(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるアクセスコントロールのための方法およびユーザ機器
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20241213BHJP
H04W 74/0833 20240101ALI20241213BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20241213BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W74/0833
H04W72/231
(21)【出願番号】P 2023515345
(86)(22)【出願日】2021-09-08
(86)【国際出願番号】 CN2021117158
(87)【国際公開番号】W WO2022052948
(87)【国際公開日】2022-03-17
【審査請求日】2023-08-04
(32)【優先日】2020-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ツェン,ユンラン
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ,シンシ
(72)【発明者】
【氏名】チン,ホンリー
(72)【発明者】
【氏名】シー,メイジュウ
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/067749(WO,A1)
【文献】特表2020-522962(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0139778(US,A1)
【文献】vivo,General Considerations on Small Data Transmission[online],3GPP TSG RAN WG2 #111-e R2-2006550,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_111-e/Docs/R2-2006550.zip>,2020年08月07日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスコントロールのためにユーザ機器(UE(900))によって実行される方法であって、
UEがUEの無線リソースコントロール(RRC)非アクティブ状態中にサービングセルとのスモールデータ送信(SDT)手続きを開始することを試行している間に、
前記サービングセルから前記SDT手続きと関連付けられた無線リソース設定を受信すること、及び
ユニファイドアクセスコントロール(UAC)機構を実行した後、前記SDT手続きと関連付けられた前記無線リソース設定に基づいて、前記サービングセルに1つまたは複数の上りリンク(UL)パケットを送信すること、を実行し、
SDTの試行が、前記サービングセルによって禁止されない場合、前記UEは前記UAC機構をパスし、及び
前記UEは前記UAC機構をパスする場合には、前記UEは設定スモールデータ送信(CG-SDT)手続きまたはランダムアクセススモールデータ送信(RA-SDT)手続きを開始
し、
データ量の閾値に基づいて、前記SDT手続きのための少なくとも1つのUL-CGにアクセスするかどうかを決定すること、および
前記データ量の閾値に基づいて、前記SDT手続きのためのランダムアクセス(RA)手続きを開始するかどうかを決定することを、を更に実行し、
前記SDT手続きは、UE固有のコントロールシグナリングを介して、前記サービングセルによって事前設定されたULの設定されたグラント(UL-CG)設定に基づいて、少なくとも1つのUL-CGにアクセスすることを含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記SDTの前記試行が前記サービングセルによって禁止される場合、前記UEは前記UAC機構をパスせず、
前記UEは前記UAC機構をパスしない場合には、前記UEは前記SDT手続きを禁止する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEが前記UAC機構をパスする場合、前記UEの媒体アクセスコントロール(MAC)エンティティは、前記CG-SDT手続きまたは前記RA-SDT手続きを開始する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記UAC機構は、前記UEのRRCエンティティ中で実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記SDT手続きは、前記無線リソース設定に基づいて、前記UEによってトリガされるランダムアクセス(RA)手続きである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記UEが、前記サービングセルから、前記サービングセルが禁止されていることを示すセル禁止ビットを含むシステム情報を受信した場合、または
前記サービングセルが、前記UAC機構の結果に基づいて、前記UEによって決定された禁止期間中、禁止される場合、
前記SDTの前記試行は禁止される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記UAC機構は、前記SDT手続きに関連するアクセスカテゴリに基づいて、前記SDT手続きのために前記UEによって実行される、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記サービングセルとの以前のアクセス試行のための前記禁止期間を決定することを更に含み、
前記以前のアクセス試行は、前記SDT手続きを開始するための前記UEのアクセス試行よりも早く起こり、
前記以前のアクセス試行および前記SDT手続きを開始するための前記UEの前記アクセス試行は、前記UAC機構における同じアクセスカテゴリに属する、請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
前記禁止期間が経過するまで、前記SDTの前記試行のための別のUAC機構を実行しない、ことを更に含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項10】
UE固有RRCシグナリングを介して、またはブロードキャストシステム情報を介して、データ量の閾値を受信することを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記RRC非アクティブ状態の間に、前記SDTのための前記サービングセルによって許可される複数の論理チャネルのすべてにおいて保留中のデータのみを考慮することによって、保留中のULデータの量を決定することを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
アクセスコントロールのためのユーザ機器(UE(900))であって、
コンピュータ実行可能命令(932)を有する1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体(934)、及び
前記1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体に接続される少なくとも1つのプロセッサ(928)を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記コンピュータ実行可能命令は、前記UEに、請求項1から
11の何れか1項に記載の方法を実行させる、UE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0002】
〔分野〕
本開示は無線通信に関し、より詳細には、無線通信システムにおけるアクセスコントロールのための方法およびユーザ機器(UE)に関する。
【背景技術】
【0003】
〔背景〕
接続される装置の数の大幅な増加及びユーザ/ネットワークトラフィック量の急速な増加に伴い、データ速度、遅延性、信頼性、及びモビリティを改善することによって、第5世代(5G)ニューラジオ(NR)といった、次世代無線通信システムのための無線通信システムの様々な態様を改善するための様々な努力がなされてきた。
【発明の概要】
【開示が解決しようとする課題】
【0004】
5G NRシステムは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)、及び超高信頼低遅延通信(URLLC)といった、様々な使用方法に対応して、ネットワークサービス及びタイプを最適化するための柔軟性及び設定可能性を提供するように設計される。
【0005】
しかしながら、無線アクセスに対する需要が増加し続けるにつれて、次世代無線通信システムのための無線通信の更なる改善が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示は、無線通信システムにおけるアクセスコントロールのための方法およびユーザ機器を対象とする。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、アクセスコントロールのためにユーザ機器(UE)によって実行される方法が提供される。この方法は、UEの無線リソースコントロール(RRC)非アクティブ状態中にサービングセルとの上りリンク(UL)データ送信手続きを開始することをUEが試行している間に、サービングセルから無線リソース設定を受信すること、及び、複数の条件が満たされたときに無線リソース設定に基づいてサービングセルに1つまたは複数のULパケットを送信することを含む。前記複数の条件は、上りリンクデータ送信の試行はサービングセルによって禁止されないこと、及び、送信される保留中のULデータの量がデータ量の閾値以下である、ことを含む。
【0008】
第1の態様の一実施形態では、ULデータ送信手続きは、無線リソース設定に基づいてUEによってトリガされるランダムアクセス(RA)手続きである。
【0009】
第1の態様の別の実施形態では、ULデータ送信手続きは、サービングセルによって事前設定されたUL-CG設定に基づいて、UE固有コントロールシグナリングを介して少なくとも1つのUL設定許可(UL-CG)にアクセスすることを含む。
【0010】
第1の態様の別の実施態様は、データ量の閾値に基づいてULデータ送信手続きのための少なくとも1つのUL-CGにアクセスすべきかどうかを決定することと、データ量の閾値に基づいてULデータ送信手続きのためのランダムアクセス(RA)手続きを開始すべきかどうかを決定すること、とをさらに含む。
【0011】
第1の態様の一実施形態では、UEが、サービングセルが禁止されていることを示すセル禁止ビットを含むシステム情報をサービングセルから受信するか、またはサービングセルがユニファイドアクセスコントロール(UAC)機構に基づいてUEによって決定された禁止期間中にSDT手続きのために(UEによって)禁止される。
【0012】
第1の態様の一実施形態では、UAC機構がULデータ送信手続きに関連付けられたアクセスカテゴリに基づいて、ULデータ送信手続きのためにUEによって実行される。
【0013】
第1の態様の別の実施態様では、サービングセルによる以前のアクセス試行のための禁止期間を決定することをさらに含み、以前のアクセス試行はULデータ送信手続きを開始するためのUEのアクセス試行よりも早く発生し、以前のアクセス試行およびULデータ送信手続きを開始するためのUEのアクセス試行は、UAC機構における同じアクセスカテゴリに属する。
【0014】
第1の態様の別の実施形態は、禁止期間が経過するまで、ULデータ送信手続きのアクセス試行のために別のUAC機構を実行しないことをさらに含む。
【0015】
第1の態様の別の実施形態は、UE固有のRRCシグナリングまたはブロードキャストされるシステム情報を介してデータ量の閾値を受信することをさらに含む。
【0016】
第1の態様の別の実施形態は、サービングセルによって許可された複数の論理チャネルのすべてにおいて、RRC非アクティブ状態中にULデータ送信のための保留中のデータを考慮することのみによって、保留中のULデータの量を決定することをさらに含む。
【0017】
本開示の第2の態様によれば、アクセスコントロールのためのUEが提供される。UEは、メモリとメモリに結合されたプロセス回路とを備える。プロセス回路は、UEのRRC非アクティブ状態中にサービングセルとのULデータ送信手続きを開始することをUEが試行している間に、サービングセルから無線リソース設定を受信し、複数の状態が満たされたときに、無線リソース設定に基づいて1つまたは複数のULパケットをサービングセルに送信するように構成される。複数条件は、サービングセルによってULデータ送信の試行が禁止されず、送信される保留中のULデータの量がデータ量の閾値以下であることを含む。
【0018】
第2の態様の一実施形態では、無線リソース設定が無線リソース設定に基づいてUEによってトリガされるランダムアクセス(RA)手続きである。
【0019】
第2の態様の別の実施形態では、ULデータ送信手続きは、サービングセルによって事前設定されたUL-CG設定に基づいて、UE固有のコントロールシグナリングを介して少なくとも1つのUL設定されたグラント(UL-CG)にアクセスすることを含む。
【0020】
第2の態様の別の実施形態では、プロセス回路は、データ量の閾値に基づいて、ULデータ送信手続きのための少なくとも1つのUL-CGにアクセスするかどうかを決定し、データ量の閾値に基づいて、ULデータ送信手続きのためのRA手続きを開始するかどうかを決定するようにさらに構成される。
【0021】
第2の態様の一実施形態において、UEがサービスセルから、サービスセルが禁止されていることを示すセル禁止ビットを含むシステム情報を受信した場合、ULデータ送信の試行は、禁止される。またはサービスセルが統一アクセスコントロール(UAC)機構の結果に基づいて、UEによって決定される禁止期間中、禁止される。
【0022】
第2の態様の一実施形態では、UAC機構がULデータ送信手続きに関連付けられたアクセスカテゴリ(および/またはアクセスアイデンティティ情報)に基づいて、ULデータ送信手続きのためにUEによって実施される。
【0023】
第2の態様の別の実施形態では、プロセス回路が、サービングセルを用いた以前のアクセス試行のための禁止期間を決定するようにさらに構成され、以前のアクセス試行はULデータ送信手続きを開始するためのUEのアクセス試行よりも早く発生し、以前のアクセス試行およびULデータ送信手続きを開始するためのUEのアクセス試行はUAC機構における同じアクセスカテゴリに属する。
【0024】
第2の態様の別の実施において、プロセス回路は、禁止期間が経過するまで、ULデータ送信手続きのアクセス試行のための別のUAC機構を実行しないようにさらに構成される。
【0025】
第2の態様の別の実施形態では、データ量の閾値がUE固有のRRC信号を介して、またはブロードキャストされるシステム情報を介して受信される。
【0026】
第2の態様の別の実施形態では、サービングセルがULデータ送信のためのサービングセルによって許可された複数の論理チャネルのうちの1つまたは複数の論理チャネル中の保留データを考慮することのみによって、保留中のULデータの量を決定するようにさらに構成される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本出願における略語は以下のように定義され、特に明記しない限り、略語は以下の意味を有する:
略語 フルネーム
3GPP 第3世代パートナーシップ・プロジェクト
5GC 5Gコア
ACK 肯定応答
AMF アクセスおよびモビリティ管理機能
ARQ 自動再送要求
AS アクセス層
BCCH ブロードキャストコントロールチャンネル
BCH ブロードキャストチャンネル
BFR ビーム障害リカバリ
BS 基地局
BSR バッファ状態レポート
BWP 帯域幅部分
CA キャリアアグリゲーション
CBRA コンテンションベースランダムアクセス
CFRA コンテンションフリーランダムアクセス
CG Configured Grant
CM 接続管理
CN コアネットワーク
CP コントロールプレーン
C-RNTI セル無線ネットワーク一時識別子
CG-SDT 設定スモールデータ送信
CS-RNTI 設定されたスケジューリング無線ネットワーク一時識別子
CSI-RS チャネル状態情報参照信号
DC デュアルアクセス
DCI 下りリンク制御情報
DL 下りリンク
DRB データ無線ベアラ
DRX 間欠受信
HARQ ハイブリッド自動再送要求
ID 識別子
IE 情報要素
I-RNTI 非アクティブ無線ネットワーク一時識別子
LCH 論理チャネル
LCG 論理チャネルグループ
LCP 論理チャネルの優先順位付け
MAC 媒体アクセスコントロール
MIB マスタ情報ブロック
MSG メッセージ
NAS 非アクセス層
ナック 否定応答
NG-RAN 次世代無線アクセスネットワーク
NR 新無線
NW ネットワーク
PCell 一次セル
PCCH ページングコントロールチャンネル
PDCCH 物理下りリンクコントロールチャンネル
PDCP パケットデータコンバージェンスプロトコル
PDU プロトコルデータユニット
PRACH 物理ランダムアクセスチャネル
PUCCH 物理上りリンクコントロールチャンネル
PUSCH 物理上りリンク共有チャネル
PLMN 公共陸上移動通信網
QoS サービス品質
RA ランダムアクセス
RA-SDT ランダムアクセススモールデータ送信
RACH ランダムアクセスチャネル
RAN 無線アクセスネットワーク
RB 無線ベアラ
Rel リリース
RLC 無線回線コントロール
RNA RANベースの通知領域
RNTI 無線ネットワーク一時識別子
RRC 無線リソースコントロール
RSRP 基準信号受信電力
SCell 二次セル
SCG 二次セルグループ
SCS サブキャリア間隔
SDT スモールデータ送信
SDU サービスデータ単位
SFN システムフレーム番号
SI システム情報
SIB システム情報ブロック
SIB1 システム情報ブロックタイプ1
SINR 信号対干渉プラス雑音比
SLIV 開始および長さインジケータ
SNPN スタンドアロン非公開ネットワーク
SR スケジューリング要求
SRB シグナリング無線ベアラ
SSB 同期信号ブロック
S-TMSI SAE-一時モバイル加入者識別
SUL 補助上りリンク
TA タイミングアドバンスまたはタイムアライメント
TB トランスポートブロック
TAG タイミングアドバンスグループ
TS 技術仕様
UAC ユニファイドアクセスコントロール
UE ユーザ機器
UL 上りリンク
UL-CG 上りリンク設定されたグラント
UP ユーザプレーン
UPF ユーザプレーン機能
本実施例の態様は添付の図面と共に読まれるとき、以下の詳細な記載から最もよく理解される。様々な特徴は、縮尺通りに描かれていない。様々な特徴の寸法は議論を明確にするために、任意に増減されてもよい。
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態による、UEがサービングRANを用いてSDT手続きを開始しようと試行している間のアクセスコントロール機構のための処理を示す概略図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態によるRA-SDT手続きの一実施例を示す。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態によるCG-SDT手続きの一実施例を示す。
【
図4】
図4は、本開示の一実施形態によるSDTのアクセスコントロールの方法のフローチャートである。
【
図5】
図5は、本開示の実行による、SDTのためのUAC機構を実行する方法のフローチャートを示す。
【
図6】
図6は、本開示の一実施形態によるUEによって実行されるアクセスコントロールの方法のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本開示の一実施形態による、アクセスコントロールの方法のフローチャートを示す。
【
図8】
図8は、本開示の一実施形態による、アクセスコントロールの方法のフローチャートを示す。
【
図9】
図9は、本開示の実施形態による無線通信のためのノードを示すブロック図である。
【開示を実施するための形態】
【0028】
〔詳細な説明〕
以下は、本開示の実行に関連する具体的な情報を含む。図面およびそれらの添付の詳細な説明は、単に実施形態を対象とする。しかしながら、本開示は、これらの実行に限定されない。本開示の他の変形および実行は、当業者には明らかであろう。
【0029】
特に明記しない限り、図面間の同様の又は対応する要素は、同様の又は対応する参照番号によって示され得る。さらに、本開示における図面および例示は一般に、一定の重量計ではなく、実際の相対寸法に対応することを意図していない。
【0030】
一貫性および理解を容易にするために、同様の特徴は、図面において同じ番号によって識別され得る(いくつかの実施例では図示せず)。しかしながら、異なる実施形態における特徴は、他の点で異なり得、図面に示されるものに狭く限定されないものとする。
【0031】
「一実施形態では」または「いくつかの実施形態では」という語句は、それぞれ、同じまたは異なる実施形態のうちの1つまたは複数を指し得る。「結合された」という用語は、介在する構成要素を介して直接的または間接的に接続されたものとして定義され、必ずしも物理的接続に限定されない。用語「含む(comprising)」は、開示された組み合わせ、群、グループ、または同等物における、解放型の包含またはメンバーシップを示すが、必ずしもこれに限定されるものではない。表現「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ」または「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ」は「Aのみ、またはBのみ、またはCのみ、またはA、BおよびCの任意の組合せ」を意味する
「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。用語「および/または」は関連するオブジェクトを開示するための関連付け関係のみであり、Aおよび/またはBがAが単独で存在すること、AおよびBが同時に存在すること、またはBが単独で存在することを示し得るように、3つの関係が存在し得ることを表す。「Aおよび/またはBおよび/またはC」は、A、B、およびCのうちの少なくとも1つが存在することを表し得る。文字「/」は一般に、関連するオブジェクトが「または」関係にあることを表す。
【0032】
説明および非限定のために、機能的実体、技法、プロトコル、標準などの具体的な詳細が、具体的な詳細は、開示された技術の理解を提供するために記載される。他の実施例において、周知の方法、技術、システム、アーキテクチャなどの詳細な開示は、不必要な細部で本開示を不明瞭にしないように省略される。
【0033】
当業者は、任意の開示されたネットワーク機能またはアルゴリズムがハードウェア、ソフトウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実行され得ることを直ちに認識するのであろう。開示される機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せであり得るモジュールに対応し得る。
【0034】
ソフトウェア実施形態は、メモリまたは他のタイプの記憶デバイスなどのコンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令を含み得る。通信処理能力を有する1つまたは複数のマイクロプロセッサまたは汎用コンピュータは、対応するコンピュータ実行可能命令でプログラムされ、開示されたネットワーク機能またはアルゴリズムを実行することができる。
【0035】
マイクロプロセッサまたは汎用コンピュータは、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ、および/または1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用することを含み得る。開示される実施形態のいくつかはコンピュータハードウェア上にインストールされ、実行されるソフトウェアに向けられるが、ファームウェアとして、またはハードウェアとして、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せとして実行される代替の実施形態は十分に本開示の範囲内である。コンピュータ可読媒体はランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、またはコンピュータ読み取り可能命令を記憶することが可能な任意の他の同等の媒体を含み得るが、これらに限定されない。
【0036】
Long-Term Evolution (LTE)システム、LTE-Advanced(LTE-A)システム、LTE-Advanced Proシステム、または5G NR Radio Access Network(RAN)などの無線通信ネットワークアーキテクチャは、典型的には少なくとも1つの基地局(BS)、少なくとも1つのUE、およびネットワーク内でアクセスを提供する1つまたは複数である。UEは、1つまたは複数のBSによって確立されたRANを介して、コアネットワーク(CN)、発展型パケットコア(EPC)ネットワーク、発展型ユニバーサル地上RAN(E-UTRAN)、次世代コア(NGC)、5Gコア(5GC)、またはインターネットなどのネットワークと通信し得る。
【0037】
UEは移動局、移動UEもしくは装置、またはユーザ通信無線UEを含むことができるが、これらに限定されない。UEは携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、車両、または無線通信機能を有する携帯情報UE(PDA)を含むが、これらに限定されない、携帯無線機器であり得る。UEは、RAN内の1つまたは複数のセルに対して、エアインタフェースを介して信号を受信および送信するように設定されてもよい。
【0038】
BSは、BSは、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMAX)、しばしば2Gと呼ばれるモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)、GSMエボリューションためのGSM拡張データ速度(EDGE)RAN、汎用パケット無線サービス(GPRS)、基本広帯域コード分割多元アクセス(W-CDMA)に基づく、しばしば3Gと呼ばれるユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)、高速パケットアクセス(HSPA)、LTE、LTE-A、5GC、NR(しばしば5Gと呼ばれる)、及び/又はLTE-A Proに接続されたLTE(eLTE)といった、少なくとも無線アクセス技術(RAT)に従って、通信サービスを提供する。ただし、本開示の範囲は、これらのプロトコルに限定されるものではない。
【0039】
BSは限定しないが、UMTS中のノードB(NB)、LTEまたはLTE-A中の発展型ノードB(eNB)、UMTS中の無線ネットワークコントローラ(RNC)、GSM/GERAN中のBS制御装置(BSC)、5GCに関連する発展型地上波無線アクセス(E-UTRA)BS中の次世代eNB(ng-eNB)、5G-RAN中の(または5Gアクセスネットワーク(5G-AN)中の)次世代ノードB(gNB)、または無線通信を制御し、セル内の無線リソースを管理することが可能な任意の他の機器を含み得る。BSは、無線インターフェースを介して1つまたは複数のUEをサーブすることができる。
【0040】
前記基地局は、前記無線基地局に含まれた複数のセルを用いて、特定の地理的エリアに無線カバレッジを提供することができる。基地局は、セルの動作を支援することができる。それぞれのセルは、その無線カバレッジ内の少なくとも1つのUEにサービスを提供するように動作可能である。
【0041】
各セル(サービングセルと呼ばれることが多い)は、各セルが下りリンク(DL)およびオプションで上りリンク(UL)リソースを、DLおよびオプションでULパケット送信のためにその無線カバレッジ内の少なくとも1つのUEにスケジューリングするように、その無線カバレッジ内の1つまたは複数のUEにサーブするためのサービスを提供することができる。基地局は、複数のセルを介して、無線通信システムにおける1つ以上のUEと通信することができる。
【0042】
セルは、近接サービス(ProSe)、LTE SLサービス、LTE/NRサイドリンク通信サービス、LTE/NRサイドリンクディスカバリサービス、および/またはLTE/NR Vehicle-to-Everything(V2X)サービスをサポートするためのサイドリンク(SL)リソースを割り振ることができる。
【0043】
NRでは、UEがRRC非アクティブ状態でデータ送信を実行することを可能にするパケット送信機構が導入される。パケット送信は、本開示では「SDT(またはスモールデータ送信)」または「スモールパケット送信」とも呼ばれる。したがって、「パケット送信」、「SDT」、および「スモールパケット送信」という用語は、本開示では互換的である。
【0044】
本開示のいくつかの態様では、スモールパケット送信のためのアクセスコントロール(の一部)がRRC層(またはRRCエンティティ)において実行され得る。RRC層は、MACエンティティがRA手続き(たとえば、2ステップ/4ステップRA手続き)を使用することによって、または、1つまたは複数の上りリンク設定された許可設定を使用することによって、パケットを配信することを有効にする(または無効にする)か否かをMAC層に命令し得る。UEは、「CellBarred」ビットの値が「非禁止」から「Barred」に変更する(またはその逆)ことを検出することによって、セルが「barred」であることを観測することができる。本開示のいくつかの実施形態は、UE/RAN機構を提供し、一方、CellBarring機構は、(スモール)パケット送信機構において考慮される。本開示のいくつかの他の態様では、スモールパケット送信のためのアクセスコントロール(の一部)がMAC層(またはMACエンティティ)において実行され得る。MAC層はRA手続き(たとえば、2ステップ/4ステップRA手続き)を使用することによって、または、1つまたは複数の上りリンク設定された許可設定を使用することによって、MACエンティティがパケットを配信することを有効にする(または無効にする)かどうかをRRC層に通知し得る。UEは、「CellBarred」ビットの値が「非禁止」から「Barred」に変更する(またはその逆)ことを検出することによって、セルが「barred」であることを観測することができる。本開示のいくつかの実施形態は、UE/RAN機構を提供し、一方、CellBarring機構は、(スモール)パケット送信機構において考慮される。
【0045】
本明細書のいくつかの態様において、2ステップ/4ステップのRA手続きを介したパケット送信中に、UEは、サービングセルからRRC拒絶(RRCReject)メッセージを受信することができる。本開示のいくつかの実施形態は、RRCRejectメッセージの送信または受信を考慮するパケット送信機構を提供する。
【0046】
本開示のいくつかの態様では、UAC(Unified Accessコントロール)機構(たとえば、3GPP TS 38.331またはTS 38.304におけるUAC機構)は、MAC層(たとえば、MACエンティティ中)またはRRC層(たとえば、RRCエンティティ中)において実行され得る。MAC層はRRCメッセージ(たとえば、RRCResumeRequestメッセージ)が保留中のULパケットと多重化されている間、UE(たとえば、RRC非アクティブ状態またはRRCアイドル(すなわち、RRCアイドル)状態にあるUE)のためのRA手続きおよび関連する事前設定されたRAリソースが、スモールパケット送信および関連するアクセスカテゴリのためにUEに適用可能であるかどうかを決定し得る。いくつかの実施形態では、SDTのための別のアクセスカテゴリが代替的に、RRCメッセージ(たとえば、RRCResumeRequestメッセージ)がSDT手続き中にULパケットと多重化されない場合(たとえば、RRCレススモールパケット送信手続きを介して)、決定され得る。
【0047】
本開示のいくつかの態様では、(スモール)パケット送信に対するRA優先順位付けに関するいくつかの追加のルールも提供される。
【0048】
本開示のいくつかの態様では、アクセスコントロールがデータ量に基づいて実行されてもよい。
【0049】
いくつかの実施態様では、UEが(事前に設定された)データ量の閾値に基づいて、((2ステップ/4ステップ)RA手続き、またはUL-CG設定を通してスモールパケット送信を開始するかどうかを決定し得る。
【0050】
本開示で説明する機構は、ほとんどRRC非アクティブ状態にあるUEに関して説明されているが、説明する機構はRRCアイドル状態にあるUEにも適用可能であり得ることに留意されたい。
【0051】
加えて、UEは補助上りリンク(SUL)キャリアおよび/または通常の上りリンクキャリア(NUL)上のリソース(たとえば、物理リソースブロック、PRACHリソース、PUSCHリソース、RA手続きを介した(スモール)パケット送信のためのプリアンブル、および/または(スモール)パケット送信のための上りリンク設定許可(UL-CG)設定)を用いて設定され得る。また、上記で説明したように、(スモール)パケット送信は2ステップ/4ステップRA手続き,および(事前)設定されたリソース送信を通して(たとえば、UL-CGを通して)実行され得る。
【0052】
本開示のいくつかの態様では、インジケータ(たとえば、セル禁止(CellBarred)ビット)はUEがRRC非アクティブ/アイドル状態にある間に、UEが(スモール)パケット送信手続きを開始することを許可される(または可能にされる)かどうかを決定するために、UEに作用し得る。
【0053】
いくつかの実施態様では、サービングセルがブロードキャストを介してCellBarredビットを送信し得る(たとえば、セルは物理ブロードキャストチャンネル(PBCH)中でブロードキャストされ得るマスタ情報ブロック(MIB)中でCellBarredビットをブロードキャストし得る)。CellBarredビットは、値「barred」または「非禁止」に設定され得る。例えば、CellBarredビットを受信する場合、サービングセル(またはサービングRAN内の隣接セル)を「禁止」とみなすことができる。一方、UEがシステム情報を受信中に「非禁止」に設定されたCellBarredビットを受信する場合、サービングセルを「非禁止」とみなすことができる。UEがサービングセルを「禁止」とみなす場合、UEは少なくともある期間(たとえば、300秒)の間、このセルを(たとえば、緊急呼に対してさえも)選択することを許可されないことがあり(再)、したがって、UEは、別の近隣セルにキャンプオンし始め得る。いくつかの実施態様では、UEがCellBarredビットを同じサービングセルから受信する前に、サービングセルによってスモールパケット送信設定に設定され得る。いくつかの他の実施態様では、UEがCellBarredビットを別のサービングセルから受信する前に、サービングセルによってスモールパケット送信設定に設定され得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、第1のセルがUEに禁止されている場合、UEは、第1のセルを用いて(または、第1のセルによって設定され得る、1つまたは複数のUL-CG設定を介して)RA手続きを通して(スモール)パケット送信を実行することを許可され得ない(または無効にされ得る)。CellBarredビットが「禁止」に設定される場合、UEは、セルを自分自身に「禁止」と考えることができる。サービングRANにおけるセルは(例えば、MIBにおける)ブロードキャストインフォメーションを通じて、CellBarredビットをブロードキャストすることができる。その後、UEは、別の第2のセルに再選択し、第2のセルを使用して、RA手続きを介して(スモール)パケット送信を実行することができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、MACエンティティが、UEがMIB受信中にCellBarredビットが「禁止」に設定された後に、(MACエンティティに記憶された設定がある場合)RA手続きを通して(スモール)パケット送信のために事前設定された(記憶されたリソース設定を有する/有さない)記憶されたリソースを解放し得る。
【0056】
いくつかの他の実施形態では、MACエンティティがRA手続きを介した(スモール)パケット送信のために事前設定された、記憶された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を中断し得る。サスペンドされた物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)はUEがRA手続きを通してパケットを送信することが可能になった後に、再度適用可能であり得る(たとえば、セルはUEがスモールパケット送信のためにそれらの「サスペンドされた」物理リソースを再アクティブ化することを可能にするために、「CellBarred」ビットの値を「禁止」から「非禁止」に変更し得る)。
【0057】
いくつかの他の実施態様では、MACエンティティが(少なくとも)1つのUL-CG設定を介した(スモール)パケット送信のために(第1のサービングセルによって)事前設定された、記憶された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を中断することができる。中断された物理リソース(および/または記憶されたUL-CGリソース設定)は、UEが第1のサービングセルとともにパケットを送信することが可能になった後に、再度適用可能であり得る(たとえば、セルは後で、UEがスモールパケット送信のために、それらの「中断された」物理リソースを再アクティブ化することを可能にするために、「CellBarred」ビットの値に「禁止」から「非禁止」に変更し得る)。
【0058】
いくつかの実施形態では、UEのMACエンティティが(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を中断する間に、タイマが(UEによって)0にカウントされるようにトリガされ得る。タイマの初期値は技術仕様(例えば、300秒)で予め定義されてもよいし、ブロードキャストするシステム情報またはUE固有RRC信号を介してサービングRANによって設定されてもよい。実行タイマが満了する(または0にカウントする)前に、UEはUEがサービングセルを発見しない間、中断されたリソース設定(たとえば、RAリソース設定および/またはUL-CGリソース設定)を再開することが可能であり得る(たとえば、CellBarredビットが「非禁止」に設定される)。しかしながら、いくつかの追加の実施形態では、実行タイマが満了した後、UEは中断された物理リソース(および/または記憶されたCG-SDT/RA-SDTリソース設定)を解放し得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、UE(またはMACエンティティ)が、UEがMIB受信中に「禁止」に設定されたCellBarredビットを受信した後に、UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間に、ULタイミングを維持するための時刻調整タイマTAT_inactive))が満了することを考慮し得る。いくつかの実施形態では、時刻調整タイマ(TAT_inactive)が、UEがRRC_inactive状態(すなわち、RRC非アクティブ状態)にある間に使用され得る。いくつかの実施形態では、時刻調整タイマ(TAT_inactive)がRRC解放(RRCRelease)メッセージ中で設定され得る。例えば、時刻調整タイマは、RRCReleaseメッセージのサスペンド設定で設定できる。
【0060】
いくつかの実施形態では、TAT_inactiveが、UEがランダムアクセス応答(RAR)メッセージ中で、タイミングアドバンスコマンドを受信した後、アクティブでないことがある。TAT_inactiveは、UEがRA手続き中に、RARメッセージ中で、タイミングアドバンスコマンドを受信した後に解放され得る。別のタイミングアドバンスタイマが同時にトリガされてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、UEがMIB受信中に「禁止」に設定されたセル禁止ビットをUEが受信した後に、MAC層またはMACエンティティをリセットし得る。
【0062】
いくつかの他の実施形態では、RRCエンティティが、UEがMIB受信中に「禁止」に設定されたセル禁止ビットを受信した後に、(RRCエンティティ内に記憶された設定がある場合)RA手続きを通して(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を解放し得る。いくつかの実施形態では、RRCエンティティがMACエンティティによって、記憶された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を解放するように通知され得る(または要求され得る)。
【0063】
いくつかの他の実施形態では、RRCエンティティがRA手続きを介した(スモール)パケット送信のために事前設定された、記憶された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を中断することができる。そのような場合、中断された物理リソースは、UEがRA手続きを通してパケットを送信することが可能になった後に、再度適用可能であり得る(たとえば、同じセルが「CellBarred」ビットを「禁止」から「非禁止」に変えることができ、したがって、これは、UEが、スモールパケット送信のために、それらの「中断された」物理リソースを再アクティブ化することを可能にする)。いくつかの実施態様では、サービングセルから「非禁止」に設定されたCellBarredビットを受信した後、UEはUAC機構を依然として実行する必要があり得、UEがUAC機構もパスする場合、UEはRA手続きを通してパケットを送信することが可能にされる。
【0064】
いくつかの実施形態では、UE側で、RRCエンティティはRA手続きを通して(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶された物理リソースをクリアするようにMACエンティティに命令し得る。いくつかの他の実施形態では、RRCエンティティがRA手続きを通して(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶された物理リソースを解放し得る。いくつかの他の実施形態では、RRCエンティティがRA手続きを通して(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を中断するようにMACエンティティに命令し得る。そのような場合、中断された物理リソースはUEがRA手続きを通してパケットを送信することが可能になった後に再度適用可能であり得る(例えば、セルは「CellBarred」ビットを「禁止」から「非禁止」に変えることができ、したがって、RRCエンティティはスモールパケット送信のためにそれらの「中断された」物理リソースを再アクティブ化することができる。次いで、RRCエンティティはRA手続きを通してパケット送信のために、これらの再アクティブ化された物理リソースを適用するようにMACエンティティに再命令することができる)。
【0065】
いくつかの実施形態では、MACエンティティがブロードキャストMIB中のcellBarredビットを考慮することなく、(スモール)パケット送信のためのRA手続きを適用し得る。いくつかの他の実施形態では、MACエンティティがブロードキャストMIB中のCellBarredビットを考慮することなく、1つまたは複数のUL-CG設定を介した(スモール)パケット送信のためのSDT手続きを適用し得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、UEがネットワークによって示される指示に基づいて、ULデータがRRC非アクティブモード中に到着する間に、RA-SDT手続きまたはCG-SDT手続きを開始すべきかどうかを決定し得る。より具体的には、インディケーションがCellBarredビットであってもなくてもよい。より具体的には、インディケーションがRRCシグナリング、MACコントロール要素(MAC CE)、および/またはダウンリンクコントロールインフォメーション(DCI)によって示され得る。
【0067】
しかしながら、いくつかの実施態様では、MACエンティティが、MACエンティティ内に保留中のRRCコントロールシグナリングがある場合、トリガされたRA手続き内の保留中の(ユーザプレーン)パケットと一緒にRRCコントロールシグナリング(たとえば、RRCレジュームリクエストメッセージ)を送信することを許可されないことがある。さらに、UEのMACエンティティは、UEがセルが禁止されていると考える場合(例えば、MIBにおいて「禁止」に設定された「cellBarred」ビットを受信することによって)、保留中のRRCシグナリングを除去(または再フレッシュ)することができる。そのような状況では、C-Planeデータ送信がCellBarredビットによって妨害され得、U-Planeデータ送信は、CellBarredビットによって妨害され得ない。いくつかの他のケースでは、U-PlaneデータもC-Planeコントロールシグナリングも、cellBarredビットによって禁止され得ない。
【0068】
本開示のいくつかの態様では、機構が(スモール)パケット送信のためのUL-CG設定を用いて設定されたUEにも適用可能であり得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、MACエンティティが、UEがMIB受信中に「禁止」に設定されたCellBarredビットを受信した後に、(MACエンティティに記憶された設定がある場合)UL-CG手続きを通して(スモール)パケット送信のために事前設定された(記憶されたリソース設定を有する/有さない)記憶されたリソースを解放し得る。
【0070】
いくつかの他の実施形態では、MACエンティティが(スモール)パケット送信のために事前設定された、記憶されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を中断し得る。そのような場合、中断されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)は、UEがパケットを再度送信することが可能になった後に、再度適用可能であり得る(たとえば、セルは、UEがスモールパケット送信のためにそれらの「中断された」物理リソースを再アクティブ化することを可能にするために、「CellBarred」ビットを「禁止」から「非禁止」に変更し得る)。
【0071】
いくつかの実施形態では、MACエンティティが(スモール)パケット送信のために事前設定された、記憶されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を中断する間に、タイマが0にカウントされるようにトリガされ得る。タイマの初期値は技術仕様(例えば、300秒)で予め定義されてもよいし、ブロードキャストシステム情報またはUE固有RRC信号を介して、サービングRANによって設定されてもよい。実行タイマが満了する(または0にカウントする)前に、サービングセルがUEに禁止されていない(たとえば、cellBarredビットが「非禁止」に設定される)ことをUEが発見する間に、UEは、中断されたリソース設定を再開することができる。実行タイマが満了した後、UEは、中断されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を解放することができる。
【0072】
いくつかの実施形態では、UE(またはMACエンティティ)がMIB受信中に「禁止」に設定されたcellBarredビットをUEが受信した後に、すべての設定されたUL許可(または)事前設定された(たとえば、スモールパケット送信のための)許可をクリアし得る。本開示では、用語「クリア」および「解放」は、意味が異ならず、互換的に使用され得る。例えば、UEは、設定されたUL許可をクリアすることは設定されたUL許可がUEによって解放されることを意味し得る。
【0073】
いくつかの他の実施形態では、UEのRRCエンティティが、UEがMIB受信中に「禁止」に設定されたcellBarredビットを受信した後に、(RRCエンティティ内に記憶された設定がある場合)(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を解放し得る。いくつかの実施形態では、RRCエンティティがMACエンティティによって、記憶されたUL-CGリソース(および/または記憶されたUL-CG設定)を解放するように通知され得る(または要求され得る)。
【0074】
いくつかの他の実施形態では、UEのRRCエンティティが(スモール)パケット送信のために事前設定された、記憶されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を中断し得る。そのような場合、中断された物理リソースは、UEがパケットを再度送信することが可能になった後に、再度適用可能であり得る(たとえば、セルはUEがスモールパケット送信のためにそれらの「中断された」物理リソースを再アクティブ化することを可能にするために、「CellBarred」ビットを「禁止」から「非禁止」に変更し得る)。
【0075】
加えて、タイマは、RRCエンティティが(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を中断する間、ゼロにカウントされるようにトリガされ得る。タイマの初期値は、技術仕様(例えば、300秒)で予め定義されてもよいし、ブロードキャストシステム情報またはUE固有RRC信号を介してサービングRANによって設定されてもよい。実行タイマが満了する(または0にカウントする)前に、サービングセルがUEに対して禁止されていないことをUEが発見している間に(たとえば、cellBarredビットが「非禁止」に設定されている)、UEは中断されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を再開することができる。しかしながら、実行タイマが満了した後、UEは最後に、中断された物理リソース(および/または記憶されたUL-CG設定)を解放することができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、RRCエンティティが(スモール)パケット送信のために事前設定されたストアUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)をクリアするようにMACエンティティに命令し得る。
【0077】
いくつかの他の実施形態では、UEのRRCエンティティが(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を中断するようにUEのMACエンティティに命令し得る。そのような場合、中断されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)は、UEがパケットを送信することが可能になった後に、再度適用可能であり得る(たとえば、セルは「CellBarred」ビットを「禁止」から「非禁止」に変更することができ、したがって、RRCエンティティはスモールパケット送信のためにそれらの「中断された」物理リソースを再アクティブ化することができる。次いで、RRCエンティティは、設定されたUL-CGを介した(スモール)パケット送信のために、これらの再アクティブ化された物理リソースを適用するようにMACエンティティに再命令し得る。
【0078】
加えて、タイマはRRCエンティティが(スモール)パケット送信のために事前設定された記憶されたUL-CG(および/またはUL-CG設定)を中断する間に、ゼロにカウントされるようにRRCエンティティにおいてトリガされ得る。タイマの初期値は技術仕様(例えば、300秒)で予め定義されてもよいし、ブロードキャストシステム情報またはUE固有RRC信号を介してサービングRANによって設定されてもよい。実行タイマが満了する(または0にカウントする)前に、RRCエンティティは、UEがサービングセルがUEに対して禁止されていないことを発見している間(たとえば、cellBarredビットが「非禁止」に設定されている)、中断されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を再開するようにMACエンティティに命令することができる。しかしながら、実行タイマが満了した後、RRCエンティティはMACエンティティに、中断されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を解放するように命令することができる。
【0079】
いくつかの実施態様では、UEが(2ステップ/4ステップ)RA手続きを通して、または事前設定されたUL-CG設定を通して、1つ(または複数)のULパケットを送信した後、UEがサービングセルからのHARQ応答を待っている間、サービングセルが禁止されていることを観測し得る。言い換えれば、SDT手続きがUEによってすでに開始されている場合、UEがULパケットを送信している間は、セルは禁止されていると見なされないことがある。いくつかの実施態様では、サービングセルがSDT手続き中に、後続のパケットトランスミッションとも呼ばれる1つまたは複数の動的DL割り当て/UL許可をUEに送信する場合、実行中のSDT手続きはサービングセルによって拡張され得る。この状態では、後続のパケット送信がSDTの一部と見なされてもよく、したがって、UEは後続のパケット送信中に、サービングセルの「CellBarred」ビットを検出しなくてもよい(またはUEがサービングセルの「CellBarred」ビットを無視する)。いくつかの他の実施形態では、SDT手続きが既にUAC機構を通過した後、UEが後続のパケット送信のためのUAC機構を実行しないことがある。
【0080】
したがって、いくつかの実施態様では、「CellBarred」ビットが、フィードバック機構に影響を及ぼさないことがある。これは、UEが(スモール)パケット送信中に「CellBarred」ビットが「禁止」であることを検出しても、UEが依然としてハイブリッド自動再送要求(HARQ ACK/NACKメッセージまたは不連続送信(DTX)状態(これはサービングセルから応答が受信されないことを意味する)を受信することができることを意味する、フィードバック機構に影響を及ぼさないことがある。サービングセルは、CellBarredビットが禁止された後、UEにHARQレスポンスメッセージを生成して送信することができる。さらに、ULパケット送信が終了するまで(たとえば、UEがHARQ ACKメッセージを受信すると、UEがHARQ再送信のための最大限の再送信に到達すると、またはUEが実行中のSDT手続きを終了するためにそのサービングセルからRRCメッセージを受信すると)、進行中の(スモール)パケット送信は継続され得る。
【0081】
いくつかの実施態様では、UEがスモールパケット送信を実行しているとき(たとえば、UEがHARQ応答を待っているとき)、サービングセルによってブロードキャストされたCellBarredビットを無視し得る。UEはcellBarredビットを受信し得るが、UEはcellBarredビットを無視することが可能である。たとえば、UEは進行中のULパケット送信が終了するまで(たとえば、UEが1つのHARQ ACKメッセージを受信すると、UEがHARQ再送信のための最大限の再送信に達すると、またはUEが実行中のSDT手続きを終了するためにそのサービングセルからRRCメッセージを受信すると)、CellBarredを無視することができる。
【0082】
いくつかの他の実施態様では、UEが「CellBarred」ビットが「禁止」であることを検出した後、サービングセルからの(HARQ)レスポンスの監視を中止することができる。加えて、UEはUEが「CellBarred」ビットが「禁止」であることを検出した後に、ソフトバッファをフラッシュすることができる。RA手続き(スモールパケット送信のための開始)に関しては、進行中のRA手続きも停止され得る。そのような場合、いくつかの実施態様では、UEが失敗HARQ再送信として、この事象(ULパッカ送信がサービングセルによって妨げられる)をカウントしないことがある。いくつかの他の実施態様では、UEが失敗HARQ再送信として、この事象(ULパケット送信がサービングセルによって禁止される)をカウントし得る。
【0083】
いくつかの実施態様では、CellBarredビットがサービングセルから「禁止されている」ことをUEが検出した後に、進行中の(2ステップ/4ステップ)RA手続き(スモールパケット送信のためにトリガされる)(すなわち、RA-SDT手続き)を中止することができる。いくつかの実施形態では、UEが任意のプリアンブル/(スモール)パケットを正常に送信したかどうか、またはUEがHARQ応答メッセージを待っているかどうかにかかわらず、進行中のRA-SDT手続きが停止され得る。いくつかの他の実施形態では、CellBarredビットがサービングセルから「禁止」されたことをUEが検出した後に、1つまたは複数の記憶されたUL-CG設定(すなわち、CG-SDT手続き)を介して実行された進行中のスモールパケット送信を中止し得る。いくつかの実施形態では、UEが任意のプリアンブル/(スモール)パケットを正常に送信したかどうか、またはUEがHARQ応答メッセージを待っているかどうかにかかわらず、進行中のCG-SDT手続きが停止され得る。
【0084】
いくつかの実施態様では、UEがソースサービングセルから切断され、対象サービングセルに接続した場合でも、ソースサービングセルからのRA手続きによる(スモール)パケット送信のために事前設定された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を維持する(すなわち、解放しない)ことができる。
【0085】
いくつかの実施態様では、UEがソースセルから切断され、対象サービングセルに接続したとしても、ソースセルからの(スモール)パケット送信のために事前設定された、記憶されたUL-CG(および/または記憶されたUL-CG設定)を維持する(すなわち、クリアしない)ことができる。
【0086】
いくつかの実施態様では、UEがたとえUEがソースサービングセルから切断し、対象サービングセルに接続し、したがって、(ソースサービングセルに関連付けられた)SDT手続きが中断され得るとしても、1つのSDT手続きに関連付けられたHARQバッファを維持する(すなわち、フラッシュしない)ことができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、有効エリアが、物理リソース設定またはUL-CG設定とともに設定され得る。例えば、対象サービングセルも、記憶された物理リソース設定(たとえば、ランダムアクセスリソース)/UL-CG設定の有効エリアに属している間のみ、UEは記憶された物理リソース設定/UL-CG設定(いくつかの実施態様ではバッファ中に保留中のTBも含む)を維持することができる。そうでない場合(たとえば、選択された対象セルは、定義された有効エリアの一部ではないことがある)、UEは対象サービングセルに再選択した後に、記憶された物理リソース設定またはUL-CG設定を削除(またはリリース)し得る。
【0088】
有効エリア情報は、少なくとも1つのセルアイデンティティ(例えば、ブロードキャストシステム情報内のそれぞれのセルによってブロードキャストされ得るセルデンティティまたは物理的セルアイデンティティ(PCI))、システム情報エリアコード/システム情報エリアID、トラッキングエリアコード(TAC)またはRAN通知エリアコード(RNAC)によって設定され得る。いくつかの実施態様では(例えば、RAN共有シナリオにおいて)、有効エリアは1つのネットワークアイデンティティ(例えば、ブロードキャストシステム情報を介してサービングセルによってブロードキャストされたネットワークアイデンティティリストにおいて設定された第1のPLMNアイデンティティ)にさらに関連付けられ得る。
【0089】
いくつかの実施態様では、ソースサービングセルおよび対象サービングセルが同じ周波数キャリア上で(DL/ULで)動作し得る。いくつかの他の実施態様では、ソースサービングセルおよび対象サービングセルが(DL/ULで)異なる周波数キャリア上で動作し得る。
【0090】
セル(再)選択手続きの間、UEは所定の有効エリア内のセルに、(所定の有効エリア内にないセルに比べて)より高いプライオリティを与えることができる。有効エリア設定は、UEがRRCアイドル状態に移動した後、または他のRAT(例えば、E-UTRA)に移動した後、除去/解放されることができる。
【0091】
さらに、層1(たとえば、物理層)/層2(たとえば、MAC層)中の保留中の(多重化された)TBは、(スモール)パケット送信中に「CellBarred」ビットが「禁止」であることをUEが検出する間に、除去され得る。いくつかの他の実施形態では、層2中の保留中のTB(たとえば、RLC層、PDCP層、SDAP層)は、UEが1つのSDT手続き(たとえば、RA-SDT手続きまたはCG-SDT手続き)を開始することを許可/有効にされる前に、「CellBarred」ビットが「禁止」であることをUEが検出する間、中断または解放され得る。RA-SDT手続きは、UEがRA手続き/リソースを介してSDTを実行するSDT手続きを指し得る。CG-SDT手続きは、UEがUL-CGリソースを介してUEがSDTを実行する、SDT手続きを指すことができる。
【0092】
上記または下記で説明される機構のいくつかは、MIBにおける「CellBarred」ビットについて説明されているとしても、留意されたい。いくつかの実施態様では、説明する機構が、ブロードキャストシステム情報を通してサービングセルによって配信される他のセル禁止設定に適用可能である。いくつかの他の実施態様では、説明される機構が、サービングセルがいかなるタッキングエリアコード(TAC)もブロードキャストしないという条件に適用可能である。このような場合、UEは、このようなセルが禁止されていると考えることもできる。いくつかの他の実施態様では、説明される機構が他のセルに対してセル再選択手続きを実行する条件が満たされるとき、および/またはUEがセル再選択手続きを開始するときに、適用され得る。一実施形態では、UEが他のセルへのセル再選択手続きを実行するための条件が満たされたとき、および/またはUEがセル再選択手続きを開始するとき、(MACエンティティに記憶された設定がある場合)スモールパケット送信のために事前設定された(記憶されたリソース設定を有する/有しない)記憶されたリソースを解放またはクリアすることができる。別の実施例では、他のセルへのセル再選択手続きを実行するための(1つまたは複数の)条件が満たされたとき、および/またはUEがセル再選択手続きを開始するとき、RA手続きを通して(または設定されたUL-CG設定を介して)(スモール)パケット送信のために事前設定された、MACエンティティが記憶された物理リソース(および/または記憶されたリソース設定)を中断することができる。
【0093】
いくつかの実施態様ではUEがサービングセルから(たとえば、ブロードキャストシステム情報を通して、またはRRCReleaseメッセージなどのUE固有のコントロールシグナリングを通して)新しいSDT設定を受信する場合、本開示で説明するタイマはリセット(または再カウント)され得る。
【0094】
本開示のいくつかの態様では、UEがRRC再開要求(RRCResumeRequest)(またはRRCResumeRequest1)メッセージをU-Planeデータと多重化する間に、RRCRejectメッセージを受信することができる。
【0095】
例えば、多重化情報の有無によるRRCResumeRequest(例えば、RRCResumeRequest for RAN Notification Area Update procedure)は、RA手続きを介して伝達することができる。次いで、RA手続き中にRRCRejectメッセージを受信した後、UEはアクティブデータ無線ベアラ(DRB)(例えば、UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間のパケット送信のためのアクティブDRB)またはアクティブシグナリング無線ベアラ(SRB)(例えば、UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間のパケット送信のためのSRB0/SRB1/SRB2などのアクティブSRB)を解放することができる。いくつかの実施形態では、UEがRRCRejectメッセージを受信した後に、アクティブDRB/SRBが中断され得る。保留中のパケット(たとえば、バッファ中の保留TB)は、UEがRRCRejectメッセージを受信した後に、削除/解放され得る。
【0096】
いくつかの実施態様では、UEが(同じ)サービングセルからRRCRejectメッセージを受信する場合、事前設定されたUL-CG設定も解放され得る。いくつかの実施態様では、UEが(同じ)サービングセルからRRCRejectメッセージを受信する場合、事前設定されたUL-CG設定が中断され得る。いくつかの他の実施態様では、UEが(同じ)サービングセルからRRCRejectメッセージを受信している間、事前設定されたUL-CG設定が依然としてアクティブであり得る。いくつかの実施形態では、UEがRRCRejectメッセージを受信した場合、UEの上位層(たとえば、RRCエンティティ)は、設定された許可をクリアし、および/またはUL-CG設定を解放するように、UEの下位層(たとえば、MACエンティティ)に命令し得る。
【0097】
いくつかの実施形態では、UEがRRCRejectメッセージを受信する場合、UE(たとえば、UEのMACエンティティ)は時刻調整タイマが満了すると考え得る。いくつかの実施形態では、UE(またはUEのMACエンティティ)が、MIB受信中に「禁止」に設定されたcellBarredビットをUEが受信した後に、UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間に、ULタイミングを維持するための時刻調整タイマ(たとえば、1時刻調整タイマ(TAT_inactive))が満了すると考え得る。いくつかの実施形態では、UEがRRC非アクティブ状態にある間に、時刻調整タイマ(TAT_inactive)が使用され得る。いくつかの実施形態では、時刻調整タイマ(TAT_inactive)が、RRCReleaseメッセージ(のサスペンド設定)中に設定され得る。いくつかの実施態様では、UEがそのサービングセルから1つのタイミングアドバンスコマンド(たとえば、RA手続き中のRARメッセージ中のタイミングアドバンスコマンドMAC CEまたはタイミングアドバンスコマンド)を受信するたびに、TAT_inactiveをその初期値に再設定し、次いで、TAT_inactiveを0にカウントし得る。次いで、UEは、TAT_inactiveが満了した場合、CG-SDT手続きが失敗するか、またはCG-SDT設定が無効になると考えることができる。いくつかの他の実施形態では、UEがRARメッセージ中でタイミングアドバンスコマンドを受信した後、TAT_inactiveがアクティブでないことがある。したがって、RA手続き中にRARメッセージでタイミングアドバンスコマンドをUEが受信した後に、TAT_inactiveは解放され得る。次いで、別のタイミングアドバンスタイマが同時にトリガされ得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、UEがRRCRejectメッセージを受信した場合、MACエンティティ/層をリセットし得る。サービングセルは、UL-CG設定が解放される(したがって、UEはRA手続きを介した(スモール)パケット送信から無効にされる)か、またはRRCRejectメッセージをUEに送信することによって中断されると考えることができる。さらに、保留中のパケット(たとえば、MACバッファにおいて保留中のパケット)も、(HARQ/MAC)バッファから解放(または削除)され得る。MACバッファ(またはHARQ処理のために保留中のソフトバッファ)は、サービングセル(たとえば、UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間に、UEが(スモール)パケット送信を実行することを可能にするサービングセル)からRRCRejectメッセージを受信した後に、フラッシュされ得る。
【0099】
いくつかの他の実施形態では、多重化データを伴う/伴わないRRCResumeRequest(たとえば、RRCResumeRequest for RNAU手続き)は事前設定されたUL-CGリソースを通して、最初に配信され得る。次いで、(事前設定されたUL-CGを通じた上りリンクパケット送信後に、サービングセルからの応答メッセージを受信することによって)、RRCRejectメッセージを受信した後、UEは、アクティブデータ無線ベアラ(DRB、たとえば、UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間のパケット送信のためのアクティブDRB(存在する場合))および/またはアクティブSRBを解放し得る。
【0100】
いくつかの実施態様では、UEがサービングセルからRRCRejectメッセージを受信した後にDRBが解放された場合、シグナリング無線ベアラ(たとえば、SRB1)を上りリンク(スモール)パケット送信に適用することができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、UEがRRCRejectメッセージを受信した後に、SRB1は保持(および中断)され得る。対照的に、アクティブ/レジュームDRBは解放され得る。そのような状況では、UEが送信されるべきTBを再作成することができ、次いで、UEは代わりにSRB1を通して保留中のTBを送信しようと試行することができる。いくつかの実施態様では、この機構は、サービングセルがUPソリューションからCPソリューションにスイッチするようにUEに命令するための1つのスイッチ機構と見なされ得る。また、いくつかの実施形態では、(スモール)パケット送信アプローチを切り替えるようにUEに命令するために、1つの明示的なインジケータがRRCRejectメッセージ中に与えられ得ることに留意されたい。いくつかの他の実施形態では、それは暗黙的な切り替えアプローチであり、したがって、UEはRRCRejectメッセージを受信した後に、(スモール)パケット送信アプローチをUPソリューションからCPソリューションに暗黙的に切り替えることができる。
【0102】
いくつかの実施態様では、事前設定されたUL-CG設定はまた、UEが(同じ)サービングセルからRRCRejectメッセージを受信する場合、解放され得る。いくつかの実施態様では、UEが(同じ)サービングセルからRRCRejectメッセージを受信する場合、事前設定されたUL-CG設定が中断され得る。いくつかの他の実施態様では、UEが(同じ)サービングセルからRRCRejectメッセージを受信する間、事前設定されたUL-CG設定がアクティブであり得る。
【0103】
いくつかの実施形態では、明示的インジケータがRRCRejectメッセージ中に提供されて、UEに、記憶されたUL-CG設定(および/または(2ステップ/4ステップ)RA手続きを介したパケット送信のための記憶された物理リソース設定)を解放するように命令し得る。いくつかの実施形態では、UEがRRCRejectメッセージ中にインジケータが提供されない暗黙の方法で、記憶されたUL-CG設定を解放し得る。
【0104】
いくつかの実施態様では、RRCRejectメッセージを受信した後、UEはUE固有のコントロールシグナリング(たとえば、RRCReleaseメッセージまたはRRCReconfigurationメッセージ)を通してUEが取得する、記憶された(RA手続き/UL-CGのための物理リソース)設定のみを除去し得る。言い換えれば、(RRC_Inactive)UEは対応する設定がセル固有のコントロールシグナリング(例えば、ブロードキャストシステム情報またはSIオンデマンド手続き)を通じてサービングセルによって提供される場合、RRCRejectメッセージを受信した後、通常のRA手続きまたはUL-CG設定を通じてパケット送信を実行することができる。
【0105】
サービングセルはまた、RRCRejectメッセージをUEに送信することによって、UL-CG設定が解放される(したがって、UEは、RA手続きを通して、および/または設定されたグラントを通して、(スモール)パケット送信から無効にされる)と見なし得る。
【0106】
さらに、保留中のパケット(たとえば、MACバッファにおいて保留中のパケット)も、バッファから解放(または削除)され得る。MACバッファ(またはHARQ処理のために保留中のソフトバッファ)は、サービングセル(たとえば、UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間に、UEが(スモール)パケット送信を実行することを可能にするサービングセル)からRRCRejectメッセージを受信した後に、フラッシュされ得る。
【0107】
いくつかの実施形態では、上記および下記で説明する機構が(2ステップ/4ステップ)RA手続きまたは(事前設定された)UL-CG設定(UEがRRC非アクティブ状態にあるとき)を実行することが可能にされるUEにのみ適用可能であり得る。
【0108】
いくつかの実施態様では、上記および下記で説明される機構が、UEがRA手続きを通してパケットを送信することを可能にするサービングセル、または(UEがRRC非アクティブ状態にあるとき)UEがパケットを送信するためのUL-CG設定を設定するサービングセルにのみ適用可能であり得る。加えて、UEは説明された機構を実行することを省略し、UEが別のサービングセルを再選択した(または再指示された)後に、RRC非アクティブ状態におけるパケット送信から無効にされるRRC非アクティブUEへフォールバックし得る。いくつかの他の実施態様では、UEが記載された機構を実行することを省略し、UEが別のサービングセルを再選択した(または再指示された)後に、RRCアイドルUEにフォールバックすることができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、上記および下記で説明される機構が、UEがRRC再開要求(RRCResumeRequestI)メッセージまたはRRC再開要求1(RRCResumeRequest1)メッセージを送信するRRC再開手続きをカバーし得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、(RRCRejectメッセージと多重化されている)送信されたULパケットについて、UEはこの事象をULパケット送信失敗事象としてカウントしなくてもよい。いくつかの他の実施形態では、UEがこの事象をULパケット送信失敗事象としてカウントしてもよい。
【0111】
いくつかの実施形態では、(UEが送信されたULパケットの応答としてRRCRejectメッセージを受信する)送信されたULパケットについて、UEはこの事象をUL HARQパケット(再)送信失敗事象としてカウントしなくてもよい。いくつかの他の実施形態では、UEがこの事象をUL HARQ(再)送信失敗事象としてカウントしてもよい。
【0112】
上記で説明したように、UEは、(スモール)パケット送信のために予約されたリソースを適用することによって、RRCResumeRequest(またはRRCResumeRequest1)メッセージを送信し得る。しかしながら、従来のTSでは、UEがRRC再開手続きのためにRA手続きが開始されている間に、UACを依然として実行する必要があり得る。これを考慮して、いくつかの実施形態は、スモールパケットがRA手続きを通して送信されている間に、UEがスモールパケット送信のためのUAC手続きを実行すべきかどうかを決定するための機構を提供する。いくつかの他の実施形態は、RRCシグナリング(たとえば、RRCResumeRequestメッセージ)が共同で送信されている間に、スモールパケット送信のためのUAC手続きを実行するかどうかをUEが決定するための機構を提供する。いくつかの他の実施形態は、UEがRNA更新要求メッセージを送信し、RNA更新要求メッセージが(スモール)パケットと多重化されている間に、どのアクセスカテゴリが適用され得るかを決定するための機構をUEに提供する。いくつかの他の実施形態は、UEが(たとえば、UEがRNA更新(RNAU)手続きを開始するようにトリガされている間にUAC決定のために)RNAU手続きを禁止されている場合、別のRA手続きを開始することによって、UEがまだスモールパケット送信を実行することを許可されているかどうかを決定するための機構を提供する。
【0113】
RRC再開手続き中、UAC機構は、RRC層上で実行され得、MACエンティティは(たとえば、UACをパスする間)、RRC層の命令に基づいてRA手続きを開始し得る。さらに、MACエンティティはそれ自体でRA手続きを開始することができ(たとえば、スモールパケット送信のために)、RRCエンティティは、関与する場合も関与しない場合もある(したがって、UACは実行されない場合もある)。UEは、UEがRA手続きを通してULパケットを送信するようにトリガされている間に、UAC機構を実行するように設定され得る。いくつかの実施形態では、UEがスモールパケット送信のための1つの特定のアクセスカテゴリ(および/または1つの特定のアクセスアイデンティティ)を用いて設定され得る。いくつかの実施形態では、RA-SDT手続きとCG-SDT手続きの両方が、同じアクセスカテゴリを共有し得ることに留意されたい。しかしながら、いくつかの実施形態では、RA-SDT手続きおよびCG-SDT手続きが、異なるアクセスカテゴリを用いて設定され得る。いくつかの実施形態では、RA-SDT手続き/CG-SDT手続きのアクセスカテゴリが、UE側のメモリモジュールに事前にインストールされた、技術仕様において事前定義され得、ブロードキャストシステム情報を介して、または1つまたは複数のUE固有DL-RRCシグナリングを通じて、サービングRANによって設定され得る。
【0114】
いくつかの実施態様では、UEが、サービングセルまたは事前設定からいずれの特定のアクセスアイデンティティ/アクセスカテゴリでも設定されていない場合、UEは1つのデフォルトアクセスアイデンティティ(たとえば、アクセスアイデンティティ番号が「0」に設定される)および/またはデフォルトアクセスカテゴリ(たとえば、アクセスカテゴリが「0」に設定される)を自動的に(たとえば、アクセス試行がスモールパケット送信のために開始される間に)使用することができる。スモールパケット送信の場合、UEは、オペレータ定義アクセスカテゴリのうちの少なくとも1つを使用し得ることが可能である。
【0115】
図1は、本開示の実施形態による、UE10がサービングRAN12を用いてSDT手続きを開始しようと試行する間の、アクセスコントロール機構のための処理を示す概略図である。
【0116】
アクション102において、UE10は、UEがRRCコネクテッド状態に留まっているとき、UE10のサービングRAN12の一部であるサービングセルからSDT設定を受信することができる。SDT設定は、RRC再設定(RRCReconfiguration)メッセージまたはRRCReleaseメッセージ(たとえば、RRC非アクティブ状態に移行するようにUEに命令するために使用されるIEサスペンド設定をもつRRCReleaseメッセージ)など、UE固有RRCシグナリングに含まれ得る。SDT設定を受信した後、UE10は、受信したSDT設定に従って、RRC非アクティブ状態に遷移することができる。いくつかの実施形態では、SDT設定が、RAリソース設定と(タイプ1)UL-CG設定とのうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態では、SDT設定が(UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間に)スモールデータ送信のために有効化/設定される無線ベアラ(またはRLCベアラ/論理チャネル)および/またはこれらの無線ベアラ/RLCベアラ/論理チャネルに関連する論理チャネルをさらに示し得る。いくつかの追加の実施形態では、SDT設定が、スモールデータ送信のためのこれらの(無線/RLC)ベアラ/論理チャネルの層2(たとえば、PDCP/RLC/MAC層)/層1(たとえば、PHY層)設定/パラメータをさらに含み得る。
【0117】
(1つまたは複数の)RAリソース設定(たとえば、UEがプリアンブルおよび/または多重化データを送信するための物理リソースブロック(PRB)の位置と、UEがRA手続き中にサービングセルに送信することを選択することができるプリアンブルセット)。いくつかの他の実施形態では、RAリソース設定は、UE10が2ステップRA手続き開始するための無線リソース設定、および/またはUE10が4ステップRA手続き開始するための無線リソース設定を含み得る。いくつかの実施形態では、SDT手続きのためのRAリソース設定はRA-SDT設定であり、2ステップ/4ステップRA手続きを介して実行されるSDT手続きは、RA-SDT手続きである。いくつかの実施態様では、UE10が、そのサービングセルのRA-SDT設定を、ブロードキャストシステム情報を介して(たとえば、SIB1またはSDT設定に固有のSIBを介して)受信することができる。また、UE10は、1つのセルのSDT設定を含むSDT固有SIBに対して、専用のSIB要求続き又はSI(システム情報)オンデマンド手続きを介して、SDT固有SIBを受信することができる。いくつかの追加の実施形態では、RAリソース設定が(2ステップ/4ステップ)コンテンションベースRA(CBRA)手続きおよび/またはコンテンションフリーRA(CFRA)手続きのために指定された無線リソース設定を含み得る。
【0118】
一方、(タイプ1)UL-CG設定(例えば、設定されたタイプ1 UL-CG設定を介して多重化されたデータを用いて、UEが、1つのULコントロールシグナリングを送信するためのPRBの位置)。いくつかの実施形態では、UL-CG設定のためのPRBが、時間領域において周期的に現れ得、したがって、UEは利用可能な保留中のパケットがあると、SDTのためのUL-CG設定を利用し得る。いくつかの実施形態では、SDT手続きのためのタイプ1のUL-CG設定がCG-SDT設定であり、タイプ1のUL-CG設定を介して実行されるSDT手続きはCG-SDT手続きである。
【0119】
いくつかの実施形態では、SDT設定がSDTのために利用可能/許可/有効化される1つまたは複数の論理チャネルをさらに示し得る。したがって、1つまたは複数のパケットが層2(たとえば、MACエンティティ)に到着すると、MACエンティティは、到着したパケットが関連付けられている論理チャネルを識別することができる。UE10は、(UEのRRC非アクティブ状態中に)SDTのために有効化/設定された1つまたは複数の論理チャネルにおいて保留中のパケットがある場合、SDT手続きを開始することを決定し得る。対照的に、UE10は、UE10のRRC非アクティブ状態中にSDTのために有効化されていない1つまたは複数の論理チャネルにおいて保留中のパケットが存在する場合、サービングRAN12のそのサービングセルを用いて、1つのRRC再開手続きを開始することができる。したがって、アクション104において、UE10は、UE10がSDT手続きのために有効化された少なくとも1つの論理チャネルにおいて1つまたは複数の保留中パケットを観測した後に、SDT手続きのためのアクセスコントロール(機構)を実行することができる。また、いくつかの実施形態では、SDT手続きのための提案されたアクセスコントロール機構(の一部)が、SDT手続きのために設定/有効化された論理チャネルに関連付けられた保留中のパケットが存在する以前に実行され得ることに留意されたい。例えば、UEは元のサービングセル(たとえば、UEにSDT設定を設定するセル#1)に起因して、別のサービングセル(たとえば、セル#2)を(再)選択することを強制され、禁止と見なされ、次いで、記憶されたSDT設定(の一部)は、セル再選択手続きの後に無効になり得、UEは無効であるSDT設定(の部分)を有するセル#2を用いて、SDT手続きを実行すべきではない。
【0120】
アクション106において、UE10は、アクション104において、UE10がSDT手続きのためのアクセスコントロールをパスした場合、サービングRAN12のサービングセルを用いてSDT手続きを開始することによって、SDTの開始を実行し得る。UE10は、UE10がアクセスコントロールをパスしない場合、(そのサービングセルを用いて)任意のSDT手続きを(一時的に)開始することができないことがある。
【0121】
UE10は、様々なアプローチによってアクション106を実行し得る。例えば、UE10は、(少なくとも)ULパケットを(RRC再開リクエスト(RRCResumeRequest)メッセージとの(w/wo)多重化を伴う/伴わない)ULパケットを送信するために(少なくとも)1つのUL-CG物理リソースにアクセスすることによって、CG-SDT手続きを開始することができ、それは、ULパケットの送信元を識別するために、サービングRAN12のサービングセルのためのUE-ID(たとえば、I-RNTI)を含む。別の実施例では、UE10がULパケットの送信元を識別するためにサービングRAN12のサービングセルのためのUE-ID(たとえば、I-RNTI)を含むRRCResumeRequestメッセージとのw/wo多重化を伴うULパケットを送信するために、(少なくとも)1つのRA物理リソースにアクセスすることによって、RA-SDT手続きを開始し得る。いくつかの実施形態では、RA-SDT手続きは、4ステップRA手続きを介して実行され得(たとえば、UEは4ステップRA手続き中に、MSG3中の多重化RRCResumeRequestメッセージをULパケットw/woで送信し得る)、したがって、アクション106は、UE10からサービングRAN12のサービングセルへのMSG3送信を介して実行され得る。いくつかの他の実施形態では、RA-SDT手続きは2ステップRA手続きを介して実行され得(たとえば、UEは2ステップRA手続き中に、MSGA中に、w/wo多重化されたRRCResumeRequestメッセージをULパケットw/woで送信し得る)、したがって、アクション106はUEからサービングRAN12のサービングセルへのMSGA送信を介して実行され得る。
【0122】
UE10からULパケットを受信した後(たとえば、アクション106においてUE10によって送信された)、サービングRAN12のサービングセルは、UE10に層1ACK/NACKメッセージ(たとえば、HARQ ACK/NACKメッセージ)を応答して、UE10に、ULパケットがサービングRAN12のサービングセルによって正常に受信されたかどうかを通知することができる。次いで、いくつかの実施態様では、サービングRAN12のサービングセルが、実行中のSDT手続きを拡張するために、物理ダウンリンクコントロールチャネル(PDCCH)中のダウンリンクコントロールインフォメーション(DCI)を介してUE10に送信され得る、動的DL割当て/ULグラントをさらに設定し得る。したがって、アクション108における後続のパケット交換中に、UE10は(少なくとも)1つのDCIを介して)受信された動的ダウンリンク割当てに基づいてDLパケットを受信することができ、次いで、UE10は、(DLパケットに関連付けられた受信されたDCIにも基づいて)サービングRAN12のサービングセルに、HARQ ACK/NACKメッセージを返信することができる。加えて、アクション108における後続のパケット交換中にも、UE10は(少なくとも)1つのDCIを介して)受信された動的ULグラントに基づいてULパケットを送信することができ、次いで、UE10は、サービングRAN12のサービングセルがULパケットに対するHARQ ACK/NACKメッセージを返信するのを待つことができる(また、ULパケットに関連付けられた受信されたDCIに基づいて)。SDT手続き(および後続のパケット交換)中に、UE10およびサービングRAN12のサービングセルは、DL/ULパケット交換のための層2ACK/NACKメッセージ(たとえば、ARQ ACK/NACKメッセージ)をさらに交換し得る。
【0123】
アクション110において、サービングRAN12のサービングセルは、実行中のSDT手続きを終了するために(少なくとも)1つのSDT終了メッセージをUE10に送信することができる(アクション108において、後続のパケット交換を含むことも含まないこともある)。いくつかの実施態様では、サービングRAN12のサービングセルがRRC解放メッセージ(たとえば、サスペンド設定を伴うRRC Releaseメッセージ)を送信して、UE10に、実行中のSDT手続きを終了し、RRC非アクティブ状態に留まるように命令することができる。いくつかの実施態様では、サービングRAN12のサービングセルがRRC解放メッセージ(たとえば、サスペンド設定なしのRRC Releaseメッセージ)を送信して、UE10に、実行中のSDT手続きを終了し、RRCアイドル状態に移行するように命令することができる。いくつかの他の実施態様では、サービングRAN12のサービングセルが、RRCResumeメッセージ(またはRRC再確立メッセージ)を送信して、UE10に、実行中のSDT手続きを終了し、RRC接続状態に移行するように命令することができる。いくつかの他の実施態様では、サービングRAN12のサービングセルが、RRCセットアップメッセージを送信して、UE10に、実行中のSDT手続きを終了するように命令し、RRCアイドル状態に移行して、サービングRAN12のサービングセルと再接続することができる。
【0124】
UE10は、そのサービングセル(たとえば、サービングRAN12のサービングセル)を、
図1に示す1つまたは複数のアクションにおいて再選択し得る。いくつかの実施態様では、UEがサービングセル#1を用いてSDT設定を受信し得、次いで、UEは移動し、UEのサービングセルとして別のセル#2に再選択し得る。この状態では、アクション104において、UE10は(サービング)セル#2を用いて、アクセスコントロール機構を実行することができる。いくつかの実施形態において、UE10は、他のセル(例えば、セル#3)に対して、SDT手続き中(又は後続のパケット交換中)に再選択することができる。いくつかの実施態様では、UEがSDT手続き中にセル再選択が実施される場合、実行中のSDT手続き(および後続のパケット交換)を中断し、RRC非アクティブ状態に留まることができる(および、記憶されたSDT設定は、UE10がセル#3を再選択した後、UE10によって維持されても維持されなくてもよい)。いくつかの他の実施形態では、UE10は、実行中のSDT手続き(および後続のパケット交換)を中断し、RRCアイドル状態に移行し得る。記憶されたSDT設定は、UE10がRRCアイドル状態に移行した後に、UEによって保持されなくてもよい。
【0125】
図2は、本開示の実施形態によるRA-SDT手続きの一実施例を示す。
【0126】
UEは、そのサービングセルからRRCReleaseメッセージを受信した後、記憶されたSDT設定でRRC非アクティブ状態に留まることができる。RRC非アクティブ状態にあるUEが伝送に利用可能な上りリンクデータを有する場合、UEは、SDT手続きのためのアクセスコントロールをパスする。UEはULデータの送信のためのRA-SDT手続きを開始することができる(たとえば、CG-SDT設定が有効ではないと見なされる場合)。UEは、RA-SDT手続きのために、4ステップRAタイプまたは2ステップRAタイプを選択し得る。さらに、RAベースのSDT手続きのためのプリアンブル/PRACHリソース(たとえば、SDTのために設定されたRAプリアンブル/PRACHリソース)と通常のRA手続き(たとえば、SDTのために設定されていないRAプリアンブル)とは異なり得る。
図2のアクション202に示すように、UE20は、RA-SDT手続きのために設定されたプリアンブル/PRACHリソースを送信(選択)することができる。
【0127】
アクション202において(RA)プリアンブル/PRACHリソースをRAN22に送信した後、アクション204において、UE20はRA-SDT手続きが(コンテンションベースの)4ステップRA手続き実行されている間、RAN22のサービングセルからの応答(例えば、RARメッセージ)を待機することができる。アクション204において受信された(MSG2)RARメッセージは、UE20が次のMSG3を送信するためのUL動的グラントをさらに含み得る。
【0128】
アクション206において、UE20は、RRCメッセージ(例えば、CCCH(共通コントロールCHannel)メッセージ)、MAC CE(s)、及び/又はULデータを、MSG3(RA-SDT手続きのために4ステップRA型が選択された場合)又はMSGA(RA-SDT手続きのために2ステップRA型が選択された場合)を介して送信することができる。RRCメッセージは、RRCResumeRequestメッセージであってもよい。RRCメッセージに加えて、MAC CE(たとえば、バッファ状態報告)およびULデータ(たとえば、SDTのためのDRB/SRBに関連するデータ)も、MSG3/MSGAに含まれ得る。いくつかの実施形態では、(SDTのための)2ステップRA手続きは、2ステップRA手続のために事前設定されたPRACHリソース中でアクション202とアクション206とをマージすることによって実行され得る(および、そのような場合、アクション204は2ステップRA手続き中に省略され得る)。
【0129】
MSG3/MSGAが送信されると、アクション208において、UE20はコンテンション解決IDが搬送されるMSG4/MSGBについて、(たとえば、一時的なC-RNTI)/C-RNTI/RA-RNTI/MSGB-RNTIを監視することができる。また、RAN22は、RRCメッセージをMSG4(RA-SDT手続きで4ステップRAタイプが選択された場合)/MSGB(RA-SDT手続きで2ステップRAタイプが選択された場合)で送信してもよい。RRCメッセージは、RRCReleaseメッセージ(suspendConfig IEを伴う)またはRRCResumeメッセージであり得る。UE20はUE20が、(suspendConfig IEを用いて)RRCReleaseメッセージを受信した場合、RRC非アクティブ状態に留まることができ、したがって、実行中のSDT手続きを終了することができる。いくつかの実施態様では、UE20がMG4/MSBを正常に受信した後に(たとえば、MSG3/MSGA中のULデータが(サービング)RAN22によって正常に受信されたことを示す、RAN22のサービングセルからのACKメッセージとして)、RA-SDT手続きが正常に完了したと見なされ得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、RA-SDT手続きはさらに拡張され得る(またはアクション210に示すように、RA-SDT手続きが終了した後に、新しい後続のパケット交換手続きが開始される)。例えば、アクション210において、UE20は特定のサーチスペース上の特定のRNTI(例えば、C-RNTI)を、後続のパケット交換のために監視することができる。いくつかの実施態様では、RAN22のサービングセルが後続のパケット交換のために、アクション208/アクション210において、1つまたは複数のUL動的グラントを送信することができる。後続のパケット交換は、SDT手続きの一部として、RRC接続状態に遷移することなく(たとえば、UE20が依然としてRRC非アクティブ状態にある)、複数のULおよび/またはDLデータパケットの送信であり得る。UE20は、ULおよび/またはDLの新しい送信/および/または対応するパケット再送信(たとえば、HARQ再送信および/またはARQ再送信)のための動的スケジューリングを受信するために、特定のRNTI(たとえば、C-RNTI)を介してPDCCHを監視し得る。
【0131】
アクション212において、(サービング)RAN22はUE20をRRC非アクティブ状態に維持するために、RRC解放(suspendconfigを伴う)メッセージをUE20に送信することができる。RRCReleaseメッセージ(suspendConfig IEを伴う)が受信されると、UE20はRRCReleaseメッセージに基づいてRA-SDT手続きを終了し、および/またはC-RNTIを監視することを停止し、RRC非アクティブ状態に留まることができる。
【0132】
図3は、本開示の実施形態によるCG-SDT手続きの一実施例を示す。
【0133】
サービングRAN(たとえば、RAN32)は、RRCReleaseメッセージ(suspendconfig IEを含む)をUE30に送信することによって、UE30をRRC非アクティブ状態に移行することを決定し得る。RRCReleaseメッセージは、UE30にUL-CGリソースを設定するためのUL-CG設定を含み得る。(UL-)CG設定は、CG周期、TBサイズ、CGリソースの暗黙の解放のための数、CGタイマ、再送タイマ、SDT中のCGのために予約/設定された1つまたは複数のHARQ処理(およびHARQ処理ID)、SSB選択のためのダウンリンクRSRP閾値、およびSSBとCGリソースとの間の関連付け、TA関連パラメータ(たとえば、cg-SDT-TimeAlignmentTimer)などのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0134】
アクション302において、UE30は、設定されたCGリソースに基づいて、CG-SDT手続きを介して、スモールデータ送信を実行し得る。次いで、アクション304において、UE30は、サービングRAN32からの応答メッセージ(たとえば、アクション302において送信されたULパケットのためのHARQ ACK/NACKメッセージ)を監視し得る。いくつかの実施態様では、RAN32のサービングセルが、RRCReleaseメッセージ(サスペンド設定(またはサスペンドコンフィギュレーションIE)を有する)をUE30に送信することもできる。RRCReleaseメッセージを受信した後、UE30は、CG-SDT手続きを終了することができる。
【0135】
いくつかの実施形態では、後続のパケット交換が、CG-SDT手続きの一部として(アクション306において)実行され得る(たとえば、UEは、依然としてRRC非アクティブ状態にある)。UE30は、(たとえば、SDT設定の一部として設定された)検索スペース上の特定のRNTI(たとえば、C-RNTI、CS-RNTI、および/またはSDTのための新しいRNTI)を介して、PDCCHを(少なくとも)監視して、(1つまたは複数の)ULグラントおよび/またはDL割当ておよび/または対応する再送信(たとえば、HARQ再送信および/またはARQ再送信)のための動的スケジューリングを受信し得る。UE30は、記憶されたUL-CG設定を介して送信されるパケットの再送信のための動的スケジューリングを受信するために、固有のRNTIを介してPDCCHを(少なくとも)監視し得る。UE30は、また、CG設定(たとえば、
図1のアクション102において設定される)に従って、CGリソースを介して、後続のデータ送信を実行し得る。アクション308において、サービングRAN32は、UE30をRRC非アクティブ状態に保つために、RRCReleaseメッセージ(suspendconfig IEを伴う)メッセージを送信することができる。RRCReleaseメッセージ(suspendConfig IEを伴う)が受信されると、UE30は、RRCReleaseメッセージの受信に応答して、CG-SDT手続きを終了することができる。
【0136】
図4は、本開示の実施形態による、SDT手続きのためのアクセスコントロールの方法400のフローチャートを示す。アクション402において、UEは、(UEがRRCReleaseメッセージ受信を介してそのサービングセルから受信する)SDTのための記憶された設定を用いて、RRC非アクティブ状態に留まっている。
【0137】
その後、UEは、サービング無線アクセスネットワーク(1以上のセルで構成される。各セルは、NR、gNBまたはE-UTRA eNBのような基地局によって設定され、サポートされる)のカバレッジ内を移動することができる。次いで、UEが無線カバレッジ内で移動している間に、UEはセル再選択手続きを実行して、キャンプする1つのサービングセルを選択することができる。また、UEは同じサービングセルによってブロードキャストされたシステム情報(例えば、MIB、SIB1、SIB2)を受信し続けて、サービングセルの動作状態をモニタリングすることができる。
【0138】
アクション404において、UEは、サービングセルによってブロードキャストされた「CellBarred」ビット(たとえUEが同じサービングセルによって送信されたSDT設定をすでに記憶していてもよい)が「禁止されている」かどうかを確認することができる。いくつかの追加の実施態様では、UEはまた、その隣接セルによってブロードキャストされた「CellBarred」ビットが「禁止」されているかどうかを検査し得、次いで、UEはセル(再)選択手続き中に、そのCellBarredビットが「禁止」されているセルを再選択しない。
【0139】
アクション406において、UEは、サービングセルのcellBarredビットが「禁止」を示す場合、そのサービングセルとして別のセルを再選択することができる。対照的に、アクション408において、UEは、サービングセルのcellBarredビットが「非禁止」を示す場合、(同じ)サービングセルに留まることができる。
【0140】
いくつかの実施態様では、UEがセル#1=「barred」のcellBarredビットのために、セル再選択手続き後に、元のサービングセル(例えば、セル#1)から新たに選択されたセル(例えば、セル#2)に移動することができる。UEは、セル#1によって設定されたSDT設定を保存していることができる。この状態では、UEがセル#1のCellBarredビットを受信しても、UEがセル#2にキャンプするとき、記憶されたSDT設定(例えば、セル#1によって設定されたSDTのためのUL-CG設定を含むCG-SDT設定)を、記憶されたCG-SDT設定の少なくとも一部が無効になったとしても、記憶されたSDT設定(例えば、CG-SDT設定の少なくとも一部)を依然として保持/一時停止/保持することができる。したがって、UEが次回のセル再選択手続きにおいてセル#1=「非禁止」のCellBarredを観測した後に、再度、UEがセル#1でキャンプするために戻る場合、UEは依然として、セル#1でSDT手続きを実施する機会を有することができ、それによって、シグナリングオーバーヘッドを低減する。いくつかの他の実施態様では、UEが「禁止」に設定されたセル#1のcellBarredビットのために、UEが別のセルに再選択するとき/後に、セル#1によって設定された記憶されたSDT設定(たとえば、SDTのためのUL-CG設定を含むCG-SDT設定)の(少なくとも一部)を解放/クリア/削除し得る。
【0141】
ブロック410において、UEは、たとえば、UE側の上位層(たとえば、アプリケーション層、NAS層)からのULパケット到着を監視することによって、SDTのために有効化にされた論理チャネルにULパケットが到着するかどうかを決定し得る。いくつかの実施形態では、到着したULパケットが、SDT手続きのための記憶されたSDT設定によって設定された1つまたは複数の無線ベアラ(またはRLCベアラ)に関連付けられ得る。
【0142】
アクション412において、UEは、(SDT手続きのために有効化された)論理チャネルの総保留データ量が(例えば、SDT設定に含まれる)SDTのための所与のデータ量の閾値以下であるかどうかを決定し得る。UEは、論理チャネルの総保留データ量がSDTのためのデータ量の閾値以下である場合、SDT手続きが開始され得ると決定し得る。
【0143】
アクション414において、SDT手続きが開始され得るとUEが決定した後、UEはSDT手続きのためにUEによって決定されたアクセスカテゴリとアクセスクラスとに基づいて、UAC手続き(または「UAC機構」)を実行することによって、UAC(機構)がパスするかどうかをチェックし得る。いくつかの実施形態では、アクセスクラス/アクセスカテゴリ(たとえば、SDT手続きのためのアクセスクラス/アクセスカテゴリ)は、3GPP技術仕様において事前定義され得、アクセスクラス/アクセスカテゴリはUEのメモリまたは他の記憶モジュールに事前インストールされ得る。UAC機構を実行した後、アクション418において、UEがUAC機構をパスする場合、UEはSDT手続き(たとえば、CG-SDT手続きまたはRA-SDT手続き)を開始し得る。逆に、アクション416において、UEがUAC機構をパスしない場合、UEはSDT手続きをある期間(たとえば、バックオフ期間)にわたって禁止することができ、その期間の時間スパンは、UAC機構において実行される所与の公式に基づいて、UEによって自律的に決定され得る。
【0144】
いくつかの他の実施形態では、UEが(たとえば、ULパケット(または上りリンクトランスポートブロック)が送信のためにRRCResumeRequestメッセージと多重化されている間、RRC再開要求のためにアクセスカテゴリを再利用することによって)RRCResumeRequest手続きのためにUACを適用するだけであり、その決定は(スモール)パケット送信にも適用され得る。言い換えれば、(スモール)パケット送信のための特定のUAC機構が存在しないことがある。いくつかの実施形態において、UEは、SDT手続きが開始されるまで、アクセスコントロール手続きを実行することがある。一方、UEは、SDT手続き中は、アクセスコントロール手続きを実行しないことができる。アクセスコントロール手続きは、CG-SDT手続きおよびRA-SDT手続きのための一般的なソリューションであり得る。いくつかの実施態様では、UEがCG-SDT手続きまたはRA-SDT手続きを適用することをUEが決定する以前に、アクセスコントロールを実施し得る。UEがアクセスコントロールをパスした後、UEは、RRC非アクティブ状態パケット送信を適用するSDT手続きの種類を決定することができる。上記で説明したように、アクセスコントロールは、UEがRRC非アクティブ状態にある間に、UEがULデータ送信手続き(たとえば、SDT手続き)を実行することを許可されるかどうかを決定するために使用される機構であり得る。UEが、例えば、ULデータ送信の試行がサービングセルによって禁止されず、送信されるべき保留中のULデータの量がデータ量の閾値以下であることを含む、特定の1組の条件を満たすとき、UEはアクセスコントロールをパスすると見なされ得る(すなわち、UEは、ULデータ送信手続き実行することを許可される)。いくつかの他の実施形態では、前記特定の1組の条件は、更に、UEがUAC機構をパスすることを含み得る。
【0145】
図5は、本開示の実行による、SDTのためのUAC機構を実行する方法500のためのフローチャートを示す。いくつかの実施形態では、装置500が実行する前に、UEがサービングセルからUACに関連する1つまたは複数の設定されたパラメータを既に受信したかもしれない。例えば、前記サービングセルは、前記UEに、(例えば、ブロードキャストシステム情報を通じて)スモールパケット送信手続きのためのUACに関するパラメータを設定することができる。加えて、スモールパケット送信のためのSDT手続きを開始する前に、UEは、送信されるべき保留中のパケットが、SDT手続きを通して、直接送信され得るかどうかを決定し得る。言い換えれば、UEがスモールパケット送信のためのSDT手続きを開始する前に、UEは送信されるべきスモールパケットがSDT手続きを通して直接送信され得るかどうかを決定するために、(たとえば、
図5に示されるように)UAC機構を実行し得る。UEは、サービングセルから、’uac-BarringForAccessIdentity’、’uac-BarringFactor’、および’uac-BarringTime’などのパラメータを含む情報要素’UAC-BarringInfoSetList’を受信することができる。さらに、アクセスカテゴリは、サービングセルによって提供される特定の設定にさらに関連付けられ得る。例えば、特定の’uac-BarringInfoSetList’に関連付けられる’UAC-BarringInfoSetIndex’を割り当てることにより、関連付けを決定することができる。また、SDT手続きは、CG-SDT手続きまたはRA-SDT手続き(例えば、2ステップ/4ステップRA手続き)であり得ることに留意されたい。また、いくつかの実施形態では、UEがそれぞれCG-SDT手続きまたはRA-SDT手続きのための異なるアクセスカテゴリを用いて設定され得ることに留意されたい。この状態では、UEが最初に1つの特定の第1のタイプのSDT手続き(例えば、CG-SDT手続き)を開始するように設定され得、したがって、UEは第1のタイプのSDT手続きのための第1のUAC機構を実行し得る。次いで、第1のタイプのSDT手続きが第1のUAC結果によって禁止される場合。UEは、別の種類のSDT手続き(たとえば、RA-SDT手続き)を選択することを考慮することができ、したがって、UEは後続のRA-SDT手続きのための第2のUAC機構を実行することができる(たとえば、CG-SDT手続きは、第1のUAC結果によって禁止されていると考えられる)。
【0146】
アクション502において、UEはUEがサービングセルを用いた以前のアクセス試行によって引き起こされた禁止期間内にすでに留まっているかどうかを決定することができ、ここで、以前のアクセス試行はSDT手続きを開始するためのUEのアクセス試行(たとえば、CG-SDT手続きまたはRA-SDT手続き)よりも早く発生し、以前のアクセス試行およびULデータ送信手続きを開始するためのUEのアクセス試行は、UAC機構において同じアクセスカテゴリ(AC)を有する。いくつかの実施形態では、以前のアクセス試行が、SDT手続き開始のためのUEの以前の試行であり得る(したがって、この状態では、SDT手続きが過去に少なくとも1回UEによってすでに禁止されていることがあり、したがって、UEは最後の失敗試行によって決定された禁止期間が満了するかどうかをチェックする必要があり得る)。いくつかの他の実施形態では、以前のアクセス試行がSDT手続き試行ではなく、UAC機構においてSDT手続きと同じアクセスカテゴリ(たとえば、RRCメッセージ配信)を共有する別の事象であり得る。
【0147】
アクティブ禁止期間がまだカウントしている間の状態において、UEは以前のアクセス試行のUAC結果に基づいて決定された禁止期間が満了しない限り、SDT手続きを実行することを禁止され得る。いくつかの実施形態では、UEが以前のアクセス試行によって決定された禁止期間が満了したときにのみ、SDT手続きのための別のUAC機構を開始することが可能であり得る。
【0148】
(SDT手続きに影響を与える)禁止期間が満了すると、アクション504において、UEは、UACルールに基づいて乱数を生成するために乱数選択を実行し得る。乱数の値は、[0,1]の間の範囲内であってもよい。次いで、アクション506において、UEは、ランダムに選択された数がuac-BarringFactor以下であるかどうかを決定し得る。具体的には、アクセスカテゴリに基づいて、UEは(アクション504において決定された)ランダムに選択された数と、サービングセルから受信された具体的な数値(例えば、uac-BarringFactor)とを比較することによって、スモールパケット送信からUEが禁止されているかどうかを決定することができる。ランダムに選択された番号がuac-BarringFactorよりも小さい(またはそれに等しい)ケースはSDT手続きが許可されることを意味し、アクション508において、UEはUEの保留中のパケットがRRC非アクティブ状態でUEによって送信されることを許可されるSDT手続きを開始することができる。対照的に、ランダムに選択された数がuac-BarringFactorよりも大きい場合、アクション510において、UEは禁止時間期間決定を実行し、SDP手続きが禁止時間期間の間実行されることを禁止されることと見なし得る。
【0149】
その上、UEのアクセス試行が禁止される場合、UEはまた、以下の式に基づいて、タイマT390への初期値をランダムに選択することによって、スモールパケット送信が禁止される期間の時間スパンを決定し得る:
T390=(0.7+0.6*ランド)*uac-BarringTime(1)
ここで、randは、与えられたレンジ(0,1)の間で選択された乱数値を意味する。T390の初期値を決定した後、UEはT390をゼロにカウントし始め得、(スモールパケット送信のための)アクセス試行は、実行中のT390が満了する前に禁止され得る。T390が満了した後、UEは、UAC機構を再度実行することができる。SDT手続きのための情報要素{uac-BarringFactor、uac-BarringTime}は、SDT手続きのアクセスカテゴリ(それがRAN/CNによって設定される場合)によって、またはRRCメッセージ送信のアクセスカテゴリによって決定され得る。
【0150】
いくつかの他の実施態様では、UEが決定されたアクセスアイデンティティをサービングセルからの「uac-BarringForAccessIdentity」と比較することによって、アクセス試行が禁止されているかどうかを決定することができる。例えば、uac-BarringForAccessIdentityはビットマップであり、ビットマップの各ビットは一つのAccess Identityに直接的にマッピングされ、UEのAccess Identityに関連するビットが0に設定されれば、(スモールパケット送信の)アクセス試行が許可される。そうでない場合(たとえば、UEのアクセスアイデンティティ情報に関連するビットが「1」に設定される)、アクセス試行がUEに禁止されることを意味し、UEはアクセス検査を実行し、T390を0にカウントし始め得る。
【0151】
いくつかの実施形態では、UEが事前設定アクセスアイデンティティを決定し得る。
(たとえば、UEがSDT手続きを介してスモールデータパケットを送信するようにトリガされている間に、UEに装備されたユニバーサル加入者識別モジュール(USIM))が、UEがどのアクセスアイデンティティを適用すべきかを示し得る)。いくつかの実施形態では、UEがSDT手続きを通して配信されるべき保留中のパケットに関連するサービスタイプ(たとえば、マルチメディアプライオリティサービス(アクセスアイデンティティ1を伴う)またはミッションクリティカルサービス(アクセスアイデンティティ2を伴う))に基づいて、アクセスアイデンティティを決定し得る。
【0152】
いくつかの実施形態では、UEが(ULパケット(またはUL TB)が送信のためにRRCResumeRequestメッセージと多重化されている間、RRC再開要求のためのアクセスカテゴリを再利用することによって)RRCResumeRequest手続きのためのUACのみを適用することができ、決定は(スモール)パケット送信にも適用することができる。言い換えれば、(スモール)パケット送信のための特定のUAC機構が存在しないことがある。
【0153】
本開示のいくつかの態様では、UEがRA手続き(たとえば、RA-SDT手続き)を通じて上りリンクパケットを送信するようにトリガされている間、アクセス禁止確認を実行する必要がないことがある。RA手続きは、2ステップRA手続きまたは4ステップRA手続きであり得る。
【0154】
本開示のいくつかの態様では、UEがUL-CG設定(例えば、CG-SDT手続き)を介してULパケットを送信するようにトリガされている間、アクセス禁止確認(例えば、
図5に示されている方法500)を実行する必要がないことがある。
【0155】
いくつかの実施形態では、UEがRA手続きを通して上りリンクパケットを送信することを望んでいる間は、UEがアクセス禁止確認を実行する必要がないことが事前定義される(たとえば、技術仕様において事前定義される)。
【0156】
いくつかの実施形態では、UEはまた、スモールパケット送信のためにRA手続きがトリガされている間に、アクセス禁止確認を実行するように設定され得る。いくつかの他の実施形態では、UEに事前設定されたデフォルト設定があり得る。例えば、デフォルトでは、UEは、RA手続きによるスモールパケット送信のためのアクセス禁止確認(例えば、
図1に示されるように)を、実行すべきである。したがって、明示的なシグナリング(例えば、DLコントロールシグナリング、DL-RRCシグナリングまたはシステム情報)は、デフォルト設定を変更するように、UEに設定されることができる。そうでない場合、UEは、デフォルト設定及びサービングセルに基づいて、アクセス禁止をトリガするか否かを決定することができ、サービングセルは、デフォルト設定を変更するためにDL-コントロールシグナリングを配信しなくてもよい。
【0157】
いくつかの実施形態では、SDT手続きがスモールパケット送信のためにトリガされる間、UEは、アクセス禁止確認機構を実行しない(たとえば、スキップする)ことがある。
【0158】
いくつかの実施態様では、サービングセル(たとえば、UEがRRC接続状態にとどまっている間)は、RRC(アクセス)解放メッセージまたはRRC(接続)再設定メッセージなど、DL-RRC信号によってアクセス禁止確認をスキップまたは実行するかどうかをUEに設定し得る。
【0159】
いくつかの他の実施態様では、サービングセル(たとえば、UEがRRC接続状態、RRC非アクティブ状態、またはRRCアイドル状態に留まっている間)は、システム情報配信によって、アクセス禁止検査をスキップ/実施するようにUEを設定し得る。サービングセルは、ブロードキャスト手法またはUE固有のDLコントロールシグナリング(たとえば、RRC(接続)再設定メッセージなどのDL-RRCシグナリング)を介して、UEにシステム情報を送信し得る。いくつかの追加の実施形態では、UEが、CG-SDT手続きまたはRA-SDT手続きのためのアクセス禁止確認(機構)をスキップするように設定され得る(たとえば、UE DL RRCシグナリング)。アクセス禁止確認がスキップされると、UEは、アクセス禁止確認を実行しない。
【0160】
いくつかの実施形態では、UEがスモールパケット送信のためのアクセス禁止確認機構の実行をスキップするように事前設定され得る(たとえば、事前設定がUE側のメモリモジュールに記憶され得る)。いくつかの追加の実施形態では、UEがCG-SDT手続きまたはRA-SDT手続きのためのアクセス禁止確認機構をスキップするように事前設定され得る。
【0161】
本開示のいくつかの態様では、CG-SDT手続きまたはUL-CG手続きを介して、UAC機構が実行され得る。
【0162】
例えば、UEが1つまたは複数のUL-CG設定を通してスモールパケットを送信することを望んでいる間に、UACのような機構がUEに適用され得る。言い換えれば、UEへのUAC結果が禁止される場合、UEは、記憶されたUL-CG設定(複数可)を介して(スモール)パケット送信を実行/実施することを許可されない。また、バックオフタイマ(たとえば、T390)もカウントしている間、UL-CG送信は禁止され得る。T390の初期値は、UAC結果の一部であってもよい。
【0163】
いくつかの実施形態では、事前設定されたUL-CG設定を介して(1つまたは複数の)パケットを送信することを試行するUEは、アクセス試行を生成すると見なされ得る。したがって、(RRC非アクティブ状態またはRRCアイドル状態にある)UEが、事前設定された1つまたは複数のUL-CG設定を介してパケットを送信しようと試行する場合、UAC機構は再使用され得る。
【0164】
いくつかの実施形態では、UEがUL-CG設定にアクセスすることによって、スモールパケット送信のためにUACを実行する必要があるかどうかは、設定可能であり得る。
【0165】
いくつかの実施形態では、RA手続きに適用されるUAC機構がUL-CG設定を介する(スモール)パケット送信に適用されないことがある。そのような状況では、UAC結果(RA-SDT手続きに関連する)が「禁止」され、バックオフタイマ(たとえば、T390)が依然として実行中/カウント中である間に、UEは記憶されたUL-CG設定を介して(スモール)パケットを依然として送信することが可能であり得る。
【0166】
いくつかの実施態様では、UEがサービングセルに関連付けられたアクセス試行が禁止されていると考える場合(たとえば、RNAU手続きなどの他の事象によって導出されたUAC決定に起因して、またはUEが新しいサービスリクエストのために(上位層によって)トリガされている間)。UEは、また、そのサービングセルへの別のアクセス試行(たとえば、CG-SDT手続きまたはRA-SDT手続きであり得るSDT手続き)を開始することを禁止されている間、RA手続きを介する(スモール)パケット送信を、直接的に無効化され得る。いくつかの他の実施形態では、禁止状況(たとえば、SDT手続きが前の他の事象によって影響を受ける)は、SDT手続きおよび他の事象がUAC機構中の同じアクセスカテゴリに属するときにのみ起こり得る。
【0167】
いくつかの実施態様では、UEは、セルがある期間中(たとえば、実行中のT390を参照することによって)禁止されていると考えることができる。次いで、UEは実行中のT390が満了する前に、スモールパケット送信のためのRA手続き(2ステップ/4ステップ手続き)を開始することを禁止される。言い換えれば、UEは、カウントしているT390が満了した後に(のみ)、スモールパケット送信のためのRA手続きを開始することができる。
【0168】
いくつかの実施形態では、UEが(UEがRNAU手続きのためのRA手続きを開始することを依然として禁止されている場合であっても)、以前のUAC決定によって影響を受けることなく、スモールパケット送信のためのRA手続きを開始し得る。言い換えると、スモールパケット送信のための(1つまたは複数の)アクセス試行は各RRC手続き(たとえば、RRC再開手続き)に対して独立であり得、したがって、UEは(スモール)パケット送信のための別のUAC機構を実行し得、UEはスモールパケット送信のためにトリガされるUAC決定のみを考慮することによって、RA手続きを介した(スモール)パケット送信が許可されるかまたは禁止されるかを決定し得る。
【0169】
さらに、(スモール)パケット送信のためのRA手続きの開始は、1つのRRC手続き(たとえば、RNAU手続き)のためのRA手続きを開始することが「禁止されている」とUEが考えるためのカウント期間に影響を及ぼさないことがある。
【0170】
そのような状況では、保留中のRRC再開要求メッセージ(存在する場合)がカウントしているT390(これはRNAU手続きのためのアクセス試行が禁止されている間に生成される)が満了する前に、スモールパケットと多重化されることを許可されないことがある。
【0171】
いくつかの実施形態では、UEがRA手続きを介した(スモール)パケット送信のための(たとえば、TS38.331におけるRA優先順位付け設定として)優先順位付けされたRAパラメータを用いて設定され得る。例えば、UEは、パラメータPowerRampingSetupHighPriority、パラメータScalingFactorBI、パラメータPreamblereceivedtargetpower、およびパラメータPreambleTransMaxのうち少なくとも1つを使用して設定できる:
PowerRampingSetupHighPriority=ENUMERATED{dB0、dB2、dB4、dB6}。PowerRampingSetupHighPriorityは、優先されるRA手続きに適用されるランピングステップを定義する。ここで、dB0は各電力ランピングステップにおいて0dBを意味し、dB2は、各ランピングステップにおいて2dBを意味する、などである。本開示では、「ENUMERATED{...}」がアブストラクトシンタックス・ノーテーション・ワン(ASN.1)によって定義される、名前付き値の集合(例えば、上記の実施例ではdB0、dB2、dB4、およびdB6)からなるデータタイプを表す。
【0172】
ScalingFactorBI=ENUMERATED{zero、dot25、dot5、dot75}。ScalingFactorBIは、(3GPP TS38.321に示されるように)優先されたRA手続きのためのバックオフインジケータのためのスケーリング因子を定義する。ここで、値0は0に対応し、値ドット25は0.25に対応し、以下同様である。
【0173】
Preamblereceivedtargetpower=整数(-202..-60)。このパラメータは、ネットワーク受信側での対象電力を定義する。
【0174】
PreambleTransMax=ENUMERATED{n3、n4、n5、n6、n7、n8、n10、n20、n50、n100、n200}.。このパラメータは、失敗を宣言する前に、実行されるRAプリアンブル送信の最大数を定義する。
【0175】
いくつかの実施態様では、(スモール)パケット送信(例えば、RA-Prioritization_ULPacket)のためのRA-Prioritization設定(例えば、RA-Prioritization_ULPacket)は、専用のUE固有コントロールシグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ、RRCReleaseメッセージ)もしくはブロードキャストシステム情報を通して、またはUE固有コントロールシグナリングもしくはSIオンデマンド手続きを通したSI配信を介して、UEに設定され得る。いくつかの実施形態では、優先されたRAパラメータは、RRCRelease(((RRC設定)サスペンド命令またはサスペンド設定)メッセージを介して設定され得る。いくつかの実施形態では、優先されたRAパラメータがSDTのための設定中に含まれ得る。いくつかの実施形態では、UEが(スモール)パケット送信のための優先されたRAパラメータを用いて設定されており、UEが(スモール)パケット送信のためのRAを開始するための条件を満たしている場合にのみ、優先されたRAパラメータを適用し得る。一実施形態では、(スモール)パケット送信のためのRAを開始するための条件が、UEがRRC_INACTIVE状態にある間の着信ULデータに起因し得、送信に利用可能なULデータにMACヘッダーを加えたものであり、必要な場合、MACコントロール要素はネットワークによって示されるデータ閾値よりも小さい(または大きい)。
【0176】
いくつかの実施形態では、設定されたパラメータRA_prioritization_ULPacketが、一般に、4ステップRA手続きおよび2ステップRA手続きに適用され得る。いくつかの他の実施形態では、RA_prioritization_ULPacketは、4ステップRA手続きのみに適用され得る。別のパラメータセット「RA_Prioritization_ULPacket-2step」は、また、2ステップRA手続きを介した(スモール)パケット送信のためにUEに設定され得る。RA_prioritization_ULPacketおよびRA_prioritization_ULPacket-2stepは、同じアプローチを通して共同でUEに設定され得る。いくつかの他の実施形態では、RA_prioritization_ULPacketおよびRA_prioritization_ULPacket-2stepが、異なるアプローチを通して、別々にUEに設定され得る。
【0177】
いくつかの実施形態では、異なるアクセスアイデンティティおよび/または異なるアクセスカテゴリに関連付けられたRA_prioritization_ULPacket設定が(UE固有RRC信号を通して、または(ブロードキャスト)システム情報を通して)UEに配信され得る。UEは、(2ステップ/4ステップ)RA手続きを介した(スモール)パケット送信の対応するアクセスアイデンティティ(および/または)アクセスカテゴリに関連付けられたRA_prioritization_ULPacket設定を適用し得る。いくつかの実施形態では、アクセスアイデンティティビットマップ(access_identity_bitmap)が、RA_prioritization_ULPacket設定に関連付けられるように設定され得、access_identity_bitmap中の各ビットは1つの対応するアクセスアイデンティティに関連付けられるように事前定義され得る。いくつかの実施態様では、サービングセルがビットマップ内の対応するビットを「1」に設定することによって、RA優先順位付けを有する1つのアクセスアイデンティティを設定することができる。そうでない場合(アクセスアイデンティティに対するRA優先順位付けなし)、サービングセルは、対応するビットを「0」に設定することができる。
【0178】
同様のアプローチが、異なるアクセスカテゴリのためのRA優先順位付けに適用され得る。例えば、1つのaccess_category_Bitmapは1つのRA_prioritization_ULPacket設定に関連付けられるように設定することができ、access_category_Bitmap内のそれぞれのビットは、1つの対応するアクセスカテゴリに関連付けられるように予め定義することができる。いくつかの実施態様では、サービングセルがビットマップ中の対応するビットを「1」に設定することによって、RA優先順位付けを有する1つのアクセスカテゴリを設定することができる。そうでない場合(アクセスカテゴリに対するRA優先順位付けなし)、サービングセルは、対応するビットを「0」に設定することができる。いくつかの実施形態では、Access_Category_Bitmapは、ブール配列によって置き換えられ得る。
【0179】
いくつかの実施形態では、RA_prioritization設定に関連付けられるように設定されるべき1つのビット(たとえば、RA_prioritization_upビット)または1つのブール値が存在する。サービングセルは、RA_prioritization_upビット=「1」(または「真」)を設定することによって、(スモールパケット送信のための)RA手続きを優先するようにUEを設定することができる。設定を受信した後、UEは、RA_prioritization_up=「1」または「真」である場合、(スモールパケット送信のための)RA手続き中にRA_prioritization設定を適用し得る。そうでない場合(たとえば、RA_prioritization_upが「0」または「偽」であるか、またはそれがサービングセルによって設定されない)、UEは、(スモールパケット送信のための)RA手続き中に、RA_prioritization設定を適用しないことがある。いくつかの実施形態では、RA_prioritization_upビットが(スモールパケット送信のための)4ステップ/2ステップRA手続きの両方をカバーし得る。いくつかの他の実施形態では、RA_prioritization_upビットが(スモールパケット送信のための)4ステップRA手続きカバーし得る。
【0180】
いくつかの他の実施態様では、RA_prioritization_up-2stepなどの別のビット(またはブール値)もまた、RA_prioritization設定(たとえば、UEが(優先された)2ステップRA手続きを実行するための電力ランピング因子およびBIスケーリング因子を定義するRA_prioritizationTwoStep)に関連付けられるように設定され得る。RA_priotization_up-2stepは、UEが2ステップRA手続きを介して(スモール)パケット送信を実行している間に、UEがRA_prioritization設定を適用することを有効/無効にするように設定される。設定を受信した後、UEは、RA_prioritization_up=「1」または「真」である場合、(スモールパケット送信のための)2ステップRA手続きprioritization設定を適用し得る。そうでない場合(たとえば、RA_prioritization_upが「0」または「偽」であるか、またはサービングセルによって設定されない)、UEは、(スモールパケット送信のための)2ステップRA手続きの間、RA優先手続き(たとえば、RA_prioritizationTwoStep)を適用しないことがある。
【0181】
いくつかの実施形態では、パラメータRA_prioritization_ULPacket設定およびパラメータRA_prioritization_ULPacket-2step設定のうちの少なくとも1つは、RA手続きを開始する異なる論理チャネル(LCH)に関連付けられ得る。例えば、4ステップRA手続き開始されると、UEは、SDTのための保留中のアップデータを有する対応するLCHに関連するRA_prioritization_ULPacket設定を適用することができる。別の実施例では、2ステップRA手続き開始時に、UEはSDTのためのペンディングULデータを有する対応するLCHに関連するRA_prioritization_ULPacket-2step設定を適用し得る。
【0182】
場合によっては、UEがネットワークによってブロードキャストされるシステム情報を介して、および/またはUE固有の専用コントロールシグナリング(たとえば、UE固有(DL)RRCシグナリング)をそれぞれ介して、同じ用途のための2つの設定(たとえば、RA_prioritization_ULPacket設定およびRA_prioritization_ULPacket-2step設定)を受信し得る。そのような場合、UE固有専用コントロールシグナリングを介して受信される設定は、より高い優先度を有し得る。UEは、(ブロードキャスト)システム情報を介して受信された設定ではなく、UE固有RRCシグナリングを介して受信された設定を適用し得る。いくつかの実施形態では、UEがUE固有RRC信号を通して受信された設定が削除されている(または無効である)間に、(ブロードキャスト)システム情報を通して受信された設定を適用し得る。
【0183】
いくつかの実施形態では、UEが既存の機構を再利用することによって、既存のシグナリングおよびRA優先順位付けアプローチを再利用し得る。(2ステップ/4ステップ)RA手続きを介した(スモール)パケット送信を実施するために、現存するRA優先順位付け表示(および規則)がUEに適用されることを意味する。UEは、それぞれSULまたはULコンポーネントキャリア上での(スモール)パケット送信のための異なるRA_prioritization_ULPacket設定を用いて設定され得る。いくつかの実施形態では、異なるRA_prioritizationパラメータが、スモールパケット送信のための異なる論理チャネル(または異なるRLCベアラ)に関連付けられるように設定され得る。したがって、UEが(スモール)パケット送信のためのRA手続きを開始する間に、UEは、(保留中のパケットが送信のために多重化される)対応する論理チャネルに基づいて、RA_prioritizationパラメータを決定し得る。UEは対応する論理チャネルの優先度(たとえば、SDT設定において設定され得る、設定された対応する論理チャネルの優先度)に基づいて、RA_Prioritizationパラメータを決定し得る。
【0184】
電力ランピングの概念は、記憶されたUL-CG設定を介した(スモール)パケット送信にも適用され得る。例えば、パラメータ’’PowerRamping_CG’’は、UL-CGコンフィグレーションを介した(スモール)パケット送信のためにUEに設定される。UEがサービングセルから1つのHARQ NACKメッセージ(および/またはUEが記憶されたUL-CG設定を介したパケット送信後に、サービングセルからHARQフィードバックメッセージを受信しないことを意味するDTX)を受信するたびに、UEはパラメータPowerRamping_CGにさらに基づいて、次回の送信における送信(Tx)電力を1段階増大させることができる。電力ランピング手続きは、UEがULパケット再送信の最大数に達するか、またはUL Tx電力の最大閾値に達するまで、連続的に行われ得る。
【0185】
本開示のいくつかの態様では、UEがRA手続き(例えば、2ステップまたは4ステップ手続き)を開始するかどうか、および/またはスモールパケット送信のための1つ(または複数の)UL-CG設定にアクセスするかどうかを決定するために、UEのための少なくとも1つのデータ量の閾値(DLow)を用いて設定され得る。UEは、SIオンデマンド手続きを伴う/伴わないブロードキャストシステム情報、UE固有の専用コントロールシグナリング(たとえば、サスペンド設定を伴うRRCReleaseメッセージまたはRRCReconfigurationメッセージ)、技術仕様において事前定義された、またはUSIMに事前インストールされた、物理的コントロールシグナリング(たとえば、DCI)、およびMACコントロール要素のうちの少なくとも1つからDLowの値を受信することができる。いくつかの実施態様では、DLowが単位、たとえばバイトまたはビットであり得る。いくつかの実施態様では、DLowの価値が、サービングセルによって、RRCReleaseメッセージを介して、送信されるSDT設定の一部であり得る。
【0186】
いくつかの実施形態では、UEがSDT手続きのために有効化/許可/設定された論理チャネルのみを考慮することによって、総保留データ量を計算し得る。加えて、UEはUEが1つの論理チャネルのバッファ状態を計算しているとき(例えば、3GPP TS38.322および38.323を参照することによって)、従来の手法に基づいて1つの論理チャネルの保留データ量を計算し得る。SDTのために有効化されたすべてのデータ無線ベアラ(DRB)およびすべての信号無線ベアラ(SRB)の保留中のデータ量は1つまたは複数のDRB/SRBがSDT手続きのために有効化されている間に、アクセスコントロール機構のために共同で考慮され得る。いくつかの追加の実施態様では、SDTのために有効化されたすべてのDRBの保留量がSDTのために有効化されたすべてのSRBの保留量と独立してカウントされ得、独立したデータ量の閾値(D
Low)はDRBのための保留データ量のために設定され、別のものはSRBのための保留データ量のために設定され、それぞれ、UEに設定され得る。この状態では、
図5のアクション506がDRBに対してのみ、またはSRBに対してのみ実行され得る。
【0187】
いくつかの実施態様では、DLowおよびアクセスコントロールが保留パケット量(たとえば、提案されたスモールパケット送信を通して送信されることを許可される総TB)を測定/評価/計算/推定し、総量をDLowと比較し得る。UEは、保留中のパケットの量がDLowよりも大きい(または同等である)場合、スモールパケット送信のために(2ステップ/4ステップ)RA手続き(または、UL-CG設定にアクセスするための1つのUL-CGアクセス試行)を開始することを許可され得る(または有効化/設定され得る)。逆に(例えば、MACエンティティ内の提案されたスモールパケット送信を介して送信されることを許可される保留中のパケットの総量がDLowよりも小さい)、UEは、スモールパケット送信のための(2ステップ/4ステップ)RA手続き(またはUL-CGアクセス試行)を開始することを許可されない。
【0188】
対照的に(例えば、DLow未満(または同等)のMACエンティティ内の保留パケットの総量)、UEはスモールパケット送信のために(2ステップ/4ステップ)RA手続き(および/またはUL-CGアクセス試行)を開始することを許可されない。保留中のパケットは、依然として、他のトリガイベントによって開始されるRA手続き(またはUL-CGアクセス試行)を通して送信されることが可能であり得る。
【0189】
いくつかの実施態様では、UEが他の事象のためにRA手続きまたはUL-CGアクセス試行がトリガされた場合、保留中のパケットを送信することができる(総保留中のデータ量がDLow未満(または同等)であってもよい)。例えば、RA手続き(またはUL-CGアクセス試行)がRRCシグナリング送信によってトリガされる間、UEはスモールパケット送信のために、保留中のパケットをRRCResumeRequestメッセージと多重化することが依然として可能であり得る。
【0190】
いくつかの実施態様では、UEがDLowで設定されない(または0、’0’に設定される)ことができる。それは、UEの上位層(たとえば、RLC層)からUEのMACエンティティに到着する新しいデータパケットがある間に、UEがRA手続き(および/またはUL-CGアクセス試行)を開始することを可能にされることを表し得る。いくつかの他の実施態様では(たとえば、DLowが設定されないか、またはDLowが無限などの非常に大きい値に設定される)、MACエンティティはRA手続き(および/またはUL-CGアクセス試行)を直接的に開始することを必ず無効にされることを意味する(たとえば、言い換えると、論理チャネルの保留中のパケットは、RAまたはUL-CGアクセス試行が開始されている間、RRCシグナリングとだけ多重化され得る)。
【0191】
いくつかの実施態様では、DLowが論理チャネルに関連付けられ得る(またはDRBまたはSRBなどの無線ベアラに関連付けられ得る)。MACエンティティでは、UEが1つの論理チャネル(UEがRRC非アクティブ状態のままである間、論理チャネルに関連付けられたパケットが送信されることが許可される)の保留パケットの総量を測定/評価/計算/推定することができる。次いで、1つ(または複数)の考慮される論理チャネル(たとえば、DLowを用いて設定される論理チャネル)中の保留中のパケットの量がDLowよりも大きい(または同等である)/よりも小さい(または同等である)場合、UEは、スモールパケット送信のための(2ステップ/4ステップ)RA手続き(またはUL-CGアクセス試行)を開始することを許可され得る。
【0192】
対照的に(例えば、保留中のパケットの量がDLowよりも大きい(又は同等である)論理チャネルが考慮されない)、UEは、スモールパケット送信のために(2ステップ/4ステップ)RA手続き(又はUL-CGアクセス試行)を開始することを許可されない。しかしながら、これらの保留中のパケットは、他のトリガイベントによって開始されるRA手続き(またはUL-CGアクセス試行)を通して依然として送信されることが可能であり得ることにも留意されたい。
【0193】
いくつかの実施態様では、RA手続きまたはUL-CGアクセス試行が他の事象のためにトリガされる場合、UEが論理チャネルの保留中のパケット(たとえば、関連するDLowよりも小さいLCH#1の保留中のデータ量であっても、LCH#1)を送信することが依然として可能であり得る。
【0194】
例えば、UEはRA手続き(またはUL-CGアクセス試行)がRRCシグナリング送信によってトリガされる間、スモールパケット送信のために、論理チャネル(たとえば、LCH#1)のペンディングパケットをRRCコントロールシグナリング(たとえば、RRCResumeRequestメッセージ)と多重化することが可能であり得る。例えば、UEはLCH#2によってトリガされる(例えば、LCH#2のペンディングデータ量がLCH#2に関連付けられたDLowよりも大きい)場合、LCH#1のペンディングパケットを他の論理チャネルのペンディングパケット(例えば、LCH#2)と多重化することができる。
【0195】
いくつかの実施態様では、論理チャネルがDLowで設定されなくてもよい(またはゼロ、’0’に設定されてもよい)。それは、新しいデータパケットが上位層(たとえば、RLC層)から論理チャネルに到着する間に、UEがRA手続きを開始すること(および/またはUL-CGアクセス試行)を可能にされることを表し得る。いくつかの他の実施態様では(たとえば、DLowが設定されないか、または無限などの非常に大きい値にDLowが設定される)、UEがRA手続きを直接的に開始する(および/またはUL-CGアクセス試行を開始する)ことを必ず無効にすることを意味する(たとえば、言い換えれば、論理チャネルの保留中のパケットは、RAまたはUL-CGアクセス試行が開始されている間、他の論理チャネルのパケットとだけ多重化され得る)。
【0196】
いくつかの実施態様ではDLowが1つの論理チャネルグループに関連付けられ得る(たとえば、1つの論理チャネルグループは1つまたは複数の論理チャネルを含むようにサービングセルによって設定され得る)。UEのMACエンティティにおいて、UEは、1つの論理チャネルグループ(UEがRRC非アクティブ状態のままである間、論理チャネルに関連付けられたパケットが送信されることを許可される)の保留中のパケットの総量を測定/評価/計算/推定することができる。次いで、1つ(または複数)の考慮される論理チャネルグループ(たとえば、DLowで設定される論理チャネル)中のペンディングパケットの総数がDLowよりも大きい(または同等である)/よりも小さい(または同等である)場合、UEは、(2ステップ/4ステップ)RA手続き(またはUL-CGアクセス試行)を開始することを許可され得る。
【0197】
対照的に(例えば、保留中のパケットの総数が考慮された論理チャネルグループに関連するDLowよりも大きい(または同等である)考慮された論理チャネルグループが存在しない)、UEは、スモールパケット送信のために(2ステップ/4ステップ)RA手続き(および/またはUL-CGアクセス試行)を開始することを許可されないことがある。保留中のパケットは、依然として、他のトリガイベントによって開始されるRA手続き(またはUL-CGアクセス試行)を通して送信されることが可能であり得る。
【0198】
いくつかの実施態様では、UEがRA手続きまたはUL-CGアクセス試行が他の事象のためにトリガされる場合、論理チャネルグループの保留中のパケット(たとえば、LCG#1の保留中のデータ量が関連するDLow未満である場合であっても、LCG#1)を送信することが依然として可能であり得る。例えば、UEはRA手続き(またはUL-CGアクセス試行)がRRCシグナリング送信によってトリガされる間、スモールパケット送信のために、論理チャネル(たとえば、LCH#1)の保留中のパケットをRRCResumeRequestメッセージと多重化することが依然として可能であり得る。例えば、UEはRA手続き(またはUL-CGアクセス試行)がLCG#2によってトリガされる場合(たとえば、LCG#2のペンディングデータ量がLCG#2に関連付けられたDLowよりも大きい場合)、他の論理チャネルの保留中のパケット(たとえば、LCG#2)とLCG#1の保留中のパケットを依然として多重化することが可能であり得る。
【0199】
いくつかの実施態様では、論理チャネルグループがDLowを用いて設定されなくてもよい(またはゼロ、「0」に設定されてもよい)。それは、新しいデータパケットが上位層(たとえば、無線回線コントロール(RLC)層)から論理チャネルに到着する間に、UEがRA手続きを開始すること(および/またはUL-CGアクセス試行)を可能にされることを表し得る。他の実施形態(例えば、DLowが設定されていない、あるいは、無限のような非常に大きな値に設定されている)では、UEは常にRA手続き(および/またはUL-CGアクセス試行)を直接開始することができないことを意味する(言い換えると、論理チャネルグループの保留中のパケットはRAまたはUL-CGアクセス試行が開始されている間、他の論理チャネルグループのパケットと多重化することしかできない)。
【0200】
いくつかの実施態様では、論理チャネルグループがバッファ状態報告の論理チャネルグループを再利用することによって定義される。いくつかの他の実施態様では、サービングセルが保留中のパケット量の計測のために特定の論理チャンネルグループを設定することができる。加えて、UEは(たとえば、RRCReleaseメッセージ中のサスペンド設定において)RRCシグナリングを通じてLCG設定を受信し得る。
【0201】
いくつかの実施形態では、異なったDLowをUEに設定することができる。例えば、UE/論理チャネル/論理チャネル群に対するDLowの値は、互いに異なっていてもよい。例えば、UEが4ステップRA手続き/2ステップRA手続き/UL-CGアクセス試行を開始するかどうかを決定するために、1つのUEに対して異なるDLowが設定され得る。例えば、異なるDLowが、異なるRACHリソース設定に関連付けられるように設定し、通常のアップリンクキャリアおよび補助アップリンクキャリアをカバーし得る。例えば、異なるUL-CG設定に関連付けられるように異なるDLowが設定し、通常のアップリンクキャリアおよび補助アップリンクキャリアをカバーし得る。
【0202】
本開示で説明するように、UEがRRC非アクティブ状態(またはRRCアイドル状態)に留まっている間に、UEが(スモール)パケット送信を実行するためのソリューションが提供される。本開示で説明するUEは、本開示で説明する機構/方法の任意の組合せを実行し得る。本開示で説明するパラメータは、UEがRRC非アクティブ状態に留まっている間の(スモール)パケット送信のためのRA手続きのUL-CG設定または物理リソース設定の一部と見なされ得る。パラメータはまた、エリア固有であってもよく、これは、UL-CG設定またはRA手続きの物理リソース設定とともに1つの有効エリアを用いて設定され得る。
【0203】
いくつかの実施形態では、UEがスモールパケット送信のために設定されるパラメータまたは設定(たとえば、本開示ではUL-CG設定、スモールパケット送信のためのRACHリソース設定、および/または本開示で提案されるパラメータ)(の任意のサブセット)は、UEがRRC非アクティブ状態からRRC接続状態に遷移した後に依然として保持され得る。さらに、記憶されたパラメータまたは設定は、UEが再度RRC接続状態からRRC非アクティブ状態に切り替わる間(たとえば、サービングセルが記憶されたパラメータ/設定を解放するようにUEに命令しない場合、および/またはサービングセルが記憶されたパラメータ/設定を置き換えるためにUEのための新しいパラメータ/設定を送信しない場合)、スモールパケット送信に対して依然として有効であり得る。いくつかの実施態様では、説明される機構がセル(再)選択手続きまたは(条件付き)ハンドオーバ手続きなど、様々なRRC状態でのモビリティイベントに適用され得る。さらに、いくつかの実施態様では、記憶されたパラメータ/設定が、少なくとも1つのセル識別情報、物理セル識別情報(PCI)、RANエリアID、RAN通知エリアコード(RNAC)、トラッキングエリアコード(TAC)、またはシステム情報エリアID(たとえば、システム情報エリアID)によって定義され得る、UE固有/セル固有エリアにおいて有効であり得る。いくつかの実施態様では、UEが様々なRRC状態でのモビリティイベント(たとえば、セル(再)選択、ハンドオーバ、条件付きハンドオーバ、RRC(再)確立手続き)に起因して、記憶されたパラメータ/設定に関連する有効エリアを離れる間、UEによって記憶されたパラメータ/設定が、自動的に削除(または解放)され得る。いくつかの実施態様では、UEが他のラット(たとえば、E-UTRA)に移動するか、またはSNPNアクセスモードを変更することによって(たとえば、UEがSNPNアクセスモードに移動するか、またはSNPNアクセスモードを離れるとき)、記憶されたパラメータ/設定は解放され得る。
【0204】
いくつかの実施形態では、スモールパケット送信のための2層(またはマルチ層)アクセスコントロール機構を策定するために、説明する実施形態の様々な組み合わせが作成され得る(例えば、UEがRRC非アクティブ状態に留まる間)。
【0205】
図6は、本開示の一実施形態による、UEがアクセスコントロールのために実行する方法600のフローチャートを示す。アクション602および604は、
図6において独立したブロックとして表された別個のアクションとして示されているが、これらの別個に示されたアクションは必ずしも順序に依存すると解釈されるべきではない。
図6において動作が実行される順序は限定として解釈されることを意図するものではなく、開示された任意の数のブロックは、本方法、または代替の方法を実行するために任意の順序で組み合わされ得る。さらに、アクション602および604の各々は、他のアクションとは無関係に実行され得、本開示のいくつかの実施形態では省略され得る。
【0206】
アクション602において、UEはUEのRRC非アクティブ状態の間、サービングセルとのULデータ送信手続きを開始しようと試行する間、UEはサービングセルから(たとえば、UEがE-UTRANまたはNR-RANであり得る、サービングRANとRRC接続状態に留まっている間に)無線リソース設定を受信し、記憶し得る。次いで、UEが(LTE/NR)RRC非アクティブ状態に移動した後、UEは、記憶された無線リソース設定に基づいて、サービングRANとのULデータ送信手続きを開始することが可能であり得る。例えば、UEはRRC非アクティブ状態で(スモール)パケット送信を実行するために、ULデータ送信手続きを開始することができる。
【0207】
アクション604において、UEはUEのRRC非アクティブ状態中にサービングセルを用いてULデータ送信手続きを開始しようと試行するが、UEは複数の条件が満たされたとき、無線リソース設定に基づいて、1つまたは複数のULパケットをサービングセルに送信することができる。言い換えれば、UEは、複数の条件が満たされる場合、ULデータ送信手続きを実行することを許可される。複数の条件は、サービングセルによってULデータ送信の試行が禁止されないこと、および送信される保留中のULデータの量がデータ量の閾値以下であることを含む。
【0208】
いくつかの実施形態では、ULデータ送信手続きは、無線リソース設定に基づいてUEによってトリガされるRA手続き(例えば、2ステップ/4ステップRA手続き)である。
【0209】
いくつかの実施態様では、ULデータ送信手続きは、UE固有のコントロールシグナリングを介してサービングセルによって事前設定されたUL-CG設定に基づいて、(UEが)少なくとも1つのUL-CGにアクセスすることを含む。
【0210】
いくつかの実施態様では、サービングセルが禁止されていることを示すセル禁止ビット(たとえば、上記で説明したcellBarredビット)を含むシステム情報をサービングセルから受信するとき、またはUAC機構の結果に基づいてUEによって決定された禁止(期間)の間、サービングセルに関連するアクセス試行(たとえば、SDT手続きまたはSDT手続きと同じアクセスカテゴリを有し得る別のアクセス試行)が禁止されるとき、ULデータ送信の試行は禁止され得る。UEのULデータ送信の試行が禁止されると、UEが送信される保留パケットを有し、保留パケットを送信しようとしても、UEはULデータ送信を実行することを禁止されることを意味する。
【0211】
いくつかの実施態様では、ULデータ送信手続きに関連するアクセスカテゴリに基づいて、ULデータ送信手続き(たとえば、SDT手続き、または初期のアクセス試行などのサービングセルとのアクセス試行)のためにUAC機構がUEによって実行され得る(または「によって実施され得る」)。いくつかの実施態様では、UEがランダムに選択された数字を、サービングセル(図示されているように)から受信された固有値(たとえば、uac-BarringFactor)と比較することによって、UAC機構を実施/実行することができる。ランダムに選択された数が特定の値よりも小さい(または等しい)場合、UEはUACのテストにパスし、ULデータ送信手続きが実行されることが許可されたと見なされる。ランダムに選択された数が特定の値よりも大きい場合、UEはUACのテストにパスせず、ULデータ送信手続きはある時間期間にわたって禁止され、その時間スパンはUAC機構の一部として所与の範囲内でUEによってランダムに決定され得る。
【0212】
いくつかの実施形態では、UEは、禁止時間が経過するまで、ULデータ送信手続きのアクセス試行のための別のUAC機構を実行しないことがある。
【0213】
いくつかの実施形態では、UEが、UE固有のRRC信号を介してまたはブロードキャストシステム情報を介して、データ量の閾値を受信し得る。
【0214】
いくつかの実施態様では、UEがRRC非アクティブ状態中のULデータ送信のためのサービングセルによって許可された複数の論理チャネルのすべてにおいて保留中のデータを考慮することのみによって、保留中のULデータの量(たとえば、UEにおける保留中のパケットの総数)を決定し得る。
【0215】
図7は、本開示の一実施形態による、アクセスコントロールのための方法700のフローチャートを示す。方法700は本開示に示される他の方法とは無関係に、またはそれと組み合わせて実行され得る。
【0216】
アクション702において、UEは、データ量の閾値に基づいて、上りリンクデータ送信のためのSDT手続きを開始するか否かを決定することができる。
【0217】
アクション704において、保留中の総量がデータ量の閾値よりも小さい(または同等である)場合、UEはCG-SDT/RA-SDT手続きを開始することができる。
【0218】
図8は、本開示の実施形態による、アクセスコントロールのための方法800のフローチャートを示す。方法800は本開示に示される他の方法とは無関係に、またはそれと組み合わせて実行され得る。
【0219】
アクション802において、UEは、第1データ量の閾値に基づいて、ULデータ送信のための少なくとも1つのUL-CGにアクセスするか否かを決定することができる。例えば、UEは、第1データ量の閾値に基づいて、ULデータ送信のためのCG-SDT手続きを開始するか否かを(例えば、SDT設定に記憶された少なくとも1つのUL-CGにアクセスすることによって)決定することができる。いくつかの実施形態では、UEが、以下のイベント(1)および(2)のうちの少なくとも1つが起こる場合、アクション802において、CG-SDT手続きを開始しないと決定し得る:
(1)保留中のデータ量は、記憶された第1のデータ量の閾値(CG-SDT手続きのために設定された)よりも大きい(または等しい)。
(2)SDT手続きのための適切なUL-CGリソース設定がない(たとえば、UEは(たとえば、UL-CG設定に関連するDL-SSBセットを測定することによって)記憶されたUL-CG設定に関連するDL-RSRP測定を実行し、UL-CG設定の測定結果は、UL-CG設定に関連する所与のDL-RSRP閾値よりも低い)。
【0220】
いくつかの他の実施態様では、CG-SDT手続きがアクション802において開始され得るが、開始されたCG-SDT手続きは失敗し得る(たとえば、UEはCG-SDT手続き中に別のセルに再選択し、(1つのRLCパケットの)ARQ再送信の数はCG-SDT手続き中に最高閾値に達し、CG-SDT手続きに関連するTAT_Inactiveが満了する)。次いで、この状態では、UEがアクション804に移動することもできる。
【0221】
アクション804において、UEは、第2のデータ量の閾値に基づいて、アップリンクデータ送信のためのRA手続きを開始するか否かを決定することができる。例えば、UEは、保留中の総量が第2容積閾値以下である場合、RA-SDT手続きを開始するか否かを決定することができる。いくつかの実施態様では、第1のデータ量の閾値および第2のデータ量の閾値が独立してUEに設定される。いくつかの他の実施態様では、第1のデータ量閾設定および第2のデータ量閾設定が同じデータ量閾設定であり得る。いくつかの実施態様では、UEが(提案されたアクセスコントロール機構の結果に基づいてCG-SDT手続きを開始するかどうかを決定するために)、アクション802において、1つのアクセスコントロール機構を実行するだけでよい。加えて、UEは、アクション802においてUEが既にパスしている場合、アクション804において、UEは、アクセスコントロール機構をスキップすることができる。言い換えれば、UEはRA-SDT手続きが失敗CG-SDT手続きの後に、または「禁止された」CG-SDTアクセス試行の後にトリガされる場合、RA-SDT手続きのためのアクセスコントロール機構を適用しない。
【0222】
以下は、用語、実施例、実施形態、実施、アクション、および/または挙動をさらに開示するために使用され得る:
ネットワーク(NW)、無線アクセスネットワーク(RAN)、セル、キャンプされたセル、サービングセル、基地局、gNB、eNB、およびng-eNBという用語は、本開示において互換的に利用され得る。加えて、前記用語のいくつかは、同じネットワークエンティティを指し得る。
【0223】
サービングセル:CA/DCが設定されていないRRC_connected(すなわち、RRC接続状態)のUEの場合、プライマリセルを含むサービングセルは1つだけである。CA/DCが設定されたRRC_CONNECTEDにおけるUEの場合、「サービングセル」という語は、特殊セルおよびすべてのセカンダリセルを含むセルの集合を示すために使用される。
【0224】
特殊セル:デュアルコネクティビティ動作の場合、特殊セルという用語はMCGのPCellまたはSCGのPSCellを指し、そうでない場合、特殊セルという用語は、PCellを指す。
【0225】
提案された機構は、任意のRATに適用され得る。RATはNR、NR-U、LTE、5GCに接続されたE-UTRA、5GCに接続されたLTE、EPCに接続されたE-UTRA、およびEPCに接続されたLTEであってもよい(ただし、これらに限定されない)。提案された機構は、公衆ネットワーク内の、またはプライベートネットワーク(例えば、NPN(非公衆ネットワーク、SNPN(スタンドアロンNPN)、PNI-NPN(公衆ネットワーク統合NPN)))内のUEに適用され得る。
【0226】
本開示で説明される機構は、ライセンス周波数および/または暗ライセンス可周波数に適用され得る。
【0227】
システム情報(SI)は、MIB、SIB1、および他のSIを指し得る。最小SIは、MIBおよびSIB1を含み得る。他のSIはSIB3、SIB4、SIB5、および他のSIB(複数可)(たとえば、SNPN固有SIB、PNI-NPN固有SIB)を指し得る。
【0228】
専用信号は、(限定はしないが)RRCメッセージを指し得る。例えば、RRC(Connection)Setup Requestメッセージ、RRC(Connection)Setup completeメッセージ、RRC(Connection)Reconfigurationメッセージ、モビリティコントロール情報を含むRRC Connection Reconfigurationメッセージ、内部にモビリティコントロール情報を含まないRRC Reconfigurationメッセージ、内部に同期を含むRRC Reconfigurationメッセージ、RRC(Connection)ReconfigurationCompleteメッセージ、RRC(Connection)ResumeRequestメッセージ、RRC(Connection)Resumeメッセージ、RRC(Connection)ResumeCompleteメッセージ、RRC(Connection)ReestablishmentRequestメッセージ、RRC(Connection)Reestablishmentメッセージ、RRC(Connection)ReestablishmentCompleteメッセージ、RRC(Connection)Rejectメッセージ、RRC(Connection)Releasemessageメッセージ、RRC System information Requestメッセージ、UE AssistanceInformationメッセージ、UE CapabilityEnquiryメッセージ、及びUE CapabilityInformationメッセージ。RRCメッセージは、専用信号の一種であり得る。UEは、ユニキャスト/ブロードキャスト/グループキャストを介して、ネットワークからRRCメッセージを受信し得る。
【0229】
RRC_connected UE(すなわち、RRC接続状態のUE)、RRC_inactive UE(すなわち、RRC非アクティブ状態のUE)、およびRRC_idle UE(すなわち、RRCアイドル状態のUE)は、本開示で説明される実施形態を適用し得る。
【0230】
RRC_CONNECTED UEは、システム情報またはページングを監視するように設定された共通サーチスペースを有する活性BWPを用いて設定され得る。
【0231】
説明された機構は、PCellおよびUEに適用され得る。いくつかの実施形態では、説明する機構がPSCellおよびUEのために適用され得る。ショートメッセージおよび/またはページングDCIは、PSCell(またはセカンダリノード)によってUEに送信され得る。UEは、PSCell(またはセカンダリノード)によって設定されたページングのためのPDCCH監視機会を監視することができる。
【0232】
提示される実施態様では、UEがセルによって禁止されていると考える場合、またはUEがセルを禁止する場合、またはUEがサービングセルを用いて1つの特有のサービスを開始することを禁止されている場合、UEはある期間(たとえば、300s)にわたってセルを禁止し得る。UEはセルを一定時間(例えば、300s)の間、セル(再)セレクチンの候補セルとみなすことができない。
【0233】
提示された実行において、UEがSNPNアクセスモードからPLMNアクセスモードに変更した場合、UEの(NASエンティティ)は、SNPN ID(もしあれば)の(保存または維持された)リストを解放(または削除)することができる。
【0234】
提示される実施形態では、UEがPLMNアクセスモードからSNPNアクセスモードに変更する場合、UE(のNASエンティティ)は存在する場合、PLMN IDの(記憶または維持された)リストを解放(または削除または破棄)することができる。
【0235】
ダウンリンクコントロールについて説明する。DCIは、RNTI(Radio Network Temporary Identifier)によってスクランブルされたCRC(Cyclic Redundancy Check)を有するPDCCHリソースを指すことができる。代替的に、DCIに関する実施形態は、物理的シグナルに適用され得る。
【0236】
NRはRRC_INACTIVE状態をサポートし、低頻度(周期的および/または非周期的)データ送信を有するUEは、一般に、RRC_INACTIVE状態においてネットワークによって維持される。Rel-16までは、RRC_INACTIVE状態は、データ送信をサポートしない。したがって、UEは任意のDL受信および/またはULデータ送信のためにアクセスを再開しなければならない(すなわち、RRC_CONNECTED状態に移行しなければならない)。接続セットアップとその後の非アクティブ状態への解放は、データパケットがどれくらい小さく、頻度が低いかにかかわらず、各データ送信に対して行われる。これは、不必要な電力消費およびシグナリングオーバーヘッドをもたらす。
【0237】
小規模データパケットの伝送に起因する(RRC)非アクティブ状態UEからのシグナリングオーバーヘッドは一般的な問題であり、ネットワークパフォーマンスおよび効率のためだけでなく、UEバッテリパフォーマンスのためにも、UEの個数がNRを増大させるにつれて、重要な問題となる。一般に、INACTIVE状態の間欠的なスモールデータパケットを持つ装置は、INACTIVEでSDTを有効にすることから利益を得ることができる。
【0238】
NRにおけるSDTのための鍵イネーブラ、すなわち、非アクティブ状態、2ステップ、4ステップRACH、および設定された許可タイプ1は、レガシーの一部として既に指定されている。したがって、この作業は、NRのための非アクティブ状態におけるSDTを可能にするために、これらのビルディングブロックに基づいている。
【0239】
RRC_inactive(すなわち、RRC非アクティブ状態)はUEがCM-CONNECTEDのままであり、NG-RANに通知することなく、NG-RAN(RNA)によって設定されたエリア内を移動できる状態である。RRC_INACTIVEでは最後のサービングgNBノード(すなわち、UEへのアンカーノード)はサービングAMFおよびUPFとのUEコンテキストおよびUE関連NG接続を維持する。
【0240】
RRC_INACTIVE状態は以下の機能、すなわち、PLMN選択、システム情報のブロードキャスト、セル再選択モビリティ、NG-RANによって開始されるページング(RANページング)、NGRANによって管理されるRANベースの通知エリア(RNA)、NG-RANによって設定されるRANページングのためのDRX、UEのために確立される5GC-NG-RAN接続(両方のC/U-プレーン)、NG-RANに記憶されるUE ASコンテキスト、およびUE、NG-RANがUEが属するRNAを知っている、および/または、などのうちの少なくとも1つの機能をサポートする。
【0241】
5GCに接続されたNRの場合、UE識別「I-RNTI」は、RRC_INACTIVEにおいてUEコンテキストを識別するために使用され得る。I-RNTIは、新しいNG-RANノードに、古いNG-RANノードにおけるUEコンテキストへの参照を提供する。新しいNG-RANノードがI-RNTIから古いNG-RAN IDをどのように解決できるかは、古いNG-RANノードおよび新しいNG-RANノードにおける適切な設定の問題である。40ビットI-RNTIのいくつかの典型的な分割は、以下の内容を仮定する:
UE固有基準:論理NG-RANノード内のUEコンテキストへの基準;
NG-RANノードアドレスインデックス:UE特定部分を割り当てたNG-RANノードを識別するための情報;
PLMN固有情報:グローバルNG-RANノード識別子のPLMN ID部分へのインデックスを提供する、ネットワーク共有展開をサポートする情報。
【0242】
SNPN固有の情報:SNPNは、オペレータによって設定された小さなPLMNであってもよい。各SNPNは一意のSNPNアイデンティティ(たとえば、PLMN IDとNIDとの組合せを備えるSNPNの識別子)によって識別され得る。設定された許可設定は、SNPN IDに関連付けられ得る。
【0243】
UE Inactive AS Context: UE Inactive AS Contextはアクセスが中断されたとき(UEがRRC_Inactive状態にあるとき)に記憶され、アクセスが再開されたとき(たとえば、UEがRRC_Inactive状態からRRC_CONNECTED状態に遷移したとき)に復元される。いくつかの実施形態では、設定されたSDT設定(の一部)はまた、UE非アクティブASコンテキストの一部であり得る(または設定されたSDT設定の一部はUE非アクティブASコンテキストから導出され得る)。いくつかの他の実施形態では、設定されたSDT設定(の一部)がUE非アクティブASコンテキストとは独立であり得る。
【0244】
RRC接続の中断は、ネットワークによって開始される。RRCアクセスが中断されると、UEはUE Inactive ASコンテキスと、ネットワークから受信した任意の設定とを格納し、RRC_Inactive状態に遷移する。UEがSCGで設定される場合、UEは、RRC接続再開手続きを開始すると、SCG設定を解放または中断する。RRCアクセスを中断するためのRRCメッセージは、完全性が保護され、暗号化される。中断されたRRCアクセスの再開は、UEがRRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態に遷移する必要があるときは上記層によって、またはRNA更新を実行するためにRRC層によって、またはNG-RANからのRANページングによって、開始される。RRC接続が再開されると、ネットワークは、記憶されたUE非アクティブASコンテキスと、ネットワークから受信された任意のRRC設定とに基づいて、RRC接続再開手続きに従ってUEを設定する。RRC接続再開手続きは、ASセキュリティを再アクティブ化し、SRBおよびDRBを再確立する。
【0245】
RRC接続を再開する要求に応答して、ネットワークは中断されたRRCアクセスを再開し、UEをRRC_CONNECTEDに送信するか、または再開要求を拒否してUEをRRC_INACTIVEに送信する(待機タイマを用いて)か、またはRRC接続を直接再中断してUEをRRC_INACTIVEに送信するか、またはRRC接続を直接解放してUEをRRC_IDLEに送信するか、またはUEにNASレベル回復を開始するように命令することができる(この場合、ネットワークはRRCセットアップメッセージを送信する)。
【0246】
加えて、RRC_Inactiveでは、UE固有DRXが上位層によってまたはRRC層によって設定され得、UE制御モビリティはネットワーク設定に基づいており、UEはUE非アクティブASコンテキスを記憶し、RANベースの通知エリアはRRC層によって設定される。さらに、UEは、RRC_INACTIVE状態で以下の挙動を実行することができる:
DCI上でP-RNTIを用いて送信されるショートメッセージの監視;
フルI-RNTIを使用した5G-S-TMSIおよびRANページングを使用したCNページングのためのページングチャネルの監視;
隣接セルの計測とセル(再選択)の実行;
RANベースの通知エリアの更新を定期的に、かつ、設定されたRANベースの通知エリアの外に移動するときに実行すること
システム情報を取得し、SI要求を送信できる(設定されている場合)。
【0247】
ULでは、gNBがPDCCH上のC-RNTIを介してUEにリソースを動的に割り当てることができる。UEはそのダウンリンク受信が有効にされたとき(設定されたとき、DRXによって管理される活動)、上りリンク送信/DL受信のための可能なULグラント/DL割当てを見つけるために、常にPDCCHを監視する。CAが設定されると、同じC-RNTIがすべてのサービングセルに適用される。
【0248】
また、設定済みのグラントを使用すると、gNBは、UEへの初期のHARQ送信のための上りリンクリソースを割り当てることができる。2つのタイプの設定された上りリンクグラントが定義される:
タイプ1では、RRCが設定されたアップリンクグラント(周期を含む)を直接提供する。
【0249】
タイプ2では、RRCが設定されたアップリンクグラントの周期を定義し、一方、CS-RNTIにアドレス指定されたPDCCHは設定されたアップリンクグラントをシグナリングし、アクティブ化するか、または非アクティブ化することができる。すなわち、CS-RNTIにアドレス指定されたPDCCHは、非アクティブ化されるまで、RRCによって定義された周期に従って、アップリンクグラントが暗黙的に再使用され得ることを示す。
【0250】
タイプ1およびタイプ2はサービングセルごと、およびBWPごとに、RRCによって設定される。複数の設定は、別のサービングセルでのみ同時にアクティブ化できる。タイプ2の場合、アクティブ化および非アクティブ化は、サービングセルの間で独立している。同一のサービングセルに対して、MACエンティティは、タイプ1またはタイプ2のいずれかで設定される。
【0251】
RRCは、設定されたグラントのタイプ1が設定されると、以下のパラメータを設定する:
cs-RNTI:再送のためのCS-RNTI;
周期:設定されたグラントタイプ1の周期;
timeDomainOffset:時間領域におけるSFN=0に対するリソースのオフセット;
timeDomainAllocation:startSymbolAndLength(すなわち、TS 38.214におけるSLIV)を含む時間領域における設定されたアップリンクグラントの割り当て
nrofHARQ-Processes:設定されたグラントのためのHARQプロセスの数。
【0252】
上位層によるサービングセルのための設定されたグラントタイプ1の設定時に、MACエンティティは上位層によって提供されるアップリンクグラントを、示されたサービングセルのための設定されたアップリンクグラントとして記憶し、および/または、timeDomainOffsetおよびS(TS 38.214において指定されるようにSLIVから導出される)に従って、シンボルにおいて設定された上りリンク許可を開始または再開始し、周期性を伴って再発生する。
【0253】
RA手続きに関しては、2つのタイプのRA手続きがサポートされる:4ステップRAタイプ(MSG1を有する)(例えば、CFRAおよび/または4ステップCBRA)および2ステップRAタイプ(MSGAを有する)(例えば、2ステップCFRAおよび/または2ステップCBRA)。
【0254】
MSG1を用いる4RAタイプとMSGAを用いる2RAタイプがサポートされている。両方のタイプのRA手続きは、コンテンションベースランダムアクセス(CBRA)およびコンテンションフリーランダムアクセス(CFRA)をサポートする。
【0255】
UEは、ネットワークの設定に基づいて、(たとえば、SDT手続きのための)RA手続きの開始時にRAのタイプを選択し得る。
【0256】
例えば、CFRAリソースが設定されていない場合、RSRP閾値は2ステップRA型と4ステップRA型との間で選択するためにUEによって使用される。4ステップRA型のためのCFRAリソースが設定されている場合、UEは4ステップRA型のRAを実行し、2ステップRA型のためのCFRAリソースが設定されている場合、UEは2ステップRA型のRAを実行する。
【0257】
ネットワークは、あるBWP(帯域幅部分)のために、4ステップおよび2ステップRAタイプのためのCFRAリソースを同時に設定することはできない。2ステップRAタイプのCFRAは、ハンドオーバのためにのみサポートされる。
【0258】
2ステップRAタイプのMSGAは、PRACH上のプリアンブルとPUSCH上のペイロードとを含む。MSGA送信後、UEは、設定されたウィンドウ内でネットワークからの応答を監視する。CFRAの場合、ネットワーク応答を受信すると、UEはRA手続きを終了する。CBRAでは、ネットワーク応答の受信時にコンテンション解決が成功した場合、UEはRA手続きを終了し、フォールバック表示がMSGBで受信された場合、UEはMSG3送信を実行し、コンテンション解決を監視する。MSG3(再)送信後にコンテンション解決が成功しない場合、UEはMSGA送信に戻る。
【0259】
2ステップRAタイプを有するRA手続きがいくつかのMSGA送信の後に完了されない場合、UEは、4ステップRAタイプを有するCBRAに切り替えるように設定され得る。
【0260】
SULで設定されたセルでは、ネットワークがどのキャリアを使用するか(ULまたはSUL)を明示的にシグナリングすることができる。そうでない場合、UEは測定されたDLの品質がブロードキャスト閾値よりも低い場合にのみ、SULキャリアを選択する。UEは2ステップRAタイプと4ステップRAタイプとの間で選択する前に、キャリア選択を実行する。2-stepRA型と4-stepRA型を選択するRSRP閾値は、ULとSULで別々に設定できる。開始されると、RA手続きのすべてのアップリンク送信は、選択されたキャリア上に残る。
【0261】
3GPP仕様に基づいて、UEは3GPP仕様(例えば、3GPP TS24.501)で定義されたイベントのうちの1つにおいてアクセス試行を開始することを望むが、UEはそのアクセス試行に関連付けられるべき、標準化されたアクセスアイデンティティのセットからの1つまたは複数のアクセスアイデンティティ、および標準化されたアクセスカテゴリのセットおよびオペレータ定義のアクセスカテゴリからの1つのアクセスカテゴリを決定する。いくつかの実施形態では、UEがSDT手続きのための固有のアクセスアイデンティティを用いて設定され得る。いくつかの他の実施形態では、UEが1つのSDT手続き(たとえば、1つのCG-SDT手続きまたは1つのRA-SDT手続き)のUAC機構のために、3GPP仕様(たとえば、3GPP TS24.501)に示されるような1つの既存のアクセスアイデンティティ情報を再使用し得る。
【0262】
同様に、いくつかの実施形態では、UEがSDT手続きのための1つの固有のアクセスカテゴリを用いて設定され得る。いくつかの他の実施形態では、UEが1つのSDT手続き(たとえば、1つのCG-SDT手続きまたは1つのRA-SDT手続き)のUAC機構のために、3GPP仕様(たとえば、3GPP TS24.501)に示されるような1つの既存のアクセスカテゴリを再使用し得る。
【0263】
図9は、本開示の一実施形態による無線通信のためのノード900を示すブロック図である。
図9に示すように、ノード900は、トランシーバ920と、プロセッサ928と、メモリ934と、1つまたは複数のプレゼンテーション部品938と、少なくとも1つのアンテナ936とを含み得る。ノード900はまた、無線周波数(RF)スペクトル帯域モジュールと、BS通信モジュールと、ネットワーク通信モジュールと、システム通信管理モジュールと、入力/出力(I/O)ポートと、I/O部品と、電源(
図9に図示せず)とを含み得る。
【0264】
部品の各々は、1つまたは複数のバス940を介して互いに直接または間接的に通信し得る。ノード900は、
図1~
図8を参照して開示された様々な機能を実行するUEまたはBSであり得る。
【0265】
トランシーバ920は送信機922(たとえば、送信/送信回路)および受信機924(たとえば、受信/受信回路)を有し、時間および/または周波数リソース区分情報を送信および/または受信するように設定され得る。トランシーバ920は使用可能な、使用不可能な、柔軟に使用可能なサブフレームおよびスロットフォーマットを含むがこれらに限定されない、異なるタイプのサブフレームおよびスロットにおいて送信するように設定され得る。トランシーバ920は、データチャネルおよび制御チャネルを受信するように設定され得る。
【0266】
ノード900は、様々なコンピュータ可読媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、ノード900によってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得、揮発性(および/または不揮発性メモリ)および取り外し可能(および/または取り外し不可能)媒体を含み得る。
【0267】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、揮発性媒体及び不揮発性媒体の両方、並びにコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又はデータといった情報の記憶のための任意の方法又は技術において実施される取り外し可能媒体及び取り外し不可能媒体を含み得る。
【0268】
コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ(または他のメモリテクノロジ)、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)(または他の光ディスク記憶装置)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置(または他の磁気記憶装置)などを含み得る。コンピュータ記憶媒体は、伝搬されたデータ信号を含まなくてもよい。通信媒体は典型的にはコンピュータ読み取り可能命令、データストラクチャ、プログラムモジュール、または他のデータを、搬送波または他のトランスポート機構などの変調されたデータ信号において具現化することができ、任意の情報配信媒体を含む。
【0269】
「変調されたデータ信号」という用語は信号中の情報を符号化するように、その特性のうちの1つまたは複数を設定または変更する信号を意味し得る。通信媒体は有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、ならびに音響、高周波、赤外線、および他の無線媒体などの無線を含み得る。前述の部品のいずれかの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0270】
メモリ934は、揮発性および/または不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含むことができる。メモリ934は、取り外し可能であっても、取り外し不可能であっても、またはそれらの組み合わせであってもよい。実施例のメモリは、固体のメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどを含むことができる。
図9に示されるように、メモリ934は実行されると、プロセッサ928に、例えば、
図1~
図8に関して本明細書に開示される様々な機能を実行させるように設定される、コンピュータ可読および/またはコンピュータ実行可能プログラム932(例えば、ソフトウエアコードまたは命令セット)を記憶し得る。代替的に、プログラム932はプロセッサ928によって直接実行可能でなくてもよいが、(たとえば、コンパイルされ、実行されたときに)ノード900に、本明細書で開示する様々な機能を実行させるように設定され得る。
【0271】
(例えば、プロセス回路を有する)プロセッサ928はインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、ASICなどを含み得る。プロセッサ928は、メモリを含み得る。プロセッサ928は、メモリ938から受信されたデータ930およびプログラム932、ならびにトランシーバ920、ベースバンド通信モジュール、および/またはネットワーク通信モジュールを介して送信および受信された情報を処理し得る。プロセッサ928はまた、CNへの送信のために、アンテナ936を介してネットワーク通信モジュールへの送信のためにトランシーバ920に送信するための情報を処理し得る。
【0272】
1つまたは複数のプレゼンテーション部品938は、人または別のデバイスにデータ指示を提示することができる。プレゼンテーション部品938の実施例は、ディスプレイ装置、スピーカー、印刷部品、振動部品などを含み得る。
【0273】
本開示を考慮すると、開示された概念を実行するために、それらの概念の範囲から逸脱することなく、様々な技法が使用され得ることが明らかである。さらに、いくつかの実施形態を具体的に参照しながら概念を開示してきたが、当業者はそれらの概念の範囲から逸脱することなく、形態および詳細において変更が行われ得ることを認識し得る。したがって、開示された実施形態はすべての点で例示的であり、限定的ではないと見なされる。また、本開示は、開示された特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。さらに、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの再設定、修正、および置換が可能である。