(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】在庫情報処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20241213BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20241213BHJP
【FI】
G06Q10/087
B65G1/137 A
(21)【出願番号】P 2023534140
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(86)【国際出願番号】 CN2021140065
(87)【国際公開番号】W WO2022148237
(87)【国際公開日】2022-07-14
【審査請求日】2023-06-05
(31)【優先権主張番号】202110014753.8
(32)【優先日】2021-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521216463
【氏名又は名称】ベイジン ジンドン シアンシ テクノロジ- カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ソング, ヤーフェン
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-117300(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0055572(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一ユーザが入力した、前記第一ユーザの私有物権可用在庫、前記第一ユーザが複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫、及び前記第一ユーザが取得した複数の第三ユーザより提供された第二仮想在庫のうち任意複数の情報を含む在庫更新要求を受信すること、
前記在庫更新要求に含まれた複数の情報を利用して、記憶された前記第一ユーザの第一在庫情報を更新すること、
前記在庫更新要求が複数の前記第一仮想在庫を含む場合、更新された前記第一在庫情報のうちの複数の前記第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、前記第一ユーザに複数の前記第一仮想在庫の使用権を移転させること、および、
前記在庫更新要求が前記第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の前記第二仮想在庫を含む場合、前記第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の前記第二仮想在庫を利用して、ページに表示された前記第一ユーザの第二在庫情報を更新すること、
を含む、在庫情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の在庫情報処理方法であって、
前記第一ユーザが注文を受信すると、前記注文に含まれた物品に対して在庫タイプを特定し、
前記注文に含まれた物品の在庫タイプ及び物品数量に応じて、前記第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報のそれぞれに対して在庫減算処理を行うこと、
をさらに含む、在庫情報処理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の在庫情報処理方法であって、
前記第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報に対する在庫減算処理は、
前記注文に含まれた物品の在庫タイプが私有物権可用在庫である状況に対して、
前記注文に含まれた物品数量に応じて、それぞれ前記第一在庫情報のうち前記物品の私有物権可用在庫及び前記第二在庫情報のうち前記物品の展示在庫を減算すること、
を含む、在庫情報処理方法。
【請求項4】
請求項2に記載の在庫情報処理方法であって、
前記第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報に対する在庫減算処理は、
前記注文に含まれた物品の在庫タイプが前記第二仮想在庫である状況に対して、
前記物品に対し少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定し、
前記少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対し在庫更新処理を行うこと、
を含む、在庫情報処理方法。
【請求項5】
請求項4に記載の在庫情報処理方法であって、
前記物品に対し少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定することは、
前記物品が複数の前記第二仮想在庫に対応する場合、予め設定された仮想在庫優先度ポリシーに基づき、複数の前記第二仮想在庫から、少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定すること、
を含む、在庫情報処理方法。
【請求項6】
請求項4に記載の在庫情報処理方法であって、
前記少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対する在庫更新処理は、
前記少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対して物権調整書を生成し、
前記物権調整書を倉庫管理システムに送信して、前記倉庫管理システムに、前記物権調整書に応じて、前記物品の物権を前記目標第二仮想在庫に対応する第二ユーザから前記第一ユーザに移転させ、
前記倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後、前記第一在庫情報に含まれた前記少なくとも一つの目標第二仮想在庫及び前記第二在庫情報に含まれた物品数量に対し減算処理を行うこと、
を含む、在庫情報処理方法。
【請求項7】
請求項6に記載の在庫情報処理方法であって、
前記倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後、さらに、
前記第一在庫情報に含まれた私有物権可用在庫に対し増加処理を行うこと、
を含む、在庫情報処理方法。
【請求項8】
請求項
6又は7に記載の在庫情報処理方法であって、
前記倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後、さらに、
前記倉庫管理システムによる物権移転処理の情報に基づいて、前記第一ユーザに対し少なくとも一つの第二ユーザに対する調達リストを生成して、前記第一ユーザと前記第二ユーザとの間に前記調達リストに基づいてリソース交換を行なわせ、
前記少なくとも一つの第二ユーザの調達リストに基づいて、前記少なくとも一つの第二ユーザに対応する在庫情報を更新すること、
を含む、在庫情報処理方法。
【請求項9】
請求項2~7のいずれか一項に記載の在庫情報処理方法であって、
前記注文中の物品に対する注文解除要求を受信すると、前記第一在庫情報及び前記第二在庫情報に対し逆変換処理を行うこと、
をさらに含む、在庫情報処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の在庫情報処理方法であって、
前記物品が前記第二仮想在庫に由来する状況に対して、
在庫逆転要求を倉庫管理システムに送信して、前記倉庫管理システムに、前記物品の物権を逆転させ、
前記倉庫管理システムから送信された物権逆転成功の指示を受信した後、前記第一在庫情報及び前記第二在庫情報に対し逆変換処理を行うステップを実行すること、
をさらに含む、在庫情報処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の在庫情報処理方法であって、
前記第一在庫情報に対する逆変換処理は、
前記第一在庫情報のうち前記物品の私有物権可用在庫に対し減算処理を行うこと、
を含む、在庫情報処理方法。
【請求項12】
請求項11に記載の在庫情報処理方法であって、
前記第一ユーザの第一在庫情報のうち物品に対応する第二仮想在庫に対し増加操作を行うこと、
をさらに含む、在庫情報処理方法。
【請求項13】
請求項1に記載の在庫情報処理方法であって、
前記第一在庫情報が第一仮想在庫を含む状況に対して、
倉庫管理システムから送信された前記第一仮想在庫に対する物権調整結果を受信すると、前記第一在庫情報に含まれた第一仮想在庫を更新すること、
をさらに含む、在庫情報処理方法。
【請求項14】
第一ユーザが入力した在庫更新要求を受信するための受信ユニットであって、前記在庫更新要求が、前記第一ユーザの私有物権可用在庫、前記第一ユーザが複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫、及び前記第一ユーザが取得した複数の第三ユーザより提供された第二仮想在庫のうち任意複数の情報を含む受信ユニットと、
前記在庫更新要求に含まれた複数の情報を利用して、記憶された前記第一ユーザの第一在庫情報を更新するための在庫更新ユニットであって、前記在庫更新要求が複数の前記第一仮想在庫を含む場合は、更新された前記第一在庫情報のうちの複数の前記第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、前記第一ユーザに複数の前記第一仮想在庫の使用権を移転させ、前記在庫更新要求が前記第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の前記第二仮想在庫を含む場合は、前記第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の前記第二仮想在庫を利用して、ページに表示された前記第一ユーザの第二在庫情報を更新する在庫更新ユニットと、
を含む、在庫情報処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の在庫情報処理装置であって、
前記在庫更新ユニットは、さらに、第一ユーザが注文を受信すると、注文に含まれた物品に対し在庫タイプを特定し、注文に含まれた物品の在庫タイプ及び物品数量に応じて、第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報のそれぞれに対して在庫減算処理を行うために用いられる、
在庫情報処理装置。
【請求項16】
一つ又は複数のプロセッサと、
一つ又は複数のプログラムを記憶するための記憶装置と、
を備え、
前記一つ又は複数のプログラムが前記一つ又は複数のプロセッサに実行されると、前記一つ又は複数のプロセッサに、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を実現させる、
電子機器。
【請求項17】
プロセッサに実行されるときに、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願についてのクロス・リファレンス
本出願は、2021年1月6日に出願の出願番号「202110014753.8」の中国発明特許出願の優先権を主張し、その全ての内容を引用により本文に組み込んだものとする。
【0002】
本開示はコンピュータ技術分野に関し、特に在庫情報処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
電子商取引プラットフォーム又は物流情報システムに関しては、その記録又は管理されたあるマーチャントの在庫は、通常、当該マーチャントのみに属する。つまり、各マーチャントが販売プラットフォームで生成する注文は、私有物権の商品のみ位置決めることができ、その後、指令を発して倉庫より私有物権の商品を出庫する。該マーチャントの在庫が不足である場合は、他のマーチャントから在庫を共有することができる。したがって、電子商取引プラットフォーム又は物流情報システムが在庫情報を処理するプロセスにおいては、在庫の共有を考慮に入れる必要がある。
【0004】
現在、電子商取引プラットフォーム又は物流情報システムが有する在庫情報処理形態としては、主に二つのマーチャントの間で在庫を共有する物権移転が提供されており、例えば、マーチャントA(供給側)が一部の在庫をマーチャントB(使用側)に提供すると、マーチャントA(供給側)が提供した一部の在庫の物権はマーチャントB(使用側)に移転し、マーチャントAの在庫が対応して減少するということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示を実現する過程において、発明者は、従来技術に少なくとも以下の問題が存在することを見出した。
【0006】
従来の在庫情報処理形態では、複数のマーチャント間での在庫共有を実現できない。
【0007】
これに鑑みて、本開示の実施例は、マルチマーチャントの在庫共有を図れる在庫情報処理方法及び装置を提供したものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく、本開示の実施例の一態様は、
第一ユーザが入力した、前記第一ユーザの私有物権可用在庫、前記第一ユーザが複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫、及び前記第一ユーザが取得した複数の第三ユーザより提供された第二仮想在庫のうち任意複数の情報を含む在庫更新要求を受信すること、
前記在庫更新要求に含まれた複数の情報を利用して、記憶された前記第一ユーザの第一在庫情報を更新すること、
前記在庫更新要求が複数の前記第一仮想在庫を含む場合、更新された前記第一在庫情報のうちの複数の前記第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、前記第一ユーザに複数の前記第一仮想在庫の使用権を移転させること、
前記在庫更新要求が前記第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の前記第二仮想在庫を含む場合、前記第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の前記第二仮想在庫を利用して、ページに表示された前記第一ユーザの第二在庫情報を更新すること、
を含む在庫情報処理方法を提供している。
【0009】
かかる在庫情報処理方法は、さらに、
前記第一ユーザが注文を受信すると、前記注文に含まれた物品に対し在庫タイプを特定すること、
前記注文に含まれた物品の在庫タイプ及び物品数量に応じて、前記第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報のそれぞれに対して在庫減算処理を行うこと、
を含むのが好ましい。
【0010】
前記第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報に対する在庫減算処理は、
前記注文に含まれた物品の在庫タイプが私有物権可用在庫である状況に対して、
前記注文に含まれた物品数量に応じて、それぞれ前記第一在庫情報のうち前記物品の私有物権可用在庫及び前記第二在庫情報のうち前記物品の展示在庫を減算すること、
を含むのが好ましい。
【0011】
前記第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報に対する在庫減算処理は、
前記注文に含まれた物品の在庫タイプが前記第二仮想在庫である状況に対して、
前記物品に対し少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定し、
前記少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対し在庫更新処理を行うこと、
を含むのが好ましい。
【0012】
前記物品に対し少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定することは、
前記物品が複数の前記第二仮想在庫に対応する場合、予め設定された仮想在庫優先度ポリシーに基づき、複数の前記第二仮想在庫から、少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定すること、
を含むのが好ましい。
【0013】
前記少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対する在庫更新処理は、
前記少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対して物権調整書を生成し、
前記物権調整書を倉庫管理システムに送信して、前記倉庫管理システムに、前記物権調整書に応じて、前記物品の物権を前記目標第二仮想在庫に対応する第二ユーザから前記第一ユーザに移転させ、
前記倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後、前記第一在庫情報に含まれた前記少なくとも一つの目標第二仮想在庫及び前記第二在庫情報に含まれた物品数量に対し減算処理を行うこと、
を含むのが好ましい。
【0014】
前記倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後、さらに、
前記第一在庫情報に含まれた私有物権可用在庫に対し増加処理を行うこと、
を含むのが好ましい。
【0015】
前記倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後、さらに、
前記倉庫管理システムによる物権移転処理の情報に基づいて、前記第一ユーザに対し少なくとも一つの第二ユーザに対する調達リストを生成して、前記第一ユーザと前記第二ユーザとの間に前記調達リストに基づいてリソース交換を行なわせ、
前記少なくとも一つの第二ユーザの調達リストに基づいて、前記少なくとも一つの第二ユーザに対応する在庫情報を更新すること、
を含むのが好ましい。
【0016】
かかる在庫情報処理方法は、さらに、
前記注文中の物品に対する注文解除要求を受信すると、前記第一在庫情報及び前記第二在庫情報に対し逆変換処理を行うこと、
を含むのが好ましい。
【0017】
かかる在庫情報処理方法は、さらに、
前記物品が前記第二仮想在庫に由来する状況に対して、
在庫逆転要求を倉庫管理システムに送信して、前記倉庫管理システムに、前記物品の物権を逆転させること、
前記倉庫管理システムから送信された物権逆転成功の指示を受信した後、前記第一在庫情報及び前記第二在庫情報を逆変換処理するステップを実行すること、
を含むのが好ましい。
【0018】
前記第一在庫情報に対する逆変換処理は、
前記第一在庫情報のうち前記物品の私有物権可用在庫に対し減算処理を行うこと、
を含むのが好ましい。
【0019】
かかる在庫情報処理方法は、さらに、
前記第一ユーザの第一在庫情報のうち物品に対応する第二仮想在庫に対し増加操作を行うこと、
を含むのが好ましい
かかる在庫情報処理方法は、さらに、
前記第一在庫情報が第一仮想在庫を含む状況に対して、
倉庫管理システムから送信された前記第一仮想在庫に対する物権調整結果を受信すると、前記第一在庫情報に含まれた第一仮想在庫を更新すること、
を含むのが好ましい。
【0020】
第二の態様では、本開示の実施例は、
第一ユーザが入力した在庫更新要求を受信するための受信ユニットであって、前記在庫更新要求が、前記第一ユーザの私有物権可用在庫、前記第一ユーザが複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫及び前記第一ユーザが取得した複数の第三ユーザより提供された第二仮想在庫のうち任意複数の情報を含む受信ユニットと、
前記在庫更新要求に含まれた複数の情報を利用して、記憶された前記第一ユーザの第一在庫情報を更新するための在庫更新ユニットであって、前記在庫更新要求が複数の前記第一仮想在庫を含む場合は、更新された前記第一在庫情報のうちの複数の前記第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、前記第一ユーザに複数の前記第一仮想在庫の使用権を移転させ、前記在庫更新要求が前記第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の前記第二仮想在庫を含む場合は、前記第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の前記第二仮想在庫を利用して、ページに表示された前記第一ユーザの第二在庫情報を更新する在庫更新ユニットと、
を備える在庫情報処理装置を提供している。
【0021】
前記在庫更新ユニットは、さらに、
第一ユーザが注文を受信すると、注文に含まれた物品に対し在庫タイプを特定し、注文に含まれた物品の在庫タイプ及び物品数量に応じて、第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報のそれぞれに対して在庫減算処理を行うことに用いられるのが好ましい。
【0022】
図面は本開示をよりよく理解するためのものであり、本開示に対する不当な限定を構成するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は本開示の実施例に係る在庫情報処理方法の主要フローの概略図である。
【
図2】
図2は本開示の実施例に係る在庫情報処理の一部構造の概略図である。
【
図3】
図3は本開示の実施例に係る少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対する在庫更新処理の主要フローの概略図である。
【
図4】
図4は本開示の実施例に係る少なくとも一つの第二ユーザに対応する在庫情報を更新する主要フローの概略図である。
【
図5】
図5は本開示の別の実施例に係る在庫情報処理方法の主要フローの概略図である。
【
図6】
図6は本開示のもう一つの実施例に係る在庫情報処理方法の主要フローの概略図である。
【
図7】
図7は本開示の実施例に係る在庫情報処理装置の主要ユニットの概略図である。
【
図8】
図8は本開示の実施例がその中に適用できる例示的システムアーキテクチャ図である。
【
図9】
図9は本開示の実施例に係るサーバを実装するために適したコンピュータシステムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下は、図面に照らして本開示の例示的実施例を説明したものであり、うち、理解に寄与するよう、本開示の実施例の様々な細部を含んでおり、単なる例示的なものとして考えられるべきである。したがって、ここで記述された実施例に対して、本開示の範囲及び主旨を逸脱しない範囲内で種々変更及び修正を行ってもよいと当業者ならば認識できるはずである。同様に、明確かつ簡潔にするために、以下の記述では、公知機能及び構造についての説明を省略している。
【0025】
上記開示における一実施例は、次の利点又は有益な効果を有する。
【0026】
ユーザの私有物権可用在庫、複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫、及び取得した複数の第三ユーザより提供された第二仮想在庫という、ユーザの様々な在庫タイプを記憶、更新及び管理などすることができるため、あまりにも困難であるとき、在庫更新要求が複数の第一仮想在庫を含む場合には、更新された第一在庫情報のうちの複数の第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、第一ユーザに複数の第一仮想在庫の使用権を移転させ、在庫更新要求が第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を含む場合には、第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を利用して、ページに表示された第一ユーザの第二在庫情報を更新する。異なる在庫タイプの在庫情報を区別して管理するため、異なるユーザ/マーチャントに由来する在庫及び異なるユーザ/マーチャントに提供する在庫を区別して管理又は処理することで、マルチマーチャントに在庫を共有させることが可能になるとともに、在庫情報処理をより明瞭かつ明確にすることも可能となる。
【0027】
上記した非慣用の選択可能形態の有するさらなる効果は後述で具体的な実施形態を組合わせながら説明する。
【0028】
本開示の実施例では、第一ユーザ、第二ユーザ、第三ユーザ等とは、一般的に電子商取引プラットフォームにおけるマーチャントを指す。ここで、第一、第二及び第三は、異なるユーザタイプを区分するためのものであるが、特にユーザの個数を指すものではない。また、第一仮想在庫と第二仮想在庫は仮想在庫の由来を区別できるものであり、第一と第二は特に仮想在庫の数量を指すためのものではない。なお、第一ユーザ、第二ユーザ及び第三ユーザは相対的なものであり、第二ユーザを第一ユーザ及び第三ユーザに変換することが可能であり、第三ユーザを第一ユーザ及び第二ユーザに変換することも可能である。第一仮想在庫と第二仮想在庫も相対的なものであり、該第一ユーザの第一仮想在庫は、第二ユーザの第二仮想在庫であってもよい。例えば、マーチャントAはマーチャントBとマーチャントCにそれぞれ第一仮想在庫を提供し、マーチャントBはマーチャントAとマーチャントCにそれぞれ第一仮想在庫を提供し、それに応じて、マーチャントAはマーチャントBが提供した第二仮想在庫を取得し、マーチャントCはマーチャントAとマーチャントBが提供した第二仮想在庫を取得する。マーチャントAを第一ユーザとするときには、マーチャントBとマーチャントCが第二ユーザであり、マーチャントBが第三ユーザでもある。マーチャントBを第一ユーザとするときには、マーチャントAとマーチャントCが第二ユーザであり、Aマーチャンが第三ユーザでもある。マーチャントCを第一ユーザとするときには、マーチャントAとマーチャントBが第三ユーザである。
【0029】
図1は本開示の実施例に係る在庫情報処理方法であり、
図1に示すように、該在庫情報処理方法は次のステップを含むことができる。
【0030】
ステップS101:第一ユーザが入力した在庫更新要求を受信すること。うち、在庫更新要求は、第一ユーザの私有物権可用在庫、第一ユーザが複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫、及び第一ユーザが取得した複数の第三ユーザより提供された第二仮想在庫のうち任意複数の情報を含む。
【0031】
ステップS102:在庫更新要求に含まれた複数の情報を利用して、記憶された第一ユーザの第一在庫情報を更新すること。在庫更新要求が複数の第一仮想在庫を含む場合は、ステップS103を実行するが、在庫更新要求が第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を含む場合は、ステップS104を実行する。
【0032】
ステップS103:更新された第一在庫情報のうちの複数の第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、第一ユーザに複数の第一仮想在庫の使用権を移転させ、かつ現在のフローを終了すること。
【0033】
ステップS104:第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を利用して、ページに表示された第一ユーザの第二在庫情報を更新すること。
【0034】
ここで、私有物権可用在庫とは、一般的に第一ユーザが倉庫に格納した、物権及び使用権を持つ物品の在庫情報を指し、例えば、物品タイプや、物品名称、物品数量である。
【0035】
第一仮想在庫とは、第一ユーザが倉庫に格納した、第一ユーザが物権を持ち、第二ユーザの使用に提供して、第二ユーザに使用権を持たせる物品の在庫情報を指し、例えば、物品タイプや、物品名称、物品数量である。
【0036】
第二仮想在庫とは、第三ユーザが倉庫に格納した、第三ユーザが物権を持ち、第一ユーザの使用に提供して、第一ユーザに使用権を持たせる物品の在庫情報を指し、例えば、物品タイプや、物品名称、物品数量である。
【0037】
ここで、第一在庫情報はシステム内部で管理された、買い手に表示されない情報である。
【0038】
第二在庫情報は、買い手に表示される情報である。
【0039】
図1に示す実施例では、ユーザの私有物権可用在庫、複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫、及び、取得した複数の第三ユーザから提供された第二仮想在庫という、ユーザの様々な在庫タイプを記憶、更新及び管理などすることができるため、あまりにも困難であるとき、在庫更新要求が複数の第一仮想在庫を含む場合には、更新された第一在庫情報のうちの複数の第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、第一ユーザに複数の第一仮想在庫の使用権を移転させ、在庫更新要求が第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を含む場合には、第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を利用して、ページに表示された第一ユーザの第二在庫情報を更新する。異なる在庫タイプの在庫情報を区別して管理するため、異なるユーザ/マーチャントに由来する在庫及び異なるユーザ/マーチャントに提供する在庫を区別して管理又は処理することで、マルチマーチャントに在庫を共有させることが可能になるとともに、在庫情報処理をより明瞭かつ明確にすることも可能になる。
【0040】
本開示の実施例が提供した在庫情報処理方法は、マルチプラットフォーム、同一のマーチャント(ユーザ)を一元管理することができる。例えば
図2は在庫情報処理構造の一部構造を例示的に示したものである。
【0041】
1)マルチプラットフォーム(プラットフォーム1~プラットフォームn)におけるマーチャントAは、倉庫内のあるSKUの一部の在庫をリザーブしてマーチャントBに与える(マーチャントAを第一ユーザとすると、マーチャントBがマーチャントAに対する第二ユーザであるが、マーチャントBを第一ユーザとすると、マーチャントAがマーチャントBに対する第三ユーザである。)(
図2に示すマーチャントAに対応するA-B第一仮想在庫及びマーチャントBに対応するA-B第二仮想在庫)と同時に、マーチャントB(マーチャントAを第一ユーザとすると、マーチャントBがマーチャントAに対する第三ユーザでもある。マーチャントBを第一ユーザとすると、マーチャントAがマーチャントBに対する第二ユーザでもある)も倉庫内の他のSKUの一部の在庫をリザーブしてマーチャントAに与え<すなわち、マーチャントAがマーチャントBから他のSKUの一部の在庫を取得する>(
図2に示すマーチャントAに対応するB-A第二仮想在庫及びマーチャントBに対応するB-A第一仮想在庫)、マーチャントAとマーチャントBは相互の供給側になることができる。
【0042】
2)マーチャントAはマーチャントBにSKUを提供すると同時に、マーチャントCに仮想在庫を提供するよう、あるSKUの在庫をリザーブしてマーチャントCに与えることもできる(
図2に示すマーチャントAに対応するA-C第一仮想在庫及びマーチャントCに対応するA-C第二仮想在庫)。
【0043】
3)マーチャントBとマーチャントAは相互の供給側となるとともに、マーチャントBが依然にあるSKUの在庫をさらにリザーブしてマーチャントCに与えて(
図2に示すマーチャントBに対応するB-C第一仮想在庫、マーチャントCに対応するB-C第二仮想在庫)、マーチャントCの供給側となることができる。
【0044】
4)マーチャントCは、マーチャントAとマーチャントBがマーチャントCのために仮想的にリザーブした在庫(A-C第二仮想在庫、B-C第二仮想在庫)を使用する。
【0045】
5)マーチャントA、マーチャントB及びマーチャントCはいずれも自分の私有物権可用在庫(
図2に示すA私有物権可用在庫、B私有物権可用在庫及びC私有物権可用在庫)を持つ。
【0046】
ここで、マーチャントAのB-A第二仮想在庫はマーチャントBのB-A第一仮想在庫に由来し、マーチャントBのA-B第二仮想在庫はマーチャントAのA-B第一仮想在庫に由来し、マーチャントCのA-C第二仮想在庫はマーチャントAのA-C第一仮想在庫に由来し、マーチャントCのB-C第二仮想在庫はマーチャントBのB-C第一仮想在庫に由来する。
【0047】
以上から分かるように、該在庫情報処理構造によれば、いずれかのマーチャントの第一仮想在庫を一定数量リザーブさせてシステム内の他のマーチャントの使用に供給することが可能となり、同一マーチャントのアイデンティティは同時に供給側と使用側としてもよいし、単一の供給側又は単一の使用側のアイデンティティとしてもよいので、マルチマーチャントが交差して在庫を共有することで、供給側と使用側の多対多の深い在庫共有関係を形成することが可能となる。
【0048】
本開示の実施例における上記在庫情報処理方法は、さらに、第一ユーザが注文を受信すると、注文に含まれた物品に対し在庫タイプを特定すること、注文に含まれた物品の在庫タイプ及び物品数量に応じて第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報のそれぞれに対して在庫減算処理を行うこと、を含むことができる。うち、在庫タイプは、私有物権可用在庫、第一仮想在庫及び第二仮想在庫のうちいずれか一種であってもよい。第一仮想在庫がリザーブ処理されたため、該第一仮想在庫は出庫処理を行うことができない。
【0049】
ここで、第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報に対する在庫減算処理の具体的な実施形態は、注文に含まれた物品の在庫タイプが私有物権可用在庫である状況に対して、注文に含まれた物品数量に応じて、第一在庫情報のうち物品の私有物権可用在庫及び第二在庫情報のうち前記物品の展示在庫をそれぞれ減算することを含むことができる。
【0050】
例えば、買い手がマーチャントAから商品1を注文し、該商品1がマーチャントAの私有物権可用在庫に由来する場合は、マーチャントAの私有物権可用在庫から該買い手の購入した商品1の数量を減算することができる。
【0051】
ここで、第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報に対する在庫減算処理の具体的な実施形態は、さらに、注文に含まれた物品の在庫タイプが第二仮想在庫である状況に対して、物品に対し少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定し、少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対し在庫更新処理を行うことを含むことができる。
【0052】
上記異なる在庫タイプに対してそれぞれ処理及び管理を行うことにより、在庫を意図的に管理して、在庫管理をより正確かつ効率的にすることができる。
【0053】
本開示の実施例における、上記物品への少なくとも一つの目標第二仮想在庫の特定の具体的な実施形態は、物品が複数の第二仮想在庫に対応する場合、予め設定された仮想在庫優先度ポリシーに基づき、複数の第二仮想在庫から、少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定することを含むことができる。うち、該仮想在庫優先度ポリシーは、ユーザのニーズに応じて対応的に設定可能であり、例えば、複数の第二仮想在庫の選択順序、複数の第二仮想在庫の選択割合などがある。
【0054】
例えば、マーチャントAにおける商品1は、主に、マーチャントAがマーチャントBから取得した第二仮想在庫、マーチャントAがDマーチャントから取得した第二仮想在庫、及びマーチャントAがEマーチャントから取得した第二仮想在庫に由来するものであり、該優先度ポリシーは、マーチャントAがマーチャントBから取得した第二仮想在庫を優先的に選択し、マーチャントAがDマーチャントから取得した第二仮想在庫を次に選択し、マーチャントAがEマーチャントから取得した第二仮想在庫を最後に選択することであり、すると、該優先度ポリシーに基づき、マーチャントAが受信した注文中の商品1に対して、マーチャントAがマーチャントBから取得した第二仮想在庫を優先的に選択する。
【0055】
一つの商品が複数の第二仮想在庫に由来し得るため、該方法によれば、第二仮想在庫の選択の管理を実現でき、管理への人工の参与を効果的に低減できる。
【0056】
本開示の実施例において、
図3に示すように、少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対する在庫更新処理の具体的な実施形態は次のステップを含むことができる。
【0057】
ステップS301:少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対して物権調整書を生成すること。
【0058】
該物権調整書は主に注文中の目標第二仮想在庫に属する物品の物権を、目標第二仮想在庫の提供側(第二ユーザ)から目標第二仮想在庫の受信側(第一ユーザ)に変換することを含んでいる。例えば、マーチャントAの受信した注文中の物品1がマーチャントBからマーチャントAに提供された第二仮想在庫に属する場合、該物権調整書は、注文中の物品1の物権をマーチャントBからマーチャントAに変換することを含んでいる。また、該物権調整書はさらに物権を移転する物品の数量を含んでおり、例えば、注文中の物品1の数量が4件である場合、対応して物品1の物権移転を要する物品数量は4件となる。
【0059】
ステップS302:物権調整書を倉庫管理システムに送信して、倉庫管理システムに、物権調整書に応じて、物品の物権を目標第二仮想在庫に対応する第二ユーザから第一ユーザに移転させること。
【0060】
ステップS303:倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後、第一在庫情報に含まれた少なくとも一つの目標第二仮想在庫及び第二在庫情報に含まれた物品数量に対し減算処理を行うこと。
【0061】
上記プロセスにより、注文中の在庫共有の物品に対する物権移転が実現され、在庫管理がより正規化され、かつ各マーチャントのリアル在庫及び販売量等の情報をよりよく記録することが可能となる。それと同時に、上記物権移転により、物品の流れ過程をよりよく管理できるので、物品のトレーサビリティをよりよく行うことが可能となる。
【0062】
本開示の実施例では、倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後に、さらに、第一在庫情報に含まれた私有物権可用在庫に対し増加処理を行なうことを含むことができる。
【0063】
例えば、マーチャントAの受信した注文中の物品1がマーチャントBからマーチャントAに提供された第二仮想在庫に属する場合、倉庫管理システムにより注文中の物品1の物権をマーチャントBからマーチャントAに変換すると、マーチャントAの私有物権可用在庫は対応して増加すべきである。対応して、マーチャントBからマーチャントAに提供された第二仮想在庫は減少すべきである。
【0064】
該プロセスにより、在庫の流れをさらにリアルに記録しつつ、私有物権可用在庫の増加又は減少をリアルに記録できるので、物品のトレーサビリティへより良好な情報記録又は証拠を提供することができる。
【0065】
本開示の実施例では、
図4に示すように、倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後に、さらに次のステップを含むことができる。
【0066】
ステップS401:倉庫管理システムによる物権移転処理の情報に基づいて、第一ユーザに対し少なくとも一つの第二ユーザに対する調達リストを生成して、第一ユーザと第二ユーザとの間に調達リストに基づいてリソース交換を行なわせること。
【0067】
該リソース交換は、すなわち、第一ユーザが倉庫における第二ユーザの格納した一部の物品を取得し、第一ユーザが第二ユーザに対し、一部の物品にマッチングした金額を支払うか又は他のリソースを与えることである。
【0068】
ステップS402:少なくとも一つの第二ユーザの調達リストに基づいて、少なくとも一つの第二ユーザに対応する在庫情報を更新すること。
【0069】
上記プロセスにより、第一ユーザと第二ユーザが調達リストに基づいて取引を行うことが可能になると同時に、上記プロセスにより、在庫共有の存在する多用途の在庫に対する一元管理が実現され、在庫管理が同期性、統一性及び正確性を有するものとなる。
【0070】
本開示の実施例における在庫情報処理方法は、さらに、注文中の物品に対する注文解除要求を受信すると、第一在庫情報及び第二在庫情報に対し逆変換処理を行うことを含むことができる。該プロセスは在庫の逆管理を実現している。すなわち、マーチャントAが注文解除を受信すると、該注文解除中の商品がマーチャントBからマーチャントAに提供された第二仮想在庫に由来するものであれば、逆変換処理により該注文解除中の商品をマーチャントBに再返却できるので、マーチャントAでの注文解除による大量の荷物の蓄積が回避される。したがって、本開示の実施例は、該逆変換処理により、各マーチャントのニーズをさらに効果的に満たすことができる。
【0071】
本開示の実施例では、
図5に示すように、在庫情報処理方法はさらに次のステップを含むことができる。
【0072】
ステップS501:物品が第二仮想在庫に由来する状況に対して、在庫逆転要求を倉庫管理システムに送信して、倉庫管理システムに物品の物権を逆転させること。
【0073】
ステップS502:倉庫管理システムから送信された物権逆転成功の指示を受信した後、第一在庫情報及び第二在庫情報に対し逆変換処理を行うステップを実行すること。
【0074】
該プロセスにより、注文解除中の物品に対する物権移転が実現され、物品の流れがさらに記録されるとともに、各マーチャント又はユーザの在庫状況及び在庫由来を明確に記録することも可能であり、後続の在庫計画時に、これらの情報がマーチャント又はユーザの参考の用に供されるので、私有物権可用在庫、第一仮想在庫及び第二仮想在庫を調整することができる。
【0075】
本開示の実施例では、物品が返品され、かつ物品が第二仮想在庫に由来する状況に対して、第一在庫情報に対する逆変換処理は、第一在庫情報のうちの物品の私有物権可用在庫に対する減算処理を含むことができる。該プロセスにより、各マーチャントの在庫をリアルに反映することができる。
【0076】
本開示の実施例における在庫情報処理方法は、さらに、第一ユーザの第一在庫情報のうちの物品に対応する第二仮想在庫への増加操作を含むことができる。
【0077】
本開示の実施例における在庫情報処理方法は、さらに、第一在庫情報が第一仮想在庫を含む状況に対して、倉庫管理システムから送信された第一仮想在庫に対する物権調整結果を受信すると、第一在庫情報に含まれた第一仮想在庫を更新することを含むことができる。
【0078】
マーチャントBが商品1に関する第二仮想在庫をマーチャントAに提供し、買い手がマーチャントAから商品1を注文購入し、該購入した商品1がマーチャントBからマーチャントAへ提供された第二仮想在庫に由来し、後続で買い手が商品1を受信した後、該商品1を拒否し、該商品1が注文解除処理を要することを例として、本開示の実施例の提供した在庫情報処理方法がどのように倉庫管理システム及び輸送管理システムを組合わせて在庫情報に対する管理を実現したのかを展開して説明する。
図6に示すように、該在庫情報処理は次のステップを含むことができる。
【0079】
ステップS601:在庫情報処理装置はマーチャントBが入力した在庫更新要求に基づき、マーチャントBにB-Aの第一仮想在庫を設定すること。
【0080】
ステップS602:在庫情報処理装置はマーチャントAが入力した在庫更新要求に基づき、マーチャントAにB-Aの第二仮想在庫を設定すること。
【0081】
ここで、ステップS601とステップS602との間には厳密な優先順位がなく、同期して完了することができる。
【0082】
ステップS603:在庫情報処理装置は、マーチャントAにおけるB-Aの第二仮想在庫中の商品1に対する買い手の注文を受信すること。
【0083】
ステップS604:在庫情報処理装置は、マーチャントAにおけるB-Aの第二仮想在庫に対して物権調整書を生成すること。
【0084】
ステップS605:在庫情報処理装置は、マーチャントAの物権調整書を倉庫管理システムに送信すること。
【0085】
ステップS606:倉庫管理システムは商品1の物権をBからAに移転すること。
【0086】
ステップS607:倉庫管理システムは、マーチャントAによるマーチャントBへの調達開始を実行するよう在庫情報処理装置をトリガーすること。
【0087】
ステップS608:在庫情報処理装置はマーチャントAの私有物権可用在庫に対し在庫を増加させること。
【0088】
ステップS609:在庫情報処理装置はマーチャントBのB-Aの第一仮想在庫に対し在庫を減少させること。
【0089】
ここで、ステップS608とステップS609との間には厳密な優先順位がなく、同期して完了することができる。
【0090】
ステップS610:マーチャントAは在庫情報処理装置により商品1の出荷処理の要求を送信すること。
【0091】
ステップS611:倉庫管理システムによる商品1の出荷処理。
【0092】
ステップS612:輸送管理システムは商品1を配送すること。
【0093】
ステップS613:輸送管理システムは商品1の注文解除を受信すること。
【0094】
ステップS614:輸送管理システムは在庫情報処理装置の逆方向調整をトリガーすること。
【0095】
ステップS615:在庫情報処理装置による商品1への物権逆変換処理は、倉庫管理システムをトリガーすること。
【0096】
ステップS616:倉庫管理システムはトリガーを受信した後、商品1の物権をAからBに移転すること。
【0097】
ステップS617:倉庫管理システムは物権逆移転の完了を指示すること。
【0098】
ステップS618:在庫情報処理装置はマーチャントAの商品1に関する私有物権可用在庫に対し在庫を減少させること。
【0099】
ステップS619:在庫情報処理装置はマーチャントBの商品1に関するB-Aの第一仮想在庫に対し在庫を増加させること。
【0100】
ここで、ステップS618とステップS619との間には厳密な優先順位がなく、同期して完了することができる。
【0101】
図7に示すように、本開示の実施例は在庫情報処理装置700を提供しており、該在庫情報処理装置700は、
第一ユーザが入力した在庫更新要求を受信するための受信ユニット701であって、在庫更新要求が、第一ユーザの私有物権可用在庫、第一ユーザが複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫及び第一ユーザが取得した複数の第三ユーザより提供された第二仮想在庫のうち任意複数の情報を含む受信ユニット701と、
在庫更新要求に含まれた複数の情報を利用して、記憶された第一ユーザの第一在庫情報を更新するための在庫更新ユニット702であって、在庫更新要求が複数の第一仮想在庫を含む場合は、更新された第一在庫情報のうちの複数の第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、第一ユーザに複数の第一仮想在庫の使用権を移転させ、在庫更新要求が第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を含む場合は、第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を利用して、ページに表示された第一ユーザの第二在庫情報を更新する在庫更新ユニット702と、
を含むことができる。
【0102】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、さらに、第一ユーザが注文を受信すると、注文に含まれた物品に対し在庫タイプを特定し、注文に含まれた物品の在庫タイプ及び物品数量に応じて、第一ユーザの第一在庫情報及び第二在庫情報のそれぞれに対して在庫減算処理を行うために用いられる。
【0103】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、注文に含まれた物品の在庫タイプが私有物権可用在庫である状況に対して、注文に含まれた物品数量に応じて、それぞれ第一在庫情報のうち物品の私有物権可用在庫及び第二在庫情報のうち物品の展示在庫を減算するために用いられる。
【0104】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、注文に含まれた物品の在庫タイプが第二仮想在庫である状況に対して、物品に対し少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定し、少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対し在庫更新処理を行うために用いられる。
【0105】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、物品が複数の第二仮想在庫に対応する場合、予め設定された仮想在庫優先度ポリシーに基づき、複数の第二仮想在庫から、少なくとも一つの目標第二仮想在庫を特定するために用いられる。
【0106】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、少なくとも一つの目標第二仮想在庫に対して物権調整書を生成し、物権調整書を倉庫管理システムに送信して、倉庫管理システムに、前記物権調整書に応じて、物品の物権を目標第二仮想在庫に対応する第二ユーザから第一ユーザに移転させ、倉庫管理システムから送信された物権移転成功の指示を受信した後、第一在庫情報に含まれた少なくとも一つの目標第二仮想在庫及び第二在庫情報に含まれた物品数量に対し減算処理を行うために用いられる。
【0107】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、第一在庫情報に含まれた私有物権可用在庫に対し増加処理を行うために用いられる。
【0108】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、倉庫管理システムによる物権移転処理の情報に基づいて、第一ユーザに対し少なくとも一つの第二ユーザに対する調達リストを生成して、第一ユーザと第二ユーザとの間に調達リストに基づいてリソース交換を行わせるようにし、少なくとも一つの第二ユーザの調達リストに基づいて、少なくとも一つの第二ユーザに対応する在庫情報を更新するために用いられる。
【0109】
本開示の実施例における受信ユニット701は、さらに、注文中の物品に対する注文解除要求を受信して、該注文中の物品の注文解除要求を在庫更新ユニット702に送信するために用いられる。
【0110】
在庫更新ユニット702は、受信された注文中の物品の注文解除要求に応じて、第一在庫情報及び第二在庫情報に対し逆変換処理を行うために用いられる。
【0111】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、物品が第二仮想在庫に由来する状況に対して、在庫逆転要求を倉庫管理システムに送信して、倉庫管理システムに物品の物権を逆転させ、倉庫管理システムから送信された物権逆転成功の指示を受信した後、第一在庫情報及び第二在庫情報に対し逆変換処理を行うステップを実行するために用いられる。
【0112】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、第一在庫情報のうちの物品の私有物権可用在庫に対し減算処理を行い、第二ユーザの在庫情報のうちの物品の私有物権可用在庫に対し増加処理を行うために用いられる。
【0113】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、第一ユーザの第一在庫情報のうちの物品に対応する第二仮想在庫に対し増加操作を行うために用いられる。
【0114】
本開示の実施例における在庫更新ユニット702は、第一在庫情報が第一仮想在庫を含む状況に対して、倉庫管理システムから送信された第一仮想在庫に対する物権調整結果を受信すると、第一在庫情報に含まれた第一仮想在庫を更新するために用いられる。
【0115】
図8は、本開示の実施例に係る在庫情報処理方法又は在庫情報処理装置を適用可能な例示的システムアーキテクチャ800を示している。
【0116】
図8に示すように、システムアーキテクチャ800は端末装置801,802,803と、ネットワーク804と、在庫情報処理システムを有する在庫情報処理サーバ805と、倉庫管理システムがインストールされた倉庫管理サーバ806と、輸送管理サーバ807とを含むことができる。ネットワーク804は、端末装置801,802,803と在庫情報処理サーバ805との間、在庫情報処理サーバ805と倉庫管理サーバ806との間、在庫情報処理サーバ805と輸送管理サーバ807との間、倉庫管理サーバ806と輸送管理サーバ807との間に通信リンクを提供するための媒体である。ネットワーク804は、例えば有線・無線通信リンク又は光ファイバケーブルなど、様々な接続タイプを含んでいてもよい。
【0117】
ユーザは端末装置801,802,803を使用してネットワーク804を介して在庫情報処理サーバ805とやり取りして、メッセージ等を受信又は送信することができる。端末装置801,802,803上には、例えばショッピングアプリケーション、ウェブページブラウザアプリケーション、検索アプリケーション、インスタントメッセージツール、メールクライアント、ソーシャルプラットフォームソフトウェア等(例示のみ)、様々な通信クライアントアプリケーションがインストールされていてもよい。
【0118】
端末装置801,802,803は表示画面を有し、かつウェブページ閲覧をサポートする種々の電子機器であってもよく、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノート型携帯コンピュータ及びデスクトップコンピュータ等を含むが、これらに限定されない。
【0119】
在庫情報処理サーバ805は在庫管理サービスを提供できるサーバであり、例えば、ユーザが端末装置801,802,803を利用して閲覧したショッピングサイトに対してサポートを提供する在庫管理サーバ(例示のみ)がある。在庫管理サーバは受信された在庫更新要求等のデータに対して分析等の処理を行い、かつ処理結果(例えばページに表示された第二在庫情報--例示のみ)を端末装置にフィードバックすることができる。
【0120】
倉庫管理サーバ806は倉庫内の物品の物権移転サービスを提供できるサーバであり、例えば、在庫情報処理サーバ805から送信された物権調整書を処理するサーバ(例示のみ)がある。倉庫管理サーバは受信された物権調整書等のデータに対して分析等の処理を行い、かつ処理結果(例えば物権調整で完了した結果-例示のみ)を在庫情報処理サーバ805にフィードバックすることができる。
【0121】
輸送管理サーバ807は倉庫内の物品へ輸送管理サービスを提供できるサーバであり、例えば、倉庫管理サーバ805から送信された物品輸送指示を処理するサーバは、さらに注文解除情報を在庫情報処理サーバ805に送信することができる(例示のみ)。輸送管理サーバ807は受信された輸送対象の注文や注文解除などのデータに対して分析等の処理を行い、かつ処理結果(例えば注文解除の物品が既に倉庫に返却された--例示のみ)を在庫情報処理サーバ805にフィードバックすることができる。
【0122】
なお、本開示の実施例が提供した在庫情報処理方法は一般的に在庫情報処理サーバ805によって実行される。対応して、在庫情報処理装置は一般的に在庫情報処理サーバ805中に設置される。
【0123】
図8における端末装置、ネットワーク、在庫情報処理サーバ、倉庫管理サーバ及び輸送管理サーバの数は例示的なものだけであると理解されるべきである。実装のニーズに応じて、任意数の端末装置、ネットワーク、在庫情報処理サーバ、倉庫管理サーバ及び輸送管理サーバを有していてもよい。
【0124】
以下に、本開示の実施例に係る端末装置を実装するために適したコンピュータシステム900の構造を示す概略図である
図9を参照する。
図9に示す在庫情報処理サーバは、一例に過ぎず、本開示の実施例の機能及び使用範囲に任意の制限を与えるべきではない。
【0125】
図9に示すように、コンピュータシステム900は、リードオンリーメモリ(ROM)902に記憶されたプログラム、又は、記憶部分908からランダムアクセスメモリ(RAM)903にロードされたプログラムに基づいて、様々な適切な動作及び処理を実行できる中央処理ユニット(CPU)901を含む。RAM903には、さらに、システム900の操作に必要な種々のプログラム及びデータが記憶されている。CPU901、ROM902、およびRAM903はバス904により相互接続される。入/出力(I/O)インタフェース905もバス904に接続される。
【0126】
以下の部材はI/Oインタフェース905に接続される。
キーボードやマウスなどを含む入力部分906、
陰極線管(CRT)や液晶ディスプレイ(LCD)など、及びスピーカなどを含む出力部分907、
ハードディスクなどを含む記憶部分908、及び、
LANカードやモデムといったネットワークインタフェースカードを含む通信部分909。
【0127】
通信部分909は、インターネットなどのネットワークを介して通信処理を行う。ドライバ910も必要に応じてI/Oインタフェース905に接続される。磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリといった取り外し可能な媒体911は、必要に応じて、ドライブ910上にインストールされる。これにより、その上から読み出されたコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部分908にインストールされることが容易になる。
【0128】
特に、本開示の実施例によれば、上記フローチャートを参照して記述したプロセスはコンピュータソフトウェアプログラムとして実現され得る。例えば、本開示の実施例はコンピュータプログラム製品を含むものであり、コンピュータ読み取り可能な媒体に担持された、フローチャートに示された方法を実行するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラムを含むものである。このような実施例において、該コンピュータプログラムは、通信部分909によりネットワークからダウンロード・インストールされ、及び/又は取り外し可能な媒体911からインストールされ得る。該コンピュータプログラムが中央処理ユニット(CPU)901に実行されるときに、本開示のシステムに限定された上記機能を実行する。
【0129】
なお、本開示に示されるコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な信号媒体又はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は上記両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又は上記の任意組み合わせであってもよいがこれらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、一つ又は複数の導線を有する電気的接続、携帯式コンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯式コンパクト磁気ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記任意の適切な組み合わせを含み得るがこれらに限定されない。本開示におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プログラムが含まれるか又は記憶されるいかなる有形の媒体であってもよく、該プログラムはコマンド実行システム、装置又はデバイスに使用され得るか又はそれと組み合わせて使用され得る。本開示におけるコンピュータ読み取り可能な信号媒体は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードが担持された、ベースバンドにおいて又はキャリアの一部として伝搬されたデータ信号を含むことができる。このように伝搬されたデータ信号は様々な形式を採用可能であり、電磁信号、光信号又は上記任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、さらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよく、該コンピュータ読み取り可能な媒体はコマンド実行システム、装置又はデバイスによって使用されるか又はそれと組み合わせて使用されるためのプログラムを送信、伝搬、又は伝送することができる。コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれたプログラムコードは、無線、電線、光ケーブル、RF等、又は上記任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体で伝送されてもよい。
【0130】
図面におけるフローチャート及びブロック図は、本開示の各々の実施例に係るシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の実装可能なシステムアーキテクチャ、機能及び操作を図示している。この点で、フローチャート又はブロック図における各ブロックは一つのモジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を表すことができる。上記モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部は、一つ又は複数の、所定の論理機能を実現するための実行可能なコマンドを含む。注意すべきこととして、ある代替としての実装では、ブロック中にマークされた機能は、図面にマークされた順序とは異なる順序で発生してもよい。例えば、二つの連続して表示されたブロックは、実際にほぼ並行して実行することが可能であり、逆の順序で実行することもある。これは関連する機能に依存する。また注意すべきこととして、ブロック図又はフローチャートにおける各ブロック、及び、ブロック図又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能又は操作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現されてもよく、又は専用のハードウェアとコンピュータコマンドの組み合わせで実現されてもよい。
【0131】
本開示の実施例に係るユニットは、ソフトウェアの方式で実現されてもよいし、ハードウェアの方式で実現されてもよい。係るユニットはプロセッサ中に設置可能なものであり、例えば、受信ユニットと在庫更新ユニットとを含むプロセッサとして記述することができる。ここで、これらのユニットの名称はある状況下で、該ユニット自体を限定するものではなく、例えば、受信ユニットは、さらに、「第一ユーザが入力した在庫更新要求を受信するユニット」として記述されてもよい。
【0132】
別の態様として、本開示は、さらに、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供しており、該コンピュータ読み取り可能な媒体は上記実施例に記載の装置に含まれたものであってもよく、該装置に組み込まれず、単独で存在するものであってもよい。上記コンピュータ読み取り可能な媒体は、一つ又は複数のプログラムが担持されたものであって、上記一つ又は複数のプログラムが一つの該装置に実行されたときに、該装置に、
第一ユーザが入力した、第一ユーザの私有物権可用在庫、第一ユーザが複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫、及び第一ユーザが取得した複数の第三ユーザより提供された第二仮想在庫のうち任意複数の情報を含む在庫更新要求を受信すること、
在庫更新要求に含まれた複数の情報を利用し、記憶された第一ユーザの第一在庫情報を更新すること、
在庫更新要求が複数の前記第一仮想在庫を含む場合、更新された第一在庫情報のうちの複数の第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、第一ユーザに複数の第一仮想在庫の使用権を移転させること、および、
在庫更新要求が第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を含む場合、第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を利用し、ページに表示された第一ユーザの第二在庫情報を更新すること、
を含ませるようにしたものである。
【0133】
本開示の実施例の技術案によれば、ユーザの私有物権可用在庫、複数の第二ユーザに提供した第一仮想在庫、及び、取得した複数の第三ユーザから提供された第二仮想在庫という、ユーザの様々な在庫タイプを記憶、更新及び管理などすることができるため、あまり困難であるとき、在庫更新要求が複数の第一仮想在庫を含む場合には、更新された第一在庫情報のうちの複数の第一仮想在庫に対しリザーブ処理を行って、第一ユーザに複数の第一仮想在庫の使用権を移転させ、在庫更新要求が第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を含む場合には、第一ユーザの私有物権可用在庫及び/又は複数の第二仮想在庫を利用して、ページに表示された第一ユーザの第二在庫情報を更新し、異なる在庫タイプの在庫情報を区別して管理するため、異なるユーザ/マーチャントに由来する在庫及び異なるユーザ/マーチャントに提供する在庫を区別して管理又は処理することで、マルチマーチャントに在庫を共有させることが可能になるとともに、在庫情報処理をより明瞭かつ明確にすることも可能となる。
【0134】
上記具体的な実施形態は、本開示の保護範囲を限定するものではない。当業者ならば理解できるように、設計要件及び他の要因によって、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ及び代替が発生し得る。本開示の精神及び原則内で行われるいかなる修正、同等置換及び改善等でも、本開示の保護範囲内に含まれるべきである。