(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20241213BHJP
H01Q 1/38 20060101ALI20241213BHJP
H01Q 21/00 20060101ALI20241213BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
G09F9/30 337
H01Q1/38
H01Q21/00
(21)【出願番号】P 2023567062
(86)(22)【出願日】2022-08-25
(86)【国際出願番号】 CN2022114780
(87)【国際公開番号】W WO2023124151
(87)【国際公開日】2023-07-06
【審査請求日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】202111670162.2
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520032974
【氏名又は名称】云谷(固安)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】肖江梅
(72)【発明者】
【氏名】呂品高
(72)【発明者】
【氏名】藺帥
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-201486(JP,A)
【文献】特開2019-068412(JP,A)
【文献】特開2018-033031(JP,A)
【文献】国際公開第2017/006770(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111525232(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第113646738(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
H01Q 1/38
H01Q 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、前記表示領域の少なくとも一方側に位置する非表示領域とを有する表示パネルであって、
基板と、
前記基板の一方側に設けられるアンテナモジュールと、を備え、
少なくとも1つの前記アンテナモジュールの前記基板における正投影は、前記非表示領域の巻線領域内に位置して
おり、
前記表示パネルは、タッチモジュールをさらに含み、前記タッチモジュールは、前記基板の一方側に設けられ、前記タッチモジュールは、前記非表示領域に位置する複数のタッチ配線を含み、前記巻線領域は、前記タッチ配線が前記非表示領域に配線されて形成されたタッチ巻線領域を含み、
少なくとも1つの前記アンテナモジュールの前記基板における正投影は、前記非表示領域の前記タッチ巻線領域内に位置しており、
前記タッチモジュールは、前記表示領域に位置する電極ブロックをさらに含み、少なくとも1つの前記アンテナモジュールの前記基板における正投影は、隣接する2つの前記タッチ配線の前記基板における正投影の間に位置し、及び/又は、少なくとも1つの前記アンテナモジュールの前記基板における正投影は、前記電極ブロックの前記基板における正投影と前記タッチ配線の前記基板における正投影との間に位置しており、
前記タッチモジュールは、前記非表示領域に位置するタッチパッドをさらに含み、前記電極ブロックは、タッチ電極ブロックを含み、
前記タッチ配線は、第1の接続セグメントと、第2の接続セグメントと、前記第1の接続セグメントと前記第2の接続セグメントとの間に位置する配線セグメントとを含み、前記第1の接続セグメントは、前記タッチ電極ブロックに接続され、前記第2の接続セグメントは、前記タッチパッドに接続され、少なくとも一部の前記アンテナモジュールの前記基板における正投影は、隣接する2つの前記第1の接続セグメント及び/又は前記第2の接続セグメントの前記基板における正投影の間に位置している、
表示パネル。
【請求項2】
少なくとも一部の前記アンテナモジュールの前記基板における正投影は、前記表示領域の前記基板における正投影と前記配線セグメントの前記基板における正投影との間に位置している、
請求項
1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記電極ブロックは、少なくとも一部の隣接する2つの前記第1の接続セグメントに対応する前記タッチ電極ブロックの間に位置する、少なくとも1つのスペーサ電極ブロックをさらに含み、少なくとも一部の前記アンテナモジュールの前記基板における正投影は、前記少なくとも1つのスペーサ電極ブロックの前記非表示領域側に位置しており、
少なくとも一部の前記アンテナモジュールの前記基板における正投影は、前記少なくとも1つのスペーサ電極ブロックの前記基板における正投影と前記配線セグメントの前記基板における正投影との間に位置している、
請求項
1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記非表示領域は、第1の方向に沿って対向して設けられた第1のサブ領域及び第2のサブ領域を含み、前記タッチパッド及び前記第2の接続セグメントは、前記第2のサブ領域に位置し、複数の前記第2の接続セグメントは、第2の方向において並設され、前記第2の方向は、前記第1の方向と交差している、
請求項
1に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記表示パネルは、アンテナ配線とアンテナパッドとを含み、前記アンテナモジュールは、前記アンテナ配線を介して前記アンテナパッドに接続されており、及び/又は、
少なくとも一部の前記アンテナ配線の前記基板における正投影と前記タッチ配線の前記基板における正投影とは
、ずれて設けられている、
請求項
1に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記表示パネルは、アンテナブリッジをさらに含み、前記アンテナブリッジの一端は前記アンテナモジュールに接続され、前記アンテナブリッジの他端は前記アンテナ配線に接続されており、
前記アンテナブリッジの前記基板における正投影は、少なくとも1つの前記タッチ配線の基板における正投影と交差して設けられている、
請求項
5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記非表示領域にダミー配線が設けられ、少なくとも一部の前記ダミー配線が前記アンテナパッドに接続されて前記アンテナモジュールとして多重化される、
請求項
6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記表示パネルは、インピーダンス測定ユニットをさらに備え、前記インピーダンス測定ユニットは前記アンテナパッドに接続されて前記アンテナモジュールとして多重化される、
請求項
6に記載の表示パネル。
【請求項9】
少なくとも1つの前記アンテナモジュールは、前記表示パネルにおける少なくとも1つのフィルム層内に設けられ、及び/又は、少なくとも1つの前記アンテナモジュールは、前記表示パネルにおける隣接する2つのフィルム層の間に位置しており、及び/又は、
前記表示パネルは、アレイ基板層を含み、少なくとも一部の前記アンテナモジュールは前記アレイ基板層が存在する層に位置し、且つ前記アレイ基板層における少なくとも一部の金属線と同層に設けられ、
あるいは、少なくとも一部の前記アンテナモジュールは、前記タッチモジュールが存在する層に位置しており、及び/又は、
前記電極ブロックは、前記タッチ配線と同層に設けられ、少なくとも1つの前記アンテナモジュールは、前記電極ブロック及び前記タッチ配線と同層に設けられ、
或いは、前記電極ブロックは、前記タッチ配線とは別の層に設けられ、少なくとも1つの前記アンテナモジュールは、前記電極ブロック及び前記タッチ配線の少なくとも1つと同層に設けられている、
請求項
1に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記表示パネルは、前記基板に設けられる発光ユニットと、前記発光ユニットを封止する封止層とをさらに含み、前記アンテナモジュール及び前記タッチモジュールは、前記封止層の前記基板とは反対側に位置し、
及び/又は、前記封止層は、封止蓋板と、前記封止蓋板の前記発光ユニット側に設けられる環状封止部とを含み、前記アンテナモジュールは、前記環状封止部内に対応して位置している、
請求項
1に記載の表示パネル。
【請求項11】
2つ以上の前記アンテナモジュールは、直列接続線によって互いに直列に接続されている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項12】
請求項1から請求項
11のいずれか一項に記載の表示パネルを備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年12月31日に提出された名称が「表示パネル及び表示装置」である中国特許出願第202111670162.2号の優先権を主張し、該出願の全ての内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、表示デバイスの技術分野に関し、特に、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、電子機器(例えば、携帯電話、スマートウォッチ等)は目覚ましく進歩している。携帯電話を例にとると、携帯電話の外観と無線性能に対する要求も高くなり続けている。携帯電話のカメラは、2つのカメラと4つのカメラとなり、複数倍の連続的ズーム機能があり、全画面の高い画面占有率の大画面携帯電話も普及し始めている。また、アンテナ性能に対するニーズが高まるのに伴って、パネル内にアンテナを設けることが今後の技術の趨勢となっている。しかしながら、表示パネルの内部空間は限られており、限られた空間内に如何にアンテナを設置するかが、解決すべき技術的課題となっている。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施例は、限られた空間内に如何にアンテナを設置するかという課題を解決することを目的としている表示パネル及び表示装置を提供する。
【0005】
本願の第1の態様の実施例は、表示領域と、表示領域の少なくとも一方側に位置する非表示領域とを有する表示パネルを提供し、表示パネルは、基板と、基板の一方側に設けられるアンテナモジュールと、を備え、少なくとも1つのアンテナモジュールの基板における正投影は、非表示領域の巻線領域内に位置している。
【0006】
本願の第2の態様の実施例は、上記いずれか1つの第1の態様の実施例に係る表示パネルを備える表示装置をさらに提供する。
【0007】
本願の実施例に係る表示パネルにおいて、表示パネルは、基板と、基板に設けられるアンテナモジュールとを含む。少なくとも1つのアンテナモジュールが非表示領域の巻線領域内に位置することで、当該アンテナモジュールに対して設置スペースを別途確保することを必要とせず、アンテナモジュールが占有するスペースを低減し、さらに非表示領域のサイズを低減することができる。表示パネルが表示装置に用いられる場合、表示装置における額縁のサイズを低減し、画面占有率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下の図面を参照して非限定的な実施例に対し行う詳細な説明を読むことにより、本願の他の特徴、目的及び利点がより明らかになる。ここで、同一又は類似の参照符号は同一又は類似の特徴を示す。
【
図1】本願の第1の態様の実施例による表示パネルの概略構造図である。
【
図4】本願の第1の態様の別の実施例による表示パネルの概略構造図である。
【
図5】本願の第1の態様の一実施例における
図1の部分拡大構造模式図である。
【
図6】本願の第1の態様の別の実施例における
図1の部分拡大構造模式図である。
【
図7】本願の第1の態様の別の実施例における
図1のA-Aでの断面図である。
【
図8】本願の第1の態様の別の実施例による表示パネルの概略構造図である。
【
図10】本願の第1の態様のまた別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図である。
【
図11】本願の第1の態様の更なる別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図である。
【
図12】本願の第1の態様の更なる別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図である。
【
図13】本願の第1の態様の更なる別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図である。
【
図14】本願の第1の態様の更なる別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願の各態様の特徴及び例示的な実施例を詳細に説明する。以下の詳細な説明において、多くの具体的な細部を提供することで、本願の全面的な理解を提供する。しかしながら、当業者であれば、本願はこれらの具体的な細部中のいくつかの細部を必要とせずに実施することができる。以下の実施例の説明は、本願の例示を示すことにより本願をよりよく理解するためのものである。図面及び以下の説明において、少なくとも部分的な公知の構成及び技術は示されず、それにより本願が不必要に曖昧になることを回避することができる。そして、明確にするために、一部の構成のサイズを誇張している可能性がある。また、以下に説明された特徴、構成又は特性は任意の適切な方式で一つ以上の実施例に組み合わせることができる。
【0010】
以下、本願をよりよく理解するために、本願の実施例に係る表示パネル及び表示装置について、
図1~
図14を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1~
図3を参照すると、
図1は、本願の第1の態様の実施例による表示パネルの概略構造図である。
図2は、
図1の部分拡大構造模式図であり、
図3は、
図1のA-Aにおける部分断面図である。
【0012】
図1~
図3に示すように、本願の第1の態様の実施例に係る表示パネルは、表示領域AAと、表示領域AAの少なくとも一方側に位置する非表示領域NAとを有し、表示パネルは、基板100と、基板100の一方側に設けられるアンテナモジュール300とを含み、基板における少なくとも1つのアンテナモジュール300の正投影が非表示領域NAの巻線領域内に位置する。
【0013】
非表示領域NAの巻線領域は、表示パネルの信号線が非表示領域NAに配線されて形成される。表示パネルがタッチモジュール200を含み、且つタッチモジュール200が非表示領域NAに位置するタッチ配線210を含む場合、当該信号線はタッチ配線210であってもよい。他のいくつかの実施例において、当該信号線は、他の信号線、例えばアース線などであってもよい。
【0014】
巻線領域は、表示領域AAと非表示領域の外縁との間に位置する。巻線領域の幅とは、信号線における表示領域AAから最も遠い部分から、表示領域AAまでの間の距離を指し、即ち、巻線領域の幅とは、信号線と表示領域AAの最大距離を指す。巻線領域がタッチ配線210によって形成される場合、巻線領域の幅は、基板におけるタッチ配線210の正投影と表示領域AAとの最大距離を指す。巻線領域がアレイ配線によって形成される場合、巻線領域の幅は、基板におけるアレイ配線の正投影と表示領域AAとの最大距離を指す。巻線領域がタッチ配線210とアレイ配線とで共に形成される場合、巻線領域の幅は、基板における信号線(タッチ配線、アレイ配線を含む)の正投影と表示領域AAとの最大距離を指す。
【0015】
本願の実施例に係る表示パネルにおいて、表示パネルは、基板100と、基板100に設けられたアンテナモジュール300とを含む。基板における少なくとも1つのアンテナモジュール300の正投影は、非表示領域NAに形成される巻線領域内に設けられ、当該アンテナモジュール300に対して設置スペースを別途確保することを必要とせず、アンテナモジュール300が占めるスペースを低減し、さらに非表示領域NAのサイズを低減することができる。表示パネルが表示装置に用いられる場合、表示装置における額縁のサイズを低減でき、画面占有率を向上させることができる。
【0016】
いくつかの選択可能な実施例において、
図1~
図3を参照すると、表示パネルは、基板100の一方側に設けられるタッチモジュール200をさらに含み、タッチモジュール200は、非表示領域NAに位置する複数のタッチ配線210を含み、巻線領域は、タッチ配線210が非表示領域NAに配線されて形成されたタッチ巻線領域を含み、基板における少なくとも1つのアンテナモジュール300の正投影はタッチ巻線領域に位置する。
【0017】
ここで、タッチ巻線領域の表示領域AAから離れた縁部から表示領域AAまでの距離が同一であり、即ちタッチ巻線領域は等幅に設けられる。タッチ巻線領域の幅とは、タッチ配線210のうちの表示領域AAから最も遠い部分から表示領域AAまでの間の距離を指し、即ちタッチ巻線領域の幅とは、タッチ配線210と表示領域AAとの最大距離を指す。
【0018】
任意選択として、アンテナモジュール300は、基板100に設けられる。タッチモジュール200及びアンテナモジュール300が基板100に設けられるとは、タッチモジュール200及びアンテナモジュール300が基板100の表面に直接的に設けられることを指すわけではなく、タッチモジュール200と基板100との間に他のフィルム層が設けられてもよく、アンテナモジュール300と基板100との間に他のフィルム層が設けられてもよいことを指す。
【0019】
本願の実施例に係る表示パネルにおいて、表示パネルは、基板100と、基板に設けられたタッチモジュール200及びアンテナモジュール300とを含む。少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板における正投影は、タッチ配線210により非表示領域NAに形成されたタッチ巻線領域内に位置し、当該アンテナモジュール300に対して設置スペースを別途確保することを必要とせず、アンテナモジュール300とタッチモジュール200が共に占有するスペースを低減し、さらに非表示領域NAのサイズを低減することができる。
【0020】
任意選択として、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板における正投影は、アレイ配線が非表示領域NAに形成されたアレイ巻線領域内に位置し、当該アンテナモジュール300に対して設置スペースを別途確保することを必要とせず、アンテナモジュール300とアレイ配線が共に占有するスペースを低減でき、非表示領域NAのサイズを低減することができる。表示パネルが表示装置に用いられる場合、表示装置における額縁のサイズを低減でき、画面占有率を向上させることができる。
【0021】
いくつかの実施例において、タッチモジュール200は、表示領域AAに位置する電極ブロック220をさらに含み、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板100における正投影は、隣接する2つのタッチ配線210の基板100における正投影の間に位置し、及び/又は、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板100における正投影は、電極ブロック220及びタッチ配線210の基板における正投影の間に位置する。
【0022】
図1及び
図2に示すように、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板100における正投影は、電極ブロック220の基板100における正投影と一部のタッチ配線210の基板100における正投影との間の夾角領域内に位置してもよく、又は、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板100における正投影は、隣接する2つのタッチ配線210の基板100における正投影の間に位置してもよく、この場合に、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板100における正投影及び少なくとも一部のタッチ配線210の基板100における正投影は、表示領域AAの周方向に沿って間隔を置いて分布している。すなわち、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板100における正投影と、少なくとも一部のタッチ配線210の基板100における正投影とは、表示領域AAの縁部の延在方向に沿って間隔を置いて分布している。
【0023】
アンテナモジュール300の設置方式は、複数あり、
図2を参照すると、アンテナモジュール300は、放射電極310、放射電極310に設けられた接地端320及び伝送端330を含み、伝送端330と放射電極310とは互いに電気的に接続され、伝送端330は信号を伝送するために用いられる。任意選択として、同一のアンテナモジュール300には2つの接地端320が設けられ、2つの接地端320は、それぞれ伝送端330の両側に設けられている。
【0024】
任意選択として、表示パネルは、アース線900をさらに含み、アンテナモジュール300は、アース線900に接続されてもよい。例えば、アンテナモジュール300の接地端320は、アース線900に接続される。任意選択として、アース線900は、表示領域AAを取り囲むように配置される。任意選択として、複数のアンテナモジュール300の接地端320は、同じアース線900に接続される。任意選択として、基板100におけるアンテナモジュール300の正投影は、アース線900と表示領域AAとの間に位置し、即ち、アンテナモジュール300は、アース線900により表示領域AAを取り囲むように形成された巻線領域内に位置している。
【0025】
いくつかの選択可能な実施例において、
図1~
図4を参照すると、表示パネルは、非表示領域NAに位置するタッチパッド400をさらに含み、タッチ配線210は、第1の接続セグメント211と、第2の接続セグメント213と、第1の接続セグメント211と第2の接続セグメント213との間に位置する配線セグメント212とを含み、電極ブロック220は、タッチ電極ブロック221を含み、第1の接続セグメント211は、タッチ電極ブロック221に接続され、第2の接続セグメント213は、タッチパッド400に接続されている。
【0026】
次に、
図2~
図4を参照すると、いくつかの選択可能な実施例において、少なくとも一部のアンテナモジュール300の基板100における正投影は、隣接する2つの第1の接続セグメント211及び/又は第2の接続セグメント213の基板100における正投影の間に位置している。
【0027】
隣接する2つの第1の接続セグメント211及び/又は第2の接続セグメント213は、隣接する2つの第1の接続セグメント211、又は隣接する2つの第2の接続セグメント213、あるいは隣接する2つの第1の接続セグメント211及び隣接する2つの第2の接続セグメント213を意味する。
【0028】
これらの選択可能な実施例において、第1の接続セグメント211と配線セグメント212との間には、一般的にコーナー領域が形成され、配線セグメント212及び第2の接続セグメント213にもコーナー領域が形成され、コーナー領域のサイズが大きく、アンテナモジュール300を当該領域に設置することで、アンテナモジュール300によるタッチ配線引き回しへの影響を低減することができる。
【0029】
いくつかの選択可能な実施例において、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板100における正投影は、表示領域AAと配線セグメント212との基板100における正投影の間に位置し、即ち、少なくとも1つのアンテナモジュール300の基板における正投影はタッチ巻線領域に位置することで、表示パネルの額縁領域サイズをより低減することができる。
【0030】
いくつかの選択可能な実施例において、電極ブロック220は、少なくとも一部の隣接する2つの第1の接続セグメント211に対応するタッチ電極ブロック221の間に位置する、少なくとも1つのスペーサ電極ブロック222をさらに含み、基板100における少なくとも一部のアンテナモジュール300の正投影は、少なくとも1つのスペーサ電極ブロック222の非表示領域AA側に位置する。隣接する2つの第1の接続セグメント211に対応するタッチ電極ブロック221は、隣接する2つの第1の接続セグメント211のそれぞれに接続されたタッチ電極ブロック221を指す。
【0031】
これらの選択可能な実施例において、タッチ配線210の引き回しを調整することにより、隣接する2つの第1の接続セグメント211に対応するタッチ電極ブロック221の間に少なくとも1つのスペーサ電極ブロック222を形成することができる。前記隣接する2つの第1の接続セグメント211がある側において、前記スペーサ電極ブロック222にタッチ配線210が設けられていないため、スペーサ電極ブロック222の隣接する2つの第1の接続セグメント211に対応する空間が大きく、アンテナモジュール300に対して十分な配置スペースを提供することができる。
【0032】
いくつかの選択可能な実施例において、少なくとも一部のアンテナモジュール300の基板100における正投影は、少なくとも1つのスペーサ電極ブロック222の基板100における正投影と、配線セグメント212の基板100における正投影との間に位置し、アンテナモジュール300の設置が配線セグメント212の配線に影響を与えないようにする。
【0033】
任意選択として、複数の第1の接続セグメント211は、周方向に沿って表示領域AAを取り囲むように間隔を置いて設けられる。周方向に隣り合う2つの第1の接続セグメント211の間には、アンテナモジュール300を設置するための隙間を形成することができる。
【0034】
任意選択として、引き続き
図1~
図4を参照すると、タッチパッド400は表示領域AAの第1の方向Yにおける一方側に設けられ、且つ複数のタッチパッド400は第2の方向Xにおいて並んで設けられる。したがって、複数の第2の接続セグメント213は、第2の方向Xにおいて並んで設けられ、且つ複数の第2の接続セグメント213は、表示領域AAの第1の方向Yにおける一方側に位置している。
【0035】
任意選択として、非表示領域NAは、第1の方向Yに沿って対向して設けられた第1のサブ領域NA1及び第2のサブ領域NA2を含み、タッチパッド400及び第2の接続セグメント213は、第2のサブ領域NA2に位置し、複数の第2の接続セグメント213は、第2の方向Xにおいて並んで設けられることで、隣接する第2の接続セグメント213の間に規則的な隙間を形成することができる。
【0036】
任意選択として、タッチ電極ブロック221は複数あり、各タッチ電極ブロック221はそれぞれ第1の接続セグメント211に接続される。各タッチ電極ブロック221は表示領域AAの異なる位置にあり、複数の第1の接続セグメント211が表示領域AAの周側に間隔を置いて分布して、各タッチ電極ブロック221が接続される。
図1に示すように、第2のサブ領域NA2から第1のサブ領域NA1に向かう方向において、タッチ配線210の数が徐々に少なくなり、配線セグメント212の数が徐々に少なくなるため、隣接する2つの第1の接続セグメント211の間の隙間が徐々に大きくなる。少なくとも1つのアンテナモジュール300は、隙間が大きい隣接する2つの第1の接続セグメント211の間に対応して設けられることで、アンテナモジュール300によるタッチ配線210の引き回しへの影響を低減することができる。
【0037】
引き続き
図1及び
図4を参照すると、配線セグメント212は表示領域AAを取り囲むように設けられる。複数の配線セグメント212の長さは異なり、例えば、第1の接続セグメント211と第2の接続セグメント213との間の距離が短い場合に、配線セグメント212の距離は短い。タッチパッド400が第2のサブ領域NA2に設けられているため、第2のサブ領域NA2に近いほど、配線セグメント212の数が多くなるため、第2のサブ領域NA2から離れた側において、配線セグメント212及び第1の接続セグメント211の数が少なくなり、これにより、隣接する第1の接続セグメント211の間に隙間が存在したり、表示領域AAと配線セグメント212との間に隙間が存在したりする。
【0038】
いくつかの選択可能な実施例において、引き続き
図1を参照すると、非表示領域NAは、第1の方向Yにおいて対向して設けられた第1のサブ領域NA1及び第2のサブ領域NA2を含み、第2の接続セグメント213は第2のサブ領域NA2に位置し、アンテナモジュール300は、第1のサブ領域NA1に位置する。
図1において、矩形の一点鎖線枠で第1のサブ領域NA1と第2のサブ領域NA2を模式的に示したが、まず一点鎖線は本願の実施例の構造を限定せず、また一点鎖線は第1のサブ領域NA1と第2のサブ領域NA2がある位置のみを示し、第1のサブ領域NA1と第2のサブ領域NA2は一点鎖線の矩形枠内の非表示領域NAである。
【0039】
これらの選択可能な実施例において、第2の接続セグメント213が第2のサブ領域NA2に位置する場合、第2のサブ領域NA2に近づくほど、配線セグメント212が密になり、配線セグメント212と表示領域AAとの間の隙間寸法が小さくなる。第2のサブ領域NA2から離れるほど、配線セグメント212が疎になり、配線セグメント212と表示領域AAとの間の隙間寸法が大きくなり、隣接する2つの第1の接続セグメント211の間の間隔も大きくなる。アンテナモジュール300を第1のサブ領域NA1に設置すると、アンテナモジュール300に対してより多くの設置スペースを確保することができ、アンテナモジュール300の配置を容易にすると共に、第1のサブ領域NA1の金属配線と第2のサブ領域NA2の金属配線の密度をより一致させ、表示パネルにおける配線密度の一致性を改善することができる。
【0040】
第1のサブ領域NA1の設置形態は複数あり、例えば、第1のサブ領域NA1は、第2の方向Xに沿って延在する長尺状構造体であり、即ち、第1のサブ領域NA1は、表示領域AAの第1の方向Yにおける一方側に位置し、アンテナモジュール300は、表示領域AAの第1の方向Yにおける一方側に設けられている。
【0041】
いくつかの選択可能な実施例において、引き続き
図1を参照すると、第1のサブ領域NA1は、交差する第1のセグメントNA11及び第2のセグメントNA12を含み、第1のセグメントNA11は、表示領域AAの第1の方向Yにおける一方側に位置し、第2のセグメントNA12は、表示領域AAの第2の方向Xにおける少なくとも一方側に位置する。アンテナモジュール300は、第1のセグメントNA11及び/又は第2のセグメントNA12に位置する。
図1では、1つの第2のセグメントNA12のみが示されている。任意選択として、2つの第2のセグメントNA12は、表示領域AAの第2の方向Xにおける両側に位置している。
【0042】
任意選択として、アンテナモジュール300は、第1のセグメントNA11の第2のセグメントNA12に近い側に位置し、及び/又は、アンテナモジュール300は、第2のセグメントNA12の第1のセグメントNA11に近い側に位置する。即ち、アンテナモジュール300は、非表示領域NAのコーナー領域に近接して設けられる。これらの選択可能な実施例において、第1のサブ領域NA1は、表示パネルのコーナー領域に位置する。一般的に、当該領域においてタッチ配線210の密度が小さく、且つ、配線セグメント212と表示領域AAとの間の隙間が大きく、アンテナモジュール300に対してより多くの設置スペースを確保することができる。
【0043】
任意選択として、第1のサブ領域NA1の数は2つであり、2つの第1のサブ領域NA1は第2の方向Xに沿って間隔を置いて分布し、2つの第1のサブ領域NA1の第2のセグメントNA12は表示領域AAの第2の方向Xにおける両側にそれぞれに設けられている。
【0044】
これらの選択可能な実施例において、アンテナモジュール300の配置をより均一にする一方、表示パネルにおける配線密度の一致性をより良く改善することができ、さらに、タッチ配線210間の隙間及びタッチ配線210と表示領域AAとの間の隙間をより良好に利用することができる。
【0045】
いくつかの選択可能な実施例において、
図1~
図4を参照すると、アンテナモジュール300の表示パネルにおける設置方式は複数あり、任意選択として、少なくとも1つのアンテナモジュール300は、タッチモジュール200がある層に設けられ、即ち、少なくとも一部のアンテナモジュール300は、タッチモジュール200と同層に設けられ、タッチモジュール200を製造する際に、アンテナモジュール300を一緒に製造することができ、アンテナモジュール300の製造を簡略化し、表示パネルの製造効率を向上させることができる。
【0046】
タッチモジュール200における電極ブロック220とタッチ配線210とは同層に設けられても別の層に設けられてもよい。
【0047】
任意選択として、電極ブロック220はタッチ配線210と同層に設けられ、少なくとも1つのアンテナモジュール300は電極ブロック220、タッチ配線210と同層に設けられる。同一のプロセスステップにおいて、該アンテナモジュール300、電極ブロック220及びタッチ配線210を同時に製造することができ、表示パネルの製造効率をさらに向上させることができる。
【0048】
任意選択として、電極ブロック220とタッチ配線210とは別の層に設けられ、少なくとも1つのアンテナモジュール300は電極ブロック220及びタッチ配線210の少なくとも1つと同層に設けられる。例えば、少なくとも1つのアンテナモジュール300は、電極ブロック220と同層に設けられてもよい。或いは、少なくとも1つのアンテナモジュール300は、タッチ配線210と同層に設けられてもよい。あるいは、複数のアンテナモジュール300のうちの少なくとも一方は、電極ブロック220と同層に設けられ、少なくとも他方は、タッチ配線210と同層に設けられている。
【0049】
いくつかの選択可能な実施例において、引き続き
図3及び
図4を参照すると、表示パネルは、基板100に設けられたアレイ基板層110及び発光層を含み、発光層は、アレイ基板層110の基板100と反対側に位置する。アレイ基板層110は駆動回路を含み、発光層は発光ユニット120を含み、アレイ基板層110の駆動回路は発光層の発光ユニット120を駆動して発光させる。表示パネルは、発光ユニット120を封止するための封止層130をさらに含み、封止層130は、発光層のアレイ基板層110と反対側に設けられる。封止層130は、発光層に保護を提供し、発光ユニット120に水蒸気や酸素が侵入して表示パネルの歩留まりに影響を与えることを回避することができる。封止層130は、封止フィルム、封止ガラスなどであってもよい。又は、封止層130は、封止蓋板131及び環状封止部132を含んでもよい。表示パネルは、封止層130の前記発光層と反対側に位置するタッチモジュール200と、タッチモジュール200の封止層130と反対側に位置する偏光板とをさらに含む。
【0050】
アンテナモジュール300の表示パネルにおける設置形態は複数あり、任意選択として、少なくとも1つのアンテナモジュール300は、表示パネルにおける少なくとも1つのフィルム層内に設けられ、及び/又は、アンテナモジュール300は、表示パネルにおける任意の隣接する2つのフィルム層の間に設けられてもよい。即ち、アンテナモジュール300は、基板100とアレイ基板層110との間に設けられてもよく、及び/又は、アンテナモジュール300は、偏光板とタッチモジュール200が位置する層の間に設けられてもよく、及び/又は、アンテナモジュール300は、封止層130とタッチモジュール200が位置する層との間に設けられてもよい。封止層130が封止フィルムであり、2層以上の交互に設けられた有機層及び無機層を含む場合、少なくとも1つのアンテナモジュール300は、封止層130内における隣接する有機層と無機層との間に位置してもよい。
【0051】
封止層130は、封止蓋板131と、封止蓋板131の発光ユニット120側の環状封止部132とを含み、アンテナモジュール300は、環状封止部132内に対応して位置する。
図4には、環状封止部132の位置が示されている。
【0052】
これらの選択可能な実施例において、アンテナモジュール300は環状封止部132内に対応して位置し、焼結などの高温プロセスを用いて環状封止部132とガラス蓋板とを互いに接続する際に、高温によるアンテナモジュール300への影響を低減でき、アンテナモジュール300による焼結エネルギーへの影響も低減できる。
【0053】
他の実施例において、アンテナモジュール300及びタッチモジュール200は、封止層130の基板100とは反対側に位置してもよい。
【0054】
任意選択として、表示パネルは、タッチモジュール200及びアンテナモジュール300の基板100とは反対側に位置する保護層をさらに含み、保護層によりアンテナモジュール及びタッチモジュール200を保護することができる。
【0055】
引き続き
図1~
図5を参照すると、
図5は、本発明の第1の態様の実施例における
図1の部分拡大構造模式図である。
【0056】
いくつかの選択可能な実施例において、表示パネルは、アンテナ配線500とアンテナパッド600とをさらに含み、アンテナモジュール300は、アンテナ配線500を介してアンテナパッド600に接続されている。
【0057】
いくつかの選択可能な実施例において、
図5に示すように、複数のアンテナモジュール300のうちの少なくとも2つ以上のアンテナモジュール300は、互いに直列に接続される。これらの選択可能な実施例において、2つ以上のアンテナモジュール300は、互いに直列に接続され、1つの電力が大きいアンテナとして作用を果たすことができる。任意選択として、2つ以上のアンテナモジュール300は、直列接続線30aによって互いに直列接続されてもよい。
【0058】
アンテナモジュール300が互いに直列に接続される方式は複数あり、上述したように、引き続き
図5を参照すると、互いに直列接続される2つのアンテナモジュール300は、同一のアンテナ配線500に接続されることによって互いに直列接続されてもよく、即ち、アンテナ配線500は、直列接続線30aとして多重化されてもよい。
【0059】
図6を参照すると、
図6は、本発明の第1の態様の別の実施例における
図1の部分拡大構造模式図である。
【0060】
他のいくつかの選択可能な実施例において、
図6に示すように、2つ以上のアンテナモジュール300は、直列接続線30aによって互いに接続され、即ち、2つ以上のアンテナモジュール300は、直列接続線30aによって互いに直列接続され、互いに直列接続された2つ以上のアンテナモジュール300のうちのいずれか1つとアンテナ配線500とは互いに接続されてもよい。表示パネルの配線をより簡素化し、表示パネルの製造を簡略化し、表示パネルの歩留まりを向上させることができる。例えば、直列接続線30aは互いに直列に接続された2つのアンテナモジュール300の伝送端330の間に接続され、又は、互いに直列に接続された2つのアンテナモジュール300の放射電極310は、直列接続線30aによって互いに接続されている。
【0061】
いくつかの選択可能な実施例において、
図5及び
図6に示すように、少なくとも一部のアンテナ配線500の基板100における正投影とタッチ配線210の基板100における正投影とは、アンテナ信号及びタッチ信号のクロストークを避けるように、少なくとも一部がずれて設けられている。
【0062】
任意選択として、
図5及び
図6に示すように、アンテナ配線500は、タッチ配線210の表示領域AAとは反対側に位置する。任意選択として、アンテナパッド600及びタッチパッド400は、表示領域AAの同じ側に設けられ、複数のアンテナパッド600は、第2の方向Xに沿って並設されている。
【0063】
これらの選択可能な実施例において、アンテナ配線500はタッチ配線210の表示領域AAとは反対側に設けられ、即ち、アンテナ配線500が配線セグメント212の表示領域AAとは反対側に設けられることにより、アンテナ配線500が複数の第1の接続セグメント211と交差せず、信号伝送の安定性を向上させ、表示パネルの配線を簡素化し、表示パネルの歩留まりを向上させることができる。
【0064】
他のいくつかの実施例において、アンテナ配線500は、少なくとも1つのタッチ配線210の表示領域AA側に位置してもよい。
【0065】
任意選択として、アンテナ配線500とタッチ配線210とは同層に同じ材料で設けられることで、表示パネルの製造プロセスを簡略化し、表示パネルの製造効率を向上させることができる。他の実施例において、アンテナ配線500とタッチ配線210とは異なる層に設けられてもよい。
【0066】
図5及び
図6に示すように、いくつかの選択可能な実施例において、アンテナモジュール300は、アンテナブリッジ30bを介してアンテナ配線500に接続されている。
【0067】
任意選択として、アンテナモジュール300とアンテナ配線500との相互接続を実現するために、表示パネルは、アンテナブリッジ30bをさらに含み、アンテナブリッジ30bの一端は、アンテナモジュール300に接続され、アンテナブリッジ30bの他端は、アンテナ配線500に接続され、アンテナブリッジ30bの基板100における正投影は、少なくとも1つのタッチ配線210の基板100における正投影と交差して設けられている。
【0068】
任意選択として、アンテナモジュール300の伝送端330は、アンテナブリッジ30bを介してアンテナ配線500に接続される。アンテナブリッジ30bとタッチ配線210とが交差するため、アンテナブリッジ30bとタッチ配線210とは異なる層に設けられる。任意選択として、アンテナブリッジ30bと電極ブロック220とは同層に設けられることで、表示パネルの層構造を簡略化し、表示パネルを薄くし、表示パネルの製造効率を向上させることができる。
【0069】
いくつかの選択可能な実施例において、引き続き
図3~
図7に示すように、少なくとも2つのアンテナモジュール300が直列接続線30aによって互いに直列接続される場合、アンテナモジュール300及び直列接続線30aの少なくとも一方はタッチモジュール200と同層に設けられ、これにより、表示パネルの製造を簡略化することができる。
【0070】
いくつかの選択可能な実施例において、少なくとも一部のアンテナモジュール300はタッチモジュール200が位置する層に位置し、即ち、少なくとも一部のアンテナモジュール300はタッチモジュール200と同層に設けられ、タッチモジュール200を製造する際にアンテナモジュール300を一緒に製造することで、アンテナモジュール300の製造を簡略化し、表示パネルの製造効率を向上させることができる。
【0071】
他のいくつかの選択可能な実施例において、タッチモジュール200における電極ブロック220とタッチ配線210とは同層に設けられ、又は別の層に設けられてもよい。
図3及び
図7において、電極ブロック220とタッチ配線210との位置関係をより容易に示すために、電極ブロック220とタッチ配線210とは同一のタッチモジュール200が位置する層に描かれ、電極ブロック220とタッチ配線210とは同一のフィルム層又は異なるフィルム層に位置してもよい。
【0072】
任意選択として、電極ブロック220とタッチ配線210とが同層に設けられる場合、アンテナモジュール300及び直列接続線30aの一方は、アンテナ信号とタッチ信号がクロストークを発生することを避けるように、タッチモジュール200と同層に設けられる。
【0073】
任意選択として、少なくとも1つのアンテナモジュール300は、電極ブロック220及びタッチ配線210と同層に設けられる。同一のプロセスステップにおいて、該アンテナモジュール300、電極ブロック220及びタッチ配線210を同時に製造することができ、表示パネルの製造効率をさらに向上させることができる。
【0074】
任意選択として、少なくとも1つのアンテナモジュール300、直列接続線30a、電極ブロック220及びタッチ配線210は、いずれも同層に設けられる。同一のプロセスステップにおいて、該アンテナモジュール300、直列接続線30a、電極ブロック220及びタッチ配線210を同時に製造することができ、表示パネルの製造効率をさらに向上させることができる。
【0075】
任意選択として、電極ブロック220とタッチ配線210とが別の層に設けられる場合、アンテナモジュール300及び直列接続線30aの一方はタッチ配線210と同層に設けられ、他方は電極ブロック220と同層に設けられる。例えば、少なくとも1つのアンテナモジュール300は電極ブロック220と同層に設けられ、直列接続線30aはタッチ配線210と同層に設けられ、或いは、アンテナモジュール300とタッチ配線210は同層に設けられ、直列接続線30aと電極ブロック220は同層に設けられてもよい。層構造を増加させることなく、アンテナモジュール300を設置することで、表示パネルの層構造及び配線構造を簡素化し、表示パネルの厚さを低減することができる。
【0076】
いくつかの選択可能な実施例において、引き続き
図7を参照すると、アンテナモジュール300と直列接続線30aとは異なる層に設けられ、且つアンテナモジュール300とタッチ配線210とは同層に設けられる。任意選択として、直列接続線30aと電極ブロック220とは同層に設けられてもよい(図示せず)。任意選択として、タッチ配線210は非表示領域NAに位置するため、タッチ配線210は、一般的にインピーダンスの低い金属材料を選択し製造されて形成される。電極ブロック220は、表示領域AAに位置し、電極ブロック220は、一般的に、光透過率の高い酸化インジウムスズ(ITO)材料を選択し製造されて形成される。他の実施例において、電極ブロック220は、グリッド状の金属材料を用い製造されて形成されてもよい。
【0077】
これらの選択可能な実施例において、アンテナモジュール300とタッチ配線210とが同層に設けられることにより、アンテナモジュール300は、タッチ配線210と同じ金属材料を選択して製造することができ、アンテナモジュール300のインピーダンスを低減でき、信号伝送に便利である。直列接続線30aは、直列に接続されたアンテナモジュール300を接続するためのものであり、一般的に、直列接続線30aの長さは比較的短く、直列接続線30aの幅寸法を増加させるなどして、直列接続線30aのインピーダンスを低減させることができる。
【0078】
他のいくつかの選択可能な実施例において、アンテナモジュール300及び直列接続線30aは、アンテナ信号とタッチ信号とが互いにクロストークを発生することを避けるように、タッチモジュール200と異なる層に設けられてもよい。
【0079】
図8および
図9を併せて参照すると、
図8は、本願の第1の態様の別の実施例による表示パネルの概略構造図である。
図9は、
図8における部分拡大構造模式図である。
【0080】
他のいくつかの選択可能な実施例では、
図8及び
図9に示すように、非表示領域NAにダミー配線800が設けられ、少なくとも一部のダミー配線800がアンテナパッド600に接続されてアンテナモジュール300として多重化される。
【0081】
図8において、矩形の一点鎖線枠で第1のサブ領域NA1と第2のサブ領域NA2を模式的に示したが、一点鎖線は本願の実施例の構造を限定せず、且つ一点鎖線は第1のサブ領域NA1と第2のサブ領域NA2がある位置のみを模式的に示し、第1のサブ領域NA1と第2のサブ領域NA2は一点鎖線の矩形枠内の非表示領域NAである。
【0082】
任意選択として、ダミー配線800の基板100における正投影は、基板における隣接する2つの第2の接続セグメント213の正投影内に位置している。
【0083】
いくつかの選択可能な実施例において、ダミー配線800は、タッチ配線210、電極ブロック220の少なくとも1つと同層に設けられてもよい。任意選択として、第2の接続セグメント213は、ダミー配線800と同層に設けられてもよい。第2の接続セグメント213が第2のサブ領域NA2に位置する場合、ダミー配線800は、第2のサブ領域NA2に位置し、且つ前記第2の接続セグメント213と同層に設けられている。
【0084】
任意選択として、少なくとも一部のアンテナモジュール300とダミー配線800とは同層に設けられることで、アンテナモジュール300の製造を簡略化することができる。任意選択として、引き続き
図8及び
図9を参照すると、少なくとも一部のダミー配線800はアンテナパッド600に接続されてアンテナモジュール300として多重化される。非表示領域NAの配線の均一性を確保するために、いくつかの実施例において、非表示領域NAにダミー配線800が設けられ、本願の実施例において、少なくとも1つのダミー配線800をアンテナモジュール300として多重化することにより、アンテナモジュール300の配置を簡素化することができると共に、ダミー配線800における静電気放出によるタッチモジュール200の性能への影響を回避することができる。
【0085】
図8及び
図9に示すように、いくつかの選択可能な実施例において、ダミー配線800の基板100における正投影が、隣接する2つの第2の接続セグメント213の基板における正投影の間に位置する場合、少なくとも一部のアンテナモジュール300の基板100における正投影は、隣接する2つの第2の接続セグメント213の基板100における正投影の間に位置し、当該一部のアンテナモジュール300は、ダミー配線800が多重化されたアンテナモジュール300である。即ち、少なくとも一部の隣接する2つの第2の接続セグメント213の間には、アンテナモジュール300として多重化されるダミー配線800が設けられる。隣接する2つの第2の接続セグメント213の間に隙間があり、且つ該隙間の形状が均一であり、一定の規則を有するので、ダミー配線800及びアンテナモジュール300を配置しやすい。
【0086】
任意選択として、アンテナパッド600とタッチパッド400とは第2のサブ領域NA2に位置し、アンテナモジュール300とアンテナパッド600とは互いに電気的に接続される。任意選択として、アンテナモジュール300は、アンテナ配線500を介してアンテナパッド600と互いに電気的に接続される。アンテナモジュール300の基板100における正投影が、隣接する2つの第2の接続セグメント213の基板100における正投影の間に位置する場合、アンテナモジュール300が第2のサブ領域NA2に位置することで、アンテナモジュール300とアンテナパッド600との間の間隔を小さくし、アンテナ配線500の長さを小さくし、信号伝送の安定性を向上させ、表示パネルの配線を簡素化することができる。
【0087】
いくつかの選択可能な実施例において、引き続き
図9を参照すると、さらにいくつかの選択可能な実施例において、表示パネルは、インピーダンス測定ユニット700をさらに含み、インピーダンス測定ユニット700は、アンテナパッド600に接続されてアンテナモジュール300として多重化される。例えば、インピーダンス測定ユニット700には、2つ以上のインピーダンス測定端子710が設けられる。
【0088】
いくつかの選択可能な実施例において、インピーダンス測定ユニット700は、タッチ配線210及び電極ブロック220の少なくとも1つと同層に設けられ又は異なる層に設けられてもよい。任意選択として、インピーダンス測定ユニット700はタッチ配線210と同層に設けられてもよい。
【0089】
任意選択として、アンテナモジュール300とインピーダンス測定ユニット700とは、同層に設けられても別の層に設けられてもよい。
【0090】
任意選択として、少なくとも一部のアンテナモジュール300とインピーダンス測定ユニット700とは同層に設けられることで、アンテナモジュール300の製造を簡略化することができる。
【0091】
これらの選択可能な実施例において、インピーダンス測定端子710を介してインピーダンス測定素子に接続されることで、アンテナモジュール300、アンテナ配線500、アンテナパッド600、インピーダンス測定ユニット700及びインピーダンス測定素子の間にインピーダンス検出回路を形成することができ、アンテナモジュール300、アンテナ配線500、アンテナパッド600、インピーダンス測定ユニット700における回路接続の安定性を検出することができる。また、本願の実施例において、インピーダンス測定ユニット700がアンテナモジュール300として多重化されることで、表示パネルの配線構造を簡素化し、表示パネルの歩留まり及び製造効率を向上させることができる。
【0092】
任意選択として、インピーダンス測定ユニット700の基板100における正投影は、隣接する2つの第2の接続セグメント213の間に位置する。インピーダンス測定ユニット700が第2の接続セグメント213と同層に設けられ、隣接する2つの第2の接続セグメント213の間に隙間があり、且つ該隙間の形状が均一であり、一定の規則を有することで、インピーダンス測定ユニット700を配置しやすい。また、第2の接続セグメント213とアンテナパッド600との距離が近いので、インピーダンス測定ユニット700とアンテナパッド600との間の距離を小さくすることができ、さらに、インピーダンス測定ユニット700とアンテナパッド600との間の配線長を小さくすることができる。
【0093】
図10を参照すると、
図10は、本願の第1の態様のまた別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図である。
【0094】
図10に示すように、任意選択として、表示パネルは、2つ以上のアンテナモジュール300を含み、2つ以上のアンテナモジュール300は、直列接続線30aによって互いに直列接続され、直列接続線30aは、アンテナモジュール300の放射電極310に接続されてもよい。
【0095】
これらの選択可能な実施例において、直列接続線30aによって2つ以上のアンテナモジュール300を直列接続することにより、アンテナモジュール300の電力を増大することができる。
【0096】
任意選択として、
図10に示すように、アンテナモジュール300が隣接する2つの第2の接続セグメント213の間に対応して位置し、且つ直列接続線30aが同一の第2の接続セグメント213の両側のアンテナモジュール300を接続するために使用される場合、直列接続線30aと第2の接続セグメント213とは互いに交差する。任意選択として、直列接続線30aと第2の接続セグメント213とは異なる層に設けられ、即ち、直列接続線30aとタッチ配線210とが同一のフィルム層に位置しないことで、直列接続線30aとタッチ配線210とを交差させて短絡させることを回避し、表示パネルの歩留まりを向上させることができる。
【0097】
図11を参照すると、
図11は、本願の第1の態様の更なる別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図である。
【0098】
図11に示すように、任意選択として、隣接する2つの第2の接続セグメント213の間に2つ以上のアンテナモジュール300が対応して設けられてもよい。これらのアンテナモジュール300は、互いに独立して設けられてもよく、又は
図10に示すように、隣接する2つの第2の接続セグメント213の間に位置する2つ以上のアンテナモジュール300の伝送端330は、互いに接続されて一体に設けられることで、隣接する2つの第2の接続セグメント213の間に位置する2つ以上のアンテナモジュール300が互いに直列に設けられる。
【0099】
図12を参照すると、
図12は、本発明の第1の態様の更なる別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図である。
【0100】
いくつかの選択可能な実施例において、
図12に示すように、隣接する2つの第2の接続セグメント213の間には、アンテナモジュール300として多重化されていないダミー配線800が設けられ、アンテナモジュール300は、他のアンテナモジュール300と多重化されていないダミー配線800と同層に設けられて、表示パネルの歩留まり及び製造効率を向上させることができる。
【0101】
図13を参照すると、本願の第1の態様の更なる別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図が示されている。
【0102】
いくつかの選択可能な実施例において、
図13に示すように、2つ以上のアンテナモジュール300の基板100における正投影は、隣接する2つのタッチ配線210の基板100における正投影の間に位置する。すなわち、隣接する2つのタッチ配線210の間に2つ以上のアンテナモジュール300が対応して設けられることで、アンテナモジュール300の数を増やすことができる。
【0103】
任意選択として、引き続き
図13を参照すると、隣接する2つのタッチ配線210の間に対応して位置するアンテナモジュール300は、アンテナモジュール300の電力を向上させるために、互いに直列に接続されてもよい。
【0104】
図14を参照すると、本願の第1の態様の更なる別の実施例における
図8の部分拡大構造模式図が示されている。
【0105】
いくつかの選択可能な実施例において、
図14に示すように、アンテナモジュール300と第2の接続セグメント213との間には、アレイ基板の配線密度の一致性を改善するために、ダミー配線800が設けられてもよい。
【0106】
本発明の第2の態様の実施例は、上記いずれか1つの第1の態様の実施例に係る表示パネルを含む表示装置をさらに提供する。本発明の第2の態様の実施例に係る表示装置は、上記第1態様のいずれかの実施例に係る表示パネルを含むので、本発明の第2の態様の実施例に係る表示装置は、上記第1の態様のいずれかの実施例に係る表示パネルが有する有益な効果を有し、ここでは説明を省略する。
【0107】
本発明の実施例における表示装置は、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、タブレットコンピュータ、電子ブック、テレビ、ドアコントロール、スマート固定電話、コンソールなどの表示機能を有する装置を含むが、これらに限定されない。
【0108】
好ましい実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲から逸脱することなく、それに様々な改良を行うことができ且つ均等物でその中の部材を取り替えることができる。特に、構造衝突が存在しない限り、各実施例に言及された各技術的特徴はいずれも任意の方式で組み合わせることができる。本願は、以上に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に陥る全ての態様を含む。