(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ
(51)【国際特許分類】
A62C 4/02 20060101AFI20241213BHJP
【FI】
A62C4/02
(21)【出願番号】P 2023560477
(86)(22)【出願日】2022-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2022083293
(87)【国際公開番号】W WO2022206658
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-09-29
(31)【優先権主張番号】202110363523.2
(32)【優先日】2021-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503191287
【氏名又は名称】中国石油化工股▲ふん▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】522396333
【氏名又は名称】中石化安全工程研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】于安峰
(72)【発明者】
【氏名】白永忠
(72)【発明者】
【氏名】王鵬
(72)【発明者】
【氏名】鮑磊
(72)【発明者】
【氏名】葛春濤
(72)【発明者】
【氏名】林俣潔
(72)【発明者】
【氏名】周嬌
(72)【発明者】
【氏名】劉迪
【審査官】森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第211751996(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第110496339(CN,A)
【文献】実開昭59-063468(JP,U)
【文献】実公昭49-041654(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 2/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップであって、前記フレームトラップ(100)は、フレームトラップケース(101)を含み、前記フレームトラップケース(101)は、内部に制限される流体通路(120)及び前記流体通路(120)に連通する入口(111)と出口(131)を有し、前記流体通路(120)内には、火炎伝播を阻止するための防火ユニット(200)が設けられ、前記防火ユニット(200)の、前記フレームトラップケース(101)の出口(131)に向かう側には、変形ユニット(300)が設けられ、前記流体通路(120)の前記出口(131)に向かう流動面積を減少させるように、前記変形ユニット(300)は、前記流体通路(120)の内部温度が予め設定された温度に達する時に変形可能に設けられ
、
前記変形ユニット(300)は、変形ユニットアセンブリを含み、前記変形ユニットアセンブリは、形状記憶合金で製造される変形ユニット部材(320)を含み、前記変形ユニット部材(320)は、ブラケット(310)を介して前記防火ユニット(200)の表面に取り付けられ、流体が通過するための隙間が形成され、前記隙間の断面面積を減少させるように、前記変形ユニット部材(320)は、前記予め設定された温度で変形可能に設けられ、
前記変形ユニット部材(320)は、長尺状体であり、隣接する2つの前記長尺状体の間に前記隙間が形成されるように、複数の前記長尺状体は、平行に設置され、複数の前記長尺状体は、相互に間隔をおいて設置され、前記流体通路(120)の内部温度が前記予め設定された温度に達する時、前記長尺状体は、展開され、前記防火ユニット(200)の側面に密着し、
前記長尺状体は、その長手方向に沿って折られ、前記流体通路(120)の内部温度が前記予め設定された温度に達する時、前記防火ユニット(200)に接続される一部の前記長尺状体は、前記防火ユニット(200)の側面に密着し、もう一部の前記長尺状体は、流体通路(120)の長手方向に沿って延在する、ことを特徴とする変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項2】
前記変形ユニットアセンブリは、花状であり、複数の花びら状の素子本体を含み、前記素子本体は、前記変形ユニット部材(320)であり、正常な動作状況で、前記変形ユニットアセンブリは、收縮状態にあり、複数の前記素子本体は、閉じられ、前記流体通路(120)の内部温度が前記予め設定された温度に達する時、前記変形ユニットアセンブリは、加熱されて変形し、前記素子本体は、展開される、ことを特徴とする請求項1に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項3】
前記素子本体は、底部から上へ滑らかに湾曲した形状をしている、ことを特徴とする請求項2に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項4】
前記長尺状体は、前記出口(131)の方向に向かって設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項5】
前記フレームトラップケース(101)は、筒状であり、接続される変径部及び防火部(130)を含み、前記変径部の内径は、前記防火部(130)に向かうに従って大きくなるように構成され、前記変径部の前記防火部(130)から離れた側に前記入口(111)が形成され、前記防火部(130)の前記変径部から離れた側に前記出口(131)が形成される、ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項6】
前記防火ユニット(200)及び前記変形ユニット(300)は、前記防火部(130)内に設置され、前記変形ユニット(300)は、前記防火ユニット(200)の前記出口(131)に近い側に位置する、ことを特徴とする請求項5に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項7】
前記変径部は、接続される直管部及び拡径部を含み、前記拡径部は、前記直管部と前記防火部(130)との間に設置され、前記拡径部の内径は、前記防火部(130)に向かうに従って大きくなるように構成される、ことを特徴とする請求項5に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項8】
前記拡径部の最大直径と前記入口(111)の直径との比の値は、1.2~3である、ことを特徴とする請求項7に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項9】
前記フレームトラップケース(101)は、筒状であり、順に接続される第1変径部、防火部(130)及び第2変径部を含み、前記第1変径部の前記防火部(130)から離れた側に前記入口(111)が形成され、前記第2変径部の前記防火部(130)から離れた側に前記出口(131)が形成され、前記第1変径部の内径は、前記防火部(130)に向かうに従って大きくなるように構成され、前記第2変径部の内径は、前記防火部(130)に向かうに従って大きくなるように構成される、ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項10】
前記防火ユニット(200)及び前記変形ユニット(300)は、前記防火部(130)内に設置され、前記変形ユニット(300)は、2つであり、2つの前記変形ユニット(300)は、それぞれ前記防火ユニット(200)の両側に設置される、ことを特徴とする請求項9に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項11】
前記第1変径部は、接続される第1直管部(112)及び第1拡径部(121)を含み、前記第1拡径部(121)は、前記第1直管部(112)と前記防火部(130)との間に設置され、前記第1拡径部(121)の内径は、前記防火部(130)に向かうに従って大きくなるように構成される、ことを特徴とする請求項9に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項12】
前記第2変径部は、接続される第2直管部(113)及び第2拡径部(122)を含み、前記第2拡径部(122)は、前記第2直管部(113)と前記防火部(130)との間に設置され、前記第2拡径部(122)の内径は、前記防火部(130)に向かうに従って大きくなるように構成される、ことを特徴とする請求項11に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項13】
前記防火部(130)は、直管状であり、前記第1直管部(112)と前記第2直管部(113)、前記第1拡径部(121)と前記第2拡径部(122)は、それぞれ前記防火部(130)の両側に対称的に設置される、ことを特徴とする請求項12に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項14】
前記第1拡径部(121)と前記第2拡径部(122)の最大直径と前記入口(111)の直径との比の値は、1.5~3である、ことを特徴とする請求項12に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項15】
前記防火ユニット(200)は、1つ又は複数の波形板防火ディスクを含む、ことを特徴とする請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項16】
前記予め設定された温度は、60℃~200℃である、ことを特徴とする請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項17】
前記予め設定された温度は、80℃~120℃である、ことを特徴とする請求項16に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【請求項18】
前記変形ユニット(300)は、前記流体通路(120)の内部温度が前記予め設定された温度よりも低い時、前記変形ユニット(300)の初期状態に復帰可能に設けられる、ことを特徴とする請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防火防爆の技術分野に関し、具体的には、変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップに関する。
【背景技術】
【0002】
フレームトラップは、安全装置であり、装置の入口と出口又はパイプラインに取り付けられ、媒質の流動を可能にするが、火炎を遮断し、火炎や爆発の広がりを防ぐことができる。現在、フレームトラップは、主に波形板式であり、爆燃、爆発火炎の伝播を阻止することができる。防火ディスクに持続的な燃焼が形成される時、火炎燃焼から放出される熱は、非保護側の防火ディスクの温度を上昇させ、熱伝導を介して保護側に伝達されるが、可燃ガスは、防火ディスクを流れることで一部の熱を放散し、それを冷却することができる。具体的には、可燃ガスの流速が比較的速い場合、防火ディスクに噴射火(ガスコンロのようなもの)を形成し、火炎は一定の上昇があり、防火ディスクから離れ、可燃ガスの降温速度が火炎の加熱速度よりも速く、火炎の逆流が発生することない。しかし、可燃ガスの流速が比較的に遅い場合、ガスは、防火ディスクの表面で燃焼し、火炎が防火ディスクを加熱する速度が可燃ガスの降温速度よりも大きく、防火ディスクの温度が絶えず上昇し、可燃ガスの発火点に達すると、保護側ガスが点火し、防火が故障し、火炎の逆流フラッシュ爆発が発生する。以上から分かるように、従来のフレームトラップは、通常、長時間燃焼に耐えられず、パイプライン内において可燃ガスが持続的に流出する時、フレームトラップの防火ディスクの表面に持続的な燃焼を形成する可能性があり、長時間の燃焼によりフレームトラップに火炎の逆流が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来技術に存在するフレームトラップが長時間燃焼に耐えられないという課題を克服するために、新型変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明は、変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップを提供し、前記フレームトラップは、フレームトラップケースを含み、前記フレームトラップケースは、内部に制限される流体通路及び前記流体通路に連通する入口と出口を有し、前記流体通路内には、火炎伝播を阻止するための防火ユニットが設けられ、前記防火ユニットの、前記フレームトラップケースの出口に向かう側には、変形ユニットが設けられ、前記流体通路の前記出口に向かう流動面積を減少させるように、前記変形ユニットは、前記流体通路の内部温度が予め設定された温度に達する時に変形可能に設けられる。
【0005】
好ましくは、前記変形ユニットは、変形ユニットアセンブリを含み、前記変形ユニットアセンブリは、形状記憶合金で製造される変形ユニット部材を含み、前記変形ユニット部材は、ブラケットを介して前記防火ユニットの表面に取り付けられ、流体が通過するための隙間が形成され、前記隙間の断面面積を減少させるように、前記変形ユニット部材は、前記予め設定された温度で変形可能に設けられる。
【0006】
好ましくは、前記変形ユニットアセンブリは、花状であり、複数の花びら状の素子本体を含み、前記素子本体は、前記変形ユニット部材であり、正常な動作状況で、前記変形ユニットアセンブリは、收縮状態にあり、複数の前記素子本体は、閉じられ、前記流体通路の内部温度が前記予め設定された温度に達する時、前記変形ユニットアセンブリは、加熱されて変形し、前記素子本体は、展開される。
【0007】
好ましくは、前記素子本体は、底部から上へ滑らかに湾曲した形状をしている。
【0008】
好ましくは、前記変形ユニット部材は、長尺状体であり、隣接する2つの前記長尺状体の間に前記隙間が形成されるように、複数の前記長尺状体は、平行に設置され、複数の前記長尺状体は、相互に間隔をおいて設置され、前記流体通路の内部温度が前記予め設定された温度に達する時、前記長尺状体は、展開され、前記防火ユニットの側面に密着する。
【0009】
好ましくは、前記長尺状体は、前記出口の方向に向かって設置される。
【0010】
好ましくは、前記長尺状体は、その長手方向に沿って折られ、前記流体通路の内部温度が前記予め設定された温度に達する時、前記防火ユニットに接続される一部の前記長尺状体は、前記防火ユニットの側面に密着し、もう一部の前記長尺状体は、流体通路の長手方向に沿って延在する。
【0011】
好ましくは、前記フレームトラップケースは、筒状であり、接続される変径部及び防火部を含み、前記変径部の内径は、前記防火部に向かうに従って大きくなるように構成され、前記変径部の前記防火部から離れた側に前記入口が形成され、前記防火部の前記変径部から離れた側に前記出口が形成される。
【0012】
好ましくは、前記防火ユニット及び前記変形ユニットは、前記防火部内に設置され、前記変形ユニットは、前記防火ユニットの前記出口に近い側に位置する。
【0013】
好ましくは、前記変径部は、接続される直管部及び拡径部を含み、前記拡径部は、前記直管部と前記防火部との間に設置され、前記拡径部の内径は、前記防火部に向かうに従って大きくなるように構成される。
【0014】
好ましくは、前記拡径部の最大直径と前記入口の直径との比の値は、1.2~3である。
【0015】
好ましくは、前記フレームトラップケースは、筒状であり、順に接続される第1変径部、防火部及び第2変径部を含み、前記第1変径部の前記防火部から離れた側に前記入口が形成され、前記第2変径部の前記防火部から離れた側に前記出口が形成され、前記第1変径部の内径は、前記防火部に向かうに従って大きくなるように構成され、前記第2変径部の内径は、前記防火部に向かうに従って大きくなるように構成される。
【0016】
好ましくは、前記防火ユニット及び前記変形ユニットは、前記防火部内に設置され、前記変形ユニットは、2つであり、2つの前記変形ユニットは、それぞれ、前記防火ユニットの両側に設置される。
【0017】
好ましくは、前記第1変径部は、接続される第1直管部及び第1拡径部を含み、前記第1拡径部は、前記第1直管部と前記防火部との間に設置され、前記第1拡径部の内径は、前記防火部に向かうに従って大きくなるように構成される。
【0018】
好ましくは、前記第2変径部は、接続される第2直管部及び第2拡径部を含み、前記第2拡径部は、前記第2直管部と前記防火部との間に設置され、前記第2拡径部の内径は、前記防火部に向かうに従って大きくなるように構成される。
【0019】
好ましくは、前記防火部は、直管状であり、前記第1直管部と前記第2直管部、前記第1拡径部と前記第2拡径部は、それぞれ前記防火部の両側に対称的に設置される。
【0020】
好ましくは、前記第1拡径部と前記第2拡径部の最大直径と前記入口の直径との比の値は、1.5~3である。
【0021】
好ましくは、前記防火ユニットは、1つ又は複数の波形板防火ディスクを含む。
【0022】
好ましくは、前記予め設定された温度は、60℃~200℃であり、前記予め設定された温度は、好ましくは80℃~120℃である。
【0023】
好ましくは、前記変形ユニットは、前記流体通路の内部温度が前記予め設定された温度よりも低い時、前記変形ユニットの初期状態に復帰可能に設けられる。
【0024】
好ましくは、前記変形ユニットが前記初期状態に復帰する時間は、1~10Sであり、好ましくは2~5Sである。
【発明の効果】
【0025】
本発明の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップでは、上記技術案によって、防火ユニットの一側に変形ユニットが設置され、正常状態で、変形ユニットによるフレームトラップの流動性能に対する影響が小さく、火炎の逆流フラッシュ爆発が発生する時、防火ユニットは、火炎が保護側である入口に近い側に伝播することを阻止することができ、入口側において可燃ガスが流出し続けると、出口側に持続的な燃焼を形成する可能性があり、出口側の流体温度が予め設定された温度に達する時、変形ユニットが変形し、防火ユニットの表面の流体通路の流動面積を減少させ、同じ可燃ガス流量で、ガスの流速を速め、噴射火を形成し、火炎が防火ユニットから離れ、それにより防火ユニットに対する影響を低減させ、加熱されて温度が高くなって保護側の可燃ガスを点火することを防止し、それによりフレームトラップが長時間の持続的な燃焼状態で火炎の逆流を発生させないことを実現し、長時間耐焼の要求を満たす。ここで、予熱温度は、変形ユニットの変形温度である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の実施例1の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図2】
図1における変形ユニットの変形温度での構造概略図である。
【
図3】本発明の実施例2の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図4】
図3における変形ユニットの変形温度での構造概略図である。
【
図5】本発明の実施例3の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図6】
図5における変形ユニットの変形温度での構造概略図である。
【
図7】本発明の実施例4の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図8】
図7における変形ユニットの変形温度での構造概略図である。
【
図9】本発明の実施例5の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図10】
図9における変形ユニットの変形温度での構造概略図である。
【
図11】本発明の実施例6の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図12】
図11における変形ユニットの変形温度での構造概略図である。
【
図13】本発明の実施例7の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図14】
図13における変形ユニットの変形温度での構造概略図である。
【
図15】本発明の実施例8の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図16】
図15における変形ユニットの変形温度での構造概略図である。
【
図17】本発明の実施例9の変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップの構造概略図である。
【
図18】
図17における変形ユニットの変形温度での構造概略図。
【符号の説明】
【0027】
100、フレームトラップ
101、フレームトラップケース
111、入口
112、第1直管部
113、第2直管部
120、流体通路
121、第1拡径部
122、第2拡径部
130、防火部
131、出口
200、防火ユニット
300、変形ユニット
310、ブラケット
320、変形ユニット部材
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の具体的な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ここで説明される具体的な実施形態は、本発明を説明及び説明するためにのみ使用され、本発明を限定するためには使用されないことを理解されたい。
【0029】
本発明において、逆の説明をしない場合、使用される方位語、例えば「上、下、左、右」とは、一般的に、図面を参照して示される上、下、左、右を意味し、「内、外」とは、一般的に、各部品自体の輪郭に対する内、外を意味する。
【0030】
本発明は、変形ユニットアセンブリを有するフレームトラップを提供し、フレームトラップ100は、フレームトラップケース101を含み、フレームトラップケース101は、内部に制限される流体通路120及び流体通路120に連通する入口111と出口131を有し、流体通路120内には、火炎伝播を阻止するための防火ユニット200が設けられ、防火ユニット200は、1つ又は複数の波形板防火ディスクを含み、防火ユニット200は従来技術であるため、ここでは詳しく説明しない。防火ユニット200の、フレームトラップケース101の出口に向かう側には、変形ユニット300が設けられ、変形ユニット300は、流体通路120の内部温度が予め設定された温度に達する時に変形可能に設けられることで、流体通路の出口131に向かう流動面積を減少させ、すなわち、防火ユニット200の表面の流体通路120の流動面積を減少させる状態まで変形ユニット300を変形させ、流体の流れ速度を増加させる。ここで、予め設定された温度は、60℃~200℃であり、予め設定された温度は、好ましくは80℃~120℃である。さらに好ましくは、変形ユニット300は、流体通路120の内部温度が予め設定された温度よりも低い時、変形ユニット300の初期状態に復帰可能に設けられる。ここで、変形ユニット300の初期状態とは、変形ユニット300が変形していない時の状態である。該当設計方式を用いることによって、降温後の流体通路120が元の媒質流動の効果を維持できることを確保することができる。ここで、変形ユニット300が初期状態に復帰する時間は、1~10Sであり、好ましくは2~5Sであり、これによって使用ニーズを満たす。
【0031】
変形ユニット300は、変形ユニットアセンブリを含み、変形ユニットアセンブリは、形状記憶合金で製造される変形ユニット部材320を含み、変形ユニット部材320は、ブラケット310を介して防火ユニット200の表面に取り付けられ、流体が通過するための隙間が形成され、隙間の断面面積を減少させるように、変形ユニット部材320は、予め設定された温度で変形可能に設けられる。ここで、変形ユニット部材320の間及び変形ユニット部材320とフレームトラップケース101との間に組み合わせて隙間を形成し、変形ユニット部材320の設置条件は、一般的な状態で、変形ユニット部材320が変形していない時、変形ユニット部材320の間及び変形ユニット部材320とフレームトラップケース101との間に組み合わせて形成される隙間が均一に分布し、流体の正常な流れを確保し、変形ユニット部材320による流体流れへの影響を低減させることをさらに満たすべきである。出口131側の流体温度が予め設定された温度に達する時、変形ユニット部材320は、変形し、さらに隙間を変形させ、変形ユニット部材320の間及び変形ユニット部材320とフレームトラップケース101との間に組み合わせて形成される隙間を減少させるが、均一に分布するように変形後の隙間を維持する必要があり、局所的に温度が高すぎ、火炎の逆流の現象が発生することを防止する。形状記憶合金、略称SMA(Shape Memory Alloys)は、加熱されて昇温した後に低い温度で発生した変形を完全に除去し、その変形前の元の形状を回復できる合金材料であり、形状記憶効果によって、一方向性形状記憶合金、二方向性形状記憶合金及び全方向記憶合金に分けられ、これは従来技術であるため、ここでは詳しく説明しない。好ましくは、変形ユニット300は、ニッケルチタン形状記憶合金を用い、ニッケルチタン形状記憶合金中のNi含有量は、45%~55%であり、使用ニーズを満たす。ニッケルチタン形状記憶合金に第3元素が添加され、第3元素は、ジルコニウム、鉄、銅、マンガン又はニオブのうちの1種又は複数種を含み、第3元素の含有量は、0~20%である。
【0032】
なお、火炎を消す目的を達成するためには、現在、ほとんどのフレームトラップ100は、ガスを通過できる多くの微細、均一又は不均一な通路又は細孔の固体材質で構成されており、これらの通路又は細孔は、火炎を通過するほど小さいことが要求されている。このように、火炎は、フレームトラップ100に入った後、多くの小さい火炎流に分割されて消される。つまり、火炎を消すことができるメカニズムは、熱伝達作用と壁効果である。まず、熱伝達作用は、通路又は細孔の熱伝達面積が大きいため、火炎が通路壁を通じて熱交換を行った後、温度が低下し、ある程度になると火炎が消されることである。そして、壁効果は、フレームトラップ100の通路のサイズが減少するにつれて、ラジカルと反応分子とが衝突する確率が減少するが、ラジカルが通路壁と衝突する確率がかえって増加することであり、通路のサイズがある数値に減少すると、この壁効果は、火炎が継続できない条件をもたらし、火炎は阻止される。
【0033】
上記フレームトラップ100の防火原理に基づいて分かるように、本発明は、異なる温度条件でフレームトラップ100の防火性能及び流動性能の分割を実現することができ、記憶合金の異なる温度での変形特性を利用して実現される。具体的には、正常な動作状況、すなわち常温条件でフレームトラップ100の高効率流動性能を利用する必要がある時、形状記憶機能を有する材料で高流動性の構造を製造し、異常な動作状況、すなわち変形温度でフレームトラップ100の防火性能を利用する必要がある時、形状記憶機能を有する材料が火の燃焼により影響される時、温度が上昇し、構造が変化し、さらに隙間のサイズが減少する。また、本発明におけるフレームトラップ100における変形ユニットアセンブリは、形状記憶合金を用いるため、従来技術における防火コアに比べて、耐焼時間が長いという特徴がある。
【0034】
本発明のフレームトラップ100の動作プロセスは、以下のとおりである。
【0035】
常温条件で、複数の変形ユニット部材320は、設計された形状に加工され、ブラケット310を介して防火ユニット200の出口131に向かう側に固定され、変形ユニット部材320に隙間が形成され、外部パイプにおける流体は、入口111から入り、防火ユニット200を通過してから、変形ユニット部材320を通過し、出口131から流出する。この時、流動性能が高く、圧力降下が小さい。
【0036】
外部パイプにおける爆燃火炎がフレームトラップ100に入り、出口131側に持続的な燃焼を形成する時、流体通路120の内部の温度が高くなり、変形ユニット部材320が加熱されて温度が上昇し、変形温度に入り、変化温度に達する時、変形ユニット部材320は、変形して展開され、流体通路120内の隙間を減少させ、流体の流速を速め、噴射火を形成し、火炎は、防火ユニット200から離れる。
【0037】
温度が常温条件に戻ると、変形ユニット部材320は、初期状態に復帰し、流体が通過するのを容易にするために、流体を流すことができる隙間を再形成する。従って、上記動作プロセスから分かるように、本発明では、防火ユニット200の一側に変形ユニット300が設置され、正常状態で、変形ユニット300によるフレームトラップ100の流動性能に対する影響が小さく、火炎の逆流フラッシュ爆発が発生する時、防火ユニット200は、火炎が保護側である入口111に近い側に伝播することを阻止することができ、入口111側において可燃ガスが流出し続けると、出口131側に持続的な燃焼を形成する可能性があり、出口131側の流体温度が予め設定された温度に達する時、変形ユニット300が変形し、防火ユニット200の表面の流体通路120の流動面積を減少させ、同じ可燃ガス流量で、ガスの流速を速め、噴射火を形成し、火炎が防火ユニット200から離れ、それにより防火ユニット200に対する影響を低減させ、加熱されて温度が高くなって保護側の可燃ガスを点火することを防止し、それによりフレームトラップ100が長時間の持続的な燃焼状態で火炎の逆流を発生させないことを実現し、長時間耐焼の要求を満たす。ここで、予熱温度は、変形ユニット300の変形温度である。
【0038】
いくつかの実施形態では、
図1~
図6に示すように、フレームトラップケース101は、筒状であり、接続される変径部及び防火部130を含み、変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、変径部の防火部130から離れた側に入口111が形成され、防火部130の変径部から離れた側に出口131が形成される。防火ユニット200及び変形ユニット300は、防火部130内に設置され、変形ユニット300は、防火ユニット200の出口131に近い側に位置する。さらに、変径部は、接続される直管部及び拡径部を含み、拡径部は、直管部と防火部130との間に設置され、拡径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成される。さらに、拡径部の最大直径と入口111の直径との比の値は、1.2~3である。該当設計方式では、フレームトラップケース101は、構造が合理的であり、流体の流れ効果を確保する。
【0039】
他のいくつかの実施形態では、
図7~
図18に示すように、フレームトラップケース101は、筒状であり、順に接続される第1変径部、防火部130及び第2変径部を含み、第1変径部の防火部130から離れた側に入口111が形成され、第2変径部の防火部130から離れた側に出口131が形成され、第1変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、第2変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成される。防火ユニット200及び変形ユニット300は、防火部130内に設置され、変形ユニット300は、2つであり、2つの変形ユニット300は、それぞれ防火ユニット200の両側に設置され、二方向の長時間燃焼を実現できる。さらに、第1変径部は、接続される第1直管部112及び第1拡径部121を含み、第1拡径部121は、第1直管部112と防火部130との間に設置され、第1拡径部121の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成される。さらに、第2変径部は、接続される第2直管部113及び第2拡径部122を含み、第2拡径部122は、第2直管部113と防火部130との間に設置され、第2拡径部122の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成される。さらに、防火部130は、直管状であり、第1直管部112と第2直管部113、第1拡径部121と第2拡径部122は、それぞれ防火部130の両側に対称的に設置される。さらに、第1拡径部121と第2拡径部122の最大直径と入口111の直径との比の値は、1.5~3である。
【0040】
これから分かるように、フレームトラップケース101の具体的な設置方式は、限制されず、使用ニーズを満たすとともに、流体の流れ効果を確保すればよい。
【0041】
実施例1
図1及び
図2に示すように、変形ユニットアセンブリは、花状であり、複数の花びら状の素子本体を含み、素子本体は、変形ユニット部材320である。
図1に示すように、正常な動作状況で、変形ユニットアセンブリは、收縮状態にあり、複数の素子本体は、閉じられることで、流体流れに対する影響を低減させる。
図2に示すように、流体通路120の内部温度が予め設定された温度に達する時、変形ユニットアセンブリは、加熱されて変形し、素子本体は、展開され、変形ユニットアセンブリを展開してハス状を形成し、さらに変形ユニットアセンブリの断面積を増加させ、さらに隙間のサイズを減少させ、流体速度を増加させ、ここで、拡径部の最大直径と入口111の直径との比の値は、1.2~2であり、使用ニーズを満たす。さらに好ましくは、素子本体は、底部から上へ滑らかに湾曲した形状をしており、該当設計方式は、火炎流場に対して導流を行うことができ、低い可燃ガスの流速で、火炎を防火ユニット200から離れさせ、複数の素子本体が径方向に沿って均一に分布することで、局所的に過熱し、火炎の逆流の現象が発生することを防止する。
図1及び
図2に示すように、該実施例におけるフレームトラップケース101は、筒状であり、フレームトラップケース101は、接続される変径部及び防火部130を含み、変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、変径部の防火部130から離れた側に入口111が形成され、防火部130の変径部から離れた側に出口131が形成される。
【0042】
実施例2
図3及び
図4に示すように、変形ユニット部材320は、長尺状体であり、複数の長尺状体は、平行に設置され、複数の長尺状体は、それぞれブラケット310を介して防火ユニット200に取り付けられ、複数の長尺状体は、相互に間隔をおいて設置され、隣接する2つの長尺状体ずつの間の距離が同じであることによって、隣接する2つの長尺状体の間に均一な隙間が形成される。一般的な状態で、長尺状体は、出口131の方向に向かって設置されることによって、長尺状体は、流体の流れに対してガイド作用を果たす。流体通路120の内部温度が予め設定された温度に達する時、長尺状体は、展開され、防火ユニット200の側面に密着し、さらに長尺状体の側面を防火ユニット200と接触させ、さらに流体が防火ユニット200を流れる面積を減少させ、さらに流体の流れ速度を増加させる。さらに、拡径部の最大直径と入口111の直径との比の値は、1.2~2であることによって、フレームトラップケース101は、使用ニーズを満たすことができる。なお、長尺状体が展開されて防火ユニット200の側面に密着した後、隣接する2つの長尺状体の間に隙間が存在するべきであり、流体通路120を完全に塞ぐことを回避する。
図3及び
図4に示すように、該実施例におけるフレームトラップケース101は、筒状であり、フレームトラップケース101は、接続される変径部及び防火部130を含み、変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、変径部の防火部130から離れた側に入口111が形成され、防火部130の変径部から離れた側に出口131が形成される。
【0043】
実施例3
図5及び
図6に示すように、実施例2との相違は、以下のとおりである。ここの実施例では、長尺状体は、その長手方向に沿って折られ、さらに、一般的な状態で、長尺状体が出口131の方向に向かって設置されることよって、長尺状体が流体の流れに対してガイド作用を果たすことである。流体通路120の内部温度が予め設定された温度に達する時、防火ユニット200に接続される一部の長尺状体は、防火ユニット200の側面に密着し、もう一部の長尺状体は、流体通路120の長手方向に沿って延在し、火炎流場を導流する。別のいくつかの実施形態では、長尺状体は、その長手方向に沿って折られ、並列に設置される2つの長尺状体本体を形成し、すなわち、2つの長尺状体本体の接続箇所が切断され、並列に設置される2つの長尺状体本体は、いずれもブラケット310を介して防火ユニット200接続される。ここで、2つの長尺状体本体の変形温度は、異なってもよく、そのうち一方の長尺状体本体の変形温度は、予め設定された温度よりも大きい。出口131側に持続的な燃焼を形成し、温度が予め設定された温度に達する時、変形温度が低い長尺状体本体は、変形して防火ユニット200の側面に密着し、他方の長尺状体本体は、火炎流場を導流して、低い可燃ガスの流速で、火炎を防火ユニット200から離れさせることができる。2つの長尺状体本体の変形温度は、同じであってもよく、出口131側に持続的な燃焼を形成し、温度が予め設定された温度に達する時、2つの長尺状体本体は、いずれも変形し、防火ユニット200の側面に密着し、同様に、変形後の2つの隣接する長尺状体本体の間に隙間が存在するべきである。
図5及び
図6に示すように、該実施例におけるフレームトラップケース101は、筒状であり、フレームトラップケース101は、接続される変径部及び防火部130を含み、変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、変径部の防火部130から離れた側に入口111が形成され、防火部130の変径部から離れた側に出口131が形成される。
【0044】
実施例4
図7及び
図8に示すように、該実施例の変形ユニット300の設置方式は、実施例1における変形ユニット300の設置方式と同じであるため、ここでは詳しく説明しない。実施例1との相違は、以下のとおりである。該実施例におけるフレームトラップケース101は、筒状であり、フレームトラップケース101は、順に接続される第1変径部、防火部130及び第2変径部を含み、第1変径部の防火部130から離れた側に入口111が形成され、第2変径部の防火部130から離れた側に出口131が形成され、第1変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、第2変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、以上から分かるように、該当設置方式の変形ユニット300は、様々なフレームトラップ100に適用することができる。
【0045】
実施例5
図9及び
図10に示すように、該実施例の変形ユニット300及びフレームトラップケース101の設置方式は、実施例4と同じであるため、ここでは詳しく説明しない。実施例4との相違は、該実施例における防火ユニット200の両側のいずれにも変形ユニット300が設けられ、二方向の長時間燃焼を実現できることである。
【0046】
実施例6
図11及び
図12に示すように、該実施例の変形ユニット300の設置方式は、実施例2における変形ユニット300の設置方式と同じであるため、ここでは詳しく説明しない。実施例2との相違は、以下のとおりである。該実施例におけるフレームトラップケース101は、筒状であり、フレームトラップケース101は、順に接続される第1変径部、防火部130及び第2変径部を含み、第1変径部の防火部130から離れた側に入口111が形成され、第2変径部の防火部130から離れた側に出口131が形成され、第1変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、第2変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、以上から分かるように、該当設置方式の変形ユニット300は、様々なフレームトラップ100に適用することができる。
【0047】
実施例7
図13及び
図14に示すように、該実施例の変形ユニット300及びフレームトラップケース101の設置方式は、実施例6と同じであるため、ここでは詳しく説明しない。実施例6との相違は、該実施例における防火ユニット200の両側のいずれにも、変形ユニット300が設けられ、二方向の長時間燃焼を実現できることである。
【0048】
実施例8
図15及び
図16に示すように、該実施例の変形ユニット300の設置方式は、実施例3における変形ユニット300の設置方式と同じであるため、ここでは詳しく説明しない。実施例3との相違は、以下のとおりである。該実施例におけるフレームトラップケース101は、筒状であり、フレームトラップケース101は、順に接続される第1変径部、防火部130及び第2変径部を含み、第1変径部の防火部130から離れた側に入口111が形成され、第2変径部の防火部130から離れた側に出口131が形成され、第1変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、第2変径部の内径は、防火部130に向かうに従って大きくなるように構成され、以上から分かるように、該当設置方式の変形ユニット300は、様々なフレームトラップ100に適用することができる。
【0049】
実施例9
該実施例の変形ユニット300及びフレームトラップケース101の設置方式は、実施例8と同じであるため、ここでは詳しく説明しない。実施例8との相違は、該実施例における防火ユニット200の両側のいずれにも、変形ユニット300が設けられ、二方向の長時間燃焼を実現できることである。
【0050】
よって、本発明は、フレームトラップ100の防火ユニット200の側面に形状記憶合金で製造される変形ユニット300を設置し、火炎の逆流フラッシュ爆発が発生すると、ガスの流速を速め、火炎を防火ユニット200から離れることができ、それによりフレームトラップ100が長時間の持続的な燃焼状態で火炎の逆流を発生させないことを実現し、長時間耐焼の要求を満たす。
【0051】
以上、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の技術的構想の範囲内で、本発明の技術案に対して多種の簡単な変形を行うことができる。不必要な繰り返しを回避するために、本発明は、種々の可能な組み合わせ方法については特に説明しない。しかし、これらの簡単な変形と組み合わせも同様に本発明が開示したものと見なすべきであり、いずれも本発明の保護範囲に属する。