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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】電気車制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60L 9/18 20060101AFI20241216BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20241216BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20241216BHJP
【FI】
B60L9/18 L
B60L3/00 C
H02M7/48 M
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021000094
(22)【出願日】2021-01-04
(65)【公開番号】P2022105370
(43)【公開日】2022-07-14
【審査請求日】2023-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】河村 恒毅
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-201800(JP,A)
【文献】特開2013-243930(JP,A)
【文献】特開2013-110821(JP,A)
【文献】国際公開第2021/245800(WO,A1)
【文献】特開平01-301454(JP,A)
【文献】特開2003-134795(JP,A)
【文献】特開2014-239576(JP,A)
【文献】特開2018-042355(JP,A)
【文献】米国特許第09160213(US,B2)
【文献】特開2016-059114(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00- 3/12
B60L 7/00-13/00
B60L 15/00-58/40
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の第1車輪を駆動する第1モータと、
前記車両の前記第1車輪よりも進行方向の後方に配置された第2車輪を駆動する第2モータと、
前記第1モータに電流を供給する第1インバータと、
前記車両の前記第1インバータよりも前記進行方向の前方に配置され、前記第2モータに電流を供給する第2インバータと、
前記第1インバータ及び第2インバータの半導体スイッチング素子の温度を推定する温度推定部と、
前記温度推定部による温度の推定結果に基づいて、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御する電流指令演算回路と、
を具備し、
前記電流指令演算回路は、前記第2インバータの半導体スイッチング素子の温度が、前記第1インバータの半導体スイッチング素子の温度を超えないように、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御する電気車制御装置。
【請求項2】
前記電流指令演算回路は、前記第2インバータの半導体スイッチング素子の温度が、予め設定された許容値を超えないように、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御する請求項1記載の電気車制御装置。
【請求項3】
前記温度推定部は、前記第1インバータまたは前記第2インバータの半導体スイッチング素子のゲート駆動回路の電源により動作し、信号絶縁器を介して温度の推定結果を前記電流指令演算回路に出力する請求項1又は請求項2記載の電気車制御装置。
【請求項4】
前記温度推定部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータの半導体スイッチング素子の温度を検出する温度センサの検出結果に基づいて、温度の推定を行う請求項に記載の電気車制御装置。
【請求項5】
前記第1インバータ及び前記第2インバータが配置され、前記車両の走行時に走行風を取り込む冷却ユニットをさらに具備し、
前記第1インバータは、前記車両の前記進行方向の後方に配置され、
前記第2インバータは、前記車両の前記進行方向の前方に配置される請求項1乃至のいずれか1項に記載の電気車制御装置。
【請求項6】
車両の第1車輪を駆動する第1モータと、
前記車両の前記第1車輪よりも進行方向の後方に配置された第2車輪を駆動する第2モータと、
前記第1モータに電流を供給する第1インバータと、
前記車両の前記第1インバータよりも前記進行方向の前方に配置され、前記第2モータに電流を供給する第2インバータと、
前記第1インバータ及び第2インバータの半導体スイッチング素子の温度を推定する温度推定部と、
前記温度推定部による温度の推定結果に基づいて、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御する電流指令演算回路と、
前記第1インバータ及び前記第2インバータが配置され、前記車両の走行時に走行風を取り込む冷却ユニットと、を具備し、
前記第1インバータは、前記車両の前記進行方向の後方に配置され、
前記第2インバータは、前記車両の前記進行方向の前方に配置され、
前記電流指令演算回路は、前記冷却ユニットに設けられた温度センサの検出結果と、前記温度推定部による温度推定結果との偏差が予め設定された閾値以上になった場合、電流指令値の制御を停止する電気車制御装置。
【請求項7】
車両の第1車輪を駆動する第1モータと、
前記車両の前記第1車輪よりも進行方向の後方に配置された第2車輪を駆動する第2モータと、
前記第1モータに電流を供給する第1インバータと、
前記車両の前記第1インバータよりも前記進行方向の前方に配置され、前記第2モータに電流を供給する第2インバータと、
前記第1インバータ及び第2インバータの半導体スイッチング素子の温度を推定する温度推定部と、
前記温度推定部による温度の推定結果に基づいて、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御する電流指令演算回路と、
前記第1インバータ及び前記第2インバータが配置され、前記車両の走行時に走行風を取り込む冷却ユニットと、を具備し、
前記第1インバータは、前記車両の前記進行方向の後方に配置され、
前記第2インバータは、前記車両の前記進行方向の前方に配置され、
前記電流指令演算回路は、前記冷却ユニットに設けられた温度センサの検出結果と、前記温度推定部による温度推定結果との偏差が予め設定された閾値以上になった場合、前記第1インバータ及び前記第2インバータを停止させる電気車制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電気車制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
動力台車に設けられている車輪を駆動する永久磁石同期電動機を利用した鉄道車両駆動システムがある。永久磁石同期電動機は、回転子の回転に合わせてインバータから電圧を与える必要がある。この為、永久磁石同期電動機を用いた鉄道車両駆動システムは、永久磁石同期電動機ごとにインバータを有する必要がある。例えば、複数のインバータは、走行風を利用する1つの冷却ユニットに集約されて、車両に搭載される。
【0003】
動力台車に設けられている車輪は、例えば第1車輪と第2車輪とがある。第1車輪と第2車輪とは、車両の進行方向に沿って並べられている。車両の進行方向が所定の方向(第1方向)である場合に、第1車輪が車両の進行方向の前方になり、第2車輪が車両の進行方向の後方になるとする。このような場合、軸重移動の為、第1車輪は、第2車輪よりも軸重が軽くなる。永久磁石同期電動機を用いた鉄道車両駆動システムは、第1インバータから第1車輪を駆動する第1モータに供給する電流を、第2インバータから第2車輪を駆動する第2モータに供給する電流よりも小さく制御する。第1インバータは、冷却ユニットの車両の進行方向の後方(風下側)に設けられ、第2インバータは、冷却ユニットの車両の進行方向の前方(風上側)に設けられている。この為、第2インバータは、第1インバータに比べて冷却条件が良い。これにより、鉄道車両駆動システムは、粘着性能を確保しつつ、インバータの温度上昇を抑えることができる。
【0004】
しかしながら、インバータは、冷却系の熱時定数が小さく、電流による温度上昇が早い。この為、第1インバータの電流と、第2インバータの電流とがアンバランスとなった場合、電流により極端な温度上昇が生じ、インバータの寿命を縮める可能性があるという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-201800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、インバータの温度上昇を抑えることができる電気車制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る電気車制御装置は、第1モータと、第2モータと、第1インバータと、第2インバータと、温度推定部と、電流指令演算回路と、を具備する。第1モータは、車両の第1車輪を駆動する。第2モータは、前記車両の前記第1車輪よりも進行方向の後方に配置された第2車輪を駆動する。第1インバータは、前記第1モータに電流を供給する。第2インバータは、前記車両の前記第1インバータよりも前記進行方向の前方に配置され、前記第2モータに電流を供給する。温度推定部は、前記第1インバータ及び第2インバータの半導体スイッチング素子の温度を推定する。電流指令演算回路は、前記温度推定部による温度の推定結果に基づいて、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御し、電流指令演算回路は、第2インバータの半導体スイッチング素子の温度が、第1インバータの半導体スイッチング素子の温度を超えないように、第1インバータ及び第2インバータの電流指令値を制御する
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る電気車制御装置の構成の例について説明する為の図である。
図2図2は、第1実施形態に係る電気車制御装置の各構成の配置の例について説明する為の説明図である。
図3図3は、第1実施形態に係る冷却ユニットの構成例について説明する為の説明図である。
図4図4は、第1実施形態に係るインバータ装置の構成例について説明するための説明図である。
図5図5は、第1実施形態に係る電流指令演算回路の構成例について説明するための説明図である。
図6図6は、第1実施形態に係る温度推定部の構成例について説明するための説明図である。
図7図7は、第2実施形態に係る比率調整器の構成例について説明するための説明図である。
図8図8は、第3実施形態に係る冷却ユニットの構成例について説明する為の説明図である。
図9図9は、第3実施形態に係る電流指令演算回路の構成例について説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電気車制御装置1の構成例を示す説明図である。図2は、電気車制御装置1の各構成の配置の例について説明する為の説明図である。
【0010】
電気車制御装置1は、例えば、電気車などの移動体の車両2に搭載される。電気車制御装置1は、架空電車線または第三軌条などの電車線3から集電器4を介して直流電力を受け取り、受け取った直流電力を負荷である永久磁石同期電動機5の定格に応じた交流電力に変換し、永久磁石同期電動機5に交流電力を供給する。
【0011】
本実施形態では、電気車制御装置1は、電気車に線路6上を力行させるための永久磁石同期電動機5(三相誘導電動機)に交流電力(三相交流電力)を供給する電源装置であるとして説明する。
【0012】
電気車制御装置1は、昇圧回路11、電力変換回路12、インバータ装置13、及び主制御回路14を備える。
【0013】
昇圧回路11は、電車線3から集電器4を介して入力された直流電力を昇圧させる。昇圧回路11は、昇圧リアクトル、昇圧チョッパを備える。
【0014】
昇圧チョッパは、スイッチ及びダイオードを備える。昇圧チョッパは、主制御回路14の制御に基づいて、スイッチをオンオフ制御することにより、昇圧リアクトルに流れる電流を制御する。これにより、昇圧チョッパは、昇圧リアクトルに蓄えられた電磁エネルギーにより昇圧した直流電圧を出力する。また、昇圧チョッパは、出力される直流電圧を安定させるフィルタコンデンサを備えていてもよい。
【0015】
電力変換回路12は、昇圧回路11から出力された直流電力を、直流負荷用の電力に変換する。電力変換回路12は、例えば、共振インバータ21、変圧器22、整流回路23、及び平滑回路24を有する。
【0016】
共振インバータ21は、昇圧チョッパから供給される直流電圧を用いて、変圧器22に交流電流(インバータ電流、または単相交流電流など)を供給する回路である。共振インバータ21は、例えば、共振方式単相ハーフブリッジインバータとして構成される。共振インバータ21は、スイッチ及びコンデンサを備える。共振インバータ21は、スイッチをオンオフ制御することにより、コンデンサから変圧器22に交流電流を供給する。
【0017】
変圧器22は、磁束を発生させる1次側の巻線(1次巻線)と、1次巻線と絶縁され、且つ1次巻線に生じた磁束により励磁される2次側の巻線(2次巻線)とを有する絶縁トランスである。変圧器22の1次巻線に共振インバータ21から交流電流が供給された場合、1次巻線に生じる磁束が変化する。1次巻線に生じた磁束は、2次巻線に誘導電流を発生させる。これにより、変圧器22は、1次側から入力された交流電流に応じて、2次側に電力を供給する。
【0018】
整流回路23は、変圧器22の2次巻線に生じた電力を整流する回路である。整流回路23は、例えば、複数のダイオードが組み合わされた整流ブリッジとして構成される。
【0019】
平滑回路24は、整流回路23から供給された正電圧を平滑化する。平滑回路24は、例えば平滑用のコンデンサを備える。平滑回路24は、並列に接続されたインバータ装置13に高圧の直流電圧を供給する。
【0020】
インバータ装置13は、直流電力を交流電力(三相交流電力)に変換し、永久磁石同期電動機5である走行用電動機に出力する。インバータ装置13は、複数のインバータと、複数の温度センサと、インバータの制御回路とを備える。具体的には、インバータ装置13は、第1インバータ31、第2インバータ32、第1温度センサ33、第2温度センサ34、及びインバータ制御回路35を備える。
【0021】
第1インバータ31及び第2インバータ32は、それぞれ上アームと下アームとを構成する複数の半導体スイッチにより構成されたレグを3つ備える。例えば、第1インバータ31及び第2インバータ32は、第1レグ、第2レグ、及び第3レグをそれぞれ有する。
【0022】
第1レグ、第2レグ、及び第3レグは、それぞれ平滑回路24に並列に接続されている。第1レグ、第2レグ、及び第3レグは、平滑回路24からの直流電圧により、永久磁石同期電動機5に交流電圧を供給する。第1レグと、第2レグと、第3レグとは、互いに位相の異なる交流電圧を永久磁石同期電動機5に供給する。具体的には、第1レグと、第2レグと、第3レグとは、互いに120°位相の異なる交流電圧を永久磁石同期電動機5に供給する。これにより、第1インバータ31及び第2インバータ32は、永久磁石同期電動機5に三相交流電力を供給する。
【0023】
第1インバータ31は、永久磁石同期電動機5の第1モータ71に対して三相交流電力を供給する。
【0024】
第2インバータ32は、永久磁石同期電動機5の第2モータ72に対して三相交流電力を供給する。
【0025】
第1温度センサ33及び第2温度センサ34は、それぞれインバータ内の温度を検出する。第1温度センサ33及び第2温度センサ34は、例えばインバータ内の半導体スイッチの近傍に設けられたサーミスタである。また、第1温度センサ33及び第2温度センサ34は、熱電対などにより構成されていてもよい。
【0026】
第1温度センサ33は、第1インバータ31内の温度を検出する。第1温度センサ33は、温度検出結果をインバータ制御回路35に出力する。
【0027】
第2温度センサ34は、第2インバータ32内の温度を検出する。第2温度センサ34は、温度検出結果をインバータ制御回路35に出力する。
【0028】
インバータ制御回路35は、主制御回路14からの指示、第1温度センサ33からの温度検出結果、第2温度センサ34からの温度検出結果に基づき、インバータ装置13の動作を制御する。なお、インバータ制御回路35の詳細な構成については後述する。
【0029】
また、図2に示されるように、車両2には、車体を線路6上で指示する動力台車41及び冷却ユニット42が設けられている。
【0030】
動力台車41には、第1車輪51、第2車輪52、及び永久磁石同期電動機5が設けられている。
【0031】
第1車輪51及び第2車輪52は、車両2を力行させる為の機構である。第1車輪51と第2車輪52とは、車両2の進行方向に沿って並べられている。例えば、車両2の進行方向が第1方向61である場合に、第1車輪51が車両2の進行方向の前方になり、第2車輪52が車両2の進行方向の後方になるように設けられている。このため、車両2が第1方向61に進行している場合、第1車輪51は、第2車輪52よりも軸重が軽くなる。また、車両2が第1方向61に進行している場合、第1方向61と逆向きである第2方向62に、走行風が生じる。
【0032】
また、永久磁石同期電動機5は、第1モータ71及び第2モータ72を有する。
【0033】
第1モータ71及び第2モータ72は、それぞれインバータからの電流によって動作し、第1車輪51及び第2車輪52を回転させ、車両2を力行させる。
【0034】
第1モータ71は、第1インバータ31に接続されている。第1モータ71は、第1インバータ31からの電力によって回転子を回転させる。回転子の回転軸には、ギアなどの機構を介して第1車輪51が接続されている。即ち、第1モータ71は、第1インバータ31からの電力によって第1車輪51を駆動する。
【0035】
第2モータ72は、第2インバータ32に接続されている。第2モータ72は、第2インバータ32からの電力によって回転子を回転させる。回転子の回転軸には、ギアなどの機構を介して第2車輪52が接続されている。即ち、第2モータ72は、第2インバータ32からの電力によって第2車輪52を駆動する。
【0036】
冷却ユニット42は、第1インバータ31、第2インバータ32、第1温度センサ33、第2温度センサ34、及びインバータ制御回路35を収容する。
【0037】
図3は、冷却ユニット42の構造の例について説明する為の説明図である。
【0038】
冷却ユニット42は、収容部81と、エアインテーク82とを有する。
【0039】
収容部81は、第1インバータ31、第2インバータ32、第1温度センサ33、第2温度センサ34、及びインバータ制御回路35を収容する空間である。
【0040】
例えば、第1インバータ31及び第2インバータ32は、半導体スイッチング素子を含む回路部分が筐体などに収容されて収容部81内に配置される。半導体スイッチング素子は、例えばIGBTなどのパワー半導体素子である。第1インバータ31及び第2インバータ32は、収容部81内において車両2の進行方向である第1方向61に並ぶように配置されている。具体的には、第1インバータ31は、収容部81内において、第2インバータ32よりも第1方向61の後方に配置されている。即ち、第2インバータ32は、収容部81内において、第1インバータ31よりも第1方向61の前方に配置されている。
【0041】
エアインテーク82は、走行風を収容部81内に取り込むための孔である。エアインテーク82は、例えば、進行方向である第1方向61と逆向きである第2方向62に対向する位置に形成されている。エアインテーク82は、例えば、冷却ユニット42の第1方向61における前方にスリット状に形成されている。
【0042】
上記のような構成によると、エアインテーク82から収容部81内に進入した走行風は、第1インバータ31よりも先に第2インバータ32の筐体に当たり、収容部81内を進み、第1インバータ31の筐体に当たる。即ち、第1インバータ31が車両2の進行方向の後方(風下側)に設けられ、第2インバータ32が車両2の進行方向の前方(風上側)に設けられている為、第2インバータ32は、第1インバータ31に比べて冷却条件が良い。
【0043】
主制御回路14は、昇圧回路11、電力変換回路12、及びインバータ装置13の動作を制御する。主制御回路14は、例えば図示されない運転台の操作に応じて、インバータ装置13に運転指令を出力する。主制御回路14は、昇圧回路11の出力、電力変換回路12の出力、及びインバータ装置13の出力をそれぞれ制御する。例えば、主制御回路14は、演算処理を実行する演算素子であるプロセッサと、プログラム及びプログラムで用いられるデータなどを記憶するメモリとを備え、プロセッサがプログラムを実行することにより、インバータ装置13に運転指令を出力する。
【0044】
次に、インバータ装置13における制御について詳細に説明する。
図4は、インバータ装置13のインバータ制御回路35の構成例について説明する為の説明図である。
【0045】
インバータ制御回路35は、第1PWM制御器91、第2PWM制御器92、第1電流制御器93、第2電流制御器94、電流指令演算回路95、及び温度推定部96を備える。
【0046】
第1PWM制御器91は、第1電流制御器93からの制御に従って、PWMゲート指令を算出し、対応する第1インバータ31を制御する。これにより、第1モータ71が駆動される。
【0047】
第2PWM制御器92は、第2電流制御器94からの制御に従って、PWMゲート指令を算出し、対応する第2インバータ32を制御する。これにより、第2モータ72が駆動される。
【0048】
第1電流制御器93は、電流指令演算回路95からの通電電流の指令値に基づき、第1インバータ31から指令値に対応した電流が出力されるように第1PWM制御器91に制御信号を出力する。
【0049】
第2電流制御器94は、電流指令演算回路95からの通電電流の指令値に基づき、第2インバータ32から指令値に対応した電流が出力されるように第2PWM制御器92に制御信号を出力する。
【0050】
電流指令演算回路95は、主制御回路14からの制御と、温度推定部96からの温度情報とに基づき、通電電流の指令値を算出し、第1電流制御器93及び第2電流制御器94にそれぞれ出力する。温度情報は、第1インバータ31内の半導体スイッチング素子の温度及び/または第2インバータ32内の半導体スイッチング素子の温度に関連する情報である。電流指令演算回路95は、主制御回路14からの制御と、温度推定部96からの温度情報とに基づき、第1インバータ31から第1モータ71に供給される電流と第2インバータ32から第2モータ72に供給される電流との比を調整する。
【0051】
温度推定部96は、第1温度センサ33及び第2温度センサ34から温度検出結果を取得する。温度推定部96は、第1温度センサ33からの温度検出結果に基づいて、第1インバータ31内の半導体スイッチング素子の温度を推定する。また、温度推定部96は、第2温度センサ34からの温度検出結果に基づいて、第2インバータ32内の半導体スイッチング素子の温度を推定する。温度推定部96は、第1インバータ31内の半導体スイッチング素子の推定温度と、第2インバータ32内の半導体スイッチング素子の推定温度とに基づいて、電流指令演算回路95に温度情報を出力する。
【0052】
図5は、電流指令演算回路95の詳細な構成について説明する為の説明図である。
電流指令演算回路95は、電流パターン発生器101、定数出力器102、比率調整器103、引算器104、足算器105、第1掛算器106、及び第2掛算器107を有する。
【0053】
電流パターン発生器101は、主制御回路14からの制御信号(運転指令)に基づいて、永久磁石同期電動機5にインバータから出力する電流パターンを演算する。電流パターン発生器101は、電流パターンを第1掛算器106及び第2掛算器107にそれぞれ出力する。
【0054】
定数出力器102は、定数を引算器104及び足算器105に出力する。具体的には、定数出力器102は、電流指令演算回路95内の基準電圧に基づき、定数である「1」に相当する電圧を引算器104及び足算器105に出力する。
【0055】
比率調整器103は、第1インバータ31から第1モータ71に出力される電流と、第2インバータ32から第2モータ72に出力される電流との比率を調整する。具体的には、比率調整器103は、温度推定部96からの温度情報に基づいて、比率を調整する為の信号Kを引算器104及び足算器105に出力する。信号Kの電圧は、既知の数式に基づいて予め算出された値を、実際に比率調整器103が搭載される車両2において調整される。具体的には、信号Kは、定数出力器102から出力される定数「1」に対して「0.03」~「0.1」程度の値となる。
【0056】
引算器104は、定数出力器102から出力される定数「1」から、比率調整器103から出力される信号Kを減算し、第1掛算器106に対して減算結果の信号を出力する。
【0057】
足算器105は、定数出力器102から出力される定数「1」に、比率調整器103から出力される信号Kを加算し、第2掛算器107に対して出力する。
【0058】
第1掛算器106は、電流パターン発生器101から出力された電流パターンに対して、引算器104から出力された信号を乗算し、通電電流の指令値として第1電流制御器93に対して出力する。
【0059】
第2掛算器107は、電流パターン発生器101から出力された電流パターンに対して、足算器105から出力された信号を乗算し、通電電流の指令値として第2電流制御器94に対して出力する。
【0060】
図6は、温度推定部96の詳細な構成について説明する為の説明図である。
まず、インバータ内の概略的な構成について説明する。ここでは、第1インバータ31を例に挙げて説明する。第1インバータ31は、絶縁電源回路111、ゲートドライバ112、及びインバータ主回路113を有する。また、第1インバータ31のインバータ主回路113の近傍には、第1温度センサ33が設けられている。また、第2インバータ32のインバータ主回路113の近傍には、第2温度センサ34が設けられている。
【0061】
絶縁電源回路111は、トランス及び平滑ブリッジなどを介して交流電源から、インバータ主回路113の半導体スイッチング素子をオンオフする為の直流電圧を出力する。
【0062】
ゲートドライバ112は、絶縁電源回路111からインバータ主回路113の半導体スイッチング素子への直流電圧を出力するタイミングを、第1PWM制御器91からのPWMゲート指令に基づき制御する。
【0063】
インバータ主回路113は、複数の半導体スイッチング素子を有する。インバータ主回路113は、ゲートドライバ112により半導体スイッチング素子がオンオフされた場合に、平滑回路24からの直流電力を交流電力(三相交流電力)に変換し、第1モータ71に出力する。
【0064】
温度推定部96は、温度推定部電源121、信号送信部122、信号絶縁回路123を有する。
【0065】
温度推定部電源121は、絶縁電源回路111から信号送信部122に電力を供給する。温度推定部電源121は、第1インバータ31から電力を取得する構成であってもよいし、第2インバータ32から電力を取得する構成であってもよい。
【0066】
信号送信部122は、第1温度センサ33及び第2温度センサ34から温度検出結果を取得する。信号送信部122は、第1温度センサ33及び第2温度センサ34から取得した温度検出結果に基づき、フォトカプラなどの信号絶縁回路123を介して電流指令演算回路95に温度情報を出力する。
【0067】
電流指令演算回路95は、第1電流制御器93及び第2電流制御器94に対して、温度推定部96からの温度情報に基づき比率を調整した通電電流の指令値を出力する。言い換えると、インバータ制御回路35は、温度推定部96による第1インバータ31内の半導体スイッチング素子の温度及び/または第2インバータ32内の半導体スイッチング素子の温度とに基づき、第1インバータ31の出力電流と第2インバータ32の出力電流との比率を調整する。
【0068】
具体的には、インバータ制御回路35は、風上側のインバータの温度が、風下側のインバータの温度よりも低くなるように、第1インバータ31の出力電流と第2インバータ32の出力電流との比率を調整する。即ち、インバータ制御回路35は、風上側である第2インバータ31の半導体スイッチング素子の温度が、風下側である第1インバータ31の半導体スイッチング素子の温度よりも低くなるように、第1インバータ31の出力電流と第2インバータ32の出力電流との比率を調整する。
【0069】
例えば、インバータ制御回路35は、風上側である第2インバータ31の半導体スイッチング素子の温度が、風下側である第1インバータ31の半導体スイッチング素子の温度よりも高くなることが推測される場合、第2インバータ32の出力電流を絞るように制御する。即ち、インバータ制御回路35は、風上側である第2インバータ31の半導体スイッチング素子の温度が、風下側である第1インバータ31の半導体スイッチング素子の温度よりも高くなることが推測される場合、比率調整器103からの信号Kを低下させる。この結果、電気車制御装置1は、第1インバータ31と、第2インバータ32に大きな温度差が生じることを防ぐことができる。
【0070】
(第2実施形態)
インバータ制御回路35は、風上側である第2インバータ31の半導体スイッチング素子の温度が、風下側である第1インバータ31の半導体スイッチング素子の温度よりも低くなり、且つ第2インバータ31の半導体スイッチング素子の温度が、予め設定された素子温度許容値未満になるように、第1インバータ31の出力電流と第2インバータ32の出力電流との比率を調整してもよい。
【0071】
図7に示されるように、比率調整器103は、クロック発生器131、比較器132、及びLUT133を有する。
【0072】
クロック発生器131は、クロック信号を生成し、LUT133に入力する。
【0073】
比較器132は、温度推定部96からの温度情報と、素子温度許容値との比較結果をLUT133に出力する。この場合、温度推定部96からの温度情報は、第2インバータ32の半導体スイッチング素子の温度の推定結果である。即ち、比較器132に入力される温度情報は、後輪である第2車輪52の駆動に用いられる第2モータ72に電力を供給するインバータの半導体スイッチング素子の温度の推定結果である。
【0074】
LUT133は、入力された比較結果と、クロック信号とに基づき、信号Kを電流指令演算回路95に出力する。
【0075】
上記構成により、比率調整器103は、第2インバータ32の半導体スイッチング素子の温度が、予め設定された素子温度許容値を超えないように、第1インバータ31及び第2インバータ32の電流指令値を制御する。即ち、インバータ制御回路35は、風上側である第2インバータ31の半導体スイッチング素子の温度、及び/または風下側である第1インバータ31の半導体スイッチング素子の温度が、素子温度許容値を超えることが推測される場合、比率調整器103からの信号Kを低下させる。この結果、電気車制御装置1は、第1インバータ31または第2インバータ32の半導体スイッチング素子の温度が、許容値を超えることを防ぐことができる。
【0076】
また、比率調整器103は、第2インバータ32の半導体スイッチング素子の温度が、予め設定された素子温度許容値を超えず、且つ、第2インバータ31の半導体スイッチング素子の温度が、第1インバータ31の半導体スイッチング素子の温度を超えないように第1インバータ31及び第2インバータ32の電流指令値を制御してもよい。即ち、インバータ制御回路35は、第2インバータ31の温度、及び/または第1インバータ31の温度が、素子温度許容値を超えることが推測される場合、または、第2インバータ31の温度が第1インバータ31の温度を超えることが推測される場合、比率調整器103からの信号Kを低下させる。この結果、電気車制御装置1は、第1インバータ31と、第2インバータ32に大きな温度差が生じることを防ぎ、且つ、第1インバータ31または第2インバータ32の温度が許容値を超えることを防ぐことができる。
【0077】
(第3実施形態)
第3実施形態は、冷却ユニット42にさらに温度センサが設けられている点が異なる。第3実施形態の電気車制御装置1は、冷却ユニット42に設けられた温度センサの温度検出結果と、第1実施形態の温度情報、即ち第1インバータ31及び/または第2インバータ32の温度検出結果との比較結果に基づいて、インバータ内の回路の故障等の異常を検知する。
【0078】
図8は、冷却ユニット42の他の例について説明する為の説明図である。図8の例では、冷却ユニット42に第3温度センサ141が設けられている。
【0079】
第3温度センサ141は、冷却ユニット42の温度を検出する。例えば、第3温度センサ141は、冷却ユニット42の収容部81内に設けられ、冷却ユニット42の収容部81内の温度を検出し、インバータ制御回路35に検出結果を出力する。また、例えば、第3温度センサ141は、冷却ユニット42の筐体外部に設けられ、冷却ユニット42の筐体の温度を検出し、インバータ制御回路35に検出結果を出力する構成であってもよい。第3温度センサ141は、例えばサーミスタ、または、熱電対などにより構成されている。
【0080】
図9は、インバータ制御回路35の電流指令演算回路95の他の構成例について説明する為の説明図である。図9の電流指令演算回路95は、異常検知部142をさらに具備する点が図5の例と異なる。
【0081】
異常検知部142は、第3温度センサ141からの温度検出結果と、温度推定部96からの温度情報とに基づいて、異常を検知し、異常信号を出力する。
【0082】
例えば、異常検知部142は、比率調整器103に異常信号を出力する。比率調整器103は、異常信号を受信した場合、電流指令値の制御を停止する。
【0083】
また、例えば、異常検知部142は、電流パターン発生器101に異常信号を出力してもよい。電流パターン発生器101は、異常信号を受信した場合、電流パターンの出力を停止する。
【0084】
また、例えば、異常検知部142は、主制御回路14に異常信号を出力してもよい。主制御回路14は、異常信号を受信した場合、第1インバータ31及び第2インバータ32の動作を停止させるように、インバータ装置13に制御信号を出力する。例えば、主制御回路14は、インバータ装置13への運転指令を停止させる。
【0085】
また、主制御回路14は、異常信号を受信した場合、回生ブレーキを行わないようにインバータ装置13を制御する構成であってもよい。
【0086】
次に、異常検知部142における異常の検知について説明する。
異常検知部142は、冷却ユニット42に設けられた第3温度センサ141の温度の検出結果と、温度推定部96による温度推定結果との偏差を算出する。異常検知部142は、偏差が予め設定された閾値以上である場合、異常信号を出力する。
【0087】
具体的には、異常検知部142は、冷却ユニット42に設けられた第3温度センサ141の温度の検出結果と、温度推定部96による第1インバータ31の半導体スイッチング素子の温度の推定結果、及び/または温度推定部96による第2インバータ32の半導体スイッチング素子の温度の推定結果との差分を算出する。異常検知部142は、算出した差分と、予め設定された閾値とを比較する。異常検知部142は、比較した結果、算出した差分が閾値以上である場合、異常信号を出力する。
【0088】
これにより、電気車制御装置1は、インバータに異常が生じていると推測される場合に、インバータの動作を制限することができる。
【0089】
なお、上記の実施形態では、車両2が第1方向61に進む場合の例について説明したが、車両2が第1方向61と逆向きである第2方向62に進む場合、インバータ制御回路35は、第1インバータ31の温度が第2インバータ32の温度より低くなるように、電流の指令値を調整すればよい。
【0090】
なお、上述の各実施の形態で説明した機能は、ハードウエアを用いて構成するに留まらず、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現することもできる。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
[付記1]
車両の第1車輪を駆動する第1モータと、
前記車両の前記第1車輪よりも進行方向の後方に配置された第2車輪を駆動する第2モータと、
前記第1モータに電流を供給する第1インバータと、
前記車両の前記第1インバータよりも前記進行方向の前方に配置され、前記第2モータに電流を供給する第2インバータと、
前記第1インバータ及び第2インバータの半導体スイッチング素子の温度を推定する温度推定部と、
前記温度推定部による温度の推定結果に基づいて、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御する電流指令演算回路と、
を具備する電気車制御装置。
[付記2]
前記電流指令演算回路は、前記第2インバータの半導体スイッチング素子の温度が、前記第1インバータの半導体スイッチング素子の温度を超えないように、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御する付記1に記載の電気車制御装置。
[付記3]
前記電流指令演算回路は、前記第2インバータの半導体スイッチング素子の温度が、予め設定された許容値を超えないように、前記第1インバータ及び前記第2インバータの電流指令値を制御する付記1または2に記載の電気車制御装置。
[付記4]
前記温度推定部は、前記第1インバータまたは前記第2インバータの半導体スイッチング素子のゲート駆動回路の電源により動作し、信号絶縁器を介して温度の推定結果を前記電流指令演算回路に出力する付記1乃至3のいずれかに記載の電気車制御装置。
[付記5]
前記温度推定部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータの半導体スイッチング素子の温度を検出する温度センサの検出結果に基づいて、温度の推定を行う付記4に記載の電気車制御装置。
[付記6]
前記第1インバータ及び前記第2インバータが配置され、前記車両の走行時に走行風を取り込む冷却ユニットをさらに具備し、
前記第1インバータは、前記車両の前記進行方向の後方に配置され、
前記第2インバータは、前記車両の前記進行方向の前方に配置される付記1乃至4のいずれかに記載の電気車制御装置。
[付記7]
前記電流指令演算回路は、前記冷却ユニットに設けられた温度センサの検出結果と、前記温度推定部による温度推定結果との偏差が予め設定された閾値以上になった場合、電流指令値の制御を停止する付記6に記載の電気車制御装置。
[付記8]
前記電流指令演算回路は、前記冷却ユニットに設けられた温度センサの検出結果と、前記温度推定部による温度推定結果との偏差が予め設定された閾値以上になった場合、前記第1インバータ及び前記第2インバータを停止させる付記6に記載の電気車制御装置。
【符号の説明】
【0092】
1…電気車制御装置、2…車両、3…電車線、4…集電器、5…永久磁石同期電動機、6…線路、11…昇圧回路、12…電力変換回路、13…インバータ装置、14…主制御回路、21…共振インバータ、22…変圧器、23…整流回路、24…平滑回路、31…第1インバータ、32…第2インバータ、33…第1温度センサ、34…第2温度センサ、35…インバータ制御回路、41…動力台車、42…冷却ユニット、51…第1車輪、52…第2車輪、61…第1方向、62…第2方向、71…第1モータ、72…第2モータ、81…収容部、82…エアインテーク、91…第1PWM制御器、92…第2PWM制御器、93…第1電流制御器、94…第2電流制御器、95…電流指令演算回路、96…温度推定部、101…電流パターン発生器、102…定数出力器、103…比率調整器、104…引算器、105…足算器、106…第1掛算器、107…第2掛算器、111…絶縁電源回路、112…ゲートドライバ、113…インバータ主回路、121…温度推定部電源、122…信号送信部、123…信号絶縁回路、131…クロック発生器、132…比較器、141…温度センサ、142…異常検知部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9