(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】水溶性ケイ素含有粒状物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/695 20060101AFI20241213BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20241213BHJP
A61K 47/18 20170101ALI20241213BHJP
A61P 19/08 20060101ALI20241213BHJP
A61P 19/04 20060101ALI20241213BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20241213BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20241213BHJP
A61K 47/42 20170101ALI20241213BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20241213BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20241213BHJP
A61K 47/08 20060101ALI20241213BHJP
A61K 9/16 20060101ALI20241213BHJP
A23L 33/10 20160101ALI20241213BHJP
A23K 20/28 20160101ALI20241213BHJP
【FI】
A61K31/695
A61K47/36
A61K47/18
A61P19/08
A61P19/04
A61P17/00
A61P17/14
A61K47/42
A61K47/12
A61K47/10
A61K47/08
A61K9/16
A23L33/10
A23K20/28
(21)【出願番号】P 2021524433
(86)(22)【出願日】2019-11-11
(86)【国際出願番号】 EP2019080894
(87)【国際公開番号】W WO2020094886
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2022-11-02
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521149677
【氏名又は名称】バイオ・ミネラルズ・エヌ・ヴェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マリオ・レミ・イヴォンヌ・カロメ
(72)【発明者】
【氏名】石河 毛野
(72)【発明者】
【氏名】岡部 雅子
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・アラン・パスウォーター
【審査官】石井 裕美子
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-535549(JP,A)
【文献】特表2003-519068(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-31/80
A61K 9/00- 9/72
A61K 47/00-47/69
A61P 1/00-43/00
A23L 5/40- 5/49
A23L 31/00-33/29
A23K 10/00-40/35
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
- ケイ酸又はそのオリゴマー、又はモノエチルトリシラノール、及び
- 冷水可溶性デンプン材料
を含み、また、
ケイ素化合物の重合を阻害する安定化剤を更に含み、これがコリン化合物であり、
前記コリン化合物が、コリン、
塩化コリン、重酒石酸コリン、水酸化コリン、二水素クエン酸コリン、コリン2-4-ジクロロフェノキシアセテート、酢酸コリン、炭酸コリン、クエン酸コリン、酒石酸コリン、乳酸コリン、コリンジブチルホスフェート、コリンO,O'-ジエチルジチオホスフェート、リン酸二水素コリン、及びリン酸コリンから選択される、
水溶性ケイ素含有粒状物。
【請求項2】
前記ケイ素化合物が、オルトケイ酸である、請求項
1に記載の水溶性粒状物。
【請求項3】
0.30~0.60g/cm
3の範囲の密度を有する、請求項1
または2に記載の水溶性粒状物。
【請求項4】
顆粒の少なくとも90wt%が、最大で600μmの直径を有し、且つ顆粒の少なくとも80wt%が、少なくとも100μmの直径を有する、請求項1から
3のいずれか一項に記載の水溶性粒状物。
【請求項5】
前記冷水可溶性デンプン材料が、有機酸でエステル化デンプン又はその塩に化学的に改質されたデンプンを含む、請求項1から
4のいずれか一項に記載の水溶性粒状物。
【請求項6】
前記有機酸が、リン酸、無水酢酸、アジピン酸、及びオクテニルコハク酸から選択される、請求項
5に記載の水溶性粒状物。
【請求項7】
前記エステル化デンプン又はその塩が、オクチルコハク酸デンプン又はそのアルカリ塩である、請求項
5または
6に記載の水溶性粒状物。
【請求項8】
前記冷水可溶性デンプン材料が、デキストリン又はマルトデキストリンを含む、請求項1から
7のいずれか一項に記載の水溶性粒状物。
【請求項9】
ケイ素濃度が、粒状物の全質量に対して0.5~2.0wt%の範囲にある、請求項1から
8のいずれか一項に記載の水溶性粒状物。
【請求項10】
水溶性ケイ素含有粒状物を調製する方法であって、
- ケイ酸又はそのオリゴマー、又はモノメチルトリシラノールの液剤であって、ケイ素化合物の重合を阻害する安定化剤を更に含み、これがコリン化合物である液剤を用意する工程と、
- 固形の冷水可溶性デンプン材料を用意する工程と、
- 前記液剤と前記固形の冷水可溶性デンプン材料を混合し、ケイ酸又はそのオリゴマー、又はモノメチルトリシラノールがデンプン材料上に吸着されて水溶性ケイ素含有顆粒が形成される工程と
を含み、
前記コリン化合物が、コリン、
塩化コリン、重酒石酸コリン、水酸化コリン、二水素クエン酸コリン、コリン2-4-ジクロロフェノキシアセテート、酢酸コリン、炭酸コリン、クエン酸コリン、酒石酸コリン、乳酸コリン、コリンジブチルホスフェート、コリンO,O'-ジエチルジチオホスフェート、リン酸二水素コリン、及びリン酸コリンから選択される、方法。
【請求項11】
前記デンプン材料が流動床造粒機の中へ提供されて流動化され、前記流動床造粒機の運転中に前記液剤が前記流動床造粒機の中へ噴霧され、前記液剤がバインダーとして作用して、デンプン材料粒子が顆粒に凝集する、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から
9のいずれか一項に記載の粒状物を含む、パッケージ又は剤形等の、ガレヌス組成物又は栄養組成物。
【請求項13】
水、飲料及び/又は他の水性溶液又は分散体で請求項1から
9のいずれか一項に記載の粒状物を溶解及び/又は分散させることによる、食品サプリメント又は飼料サプリメントとしての、請求項
12に記載の栄養組成物の調製方法。
【請求項14】
骨量減少及び軟骨変性関連疾患、髪質及び爪質の低下、脱毛症、並びに皮膚老化疾患の予防、抑制及び/又は処置で使用するための、請求項
12に記載のガレヌス組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物学的に利用可能な形態にあるケイ素化合物を含む製剤、その調製方法及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
生物学的に利用可能な無機ケイ素の形態は、希薄な濃度、すなわち、<10-3Mで化学的に安定なオルトケイ酸(OSA)である(Iler、1979)。より高い濃度では、OSAの重縮合が起こり、オリゴマー及びポリマーの形成をもたらす。モノマーのこれらの重縮合形態は、人間に吸収されない(Jugdaohsinghら、2000)が、胃酸によってOSAに変換されて、消化管での吸収を可能にするはずである。前記重縮合を阻害するために、安定化剤を使用してもよい。結果は、生物学的に利用可能なケイ素化合物としても公知な、生物学的に利用可能な形態にあるケイ酸である。モノメチルトリシラノール等のモノアルキルトリシラノール化合物も、生物学的に利用可能なケイ素化合物として提案されてきた。
【0003】
安定化ケイ酸の液体及び固形の両製剤は、本出願人によって発明され、市販の製品に開発された。液剤は、EP0743922に開示されており、押出-球状化(extrusion-spheronisation)技術によって調製された固形剤は、EP1551763に開示されている。固形剤は、800~1200μmの間の粒径を有するビーズレットの形態にあり、硬カプセルを満たすのに使用される。これらの製品は様々な臨床試験で試験され、骨、軟骨、毛髪、爪及び皮膚に関して有益な結果が見出された。安定化ケイ酸の経口摂取後、摂取されたケイ素化合物は、血液及び尿中のオルトケイ酸として主に検出されることも見出された。
【0004】
投薬量があらかじめ定められており、液体又は飲料で容易に可溶化して低粘度の飲みやすい製剤になることができる、食品、飼料及び製薬の用途に好適な生物学的に利用可能なケイ酸の固形剤を提供することが望まれている。こうした製剤は、患者が旅行している場合に、患者の服薬遵守に貢献し、その使用を促進する。固形剤は、分離のリスクなく他の栄養素、香味料及び/又は甘味料とブレンドすることもでき、押出球状化技術で作られたビーズを置き換えることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】EP0743922
【文献】EP1551763
【非特許文献】
【0006】
【文献】M.J. Jivanら、J. Food Science Technology (March 2014)、51(3)、601~605頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
生物学的に利用可能なケイ素化合物を含む、こうした改善された固形剤を提供することが第1の目的である。従って、生物学的に利用可能なケイ素化合物の改善された固形剤を製造する方法を提供することが、本発明の第1の目的である。液体に可溶化することができ、有効な投薬量があらかじめ定められた剤形を提供することが、本発明のさらなる目的である。食品又は飼料のサプリメントとしての使用を提供することが、本発明の再びさらなる目的である。医薬としての使用のための製剤を提供することが、本発明の別の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の目的は、(1)式YxSi(OH)4-x[式中、Yは、任意選択で置換された(C1~C4)-アルキル、(C2~C5)-アルケニル、(C1~C4)-アルコキシ、アミノであり、xは0~2である]のケイ素化合物又はそのオリゴマー、及び(2)冷水可溶性デンプン材料を含む、水溶性ケイ素含有粒状物において達成される。
【0009】
第2の目的は、
本発明の水溶性ケイ素含有粒状物を提供するための方法であって、
- 式YxSi(OH)4-x[式中、Yは、任意選択で置換された(C1~C4)アルキル、(C2~C5)-アルケニル、(C1~C4)-アルコキシ、アミノであり、xは0~2、好ましくはx=0である]のケイ素化合物又はそのオリゴマーの液剤を用意する工程と、
- 冷水可溶性デンプン材料を用意する工程と、
- 液剤と冷水可溶性デンプン材料を混合し、ケイ素化合物がデンプン材料上に吸着されてケイ素含有顆粒が形成される工程と
を含む、方法において達成される。
【0010】
第1の目的は、本発明の方法によって得ることができる粒状物においても達成される。さらなる目的は、本発明の粒状物を含む剤形又はパッケージ等のガレヌス(galenic)組成物又は栄養組成物において、食品サプリメント又は飼料サプリメントとしてのその使用において、並びに、骨量減少及び軟骨変性関連疾患、髪質及び爪質の低下、脱毛症、及び皮膚老化疾患の予防、抑制及び/又は処置で使用される粒状物において、達成される。
【0011】
さらなる目的は、本発明の水溶性ケイ素含有粒状物及び/又は前記粒状物を含む任意の剤形又はパッケージの使用を含む、骨量減少及び軟骨変性関連疾患、髪質及び爪質の低下、脱毛症、並びに皮膚老化疾患の予防、抑制及び/又は処置の方法において更に達成される。1つの好ましい実施形態では、粒状物又はそれによる固形剤形は、消費者又は患者へのその経口投与の前に、飲料中に溶解又は分散される。
【0012】
本発明の発明者らは、オルトケイ酸又はそのオリゴマー等のケイ素化合物を含有する水溶性粒状物が、ケイ素化合物の液剤を冷水可溶性デンプン材料と混合することによって調製され得ることを発見した。これは実用的方法であり、これにより、造粒プロセスに入れられる固形部分に、別々のバインダー溶液を使用することが回避される。その上、粒状物は、他の栄養素及び/又は固形食製品との統合にとって好適な形態である。更に、得られる粒状物は、顧客又は患者が使用前に粒状物を飲料に溶解できるので、非常に有利であることが判明する。この点で、ケイ素化合物の味は、飲料の味によって抑制される。更に、粒状物中のケイ酸は、消化管でこれ以上吸収できない形態へ更に重合しないことが、発明者らを驚かせた。
【0013】
「冷水可溶性デンプン」という用語は、それ自体デンプンの分野において知られており、室温で水に添加した場合に、顆粒状構造の完全な崩壊、及びコロイド分散体、又は更に溶液若しくは見かけ上の(apparent)溶液の形成を明白に示すデンプン材料に関係する。改質処理の非限定的な例は、場合により塩形成と組み合わせたエステル化;例えば、M.J. Jivanら、J. Food Science Technology (March 2014)、51(3)、601~605頁等に開示されている、アルコール-アルカリ処理;高温高圧下、水性アルコール中でのデンプンの混合;加水分解剤として水酸化ナトリウムと尿素の混合物を使用する、デンプンの加水分解;デキストリン化(dextrinification)である。
【0014】
好適には、改質デンプン材料は、室温(25℃)で少なくとも50wt%、より好ましくは少なくとも60wt%、又は更に少なくとも70wt%の溶解度パーセントを有する。溶解度パーセントは、回転振盪機を45分間使用し、室温、1,000rpmで混合することによって生成した、改質デンプンの1wt%水性懸濁液に基づいて測定する。遠心分離機処理(1,200gの速度で15分間)を使用して、上澄み液を懸濁液から分離し、続いて上澄み液を乾燥(105℃、6時間)する。溶解度パーセントは、上澄み液中の固形物の質量と試料の質量の割合に100%を掛けて計算される。
【0015】
好ましい担体材料としては、1種又は複数の化学的改質デンプン材料、例えば、デキストリン、酸処理デンプン、アルカリ改質デンプン、漂白デンプン、酸化デンプン、酵素処理デンプンが挙げられる。改質デンプン材料の好ましい種類は、エステル化デンプン、例えば、モノデンプンホスフェート、ジデンプングリセロール(distarch glycerol)、ナトリウムトリメタホスフェートでエステル化されたジデンプンホスフェート、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン(phosphated distarch phosphate)、アセチル化ジデンプンホスフェート、無水酢酸でエステル化されたデンプンアセテート、酢酸ビニルでエステル化されたデンプンアセテート、アセチル化ジデンプンアジペート、アセチル化ジデンプングリセロール、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム(starch sodium octenyl succinate)及び/又はこれらの組合せである。ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルジデンプンホスフェート、ヒドロキシプロピルジデンプングリセロールも好適であり得る。改質及びエステル化されたデンプンは、ナトリウム塩等の塩の形態で更に使用され得る。
【0016】
より好ましくは、第1と第2の改質デンプン材料の組合せが使用され、例えば、第1の改質デンプン材料は、第2のデンプン材料より高い分子量を有する。良好な実験結果は、これにより得られた。最も好適には、両方の改質デンプン材料は、いわゆる冷水可溶性デンプンである。第2のデンプン材料は、少なくとも80wt%、好ましくは少なくとも90wt%が100~600μmの範囲のサイズを有する粒状物の形成に組み込み、特に100μmより小さい顆粒の量を低減することができることが実験的に見出される。好ましい組合せは、エステル化デンプンと、デキストリン又はマルトデキストリンとの組合せである。エステル化デンプンは、より好ましくは塩である。最も好ましい組合せは、オクテニルコハク酸デンプンナトリウムとデキストリンとの組合せである。第1の改質デンプンの質量割合は50~75%の量で、第2の改質デンプンは25~50wt%の量で存在することが好ましいとみなされる。より好ましくは、第1の改質デンプンの第2の改質デンプンに対する相互質量比は、1.5~2.5、例えば1.8~2.2の間である。
【0017】
デンプン材料は、例えば、コムギデンプン、トウモロコシデンプン(maize starch)、コーンスターチ(corn starch)、バレイショデンプン、カッサバデンプン、タピオカデンプンを含む、任意の望ましい起源を有し得る。第1及び第2の改質デンプンを使用する場合、両方が同じデンプンの起源に由来する必要はない。
【0018】
好ましくは、ケイ素化合物は、ケイ素化合物の重合を阻害する安定化剤と組み合わせて使用される。阻害は、より具体的には、水不溶性で、もはや加水分解できないケイ素ポリマーの形成を防止するようなものである。こうしたケイ素ポリマーは、生物学的に利用可能ではない、すなわち、ケイ素ポリマーを消費しても、生体(body)はケイ素を、吸収することができる形態、特に、オルトケイ酸のケイ酸モノマー、そのオリゴマー及びその推定的なある種の変形体、例えば、シラノール及びシリケートで、吸収できない。安定化は、アミノ酸、他の有機酸、例えば、サリチル酸、ソルビトール酸、アスコルビン酸、乳酸及びカプロン酸、ペプチド、カルニチン、バニリン(4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド)等のフェノール化合物又はポリフェノール化合物、ベタイン及びコリン等の第四級アンモニウム化合物、並びにこれらの誘導体の使用によって、得ることができる。コリン化合物が好ましく、例えば、塩化コリン、重酒石酸コリン、水酸化コリン、二水素クエン酸コリン、コリン2-4-ジクロロフェノキシアセテート(2,4Dコリン塩)、酢酸コリン、炭酸コリン、クエン酸コリン、酒石酸コリン、乳酸コリン、コリンジブチルホスフェート;コリンO,O'-ジエチルジチオホスフェート、リン酸二水素コリン;リン酸コリンから選択される。
【0019】
良好な結果は、塩化コリンで見出された。安定化剤が塩化コリン等の第四級アンモニウム化合物である場合、液状製剤は、生臭く苦いと記述され得る嫌な味及び不快臭によって特徴付けられ、製品の服薬遵守に悪影響を及ぼす。微結晶性セルロース等の担体を使用して、固形ペレット化製剤又は液体を満たした多糖カプセルを得ることによって、この問題は克服される。しかしながら、これら両方の固形用量製剤は水溶性ではない。本発明の固形剤の使用によって、この欠点が克服される。
【0020】
最も好ましい実施形態では、ケイ酸化合物は、オルトケイ酸として知られているケイ酸モノマー及び/又はそのオリゴマーである。これは式(I)において、値x=0に相当する。オルトケイ酸の生物学的利用能は、複数の科学研究において直接証明されており、欧州食品安全機関(EFSA)によって承認されてもいる。その上に、それは、自然界に存在しないが人造合成化合物であるモノメチルトリシラノールと比較して、天然の成分である。
【0021】
好ましくは、本発明では、ケイ酸は実質的に、オルトケイ酸のオリゴマー及び/又はモノマーを含む。オリゴマーは、例えば、1分子当たり1000モノマー未満、好ましくは100モノマー未満を含むオリゴマーである。より好ましくは、オリゴマーは、ケイ素原子の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%が、ここでは最大で3つの他のケイ素原子にケイ素-酸素-ケイ素架橋を介して結合されるというものである。本明細書で実質的にという用語は、好適には、少なくとも95wt%、好ましくは少なくとも98wt%、より好ましくは少なくとも99wt%を指す。消化管において、単に、モノマー、ダイマー及びトリマーへのその加水分解が実現可能な程度まで重合した、ケイ酸製剤は、生物学的に利用可能なケイ素と呼ばれる。こうした製剤のケイ酸は、人体によって吸収され得る。
【0022】
代わりの実施形態では、ケイ素化合物として、モノメチルトリシラノール等のトリシラノール化合物が使用される。これは式Iにおいて、x=1の選択肢に相当する。トリシラノール化合物は、x=0~2、好ましくはx=0、1である式(I)によるケイ素化合物のブレンドにおいて更に使用され得る。1つの好ましい側基Yは、メチル等のC1~C4アルキルである。
【0023】
更に好ましくは、固形剤は粒子状であり、粒子の少なくとも80wt%は、ふるい分析によって測定した100~800μmの範囲のサイズを有する。好ましい例のふるい分析は、顆粒の90%が600μmより小さいような分布に到達する可能性を示す。任意選択で、篩分けは、特定の狭い粒径分布を有する顆粒のフラクションを選択するために、又は>600μmのサイズを有する粒子を除去するために、適用され得る。より好ましくは、粒径分布は、100μmより小さい粒子が粒子の最大15wt%、より好ましくは粒子の最大10wt%又は更に粒子の最大5wt%を占めるフラクションであるようなものである。
【0024】
さらなる実施形態では、乾燥した粒状物のケイ素濃度は、0.002wt%~2.0wt%の範囲にある。臨床研究からわかる1日の用量に到達する粒状物の体積を制限するために、好ましくは、ケイ素濃度は少なくとも0.01wt%、より好ましくは少なくとも0.1wt%である。最も好ましくは、ケイ素濃度は0.5%w/wより高い。後者は、ケイ素化合物を、例えば、コリン化合物等の安定剤と組み合わせることによって、達成することができる。1つの有利な実施形態では、粒状物中少なくとも0.5%w/wの高いケイ素濃度は、ケイ素化合物として、オルトケイ酸及び/又はそのオリゴマーを使用することによって達成される。
【0025】
好ましい実施形態では、生成した顆粒は、それらが形成された後、所定の含水率まで乾燥される。こうした含水率は、例えば、最大で5wt%であるが、代わりに、最大で4wt%又は最大で3wt%の水分レベルを選択することができる。
【0026】
重要な実施形態によれば、粒状物は流動化粒状物である。より具体的には、それは、(1)ケイ素化合物の液剤を用意する工程と、(2)デンプン材料を含む粒子状担体を流動床造粒機の中へ導入する工程と、(3)流動床造粒機の運転中に、前記液剤を流動床造粒機の中へ噴霧する工程とを含む方法によって得られ、バインダーとして作用する液剤により担体粒子は顆粒に凝集する。流動床造粒プロセスは、担体材料を通して液体ケイ素製剤の均一な分布を確実にする。更に、良好なサイズ分布が見出され、流動化プロセスによって比較的低い密度及び空隙率を有する粒状物がもたらされ、これは溶解(形式上希薄な懸濁液である、コロイド溶液の生成を含む)にとって有利であるとみなされる。この実施形態は、ケイ素化合物としてのオルトケイ酸及び/又はオリゴマーの使用と、ケイ素化合物のための安定化剤、より具体的には安定化剤としてのコリン化合物の存在とを組み合わせる点が、特に重要である。安定化剤を有するこの特定のケイ素化合物にとって、他の湿潤造粒法を用いて均一な顆粒サイズを有する粒状物を作り出すことは、より困難であると判明した。
【0027】
好ましい実施形態では、本発明の粒状物は、0.25~0.60g/cm3、より好ましくは0.30~0.55g/モル、例えば、0.33~0.36g/cm3又は0.40~0.53g/モルの範囲の密度を有する。この密度は、典型的には0.75g/cm3を超える密度をもたらす、押出球状化により得られる密度より、明らかに低い。
【0028】
好ましい実施態様では、乾燥させる工程は、流動床造粒機で行われ、ここで顆粒が生成する。噴霧、造粒及び乾燥の3つの異なる工程は、流動床造粒によって実施することができ、単一の造粒機ユニットにおいて、1回の実行で実施される。こうした流動床造粒ユニットは、例えば、異なるプロセス工程のために様々なアクセサリーを備えた、Glatt社製がそれ自体公知である。流動床造粒ユニットは、通常、位置及び噴霧速度に関して調整され得るスプレーノズルを含む。好ましくは、いわゆるトップノズルが使用される。好適な噴霧速度は、500~2000g/分の範囲にある。
【0029】
さらなる実施形態では、得られる顆粒は、コーティングを有して提供されてもよく、これは好ましくは流動床造粒によって適用される。コーティングが望まれる場合、こうしたコーティングは、同一の流動床造粒プロセスにおける単一ユニットにおいて適用され得る。コーティングは、香味又は芳香を変えるために、酸化に対して保護するために、視覚的な外観を変えるために又は腸溶コーティングのために行うことができる。コーティングの例は、フィルムコーティング、腸溶コーティング、遅延放出性コーティング(delayed release coating)、ホットメルトコーティングである。
【0030】
再度さらなる実施形態では、流動床造粒は、キャリアガス、好ましくは室温を超えて加熱された空気を用いて実行される。キャリアガスの好ましい温度は、少なくとも50℃で120℃以下、好ましくは70~100℃の範囲である。加熱キャリアガスは、更に材料の乾燥をもたらす。好ましい実施形態では、25~40wt%の安定化ケイ酸が、60~75wt%の改質デンプン、例えばエステル化デンプン等の担体材料上に噴霧される。いくつかのタイプの改質デンプンを組み合わせて、得られる粒状物の粒径分布を変えることができる。液体安定化ケイ酸製剤と担体材料との間の好ましい比は、1:2である。
【0031】
1つのさらなる実施形態では、粒状物は、飲料及び液体食品に投与され混合される。従って、1つの実施形態では、本発明の粒状物は、栄養素、植物系抽出物、タンパク質及び様々な生物活性分子のうちの少なくとも1つとブレンドされ、次にパッケージ化される。こうしたブレンドは、「スーパーフード」という名称下でも知られる。好ましくは、粒子の少なくとも90wt%、好ましくは少なくとも95wt%又は更に100%が最大で600μmの直径を有するような粒径分布を有する、粒状物が使用される。こうした特定の粒径分布によって、完全なブレンディングを得ることができる。大きい粒子(>600μm)が存在しないことによって、ブレンド成分が分離するリスクが最小化される。
【0032】
顧客は、ブレンド及び/又は粒状物を、水、乳製品(ミルク等の液体、及びヨーグルト等の半液体)、ジュース、プロテイン飲料又は他の飲み物と混合することによって、飲食の前に栄養組成物を調製することができる。代わりに、粒状物は、サシェ若しくはスティックパック又は別のタイプの単一用量(unidose)パッケージングに充填され得る。内容物は飲み物及び/又は半液体食品と混合され、すぐに飲食される。単一用量パッケージングによって、旅行の際、消費者は製品の服用が促進される。さらなる用途では、粒状物は、他の固形用量ガレヌス形態、例えば、錠剤、咀嚼錠、発泡錠、及び硬質ゼラチン又は野菜カプセル剤の製造で使用するための原材料として使用される。
【0033】
さらなる実施態様では、こうした剤形又はパッケージのいずれかが、例えば、甘味料;香味料;凝結防止剤等の賦形剤;マグネシウム、ホウ素、カルシウム、セレン、亜鉛のうちの少なくとも1つ等の微量元素;ビタミンC、ビタミンD、ビタミンKのうちの少なくとも1つ等のビタミン等の従来の添加剤及び栄養素をさらに含んでもよい。
【0034】
完全を期すために、上で言及した実施形態のいずれかは、本発明による態様のいずれかに関連するとみなされることが観察される。
【0035】
本発明のこれら及び他の態様は、実施例及び図を参照して更に解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1A】GFAASによって測定した、溶解媒体のケイ素濃度(元素のケイ素)を示す図である。500mgの安定化ケイ酸顆粒(ロットI-160713)を、500mlの溶解媒体を使用し、37℃、1000rpmの混合速度で、溶解装置においてインキュベートする。240分後のケイ素濃度は、1.01%(GFAAS)w/vである。
【
図1B】モリブデン青比色法(モノマーケイ酸に特有)によって測定された、溶解媒体のケイ素濃度を示す図である。500mgの安定化ケイ酸顆粒(ロットI-160713)を、500mlの溶解媒体を使用し、37℃、1000rpmの混合速度で、溶解装置においてインキュベートする。240分後のケイ素濃度は、0.95%(測色法)w/vである。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0037】
すべての実施例で、特に断りのない限りパーセントは質量パーセントを指す。
【0038】
(実施例1)
塩化コリンを乾燥塩酸で処理する。形成されたコリン溶液に四塩化ケイ素(IV)を添加する(塩化コリンに対するSiCl4の比:1~5モル当たり1モル)。得られた溶液を-10~-30℃の温度範囲内に冷却しながら、水(氷/氷水)を添加することによって加水分解する。水酸化ナトリウムを添加することによって溶液を中和し、温度を0℃未満に維持する。最終pHは、1~1.5の間である。pHは、Ag/AgCl2参照システム及び液体KCl電解質と共にMemosens pH電極を装備した、Knick社から市販のStratos、タイプMS A405 pHアナライザーを用いて測定した。活性炭による浄化に続いて、沈殿物を活性炭と一緒にろ過によって除去する。体積で2.0~4%のケイ素、質量で60~80%の塩化コリン、及び質量で15~30%の水を含有する製剤が得られるまで、真空下の蒸留によって水の濃度を低減する。蒸留中に形成される析出物を、ろ過によって除去する。
【0039】
65.67%のオクテニルコハク酸デンプンナトリウム(Emarusta Al、松谷化学工業株式会社、日本)と1%のリン酸三カルシウムの混合物を、フローコーターFLO-120(Freund Bldg、日本)流動床システムに添加する。入口空気の温度を85℃に設定することによって流動床造粒プロセスを始動し、製品が50℃の温度に到達した時に、33.33%の液体コリン安定化ケイ酸を改質デンプン上に噴霧する。噴霧に続いて、顆粒で3%未満の含水率が得られるまで、FLO-120ユニットにおいて、50℃の製品温度で、流動化顆粒の乾燥が自動的に始動する。篩分け分析によって測定した粒径分布の例を、表1に与えており、粒子の96%が595μm(30メッシュ)より小さいサイズを有することを示している。密度は、0.408~0.525g/mlの間である。乾燥した顆粒は、黒鉛炉原子吸光分析(GFAAS)によって測定した、0.75%~1.5%(w/w)の間の元素ケイ素濃度を有する。
【0040】
【0041】
乾燥した顆粒は、黒鉛炉原子吸光分析によって測定した、0.75%~1.5%(w/w)の間の元素ケイ素濃度を有する。驚くべきことに、500mlの溶解媒体中に500mgの顆粒を含有する溶解媒体の分析は、GFAAS分析又はモリブデン青比色法で分析した場合、同一のプロファイルを示す(
図1を参照)。後者は、モノマーのケイ酸のみに対して反応性である。このことは、造粒プロセスは安定化ケイ酸の重縮合をもたらさず、デンプン担体から水性環境中にそれが素早く放出されることを示している。
【0042】
40℃及び75%の相対湿度で6カ月間密閉容器においてインキュベートした時、モリブデン青比色法によって測定したケイ素濃度は、著しく変化しないので(表2参照)、顆粒は優れた安定性を示す。
【0043】
【0044】
(実施例2)
実施例1によって調製したケイ酸顆粒を、以下の処方を使用して、甘味料、塩及び香味料と混合する。
【0045】
【0046】
ブレンドは優れたフロー特性を有し、単一用量スティックパックに容易に充填することができる(スティックパック当たり4g)。満たされたスティックパックを40℃で6カ月の間インキュベートし、香味料粒状物の安定性を試験した。表3に示すように、優れた安定性が見出され、安定化ケイ酸と添加化合物の間に相互作用は起こらなかった。
【0047】
【0048】
(実施例3)
塩化コリンを乾燥塩酸で処理する。形成されたコリン溶液に四塩化ケイ素(IV)を添加する(塩化コリンに対するSiCl4の比:1~5モル当たり1モル)。得られた溶液を-10~-30℃の温度範囲内に冷却しながら、水(氷/氷水)の添加によって加水分解する。水酸化ナトリウムを添加することによって溶液を中和し、温度を0℃未満に維持する。最終pHは、1~1.5の間である。pHは、Ag/AgCl2参照システム及び液体KCl電解質と共にMemosens pH電極を装備した、Knick社から市販のStratos、タイプMS A405 pHアナライザーを用いて測定した。活性炭による浄化に続いて、沈殿物を活性炭と一緒にろ過によって除去する。体積で2.0~4%のケイ素、質量で60~80%の塩化コリン及び質量で15~30%の水を含有する製剤が得られるまで、真空下の蒸留によって水濃度を低減する。蒸留中に形成される析出物を、ろ過によって除去する。
【0049】
改質デンプン、すなわちCapsul HS(Ingredion)として市販のオクチルスクシネートデンプン(Octyl-succinate starch)及びデキストリン(Crystal Tex 626、Ingredion)、並びにそれらの組合せを、実験室規模の流動床装置タイプGPCG1.1(Glatt)における液体コリン安定化ケイ酸(ch-OSA)用の担体として使用する。処方は、表4に示す。80~100℃の高温入口空気流れにより、乾燥したデンプン及びデキストリンが流動化し、60~70℃の範囲の最大製品温度をもたらす。コリン安定化ケイ酸をトップノズルを用いて担体上に噴霧し、3.5%未満の乾燥減量が得られるまで同じ装置で乾燥された、顆粒の形成がもたらされる。処方に応じて、乾燥された顆粒の密度は330~360g/lである。篩分け分析は、粒子の90%超が600μmより小さいことを示している(表5を参照)。デキストリンの使用は、より少ない粉塵(すなわち、100μm未満の粒子)をもたらし、得られる粒状物の加工性及び流動性を改善する。
【0050】
【0051】
【0052】
(実施例4)
6kgのコリン安定化ケイ酸用の担体として使用する、8kgのCapsul HSと4kgのCrystal Tex 626との混合物を用いて、より大きいパイロット規模のGPCG15システム(Glatt)において実施例3を繰り返すが、わずか65℃の入口空気流れを使用するため、53℃の最大製品温度がもたらされる。再度、これらの条件では、パイロット規模の流動床プロセスは、粒子の90%超が600μmより小さいサイズを有する粒状物をもたらす(表6を参照)。実験A47-06では、500~2000g/モルの範囲内で、実験A47-05よりも高い噴霧速度を使用するため、顆粒はより粗くなり、非常に微細な粒子(粉塵、<100μm)は除去される。
【0053】
【0054】
実験室規模及びパイロット規模の両方に対する、すべての製剤のケイ素濃度は、0.99~1.05%(w/w)の間である。製剤の水含有量は、2~3%(w/w)の間である。
【0055】
(実施例5)
実施例4を、工業レベルで繰り返した。トップスプレーノズルを装備したGPCG300流動床システムにおいて、105.6kgのコリン安定化ケイ酸用の担体として、140.8kgのCapsul HS及び70.4kgのCrystal Tex626を使用した。65℃の入口空気温度を使用して、固形材料を53℃まで加熱し、続いてコリン安定化ケイ酸を、540~1800g/minの噴霧速度及び2バールの圧力で流動床の中へ噴霧した。乾燥のために入口空気と同じ温度を使用し、3~4%の最終粒状物の含水率をもたらした。
【0056】
得られた顆粒のかさ密度は0.356g/cm3であり、粒子の93%は600μm未満のサイズを有し、94%は少なくとも125μmのサイズを有した。粒径分布を表7に示し、これは、工業規模の実験で得られた粒径分布が、実験室規模の実験から著しく異ならないことを実証している。プロセスの総生産量は、293kgの顆粒であった。
【0057】
試料をランダムに採取して、均一性を確認した。表8にまとめられた結果は、均一な生成物の形成を実証している。これは、GFAAS及びモリブデン分析がケイ素濃度に差がないことを明らかにしたので、工業的造粒プロセスが、安定化ケイ酸の重縮合をもたらさないことを裏付けている。
【0058】
【0059】
【0060】
(実施例6)
実施例1で得られた粒状物を、以下の処方:
- 200mgのコリン安定化ケイ酸粒状物
- 90.01mgの微結晶性セルロース
- 6mgのステアリン酸カルシウム
- 3.99mgのリン酸三カルシウム
- 3mgのセラック
を使用して錠剤に圧縮した。
【0061】
alu/alu箔に充填し、40℃及び75%の相対湿度で3カ月間インキュベートした場合、GFAAS及びモリブデン分析がケイ素濃度に差がないことを明らかにし、且つ崩壊時間は経時的に同じままであったので(表9)、錠剤は安定していることが見出された。
【0062】
【0063】
(実施例7)
実施例1で得られた粒状物を、以下の処方:
- 500mgのコリン安定化ケイ酸粒状物
- 1.25g微結晶性セルロース
- 650mgのアドバントース(advantose)
- 10mgのスクラロース
- 300mgのマルトデキストリン
- 100mgのステアリン酸マグネシウム
- 30mgのショウガ-レモン香味料
- 30mgのバナナ香味料
- 45mgのアスコルビン酸
を使用して、咀嚼錠に圧縮した。
【0064】
alu/alu箔に充填し、40℃及び75%の相対湿度で3カ月間インキュベートした場合、GFAAS及びモリブデン分析がケイ素濃度に差がなく、経時的に変化しないままであることも明らかにしたので(表10)、錠剤は安定していることが見出された。
【0065】