(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0201 20230101AFI20241213BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20241213BHJP
【FI】
G06Q30/0201
G07G1/12 361Z
(21)【出願番号】P 2020157617
(22)【出願日】2020-09-18
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸茂 宣之
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/137065(WO,A1)
【文献】特表2016-503914(JP,A)
【文献】国際公開第2016/189594(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 30/0201
G07G 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
客の商品に対する要望を、当該要望の対象となる商品を特定する情報と関連付けて取得する取得部と、
商品と当該商品の属性との関連付けを定義した第1のテーブルと、前記属性と客の要望に含まれるキーワードとの関連付けを定義した第2のテーブルと、を有して、前記取得部が取得した
、前記商品に対する要望が含むキーワードを
前記第2のテーブルから抽出して、抽出された前記キーワードが、
前記商品のいずれの属性に属するかを前記第1のテーブルを参照することによって特定して、前記商品の前記属性に係る客の要望を分析する分析部と、
前記分析部による分析結果を、前記商品に関連付けられた送信先に送信する送信部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
客の商品に対する要望を、前記客が所持する携帯端末で撮影した、要望の対象となる商品の画像と関連付けて取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記分析部は、
前記商品に対する要望に含まれる、前記キーワードの出現数を算出する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記分析部は、
前記商品に対する要望に含まれる、肯定的なキーワードと否定的なキーワードとのそれぞれの出現数を算出する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、音声によって前記客の要望を取得する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
客の商品に対する要望を、当該要望の対象となる商品を特定する情報と関連付けて取得する取得部と、
商品と当該商品の属性との関連付けを定義した第1のテーブルと、前記属性と客の要望に含まれるキーワードとの関連付けを定義した第2のテーブルと、を有して、前記取得部が取得した
、前記商品に対する要望が含むキーワードを
前記第2のテーブルから抽出して、抽出された前記キーワードが、
前記商品のいずれの属性に属するかを前記第1のテーブルを参照することによって特定して、前記商品の前記属性に係る客の要望を分析する分析部と、
前記分析部による分析結果を、前記商品に関連付けられた送信先に送信する送信部と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗は、今後より売れる商品はどのような商品かを知る為に、また生産者は、現在生産している商品よりも売れる商品を開発するために、現在販売している商品についての感想や要望を収集して役立てている。
【0003】
しかしながら、このような意見の収集は、一般的に店舗や生産者側が作成したアンケートに基づく場合が多い(例えば、特許文献1)。
【0004】
一方で、消費者は購入した商品に対して不満がある場合、より良い商品を購入するため、商品に対する要望を、WEB(World Wide Web)サイトやSNS(Social Networking Service)を用いて発信する場合がある。
【0005】
店舗や生産者が、このような消費者の感想や要望を収集するには、消費者が登録したWEBサイトやSNSを参照して、欲しい情報を収集する必要がある。しかしながら、膨大な情報の中から必要な情報のみを取捨選択するのは、手間がかかる作業であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、商品に対する客の要望を、客自身の言葉で容易に取得することができる情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態の情報処理装置は、取得部と、分析部と、送信部とを備える。取得部は、客の商品に対する要望を、当該要望の対象となる商品を特定する情報と関連付けて取得する。分析部は、商品と当該商品の属性との関連付けを定義した第1のテーブルと、属性と客の要望に含まれるキーワードとの関連付けを定義した第2のテーブルと、を有して、取得部が取得した、商品に対する要望が含むキーワードを第2のテーブルから抽出して、抽出されたキーワードが、商品のいずれの属性に属するかを第1のテーブルを参照することによって特定して、商品の属性に係る客の要望を分析する。送信部は、分析部による分析結果を、商品に関連付けられた送信先に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態の要望分析システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
【
図2】
図2は、実施の形態の店舗サーバのハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態の携帯端末のハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
【
図4】
図4は、実施の形態の店舗サーバの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図5】
図5は、実施の形態の携帯端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図6】
図6は、携帯端末に表示される、オブジェクト認識の結果を示す画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、認識された商品の商品情報を示す画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、音声入力した要望を示す画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、要望の分析を行うために登録するワードの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、要望の送付先である生産者リストの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施の形態の携帯端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、携帯端末が行う要望入力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、携帯端末が行う商品登録処理および決済処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、実施の形態の店舗サーバが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、店舗サーバが行う要望認識処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態)
本発明の実施の形態である要望分析システム10について説明する。
【0010】
(要望分析システムの全体構成)
まず、
図1を用いて、要望分析システム10の全体構成を説明する。
図1は、第1の実施の形態の要望分析システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
【0011】
要望分析システム10は、店舗サーバ12と、携帯端末14と、生産者サーバ16とを備える。
【0012】
店舗サーバ12は、携帯端末14と無線通信で接続される。店舗サーバ12は、携帯端末14から、当該携帯端末14で決済された内容を示す決済情報を取得する。また、店舗サーバ12は、客が携帯端末14で入力した、商品に対する要望を取得する。そして、店舗サーバ12は、客が入力した商品に対する要望の内容を分析する。また、店舗サーバ12は、要望の分析結果を、該当する商品の生産者と関連付いた宛先に送信する。店舗サーバ12は、本開示における情報処理装置の一例である。
【0013】
携帯端末14は、店舗に会員登録している客が所持して、当該客が店舗で商品を購入した際に、購入した商品に係る決済を行う、いわゆるスマホPOS(Point Of Sales)として機能する。また、携帯端末14は、客の操作に基づいて、客が選択した商品に対する要望の入力を受け付ける。商品の選択は、携帯端末14が備えるカメラよって、要望を入力したい商品の画像を撮影してもよいし、携帯端末14をインターネットに接続して、キーワード入力等による情報検索を行うことによって選択してもよい。
【0014】
そして、選択された商品に対する要望を、携帯端末14に向かって喋って入力してもよいし、携帯端末14のタッチパネルを利用してテキスト入力してもよい。
【0015】
生産者サーバ16は、店舗サーバ12と通信可能に接続されて、店舗サーバ12から、当該店舗サーバ12が分析した商品に対する要望を、当該商品と関連付けて取得する。
【0016】
(店舗サーバのハードウエア構成)
次に、
図2を用いて、店舗サーバ12のハードウエア構成を説明する。
図2は、実施の形態の店舗サーバのハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
【0017】
店舗サーバ12は、制御部21と、記憶部22と、入出力コントローラ24と、通信インタフェース25とを備える。
【0018】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)21aと、ROM(Read Only Memory)21bと、RAM(Random Access Memory)21cとを備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU21aは、ROM21bや後述する記憶部22に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM21cに展開する。CPU21aは、RAM21cに展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作して、店舗サーバ12の全体の制御を司る。
【0019】
制御部21は、内部バス23を介して、記憶部22と、入出力コントローラ24と、通信インタフェース25と、それぞれ接続される。
【0020】
記憶部22は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部22は、例えばHDD(Hard Disk Drive)である。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部22は、制御プログラムP1を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP1は、店舗サーバ12が備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0021】
なお、制御プログラムP1は、ROM21bに予め組み込まれて提供されてもよい。また、制御プログラムP1は、制御部21にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムP1を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムP1を、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0022】
記憶部22は、更に、商品マスタMと、売上ファイルFと、オブジェクト認識辞書D1と、音声認識辞書D2と、構文解析辞書D3と、キーワードファイルKと、要望分析ファイルTと、送信先ファイルUとを記憶する。
【0023】
商品マスタMは、商品コードに対応させて、商品の名称、単価等の商品情報を格納したマスタファイルである。なお、商品マスタMは、店舗サーバ12と接続された非図示の上位サーバと通信を行うことによって、店舗に入荷する商品に応じて随時更新される。
【0024】
売上ファイルFは、決済毎の売上の明細情報を記憶したファイルである。売上ファイルFは、少なくとも、客を識別する識別情報と、商品の購入日と、商品を一意に特定する商品識別情報と、購入数と、単価と、税抜き合計金額と、税込み合計金額と、決済方法とを含む。決済方法とは、電子マネー決済、クレジット決済等の決済方法を示す。
【0025】
オブジェクト認識辞書D1は、携帯端末14から送信された商品の画像が示す商品を一意に特定するために用いる、商品の外観の特徴を登録した辞書である。
【0026】
音声認識辞書D2は、携帯端末14から送信された、客が入力した音声を認識するために用いる各種辞書である。音声認識を行うためには、一般に、音響モデルと、単語モデルと、言語モデルとを利用する。音響モデルは、入力された音声信号の中から音素を抽出するためのモデルである。単語モデルは、音響モデルを用いて抽出した音素の組み合わせから単語を特定するモデルである。言語モデルは、特定された単語同士のつながりを分析して文章を完成させるためのモデルである。
【0027】
構文解析辞書D3は、音声認識された文章の構造を構文解析するために用いる辞書である。構文解析を行うためには、一般に文法規則が用いられる。
【0028】
キーワードファイルKは、客の要望の中に含まれると想定される各種ワードを記憶したファイルである。詳しくは後述する。
【0029】
要望分析ファイルTは、客の要望の中に含まれるワードの種類と出現頻度等を分析した結果を記憶したファイルである。詳しくは後述する。
【0030】
送信先ファイルUは、要望分析ファイルTの送信先を、商品と関連付けて記憶したファイルである。詳しくは後述する。
【0031】
入出力コントローラ24は、制御部21と、入出力機器であるモニタ26と、タッチパネル27と、キーボード28とを接続する。
【0032】
モニタ26は、店舗サーバ12が出力する各種画像情報を表示する。
【0033】
タッチパネル27およびキーボード28は、店舗サーバ12に対して、各種操作情報を入力する。
【0034】
通信インタフェース25は、携帯端末14との間で無線接続を確立させる。店舗サーバ12は、携帯端末14から、客の認証情報および決済情報を受信する。また、店舗サーバ12は、携帯端末14から、客が入力した、商品に対する要望を取得する。また、通信インタフェース25は、生産者サーバ16との間で無線接続を確立させる。店舗サーバ12は、要望分析ファイルTに含まれる商品と関連付いた生産者サーバ16に対して、当該要望分析ファイルTを送信する。
【0035】
(携帯端末のハードウエア構成)
次に、
図3を用いて、携帯端末14のハードウエア構成を説明する。
図3は、実施の形態の携帯端末のハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
【0036】
携帯端末14は、制御部31と、記憶部32と、入出力コントローラ34と、通信インタフェース35とを備える。
【0037】
制御部31は、CPU31aと、ROM31bと、RAM31cとを備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU31aは、ROM31bや後述する記憶部32に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM31cに展開する。CPU31aは、RAM31cに展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作して、携帯端末14の全体の制御を司る。
【0038】
制御部31は、内部バス33を介して、記憶部32と、入出力コントローラ34と、通信インタフェース35と、それぞれ接続される。
【0039】
記憶部32は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部32は、例えばHDDである。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部32は、制御プログラムP2を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP2は、携帯端末14が備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0040】
記憶部32は、更に、商品登録ファイルRと、決済ファイルSとを記憶する。
【0041】
商品登録ファイルRは、客が購入する商品を登録したファイルである。商品登録ファイルRは、少なくとも、商品を一意に特定する商品識別情報と、購入数と、単価と、税抜き合計金額とを含む。
【0042】
決済ファイルSは、客が購入する商品に係る決済内容を登録したファイルである。決済ファイルSは、少なくとも、客を識別する識別情報と、商品の購入日と、商品を一意に特定する商品識別情報と、購入数と、単価と、税抜き合計金額と、税込み合計金額と、決済方法とを含む。
【0043】
入出力コントローラ34は、制御部31と、入出力機器であるモニタ36と、タッチパネル37と、カメラ38と、マイク39とを接続する。
【0044】
モニタ36は、携帯端末14が出力する各種画像情報を表示する。
【0045】
タッチパネル37は、携帯端末14に対して、各種操作情報を入力する。タッチパネル37には、例えば、客が購入する全ての商品の登録が完了した際に、決済処理の開始を指示する締めボタン等の複数のボタンが割り付けられている。
【0046】
カメラ38は、客が購入する商品を登録する際に、商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る。カメラ38は、携帯端末14に内蔵された、例えばCCDやCMOS等の撮像素子を用いたセンサである。
【0047】
マイク39は、客の発話を検出して音声信号に変換する。変換された音声信号は、携帯端末14に一時記憶される。
【0048】
通信インタフェース35は、携帯端末14と店舗サーバ12との間で無線通信を確立させる。また、通信インタフェース35は、携帯端末14をインターネットと接続させる。
【0049】
(店舗サーバの機能構成)
次に、
図4を用いて、店舗サーバ12の機能構成を説明する。
図4は、実施の形態の店舗サーバの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0050】
店舗サーバ12の制御部21は、制御プログラムP1をRAM21cに展開して動作させることによって、
図4に示す通信接続部41と、顧客情報取得部42と、入力情報取得部43と、オブジェクト認識部44と、音声認識部45と、テキスト分析部46と、認識結果送信部47と、認識確認結果取得部48と、要望分析部49と、要望送信部50と、買上情報取得部51とを機能部として実現する。
【0051】
通信接続部41は、携帯端末14との間で無線通信を確立させる。
【0052】
顧客情報取得部42は、携帯端末14から送信された顧客情報を読み取ることによって、店舗の会員であることを認証する認証処理を行う。具体的には、客は入店した際に、携帯端末14のカメラ38によって、店舗の入口に設置されたQRコード(登録商標)等のコードシンボルを読み取る。認証処理が成功すると、店舗サーバ12と携帯端末14とが無線接続される。そして、顧客情報読取部52は、携帯端末14に格納されている顧客情報(例えば顧客ID)を読み取る。
【0053】
入力情報取得部43は、客の商品に対する要望を、当該要望の対象となる商品を特定する情報と関連付けて取得する。具体的には、入力情報取得部43は、携帯端末14から、当該携帯端末14で取得した、要望の対象となる商品の画像と、当該商品に対する客の要望とを取得する。客の要望は、当該客が発話した音声信号であってもよいし、客が携帯端末14に入力したテキスト情報であってもよい。なお、商品の画像は、当該商品を一意に特定することが可能な、商品名等を含むテキスト情報であってもよい。なお、入力情報取得部43は、本開示における取得部の一例である。
【0054】
オブジェクト認識部44は、携帯端末14から送信された画像に写る商品を、オブジェクト認識辞書D1を用いて、一意に特定する。特定された結果は、例えば商品コードや商品名で出力される。
【0055】
音声認識部45は、携帯端末14から送信された客の音声を、音声認識辞書D2を用いて認識する。
【0056】
テキスト分析部46は、音声認識部45が認識した客の要望を、構文解析することによって文章に書き起こす、いわゆるディクテーション(Dictation)を行う。
【0057】
認識結果送信部47は、オブジェクト認識部44と音声認識部45との認識結果を携帯端末14に送信する。
【0058】
認識確認結果取得部48は、認識結果送信部47が携帯端末14に送信した認識結果に対する、客の確認結果を取得する。
【0059】
要望分析部49は、商品毎に、客の要望に含まれる、予め設定されたワードの出現頻度を分析する。なお、要望分析部49は、本開示における分析部の一例である。
【0060】
要望送信部50は、要望分析部49による分析結果を、商品に関連付けられた送信先に送信する。なお、要望送信部50は、本開示における送信部の一例である。
【0061】
買上情報取得部51は、客が、携帯端末14によって、購入する商品の登録および決済を行った結果を取得する。より具体的には、買上情報取得部51は、決済が完了した際に、携帯端末14から、商品登録ファイルRと決済ファイルSとを取得する。
【0062】
(携帯端末の機能構成)
次に、
図5を用いて、携帯端末14の機能構成を説明する。
図5は、実施の形態の携帯端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0063】
携帯端末14の制御部31は、制御プログラムP2をRAM21cに展開して動作させることによって、
図5に示す通信接続部61と、顧客情報送信部62と、画像取得部63と、情報検索部64と、音声取得部65と、テキスト情報取得部66と、入力情報送信部67と、認識結果取得部68と、認識結果確認部69と、認識確認結果送信部70と、コードシンボル読取部71と、商品登録処理部72と、決済処理部73と、買上情報送信部74と、表示制御部75と、操作制御部76とを機能部として実現する。
【0064】
通信接続部61は、店舗サーバ12との間で無線通信を確立させる。
【0065】
顧客情報送信部62は、認証のために、店舗サーバ12に対して、顧客情報(例えば顧客ID)を送信する。
【0066】
画像取得部63は、カメラ38によって、要望の対象となる商品の画像を取得する。
【0067】
情報検索部64は、インターネット等から、要望の対象となる商品を検索する。
【0068】
音声取得部65は、マイク39によって、客の商品に対する要望を音声信号として取得する。
【0069】
テキスト情報取得部66は、タッチパネル37によって入力された、客の商品に対する要望をテキスト情報として取得する。
【0070】
入力情報送信部67は、携帯端末14が取得した商品の画像、および音声信号またはテキスト情報を店舗サーバ12に送信する。
【0071】
認識結果取得部68は、店舗サーバ12から、オブジェクト認識部44による商品の画像の認識結果と、音声認識部45およびテキスト分析部46による客の発話の認識結果とを取得する。
【0072】
認識結果確認部69は、認識結果取得部68が取得した認識結果をモニタ36に表示する。そして、認識結果確認部69は、客に対して、認識結果の確認を要求する。そして、認識結果確認部69は、客の確認結果を取得する。
【0073】
認識確認結果送信部70は、認識結果確認部69が確認した認識結果を、店舗サーバ12に送信する。
【0074】
コードシンボル読取部71は、カメラ38を用いて、客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る。
【0075】
商品登録処理部72は、コードシンボル読取部71が読み取ったコードシンボルに記録された商品コードと商品マスタMとを照合することによって、客が購入する商品を一意に特定する。そして、商品登録処理部72は、一意に特定された商品を、購入商品として登録して、商品登録ファイルRを生成する。なお、商品登録処理部72は、商品コードを店舗サーバ12に送信して、店舗サーバ12において、商品コードと商品マスタMとの照合を行う。そして、携帯端末14は、店舗サーバ12から照合結果を取得する。
【0076】
決済処理部73は、例えば、タッチパネル37の締めボタンが押されたことを検出した際に、その時点で登録されている商品に対する決済を行う。そして、決済処理部73は、決済ファイルSを生成する。
【0077】
買上情報送信部74は、商品登録処理部72が生成した商品登録ファイルRと、決済処理部73が生成した決済ファイルSとを店舗サーバ12に送信する。
【0078】
表示制御部75は、モニタ36に、前記した各部が行う処理に応じた画像情報を出力する。
【0079】
操作制御部76は、タッチパネル37に対してなされた操作を検出することによって、携帯端末14に対して、なされた操作に応じた制御を行わせる。
【0080】
(商品に対する要望の入力方法)
次に、
図6から
図8を用いて、商品に対する要望の入力方法を説明する。
図6は、携帯端末に表示される、オブジェクト認識の結果を示す画面の一例である。
図7は、認識された商品の商品情報を示す画面の一例である。
図8は、音声入力した要望を示す画面の一例である。
【0081】
客は、店内において、要望を入力したい商品を探し、携帯端末14のカメラ38で、当該商品の画像を撮影する。携帯端末14の画像取得部63は、撮影された画像を取得する。そして、入力情報送信部67は、携帯端末14が取得した商品の画像を店舗サーバ12に送信する。
【0082】
店舗サーバ12の入力情報取得部43は、携帯端末14から送信された商品の画像を取得する。そして、オブジェクト認識部44は、入力情報取得部43が取得した画像に対してオブジェクト認識を行って、当該商品を一意に特定する。そして、認識結果送信部47は、オブジェクト認識部44による認識結果を携帯端末14に送信する。
【0083】
携帯端末14の認識結果取得部68は、店舗サーバ12から、オブジェクト認識部44による商品の画像の認識結果を取得する。そして、認識結果確認部69は、表示制御部75に対して、携帯端末14のモニタ36に、
図6に示す商品選択画面36aを表示させる。
【0084】
商品選択画面36aには、商品画像80と、商品候補リスト81と、決定ボタン82と、終了ボタン83とが表示される。
【0085】
客は、商品候補リスト81に表示された商品候補の中から、正しい候補を選択する。操作制御部76は、客のタッチパネル37に対する操作を検出することによって、選択された商品を検出する。そして、操作制御部76は、更に、決定ボタン82が押下されたことを検出することによって、商品を一意に決定する。その後、終了ボタン83が押下されたことが検出されると、表示制御部75は、商品選択画面36aを消去する。そして、認識確認結果送信部70は、一意に決定した商品名を、店舗サーバ12に送信する。
【0086】
客は、携帯端末14をインターネットに接続することによって、一意に決定した商品に係る各種情報を得ることができる。
図7は、このようにして携帯端末14のモニタ36に表示された、商品情報画面36bの一例である。
【0087】
商品情報画面36bには、商品画像80と、商品情報84と、要望入力ボタン85と、終了ボタン83とが表示される。なお、商品画像80の上部には、一意に決定した商品名が表示される。
【0088】
客は、商品情報84に表示された各種情報を閲覧することができる。そして、一意に決定した商品に対して要望を入力したい場合には、要望入力ボタン85を押下する。操作制御部76が、要望入力ボタン85が押下されるのを検出した場合に、表示制御部75は、モニタ36に、
図8に示す要望入力画面36cを表示する。なお、商品情報画面36bにおいて終了ボタン83が押下された場合は、要望入力の意思がないとして、携帯端末14は処理を終了する。
【0089】
要望入力画面36cには、商品画像80と、開始ボタン86と、終了ボタン83と、要望表示ウインドウ87と、完了ボタン88と、再入力ボタン89とが表示される。
【0090】
開始ボタン86が押下されると、音声取得部65は、マイク39によって、客の商品に対する要望を音声信号として取得する。音声取得部65は、終了ボタン83が押下されるまでの間、音声信号の取得を継続する。
【0091】
終了ボタン83が押下されると、入力情報送信部67は、取得された音声信号を店舗サーバ12に送信する。
【0092】
店舗サーバ12の入力情報取得部43は、携帯端末14から送信された音声信号を取得する。そして、音声認識部45は、入力情報取得部43が取得した音声信号に対して音声認識を行う。そして、テキスト分析部46は、音声認識部45が認識した結果を、構文解析することによって文章に書き起こす。その後、認識結果送信部47は、音声認識部45およびテキスト分析部46による認識結果を携帯端末14に送信する。
【0093】
携帯端末14の認識結果取得部68は、店舗サーバ12から、音声認識部45およびテキスト分析部46による音声信号の認識結果を取得する。そして、認識結果確認部69は、表示制御部75に対して、要望表示ウインドウ87に認識結果を表示させる。
【0094】
要望表示ウインドウ87に表示された認識結果が正しい場合、客は完了ボタン88を押下する。操作制御部76は、完了ボタン88が押下されたことを検出すると、表示制御部75は、要望入力画面36cを消去する。そして、認識確認結果送信部70は、音声信号の認識結果が正しい旨を店舗サーバ12に送信する。
【0095】
なお、要望表示ウインドウ87に表示された認識結果が間違っている場合、客は再入力ボタン89を押下する。再入力ボタン89が押下されると、要望表示ウインドウ87に表示されていた認識結果が消去されて、再び音声入力が可能な状態になる。そして、客は再び開始ボタン86を押下して、商品に対する要望を発話する。以下、前記した処理が繰り返される。
【0096】
なお、図示はしないが、客の要望は、テキスト入力によって入力してもよい。また、音声認識に間違いがあった場合に、要望表示ウインドウ87に表示された認識結果を、客が自らテキスト編集することによって訂正してもよい。
【0097】
(商品に対する要望の分析方法)
次に、
図9と
図10を用いて、商品に対する要望の分析方法を説明する。
図9は、要望の分析を行うために登録するワードの一例を示す図である。
図10は、要望の分析結果の一例を示す図である。
【0098】
客の要望を分析するために登録されたワードは、前記したキーワードファイルKに登録される。キーワードファイルKは、
図9(a)に示す属性ファイルKaと、
図9(b)に示すワードファイルKbとを備える。
【0099】
属性ファイルKaは、商品毎にワードの属性を登録したファイルである。属性ファイルKaには、商品コード90と、商品名91と、キーワードの属性92とが、互いに関連付けられて登録される。
【0100】
ワードファイルKbは、ワードの各属性に該当する具体的なワード93を登録したファイルである。ワードファイルKbには、キーワードの属性92と具体的なワード93とが関連付けられて登録される。なお、ワード93は、本開示におけるキーワードの一例である。ワード93は、属性92のそれぞれに対して、肯定的なワードと否定的なワードとが登録される。なお、ワードファイルKbに登録された各ワード93に対して、肯定的なワードを示すフラグと、否定的なワードを示すフラグとを付与してもよい。
【0101】
店舗サーバ12の要望分析部49は、入力された客の要望の中から、ワードファイルKbに登録されたワード93を抽出する。更に、要望分析部49は、同一商品に対する複数の客の要望を分析することによって、ワード93の出現頻度を算出する。
【0102】
図10は、要望分析部49による分析結果の一例を示す。要望分析ファイルTには、
図10に示すように、商品1に関する複数の要望を分析した結果が格納される。
【0103】
要望分析ファイルTには、商品名95と、各商品に対する要望の解析結果96とが関連付けて格納される。商品名95は、要望の対象となる商品名を格納する。なお、商品名は、データ管理を容易にするため、一般に商品コードの形式で格納される。
【0104】
解析結果96は、味、金額等の属性毎に、各属性に関連付けられた複数のワード93の出現頻度を格納する。なお、
図10には図示しないが、更に、各商品に対して要望を寄せた客の数を格納してもよい。また、肯定的なワード93の出現頻度と、否定的なワード93の出現頻度とを数値化してもよい。
【0105】
(商品に対する要望の送信方法)
次に、
図11を用いて、商品に対する要望の送信方法を説明する。
図11は、要望の送付先である生産者リストの一例を示す図である。
【0106】
生産者リストは、送信先ファイルUで管理される。送信先ファイルUには、生産者コード97と、生産者名98と、メールアドレス99と、電話番号100と、商品名101とが関連付けて格納される。
【0107】
生産者コード97は、各生産者を一意に特定する識別番号である。
【0108】
生産者名98は、各生産者のメーカ名である。
【0109】
メールアドレス99は、各生産者に要望を送信する際のメールアドレスである。
【0110】
電話番号100は、各生産者の電話番号である。
【0111】
商品名101は、各生産者が生産した商品名である。なお商品名は、一般に商品コードの形式で格納される。
【0112】
店舗サーバ12の要望送信部50は、例えば月に1回等の定期的なタイミングで、要望分析ファイルTに格納された要望分析結果にアクセスする。そして、要望送信部50は、要望分析ファイルTと送信先ファイルUとを比較参照することによって、要望分析ファイルTに格納された各要望の対象となる商品の生産者を特定する。
【0113】
そして、要望送信部50は、特定した生産者のメールアドレスに対して、要望分析ファイルTに格納された解析結果96を送信する。そして、要望送信部50は、要望分析ファイルTの解析結果96のうち、生産者にメール送信した解析結果96をリセットする。
【0114】
(要望分析システムが行う処理の流れ)
次に、
図12から
図16を用いて、要望分析システム10が行う処理の流れを説明する。
【0115】
(携帯端末が行う処理の流れ)
まず、
図12から
図14を用いて、携帯端末14が行う処理の流れを説明する。
図12は、実施の形態の携帯端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13は、携帯端末が行う要望入力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図14は、携帯端末が行う商品登録処理および決済処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0116】
まず、
図12を用いて、携帯端末14が行う処理全体の流れを説明する。
【0117】
顧客情報送信部62は、携帯端末14と無線接続された店舗サーバ12に対して、顧客情報を送信する(ステップS11)。
【0118】
顧客情報が認証されると、通信接続部61は、携帯端末14と店舗サーバ12との無線接続を確立する(ステップS12)。
【0119】
この後、携帯端末14は、客の要望を取得する要望入力処理を行う(ステップS13)。要望入力処理の詳細は後述する(
図13参照)。
【0120】
そして、携帯端末14は、客が買い物を行う際の商品登録処理と決済処理とを行う(ステップS14)。商品登録処理と決済処理の詳細は後述する(
図14参照)。
【0121】
通信接続部61は、携帯端末14と店舗サーバ12との無線接続を保持できるかを判定する(ステップS15)。携帯端末14と店舗サーバ12との無線接続を保持できると判定される(ステップS15:Yes)とステップS13に戻る。一方、携帯端末14と店舗サーバ12との無線接続を保持できると判定されない(ステップS15:No)とステップS16に進む。
【0122】
ステップS15において、携帯端末14と店舗サーバ12との無線接続を保持できると判定されないと、通信接続部61は、携帯端末14と店舗サーバ12との無線接続を切断する(ステップS16)。その後、携帯端末14は、
図12の処理を終了する。
【0123】
(携帯端末が行う要望入力処理の流れ)
次に、
図13を用いて、携帯端末14が行う要望入力処理の流れを説明する。
【0124】
画像取得部63は、携帯端末14のカメラ38によって、要望の対象となる商品を撮影する(ステップS21)。
【0125】
入力情報送信部67は、携帯端末14が取得した商品の画像を店舗サーバ12に送信する(ステップS22)。
【0126】
認識結果取得部68は、店舗サーバ12から、店舗サーバ12のオブジェクト認識部44による商品の画像の認識結果を取得する(ステップS23)。
【0127】
認識結果確認部69は、商品の認識結果が正しいかを判定する(ステップS24)。具体的には、認識結果確認部69は、認識結果取得部68が取得した商品の認識結果をモニタ36に表示して、客に対して、認識結果の確認を要求する(
図6参照)。そして、認識結果確認部69は、客の確認結果を取得する。ステップS24において、商品の認識結果が正しいと判定される(ステップS24:Yes)とステップS25に進む。一方、商品の認識結果が正しいと判定されない(ステップS24:No)とステップS26に進む。
【0128】
ステップS24において、商品の認識結果が正しいと判定されないと、操作制御部76は、客に対して、商品候補リスト81(
図6参照)を選択させる(ステップS26)。その後、ステップS25に進む。
【0129】
ステップS24において、商品の認識結果が正しいと判定された場合、または、ステップS26において、商品候補リスト81の中から商品が選択された場合、認識確認結果送信部70は、確認結果を店舗サーバ12に送信する(ステップS25)。
【0130】
続いて、音声取得部65は、携帯端末14のマイク39によって、客の商品に対する要望を音声信号として取得する(ステップS27)。
【0131】
入力情報送信部67は、取得した音声信号を店舗サーバ12に送信する(ステップS28)。
【0132】
認識結果取得部68は、店舗サーバ12から、音声認識部45およびテキスト分析部46による客の発話の認識結果を取得する(ステップS29)。
【0133】
認識結果確認部69は、客の要望の認識結果が正しいかを判定する(ステップS30)。具体的には、認識結果確認部69は、認識結果取得部68が取得した客の要望の認識結果をモニタ36に表示して、客に対して、認識結果の確認を要求する(
図8参照)。そして、認識結果確認部69は、客の確認結果を取得する。ステップS30において、客の要望の認識結果が正しいと判定される(ステップS30:Yes)とステップS31に進む。一方、客の要望の認識結果が正しいと判定されない(ステップS30:No)と、ステップS27に戻って再入力を行わせる。なお、客の要望の認識結果が正しいことは、例えば、
図8に示す完了ボタン88が押下されたことによって判定される。
【0134】
ステップS30において、客の要望の認識結果が正しいと判定された場合、認識確認結果送信部70は、客の要望の認識結果が正しい旨を店舗サーバ12に送信する(ステップS31)。その後、
図12のステップS14に戻る。
【0135】
(携帯端末が行う商品登録処理と決済処理の流れ)
次に、
図14を用いて、携帯端末14が行う商品登録処理と決済処理の流れを説明する。
【0136】
コードシンボル読取部71は、客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る(ステップS41)。
【0137】
商品登録処理部72は、コードシンボル読取部71が読み取ったコードシンボルに記録された商品コードと商品マスタMとを照合することによって、客が購入する商品を一意に特定する。そして、商品登録処理部72は、一意に特定された商品を、購入商品として登録する(ステップS42)。より具体的には、商品登録処理部72は、コードシンボル読取部71が読み取ったコードシンボルを店舗サーバ12に送信する。そして、店舗サーバ12において、商品コードと商品マスタMとが照合されて、商品が一意に特定される。そして、商品登録処理部72は、一意に特定された商品情報を店舗サーバ12から受信することによって、商品登録を行う。なお、登録された商品情報は、商品登録ファイルRに記憶される。なお、携帯端末14が店舗サーバ12から商品マスタMを取得して、携帯端末14の内部で商品の特定を行ってもよい。
【0138】
操作制御部76は、タッチパネル37に割り付けられた締めボタンが押下されたかを判定する(ステップS43)。締めボタンが押下されたと判定される(ステップS43:Yes)とステップS44に進む。一方、締めボタンが押下されたと判定されない(ステップS43:No)とステップS41に戻る。
【0139】
ステップS43において、締めボタンが押下されたと判定されると、決済処理部73は、商品登録処理部72が登録した商品に係る決済処理を行う(ステップS44)。なお、決済処理の結果は、決済ファイルSに記録される。
【0140】
買上情報送信部74は、商品登録ファイルRと決済ファイルSとを、店舗サーバ12に送信する(ステップS45)。その後、
図12のステップS15に戻る。
【0141】
(店舗サーバが行う処理の流れ)
次に、
図15を用いて、店舗サーバ12が行う処理の流れを説明する。
図15は、実施の形態の店舗サーバが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0142】
顧客情報取得部42は、携帯端末14から送信された顧客情報を取得する(ステップS51)。
【0143】
顧客情報取得部42は、取得した顧客情報に基づいて、店舗の会員であるかを判定する(ステップS52)。店舗の会員である、即ち認証OKであると判定される(ステップS52:Yes)とステップS53に進む。一方、店舗の会員であると判定されない、即ち認証OKであると判定されない(ステップS52:No)とステップS51に戻る。
【0144】
ステップS52において、店舗の会員であると判定されると、通信接続部41は、店舗サーバ12と携帯端末14との間に無線接続を確立させる(ステップS53)。
【0145】
続いて、店舗サーバ12は、携帯端末14で入力された客の要望を認識する要望認識処理を行う(ステップS54)。要望認識処理の詳細は後述する(
図16参照)。
【0146】
要望分析部49は、商品毎に、客の要望に含まれる、予め設定されたワードの出現頻度を分析する(ステップS55)。
【0147】
要望送信部50は、要望分析部49による要望の分析結果の送信先を設定する(ステップS56)。
【0148】
要望送信部50は、ステップS56で設定した送信先に、要望の分析結果を送信する(ステップS57)。
【0149】
買上情報取得部51は、携帯端末14から、商品登録ファイルRと決済ファイルSとを取得したかを判定する(ステップS58)。商品登録ファイルRと決済ファイルSとを取得したと判定される(ステップS58:Yes)とステップS59に進む。一方、商品登録ファイルRと決済ファイルSとを取得したと判定されない(ステップS58:No)とステップS60に進む。
【0150】
ステップS58において、商品登録ファイルRと決済ファイルSとを取得したと判定されると、買上情報取得部51は、売上ファイルFを生成する(ステップS59)。
【0151】
通信接続部41は、店舗サーバ12と携帯端末14との無線接続を保持できるかを判定する(ステップS60)。店舗サーバ12と携帯端末14との無線接続を保持できると判定される(ステップS60:Yes)とステップS54に戻る。一方、店舗サーバ12と携帯端末14との無線接続を保持できると判定されない(ステップS60:No)とステップS61に進む。
【0152】
ステップS60において、店舗サーバ12と携帯端末14との無線接続を保持できると判定されないと、通信接続部41は、店舗サーバ12と携帯端末14との無線接続を切断する(ステップS61)。そして、店舗サーバ12は、
図15の処理を終了する。
【0153】
(店舗サーバが行う要望認識処理の流れ)
次に、
図16を用いて、店舗サーバ12が行う要望認識処理の流れを説明する。
【0154】
入力情報取得部43は、携帯端末14が撮影した商品の画像を受信する(ステップS71)。
【0155】
オブジェクト認識部44は、ステップS71で受信した商品の画像に対して、オブジェクト認識を実行する(ステップS72)。
【0156】
認識結果送信部47は、オブジェクト認識の結果を携帯端末14に送信する(ステップS73)。
【0157】
認識確認結果取得部48は、携帯端末14から商品の認識結果に対する客の確認結果を受信する(ステップS74)。
【0158】
続いて、入力情報取得部43は、携帯端末14が取得した、客の音声信号を受信する(ステップS75)。
【0159】
音声認識部45は、取得した音声信号に対して音声認識を実行する(ステップS76)。
【0160】
テキスト分析部46は、テキスト分析を実行することによって、音声認識部45が認識した客の要望を文章に書き起こす(ステップS77)。
【0161】
認識結果送信部47は、音声認識部45およびテキスト分析部46が行った処理結果を携帯端末14に送信する(ステップS78)。
【0162】
認識確認結果取得部48は、携帯端末14から要望の確認結果を受信する(ステップS79)。その後、
図15のステップS55に戻る。
【0163】
なお、ここでは、携帯端末14が取得した画像と音声信号を店舗サーバ12に送信して、店舗サーバ12において、オブジェクト認識、音声認識、テキスト分析を行う構成を説明した。しかし、各種認識処理を行うエンジン、およびオブジェクト認識辞書D1、音声認識辞書D2、構文解析辞書D3をコンパクトに構成することによって、これらのエンジンと辞書とを携帯端末14に実装してもよい。このような構成をとることによって、携帯端末14の中で、客の要望を認識可能な構成としてもよい。
【0164】
以上説明したように、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)は、入力情報取得部43(取得部)が、客の商品に対する要望を、当該要望の対象となる商品を特定する情報(例えば、商品の画像や商品コードや商品名)と関連付けて取得する。そして、要望分析部49(分析部)が、入力情報取得部43が取得した要望を、商品毎に、要望の中に予め設定されたキーワードが含まれるかに基づいて分析する。要望送信部50(送信部)は、要望分析部49による分析結果を、商品に関連付けられた送信先(例えば、商品の生産者)に送信する。したがって、商品と当該商品に対する客の要望とを関連付けて、生産者が欲する形式で容易に取得することができる。
【0165】
また、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、入力情報取得部43(取得部)は、客の商品に対する要望を、客が所持する携帯端末14で撮影した、要望の対象となる商品の画像と関連付けて取得する。したがって、店舗サーバ12は、例えばオブジェクト認識を行って商品を認識することができるため、要望の対象となる商品を、簡単かつ確実に一意に特定することができる。
【0166】
また、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、要望分析部49(分析部)は、商品に対する要望に含まれる、ワード93(キーワード)の出現数を算出する。したがって、簡便な処理によって、客の要望のおおよその内容を検出することができる。
【0167】
また、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、要望分析部49(分析部)は、商品に対する要望に含まれる、肯定的なキーワードと否定的なキーワードとのそれぞれの出現数を算出する。したがって、算出されたキーワードの出現数によって、肯定的な要望がなされたのか、否定的な要望がなされたのかを容易に判定することができる。これによって、多数の要望を整理する際の効率を向上させることができる。
【0168】
また、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、入力情報取得部43(取得部)は、音声によって前記客の要望を取得する。したがって、情報機器に不慣れな客であっても、商品に対する要望を容易に伝達することができる。
【0169】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0170】
10…要望分析システム、12…店舗サーバ(情報処理装置)、14…携帯端末、16…生産者サーバ、21,31…制御部、22,32…記憶部、24,34…入出力コントローラ、25,35…通信インタフェース、36…モニタ、36a…商品選択画面、36b…商品情報画面、36c…要望入力画面、38…カメラ、39…マイク、41,61…通信接続部、42…顧客情報取得部、43…入力情報取得部(取得部)、44…オブジェクト認識部、45…音声認識部、46…テキスト分析部、47…認識結果送信部、48…認識確認結果取得部、49…要望分析部(分析部)、50…要望送信部(送信部)、51…買上情報取得部、62…顧客情報送信部、63…画像取得部、64…情報検索部、65…音声取得部、66…テキスト情報取得部、67…入力情報送信部、68…認識結果取得部、69…認識結果確認部、70…認識確認結果送信部、71…コードシンボル読取部、72…商品登録処理部、73…決済処理部、74…買上情報送信部、75…表示制御部、76…操作制御部、92…属性、93…ワード(キーワード)、D1…オブジェクト認識辞書、D2…音声認識辞書、D3…構文解析辞書、F…売上ファイル、K…キーワードファイル、Ka…属性ファイル、Kb…ワードファイル、P1,P2…制御プログラム、R…商品登録ファイル、S…決済ファイル、T…要望分析ファイル、U…送信先ファイル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0171】