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特許7603223冷蔵庫管理方法、冷蔵庫管理装置、及び、冷蔵庫管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】冷蔵庫管理方法、冷蔵庫管理装置、及び、冷蔵庫管理システム
(51)【国際特許分類】
   F25D 11/00 20060101AFI20241213BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20241213BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20241213BHJP
【FI】
F25D11/00 101B
F25D23/00 301G
F25D23/00 301Z
G06Q10/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021524233
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(86)【国際出願番号】 JP2020038890
(87)【国際公開番号】W WO2021075493
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】P 2019191083
(32)【優先日】2019-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】杜 婉静
(72)【発明者】
【氏名】大崎 勇士
【審査官】関口 勇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/171119(WO,A1)
【文献】特開平04-306474(JP,A)
【文献】特開2011-058796(JP,A)
【文献】特開2019-132550(JP,A)
【文献】特開2005-274059(JP,A)
【文献】特開2019-160109(JP,A)
【文献】特開2013-234845(JP,A)
【文献】国際公開第2005/111519(WO,A1)
【文献】特開2006-272291(JP,A)
【文献】特開平6-273033(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 11/00
F25D 23/00
G06Q 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫管理方法であって、
冷蔵庫の庫内の温度を示す温度情報、及び、前記冷蔵庫のドアの開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する第1取得ステップと、
前記ログ情報に基づいて、所定の将来の期間に前記ドアの開閉が行われる場合の前記庫内の温度の第1の将来の時間変化と、前記所定の将来の期間に前記ドアの開閉が行われない場合の前記庫内の温度の第2の将来の時間変化とを算出する算出ステップと、
前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知した後に、前記算出ステップで算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力ステップと、を含み、
前記冷蔵庫管理方法は、さらに、前記算出ステップで算出した前記庫内の温度の前記第1の将来の時間変化及び前記第2の将来の時間変化から、前記検知ステップで前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知してから前記庫内の温度が所定の温度を超えるまでの最長時間を推定する最大時間推定ステップを含み、
前記出力ステップでは、前記最大時間推定ステップで推定した前記最長時間を示す最長時間情報を出力する
冷蔵庫管理方法。
【請求項2】
前記冷蔵庫は、圧縮機を備え、
前記ログ情報は、さらに、前記圧縮機の稼働状態を示す圧縮機稼働情報を含み、
前記算出ステップでは、前記ログ情報に基づいて、前記圧縮機が停止している場合における、前記ドアの開閉が行われる場合の前記庫内の温度の前記第1の将来の時間変化と前記ドアの開閉が行われない場合の前記庫内の温度の前記第2の将来の時間変化とを算出する
請求項1に記載の冷蔵庫管理方法。
【請求項3】
前記ドアの開閉が行われる予定の将来のタイミングを示すタイミング情報を取得する第2取得ステップを含み、
前記算出ステップでは、前記第2取得ステップで取得した前記タイミング情報が示す前記将来のタイミングで前記ドアの開閉が行われる場合の前記庫内の温度の前記第1の将来の時間変化を算出する
請求項に記載の冷蔵庫管理方法。
【請求項4】
さらに、前記算出ステップで算出した前記庫内の温度の前記第1の将来の時間変化及び前記第2の将来の時間変化に基づいて、所定の時刻において前記庫内の温度が所定の温度を超えるか否かを判定する判定ステップを含み、
前記出力ステップでは、前記判定ステップで判定した判定結果を出力する
請求項1~3のいずれか1項に記載の冷蔵庫管理方法。
【請求項5】
さらに、前記所定の時刻を示す時刻情報を取得する第3取得ステップを含む
請求項に記載の冷蔵庫管理方法。
【請求項6】
前記出力ステップでは、前記冷蔵庫の故障を検知した旨、及び、前記冷蔵庫への電力の供給がない旨のうち少なくとも一方を示す故障情報を出力する
請求項1~5のいずれか1項に記載の冷蔵庫管理方法。
【請求項7】
冷蔵庫の庫内の温度を示す温度情報、及び、前記冷蔵庫のドアの開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ログ情報に基づいて、所定の将来の期間に前記ドアの開閉が行われる場合の前記庫内の温度の第1の将来の時間変化と前記所定の将来の期間に前記ドアの開閉が行われない場合の前記庫内の温度の第2の将来の時間変化とを算出する算出部と、
前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知する検知部と、
前記検知部が前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知した後に、前記算出部が算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力部と、を備え
前記算出部は、さらに、算出した前記庫内の温度の前記第1の将来の時間変化及び前記第2の将来の時間変化から、前記検知部が前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知してから前記庫内の温度が所定の温度を超えるまでの最長時間を推定し、
前記出力部は、前記算出部が推定した前記最長時間を示す最長時間情報を出力する
冷蔵庫管理装置。
【請求項8】
冷蔵庫と、
前記冷蔵庫と通信可能な冷蔵庫管理装置と、
前記冷蔵庫管理装置と通信可能な端末装置と、を備え、
前記冷蔵庫は、
前記冷蔵庫の庫内の温度を示す温度情報、及び、前記冷蔵庫のドアの開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記ログ情報を前記冷蔵庫管理装置に送信する送信部と、を有し、
前記冷蔵庫管理装置は、
前記送信部から送信された前記ログ情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ログ情報に基づいて、所定の将来の期間に前記ドアの開閉が行われる場合の前記庫内の温度の第1の将来の時間変化と前記所定の将来の期間に前記ドアの開閉が行われない場合の前記庫内の温度の第2の将来の時間変化とを算出する算出部と、
前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知する検知部と、
前記検知部が前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知した後に、前記算出部が算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力部と、を有し、
前記端末装置は、前記出力部から出力された前記結果情報に基づいて前記算出結果を通知する通知部を有し、
前記算出部は、さらに、算出した前記庫内の温度の前記第1の将来の時間変化及び前記第2の将来の時間変化から、前記検知部が前記冷蔵庫の故障及び前記冷蔵庫への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知してから前記庫内の温度が所定の温度を超えるまでの最長時間を推定し、
前記出力部は、前記算出部が推定した前記最長時間を示す最長時間情報を出力する
冷蔵庫管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫管理方法、冷蔵庫管理装置、冷蔵庫管理システム、及び、温度算出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、冷蔵庫に異常が発生した場合に、当該冷蔵庫の庫内の温度が所定の温度まで上昇する日時を予測する技術がある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。特許文献1及び特許文献2に開示されている技術によれば、冷蔵庫のユーザは、当該冷蔵庫の修理が完了するまでに、当該冷蔵庫の庫内に保存されている食品の状態が悪くならないかを判断できる。
【0003】
また、冷蔵庫に記憶された当該冷蔵庫の庫内の温度の情報等であるログ情報に基づいて、当該冷蔵庫の故障を予測する技術がある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平6-137747号公報
【文献】国際公開第2018/116520号
【文献】国際公開第2014/171119号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、冷蔵庫に異常が発生して当該冷蔵庫の冷却機能が停止した場合に、当該冷蔵庫の庫内の温度を精度よく予測することが要求されている。
【0006】
本発明は、冷蔵庫の庫内の温度を精度よく予測できる冷蔵庫管理方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る冷蔵庫管理方法は、冷蔵庫の庫内の温度を示す温度情報、及び、前記冷蔵庫のドアの開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する第1取得ステップと、前記ログ情報に基づいて、所定の期間に前記ドアの開閉が行われる場合と前記所定の期間に前記ドアの開閉が行われない場合との前記庫内の温度の時間変化を算出する算出ステップと、前記算出ステップで算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力ステップと、を含む。
【0008】
また、本発明の一態様に係る冷蔵庫管理装置は、冷蔵庫の庫内の温度を示す温度情報、及び、前記冷蔵庫のドアの開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記ログ情報に基づいて、前記ドアの開閉が行われる場合と行われない場合との前記庫内の温度の時間変化を算出する算出部と、前記算出部が算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力部と、を備える。
【0009】
また、本発明の一態様に係る冷蔵庫管理システムは、冷蔵庫と、前記冷蔵庫と通信可能な冷蔵庫管理装置と、前記冷蔵庫管理装置と通信可能な端末装置と、を備え、前記冷蔵庫は、前記冷蔵庫の庫内の温度を示す温度情報、及び、前記冷蔵庫のドアの開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記ログ情報を前記冷蔵庫管理装置に送信する送信部と、を有し、前記冷蔵庫管理装置は、前記送信部から送信された前記ログ情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記ログ情報に基づいて、前記ドアの開閉が行われる場合と行われない場合との前記庫内の温度の時間変化を算出する算出部と、前記算出部が算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力部と、を有し、前記端末装置は、前記出力部から出力された前記結果情報に基づいて前記算出結果を通知する通知部を有する。
【0010】
また、本発明の一態様に係る温度算出方法は、圧縮機を備える冷蔵庫の庫内の温度を示す温度情報、前記圧縮機の稼働状態を示す圧縮機稼働情報、及び、前記冷蔵庫のドアの開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する第1取得ステップと、前記ログ情報に含まれる前記圧縮機稼働情報が前記圧縮機の停止状態を示す場合の前記温度情報の変化に基づいて前記庫内の温度の時間変化を算出する算出ステップと、を含む。
【0011】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、冷蔵庫の庫内の温度を精度よく予測できる冷蔵庫管理方法等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施の形態に係る冷蔵庫管理システムの概略構成を示す模式図である。
図2図2は、実施の形態に係る冷蔵庫の機能構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置の機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、実施の形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図5図5は、実施の形態に係る冷蔵庫が検出するログ情報の一例を示す表である。
図6図6は、実施の形態に係る冷蔵庫が検出するログ情報の一例を示すグラフである。
図7図7は、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置が算出した庫内の温度変化の算出値の一例を示すグラフである。
図8図8は、実施の形態に係る端末装置に表示される冷蔵庫の庫内の温度の算出結果を示す画像の一例を示す図である。
図9図9は、実施の形態に係る冷蔵庫管理システムが実行する処理手順を示すシーケンス図である。
図10図10は、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置が実行する算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
図11図11は、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置が実行する取得処理の処理手順を示すフローチャートである。
図12図12は、実施の形態に係る端末装置に表示される冷蔵庫の庫内の温度の算出結果を示す画像の変形例の第1例を示す図である。
図13図13は、実施の形態に係る端末装置に表示される冷蔵庫の庫内の温度の算出結果を示す画像の変形例の第2例を示す図である。
図14図14は、実施の形態に係る端末装置に表示される冷蔵庫の庫内の温度の算出結果を示す画像の変形例の第3例を示す図である。
図15図15は、実施の形態に係る温度算出方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施の形態に係る家電制御システムについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ及びステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0015】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0016】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る冷蔵庫管理システムの構成について、図1図4を参照しながら説明する。
【0017】
<冷蔵庫管理システムの概要>
図1は、実施の形態に係る冷蔵庫管理システム100の概略構成を示す模式図である。
【0018】
冷蔵庫管理システム100は、冷蔵庫200と、冷蔵庫管理装置300と、端末装置400とを備える。冷蔵庫200と冷蔵庫管理装置300と端末装置400とは、例えば、インターネット等のネットワーク500を介して通信可能に接続されている。
【0019】
なお、冷蔵庫管理システム100は、冷蔵庫200と冷蔵庫管理装置300と端末装置400とが通信するためにルータ等を備えてもよい。また、冷蔵庫200と端末装置400とは、LAN(Local Area Network)等を介して通信可能に接続されていてもよいし、直接通信できなくてもよい。また、冷蔵庫200と端末装置400とがLANを介して通信する場合、採用される通信規格は、特に限定されない。通信規格としては、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、又は、ZigBee(登録商標)等が例示される。冷蔵庫200は、例えば、ユーザが居住する家屋600内に配置されている。また、冷蔵庫管理装置300は、例えば、家屋600の外部に配置されている。
【0020】
例えば、冷蔵庫200が故障する等して、冷蔵庫200の冷却機能が停止した場合に、冷蔵庫200の庫内の温度は、徐々に上昇し始める。庫内に野菜等の食料品が保管されている場合、長時間放置され続けると、庫内の温度の上昇に伴って、冷蔵庫200の冷却機能が維持されている場合よりも食料品が早く劣化する。食料品の劣化度合いは、庫内の温度に応じて異なる。そのため、ユーザは、冷却機能が停止した冷蔵庫200の庫内の温度を知ることで、庫内に保管されている食料品に対して、消費すべきか、修理が間に合うので保管し続けるべきか等の判断をできる。
【0021】
冷蔵庫管理システム100は、冷蔵庫200が検出した冷蔵庫200のログ情報に基づいて冷蔵庫200の庫内の温度の時間変化(温度変化ともいう)を冷蔵庫管理装置300で算出(推定)し、算出した結果(算出結果)をユーザが利用する端末装置400によって当該ユーザに通知するシステムである。より具体的には、冷蔵庫管理システム100は、所定の期間に冷蔵庫200のドア280(図2参照)の開閉が行われない場合と、当該所定の期間にドア280の開閉が行われる場合とのそれぞれの場合についての庫内の温度の時間変化を算出する。
【0022】
なお、所定の期間は、予め任意に定められてもよいし、ユーザにより設定されてもよい。
【0023】
また、以下の説明においては、ドア280の開閉が行われるとは、冷蔵庫200のドア280が閉じている状態を基本として、ドア280が開けられたあとで、ドア280が閉められる動作を示す。また、ドア280の開閉が行われないとは、ドア280が閉め続けられた状態を示す。
【0024】
ログ情報とは、冷蔵庫200が行った処理(動作)及び、ユーザが冷蔵庫200に行った操作等に関するデータである。ログ情報には、例えば、冷蔵庫200の運転状況又は動作日時を示す情報等の、冷蔵庫200から取得が可能な種々の情報を含まれ得る。
【0025】
なお、本明細書において、ユーザとは、端末装置400の利用者、言い換えると、冷蔵庫管理システム100を利用して冷蔵庫管理装置300の算出結果を確認する利用者である。具体的には、ユーザとは、冷蔵庫管理システム100を利用して、冷蔵庫管理装置300によるログ情報の分析結果等の提供を受ける利用者である。例えば、一般家庭では、冷蔵庫管理システム100を管理している事業者と利用契約をしている世帯主がユーザである。また、例えば、業務用途では、冷蔵庫管理システム100を管理している事業者と利用契約をしている会社、法人、又は、自然人等がユーザである。また、例えば、一般家庭では、ユーザ及び当該ユーザの家族は、ログ情報を提供する冷蔵庫200の所有者であり、且つ、冷蔵庫200の利用者である。ユーザと冷蔵庫の利用者とは、別々であってもよい。本実施の形態では、ユーザと冷蔵庫200の利用者とは、同じである。
【0026】
また、図1には、冷蔵庫200及び端末装置400をそれぞれ1つずつ示しているが、冷蔵庫管理システム100が備える冷蔵庫200及び端末装置400のそれぞれの個数は、特に限定されず、複数でもよい。
【0027】
以下、冷蔵庫200と、冷蔵庫管理装置300と、端末装置400との構成の詳細について説明する。
【0028】
<冷蔵庫>
図2は、実施の形態に係る冷蔵庫200の特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【0029】
冷蔵庫200は、食品等を冷蔵温度帯及び冷凍温度帯の少なくとも一方で保存することができる保存庫である。冷蔵庫200は、測定部210と、検知部220と、検出部230と、送信部240と、記憶部250と、電源部290と、を備える。また、冷蔵庫200は、食品等が貯蔵される貯蔵室270と、貯蔵室270の内部(庫内ともいう)に食品等を出し入れするための開閉可能なドア280とを備える。また、冷蔵庫200は、庫内を冷却するための冷却部を備える。冷却部は、ペルチェ素子等でもよいが、本実施の形態では、圧縮機260である。また、冷蔵庫200は、冷蔵庫200が備える圧縮機260等の各装置と電力線等により電気的に接続されており、当該各装置に電力を供給するための電源部290を備える。
【0030】
測定部210は、冷蔵庫200のログ情報を測定する。上記したように、ログ情報には、冷蔵庫200から取得が可能な種々の情報を含まれる。具体的には、ログ情報は、時刻と紐づけられた冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、及び、冷蔵庫200のドア280が開閉されたタイミングを示す開閉情報を少なくとも含む。本実施の形態では、ログ情報は、(i)ログ情報を測定部210が取得した日時を示す日時情報、(ii)当該日時と紐づく庫内の温度を示す庫内温度情報、(iii)当該日時と紐づく庫外(より具体的には、冷蔵庫200の周囲の外気温)の温度を示す庫外温度情報、(iv)当該日時と紐づく収納量を示す収納量情報、(v)当該日時と紐づく圧縮機260の稼働状態を示す圧縮機稼働情報、及び、(vi)当該日時と紐づくドア280の開閉状態を示す開閉情報(言い換えると、冷蔵庫200のドア280が開閉されたタイミングを示す開閉情報)を含む。
【0031】
なお、ログ情報には、日時と紐づく冷蔵庫200の故障状況を示す故障検知結果情報と、日時と紐づく冷蔵庫200への電力状況を示す電源情報とが含まれていてもよい。例えば、ログ情報には、冷蔵庫200の故障を検知した旨、及び、冷蔵庫200への電力の供給がない旨のうち少なくとも一方を示す故障情報が含まれていてもよい。
【0032】
本実施の形態では、検知部220が冷蔵庫200の故障状況と、冷蔵庫200への電力の供給状況とを検知する。
【0033】
なお、以下の説明では、検知部220による冷蔵庫200の故障状況と冷蔵庫200への電力の供給状況とを検知結果も含めてログ情報と呼称する場合がある。
【0034】
測定部210は、回転数測定部211と、収納量測定部212と、ドア開閉測定部213と、庫内温度測定部214と、庫外温度測定部215と、を備える。
【0035】
回転数測定部211は、貯蔵室270を冷却するための、より具体的には、庫内を冷却するための冷媒を圧縮するための冷却部である圧縮機260のロータの回転数を測定する。回転数測定部211は、例えば、圧縮機260のロータの単位時間(例えば、1秒)当たりの回転数を測定するセンサを備える。回転数測定部211は、測定した単位時間当たりの回転数を示すデータを圧縮機260の稼働状態を示す圧縮機稼働情報として故障検知部221及び検出部230に出力する。
【0036】
なお、圧縮機稼働情報は、ロータの単位時間当たりの回転数でなくてもよい。例えば、圧縮機稼働情報は、ロータを回転させる周波数を示す情報、ロータの回転速度を示す情報等でもよい。この場合、冷蔵庫200は、ロータを回転させる周波数を示す情報、ロータの回転速度等を測定するためのセンサを備えればよい。
【0037】
収納量測定部212は、庫内に貯蔵された物品(例えば、食料品)の量を測定する。収納量測定部212は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の光源と、光を検出する光センサとを備える。収納量測定部212は、例えば、庫内に配置され、光源から出射した光の光量に対する光センサで検出した光の光量の比率に基づいて、庫内の収納量を測定する。収納量測定部212は、例えば、当該比率に基づいて、収納量を予め定められた段階(例えば、1から5までの5段階)に分類し、分類した結果を示すデータを検出部230に出力する。
【0038】
ドア開閉測定部213は、ドア280が開閉されたか否かを検知する。ドア開閉測定部213は、例えば、圧電センサを備える。ドア開閉測定部213は、ドア280が開閉されたか否かを示すデータ(開閉情報)を検出部230に出力する。本実施の形態では、ドア開閉測定部213は、ドア280が開かれている場合は「1」を検出部230に出力し、ドア280が閉じられている場合は「0」を検出部230に出力する。
【0039】
庫内温度測定部214は、庫内の温度を測定する。庫内温度測定部214は、例えば、庫内の温度を測定するための温度計を備える。庫内温度測定部214は、測定した庫内の温度を示すデータ(庫内温度情報)を検出部230に出力する。
【0040】
庫外温度測定部215は、庫外、より具体的には、冷蔵庫200が備える図示しない筐体の外側の周囲の温度(つまり、冷蔵庫200が設置された空間の気温)を測定する。庫外温度測定部215は、例えば、庫外の温度を測定するための温度計を備える。庫外温度測定部215は、測定した庫外の温度を示すデータ(庫外温度情報)を検出部230に出力する。なお、庫外温度測定部215は、冷蔵庫200の前方側に設ける方が好ましい。すなわち、庫外温度測定部215は、冷蔵庫200における扉の下部のうち冷蔵庫200の外部に露出している部分や扉の取っ手に設けられてもよい。庫外温度測定部215(より具体的には、庫外温度測定部215が備える温度計における温度を測定する部分)は、冷蔵庫200の前方側(より具体的には、冷蔵庫200における扉が設けられている側)に設けられることで、冷蔵庫200の後方側に設けられる場合と比較して、圧縮機260の影響が受けにくい。そのため、庫外温度測定部215は、冷蔵庫200の前方側に設けられることで、冷蔵庫200の後方側に設けられる場合と比較して、より精度よく庫外の温度を測定できる。
【0041】
検知部220は、冷蔵庫200の故障状況と、冷蔵庫200への電力の供給状況とを検知する処理部である。具体的には、検知部220は、冷蔵庫200の故障及び冷蔵庫200への電力の供給がない(言い換えると、電力の供給の停止)のうち少なくとも一方を検知する。つまり、検知部220は、冷蔵庫200が冷却機能を失っているか否かを検知する。検知部220は、例えば、故障検知部221と、電源検知部222と、を備える。
【0042】
故障検知部221は、回転数測定部211から受け付けた圧縮機稼働情報に基づいて、冷蔵庫200の冷却機構が故障しているか否かを判定する処理部である。具体的には、故障検知部221は、圧縮機稼働情報に基づいて、圧縮機260が故障しているか否かを判定する。
【0043】
例えば、冷蔵庫200は、圧縮機260等の冷蔵庫200が備える各装置を制御する処理部である図示しない制御部を備える。当該制御部は、例えば、圧縮機260の回転数を示す制御信号を圧縮機260に出力する。圧縮機260は、当該制御信号に基づいて決定した回転数で回転する。故障検知部221は、例えば、当該制御部から圧縮機260を制御するための制御信号を受け付ける。故障検知部221は、当該制御信号に基づいて、当該制御部が圧縮機260を回転させる制御を実行している、つまり、当該制御信号を圧縮機260に出力している場合に、圧縮機260の回転数を含む圧縮機稼働情報を取得し、取得した圧縮機稼働情報に基づいて、当該制御信号が示す回転数の通りに圧縮機260が回転しているか否かを判定することで、圧縮機260が故障しているか否かを判定する。故障検知部221は、例えば、当該制御信号が示す回転数の通りに圧縮機260が回転している場合には、圧縮機260が正常に動作している、つまり、故障していないと判定し、当該制御信号が示す回転数の通りに圧縮機260が回転していない場合には、圧縮機260、つまり、冷蔵庫200が故障していると判定する。
【0044】
故障検知部221は、例えば、記憶部250等の記憶された制御プログラムと、当該制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)とから実現される。故障検知部221は、例えば、専用の回路等により実現されてもよい。
【0045】
電源検知部222は、冷蔵庫200が備える圧縮機260等の各装置に電力が供給されているか否かを検知する。電源検知部222は、例えば、電流計及び電圧計の少なくとも一方を備える。電源検知部222は、例えば、電源部290から冷蔵庫200が備える各装置に電力が供給されているか否を検知する。
【0046】
検知部220は、故障検知部221及び電源検知部222で検知した検知結果を示す情報を検出部230に出力する。例えば、検知部220は故障検知部221で冷蔵庫200の故障を検知した場合、及び、電源検知部222で冷蔵庫200への電力の供給がない旨を検知した場合の少なくとも一方の場合、冷蔵庫200の故障を検知した旨、及び、冷蔵庫200への電力の供給がない旨のうち少なくとも一方を示す情報を故障情報として検出部230へ出力する。
【0047】
検出部230は、測定部210又は検知部220によって測定又は検知された、冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、及び、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われたか否かを示す開閉情報、冷蔵庫200の故障状況を示す故障検知結果情報等を含むログ情報を検出(言い換えると、取得)する処理部である。具体的には、検出部230は、測定部210が備える各部から出力されたログ情報を検出する。検出部230は、検出したログ情報を、送信部240を介して冷蔵庫管理装置300に送信する。
【0048】
検出部230は、例えば、記憶部250等の記憶された制御プログラムと、当該制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)とから実現される。検出部230は、例えば、専用の回路等により実現されてもよい。
【0049】
なお、検出部230は、検出したログ情報を記憶部250に記憶させてもよい。検出部230は、所定のタイミングで記憶部250に記憶されているログ情報を、送信部240を介して冷蔵庫管理装置300に送信してもよい。
【0050】
送信部240は、検出部230が検出したログ情報を冷蔵庫管理装置300へ送信するための通信インターフェースである。送信部240は、例えば、無線通信する場合、無線通信回路により実現され、有線通信する場合、通信線と接続可能なコネクタにより実現される。検出部230は、例えば、検出したログ情報を、送信部240を介して冷蔵庫管理装置300に送信する。
【0051】
なお、検出部230は、送信部240を介して、ログ情報をまとめて送信してもよいし、ログ情報の一部を送信してもよい。例えば、検出部230は、送信部240を介して、ログ情報に含まれる温度情報と開閉情報とをまとめて送信してもよいし、それぞれ別々に、つまり、別時刻に送信してもよい。
【0052】
記憶部250は、検出部230等が実行する制御プログラム、及び、ログ情報等を記憶する記憶装置である。記憶部250は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、又は、フラッシュメモリ等により実現される。
【0053】
圧縮機260は、庫内を冷却するための冷却部である。具体的には、圧縮機260は、羽根車若しくはロータの回転運動又はピストンの往復運動によって気体等の冷媒を圧送するコンプレッサである。
【0054】
貯蔵室270は、食料品等の物品を貯蔵するための保管庫である。なお、本実施の形態において、貯蔵室270は、冷凍室でもよいし、冷蔵室でもよいし、野菜室でもよい。つまり、圧縮機260により冷却される庫内の温度は、任意でよい。
【0055】
ドア280は、貯蔵室270を開いたり閉じたりするためのドアである。
【0056】
電源部290は、図示しない外部商用電源からの交流電力を、整流、平滑、及び、降圧等して所定レベルの直流電極に変換し、変換した電力を冷蔵庫200が備える各装置に供給する電源回路である。
【0057】
なお、測定部210が備える各部が測定又は検出して検出部230に出力するログ情報には、各部が測定又は検出した日時を示す日時情報を当該各部のそれぞれが紐づけてもよいし、検出部230が、ログ情報を受け付けたタイミングでログ情報に日時情報を紐付けてもよい。
【0058】
また、冷蔵庫200は、日時を測定するためにRTC(Real Time Clock)等の計時部を備えてもよい。
【0059】
<冷蔵庫管理装置>
図3は、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置300の特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【0060】
冷蔵庫管理装置300は、冷蔵庫200から受信したログ情報に基づいて、冷蔵庫200の庫内の温度の時間変化を算出する装置である。具体的には、冷蔵庫管理装置300は、ログ情報に基づいて、冷蔵庫の冷却機能が停止した場合における、冷蔵庫200の庫内の温度の時間変化を算出し、算出結果を示す結果情報を端末装置400に送信することで、ユーザに当該算出結果を通知する装置である。
【0061】
冷蔵庫管理装置300は、例えば、パーソナルコンピュータである。本実施の形態では、冷蔵庫管理装置300は、サーバ装置である。
【0062】
冷蔵庫管理装置300は、通信部310と、記憶部320と、取得部330と、算出部340と、出力部350と、制御部360と、を備える。
【0063】
通信部310は、冷蔵庫200及び端末装置400と通信するための通信インターフェースである。通信部310は、例えば、無線通信する場合、無線通信回路により実現され、有線通信する場合、通信線と接続可能なコネクタにより実現される。通信部310は、冷蔵庫200が検出したログ情報を受信する。
【0064】
記憶部320は、通信部310を介して受信したログ情報を記憶する記憶装置である。記憶部320は、例えば、HDD、又は、フラッシュメモリ等により実現される。
【0065】
取得部330は、冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、及び、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われたか否かを示す開閉情報等を含むログ情報を取得する処理部である。具体的には、取得部330は、圧縮機260を備える冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、圧縮機260の稼働状態を示す圧縮機稼働情報、及び、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する。取得部330は、例えば、記憶部320に記憶されているログ情報を取得する。或いは、取得部330は、例えば、通信部310を介して冷蔵庫200から送信されたログ情報を取得する。
【0066】
より具体的には、取得部330は、例えば、制御部360が通信部310を介して端末装置400から庫内の温度の時間変化を算出する旨を示す指示情報を受信した場合に、記憶部320に記憶されているログ情報を取得する。
【0067】
また、取得部330は、例えば、通信部310を介して、冷蔵庫200から送信された、検知部220が検知した冷蔵庫200の故障を検知した旨及び冷蔵庫200への電力の供給の停止を検知した旨のうち少なくとも一方を示す故障情報を取得する。
【0068】
例えば、取得部330は、記憶部320に記憶されているログ情報に含まれる故障結果情報を取得する。取得部330は、取得した故障結果情報に基づいて、検知部220が冷蔵庫200の故障を検知したか否かを判定する。取得部330は、例えば、検知部220が、冷蔵庫200の故障を検知したと判定した場合、故障結果情報を、冷蔵庫200の故障を検知した旨を示す故障情報として取得する。
【0069】
或いは、取得部330は、例えば、記憶部320に記憶されているログ情報に含まれる電源情報を取得する。取得部330は、取得した電源情報に基づいて、検知部220が冷蔵庫200への電力の供給の停止を検知したか否かを判定する。取得部330は、例えば、検知部220が、冷蔵庫200への電力の供給の停止を検知したと判定した場合、電源情報を、冷蔵庫200への電力の供給の停止を検知した旨を示す故障情報として取得する。
【0070】
算出部340は、取得部330が取得したログ情報に基づいて、所定の期間にドア280の開閉が行われる場合と当該所定の期間にドア280の開閉が行われない場合との庫内の温度の時間変化を算出する処理部である。算出部340は、例えば、取得部330が故障情報を取得した場合に、上記算出を開始する。具体的には、算出部340は、ログ情報に含まれる圧縮機稼働情報が圧縮機260の停止状態を示す場合の温度情報の変化に基づいて庫内の温度の時間変化を算出する。
【0071】
より具体的には、算出部340は、ログ情報に基づいて、圧縮機260が停止している場合における、ドア280の開閉が行われる場合とドア280の開閉が行われない場合との冷蔵庫200の庫内の温度の時間変化を算出する。ここで、圧縮機260が停止しているとは、圧縮機260の回転数が0の場合、圧縮機260の回転速度が0の場合等、圧縮機260が動いていない場合を示す。
【0072】
出力部350は、算出部340が算出した算出結果(より具体的には、算出結果を示すデータ(結果情報))を出力する処理部である。具体的には、出力部350は、通信部310を介して、結果情報を端末装置400に送信する。結果情報は、ユーザに算出部340の算出結果を通知できる情報であればよく、画像データでもよいし、音声データでもよいし、光源の点滅の周期等の点灯状態を示す点灯情報でもよい。本実施の形態では、結果情報は、画像データである。
【0073】
出力部350は、例えば、検知部220が冷蔵庫200の故障及び冷蔵庫200への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知した後、より具体的には、取得部330が故障情報を取得した後に、結果情報を出力する。つまり、算出部340は、例えば、取得部330が故障情報を取得した後における、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われない場合とドア280の開閉が行われる場合との庫内の温度の時間変化を算出する。出力部350は、このように算出部340で算出された算出結果(算出結果を示す情報)を出力する。
【0074】
また、例えば、取得部330は、ドア280の開閉が行われる予定のタイミングを示すタイミング情報を取得する。この場合、算出部340は、例えば、取得部330が取得したタイミング情報が示すタイミングでドア280の開閉が行われる場合の庫内の温度の時間変化を算出する。取得部330は、予め記憶部320等に記憶されているタイミング情報を取得してもよいし、端末装置400等から送信されたタイミング情報を、通信部310を介して取得してもよい。
【0075】
また、例えば、算出部340は、算出した庫内の温度の時間変化に基づいて、所定の時刻において庫内の温度が所定の温度を超えるか否かを判定してもよい。この場合、出力部350は、算出部340の判定結果(より具体的には、判定結果を示す判定結果情報)を算出部340の算出結果として出力してもよい。なお、所定の時刻及び所定の温度を示す情報は、それぞれ予め記憶部320等に記憶されていてもよいし、端末装置400等から冷蔵庫管理装置300に送信されてもよい。例えば、取得部330は、所定の時刻を示す時刻情報を、記憶部320又は通信部310を介して端末装置400から取得する。
【0076】
また、例えば、算出部340は、算出した庫内の温度の時間変化から、検知部220が冷蔵庫200の故障及び冷蔵庫200への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知してから、より具体的には、取得部330が故障情報を取得してから、庫内の温度が所定の温度を超えるまでの最長時間を算出(推定)する。この場合、出力部350は、算出部340が推定した最長時間(最長時間を示す最長時間情報)を算出部340の算出結果(推定結果)として出力してもよい。
【0077】
出力部350は、例えば、上記のように算出部340で算出された算出結果と、冷蔵庫200の故障を検知した旨、及び、冷蔵庫200への電力の供給がない旨のうち少なくとも一方とを示す故障情報を、通信部310を介して端末装置400に出力する。
【0078】
制御部360は、冷蔵庫管理装置300の各種処理を実行する処理部である。制御部360は、例えば、通信部310を介してログ情報を冷蔵庫200から受信し、受信したログ情報を記憶部320に記憶させる。
【0079】
取得部330、算出部340、出力部350、及び、制御部360は、例えば、記憶部320等の記憶された制御プログラムと、当該制御プログラムを実行するCPUとから実現される。取得部330、算出部340、出力部350、及び、制御部360は、例えば、専用の回路等により実現されてもよい。
【0080】
なお、測定部210が備える各部が測定又は検出して検出部230に出力するログ情報には、日時情報が紐づけられておらず、各部が測定又は検出した日時を示す日時情報を冷蔵庫管理装置300が紐づけてもよい。
【0081】
また、冷蔵庫管理装置300は、日時を測定するためにRTC(Real Time Clock)等の計時部を備えてもよい。
【0082】
<端末装置>
図4は、実施の形態に係る端末装置400の特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【0083】
端末装置400は、冷蔵庫管理装置300の出力部350から出力された結果情報に基づいて算出部340の算出結果をユーザに通知する装置である。端末装置400は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータ等である。
【0084】
端末装置400は、通信部410と、入力部420と、制御部430と、通知部440と、記憶部450と、を備える。
【0085】
通信部410は、冷蔵庫200及び冷蔵庫管理装置300と通信するための通信インターフェースである。通信部410は、例えば、無線通信する場合、無線通信回路により実現され、有線通信する場合、通信線と接続可能なコネクタにより実現される。通信部410は、冷蔵庫管理装置300から送信された結果情報を受信する。
【0086】
入力部420は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力部420は、例えば、ボタン、又は、タッチパネル等により実現される。
【0087】
制御部430は、端末装置400が実行する各種処理を実行する処理部である。例えば、制御部430は、通信部410を介して冷蔵庫管理装置300から受信した結果情報に基づいて、通知部440を制御することで、算出結果をユーザに通知する。
【0088】
制御部430は、例えば、記憶部450等の記憶された制御プログラムと、当該制御プログラムを実行するCPUとから実現される。制御部430は、例えば、専用の回路等により実現されてもよい。
【0089】
通知部440は、算出部340の算出結果をユーザに通知するための装置である。通知部440は、結果情報が画像データである場合、当該画像データに基づく画像を表示する液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)等の表示部により実現され、結果情報が音声データである場合、アンプ及びスピーカ等の音発生部により実現され、結果情報が点灯情報である場合、光源で実現される。本実施の形態では、通知部440は、画像を表示するディスプレイである。より具体的には、本実施の形態では、入力部420及び通知部440が一体的に形成されたタッチパネルディスプレイ460(例えば、図8参照)である。
【0090】
記憶部450は、制御部430が実行する制御プログラムを記憶する記憶装置である。記憶部450は、例えば、HDD、又は、フラッシュメモリ等により実現される。
【0091】
[ログ情報及び結果情報]
続いて、冷蔵庫200が検出するログ情報の一例、及び、冷蔵庫管理装置300が算出する算出結果の一例について、図5図7を参照しながら説明する。
【0092】
図5は、実施の形態に係る冷蔵庫200が検出するログ情報の一例を示す表である。
【0093】
図5に示すように、ログ情報は、例えば、日時を示す日時情報と、庫内の温度を示す庫内情報と、庫外の温度を示す庫外温度情報と、庫内の収納量を示す収納量情報と、圧縮機260が故障しているか否かを示す故障検知結果情報と、圧縮機260の回転数を示す圧縮機稼働情報と、ドア280が開けられているか閉められているかを示す開閉情報と、冷蔵庫200に電力が供給されているかを示す電源情報と、を含む。
【0094】
なお、庫内情報と、庫外温度情報と、収納量情報と、圧縮機稼働情報と、開閉情報とは、測定部210による測定結果の一例である。また、故障検知結果情報と、電源情報とは、検知部220による検知結果の一例である。
【0095】
故障検知結果情報は、故障検知部221が冷蔵庫200の故障を検知した場合、冷蔵庫200の故障を検知した旨を示す故障情報の一例である。電源情報は、電源検知部222が冷蔵庫200への電力の供給がない旨を検知した場合、冷蔵庫200への電力の供給がない旨のうち少なくとも一方を示す故障情報の一例である。
【0096】
測定部210及び検知部220は、例えば、これらの情報を所定のタイミングで測定又は検知し、測定又は検知した結果を検出部230に出力する。本実施の形態では、測定部210及び検知部220は、5秒おきにこれらの情報を測定又は検知している。
【0097】
図6は、実施の形態に係る冷蔵庫200が検出するログ情報の一例を示すグラフである。具体的には、図6は、各種ログ情報の時間変化の一例を示すグラフである。
【0098】
なお、図6に示す横軸は、それぞれ時間(単位:秒(sec))であり、縦軸は、図6の(a)では圧縮機260の回転数(単位:rpm(rotation per minute))であり、図6の(b)ではドア280の開閉状態(開状態又は閉状態)であり、図6の(c)では庫内の温度(単位:℃)である。図6の(b)においては、1は開状態、つまり、ドア280が開いている状態であり、0は閉状態、つまり、ドアが閉じている状態であることを示す。また、図6の(a)~(c)では、時間については、それぞれ同じタイミングであって、測定開始時点を0とし、そこからの経過時間を示している。また、図6に示す状態においては、冷蔵庫200(より具体的には、圧縮機260)は故障していないとする。
【0099】
図6に示すように、例えば、時刻t1において、圧縮機260の回転数が0である。圧縮機260は、庫内の温度を所定の温度に保つために、回転したりしなかったりする。
【0100】
また、時刻t1から時刻t2までの間において、ドア280が開状態であるとする。算出部340は、時刻t1から時刻t2までの庫内の温度の時間変化から、ドア280が開いている状態における、庫内の温度の時間変化を算出する。
【0101】
例えば、時刻t1における庫内の温度をTemp1とし、時刻t2における庫内の温度をTemp2とした場合、庫内の温度の時間変化を算出するための係数kAは、以下の式(1)で表される。
【0102】
【数1】
【0103】
また、例えば、時刻t3において、圧縮機260の回転数が0である。
【0104】
また、時刻t3から時刻t4までの間において、ドア280が閉状態であるとする。算出部340は、時刻t3から時刻t4までの庫内の温度の時間変化から、ドア280が閉じている状態における、庫内の温度の時間変化を算出する。
【0105】
例えば、時刻t3における庫内の温度をTemp3とし、時刻t4における庫内の温度をTemp4とした場合、庫内の温度の時間変化を算出するための係数kBは、以下の式(2)で表される。
【0106】
【数2】
【0107】
以上のように、算出部340は、例えば、庫内の温度の時間変化が一定であるとした場合、上記式(1)及び(2)に基づいて、庫内の温度の時間変化を算出するための係数kA、kBが算出できる。算出部340は、例えば、このように算出した係数kA、kBに基づいて、所定の時刻における庫内の温度を算出する。
【0108】
図7は、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置300が算出した庫内の温度変化の算出値の一例を示す図である。図7では、例えば、時刻tにおいて、圧縮機260が故障して冷蔵庫200が冷却機能を失ったとする。
【0109】
算出部340は、例えば、時刻tにおける温度(本実施の形態では、3.3℃)から所定の温度Tsまで庫内の温度が上昇するまでの時間を算出する。具体的には、算出部340は、例えば、時刻tにおける温度から所定の温度Tsまで庫内の温度が上昇するまでの、ドア280の開閉が行われる場合における時間(Δtopen)、及び、ドア280の開閉が行われない場合における時間(Δtclose)を算出する。なお、Δtopenは、一度でもドア280が開けられた場合に庫内の温度が所定の温度Tsに到達する時間を示す。本実施の形態では、Δtopen1及びΔtopen3では、ドア280が閉じられており、Δtopen2では、ドア280が開けられている。
【0110】
算出部340は、例えば、Δtopen1、Δtopen2及びΔtopen3における庫内の温度の時間変化をそれぞれΔTemp1、ΔTemp2、及び、ΔTemp3とした場合、以下の式(3)及び(4)により、Δtopen、及び、Δtcloseを算出する。
【0111】
【数3】
【0112】
これにより、算出部340は、ドア280が開いている場合、より具体的には、ドア280の開閉が行われた場合における庫内の温度の時間変化、及び、ドア280の開閉が行われていない場合、より具体的には、ドア280が閉じられ続けた場合における庫内の温度の時間変化を算出できる。
【0113】
冷蔵庫管理装置300は、このように算出した算出結果を示す結果情報を端末装置400に送信する。
【0114】
なお、算出部340は、ドア280が開いている状態における庫内の温度の時間変化、及び、ドア280が閉じている状態における庫内の温度の時間変化について、上記式(1)及び(2)を用いずに、ログ情報が示す時間変化をそのまま用いてもよい。
【0115】
[表示例]
続いて、端末装置400が表示する画像の一例について、図8を参照しながら説明する。
【0116】
図8は、実施の形態に係る端末装置400に表示される冷蔵庫200の庫内の温度の算出結果を示す画像の一例を示す図である。
【0117】
例えば、制御部430は、通信部410を介して結果情報を受信した場合に、結果情報に基づいて、タッチパネルディスプレイ460に、冷蔵庫管理装置300の算出結果を示す画像461を表示させる。
【0118】
画像461には、例えば、現在の時刻と、冷蔵庫200が備える貯蔵室270の具体例である冷蔵室と、冷凍室と、野菜室とのそれぞれについて、それぞれの庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでの時間を示す情報が含まれる。より具体的には、画像461には、例えば、冷蔵室と、冷凍室と、野菜室とのそれぞれについて、ドア280を30秒間開けた場合におけるそれぞれの庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでにかかる時間、及び、ドア280を閉じ続けた場合におけるそれぞれの庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでにかかる時間を示す情報が含まれる。
【0119】
これにより、ユーザは、庫内の温度を簡便に把握できる。
【0120】
また、例えば、画像461には、ユーザからの入力を受け付けるための画像が含まれていてもよい。例えば、画像461には、「更新」等のボタンを示す画像である受付部470が含まれる。制御部430は、例えば、ユーザが受付部470を押下した場合に、現在の時刻に合わせた、ドア280を30秒間開けた場合におけるそれぞれの庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでにかかる時間、及び、ドア280を閉じ続けた場合におけるそれぞれの庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでにかかる時間を示す情報を要求する更新要求情報を冷蔵庫管理装置300に送信してもよい。冷蔵庫管理装置300は、更新要求情報を受信した場合、ドア280を30秒間開けた場合におけるそれぞれの庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでにかかる時間、及び、ドア280を閉じ続けた場合におけるそれぞれの庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでにかかる時間を再度算出し、算出結果を示す結果情報を端末装置400に送信してもよい。端末装置400は、結果情報に基づいて、タッチパネルディスプレイ460に表示する画像を更新(変更)してもよい。
【0121】
[処理手順]
続いて、冷蔵庫管理システム100が実行する処理の処理手順について、図9及び図10を参照しながら説明する。
【0122】
図9は、実施の形態に係る冷蔵庫管理システム100が実行する処理手順を示すシーケンス図である。
【0123】
まず、冷蔵庫200は、ログ情報を検出する(ステップS101)。冷蔵庫200は、ステップS101を、予め定められた時間間隔で、繰り返し実行する。
【0124】
次に、冷蔵庫200は、ステップS101で検出したログ情報を冷蔵庫管理装置300に送信する(ステップS102)。なお、冷蔵庫200は、ステップS101を実行するたびにステップS102を実行してもよいし、ステップS101で検出したログ情報を記憶部250に一度記憶し、記憶したログ情報を複数まとめて送信してもよい。
【0125】
次に、冷蔵庫管理装置300は、ログ情報を受信する(ステップS103)。
【0126】
次に、冷蔵庫管理装置300は、ステップS103で受信したログ情報を記憶する(ステップS104)。冷蔵庫200及び冷蔵庫管理装置300は、ステップS101~ステップS104を繰り返し実行する。
【0127】
ここで、冷蔵庫200は、冷却機能について異常を検知したとする(ステップS105)。ステップS105は、例えば、故障検知部221が圧縮機260の故障を検知した場合、又は、電源検知部222が電源部290からの各部への電力の供給がない旨を検出した場合である。
【0128】
次に、冷蔵庫200は、故障情報を冷蔵庫管理装置300に送信する。また、冷蔵庫管理装置300は、受信した故障情報を端末装置400に送信する。
【0129】
なお、冷蔵庫200と端末装置400とが直接通信可能である場合、冷蔵庫200は、故障情報を端末装置400に直接送信してもよい。この場合、例えば、検出部230は、検知部220による検知結果が、冷蔵庫200の故障を検知した旨、及び、冷蔵庫200への電力の供給がない旨のうち少なくとも一方を示すとき、送信部240を介して故障情報を端末装置400に送信してもよい。
【0130】
端末装置400は、故障情報を受信した場合、例えば、冷蔵庫200の冷却機能に異常が発生している旨を示す情報をユーザに通知する(ステップS106)。ステップS106では、例えば、端末装置400は、図8に示す画像461のうち、所定の温度に到達するまでの時間以外の情報を含む画像を表示する。
【0131】
次に、例えば、端末装置400は、ユーザから庫内の温度の時間変化の算出結果を要求するリクエストを受け付けたとする(ステップS107)。ステップS107では、例えば、端末装置400は、受付部470を押下されたとする。また、ステップS107では、受付部470では、例えば、ユーザから、ドア280が開閉される予定のタイミングを示すタイミング情報を受け付ける。
【0132】
端末装置400は、ユーザから庫内の温度の時間変化の算出結果を要求するリクエストを受け付けた旨を示すリクエスト情報を冷蔵庫管理装置300に送信する(ステップS108)。ステップS107で受付部470がタイミング情報を受け付けている場合、端末装置400は、タイミング情報をあわせて送信する。
【0133】
冷蔵庫管理装置300は、リクエスト情報を受信する(ステップS109)。
【0134】
次に、冷蔵庫管理装置300は、ログ情報に基づいて、所定の期間にドア280の開閉が行われる場合と当該所定の期間にドア280の開閉が行われない場合との庫内の温度の時間変化を算出する算出処理を実行する(ステップS110)。
【0135】
次に、冷蔵庫管理装置300は、ステップS110で算出した算出結果を示す結果情報を出力(より具体的には、端末装置400に送信)する(ステップS111)。
【0136】
端末装置400は、受信した結果情報をユーザに通知(本実施の形態では、表示)する(ステップS112)。
【0137】
図10は、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置300が実行する算出処理の処理手順を示すフローチャートである。より具体的には、図10は、図9に示すステップS110の詳細を示すフローチャートである。
【0138】
まず、冷蔵庫管理装置300の取得部330は、記憶部320に記憶されているログ情報を取得する(ステップS201)。
【0139】
次に、冷蔵庫管理装置300の算出部340は、ステップS201で取得部330が取得したログ情報に基づいて、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われた場合における庫内の温度の時間変化と、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われない場合における庫内の温度の時間変化とを算出する(ステップS202)。
【0140】
次に、冷蔵庫管理装置300は、ステップS202で算出した算出結果を示す結果情報を出力する(ステップS203)。より具体的には、冷蔵庫管理装置300は、ステップS203で算出した算出結果を示す結果情報を、端末装置400に送信する。
【0141】
なお、図10に示す各ステップが実行されるタイミングは、任意でよい。例えば、冷蔵庫管理装置300は、図10に示す各ステップを、予め定められたタイミングで繰り返し実行しもよいし、検出情報を受信した場合に実行してもよい。
【0142】
また、算出部340は、ステップS202では、庫内の温度が所定の温度に到達するまでの時間を算出してもよい。所定の温度は、記憶部320に予め記憶されていてもよいし、リクエスト通知情報に含まれていてもよい。
【0143】
また、算出部340は、ステップS202の後に、さらに、算出した庫内の温度の時間変化に基づいて、所定の時刻において庫内の温度が所定の温度を超えるか否かを判定し、判定結果(判定結果を示す判定結果情報)を算出結果(算出結果を示す結果情報)に含めてもよい。算出部340がこのような判定をする場合、端末装置400は、例えば、ステップS107で所定の時刻を示す時刻情報の入力をユーザから受け付け、受け付けた予定の時刻を示す時刻情報をステップS108で送信してもよい。この場合、取得部330は、例えば、ステップS201において、端末装置400から受信した時刻情報を取得する。
【0144】
また、算出部340は、ステップS202の後に、さらに、取得部330が故障情報を取得している場合には、さらに、算出した庫内の温度の時間変化から、検知部220が冷蔵庫200の故障及び冷蔵庫200への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知してから庫内の温度が所定の温度を超えるまでの最長時間を推定してもよい。この場合、出力部350は、算出部340が推定した最長時間を示す情報(最長時間情報)を結果情報に含めて出力してもよい。
【0145】
ステップS203では、出力部350は、上記の算出部340による算出結果の少なくともいずれかを示す結果情報を出力する。
【0146】
図11は、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置300が実行する取得処理の処理手順を示すフローチャートである。より具体的には、図11は、図10に示すステップS201の詳細を示すフローチャートである。
【0147】
まず、冷蔵庫管理装置300の取得部330は、記憶部320に記憶されているログ情報から、圧縮機260が停止している状態(つまり、回転数が0の状態)であって且つ冷蔵庫200のドア280が開いている状態におけるログ情報と、圧縮機260が停止している状態であって且つ冷蔵庫200のドア280が閉じている状態におけるログ情報とを抽出する(ステップS301)。
【0148】
次に、冷蔵庫管理装置300の取得部330は、ステップS301で抽出したログ情報のうちから、庫外の温度及び収納量に基づいて、圧縮機260が停止している状態であって且つ冷蔵庫200のドア280が開いている状態におけるログ情報と、圧縮機260が停止している状態であって且つ冷蔵庫200のドア280が閉じている状態におけるログ情報とを選択して取得する(ステップS302)。取得部330は、例えば、最新のログ情報から、冷蔵庫200の庫外の温度及び収納量を示すログ情報を取得し、ステップS301で抽出したログ情報のうちで当該庫外の温度及び収納量と一致する又は最も近いログ情報を選択して取得する。
【0149】
次に、冷蔵庫管理装置300の算出部340は、図10に示すステップS202を実行する。具体的には、算出部340は、ステップS202では、取得部330がステップS302で選択して取得したログ情報に基づいて、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われた場合における庫内の温度の時間変化と、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われない場合における庫内の温度の時間変化とを算出する。
【0150】
なお、圧縮機260が故障し、且つ、電源部290が正常、つまり、冷蔵庫200への電力の供給が正常に行われている場合、冷蔵庫200が備える各種センサは、正常に動作する。そのため、例えば、図9に示すステップS105において、故障検知部221が圧縮機260の故障を検知した場合、冷蔵庫200は、ステップS101及びステップS102を繰り返し実行してもよい。もちろん、図9に示すステップS105において、故障検知部221が圧縮機260の故障を検知した場合、冷蔵庫200は、ステップS101及びステップS102を繰り返し実行しなくてもよい。
【0151】
また、図9では、冷蔵庫管理装置300は、リクエスト情報を受信した場合にステップS109を実行したが、これに限定されない。例えば、冷蔵庫管理装置300は、図9に示すステップS105が冷蔵庫200により実行された後で故障情報を受信した場合に、ステップS110以降の処理を実行してもよい。
【0152】
これによれば、冷蔵庫管理装置300は、故障情報を受信した場合に、ステップS110を実行しておくことで、ユーザが端末装置400を操作することで端末装置400にリクエスト情報を送信させた場合(つまり、端末装置400がステップS108を実行した場合)に、結果情報が既に生成しているために、直ぐに当該結果情報を端末装置400に送信できる。或いは、冷蔵庫管理装置300は、故障情報を受信した場合に、ステップS110及びステップS111を実行することで、ユーザに対して冷蔵庫200の異常による庫内への影響を具体的に通知できる。
【0153】
また、冷蔵庫管理装置300の算出部340は、図10に示すステップS202では、例えば、タイミング情報を取得している場合には、ステップS201で取得部330が取得したログ情報及びタイミング情報に基づいて、当該タイミング情報が示すタイミングで冷蔵庫200のドア280の開閉が行われた場合における庫内の温度の時間変化と、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われない場合における庫内の温度の時間変化とを算出する。ここで、冷蔵庫管理装置300は、故障情報を受信した場合にすぐにステップS110及びステップS111を実行するときには、予め定められた任意のタイミングで冷蔵庫200のドア280の開閉が行われた場合における庫内の温度の時間変化と、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われない場合における庫内の温度の時間変化とを算出してもよい。
【0154】
[変形例]
続いて、端末装置400が表示する画像の変形例について、図12図14を参照しながら説明する。
【0155】
<変形例1>
図12は、実施の形態に係る端末装置400に表示される冷蔵庫200の庫内の温度の算出結果を示す画像462の変形例の第1例を示す図である。
【0156】
例えば、制御部430は、通信部410を介して結果情報を受信した場合に、結果情報に基づいて、タッチパネルディスプレイ460に、冷蔵庫管理装置300の算出結果を示す画像462を表示させる。
【0157】
画像462には、例えば、現在の時刻と、予測時刻(経過時間)と、予測時刻までにドア280を30秒間開いた場合における、予測時刻での保冷可否結果と、予測時刻までにドア280を閉じ続けた場合における、予測時刻での保冷可否結果と、を含む。
【0158】
予測時刻までにドア280を30秒間開いた場合における、予測時刻での保冷可否結果と、予測時刻までにドア280を閉じ続けた場合における、予測時刻での保冷可否結果とには、庫内の温度が現在の時刻から予測時刻までに所定の温度に到達するか否かが含まれる。
【0159】
例えば、画像462には、予測時刻が翌朝6:00の場合に、ドア280を30秒間開いた場合における、予測時刻での保冷可否結果として、「×」が含まれる。これは、現在の時刻から翌朝6:00までにドア280を30秒間開いた場合には、庫内の温度が所定の温度に到達すると冷蔵庫管理装置300が算出したことを示す。
【0160】
また、例えば、画像462には、予測時刻が翌朝6:00の場合に、ドア280を閉じ続けた場合における、予測時刻での保冷可否結果として、「〇」が含まれる。これは、現在の時刻から翌朝6:00までドア280を閉じ続けた場合には、庫内の温度が所定の温度に到達しないと冷蔵庫管理装置300が算出したことを示す。
【0161】
これにより、ユーザは、庫内の温度を簡便に把握できる。
【0162】
また、例えば、画像462には、ユーザからの入力を受け付けるための画像が含まれていてもよい。例えば、画像462には、「更新」等のボタンを示す画像である受付部471が含まれる。制御部430は、例えば、ユーザが受付部471を押下した場合に、現在の時刻に合わせた、ドア280を30秒間開けた場合における庫内の温度が現在の時刻から予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果、及び、ドア280を閉じ続けた場合における庫内の温度が現在の時刻から予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果を示す情報を要求する更新要求情報を冷蔵庫管理装置300に送信してもよい。冷蔵庫管理装置300は、更新要求情報を受信した場合、ドア280を30秒間開けた場合における庫内の温度が現在の時刻から予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果、及び、ドア280を閉じ続けた場合における庫内の温度が現在の時刻から予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果を再度算出し、算出結果を示す結果情報を端末装置400に送信してもよい。端末装置400は、結果情報に基づいて、タッチパネルディスプレイ460に表示する画像を更新(変更)してもよい。
【0163】
また、予測時刻は、任意に変更できてもよい。例えば、画像462には、「▽」等のボタンを示す画像である受付部472が1以上含まれる。制御部430は、例えば、ユーザが受付部472を押下した場合に、タッチパネルディスプレイ460に複数の時刻を示す画像を表示させる。例えば、制御部430は、例えば、ユーザが受付部472を押下した場合に、「15:00(4h)」、「21:00(10h)」、「24:00(13h)」、及び、「翌朝3:00(16h)」等の画像を表示させる。制御部430は、例えば、ユーザが表示させたいずれかの時刻を押下した場合に、画像462に含まれる予測時刻をユーザに押下された時刻に切り替えて、「〇」又は「×」で示される保冷可否結果を示す画像を削除する。さらに、制御部430は、例えば、ユーザが受付部471を押下した場合に、現在の時刻に合わせた、ドア280を30秒間開けた場合における庫内の温度が現在の時刻からユーザに押下された予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果、及び、ドア280を閉じ続けた場合における庫内の温度が現在の時刻からユーザに押下された予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果を示す情報を要求する更新要求情報を冷蔵庫管理装置300に送信してもよい。冷蔵庫管理装置300は、更新要求情報を受信した場合、ドア280を30秒間開けた場合における庫内の温度が現在の時刻からユーザに押下された予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果、及び、ドア280を閉じ続けた場合における庫内の温度が現在の時刻からユーザに押下された予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果を再度算出し、算出結果を示す結果情報を端末装置400に送信してもよい。端末装置400は、結果情報に基づいて、タッチパネルディスプレイ460に表示する画像を更新(変更)してもよい。
【0164】
なお、ユーザは、端末装置400を操作することで、異常通知を端末装置400が受信する前に、予測時刻を冷蔵庫管理装置300に送信してもよい。
【0165】
<変形例2>
図13は、実施の形態に係る端末装置400に表示される冷蔵庫200の庫内の温度の算出結果を示す画像463の変形例の第2例を示す図である。
【0166】
例えば、制御部430は、通信部410を介して結果情報を受信した場合に、結果情報に基づいて、タッチパネルディスプレイ460に、冷蔵庫管理装置300の算出結果を示す画像463を表示させる。
【0167】
画像463には、例えば、現在の時刻と、予測時刻(経過時間)と、ドア280の開閉予定と、予測時刻での保冷可否結果と、を含む。
【0168】
保冷可否結果には、庫内の温度が現在の時刻から予測時刻までに所定の温度に到達するか否かが含まれる。
【0169】
例えば、画像463には、予測時刻が翌朝6:00の場合に、ドア280の開閉予定がある場合における、予測時刻での保冷可否結果として、「×」が含まれる。これは、現在の時刻から翌朝6:00までにドア280を所定の時間(例えば、30秒間)開いた場合には、庫内の温度が所定の温度に到達すると冷蔵庫管理装置300が算出したことを示す。
【0170】
これにより、ユーザは、庫内の温度を簡便に把握できる。
【0171】
また、例えば、画像463には、ユーザからの入力を受け付けるための画像が含まれていてもよい。例えば、画像462には、「再計算」等のボタンを示す画像である受付部473が含まれる。制御部430は、例えば、ユーザが受付部473を押下した場合に、現在の時刻及びドア280の開閉予定に合わせて、庫内の温度が現在の時刻から予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果を示す情報を要求する更新要求情報を冷蔵庫管理装置300に送信してもよい。冷蔵庫管理装置300は、更新要求情報を受信した場合、ドア280の開閉予定に応じて庫内の温度が現在の時刻から予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果を再度算出し、算出結果を示す結果情報を端末装置400に送信してもよい。端末装置400は、結果情報に基づいて、タッチパネルディスプレイ460に表示する画像を更新(変更)してもよい。
【0172】
また、変形例1と同様に、予測時刻は、任意に変更できてもよい。例えば、画像463には、「▽」等のボタンを示す画像である受付部474が1以上含まれる。制御部430は、例えば、ユーザが受付部472を押下した場合に、変形例1と同様の処理を実行する。
【0173】
また、ドアの開閉予定は、任意に変更できてよい。例えば、画像463には、「▽」等のボタンを示す画像である受付部475が1以上含まれる。制御部430は、例えば、ユーザが受付部475を押下した場合に、タッチパネルディスプレイ460に「開ける」、及び、「開けない」等の開閉予定を示す画像を表示させる。制御部430は、例えば、表示させたいずれかの開閉予定を示す画像をユーザに押下された場合に、画像463に含まれる開閉予定をユーザに押下された開閉予定に切り替えて、「〇」又は「×」で示される保冷可否結果を示す画像を削除する。さらに、制御部430は、例えば、ユーザが受付部473を押下した場合に、現在の時刻に合わせた、ドア280の開閉予定に応じた庫内の温度が現在の時刻からユーザに押下された予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果を示す情報を要求する更新要求情報を冷蔵庫管理装置300に送信してもよい。冷蔵庫管理装置300は、更新要求情報を受信した場合、ドア280の開閉予定に応じた庫内の温度が現在の時刻からユーザに押下された予測時刻までに所定の温度に到達するか否かの判定結果を再度算出し、算出結果を示す結果情報を端末装置400に送信してもよい。端末装置400は、結果情報に基づいて、タッチパネルディスプレイ460に表示する画像を更新(変更)してもよい。
【0174】
また、画像463には、ドア280が閉じられ続けた場合における、庫内の温度が所定の温度に到達する時刻、及び、庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでの経過時間を示す情報が含まれる。画像463には、例えば、ドア280が閉じられ続けた場合における、庫内の温度が所定の温度に到達する時刻として、翌朝9:00が示されており、庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでの経過時間として、22hが示されている。
【0175】
また、画像463には、ドア280が開閉予定の通りに開けられた場合における、庫内の温度が所定の温度に到達する時刻、及び、庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでの経過時間を示す情報が含まれる。冷蔵庫管理装置300は、例えば、ドア280が、予測時刻に開けられるとして、ドア280が開閉予定の通りに開けられた場合における、庫内の温度が所定の温度に到達する時刻及び経過時間を算出する。画像463には、例えば、ドア280が開閉予定の通りに開けられた場合における、庫内の温度が所定の温度に到達する時刻として、翌朝5:00が示されており、庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでの経過時間として、18hが示されている。
【0176】
これにより、ユーザは、庫内の温度を簡便に把握できる。
【0177】
<変形例3>
図14は、実施の形態に係る端末装置400に表示される冷蔵庫200の庫内の温度の算出結果を示す画像464の変形例の第3例を示す図である。
【0178】
変形例3は、予測時刻が夜18:00にドアの開閉予定を「開けない」とした点が変形例2と異なる。
【0179】
この場合、変形例3では、変形例2と異なり、予測時刻が翌朝6:00において、保冷可否が「〇」となっている。
【0180】
また、画像464には、例えば、ドア280が開閉予定の通りに開けられた場合における、庫内の温度が所定の温度に到達する時刻として、翌朝7:00が示されており、庫内の温度が現在の時刻から所定の温度に到達するまでの経過時間として、20hが示されている。
【0181】
このように、ユーザは、端末装置400を操作して予測時刻及びドア280の開閉予定を任意に変更することで、庫内の温度がどの時点でどの程度冷えているかを簡便に把握できる。
【0182】
[効果等]
以上のように、本実施の形態に係る冷蔵庫管理方法は、冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、及び、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する第1取得ステップ(ステップS201)と、ログ情報に基づいて、所定の期間にドア280の開閉が行われる場合と当該所定の期間にドア280の開閉が行われない場合との庫内の温度の時間変化を算出する算出ステップ(ステップS202)と、算出ステップ(ステップS202)で算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力ステップ(ステップS203)と、を含む。
【0183】
これによれば、庫内の温度に影響を及ぼしやすいドア280の開閉による影響を考慮して庫内の温度の時間変化を算出できる。そのため、庫内の温度の時間変化を精度よく算出できる。
【0184】
また、例えば、冷蔵庫200は、圧縮機260を備える。この場合、ログ情報は、さらに、圧縮機260の稼働状態を示す圧縮機稼働情報を含む。また、この場合、算出ステップ(ステップS201)では、ログ情報に基づいて、圧縮機260が停止している場合における、ドア280の開閉が行われる場合とドア280の開閉が行われない場合との冷蔵庫200の庫内の温度の時間変化を算出する。
【0185】
これによれば、圧縮機260が庫内を冷却していない状態を用いて、庫内の温度の時間変化を算出できる。そのため、例えば、冷蔵庫200が冷却機能を失った場合の庫内の温度の時間変化を算出する場合に、さらに精度よく庫内の温度の時間変化を算出できる。
【0186】
また、例えば、実施の形態に係る冷蔵庫管理方法は、さらに、冷蔵庫200の故障及び冷蔵庫200への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知する検知ステップ(ステップS105)を含む。この場合、出力ステップ(ステップS203)では、検知ステップ(ステップS105)で冷蔵庫200の故障及び冷蔵庫200への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知した後に、結果情報を出力する。
【0187】
これによれば、冷蔵庫200が冷却機能を失った場合に、つまり、庫内の温度が上昇し始めて庫内の食料品等に悪影響がでる可能性がある場合に、庫内の状態をユーザに適切に報知できる。
【0188】
また、例えば、実施の形態に係る冷蔵庫管理方法は、さらに、ドア280の開閉が行われる予定のタイミングを示すタイミング情報を取得する第2取得ステップ(例えば、ステップS107)を含む。この場合、算出ステップ(ステップS202)では、第2取得ステップで取得したタイミング情報が示すタイミングでドア280の開閉が行われる場合の庫内の温度の時間変化を算出する。
【0189】
これによれば、任意のタイミングでドア280の開閉が行われた場合における、庫内の温度の時間変化を算出できる。そのため、例えば、ユーザが所望のタイミングでドア280の開閉が行われた場合における、庫内の温度の時間変化を算出できる。これにより、利便性が向上される。
【0190】
また、例えば、実施の形態に係る冷蔵庫管理方法は、さらに、算出ステップ(ステップS202)で算出した庫内の温度の時間変化に基づいて、所定の時刻において庫内の温度が所定の温度を超えるか否かを判定する判定ステップを含む。この場合、出力ステップ(ステップS203)では、判定ステップで判定した判定結果(判定結果情報)を出力する。この場合、例えば、出力ステップでは、判定結果情報を結果情報に含めて出力する。判定ステップは、例えば、ステップS202とステップS203との間に実行される。
【0191】
これによれば、庫内の温度の状態をユーザに把握させやすくできる。そのため、利便性がさらに向上される。
【0192】
また、例えば、実施の形態に係る冷蔵庫管理方法は、さらに、所定の時刻を示す時刻情報を取得する第3取得ステップ(例えば、ステップS107)を含む。
【0193】
これによれば、例えば、ユーザの所望の時刻における、庫内の温度の時間変化を算出できる。これにより、利便性がさらに向上される。
【0194】
また、例えば、実施の形態に係る冷蔵庫管理方法は、さらに、算出ステップ(ステップS202)で算出した庫内の温度の時間変化から、検知ステップ(ステップS105)で冷蔵庫200の故障及び冷蔵庫200への電力の供給の停止のうち少なくとも一方を検知してから庫内の温度が所定の温度を超えるまでの最長時間を推定する最長時間推定ステップを含む。この場合、出力ステップ(ステップS203)では、当該最長時間推定ステップで推定した最長時間(最長時間情報)を出力する。この場合、例えば、出力ステップでは、最長時間情報を結果情報に含めて出力する。最長時間推定ステップは、例えば、ステップS202とステップS203との間に実行される。
【0195】
これによれば、庫内に保管された食料品等の品質をいつまで保てるのかが分かりやすくなる。そのため、利便性がさらに向上される。
【0196】
また、例えば、出力ステップ(ステップS203)では、算出部340の算出結果と、冷蔵庫200の故障を検知した旨、及び、冷蔵庫200への電力の供給がない旨のうち少なくとも一方とを示す故障情報を出力する。
【0197】
これによれば、ユーザは、冷蔵庫200が冷却機能を失っていることをすぐに把握できる。そのため、冷蔵庫200を修理する、又は、庫内の食料品を消費する等の対応をすぐにとることができる。これにより、利便性は、さらに向上される。
【0198】
また、実施の形態に係る冷蔵庫管理装置300は、冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、及び、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する取得部330と、取得部330が取得したログ情報に基づいて、ドア280の開閉が行われる場合と行われない場合との庫内の温度の時間変化を算出する算出部340と、算出部340が算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力部350と、を備える。
【0199】
これによれば、庫内の温度に影響を及ぼしやすいドア280の開閉による影響を考慮して庫内の温度の時間変化を算出できる。そのため、庫内の温度の時間変化を精度よく算出できる。
【0200】
また、実施の形態に係る冷蔵庫管理システム100は、冷蔵庫200と、冷蔵庫200と通信可能な冷蔵庫管理装置300と、冷蔵庫管理装置と通信可能な端末装置400と、を備える。冷蔵庫200は、冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、及び、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を検出する検出部230と、検出部230が検出したログ情報を冷蔵庫管理装置300に送信する送信部240と、を有する。冷蔵庫管理装置300は、送信部240から送信されたログ情報を取得する取得部330と、取得部330が取得したログ情報に基づいて、ドア280の開閉が行われる場合と行われない場合との庫内の温度の時間変化を算出する算出部340と、算出部340が算出した算出結果を示す結果情報を出力する出力部350と、を有する。端末装置400は、出力部350から出力された結果情報に基づいて算出結果を通知する通知部440を有する。
【0201】
これによれば、庫内の温度に影響を及ぼしやすいドア280の開閉による影響を考慮して庫内の温度の時間変化を算出できる。そのため、庫内の温度の時間変化を精度よく算出できる。
【0202】
なお、本発明は、圧縮機260の稼働状態に基づいて冷蔵庫200の庫内の温度を算出する温度算出方法として実現されてもよい。当該温度算出方法は、例えば、冷蔵庫管理装置300により実行されてもよい。
【0203】
図15は、実施の形態に係る温度算出方法を示すフローチャートである。
【0204】
まず、冷蔵庫管理装置300の取得部330は、圧縮機260を備える冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、圧縮機260の稼働状態(例えば、圧縮機260が稼働しているか停止しているか)を示す圧縮機稼働情報、及び、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する(ステップS401)。
【0205】
次に、冷蔵庫管理装置300の算出部340は、ログ情報に含まれる圧縮機稼働情報が圧縮機260の停止状態を示す場合の温度情報の変化に基づいて庫内の温度の時間変化を算出する(ステップS402)。
【0206】
このように、実施の形態に係る温度算出方法は、圧縮機260を備える冷蔵庫200の庫内の温度を示す温度情報、圧縮機260の稼働状態を示す圧縮機稼働情報、及び、冷蔵庫200のドア280の開閉が行われたか否かを示す開閉情報を含むログ情報を取得する第1取得ステップ(ステップS401)と、ログ情報に含まれる圧縮機稼働情報が圧縮機260の停止状態を示す場合の温度情報の変化に基づいて庫内の温度の時間変化を算出する算出ステップ(ステップS402)と、を含む。
【0207】
これによれば、圧縮機260の稼働状態(例えば、圧縮機260が稼働しているか否か)に基づいて、冷蔵庫200の庫内の温度に影響を及ぼしやすいドア280の開閉による影響を考慮して庫内の温度の時間変化を算出できる。そのため、庫内の温度の時間変化を精度よく算出できる。
【0208】
(その他の実施の形態)
以上、本発明に係る冷蔵庫管理方法等について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0209】
例えば、上記実施の形態において、冷蔵庫200が備える故障検知部221及び検出部230等の処理部の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0210】
また、例えば、上記処理部の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0211】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0212】
また、冷蔵庫管理装置300及び端末装置400についても同様である。
【0213】
また、上記実施の形態では、冷蔵庫管理装置300はサーバ装置であり、冷蔵庫200及び端末装置400とネットワーク500を介して通信可能に接続されているとした。しかしながら、冷蔵庫200、冷蔵庫管理装置300、及び、端末装置400は、一体に形成されていてもよい。例えば、冷蔵庫管理装置300、及び、端末装置400の少なくとも一方の機能構成は、冷蔵庫200に備えられてもよい。
【0214】
また、例えば、冷蔵庫管理装置300、及び、端末装置400の少なくとも一方の機能構成は、冷蔵庫200に備えられる場合、冷蔵庫200が備える検出部230、冷蔵庫管理装置300が備える算出部340、及び、端末装置400が備える制御部430等の処理部の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0215】
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0216】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0217】
本発明は、冷蔵庫と通信可能に接続された管理装置、及び、当該冷蔵庫及び当該管理装置を備える冷蔵庫管理システムに適用できる。
【符号の説明】
【0218】
100 冷蔵庫管理システム
200 冷蔵庫
210 測定部
211 回転数測定部
212 収納量測定部
213 ドア開閉測定部
214 庫内温度測定部
215 庫外温度測定部
220 検知部
221 故障検知部
222 電源検知部
230 検出部
240 送信部
250、320、450 記憶部
260 圧縮機
270 貯蔵室
280 ドア
290 電源部
300 冷蔵庫管理装置
310、410 通信部
330 取得部
340 算出部
350 出力部
360、430 制御部
400 端末装置
420 入力部
440 通知部
460 タッチパネルディスプレイ
461、462、463、464 画像
470、471、472、473、474、475 受付部
500 ネットワーク
600 家屋
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