の第2のコネクタ10322およびFRU101
2の高速ネットワークポート970(たとえば、イーサネット(登録商標)、RJ45)の電気的接続の結果として、電磁干渉(EMI)が生成され得る。この点において、第1の搭載部分9041、第2の搭載部分9042、および装着部分908によって作られる筐体は、生成されたEMIを減衰させるまたは他のやり方で制御するように働く「ケージ」として働いてもよい。さらに、アダプタ900および/またはフレームアーム1016の1つ以上の部分(たとえば、トレー960,1090;装着部分908,1120;など)は、空気の循環、軽量化などを容易にするために、それを通る多数のパーフォレーションなどを含んでもよい。発明の精神および範囲から逸脱することなく明細書中に開示される具体的な実施形態から数多くの付加および/または乖離がなされてもよいことが容易に認められる。本明細書中の図示および検討は、本開示のさまざまな局面を理解する際に読み手を助けるためにのみ与えられている。たとえば、フレームセンター120は、アウトオブバンド管理に関連してFRU112同士の間の通信を(たとえば、スイッチとして)一般的に容易にするものとして開示されるが、FRU112とフレーム100の外部のデバイスまたはネットワークとの間の通信を容易にするように別のスイッチ(たとえばInfiniBand)が設けられてもよい。すなわち、FRU112は、FRU112のOOB管理のために(たとえば、コネクタ128,132のインターフェイスを介して)フレームセンター120に相互接続されてもよいが、FRU112は、InfiniBandまたは他の種類の通信および/もしくはデータ転送(たとえば、テレビ会議のトラフィック)のための他の種類のスイッチに適切に相互接続されてもよい。別の実施形態では、1つよりも多くのフレームマネージャがフレーム内に存在してもよい。たとえば、フレームセンター120は、(たとえば電源投入、ホットスワップなどと関連して)FRUのOOB管理のためにフレームマネージャを走らせてもよいが、FRU112のうち1つは、フレーム100内のより高レベルの管理タスクをアドミニストレーションする別のフレームマネージャを走らせてもよい。
【0177】
1つの配置では、FRU112/412は、ラック104/404中の特定のその受入れベイの中に適切に係止されて、こうして、サービスプロセッサ106および/またはフレームマネージャ168が任意の必要なOOB管理ルーチンを行なうまで係止解除されるおよび取外されることができなくてもよい。別の配置では、サービスプロセッサ160および/またはフレームマネージャ168は、(たとえば、対応のフレームアーム116/416上のボタン182を押下することの代替として)FRU112/412を取外そうとする試みの中でFRU112/412を引張るまたは強く引張ることが検出されると、自動的にOOB管理ルーチン(たとえば、オフラインにするプロセス)を始めるように構成されてもよい。この点において、FRU112/412は、OOB管理ルーチンが完了するまで、ラック104/404のその受入れベイの中に係止されてもよい。
【0178】
さらに、以上論じた配置および実施形態の1つ以上のさまざまな組合せも企図される。たとえば、
図11は、第1および第2のフレーム400,404の各々がフレーム100の形態にあるのを示すが、第1および第2のフレーム400,404のうち少なくとも1
つは
図10のフレーム100′の形態にあることができ、これによりシャーシのエンクロージャの形態のFRU112′は、ブレードサーバの形態の複数のFRU112″を含む。別の例として、アダプタ700の装着部分708は、フレームアーム416の1つ以上の付加的な対応のコネクタ428に電気的にインターフェイスするように構成されてもよい付加的なコネクタ432を受けるための1つ以上の付加的な受入れアパーチャを有することができる。さらなる例として、アダプタ900およびフレームアーム1016は、他のサイズ(たとえば2U、3Uなど)のFRUに利用されることができる。
【0179】
本明細書中に開示される実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置による実行のための、またはデータ処理装置の動作を制御する、コンピュータ読出可能媒体上にコードされるコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュール、として実現されることができる。たとえば、フレームマネージャ168は、フレームセンター120、FRU112のうち1つなどのそのようなコンピュータ読出可能媒体中に提供されて、FRU112のプロセッサまたは処理エンジン(図示せず)によって実行されてもよい。別の例として、マネージャPROM画像148にアクセスして、フレーム100内の通信を経路決めすることを担うフレームセンター120の論理またはソフトウェアがフレームセンター120のそのようなコンピュータ読出可能媒体(たとえば、メモリ144)中に設けられて、フレームセンター120(図示せず)のプロセッサまたは処理エンジン(図示せず)によって実行されてもよい。コンピュータ読出可能媒体は、機械読出可能記憶デバイス、機械読出可能記憶基板、不揮発性メモリデバイス、機械読出可能伝播信号に影響する構成物、またはそれらのうち1つ以上の組合せであることができる。この点において、フレーム100は、一例としてプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサもしくはコンピュータを含む、データを処理するための1つ以上の装置、デバイス、および機械を包含してもよい。ハードウェアに加えて、フレーム100は、たとえば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらのうち1つ以上の組合せを構成するコードなどの、問題のコンピュータプログラムのための実行環境を作り出すコードを含んでもよい。
【0180】
本明細書中に記載の機能性(たとえば、FRU112を管理すること、通信を経路決めすることなど)のうち任意のものを提供するように用いられる(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても公知の)コンピュータプログラムは、コンパイル言語またはインタープリタ型言語を含むプログラミング言語の任意の適切な形態で書かれることができ、これは、コンピューティング環境で用いるのに好適なスタンドアローンプログラム、またはモジュール、構成要素、サブルーチン、もしくは他のユニットとして含む任意の形態で配備されることができる。コンピュータプログラムは必ずしもファイルシステム中のファイルに対応していない。プログラムは、他のプログラムもしくはデータ(たとえば、マークアップ言語文書の中に記憶される1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの部分の中に、問題のプログラム専用の単一のファイルの中に、または複数の連係されるファイル(たとえば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、もしくはコードの部分を記憶するファイル)の中に、記憶されることができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または、1つのサイトに位置する、または複数のサイトにわたって分散されかつ通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータ上で実行されるように配備されることができる。
【0181】
この明細書に記載されるプロセスおよび論理の流れは、入力されたデータに対して動作することおよび出力を生成することによって機能を果たすように1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルプロセッサによって行なわれることができる。プロセスおよび論理の流れは、たとえばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)などの特殊目的の論理回路構成によ
って行なわれることもでき、かつ特殊目的の論理回路構成として装置を実現することもできる。コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサは、一例として、汎用マイクロプロセッサおよび特殊目的マイクロプロセッサの両方、ならびに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサを含んでもよい。一般的に、プロセッサは、読出専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両者から命令およびデータを受ける。一般的に、コンピュータの要素は、命令を実行するための1つ以上のプロセッサと、命令およびデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスとである。本明細書中に記載される技術は、記載される機能性を提供するように構成されるコンピュータシステムによって実現されてもよい。
【0182】
この明細書は多数の詳細を含有するが、これらは、開示のまたは請求され得るものの範囲に対する限定として解釈されてはならず、むしろ、開示の特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。さらに、別個の実施形態の文脈でこの明細書中に記載されるある特徴は、単一の実施形態中の組合せにおいても実現可能である。反対に、単一の実施形態の文脈で記載されるさまざまな特徴を、複数の実施形態で別個に、または任意の好適な副次的組合せでも実現することができる。さらに、特徴はある組合せで作用するものとして上述され、そのように当初は請求すらされるかもしれないが、請求される組合せからの1つ以上の特徴は、ある場合には組合せから削除されることができ、請求される組合せは、副次的組合せまたは副次的組合せの変形に向けられることがある。
【0183】
同様に、特定の順序で図面に動作が描かれるが、これは、そのような動作が、示される特定の順序でもしくは順次に行なわれること、または所望の結果を達成するようにすべての示される動作が行なわれることを要件とすると理解されてはならない。ある状況では、多重タスキングおよび/または並列処理が有利であることがある。さらに、上述の実施形態中のさまざまなシステム構成要素の分離は、すべての実施形態におけるそのような分離を要件とするものとして理解されてはならず、記載のプログラム構成要素およびシステムは一般的に、ともに単一のソフトウェアおよび/もしくはハードウェア製品に集積されるか、または複数のソフトウェアおよび/もしくはハードウェア製品に梱包されることができる。
【0184】
好ましい実施形態を含む上述の実施形態および出願時に発明者に公知の発明の最良モードは例示的な例のみとして与えられる。