(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】ウェアラブル乳房ポンプシステム
(51)【国際特許分類】
A61M 1/06 20060101AFI20241213BHJP
【FI】
A61M1/06
(21)【出願番号】P 2022558276
(86)(22)【出願日】2021-03-26
(86)【国際出願番号】 GB2021050764
(87)【国際公開番号】W WO2021191637
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-11-25
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519446481
【氏名又は名称】チアロ テクノロジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHIARO TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】63 - 66 Hatton Garden, London EC1N 8LE, GB
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デ ベクデリーヴル, チボルト
(72)【発明者】
【氏名】ブランチャード, オリバー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス, ジョージア
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン, ダニエル ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ロロ, アダム
(72)【発明者】
【氏名】レイド, ポール
(72)【発明者】
【氏名】オトゥール, ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ビルトクリッフェ, ジャック
(72)【発明者】
【氏名】ロス, クレア
(72)【発明者】
【氏名】ブルーエン, クラウディア
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0104396(US,A1)
【文献】国際公開第2016/007561(WO,A1)
【文献】特開2010-148885(JP,A)
【文献】国際公開第2018/229504(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0365966(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0021491(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0008758(US,A1)
【文献】カナダ国特許出願公開第03081132(CA,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0220745(US,A1)
【文献】中国実用新案第205913572(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み合わされた外部エアポンプ及び制御ユニットに空気ラインを介して接続された少なくとも1つのウェアラブル乳収集ハブを備えている乳房ポンプシステムであって、前記乳収集ハブは、それぞれ、
(a)乳房フランジと、乳首孔とで構成される乳房シールドと、
(b)前記外部エアポンプに乳が到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)取り付けられたときに前記乳房シールドと外側シェルが乳を収集するための容器を形成するように前記乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成され、前記外側シェルの前面が湾曲部分を含む、前記外側シェルと、
(d)使用時に前記可撓性ダイヤフラム上に固定されるように構成され、前記外側シェルの前面又は前方に面する部分の一部を形成し、前記空気ラインに接続された空気ポートを備える、ダイヤフラムキャップと、
を備え
、
前記ダイヤフラムキャップは、前記外側シェルから取り外し可能である、
ことを特徴とする乳房ポンプシステム。
【請求項2】
前記ダイヤフラムキャップは、前記空気ポートの位置を調整するために前記外側シェル内で回動可能であること、を特徴とする請求項1に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項3】
前記ダイヤフラムキャップは、前記キャップが前記外側シェルから片手で掴んで取り外され、及び前記外側シェル内に設置されることを可能にするように構成された一対の凹部を含むこと、を特徴とする請求項1
又は2に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項4】
前記ダイヤフラムキャップは平坦部を含み、前記乳収集ハブが前記平坦部に位置する平坦表面上に載置され得ること、を特徴とする請求項1から
3のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項5】
前記ダイヤフラムキャップは、前記空気ラインが挿通する通路を有し、前記空気ラインは、ブラの表面と一致する方向に延設されること、を特徴とする請求項1から
4のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項6】
前記ダイヤフラムキャップは、透明又は光学的に透明であって食器洗浄機対応可能な、ポリプロピレン、ポリカーボネート、又はコポリエステル材料から作製されること、を特徴とする請求項1から
5のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項7】
前記外側シェルは、透明又は光学的に透明であって、食器洗浄機対応可能である、ポリプロピレン、ポリカーボネート、又はコポリエステルを含み、又はこれらから作成されること、を特徴とする請求項1から
6のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項8】
前記乳房シールドは、透明又は光学的に透明であって、食器洗浄機対応可能である、ポリプロピレン、ポリカーボネート又はコポリエステルの乳房シールドであること、を特徴とする請求項1から
7のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項9】
前記乳房シールドは、前記乳首孔に平行な側面を有するダイヤフラム筐体を備えること、を特徴とする請求項1から
8のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項10】
前記ダイヤフラム筐体は、前記乳首孔に概して平行であるおおよそ円筒形の外側壁と、前記乳首孔に概して平行であるおおよそ円筒形の内側壁とを備えること、を特徴とする請求項
9に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項11】
前記ダイヤフラム筐体は、前記乳首孔の端部を形成する前壁を備えること、を特徴とする請求項
9又は10に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項12】
前記ダイヤフラム筐体は、環状の後壁を有すること、を特徴とする請求項
9から
11のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項13】
前記ダイヤフラムは、可撓性であって、(i)片面において前記ダイヤフラム筐体によって形成され、前記可撓性ダイヤフラムが前記乳首孔の長軸又は中心軸に平行である壁を含み、(ii)反対面において前記ダイヤフラムキャップによって形成されたエアポンプチャンバ内を動くこと、を特徴とする請求項
9から
12のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項14】
前記乳房シールドは、単一の一体成形品として前記ダイヤフラム筐体部分と一体化されていること、を特徴とする請求項
9から
13のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項15】
前記外側シェルは、透明又は光学的に透明であって、食器洗浄機対応可能である、ポリプロピレン、ポリカーボネート又はコポリエステルの外側シェルであること、を特徴とする請求項1から
14のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項16】
前記ダイヤフラムは、前記乳首孔の端部に位置すること、を特徴とする請求項1から
15のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項17】
前記ダイヤフラムは、前記乳首孔の中心軸に概して平行な実質的に円筒形の内壁及び外壁を備えるように成形された単一の可撓性膜であること、を特徴とする請求項1から
16のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項18】
前記ダイヤフラムは、前記乳首孔に概して平行なおおよそ円筒形の外側壁と、同じく前記乳首孔に概して平行なおおよそ円筒形の同心の内側壁とを有するダイヤフラム筐体と同一平面になるように成形されること、を特徴とする請求項1から
17のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項19】
前記ダイヤフラムは、前記乳首孔の中心軸に実質的に平行に延びる部分を含むこと、を特徴とする請求項1から
18のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項20】
前記ダイヤフラムは、乳房から離れる向きで、前記乳首孔の端部の上に位置する部分を含むこと、を特徴とする請求項1から
19のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項21】
前記ダイヤフラムは、前記乳首孔の中心軸に概して平行である実質的に円筒形の内壁及び外壁と、実質的に円筒形の前記外壁及び内壁を接合する環状壁と、前記乳首孔の端部の上に位置する端壁とを含むように成形された単一の可撓性膜であること、を特徴とする請求項1から
20のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項22】
前記制御ユニットは、少なくとも1つの前記ウェアラブル乳収集ハブに送達される吸引を制御するように構成され、前記制御ユニットが、負の空気圧を生成し負の空気圧を前記ウェアラブル乳収集ハブに伝達するように構成されたエアポンプサブシステムを収容すること、を特徴とする請求項1から
21のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項23】
前記エアポンプサブシステムは、それぞれがポンプユニットからの振動を吸収するように構成された2つのブロックの間の場所に保持されること、を特徴とする請求項
22に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項24】
前記制御ユニット内に空気流ブロックを更に備え、前記空気流ブロックは、ポンプユニットからの空気又は吸引を伝達し、また前記ポンプユニットからの振動を吸収するように構成される、ことを特徴とする請求項1から
23のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項25】
前記制御ユニット内のサウンドバルブは、前記制御ユニットの内部が周囲圧力のままであるように前記制御ユニット内の圧力を調整するように構成され、前記サウンドバルブは、前記制御ユニットの内部から漏れるポンプユニットからの騒音を減衰させるように構成されること、を特徴とする請求項1から
24のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項26】
前記サウンドバルブは、圧力下で変形するように構成された小さなカットを備えること、を特徴とする請求項
25に記載の乳房ポンプシステム。
【請求項27】
前記制御ユニットは、前記ウェアラブル乳収集ハブ内の圧力を周囲圧力にリセットするためのソレノイドバルブと、ソレノイドフォームキャップとを備え、前記制御ユニット内の前記ソレノイドフォームキャップは、前記ソレノイドバルブが周囲圧力まで開いたときに前記ソレノイドバルブに入る空気の速度を低減し、したがって前記ソレノイドバルブに入る空気の音を低減するように構成されること、を特徴とする請求項1から
26のいずれか1項に記載の乳房ポンプシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、ウェアラブル乳房ポンプシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
乳房ポンプシステムは、授乳中の女性の乳房から乳を抽出する機械的又は電気機械的装置である。
【0003】
目立たないデザインを含むほとんどの携帯用乳房ポンプソリューションは、ほとんどの親にとって容易に入手可能ではない。低価格のポイントだけでなく、格好良く目立たないデザインを有するウェアラブル乳房ポンプシステムのデザインが必要とされている。
【0004】
完全に統合されたウェアラブル乳房ポンプシステムについては、WO2018229504A1に記載されている。ウェアラブル乳房ポンプシステムは、ブラの内側に適するように成形された筐体を含む。筐体は、負の空気圧を生成するためにダイヤフラムを駆動するエアポンプを含む。ダイヤフラムは、乳房シールドフランジの側部から離れて配置されたダイヤフラムホルダに取り付けらている。
【0005】
母親の既存の授乳用又は標準的なブラジャーに適合するコンパクトでハンズフリーのヒト母乳収集装置が、US20080262420A1のシステムに示されている。ハンズフリー収集装置は、収集装置の内部体積に真空圧力を加えるようにも構成された真空ホースを介して外部の標準的なポンプに接続する。真空ホースは、収集装置の頂部外面の固定位置にある軸に取り付けられる。軸の位置は、ポンプが母乳を外部ポンプに吸引しないように選択される。装置が乳房に取り付けられた後、装置の頂部に位置する軸に真空ホースを接続することは不便かつ、困難であるため、乳収集装置が乳房に取り付けられる前に、真空ホースを軸に適切に接続しなければならない。
【0006】
母乳収集装置はUS20180008758A1のシステムにも示されている。収集装置は、収集装置の外面のリム上の固定位置にも位置する開口部を介して真空管に取り付けられる。開口部は、乳房に真空圧力を加えることを可能にする膨張式/収縮式の可撓性バリアを含む内部チャンバと連通する。可撓性バリアを包囲する可撓性バリア筐体は楕円錐状の形状を有し、収集装置の頂部に位置する。不都合なことに、可撓性バリアの位置は、収集装置の内部及び乳首への視線を遮る。
【0007】
Freemieカップシステムのようなウェアラブルハンズフリー乳房ポンプが市場に参入した。Freemieカップはカップの頂部に位置する可撓性バリアを含み、それによって、カップの内部及び乳首の視界を遮る。さらに、カップはまた、かなり不透明な材料から作られ、装置の内部及び乳首の明瞭な視界を有すること、並びに正しい乳首の位置合わせを達成することを困難にする。
【0008】
上記に鑑みて、吸引チューブとウェアラブル乳収集装置間の容易かつ柔軟な接続を提供するための改善された方法が必要とされている。また、乳が装置の内部に入ってくるように、正しい乳首の位置合わせを達成し、システムが適切に動作していることをするために、ウェアラブル乳収集装置の内部チャンバの遮られていない視界を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、空気ラインを介して、組み合わされた外部エアポンプ及び制御ユニットに接続された少なくとも1つのウェアラブル乳収集ハブを備える乳房ポンプシステムである。乳収集ハブはそれぞれ、乳房フランジ及び乳首孔から構成される乳房シールドと、乳が外部エアポンプに到達するのを防ぐように構成される可撓性ダイヤフラムと、乳房シールド及びが取り付けられたときに乳を収集するための容器を形成し、外側シェルの前面が湾曲部分を含むように、乳房シールドに取り外し可能に取り付け可能なと、ダイヤフラムの上に固定されるように構成され、の前面又はフロントエンドに面する部分の一部を形成し、空気ラインに接続されるポートを含むダイヤフラムキャップとを備える。
【0010】
この構成は空気ラインが乳収集ハブの外側シェルの前面に接続されることを可能にし、従来技術の装置はダイヤフラム及び空気ラインを乳収集ハブの頂部に位置決めし、これはユーザが装置を見下ろすことを不明瞭にし、これは次に、正しい乳首の位置決めを困難にする。外側シェルの前面の一部を形成するダイヤフラムキャップを有することによって、装置内へのユーザの視界は、乳首の上に着座するダイヤフラムによって不明瞭にされず、正しい乳首の位置決めを達成することがより容易になる。
【0011】
一実施形態では、ダイヤフラムキャップが空気ポートの位置、したがってポートの位置及び方向、並びにポートに接続された空気ラインを調整するために、外側シェルに対して回転させることができ、これにより、ユーザはブラ又は他の衣服の下に快適なままであるように、空気ラインの位置を容易に調整することができる。ダイヤフラムキャップはまた、外側シェルから取り外し可能であってもよく、したがって、ユーザはダイヤフラムキャップなしで、かつ空気ポートに接続された空気ラインの不都合なしに、ハブを胸部上に配置することができる。適切な乳首位置合わせが達成されると、ダイヤフラムキャップ及び接続された空気ラインは、乳収集ハブの外側シェルに容易に取り付けて戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
次に、本発明の態様を、例として、本発明を実施するウェアラブル乳房ポンプシステムの特徴をそれぞれ示す以下の図を参照して説明する。
【0013】
【
図1A】一対の乳収集ハブ、空気ライン、並びに乳収集ハブの外部にある別個の制御及びエアポンプ複合ユニットから構成される、ウェアラブル搾乳ポンプシステムを示す。
【
図1B】空気ラインを介して制御及びエアポンプユニットの組み合わせに接続された乳収集ハブを有するウェアラブル乳房ポンプシステムを示す。
【
図5】外側シェルがなく、ダイヤフラムがない乳収集ハブの斜視図を示す。
【
図9】最大負圧下でのダイヤフラムを示す、乳収集ハブの断面を示す。
【
図10】空気チューブのない取り外し可能なダイヤフラムキャップの斜視図を示す。
【
図11】空気チューブに接続された取り外し可能なダイヤフラムキャップの正面図を示す。
【
図12】剛性圧力部を含む取り外し可能なダイヤフラムキャップの斜視図を示す。
【
図13A】弛緩状態、中間点、及び最大負圧下の乳収集ハブの他の断面図を示す。
【
図13B】弛緩状態、中間点、及び最大負圧下の乳ポートを含む、乳収集ハブの他の断面図を示す。
【
図14】取り外し可能なダイヤフラムキャップがない、外側シェルの斜視図を示す。
【
図16】乳房ポンプシステムのための制御及びエアポンプユニットの上面図を示す。
【
図17】制御及びエアポンプユニットの上面図であり、ユニットの上部ケースが取り外されている。
【
図18】制御・エアポンプユニットの分解図を示す。
【
図19】ポンプユニットサブシステムの構成要素を示す。
【
図20】制御装置内部の空気流ブロックの断面を示す。
【
図21】制御装置内部の空気流ブロックの断面を示す。
【
図22】制御装置内部の空気流ブロックの断面を示す。
【
図25】ポンプサイクルを示すポンプユニットサブシステムの概略図を示す。
【
図26】ポンプサイクルを示すポンプユニットサブシステムを含む制御ユニットの断面を示す。
【
図27】ポンプユニットサブシステムを含む制御ユニットの断面を示す。
【
図28】真空レベルのさまざまな例の一覧表を示す。
【
図29】多機能マウントを含む制御ユニットの図を示す。
【
図30】アクセサリを含む制御ユニットの図を示す。
【
図31】多機能マウントを含む制御ユニットの図を示す。
【0014】
インデックス
乳収集ハブにつながる空気ライン1
乳収集ハブにつながる空気ライン2
制御及びエアポンプ複合ユニットからの空気ライン3
乳収集ハブ10
制御及びエアポンプ複合ユニット11
空気チューブ接続部品12
制御及びエアポンプユニット上のユーザインターフェース13
制御及びエアポンプユニットの空気ポート又は穴14
ダイヤフラムキャップの空気ポート又は穴15
乳収集ハブの外側シェル20
乳房シールド21
ダイヤフラムキャップ22
乳開口カバー23
シェル上の乳量目盛り24
指グリップ機構30
乳房シールドの乳首孔部31
乳房シールドのフランジ32
乳房シールド上のガイドライン33
乳首孔の乳穴41
乳逆止バルブ51
第2乳穴52
ダイヤフラムハウジング53
ダイヤフラムハウジング、環状後壁54
ダイヤフラムハウジング、円筒形外壁55
ダイヤフラムハウジング、円筒形内壁56
ダイヤフラムハウジング、前壁57
ダイヤフラム61
乳房シールドと外側シェルとの間のシール62
ダイヤフラム、環状後壁63
ダイヤフラム、円筒形外壁64
ダイヤフラム、円筒形内壁65
ダイヤフラム、前壁66
乳首孔を通る中心軸81
弛緩状態の圧力チャンバ82
最大負圧下の圧力チャンバ83
ダイヤフラムキャップ内のチャンバ対84
エンドユーザの乳房領域の
図85
剛性圧力チャンバ部91
ボールベアリング100
緩和状態の断面101
点における断面102
最大圧力の断面積103
乳注ぎ口111
ダイヤフラムキャップの平坦部120
デュアル機能ポンプ/ポーズボタン130
電源オン/オフボタン131
ポンピングのプロファイルを切り替えるためのボタン132
圧力減少ボタン133
圧力増加ボタン134
圧力レベル視覚的LED135
ポンププロファイル視覚インジケータLED136
バッテリ状態LED137
USB-C充電ソケット138
シャーシ140
大文字151
小文字152
PCB153
エアポンプユニットサブシステム154
充電式バッテリ155
ポンプユニット161
ソレノイドエアブリードバルブ162
減音モータマウント163
空気流ブロック164
ソレノイドフォームキャップ165
サウンドバルブ166
サウンドバルブキャップ167
ソレノイドバルブ入口171
ソレノイドバルブ出口172
シール部材173
モータ排気181
チューブラップアクセサリ241
バッテリアクセサリ242
乳首からチャンバ内に引き込まれた乳251
取り外し可能なウエストバンドクリップ261
チューブスプリッタ261
チューブスプリッタ内の栓又はストッパ262
Oリング290
縦方向モードにおける制御ユニット及びoリング291
横方向モードにおける制御ユニット及びoリング292
ポンピングサイクルの第1段階(ポンピング時間)P
ポンプサイクルの第2段階(ブリード時間)B
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実装形態は、母乳を抽出し収集するための乳房ポンプシステムである。システムは、
図1Aに示されるように、一対の乳収集ハブ10と、制御及びエアポンプ複合ユニット11と、空気チューブ接続構成要素12とを備える。通常の使用では、
図1Bに示されるように、空気チューブ1、2は、各乳収集ハブ10を空気チューブ接続構成要素12に接続し、空気チューブ接続構成要素12は、空気チューブ1、2を単一の空気チューブ3に接続し、これは次に、制御及びエアポンプユニット11につながる。
【0016】
乳収集ハブは、また、任意の外部制御及びエアポンプユニットに接続されてもよく、これには、任意の外部の標準的な電気又は手動制御及びエアポンプユニットが含まれる。
【0017】
用途例は、ユーザが1つ又は2つの乳収集ハブ10のいずれかを彼女らの乳房上に配置し、空気チューブ1、2及び3並びにチューブ接続構成要素12を介して、1つ又は両方の収集ハブを制御及びエアポンプ複合ユニット11に接続することを含む。
【0018】
ユーザは、制御ユニット11上に位置するユーザインターフェース13を使用して装置を制御する。乳房ポンプシステムの起動は、ユーザインターフェース13を介して、制御及びエアポンプユニット11(制御ユニットとも呼ばれる)内の空気吸引ポンプを起動する。制御及びエアポンプユニット11の空気ポート又は穴14は空気チューブ接続構成要素12内のチューブスプリッタを介して2つのチューブ1、2に分かれるチューブ3に接続し、次いで、各乳収集ハブ10内の空気ポート又は穴15を介して乳収集ハブ10に吸引力を送達する。ユニット11内のポンプが作動されると、制御ユニット11と乳収集ハブ10との間に負の空気圧が生成され、それによって乳首に負圧を加え、乳房から乳を引き出し、それを乳収集ハブ10内に集める。
【0019】
乳房ポンプシステムは、1つ(シングルポンピング)又は2つ(ダブルポンピング)の乳収集ハブ10のいずれかを使用して動作させることができる。乳房ポンプシステムは、ユーザによって選択された刺激のレベルに応じて、150~350mmHgの範囲の圧力を生成することができる。
【0020】
図2及び3は、乳収集ハブの斜視図を示す。乳収集ハブ10は、どちらも同一であり、目立たないように、ブラの内側に快適に保持されるように構成され、外側シェル20は、ブラの内面に接触するように構成された湾曲形状を有する。外側シェル20は、ハブ10の裏面を形成する乳房シールド21に嵌合又は掛止めする。乳房シールド21は、乳房フランジ32及び乳首孔31から構成され、外側シェル20と乳房シールド21との間の内部体積は乳が収集されるチャンバを定義する。乳房フランジ32は、ユーザの乳房に接触する。外側シェル20は、通常の使用又は通常の分解において乳房シールドから直接取り外し可能であり、乳が収集される内部体積の洗浄を可能にする。
【0021】
外側シェル20は、また、乳収集ハブの内部に位置するダイヤフラムを覆って密封する取り外し可能なダイヤフラムキャップ22を含む。ダイヤフラムキャップ22は、外側シェル20の前部に位置し、外側シェル20の前面に中央領域を形成する。ダイヤフラムキャップ22は、チューブを介して制御ユニット11に空気接続を提供する空気ポート又は穴15を含む。ダイヤフラムキャップ22は、外側シェル20の前部に位置しているので、透明な外側シェル20を通る乳収集ハブの内部へのユーザの視界を遮ることはなく、したがって、ユーザは収集ハブ10が乳房上に正しく位置しているかどうか、及び乳が収集ハブ10内にうまく搾乳されているかどうかを見ることができる。
【0022】
ダイヤフラムキャップ22は、通常の使用又は通常の分解において、ハブの外側シェル20から片手で容易に取り外し可能である。空気ライン1、2は、ダイヤフラムキャップ22の空気穴15に接続されており、ダイヤフラムキャップ22を外側シェル20から取り外すことは、ハブ10と制御ユニット11との間の吸引接続のロバストで、容易で、迅速な解放を提供し、同様に、ハブ10と制御ユニット11との間の吸引接続のロバストで、容易で、迅速な設置を提供する。一般に、空気ライン1、2はそれぞれのダイヤフラムキャップ22に固定されたままであるので、ユーザは各収集ハブ10内の空気ポート15に空気ラインを取り付ける潜在的に困難なプロセスを心配する必要がない。
【0023】
取り外し可能なダイヤフラムキャップ22は、外側シェル20に対して回転されて、外側シェル上の空気ポートの位置、したがって空気ライン1、2の位置及び方向を調整することができ、これにより、ユーザはブラ又は他の衣服の下に快適なままであるように、空気ライン1、2の位置を容易に調整することができる。ユーザは、ダイヤフラムキャップなしで、かつ空気ポート15に接続された空気チューブ1、2の不都合なしに、ハブ10を乳房上に配置することができる。適切な乳首位置合わせが達成されると、ダイヤフラムキャップ22及び接続されたチューブをハブ10に容易に取り付けることができる。
【0024】
図3では、乳房シールド21が乳首を受容するように成形された乳首孔31と、フランジ32とを含む。好ましくは、フランジ32及び乳首孔31を含む乳房シールド21が単一の滑らかな内面を有する単一の成形品から作製された単一の部品である。乳首孔に沿った接合部は存在しない;接合部は、ポンピング中に乳首が伸縮する際に繊細な乳首組織を悪化させ得る。
【0025】
乳房シールド21は、単一の押しアクションを使用して外側シェル上にスライドするように構成することができる。乳房シールド21及び外側シェル20は、磁石を使用して取り付けることもできる。
【0026】
好ましくは、乳房シールド21、及び外側シェル20、及びダイヤフラムキャップ22は全て実質的に剛性であり、例えば、乳首及びハブ10の内部の遮られていない視界を提供するために、光学的に透明又は実質的に透明である。乳房シールド21、ダイヤフラムキャップ22、及び外側シェル20は例えば、ポリプロピレン、又はポリカーボネート、又はTritan(登録商標)のようなコポリエステルなどの透明で剛性な食器洗浄機対応可能な材料で実質的に作製されてもよく、又はユーザーが乳収集ハブ10の内部を明瞭に見ることを可能にするのに十分な材料のセクションを含んでもよい。食器洗浄機対応可能であることは、これらの構成要素が全て、通常の食器洗浄サイクルで容易に洗浄されることを可能にするので、重要である。これは、また、ウェアラブル乳房ポンプシステムの異なる構成要素が容易に洗浄及び/又は滅菌されることを可能にする。この剛性及び透明性は、乳収集ハブ10全体を乳房上に配置するときに正しい乳首の位置合わせを達成するのに役立ち、並びにユーザがポンピング中に位置合わせが維持されているかどうかを容易にチェックすることを可能にする。非常に可撓性なシリコーン製の乳収集ハブは、乳房上に正しく位置するのがより困難であり得る。また、乳首孔は、ハブ10の実質的に透明な壁を通してユーザにはっきりと見え、さらに、乳首孔31の乳首と側壁との間の間隔が、ポンピング中に正しく維持されることを確実にする。
【0027】
ポンピングセッション中、ユーザは、また、乳収集ハブ10の内部を見ることができ、乳がハブ10の内部で絞り出されることを確認し、ハブの内部に収集された乳のレベルの指標を得ることができる。外側シェル20上に位置する目盛り24は、ハブ10内の乳の体積を示す。
【0028】
乳房シールド21は、また、乳首の位置合わせを助けるために、乳房シールドの側面に平行に走るガイドライン33を含んでもよく、これらのガイドライン33は使用時に概して水平に位置決めされ、乳房上に位置決めされたときに乳房シールド21を見下ろすときにユーザによって容易に見られるように設計され、ラインは乳首が乳首孔(例えば、
図8に示される中心軸81)を通る中心線に概して沿って位置決めされるように、ユーザが乳房シールド21を正しく位置決めすることを可能にする。
【0029】
外側シェルは、また、ポンピング及び一般的な取り扱い中に乳注ぎ口を覆うための取り外し可能な部分23を使用して閉じることができる、乳注ぎ口を含む。
【0030】
乳房シールド21及び/又は外側シェル20は実質的に剛性のポリプロピレン材料、又はポリカーボネート若しくはコポリエステル材料、例えば、光学的に透明であり、食器洗浄機対応可能であるTritan材料から作製されてもよい。材料は特に、コストと許容可能で達成可能な透明性とのバランスとして選択されてもよい。
【0031】
図4に乳収集ハブの背面図を示す。示されるように、乳首孔31は乳穴41を含み、乳穴を通って、搾乳された乳が、乳収集ハブ上に流れる。ガイドライン33は乳首孔31の中心軸の上方に位置し、その中心軸と位置合わせされておらず、これはガイドライン33及び乳首を上方から見たときに生じるわずかな視差を補う。
【0032】
図5は一体型の剛性乳房シールド21の斜視図を示しているが、外側シェルはなく、ダイヤフラムもない。乳房シールド21は環状ダイヤフラム53を含み、ダイヤフラム筐体53は、乳首孔31に概して平行なおおよそ円筒形の外壁55と、乳首孔31の外側壁を形成する概して同心の円筒形の内側壁56とを有する。ダイヤフラム筐体53は乳首孔の端部を形成する前壁57を有し、同心の内壁56と外壁55とを接合する環状の後壁54も有する。
【0033】
図8は、これらの特徴を示す断面を提供する。可撓性膜61(
図6~9及び
図13A及び13Bを参照)は弛緩状態で(すなわち、負の空気圧が加えられないときに)環状ダイヤフラム筐体53のこれらの壁と同一平面上に位置し、したがって、同様の形状を有し、筐体円筒形外壁55と同一平面上に位置する概して円筒形の外膜壁64と、筐体円筒形内壁56と同一平面上に位置する同心の内膜壁65と、乳首孔の端部を形成する筐体前壁57の端部上に位置する前壁66と、ダイヤフラム筐体後壁54と同一平面上に位置する環状後壁63とを有する。
【0034】
ダイヤフラムキャップ22は可撓性ダイヤフラム又は膜61の上に位置し、したがって、負圧チャンバは、ダイヤフラムキャップ22と可撓性ダイヤフラム61の片側との間に形成される。したがって、ダイヤフラム61はダイヤフラム筐体53により片側に形成され、ダイヤフラムキャップ22によって反対側に形成されたエアポンプチャンバ内で動き、可撓性ダイヤフラム61は、中心軸81の方向に沿って前方に引かれ、吸引力が加えられると、この負圧チャンバを通って動く。可撓性ダイヤフラム61が前方に引っ張られると、可撓性ダイヤフラム61の反対側、すなわち可撓性ダイヤフラム61とダイヤフラム筐体53との間の側面に低空気圧領域が形成される。これにより、乳首孔31内の乳穴41は乳首孔31の穴とダイヤフラム筐体53の穴との間の空気圧等価性を確保するので、乳首孔31内の空気圧が低下し、この圧力低下により、乳首が前方に引き出され、乳首から乳が搾り出される。乳は乳首孔31の乳穴41を通過し、次いで、ダイヤフラム筐体53上に位置する第2の乳穴又は開口部52を通過し、次いで、第2の乳穴又は開口部52上に取り付けられた逆止バルブ51を介して、収集ハブ内を流れる。逆止バルブは、乳が乳容器内に一方向に通過することを可能にする。ダイヤフラム53、したがってダイヤフラム61は乳房シールド21から離れるように、乳首孔31の端部に向かって配置されることに注意する。ダイヤフラム61は、実際には乳首孔31の端部にわたって延びる。この構造は乳首孔31の内側に乳首を位置づけるときに、乳首孔31を通してより明瞭な視界をユーザに与えるという利点を有する。ダイヤフラム筐体53が乳房シールド21により近い場合、その視界はブロックされるかもしれない。しかしながら、欠点は、乳収集ハブ10が乳首孔の方向にコンパクトではなく、ブラの内側部分の内側に適合するように成形されることである。
【0035】
好ましくは、逆止バルブが容易な洗浄のために取り外し可能である。
【0036】
外側シェル20が乳房シールド21に取り付けられると、収集ハブは、逆止バルブを通過した後に乳が収集され、約5液量オンス(148ml)を収集する能力を有する容器を形成する。
【0037】
ハブはまた、例えば、負圧サイクル中でさえも大気圧が容器の内部に維持されるように、外側シェルの頂部に位置する通気穴を含む。
【0038】
図6は、乳収集ハブ10の分解図を示す。この例では、ウェアラブル乳収集ハブ10が以下のユーザが取り外し可能な部分、すなわち、乳房シールド21と、外側シェル20と、ダイヤフラム61と、及びダイヤフラムキャップ22とを備える。ダイヤフラムキャップ22は、可撓性ダイヤフラム61に気密シールで嵌合する。乳房シールド21と外側シェル20との間の気密シールは、取り外し可能なシール部材62によって提供される。
【0039】
可撓性ダイヤフラム61は、ハブ10から完全に取り外し可能であってもよく、又は外側シェル20の一体部分を形成してもよい。それが取り外し可能であるとき、それは、外側シェル20に押し嵌められ、気密及び液密シールを形成する。それが外側シェルの一体部分であるとき、可撓性ダイヤフラム61は、典型的にはその単一の外側円形縁部で、外側シェル20内の単一の円形縁部にレーザ溶接される。
【0040】
上記のように、乳房シールド21はダイヤフラム筐体部分53を含み、その中で、可撓性ダイヤフラム61は組み立てられたときに、内外に動くことができる。ダイヤフラム筐体収容部53は乳首孔31に負圧を伝達する空気穴を有しており、これは乳首孔31の乳穴41であってもよいし、他の穴であってもよい(不図示)。ダイヤフラム61は制御ユニット内に位置する外部エアポンプユニットサブシステムによって負の空気圧がそれに加えられたときに撓み、乳房及び/又は乳首を乳房シールドに対して引っ張り、乳首に吸引力を加えて乳を絞り出すために負の空気圧を伝達する。
【0041】
図7は、ダイヤフラム61の側面図及び斜視図である。ダイヤフラム61は、制御ユニット11の内部に収容されたポンプユニットに乳が到達することを防ぐように構成されている。
【0042】
ダイヤフラムの全体寸法は直径約77.3mm、高さ(すなわち、乳首孔の長軸81に沿った深さ)24mmである。最大吸込時のダイヤフラムの排気量は約17550mm3である。典型的な変形例は、これらの寸法の±25%である寸法を有することができる。
【0043】
ダイヤフラム61の形状は例えば、Elvieポンプに見られるような、実質的に平坦又は隆起した凸状の膜ではない。代わりに、それは、乳首孔31に概して平行なおおよそ円筒形の外壁64と、これもまた乳首孔31に概して平行なおおよそ円筒形の内壁65とを有する。ダイヤフラム61は内壁65を覆い、乳首孔31の端部の上に位置する前壁66を有する。それはまた、外壁64と内壁65とを接合する環状後壁63を有する。
【0044】
図8は乳収集ハブの内部に弛緩状態で挿入された乳房85の断面図であり、乳首孔81、乳ポート41、及び圧力チャンバ82の軸に対するダイヤフラム61を示す。可撓性ダイヤフラム61は、乳首孔81の中心軸と実質的に平行に延びる外側壁64及び内側壁65と、乳首孔81の中心軸に実質的に垂直に延びる一部とを含む。図示のように、ダイヤフラム61は、中心軸81に垂直な内側環状壁63及び端部キャップ壁66を含む。可撓性ダイヤフラム61の大部分は乳ポート41の上にあり、乳ポート41の右側(すなわち、乳房から離れている)にもある。したがって、乳収集ハブ10は、乳首孔81の軸の方向にコンパクトであるように設計されていない。さらに、乳首孔の内部では、乳首及び乳房の右側の体積又は空間全体が負圧にさらされ、したがって、負圧ゾーンは皮膚/空気境界で始まり、したがって、可撓性ダイヤフラム61は乳房に隣接する負圧ゾーンの完全に右側(すなわち、乳房から離れている)にある。さらに、これは、乳収集ハブ10が乳首孔81の軸の方向に圧縮されないことにつながる。しかし、乳首が乳首孔31内に正しく位置決めされ得るように、乳房シールド21の乳首及び20の透明な材料を通してユーザに明瞭な視界を与えるためには、その妥協が必要である。正しい位置決めは快適さ及び有効な乳の絞り出しにとって非常に重要である。
【0045】
図9は乳収集ハブの内部に挿入された乳房85の断面図であり、最大負圧下でのダイヤフラム61を示す。負の空気圧段階の間、可撓性ダイヤフラム61は曲がり、右に向かって動き、後壁63でさえ、乳ポート41を越えて動く。ダイヤフラム61の中央部66は常に、乳首孔31の端部の実質的に右側に位置する(すなわち、それを越えて延びる)。吸引中、中央部66はまた、ダイヤフラムキャップ22内の一対のチャンバ84内に前方に動き、ダイヤフラム61のこの追加の動きは、乳首孔内で達成される吸引力に大幅に寄与し、したがって、乳ポンピング効率に大幅に寄与する。
【0046】
ダイヤフラム61及び関連するダイヤフラムキャップ22はまた、収集ハブ10を乳房上に配置するときに乳首の母親の視界を遮らないように、ハブ10の前部に位置する。
【0047】
図10は、取り外し可能なダイヤフラムキャップ22の斜視図を示す。ダイヤフラムキャップ22は一対の中空又は凹状の指グリップ機構30を含み、2本の指のみを使用して容易に取り扱うことができる。ダイヤフラムキャップ22は空気ポート15の位置、したがって空気ポート15に接続される空気チューブ1、2(不図示)の位置を調整するように、容易に回転される。
【0048】
図11は、空気チューブ1に接続された取り外し可能なダイヤフラムキャップ22の正面図を示す。空気チューブ1はダイヤフラムキャップ22の中心に位置する通路を通過することができ、使用時に容易に引き出されないように、またチューブ1の方向がインナーブラの表面と一致するように、空気チューブ1に追加の保護を提供する。ダイヤフラムキャップ22はまた、掛止めシステムの手段によって外側シェル20に取り付けられるように構成されてもよい。ダイヤフラムキャップ22はダイヤフラムキャップ内のボールベアリング100などのスプリングプランジャが外側シェル20内の小さな窪み内に位置するときに、外側シェル内に掛止めすることができる。可聴及び/又は触覚フィードバックは、取り外し可能なダイヤフラムキャップ22及び空気チューブ1が適切に組み立てられていることを確認することができる。
【0049】
図12は、追加の剛性部分91を含む取り外し可能なダイヤフラムキャップ22の側面図を示す。追加部品91はダイヤフラムキャップ22から取り外し可能であり、また、分離して示されている。代替として、追加部品91がダイヤフラムキャップ22の一体部品であってもよい。追加の部分91は、ポンプチャンバの体積を低減し、したがって、ポンピング効率の改善につながる。
【0050】
図13Aは、圧力チャンバ内に位置する追加の剛性部分91を含む、乳収集ハブ10内に挿入された乳房85の断面を示す。
図13Bは、乳収集ハブの同様の断面を示すが、乳首はない。乳首の大きさはおおよそのものであり、乳首の大きさや吸引時の乳首の伸び方にはかなりのばらつきがあることに注意する。また、これらの装置断面は一例に過ぎず、市販の装置は異なる可能性があることに注意する。ダイヤフラム61は乳首孔31の端部の上に位置し、先に与えられた理由のために、すなわち、透明な乳首孔31内の乳首の明瞭な視界を提供するために、軸81の方向に乳ポート41を越えて延びる。横断面は、弛緩状態101から中間点102及び最終的最大吸引力103下へのダイヤフラム61の動きを示す。ダイヤフラム61は、乳首孔81、乳ポート41、及び圧力チャンバの軸に対して弛緩状態で示されている。剛性圧力チャンバ部91は例えば、ダイヤフラムキャップ22内の一対のチャンバ84を閉塞することにより、負圧下でのダイヤフラム61の動きを制限することにより、圧力チャンバ内の空気の体積を低減する。ダイヤフラム61の中央部66は常に、乳首孔31の端部の実質的に右側に位置する(すなわち、それを越えて延びる)。吸引力が加えられると、中間点
図102に示されるように、部材61は、負圧チャンバを通ってウェアラブルハブの中心軸81の方向に沿って前方に動く。ダイヤフラム61は、最大負圧下で完全に変位すると、剛性圧力チャンバ部91の後面と面一となる。
【0051】
この構成では、圧力チャンバ内の空気の体積を最小にすることによって、シングル及びダブルポンピング並びにより大きいピーク負圧に対して、より速い応答時間及びより速いサイクル時間が達成される。一実施形態ではシングルポンピングを使用して、最小圧力は75サイクル/分のサイクル時間で50mmHgであり、最大圧力は30サイクル/分のサイクル時間で350mmHgである。ダブルポンピングの使用では、サイクル時間75サイクル/minで最小圧力30mmHg、サイクル時間30サイクル/minで最大圧力280mmHgとなる。
【0052】
図14は、乳注ぎ口111を含む外側シェル20の斜視図を示す。
【0053】
図15は、乳収集ハブの側面図を示す。乳首孔の中心軸に沿った乳収集ハブ10の全幅寸法は約5.7cmであり、軸方向矢印の方向に特に薄く又はコンパクトであるように設計されておらず、Playtex Embrace(登録商標)などの以前の乳房収集ハブと同様であるか又はそれよりも大きい幅寸法を有する。乳収集ハブ10はダイヤフラムキャップ22上に位置する平坦部120を含み、その結果、乳収集ハブ10全体が、乳房シールド21を最も上側にして平坦な表面上に載ることができる。
【0054】
代替的に、乳収集ハブ10はまた、乳収集ハブ10全体が乳開口部111を最も上側にして平らな表面上に置くことができるように、外側シェル20の基部上に平らな部分を含んでもよい。
【0055】
制御ユニット
制御ユニット11は、乳房ポンプシステムのための負の空気圧を生成するように構成される。制御ユニット11は目立たない形状を有し、手のひらに快適に適合し、片手で容易に把持されるように成形される。
【0056】
制御ユニット11は、ポケット(又はブラ)内に適合するように成形される。好ましくは、制御ユニットが長さが120mm未満、幅が70mm未満、高さが45mm未満である。好ましくは、制御ユニットは0.2kg未満である。
【0057】
制御ユニット11上に提供されるユーザインターフェース13は、ボタン、触覚フィードバック、スライダ、任意の形態のディスプレイ、ライト、又は乳房ポンプシステムの使用を制御及び指示するために必要な任意の他の構成要素を含み得る。ユーザインターフェースは直感的であり、使用が容易であるように構成される。
【0058】
ユーザインターフェース13の特定の例が、制御ユニット11の上面図を示す
図16に提供される。電源オン/オフボタン131は、乳房ポンプシステムの電源をオン又はオフにする。1つのボタン132は、刺激モード又は搾乳モードの間などで、ポンピングプロファイルを切り替える。ボタン133及び134は、ポンプによって生成される圧力、したがって、ユーザの乳房に加えられる真空圧力を調整する。デュアル機能ポンプ/一時停止ボタン130もまた、装置をオフにすることなくポンピングプロセスを中断するために、ユーザに提供される。
【0059】
視覚インジケータは、ポンプによって生成される圧力が増加することにつれて、より多くのLEDが点灯されて、外観を変更させる一連のLED135を含む。他の視覚的インジケータは、ポンピングプロファイルを変更するときに外観を変更させるLED136を含む。例えば、1つの色は刺激を示し、他の色は搾乳を示す。他の例として、LEDは、刺激を示すためにオフにされ、搾乳を示すためにオンにされる。他の視覚インジケータは、バッテリ状態を示すLED137を含む。例えば、赤色はバッテリ残量が少ないことを示し、橙色はバッテリが充電中であることを示し、緑色はバッテリが完全に充電されたことを示す。
【0060】
バッテリは、USB経由で充電可能な充電式バッテリである。したがって、制御ユニットは、制御ユニット内に収容された電力充電回路に電力を伝達するためのUSB充電ソケット138を含む。
【0061】
ユーザインターフェースを介して提供される情報は、触覚フィードバックによって補完されてもよく、又は代替的に触覚フィードバックのみを介して伝達されてもよい。ユーザインターフェースはまた、タッチスクリーンの形態をとってもよい。
【0062】
図17に、上部ケースを取り外した状態の制御ユニットを示す。LEDを含む視覚インジケータ135、136及び137は、シャーシ140上に取り付けられているか、又は取り付けられる。
【0063】
図18は、いくつかの主要な内部要素を有する制御ユニット11の分解図を示す。制御ユニットの外面は上部ケース151及び下部ケース152で構成され、これらは、組み立てられると、制御ユニット11の内部構成要素を収容し、保持し、保護するように適合される。
【0064】
制御ユニット11は、乳収集ハブ内に負圧を生成するためのエアポンプユニットサブシステム154、並びにバッテリ155及びPCB153上の制御電子機器を収容する。シャーシ140は、エアポンプユニット154と、バッテリ155と、及びPCB153などの主要構成要素を所定の位置に保持する。シャーシはまた、ユーザインターフェースとPCBスイッチとの間にアクチュエータを含む。
【0065】
乳房ポンプシステムは、通常の使用において静かな動作をするように構成されている。特に、制御ユニットはポンプユニットサブシステム154からのモータ振動を低減し、音を減衰させるように構成されている。
【0066】
ポンプユニットサブシステム154の構成要素を
図19に示す。モータから駆動されるポンプを含むポンプユニット161は、負の空気圧を生成するように構成される。ポンプユニット161は、モータが停止したときにシステムを周囲圧力にリセットするように構成されたソレノイドバルブ162などのブリードバルブに接続される。
【0067】
モータ振動の低減と音の減衰
乳房ポンプシステムは、騒音の音量及び鋭さに関して、利用可能な解決策と比較してより目立たないように設計される。これは、ポンプユニット161によって生成される音を低減すること、制御ユニット11を防音すること、ポンプユニット161の動力を低減すること、各ポンピングサイクル後に周囲空気圧に急速に戻る間の気流速度を減速することによってブリード音を低減すること、及びポンプユニットサブシステム154内のポンプモータの振動を吸収することのうちの1つ以上によって可能になる。
【0068】
モータ振動は、ポンプユニット161を2つのシリコーン部品、すなわち減音モータマウント163と空気流ブロック164との間の適所に保持することによって低減される。減音モータマウント163はポンプモータの背面を保持し、ポンプモータの振動の一部を吸収する。空気流ブロック164はポンプユニット161からチューブコネクタ14に空気流を送るための空気ポート又は穴を含み、また、ポンプユニットの振動の一部を吸収する。2つのシリコーン部品を使用することによって、硬質プラスチックケース151、152に伝達される振動は大幅に低減され、したがって、このユニットは他のポンピングユニットよりも大幅に静かであり、これは慎重さが求められるときの、及び乳児への気障りを低減するための、主要な利点である。
【0069】
減音モータマウント163及び空気流ブロック164の両方は、圧縮成形又はISR成形シリコーンのいずれかから作製された一体品である。
【0070】
図20~
図22は、空気流ブロックの内部の空気経路を示す空気流ブロックの断面を提供する。空気流ブロック164は、次のような多機能ブロックである。
・チューブコネクタ14又は入口からポンプユニット161への空気流をルーティング又は方向付ける(
図20参照)。
・モータ排気181からの空気を、一端に出口経路を有する単純な直線状中空チューブを通して大気に導く(
図21参照)。
・ソレノイドバルブインレット171とアウトレット172を取り付けることを提供する(
図20、22参照)。
・モータの振動に対する隔離バリアを提供する。
【0071】
したがって、空気流ブロック164は、音を減衰させることと、モータ振動を低減させることとの両方を行うように構成される。
【0072】
限定されないが、以下を含むポンプユニットサブシステムによって生成される音をさらに低減するために、いくつかの構成要素が使用されてもよい。
・ブリードフロー及びブリード音を低減するためのソレノイドフォームキャップ165。
・ケース152の下部には、サウンドバルブ166(
図23にも示す)が位置している。サウンドバルブ166は、制御ユニット11から高レベルの音が漏れることなく、制御ユニット11の内圧を周囲圧力に維持することを可能にする。サウンドバルブキャップ167はまた、サウンドバルブ166を外部環境から保護するために使用される。
・さらに音を減衰させるように制御ユニット11をシールする。例えば、ケースの上部151と下部152との間にシール部材173(
図23参照)を設け、制御ユニット11の周囲に配置することで、制御ユニット11から空気を逃がさず、ポンプ部161の音が制御ユニット11の外部に出ることを低減することができる。任意に、空気流ブロック164はまた、シール部材173の一部と一体化されてもよい。
・マフラー又は消音器を使用して、空気入口及び/又は排気から放出される空気伝播音を低減することもできる。1つのサイレンサをソレノイド162に接続し、他のサイレンサをポンプモータに接続することができる。
【0073】
図19及び
図23に、ケースの下部152に位置するサウンドバルブ166を示す。サウンドバルブ166は、圧力下で変形するように構成されたシリコーン部品である。したがって、空気は制御ユニット11の内外を通過することができ、一方で、モータ及びポンプ騒音が制御ユニット11の外に出ることを大幅に低減させる。また、サウンドバルブ166は制御ユニット11の内部が周囲圧力のままであり、ポンプユニット161が適切な状態で作動していることを確実にする。
【0074】
サウンドバルブは、小さな断面カットを含んでいてもよい。
【0075】
【0076】
システムが起動されると、ポンピングサイクルが始まり、空気圧ポンプがオンになり、ポンピングサイクルの第1の段階中に負の空気圧を生成し、これはポンピング時間(P)と呼ばれる。乳収集ハブ10に負の空気圧が加えられると、可撓性ダイヤフラム61が撓み、負の空気圧が乳首孔31の内部に運ばれ、乳房及び/又は乳首を引っ張り、したがって乳首から乳251を引き出す。ポンピングサイクル(P)のこの第1の段階の間、空気圧ポンプ161は目標の負の空気圧を提供するために、所定の時間オンであるように構成される。この第1の段階の間、ソレノイドバルブ162は、オフにされるように構成される。
【0077】
目標負圧に達した後、空気圧ポンプ161はオフになり、空気はブリード時間(B)と呼ばれるポンピングサイクルの第2の段階中に、ソレノイドバルブ162を介してシステム内に抽気される。したがって、ブリード時間の終わりに、システムは周囲圧力にリセットされる。
【0078】
ポンピングサイクルのこの第2の段階の間、ソレノイドバルブ162は乳収集ハブ10内の圧力を周囲にリセットするために開き、これは、ソレノイドバルブ162内への空気の突入を引き起こし、鋭い高周波音などの音を生成する。上記のように、
図27に示すように、ソレノイドフォームキャップ165を使用することにより、ソレノイドバルブ162に入る空気の突入が低減され、したがって、ソレノイドバルブ162によって生成される全体的な音が低減される。ソレノイドフォームキャップ165はソレノイドバルブ162に入るときの空気速度を低減し、制御するように構成された1つ以上の小さな開口部又は穴を含む。ソレノイドフォームキャップ165は、プラスチック製の一体品であってもよい。
【0079】
ポンピングサイクルは、ポンピング時間及びブリード時間を制御することによって、刺激モード及び搾乳モードなどの異なるモードに従うようにプログラムされ得る。ポンピングサイクル及び/又はモードはまた、異なる真空レベルに達するようにプログラムされてもよい。
【0080】
刺激モードは乳フローを促進するように構成され、搾乳モードはポンピング効率を最大にするように構成される。各モードは10個の異なる真空レベルのような多数の異なる真空レベルを含み、これらは、制御ユニット上のユーザインターフェースを介して選択することができる。
【0081】
図28は、刺激及び搾乳モード、並びにシングル及びダブルポンピングのための10の異なる真空レベルの例を列挙する。これは一例であり、市販の装置は異なっていてもよい。ポンプモータに供給される電力を調整することはまた、システムによって生成される音を低減する。
【0082】
したがって、特定のモードのための所望の真空レベル及び音は、ポンピングサイクルの両方の段階の時間及びポンプモータに供給される電力を制御することによって達成され得る。
【0083】
制御ユニットの周辺部は、完全なシール173を有し(
図23参照)、ユニットから出る空気伝播音を劇的に低減する。このシールは、ユーザにとって大幅に静かな製品を作り出す。
【0084】
全体として、動作中、騒音レベルは50dB未満、好ましくは45dB未満である。
【0085】
ユーザ体験を改善するために、制御ユニット11に取り付けられるいくつかの取り外し可能なアクセサリを使用することができる。これらは、例えば以下のものを含む:
・ユーザが充電の間にポンプで送れる時間を長くするための取り外し可能な補助バッテリパック。
・制御ユニットの背面にクリップで留められるチューブラップ装置、これで巻くことによりユーザーはチューブをきれいに保管することができる。これにより、ユーザは、使用時にチューブの長さをカスタマイズすることもできる。
・ベルトクリップ、これでユーザは衣服に制御ユニットを取り付け、胴回りなどに着用することができる。
・制御ユニットにクリップで留められ、ユーザが首の周りに吊るすことによって制御ユニットを装着することを可能にするランヤード。
【0086】
アクセサリの取り付け方法は、複数の位置で制御ユニット上に延びるOリング型ループを含むことができ、制御ユニットを縦向き又は横向きのいずれかに取り付けることを可能にする。
【0087】
制御ユニットのアクセサリ
制御ユニットは、また、容易に取り外し可能な多くのアクセサリを含むことができる。
【0088】
図29は、Oリング290などの多機能マウントを含む制御ユニット11の図を示す。多機能マウントは、制御ユニット11が縦向き291又は横向きモード292などの異なるモードでユーザの指によって容易に保持されることを可能にする。
【0089】
図30は、制御ユニット11の底部ケースの下に位置するチューブラップアクセサリ241を含む制御ユニット11と、バッテリパックなどの制御ユニット11の底部ケースの下に位置するバッテリアクセサリ242を含む制御ユニットの図を示す。
【0090】
図31は、制御ユニット11の周囲に延びるoリング290マウントを含む制御ユニット11の図を示す。マウントは取り外し可能なウエストバンドクリップ261を含み、制御ユニットを、例えば、ベルト又はズボンにクリップ留めすることができる。
【0091】
チューブ接続
図32は、チューブスプリッタ261を含むチューブ接続部12を示す。チューブスプリッタ12は、実際には組み合わせられた制御及びエアポンプユニット11から来る空気ライン3を、2つの乳収集ハブ10に取り付けられる2つの別個の空気ライン1、2に分割する。チューブスプリッタ12は、他端で各乳収集ハブ10の空気ポート14に接続された空気ライン1、2の一端に取り付けられる。チューブスプリッタは、その他端が制御及びエアポンプ複合ユニット11に接続されている空気ライン3の一端に取り付けられている。チューブスプリッタ12は、空気ライン3から左側の空気ライン1又は右側の空気ライン2のいずれかに通じてそれぞれ左側のハブ又は右側のハブのみを作動させる空気経路を作り出すことによって、シングルポンピング又はダブルポンピングのための乳房ポンプシステムを構成するために回転可能な栓又はストッパ262を含むか、又は空気ライン3から左側の空気ライン1及び右側の空気ライン2の両方に通じてダブルポンピングのための空気経路を作り出すことができる。
【0092】
接続された装置で実行されているアプリケーション
ポンプシステム関連データは、システムによって、接続されたスマートフォン又は他のコンピュータ装置に送信され得る。データは、データ分析サブシステムによってさらに分析されてもよい。データはまた、コンピューティング装置上で実行されるアプリケーション上に表示されてもよい。
【0093】
アプリケーションは、以下の特徴のうちの1つ以上を提供することができる。
・再生/一時停止、モード変更、輝度設定変更など、装置のディスクリート/リモート制御。
・バッテリ寿命表示。
・セッションの時間と日付の追跡。
・乳量の追跡。
・他の乳房ポンプシステムなどの他の装置との一体化。
【0094】
付録1
乳房ポンプシステムの主要な特徴は、現在、以下のカテゴリーに一般化されている。
A.ユーザ体験:乳首の視認性
B.コストエンジニアリング:単純性
C.ユーザ体験:低騒音
D.ユーザ体験:製品の取り扱い
【0095】
任意の特徴は、任意の1つ以上の他の特徴と組み合わせることができることに注意する。しかしながら、本発明は、添付の特許請求の範囲において定義される。さらに、上記の実装例は、各々が外部エアポンプに接続された1つ又は2つのインブラウェアラブル乳収集ハブを有する乳房ポンプシステムであるが、Elvieポンプ(国際公開第2018/229504号を参照)がエアポンプと、充電式バッテリと、制御電子機器とを、ユーザウェアラブル乳収集容器とを含むインブラウェアラブルユニットへと一体化するのとほぼ同じ方法で、エアポンプ機構と、充電式バッテリと、制御電子機器とを各乳収集ハブの内部に一体化することが可能であることに注意する。以下の特徴は特に明記しない限り、外部エアポンプを必要としないが、外部又は内部エアポンプを利用することができる乳房ポンプシステムをカバーするように拡張的に解釈されるべきである。同様に、上記実装例は閉ループエアポンプを有する乳房ポンプシステムである(すなわち、ポンプは可撓性膜を介して乳汚染の可能性から保護される)一方で、以下の特徴は特に明記しない限り、閉ループエアポンプを必要とせず、閉ループ及び開ループの両方である乳房ポンプシステムをカバーするように拡張的に解釈されるべきである。
【0096】
A.ユーザエクスペリエンスの革新:乳首の視認性
特徴1:乳首の視認性
本発明の一実施形態は、乳首の位置合わせを容易にするために乳首の明瞭で遮られていない視界を提供する乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブを想定している。これにより、ポンピング中に正しい位置合わせが維持されることが確実にされる。乳房シールド及び外側シェルは両方とも実質的に透明であり、組み立てられたシステムが乳房上に配置されたときに、乳首の明瞭で遮られない視界を提供する。これは、さらに、ユーザが乳房ポンプシステムが乳房に配置されているとき、及びポンピングしている間、適切な乳首吸引を確認することを可能にする。
【0097】
一般化できるのは、乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブであって、
(a)乳房フランジと乳首孔から構成される乳房シールドと、
(b)乳が外部エアポンプサブシステムに到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)乳房シールド及び外側シェルが乳を収集するための容器を形成するように、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成される外側シェルとを有し、
乳房シールド及び外側シェルは実質的に透明であり、収集ハブを乳房上に配置する母親に、乳首の明瞭で遮られていない視界を提供して、乳首の正しい位置合わせを容易にする。
【0098】
特徴2:乳首及び可撓性ダイヤフラムの視認性
乳首の明瞭で遮られない視界に加えて、システムはまた、ハブ内部のダイヤフラムの明瞭で遮られない視界を提供する。ユーザはポンピング中にダイヤフラムの任意の動きを見ることができ、システムが正しく動作していることを確認することができる。ダイヤフラムは、乳首への視線を遮らないように配置され、したがって、乳首及び可撓性ダイヤフラムの両方の視界を提供する。
【0099】
一般化できるのは、乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブであって、
(a)乳房フランジと乳首孔から構成される乳房シールドと、
(b)乳が外部エアポンプサブシステムに到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)乳房シールド及び外側シェルが乳を収集するための容器を形成するように、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成される外側シェルとを有し、
乳房シールド及び外側シェルは実質的に透明であり、同時に、(i)乳首の正しい位置合わせを容易にするための乳首の明瞭で遮られていない視界、及び(ii)乳房ポンプシステムが正しく動作していることを確認するためのダイヤフラムの視界を収集ハブを乳房上に配置する母親に提供する。
【0100】
特徴3:乳首及び乳首孔のかなりの部分の視認性
システムはまた、システムが乳房上に配置されているとき、及びポンピング中に、容易な乳首位置合わせのために、乳首孔の遮られていない視界を提供することができる。これは、乳首と乳首孔の側壁との間の間隔がポンピング中に正しく位置決めされ、維持されることをさらに確認する。
【0101】
一般化できるのは、乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブであって、
(a)乳房フランジと乳首孔から構成される乳房シールドと、
(b)乳が外部エアポンプサブシステムに到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)乳房シールド及び外側シェルが乳を収集するための容器を形成するように、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成される外側シェルとを有し、
乳房シールド及び外側シェルは、実質的に透明であり、収集ハブを乳房上に配置する母親に、(i)乳首の正しい位置合わせを容易にするための乳首の明瞭で遮られていない視界、及び(ii)乳首孔のかなりの部分の明瞭で遮られていない視界を提供する。
【0102】
特徴4:ダイヤフラムは取り外し可能に取り付けられる。
ウェアラブル乳収集ハブはまた、ハブ内に位置する乳側からエアポンプ側を分離するように構成され、したがって、任意の乳によるエアポンプユニットのあらゆる汚染を防ぐ、取り外し可能なダイヤフラムを含む。ダイヤフラムは、乳首孔の中心軸に実質的に平行であるか、又は乳首孔の中心軸に実質的に垂直である部分を含むように成形される。
【0103】
一般化できるのは、乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブであって、
(a)乳房フランジと乳首孔から構成される実質的に透明な乳房シールドと、
(b)乳が外部エアポンプサブシステムに到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)乳房シールド及び外側シェルが乳を収集するための容器を形成するように、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成される実質的に透明な外側シェルとを有し、
ダイヤフラムは、乳房シールド及び/又は外側シェルに取り外し可能に取り付けられ、ダイヤフラムは、乳首孔の端部又は先端を覆って配置される部分を含む。
【0104】
特徴5:ダイヤフラムの特定の形状及び位置
ダイヤフラムはまた、収集ハブを乳房上に配置するときに乳首の母親の視界を遮らないように位置する。したがって、母親はエアポンプが作動されたときにダイヤフラムの任意の動きを見ることができ、それによって、乳房ポンプシステムの適切な機能をさらに確実にする。
【0105】
一般化できるのは、乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブであって、
(a)乳房フランジと乳首孔から構成される乳房シールドと、
(b)乳が外部エアポンプサブシステムに到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)乳房シールド及び外側シェルが乳を収集するための容器を形成するように、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成される外側シェルとを有し、
ダイヤフラムは、乳房シールド及び/又は外側シェル上に取り外し可能に取り付けられ、収集ハブを乳房上に配置するときに乳首の母親の視界を遮らないように、外側シェルの前面又は前面部分の一部を形成するダイヤフラムキャップの後ろに位置する。
【0106】
B.コスト・エンジニアリング・イノベーション:単純性
特徴6:取り外し可能なダイヤフラムキャップ
ウェアラブル乳収集ハブは、ダイヤフラムを覆って密封するように構成された取り外し可能なダイヤフラムキャップを含む。ダイヤフラムキャップは収集ハブが乳房上に配置されたときに、単一の押しアクションで容易に取り外し可能であるか、又は取り付け可能である。ダイヤフラムキャップは、乳収集ハブとポンプユニットサブシステムを収容する外部制御ユニットとの間にチューブを接続するための空気ポート又は穴を含む。
【0107】
したがって、母親はダイヤフラムキャップなしで、かつ空気ポートに接続されたチューブの不都合なしに、収集ハブを最初に乳房上に配置することができる。乳収集ハブが乳房上に正しく配置されると、母親は、単一の押しアクションでダイヤフラムキャップをチューブと一緒に容易に取り付けることができる。
【0108】
一般化できるのは、乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブであって、
(a)乳房フランジと乳首孔から構成される乳房シールドと、
(b)乳が外部エアポンプサブシステムに到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)乳房シールド及び外側シェルが乳を収集するための容器を形成するように、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成される外側シェルとを有し、
外側シェルは、ダイヤフラムを覆って密封する取り外し可能なダイヤフラムキャップを含み、ダイヤフラムキャップは外側シェルの前面又は前面部分の一部を形成し、外部エアポンプサブシステムからダイヤフラムに負の空気圧を伝達するように構成された空気ポートを含む。
【0109】
特徴7:取り外し可能なダイヤフラムキャップは全方向性である
ダイヤフラムキャップのさらなる利点は、それが全方向性であり、外側シェルの裏面上で容易に回転させることができ、したがって、ユーザにダイヤフラムキャップ上の空気ポートの位置を変更又は回転させる能力を提供することである。これはまた、ユーザが、ダイヤフラムキャップに接続されたチューブの配置を変更するのを助ける。この特徴はまた、快適さ及び/又は自由裁量を達成するために、異なる衣服で異なるユーザ及び身体形状によって使用される追加の汎用性及び/又は柔軟性を提供する。
【0110】
一般化できるのは、乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブであって、
(a)乳房フランジと乳首孔から構成される乳房シールドと、
(b)乳が外部エアポンプサブシステムに到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)乳房シールド及び外側シェルが乳を収集するための容器を形成するように、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成される外側シェルとを有し、
外側シェルは、ダイヤフラムを覆って密封する取り外し可能なダイヤフラムキャップを含み、ダイヤフラムキャップは外側シェルの前面又は前面に面する部分の一部を形成し、外部エアポンプサブシステムからダイヤフラムに負の空気圧を伝達するように構成された空気ポートを含み、取り外し可能なダイヤフラムキャップは、ユーザによって外側シェル上の空気ポートの位置が調整されることを可能にするように回転するように構成される。
【0111】
特徴8:乳房シールドからの3つのユーザが取り外し可能な部品
一般化できるのは、乳房ポンプシステムのためのウェアラブル乳収集ハブであって、
(a)乳房フランジと乳首孔から構成される乳房シールドと、
(b)乳が外部エアポンプサブシステムに到達するのを防ぐように構成された可撓性ダイヤフラムと、
(c)乳房シールド及びが乳を収集するための容器を形成するように、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられるように構成される外側シェルと、
(d)外側シェルの前面又は前面部分の一部を形成するダイヤフラムキャップとを有し、
ユーザが乳房シールドから取り外し可能な品目は、通常の使用又は通常の分解において、外側シェル、ダイヤフラム、及びダイヤフラムキャップのみである。
【0112】
C.ユーザエクスペリエンスの革新:低騒音
特徴9:空気流ブロック
一般化できるのは、乳房ポンプシステム用の負の空気圧を生成する制御ユニットであって、前記制御ユニットは、
(a)充電式バッテリと、
(b)充電式バッテリの充電を制御するための電力充電回路と、
(c)充電式バッテリによって電力を供給される制御電子機器と、
(d)充電式バッテリによって駆動され、負の空気圧を生成するポンプと、
(e)ポンプを駆動するためのモータと、
(f)ケーシングとを含み、
制御ユニットは、ポンプからの吸引を制御ユニット上の吸い込み又は空気ポートに伝達するように構成される空気流ブロックをさらに含み、ポンプ及び/又はモータからの音がケーシングに到達するのを減衰させるようにさらに構成される。
【0113】
特徴10:サウンドバルブ
一般化できるのは、乳房ポンプシステム用の負の空気圧を生成する制御ユニットであって、前記制御ユニットは、
(a)充電式バッテリと、
(b)充電式バッテリの充電を制御するための電力充電回路と、
(c)充電式バッテリによって電力を供給される制御電子機器と、
(d)充電式バッテリによって駆動され、負の空気圧を生成するポンプと、
(e)ポンプを駆動するためのモータとを含み、
また、制御ユニットは、制御ユニットの内部と外部との間の圧力均等化のために十分な空気を制御ユニットに出し入れするように構成されたサウンドバルブをさらに含み、一方、制御ユニットから漏れるポンプ及び/又はモータからの音を最小限に抑える。
【0114】
特徴11:ソレノイドフォームキャップ
一般化できるのは、乳房ポンプシステム用の負の空気圧を生成する制御ユニットであって、前記制御ユニットは、
(a)充電式バッテリと、
(b)充電式バッテリの充電を制御するための電力充電回路と、
(c)充電式バッテリによって電力を供給される制御電子機器と、
(d)充電式バッテリによって動力を供給され、負の空気圧を生成するポンプと、
(e)ポンプを駆動するためのモータと、
(f)生成する負圧を制御するためのソレノイドバルブとを含み、
また、制御ユニットは、ソレノイドバルブが周囲空気圧まで開いたときにソレノイドバルブに入る空気の速度を低減するように構成されたキャップ又は他の構造をさらに含む。
【0115】
D.ユーザエクスペリエンスの革新:製品の取り扱い
特徴12:多機能マウント
一般化できるのは、乳房ポンプシステム用の負の空気圧を生成する制御ユニットであって、前記制御ユニットは、
(a)充電式バッテリと、
(b)充電式バッテリの充電を制御するための電力充電回路と、
(c)充電式バッテリによって電力を供給される制御電子機器と、
(d)充電式バッテリによって動力を供給され、負の空気圧を生成するポンプと、
(e)ポンプを駆動するためのモータとを含み、
また、制御ユニットは、少なくとも2つの異なる位置で制御ユニットに取り付けられるように構成された取り外し可能な多機能マウントをさらに含み、制御ユニットは、直立/縦向き又は長さ方向/横向きモードのいずれかで保持され得る。
【0116】
特徴13:チューブ管理の特徴
一般化できるのは、乳房ポンプシステム用の負の空気圧を生成する制御ユニットであって、前記制御ユニットは、
(a)充電式バッテリと、
(b)充電式バッテリの充電を制御するための電力充電回路と、
(c)充電式バッテリによって電力を供給される制御電子機器と、
(d)充電式バッテリによって動力を供給され、負の空気圧を生成するポンプと、
(e)ポンプを駆動するためのモータとを含み、
また、制御ユニットは、制御ユニットに取り付け可能な空気チューブをチューブ管理構造の周りに巻き付けることを可能にするように構成されたチューブ管理構造をさらに含むか、又はチューブ管理構造に取り外し可能に取り付けられる。
【0117】
一般的に適用可能なオプション機能は、上記の特徴の任意の1つ以上と組み合わせることができ、それら自体が互いに組み合わせられることができる。
【0118】
乳房シールド
・乳房シールドは剛性又は半剛性である。
・乳房シールドは、乳房フランジと乳首孔とから構成され、乳首孔は乳首を受け入れるように構成される。
・乳房シールドは、それぞれが同じ外側シェルに取り付けられるように構成される、異なる大きさを有する。
・乳房シールドの異なる大きさは、それぞれ、乳房シールドが乳房上に位置決めされるとき、乳首孔の側壁から乳首の異なる間隔を提供する。
・乳房シールドは、乳房フランジ及び乳首孔を、接合部を有さない単一の一体品として統合する。
・乳首孔は、絞り出された乳が逆止バルブを介して乳収集ハブに流入する乳穴を含む。
・乳房シールドは、乳首孔に平行な側面を有するダイヤフラム筐体を含む。
・ダイヤフラム筐体は、乳首孔に負の空気圧を伝達する空気穴を含む。
・エアポンプチャンバは、乳首孔の長軸又は中心軸に平行な壁を有する実質的に環状のチャンバであり、それらの平行な壁は、使用時に負の空気圧を受ける乳首孔の領域置する。
・ダイヤフラム筐体は、乳首孔に概して平行なおおよそ円筒形の外側壁と、乳首孔に概して平行なおおよそ円筒形の内側壁とを有する。
・ダイヤフラムは、乳首孔の端部を形成する前壁を有する。
・ダイヤフラム筐体は、外側及び内側壁を接合する環状後壁を有し、環状後壁は、使用時に負の空気圧にさらされる乳首孔の領域の上に位置する。
・ダイヤフラムは、乳首孔の長軸又は中心軸に平行な壁を備えたダイヤフラム筐体によって片面に形成されたエアポンプチャンバ内を動き、ダイヤフラムキャップによって反対側に動く。
・乳房シールドは、単一の一体成形品としてダイヤフラムハウジング部分と一体化される。
・乳房シールドは、乳房シールドの外縁と外側シェルとの間に気密シールを提供する取り外し可能な周辺シールを含む。
・乳房シールドは、透明又は光学的に透明な、食器洗浄対応可能なポリプロピレン、ポリカーボネート又はコポリエステル、例えばTrita(登録商標)の乳房シールドである。
【0119】
外側シェル
・外側シェルは剛性である。
・外側シェルは、乳房シールドに取り外し可能に取り付けられ、掛止め又は適合し、したがって、乳房シールドは、乳と接触する後面を提供する。
・外側シェルは、単一の押しアクションで乳房シールドに取り付け可能である。
・外側シェルは、磁石を使用して乳房シールドに取り付けられる。
・外側シェルは、大気圧が乳収集ハブの内部に維持されるように、空気開口部又は通気穴を含む。
・外側シェルは、通常の使用又は通常の分解において、乳房シールドから直接取り外し可能である
・外側シェルは、外側シェルに恒久的に又は取り外し可能に取り付けられた可撓性ダイヤフラムとともに、乳房シールドから取り外し可能である。
・外側シェルは、乳房シールドの一体部分である。
・外側シェルは、ダイヤフラムの上に位置するダイヤフラムキャップを含む。
・外側シェルとダイヤフラムは、一体の単一品である。
・外側シェルは、乳収集ハブの輸送のために閉じることができる注ぎ口を含む。
・外側シェルは、ブラの内側に適合し、ブラの内面に接触するように湾曲した前面を有する。
・外側シェルは、透明又は光学的に透明な食器洗浄機対応可能なポリプロピレン、ポリカーボネート又はコポリエステル、例えばTritan(登録商標)の外側シェルである。
・外側シェルは、内蔵型乳収集ハブであり、したがって、乳房シールドは、乳と接触する表面を提供しない。
【0120】
ダイヤフラム
・ダイヤフラムは可撓性であり、変形して負圧を生成する。
・ダイヤフラムは、負圧を生成するために変形するのに十分に可撓性ではないが、代わりに、乳がこれを通過して空気ラインを満たすこと、又はモータに到達することを防ぐように働くだけである。
・ダイヤフラムは、実質的に剛性であり、代わりに、乳がダイヤフラムを通過して空気ラインを満たしたり、モータに到達したりするのを防ぐのに役立つ。
・ダイヤフラムは、乳首孔の中心軸に実質的に平行な内壁及び外壁を含む。
・ダイヤフラムは、乳首孔の中心軸に実質的に平行な実質的に円筒形の内側壁及び外側壁を含む。
・ダイヤフラムは、負圧下にあるとき、乳首孔の乳開口部を通過して、乳首孔の端部又は先端に向かって動く。
・ダイヤフラムは、乳首孔の中心軸に実質的に平行である部分と、乳首孔の中心軸に実質的に垂直である部分とを含む。
・ダイヤフラムは、乳首孔に概して平行であるおおよそ円筒形の外側壁と、乳首孔に概して平行であるおおよそ円筒形の同心の内側壁とを有するダイヤフラム筐体と同一平面になるように成形される。
・ダイヤフラムは、エアポンプサブシステムによって負の空気圧がそれに加えられたときに撓み、その負の空気圧を伝達して、乳房及び/又は乳首を乳房シールドに対して引っ張り、乳を絞り出させる。
・ダイヤフラムは、収集ハブを母親の乳房上に配置するとき、乳首孔のかなりの部分の母親の視界を遮らないように位置する
・ダイヤフラムは、外側シェルの一部として成形されるか、又はそうでなければ外側シェルに取り付けられる。
・外側シェルとダイヤフラムは、単一品を形成するように一緒に形成又は接合される。
・ダイヤフラムは、乳首孔の中心軸に実質的に平行に延びる部分を含む。
・ダイヤフラムは、乳首孔の中心軸に概して平行な実質的に円筒形の内壁及び外壁を含むように成形された単一の可撓性膜である。
・ダイヤフラムは、乳房から離れるように面する、乳首孔の先端を覆って位置する部分を含む。
・ダイヤフラムは、外側シェルに取り外し可能に取り付けられる。
・ダイヤフラムは、洗浄のために外側シェルから取り外し可能である。
・ダイヤフラムは、乳房シールドの一部であるダイヤフラムホルダに対して負の空気圧下で自己シールするように構成される。
・ダイヤフラムは、穴や開口部のない一体品である。
・ダイヤフラムは、外側シェルに恒久的に固定される。
・ダイヤフラムは、乳首孔の中心軸に概して平行な実質的に円筒形の内壁及び外壁と、実質的に円筒形の内壁及び外壁を接合する環状壁と、乳首孔の端部を覆って位置する端壁とを含むように形成された、単一の可撓性膜である。
【0121】
ダイヤフラムキャップ
・ダイヤフラムキャップは、取り外し可能である。
・ダイヤフラムキャップは、外側シェルの前部を形成する。
・ダイヤフラムキャップは、空気圧を乳収集ハブに送達するように構成された空気ポートを含む。
・ダイヤフラムキャップは、単一の押しアクションで外側シェルに掛止め又は適合するように構成される。
・ダイヤフラムキャップは、片手の指で把持されるように構成された凹部又は特徴を含む。
・ダイヤフラムキャップは、片手で外側シェルから掴んで取り外し、外側シェルに取り付けることを可能にするように構成された一対の凹部を含む。
・ダイヤフラムキャップは、外側シェル内で回転可能であり、ダイヤフラムキャップ上の空気ポートの位置を調整する。
・ダイヤフラムキャップは、空気チューブのための通路を含む。
・ダイヤフラムキャップは、乳収集ハブが平坦な部分に位置する平坦な表面上に載ることができるように、平坦な部分を含む。
・ダイヤフラムキャップは、ブラの内側部分に適合するように成形される。
・ダイヤフラムキャップは、透明又は光学的に透明な、食器洗浄機対応可能なポリプロピレン、ポリカーボネート又はコポリエステル、例えばTritan(登録商標)ダイヤフラムキャップである。
【0122】
システム全体
・システムは閉鎖系である。
・システムの容量は約5液量オンス(148ml)である。
・乳収集ハブの幅は、乳首孔の中心軸方向に約5.7cmである。
・各乳収集ハブは、使用時、ブラに装着され、例えば、マタニティーブラの内側に装着されるように成形される。
・モータ運転時の最大出力で50dB以下、好ましくは45dB以下の騒音を発生させる。
【0123】
制御ユニット
・制御ユニットは、1つ又は2つのウェアラブル乳収集ハブに送達される吸引を制御するように構成される。
・制御ユニットは、負の空気圧を生成し、負の空気圧をウェアラブル乳収集ハブに伝達するように構成されたエアポンプサブシステムを収容する。
・制御ユニットは、エアポンプサブシステムを収容せず、制御ユニットの外部にあるエアポンプを制御する
・エアポンプサブシステムは、減音モータマウントと空気流ブロックとの間の所定の位置に保持され、それぞれが、ポンプユニットからの振動を吸収するように構成される。
・制御ユニットは、充電式バッテリによって電力供給される無線データ通信システムを含む。
・制御ユニットは、少なくとも1つのウェアラブル収集ハブを制御するように構成された1つ以上のボタンを含む。
・制御ユニットは、乳がハブに流れているかどうかを示す視覚的及び/又は触覚インジケータを含む。
・制御ユニットは、作動されたポンピングプロファイル又はパターンを示す視覚的及び/又は触覚的インジケータを含む。
・制御ユニットは、充電式バッテリの状態を示す視覚的及び/又は触覚的インジケータを含む。
・制御ユニットは、電力充電回路に接続されたUSB充電ソケットを含む
・多機能マウントは、oリングである。
【0124】
空気流ブロック
・空気流ブロックは、ポンプユニットから空気又は吸引を伝達し、またポンプユニットからの振動を吸収するように構成される。
・空気流ブロックは、圧縮成形されたシリコーンから作製される。
・空気流ブロックは、エアポンプサブシステムのアウトレットに直接接続される。
・空気流ブロックはソレノイドバルブの近くにある。
・空気流ブロックは、一体品である。
・制御ユニットは、音をさらに減衰させるように密閉される。
・制御ユニットは、頂部と底部とを有する筐体を含む。
・底部と頂部は、シール周辺部を用いて共にシールされる。
・空気流ブロックは、シール周辺部の一部と一体化される。
・空気流ブロックは、ウェアラブル乳収集ハブに空気を送達するチューブのための空気ポート又は穴に接続される。
【0125】
サウンドバルブ
・サウンドバルブは、制御ユニットの内部が周囲圧力のままであるように、制御ユニットの内部の圧力を調整し、また、制御ユニットの内部から漏れるポンプユニットからの騒音を減衰させるように構成される。
・サウンドバルブは、制御ユニットの底部に位置する。
・サウンドバルブは、圧力下で変形するように構成された小さなカットを含む。
・サウンドバルブは、シリコン製である。
【0126】
フォームキャップ
・ソレノイドフォームキャップは、ソレノイドバルブが周囲空気圧まで開いたときにソレノイドバルブに入る空気の速度を低減し、したがってソレノイドバルブに入る空気の音を低減するように構成される。
・ソレノイドフォームキャップは、プラスチック製の一体品である。
・フォームキャップは、1つ以上の小さな開口部又は穴を含む。
・制御ユニットは、また、一方の消音器がソレノイドバルブに接続され、他方の消音器がモータに接続される2つの消音器(又はマフラー)を含む。
【0127】
注釈
上記の構成は、本発明の原理の応用の例示に過ぎないことを理解されたい。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多数の修正及び代替構成を考案することができる。本発明は図面に示され、本発明の最も実用的かつ好ましい実施例であると現在考えられるものに関連して入念及び詳細に十分に記載されているが、本明細書に記載される本発明の原理及び概念から逸脱することなく、多くの修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。
【0128】
本特許文書の開示の一部は、著作権保護の対象となる材料を含む。特許文書又は特許の開示は、特許商標庁の特許フアイル又は記録にあるので、著作権者はそのファクシミリによる複製に異論はないが、他の点については全ての著作権を留保する。特許請求の範囲