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特許7603106情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/537 20140101AFI20241212BHJP
   A63F 13/44 20140101ALI20241212BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20241212BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241212BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20241212BHJP
【FI】
A63F13/537
A63F13/44
A63F13/58
A63F13/69
A63F13/79
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023097549
(22)【出願日】2023-06-14
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090181
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 義人
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(74)【代理人】
【識別番号】100168217
【弁理士】
【氏名又は名称】大村 和史
(72)【発明者】
【氏名】森脇 彩湖
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-166937(JP,A)
【文献】特開2021-090493(JP,A)
【文献】特開2020-120979(JP,A)
【文献】特開2020-114532(JP,A)
【文献】特開2010-029296(JP,A)
【文献】[白猫攻略]まずはバトルの基礎を覚えよう!キャラの動かし方・攻撃の回避方法などの操作方法を解説するよ,カミアプ [online],2014年08月12日,https://www.appps.jp/115523,[2019年04月02日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行可能な情報処理装置のコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、
前記ゲームにおいて利用されるキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行させるアクション実行手段、
プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データを取得する取得手段、
前記キャラクタオブジェクトが前記所定のアクションを実行する期間中、当該所定のアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われたかを前記操作入力データに基づいて判定する判定手段、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる前記操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様で前記ゲームのゲーム状況を更新し、当該タイミングにおいて前記プレイヤによる当該操作入力が行われたと判定された場合、前記第1の態様とは異なる第2の態様で前記ゲームのゲーム状況を更新するゲーム状況更新手段、
前記タイミングにおいて、ガイド提示フラグがオンの場合、当該タイミングに対応するガイドを提示させるガイド提示手段、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われた成功回数を記憶部に記憶させる記憶手段、および
前記成功回数が第1切替条件を満たす場合、前記ガイド提示フラグをオフにして前記ガイドを提示しない状態に切り替える切替手段として前記コンピュータを機能させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記タイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われなかった失敗回数を記憶部に記憶させ、
前記切替手段は、前記ガイド提示フラグがオフとなった後、前記タイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われなかった失敗回数が第2切替条件を満たす場合、当該ガイド提示フラグをオンにする、請求項1記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記ゲーム状況更新手段は、複数の前記所定のアクションのうち、1つの前記所定のアクションに基づいて前記ゲーム状況を更新し、
前記記憶手段は、前記複数の所定のアクションの各々について前記成功回数を記憶部に記憶させる、請求項1記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記ゲーム状況更新手段は、前記タイミングにおいて前記操作入力が行われたと判定される場合、前記タイミングにおいて前記操作入力が行われたと判定されない場合よりも、前記プレイヤに有利となるように前記ゲーム状況を更新する、請求項1記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記ゲームは、敵キャラクタオブジェクトと前記キャラクタオブジェクトとが戦闘を行うゲームであって、
前記ゲーム状況更新手段は、前記敵キャラクタオブジェクトに対応付けられる体力パラメータを、前記所定のアクションに対応する第1の値を用いて変更させることによって前記ゲーム状況を更新する、請求項1記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記ゲーム状況更新手段は、前記タイミングにおいて前記プレイヤによる前記操作入力が行われたと判定される場合、前記体力パラメータを、前記第1の値よりも大きい値を用いて変更させることによって前記ゲーム状況を更新する、請求項5記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記アクション実行手段は、さらに、前記敵キャラクタオブジェクトに敵キャラクタアクションを実行させ、
前記判定手段は、さらに、前記敵キャラクタオブジェクトが前記敵キャラクタアクションを実行する期間中、当該敵キャラクタアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われたかを前記操作入力データに基づいて判定し、
前記ゲーム状況更新手段は、さらに、
前記操作入力が行われなかったと判定された場合、前記敵キャラクタアクションに対応する第2の値を用いて前記キャラクタオブジェクトに対応する体力パラメータを更新し、
前記操作入力が行われたと判定された場合、前記第2の値よりも小さな値を用いて前記キャラクタオブジェクトに対応する体力パラメータを更新することによって前記ゲーム状況を更新し、
前記ガイド提示手段は、さらに、前記敵キャラクタアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいて、当該敵キャラクタアクションに対応付けられる前記ガイド提示フラグがオンである場合、当該タイミングに対応するガイドを提示させる、請求項5記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記ゲームは、複数の敵キャラクタオブジェクトと前記キャラクタオブジェクトとが戦闘を行うゲームであって、
前記ゲーム状況更新手段は、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる前記操作入力が行われなかったと判定された場合、前記複数の敵キャラクタオブジェクトのうち第1の数の敵キャラクタオブジェクトに対応付けられる前記体力パラメータを変更させ、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる前記操作入力が行われたと判定された場合、前記複数の敵キャラクタオブジェクトのうち、前記第1の数より多い第2の数の敵キャラクタオブジェクトに対応付けられる前記体力パラメータを変更させることによって、前記ゲーム状況を更新する、請求項5記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
ゲームを実行可能な情報処理システムであって、
前記ゲームにおいて利用されるキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行させるアクション実行手段、
プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データを取得する取得手段、
前記キャラクタオブジェクトが前記所定のアクションを実行する期間中、当該所定のアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われたかを前記操作入力データに基づいて判定する判定手段、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる前記操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様で前記ゲームのゲーム状況を更新し、当該タイミングにおいて前記プレイヤによる当該操作入力が行われたと判定された場合、前記第1の態様とは異なる第2の態様で前記ゲームのゲーム状況を更新するゲーム状況更新手段、
前記タイミングにおいて、ガイド提示フラグがオンの場合、当該タイミングに対応するガイドを提示させるガイド提示手段、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われた成功回数を記憶部に記憶させる記憶手段、および
前記成功回数が第1切替条件を満たす場合、前記ガイド提示フラグをオフにして前記ガイドを提示しない状態に切り替える切替手段を備える、情報処理システム。
【請求項10】
ゲームを実行可能な情報処理装置であって、
前記ゲームにおいて利用されるキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行させるアクション実行手段、
プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データを取得する取得手段、
前記キャラクタオブジェクトが前記所定のアクションを実行する期間中、当該所定のアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われたかを前記操作入力データに基づいて判定する判定手段、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる前記操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様で前記ゲームのゲーム状況を更新し、当該タイミングにおいて前記プレイヤによる当該操作入力が行われたと判定された場合、前記第1の態様とは異なる第2の態様で前記ゲームのゲーム状況を更新するゲーム状況更新手段、
前記タイミングにおいて、ガイド提示フラグがオンの場合、当該タイミングに対応するガイドを提示させるガイド提示手段、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われた成功回数を記憶部に記憶させる記憶手段、および
前記成功回数が第1切替条件を満たす場合、前記ガイド提示フラグをオフにして前記ガイドを提示しない状態に切り替える切替手段を備える、情報処理装置。
【請求項11】
ゲームを実行可能な情報処理装置の情報処理方法であって、
前記情報処理装置のコンピュータは、
前記ゲームにおいて利用されるキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行し、
プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データを取得し、
前記キャラクタオブジェクトが前記所定のアクションを実行する期間中、当該所定のアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われたかを前記操作入力データに基づいて判定し、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる前記操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様で前記ゲームのゲーム状況を更新し、当該タイミングにおいて前記プレイヤによる当該操作入力が行われたと判定された場合、前記第1の態様とは異なる第2の態様で前記ゲームのゲーム状況を更新し、
前記タイミングにおいて、ガイド提示フラグがオンの場合、当該タイミングに対応するガイドを提示し、
前記タイミングにおいて前記プレイヤによる操作入力が行われた成功回数を記憶部に記憶し、そして
前記成功回数が切替条件を満たす場合、前記ガイド提示フラグをオフにして前記ガイドを提示しない状態に切り替える、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法に関し、特にたとえば、仮想空間においてキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行させる、情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の情報処理装置の一例が特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示されるゲーム装置では、CPUは、敵オブジェクトの種類に対応するデータを取得し、動作処理を行う。CPUは、カウント値が対応モーションテーブルに設定されているチャンスタイミング開始カウント値以上チャンスタイミング終了カウント値未満であるチャンスタイミングの期間である場合に、アクションアイコン表示処理を行い、AボタンがONされたか否かを判断する。CPUは、AボタンがONされた場合、対応モーションテーブルに基づいて特殊攻撃処理を行う。この特許文献1のゲーム装置では、特殊攻撃が可能なチャンスタイミングの期間である場合に、アクション表示処理を行い、チャンスタイミング状態を示すアイコンオブジェクトがCRTに表現される。このチャンスタイミング状態を示すアイコンオブジェクトは、通常モードにおけるアイコンオブジェクトと同様の入力部をプレイヤが容易に視認できるようにアイコン表現されるが、ゲーム装置に与えられる指示内容が異なる。このため、プレイヤは、特殊攻撃が可能なチャンスタイミングの期間であることをアイコンオブジェクトの表現から知る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-174090
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示されたゲーム装置では、チャンスタイミングの期間では毎回アイコンオブジェクトの表現が変化されるため、プレイヤは敵オブジェクトの動作を見て操作入力するタイミングを計るのではなく、アイコンオブジェクトの表現を見て操作入力するだけであり、プレイヤにとっては作業的に受け取られる虞があった。一方で、アイコンオブジェクトの表現を行わない場合には、チャンスタイミングの期間が分かり辛く、プレイヤにとっては理不尽な仕様になり得る虞があった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法を提供することである。
【0006】
また、この発明の他の目的は、プレイヤが操作入力を行うべきタイミングをゲームの興趣性を損なわずに提示することができる、情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(構成1)
構成1は、ゲームを実行可能な情報処理装置のコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、ゲームにおいて利用されるキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行させるアクション実行手段、プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データを取得する取得手段、キャラクタオブジェクトが所定のアクションを実行する期間中、当該所定のアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われたかを操作入力データに基づいて判定する判定手段、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様でゲームのゲーム状況を更新し、当該タイミングにおいてプレイヤによる当該操作入力が行われたと判定された場合、第1の態様とは異なる第2の態様でゲームのゲーム状況を更新するゲーム状況更新手段、タイミングにおいて、ガイド提示フラグがオンの場合、当該タイミングに対応するガイドを提示させるガイド提示手段、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われた成功回数を記憶部に記憶させる記憶手段、および成功回数が切替条件を満たす場合、ガイド提示フラグをオフにしてガイドを提示しない状態に切り替える切替手段、としてコンピュータを機能させる、情報処理プログラムである。
【0008】
構成1によれば、成功回数が第1切替条件を満たす場合には、ガイド提示フラグをオフに切り替えて、所定のアクションに対して予め対応付けられたタイミングにおいてガイドを提示しないので、タイミングを見て操作入力を行うだけの作業と受け取られることを出来る限り防止することができる。つまり、プレイヤが操作入力を行うべきタイミングをゲームの興趣性を損なわずに提示することができる。
【0009】
(構成2)
構成2は、構成1において、記憶手段は、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われなかった失敗回数を記憶部に記憶させ、切替手段は、ガイド提示フラグがオフとなった後、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われなかった失敗回数が第2切替条件を満たす場合、当該ガイド提示フラグをオンにする。
【0010】
構成2によれば、失敗回数が第2切替条件を満たす場合には、ガイド提示フラグオンに切り替えて、所定のアクションに対して予め対応付けられたタイミングにおいてガイドを提示するので、必要と考えられる場合にタイミングを提示することができる。つまり、プレイヤが操作入力を行うべきタイミングをゲームの興趣性を損なわずに提示することができる。
【0011】
(構成3)
構成3は、構成1または2において、ゲーム状況更新手段は、複数の所定のアクションのうち、1つの所定のアクションに基づいてゲーム状況を更新し、記憶手段は、複数の所定のアクションの各々について成功回数を記憶部に記憶させる。
【0012】
構成3によれば、複数の所定のアクションの各々についてタイミングを提示したり提示しなかったりすることができる。
【0013】
(構成4)
構成4は、構成1から構成3までのいずれかにおいて、ゲーム状況更新手段は、タイミングにおいて操作入力が行われたと判定される場合、タイミングにおいて操作入力が行われたと判定されない場合よりも、プレイヤに有利となるようにゲーム状況を更新する。
【0014】
構成4によれば、単にキャラクタオブジェクトの動作を制御するだけでなく、所定のアクションに対して予め対応付けられたタイミングにおいて操作入力を行う楽しみがある。
【0015】
(構成5)
構成5は、構成1から構成4までのいずれかにおいて、ゲームは、敵キャラクタオブジェクトとキャラクタオブジェクトとが戦闘を行うゲームであって、ゲーム状況更新手段は、敵キャラクタオブジェクトに対応付けられる体力パラメータを、所定のアクションに対応する第1の値を用いて変更させることによってゲーム状況を更新する。
【0016】
構成6は、構成5において、ゲーム状況更新手段は、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われたと判定される場合、体力パラメータを、第1の値よりも大きい値を用いて変更させることによってゲーム状況を更新する。
【0017】
構成6によれば、所定のアクションに対して予め対応付けられたタイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われた場合には、当該タイミングにおいてプレイヤによる操作入が行われなかった場合よりも、敵キャラクタオブジェクトの体力パラメータを多く減らすことができる。
【0018】
(構成7)
構成7は、構成5において、アクション実行手段は、さらに、敵キャラクタオブジェクトに敵キャラクタアクションを実行させ、判定手段は、さらに、敵キャラクタオブジェクトが敵キャラクタアクションを実行する期間中、当該敵キャラクタアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われたかを操作入力データに基づいて判定し、ゲーム状況更新手段は、さらに、操作入力が行われなかったと判定された場合、敵キャラクタアクションに対応する第2の値を用いてキャラクタオブジェクトに対応する体力パラメータを更新し、操作入力が行われたと判定された場合、第2の値よりも小さな値を用いてキャラクタオブジェクトに対応する体力パラメータを更新することによってゲーム状況を更新し、ガイド提示手段は、さらに、敵キャラクタアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいて、当該敵キャラクタアクションに対応付けられるガイド提示フラグがオンである場合、当該タイミングに対応するガイドを提示させる、請求項5記載の情報処理プログラム。
【0019】
構成7によれば、敵キャラクタアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われた場合には、当該タイミングにおいてプレイヤによる操作入が行われなかった場合よりも、キャラクタオブジェクトの体力パラメータを少なく減らすことができる。
【0020】
(構成8)
構成8は、構成5において、ゲームは、複数の敵キャラクタオブジェクトとキャラクタオブジェクトとが戦闘を行うゲームであって、ゲーム状況更新手段は、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われなかったと判定された場合、複数の敵キャラクタオブジェクトのうち第1の数の敵キャラクタオブジェクトに対応付けられる体力パラメータを変更させ、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われたと判定された場合、複数の敵キャラクタオブジェクトのうち、第1の数より多い第2の数の敵キャラクタオブジェクトに対応付けられる体力パラメータを変更させることによって、ゲーム状況を更新する。
【0021】
構成8によれば、所定のアクションに対して予め対応付けられたタイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われた場合には、攻撃した敵キャラクタオブジェクトの体力パラメータを変更することに代えて、体力パラメータを変更する敵キャラクタオブジェクトの数を増加することができる。
【0022】
(構成9)
構成9は、ゲームを実行可能な情報処理システムであって、ゲームにおいて利用されるキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行させるアクション実行手段、プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データを取得する取得手段、キャラクタオブジェクトが所定のアクションを実行する期間中、当該所定のアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われたかを操作入力データに基づいて判定する判定手段、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様でゲームのゲーム状況を更新し、当該タイミングにおいてプレイヤによる当該操作入力が行われたと判定された場合、第1の態様とは異なる第2の態様でゲームのゲーム状況を更新するゲーム状況更新手段、タイミングにおいて、ガイド提示フラグがオンの場合、当該タイミングに対応するガイドを提示させるガイド提示手段、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われた成功回数を記憶部に記憶させる記憶手段、および成功回数が切替条件を満たす場合、ガイド提示フラグをオフにしてガイドを提示しない状態に切り替える切替手段を備える、情報処理システムである。
【0023】
(構成10)
構成10は、ゲームを実行可能な情報処理装置であって、ゲームにおいて利用されるキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行させるアクション実行手段、プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データを取得する取得手段、キャラクタオブジェクトが所定のアクションを実行する期間中、当該所定のアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われたかを操作入力データに基づいて判定する判定手段、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様でゲームのゲーム状況を更新し、当該タイミングにおいてプレイヤによる当該操作入力が行われたと判定された場合、第1の態様とは異なる第2の態様でゲームのゲーム状況を更新するゲーム状況更新手段、タイミングにおいて、ガイド提示フラグがオンの場合、当該タイミングに対応するガイドを提示させるガイド提示手段、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われた成功回数を記憶部に記憶させる記憶手段、および成功回数が切替条件を満たす場合、ガイド提示フラグをオフにしてガイドを提示しない状態に切り替える切替手段を備える、情報処理装置である。
【0024】
(構成11)
構成11は、ゲームを実行可能な情報処理装置の情報処理方法であって、情報処理装置のコンピュータは、ゲームにおいて利用されるキャラクタオブジェクトに所定のアクションを実行し、プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データを取得し、キャラクタオブジェクトが所定のアクションを実行する期間中、当該所定のアクションに対し予め対応付けられたタイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われたかを操作入力データに基づいて判定し、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様でゲームのゲーム状況を更新し、当該タイミングにおいてプレイヤによる当該操作入力が行われたと判定された場合、第1の態様とは異なる第2の態様でゲームのゲーム状況を更新し、タイミングにおいて、ガイド提示フラグがオンの場合、当該タイミングに対応するガイドを提示し、タイミングにおいてプレイヤによる操作入力が行われた成功回数を記憶部に記憶し、そして成功回数が切替条件を満たす場合、ガイド提示フラグをオフにしてガイドを提示しない状態に切り替える、情報処理方法である。
【0025】
構成9から構成11においても、構成1と同様に、プレイヤが操作入力を行うべきタイミングをゲームの興趣性を損なわずに提示することができる。
【発明の効果】
【0026】
この発明によれば、プレイヤが操作入力を行うべきタイミングをゲームの興趣性を損なわずに提示することができる。
【0027】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1はゲーム装置の電気的な構成の限定しない一例を示すブロック図である。
図2図2図1に示すゲーム装置の表示装置に表示されるゲーム画面の限定しない一例を示す図である。
図3図3図1に示すゲーム装置の表示装置に表示されるゲーム画面の限定しない他の例を示す図である。
図4図4はプレイヤオブジェクトがパンチの動作を行う場合のアニメーションフレームの時間変化の限定しない一例を示す図である。
図5図5図1に示すゲーム装置の表示装置に表示されるゲーム画面の限定しないその他の例を示す図である。
図6図6図1に示すゲーム装置に内蔵されるRAMのメモリマップの限定しない一例を示す図である。
図7図7図6に示したRAMのデータ記憶領域の具体的な内容の限定しない一例を示す図である。
図8図8図1に示すゲーム装置に内蔵されるプロセッサの仮想のゲームの全体処理の限定しない一例を示すフロー図である。
図9図9図1に示すゲーム装置に内蔵されるプロセッサのゲーム制御処理の第1の一部を示すフロー図である。
図10図10図1に示すゲーム装置に内蔵されるプロセッサのゲーム制御処理の第2の一部であって、図9に後続するフロー図である。
図11図11図1に示すゲーム装置に内蔵されるプロセッサのゲーム制御処理の第3の一部であって、図10に後続するフロー図である。
図12図12図1に示すゲーム装置に内蔵されるプロセッサのゲーム制御処理の第4の一部であって、図9に後続するフロー図である。
図13図13図1に示すゲーム装置に内蔵されるプロセッサのゲーム制御処理の第5の一部であって、図12に後続するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1を参照して、情報処理装置の限定しない一例であるゲーム装置10はプロセッサ20を含み、プロセッサ20には、RAM22、フラッシュメモリ24、通信モジュール26、入力装置30、表示制御回路32およびD/A変換器34が接続される。また、表示制御回路32には、表示装置36が接続され、D/A変換器34には、スピーカ38が接続される。
【0030】
プロセッサ20は、ゲーム装置10の全体制御を司る。具体的には、プロセッサ20は、CPUやGPUの機能を内蔵したSoC(System-on-a-chip)である。RAM22は、揮発性の記憶媒体であり、プロセッサ20のワークメモリやバッファメモリとして使用される。フラッシュメモリ24は、不揮発性の記憶媒体であり、各種のアプリケーションのプログラムを記憶したり、各種のデータを記憶(セーブ)したりするために使用される。たとえば、アプリケーションのプログラムおよび必要なデータは、フラッシュメモリ24から読み出され、RAM22に記憶される。
【0031】
ただし、アプリケーションとしては、ゲームのアプリケーション、文書作成のアプリケーション、電子メールのアプリケーション、お絵描きのアプリケーション、文字練習用のアプリケーション、語学トレーニングのアプリケーション、学習のアプリケーションなどの様々な情報処理についてのアプリケーションが該当する。
【0032】
通信モジュール26は、たとえばIEEE802.11.b/gの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。したがって、たとえば、プロセッサ20は、通信モジュール26を用いて、アクセスポイントおよびインターネットなどのネットワークを介して他の機器との間でデータを送受信する。たとえば、他の機器は、サーバのようなコンピュータまたは他のゲーム装置10などである。ただし、通信モジュール26を用いて、他の機器との間で直接データを送受信することもできる。
【0033】
ただし、通信モジュール26は、無線LANに接続する機能とは異なり、近距離無線通信を行う機能を有していてもよい。具体的には、通信モジュール26は、所定の通信方式(たとえば、赤外線方式)により、他の機器との間で赤外線信号の送受信を行う機能、および所定の通信プロトコル(たとえば、マルチリンクプロトコル)に従って、同種のゲーム装置との間で無線通信を行う機能を有する。この場合、たとえば、プロセッサ20は、通信モジュール26を用いて、同種の他のゲーム装置との間でデータを直接送受信することができる。ただし、赤外線方式の近距離無線通信に代えて、Bluetooth(登録商標)のような他の無線通信規格に従う近距離無線通信を行うようにしてもよい。
【0034】
入力装置30は、たとえば、ゲーム装置10に設けられる各種の押しボタン、キーまたはスイッチを備えるゲームコントローラであり、ユーザまたはプレイヤ(以下、単に「プレイヤ」という。)によって、メニュー選択およびアプリケーションにおける指示などの各種の操作に用いられる。たとえば、ゲームコントローラには、Aボタン、Bボタン、Xボタン、Yボタン、Lボタン、Rボタン、十字ボタン(または/およびスライドスティック)などが設けられる。ただし、携帯型のゲーム装置10の場合には、入力装置30として、押しボタン、キーまたはスイッチに加えて、タッチパネルが設けられる場合もある。
【0035】
表示制御回路32は、GPUおよびVRAMなどを含んでおり、プロセッサ20の指示の下、GPUは、RAM22に記憶された画像生成用データ504b(図13参照)を用いて表示装置36に種々の画面を表示するための画像データをVRAMに生成し、生成した画像データを表示装置36に出力する。
【0036】
D/A変換器34は、プロセッサ20から与えられる音声データをアナログの音声信号に変換し、スピーカ38に出力する。ただし、音声データは、キャラクタないしオブジェクトが発生する音、効果音、BGMなどの音楽についてのデータである。
【0037】
なお、図1に示すゲーム装置10の電気的な構成は単なる一例であり、これに限定される必要はない。たとえば、通信モジュール26は無くてもよい。
【0038】
また、入力装置30は、ゲーム装置10の本体装置10aとは別に設けられたゲームコントローラであって、プロセッサ20と通信可能に有線または無線で接続されてもよい。この場合、ゲーム装置10は、本体装置10aと入力装置30が通信可能に接続されたゲームシステムを構成する。
【0039】
さらに、入力装置30に加えて、表示装置36も、ゲーム装置10の本体装置10bとは別に設けられ、プロセッサ20と通信可能に有線または無線で接続されてもよい。この場合、ゲーム装置10は、本体装置10bと入力装置30と表示装置36が通信可能に接続されたゲームシステムを構成する。また、表示装置36としては、LCDまたはELディスプレイのような据置型のモニタを用いることができる。
【0040】
さらにまた、ゲーム装置10としては、携帯型または据置型のゲーム専用機のみならず、ゲーム機としても機能するPC、タブレット端末、ウェアラブル端末、携帯電話機およびスマートフォンのような他の情報処理装置を用いることもできる。
【0041】
ゲーム装置10は、画像処理装置としても機能し、ゲーム画面などの各種画面に対応する画像データを生成および出力(表示)する。簡単に説明すると、表示制御回路32に内蔵されるGPUは、プロセッサ20の指示の下、3次元の仮想空間に各種のキャラクタオブジェクトをモデリングする。つまり、各種のキャラクタオブジェクトが仮想空間に作成または配置され、或る情景または場面(シーン)が生成される。このシーンを仮想カメラで撮影した(視点から見た)画像が表示装置36に表示される。具体的な画像処理について説明すると、まず、3次元(または、ワールド座標系)の仮想空間に或るシーンが生成され、仮想空間に生成されたシーンが仮想カメラから捉えた座標(すなわち、カメラ座標)系に変換される。たとえば、視点から見た画像が仮想のスクリーン上に透視投影される。次に、クリッピングおよび陰面消去処理が施される。続いて、シェーディングが施されることにより、キャラクタオブジェクト表面の明るさ(陰影)が表現される。さらに、シャドーイング(すなわち、影付け)が施されることにより、キャラクタオブジェクトによって生じる影が表現される。そして、テクスチャマッピングが施される。このようにして、3次元の仮想空間に生成された或るシーンについての2次元画像が生成(描画)され、生成された2次元画像に対応する2次元画像データが表示装置36に出力される。
【0042】
なお、3次元画像の生成においては、シャドーイングを施すことに代えて、簡易な形状(たとえば、円形、楕円形、三角形または四角形)の影のテクスチャを貼り付けるようにしてもよい。
【0043】
プレイヤが、ゲーム装置10を用いて、この実施例の仮想のゲームのゲームアプリケーションの実行を指示すると、仮想のゲームが開始される。仮想のゲームは、最初から開始したり、前回セーブした点から開始したりすることができる。
【0044】
この実施例の仮想のゲームは、いわゆるRPGであり、仮想空間内において、プレイヤの操作に従って、プレイヤキャラクタオブジェクト(以下、「プレイヤオブジェクト」という)は移動し、敵キャラクタオブジェクト(以下、「敵オブジェクト」という)と遭遇すると、敵オブジェクトと対戦する。ただし、敵オブジェクトは、対戦相手のコンピュータ(すなわち、プロセッサ20)によって操作される。
【0045】
図2は戦闘シーンにおけるゲーム画面100の限定しない一例を示す。ゲーム画面100には、プレイヤオブジェクト102と敵オブジェクト104が対峙した状態で表示される。背景オブジェクトは省略してある。一例として、戦闘シーンでは、ターン制で、プレイヤオブジェクトと敵オブジェクトの対戦の処理が進行される。
【0046】
プレイヤの順番では、図3に示すように、コマンドを選択および決定するための選択画面110がゲーム画面100の前面に表示される。選択画面110には、攻撃の種類(または、攻撃技の種類)および回復の種類を選択するための項目すなわちコマンドが表示される。ただし、回復の種類は、プレイヤオブジェクト102の体力パラメータ(以下、「HP」という)を回復させるスキルの種類である。
【0047】
選択画面110には、攻撃A、攻撃B、攻撃C、…が表示される。ただし、攻撃の種類は1つの場合もあるし、2つ以上の場合もある。攻撃の種類は、プレイヤオブジェクト102が技を習得することで増加され、また、プレイヤオブジェクト102が装備する武器に応じて増加されたり変更されたりする。ただし、攻撃の種類は予め設定されていて、増加および変更されなくてもよい。
【0048】
また、選択画面110には、回復A、回復B、回復C、…が表示される。ただし、回復のスキルの種類は1つの場合もあるし、2つ以上の場合もある。回復のスキルの種類は、プレイヤオブジェクト102が回復のスキルを習得することで増加され、また、プレイヤオブジェクト102が所持するまたは使用したアイテムに応じて増加されたり変更されたりする。ただし、回復のスキルの種類は予め設定されていて、増加および変更されなくてもよい。
【0049】
プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104を攻撃したり、プレイヤオブジェクト102がHPの回復を実行したりすると、所定の効果が得られる。ただし、プレイヤオブジェクト102に敵オブジェクト104を攻撃させる場合には、プレイヤは、入力装置30を用いて、選択画面110に表示された攻撃A、攻撃B、攻撃C…のいずれか1つのコマンドを選択し、選択したコマンドの実行を決定する。すると、実行されたコマンドに応じた攻撃が実行される。また、プレイヤオブジェクト102にHPを回復させる場合には、プレイヤは、入力装置30を用いて、選択画面110に表示された回復A、回復B、回復C…のいずれか1つのコマンドを選択し、選択したコマンドの実行を決定する。すると、実行されたコマンドに応じた回復のスキルが実行される。
【0050】
具体的には、プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104を攻撃すると、敵オブジェクト104のHPが攻撃の種類に応じた値(以下、「基準値」という)だけ減少される。ただし、プレイヤオブジェクト102の攻撃が敵オブジェクト104に当たらなかったり、プレイヤオブジェクト102の攻撃が敵オブジェクト104に効かなかったりすると、敵オブジェクト104のHPが減少されない場合もある。
【0051】
また、プレイヤオブジェクト102がHPの回復を実行すると、回復のスキルの種類に応じた値(以下、「基準値」という)だけ、プレイヤオブジェクト102のHPが回復すなわち増加される。
【0052】
この実施例では、プレイヤによってコマンドが実行され、プレイヤオブジェクト102がコマンドに応じた動作を行う期間中、当該動作に対し予め対応付けられたタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作入力が行われたかどうかが判定される。上記のタイミングにおいてプレイヤによる所定の操作入力が行われなかったと判定された場合、第1の態様で仮想のゲームのゲーム状況が更新され、上記のタイミングにおいてプレイヤによる所定の操作入力が行われたと判定された場合、第1の態様とは異なる第2の態様で仮想のゲームのゲーム状況が更新される。
【0053】
この実施例では、コマンドに応じたプレイヤオブジェクト102の動作のアニメーションは、初期状態から当該動作を行うように、複数のフレーム(以下、「アニメーションフレーム」という)で構成される。プレイヤオブジェクト102の動作のアニメーションを構成する複数のアニメーションフレームの一部に、所定のアニメーションフレームの範囲(以下、「成功範囲」)が割り当てられる。この成功範囲がプレイヤオブジェクト102の動作に対し予め対応付けられたタイミングである。フレームは、画面を更新する単位時間であり、一例として、1/30秒または1/60秒に設定されてよい。
【0054】
図4は、プレイヤオブジェクト102がパンチの動作を実行する場合の一部のアニメーションフレームの限定しない一例を示す。図4に示すように、パンチの動作のアニメーションは、120のアニメーションフレームで構成される。
【0055】
アニメーションフレームが第0フレームである場合には、プレイヤオブジェクト102は直立した状態(すなわち、初期状態)である。パンチの動作のアニメーションフレームが再生されると、アニメーションフレームが第1フレームからフレーム数が増えるに従って、プレイヤオブジェクト102がパンチを打つ前の構えの姿勢になるように、プレイヤオブジェクト102の姿勢が変化される。アニメーションフレームが第30フレームである場合に、プレイヤオブジェクト102は構えた状態となる。
【0056】
続いて、アニメーションフレームが第31フレームからフレーム数が増えるに従って、プレイヤオブジェクト102が構えた状態からパンチを打った姿勢になるように、プレイヤオブジェクト102の姿勢が変化される。アニメーションフレームが第60フレームである場合に、プレイヤオブジェクト102は左手を伸ばした状態すなわち左手でパンチを出した状態となる。
【0057】
さらに、アニメーションフレームが第61フレームからフレーム数が増えるに従って、プレイヤオブジェクト102は左手を伸ばした状態から構えた姿勢になるように、プレイヤオブジェクト102の姿勢が変化される。アニメーションフレームが第90フレームである場合に、プレイヤオブジェクト102は構えた状態となる。
【0058】
そして、アニメーションフレームが第91フレームからフレーム数が増えるに従って、プレイヤオブジェクト102は構えた状態から初期状態に戻るように、プレイヤオブジェクト102の姿勢が変化される。アニメーションフレームが第120フレームである場合に、プレイヤオブジェクト102は初期状態すなわち直立の状態となる。
【0059】
図4に示すように、パンチの動作のアニメーションを構成する複数のアニメーションフレームにおいて、第60フレームを中心に、所定のフレーム数(ここでは、20)の成功範囲がパンチの動作に対応して設定される。
【0060】
プレイヤオブジェクト102がプレイヤによって決定されたコマンドに対応する所定の動作を実行している場合に、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作(この実施例では、Aボタンの操作)が行われた場合には、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合とは異なる態様で仮想のゲームのゲーム状況が更新される。
【0061】
一例として、プレイヤオブジェクト102がパンチの攻撃のコマンドに応じてパンチの動作を実行している期間中、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合、つまり、プレイヤによるAボタンの操作が失敗である場合には、プレイヤオブジェクト102のパンチが敵オブジェクト104に当たると、パンチの動作についての基準値のダメージが敵オブジェクト104に与えられる。具体的には、パンチの動作についての基準値が敵オブジェクト104のHPから減算される。つまり、プレイヤオブジェクト102がパンチの動作を実行した場合において、第1の態様で仮想ゲームのゲーム状況が更新される。
【0062】
一方、プレイヤオブジェクト102がパンチの攻撃のコマンドに応じてパンチの動作を実行している期間中、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われた場合、つまり、プレイヤによるAボタンの操作が成功である場合には、プレイヤオブジェクト102のパンチが敵オブジェクト104に当たると、パンチの場合の基準値を補正したダメージが敵オブジェクト104に与えられる。具体的には、パンチの場合の基準値に所定の第1補正値を加算することで補正した基準値が敵オブジェクト104のHPから減算される。したがって、プレイヤによるAボタンの操作が成功である場合には、プレイヤによるAボタンの操作が失敗である場合よりも大きなダメージAが敵オブジェクト104に与えられる。つまり、プレイヤオブジェクト102がパンチの動作を行った場合において、第1の態様とは異なる第2の態様で仮想ゲームのゲーム状況が更新される。
【0063】
ただし、Aボタンの操作が成功である場合には、敵オブジェクト104のHPを減少させる基準値を補正することに代えて、プレイヤオブジェクト102の攻撃のクリティカル率を補正することにより、結果的に敵オブジェクト104に与えるダメージが大きくされるようにすることもできる。
【0064】
これは一例であり、敵オブジェクトに与えるダメージを大きくことに代えて、または、敵オブジェクトに与えるダメージを大きくするとともに、ダメージを与える範囲すなわち攻撃の範囲を大きくするようにしてもよい。たとえば、プレイヤオブジェクト102が複数の敵オブジェクト104と対戦している場合には、1体の敵オブジェクト104とこの敵オブジェクト104の隣に居る1または複数の敵オブジェクト104にダメージを与えたり、フィールド上の全部の敵オブジェクト104にダメージを与えたりすることで、ダメージを与える範囲を大きくすることができる。
【0065】
また、他の例では、敵オブジェクトに与えるダメージを大きくことに代えて、または、敵オブジェクトに与えるダメージを大きくするとともに、プレイヤオブジェクト102の能力値などのステータスを上昇させる量(すなわち、バフ量)が増加されたり、バフするステータスの数が増加されたりしてもよい。
【0066】
パンチは一例であり、キックなどの他の攻撃についても同様である。他の攻撃には、武器を用いた攻撃または/および魔法による攻撃も含まれる。武器を用いた攻撃の場合には、剣、槍、鞭および銃などの武器を使うときのプレイヤオブジェクト102の動作に対応して成功範囲が設定される。魔法による攻撃の場合には、魔法を使うときのプレイヤオブジェクト102の動作に対応して成功範囲が設定される。ただし、基準値は、複数の種類の攻撃に対して個別に設定されている。
【0067】
他の例として、プレイヤオブジェクト102が回復のスキルのコマンドに応じて回復の動作を実行している期間中、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合、つまり、プレイヤによるAボタンの操作が失敗である場合には、プレイヤオブジェクト102のHPが回復の動作についての基準値で決定される値(以下、「回復値」という)だけ回復される。つまり、プレイヤオブジェクト102が回復の動作を実行した場合において、第1の態様で仮想ゲームのゲーム状況が更新される。
【0068】
一方、プレイヤオブジェクト102が回復のスキルのコマンドに応じて回復の動作を実行している期間中、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われた場合、つまり、プレイヤによるAボタンの操作が成功である場合には、プレイヤオブジェクト102のHPが補正した基準値で決定される回復値だけ回復される。具体的には、基準値に所定の第2補正値を加算することで、プレイヤオブジェクト102のHPを回復する回復値が大きくされる。したがって、プレイヤによるAボタンの操作が成功である場合には、プレイヤによるAボタンの操作が失敗である場合よりも大きな回復値でプレイヤオブジェクト102のHPが回復される。つまり、プレイヤオブジェクト102が回復の動作を行った場合において、第1の態様とは異なる第2の態様で仮想ゲームのゲーム状況が更新される。第2補正値は、第1補正値と同じ値でも異なる値でもよい。ただし、回復のスキルは複数の種類であり、複数の種類の回復のスキルに対して個別に基準値が設定されている。
【0069】
このように、プレイヤオブジェクト102がプレイヤによって決定されたコマンドに対応する所定の動作を実行している場合に、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作(この実施例では、Aボタンの操作)が行われた場合には、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合と比較して、プレイヤに有利となるようにゲーム状況が更新されるようにすることできる。
【0070】
ただし、プレイヤに有利となるようにゲーム状況が更新されなくてもよい。つまり、Aボタンの操作が成功である場合とAボタンの操作が失敗である場合とで異なる態様となるように、ゲーム状況が更新されればよい。
【0071】
一例として、プレイヤオブジェクト102がプレイヤによって決定されたコマンドに対応する所定の動作を実行している場合に、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作(この実施例では、Aボタンの操作)が行われた場合には、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合とは異なり、所定の効果音が出力されるようにしてもよい。
【0072】
また、所定の効果音が出力されることに代えて、または、所定の効果音が出力されるとともに、コマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作のアニメーションの再生が終了した後に、Aボタンの操作が成功したことを演出するためのプレイヤオブジェクト102または/および敵オブジェクト104の動作のアニメーションが再生されてもよい。
【0073】
ただし、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われた場合と行われなかった場合とで異なる効果音が出力されるようにすることもできる。同様に、コマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作のアニメーションの再生が終了した後に、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われた場合と行われなかった場合とで異なる演出を行うためのプレイヤオブジェクト102または/および敵オブジェクト104の動作のアニメーションが再生されてもよい。
【0074】
ただし、コマンド毎にプレイヤオブジェクト102の動作が異なるため、つまり、プレイヤオブジェクト102の動作のアニメーションが異なるため、コマンド毎にアニメーションを構成するアニメーションフレームの数が異なり、成功範囲が設定される位置および長さも異なる場合がある。このことは、敵オブジェクト104の各動作および敵オブジェクト104の各動作に対応する成功範囲についても同様である。
【0075】
ここで、上述した成功範囲は、各コマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作のそれぞれに対して、開発者等が良いタイミングと思う位置に設定されるが、良いタイミングの解釈は人によって異なる。このため、何も合図を出さない場合には、プレイヤオブジェクト102の動作中に、Aボタンを操作するべきタイミングが分からないプレイヤにとっては、Aボタンの操作が成功した場合に仮想のゲームを有利に進める仕様は理不尽な仕様になってしまう虞がある。一方で、良いタイミングに毎回合図を出すようにした場合には、プレイヤオブジェクト102の動作を見てタイミングを計るのではなく、合図を見てAボタンを操作するだけの作業と受け取られてしまう虞がある。
【0076】
このため、この実施例では、各コマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作毎に、成功範囲内でのAボタンの操作を促すための合図またはガイドを提示し、プレイヤが、Aボタンの操作に成功した回数(以下、「成功回数」という)が第1所定回数(この実施例では、5回)に達すると、ガイドを提示しない状態に切り替える。つまり、成功回数が、ガイドを提示する状態からガイドを提示しない状態に切り替える切替条件を満たしたことにより、後述するガイド提示フラグがオフされる。
【0077】
一方、ガイドを提示していないプレイヤオブジェクト102の動作に対して、プレイヤがAボタンの操作に失敗した回数(以下、「失敗回数」という)が第2所定回数(この実施例では、5回)に達すると、ガイドを提示する状態に切り替える。つまり、失敗回数が、ガイドを提示しない状態からガイドを提示する状態に切り替える切替条件を満たしたことにより、ガイド提示フラグがオンされる。したがって、各コマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作毎に、仮想のゲームの趣向性を損なわずに適切にガイドを提示することができる。
【0078】
なお、この実施例では、第1所定回数と第2所定回数は、同じ回数に設定してあるが、異なる回数に設定してもよい。
【0079】
この実施例では、プレイヤオブジェクト102がプレイヤによって決定されたコマンドに対応する所定の動作を実行している場合において、成功範囲のタイミングにおいて、この成功範囲のタイミングに対応するガイドが提示される。具体的には、成功範囲の開始タイミングの第1所定フレーム数(この実施例では、5フレーム)前のタイミングすなわちガイドの提示の開始タイミングにおいて、ガイド画像106が表示される(図5参照)。つまり、ガイド画像106の表示が開始される。図4に示す例では、ガイドの提示の開始タイミング(以下、「提示の開始タイミング」という)は、成功範囲の開始タイミングであるアニメーションフレーム数が第50フレームの5フレーム前の第45フレームである。
【0080】
ガイド画像106は、成功範囲内でのAボタンの操作を促すために表示されるため、提示の開始タイミングは、成功範囲の開始タイミングよりも早過ぎず、遅過ぎない位置に設定される。ただし、成功範囲は、或る程度の時間を有しているため、提示の開始タイミングは成功範囲の開始タイミングと同じにしてもよい。また、Aボタンの操作のタイミングが成功範囲を超えてしまわないように、成功範囲の終了タイミングの第2所定フレーム数(この実施例では、5フレーム)前のタイミングすなわちガイドの提示の終了タイミング(以下、「提示の終了タイミング」という)でガイド画像106は消去される。
【0081】
なお、この実施例では、第1所定フレーム数と第2所定フレーム数は、同じフレーム数に設定してあるが、異なるフレーム数に設定してもよい。
【0082】
図5はガイド画像106が表示されたゲーム画面100の限定しない一例を示す。図5に示すように、ガイド画像106はプレイヤオブジェクト102の上方に表示される。ガイド画像106はギザギザの円の中に感嘆符を記載した画像である。これは一例であり、Aボタンを操作するタイミングを提示できれば他の画像を表示してもよいし、プレイヤオブジェクト102の上方以外の位置に表示することもできる。図5からも分かるように、ガイド画像106は、プレイヤオブジェクト102が構えた状態からパンチを出した状態の間の状態のときに表示される。つまり、Aボタンを操作するタイミングの提示が開始される。図示は省略するが、ガイド画像106は、プレイヤオブジェクト102がパンチを出した状態から構えの状態に戻り始めたときに消去される。
【0083】
この実施例では、成功範囲のタイミングにおいて、ガイド画像106を表示するようにしたが、ガイド画像106の表示に代えて、または、ガイド画像106の表示とともに、Aボタンを操作するタイミングを所定の音で提示することもできる。
【0084】
また、対戦相手の順番においては、対戦相手によって、敵オブジェクト104はプレイヤオブジェクト102を攻撃したり、敵オブジェクト104のHPを回復したりする。この場合、プレイヤは、敵オブジェクト104のプレイヤオブジェクト102に対する攻撃を防御したり、敵オブジェクト104のHPの回復を邪魔したりすることができる。
【0085】
プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104の攻撃を防御すると、プレイヤオブジェクト102は敵オブジェクト104の攻撃を受けたとしても、攻撃によるダメージを低減する。したがって、プレイヤオブジェクト102のHPは、敵オブジェクト104の攻撃を防御しない場合よりも減少されるHPの量が少なくされる。
【0086】
また、プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104のHPの回復を邪魔すると、敵オブジェクト104がHPの回復を実行したとしても、回復するHPの回復値を低減する。
【0087】
敵オブジェクト104の動作のアニメーションは、プレイヤオブジェクト102の動作と同様に、複数のアニメーションフレームで構成されている。上述した成功範囲は、敵オブジェクト104の動作に対しても予め対応付けられている。したがって、敵オブジェクト104が動作を実行している場合に、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作(この実施例では、Aボタンの操作)が行われた場合には、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合とは異なる態様で仮想のゲームのゲーム状況が更新される。
【0088】
敵オブジェクト104がプレイヤオブジェクト102に対して攻撃の動作を実行している期間中、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合、つまり、プレイヤによるAボタンの操作が失敗である場合には、敵オブジェクト104の攻撃がプレイヤオブジェクト102に当たると、敵オブジェクト104の攻撃の基準値のダメージがプレイヤオブジェクト102に与えられる。具体的には、敵オブジェクト104の攻撃の基準値がプレイヤオブジェクト102のHPから減算される。つまり、敵オブジェクト104がプレイヤオブジェクト102を攻撃した場合において、第1の態様で仮想ゲームのゲーム状況が更新される。
【0089】
一方、敵オブジェクト104がプレイヤオブジェクト102に対して攻撃の動作を実行している期間中、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われた場合、つまり、プレイヤによるAボタンの操作が成功である場合には、プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104の攻撃を防御し、敵オブジェクト104の攻撃の基準値を補正したダメージがプレイヤオブジェクト102に与えられる。具体的には、敵オブジェクト104の攻撃の基準値に所定の第3補正値を加算することで補正した基準値がプレイヤオブジェクト102のHPから減少される。したがって、プレイヤによるAボタンの操作が成功である場合には、プレイヤによるAボタンの操作が失敗である場合よりも小さなダメージが敵オブジェクト104に与えられる。つまり、プレイヤオブジェクト102が防御の動作を行った場合において、第1の態様とは異なる第2の態様で仮想ゲームのゲーム状況が更新される。第3補正値は、第1補正値および第2補正値と同じ値でも異なる値でもよい。ただし、敵オブジェクト104の攻撃の種類は複数であり、複数の種類の攻撃に対して個別に基準値が設定されている。
【0090】
敵オブジェクト104がHPの回復の動作を実行している期間中、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合、つまり、プレイヤによるAボタンの操作が失敗である場合には、敵オブジェクト104のHPが回復の動作についての基準値で決定される回復値だけ回復される。つまり、敵オブジェクト104がHPを回復する動作を実行した場合において、第1の態様で仮想ゲームのゲーム状況が更新される。
【0091】
一方、敵オブジェクト104がHPの回復の動作を実行している期間中、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われた場合、つまり、プレイヤによるAボタンの操作が成功である場合には、敵オブジェクト104のHPが補正した基準値で決定される回復値だけ回復される。具体的には、基準値から所定の第4補正値を減算することで、敵オブジェクト104のHPを回復する回復値が小さくされる。したがって、プレイヤによるAボタンの操作が成功である場合には、プレイヤによるAボタンの操作が失敗である場合よりも小さな回復値で敵オブジェクト104のHPが回復される。つまり、敵オブジェクト104が回復の動作を行った場合において、第1の態様とは異なる第2の態様で仮想ゲームのゲーム状況が更新される。第4補正値は、第1補正値、第2補正値および第3補正値と同じ値でも異なる値でもよい。ただし、敵オブジェクト104の回復の動作の種類は複数であるため、回復の動作の種類毎に基準値は異なる場合がある。
【0092】
このように、敵オブジェクト104が動作を実行している場合にも、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作(この実施例では、Aボタンの操作)が行われた場合には、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合と比較して、プレイヤに有利となるようにゲーム状況が更新されるようにすることできる。
【0093】
ただし、プレイヤオブジェクト102が攻撃または回復を行う場合と同様に、敵オブジェクト104が攻撃または回復を行う場合にも、プレイヤに有利となるようにゲーム状況が更新されなくてもよい。つまり、Aボタンの操作が成功した場合とAボタンの操作が失敗した場合とで異なる結果となるように、ゲーム状況が更新されればよい。
【0094】
一例として、敵オブジェクト104が攻撃または回復の動作を実行している場合に、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作(この実施例では、Aボタンの操作)が行われた場合には、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われなかった場合とは異なり、所定の効果音が出力されるようにしてもよい。所定の効果音が出力されることに代えて、または、所定の効果音が出力されるとともに、敵オブジェクト104の攻撃または回復の動作のアニメーションの再生が終了した後に、Aボタンの操作が成功したことを演出するためのプレイヤオブジェクト102または/および敵オブジェクト104の動作のアニメーションが再生されてもよい。
【0095】
ただし、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われた場合と行われなかった場合とで異なる効果音が出力されるようにすることもできる。同様に、敵オブジェクト104の攻撃または回復の動作のアニメーションの再生が終了した後に、成功範囲に相当するタイミングにおいて、プレイヤによるAボタンの操作が行われた場合と行われなかった場合とで異なる演出を行うためのプレイヤオブジェクト102または/および敵オブジェクト104の動作のアニメーションが再生されてもよい。
【0096】
また、敵オブジェクト104が攻撃または回復の動作を実行している場合においても、当該動作に対して予め対応付けられている成功範囲でのAボタンの操作を促すように、ガイド画像106が表示される。
【0097】
この実施例では、敵オブジェクト104の動作毎に、成功範囲内でのAボタンの操作を促すための合図またはガイドを提示し、プレイヤが、Aボタンの操作に成功した成功回数が第3所定回数(この実施例では、5回)に達すると、ガイドを提示しない状態に切り替える。つまり、成功回数が、ガイドを提示する状態からガイドを提示しない状態に切り替える切替条件を満たしたことにより、ガイド提示フラグがオフされる。
【0098】
一方、ガイドを提示していないプレイヤオブジェクト102の動作に対して、プレイヤがAボタンの操作に失敗した失敗回数が第4所定回数(この実施例では、5回)に達すると、ガイドを提示する状態に切り替える。つまり、失敗回数が、ガイドを提示しない状態からガイドを提示する状態に切り替える切替条件を満たしたことにより、ガイド提示フラグがオンされる。したがって、敵オブジェクト104の動作毎に、仮想のゲームの趣向性を損なわずに適切にガイドを提示することができる。
【0099】
なお、この実施例では、第3所定回数と第4所定回数は、同じ回数に設定してあるが、異なる回数に設定してもよい。また、第3所定回数は、第1所定回数と同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。さらに、第4所定回数は、第2所定回数と同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。
【0100】
図示は省略するが、敵オブジェクト104がコンピュータによって決定された所定の動作を実行中において、成功範囲の開始タイミングの第3所定フレーム数(この実施例では、5フレーム)前の提示の開始タイミングで図5に示したようにガイド画像106を表示する。また、成功範囲の終了タイミングの第4所定フレーム数(この実施例では、5フレーム)前の提示の終了タイミングでガイド画像106は消去される。
【0101】
なお、この実施例では、第3所定フレーム数と第4所定フレーム数は、同じフレーム数に設定してあるが、異なるフレーム数に設定してもよい。また、第3所定フレーム数は、第1所定フレーム数と同じフレーム数でもよいし、異なるフレーム数でもよい。さらに、第4所定フレーム数は、第2所定フレーム数と同じフレーム数でもよいし、異なるフレーム数でもよい。
【0102】
図6図1に示したゲーム装置10のRAM22のメモリマップ500の一例を示す図である。図6に示すように、RAM22は、プログラム記憶領域502およびデータ記憶領域504を含む。プログラム記憶領域502には、情報処理プログラムの一例である、この実施例の仮想のゲームのアプリケーションプログラム(すなわち、ゲームプログラム)が記憶され、ゲームプログラムは、メイン処理プログラム502a、画像生成プログラム502b、画像表示プログラム502c、操作入力検出プログラム502d、ゲーム制御プログラム502e、成功判定プログラム502f、成功回数更新プログラム502g、失敗回数更新プログラム502hおよびガイド提示判断プログラム502iなどを含む。
【0103】
なお、情報処理プログラムは、予めフラッシュメモリ24に記憶されていてもよいし、外部のサーバまたは他のゲーム装置10からインターネットのようなネットワークを介して取得してもよい。また、情報処理プログラムは、ゲーム装置10に着脱可能な光ディスク、USBメモリまたはメモリカードのような外部メモリから取得してもよい。ただし、情報処理プログラムの一部をフラッシュメモリ24に記憶しておき、他の一部を外部のサーバ、他のゲーム装置10または外部メモリから取得するようにしてもよい。これらのことは、後述する画像生成用データ504bについても同様である。
【0104】
メイン処理プログラム502aは、この実施例のゲームプログラムのメインルーチンを処理するためのプログラムである。画像生成プログラム502bは、画像生成用データ504bを用いて各種の画面に対応するゲーム画像データを生成するためのプログラムである。画像表示プログラム502cは、画像生成プログラム502bに従って生成されたゲーム画像データを表示装置36に出力するためのプログラムである。したがって、ゲーム画面100などの各種の画面が表示装置36に表示される。
【0105】
操作入力検出プログラム502dは、プレイヤによる操作入力部に対する操作入力データ504aを検出するためのプログラムである。この実施例では、操作入力部は、入力装置30に設けられた各種の押しボタン、キーまたはスイッチである。
【0106】
ゲーム制御プログラム502eは、この実施例の仮想のゲームのゲーム制御処理を実行するためのプログラムである。
【0107】
成功判定プログラム502fは、プレイヤオブジェクト102がプレイヤによって決定されたコマンドに対応する所定の動作を実行する期間中、または、敵オブジェクト104が攻撃または回復の動作を実行する期間中、実行中の動作に対し予め設定された成功範囲においてプレイヤによって所定のボタン(この実施例では、Aボタン)が操作されたかどうか、すなわち所定のボタンの操作が成功であるかどうかを判定するためのプログラムである。
【0108】
成功回数更新プログラム502gは、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作または敵オブジェクト104が実行中の動作についてガイド画像106を提示する状態において、成功判定プログラム502fに従って所定のボタンの操作が成功であることが判定されると、実行中の動作についての成功回数を1加算するためのプログラムである。
【0109】
失敗回数更新プログラム502hは、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作または敵オブジェクト104が実行中の動作についてガイド画像106を提示しない状態において、成功判定プログラム502fに従って所定のボタンの操作が成功でないこと(すなわち、失敗であること)が判定されると、実行中の動作についての失敗回数を1加算するためのプログラムである。
【0110】
ガイド提示判断プログラム502iは、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作、または、敵オブジェクト104が実行中の動作についてガイド画像106を提示するかどうかを判断するためのプログラムである。
【0111】
図示は省略するが、プログラム記憶領域502には、サーバまたは他のゲーム装置10と通信するための通信プログラム、仮想のゲームにおいて必要な音を生成および出力するための音出力プログラム、プレイヤの操作入力に従って仮想カメラの向きを変更するためのプログラムなどの他のプログラムも記憶される。
【0112】
図7は、図6に示したRAM22のデータ記憶領域504の具体的な内容の限定しない一例を示す。図7に示すように、データ記憶領域504には、操作入力データ504a、画像生成用データ504b、プレイヤオブジェクトデータ504c、アニメーションフレーム数データ504d、プレイヤオブジェクト動作管理データ504e、敵オブジェクト動作管理データ504fおよび判定済みフラグ504gが記憶される。
【0113】
操作入力データ504aは、入力装置30から入力されたデータであり、時系列に従って記憶される。操作入力データ504aは、プロセッサ20の処理に使用されると、消去される。
【0114】
画像生成用データ504bは、各種の画面のデータすなわちゲーム画像データを生成するためのポリゴンデータおよびテクスチャデータなどのデータを含む。
【0115】
プレイヤオブジェクトデータ504cは、仮想のゲームにおけるプレイヤオブジェクトについてのデータであり、ゲーム制御処理によって更新される。一例として、プレイヤオブジェクトデータ504cは、仮想空間におけるプレイヤオブジェクトの3次元位置、HP、所持するアイテムの種類および所持するアイテムの個数などのパラメータについてのデータである。
【0116】
アニメーションフレーム数データ504dは、プレイヤオブジェクト102が行っている攻撃または回復の動作についてのアニメーションフレームの現在のフレーム数、または、敵オブジェクト104が行っている攻撃または回復の動作についてのアニメーションフレームの現在のフレーム数を示すデータである。
【0117】
プレイヤオブジェクト動作管理データ504eは、プレイヤオブジェクト102の各種の動作を指示する各コマンドに対応する各動作の管理データで構成される。各動作の管理データは、基準値データ、成功範囲データ、成功回数データ、失敗回数データ、ガイド提示フラグおよび成功フラグを含む。具体的には、プレイヤオブジェクト動作管理データ504eは、攻撃Aの管理データ510、攻撃Bの管理データ512、…を含む。攻撃Aの管理データ510は、基準値データ510a、成功範囲データ510b、成功回数データ510c、失敗回数データ510d、ガイド提示フラグ510eおよび成功フラグ510fを含む。
【0118】
基準値データ510aは、プレイヤオブジェクト102が攻撃Aに対応する動作を行い、この攻撃Aが敵オブジェクト104に当たった場合に、敵オブジェクト104に与えるダメージ、すなわち、敵オブジェクト104のHPを減少させる基準値についてのデータである。
【0119】
成功範囲データ510bは、プレイヤオブジェクト102が攻撃Aに対応する動作を行う期間中において予め設定されたタイミングにおいてプレイヤによるAボタンの操作が行われたかどうかを判定するためのアニメーションフレームの範囲すなわち成功範囲についてのデータである。
【0120】
成功回数データ510cは、後述するガイド提示フラグ510eがオンである場合において、攻撃Aに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、成功範囲においてプレイヤがAボタンを操作した回数についてのデータである。
【0121】
失敗回数データ510dは、ガイド提示フラグ510eがオフである場合において、攻撃Aに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、成功範囲においてプレイヤがAボタンを操作しなかった回数についてのデータである。
【0122】
ガイド提示フラグ510eは、プレイヤオブジェクト102が攻撃Aに対応する動作を行っている場合に、Aボタンの操作タイミングであることの合図を提示する、すなわち、ガイド画像106を表示する状態であるかどうかを判断するためのフラグデータである。攻撃Aに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、ガイド画像106を表示する状態である場合には、ガイド提示フラグ510eはオンされる。一方、攻撃Aに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、ガイド画像106を表示しない状態である場合には、ガイド提示フラグ510eはオフされる。
【0123】
成功フラグ510fは、攻撃Aに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、成功範囲においてプレイヤがAボタンを操作したかどうかを判断するためのフラグデータである。攻撃Aに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、成功範囲においてプレイヤがAボタンを操作した場合に、成功フラグ510fはオンされる。一方、攻撃Aに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、成功範囲においてプレイヤがAボタンを操作しなかった場合に、成功フラグ510fはオフされる。
【0124】
図示および詳細な説明は省略するが、攻撃Bの管理データ512および他のコマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の管理データについても同様である。このように、各コマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作毎に、ガイド画像106を提示する状態であるかどうかが管理されている。
【0125】
ただし、コマンドがプレイヤオブジェクト102の回復の動作に対応する場合には、基準値データは、プレイヤオブジェクト102のHPを回復させる回復値を決定するための基準値についてのデータである。
【0126】
敵オブジェクト動作管理データ504fは、敵オブジェクト104の動作毎の管理データで構成されており、プレイヤオブジェクト102の動作毎の管理データと同様である。敵オブジェクト動作管理データもまた、プレイヤオブジェクト動作管理データ504eと同様に、敵オブジェクト104の各攻撃および各回復の動作の管理データを含み、各攻撃および各回復の動作の管理データは、基準値データ、成功範囲データ、成功回数データ、失敗回数データ、ガイド提示フラグおよび成功フラグを含む。
【0127】
ただし、敵オブジェクト104の攻撃の動作の場合には、基準値データは、敵オブジェクト104がプレイヤオブジェクト102を攻撃した場合に、プレイヤオブジェクト102が受けるダメージの基準値についてのデータである。また、敵オブジェクト104の回復の動作の場合には、基準値データは、敵オブジェクト104のHPを回復させる回復値を決定するための基準値についてのデータである。成功範囲データ、成功回数データ、失敗回数データ、ガイド提示フラグおよび成功フラグは、プレイヤオブジェクト動作管理データ504eの場合と同様である。
【0128】
判定済みフラグ504gは、プレイヤが決定したコマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、または、敵オブジェクトの動作の実行中に、成功範囲内において、プレイヤがAボタンを操作したかを判定したかどうかを判断するためのフラグデータである。プレイヤが決定したコマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、または、敵オブジェクトの動作の実行中に、成功範囲内において、プレイヤがAボタンを操作したかを判定した場合には、判定済みフラグ504gはオンされる。一方、プレイヤが決定したコマンドに対応するプレイヤオブジェクト102の動作の実行中に、または、敵オブジェクトの動作の実行中に、成功範囲内において、プレイヤがAボタンを操作したかを判定していない場合には、判定済みフラグ504gはオフされる。
【0129】
図示は省略するが、データ記憶領域には、仮想のゲームの情報処理に必要な他のデータが記憶されたり、カウンタまたはタイマが設けられたりする。たとえば、仮想空間における敵オブジェクトなどの各ノンプレイヤオブジェクト、各背景オブジェクトおよび仮想カメラの位置および向きのデータなども記憶される。
【0130】
図8は、図1に示したプロセッサ20のゲームプログラムの処理(全体処理)の限定しない一例を示すフロー図である。図9図13は、図1に示したプロセッサ20のゲーム制御処理の限定しない一例を示すフロー図である。
【0131】
ただし、図8図13に示すフロー図の各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。また、この実施例では、基本的には、図8図13に示すフロー図の各ステップの処理をプロセッサ20が実行するものとして説明するが、プロセッサ20以外のプロセッサや専用回路が一部のステップを実行するようにしてもよい。
【0132】
以下、図8図13を参照して、全体処理およびゲーム制御処理について説明するが、同じ処理内容については、重複する説明を省略することにする。
【0133】
ゲーム装置10の電源が投入されると、全体処理の実行に先だって、プロセッサ20は、図示しないブートROMに記憶されている起動プログラムを実行し、これによってRAM22等の各ユニットが初期化される。ゲーム装置10は、プレイヤによって、この実施例のゲームプログラムの実行が指示されると、全体処理を開始する。
【0134】
図8に示すように、プロセッサ20は、全体処理を開始すると、ステップS1で、初期設定を実行する。ここでは、プロセッサ20は、仮想空間において、プレイヤオブジェクト102、各ノンプレイヤオブジェクト(敵オブジェクト104を含む)、各背景オブジェクトおよび仮想カメラを配置する位置および向きを初期位置および初期の向きに決定する。
【0135】
ただし、前回の続きから仮想のゲームを開始する場合には、プロセッサ20は、仮想空間における、プレイヤオブジェクト102、各ノンプレイヤオブジェクト、各背景オブジェクトおよび仮想カメラを配置する位置および向きをセーブされた時点における位置および向きに決定する。
【0136】
したがって、プレイヤオブジェクト102の初期位置のデータおよび初期の向きのデータまたはセーブされた時点における位置のデータおよび向きおデータが現在位置データおよび向きデータとして設定されたプレイヤオブジェクトデータ504cがデータ記憶領域504に記憶される。同様に、仮想空間における各ノンプレイヤオブジェクト、各背景オブジェクトおよび仮想カメラの初期位置のデータおよび初期の向きのデータまたはセーブされた時点における位置のデータおよび向きのデータが現在位置データおよび向きデータとして設定されたデータがデータ記憶領域504に記憶される。
【0137】
続くステップS3では、入力装置30から送信または入力された操作入力データを取得し、ステップS5では、後述するゲーム制御処理(図9図12参照)を実行する。次のステップS7では、ゲーム画像を生成する。ステップS7において、プロセッサ20は、ステップS5のゲーム制御処理の結果に基づいて、ゲーム画面100についてのゲーム画像データを生成する。
【0138】
次のステップS9では、ゲーム画像を表示する。ここでは、プロセッサ20は、ステップS7で生成したゲーム画像データを、表示制御回路32を介して表示装置36に出力する。
【0139】
そして、ステップS11では、仮想のゲームを終了するかどうかを判断する。ステップS11の判断は、プレイヤが仮想のゲームを終了する指示を行ったか否か等によって行われる。ステップS11で“NO”であれば、つまり仮想のゲームを終了しない場合には、ステップS3に戻る。一方、ステップS11で“YES”であれば、つまり仮想のゲームを終了する場合には、全体処理を終了する。
【0140】
図9に示すように、プロセッサ20は、ゲーム制御処理を開始すると、ステップS31で、戦闘中かどうかを判断する。ステップS31で“YES”であれば、つまり、戦闘中であれば、ステップS39に進む。一方、ステップS31で“NO”であれば、つまり、戦闘中でなければ、ステップS33で、プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104と遭遇したかどうかを判断する。
【0141】
ステップS33で“YES”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104と遭遇すると、ステップS35で、戦闘処理を開始して、ステップS39に進む。一方、ステップS33で“NO”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104に遭遇していなければ、ステップS37で、その他のゲーム処理を実行して、全体処理にリターンする。ステップS37では、プロセッサ20は、プレイヤの操作に従って、または、自動で、プレイヤオブジェクト102を移動させたり、敵オブジェクト104を移動させたり、アイテムを配置したり、プレイヤオブジェクト102にアイテムを取得させたりするなど、戦闘以外の処理を実行する。
【0142】
ステップS39では、プレイヤの順番かどうかを判断する。ステップS39で“NO”であれば、つまり、対戦相手の順番であれば、図12に示すステップS101に進む。一方、ステップS39で“YES”であれば、つまり、プレイヤの順番であれば、ステップS41で、プレイヤオブジェクト102の動作の終了かどうかを判断する。ステップS41で“NO”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102の動作の終了でなければ、図10に示すステップS49に進む。
【0143】
一方、ステップS41で“YES”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102の動作の終了であれば、ステップS43で、このプレイヤオブジェクト102の動作についての成功フラグがオンであるかどうかを判断する。ステップS43で“NO”であれば、つまり、このプレイヤオブジェクト102の動作についての成功フラグがオフであれば、ステップS47に進む。一方、ステップS43で“YES”であれば、つまり、このプレイヤオブジェクト102の動作についての成功フラグがオンであれば、ステップS45で、プレイヤオブジェクト102が行った動作についての基準値を補正して、ステップS47に進む。この実施例では、プロセッサ20は、ステップS45において、プレイヤオブジェクト102が敵オブジェクト104に与えるダメージの基準値を増大させたり、プレイヤオブジェクト102のHPを回復する回復値の基準値を増大させたりする。
【0144】
ステップS47では、プレイヤオブジェクト102の動作の実行に応じたゲーム処理を実行して、全体処理にリターンする。このとき、プロセッサ20は、プレイヤの順番を終了し、対戦相手の順番にする。このステップS47では、プレイヤオブジェクト102の攻撃が敵オブジェクト104に当たった場合には、敵オブジェクト104のHPを減少させる処理が実行される。プレイヤオブジェクト102が回復を行った場合には、プレイヤオブジェクト102のHPを増大させる処理が実行される。ただし、プロセッサ20は、ステップS45の処理が実行されている場合には、補正した基準値を用いて、攻撃により敵オブジェクト104のHPを減少させたり、回復によりプレイヤオブジェクト102のHPを増大させたりする。
【0145】
図10に示すように、ステップS49では、プレイヤオブジェクト102の動作の実行中であるかどうかを判断する。ステップS49で“YES”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102の動作の実行中であれば、ステップS51で、プレイヤオブジェクト102の動作を進行させる。ここでは、プレイヤオブジェクト102の実行中の動作についてのアニメーションフレームを1フレーム進行させる。このとき、アニメーションフレーム数データ504dが示すアニメーションフレーム数が1加算される。
【0146】
次のステップS53では、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであるかどうかを判断する。ステップS53で“NO”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオフであれば、図11に示すステップS71に進む。ただし、ガイド画像106の表示中であれば、合図の終了が要求される。したがって、合図の終了が要求されると、全体処理にリターンした後に、ガイド画像106を消去したゲーム画面100についてのゲーム画像データが生成および出力される。
【0147】
一方、ステップS53で“YES”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであれば、ステップS55で、提示の開始タイミングかどうかを判断する。ここでは、プロセッサ20は、アニメーションフレーム数データ504dが示すアニメーションフレーム数が、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作に対応する成功範囲の開始タイミグの第1所定フレーム数(たとえば、5フレーム)前であるかどうかを判断する。
【0148】
ステップS55で“NO”であれば、つまり、提示の開始タイミングでなければ、ステップS71に進む。一方、ステップS55で“YES”であれば、つまり、提示の開始タイミングであれば、ステップS57で、合図の提示を要求して、ステップS71に進む。したがって、ステップS57の処理が実行されると、全体処理にリターンした後に、ガイド画像106を含むゲーム画面100についてのゲーム画像データが生成および出力される。ただし、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグは、当該動作に対応する成功範囲の終了タイミングの第2所定フレーム数(たとえば、5フレーム)前の提示の終了タイミングでオフされる。
【0149】
一方、ステップS49で“NO”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102の動作の実行中でなければ、ステップS59では、コマンドの選択かどうかを判断する。ステップS59で“YES”であれば、つまり、コマンドの選択であれば、ステップS61で、選択されたコマンドを選択状態にして、全体処理にリターンする。一方、ステップS59で“NO”であれば、つまり、コマンドの選択でなければ、ステップS63で、コマンドの実行かどうかを判断する。ここでは、プロセッサ20は、プレイヤの操作入力により、選択されたコマンドの実行が決定されたかどうかを判断する。
【0150】
ステップS63で“NO”であれば、つまり、コマンドの実行でなければ、全体処理にリターンする。一方、ステップS63で“YES”であれば、つまり、コマンドの実行であれば、ステップS65で、プレイヤオブジェクト102に、実行されたコマンドに応じた動作を開始させる。このとき、アニメーションフレーム数データ504dがリセットされる。つまり、アニメーションフレーム数が0に設定される。次のステップS67では、ステップS65で開始したプレイヤオブジェクト102の動作についての成功フラグをオフし、ステップS69で、判定済みフラグ504gをオフして、全体処理にリターンする。
【0151】
図11に示すように、ステップS71では、成功判定済みであるかどうかを判断する。ここでは、プロセッサ20は、判定済みフラグ504gがオンであるかどうかを判断する。ステップS71で“YES”であれば、つまり、成功判定済みであれば、全体処理にリターンする。一方、ステップS71で“NO”であれば、つまり、成功判定済みでなければ、ステップS73で、Aボタンの操作が有るかどうかを判断する。
【0152】
ステップS73で“YES”であれば、つまり、Aボタンの操作が有れば、ステップS75で、Aボタンを操作したタイミングが成功範囲内であるかどうかを判断する。ここでは、プロセッサ20は、アニメーションフレーム数データ504dが示すアニメーションフレーム数が、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作に対応する成功範囲内であるかどうかを判断する。
【0153】
ステップS75で“NO”であれば、つまり、Aボタンを操作したタイミングが成功範囲外であれば、ステップS91に進む。一方、ステップS75で“YES”であれば、つまり、Aボタンを操作したタイミングが成功範囲内であれば、ステップS77で、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての成功フラグをオンし、ステップS79で、判定済みフラグ504gをオンする。
【0154】
続くステップS81では、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであるかどうかを判断する。ステップS81で“NO”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオフであれば、全体処理にリターンする。
【0155】
一方、ステップS81で“YES”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであれば、ステップS83で、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての成功回数を1加算して、ステップS85で、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての成功回数が第1所定回数(この実施例では、5回)であるかどうかを判断する。
【0156】
ステップS85で“NO”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての成功回数が第1所定回数でなければ、全体処理にリターンする。一方、ステップS85で“YES”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての成功回数が第1所定回数であれば、ステップS87で、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグをオフして、全体処理にリターンする。このとき、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての失敗回数がリセットされる。
【0157】
また、ステップS73で“NO”であれば、つまり、Aボタンの操作が無ければ、ステップS89で、アニメーションフレーム数が、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての成功範囲を超えているかどうかを判断する。ステップS89で“NO”であれば、つまり、アニメーションフレーム数が成功範囲を超えていなければ、全体処理にリターンする。一方、ステップS89で“YES”であれば、つまり、アニメーションフレーム数が成功範囲を超えていれば、ステップS91で、判定済みフラグ504gをオンし、ステップS93で、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオフであるかどうかを判断する。
【0158】
ステップS93で“NO”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであれば、全体処理にリターンする。一方、ステップS93で“YES”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオフであれば、ステップS95で、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての失敗回数を1加算して、ステップS97で、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての失敗回数が第2所定回数(この実施例では、5回)であるかどうかを判断する。
【0159】
ステップS97で“NO”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての失敗回数が第2所定回数でなければ、全体処理にリターンする。一方、ステップS97で“YES”であれば、つまり、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての失敗回数が第2所定回数であれば、ステップS99で、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についてのガイド提示フラグをオンして、全体処理にリターンする。このとき、プレイヤオブジェクト102が実行中の動作についての成功回数がリセットされる。
【0160】
上述したように、対戦相手の順番であり、ステップS39で“NO”であれば、図12に示すステップS101で、敵オブジェクト104の動作の終了かどうかを判断する。ステップS101で“YES”であれば、つまり、敵オブジェクト104の動作の終了であれば、ステップS103で、この敵オブジェクト104の動作についての成功フラグがオンであるかどうかを判断する。
【0161】
ステップS103で“NO”であれば、つまり、この敵オブジェクト104の動作についての成功フラグがオフであれば、ステップS107に進む。一方、ステップS103で“YES”であれば、つまり、この敵オブジェクト104の動作についての成功フラグがオンであれば、ステップS105で、敵オブジェクト104が行った動作についての基準値を補正して、ステップS107に進む。この実施例では、プロセッサ20は、ステップS105において、敵オブジェクト104がプレイヤオブジェクト102に与えるダメージの基準値を減少させたり、敵オブジェクト104のHPを回復する回復値を決定するための基準値を減少させたりする。
【0162】
ステップS107では、敵オブジェクト104の動作の実行に応じたゲーム処理を実行して、全体処理にリターンする。このとき、プロセッサ20は、対戦相手の順番を終了し、プレイヤの順番にする。このステップS107では、敵オブジェクト104の攻撃がプレイヤオブジェクト102に当たった場合には、プレイヤオブジェクト102のHPを減少させる処理が実行される。敵オブジェクト104が回復を行った場合には、敵オブジェクト104のHPを増大させる処理が実行される。このとき、プロセッサ20は、ステップS105の処理が実行されている場合には、補正した基準値を用いて、プレイヤオブジェクト102のHPを減少させたり、回復により敵オブジェクト104のHPを増大させたりする。
【0163】
一方、ステップS101で“NO”であれば、つまり、敵オブジェクト104の動作の終了でなければ、ステップS109で、敵オブジェクト104の動作の実行中であるかどうかを判断する。ステップS109で“NO”であれば、つまり、敵オブジェクト104の動作の実行中でなければ、ステップS111で、敵オブジェクト104の動作を開始する。このステップS111では、対戦相手のコンピュータすなわちプロセッサ20によって実行されたコマンドに従う敵オブジェクト104の動作が開始される。また、このとき、アニメーションフレーム数データ504dがリセットされる。
【0164】
次のステップS113では、ステップS111で開始した敵オブジェクト104の動作についての成功フラグをオフし、ステップS115で、判定済みフラグ504gをオフして、全体処理にリターンする。
【0165】
一方、ステップS109で“YES”であれば、つまり、敵オブジェクト104の動作の実行中であれば、ステップS117で、敵オブジェクト104の動作を進行させて、つまり、動作のアニメーションフレームを1フレーム分進行させる。
【0166】
次のステップS119では、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであるかどうかを判断する。ステップS119で“NO”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオフであれば、図13に示すステップS125に進む。
【0167】
一方、ステップS119で“YES”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであれば、ステップS121で、提示の開始タイミングかどうかを判断する。ここでは、プロセッサ20は、アニメーションフレーム数データ504dが示すアニメーションフレーム数が、敵オブジェクト104が実行中の動作に対応する成功範囲の開始タイミグの第3所定フレーム数(たとえば、5フレーム)前であるかどうかを判断する。
【0168】
ステップS121で“NO”であれば、つまり、提示の開始タイミングでなければ、ステップS125に進む。ただし、ガイド画像106の表示中であれば、合図の終了が要求される。一方、ステップS121で“YES”であれば、つまり、提示の開始タイミングであれば、ステップS123で、合図の提示を要求して、ステップS125に進む。ただし、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグは、当該動作に対応する成功範囲の終了タイミングの第4所定フレーム数(たとえば、5フレーム)前の提示の終了タイミングでオフされる。
【0169】
図13に示すように、ステップS125では、成功判定済みであるかどうかを判断する。ステップS125で“YES”であれば、全体処理にリターンする。一方、ステップS125で“NO”であれば、ステップS127で、Aボタンの操作が有るかどうかを判断する。
【0170】
ステップS127で“YES”であれば、ステップS129で、Aボタンを操作したタイミングが成功範囲内であるかどうかを判断する。ここでは、プロセッサ20は、アニメーションフレーム数データ504dが示すアニメーションフレーム数が、敵オブジェクト104が実行中の動作に対応する成功範囲内であるかどうかを判断する。
【0171】
ステップS129で“NO”であれば、ステップS145に進む。一方、ステップS129で“YES”であれば、ステップS131で、敵オブジェクト104が実行中の動作についての成功フラグをオンし、ステップS133で、判定済みフラグ504gをオンする。
【0172】
続くステップS135では、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであるかどうかを判断する。ステップS135で“NO”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオフであれば、全体処理にリターンする。
【0173】
一方、ステップS135で“YES”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであれば、ステップS137で、敵オブジェクト104が実行中の動作についての成功回数を1加算して、ステップS139で、敵オブジェクト104が実行中の動作についての成功回数が第1所定回数(この実施例では、5回)であるかどうかを判断する。
【0174】
ステップS139で“NO”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についての成功回数が第1所定回数でなければ、全体処理にリターンする。一方、ステップS139で“YES”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についての成功回数が第1所定回数であれば、ステップS141で、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグをオフして、全体処理にリターンする。このとき、敵オブジェクト104が実行中の動作についての失敗回数がリセットされる。
【0175】
また、ステップS127で“NO”であれば、ステップS143で、アニメーションフレーム数が、敵オブジェクト104が実行中の動作についての成功範囲を超えているかどうかを判断する。ステップS143で“NO”であれば、つまり、アニメーションフレーム数が成功範囲を超えていなければ、全体処理にリターンする。一方、ステップS143で“YES”であれば、つまり、アニメーションフレーム数が成功範囲を超えていれば、ステップS145で、判定済みフラグ504gをオンし、ステップS147で、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオフであるかどうかを判断する。
【0176】
ステップS147で“NO”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオンであれば、全体処理にリターンする。一方、ステップS147で“YES”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグがオフであれば、ステップS149で、敵オブジェクト104が実行中の動作についての失敗回数を1加算して、ステップS151で、敵オブジェクト104が実行中の動作についての失敗回数が第2所定回数(この実施例では、5回)であるかどうかを判断する。
【0177】
ステップS151で“NO”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についての失敗回数が第2所定回数でなければ、全体処理にリターンする。一方、ステップS151で“YES”であれば、つまり、敵オブジェクト104が実行中の動作についての失敗回数が第2所定回数であれば、ステップS153で、敵オブジェクト104が実行中の動作についてのガイド提示フラグをオンして、全体処理にリターンする。このとき、敵オブジェクト104が実行中の動作についての成功回数がリセットされる。
【0178】
この実施例によれば、プレイヤオブジェクトの動作中の動作に対応して設定された成功範囲の所定フレーム前に合図を出すので、所定のボタンを操作するべきタイミングをプレイヤに適切に提示することができる。また、成功範囲において所定のボタンを操作した回数が所定回数になると、合図をプレイヤに提示しないので、単に合図を見て操作するだけの作業的なゲームにはならない。つまり、プレイヤが操作入力を行うべきタイミングをゲームの興趣性を損なわずに提示することができる。
【0179】
なお、この実施例では、プレイヤの指示に従って、プレイヤオブジェクトに実行させるコマンドが選択および実行されるようにしたが、プレイヤがオートプレイを選択した場合には、コンピュータ(すなわち、プロセッサ)によってコマンドが選択および実行されるようにしてもよい。かかる場合には、プレイヤオブジェクト102がプロセッサによって実行されたコマンドに対応する動作を実行する期間中、当該動作に対し予め設定された成功範囲においてプレイヤによってAボタンが操作されたかどうかが判断される。
【0180】
また、この実施例では、Aボタンの操作が成功範囲内であるかどうかで仮想のゲームのゲーム状況の進行を異なるようにしたが、限定される必要はない。成功範囲において成功範囲よりも短い大成功範囲を設け、この大成功範囲においてAボタンが操作された場合には、成功範囲内であってかつ大成功範囲外でAボタンが操作された場合よりも、プレイヤにさらに有利となるようにゲーム状況が更新されるようにしてもよい。たとえば、敵オブジェクトに与えるダメージがさらに大きくされたり、プレイヤオブジェクトのHPの回復値がより多くされたり、敵オブジェクトの攻撃によるプレイヤオブジェクトのダメージをさらに小さくされたり、敵オブジェクトのHPの回復値がより小さくされたりする。
【0181】
さらに、成功範囲よりも短い範囲を設ける場合には、Aボタンの操作が短い範囲内である回数が第1所定回数よりも少ない回数に達したときに、該当するコマンドについてのガイド提示フラグをオフするようにしてもよい。
【0182】
さらにまた、この実施例では、成功回数および失敗回数は通算回数であるが、連続回数にすることもできる。
【0183】
また、この実施例では、ガイドを提示している場合に成功回数をカウントし、ガイドを提示していない場合に失敗回数をカウントし、ガイド提示フラグをオンおよびオフするようにしたが、限定される必要はない。ガイドを提示しているかどうかに関わらず、成功回数および失敗回数の累積値を記憶し、累積値の比較結果に応じてガイド提示フラグをオンおよびオフすることもできる。成功回数の累積値が失敗回数の累積値よりも大きい場合に、ガイド提示フラグをオフし、成功回数の累積値が失敗回数の累積値よりも小さい場合に、ガイド提示フラグをオンする。ただし、成功回数の累積値と失敗回数の累積値が同じ場合には、ガイド提示フラグをオンしてもよいしオフしてもよい。
【0184】
なお、この実施例では、ゲーム装置のプロセッサ20によって図8図12に示した仮想のゲームの全体処理およびゲーム制御処理をすべて実行するようにしたが、その一部または全部をこのゲーム装置と通信可能な外部のコンピュータで実行し、ゲーム装置は一部または全部の処理結果を外部のコンピュータから取得するようにしてよい。かかる場合には、ゲーム装置と、このゲーム装置と通信可能に接続される外部のコンピュータによってネットワークゲームシステムまたは情報処理システムが構成される。
【0185】
また、この実施例で示したゲーム装置の構成、各種の画面および具体的な数値は単なる例示であり、限定されるべきでなく、実際の製品に応じて適宜変更可能である。
【0186】
さらに、同じ効果または結果が得られる場合には、フロー図に示した各ステップの順番は適宜変更されてもよい。
【符号の説明】
【0187】
10 …ゲーム装置
20 …プロセッサ
22 …RAM
24 …フラッシュメモリ
26 …通信モジュール
30 …入力装置
36 …表示装置
38 …スピーカ
【要約】
【課題】プレイヤが操作入力を行うべきタイミングをゲームの興趣性を損なわずに提示することができる。
【解決手段】ゲーム装置(10)はプロセッサ(20)を含み、プロセッサは、プレイヤの操作入力に基づいて、プレイヤオブジェクトに所定の動作を実行させる。所定の動作を実行する期間中、当該所定の動作に対し予め対応付けられたタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作入力が行われたかどうかが判定される。判定結果に応じて、異なる態様で仮想のゲームのゲーム状況が更新される。上記タイミングはガイド画像106を表示することによりプレイヤに提示され、上記のタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作入力が行われた回数が切替条件を満たす場合には、ガイド画像を表示しない状態に切り替える。また、上記のタイミングにおいて、プレイヤによる所定の操作入力が行われない回数が切替条件を満たす場合には、ガイド画像を表示する状態に切り替える。
【選択図】 図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13