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  • 特許-治療システム、プログラム及び記録媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】治療システム、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/32 20060101AFI20241213BHJP
【FI】
A61N1/32
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023564704
(86)(22)【出願日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 JP2021044497
(87)【国際公開番号】W WO2023100358
(87)【国際公開日】2023-06-08
【審査請求日】2024-05-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524188963
【氏名又は名称】内山 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100182028
【弁理士】
【氏名又は名称】多原 伸宜
(72)【発明者】
【氏名】内山 修一
(72)【発明者】
【氏名】村松 俊之
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】特表2001-527452(JP,A)
【文献】特開2001-129100(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2003-0052763(KR,A)
【文献】特表2012-506759(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/00-1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置と、端末装置と、治療器と、を有する治療システムであって、
前記通信装置は、
疾患を問診によって判定するための疾患判定問診アプリケーションと、臨床治験により予め疾患別に設定された特定周波数に関する情報と、を格納する格納部と、
前記端末装置より前記疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果を取得し、取得した前記問診結果に基づいて判定した前記特定周波数に関する情報を前記端末装置に通知する制御部と、
を備え、
前記端末装置は、
前記格納部に格納されている前記疾患判定問診アプリケーションをインストールし、インストールした前記疾患判定問診アプリケーションに基づいた前記問診結果を前記通信装置に送信すると共に、前記制御部により通知された前記特定周波数を指定する信号を前記治療器に送信し、
前記治療器は、
前記端末装置より送信された前記信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記信号により指定された前記特定周波数を発生する周波数発生部と、
を備える、
ことを特徴とする治療システム。
【請求項2】
前記制御部は、
取得した前記問診結果に基づいて人工知能により判定した前記特定周波数に関する情報を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項1記載の治療システム。
【請求項3】
前記治療器は、
血圧、脈拍、歩数及び消費カロリーのうちの少なくとも1つを含むヘルス観察情報を取得して送信し、
前記端末装置は、
前記治療器より送信される前記ヘルス観察情報を取得し、取得した前記ヘルス観察情報を用いて健康管理を行う、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の治療システム。
【請求項4】
コンピュータ、疾患を問診によって判定するための疾患判定問診アプリケーションと、臨床治験により予め疾患別に設定された特定周波数に関する情報と、を格納する格納手段と、端末手段より疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果を取得し、取得した問診結果に基づいて判定した特定周波数に関する情報を端末手段に通知する制御手段と、を備える通信手段と、格納手段に格納されている疾患判定問診アプリケーションをインストールし、インストールした疾患判定問診アプリケーションに基づいた問診結果を通信手段に送信すると共に、制御手段により通知された特定周波数を指定する信号を治療手段に送信する端末手段と、端末手段より送信された信号を受信する受信手段と、受信手段により受信された信号により指定された特定周波数を発生する周波数発生手段と、を備える治療手段、として機能させるためのプログラム。
【請求項5】
コンピュータ、疾患を問診によって判定するための疾患判定問診アプリケーションと、臨床治験により予め疾患別に設定された特定周波数に関する情報と、を格納する格納手段と、端末手段より疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果を取得し、取得した問診結果に基づいて判定した特定周波数に関する情報を端末手段に通知する制御手段と、を備える通信手段と、格納手段に格納されている疾患判定問診アプリケーションをインストールし、インストールした疾患判定問診アプリケーションに基づいた問診結果を通信手段に送信すると共に、制御手段により通知された特定周波数を指定する信号を治療手段に送信する端末手段と、端末手段より送信された信号を受信する受信手段と、受信手段により受信された信号により指定された特定周波数を発生する周波数発生手段と、を備える治療手段、として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療システム、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、疾患の治療の一貫として様々な低周波治療機及び高周波治療機が流通している。このような治療器による治療の主たる目的は、一定の周波数をパルスカットすることによる筋肉の膨収縮によって血液循環を促進することである。特に、血液循環の促進により、肩凝り、筋肉痛又は疲労部位(固まり)をほぐす効果が有るとされている。
【0003】
例えば、特許文献1は、低周波パルス電流を供給することで、ユーザの膝の痛みの緩和、および肩凝りをほぐす等の治療を行なう低周波治療器を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-159698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の治療器においては、治療を受ける患者はパッドからの通電により筋肉の膨収縮を体感することはできるものの、各種疾患に対する改善の医学的根拠が示されていないのが現状である。また、従来の治療器においては、医療機器認証のクラス2に該当する機器では有るが、それはあくまで体内に通電させると言う安全性が担保されているもので有って、治療効果が担保されているものではない。
【0006】
本発明の目的は、治療効果を担保することができると共に、確実に治癒を目指すことができる治療システム、プログラム及び記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る治療システムは、通信装置と、端末装置と、治療器と、を有する治療システムであって、前記通信装置は、疾患を問診によって判定するための疾患判定問診アプリケーションと、臨床治験により予め疾患別に設定された特定周波数に関する情報と、を格納する格納部と、前記端末装置より前記疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果を取得し、取得した前記問診結果に基づいて判定した前記特定周波数に関する情報を前記端末装置に通知する制御部と、を備え、前記端末装置は、前記格納部に格納されている前記疾患判定問診アプリケーションをインストールし、インストールした前記疾患判定問診アプリケーションに基づいた前記問診結果を前記通信装置に送信すると共に、前記制御部により通知された前記特定周波数を指定する信号を前記治療器に送信し、前記治療器は、前記端末装置より送信された前記信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された前記信号により指定された前記特定周波数を発生する周波数発生部と、を備える。
【0011】
本発明に係るプログラムは、コンピュータ、疾患を問診によって判定するための疾患判定問診アプリケーションと、臨床治験により予め疾患別に設定された特定周波数に関する情報と、を格納する格納手段と、端末手段より疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果を取得し、取得した問診結果に基づいて判定した特定周波数に関する情報を端末手段に通知する制御手段と、を備える通信手段と、格納手段に格納されている疾患判定問診アプリケーションをインストールし、インストールした疾患判定問診アプリケーションに基づいた問診結果を通信手段に送信すると共に、制御手段により通知された特定周波数を指定する信号を治療手段に送信する端末手段と、端末手段より送信された信号を受信する受信手段と、受信手段により受信された信号により指定された特定周波数を発生する周波数発生手段と、を備える治療手段、として機能させる。
【0012】
本発明に係る記録媒体は、コンピュータ、疾患を問診によって判定するための疾患判定問診アプリケーションと、臨床治験により予め疾患別に設定された特定周波数に関する情報と、を格納する格納手段と、端末手段より疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果を取得し、取得した問診結果に基づいて判定した特定周波数に関する情報を端末手段に通知する制御手段と、を備える通信手段と、格納手段に格納されている疾患判定問診アプリケーションをインストールし、インストールした疾患判定問診アプリケーションに基づいた問診結果を通信手段に送信すると共に、制御手段により通知された特定周波数を指定する信号を治療手段に送信する端末手段と、端末手段より送信された信号を受信する受信手段と、受信手段により受信された信号により指定された特定周波数を発生する周波数発生手段と、を備える治療手段、として機能させるためのプログラムを記録してコンピュータ読み取り可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、治療効果を担保することができると共に、確実に治癒を目指すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る治療システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係る治療方法を示すフロー図である。
図3】本発明の実施形態に係る治療方法における選択テーブルの一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る治療方法における選択テーブルの他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態に係る治療システム及び治療器につき、詳細に説明する。
【0016】
<治療システムの構成>
本発明の実施形態に係る治療システム1の構成について、図1を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0017】
治療システム1は、サーバ2と、端末装置3と、治療器4と、を有し、疾患に応じた特定周波数に関する情報を遠隔から端末装置3及び治療器4に送信し、治療器4によって治癒を目指すシステムである。ここで、疾患は、単なる筋肉痛又は肩こりのみではなく、例えば切り傷、糖尿病、アトピー性皮膚炎、脳梗塞及び心臓疾患等も含む。
【0018】
サーバ2は、特定周波数に関する情報を端末装置3に送信する。
【0019】
端末装置3は、サーバ2より取得する特定周波数に関する情報に基づいて、特定周波数を指定する信号を治療器4に無線送信する。端末装置3は、例えばスマートフォン又はタブレット等である。
【0020】
治療器4は、端末装置3より受信する信号によって指定される特定周波数を発生する。
【0021】
<サーバの構成>
本発明の実施形態におけるサーバ2の構成について、図1を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0022】
サーバ2は、格納部21と、制御部22と、通信部23と、を有している。
【0023】
格納部21は、疾患を問診によって判定するための疾患判定問診アプリケーションと、疾患と特定周波数と特定周波数別の時間とを対応付けた選択テーブルと、を格納している。ここで、疾患判定問診アプリケーションは、特定周波数を選択するためのアプリケーションであり、電子データによって提供する質問に回答してもらうことにより問診を行うアプリケーションである。また、選択テーブルは、特定周波数と時間との複数の組み合わせから構成されている。また、特定周波数は、臨床治験により予め疾患別に設定される。
【0024】
制御部22は、端末装置3からの要求に応じて、格納部21に格納されている疾患判定問診アプリケーションを読み出して、読み出した疾患判定問診アプリケーションを通信部23に出力する。制御部22は、通信部23より入力された端末装置3における疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果に基づいて、人工知能(AI)により疾患を判定する。制御部22は、格納部21に格納されている選択テーブルにおいて、判定した疾患に対応付けられている特定周波数及び時間を選択する。この際に、制御部22は、選択テーブルにおいて特定周波数と時間との複数の組み合わせの中から1つの組み合わせを選択する。制御部22は、選択した組み合わせにおける特定周波数及び時間の選択情報を通信部23に出力する。
【0025】
通信部23は、制御部22より入力される選択情報を含む信号を生成し、生成した信号を端末装置3に送信する。通信部23は、端末装置3より送信される信号を受信して、受信した信号に含まれている問診結果を抽出して制御部22に出力する。
【0026】
<端末装置の構成>
本発明の実施形態における端末装置3の構成について、図1を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0027】
端末装置3は、受信部31と、管理部32と、制御部33と、入力部34と、送信部35と、を有している。
【0028】
受信部31は、通信部23より送信される信号を受信し、受信した信号に含まれている選択情報を抽出して制御部33に出力する。受信部31は、治療器4より送信される信号を受信し、受信した信号に含まれているヘルス観察情報を管理部32に出力する。ここで、ヘルス観察情報は、血圧、脈拍、歩数及び消費カロリーのうちの少なくとも1つを含む情報である。受信部31は、通信部23より送信される信号を受信すると共に、受信した信号に含まれている疾患判定問診アプリケーションを抽出してインストールし、インストールした疾患判定問診アプリケーションを制御部33に出力する。
【0029】
管理部32は、受信部31より入力されるヘルス観察情報に基づいて、健康管理を行う。
【0030】
制御部33は、受信部31より入力される疾患判定問診アプリケーションを実行すると共に所定の入力画面情報を入力部34に出力する。制御部33は、入力部34より入力される入力信号に基づいて問診結果を生成し、生成した問診結果を送信部35に出力する。制御部33は、受信部31より入力される選択情報の特定周波数及び時間を指定する信号を生成するように送信部35を制御する。
【0031】
入力部34は、表示機能と入力機能とを有しているタッチパネル等であり、制御部33より入力される入力画面情報に基づいて所定の画面を表示する。入力部34は、表示した画面に対する入力箇所に応じた入力信号を制御部33に出力する。
【0032】
送信部35は、制御部33の制御に従って特定周波数及び特定周波数別の時間を指定する信号を生成し、生成した信号を無線送信する。具体的には、送信部35は、ブルートゥース等の近距離無線通信によって信号を無線送信する。
【0033】
<治療器の構成>
本発明の実施形態に係る治療器4の構成について、図1を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0034】
治療器4は、受信部41と、制御部42と、周波数発生部43と、ヘルス観察情報取得部44と、送信部45と、を有している。
【0035】
受信部41は、送信部35より送信される信号を受信して制御部42に出力する。
【0036】
制御部42は、受信部41より入力される信号によって指定される時間において、受信部41より入力される信号によって指定される特定周波数を発生するように周波数発生部43の駆動を制御する。制御部42は、ヘルス観察情報取得部44より入力されるヘルス観察情報を送信部45に出力して、ヘルス観察情報を送信するように送信部45を制御する。
【0037】
周波数発生部43は、制御部42の制御により駆動して指定された特定周波数を発生する。具体的には、周波数発生部43は、図示しない電源からの通電をオン又はオフする図示しないスイッチを備えており、制御部42の制御によってこのスイッチを所定のタイミングで切り替えることにより、指定された特定周波数のパルス電流を発生する。
【0038】
ヘルス観察情報取得部44は、ヘルス観察情報を取得して制御部42に出力する。
【0039】
送信部45は、制御部42の制御に従って、制御部42より入力されるヘルス観察情報を含む信号を生成して端末装置3に送信する。
【0040】
<治療方法>
本発明の実施形態に係る治療方法について、図2から図4を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0041】
まず、サーバ2において制御部22は、端末装置3における疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果に基づいて、人工知能(AI)により疾患を判定する。そして、制御部22は、格納部21に格納されている選択テーブルにおいて、判定した疾患に対応付けられている特定周波数及び時間を選択する(S1)。
【0042】
具体的には、格納部22は、図3に一例として示す選択テーブルを格納している。そして、制御部22は、判定した疾患に対応付けられている特定周波数及び時間を選択する。例えば、制御部22は、疾患を筋肉痛と判定した場合に、選択テーブルにおいて筋肉痛に対応付けられている特定周波数Aと時間T1とを選択する。また、制御部22は、疾患を脳梗塞と判定した場合に、選択テーブルにおいて脳梗塞に対応付けられている特定周波数Fと時間T6とを選択する。
【0043】
次に、サーバ2において通信部23は、選択された特定周波数及び時間の選択情報を送信し、端末装置3において送信部35は、受信部31により受信された選択情報の特定周波数及び時間を指定する信号を治療器4に送信する(S2)。このように、疾患を簡易判断するための疾患判定問診アプリケーションにより、人工知能を用いて疾患名を判断し、より適切な特定周波数を自動選択して、疾患者が保持する端末装置3に対して自動選択された特定周波数に関する情報をサーバ2から送ることができる。
【0044】
次に、治療器4において受信部41は、送信部35より送信された信号を受信する(S3)。この際に、端末装置3は近距離無線通信によって信号を治療器4に送信することにより、簡易な方法で信号を送信することができる。
【0045】
次に、治療器4において周波数発生部43は、制御部42の制御によって駆動して、受信部41により受信された信号によって指定された時間において、受信部41により受信された信号によって指定された特定周波数を発生する(S4)。このように、端末装置3に送信された特定周波数に関する情報は、ブルートゥース等の近距離無線通信によって治療器3に送信される。これにより、疾患に適した特定周波数を用いた治療が可能となる。
【0046】
上記の治療方法において、図3に示す選択テーブルを用いて特定周波数及び時間を選択したが、これに限らず、端末装置3における疾患判定問診アプリケーションを用いた問診結果に基づいて、各疾患について病状を判定し、判定した病状に応じて選択される時間を変更するようにしてもよい。
【0047】
具体的には、制御部22は、格納部21に格納されている図4に一例として示す選択テーブルにおいて、判定した病状に対応付けられている特定周波数と時間とを選択する。例えば、制御部22は、疾患をアトピー性皮膚炎と判定すると共に病状を中等症と判定した場合に、アトピー性皮膚炎及び中等症に対応付けられている特定周波数Eと時間T52とを選択する。なお、図4ではアトピー性皮膚炎について病状毎に時間を変化させているが、アトピー性皮膚炎以外の筋肉痛、肩こり及び切り傷等についても同様に病状毎に時間を変化させることができる。
【0048】
一般に、1ヘルツから999ヘルツまでの領域を低周波、1000ヘルスから9999ヘルスまでの領域を中周波、及び10000ヘルツ以上の領域を高周波としている。低周波では、筋肉の膨収縮を感じ叩いたり揉まれたりの感覚となり、高周波では、さすられているような滑らかさがあると共に、中周波では低周波と高周波との中間の感覚となる。従来は、低周波から高周波を交互に繰り返しながら筋肉の凝りを緩和させ血行促進を図っている。しかしながら、従来は、筋肉の膨収縮による筋肉ポンプ機能を活発化させる為であり、疾患と周波数との関係性に根拠を見い出すものではなく、表現も強い又は弱い等の曖昧なものになっている。
【0049】
これに対して、本実施形態では、多数の臨床を経ることにより、疾患別に効果を生み出す特定周波数及び時間を特定した。治療器4は、疾患に応じた特定周波数を所定時間において発生することにより、疾患者の体に外部から疾患に応じた電気的な刺激を与えて治療を行う。
【0050】
因みに、病院に良い治療器が有る場合であっても、通院のみによる治療では、費用又は時間を大きく浪費してしまう。また、従来の家庭用治療器は、疾患別に治療を行う機能を有していないため、疾患によっては購入時の設定のみで治癒する効果を期待できない。
【0051】
上記実施形態で示した、受信部41、制御部42、周波数発生部43、ヘルス観察情報取得部44及び送信部45の各構成は、ハードウェアにより構成しても良いし、コンピュータがプログラムを実行することで実現されるソフトウェアとして構成しても良い。プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていても良い。
【0052】
本実施形態によれば、臨床治験により予め疾患別に設定された特定周波数を指定する信号を受信する受信部41と、受信部41により受信された信号により指定された特定周波数を発生する周波数発生部43と、を有することにより、治療効果を担保することができると共に、確実に治癒を目指すことができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、特定周波数別の時間において特定周波数を発生することにより、治療効果を担保することができると共に、確実に治癒を目指すことができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、治療器4が血圧、脈拍、歩数及び消費カロリーのうちの少なくとも1つを含むヘルス観察情報を取得可能なヘルス観察情報取得部44を有することにより、治療器4をヘルス観察情報を取得する機器としても使用することができる。
【0055】
また、本実施形態によれば、端末装置3は、特定周波数を選択するためのアプリケーションをサーバ2より取得し、取得したアプリケーションを用いて特定周波数を選択することにより、通院して治療する場合に比べて費用及び時間を浪費することなく、疾患の治癒する効果を期待することができる。
【0056】
また、本実施形態によれば、端末装置3は、治療器4より送信されるヘルス観察情報を取得し、取得したヘルス観察情報を用いて健康管理を行うことにより、疾患の治療を行いながら健康管理も行うことができる。
【0057】
また、本実施形態によれば、端末装置3は、疾患判定問診アプリケーションをインストールし、インストールした疾患判定問診アプリケーションに基づいた問診結果をサーバ2に送信すると共に、サーバ2により通知された特定周波数を指定する信号を治療器4に送信することにより、患者は問診に答えるのみの簡単な方法で疾患を判定してもらえると共に判定された疾患の治療を受けることができる。
【0058】
本発明は、部材の種類、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
【0059】
具体的には、上記の実施形態において、治療器4に対して特定周波数と時間とを指定したが、これに限らず、治療器4に対して特定周波数のみを指定して、固定された所定時間において指定された特定周波数を発生させるようにしてもよい。
【0060】
また、上記の実施形態において、特定周波数を選択するためのアプリケーションとして疾患判定問診アプリケーションを用いたが、これに限らず、端末装置3において特定周波数を直接選択するためのアプリケーションであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、治療システム、プログラム及び記録媒体に好適である。
【符号の説明】
【0062】
1 治療システム
2 サーバ
3 端末装置
4 治療器
21 格納部
22 制御部
23 通信部
31 受信部
32 管理部
33 制御部
34 入力部
35 送信部
41 受信部
42 制御部
43 周波数発生部
44 ヘルス観察情報取得部
45 送信部
図1
図2
図3
図4