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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】二輪車カバー
(51)【国際特許分類】
   B62J 19/00 20060101AFI20241216BHJP
【FI】
B62J19/00
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2023040106
(22)【出願日】2023-03-14
(65)【公開番号】P2024130416
(43)【公開日】2024-09-30
【審査請求日】2024-09-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501188845
【氏名又は名称】株式会社オサムインターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 正和
(72)【発明者】
【氏名】沈 童
【審査官】中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-166730(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0033614(KR,A)
【文献】特開2021-187164(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0037286(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一環体及び第二環体を備えるフレーム体と、
第一シート、第二シート、第三シート、及び第四シートを備える袋体とを有し、
前記第一環体及び前記第二環体はそれぞれ楕円形を呈しており、前記第一環体の一及び二の半周部の境となる前記第一環体の長軸と、前記第二環体の一及び二の半周部の境となる前記第二環体の長軸とが、同一の直線上に位置して、前記第一環体における前記直線上の点が、前記第二環体における前記直線上の点に重なるように、前記第二環体の内側に前記第一環体が配置されて、前記第一環体及び前記第二環体はそれぞれ前記直線回りに回転可能とされ、
前記第一シートの外周縁は前記第一環体の一の半周部と前記第二環体の一の半周部とに支持され、前記第二シートの外周縁は前記第一環体の一の半周部と前記第二環体の二の半周部とに支持され、前記第三シートの外周縁は前記第二環体の一の半周部と前記第一環体の二の半周部とに支持され、前記第四シートの外周縁は前記第一環体の二の半周部と前記第二環体の二の半周部とに支持されており、
前記第一環体及び前記第二環体の一方が他方に対して前記直線回りに傾いた状態で、前記第一シートが前記第一環体の一の半周部と前記第二環体の一の半周部とによって伸張され、前記第二シートが、前記第一環体の一の半周部と前記第二環体の二の半周部とによって伸張され、前記第三シートが、前記第二環体の一の半周部と前記第一環体の二の半周部とによって伸張され、前記第四シートが、前記第一環体の二の半周部と前記第二環体の二の半周部とによって伸長されて、前記第四シートに形成された開口が広がった状態になる二輪車カバー。
【請求項2】
第一ベルト及び第二ベルトから構成される連結具をさらに備え
前記第一ベルトの一端は、前記第二シートにおける前記第二環体の二の半周部側の範囲に固定され、
前記第二ベルトの一端は、前記第三シートにおける前記第一環体の二の半周部側の範囲に固定され、
前記第一ベルトの他端と前記第二ベルトの他端とを連結することで、前記第一環体の二の半周部と前記第二環体の二の半周部との間の角度を所定値内に維持可能な請求項1に記載の二輪車カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二輪車を覆うための二輪車カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、開口部を有する袋状の二輪車カバーが使用されている(例えば特許文献1)。この種の二輪車カバーで二輪車を覆う際には、開口部から二輪車の前側部分或いは後側部分を二輪車カバーの内側に入れた後、二輪車カバーを引っ張りながら、二輪車の残りの部分を開口部から二輪車カバーの内側に入れる作業が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3183470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の二輪車カバーは、当初萎んだ状態にあることから(すなわち、上記従来の二輪車カバーは、二輪車を覆っていない状態では、萎んでいることから)、上記の引っ張り作業等を要し、二輪車を覆った状態にすることを容易に行えない事態が生じていた。
【0005】
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであって、その目的は、容易に二輪車を覆った状態にすることができる二輪車カバーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、次の項に記載の主題を包含する。
【0007】
項1.第一環体及び第二環体を備えるフレーム体と、
第一シート、第二シート、第三シート、及び第四シートを備える袋体とを有し、
前記第一環体及び前記第二環体はそれぞれ楕円形を呈しており、前記第一環体の一及び二の半周部の境となる前記第一環体の長軸と、前記第二環体の一及び二の半周部の境となる前記第二環体の長軸とが、同一の直線上に位置して、前記第一環体における前記直線上の点が、前記第二環体における前記直線上の点に重なるように、前記第二環体の内側に前記第一環体が配置されて、前記第一環体及び前記第二環体はそれぞれ前記直線回りに回転可能とされ、
前記第一シートの外周縁は前記第一環体の一の半周部と前記第二環体の一の半周部とに支持され、前記第二シートの外周縁は前記第一環体の一の半周部と前記第二環体の二の半周部とに支持され、前記第三シートの外周縁は前記第二環体の一の半周部と前記第一環体の二の半周部とに支持され、前記第四シートの外周縁は前記第一環体の二の半周部と前記第二環体の二の半周部とに支持されており、
前記第一環体及び前記第二環体の一方が他方に対して前記直線回りに傾いた状態で、前記第一シートが前記第一環体の一の半周部と前記第二環体の一の半周部とによって伸張され、前記第二シートが、前記第一環体の一の半周部と前記第二環体の二の半周部とによって伸張され、前記第三シートが、前記第二環体の一の半周部と前記第一環体の二の半周部とによって伸張され、前記第四シートが、前記第一環体の二の半周部と前記第二環体の二の半周部とによって伸長されて、前記第四シートに形成された開口が広がった状態になる二輪車カバー。
【0008】
項2.第一ベルト及び第二ベルトから構成される連結具をさらに備え
前記第一ベルトの一端は、前記第二シートにおける前記第二環体の二の半周部側の範囲に固定され、
前記第二ベルトの一端は、前記第三シートにおける前記第一環体の二の半周部側の範囲に固定され、
前記第一ベルトの他端と前記第二ベルトの他端とを連結することで、前記第一環体の二の半周部と前記第二環体の二の半周部との間の角度を所定値内に維持可能な項1に記載の二輪車カバー。
【発明の効果】
【0009】
本発明の二輪車カバーによれば、容易に二輪車を覆った状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】(A)は本発明の実施形態に係る二輪車カバーの斜視図であり、(B)は(A)のa範囲の拡大図であり、(C)は(A)のb範囲の拡大図である。
図2】本発明の実施形態に係る二輪車カバーの下面図である。
図3】本発明の実施形態に係る二輪車カバーで二輪車を覆う作業を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る二輪車カバーをコンパクトな形状にした状態を示す斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係る二輪車カバーをコンパクトな形状にする作業を行う際のフレーム体の状態を示す概略図である。
図6】第一環体及び第二環体の当初の状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1(A)は本発明の実施形態に係る二輪車カバー1の斜視図であり、図1(B)は、図1(A)のa範囲の拡大図であり、図1(C)は図1(A)のb範囲の拡大図である。図2は、本実施形態に係る二輪車カバー1の下面図である。図3は、二輪車カバー1で二輪車2を覆う作業を示す図である。
【0013】
本実施形態に係る二輪車カバー1は、フレーム体3と、袋体4と、連結具5とを有する。
【0014】
フレーム体3は、第一環体10及び第二環体11を備える。第一環体10及び第二環体11は、それぞれ楕円形を呈する。当該フレーム体3では、第一環体10の一及び二の半周部12,13の境となる第一環体10の長軸と、第二環体11の一及び二の半周部14,15の境となる第二環体11の長軸とが、同一の直線T上に位置する。そして、第一環体10における直線T上の点10a,10bが、それぞれ第二環体11における直線T上の点11a,11bに重なるように、第二環体11の内側に第一環体10が配置されて、第一環体10及び第二環体11はそれぞれ上記の直線T回りに回転可能とされる。
【0015】
第一環体10及び第二環体11は金属から形成されており、当該第一環体10及び第二環体11として、例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、或いは合金鋼から形成されたバネ鋼と称される部材を使用できる。
【0016】
袋体4は、第一シート20、第二シート21、第三シート22、及び第四シート23を備える。第一シート20、第二シート21、第三シート22、及び第四シート23は、例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、或いはポリエチレンから形成される。
【0017】
第一シート20の外周縁は第一環体10の一の半周部12と第二環体11の一の半周部14とに支持される。第二シート21の外周縁は第一環体10の一の半周部12と第二環体11の二の半周部15とに支持される。第三シート22の外周縁は第二環体11の一の半周部14と第一環体10の二の半周部13とに支持される。第四シート23の外周縁は第一環体10の二の半周部13と第二環体11の二の半周部15とに支持される。
【0018】
第四シート23は、内側に開口30(図2図3)が形成された環状を呈する。本実施形態では、第四シート23として、一対の半割シート31,32(図2)を縫合したシートが使用される。半割シート31,32の外周縁には、それぞれ、第四シート23の外周縁の半周分33と、開口30の縁の半周分34と、第一縫合縁35と、第二縫合縁36とが含まれる。第一縫合縁35は、上記半周分33の一端から上記半周分34の一端へと延び、第二縫合縁36は、上記半周分33の他端から上記半周分34の他端へと延びており、半割シート31,32の第一縫合縁35,35同士を縫合し、半割シート31,32の第二縫合縁36,36同士を縫合することで、第四シート23が形成される。なお必ずしも第四シート23を上記の半割シート31,32から構成する必要はなく、第四シート23として、開口30が形成された単一の環状シートが使用されてもよい。
【0019】
連結具5は、第二シート21における第三シート22側の面から延びる第一ベルト40と、第三シート22における第二シート21側の面から延びる第二ベルト41とから構成される。第一ベルト40の一端40aは、「第二シート21における第二環体11の二の半周部15側の範囲」に縫合される(当該範囲は、点10aと点10bとを結ぶ第二シート21の幅中心線を境として、第二シート21を二分割したときの第二環体11の二の半周部15側の範囲である)。第二ベルト41の一端41aは、「第三シート22における第一環体10の二の半周部13側の範囲」に縫合される(当該範囲は、点10aと点10bとを結ぶ第三シート22の幅中心線を境として、第三シート22を二分割したときの第一環体10の二の半周部13側の範囲である)。連結具5は、第一ベルト40の他端40bと第二ベルト41の他端41bとを連結することで、第一環体10の二の半周部13と第一環体10の二の半周部13との間の角度を所定値以内に維持可能である。
【0020】
図示例では、第一ベルト40の他端40bは、中空構造のバックルから構成され、第二ベルト41の他端41bは、一対の弾性係合アームを備える留め具から構成される。第一ベルト40の他端40b(バックル)では、相対する2つの側壁に係合孔が設けられており、第二ベルト41の他端41b(留め具)を第一ベルト40の他端40b(バックル)の内部に挿入して、2つの弾性係合アームをそれぞれ係合孔に係合させることで、第一ベルト40の他端40b(バックル)と第二ベルト41の他端41b(留め具)とが連結される。そして2つの弾性係合アームを押圧して、第二ベルト41の他端41b(留め具)を第一ベルト40の他端40b(バックル)から引き抜くことで、第二ベルト41の他端41b(留め具)と第一ベルト40の他端40b(バックル)とを分離させることができる。なおベルト40,41の他端40b,41bの構造は上記の構造に限定されない。例えば、第一ベルト40の他端40bを上記の留め具から構成し、第二ベルト41の他端41bを上記のバックルから構成してもよい。また、上記の「バックル及び留め具」以外の連結及び分離が可能な手段によって、ベルト40,41の他端40b,41bが構成されてもよい。
【0021】
また図示例では、二輪車カバー1の前側(図1(A)の左側)及び後側(図1(A)の右側)にそれぞれ連結具5が設けられているが、二輪車カバー1に設けられる連結具5の数は、任意に設定され得る。
【0022】
二輪車カバー1で二輪車2を覆う際には、二輪車カバー1は、図1(A)に示すように、第一環体10及び第二環体11の一方が他方に対して直線T回りに傾いた状態とされる。この状態では、第一シート20が第一環体10の一の半周部12と第二環体11の一の半周部14とによって伸張され、第二シート21が第一環体10の一の半周部12と第二環体11の二の半周部15とによって伸張され、第三シート22が第二環体11の一の半周部14と第一環体10の二の半周部13とによって伸張され、第四シート23が第一環体10の二の半周部13と第二環体11の二の半周部15とによって伸長されて、第四シート23に形成された開口30が広がった状態になり、当開口30から二輪車2を袋体4の内側に挿入することが行われる(図3)。これにより、二輪車2が二輪車カバー1に覆われた状態になる。また各連結具5の第一ベルト40の他端40bと第二ベルト41の他端41bとを連結することで、二輪車2を二輪車カバー1によって覆った状態を安定して維持できる。
【0023】
上記の二輪車カバー1は、例えば、下記の作業1を行って袋体4を形成した後、下記の作業2,3を行ってシート20,21,22,23の外周縁がそれぞれ環体10,11に支持された状態にして、下記の作業4を行って、第一ベルト40の一端がシートに縫合され、ベルト40の一端がシートに縫合された状態にすることで製造される。
【0024】
作業1:第一シート20の外周縁の一の半周分と第二シート21の外周縁の一の半周分とを縫合し、第一シート20の外周縁の二の半周分と第三シート22の外周縁の一の半周分とを縫合し、第二シート21の外周縁の二の半周分と第四シート23の外周縁の一の半周分とを縫合し、第三シート22の外周縁の二の半周分と第四シート23の外周縁の二の半周分とを縫合する。
作業2:第一シート20と第二シート21の縫合線H1(図示せず)及び第三シート22と第四シート23との縫合線H2(図示せず)に沿って第一環体10を配置した後、帯状の第一被覆材50で第一環体10を覆った状態にして、第一被覆材50の両側縁をシート20,21における縫合線H1の近傍位置やシート22,23における縫合線H2の近傍位置に縫い付ける。
作業3:第一シート20と第三シート22の縫合線H3(図示せず)及び第二シート21と第四シート23との縫合線H4(図示せず)に沿って第二環体11を配置した後、帯状の第二被覆材51で第二環体11を覆った状態にして、第二被覆材51の両側縁をシート20,22における縫合線H3の近傍位置やシート21,23における縫合線H4の近傍位置に縫い付ける。なお、第一環体10と第二環体11とが交差する直線T上の位置では、第一環体10と第二環体11との間に第一被覆材50を配置した状態で上記の第一被覆材50の両側縁の縫合を行い、且つ、第二被覆材51が筒状になるように第二被覆材51の両側縁を付き合わせて縫合する(この縫合を実現するために、例えば、両側縁が付き合わされて筒状とされる第二被覆材51の部分は、両側縁がシート20,22,21,23に縫合される第二被覆材51の部分よりも、幅広とされる)。
作業4:第一ベルト40の一端40aを、「第二シート21における第二環体11の二の半周部15側の範囲」に縫合し、第二ベルト41の一端41aを、「第三シート22における第一環体10の二の半周部13側の範囲」に縫合する。
【0025】
上述した本実施形態に係る二輪車カバー1によれば、開口30から二輪車2を袋体4の内側に挿入する簡易な作業で二輪車2を覆うことが可能であり(図3参照)、従来の袋体のように、袋体4を引っ張る作業を要しない。このため容易に二輪車2を覆った状態にすることができる。
【0026】
また本実施形態に係る二輪車カバー1によれば、二輪車2を覆った状態で、第一ベルト40の他端40bと第二ベルト41の他端41bとを連結すれば、第一環体10の二の半周部13と第一環体10の二の半周部13との間の角度θが所定値以内に維持される。このため、二輪車2を覆った状態を安定して維持できる。二輪車2の車輪が、当該車輪の中心から放射状に延びる複数のスポークを備える場合には、第一ベルト40と第二ベルト41とが、それぞれ2つのスポークの間の空間を通過した状態にして、第一ベルト40の他端40bと第二ベルト41の他端41bとを連結することが好ましい。このようにすれば、二輪車カバー1が二輪車2に固定されるので、風により二輪車カバー1が飛ばされることを防止できる。
【0027】
本実施形態に係る二輪車カバー1では、二輪車カバー1の不使用時において、人力によって図4に示すように二輪車カバー1をコンパクトな形状にすることを可能とすべく、第一環体10及び第二環体11の材料として、炭素鋼、ステンレス鋼、或いは合金鋼を使用し、第一環体10及び第二環体11の各々における長軸の長さを短軸の長さで除した値(長軸の長さ/短軸の長さ)を1,4以上1,8以下とし、第一環体10及び第二環体11の長軸の長さを1200mm以上2800mm以下とし、第一環体10及び第二環体11の短軸の長さを700mm以上1600mm以下とし、第一環体10及び第二環体11の幅を7mm以上10mm以下とし、第一環体10及び第二環体11の厚さを1mm以上2mm以下とすることが好ましい。
【0028】
図5は、二輪車カバー1をコンパクトな形状にする作業を行う際のフレーム体3の状態を示している(図5では、袋体4及び連結具5の図示を省略している)。二輪車カバー1をコンパクトな形状にする際には、まず、第一環体10及び第二環体11の少なくとも一方を直線T回りに回転させることで、第一環体10の略全体と第二環体11の略全体とを沿わせた状態にする。ついで、フレーム体3の一の半周部60を他の半周部61に向けて折り返す(半周部60,61は、環体10,11の短軸を境界とするものである)。ついで上記折り返しの方向と直交する方向にフレーム体3の1/3分62を湾曲させる。ついで当該1/3分62によって構成される輪が、フレーム体3の他の部分63,64によって構成される2つの輪に挟まれるように、フレーム体3を湾曲させることで、二輪車カバー1はコンパクトな形状になる(上記の部分63,64は、それぞれフレーム体3の1/3分を構成するものである)。
【0029】
また第一環体10及び第二環体11の当初の状態、すなわち二輪車カバー1を製造すべく第一環体10及び第二環体11を準備したときの状態において、第一環体10及び第二環体11は、図6に示すように真円形を呈するものであってもよい。この場合、上記の作業2は第一環体10を楕円形に変形させた状態で行われ、上記の作業3は第二環体11を楕円形に変形させた状態で行われる。
【0030】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々改変され得る。
【0031】
例えば、第一環体10及び第二環体11は、当初の状態(二輪車カバー1を製造するために第一環体10及び第二環体11を準備したときの状態)から楕円形を呈するものであってもよい。
【0032】
また連結具5は、必ずしも必要ではなく、二輪車カバー1から省略されてもよい。
【0033】
また図3では、二輪車カバー1で覆われる二輪車2が自転車である例を示しているが、本発明の二輪車カバーは、オートバイ(二輪車)を覆うためにも使用され得る。
【符号の説明】
【0034】
1 二輪車カバー
3 フレーム体
4 袋体
5 連結具
10 第一環体
10a,10b 第一環体における直線上の点
11 第二環体
11a,11b 第二環体における直線上の点
12 第一環体の一の半周部
13 第一環体の二の半周部
14 第二環体の一の半周部
15 第二環体の二の半周部
20 第一シート
21 第二シート
22 第三シート
23 第四シート
30 第四シートの開口
40 第一ベルト
40a 第一ベルトの一端
40b 第一ベルトの他端
41 第二ベルト
41a 第二ベルトの一端
41b 第二ベルトの他端
T 直線
θ 第一環体の二の半周部と第二環体の二の半周部との間の角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6