(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/165 20200101AFI20241212BHJP
H05B 47/16 20200101ALI20241212BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20241212BHJP
F21S 8/04 20060101ALI20241212BHJP
F21V 9/40 20180101ALI20241212BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20241212BHJP
G02F 1/1343 20060101ALI20241212BHJP
G02F 1/1347 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
H05B47/165
H05B47/16
F21S2/00 520
F21S8/04 100
F21V9/40 400
F21S2/00 350
G02F1/13 505
G02F1/1343
G02F1/1347
(21)【出願番号】P 2024502934
(86)(22)【出願日】2023-01-27
(86)【国際出願番号】 JP2023002557
(87)【国際公開番号】W WO2023162572
(87)【国際公開日】2023-08-31
【審査請求日】2024-04-19
(31)【優先権主張番号】P 2022025599
(32)【優先日】2022-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】若菜 宏幸
【審査官】谷口 東虎
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-335101(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/165
H05B 47/16
F21S 2/00
F21S 8/04
F21V 9/40
G02F 1/13
G02F 1/1343
G02F 1/1347
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋の床面に向かって光を出射する光源部と、
部屋内における、光を照射する範囲に関する配光範囲データを時刻情報と対応付けて記憶する記憶部と、
現在の時刻に関する時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記光源部からの光の配光範囲を設定するための配光範囲設定部と、
前記時刻情報取得部が取得した時刻情報に対応する配光範囲データを前記記憶部から読み出し、前記配光範囲データに基づいて前記配光範囲設定部を制御する制御部とを含
み、
前記配光範囲設定部は、p波偏光用の液晶配光パネルと、s波偏光用の液晶配光パネルとを含み、
前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとは積層されており、
照射する光に基づく信号を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルに与え、
前記光源部から出射される光を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとを通して、照射することにより、
前記制御部が読み出した前記配光範囲データに基づいて前記配光範囲を設定する照明装置。
【請求項2】
前記配光範囲データは、配光形状およびサイズを含み、
前記制御部は、前記配光形状および前記サイズに基づいて、前記液晶配光パネルに電圧を印加する
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記記憶部に記憶される前記配光範囲データは、照射する光の配光形状およびサイズに関するデータであり、前記配光範囲設定部は、照射する光が前記配光形状および前記サイズになるように前記配光範囲を設定する請求項1
または請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記部屋の暗い部分の形状に近い形状の配光範囲になるように、前記配光範囲設定部を制御する請求項1
または請求項2に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶調光素子を有する照明器具が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の照明器具においては、液晶調光素子に電気信号を与えて調光を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、部屋に窓がある場合、部屋内の明るさは、時刻によって異なる。窓から部屋内に入る光は時刻によって異なるため、例えば、午前中と午後とでは窓から部屋内に入る光が異なるため、午前中と午後とでは部屋内の明るさが異なる。このため、時刻に関係なく、部屋内を均一な明るさにすることができない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、時刻に関係なく、部屋内を均一な明るさにすることのできる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様による照明装置は、部屋の床面に向かって光を出射する光源部と、部屋内における、光を照射する範囲に関する配光範囲データを時刻情報と対応付けて記憶する記憶部と、現在の時刻に関する時刻情報を取得する時刻情報取得部と、前記光源部からの光の配光範囲を設定するための配光範囲設定部と、前記時刻情報取得部が取得した時刻情報に対応する配光範囲データを前記記憶部から読み出し、前記配光範囲データに基づいて前記配光範囲設定部を制御する制御部とを含み、前記配光範囲設定部は、p波偏光用の液晶配光パネルと、s波偏光用の液晶配光パネルとを含み、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとは積層されており、照射する光に基づく信号を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルに与え、前記光源部から出射される光を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとを通して、照射することにより、前記制御部が読み出した前記配光範囲データに基づいて前記配光範囲を設定する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本開示の第1実施形態による照明装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、
図2の動作を実現するための記憶部の記憶内容の例を示す概念図である。
【
図4】
図4は、第2実施形態における、記憶部の記憶内容などの例を示す概念図である。
【
図5】
図5は、配光範囲のサイズを徐々に変化させる例を示す図である。
【
図6】
図6は、配光範囲の形状を円形から楕円形に徐々に変化させる例を示す図である。
【
図7】
図7は、配光範囲の形状およびサイズを同時に徐々に変化させる例を示す図である。
【
図8】
図8は、配光範囲のサイズの大小が瞬時に切り替わるように変化させる例を示す図である。
【
図9】
図9は、配光範囲の形状を瞬時に切り替える例を示す図である。
【
図10】
図10は、配光範囲のサイズと形状とを少しずつ変化させる例を示す図である。
【
図11】
図11は、照明装置の制御部による初期設定処理の例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、照明装置の制御部による処理の例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施形態に係る液晶配光パネルの斜視図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る液晶配光パネルのアレイ基板の配線を示す平面図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係る液晶配光パネルの対向基板の配線を示す平面図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係る液晶配光パネルの配線を示す平面図である。
【
図19】
図19は、配光制御領域による配光制御例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
(第1実施形態)
図1は、本開示の第1実施形態による照明装置100の機能構成を示すブロック図である。
図2は、照明装置100の動作例を示す図である。
図1において、照明装置100は、光源部80と、液晶配光部700と、制御部60と、を有する。光源部80は、光源800を含む。液晶配光部700は、複数の液晶配光パネル1-1から1-4を含む。
【0010】
照明装置100は、液晶配光部700を利用して、光源部80の光源800からの光の照射範囲(配光範囲)を個別に制御可能に設けられた照明装置である。液晶配光部700は、光源800からの光の配光範囲を設定するための配光範囲設定部として機能する。
図2に示すように、液晶配光部700によって、光源800からの光を広拡散した配光範囲H11と、光源800からの光を狭拡散した配光範囲H12と、を実現できる。液晶配光部700は、p波偏光用の液晶配光パネルと、s波偏光用の液晶配光パネルとを含む。液晶配光部700に含まれる液晶配光パネルの詳細な構成については、後述する。
【0011】
図1に戻り、制御部60は、記憶部61と、MCU(Micro Controller Unit)62と、FPGA(Field Programmable Gate Array)63と、D(Digital)/A(Analog)変換部64と、光源駆動部65と、時刻情報取得部66と、を有する。
【0012】
記憶部61は、時刻と配光範囲データとを対応付けて記憶する。記憶部61の記憶内容については、後述する。
【0013】
MCU62は、時刻に対応する配光範囲データを記憶部61から読み出すことができる。MCU62は、FPGA63および光源駆動部65へ各種の信号を出力する。MCU62は、照明装置100の各部を制御する。
【0014】
FPGA63は、MCU62の制御下で、液晶配光部700の動作を制御するための情報処理を行い、当該情報処理の結果を示す信号をD/A変換部64へ出力する。
【0015】
D/A変換部64は、FPGA63からの信号であるデジタル信号に基づいて、液晶配光部700に含まれる複数の液晶配光パネル1-1から1-4を動作させるためのアナログ信号を出力する。当該構成は、1つの回路によってもよいし、複数の回路を含んでもよい。
【0016】
光源駆動部65は、MCU62の制御下で、光源部80に含まれる光源800のON/OFF制御およびON時の発光強度制御を行うコントローラである。当該コントローラは、1つの回路によってもよいし、複数の回路を含んでもよい。
【0017】
時刻情報取得部66は、現在の時刻に関する時刻情報を取得する。時刻情報取得部66は、照明装置100の内部の時計部(図示せず)から時刻情報を取得してもよいし、照明装置100の外部の通信ネットワークなどから時刻情報を取得してもよい。
【0018】
制御部60は、時刻情報取得部66が取得した時刻情報に対応する配光範囲データを記憶部61から読み出す。制御部60は、一定時間ごとに、配光範囲データを記憶部61から読み出す。制御部60は、配光範囲データに基づいて、液晶配光部700を制御する。
【0019】
以上のように構成された照明装置100は、時刻情報取得部66によって時刻情報を取得し、取得した時刻情報に基づいて、記憶部61から配光範囲データを読み出す。配光範囲データは、配光形状に関するデータとサイズに関するデータとを含む。照明装置100は、光源部80の光源800からの光について、読み出した配光範囲データによる配光形状およびサイズになるように、液晶配光部700を制御する。
【0020】
図2は、部屋Rの天井に設置された照明装置100の動作例を示す。説明を簡単にするために、部屋R内の家具などについては、図示を省略している。
【0021】
図2において、部屋Rには、窓W1および窓W2が設けられている。窓W1、窓W2から部屋R内に外光が入射する。部屋R内に入射する外光の量は時刻によって異なる。本例では、照明装置100から床Fに向かって照射する光の配光範囲を変化させる。照明装置100は、時刻情報に基づいて配光範囲を変化させる。配光範囲を変化させることによって、いずれの時刻においても部屋R内を同じような明るさに保ったり、時刻に応じて所望の明るさにしたりすることができる。
【0022】
本例において、照明装置100の配光範囲は、配光範囲H11、H12、H22およびH23である。部屋Rの床Fの形状は、矩形である。
【0023】
配光範囲H11およびH12は、円形形状である。配光範囲H11の円形と配光範囲H12の円形とは中心点Pを共通とする。配光範囲H11の円形は、配光範囲H12の円形よりも大きい。配光範囲H11およびH12は、照明装置100からほぼ真下に向かって光を照射することによって実現できる。
【0024】
配光範囲H22およびH23は、楕円形状である。配光範囲H22の楕円形と配光範囲H22の楕円形とは中心点Pを共通とする。配光範囲H22の楕円の長径は、床Fの対角をなす、隅CN1、CN2の方向を向いている。配光範囲H23の楕円の長径は、床Fの対角をなす、隅CN3、CN4の方向を向いている。
【0025】
照明装置100は、例えば、時刻に応じて配光範囲を、配光範囲H22、配光範囲H23、配光範囲H22、配光範囲H11、配光範囲H12の順に変化させる。このように変化させることにより、例えば、以下のように部屋R内に光を照射することができる。すなわち、日の出の後、窓W1およびW2からの外光に合わせて、部屋R内の暗いところを照らすように時間経過に合わせて、配光範囲H22、H23、H23とゆっくり滑らかに変化させる。さらに時間が経過し、日の入り後は、配光範囲H11として部屋Rを広めに照らし、夕食時には配光範囲H12として部屋Rの中央を照らすことができる。
【0026】
(記憶部の記憶内容の例)
図3は、
図2の動作を実現するための記憶部61の記憶内容の例を示す概念図である。
図3に示すように、記憶部61は、時刻と、配光範囲データとを対応付けて記憶する。具体的には、時刻「6:00」と「配光範囲H22」の配光範囲データ、時刻「9:00」と「配光範囲H23」の配光範囲データ、時刻「12:00」と「配光範囲H22」の配光範囲データ、時刻「15:00」と「配光範囲H11」の配光範囲データ、時刻「18:00」と「配光範囲H12」の配光範囲データ、をそれぞれ対応付けて記憶する。
【0027】
上述したように、MCU62は、時刻情報を順次取得する。MCU62は、取得した時刻情報に対応する配光範囲データを記憶部61から読み出す。取得した時刻情報に対応する配光範囲データが記憶部61に記憶されていない場合は、取得した時刻情報に近い時刻情報に対応する配光範囲データを記憶部61から読み出す。
【0028】
配光範囲データは、配光形状およびサイズを示す内容であり、MCU62は、配光形状およびサイズに基づいて、パネル電圧を算出する。パネル電圧は、液晶配光部700内の各液晶配光パネル1-1から1-4に印加する電圧である。FPGA63は、MCU62の制御下で、液晶配光部700の動作を制御するための情報処理を行い、当該情報処理の結果を示す信号をD/A変換部64へ出力する。D/A変換部64の変換結果であるアナログ電圧は、液晶配光部700に入力される。これにより、液晶配光部700内の各液晶配光パネル1-1から1-4が制御され、配光された光が床Fに向かって照射される。
【0029】
現在の時刻情報または近い時刻情報が時刻「6:00」である場合、記憶部61から「配光範囲H22」の配光範囲データが読み出される。これにより、
図2に示すように、配光範囲H22」の配光範囲データによる楕円形状の光が床Fに向かって照射される。
【0030】
現在の時刻情報または近い時刻情報が時刻「9:00」である場合、記憶部61から「配光範囲H23」の配光範囲データが読み出される。これにより、
図2に示すように、「配光範囲H23」の配光範囲データによる楕円形状の光が床Fに向かって照射される。
【0031】
現在の時刻情報または近い時刻情報が時刻「12:00」である場合、記憶部61から「配光範囲H22」の配光範囲データが読み出される。これにより、
図2に示すように、「配光範囲H22」の配光範囲データによる楕円形状の光が床Fに向かって照射される。
【0032】
現在の時刻情報または近い時刻情報が時刻「15:00」である場合、記憶部61から「配光範囲H11」の配光範囲データが読み出される。これにより、
図2に示すように、「配光範囲H11」の配光範囲データによる円形状の光が床Fに向かって照射される。
【0033】
現在の時刻情報または近い時刻情報が時刻「18:00」である場合、記憶部61から「配光範囲H12」の配光範囲データが読み出される。これにより、
図2に示すように、「配光範囲H12」の配光範囲データによる円形状の光が床Fに向かって照射される。
【0034】
以上のように、現在時刻の時刻情報に基づいて、記憶部61から配光範囲データが順に読み出され、読み出された配光範囲データに対応する光が床Fに向かって照射される。配光範囲データを適切に設定することにより、時刻に関係なく、部屋内の明るさを均一にすることができる。
【0035】
(第2実施形態)
次に、本開示の第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、日の出時刻から日の入り時刻まで、部屋Rの明るさをできるだけ均一に保つ。第2実施形態の照明装置100の基本構成は、第1実施形態と同じであり、記憶部61の記憶内容が異なる。
【0036】
図4は、第2実施形態における、記憶部61の記憶内容などの例を示す概念図である。本例においても、記憶部61は、時刻と、配光範囲データとを対応付けて記憶する。具体的には、日の出時刻に近い時刻「6:00」と「配光範囲H6a」の配光範囲データ、時刻「8:00」と「配光範囲H8a」の配光範囲データ、時刻「10:00」と「配光範囲H10a」の配光範囲データ、時刻「12:00」と「配光範囲H12a」の配光範囲データ、時刻「14:00」と「配光範囲H14a」の配光範囲データ、時刻「16:00」と「配光範囲H16a」の配光範囲データ、日の入り時刻に近い時刻「18:00」と「配光範囲H18a」の配光範囲データ、をそれぞれ対応付けて記憶する。配光範囲データを日の出時刻から日の入り時刻までの時刻情報と対応付けて記憶部61に記憶しておくことにより、少なくとも日の出時刻から日の入り時刻まで部屋R内の明るさを調整できる。なお、配光範囲H6aのように床全体に光を照射するには、矩形の床より大きく、床を囲む壁まで光を照射するように液晶配光部700を制御する。配光範囲H18aについても同様である。
【0037】
本例では、制御部60は、照明を点ける前の部屋Rの明るさの分布において、部屋Rの暗い部分(網掛けで示す)の形状に近い形状の配光範囲になるように、液晶配光部700を制御する。照明の配光範囲、すなわち光の照射範囲(斜め線のハッチングで示す)を時間経過に合わせて変化させる。部屋Rの暗い部分の形状に近づけることによって、一日を通して部屋R内の明るさを均一に保つことができる。
【0038】
本例では、1日の2時間ごとの各時刻に合わせた配光範囲を初期値として決定し、時刻と配光範囲データとを対応付けて記憶部61に予め記憶しておく。この処理は、後述する初期設定処理である。初期設定処理では、時刻と配光範囲データとを対応付けたN個(Nは2以上の整数)の組を、記憶部61に記憶する。つまり、記憶部61には、時刻と配光範囲データとを対応付けた組を、少なくとも2個(すなわちN=2以上)記憶しておく。そして、現在の時刻情報に基づいて記憶部61から読み出すことにより、時間経過に応じて光の照射範囲を変化させることができる。記憶部61に記憶する上記組の数を多くすれば、光の照射範囲をより複雑に変化させることができる。なお、配光範囲の形状は滑らかに変化させることが好ましい。
【0039】
(配光形状、サイズの変化の他の例)
上記のほか、液晶配光部700によって、配光形状やサイズを柔軟に変化させることができる。以下、配光形状やサイズを変化させる例について説明する。
【0040】
図5は、配光範囲のサイズを徐々に変化させる例を示す図である。
図5に示すように、液晶配光部700に入力される電圧によって、照射する光について、配光範囲H1から配光範囲H2まで徐々に変化させることができる。
【0041】
図6は、配光範囲の形状を円形から楕円形に徐々に変化させる例を示す図である。
図6に示すように、液晶配光部700に入力される電圧によって、照射する光について、配光範囲H1から配光範囲H3まで徐々に変化させることができる。
【0042】
図7は、配光範囲の形状およびサイズを同時に徐々に変化させる例を示す図である。
図7に示すように、液晶配光部700に入力される電圧によって、照射する光について、配光範囲H1から配光範囲H4まで徐々に変化させることができる。
【0043】
図8は、配光範囲のサイズの大小が瞬時に切り替わるように変化させる例を示す図である。
図8に示すように、液晶配光部700に入力される電圧によって、照射する光について、配光範囲H1、H1a、H1b、H1c、H1d、H1e、H1fの順に、徐々に変化させることができる。
【0044】
図9は、配光範囲の形状を瞬時に切り替える例を示す図である。
図9に示すように、液晶配光部700に入力される電圧によって、照射する光について、円形の配光範囲H1、楕円形のH2a、H2b、円形の配光範囲H2c、楕円形のH2d、H2e、の順に、変化させることができる。
【0045】
図10は、配光範囲のサイズと形状とを少しずつ変化させる例を示す図である。
図10に示すように、液晶配光部700に入力される電圧によって、照射する光について、円形の配光範囲H1、H3a、H3b、H3c、H3d、H3e、H3fの順に、少しずつ変化させることができる。
【0046】
(初期設定処理)
図11は、照明装置100の制御部60による初期設定処理の例を示すフローチャートである。
図11に示すように、最初に、特定時刻とその時刻の配光範囲データとを設定する(ステップS101)。配光範囲データは、上述したように、配光形状に関するデータとサイズに関するデータとを含む。時刻および配光範囲データについては、MCU602の制御の下、キーボードやマウスなどの図示しない入力手段によって設定する。MCU602は、時刻と、設定した配光範囲データとの組を記憶部61に保存する(ステップS102)。
【0047】
次に、MCU602は、時刻と配光範囲データとを対応付けた組をN個以上設定したか否か判定する(ステップS103)。ステップS103において、N個未満である場合(ステップS103においてNo)、ステップS101に戻り、MCU602は処理を継続する。ステップS103において、N個以上である場合(ステップS103においてYes)、MCU602による初期設定処理は終了となる。
【0048】
(制御部による処理)
図12は、照明装置100の制御部60による処理の例を示すフローチャートである。
図12は、主に、MCU62による処理の内容を示す。
【0049】
図12において、MCU62は、時刻情報取得部66から、現在の時刻情報を取得する(ステップS201)。MCU62は、取得した時刻情報に基づいて、現在の時刻に近い時刻に対応する配光範囲データを記憶部61から読み出す(ステップS202)。
【0050】
MCU62は、記憶部61から読み出した配光範囲データに基づいて、現在の時刻の配光形状およびサイズを決定する(ステップS203)。MCU62は、液晶配光部700の液晶配光パネル1-1から1-4に印加するパネル電圧を算出する(ステップS204)。MCU62は、ステップS204において算出したパネル電圧を印加することにより、液晶配光パネル1-1から1-4を制御する(ステップS205)。
【0051】
次に、MCU62は、一定時間が経過したか判定する(ステップS206)。ステップS206の判定の結果、一定時間が経過していれば(ステップS206においてYes)、ステップS202に戻り、処理を継続する。
【0052】
ステップS206の判定の結果、一定時間が経過していなければ(ステップS206においてNo)、処理を終了するか否か判定する(ステップS207)。ステップS207の判定の結果、処理を終了しない場合(ステップS207においてNo)、ステップS206に戻り、処理を継続する。これにより、一定時間が経過するまで、同じ配光範囲が維持される。すなわち、一定時間が経過するまで、配光形状およびサイズが維持される。
【0053】
ステップS207の判定の結果、処理を終了する場合(ステップS207においてYes)、制御部60による処理は終了となる。
【0054】
以上のように、照明装置100は、光源部80の光源800からの光について、読み出した配光範囲データによる配光形状およびサイズになるように、液晶配光部700を制御する。
【0055】
(液晶配光パネル)
次に、液晶配光部700に含まれる液晶配光パネル1-1から1-4について、
図13から
図17を参照して説明する。
【0056】
図13は、実施形態に係る液晶配光パネルの斜視図である。
図14は、実施形態に係る液晶配光パネルのアレイ基板の配線を示す平面図であり、アレイ基板を上側から見た図である。
図15は、実施形態に係る液晶配光パネルの対向基板の配線を示す平面図であり、対向基板を上側から見た図である。
図16は、実施形態に係る液晶配光パネルの配線を示す平面図であり、液晶配光パネルを上側から見た図である。
図17は、
図16のIV-IV線による断面図である。なお、
図13から
図16に示すxyz座標において、x1方向およびx2方向に沿う方向をx方向と称する。x1方向と、x2方向と、は逆である。また、y1方向およびy2方向に沿う方向をy方向と称する。y1方向と、y2方向と、は逆である。また、z1方向およびz2方向に沿う方向をz方向と称する。z1方向と、z2方向と、は逆である。x方向とy方向とは直交する。x方向およびy方向が沿う平面と、z方向とは直交する。
【0057】
図13に示すように、液晶配光パネル1は、アレイ基板2と、対向基板3と、液晶層4と、シール材30と、を有する。
【0058】
図13および
図16に示すように、アレイ基板(第1基板)2は、対向基板(第2基板)3よりも大きい。即ち、対向基板(第2基板)3の面積は、アレイ基板(第1基板)2の面積よりも小さい。アレイ基板2は、透明ガラス23(
図14参照)を有する。対向基板3は、透明ガラス31(
図15参照)を有する。実施形態において、アレイ基板2および対向基板3は、上側から見た平面視で正方形であるが、本発明に係る基板の形状は正方形に限定されない。アレイ基板2の表面2aには、第1端子群エリア21と、第2端子群エリア22とが設けられる。第1端子群エリア21は、アレイ基板2の表面2aにおけるy1側の端部に位置する。第2端子群エリア22は、アレイ基板2の表面2aにおけるx2側の端部に位置する。第1端子群エリア21および第2端子群エリア22は、上側から見た場合に、L字形状を有する。第1端子群エリア21には、第1の端子群10が配置され、第2端子群エリア22には、第2の端子群20が配置される。なお、対向基板3の面積がアレイ基板2の面積よりも小さいため、第1の端子群10および第2の端子群20が露出する。また、第1の端子群10および第2の端子群20は、単に、端子部とも称せられる。
【0059】
図13および
図16に示すように、第1の端子群10は、第1端子101と、第2端子102と、第3端子103と、第4端子104と、第1パッド105と、第2パッド106と、第3パッド107と、第4パッド108と、第5パッド109と、第6パッド110と、第7パッド111と、第8パッド112と、を含む。第1端子101、第2端子102、第3端子103、第4端子104、第1パッド105、第2パッド106、第3パッド107、第4パッド108、第5パッド109、第6パッド110、第7パッド111、および第8パッド112は、x1側からx2側に向けて左右方向に順に並んで配置される。第1パッド105と第8パッド112とは、リード線113を介して電気的に接続される。第2パッド106と第7パッド111とは、リード線113を介して電気的に接続される。第3パッド107と第6パッド110とは、リード線113を介して電気的に接続される。第4パッド108と第5パッド109とは、リード線113を介して電気的に接続される。
【0060】
図13および
図16に示すように、第2の端子群20は、第5端子201と、第6端子202と、第7端子203と、第8端子204と、第9パッド205と、第10パッド206と、第11パッド207と、第12パッド208と、第13パッド209と、第14パッド210と、第15パッド211と、第16パッド212と、を含む。第5端子201、第6端子202、第7端子203、第8端子204、第9パッド205、第10パッド206、第11パッド207、第12パッド208、第13パッド209、第14パッド210、第15パッド211、および第16パッド212は、y2側からy1側に向けて前後方向に順に並んで配置される。第9パッド205と第16パッド212とは、リード線213を介して電気的に接続される。第10パッド206と第15パッド211とは、リード線213を介して電気的に接続される。第11パッド207と第14パッド210とは、リード線213を介して電気的に接続される。第12パッド208と第13パッド209とは、リード線213を介して電気的に接続される。
【0061】
なお、
図13に示すように、対向基板3は、アレイ基板2の上側(z1側)に配置される。対向基板3とアレイ基板2との間には、シール材30および液晶層4が設けられる。シール材30は、対向基板3の外周に沿って環状に設けられ、シール材30の内側に液晶層4が充填される。なお、液晶層4が設けられる領域はアクティブ領域であり、液晶層4の外側は額縁領域であり、第1端子群エリア21および第2端子群エリア22は端子領域である。
【0062】
次に、アレイ基板2および対向基板3の配線について説明する。なお、
図17に示すように、基板の表面および裏面のうち配線は表面に設けられる。即ち、配線が設けられる面を表面とし、表面の反対側の面を裏面とする。具体的に
図17を用いて説明すると、アレイ基板2の表面2aおよび裏面2bのうち上側の表面2aに配線が設けられ、対向基板3の表面3aおよび裏面3bのうち下側の表面3aに配線が設けられる。このように、アレイ基板2の表面2aと、対向基板3の表面3aとは、液晶層4を挟んで向かい合うように配置される。
【0063】
図14に示すように、アレイ基板2の透明ガラス23の表面2aには、配線24および第1電極25が設けられる。具体的には、第1端子101と第5端子201とは配線24を介して電気的に接続される。第2端子102と第6端子202とは配線24を介して電気的に接続される。第3端子103と第7端子203とは配線24を介して電気的に接続される。第4端子104と第8端子204とは配線24を介して電気的に接続される。第2端子102と第6端子202とを結ぶ配線24には、複数の第1電極25が接続される。第3端子103と第7端子203とを結ぶ配線24には、複数の第1電極25が接続される。なお、配線24には、接続部C1、C2が設けられる。
【0064】
また、
図15に示すように、対向基板3の表面3aには、配線32および第2電極33が設けられる。具体的には、y1側とy2側とに配線32がそれぞれ設けられる。配線32はx方向に延びる。配線32には、第2電極33が電気的に接続される。第2電極33は、y方向に延びる。なお、配線32には、接続部C3、C4が設けられる。
図14から
図16に示す例では、第1電極25の数および第2電極33の数が8個であるが、これは模式的なものであって、実際の第1電極25の数および第2電極33の数を示すものでない。第1電極25の数および第2電極33の数は、2個以上であればよく、当然、9個以上であってもよい。
【0065】
そして、
図16および
図17に示すように、アレイ基板2の上側に間隔をおいて対向基板3が配置される。アレイ基板2と対向基板3との間には、液晶層4が充填される。また、アレイ基板2の接続部C1と、対向基板3の接続部C3とは、導通可能な柱(図示せず)を介して電気的に接続されている。アレイ基板2の接続部C2と、対向基板3の接続部C4とは、導通可能な柱(図示せず)を介して電気的に接続されている。
【0066】
また、
図16に示すように、第1端子101、第2端子102、第3端子103、第4端子104、第1パッド105、第2パッド106、第3パッド107、および第4パッド108は、二点鎖線で示すFPC(Flexible Printed Circuits)40と電気的に接続可能である。複数の液晶配光パネル1-1から1-4は、例えば、それぞれ個別に設けられたFPC40を介してD/A変換部64と接続される。
【0067】
図18は、液晶配光部700の構成を示す模式図である。
図18に示すように、液晶配光部700は、例えば、z方向に積層された4個の液晶配光パネル1-1から1-4を有する。当該4個の液晶配光パネル1-1から1-4は、
図13から
図17を参照して説明した液晶配光パネル1-1から1-4である。当該4つの液晶配光パネル1-1から1-4は、各々の液晶層4が重なり、各々が有する複数の第1電極25および複数の第2電極33の配置が平面視点で重なるように積層される。平面視点とは、x方向およびy方向が沿う平面を正面視する視点である。複数の第1電極25と、複数の第2電極33と、が配置された領域は、後述する
図19等に示す配光制御領域LDAとして機能する。
【0068】
図19は、配光制御領域LDAによる配光制御例を示す模式図である。上述したように、配光制御領域LDAは、平面視点で、複数の第1電極25と、複数の第2電極33と、が配置された領域である。すなわち、配光制御領域LDAは、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極と、y方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極と、を含む。x方向に延出してy方向に並ぶ電極とは、例えば第1電極25である。y方向に延出してx方向に並ぶ電極とは、例えば第2電極33である。
【0069】
液晶配光部700は、z方向に重なる4個の液晶配光パネル1-1から1-4を有するので、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極およびy方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極は、z方向に四重になっている。このような液晶配光部700が有する4個の液晶配光パネル1-1から1-4のx方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極およびy方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の各々の電位を制御することで、配光制御領域LDAは、例えば
図19に示す「配光パターンの例」の例E1,E2,E3,E4のように、液晶配光部700の一面側から他面側に向かう光の透過範囲および透過の度合いを制御できる。
【0070】
なお、以下の説明では、平面視点で重なっている電極に与えられる電位は等しいものとする。
図19の例E1は、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極およびy方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の全ての電位が0ボルト(V)である場合に、光源(例えば、光源800)の反対側から配光制御領域LDAを平面視点で見た状態を示す模式図である。例E1では、当該光源からの光がほとんどそのまま配光制御領域LDAを透過している。
【0071】
例E2は、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極の電位が0ボルト(V)であり、y方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の電位が0ボルト(V)を超える電位である場合に、光源(例えば、光源800)の反対側から配光制御領域LDAを平面視点で見た状態を示す模式図である。例E2では、x方向の光の広がりとy方向の光の広がりを比較した場合に、当該光源からの光がx方向に相対的に大きく広がる一方、y方向にはあまり広がらないように配光を制御している状態の配光制御領域LDAを示している。
【0072】
例E3は、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極の電位が0ボルト(V)を超える電位であり、y方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の電位が0ボルト(V)である場合に、光源(例えば、光源800)の反対側から配光制御領域LDAを平面視点で見た状態を示す模式図である。例E3では、x方向の光の広がりとy方向の光の広がりを比較した場合に、当該光源からの光がy方向に相対的に大きく広がる一方、x方向にはあまり広がらないように配光を制御している状態の配光制御領域LDAを示している。
【0073】
例E4は、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極およびy方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の全ての電位が0ボルト(V)を超える電位である場合に、光源(例えば、光源800)の反対側から配光制御領域LDAを平面視点で見た状態を示す模式図である。例E4では、当該光源からの光が配光制御領域LDAによって大幅に遮られることで、配光制御領域LDAを挟んで当該光源の反対側から見た場合に全体的に薄暗くなっている状態の配光制御領域LDAを示している。
【0074】
なお、配光制御領域LDAは、平面視点で、x方向に延出してy方向に並ぶ2個以上の電極と、y方向に延出してx方向に並ぶ2個以上の電極と、を有していればよい。ここで、1個の配光制御領域LDAが、x方向に延出してy方向に並ぶm個の電極と、y方向に延出してx方向に並ぶn個の電極と、を有していることを第1条件とする。また、1個の液晶配光パネル1-1から1-4において、x方向に延出してy方向に並ぶ電極(例えば、第1電極25)の数がm×pであり、y方向に延出してx方向に並ぶ電極(例えば、第2電極33)の数がn×qであることを第2条件とする。第1条件と第2条件を前提とすると、液晶配光部700は、x方向にp個、y方向にq個の配光制御領域LDAをマトリクス状に設定できる。m,n,p,qは、2以上の自然数である。無論、平面視点で1個の液晶配光パネルが有するアクティブ領域(液晶層4が設けられる領域)全体を1個の配光制御領域LDAとしてもよい。
【0075】
また、
図19に示す例E1,E2,E3,E4では、電位制御による配光範囲の平面視点での形状の差を特に示している。
図16および
図17を参照して説明したように、第1電極25に与えられる電位と第2電極33に与えられる電位との関係で、光の透過範囲の形状および光の透過範囲の大きさをより柔軟に制御できる。この制御により、照射する光の形状および大きさを変えることができる。
【0076】
請求項の記載に関して、本開示は以下の態様をとりうる。
<1>
部屋の床面に向かって光を出射する光源部と、
部屋内における、光を照射する範囲に関する配光範囲データを時刻情報と対応付けて記憶する記憶部と、
現在の時刻に関する時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記光源部からの光の配光範囲を設定するための配光範囲設定部と、
前記時刻情報取得部が取得した時刻情報に対応する配光範囲データを前記記憶部から読み出し、前記配光範囲データに基づいて前記配光範囲設定部を制御する制御部とを含む照明装置。
<2>
前記配光範囲設定部は、p波偏光用の液晶配光パネルと、s波偏光用の液晶配光パネルとを含み、
前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとは積層されており、
照射する光に基づく信号を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルに与え、
前記光源部から出射される光を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとを通して、照射することにより、
前記制御部が読み出した前記配光範囲データに基づいて前記配光範囲を設定する<1>に記載の照明装置。
<3>
前記配光範囲データは、配光形状およびサイズを含み、
前記制御部は、前記配光形状および前記サイズに基づいて、前記液晶配光パネルに電圧を印加する<2>に記載の照明装置。
<4>
前記記憶部に記憶される前記配光範囲データは、照射する光の配光形状およびサイズに関するデータであり、前記配光範囲設定部は、照射する光が前記配光形状および前記サイズになるように前記配光範囲を設定する<1>から<3>のいずれか1つに記載の照明装置。
<5>
前記制御部は、現在の時刻に近い時刻に対応する配光範囲データを前記記憶部から読み出す<1>から<4>のいずれか1つに記載の照明装置。
<6>
前記記憶部は、配光範囲データを、日の出時刻から日の入り時刻までの時刻情報と対応付けて記憶する<1>から<5>のいずれか1つに記載の照明装置。
<7>
前記制御部は、前記部屋の暗い部分の形状に近い形状の配光範囲になるように、前記配光範囲設定部を制御する<1>から<6>のいずれか1つに記載の照明装置。
【符号の説明】
【0077】
1-1~1-4 液晶配光パネル
60 制御部
61 記憶部
62 MCU
63 FPGA
64 D/A変換部
65 光源駆動部
66 時刻情報取得部
80 光源部
100 照明装置
700 液晶配光部
800 光源
H1~H4、H1a~H1f、
H2a~H2e、H3a~H3f、
H11、H12、H22、H23 配光範囲