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特許7603721ブレードガード開口内に延在する透明窓とカバー締結構造とを含む丸鋸
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】ブレードガード開口内に延在する透明窓とカバー締結構造とを含む丸鋸
(51)【国際特許分類】
   B23D 45/16 20060101AFI20241213BHJP
   B23D 47/00 20060101ALI20241213BHJP
   B27B 9/00 20060101ALI20241213BHJP
   B27B 9/04 20060101ALI20241213BHJP
   B27B 9/02 20060101ALI20241213BHJP
【FI】
B23D45/16
B23D47/00 C
B27B9/00 A
B27B9/00 E
B27B9/04
B27B9/02
【請求項の数】 30
(21)【出願番号】P 2022577497
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-18
(86)【国際出願番号】 EP2021067136
(87)【国際公開番号】W WO2021259999
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】63/044,034
(32)【優先日】2020-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518361790
【氏名又は名称】フェスツール ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100175617
【弁理士】
【氏名又は名称】三崎 正輝
(72)【発明者】
【氏名】ヨナタン ヴェイク
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルフガング シュペングラー
【審査官】山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】実開昭57-056109(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2003/0047050(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23D 45/00-47/12,59/00-59/04;
B27B 5/00-5/38,9/00-9/04;
B27G 19/00-19/10;
B24B 55/04-55/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト回転軸を中心に回転するように構成されたモータシャフトを含むモータと、
丸鋸刃を丸鋸に動作可能に取り付けるとともに、前記モータシャフトの前記シャフト回転軸を中心とした回転を介してアーバが前記モータからトルクを受領すると、前記丸鋸刃をアーバ回転軸を中心として回転させるように構成されたアーバと、
ブレードガードであって、前記ブレードガードは、前記丸鋸が被加工物を切断する際に前記丸鋸のユーザが前記丸鋸刃の前縁を見ることを許容するように位置付けられたブレードガード開口を含むブレードガードと、
前記ブレードガード開口内に延在する透明窓と、
前記ブレードガード開口及び前記透明窓を少なくとも部分的に覆うように構成されるスプリンタガードと、
前記透明窓が前記ブレードガード開口内に延在した状態において、前記スプリンタガードを前記ブレードガードに選択的に取り付けるように構成されたカバー締結構造と、
を備え、
前記丸鋸が前記被加工物を切断するのに利用された時、前記スプリンタガードは前記被加工物を押圧するように構成される、丸鋸。
【請求項2】
前記ブレードガードは光学的に不透明なブレードガードである、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項3】
前記透明窓は、前記丸鋸が前記被加工物を切断する際に、前記ブレードガード開口を介して、前記ユーザと前記丸鋸刃との間の物理的接触を制限するように構成される、請求項1又は2に記載の丸鋸。
【請求項4】
前記透明窓は、前記丸鋸が前記被加工物を切断する際に、前記透明窓を通じて、前記ユーザが前記丸鋸刃の前記前縁を見ることを許容するように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項5】
前記透明窓は光学的に透明である、請求項1~4のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項6】
前記ブレードガードは、前記透明窓を前記ブレードガードに動作可能に取り付けるように構成された窓取付け構造を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項7】
前記窓取付け構造はスロット、リブ、トラック、突出部、及びレセプタクルの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の丸鋸。
【請求項8】
前記ブレードガードに前記ブレードガードから及び前記丸鋸刃に向かって突出するガード突出部が無い、請求項1~7のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項9】
前記スプリンタガードは前記透明窓の残片側に位置付けられる、請求項に記載の丸鋸。
【請求項10】
前記スプリンタガードは光学的に不透明なスプリンタガードである、請求項又はに記載の丸鋸。
【請求項11】
前記カバー締結構造が前記ブレードガードに動作可能に取り付けられた状態のままである一方、前記カバー締結構造は、前記ブレードガードへの前記スプリンタガードの前記選択的取り付けを許容するように構成される、請求項1~10のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項12】
前記スプリンタガードはスロットを含み、前記カバー締結構造はねじ式突出部を含み、
更に前記カバー締結構造は、前記スプリンタガードが、前記ねじ式突出部が前記スロット内に延在するとともにその後、前記スプリンタガードを前記丸鋸上に保持するために前記スプリンタガードに対して締め付けられるように位置付けられるのを許容するために緩められるように構成される、請求項11に記載の丸鋸。
【請求項13】
前記カバー締結構造は、前記透明窓を前記ブレードガード開口内に保持するように更に構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項14】
前記透明窓はアパーチャを含み、更に前記カバー締結構造は、前記カバー締結構造が前記透明窓を前記ブレードガード開口内に動作可能に保持する時、前記アパーチャを通って延在するように構成される、請求項13に記載の丸鋸。
【請求項15】
前記モータはブラシレスDCモータである、請求項1~14のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項16】
前記丸鋸は、前記被加工物を切断するための前記丸鋸の動作中に前記丸鋸の前記ユーザにより把持されるように構成された把持領域を更に含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項17】
前記丸鋸は、電流を前記丸鋸の少なくとも1つの他の構成要素に選択的に加えるように構成されたスイッチを更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項18】
前記ブレードガードは前記ユーザと前記丸鋸刃との間の接触を防ぐように構成される、
請求項1~17のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項19】
前記ブレードガードは、前記丸鋸が前記被加工物を切断するのに利用された時に、格納するように構成された格納可能な領域を含む、請求項18に記載の丸鋸。
【請求項20】
前記丸鋸は、
(i)前記丸鋸に電流を供給するように構成された電源コード、及び
(ii)前記丸鋸に電流を供給するように構成されたバッテリ
の少なくとも一方を更に含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項21】
前記丸鋸は、
(i)携帯用丸鋸、
(ii)ラジアルアームソー、及び
(iii)ベベルソー
のうちの少なくとも1つである、請求項1~20のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項22】
前記丸鋸は、アーバ対面側面とアーバ反対側面とを画定するベースプレートを含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項23】
前記アーバは、前記ベースプレートの前記アーバ対面側面が前記アーバに向かって面するように、ベースプレート・ピボットを介して前記ベースプレートの前記アーバ対面側面に動作可能に取り付けられる、請求項22に記載の丸鋸。
【請求項24】
前記丸鋸はプランジソーである、請求項23に記載の丸鋸。
【請求項25】
前記アーバ及び前記ベースプレートは、前記ベースプレートの前記アーバ反対側面上に延在する前記丸鋸刃の領域を選択的に変化させるために、前記ベースプレート・ピボットを中心として、互いに対して、動作可能に回転するように構成される、請求項24に記載の丸鋸。
【請求項26】
前記丸鋸はトラックソーである、請求項2225のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項27】
前記ベースプレートは、トラックの隆起した長尺状リブを受けるように構成されたリブ受け入れチャネルを更に含む、請求項26に記載の丸鋸。
【請求項28】
前記トラックソーは前記トラックを更に含み、前記トラックは前記隆起した長尺状リブを含む、請求項27に記載の丸鋸。
【請求項29】
前記丸鋸は前記丸鋸刃を含む、請求項1~28のいずれか一項に記載の丸鋸。
【請求項30】
前記丸鋸刃は、前記アーバと共に回転運動するために前記アーバを介して前記丸鋸に動作可能に取り付けられる、請求項29に記載の丸鋸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年6月25日に出願された米国仮特許出願第63/044,034号の優先権を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は一般に、ブレードガード開口内に延在する透明窓とカバー締結構造とを備えた丸鋸を対象とする。
【背景技術】
【0003】
丸鋸は、被加工物を切断するために回転丸鋸刃を利用する。回転丸鋸刃は危険であり得る。その結果、従来の丸鋸は一般に、回転丸鋸刃を少なくとも部分的に覆うブレードガードを含む。一部の例では、例えば被加工物内で丸鋸刃により形成される切断の端部のための望ましい及び/又は正確な位置付けを許容する及び/又は容易にするために、被加工物を切断するのに用いられる際にユーザが丸鋸刃の前縁を見ることを許容することが望ましい場合もある。一部の従来の丸鋸は、そのような視認を許容し得る少なくとも部分的に露出された丸鋸刃を有し得る。ユーザが丸鋸刃を見ることを許容するのに効果的である一方で、少なくとも部分的に露出された丸鋸刃は安全上の問題を呈し得る。より具体的には、ユーザ、又は異物が丸鋸刃の露出された領域に接触する場合があり、けが及び/又は損傷を引き起こし得る。このリスクを緩和するために、一部の従来の丸鋸は、丸鋸刃の露出された領域を選択的に覆うために用いられ得る取り外し可能なカバーを含む。取り外し可能なカバーの設置がけが及び/又は損傷のリスクを減らす一方で、取り外し可能なカバーはまた、ユーザが丸鋸刃の前縁を見ることを妨げ、そのような視認のために除去されなければならない。取り外し可能なカバーが除去されると、上のリスクは依然として存在する。同様にこのリスクを緩和するために、一部の従来の丸鋸は、ブレードガードから突出するとともにユーザと回転丸鋸刃との間の接触の可能性を減少させるように構成されたリブ及び/又はフィンガーを含む。そのようなリブ及び/又はフィンガーが少なくともいくらか有効であり得る一方で、リブ及び/又はフィンガーの存在はブレードガードと丸鋸刃との間の隙間を減少させる場合があり、このことは、丸鋸刃を取り除くこと及び/若しくは設置することを難しくする場合があり、並びに/又は丸鋸内での集塵の効率を低下させ得る。したがって、透明窓を備えたブレードガードとカバー締結構造とを含む改良された丸鋸に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ブレードガード開口内に延在する透明窓とカバー締結構造とを備えた丸鋸。丸鋸は、回転軸を中心に回転するように構成されたモータシャフトを含むモータを含む。丸鋸はまた、丸鋸刃を丸鋸に動作可能に取り付けるように、及びモータシャフトのシャフト回転軸を中心とした回転を介してアーバがモータからトルクを受領すると丸鋸刃をアーバ回転軸を中心として回転させるように構成されたアーバを含む。丸鋸はブレードガードを更に含む。ブレードガードは、丸鋸が被加工物を切断する際に丸鋸のユーザが丸鋸刃の前縁を見ることを許容するように位置付けられたブレードガード開口を含む。丸鋸はまた、ブレードガード開口内に延在する透明窓と、透明窓がブレードガード開口内に延在する間スプリンタガードをブレードガードに選択的に取り付けるように構成されたカバー締結構造とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本開示による丸鋸の例の模式図である。
図2】本開示による丸鋸の例の、より模式的でない上部輪郭図である。
図3】本開示による丸鋸の例の、より模式的でない右側面図である。
図4】本開示による丸鋸の例の、より模式的でない左側面図である。
図5】本開示による丸鋸の例の、別のより模式的でない左側面図である。
図6】本開示による丸鋸の例の、別のより模式的でない左側面図である。
図7】本開示による丸鋸の例の、より模式的でない正面図である。
図8】本開示による丸鋸の例の、より模式的でない背面図である。
図9】本開示による丸鋸の例の、より模式的でない上面図である。
図10】本開示による丸鋸の例の、より模式的でない底面図である。
図11図3の線11-11に沿って切り取った、図2~10の丸鋸のより模式的でない断面図である。
図12】本開示による不透明なカバーの例の、より模式的でない図である。
図13図12の不透明なカバーの、別のより模式的でない図である。
図14】本開示による透明窓の例の、より模式的でない図である。
図15図14の透明窓の、別のより模式的でない図である。
図16】本開示による丸鋸の例の、より模式的でない右側面図である。
図17図16の線17-17に沿って切り取った、図2-16の丸鋸のより模式的でない断面図である。
図18図2~17の丸鋸の一部の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1~18は、本開示による丸鋸10及び/又は丸鋸10の構成要素の例を提供する。類似の又は少なくとも実質的に類似の目的を果たす要素は、図1~18のそれぞれに同じ番号でラベル付けされており、これらの要素は、図1~18のそれぞれを参照して本明細書に詳しく検討されないことがある。同様に、全ての要素が、図1~18のそれぞれにラベル付けされているわけではないが、それに関連した参照番号は、一貫性を保つために本明細書で利用されていることがある。図1~18の1つ又は複数を参照して本明細書で検討される要素、構成要素、及び/又は特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、図1~18のいずれかに含まれ、及び/又は図1~18のいずれかと共に利用されてもよい。
【0007】
概して、特定の実施形態に含まれる傾向がある要素は、実線で例示されている一方で、任意である要素は、破線で例示されている。しかし実線で示された要素は、全ての実施形態に必要不可欠でないことがあり、一部の実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく割愛されてもよい。
【0008】
図1は、本開示による丸鋸10の例の模式図である一方で、図2~10は、本開示による丸鋸10の例のより模式的でない図である。より具体的には、図2は、本開示による丸鋸10の例の、より模式的でない上部輪郭図であり、図3は丸鋸10のより模式的でない右側面図であり、図4は丸鋸10のより模式的でない左側面図である。加えて、図5は丸鋸10の、別のより模式的ではない左側面図であり、図6は丸鋸10の、なお別のより模式的ではない左側面図である。図7は丸鋸10のより模式的でない正面図であり、図8は丸鋸10のより模式的でない背面図であり、図9は丸鋸10より模式的でない上面図であり、図10は丸鋸10のより模式的でない底面図である。
【0009】
図1~10により集合的に例示されたとおり、丸鋸10は、シャフト回転軸94を中心に回転するように構成されたモータシャフト92を含むモータ90を含む。丸鋸10はまた、アーバ100であって、丸鋸刃200を丸鋸に動作可能に取り付けるように、並びに、アーバがモータ90からトルクを受領する時、例えばモータシャフト92がシャフト回転軸を中心に回転する時に丸鋸刃をブレード回転平面内で及び/又はアーバ回転軸106を中心として回転させるように構成されたアーバ100を含む。図1に破線、図3~8及び10に実線で例示されたように、丸鋸10は、丸鋸刃200も含んでもよい。丸鋸刃200は、存在する時に、アーバ100を介して丸鋸に動作可能に取り付けられてもよく、及び/又はアーバがアーバ回転軸106を中心に回転するときアーバと共に回転運動するように構成されてもよい。丸鋸刃200の回転は、図1に模式的に例示されたように、丸鋸刃で被加工物98を切断するのを促進してもよい。
【0010】
丸鋸10はまたブレードガード80を含む。ブレードガード80は、ブレードガード開口800を含む。ブレードガード開口800は、丸鋸が被加工物を切断する際に、丸鋸刃の前縁228を見ることを許容するように適合され、構成され、成形され、形状化され、サイズ化され及び/又は位置付けられる。丸鋸10及び/又はそのブレードガード80はまた、透明窓808の形のカバー804を含む。透明窓808はブレードガード開口800を覆う。
【0011】
丸鋸10の動作中、丸鋸刃200はアーバ回転軸106を中心として回転させられ得る。同時に、図1に恐らく最良に例示されたように、例えば被加工物を切断するために、丸鋸刃は被加工物98と係合させられ得る。丸鋸10を被加工物98を切断するのに利用している間、ユーザは丸鋸刃200の前縁228を透明窓808を介して及び/又は通じて見ることができる。
【0012】
そのような構成は、透明窓808を含まない従来の丸鋸よりもかなりの利益を提供し得る。例として、透明窓は、ユーザ、又は他の物体を、回転丸鋸刃との接触、例えば不用意な接触から保護することができ、それにより従来の丸鋸と比較してユーザに対するけがの可能性及び/又は他の物体に対する損傷の可能性を減少させる。換言すると、透明窓808は、ユーザが丸鋸刃200の前縁228を見ることを依然として許容しつつブレードガード開口800を介して丸鋸刃への接近及び/又は丸鋸刃との接触を回避する物理的障壁を画定し得る。
【0013】
別の例として、透明窓808を含まない従来の丸鋸は、ユーザと回転丸鋸刃との間の接触の可能性又はユーザと回転丸鋸刃との間の接触のための間隙を減少させるために、そのブレードガードから及び/又はその丸鋸刃に向かって突出するリブ及び/又はフィンガーを含み得るか含むことを求められ得る。そのようなリブ及び/又はフィンガーは、本開示による丸鋸10と比較して従来の丸鋸における塵及び/又はデブリ取集の効率性を低下させ得る。より具体的には、本開示による丸鋸10にリブ及び/又はフィンガーが無いことで、前縁228と丸鋸10の真空ポート86との間の気流に対する抵抗が減少し得る。真空ポート86は、丸鋸が被加工物を切断するのに利用された時に発生するデブリの取集を許容する及び/又は容易にするために、例えば真空室の取り付けのために構成されてもよく、気流に対する抵抗の減少はデブリ取集の効率を上げ得る。追加として又は別法として、透明窓808の存在により、ブレードガード80内で従来の丸鋸と比較してより高いレベルの真空を確立することが許容され得、それにより更に集塵の効率が高まる。
【0014】
丸鋸10は、被加工物98を切断するために丸鋸刃200を利用するように適合され、構成され、設計され、及び/若しくは構築された、あらゆる適切な型又は様式の丸鋸を含んでもよい。丸鋸10の例は、図1に模式的に例示されたように、携帯用丸鋸12、ラジアルアームソー16、プランジソー30、トラックソー40、及び/又はベベルソー50を含む。一部の例では、丸鋸10は、複数の上記の鋸からの構造及び/若しくは特徴を含んでもよく、並びに/又は複数の上記の鋸の機能性を組み込んでもよい。例として、また本明細書により詳しく検討されたように、所与の丸鋸10は、携帯用丸鋸12、プランジソー30、トラックソー40、及び/若しくはベベルソー50であってもよく、並びに/又は携帯用丸鋸12、プランジソー30、トラックソー40、及び/若しくはベベルソー50の機能性を組み込んでもよい。従って本開示による丸鋸10は、本明細書に開示された1つ若しくは複数の特徴を含んでもよいが、丸鋸10は、本明細書に開示された特徴の全てを含む必要はない。
【0015】
モータ90は、モータシャフト92の回転のため、及び/又は丸鋸刃200の作動のために原動力を提供し得る、あらゆる適切な構造を含んでもよい。モータ90の例は、電気モータ、AC電気モータ、DC電気モータ、ブラシレスDCモータ、可変速モータ、及び/又は単一速度モータを含む。
【0016】
図1に破線、図2、4~6及び8~9に実線で例示されたように、丸鋸10は、丸鋸を動作中に使用者によって把持され、及び/又は保持されるように構成された、把持領域60を含んでもよい。把持領域60は、存在する時に、本明細書ではハンドル若しくはハンドグリップと呼ばれてもよく、及び/又はハンドル若しくはハンドグリップであってもよい。
【0017】
また図1に破線、図2及び4~6に実線で例示されたように、丸鋸10は少なくとも1つのスイッチ65を含んでもよい。スイッチ65は、存在する時に、丸鋸の少なくとも1つの他の構成要素に電流を提供することを可能にし、及び/若しくは許容し、並びに/又は丸鋸のその少なくとも1つの他の構成要素の電源駆動を許容するなどのために、丸鋸の使用者によって選択的に作動されるように構成されてもよい。例として、スイッチ65の選択的作動は、丸鋸のモータ制御装置の動作を可能にし、モータ90に電流を選択的に加え、モータ制御装置がモータに電流を選択的に加えることを可能にし、及び/又はモータがモータシャフトの回転のために原動力を提供することを許容し、若しくは向けるために利用されてもよい。
【0018】
一部の例では、電流は、モータ90などの丸鋸の少なくとも1つの他の構成要素に電力供給し、又は直接電力供給するために利用されてもよい。一部のこのような例では、電流は、本明細書では電力信号と呼ばれることもある。一部の例では、電流は、丸鋸のモータ制御装置などの丸鋸の少なくとも1つの他の構成要素に送られる、電気データ信号であってもよい。一部のこのような例では、電流は、本明細書ではデータ信号及び/又は電気データ信号と呼ばれることもある。スイッチ65の例は、電気スイッチ、通常開いている電気スイッチ、瞬間電気スイッチ、及び/又は係止瞬間電気スイッチを含む。
【0019】
また図1に破線、図2~10に実線で例示されたように、丸鋸10は被加工物支持体300を含んでもよい。被加工物支持体300は、存在する時に、被加工物98を支持するように、及び/又は被加工物が切断され、若しくは別法により丸鋸刃によって作用される時に、被加工物と丸鋸を互いに相対的に位置付けるように構成されてもよい。例えば鋸の形の多くの丸鋸10は、ベースプレート、テーブル、靴、ラック、又はパッドの形の被加工物支持体300を含む。
【0020】
丸鋸10は、モータ90に動力供給するために、任意の好適な電源と対応する電力構造とを含み得る。電力構造の例には、図1に例示されたように、電源コード72及び/又はバッテリ74など電源供給構造70が含まれる。
【0021】
一部の例では、検討されたように、丸鋸10はプランジソー30を含み、及び/又はプランジソー30であってもよい。プランジソー30であり、又はプランジソー30を含む丸鋸10の例では、アーバ100は、被加工物支持体300から突出する丸鋸刃200の領域320を選択的に変え、及び/又は図1、3~4及び7~8に例示された丸鋸の切断深さを選択的に変えるなどのために、被加工物支持体に対して動くように構成されてもよい。例えばアーバ100は、図1、3~4及び7~8に例示された降下された配向52と、図5~6に例示された格納された配向54との間の並進によって例示されたように、被加工物支持体300に対して枢動するように構成されてもよい。
【0022】
更に詳細な例では、被加工物支持体300は、アーバ対面側面308及びアーバ反対側面312を画定する、ベースプレート304を含み、及び/又はベースプレート304であってもよい。アーバ100は、ベースプレート・ピボット316と共に、ベースプレート・ピボット316を介して、及び/又はベースプレート・ピボット316を利用して、ベースプレート304のアーバ対面側面308に動作可能に取り付けられてもよい。アーバは、アーバ対面側面308がアーバに向かって面するように、ベースプレートに動作可能に取り付けられ得る。このような例では、アーバ100及びベースプレート304は、ベースプレート304のアーバ反対側面312上に延在する丸鋸刃200の領域320を選択的に変えるなどのために、互いに対して、ベースプレート・ピボット316を中心に回転するように構成されてもよい。
【0023】
言い換えれば、アーバ100は、完全に下降された配向及び完全に格納された配向によって境界を示されてもよい、相対配向又は相対角度の範囲を通して、被加工物支持体300に対して枢動するように構成されてもよい。相対配向のこの範囲の各相対配向に対して、丸鋸刃200は、対応する量によってアーバ反対側面312上に延在してもよく、それによって対応する切断深さを丸鋸に提供する。
【0024】
一部の例では、検討されたように、丸鋸10はトラックソー40を含み、及び/又はトラックソー40であってもよい。トラックソー40であり、又はトラックソー40を含む丸鋸10の例では、ベースプレート304は、図1に恐らく最良に例示されたように、トラック42の隆起した細長いリブ44を受領するように構成されることがある、リブ受領チャネル324を含んでもよい。トラック42は、本明細書では細長いトラック42と呼ばれることもあり、1つ又は複数の細長いトラック区画若しくはトラック部分46から形成されてもよく、細長いトラック区画若しくはトラック部分46は、あらゆる適切なトラック長さを画定するために互いに対して動作可能に取り付けられてもよい。トラックソー40の動作中、トラック42は、トラックの縁部がトラックソーに所望の切断線に対応するように、被加工物98に動作可能に取り付けられ、又は締め付けられてもよい。続いてトラックソーは、隆起した細長いリブ44がリブ受領チャネル324内に位置付けられるように、トラックに対して位置付けられてもよく、次いでトラックソーは、細長いトラックの長さの少なくとも一部に沿って並進されてもよく、それによって所望の切断線に沿った直線切断を生成する。
【0025】
検討されたとおり、丸鋸10はブレードガード80を含む。ブレードガード80は、例えばユーザと丸鋸刃との間の接触を防ぐため、又はユーザと丸鋸刃との間の接触の可能性を減少させるために、丸鋸刃200の少なくとも一領域を覆う、収納する、及び/又は含むように構成されてもよい。丸鋸10の一部の例では、図1に例示されたように、ブレードガード80は格納可能な領域82を含み得る。格納可能な領域は、丸鋸が被加工物を切断するのに利用された時に、折り畳まれる、回転する、及び/又は格納するように構成されてもよい。格納可能な領域82は、追加として又は別法として、格納領域82及び/又は折り畳み領域82とも呼ばれ得る。
【0026】
図11は、図3の線11-11に沿って切り取った、図2~10の丸鋸のより模式的でない断面図である。図12~13は、丸鋸10に含まれ得る及び/又は丸鋸10と共に利用され得るスプリンタガード812の形のカバー804を例示し、図14~15は、丸鋸10に含まれ得る及び/又は丸鋸10と共に利用され得る透過的な、又は光学的に透明な窓808の形のカバー804を例示する。窓808は、追加として又は別法として、透過的な、又は光学的に透明なカバー808とも呼ばれ得る。図1及び11に恐らく最良に例示されたように、スプリンタガード812は、ブレードガード開口800と透明窓808との両方を覆う、若しくは少なくとも部分的に覆うように、及び/又はスプリンタガードが透明窓の残片側上に延在する、若しくは位置付けられるように、ブレードガード80に選択的に取り付けられ得るように構成されてもよい。この動作可能な取り付けはカバー締結構造816を介してであり得る。
【0027】
しかしながら、明細書により詳細に検討されたように、丸鋸10はまた、スプリンタガード812無しに、スプリンタガードがブレードガードに取り付けられること無しに、及び/又はスプリンタガードが透明窓を覆うこと無しに利用されてもよい。この点を考慮に入れて、図16は、スプリンタガード812が除去された状態の丸鋸10のより模式的でない右側面図であり、図17は、図16の線17-17に沿って切り取った、丸鋸10のより模式的でない断面図である。図18は丸鋸10の一部の分解図であり、ブレードガード80、カバー804、及びカバー締結構造816を例示している。
【0028】
図11~18に例示された丸鋸10及び/又はその構成要素は、図1~10の丸鋸10のより詳しい及び/若しくは異なる例証、図、並びに/又は例を含んでもよく、並びに/或いは図1~10の丸鋸10のより詳しい及び/若しくは異なる例証、図、並びに/又は例であってもよい。その結果、図11~18の丸鋸10を参照して本明細書に開示されたあらゆる構造、機能、及び/若しくは特徴は、本開示の範囲を逸脱することなく、図1~10の丸鋸10に含まれてもよく(ただし、すべての実施形態でそうである必要はない)、並びに/又は図1~10の丸鋸10と共に利用されてもよい。同様に、図1~10の丸鋸10を参照して本明細書に開示されたあらゆる構造、機能、及び/若しくは特徴は、本開示の範囲を逸脱することなく、図11~18の丸鋸10に含まれてもよく(ただし、すべての実施形態でそうである必要はない)、並びに/又は丸鋸10と共に利用されてもよい。
【0029】
検討されたとおり、ブレードガード開口800は、丸鋸が被加工物を切断する際に丸鋸のユーザが丸鋸の丸鋸刃200の前縁228を見ることを許容するように位置付けられる。ブレードガード80は不透明な、光学的に不透明な、及び/又は非透過的な、ブレードガード80であってもよい。その結果、ユーザは、少なくとも丸鋸が被加工物を切断するのに利用された時、ブレードガード開口800を通じて及び/又は介して以外丸鋸刃200の前縁228が見えない及び/又は見ることはできない場合がある。換言すると、ユーザは、少なくとも丸鋸が被加工物を切断するのに利用された時、ブレードガード若しくはブレードガードを画定するブレードガード材料を介して及び/又は通じて、ブレードガード80の内部にあるいかなる構造も見ることができない場合がある。代わりに、及び望ましい場合、ユーザは丸鋸刃の前縁をブレードガード開口800を介して見ることができる。
【0030】
同様に検討されたように、丸鋸10及び/又はそのブレードガード80は、ブレードガード開口800において位置付けられ得る、ブレードガード開口800の中に延在し得る、及び/又はブレードガード開口800を覆い得る透明窓808を含む。しかしながら、透明窓808は少なくとも部分的に、又は更には完全に、光学的に透明であってもよい。その結果、ユーザは依然として丸鋸刃の前縁を透明窓808を覗き込むことによりブレードガード開口800を介して見ることができ得る。透明窓808はまた、丸鋸が被加工物を切断する際に、ブレードガード開口を通じたユーザと丸鋸刃との間の物理的接触を制限するように構成されてもよい。
【0031】
透明窓808は、適所にとどまるように又はブレードガード80から除去されない及び/若しくは分離されないように構成されてもよい。換言すると、丸鋸10は、ブレードガード開口800を覆う、又は常に覆う透明窓808との動作のためのものであり得る。しかしながら、及び図18に恐らく最良に例示されたように、透明窓808はまた、例えば透明窓の掃除、修理、及び/又は交換を許容する及び/又は容易にするために、丸鋸10から選択的に分離される、ブレードガード80から選択的に分離される、及び/又はブレードガードから取り外されるように構成されてもよい。例として、及び図18を引き続き参照して、ブレードガード80は、透明窓808をブレードガード80に動作可能に取り付けるように構成され得る窓取付け構造818を含み得る。例として、窓取付け構造818は、この動作可能な取り付けを許容する及び/又は容易にするために、透明窓808の対応する領域及び/又は部分を受ける、透明窓808の対応する領域及び/又は部分とインターフェイスをとる、及び/又は透明窓808の対応する領域及び/又は部分と係合するように構成されてもよい。窓取付け構造818の例には、ブレードガード80により及び/又はブレードガード80内で少なくとも部分的に画定され得るスロット、リブ、トラック、突出部、及び/又はレセプタクルを含む。
【0032】
透明窓808は、任意の好適な窓材料を含み得る及び/又は任意の好適な窓材料から形成されてもよい。窓材料の例には、光学的に透明な窓材料、ガラス、ポリマー、及び/又はポリカーボネートが含まれる。
【0033】
スプリンタガード812はまた、本明細書においてチッププロテクタ812とも呼ばれ得る及び/又はチッププロテクタ812であってもよい。スプリンタガード812は任意の好適な透明度を有してもよく、したがって光学的に不透明、光学的に透明、光学的に半透明であってもよく、及び/又は2つ以上のこれらの光学的性質の領域を含み得る。スプリンタガード812は、例えば透明窓を損傷から保護するため、及び/又はブレードガード開口を介した丸鋸刃の視覚による検査をブロックするために、ブレードガード開口800と透明窓808の両方の少なくとも一部、及び任意に全てを選択的に覆う、又はブレードガード開口800と透明窓808の両方の少なくとも一部、及び任意に全てにわたって延在するように構成されてもよい。換言すると、スプリンタガード812は、存在する場合、丸鋸の外面を少なくとも部分的に画定し得る。換言すると、及び図1及び11に恐らく最良に例示されたように、透明窓808は、スプリンタガード812と丸鋸刃との間に延在し得る、又は位置付けられ得る。スプリンタガード812は、追加として又は別法として、丸鋸が被加工物を切断するのに利用された時被加工物を押圧するように構成されてもよく、それにより被加工物が裂ける及び/又は欠ける可能性を低下させる。
【0034】
検討されたとおり、スプリンタガード812は、丸鋸への選択的取り付けのため及び/又は丸鋸からの選択的取り外しのために構成されてもよい。換言すると、丸鋸のユーザは、スプリンタガードが取り付けられた丸鋸を利用することを選択することができ、及び/又はスプリンタガードが取り外された丸鋸を利用することを選択することができる。この点を考慮に入れて、丸鋸10及び/又はそのスプリンタガード812は更にカバー締結構造816を含み得る。カバー締結構造816は、例えば図11及び17~18に例示されたように、例えばカバー締結構造をブレードガード、又はブレードガードのねじ式レセプタクル84内へ回して入れる及び/又は挿入することにより、スプリンタガードのブレードガードへの選択的取り付け及び/又はスプリンタガードのブレードガードからの選択的分離、若しくは取り外しを許容する及び/又は容易にするように構成されてもよい。カバー締結構造816の例には、ねじ式締結具、つまみねじ、カム、及び/又は選択的に係合された摩擦及び/又は圧縮インターフェイスが含まれ得る。
【0035】
丸鋸10の一部の例では、カバー締結構造816は、カバー締結構造をブレードガードから分離すること無しに、又は分離する必要無しに、スプリンタガード812のブレードガード80への選択的取り付け及び/又は取り外しを許容する及び/又は容易にするように構成されてもよい。換言すると、カバー締結構造は、ブレードガードに動作可能に取り付けられている、又は動作可能に取り付けられたままである一方で、ブレードガードに対するスプリンタガードの選択的取り付け及び/又は取り外しを許容するように構成されてもよい。
【0036】
例として、及び図12~13及び18に恐らく最良に例示されたように、スプリンタガード812はスロット814を含んでもよく、図11及び17~18に恐らく最良に例示されたように、カバー締結構造はねじ式突出部820を含んでもよい。一部のそのような例において、カバー締結構造は、スプリンタガードが、ねじ式突出部がスロット内に延在するように、及び/又はスプリンタガードがねじ式突出部の反対側面上に延在するように位置付けられることを許容するために緩められるように構成されてもよい。カバー締結構造はこの時、スプリンタガードを丸鋸上に保持するためにスプリンタガードに対して締め付けられるように構成されてもよい。そのような構成において、カバー締結構造816のヘッド822は、図11に例示されたように、スプリンタガードを丸鋸上に保持するためにスプリンタガード812に選択的に締め付けられるように構成されてもよい。追加として又は別法として、カバー締結構造816は選択的に緩められてもよく、それによりヘッド822をスプリンタガード812から分離し、及び/又はスプリンタガードがブレードガード80から取り除かれること、又は離れるように摺動することを許容する。
【0037】
丸鋸10の一部の例では、カバー締結構造816は追加として又は別法として透明窓808をブレードガード開口800内にとどめるように構成されてもよい。例として、並びに図11、14~15、及び17~18に恐らく最良に例示されたように、透明窓808はアパーチャ824を含んでもよく、カバー締結構造816のねじ式突出部820はアパーチャを通じて延在するように構成されてもよい。そのような構成において、スプリンタガード812のブレードガード80への取り付け及び/又はスプリンタガードのブレードガードからの分離を許容するために、カバー締結構造816はブレードガード80から選択的に緩められ得るが、ブレードガード80から分離されなくてもよい。追加として又は別法として、透明窓808がブレードガードから分離されるのを許容するために、カバー締結構造816はブレードガード80から分離されてもよい。
【0038】
検討されたとおり、従来の丸鋸は、例えばユーザと回転丸鋸刃との間の接触の可能性を減少させるため及び/又は物体が従来のブレードガードと回転丸鋸刃との間に横たわる可能性を減少させるために、その従来のブレードガードから及び/又は丸鋸刃に向かって突出し得るガード突出部、例えばリブ及び/又はフィンガーを含み得る。少なくともいくらか効果的である一方で、そのようなガード突出部は従来のブレードガードと丸鋸刃との間の隙間を意図的に減少させ、このことは丸鋸刃を丸鋸から取り除くことを困難にする場合があり、及び/又は集塵効率性を減少させ得る。そのような従来の丸鋸とは対照的に、本開示による丸鋸10は、ブレードガード開口800を覆う透明窓808と動作するように構成される。そのような構成は、丸鋸10がそのようなガード突出部を無くす又は含まないようにすることを許容することができ、それにより、図1、11、及び17に例示されたように、従来の丸鋸と比較して、実質的に丸鋸刃200とブレードガード80との間の隙間830を増大させる。隙間830はまた、平均(average)隙間830、平均(mean)隙間830、及び/又は最小隙間830と呼ばれ得る及び/又は平均(average)隙間830、平均(mean)隙間830、及び/又は最小隙間830であり得る。例として、丸鋸10における隙間830は少なくとも、対応する従来の丸鋸の中の対応する隙間の閾値倍数であり得る。閾値倍数の例には、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.25、2.5、2.75、3、3.5、4、4.5、又は5の倍数が含まれる。
【0039】
本明細書で使用する場合、第1の実体と第2の実体との間に置かれた用語「及び/又は」は、(1)第1の実体、(2)第2の実体、並びに(3)第1の実体及び第2の実体の1つを意味する。「及び/又は」と共にリストにされた複数の実体は、同じ手法で、すなわちそのように統合された実体の「1つ又は複数」と解釈されるべきである。明確に特定された実体に関連しているかどうかに関わらず、「及び/又は」の語句によって明確に特定された実体以外の他の実体が任意に存在してもよい。従って非限定例として、「含む」などのオープンエンド言語と共に使用された時に、「A及び/又はB」の言及は、一実施形態では、Aのみ(B以外の実体を任意に含む)、別の実施形態では、Bのみ(A以外の実体を任意に含む)、尚別の実施形態では、A及びBの両方(他の実体を任意に含む)を指してもよい。これらの実体は、要素、作用、構造、ステップ、動作、値などを指してもよい。
【0040】
本明細書で使用する場合、1つ又は複数の実体のリストに関する語句「少なくとも1つ」は、実体のリストにおけるあらゆる1つ又は複数の実体から選択された少なくとも1つの実体を意味すると理解するべきだが、必ずしも実体のリスト内に明確に一覧にされたありとあらゆる実体の少なくとも1つを含まず、実体のリスト内の実体のあらゆる組み合わせを除外しない。この定義は、語句「少なくとも1つ」が指す実体のリスト内に明確に特定された実体以外の実体が、明確に特定された実体に関連するかどうかに関わらず、任意に存在し得ることも可能にする。従って非限定例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は同等に「A若しくはBの少なくとも1つ」、又は同等に「A及び/若しくはBの少なくとも1つ」)は、一部の実施形態では、Bが存在しない(及びB以外の実体を任意に含む)少なくとも1つの、任意に2つ以上を含むA、別の実施形態では、Aが存在しない(及びA以外の実体を任意に含む)少なくとも1つ、任意に2つ以上を含むB、尚別の実施形態では、少なくとも1つの、任意に2つ以上を含むA、並びに少なくとも1つの、任意に2つ以上を含むB(及び任意に他の実体を含む)を指してもよい。換言すると、語句「少なくとも1つ」、「1つ又は複数」並びに「及び/又は」は、動作中に結合及び分離の両方であるオープンエンドの表現である。例えば、各表現「A、B、及びCの少なくとも1つ」、「A、B、又はCの少なくとも1つ」、「A、B、及びCの1つ又は複数」、「A、B、又はCの1つ又は複数」、並びに「A、B、及び/又はC」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、A、B及びCを一緒に、並びに任意にあらゆる上記を少なくとも1つの他の実体と組み合わせることを意味してもよい。
【0041】
あらゆる特許、特許出願、又は他の参考文献が、参照により本明細書に組み込まれ、(1)本開示の組み込まれていない部分、若しくはあらゆる他の組み込まれた参考文献のいずれかと矛盾する手法で用語を定義し、及び/又は(2)本開示の組み込まれていない部分、若しくはあらゆる他の組み込まれた参考文献のいずれかと別様に矛盾する場合、本開示の組み込まれない部分が優先するものとし、本明細書における用語又は組み込まれた開示は、用語が定義されている、及び/又は組み込まれた開示が本来存在した参考文献に関してのみ優先するものとする。
【0042】
本明細書で使用する場合、用語「適合される」及び「構成される」は、要素、構成要素、又は他の主題が、所与の機能を行うように設計され及び/又は意図されることを意味する。従って用語「適合される」及び「構成される」の使用は、所与の要素、構成要素、又は他の主題が、単に所与の機能を行うことが「できる」ことを意味すると解釈されるべきではなく、要素、構成要素、及び/又は他の主題が、機能を行う目的で明確に選択され、生成され、実装され、利用され、プログラムされ、及び/又は設計されることを意味すると解釈されるべきである。要素、構成要素、及び/又は具体的な機能を行うように適合されると列記された他の列記された主題は、追加として又は別法として、その機能を行うように構成されると記載されてもよく、逆も同様であることも本開示の範囲内である。
【0043】
本明細書で使用する場合、語句「例えば」、語句「例として」、及び/又は単に用語「例」は、本開示による1つ又は複数の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法を参照して使用する時に、記載された構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法が、本開示による構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法の例示的非排他的例であることを伝えることを意図する。従って記載された構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法は、限定し、必要であり、又は排他的/包括的であることを意図するのではなく、構造的及び/若しくは機能的に類似の並びに/又は同等の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、並びに/又は方法を含む、他の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、並びに/或いは方法も、本開示の範囲内である。
【0044】
本明細書で使用する場合、「少なくとも実質的に」は、程度若しくは関係を修正する時に、列記された「実質的な」程度又は関係だけでなく、列記された程度又は関係の全範囲も含んでもよい。列記された程度又は関係の実質的な量は、列記された程度又は関係の少なくとも75%を含んでもよい。例えば、ある材料から少なくとも実質的に形成された対象は、対象の少なくとも75%がその材料から形成された対象を含み、その材料から完全に形成された対象も含む。別の例では、少なくとも実質的に第2の長さと同じ長さである第1の長さは、第2の長さの75%以内である第1の長さを含み、第2の長さと同じ長さである第1の長さも含む。
【0045】
本開示による丸鋸の例示的非排他的例は、以下の列挙された段落に表されている。
【0046】
A1.回転軸を中心に回転するように構成されたモータシャフトを含むモータと、
丸鋸刃を丸鋸に動作可能に取り付けるとともに、モータシャフトのシャフト回転軸を中心とした回転を介してアーバがモータからトルクを受領すると、丸鋸刃をアーバ回転軸を中心として回転させるように構成されたアーバと、
ブレードガードであって、ブレードガードが、丸鋸が被加工物を切断する際に丸鋸のユーザが丸鋸刃の前縁を見ることを許容するように位置付けられたブレードガード開口を含むブレードガードと、
ブレードガード開口内に延在する及びブレードガード開口を覆う、の少なくとも一方である透明窓と、
を備える丸鋸。
【0047】
A2.ブレードガードは光学的に不透明なブレードガードである、段落A1に記載の丸鋸。
【0048】
A3.透明窓は、丸鋸が被加工物を切断する際に、ブレードガード開口を介して、ユーザと丸鋸刃との間の物理的接触を制限するように構成される、段落A1又はA2に記載の丸鋸。
【0049】
A4.透明窓は、丸鋸が被加工物を切断する際に、透明窓を通じて、ユーザが丸鋸刃の前縁を見ることを許容するように構成される、段落A1~A3のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0050】
A5.透明窓は光学的に透明である、段落A1~A4のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0051】
A6.透明窓は丸鋸から選択的に分離されるように構成される、段落A1~A5のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0052】
A7.ブレードガードは、透明窓をブレードガードに動作可能に取り付けるように構成された窓取付け構造を含む、段落A1~A6のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0053】
A8.窓取付け構造は、スロット、リブ、トラック、突出部、及び/又はレセプタクルの少なくとも1つを含む、段落A7に記載の丸鋸。
【0054】
A9.透明窓は、光学的に透明な窓材料、ガラス、ポリマー、及びポリカーボネートの少なくとも1つから形成される、段落A1~A8のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0055】
A10.ブレードガードにブレードガードから及び丸鋸刃に向かって突出するガード突出部が無い、段落A1~A9のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0056】
A11.丸鋸は、透明窓がブレードガード開口内に延在する間、ブレードガードに選択的に取り付けられるように構成されたスプリンタガードを更に含む、段落A1~A10のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0057】
A12.スプリンタガードは透明窓を覆う、又は少なくとも部分的に覆うように構成される、段落A11に記載の丸鋸。
【0058】
A13.スプリンタガードは透明窓の残片側に位置付けられる、段落A11~A12のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0059】
A14.スプリンタガードは、光学的に不透明なスプリンタガード、光学的に透明なスプリンタガード、及び半透明なスプリンタガードの少なくとも1つである、段落A11~A13のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0060】
A15.被加工物が裂ける可能性を減少させるために、丸鋸が被加工物を切断するのに利用された時、スプリンタガードは被加工物を押圧するように構成される、段落A11~A14のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0061】
A16.丸鋸は、透明窓がブレードガード開口内に延在する間、スプリンタガードのブレードガードへの選択的取り付け及び/又はスプリンタガードのブレードガードからの選択的分離を許容するように構成されたカバー締結構造を含む、段落A1~A15のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0062】
A17.カバー締結構造はブレードガードに動作可能に取り付けられた状態のままである一方、カバー締結構造は、ブレードガードへのスプリンタガードの選択的取り付けを許容するように構成される、段落A16に記載の丸鋸。
【0063】
A18.スプリンタガードはスロットを含み、カバー締結構造はねじ式突出部を含み、更にカバー締結構造は、スプリンタガードが、ねじ式突出部がスロット内に延在するとともにその後、スプリンタガードを丸鋸上に保持するためにスプリンタガードに対して締め付けられるように位置付けられるのを許容するために緩められるように構成される、段落A16又はA17に記載の丸鋸。
【0064】
A19.カバー締結構造は、透明窓をブレードガード開口内に保持するように更に構成される、段落A16~A18のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0065】
A20.透明窓はアパーチャを含み、更にカバー締結構造は、カバー締結構造が透明窓をブレードガード開口内に動作可能に保持する時、アパーチャを通って延在するように構成される、段落A19に記載の丸鋸。
【0066】
A21.モータは電気モータ、AC電気モータ、DC電気モータ、ブラシレスDCモータ、可変速モータ、及び単一速度モータの少なくとも1つを含む、段落A1~A20のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0067】
A22.丸鋸は、被加工物を切断するための丸鋸の動作中に丸鋸のユーザにより把持されるように構成された把持領域を更に含む、段落A1~A21のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0068】
A23.丸鋸は、丸鋸の少なくとも1つの他の構成要素に電流を選択的に加えるように構成されたスイッチを更に含む、段落A1~A22のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0069】
A24.ブレードガードは、その使用者と丸鋸刃との間の接触を防ぐように構成されている、段落A1~A23のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0070】
A25.1つの/そのブレードガードは、丸鋸が1つの/その被加工物を切断するために利用された時に、格納するように構成された格納可能な領域を含む、段落A24に記載の丸鋸。
【0071】
A26.丸鋸は、被加工物が丸鋸によって切断される時に、1つの/その被加工物及び丸鋸を互いに対して位置付けるように構成された1つの/その被加工物支持体を更に含む、段落A1~A25のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0072】
A27.丸鋸は、
(i)丸鋸に電流を提供するように構成された電源コード、及び
(ii)丸鋸に電流を供給するように構成されたバッテリ
の少なくとも1つを更に含む、段落A1~A26のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0073】
A28.丸鋸は、
(i)携帯用丸鋸、
(ii)ラジアルアームソー、
(iii)プランジソー、
(iv)トラックソー、及び
(v)ベベルソー、
のうちの少なくとも1つである、段落A1~A27のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0074】
A29.丸鋸はプランジソーである、段落A1~A28のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0075】
A30.プランジソーはアーバ対面側面とアーバ反対側面とを画定するベースプレートを含む、段落A29に記載の丸鋸。
【0076】
A31.アーバは、ベースプレート・ピボットを介してベースプレートのアーバ対面側面に動作可能に取り付けられる、段落A30に記載の丸鋸。
【0077】
A32.アーバ及びベースプレートは、ベースプレートのアーバ反対側面上に延在する丸鋸刃の領域を選択的に変化させるために、ベースプレート・ピボットを中心として、互いに対して、動作可能に回転するように構成される、段落A31に記載の丸鋸。
【0078】
A33.丸鋸はトラックソーである、段落A1~A32のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0079】
A34.トラックソーはアーバ対面側面とアーバ反対側面とを画定するベースプレートを含む、段落A33に記載の丸鋸。
【0080】
A35.ベースプレートは、トラックの隆起した長尺状リブを受けるように構成されたリブ受け入れチャネルを更に含む、段落A34に記載の丸鋸。
【0081】
A36.トラックソーはトラックを更に含み、トラックは隆起した長尺状リブを含む、段落A35に記載の丸鋸。
【0082】
A37.丸鋸は丸鋸刃を含む、A1~A36のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0083】
A38.丸鋸刃は、アーバとの回転運動のためにアーバを介して丸鋸に動作可能に取り付けられる、段落A37に記載の丸鋸。
【0084】
産業上の利用可能性
本明細書に開示された丸鋸及び方法は、電動工具業界に利用可能である。
【0085】
上記の本開示は、独立した有用性を持つ複数の別個の発明を包含すると考えられる。これらの発明のそれぞれは、好ましい形で開示されているが、本明細書に開示されて例示されたようにその特定の実施形態は、多くの変形が可能であるので、限定する意味でとらえるべきではない。本発明の主題は、本明細書に開示された様々な要素、特徴、機能、及び/又は特性の全ての新規の自明ではない組み合わせ並びに部分組み合わせを含む。同様に特許請求の範囲が、「1つの」若しくは「第1の」要素又はその等価物を列記した場合、このような特許請求の範囲は、複数のこのような要素を必要とせず又は除外もしない、1つ又は複数のこのような要素の組み合わせを含むと理解するべきである。
【0086】
以下の特許請求の範囲は、本開示された発明の1つに関し、新規で自明ではない、ある特定の組み合わせ及び部分組み合わせを具体的に指摘すると考えられる。特徴、機能、要素、及び/又は特性の他の組み合わせ及び部分組み合わせで具現化された発明は、本特許請求の範囲の修正、又は本特許出願若しくは関連出願における新しい特許請求の範囲の提示を通して主張され得る。このような修正された又は新しい特許請求の範囲も、それらが異なる発明に関するか、若しくは同じ発明に関するかに関わらず、元の特許請求の範囲と異なる、より広い、より狭い、若しくは等しいかに関わらず、本開示の本発明の主題内に含まれるともみなされる。
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