(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】サーバ装置、表示装置及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/258 20110101AFI20241213BHJP
H04N 21/239 20110101ALI20241213BHJP
【FI】
H04N21/258
H04N21/239
(21)【出願番号】P 2024534722
(86)(22)【出願日】2023-03-02
(86)【国際出願番号】 JP2023007787
(87)【国際公開番号】W WO2024122075
(87)【国際公開日】2024-06-13
【審査請求日】2024-06-11
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2022/045565
(32)【優先日】2022-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトのアドレス https://nestreamlive.radius.co.jp/ 配布日 令和3年12月10日 ・ウェブサイトのアドレス https://nestreamlive.radius.co.jp/ 配布日 令和4年9月26日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500198966
【氏名又は名称】ラディウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】香田 進
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-117312(JP,A)
【文献】特開2017-184162(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0078944(US,A1)
【文献】特開2014-038379(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数チャンネルの映像を含むコンテンツに関連付けられた識別コード
であって前記コンテンツを特定する識別コードと、当該識別コードの送信元である外部装置を特定する情報とを取得する取得部と、
前記識別コードを用いた認証
によって、当該識別コードによって特定される前記コンテンツをダウンロード可能な装置として前記外部装置が登録された場合に、前記コンテンツに含まれる第1チャンネルの映像を
、前記外部装置に送信する通信部であって、前記外部装置を介したユーザ操作に応答して、前記コンテンツに含まれる第2チャンネルの映像を前記外部装置に送信する通信部と
を備える、サーバ装置。
【請求項2】
前記通信部が送信する各チャンネルの映像のうち、少なくとも何れか2つの映像が互いに異なり、且つ当該2つの映像に関連付けられている音声が互いに異なる、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記通信部が送信する各チャンネルの映像のうち、少なくとも何れか2つのチャンネルの映像は、特定の被写体の一部又は全部を互いに異なる位置から撮影した映像であり、各撮影位置に対応する音声にそれぞれ関連付けられている、請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記通信部は、
前記外部装置において録画することを禁止する暗号化がなされた映像を前記外部装置に送信する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記コンテンツは、複数種類の識別コードに関連付けられており、且つ、前記識別コードの種類毎に規定された1又は複数チャンネルの映像を含んでおり、
前記通信部は、
認証された識別コードの種類に応じた1又は複数のチャンネルの映像のうち、何れかのチャンネルの映像を前記外部装置に送信する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項6】
認証された1又は複数の識別コードと、1又は複数の前記外部装置を特定する情報とを関連付けて記憶する記憶部を更に備え、
前記外部装置を特定する情報を前記取得部が取得した場合に、前記記憶部に記憶された識別コードであって、当該外部装置を特定する情報に関連付けられた識別コードを用いて、前記認証に関する処理を実行する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記取得部は、
複数のコンテンツに関連付けられた単一の識別コードを取得し、
前記複数のコンテンツのうち、少なくとも何れかは複数チャンネルの映像を含んでいる、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記通信部は、
前記外部装置が縦長の画面を有していると特定された場合に、前記外部装置において全画面表示をするための縦長の映像を前記外部装置に送信する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記通信部は、
イマーシブオーディオに対応した音声が関連付けられている縦長の映像を前記外部装置に送信する、請求項8に記載のサーバ装置。
【請求項10】
表示部を備える表示装置であって、
複数チャンネルの映像を含むコンテンツに関連付けられた識別コード
であって前記コンテンツを特定する識別コードを入力するための入力部と、
入力された前記識別コードと、当該表示装置を特定する情報とをサーバ装置に送信する通信部と、
前記識別コードを用いた認証
によって、当該識別コードによって特定される前記コンテンツをダウンロード可能な装置として当該表示装置が登録された場合に、前記サーバ装置から送信された、前記コンテンツに含まれる第1チャンネルの映像を前記表示部に表示させる表示制御部であって、前記入力部を介したユーザ操作に応答して、前記サーバ装置から送信された、前記コンテンツに含まれる第2チャンネルの映像を前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備える、表示装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、
認証された識別コードに関連付けられているコンテンツの一覧を前記表示部に表示させ、
前記通信部は、
当該表示装置を特定する情報と、前記一覧に含まれるコンテンツのうち前記入力部を介して選択されたコンテンツを特定する情報とを前記サーバ装置に送信する、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
当該表示装置は、
前記サーバ装置から送信された映像を、当該表示装置にインストールされたアプリケーションを用いて再生し、
前記アプリケーションは、当該表示装置上において録画又は録音を行うアプリケーションの実行が検知された場合に、前記映像の再生を禁止する、請求項10に記載の表示装置。
【請求項13】
前記入力部は、前記識別コードを示す二次元コードを読み取るカメラを有している、請求項10に記載の表示装置。
【請求項14】
請求項1に記載のサーバ装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記取得部及び前記通信部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項15】
請求項10に記載の表示装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記入力部、前記通信部及び前記表示制御部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、表示装置及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
所定のコンテンツに関連付けられた識別コードを、ユーザが保有する表示装置に入力し、識別コードを用いた認証が行われた場合に、当該表示装置にコンテンツをダウンロードして再生可能とするサービスが従来技術として知られている。特許文献1には、シリアル番号を入力して補完音楽ファイルをユーザ用端末装置にダウンロードする情報提供システム、及びこの情報提供システムが映像情報の提供にも適用可能なことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国公開特許公報「特開2002-14683号公報」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述のような従来技術は、或るコンテンツに含まれる映像を再生する場合において、前記映像のチャンネルを切り替えることができないという問題がある。
【0005】
本発明の一態様は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、識別コードに関連付けられたコンテンツに含まれる映像を再生する場合において、前記映像のチャンネルを切り替え可能な構成とするための装置を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るサーバ装置は、複数チャンネルの映像を含むコンテンツに関連付けられた識別コードと、当該識別コードの送信元である外部装置を特定する情報とを取得する取得部と、前記識別コードを用いた認証が行われた場合に、前記コンテンツに含まれる第1チャンネルの映像を、特定した前記外部装置に送信する通信部であって、前記外部装置を介したユーザ操作に応答して、前記コンテンツに含まれる第2チャンネルの映像を前記外部装置に送信する通信部とを備える。
【0007】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示装置は、表示部を備える表示装置であって、複数チャンネルの映像を含むコンテンツに関連付けられた識別コードを入力するための入力部と、入力された前記識別コードと、当該表示装置を特定する情報とをサーバ装置に送信する通信部と、前記識別コードを用いた認証が行われた場合に、前記サーバ装置から送信された、前記コンテンツに含まれる第1チャンネルの映像を前記表示部に表示させる表示制御部であって、前記入力部を介したユーザ操作に応答して、前記サーバ装置から送信された、前記コンテンツに含まれる第2チャンネルの映像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備える。
【0008】
本発明の各態様に係るサーバ装置及び表示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記サーバ装置又は表示装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記サーバ装置又は表示装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、識別コードに関連付けられたコンテンツに含まれる映像を再生する場合において、前記映像のチャンネルを切り替え可能な構成とするための装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】システムの機能的構成を示すブロック図の一例である。
【
図2】サーバ装置の記憶部が格納するテーブルの一例である。
【
図3】システムの処理例に係る処理の流れを示すシーケンス図の一例である。
【
図4】アプリケーションにおける識別コードの入力画面及びコンテンツの一覧画面の一例である。
【
図5】S105の映像を表示させる処理に対応するフローチャートの一例である。
【
図6】アプリケーションが、映像及び音声の再生を禁止したときの画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
【0012】
〔1.システム1の構成例〕
図1は、本開示に係るシステム1の機能的構成を示すブロック図の一例である。システム1は、任意のコンテンツに含まれる映像を、サーバ装置10から表示装置(外部装置)20に送信し、映像を再生するためのシステムである。多くの場合、コンテンツに含まれる1チャンネル以上の音声が映像に関連付けられており、表示装置20においては、映像と並行して音声が再生される。必ずしもこの限りではないが、本開示においてコンテンツは、複数チャンネルの映像を含むものとして説明する。表示装置20においては、任意のチャンネルの映像をユーザが選択して再生させることができる。
【0013】
システム1は、サーバ装置10及び1又は複数の表示装置20を備えている。サーバ装置10は、コンテンツを供給するサーバとして機能する装置であって、制御部11、記憶部12及び通信部13を備えている。
【0014】
制御部11は、サーバ装置10全体を統括する制御装置であって、取得部111を備えている。取得部111は、複数チャンネルの映像を含むコンテンツに関連付けられた識別コードと、当該識別コードの送信元である表示装置20を特定する情報とを取得する。本開示においては、前述の映像を含むコンテンツのことを、単に「映像コンテンツ」とも呼称する。
【0015】
また、識別コードとは、コンテンツを特定するための英数字及び記号等を含むシリアルコード(シリアル番号)である。識別コードは、有償で販売される構成であってもよいし、無償で提供される構成であってもよい。詳細は後述するが、複数のコンテンツに単一の識別コードが関連付けられていてもよい。これは、ユーザが単一の識別コードを表示装置20に入力することによって、複数のコンテンツをダウンロードすることが可能となることを意味している。また、単一のコンテンツが複数種類の識別コードに関連付けられていてもよい。
【0016】
記憶部12は、各種情報を記憶する記憶装置であって、例えばコンテンツと識別コードとの対応関係を示すテーブルを格納する。制御部11は、前記テーブルを参照して、取得部111が取得した識別コードを用いた認証を行う。別の側面から言えば、認証とは、取得部111が取得した識別コードが正当なものであることを判定する処理である。
【0017】
通信部13は、制御部11による制御に基づいて、表示装置20等との通信処理を行うインターフェースである。例えば通信部13は、何れかのチャンネルの映像を表示装置20に送信する。通信部13は、映像をストリーミング送信によって表示装置20に送信してもよいし、表示装置20でチャンクデータとして記憶されるように一括して送信してもよい。表示装置20におけるストリーミング受信は、ダウンロードの一種である。なお、表示装置20が記憶部22に記憶した映像を再生し、ストリーミング受信が生じない場合においても、映像の再生前には、識別コードを用いた認証が行われる。
【0018】
また、サーバ装置10と表示装置20との間において送信される前記映像等のデータは、暗号化された上で送信されて、受信した装置側で復号される構成が望ましい。
【0019】
表示装置20は、映像出力及び音声出力が可能な装置であって、例えばスマートフォン、タブレット、パソコン、テレビ又はゲーム機等として実現され得る。表示装置20は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24及び表示部25を備えている。
【0020】
制御部21は、表示装置20全体を統括する制御装置であって、表示制御部211を備えている。表示制御部211は、表示部25における画面表示に関する制御を行う。表示制御部211は、例えばサーバ装置10から表示装置20に入力された映像を表示部25に表示させる。
【0021】
記憶部22は、各種の情報を記憶する記憶装置であって、例えば既に認証された識別コード、及び当該識別コードに関連付けられているコンテンツを特定する情報を格納する。ここで、コンテンツを特定する情報とは、例えばコンテンツのIDであってもよいし、コンテンツに関連付けられている識別コードであってもよい。また、表示装置20には映像及び音声を再生するためのアプリケーションがインストールされている構成であってもよく、当該構成においては、アプリケーションのデータが記憶部22に格納される。
【0022】
通信部23は、制御部21による制御に基づいて、サーバ装置10等との通信処理を行うインターフェースである。例えば通信部23は、入力部24を介してユーザに選択されたコンテンツを特定する情報をサーバ装置10に送信する。
【0023】
入力部24は、表示装置20に対してユーザが情報の入力を行うための部材であって、例えばキーボード若しくはその他のボタン、又はマウスとして実現され得る。また、入力部24は、表示装置20本体とは別機器のリモコン又はコントローラ等であってもよい。ユーザは、入力部24を介して、識別コード等の入力操作、及び各種の選択操作を行う。なお、入力部24と表示部25とが一体のタッチパネルとして実現される構成であってもよい。
【0024】
また、
図1に示すように、入力部24は、画像を撮影するカメラ241を備えていてもよい。また、識別コードを示す二次元コードをカメラ241によって読み取り可能な構成であってもよい。これにより、ユーザが識別コードを入力する手間を低減することができる。
【0025】
表示部25は、表示制御部211による制御に基づいて、映像、文字列又はオブジェクト等を表示する表示パネルである。
【0026】
なお、システム1が備える単一の部材の機能が、別の複数の部材によって実現されてもよく、システム1が備える複数の部材の機能が、別の単一の部材によって実現されてもよい。例えば、システム1が複数のサーバ装置10を備えていてもよいし、前述した識別コードの認証が、サーバ装置10とは別の認証装置において行われる構成であってもよい。また、システム1が備える一部の部材が、サーバ装置10又は表示装置20から着脱可能な構成であってもよい。
【0027】
図1の構成によれば、識別コードに関連付けられたコンテンツに含まれる映像を再生する場合において、前記映像のチャンネルを切り替え可能な構成とするための装置を実現できる。
【0028】
〔2.認証用テーブル例〕
続いて、サーバ装置10の記憶部12が格納する前述のテーブルについて、具体例を挙げて説明する。
図2の表31は、は、コンテンツと識別コードとの対応関係を示すテーブルの一例を示す表である。
【0029】
例えば表31は、映像コンテンツAが、チャンネルA1~A3の映像を含んでいること、及び映像コンテンツBが、チャンネルB1~B3の映像を含んでいること等を示している。また、「識別コード」欄の値は、対応するチャンネルの映像を表示装置20にダウンロードするために、何れの識別コードを用いた認証が必要であるのかを示している。例えばチャンネルA3の映像を表示装置20にダウンロードするためには、識別コード「AAABBB222」又は「AAABBB333」等を用いた認証を要し、識別コード「AAABBB111」を用いた認証を行ったとしても、チャンネルA3の映像はダウンロードすることができない。
【0030】
また、コンテンツは、複数種類の識別コードに関連付けられており、且つ、識別コードの種類毎に規定された1又は複数チャンネルの映像を含んでいる場合がある。例えば映像コンテンツAは、チャンネルA1及びA2の映像のみをダウンロード可能とするための第1の種類の識別コードと、チャンネルA1~A3の映像をダウンロード可能とするための第2の種類の識別コードとに関連付けられている。
【0031】
また、単一の識別コードが複数のコンテンツに関連付けられていてもよく、前記複数のコンテンツのうち、少なくとも何れかは複数チャンネルの映像を含んでいてもよい。例えば識別コード「AAABBB333」を用いた認証が行われた場合、当該識別コードの送信元である表示装置20においては、映像コンテンツAと映像コンテンツBとがダウンロード可能となる。なお、実際の識別コードは、
図2に例示するものよりも複雑な文字列であることが望ましい。
【0032】
また、或るコンテンツに含まれる各チャンネルの映像は、同一であってもよいし、同一内容で映像フォーマット又はビットレートのみが異なる構成であってもよいし、内容が互いに異なっていてもよい。少なくとも各チャンネルの映像が互いに同一である場合、通常は、各映像に関連付けられている音声の内容、又は当該音声の音声フォーマット若しくはビットレートが互いに異なる。一態様において、或るコンテンツに含まれる各チャンネルの映像のうち、少なくとも何れか2つの映像が互いに異なり、且つ当該2つの映像に関連付けられている音声が互いに異なっていてもよい。
【0033】
また、一態様において、或るコンテンツに含まれる各チャンネルの映像のうち、少なくとも何れか2つのチャンネルの映像が、特定の被写体の一部又は全部を互いに異なる位置から撮影した映像であり、各撮影位置に対応する音声にそれぞれ関連付けられている構成であってもよい。ここで、撮影位置に対応する音声とは、例えば当該撮影位置において集音された音声、又は前記集音された音声を再現した音声である。また、撮影位置に対応する音声は、Dolby Atmos(登録商標)、Auro-3D(登録商標)、360 Reality Audio(登録商標)又は空間オーディオ等のイマーシブオーディオであってもよい。
【0034】
これにより、例えばコンテンツが歌手のライブ映像である場合、チャンネル毎に、互いに異なる座席の位置から見た映像と、当該位置において聞こえる音声とを再現することが可能となる。また、例えば或るチャンネルの映像が、被写体の全部としての歌手グループ全員を撮影した映像であり、他のチャンネルの映像が、前記被写体の一部として歌手グループの一員を撮影した映像であってもよい。
【0035】
また、一態様において、被写体である歌手に近い座席の位置から見たときのチャンネルの映像を再生可能とするための識別コードの販売価格は、遠い座席の位置から見たときのチャンネルの映像だけを再生可能とするための識別コードの販売価格よりも高い構成であってもよい。
【0036】
また、表32は、識別コードと、当該識別コードを用いた認証によって登録された表示装置20との対応関係を示すテーブルの一例である。
【0037】
表32において「登録台数」欄の値の分母は、対応する識別コードを用いた認証によって、最大何台の表示装置20を登録することが可能であるのかを示している。また、表示装置20の「登録」とは、識別コードの送信元である表示装置20を、当該識別コードに関連付けられたコンテンツをダウンロードすることができる表示装置20として記憶することを意味している。また、前記分母が2以上の場合もあることに示されるように、単一の識別コードを複数の表示装置20の各々に入力し、その各表示装置20においてコンテンツのダウンロードが可能となる構成であってもよい。
【0038】
また、「登録台数」欄の値の分子は、対象となる識別コードを用いた認証によって、現時点において何台の表示装置20が登録されているのかを示している。例えば識別コード「AAABBB111」の場合、最大の台数である3台の表示装置20が既に登録されているため、他の新たな表示装置20に識別コード「AAABBB111」を入力したとしても、当該表示装置20は登録されない。また、表示装置20の入力部24を介した操作等によって、当該表示装置20の登録を解除することが可能な構成であることが望ましい。これにより、或る識別コードを用いて登録可能な台数に達した場合であっても、コンテンツをダウンロード可能とする表示装置20を切り替えることができる。
【0039】
また、「登録済み表示装置」欄の値は、個別の表示装置20を一意に特定するためのMACアドレス等の値であって、対応する識別コードを用いた認証によって登録されている表示装置20を示している。
【0040】
このように、サーバ装置10の記憶部12は、認証された1又は複数の識別コードと、1又は複数の表示装置20を特定する情報とを関連付けて記憶する。また、表示装置20を特定する情報を取得部111が取得した場合には、記憶部12に記憶された識別コードであって、表示装置20を特定する情報に関連付けられた識別コードを用いて、認証に関する処理を実行する。ここで、前記認証に関する処理には、例えばサーバ装置10単体による認証、或いは前述した別の認証装置を用いた認証が含まれ得る。
【0041】
なお、識別コードには有効期限が設定されている構成であってもよい。前記の構成において、記憶部12は、識別コードに関連付けて、当該識別コードの有効期限を記憶する。また、例えば前記有効期限は、識別コードが最初に認証に用いられたときからの期間によって定められていてもよいし、識別コードが有効ではなくなる日時が予め定められていてもよい。また、単一の識別コードに対して、互いに異なる有効期限がコンテンツ毎に設定されていてもよいし、チャンネル毎に設定されていてもよい。また、コンテンツがリアルタイムのライブ映像又は収録されたライブ映像である場合、識別コードは、ライブ配信中に限り有効である構成であってもよい。
【0042】
〔3.システム1の処理例〕
続いて、システム1が実行する処理の流れについて一例を挙げて説明する。
図3は、本例に係る処理の流れを示すシーケンス図の一例である。
【0043】
S101(ステップS101)において、表示装置20の制御部21は、入力部24を介してユーザに入力された識別コードを取得する。本例においては、前述の識別コードの入力、並びに後述する映像及び音声の再生は、表示装置20にインストールされたアプリケーションを用いて行われるものとして説明する。
【0044】
図4の画面51は、前記アプリケーションの画面であって、識別コードの入力画面の一例を示している。画面51において、入力フォーム52及び53は、識別コードを入力する入力フォームである。
【0045】
画面51の例において、コンテンツは、ライブ等のイベントの映像であり、入力フォーム52は、前記イベントを特定する文字列を入力するフォームである。入力フォーム52に入力される「イベントコード」は、イベント毎に共通の値であってもよい。また、入力フォーム53は、個々に互いに異なる「シリアルコード」を入力するフォームである。
【0046】
入力フォーム52及び53に例示するように、単一の識別コードは、2以上の文字列を含む構成であってもよいし、例えば前述の「イベントコード」と「シリアルコード」とのうち、「シリアルコード」のみを識別コードとして取り扱う構成であってもよい。
【0047】
また、このような本開示の構成によれば、画面51に例示するように、ユーザがコンテンツをダウンロードするときに、個人情報を入力すること及び会員登録を行うことを必ずしも要しない。
【0048】
S102において、制御部21は、入力された識別コードと、自装置を特定する情報とを、通信部23を介してサーバ装置10に送信する。画面51の例においては、ボタン54が押下された場合に、本ステップS102の処理が実行される。
【0049】
S103において、サーバ装置10の取得部111は、通信部13を介して受信した各情報を取得し、制御部11は、識別コードを用いた認証を行う。認証が成功した場合、続いてS104の処理が実行される。また、制御部11は、識別コードの送信元である表示装置20を、当該識別コードに関連付けて、
図2の表32に例示するように「登録済み表示装置」として記憶部12に登録する。
【0050】
また、本ステップS103において、制御部11は、少なくとも表示装置20の表示部25が、縦長の画面を有しているか、又は横長の画面を有しているかを特定する。より望ましくは、制御部11は、表示装置20の表示部25の画面サイズを特定する。
【0051】
例えば制御部11は、取得部111が取得した情報に、識別コード等がスマートフォン又はタブレット用のアプリケーションを介して送信されたことを示す情報が含まれる場合、表示部25が縦長の画面を有していると判定する。これは、通常、スマートフォンが、ディスプレイの長辺が縦側となる向きで使用されるためである。一方で制御部11は、取得部111が取得した情報に、識別コード等がパソコン用のアプリケーションを介して送信されたことを示す情報が含まれる場合、表示部25が横長の画面を有していると判定する。これは、通常、パソコンが、ディスプレイの短辺が縦側となる向きで使用されるためである。
【0052】
或いは、前記自装置を特定する情報に、表示部25の画面サイズを特定する情報、又は表示装置20の機種を特定する情報が含まれる場合、制御部11は、これらの情報を参照して、表示部25の画面サイズを特定する構成であってもよい。
【0053】
S104において、制御部11は、認証に用いられた識別コードに関連付けられたコンテンツの映像及び音声を、通信部13を介して表示装置20に送信する。また、認証に用いられた識別コードに関連付けられたコンテンツ、或いは当該コンテンツに含まれるチャンネルの映像が複数存在する場合、最初にデフォルトとして送信されるチャンネルの映像が規定されていてもよい。本ステップS104において表示装置20に送信される映像は、本開示における第1チャンネルの映像の一例である。即ち、通信部13は、識別コードを用いた認証が行われた場合に、コンテンツに含まれる第1チャンネルの映像を、特定した表示装置20に送信する。
【0054】
また、本ステップS104において、通信部13は、表示装置20が縦長の画面を有していると特定された場合に、表示装置20において全画面表示をするための縦長の映像を表示装置20に送信する。ここで、縦長の映像とは、縦画面で再生されることを意図して作成された映像である。
【0055】
なお、識別コードを用いた認証が成功しなかった場合、制御部11は、映像及び音声を送信することなく、認証が成功しなかったことを示す旨の情報を表示装置20に送信する。ここで、識別コードを用いた認証が成功しない場合とは、識別コードに誤りがある場合、又は登録台数が上限に達している場合が挙げられる。
【0056】
S105において、表示装置20の表示制御部211が、通信部23が受信したコンテンツの映像を表示部25に表示させる処理を行う。即ち、表示制御部211は、識別コードを用いた認証が行われた場合に、サーバ装置10から送信された、コンテンツに含まれる第1チャンネルの映像を表示部25に表示させる。併せて制御部21は、当該コンテンツに含まれる音声の再生を行う。また、制御部21は、認証が成功した識別コードに関連付けられた当該コンテンツを特定する情報を記憶部22に記憶する。
【0057】
図7の画面61及び62は、本ステップS105において、表示部25に表示される映像の一例を示している。表示部25に表示される映像は、
図7に示す通り縦長の映像であってもよいし、横長の映像であってもよい。但し、通常、縦長の映像を全画面表示するためには、アプリケーションが映像の全画面表示に対応していることを要する。また、
図7に示す映像においても、映像に併せて再生される音声は、Dolby Atmos等のイマーシブオーディオであってもよい。別の側面から言えば、通信部13は、イマーシブオーディオに対応した音声が関連付けられている音声を、前述したS104において表示装置20に送信してもよい。
【0058】
図7の画面61において、画面内をタップすること等によって選択すると、画面62に示す各オブジェクトが表示される。画面62において、オブジェクト64は、映像を再生する直前の画面に戻るためのボタンである。オブジェクト65は、再生可能なチャンネルを示しており、画面62においては「チャンネルA1」の映像が表示されていることを示している。なお、何れかのチャンネルの映像で全画面表示が行われる場合であっても、他の何れかのチャンネルの映像で全画面表示が行われることは必須ではない。オブジェクト66は、再生位置及び音量等を操作するためのインターフェースである。また、画面62において、オブジェクトが表示されていない箇所を選択すると、画面61の表示に戻る。
【0059】
オブジェクト67は、コンテンツの内容又は出演者等を示すオブジェクトである。オブジェクト67に含まれる情報は、例えばS104において、制御部11によって映像及び音声と共に表示装置20に送信される。オブジェクト67、又はオブジェクト67内のテキストをユーザが選択することによって、表示中のコンテンツに関する外部のウェブサイト等に遷移可能な構成であってもよい。
【0060】
S106において、再生する映像のチャンネルを変更するユーザの操作が入力部24を介してなされた場合、制御部21は、指定されたチャンネルを示す情報を、サーバ装置10に送信する。また、画面62におけるオブジェクト65b又は65cの選択は、再生する映像のチャンネルを変更するユーザの操作の一例である。
【0061】
また、変更可能となるチャンネルの候補は、認証された識別コードに対応するチャンネルである。別の側面から言えば、通信部13は、認証された識別コードの種類に応じた1又は複数のチャンネルの映像のうち、何れかのチャンネルの映像を表示装置20に送信する構成であることを意味している。
【0062】
S107において、制御部11は、指定されたチャンネルの映像及び音声を表示装置20に送信する。本ステップS107において表示装置20に送信される映像は、本開示における第2チャンネルの映像の一例である。即ち、通信部13は、表示装置20を介したユーザ操作に応答して、コンテンツに含まれる第2チャンネルの映像を表示装置20に送信する。表示装置20においては、当該チャンネルの映像及び音声が再生される。即ち、表示制御部211は、入力部24を介したユーザ操作に応答して、サーバ装置10から送信された、コンテンツに含まれる第2チャンネルの映像を表示部25に表示させる。
【0063】
なお、スマートフォン又はタブレットで横長の映像を全画面又は表示部25の一部で再生可能であってもよいし、パソコンで縦長の画面を再生可能であってもよい。画面内で映像が表示されていない部分は、例えば黒色で塗りつぶされる。また、縦長の映像と横長の映像とを切り替えるためのオブジェクトが、例えば
図7の画面62に含まれていてもよい。前記オブジェクトが選択された場合、制御部11は、縦長から横長に、又は横長から縦長に切り替えられた映像を表示装置20に送信する。
【0064】
以上、
図3のシーケンス図に基づく処理の流れについて説明した。なお、S101の処理に代えて、表示制御部211が、認証された識別コードに関連付けられているコンテンツの一覧を表示部25に表示させて、制御部21が、前記一覧に含まれるコンテンツのうち入力部24を介して選択されたコンテンツを特定してもよい。この場合、S102において、通信部23は、自装置である表示装置20を特定する情報と、選択されたコンテンツを特定する情報とをサーバ装置10に送信する。また、S103において、サーバ装置10の制御部11は、特定された表示装置20が、選択されたコンテンツに関連付けられた識別コードを用いて登録されていることを認証する。前記の構成によれば、一度認証に成功した識別コードを入力部24に再度入力する必要が無く、ユーザの手間を低減することができる。
【0065】
図4の画面56は、前述のアプリケーションの画面であって、認証された識別コードに関連付けられているコンテンツの一覧画面の一例を示している。前記画面においては、ボタン57に例示するように、最初に再生するチャンネルを直接指定可能な構成であってもよい。
【0066】
また、各チャンネルの映像には、一定又は任意の時間間隔で複数のチャプターが設定されていて、リスト内からユーザに選択されたチャプターの先頭に再生位置をジャンプさせることが可能な構成であってもよい。表示装置20が映像をダウンロードして記憶する場合に限らず、ストリーミング受信する場合においても同様である。前記構成は、サーバ装置10の制御部11が、記憶部12が記憶するチャプターのリストを示す情報を表示装置20に送信し、表示装置20の制御部21が、ユーザに選択されたチャプターの映像を記憶部22から読み出すか、サーバ装置10からストリーミング受信することによって実現される。
【0067】
続いて、S105の映像を表示させる処理等について、
図5を参照して補足する。
図5は、S105の映像を表示させる処理に対応するフローチャートの一例である。
【0068】
S201において、表示制御部211は、通信部23が受信したコンテンツの映像を表示部25に表示させる処理を開始する。
【0069】
S202において、制御部21は、当該コンテンツに含まれる映像及び音声が、表示装置20において記録即ち録画及び録音することを禁止する暗号化がなされたものであるか否かを判定する。制御部21は、前記映像及び音声が、表示装置20において記録することを禁止する暗号化がなされたものであると判定した場合(S202:YES)、続いてS203の処理を実行する。
【0070】
S203において、制御部21は、映像及び音声の再生中において、これらを記録するアプリケーションの動作を、表示装置20上において検知したか否かを判定する。制御部21が、前記記録するアプリケーションの実行を検知した場合(S203:YES)、S204において、映像及び音声を再生するアプリケーションは、これら映像及び音声の再生を停止する。即ち、表示装置20は、サーバ装置10から送信された映像及び音声を、表示装置20にインストールされたアプリケーションを用いて再生し、前記アプリケーションは、表示装置20上において録画又は録音を行うアプリケーションの実行が検知された場合に、映像及び音声の再生を禁止する。
図6は、前記アプリケーションが、映像及び音声の再生を禁止したときの画面の一例を示している。なお、映像及び音声の再生が禁止される場合に、
図6に例示するようなダイアログ画面が表示されることは必須ではなく、例えば暗転した画面、又はモザイク等のフィルタが適用された画面に切り替わる構成であってもよい。
【0071】
一方で、制御部21が、S202においてコンテンツに含まれる映像及び音声が前述した暗号化がなされたものではないと判定した場合(S202:NO)、又はS203において前記記録するアプリケーションの動作を検知しない場合(S203:NO)、映像及び音声の再生が継続されて、S202からの判定が周期的に行われる。
【0072】
以上、
図5のフローチャートに基づく処理の流れについて説明した。なお、コンテンツに含まれる映像と音声とのうち、何れか一方の記録のみが禁止される構成であってもよい。
【0073】
〔4.ソフトウェアによる実現例〕
サーバ装置10及び表示装置20(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部11及び制御部21に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0074】
この場合、前記装置は、前記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により前記プログラムを実行することにより、前記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0075】
前記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、前記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、前記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して前記装置に供給されてもよい。
【0076】
また、前記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、前記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより前記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0077】
また、前記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは前記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0078】
〔5.まとめ〕
本発明の態様1に係るサーバ装置(10)は、複数チャンネルの映像を含むコンテンツに関連付けられた識別コードと、当該識別コードの送信元である外部装置(20)を特定する情報とを取得する取得部(111)と、前記識別コードを用いた認証が行われた場合に、前記コンテンツに含まれる第1チャンネルの映像を、特定した前記外部装置に送信する通信部(13)であって、前記外部装置を介したユーザ操作に応答して、前記コンテンツに含まれる第2チャンネルの映像を前記外部装置に送信する通信部とを備える構成である。前記の構成によれば、識別コードに関連付けられたコンテンツに含まれる映像を再生する場合において、前記映像のチャンネルを切り替え可能な構成とするための装置を実現できる。
【0079】
本発明の態様2に係るサーバ装置は、前記の態様1において、前記通信部が送信する各チャンネルの映像のうち、少なくとも何れか2つの映像が互いに異なり、且つ当該2つの映像に関連付けられている音声が互いに異なる構成としてもよい。前記の構成によれば、チャンネル毎に映像及び音声が互いに異なるコンテンツを提供することができる。
【0080】
本発明の態様3に係るサーバ装置は、前記の態様2において、前記通信部が送信する各チャンネルの映像のうち、少なくとも何れか2つのチャンネルの映像は、特定の被写体の一部又は全部を互いに異なる位置から撮影した映像であり、各撮影位置に対応する音声にそれぞれ関連付けられている構成としてもよい。前記の構成によれば、例えばコンテンツが歌手のライブ映像である場合、チャンネル毎に、互いに異なる座席の位置から見た映像と、当該位置において聞こえる音声とを再現することが可能となる。
【0081】
本発明の態様4に係るサーバ装置は、前記の態様1から3までの何れかにおいて、前記通信部は、前記外部装置において録画することを禁止する暗号化がなされた映像を前記外部装置に送信する構成としてもよい。前記の構成によれば、外部装置において映像が録画されることを防止し、コンテンツの著作権の保護に寄与する。
【0082】
本発明の態様5に係るサーバ装置は、前記の態様1から4までの何れかにおいて、前記コンテンツは、複数種類の識別コードに関連付けられており、且つ、前記識別コードの種類毎に規定された1又は複数チャンネルの映像を含んでおり、前記通信部は、認証された識別コードの種類に応じた1又は複数のチャンネルの映像のうち、何れかのチャンネルの映像を前記外部装置に送信する構成としてもよい。前記の構成によれば、識別コードの種類毎に、外部装置へのダウンロードを可能とするチャンネルの映像を設定することができる。
【0083】
本発明の態様6に係るサーバ装置は、前記の態様1から5までの何れかにおいて、認証された1又は複数の識別コードと、1又は複数の前記外部装置を特定する情報とを関連付けて記憶する記憶部(12)を更に備え、前記外部装置を特定する情報を前記取得部が取得した場合に、前記記憶部に記憶された識別コードであって、当該外部装置を特定する情報に関連付けられた識別コードを用いて、前記認証に関する処理を実行する構成としてもよい。前記の構成によれば、一度認証に成功した識別コードを外部装置において再度入力することを必要としない構成とすることに寄与する。
【0084】
本発明の態様7に係るサーバ装置は、前記の態様1から6までの何れかにおいて、前記取得部は、複数のコンテンツに関連付けられた単一の識別コードを取得し、前記複数のコンテンツのうち、少なくとも何れかは複数チャンネルの映像を含んでいる構成としてもよい。前記の構成によれば、複数のコンテンツを単一の識別コードで提供することができる。
【0085】
本発明の態様8に係るサーバ装置は、前記の態様1から7までの何れかにおいて、前記通信部は、前記外部装置が縦長の画面を有していると特定された場合に、前記外部装置において全画面表示をするための縦長の映像を前記外部装置に送信する構成としてもよい。前記の構成によれば、識別コードに関連付けられたコンテンツに含まれる映像を再生する場合において、縦長の映像のチャンネルに切り替え可能な構成とするための装置を実現できる。
【0086】
本発明の態様9に係るサーバ装置は、前記の態様8において、前記通信部は、イマーシブオーディオに対応した音声が関連付けられている縦長の映像を前記外部装置に送信する構成としてもよい。前記の構成によれば、イマーシブオーディオに対応した音声を縦長の映像と共に干渉可能となり、ユーザの満足度の向上に寄与する。
【0087】
本発明の態様10に係る表示装置(20)は、表示部(25)を備える表示装置であって、複数チャンネルの映像を含むコンテンツに関連付けられた識別コードを入力するための入力部(24)と、入力された前記識別コードと、当該表示装置を特定する情報とをサーバ装置(10)に送信する通信部(13)と、前記識別コードを用いた認証が行われた場合に、前記サーバ装置から送信された、前記コンテンツに含まれる第1チャンネルの映像を前記表示部に表示させる表示制御部(211)であって、前記入力部を介したユーザ操作に応答して、前記サーバ装置から送信された、前記コンテンツに含まれる第2チャンネルの映像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備える構成である。前記の構成によれば、識別コードに関連付けられたコンテンツに含まれる映像を再生する場合において、前記映像のチャンネルを切り替え可能な構成とするための装置を実現できる。
【0088】
本発明の態様11に係る表示装置は、前記の態様10において、前記表示制御部は、認証された識別コードに関連付けられているコンテンツの一覧を前記表示部に表示させ、前記通信部は、当該表示装置を特定する情報と、前記一覧に含まれるコンテンツのうち前記入力部を介して選択されたコンテンツを特定する情報とを前記サーバ装置に送信する構成としてもよい。前記の構成によれば、一度認証に成功した識別コードを入力部に再度入力する必要が無く、ユーザの手間を低減することができる。
【0089】
本発明の態様12に係る表示装置は、前記の態様10又は11において、当該表示装置は、前記サーバ装置から送信された映像を、当該表示装置にインストールされたアプリケーションを用いて再生し、前記アプリケーションは、当該表示装置上において録画又は録音を行うアプリケーションの実行が検知された場合に、前記映像の再生を禁止する構成としてもよい。前記の構成によれば、表示装置において映像が録画されることを防止し、コンテンツの著作権の保護に寄与する。
【0090】
本発明の態様13に係る表示装置は、前記の態様10から12までの何れかにおいて、前記入力部は、前記識別コードを示す二次元コードを読み取るカメラ(241)を有している構成としてもよい。前記の構成によれば、ユーザが識別コードを入力する手間を低減することができる。
【0091】
本発明の態様14に係る制御プログラムは、前記の態様1から9までの何れかに記載のサーバ装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記取得部及び前記通信部としてコンピュータを機能させるための制御プログラムである。前記の構成によれば、前述のサーバ装置をコンピュータによって実現することができる。
【0092】
本発明の態様15に係る制御プログラムは、前記の態様10から13までの何れかに記載の表示装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記入力部、前記通信部及び前記表示制御部としてコンピュータを機能させるための制御プログラムである。前記の構成によれば、前述の表示装置をコンピュータによって実現することができる。
【0093】
本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0094】
1 システム
10 サーバ装置
11、21 制御部
12、22 記憶部
13、23 通信部
20 表示装置(外部装置)
24 入力部
25 表示部
111 取得部
211 表示制御部
241 カメラ