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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】景品取得装置及び景品取得ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/30 20060101AFI20241216BHJP
【FI】
A63F9/30 502C
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2024111389
(22)【出願日】2024-07-11
【審査請求日】2024-09-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 発明者である佐藤伊織から特許を受ける権利を承継した特許出願人である北日本通信工業株式会社が、令和6年6月12日に合同商談会2024において上記発明者が発明したクレーンゲーム機を公開した。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】597009703
【氏名又は名称】北日本通信工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155181
【弁理士】
【氏名又は名称】中 大介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 伊織
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特許第7221573(JP,B1)
【文献】特開2023-129740(JP,A)
【文献】特開2023-151230(JP,A)
【文献】特開2015-019972(JP,A)
【文献】特開2010-233892(JP,A)
【文献】特開2004-283526(JP,A)
【文献】特開2004-105470(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
景品取得ゲーム装置に用いられる景品を取得するための景品取得装置であって、
景品を把持するためのアームと、
前記アームを上下方向に揺動自在に軸支する軸支部と、
前記アームの基端部を上方から押圧操作して該アームの先端部を上方に揺動させるための第一の作動部と、
前記アームの基端部を下方から押圧操作して該アームに対して把持力を付与するための第二の作動部と、
前記第一の作動部及び前記第二の作動部をそれぞれ上下方向に変位可能に駆動する駆動手段とを備え、
前記第一の作動部と前記第二の作動部とが相対的な位置関係を変化させながら変位可能に構成され、
前記アームは、前記軸支部に軸支されながら自重により先端部が下方に揺動することを特徴とする景品取得装置。
【請求項2】
前記駆動手段は、単一の駆動源と、該駆動源の駆動力を前記第一の作動部に伝達するための第一のリンク機構と、該駆動源の駆動力を前記第二の作動部に伝達するための第二のリンク機構とを有し、
前記第一のリンク機構と前記第二のリンク機構とは、前記駆動源の駆動により連動して作動するものであり、
前記駆動源の駆動によって前記第一のリンク機構と前記第二のリンク機構とが連動して作動することにより、前記第一の作動部と前記第二の作動部とが相対的な位置関係を変化させながら変位することを特徴とする請求項1に記載の景品取得装置。
【請求項3】
前記第一の作動部は、前記アームの基端部を上方から押圧操作して該アームが開状態となる第一の位置と、該第一の位置よりも上方であって該アームが自重により先端部が下方に揺動して閉状態となる第二の位置との間で変位可能であり、
前記第二の作動部は、閉状態である前記アームの基端部を下方から当接する第三の位置と、該第三の位置よりも下方であって少なくとも閉状態である該アームの基端部とは当接していない状態である第四の位置との間で変位可能であり、
前記駆動手段は、前記第一の作動部を前記第一の位置から前記第二の位置への変位を開始した後で、前記第二の作動部を前記第四の位置から前記第三の位置への変位が開始されるように該第一の作動部及び該第二の作動部を駆動することを特徴とする請求項1に記載の景品取得装置。
【請求項4】
前記駆動手段の駆動力に応じた付勢力で前記第二の作動部を上方に付勢する付勢手段を備え、
前記第二の作動部に対する前記付勢手段の付勢力を変化させることにより前記アームの把持力を変化させることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の景品取得装置。
【請求項5】
前記アームの閉状態における該アームの先端部の位置を調整可能な調整手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の景品取得装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の景品取得装置を備えた景品取得ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品取得装置及び景品取得ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クレーンゲーム機に代表される景品取得ゲーム装置は、筐体内部に形成されたプレイフィールド内に多数の景品が載置されて使用されるものである。遊戯者は、レバーやボタン等の操作手段を用いて把持アームを有する景品取得装置をプレイフィールド内で移動させることができる。そして、遊戯者は、所望とする景品が載置されている位置まで景品取得装置を移動させた後、把持アームでこの景品を把持させ、その状態で、景品排出口まで揚送することにより、景品を獲得することができる。
【0003】
このような景品取得ゲーム装置で使用される景品取得装置では、モータや電磁コイル等の駆動源を用いて把持アームを開閉させることで景品を把持するように構成されている。近年では、省エネルギー化が進んでおり、そのため、少ない駆動源により複数の把持アームを効率的に動作させることが検討されている。
【0004】
このような課題に対し、例えば、把持アームの基端部の上下部分をそれぞれ押圧操作するコ字状の作動部材を設け、ソレノイド等の駆動源の駆動により把持アームを開閉させるように構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-105470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の景品取得装置は、作動部材により把持アームの開閉を行うために、把持アームの基端部の上下部分を押圧操作するための上下フランジについて、ある程度の間隔が必要であるとともに、上下方向にストロークさせるためのスペースが必要であり、景品取得装置が大型化してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、把持アームを効率的に動作させるとともに、小型化を可能にする景品取得装置及び景品取得ゲーム装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を解決するため、請求項1に記載の発明は、景品取得ゲーム装置に用いられる景品を取得するための景品取得装置であって、
景品を把持するためのアームと、
前記アームを上下方向に揺動自在に軸支する軸支部と、
前記アームの基端部を上方から押圧操作して該アームの先端部を上方に揺動させるための第一の作動部と、
前記アームの基端部を下方から押圧操作して該アームに対して把持力を付与するための第二の作動部と、
前記第一の作動部及び前記第二の作動部をそれぞれ上下方向に変位可能に駆動する駆動手段とを備え、
前記第一の作動部と前記第二の作動部とが相対的な位置関係を変化させながら変位可能に構成され、
前記アームは、前記軸支部に軸支されながら自重により先端部が下方に揺動することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の景品取得装置において、
前記駆動手段は、単一の駆動源と、該駆動源の駆動力を前記第一の作動部に伝達するための第一のリンク機構と、該駆動源の駆動力を前記第二の作動部に伝達するための第二のリンク機構とを有し、
前記第一のリンク機構と前記第二のリンク機構とは、前記駆動源の駆動により連動して作動するものであり、
前記駆動源の駆動によって前記第一のリンク機構と前記第二のリンク機構とが連動して作動することにより、前記第一の作動部と前記第二の作動部とが相対的な位置関係を変化させながら変位することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の景品取得装置において、
前記第一の作動部は、前記アームの基端部を上方から押圧操作して該アームが開状態となる第一の位置と、該第一の位置よりも上方であって該アームが自重により先端部が下方に揺動して閉状態となる第二の位置との間で変位可能であり、
前記第二の作動部は、閉状態である前記アームの基端部を下方から当接する第三の位置と、該第三の位置よりも下方であって少なくとも閉状態である該アームの基端部とは当接していない状態である第四の位置との間で変位可能であり、
前記駆動手段は、前記第一の作動部を前記第一の位置から前記第二の位置への変位を開始した後で、前記第二の作動部を前記第四の位置から前記第三の位置への変位が開始されるように該第一の作動部及び該第二の作動部を駆動することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の景品取得装置において、
前記駆動手段の駆動力に応じた付勢力で前記第二の作動部を上方に付勢する付勢手段を備え、
前記第二の作動部に対する前記付勢手段の付勢力を変化させることにより前記アームの把持力を変化させることが可能であることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の景品取得装置において、
前記アームの閉状態における該アームの先端部の位置を調整可能な調整手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、景品取得ゲーム装置であって、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の景品取得装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、把持アームを効率的に動作させるとともに、小型化を可能にする景品取得装置及び景品取得ゲーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態におけるクレーンゲーム機の外観を示す斜視図である。
図2】把持装置の外観を示す正面図である。
図3】(a)は、把持装置を上方から見た斜視図であり、(b)は、把持装置を下方から見た斜視図である。
図4】把持装置の構成について説明する分解斜視図である。
図5】(a)は、駆動装置を正面側から見た分解斜視図であり、(b)は、駆動装置を背面側から見た分解斜視図である。
図6】把持アームが開状態における把持装置の内部構成について説明する図である。
図7】把持アームが閉状態であって把持力が付与されていない状態における把持装置の内部構成について説明する図である。
図8】把持アームが閉状態であって把持力(弱)が付与されている状態における把持装置の内部構成について説明する図である。
図9】把持アームが閉状態であって把持力(強)が付与されている状態における把持装置の内部構成について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係る景品取得ゲーム装置(例えば、クレーンゲーム機)について、図面を参照しながら説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0017】
まず、図1を用いて、本発明に適用することができる景品取得ゲーム装置の一例としてのクレーンゲーム機100の全体構成について説明する。図1の説明において、左右、前後、上下とは、クレーンゲーム機100の遊戯者が正面側から見た状態を基準とした左右、前後、上下を意味する。
【0018】
クレーンゲーム機100は、例えば、縦長の直方体形状によって形成されており、底面にキャスタCが適宜数取り付けられている。したがって、ゲームセンター等の遊戯場のスタッフがクレーンゲーム機100を押動することにより容易に搬送することができるようになっている。
【0019】
クレーンゲーム機100は、箱状の基台1と、基台1の上方に形成されたプレイフィールド2と、プレイフィールド2の上方を覆う天井部3とを備えて構成されている。
【0020】
基台1には、例えば、クレーンゲーム機100の全体制御を行う制御部を有する制御基板等が収容されており、基台1の前面の右側に設けられた開閉扉1aを開放することにより、内部にアクセスすることができるようになっている。また、基台1の前面中央下部には、後述するコインセレクタ84a,84bによって受け付けられた硬貨やコインを回収するための集金扉1bが開閉可能に設けられている。
【0021】
プレイフィールド2は、多数の景品Pが載置される底部2aを有するとともに、前面板2b、左側面板2c、右側面板2d、背面板2e及び上述した天井部3により閉塞された内部空間が形成されている。そして、前面板2b、左側面板2c及び右側面板2dは、透明のガラスあるいは樹脂により形成された板状部材により構成されており、内部空間が視認できるようになっている。なお、前面板2bは、例えば、スライドドアによって構成されており、スライドドアを開放することで、プレイフィールド2内にアクセスできるようになっている。
【0022】
プレイフィールド2の底部2aの左前隅部には、方形状に開口された景品排出口4が設けられており、景品Pを下方に排出することができるようになっている。景品排出口4から排出された景品Pは、景品取出室6まで落下し、基台1の前面の左側に設けられた扉体7を開放することにより、景品取出室6にある景品Pを取り出すことができるようになっている。ここで、扉体7は、透明のガラスあるいは樹脂により形成された板状部材により構成されており、扉体7を介して内部を視認することができるようになっている。また、底部2aには、景品排出口4の右側端部及び後側端部を囲うように仕切板5が立設されており、底部2aに載置され、あるいは、積み上げられた景品Pが景品排出口4から落下するのを抑制している。
【0023】
プレイフィールド2の上方には、景品取得装置として機能する把持装置200が設けられ、固定ロッド200a及び伸縮ロッド200bによって垂下されている。天井部3には、図示しないが、2本の縦行用レールがそれぞれ左右両端近傍に前後方向に延びて平行に設けられるとともに、1本の横行用レールが2本の縦行用レールに架設されている。横行用レールは、縦行用モータにより縦行用レールの延在方向に沿って移動可能に構成されている。この横行用レールには、伸縮ロッド200bを固定ロッド200aに対して伸縮可能な伸縮装置が横行用モータにより横行用レールの延在方向に沿って左右方向に移動可能に設けられている。また、伸縮装置は、伸縮ロッド200bの伸縮動作を行うことにより、伸縮ロッド200bの先端に取り付けられた把持装置200を上下方向に変位させることができる。
【0024】
把持装置200は、伸縮ロッド200bが取り付けられる本体部200Aと、本体部200Aに支持された1又は複数本の把持アーム203とを備えて構成されている。把持アーム203は、本体部200Aに備えられたモータ等のアクチュエータにより開閉可能に取り付けられており、先端部に設けられた把持爪203aにより景品Pを把持可能とされている。なお、把持装置200の具体的構成については後述する。
【0025】
一方、基台1の前面中央には、操作部8が設けられており、箱型形状をなしている。操作部8は、その上面に、操作レバー81、操作ボタン82及び表示部83が配置されている。操作レバー81及び操作ボタン82は、遊戯者により操作が可能となっており、表示部83には、例えば、遊戯可能残り回数や遊戯残り時間等が表示される。遊戯者は、操作レバー81を操作することにより把持装置200をプレイフィールド2内の任意の位置に移動させ、操作ボタン82を操作することにより、把持装置200を下降させるとともに、把持動作を行わせることができる。把持装置200は、把持動作が終了すると上昇し、把持アーム203を閉状態に維持させながら景品排出口4の上方に移動し、把持アーム203を開状態に変化させる。このとき、景品Pが把持装置200により把持されていた場合には、景品排出口4に向けて景品Pが落下して景品取出室6に案内され、その結果、遊戯者は、景品取出室6から景品Pを取り出すことができる。
【0026】
また、操作部8の前面には、2つのコインセレクタ84a,84bが並設されており、それぞれ受付可能な硬貨やメダルの種類が異なっている。本実施形態では、例えば、コインセレクタ84aは、100円硬貨のみ受付可能に構成されており、コインセレクタ84bは、500円硬貨のみ受付可能に構成されているが、これに限定されない。コインセレクタ84a,84bにより受け付けられた硬貨やメダルは、例えば、基台1の下部の回収箱に集められ、遊戯場の管理者が開錠操作して集金扉1bを開放させることにより、回収することができるようになっている。また、操作部8の前面は開閉可能に構成されており、例えば、遊戯場の管理者が開錠操作して操作部8の前面を開放させることにより、操作部8のメンテナンス等を行うことができるようになっている。また、コインセレクタ84a,84bに換えて、あるいは、コインセレクタ84a,84bに加えて、ICカードあるいは二次元コードから決済情報を読取可能なリーダライタ装置を設け、当該リーダライタ装置により読み取った決済情報に基づいて、クレジットの受付を可能に構成されてもよい。
【0027】
次に、把持装置200の構成について、図2図9を参照しながら説明する。
【0028】
図2及び図3に示すように、把持装置200は、薄厚円盤状の本体部200Aと、本体部200Aを被覆する上部カバー200c及び下部カバー200dとを含む本体ケースとを備えており、本体部200Aの上面中央には伸縮ロッド200bに取り付けられるロッド取付部200eが設けられている。本体ケースの側面には、周方向に等間隔で複数(例えば、3つ)の把持アーム203が突出するようにして設けられている。また、本体ケースの上面には、複数の把持アーム203のそれぞれの揺動範囲を規制する調整ネジ251が設けられており、調整ネジ251を用いることにより閉状態における把持アーム203の角度を調整することができる。
【0029】
続いて、図4及び図5を参照しながら、把持装置200の内部構成について説明する。
【0030】
把持装置200は、上方からベース基板211、上部プレート231、下部プレート241の順に配置されてなり、上部カバー200c及び下部カバー200dにより被覆されている。
【0031】
ベース基板211は、薄板円盤状に形成されている。ベース基板211の上面の略中央には、ロッド取付部200e(図2参照)が上方に向けて突設されている。ベース基板211の下面の外縁近傍には4本のスペーサ212が略等間隔に下方に延出するように設けられている。スペーサ212は、下部カバー200dにネジ止めされ、これにより、把持装置200の内部機構が本体ケースに取り付けられる。
【0032】
また、ベース基板211の下面のスペーサ212の近傍に複数(例えば、4つ)のガイド軸213が突設されている。複数のガイド軸213には、それぞれコイルバネ213aが巻回されている。複数のガイド軸213は、それぞれ後述する上部プレート231に開設された挿通孔234に挿通され、上部プレート231の移動方向をガイドする機能を有している。コイルバネ213aは、伸長する方向に付勢されており、ベース基板211に対して上部プレート231を下方に押し下げる機能を有している。
【0033】
また、ベース基板211の下面には、把持アーム203を支持固定するための取付部214が複数個所設けられている。本実施形態では、3つの把持アーム203が略等間隔で取り付けられるように取付部214が配置されている。
【0034】
複数の取付部214には、それぞれアーム支持部203bが取り付けられている。アーム支持部203bの下部には、揺動部材203cを揺動可能に軸支する揺動軸203fが形成されている。揺動部材203cは、揺動軸203fを支軸として揺動可能とされており、外側の端部には、把持アーム203の基端部203dを取り付けるためのアーム取付部203eが形成されている。把持アーム203は、このようにして本体部200Aに対して取り付けられているので、基端部203d側よりも先端側(すなわち、把持爪203aが設けられている側)が重くなるように支持され、その結果、把持アーム203は、自重により閉状態となる方向に揺動する。なお、把持アーム203が閉状態となる方向に付勢するバネ等の付勢部材を設けるようにしてもよい。また、揺動部材203cには、板状のブラインド203gが係止されており、上部カバー200c及び下部カバー200dに形成された切り欠きを被覆し、把持装置200の内部が視認困難とされている。このように、本実施形態では、アーム支持部203bが把持アーム203を軸支する軸支部として機能している。
【0035】
ベース基板211の下面の適宜位置には、取付部材220aを介して駆動装置220が取り付けられている。駆動装置220は、モータ221(図5参照)の駆動により把持アーム203を開閉させる。駆動装置220の構成については、図5を参照して後述する。
【0036】
ベース基板211の下方に配置される上部プレート231は、揺動部材203cの内側の端部の上端に当接して押圧可能とされている。上部プレート231は、一部がコ字状に切り欠かれており、この切り欠き部分に駆動装置220が配置される。また、上部プレート231の外周縁部には、ベース基板211のガイド軸213が挿通される挿通孔234が設けられており、上部プレート231の上下方向の移動が案内される。このとき、ガイド軸213に巻回されたコイルバネ213aがベース基板211の下面と上部プレート231の上面とを押圧するため、上部プレート231がベース基板211に対して離間する方向に付勢される。本実施形態では、コイルバネ213aによりベース基板211と上部プレート231とを補助的に離間させるものとして用いているが、コイルバネ213aを設けない構成とされてもよい。
【0037】
上部プレート231の下面の適宜位置には複数(例えば、4つ)のガイド軸232が下方に向けて突設されている。複数のガイド軸には、それぞれコイルバネ232aが巻回されている。複数のガイド軸232は、それぞれ後述する下部プレート241に開設された挿通孔242に挿通され、下部プレート241の移動方向をガイドする機能を有している。コイルバネ232aは、伸長する方向に付勢されており、上部プレート231に対して下部プレート241を下方に押し下げる機能を有している。
【0038】
また、上部プレート231の下面における切り欠きの前方には、方形状の変換部材233が下方に向けて立設されている。変換部材233には、水平方向に延びたガイド長孔233aが開設されており、駆動装置220を構成する回転部材225の案内用ボス225c(図5参照)が挿通される。このように、本実施形態では、上部プレート231が第一の作動部として機能している。
【0039】
上部プレート231の下方に配置される下部プレート241は、揺動部材203cの内側の端部の下端に当接して押圧可能とされている。下部プレート241は、一部がコ字状に切り欠かれており、上部プレート231の切り欠きの位置と上下方向で整合しており、この切り欠き部分に駆動装置220が配置される。また、下部プレート241の適宜位置には、上部プレート231のガイド軸232が挿通される挿通孔242が設けられており、下部プレート241の上下方向の移動が案内される。このとき、ガイド軸232に巻回されたコイルバネ232aが上部プレート231の下面と下部プレート241の上面とを押圧するため、下部プレート241が上部プレート231に対して離間する方向に付勢される。本実施形態では、コイルバネ232aにより上部プレート231と下部プレート241とを補助的に離間させるものとして用いているが、コイルバネ232aを設けない構成とされてもよい。
【0040】
下部プレート241の下面における切り欠きの前方には、駆動装置220を構成する回転部材225の下部プレート支持突部225dが当接する当接領域243が形成されており、下部プレート241の下方への移動を規制している。このように、本実施形態では、下部プレート241が第二の作動部として機能している。
【0041】
図5(a)及び(b)に示すように、駆動装置220は、モータ221と、ホイール部222と、メインスプリング223と、サブスプリング224と、回転部材225とを備えて構成されている。
【0042】
駆動源としてのモータ221は、例えば、パルスモータによって構成されており、先端の中心からやや偏心した位置にモータ軸221aが前方に向けて突設されている。モータ軸221aは、モータ221の駆動により正逆方向に回転することができる。なお、本実施形態では、アクチュエータとしてパルスモータを用いたが、パルスモータ以外のものを適用してもよく、例えば、電磁コイルにより駆動するものを用いるようにしてもよい。
【0043】
ホイール部222は、中心にモータ軸221aが挿通されてモータ221に対して取り付けられており、モータ軸221aとともに回転することができる。ホイール部222は、外周に無数のスリットが形成されており、例えば、フォトセンサによりスリットの通過を検出することにより、回転量を検出することができ、これに基づいてモータ221を制御してアーム203を開閉させることができる。すなわち、ホイール部222は、エンコーダとして機能している。また、ホイール部222の中心から偏心する位置にホイール側ボス222aが前方に向けて突設されており、メインスプリング223及びサブスプリング224の一端側を支持する。
【0044】
メインスプリング223は、巻回バネによって構成され、両端が鉤状に形成されている。この両端の鉤状部分は、一方がホイール側ボス222aに係脱可能なホイール側係合部223aとされ、他方が後述する回転部材225の作動部側ボス225bに係脱可能な作動部側係合部223bとされている。
【0045】
サブスプリング224は、巻回バネによって構成され、両端が輪状に形成されている。この両端の輪状部分は、一方がホイール側ボス222aに挿通されるホイール側保持部224aとされ、他方が回転部材225の作動部側ボス225bに挿通される作動部側保持部224bとされている。なお、本実施形態では、メインスプリング223がサブスプリング224の内周側に配置されている。この場合において、メインスプリング223の作動部側係合部223bは、サブスプリング224の作動部側保持部224bよりも外側に配置され、メインスプリング223のホイール側係合部223aは、サブスプリング224のホイール側保持部224aよりも外側に配置されている。なお、メインスプリング223及びサブスプリング224の配置については、これに限定されず、適宜設定することができる。
【0046】
上述したように構成されたメインスプリング223及びサブスプリング224は、モータ軸221aに挿通されることで、モータ軸221aの軸周りに配置される。
【0047】
また、サブスプリング224は、回転部材225に対して付勢力を付与するが、メインスプリング223よりもバネ定数が小さく、すなわち、メインスプリング223よりも小さい付勢力を回転部材225に付与するように構成されている。
【0048】
なお、本実施形態では、メインスプリング223及びサブスプリング224の2つのスプリングを用いて把持アーム203の把持力を調整するようにしたが、いずれか一方のみ設けられた構成としてもよい。また、メインスプリング223及びサブスプリング224の付勢力は把持装置200の構成に合わせて適宜に設定されるのが好ましい。
【0049】
回転部材225は、円盤状に形成されており、中心にモータ軸221aの先端部が挿通される支持孔225aが開設されている。回転部材225の背面側における中心から偏心する位置に、メインスプリング223の作動部側係合部223bが係合され、サブスプリング224の作動部側保持部224bが挿通される作動部側ボス225bが背面側に向けて突設されている。また、回転部材225の前面側における中心から偏心する位置に案内用ボス225cと、下部プレート支持突部225dとが適宜間隔を有して前方に向けて突設されている。案内用ボス225cは、上部プレート231に設けられた変換部材233のガイド長孔233aに挿通され、下部プレート支持突部225dは、下部プレート241の当接領域243に対して下方から当接する。また、回転部材225の外周の適宜位置には、検知片225eが突設されている。検知片225eは、図示しないフォトセンサにより検知されることで、回転部材225の位置を検出することができる。このように、本実施形態では、回転部材225により上部プレート231と下部プレート241とを相対的な位置関係を変化させながら変位させることができるようになっている。
【0050】
駆動装置220は、上述したように構成されているので、モータ221が駆動してモータ軸221aが時計方向に回転すると、モータ軸221aとともにホイール部222が時計方向に回転する。メインスプリング223は、ホイール側ボス222aがホイール側係合部223aに係合して押圧され、時計方向に付勢力が生じる。また、サブスプリング224も、ホイール側ボス222aがホイール側保持部224aに保持されて押圧されるので、時計方向に付勢力が生じる。メインスプリング223は、回転部材225の作動部側ボス225bに対して作動部側係合部223bが係合し、サブスプリング224は、作動部側ボス225bに対して作動部側保持部224bが保持されているので、ホイール部222の時計方向への回転により生じるメインスプリング223及びサブスプリング224の付勢力が回転部材225に付与される。その結果、回転部材225が時計方向に回転する。
【0051】
一方、駆動装置220は、モータ221が駆動してモータ軸221aが反時計方向に回転すると、モータ軸221aとともにホイール部222が反時計方向に回転する。メインスプリング223は、伸長状態となるとホイール側係合部223aがホイール部222のホイール側ボス222aに対する係合状態が解消され、メインスプリング223の付勢力が遮断された状態となる。一方、サブスプリング224は、ホイール側ボス222aに対するホイール側保持部224aの保持状態が継続されるので、サブスプリング224の付勢力は伝達されている状態となっている。この状態では、ホイール部222の反時計方向への回転により生じるサブスプリング224の付勢力が回転部材225に付与され、その結果、回転部材225が反時計方向に回転する。
【0052】
このように、本実施形態において、駆動装置220が駆動手段として機能している。また、本実施形態では、ホイール部222、メインスプリング、サブスプリング224及び回転部材225が第一のリンク機構として機能するとともに第二のリンク機構としても機能している。
【0053】
以上のようにして構成された把持装置200の動作について、図6図9を参照しながら説明する。なお、図6図9では、説明のために上部カバー200c及び下部カバー200dを省略して表している。
【0054】
図6は、把持アーム203が開状態とされている様子が示されている。図6に示す状態では、モータ221が駆動し、ホイール部222が反時計方向に回転している。このとき、メインスプリング223とホイール部222との係合状態が解消されているので、メインスプリング223の回転部材225に対する付勢力が遮断されており、サブスプリング224の付勢力のみが回転部材225に伝達される。図6に示す状態では、回転部材225が反時計方向に回転し、変換部材233のガイド長孔233aに挿通されている案内用ボス225cが略9時の位置となっている。案内用ボス225cが12時の位置から回転部材225が反時計方向に回転すると、変換部材233が押し下げられるので、変換部材233に取り付けられた上部プレート231も下方に移動する。一方、下部プレート支持突部225dは、6時の位置から回転部材225が反時計方向に回転することで下部プレート241の当接領域243を摺動しながら下部プレート241を押し上げる。その後、変換部材233の下端縁が下部プレート241の上面に当接することで上部プレート231及び下部プレート241のいずれも上下方向の移動が規制される。この状態では、上部プレート231が把持アーム203が取り付けられた揺動部材203cの上端縁を押圧し、把持アーム203が開状態とされる。
【0055】
図7は、把持アーム203が閉状態とされており、下部プレート241の押圧による把持力が付与されていない状態が示されている。図7に示す状態では、モータ221が駆動し、図6に示す状態から、ホイール部222が時計方向に回転している。このとき、メインスプリング223のホイール側係合部223aがホイール部222のホイール側ボス222aに係合するので、メインスプリング223の回転部材225に対する付勢力が付与される。ただし、メインスプリング223の収縮力は小さい状態とされている。モータ221が駆動してメインスプリング223及びサブスプリング224の付勢力により回転部材225が時計方向に回転すると、変換部材233のガイド長孔233aに挿通されている案内用ボス225cが略11時の位置となっている。その結果、上部プレート231が略上死点に到達し、その結果、把持アーム203が取り付けられている揺動部材203cが把持アーム203の自重により揺動し、把持アーム203が閉状態に変位する。一方、下部プレート241の下面側を支持する回転部材225の下部プレート支持突部225dは、略7時の位置となっている。その結果、上部プレート231と下部プレート241とを接続するガイド軸232に巻回されたコイルバネ232aの付勢力により、下部プレート241が下部プレート支持突部225dに当接する位置となって、揺動部材203cの下端縁と下部プレート241との当接状態が解消されており、駆動装置220による把持アーム203の把持力は生じていない状態とされている。すなわち、図7に示す状態では、上部プレート231の最下点から上死点への移動が開始されているということができる。
【0056】
また、本実施形態では、3つの把持アーム203のそれぞれに対応して調整ネジ251が設けられており、調整ネジ251を締め込むことで先端が下方に進入し、揺動部材203cの当接部203hに当接し、下方に押し込むので、把持アーム203の閉状態における把持アーム203の角度を変更することができるようになっている。
【0057】
図8は、把持アーム203が閉状態とされており、下部プレート241の押圧による把持力が付与されている状態が示されている。図8に示す状態では、モータ221が駆動し、図7に示す状態から、ホイール部222がさらに時計方向に回転している。このとき、メインスプリング223及びサブスプリング224が収縮し、その結果、メインスプリング223及びサブスプリング224の回転部材225に対する付勢力が大きくなっている。そのため、モータ221が駆動してメインスプリング223及びサブスプリング224の付勢力により回転部材225がさらに時計方向に回転することができる。図8の状態では、変換部材233のガイド長孔233aに挿通されている案内用ボス225cは、略1時の位置に位置する一方、下部プレート支持突部225dは、略9時の位置に位置している。その結果、上部プレート231は、略上死点の位置である一方、下部プレート241が下部プレート支持突部225dにより下面側から押圧され、上部プレート231と下部プレート241とを接続するガイド軸232に巻回されたコイルバネ232aの付勢力に抗して、下部プレート241が上方に移動し、図8に示す状態では、把持アーム203が取り付けられている揺動部材203cの下端縁が下部プレート241によって上方に向けて押圧されている。つまり、図8に示す状態では、下部プレート241は、上部プレート231に当接された揺動部材203cにより上方への移動が規制されているので、これにより回転部材225の時計方向への回転も規制される。一方で、ホイール部222はモータの駆動により時計方向への回転が可能であるため、その結果、メインスプリング223及びサブスプリング224が収縮し、回転部材225に対する付勢力が大きくなり、把持アーム203の把持力が大きくなる。すなわち、図8に示す状態では、上部プレート231の最下点から上死点への移動が開始された後で、下部プレート241の下死点(下部プレート支持突部225dが6時となる位置)から最上点への移動が開始されているということができる。
【0058】
図9は、把持アーム203が閉状態とされており、図8に示す状態よりも大きな把持力が付与されている状態が示されている。図9に示す状態では、モータ221が駆動し、図8に示す状態から、ホイール部222がさらに時計方向に回転している一方で、回転部材225の移動は依然として規制された状態である。したがって、メインスプリング223及びサブスプリング224は、図8に示す状態よりも大きく収縮し、その結果、メインスプリング223及びサブスプリング224の回転部材225に対する付勢力が図8に示す状態よりも大きくなっている。そのため、回転部材225の下部プレート支持突部225dによる下部プレート241への押圧力が高まり、図8に示す状態よりも把持アーム203の把持力が大きくなっている。
【0059】
このように、本実施形態では、上部プレート231が把持アーム203の基端部を上方から押圧操作して把持アーム203を開状態とする第一の位置と、第一の位置よりも上方であって把持アーム203が自重により先端部が下方に揺動して閉状態となる第二の位置との間で変位可能とされているということができる。
【0060】
また、本実施形態では、下部プレート241が把持アーム203の基端部を下方から当接する第三の位置と、少なくとも閉状態である把持アーム203の基端部とは非接触の状態である第四の位置との間で変位可能とされているということができる。
【0061】
以上説明したように、本実施形態によれば、把持装置200は、景品Pを把持するための把持アーム203と、把持アーム203をそれぞれ上下方向に揺動自在に軸支する揺動部材203cと、把持アーム203の基端部を上方から押圧操作して把持アーム203の先端部を上方に揺動させるための上部プレート231と、把持アーム203の基端部を下方から押圧操作して把持アーム203に対して把持力を付与するための下部プレート241と、上部プレート231及び下部プレート241をそれぞれ上下方向に変位可能に駆動する駆動装置220とを備えている。把持アーム203は、それぞれ揺動部材203cに軸支されながら自重により先端部が下方に揺動する。その結果、把持アームを効率的に動作させるとともに、景品取得装置の小型化を可能にすることができるようになる。
【0062】
また、本実施形態によれば、駆動装置220は、モータ221と、モータ221の駆動力を上部プレート231に伝達するためのホイール部222、メインスプリング223、サブスプリング224及び回転部材225(第一のリンク機構)と、モータ221の駆動力を下部プレート241に伝達するためのホイール部222、メインスプリング223、サブスプリング224及び回転部材225(第二のリンク機構)とを有している。第一のリンク機構と第二のリンク機構とは、モータ221の駆動により連動して作動する。モータ221の駆動によって第一のリンク機構と第二のリンク機構とが連動して作動することにより、上部プレート231及び下部プレート241とが相対的な位置関係を変化させながら変位する。その結果、部品点数の増加を抑制して景品取得装置の小型化を図ることができるようになる。
【0063】
また、本実施形態によれば、上部プレート231は、把持アーム203の基端部を上方から押圧操作してアーム203が開状態となる第一の位置と、第一の位置よりも上方であって把持アーム203が自重により先端部が下方に揺動して閉状態となる第二の位置との間で変位可能である。下部プレート241は、閉状態である把持アーム203の基端部を下方から当接する第三の位置と、第三の位置よりも下方であって少なくとも閉状態である把持アーム203の基端部とは当接していない状態である第四の位置との間で変位可能である。駆動装置220は、上部プレート231を第一の位置から第二の位置への変位を開始した後で、下部プレート241を第四の位置から第三の位置への変位が開始されるように上部プレート231及び下部プレート241を駆動する。その結果、第一の作動部及び第二の作動部の可動範囲をコンパクトにすることができ、景品取得装置の小型化を図ることができるようになる。
【0064】
また、本実施形態によれば、メインスプリング223及びサブスプリング224は、駆動装置220の駆動力に応じた付勢力で下部プレート241を上方に付勢する。下部プレート241に対するメインスプリング223及びサブスプリング224の付勢力を変化させることにより把持アーム203の把持力を変化させることが可能である。その結果、簡便な構成で把持力を調整することができるようになる。
【0065】
また、本実施形態によれば、調整ネジ251は、把持アーム203の閉状態における複数の把持アーム203の先端部の位置を調整可能である。その結果、景品の種類によってアームの態様を変化させることができるので、遊戯に多様性を持たせることができるようになる。
【0066】
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0067】
100 クレーンゲーム機(景品取得ゲーム装置)
200 把持装置(景品取得装置)
203 把持アーム
203c 揺動部材(軸支部)
220 駆動装置(駆動手段)
221 モータ(駆動源)
222 ホイール部(第一のリンク機構,第二のリンク機構)
223 メインスプリング(第一のリンク機構,第二のリンク機構,付勢手段)
224 サブスプリング(第一のリンク機構,第二のリンク機構,付勢手段)
225 回転部材(第一のリンク機構,第二のリンク機構)
231 上部プレート(第一の作動部)
241 下部プレート(第二の作動部)
251 調整ネジ(調整手段)
【要約】
【課題】把持アームを効率的に動作させるとともに、小型化を可能にする景品取得装置及び景品取得ゲーム装置を提供する。
【解決手段】把持装置200は、景品Pを把持するための把持アーム203と、把持アーム203をそれぞれ上下方向に揺動自在に軸支する揺動部材203cと、把持アーム203の基端部を上方から押圧操作して把持アーム203の先端部を上方に揺動させるための上部プレート231と、把持アーム203の基端部を下方から押圧操作して把持アーム203に対して把持力を付与するための下部プレート241と、上部プレート231及び下部プレート241をそれぞれ上下方向に変位可能に駆動する駆動装置220とを備えている。把持アーム203は、それぞれ揺動部材203cに軸支されながら自重により先端部が下方に揺動する。
【選択図】図4

図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図9