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特許7603370シートパッドおよびその製造方法、成形型
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  • 特許-シートパッドおよびその製造方法、成形型 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】シートパッドおよびその製造方法、成形型
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/20 20060101AFI20241213BHJP
   B68G 7/052 20060101ALI20241213BHJP
【FI】
A47C7/20
B68G7/052 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019082331
(22)【出願日】2019-04-23
(65)【公開番号】P2020178784
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2022-02-04
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 基
(74)【代理人】
【識別番号】100147854
【弁理士】
【氏名又は名称】多賀 久直
(72)【発明者】
【氏名】松本 真人
【合議体】
【審判長】草野 顕子
【審判官】高橋 学
【審判官】横溝 顕範
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-54771(JP,A)
【文献】特開2006-304862(JP,A)
【文献】特開2004-174762(JP,A)
【文献】特開2002-300936(JP,A)
【文献】特開2018-30402(JP,A)
【文献】特開平7-227855(JP,A)
【文献】特開平9-234741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C27/14-27/20
A47C 7/18- 7/20
A47C31/02
B68G 7/05- 7/052
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡体の型成形品であるシートパッドであって、
前記シートパッドの一面から凹むように成形された溝部と、
前記溝部の底面から凹まして該溝部の幅より小さく形成され、該溝部の延在方向に離して複数設けられた凹部と、
前記溝部の底に対応して前記発泡体に埋め込まれた保持具と、を備え、
前記凹部の表面には、スキン層が形成されている
ことを特徴とするシートパッド。
【請求項2】
成形型で発泡体原料から発泡体で構成されたシートパッドを成形する際に、該シートパッドの一面から凹むように溝部を形成するシートパッドの製造方法であって、
前記成形型の下型における前記溝部を成形する凸型部を挟む両側のそれぞれに、前記発泡体原料を供給し、
前記凸型部の頂部から立ち上がって互いに離して配置されて前記凸型部よりも熱伝導率が小さい複数の突起によって、前記溝部の底面から凹む凹部を形成しつつ、前記シートパッドを成形する
ことを特徴とするシートパッドの製造方法。
【請求項3】
成形型で発泡体原料から発泡体で構成されたシートパッドを成形する際に、該シートパッドの一面から凹むように溝部を形成するシートパッドの製造方法であって、
前記成形型の下型における前記溝部を成形する凸型部を挟む両側のそれぞれに、前記発泡体原料を供給し、
前記凸型部の頂部から立ち上がって互いに離して配置されて前記発泡体原料の供給時に前記凸型部よりも温度が高くなっている複数の突起によって、前記溝部の底面から凹む凹部を形成しつつ、前記シートパッドを成形する
ことを特徴とするシートパッドの製造方法。
【請求項4】
下型および上型で画成されるキャビティにおいて発泡体からなるシートパッドを成形する成形型であって、
前記下型は、
前記シートパッドの一面から凹むように形成される溝部を成形する凸型部と、
前記凸型部の頂部から立ち上がるように設けられ、該凸型部の延在方向に互いに離して配置された複数の突起と、を備え、
前記突起は、前記凸型部よりも熱伝導率が小さい材料で構成されている
ことを特徴とする成形型
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両などの座席に用いられるシートパッド、シートパッドの製造方法、および成形型に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用のシートは、シートパッドの一面に形成された溝部の底に設けられたワイヤーでシートカバーを保持することで、シートカバーの一部を溝部に引き込んでシートカバーを張った状態で取り付けている(例えば、特許文献1参照)。このようなシートパッドは、成形型の下型に形成した凸型部の頂部にワイヤーを取り付けて、シートパッドの溝部の底に対応する位置にワイヤーを配置した状態で、発泡体原料を発泡・硬化させるインサート成形により得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-45424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
成形型においてシートパッドを成形するとき、発泡体原料は、下型における凸型部で区画される領域のそれぞれに供給される。そして、各領域に振り分けて供給された発泡体原料が発泡することで膨張すると、発泡体同士が凸型部の頂部で合流することになる。発泡体原料同士が合流するときのストレスなどに起因して、得られるシートパッドにおいて溝部の底面にスキン層が生じ、スキン層の存在によって溝部の底の強度が弱くなってしまう。
【0005】
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、溝部の強度に優れたシートパッド、該シートパッドの製造方法、および該シートパッドを得るための成形型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係るシートパッドは、
型成形された発泡体で構成されたシートパッドであって、
前記シートパッドの一面から凹むように成形された溝部と、
前記溝部の底面から凹まして該溝部の幅より小さく形成され、該溝部の延在方向に離して複数設けられた凹部と、を備え、
前記凹部の表面には、スキン層が形成されていることを要旨とする。
【0007】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係るシートパッドの製造方法は、
成形型で発泡体原料から発泡体で構成されたシートパッドを成形する際に、該シートパッドの一面から凹むように溝部を形成するシートパッドの製造方法であって、
前記成形型の下型における前記溝部を成形する凸型部を挟む両側のそれぞれに、前記発泡体原料を供給し、
前記凸型部の頂部から立ち上がって互いに離して配置された複数の突起によって、前記溝部の底面から凹む凹部を形成しつつ、前記シートパッドを成形することを要旨とする。
【0008】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る成形型は、
下型および上型で画成されるキャビティにおいて発泡体からなるシートパッドを成形する成形型であって、
前記下型は、
前記シートパッドの一面から凹むように形成される溝部を成形する凸型部と、
前記凸型部の頂部から立ち上がるように設けられ、該凸型部の延在方向に互いに離して配置された複数の突起と、を備えていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るシートパッドによれば、溝部の強度を向上することができる。
本発明に係るシートパッドの製造方法によれば、溝部の強度を向上したシートパッドを得ることができる。
本発明に係る成形型によれば、溝部の強度を向上したシートパッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例に係るシートパッドが用いられたシートを示す斜視図である。
図2】実施例のシートパッドを示す正面図である。なお、シートパッドの一面側から示している。
図3図2のA-A線断面図である。
図4図2のB-B線断面図である。
図5】実施例のシートパッドの製造過程を示す説明図である。
図6】実施例に係る成形型の下型を示す平面図である。
図7図6のC-C線断面図である。
図8】実施例の凸型部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係るシートパッド、シートパッドの製造方法および成形型につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
【実施例
【0012】
図1に示すように、車両用のシート10は、乗員の下半身を支持する座部12と、この座部12の後部に傾動可能に設置されて乗員の上半身を支持する背もたれ部14と、この背もたれ部14の上部に設置されて乗員の頭部を支持するヘッドレスト16とから基本的に構成される。座部12および背もたれ部14は、軟質ポリウレタンフォーム(発泡体)を主体として、全体としてクッション性を有するシートパッド20と、シートパッド20の全体を覆うように貼り込まれた、布地や合成皮革や本革などのシートカバー18とから構成されている。なお、座部12と背もたれ部14は、その基本的な構造が類似すると共に、製造方法も同様であるので、背もたれ部14およびヘッドレスト16をなすシートパッド20を挙げて以下に説明する。また、シートパッド20の説明において、車両への設置状態を基準として上下前後左右を指称し、背もたれ部14を構成するシートパッド20では、シート10に着座した乗員の支持面側が前であると共に、その反対側が後である。また、シート10に着座した乗員の頭側が上であり、乗員の臀部側が下であり、右腕側が右であり、左腕側が左である。
【0013】
図2および図3に示すように、シートパッド20には、溝部22が、乗員側となる前面(一面)に開口するように設けられている。実施例のシートパッド20には、左右方向へ延びる1条の溝部22が形成されている(図2参照)。図2および図4に示すように、シートパッド20は、溝部22の底面から溝部22の深さ方向(実施例では後面側)へ凹むように形成された凹部24を備えている。溝部22には、複数の凹部24が溝部22の延在方向(実施例では左右方向)に互いに離して配置されている。各凹部24は、溝部22の幅よりも小さく形成されている。凹部24は、溝部22を区画する溝壁と離して配置され、溝壁と凹部24の側面とが直線的に連ならないようになっている。また、凹部24は、溝部22の延在方向の寸法よりも小さく形成されている。凹部24は、その開口形状が円形(実施例)であっても、四角形や三角形などの多角形であってもよい。また、凹部24は、溝部22の底面に臨む開口から底にかけて同じ開口寸法で形成しても(実施例)、開口から底に向かうにつれて開口面積が小さくなる先細り形状であっても、その他の形状であってもよい。
【0014】
以下の説明において、溝部22の溝壁の対向方向に対応する方向を幅方向といい、溝部22が延びる方向に対応する方向を横方向という。また、シートパッド20において溝部22の深さ方向に対応する方向が前後方向になる。
【0015】
凹部24の幅方向の寸法は、溝部22の幅方向の寸法よりも小さいことを条件として、例えば3mm~6mmの範囲に設定すればよい。なお、凹部24は、幅方向の寸法と横方向の寸法とが同じであっても、幅方向の寸法よりも横方向の寸法が大きくても小さくても、何れであってもよいが、横方向の寸法を大きくしないほうが、溝部22の底面の強度を損なわないので好ましい。また、凹部24の深さは、例えば5mm~20mmの範囲に設定すればよい。また、溝部22における複数の凹部24の間隔は、例えば、5mm~40mmの範囲に設定すればよい。なお、複数の凹部24は、その形状や寸法などが異なっていてもよいが、実施例では、複数の凹部24が全て同じ形状で同じ大きさで形成されている。凹部24には、表面にスキン層24aが設けられている。シートパッド20は、溝部22の底面よりも凹部24の表面(壁面や底面等)のほうが、単位面積当たりにおいてスキン層24aが多く存在している。
【0016】
シートパッド20には、図示しないワイヤーあるいはクリップなどの保持具が、溝部22の底に対応して発泡体に埋め込まれている。シートパッド20は、シートカバー18に取り付けられた取付具を保持具に組み付けて、シートカバー18を溝部22の内側へ引き込むことで、シートカバー18を、皺が伸びた(テンションをかけた)状態で取り付け可能になっている。
【0017】
次に、シートパッド20を成形する成形型40について説明する。図5に示すように、成形型40は、下型42と、型閉じ時に下型42の上側に配置される上型44とから構成されている。成形型40は、上型44を、回動軸48を中心に回動することで、下型42と上型44との間にキャビティ46を形成する型閉じ状態(図5(b)参照)と、成形型40内にアクセスできる型開き状態(図5(a)参照)と、に変更可能である。成形型40は、キャビティ46において、シートパッド20の前面(一面)を下側へ向けた姿勢で成形するようになっている。そして、成形型40は、シートパッド20の前面および側面を下型42で主に成形し、シートパッド20の後面を上型44で成形している。
【0018】
図5および図6に示すように、下型42は、シートパッド20の前面(一面)を規定する下型面(型面)42aから突出するように形成され、シートパッド20の溝部22を規定する凸型部50を備えている。なお、凸型部50は、頂部に保持具を取り付け可能に構成されている。下型42は、凸型部50の頂部から立ち上がるように設けられ、凸型部50の延在方向に互いに離して配置された複数の突起52を備えている。各突起52は、凸型部50の幅よりも小さく形成されている。また、突起52は、凸型部50の横方向の寸法よりも小さく形成されている。突起52は、その形状が円柱状(実施例)であっても、四角柱や三角柱などの多角柱状であってもよい。また、突起52は、根元から先端にかけて同じ断面寸法で形成しても(実施例)、根元から先端に向かうにつれて細くなる錐状であっても、その他の形状であってもよい。なお、保持具としてクリップを用いる場合、凸型部50から立ち上がるように設けられた各突起52の間にクリップ取付部を適宜設けておき、クリップ取付部にクリップを取り付ければよい。
【0019】
突起52の幅方向の寸法は、凸型部50の幅方向の寸法よりも小さいことを条件として、例えば3mm~6mmの範囲に設定すればよい。なお、突起52は、幅方向の寸法と横方向の寸法とが同じであっても、幅方向の寸法よりも横方向の寸法が大きくても小さくても、何れであってもよいが、横方向の寸法を大きくしないほうが、得られる溝部22の底面の強度を損なわないので好ましい。また、突起52の高さは、例えば5mm~20mmの範囲に設定すればよい。また、凸型部50における複数の突起52の間隔は、例えば、5mm~40mmの範囲に設定すればよい。なお、複数の突起52は、その形状や寸法などが異なっていてもよいが、実施例では、複数の突起52が全て同じ形状で同じ大きさで形成されている。
【0020】
突起52は、凸型部50(下型42)よりも熱伝導率が小さい材料で構成されている。例えば、凸型部50(下型42)が比較的熱伝導率が大きいアルミニウム材(236w/m・k)で構成されているならば、突起52を、アルミニウム材よりも熱伝導率が小さい鉄材(83.5w/m・k)やステンレス材(20.9w/m・k)などで構成するとよい。
【0021】
次に、前述した突起52を設けた成形型40によるシートパッド20の製造方法について説明する。成形型40は、前回のシートパッド20の成形過程での加熱によりある程度温まった状態、あるいは別途の加熱により温めた状態にある。前述したように、突起52は凸型部50よりも熱伝導率が小さいので、突起52は凸型部50よりも熱を保持し易く、冷め難い。従って、突起52は、シートパッド20となる発泡体原料Hの成形型40への供給時に、凸型部50よりも温度が高くなっている。このように、突起52の温度を凸型部50よりも高くした状態に設定している。
【0022】
まず、凸型部50の頂部に設けられた突起52以外の場所に、例えばクリップからなる保持具を取り付ける。下型42の下型面42aに発泡体原料Hを供給し、成形型40を型閉じして(図5(b)参照)、加熱炉等の加熱手段によって所定温度に加熱し、キャビティ46において発泡体原料Hを発泡・硬化させて、シートパッド20を成形する。発泡体原料Hは、凸型部50で区切られる下型面42aの領域のそれぞれに供給され、実施例であると、凸型部50を挟んで回動軸48側の領域(シートパッド20の下側)とその反対側の領域(シートパッド20の上側)とに発泡体原料Hが供給される。
【0023】
成形型40では、凸型部50の頂部から立ち上がって互いに離して配置された複数の突起52によって、溝部22の底面から凹む凹部24を形成しつつ、シートパッド20が成形される。実施例の突起52は、全て同じ形状および同じ大きさで形成されており、突起52に由来する凹部24も全て同じ形状および同じ大きさで形成される。
【0024】
図7に示すように、発泡体原料Hは、下型42における凸型部50の幅方向両側に振り分けて供給される。凸型部50を挟んで供給された発泡体原料H,Hは、下側(下型面42a側)から上側(上型44側)へ向けて発泡することで膨張し、凸型部50の頂部で合流する。発泡体原料Hは、発泡に伴って熱を発生するため、その発泡熱が突起52に集積し易く、突起52が凸型部50よりも温度が高くなる。また、凸型部50を挟んで供給された発泡体原料H,H同士がその頂部付近で合流すると、凸型部50よりも突起52の周囲の方がその発泡圧が高くなり、発泡体表面のセルが潰され易くなる。これにより、突起52の周囲は、凸型部50と比べて、温度と発泡圧が高い状態となるため、スキン層24aが形成され易くなる。相対的に、溝部22の底面にはスキン層が形成され難くなり、溝部22の底面にスキン層ができることを抑えることができる。
【0025】
前述したように、突起52によるスキン層24aの形成位置のコントロールによって、得られるシートパッド20の溝部22の底面にスキン層ができることを抑えることができる。実施例で得られたシートパッド20は、溝部22の底面におけるスキン層の形成が抑えられているので、このスキン層に起因して溝部22の底の強度が低くなることを回避できる。従って、成形型40を型開きあるいはシートパッド20を脱型する際に、凸型部50が溝部22に干渉しても、溝部22を破損し難くすることができる。換言すると、得られるシートパッド20は、溝部22の強度が優れているので、溝部22に力を加えることが可能であり、成形型40の型開きやシートパッド20の脱型を行い易く、シートパッド20を効率よく製造することができる。そして、得られたシートパッド20は、取付具を介してシートカバー18を保持具に取り付けたとき、強度に優れた溝部22の底に埋設された保持具によって、シートカバー18を適切に保持することができる。
【0026】
シートパッド20は、溝部22の底において複数の凹部24が互いに離して配置された非連続な構成であるので、凹部24を起点として溝部22が裂けることを防止できる。例えば、凹部を溝部22の横方向に亘って連続的に形成すると、連続する凹部を起点として溝部22が裂け易くなるので好ましくない。
【0027】
(変更例)
前述した構成に限らず、例えば、以下のように変更してもよい。
【0028】
(1)突起の大きさや形状などは、実施例に限定されない。同様に、凹部の大きさや形状などは、実施例に限定されない。実施例では、突起および突起に由来する凹部を全て同じ形状としたが、一部または全部を異なる大きさや形状で形成してもよい。
(2)実施例では、保持具を埋設する溝部および該溝部を成形する凸型部を対象に説明したが、保持具が埋設されない溝部および当該溝部を成形する凸型部であってもよい。溝部におけるスキン層の形成が抑えられているので、シートカバーを溝部の底に接着剤で適切に接着することができる。
【符号の説明】
【0029】
20 シートパッド,22 溝部,24 凹部,24a スキン層,40 成形型,
42 下型,44 上型,46 キャビティ,50 凸型部,52 突起,H 発泡体原料
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8