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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】ゲート装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
G07G1/00 331B
G07G1/00 311D
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023543630
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(86)【国際出願番号】 JP2021031611
(87)【国際公開番号】W WO2023026495
(87)【国際公開日】2023-03-02
【審査請求日】2024-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】398056827
【氏名又は名称】株式会社ファーストリテイリング
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(72)【発明者】
【氏名】矢島 宗春
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/049953(WO,A1)
【文献】特開2019-121251(JP,A)
【文献】特開2019-86832(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項9】
前記第1読取部を、前記表示部と同じ位置またはその近傍に配置していることを特徴とする請求項8に記載のゲート装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二次元バーコードリーダを備えるゲート装置を用いて、店舗や改札内への入退場を管理する技術がある。このような技術では、ゲート装置の入口側にバーコードリーダが配置される(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-171052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているようなゲート装置において、入退場の承認結果を表示させようとする場合、ユーザはバーコードをゲート装置に読み取らせるためにゲート装置の入口付近で一度立ち止まる必要があり、さらに、承認結果表示される位置でもう一度立ち止まる必要があるため、ユーザはゲート装置を通過するために複数回立ち止まる必要が生じる。
【0005】
本発明は、例えば、ユーザが効率的に通過可能なゲート装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態は、退店用コードを読み取ることにより、決済処理が完了した商品の個別を識別可能な第1識別情報を取得する第1読取部を有する情報処理装置と通信可能に接続されるゲート装置であって、通路を挟んで対向配置される一対の側壁部と、前記一対の側壁部の少なくとも一方に設けられ、所定の電波を出力することで、前記通路を通過した商品の個別を識別可能な第2識別情報を、前記商品に付されたRFIDタグから読み取る第2読取部と、前記情報処理装置を載置する載置部と、を有し、前記載置部を、前記第2読取部の読取領域の上方に配置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザが効率的に通過可能なゲート装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る購買支援システムの構成の一例を示す構成図である。
図2】携帯端末等の情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】ゲート装置の外観を示す模式図である。
図4】第2読取部の読取領域を説明する図である。
図5】購買支援システムの処理全体の流れを示すフロー図である。
図6】店舗モード起動処理のフロー図である。
図7】店舗モード起動時の表示画面の一例を示す図である。
図8】マッピングされたフロアマップを含む画面表示の一例を示す図である。
図9】店舗モード起動時の表示画面の他の例を示す図である。
図10】店舗モード終了処理のフロー図である。
図11】店舗モード終了時の表示画面の一例を示す図である。
図12】商品選択処理のフロー図である。
図13】商品選択時の表示画面の一例を示す図である。
図14】スキャン画面の他の例を示す図である。
図15】決済処理のフロー図である。
図16】決済時の表示画面の一例を示す図である。
図17】決済完了時の表示画面の一例を示す図である。
図18】決済完了時の表示画面の他の例を示す図である。
図19】退店処理のフロー図である。
図20】退店処理時の情報処理装置の表示画面の一例を示す図である。
図21】S707の照合結果について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<購買支援システム>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、実施形態に係る購買支援システム1の構成の一例を示す構成図である。購買支援システム1は、携帯端末100と、ゲートシステム200と、店舗サーバ300と、を含む。携帯端末100と、ゲートシステム200と、店舗サーバ300とは、それぞれ、ネットワーク10を介して通信可能に接続されている。ネットワーク10は、例えば、インターネットやWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、WiFiなどの無線基地局、プロバイダ装置、専用回線などを含む。購買支援システム1は、例えば、衣料品店、食料品店、および日用品店における顧客の購買を支援するシステムである。本実施形態では、衣料品店における購買を支援する例について説明する。
【0011】
携帯端末100は、読取部101と、入力部102と、表示部103と、トリガ受信部104と、処理部105と、を有する。携帯端末100は、例えば、ユーザである顧客が所有するスマートフォン、タブレット型端末、および携帯電話機等の情報処理装置である。携帯端末100で動作するアプリケーションは、通信販売(Eコマース、ネット通販等を含む)による購買を支援する通常モードと、実店舗での購買を支援する店舗モードを実行可能である。通常モードでは、インターネットを通じて商品を購入することができる。すなわち、ネット通販、Eコマース、ECなどのインターネット通信販売商品を購入することができる。店舗モードでは、実店舗で商品を購入する際に、携帯端末100で動作するアプリケーションを用いて、商品の決済処理を行うことができる。
【0012】
読取部101は、例えば、スマートフォンが備えるカメラ(撮像部)であって、QRコード(商標)など商品に付されたタグに表記された2次元コードの撮影を行う。読取部101が2次元コードを撮影し、所定の手順に沿って解釈することで、2次元コードに含まれるコード情報が抽出される。
【0013】
入力部102は、例えば、ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルや入力ボタンである。ユーザが入力部102を用いて指示等の入力を行うことにより、携帯端末100はユーザからの指示等を受け付ける。
【0014】
表示部103は、例えば、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等であり、携帯端末100が備えるCPU(Central Processing Unit)によって制御される。表示部103は、CPUの制御に基づいて所定の画面を表示する。なお、例えば、タッチパネルのように表示部103が入力部102としても機能し、表示部103と入力部102とは一体となった構造であっても良い。
【0015】
トリガ受信部104は、店舗モードを起動するため、および店舗モードを終了するためのトリガを受信し、処理部105に出力する。トリガ受信部104は、位置情報を取得するためのGPS通信部、ビーコン信号を取得するためのBLE(Bluetooth Low Energy)通信部、読取部101でチェックインコードを読み取ったことを検出する検知部の少なくとも1つ以上を有する。
【0016】
処理部105は、トリガ受信部104からの出力に基づいて、携帯端末100で動作するアプリケーションについて通常モードと店舗モードとを切り替える。また、処理部105は、店舗モードにおいて購入商品の決済処理等を行う。
【0017】
ゲートシステム200は、情報処理装置210と、ゲート装置220とを含む。情報処理装置210と、ゲート装置220とは、ネットワーク10を介して通信可能に接続されている。ユーザは、ゲートシステム200を通過して店舗から退店する。
【0018】
情報処理装置210は、第1読取部211と、表示部212とを有する。
【0019】
第1読取部211は、例えば、カメラ(撮像部)であって、後述する決済処理完了後に生成され、携帯端末100に表示されるQRコードや、商品タグに表記されたQRコードなど、所定の面に印字された2次元コードの撮影を行う。第1読取部211が2次元コードを撮影し、所定の手順に沿って解釈することで、2次元コードに含まれるコード情報が抽出される。
【0020】
表示部212は、例えば、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等であり、情報処理装置210が備えるCPUによって制御される。表示部212は、CPUの制御に基づいて後述する照合部222の照合結果等所定の画面を表示する。なお、表示部212は、例えば、タッチパネルのように入力部としても機能してもよい。
【0021】
ゲート装置220は、第2読取部221と、照合部222とを備える。
【0022】
第2読取部221は、アンテナを備え、商品のRFID(Radio Frequency Identifier)タグから該商品の識別情報を読み取る。第2読取部221が、複数のアンテナを備えると、読取分解能や精度が向上するため好ましい。
【0023】
照合部222は、第1読取部211が取得したコード情報(決済が完了した商品の識別情報そのものを含む、もしくは決済が完了した商品の識別情報を参照するための情報(決済情報))と、第2読取部221が取得した商品の識別情報(顧客が店舗内から店舗外へ持ち出そうとしている商品の識別情報(持出情報))とを照合する。なお、照合部222は、情報処理装置210が備えていてもよい。
【0024】
店舗サーバ300は、店舗情報データベース(DB)301を有する。店舗情報データベース301には、店舗における在庫情報、フロアマップ、および、店舗における商品の位置情報が格納されている。もちろん、店舗毎のサーバとして各情報を保持する様に構成してもよいし、在庫情報やフロアマップ、商品の位置情報毎にサーバを構成してもよい。
【0025】
<各情報処理装置のハードウェア構成>
図2は、携帯端末100等の情報処理装置に係るハードウェア構成を示すブロック図である。ここでは、携帯端末100を例に説明する。携帯端末100は、入力部102と、表示部103と、記憶部111と、CPU112と、RAM113、ROM114と、通信部132と、を備える。
【0026】
記憶部111は、CPU112によって実行されることで後述の携帯端末100のおけるフローを実現するプログラムと、このプログラムによって使用されるデータ等を格納する。
【0027】
CPU112は、ROM114又は記憶部111に格納されたプログラム、アプリケーションに基づいて動作し、携帯端末100の各部の制御を行う。すなわち、CPU112は、携帯端末100の制御部として機能する。ROM114は、携帯端末100の起動時にCPU112によって実行されるブートプログラムや、携帯端末100のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。CPU112は、ROM114のプログラムをRAM113上に展開し、展開されたプログラムをCPU112が実行することにより、後述するフローを実現する。なお、CPU112は、これらのプログラムの少なくとも一部を他の装置からネットワーク10を介して取得して、実行してもよいし、ROM114に格納しているプログラムを直接実行してもよい。
【0028】
通信部115は、ネットワーク10を介して他の機器からデータを受信してCPU112へ送り、CPU112が生成したデータや指示を、ネットワーク10を介して他の機器へ送信する。なお、情報処理装置210、ゲート装置220、および、店舗サーバ300の夫々も図2と同様の構成を備えている。ただし、情報処理装置210については表示部103と表示部212を2つ備える必要はなく、またゲート装置220や店舗サーバ300については、表示部103と入力部102に相当する構成を省略してもよい。
【0029】
<ゲート装置の構成>
図3は、ゲート装置の外観を示す模式図である。図に示す装置の手前からユーザが装置内に入り、進行方向228へ進み、載置部224に載置された情報処理装置210を操作して後述の照合等の処理をして、処理が問題なければユーザは図の装置の奥に通り抜ける。この図を用いてゲート装置220の概略構造について説明する。ゲート装置220は、店舗に違和感のない色合い、素材感であって、店舗の内装との統一感が担保される外観であることが好ましい。ゲート装置220は、第2読取部221の他に、第1側壁部223aと、第2側壁部223bと、載置部224と、発光部225と、金属部材226と、を備える。
【0030】
第1側壁部223aと、第2側壁部223bとは対向して配置され通路227を形成する。第2読取部221は、第1側壁部223aと第2側壁部223bの少なくとも一方に配置される。なお、以降第1側壁部223aと第2側壁部223bを総称して単に「側壁部」という。
【0031】
第2読取部221は、商品に付されたタグと電波を媒体とする無線通信を行うことにより、この商品に関する識別情報を読み取る。すなわち、第2読取部221は、商品に付されたタグとの間で無線通信を行うことにより、タグに記憶されている商品の識別情報を取得する。第2読取部221は、例えば、複数のアンテナを備えるRFIDリーダーである。第2読取部221が備えるアンテナは1つで会ってもよいが、複数であることが好ましい。第2読取部221は、通路227に向けて電波を放出(出力)することで読取領域230を形成し、通路227内の読取領域230を通過したユーザが所持する商品のタグから、商品の識別情報を取得する。
【0032】
図4は、第2読取部221の読取領域230を説明する図である。図4(A)は、第2読取部221の読取領域230の一例を示す模式図である。第2読取部221の読取領域230は、好ましくは90%以上の読取精度が担保される第1読取領域231と、第1読取領域231よりも読取精度が低くなる第2読取領域232とを含む。第2読取部221は、側壁部の入口及び出口側の端部からそれぞれ少なくとも50cm以内の範囲が第1読取領域231となるように、第1側壁部223aもしくは第2側壁部223b、または第1側壁部223aおよび第2側壁部223bの両方に配置されることが好ましい。また、第2読取部221は、通路227の床面から高さ方向に90cm以上の範囲、さらに好ましくは、通路227の床面から高さ方向に120cm~150cmの範囲が第1読取領域231となるように、第1側壁部223aもしくは第2側壁部223b、または第1側壁部223aおよび第2側壁部223bの両方に配置される。さらに、第2読取部221は、通路227の床面から高さ方向に200cm以内の範囲が第2読取領域232となるように、第1側壁部223aもしくは第2側壁部223b、または第1側壁部223aおよび第2側壁部223bの両方に配置されることが好ましい。
【0033】
図4(B)は、ユーザ240が商品が入った袋250を手に提げた状態を示す模式図である。ユーザ240が購入した商品が入った袋250を手に提げてゲート装置220を通過する場合、袋250は、通路227の床面から30cm~60cmの高さに位置すると考えられる。すなわち、ユーザ240が購入した商品が入った袋250を手に提げてゲート装置220を通過する場合、通路227の床面から30cm~60cmの高さの範囲を第1読取領域231とするように第2読取部221を配置することで、第2読取部221は袋250に入った商品のタグから商品の識別情報を高精度に読み取ることが可能となる。図4(C)は、ユーザ240が商品が入った袋250を肘に掛けた状態を示す模式図である。ユーザ240が購入した商品が入った袋250を肘に掛けてゲート装置220を通過する場合、袋250は、通路227の床面から60cm~90cmの高さに位置すると考えられる。すなわち、ユーザ240が購入した商品が入った袋250を肘に掛けてゲート装置220を通過する場合、通路227の床面から60cm~90cmの高さの範囲を第1読取領域231とするように第2読取部221を配置することで、第2読取部221は袋250に入った商品のタグから商品の識別情報を高精度に読み取ることが可能となる。図4(D)は、ユーザ240が商品が入った袋250を胸で抱えた状態を示す模式図である。ユーザ240が購入した商品が入った袋250を胸に抱えてゲート装置220を通過する場合、袋250は、通路227の床面から90cm~120cmの高さに位置すると考えられる。すなわち、ユーザ240が購入した商品が入った袋250を胸に抱えてゲート装置220を通過する場合、通路227の床面から90cm~120cmの高さの範囲を第1読取領域231とするように第2読取部221を配置することで、第2読取部221は袋250に入った商品のタグから商品の識別情報を高精度に読み取ることが可能となる。
【0034】
したがって、通路227の床面から高さ方向に90cm以上の範囲、さらに好ましくは、通路227の床面から高さ方向に120cm~150cmが範囲を第1読取領域231となるように、第2読取部221を配置することで、ユーザ240がどのような状態(姿勢)で購入した商品が入った袋250を所持していても、商品の識別情報を高精度に読み取ることが可能となる。なお、袋250は買物カゴであってもよいが、RFIDタグの読取精度に影響を及ぼさないために、その材質は金属などの導電体でないことが好ましい。
【0035】
商品に付されるタグは、例えば、RFIDタグ等、商品の識別情報を記録可能なタグである。例えば、タグがRFIDに対応する場合、アンテナと識別情報を記憶するチップ(集積回路)を内部に備え(埋め込まれ)パッケージに貼付されたり、ロックスと呼ばれる部材で商品の一部に固定されたりしている。そして、外部からUHF帯のRFIDリーダーの電波をタグ内のアンテナで受信すると、起電し、IC内に保持している情報を同様のUHF帯の電波で外部に出力する。これにより、第2読取部221は商品の識別情報を読み取ることができる。
【0036】
第2読取部221による商品のRFIDタグの読取漏れを減らすために、第1側壁部223aと第2側壁部223bの両方に第2読取部221を配置することが好ましい。また、第1側壁部223aと第2側壁部223bについて、通路227と対向しない面の方向(装置中心から側壁部を横断して装置外側方向)には第2読取部221が読取に用いる電波が漏れない様に、金属薄板、金属薄膜などの導電体を配置している。
【0037】
載置部224には、情報処理装置210が載置される。載置部224は、情報処理装置の表示部212が、ゲート装置220の第2読取部221の第1読取領域231の少なくとも一部と、通路227に沿う方向(進行方向228)において重なる位置に配置される。ユーザは、ゲート装置220を通過する際に、後述の照合結果を確認するため、表示部212付近で減速するまたは立ち止まることが考えられる。よって、このような構成とすることで、第2読取部221によって効率的にRFIDタグ等の読み取りを行うことが可能となり、かつ、ユーザが効率的にゲート装置220を通過可能となる。また、第1読取部211の読取領域が、ゲート装置220の第2読取部221の第1読取領域231の少なくとも一部と、進行方向228において重なる位置に配置されるとさらに好ましい。言い換えると、第1読取部211が表示部212の近傍に配置されるとさらに好ましい。このような構成とする場合、ユーザがより効率的にゲート装置220を通過可能となる。
【0038】
発光部225は、側壁部の入口側および出口側のいずれか一方に配置され、例えば、LEDを備えている。発光部225は、ゲート装置220の状態や、後述の照合結果等に応じて発光色が変化する。具体的には、例えば、利用可能状態であれば、緑色に点灯し、利用不可能状態(例えば、故障状態)または後述する照合結果がエラーである場合は、赤色に点灯するようにしてもよい。なお、発光のバリエーションはこれらに限られるものではない。
【0039】
金属部材226は、ゲート装置220の入口および出口付近の、第1側壁部223aと第2側壁部223bの間の床面、言い換えると、通路227の床面に配置される。金属部材226は第1側壁部223aと第2側壁部223bとの間を接続する各種配線(電力線、イーサーネットケーブル含む)との段差を軽減し車椅子などでも通過し易いようにしている。
【0040】
<購買支援システムの処理>
図5は、購買支援システム1の処理全体の流れを示すフロー図である。ここでは、購買支援システム1の処理全体の流れを説明し、各工程の詳細については後述する。S400では、携帯端末100が店舗モード起動処理を行う。S500では、携帯端末100が商品選択処理を行い、ユーザからの商品選択を受け付ける。S600では、携帯端末100がユーザからの指示に基づいて決済処理を行う。S700では、ゲートシステム200が退店処理を行う。
【0041】
<店舗モード起動処理>
図6は、店舗モード起動処理のフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、携帯端末100が備えるCPU112による携帯端末100の各部の制御によって実行される。
【0042】
S401において、携帯端末100がユーザからのアプリ起動指示を受け付けると、携帯端末100の購買支援に関わるアプリケーション(以下、単にアプリとも表現する)を通常モードで起動させる。次に、S402において、トリガ受信部104は店舗モードを起動するためのトリガ(起動トリガ)を受信したかを判定する。ここで、起動トリガは、例えば、店舗に敷設された装置から発せられるビーコン信号、Bluetooth(商標)等の近距離無線通信信号、および、店舗内の位置情報である。信号の場合は店舗IDがそのまま信号に埋め込まれておればよい。位置情報を用いる場合は、予め外部のサーバに店舗IDと参考位置情報とを対応づけたテーブルを保持しておき、トリガ受信部104がGPSから取得した位置情報に近い店舗IDと参考位置情報とを取得し、参考位置情報とGPSの位置情報の差分が閾値以内の場合に店舗内の位置情報として判断する。また、読取部101が店舗IDを含むコードを読み込み、店舗IDを取得したことをトリガとしても良いし、上述の複数の情報を組み合わせてトリガとして用いても良い。
【0043】
起動トリガが受信された場合(S402、Yes)、S403において、処理部105は受信したトリガに対応する店舗(対応店舗)の店舗モードを選択する(有効にする)画面(店舗モード選択画面)を表示部103に表示させる。ここで、店舗モードが選択されなかった場合(S404、No)は、S402へ戻る。一方、店舗モードが選択された場合(S404、Yes)に、S405において処理部105はアプリを店舗モードに遷移し、現在時刻を入店時刻として読取部101により取得した店舗IDと紐づけてチェックイン情報として保持する。なお、起動トリガを受信した場合に、処理部105が自動的に店舗モードに遷移するようにしてもよい。
【0044】
店舗モードに遷移すると、S406において処理部105は対応店舗のフロアマップを取得するかを判定する。ここで、例えば、ユーザが入力部102によってフロアマップを取得することを選択した場合(S406、Yes)には、S407において処理部105は店舗サーバ300から対応店舗のフロアマップを取得し、表示部103に取得したフロアマップを表示させる。一方、フロアマップを取得することが選択されなかった場合(S406、No)には、商品選択処理(S500)へ処理を進める。
【0045】
S407において、処理部105は、ユーザが購入を検討している商品のリスト、すなわち、お気に入りリストに登録されている商品(お気に入り商品)の店舗内における位置を取得したフロアマップ上に表示させるか、すなわち、マッピングするかを判定する。お気に入りリストは、通常モードで、ユーザが選択した商品を登録することができる。もちろん、店舗モードでもお気に入リストに商品を登録することができる。ここで、例えば、ユーザが入力部102によってマッピングすることを選択した場合(S408、Yes)には、S409において処理部105はフロアマップ上にお気に入り商品の位置をマッピングして、商品選択処理(S500)へ処理を進める。なお、ここで、お気に入り商品とともに、または、お気に入り商品の代わりに通常モードのカートに入れられている商品をフロアマップ上にマッピングしても良い。さらに、ユーザが、例えば、キーワード検索、商品カテゴリ、または商品ラインナップから、フロアマップ上に表示させる商品を選択し、選択された商品の位置をマッピングしてもよい。一方、マッピングすることが選択されなかった場合(S408、No)には、商品選択処理(S500)へ処理を進める。なお、S406~S409は、フロアマップに関わる機能が呼び出された時だけ並列的に処理するようにしてもよい。
【0046】
なお、店舗モードに遷移した後においても、ユーザが選択することで、通常モードを利用できるようにしてもよい。例えば、店舗モードと通常モードを並行して実行することが可能である。このような構成とすることで、ユーザは実店舗で商品の実物を確認した上で、一部または全部の商品をインターネット経由で購入することも可能である。後述では、店舗モードを抜けることで通常モードに遷移する形態について説明する。
【0047】
図7は、店舗モード起動時の表示画面の一例を示す図である。図7(A)は、S403において表示される店舗モード選択画面420の一例を示す図である。店舗モード選択画面420では、受信した起動トリガの店舗IDに対応する店舗の店舗モードが選択可能となる。店舗モード選択画面420では、店舗IDに対応する店舗名421と、店舗モードを選択するためのアイコン422が表示される。
【0048】
図7(B)は、S405において表示される店舗モードの画面の一例を示す図である。店舗モードが起動されると、店舗モードのメニュー画面430が表示される。メニュー画面430には、店舗モードにおける処理をユーザが容易に把握可能なように、ステップ表示431がされている。なお、一例としてのステップ表示431の「チェックイン」は店舗モード起動処理(S400)に相当し、「スキャン」は商品選択処理(S500)に相当し、「決済」は決済処理(S600)に相当し、「ゲート通過」は退店処理(S700)に相当する。
【0049】
また、メニュー画面430には、例えば、スキャンアイコン432、フロアマップアイコン433、およびお気に入りリストアイコン434が含まれる。ユーザがスキャンアイコン432をタップ等によって選択すると、後述する商品選択処理を実行することが可能となる。ユーザがフロアマップアイコン433を選択すると、S407のフロアマップの取得を実行することとなる。ユーザがお気に入りリストアイコン434選択すると、お気に入りリストの内容を表示画面において確認することが可能となる。また、フロアマップを取得した後に、お気に入りリストアイコン434を選択した場合には、S409のお気に入り商品のマッピングを実行することが可能となる。
【0050】
図8は、マッピングされたフロアマップを含む表示画面の一例を示す図である。表示画面440は、例えば、お気に入り商品に対応するサムネイル画像441と、お気に入り商品のそれぞれの位置情報を示すアイコン442が識別可能に表示されたフロアマップ443と、を含む。また、選択されたお気に入り商品の価格、商品の展開されているサイズおよび色等を含む詳細情報や、店舗における在庫情報(情報444)を表示可能であってもよい。
【0051】
図9は、店舗モード起動時の表示画面の他の例を示す図である。本図の例では、起動トリガが受信されると、まず表示画面450が表示される。表示画面450には、店舗モード選択表示451が表示される。店舗モード選択表示451は、店舗IDに対応する店舗名452と、店舗モードを選択するためのアイコン453と、を含む。また、店舗モード選択表示451は、店舗モードの詳細についてユーザが確認するためのアイコン454がさらに表示されている。ユーザがアイコン454を選択することで、店舗モードにおける処理の詳細や、操作方法を確認することが可能となる。そして、ユーザが店舗モードを選択するためのアイコン453を選択すると、店舗モードが起動し、表示画面460が表示される。表示画面460には、店舗モードにおいてユーザがアプリケーションの操作を行うための操作アイコン461が表示されている。例えば、ユーザが操作アイコン461のうちのスキャンアイコン462を選択すると、表示画面470に遷移し、後述する商品選択処理を実行することが可能となる。なお、表示画面450において、店舗モード終了アイコン455をユーザがタップ等によって選択することで、店舗モードを終了し、通常モードに遷移することができる。
【0052】
なお、店舗モードが起動された後に店舗モードを終了するためのトリガ(終了トリガ)をトリガ受信部104が受信した場合には、処理部105は店舗モードを終了して通常モードに遷移する。図10は、店舗モード終了処理のフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、携帯端末100が備えるCPU112による携帯端末100の各部の制御によって実行される。S410において、トリガ受信部104は終了トリガを受信したかを判定する。ここで、終了トリガは、例えば、チェックイン情報に含まれる入店時間から所定時間を経過したこと、チェックイン中の店舗、すなわち対応店舗の参考位置情報から所定距離離れた位置の位置情報を取得したこと、または、ユーザが店舗モードの終了を指示したことである。終了トリガが受信された場合(S410、Yes)、S411において、処理部105は店舗モードの仮想カートの中身をクリア(削除)し保持しているチェックイン情報を削除する等のチェックアウト処理をして、S412において店舗モードを終了し通常モードに移行(遷移)する。
【0053】
図11は、店舗モード終了時の表示画面の一例を示す図である。図11(A)は、店舗モード終了選択画面の一例を示す図である。店舗モード終了選択画面480は、店舗モードを終了するためのアイコン481を含む。ユーザが店舗モードを終了するためのアイコン481を選択すると、店舗モードが終了し、通常モードに遷移する。なお、通常モードに遷移した後も、例えば、トリガ受信部104によって、ユーザが店舗内いることが検知されているときは、図11(B)に示すように、通常モードの画面表示490に店舗モードを選択するためのアイコン491を含む店舗モード選択表示492を表示させることが好ましい。このような画面表示とすることで、ユーザが容易に店舗モードに戻ることが可能となる。なお、図11(B)は、店舗モード終了後の通常モードの画面表示の一例を示す図である。
【0054】
<商品選択処理>
図12は、商品選択処理のフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、携帯端末100が備えるCPU112による携帯端末100の各部の制御によって実行されうる。
【0055】
S501において、ユーザが読取部101を用いて商品に付されたタグに表記されたQRコード等の2次元コードを読み取る。S502において、読取部101は、例えば、読取った内容の桁数が合っているか、誤り訂正符号により復元可能な範囲であるか等、読み取りが正常に行われたかを判定する。正常に読み取りがされていない場合(S502、No)には、再度2次元コードの読み取りを行う(S501)。正常に読み取りがされた場合(S502、Yes)には、処理部105は、すでに仮想カートに追加されている商品との間で、識別情報が重複していないかを確認する。ここで、識別情報とは、個別の商品ごとに唯一に付与される番号であり、同じ種類の商品であっても別の個体の場合には、識別情報は異なることとなる。例えば、識別情報として24桁16進数の数値を用いることができ、これはEPC(Electric Product Code)として商品に付されたタグに埋め込まれているRFIDチップに格納されている内容とは同一のものである。識別情報は、個体識別番号とも言える。読取部101が読み取った識別情報の重複があった場合(S503、No)、S504において処理部105は、表示部103の表示画面にエラー表示を行う。これは同一の個体について2回決済することを防止するためである。なお、例えば、エラー音を発する等、ユーザがエラーであることを認識できればよく他のエラー通知であってもよい。一方、識別情報の重複がない場合(S503、Yes)、S505において、処理部105は仮想カートに商品を追加する。
【0056】
そして、S506において、処理部105は、商品の選択が終了したかを確認する。商品の選択が終了していない場合(S506、No)には、商品の選択が終了するまでS501~S505を繰り返す。一方、商品の選択が終了した場合(S506、Yes)には、S507において、処理部105は、仮想カートに追加された全ての商品の識別情報を店舗サーバ300に出力する。店舗サーバ300は、携帯端末100から受け取った商品の識別情報に、仮想カートに追加されていることを記録する。また、このとき、店舗サーバ300は、例えば、仮想カートに追加された商品の総額を携帯端末100に出力してもよい。そして、決済処理へ処理を進める。
【0057】
図13は、商品選択時の表示画面の一例を示す図である。図13(A)は、スキャン画面(読取画面)の一例を示す図である。スキャン画面510には、スキャン領域(読取領域)511が含まれる。このスキャン領域511内に商品のタグに表示されているQRコード等の2次元コードを位置させ、ユーザが読取部101によって2次元コードの撮影を行う。これにより、商品の識別情報が読み取られ、商品の選択、換言すると、仮想カートへの商品の追加を行うことができる。図13(B)は、スキャン完了画面の一例を示す図である。S502において、正常に読み取りがされた場合、スキャン完了画面520が表示される。スキャン完了画面520では、スキャンが正常に完了し、仮想カートに追加されたことをユーザが視認可能なように、スキャン結果521が表示される。また、商品選択時の表示画面には、仮想カートアイコン522が表示されている。この仮想カートアイコン522をユーザがタップ等により選択することで、仮想カートに入っている商品を確認することができる。図13(C)は、仮想カート内の商品を確認する画面の一例を示す図である。仮想カート内の商品を確認する画面530では、仮想カート内の商品の商品名、色、サイズ、価格、サムネイル画像等の詳細情報531が表示される。また、削除アイコン532をユーザが選択することで、選択された商品を仮想カートから削除することができる。さらに、画面530では、仮想カート内の商品の合計金額533が表示される。さらに、画面530では決済アイコン534が表示される。ユーザが決済アイコン534を選択すると、後述する決済処理を実行することが可能となる。
【0058】
図14は、スキャン画面の他の例を示す図である。スキャン画面において、例えば、スキャン枠(読取枠)540を表示させてもよい。スキャン枠540を表示させる場合、いずれの位置に2次元コードを位置させればよいかの指標とすることができ、ユーザが2次元コードの撮影をより容易に行うことが可能となる。店舗モードのスキャン画面では、例えば、通常モードとは異なる配色でスキャン枠540を表示させたり、スキャン枠540の形状を変えたりするなど態様を異ならせる、言い換えると、異なる画面表示とすることが好ましい。このような構成とすることにより、ユーザが通常モードと店舗モードのいずれでスキャンを行っているのかを直感的に認識することが可能となる。
【0059】
なお、商品選択処理は、通常モードでも実行することができる。通常モードの場合は、QRコード等の個別の商品ごとに唯一に付与される個体識別番号情報を含む2次元コードではなく、バーコード等の2次元コードを読み込むことにより、商品の種別ごとに付与されるPLU(Price Look-up)コード等の種別情報を取得してもよい。種別情報には、商品の品番、色、サイズ、および価格等、商品の種別を区別するための情報が1つ以上含まれる。すなわち、同じ種別の商品(例えば、同一の品番、色、サイズの商品)には、同じ種別情報が付与されることとなる。通常モードでは、インターネットを通じて商品を購入することができるため、商品の種別情報が取得できれば良い。通常モードと店舗モードは、並行して実行することができるため、例えば、一つのスキャン画面に店舗モード用のQRコードを読み取るスキャン枠と、通常モード用のバーコードを読み取るためのスキャン枠を表示させてもよい。このとき、商品に付されたタグにおけるQRコードとバーコードの配置に合わせて、QRコード用のスキャン枠とバーコード用のスキャン枠を画面上に配置することが好ましい。また、通常モードでは、例えば、キーワード検索、商品カテゴリ、または商品ラインナップから商品を選択可能であってもよい。
【0060】
<決済処理>
図15は、決済処理のフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、携帯端末100が備えるCPU112による携帯端末100の各部の制御によって実行される。
【0061】
S601において、ユーザが、例えば、入力部102を介して決済方法を選択する。決済方法としては、例えば、クレジット決済、電子マネー決済、即時引落決済、ポイント決済、及びスマートフォン決済とも呼ばれる所定のアプリケーションを用いた決済が選択可能である。スマートフォン決済は購買支援に関わるアプリケーションの一機能として携帯端末100に組み込まれていてもよい。そして、S602において、処理部105は選択された方法によって決済を行う。詳細には、処理部105は選択された方式に対応する外部の決済サーバ(不図示)に決済に必要な情報を送信し、決済処理を要求する。S603において、処理部105は決済サーバからの応答に基づいて決済が正常に完了したかを判定する。ここで、決済が正常に完了していない場合(S603、No)は、処理部105は、表示部103の表示画面に決済エラー表示を行う。なお、例えば、エラー音を発する等、ユーザが決済エラーであることを認識できればよく他のエラー通知であってもよい。そして、決済が正常に完了するまでS601~S603を繰り返す。一方、決済が正常に完了した場合(S603、No)は、S605において処理部105は、決済が完了した商品の識別情報を店舗サーバ300に出力する。店舗サーバ300は、携帯端末100から受け取った商品の識別情報について、決済が完了し、販売済であることを記録する。そして、処理部105は、S606において決済された全商品の識別情報や決済完了時刻などを含む決済情報と紐づく退店用のQRコード等の2次元コード(退店用コード)を生成し、S607において退店用コードを表示部103に表示させる。なお、退店用コードはメール等によって携帯端末100に送信されても良い。また、退店用のQRコードに決済情報をそのまま埋め込む様に構成してもよいし、店舗サーバが決済情報を保持し、退店用のQRコードに埋め込まれたリンクから店舗サーバの保持する決済情報にアクセスするように構成してもよい。ユーザである顧客が所有する携帯端末によって商品の決済処理ができることにより、ユーザは、ユーザは店舗内の会計機に並ぶ必要がなく、会計に要する時間を短縮することが可能となる。
【0062】
図16は、決済時の表示画面の一例を示す図である。表示画面610は、例えば、図13(C)に示す決済アイコン534が選択されることにより表示される。表示画面610は、決済処理が実行されたときの表示画面であり、表示画面610には使用可能なクーポン情報611を表示させてもよい。ユーザは使用するクーポンを選択し、クーポンを使って決済を行うためのアイコン612を選択することにより、クーポンを使用して決済を行うことができる。一方、クーポンを使用しない場合は、クーポンを使わないで決済を行うためのアイコン613を選択することにより、クーポンを使用しないで決済を行うことができる。ユーザがアイコン612またはアイコン613を選択することで、決済画面620が表示され、決済(S602)が行われる。そして、決済が正常に完了すると、支払い完了画面630が表示され、ユーザは、決済が正常に完了したことを確認することができる。支払い完了画面630には、例えば、決済が完了した日時(ご利用日時)631、商品を購入した店舗名(ご利用店舗)632、および購入商品の合計金額(ご利用金額)633が表示される。そして、次の処理へ進むためのアイコン634をユーザが選択することで、図17の画面へと遷移する。
【0063】
図17は、決済完了時の表示画面の一例を示す図である。表示画面640では、退店処理のためのガイド641(説明)が表示される。ユーザは、ガイド641に従ってゲート装置220を通過することで、店舗から退店することができる。ここでは、一例として、会員IDが埋め込まれている会員証を退店用コードとして利用する例を説明する。ユーザがガイド641を確認したことを承認するアイコン642を選択すると、メニュー画面650に遷移する。メニュー画面650において、ユーザが会員証アイコン651を選択すると、会員証画面660が表示される。会員証画面660には、会員情報を含むQRコード等の2次元コード661が表示される。この2次元コード661は、外部の会員IDサーバ(不図示)において、決済情報を会員IDと紐づけ、会員IDが埋め込まれている会員証としての2次元コードである。このような2次元コードを退店用コードとして利用するようにしても良い。
【0064】
図18は、決済完了時の表示画面の他の例を示す図である。図18の例では、決済完了後に退店用コードを表示させる。図18(A)は、決済手続き(購入手続き)画面670の一例を示す図である。本図は、決済方法としてクレジット決済が選択された例を示している。決済手続き画面670には、例えば、商品を購入した店舗名(お買い物する店舗)671、選択された決済方法(お支払い方法)672、購入商品の合計点数673、および、購入商品の合計金額674が表示される。決済手続き画面670において、ユーザが確定アイコン675を選択することで、決済(S602)が行われる。図18(B)は、決済完了画面680の一例を示す図である。決済完了画面680は、決済が正常に完了したこと示す画面であり、決済が正常に完了したことをユーザが直感的に認識可能な表示となっている。図18(C)は、退店用コード表示画面690の一例を示す図である。決済が正常に完了すると退店用コード表示画面690が表示される。退店用コード表示画面690には、退店用コード691が含まれる。ユーザは、退店用コード691使用して、後述の退店処理を行う。
【0065】
<退店処理>
図19は、退店処理のフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、ゲート装置220または情報処理装置210が備えるCPUによる各部の制御によって実行される。
【0066】
S701において、ユーザは携帯端末100の表示部103に退店用コードを表示させ、情報処理装置210の第1読取部211に退店用コードを読み取らせる。そして、第1読取部211は、退店用コードの読み取りを行う。S702において、第1読取部211は、読み取りが正常に行われたかを判定する。正常に読み取りがされていない場合(S702、No)には、S703において、表示部212は表示画面にコード読取エラー表示を行う。なお、例えば、エラー音を発する等、ユーザがエラーであることを認識できればよく他のエラー通知であってもよいし、次の状態に遷移させないだけでもよい。そして、正常に読み取りがされるまで退店用コードの読み取り(S701)を繰り返す。
【0067】
一方、正常に退店用コードの読み取りがされた場合(S702、Yes)には、S704において、ゲート装置220の第2読取部221が商品のRFIDタグから該商品の識別情報を読み取る。具体的には、ユーザが購入した商品を持った状態でゲート装置220の通路227に進入することで、第2読取部221による読み取りが行われる。なお、第2読取部221は、第1読取部211によって退店用コードの読み取りがされてからRFIDタグを読み取る様にしてもよいが、好ましくは、情報処理装置210の撮像部(第1読取部211)がユーザを検知した場合にRFIDタグを読み取るようにしてもよい。また、第2読取部221は常時読取電波を発するようにしてもよい。S702において、第2読取部221は、読み取りが正常に行われたかを判定する。正常に読み取りがされていない場合(S705、No)には、S706において、表示部212は表示画面にRFID読取エラー表示を行う。なお、例えば、エラー音を発する等、ユーザがエラーであることを認識できればよく他のエラー通知であってもよい。そして、正常に読み取りがされるまでRFIDタグの読み取り(S704)を繰り返す。
【0068】
正常にRFIDの読み取りがされた場合(S705、Yes)には、S707において照合部222は、退店用コードから参照できる決済情報に含まれる決済が完了した商品の識別情報と、第2読取部221が読み取った商品の識別情報とを照合(比較)する。決済済み商品の識別情報と、読み取った商品の識別情報が過不足無く一致する場合は照合結果が正常であるので(S708、Yes)、照合部222は情報処理装置210に照合結果が正常である旨の信号を出力し、S709において、情報処理装置210の表示部212は退店処理の完了通知を表示する。一方、照合結果が正常でない場合(S708、No)、照合部222は情報処理装置210に照合結果がエラーである旨の信号を出力し、S710において、情報処理装置210の表示部212はエラー通知を表示する。そして、処理を終了する。
【0069】
なお、上述の退店処理は、店舗内の会計機で会計を行う場合にも適用することが可能である。店舗内の会計機で会計を行う場合には、店舗内の会計機で会計を行うことにより生成(発行)される退店用コードを用いればよい。
【0070】
図20は、退店処理時の情報処理装置210の表示画面の一例を示す図である。図20(A)は、退店用コードスキャン画面720の一例を示す図である。退店用コードスキャン画面720は、退店用コードをスキャンするためのガイド表示721と、退店用コードを読み取るためのスキャン領域722と、を含む。ガイド表示721は、退店用コードのスキャン方法を、ユーザが直感的に理解できる表示となっている。スキャン領域722内に退店用コードを位置させ、第1読取部211によって退店用コードの撮影を行うことで、退店用コードの読み取り(S701)を行う。退店用コードスキャン画面720には、例えば、スキャン枠723を表示させてもよい。スキャン枠723を表示させる場合、いずれの位置に退店用コードを位置させればよいかの指標とすることができ、ユーザが二退店用コードのスキャンをより容易に行うことが可能となる。図20(B)は、退店用コード読取完了後の画面730の一例を示す図である。退店用コードの読み取りが正常に完了すると、画面730が表示される。画面730には、情報処理装置210が退店用コードを読み取ることによって取得された決済情報に含まれる商品の全ての商品名731および商品の合計点数(決済点数)732が表示される。図20(C)は、ゲート装置220の第2読取部221によるRFIDタグ読取完了後の画面740の一例を示す図である。ゲート装置220の第2読取部221によるのRFIDタグ読み取りが正常に完了すると、画面740が表示される。決済情報に含まれる商品の全ての商品名731のうち、第2読取部221によって読み取られた商品と対応する商品名の横には、例えば、照合結果が正常であることを示すアイコン741が表示される。また、画面740には、RFIDタグの読み取りが完了した商品の合計点数(持出点数)742が表示される。決済情報と持ち出し商品の識別情報との照合結果が正常である場合は、画面750が表示される。図20(D)は、照合完了画面の一例を示す図である。本図の画面750では、照合結果が正常であった場合の一例を示している。なお、照合結果がエラーである場合は、識別情報が一致しなかった商品名731、言い換えると、エラーの原因となっている商品名731を、例えば、強調色、枠線による囲み表示、点滅等によって強調して表示させることが好ましい。なお、強調表示は、これに限られるものではなく、ユーザが視認しやすいものであればよい。このような構成とすることで、ユーザが、いずれの商品がエラーの原因となっているのかを用意に把握することが可能となる。
【0071】
図21は、S707の照合結果について説明する図である。本実施形態では、一例として、5パターンの照合結果について説明する。なお、本図(表)に示す商品の識別情報は説明を簡単にするため、簡易的な表記としている。識別情報のうち、ローマ字の部分(A」、「B」、「C」、および「D」)は、商品の種類を示し、最小管理単位(SKU:Stock Keeping Unit)毎に付される種別情報を示している。数字の部分(「001」および「002」)は、個別の商品ごとに唯一に付与される番号を示している。
【0072】
パターン1は、決済情報とRFID読取情報(持出情報)とが完全に一致する場合である。パターン1では、決済情報と持出情報の合計点数および各商品の識別情報が完全に一致している。この場合、照合部222は、照合結果は「正常」と判定する。この場合、例えば、図20(D)に示す画面750が情報処理装置210の表示部212に表示され、ユーザは、ゲート装置220から退出し、店舗から退店することができる。
【0073】
パターン2では、決済情報に含まれる商品点数よりも、持出情報に含まれる商品点数が少ない。具体的には、本例では、持出情報に「C 001」の識別情報が含まれていない。この場合、照合部222は、照合結果は「エラー」と判定する。この場合、ユーザが商品を店内に置き忘れている可能性等が考えられる。よって、例えば、情報処理装置210の表示部212に「点数が足りていません。商品を確認してください。」というエラーメッセージを表示させる。
【0074】
パターン3では、決済情報に含まれる商品点数よりも、持出情報に含まれる商品点数が多い。具体的には、本例では、決済情報には含まれない「C 002」の識別情報が、持出情報に含まれている。この場合、照合部222は、照合結果は「エラー」と判定する。この場合、ユーザが決済の完了していない商品を持ち出している可能性等が考えられる。よって、例えば、情報処理装置210の表示部212に「決済した商品以外のものをお持ちのようです。スタッフをお呼びしますので、ご確認ください。」というエラーメッセージを表示させる。
【0075】
パターン4では、決済情報と持出情報の商品点数は同じであるが、一部の商品の種類が一致していない。具体的には、本例では、決済情報うちの「C 001」と、持出情報のうちの「D 001」の商品の種類が異なる。これは、ユーザが決済の完了した商品とは異なる種類の商品を持ち出そうとしていることを意味する。この場合、照合部222は、照合結果は「エラー」と判定する。この場合、ユーザが誤った商品を持ち出している可能性等が考えられる。よって、例えば、情報処理装置210の表示部212に「決済した商品以外のものをお持ちのようです。スタッフをお呼びしますので、ご確認ください。」というエラーメッセージを表示させる。
【0076】
パターン5では、決済情報と持出情報の商品点数は同じであるが、商品の識別情報が一致していない。しかし、商品の種別情報は一致している。具体的には、本例では、決済情報の識別情報「C 001」と、持出情報の識別情報「C 002」が異なるが、種別情報である「C」は一致している。これは、ユーザが決済の完了した商品と同じ種類の商品ではあるが、異なる個体を持ち出していることを意味する。つまり、商品「C 001」と商品「C 002」は、商品の種別(品番、色、サイズ、および価格の1つ以上を含む)は全く同じであり、個体が異なるのみである。この場合、照合部222は、照合結果は「正常」と判定し、例えば、パターン1と同様に図20(D)に示す画面750を情報処理装置210の表示部212に表示させる。そして、このとき、ゲートシステム200は、例えば、一致しなかった識別情報(ここでは、「C 001」と「C 002」)を店舗サーバ300に出力する。そして、店舗サーバ300は、一致しなかった識別情報を、交換する等書き換えることが好ましい。このような処理とすることで、ユーザの退店を不要に阻害することを低減できる。
【0077】
このような構成とすることにより、ユーザは保持している商品が正しく決済されたかを効率的に確認することが可能となる。
【0078】
<その他の実施形態>
上述の実施形態では、ゲートシステム200は、別体の情報処理装置210とゲート装置220とを備える構成としたが、情報処理装置210とゲート装置220とを一体とする構成としてもよい。また、第1読取部211は、ゲート装置220の入り口付近に配置されてもよい。
【0079】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、上記実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。携帯端末100、情報処理装置210、ゲート装置220、および店舗サーバ300における処理をコンピュータによって実現する場合、これらの装置の各部が有すべき機能の処理内容はプログラムに基づいて実行される。上述の処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。また、各部の処理は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 購買支援システム
10 ネットワーク
100 携帯端末
103 表示部
104 トリガ受信部
105 処理部
200 ゲートシステム
210 情報処理装置
212 表示部
220 ゲート装置
222 照合部
223a 第1側壁部
223b 第2側壁部
224 載置部
225 発光部
226 金属部材
227 通路
300 店舗サーバ
301 店舗情報データベース

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21