(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】リップシール
(51)【国際特許分類】
C09K 3/10 20060101AFI20241216BHJP
F16J 15/3204 20160101ALI20241216BHJP
【FI】
C09K3/10 Z
C09K3/10 M
C09K3/10 Q
C09K3/10 R
F16J15/3204 201
(21)【出願番号】P 2021093800
(22)【出願日】2021-06-03
【審査請求日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】P 2021030258
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000101879
【氏名又は名称】イーグル工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池上 直久
【審査官】中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/126240(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/035697(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/024661(WO,A1)
【文献】特開2016-156404(JP,A)
【文献】実開平02-058169(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K3/10-3/12
F16J15/16-15/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに固定され、ハウジングと相対回転する軸と摺動するゴム状弾性体製リップシールであって、
前記リップシールは、水素化ニトリルゴム、EPDMまたはフッ素ゴムを含むゴム状弾性体と、補強性充填材と、アスペクト比が1以上30以下の範囲内である非補強性充填材と、を含み、
前記非補強性充填材は酸化亜鉛を含み、
前記ゴム状弾性体100重量部に対し、前記補強性充填材を1重量部以上150重量部以下、前記非補強性充填材を5重量部以上90重量部以下含有する、リップシール。
【請求項2】
前記非補強性充填材はカーボンファイバーとケイ酸塩と、を含む、請求項1に記載のリップシール。
【請求項3】
前記非補強性充填材の平均径は1μm以上100μm以下である、請求項1又は2に記載のリップシール。
【請求項4】
前記リップシールは、更に、老化防止剤を0.5重量部以上5重量部以下の範囲で含有する、請求項1~3のいずれか1項に記載のリップシール。
【請求項5】
前記リップシールは、更に、可塑剤を15重量部以下の範囲で含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のリップシール。
【請求項6】
前記リップシールの摺動面の粗さRaが0.01~10μmである、請求項1~5のいずれか1項に記載のリップシール。
【請求項7】
前記リップシールは、摺動部における、取付時の内径寸法と取付前の内径寸法との差で表される締め代寸法(A)を取付前の内径寸法(B)で割った締め代割合(A/B)が、1%以上30%以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載のリップシール。
【請求項8】
前記リップシールの最内径部における径方向厚さが0.4~2mmである、請求項1~7のいずれか1項に記載のリップシール。
【請求項9】
前記リップシールの軸方向断面において、摺動部を形成する内径面と、前記リップシール先端面とのなす角度が90~120°である、請求項1~8のいずれか1項に記載のリップシール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リップシールに関する。
【背景技術】
【0002】
ウォーターポンプ等のハウジングの内部に密封された流体が大気側に漏れ出すことを防止するシール装置では、シール部材のリップ部を回転軸に摺接させる構造となっており、リップ部は流体の圧力により回転軸側に押し付けられ密封性能が高められるようになっている。
【0003】
このようなシール装置のリップ部に用いられるゴム材として、特許文献1には、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム及びエチレンプロピレンゴムから選ばれる1種以上のゴム材料と、熱膨張性黒鉛とを混錬し、次いで加硫成形してなるゴム成形物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されるようなゴム材を用いたリップシール材料は、使用中に潤滑性が不足する場合があった。潤滑性が不足すると、焼き付きが生じ、リップシールが破損し、漏れが生じる恐れがあった。そこで本発明は、上記ゴム材のうち、水素化ニトリルゴム、EPDM及び/又はフッ素ゴムを用いたリップシール材料において、潤滑性を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ね、特定の形状である非補強性充填材を特定量配合することで回転軸とリップシールとの潤滑性を向上させ、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち本発明は、ハウジングに固定され、ハウジングと相対回転する軸と摺動するゴム状弾性体製リップシールであって、
前記リップシールは、水素化ニトリルゴム、EPDM及び/又はフッ素ゴムを含むゴム状弾性体と、補強性充填材と、アスペクト比が1以上30以下の範囲内である非補強性充填材と、を含み、
前記ゴム状弾性体100重量部に対し、前記補強性充填材を1重量部以上150重量部以下、前記非補強性充填材を5重量部以上90重量部以下含有する、リップシール、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、水素化ニトリルゴム、EPDM及び/又はフッ素ゴムを用いたリップシール材料において、潤滑性を向上させたリップシールを提供できる。また、好ましい形態では、リップシールの有する様々な特性を改善することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の
実施形態の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0010】
本発明の一実施形態であるリップシールは、ハウジングに固定され、ハウジングと相対回転する軸と摺動するゴム状弾性体製リップシールであって、水素化ニトリルゴム、EPDM及び/又はフッ素ゴムを含むゴム状弾性体と、補強性充填材と、非補強性充填材と、を含む。リップシールは、これらの成分のみを含有してもよく、これらの成分以外の成分を含有してもよい。以下、順に説明する。
【0011】
(ゴム状弾性体)
ゴム状弾性体は、水素化ニトリルゴム(HNBR)、EPDM及び/又はフッ素ゴムを含む。水素化ニトリルゴムは、ニトリルゴム(NBR)の共役ジエン単位の全部又は一部を水素化したものが挙げられ、水素が添加されたブタジエン-アクリロニトリル共重合ゴムであることが好ましいが、特に限定されるものではない。HNBRは市販のものを用いてもよく、公知の方法により製造したものを用いてもよい。
【0012】
EPDMは、エチレン-プロピレンゴムであれば特に限定されず、エチレン-プロピレン-ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン-プロピレン-エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン-プロピレン-1,4-へキサジエン共重合体、エチレン-プロピレン-メチレンノルボルネン共重合体、エチレン-プロピレン-メチルテトラヒドロインデン共重合体等が例示され、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】
フッ素ゴムは、フッ素を含むゴム状弾性体が挙げられ、フッ化ビニリデン-六フッ化プロピレン-四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン-パーフルオロビニルエーテル-四フッ化エチレン共重合体、四フッ化エチレン-パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン-プロピレン-四フッ化エチレン共重合体、パーフルオロビニルエーテル-エチレン-四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン-六フッ化プロピレン共重合体等が例示され、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
(補強性充填材)
補強性充填材は、ゴム成分との間で共有結合や水素結合などの化学結合を形成し、ゴム強度を強化し得る成分である。典型的にはカーボンブラックやシリカが挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0015】
補強性充填材の含有量は、ゴム状弾性体100重量部に対し1重量部以上150重量部以下の範囲内であることが好ましく、30重量部以上60重量部以下の範囲内であることがより好ましい。補強性充填材の含有量を上記範囲とすることで、リップシールの物理的強度を改善することができる。
【0016】
(非補強性充填材)
非補強性充填材は、ゴム成分との間で共有結合や水素結合などの化学結合を形成せず、ゴム成分中にそのまま存在してリップシールの物理的強度を強化し得る成分である。典型的には、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム等のケイ酸塩、カーボンファイバー(炭素繊維)、酸化鉄、酸化亜鉛、チタニア、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、クレー、珪藻土などが挙げられる。これらのうち、ケイ酸塩及び/又はカーボンファイバーを含むことが、潤滑性向上の観点から好ましい。また、酸化亜鉛を含むことが、圧縮永久ひずみ改善に好ましい。
【0017】
非補強性充填材は、アスペクト比が1以上30以下であることが好ましい。非補強性充填材のアスペクト比が上記範囲にあることでシール表面に凹凸を付与し、表面粗さを適切
な範囲とすることができ、好ましい。非補強性充填材のアスペクト比は、顕微鏡観察により測定することができる。具体的には、複数の非補強性充填材のアスペクト比を算出し、その平均値を採用することができる。
【0018】
非補強性充填材の平均径は特に限定されないが、1μm以上100μm以下の範囲内であることが好ましい。非補強性充填材の平均径が上記範囲内であることで、リップシールの潤滑性を効果的に向上させることができるとともに、良好なゴム性能及びシール性能を発揮することができる。ここでいう平均径は、非補強性充填材が粒子の場合には平均粒径を、非補強性充填材が繊維の場合には、平均長径を意味する。非補強性充填材が、粒子状の充填材と繊維状の充填材とを含む場合、その平均径は粒子状充填材の平均粒子径と繊維状充填材の平均長径との加重平均により算出できる。
【0019】
非補強性充填材がケイ酸塩を含む場合、ケイ酸塩の平均粒子径は10μm以上30μm以下の範囲内であることが好ましい。なお、平均粒子径の測定はSEMによる観察により行う。
非補強性充填材がカーボンファイバーを含む場合、カーボンファイバーの線径φは1μm以上30μm以下の範囲内であることが好ましく、また繊維長は1μm以上100μm以下であることが好ましく、平均繊維長は1μm以上50μm以下であることが好ましい。なお、カーボンファイバーの線径や繊維長は、SEMにより計測できる。
【0020】
非補強性充填材の含有量は、前記ゴム状弾性体100重量部に対し5重量部以上90重量部以下であることが好ましく、5重量部以上40重量部以下であることがより好ましい。非補強性充填材の含有量が上記範囲内であることで、リップシールの潤滑性を効果的に向上させることができる。
【0021】
(可塑剤)
可塑剤は当該技術分野で一般的に使用されているものを用いることが可能であり、フタル酸系可塑剤、アジピン酸系可塑剤、セバシン酸系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、等があげられるが、これらに限定されない。
可塑剤の含有量は、前記ゴム状弾性体100重量部に対し0重量部超15重量部以下であることが好ましい。可塑剤を上記範囲の含有量で含有させることで、リップシールに低温耐久性を付与することができる。
【0022】
(老化防止剤)
老化防止剤としては当該技術分野で一般的に使用されているものを用いることが可能であり、アミン化合物、フェノール化合物、イミダゾール化合物、等があげられるが、これらに限定されない。
老化防止剤の含有量は、前記ゴム状弾性体100重量部に対し0.5重量部以上5重量部以下であることが好ましく、0.5重量部以上3重量部以下であることがより好ましい。老化防止剤を上記範囲の含有量で含有させることで、リップシールの耐熱性を改善することができる。
【0023】
(その他成分)
本実施形態に係るリップシールの効果を阻害しない範囲で、その他ゴム組成物に含有させることができる成分を適宜含有してもよい。その他の成分としては、加工助剤、プロセスオイル、受酸剤などがあげられる。
【0024】
(リップシールの製造)
リップシールを成形するためのゴム組成物の調製は、上記リップシールに含有される成分を、インターミックス、ニーダ、バンバリーミキサ等の混錬機、またはオープンロール
などを用いて混錬することで行われる。調製したゴム組成物は成形機で成形されるとともに、加熱により架橋される。
成形は、射出成形機や圧縮成形機を用い、一例として150℃以上200℃以下温度雰囲気下、3分以上60分以下程度加熱することでゴム組成物が架橋される。必要に応じて二次架橋をおこなってもよい。
【0025】
(リップシールの特性)
リップシールにおいて、摺動面の粗さRaが0.01~10μmであることが好ましい。リップシールが上記範囲であることで、リップシール装着時に摺動面に適度に凹凸が形成され、凹凸に流体が入り込み、潤滑が促される。より好ましくは、Raが0.01~1μmである。これにより、良好な潤滑状態が保持され、また、漏れを抑制することができる。なお、Raは、JIS B 601で規定された算術平均粗さを示す。
【0026】
また、リップシールにおいて、摺動部における締め代(取付時の内径寸法と取付前の内径寸法との差)寸法(A)を取付前の内径寸法(B)で割った(除算した)割合(締め代割合:A/B)が1%以上30%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。リップシールが上記範囲であることで、リップシール装着時の表面粗さによる摺動面の凹凸を維持することができ、凹凸感に適度に流体が入り込み、潤滑が促される。
なお、上記締め代割合は、常温で測定した値である。
【0027】
また、リップシールにおいて、軸への取付前の状態で摺動部にある最内径部における径方向厚さが0.4~2mmであることが好ましい。これにより、リップシールを規定された形状に形成しつつ、シール部の強度を保つことができ、摺動する際に破損することが無いシール部を形成でき、また、リップシールによる緊縛力を適切に設定できるため、良好な潤滑状態が保持され、また、漏れを抑制できる。
【0028】
また、軸に装着していない状態のリップシールにおいて、リップシール装着時の軸方向断面における摺動部を形成する内径面とリップシール先端面とのなす角度が90~120°であることが好ましい。これにより、摺動部の外周側に被密封流体等により加圧されても、摺動部の軸方向領域が過大に増加することなく、適切な摺動状態を保持することができ、また、被密封流体が摺動面に適切に入り込み易くなり、摺動面の凹凸部に被密封流体が到達し、良好な潤滑状態を保持することが可能である。
【0029】
本発明の別の形態は、リップシールの製造方法である。
当該形態は、水素化ニトリルゴム、EPDMまたはフッ素ゴムを含むゴム状弾性体と、補強性充填材と、アスペクト比が1以上30以下の範囲内である非補強性充填材とを、前記ゴム状弾性体100重量部に対し、前記補強性充填材を1重量部以上150重量部以下、前記非補強性充填材を5重量部以上90重量部以下配合し、好ましくは、更に老化防止剤を0.5重量部以上5重量部以下の範囲で配合し、また好ましくは、更に可塑剤を15重量部以下の範囲で配合し、ゴム組成物を調製するステップ、及び該調製したゴム組成物を成形するステップ、を含む、リップシールの製造方法である。成形の際または成形後にリップシールを架橋するステップ、を有していてもよい。
【実施例】
【0030】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の範囲が実施例の記載により限定されないことはいうまでもない。
<実施例1>
以下の表1に示す成分を10インチロールで混錬し、ゴム組成物を調製した。次いで混錬物を180℃6分間で一次架橋を行い、その後150℃1時間でオーブン加硫(二次架
橋)を行い、シート状ゴムシート(厚さ2mm)及びリップシールをそれぞれ加硫成形した。
【0031】
【0032】
得られた架橋物について、次の各項目の測定を行った。なお、試験片としては、物性評価、耐熱老化性にはシート状ゴムを用い、またトルク試験、シール性、表面粗さにはリップシールが用いられた。結果を表1に示す。
・物性評価:ISO37に対応するJIS K6251に準拠して、切断時伸びを測定し、150%以上のものを○、150%未満140%以上のものを△、140%未満のものを×として評価
・トルク試験:水をシール流体として、直径15mmの軸を回転数0~5000rpmで回転させてトルクを測定し、比較例1と比較してトルクが低いものを○、トルクが同等かそれ以上のものを×として評価
・シール性:LLC水溶液(濃度30容積%)をシール流体として、6000rpm、120℃、0.15MPa、50時間の条件下で回転試験を実施し、LLC水溶液の漏れ速度(ml/時)を測定し、漏れ速度が0.2ml/時未満のものを○、0.2ml/時以上のものを×として評価
・耐熱老化性:150℃、70時間の空気加熱老化試験後の伸び変化率を測定
・表面粗さ:レーザ顕微鏡にてリップシール摺動面の表面粗さRaを測定
【0033】
<実施例2>
実施例1において、カーボンファイバー量を5重量部に変更し、ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛を配合せずに架橋物を得、試験を行った。
【0034】
<実施例3>
実施例1において、カーボンファイバー量を50重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0035】
<実施例4>
実施例1において、線径φ13μm、平均繊維長40μmのカーボンファイバーを、同量の線径φ1μm、平均繊維長1μmのカーボンファイバーに変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0036】
<実施例5>
実施例1において、線径φ13μm、平均繊維長40μmのカーボンファイバーを、線径φ3μm、平均繊維長78μmのカーボンファイバー30重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0037】
<実施例6>
実施例1において、水素添加NBRを、同量(100重量部)のEPDM(三井化学製EPT3045)に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0038】
<実施例7>
実施例1において、水素添加NBRを、同量(100重量部)のフッ素ゴム(ダイキン工業製ダイエルG901)に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0039】
<実施例8>
実施例1において、老化防止剤量を0.5重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0040】
<実施例9>
実施例1において、老化防止剤量を5重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0041】
<実施例10>
実施例1において、カーボンブラック量を1重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0042】
<実施例11>
実施例1において、カーボンブラック量を150重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0043】
<実施例12>
実施例1において、老化防止剤量を0.1重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0044】
<実施例13>
実施例1において、老化防止剤量を8重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0045】
<比較例1>
実施例1において、カーボンファイバー量を1重量部に変更し、ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛を配合せずに架橋物を得、試験を行った。以下、比較例の結果を表2に示す。
【0046】
<比較例2>
実施例1において、カーボンファイバー量を70重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0047】
<比較例3>
実施例1において、線径φ13μm、平均繊維長40μmのカーボンファイバーを、同量の線径φ1μm、平均繊維長60μmのカーボンファイバーに変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0048】
<比較例4>
実施例1において、カーボンブラックを配合せず、架橋物を得、試験を行った。
【0049】
<比較例5>
実施例1において、カーボンブラック量を170重量部に変更し、架橋物を得、試験を行った。
【0050】