IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コンチネンタル オートモーティブ システムズ インコーポレイテッドの特許一覧

特許7604357車両用システムおよび車両用の道路状況データを提供する方法
<>
  • 特許-車両用システムおよび車両用の道路状況データを提供する方法 図1
  • 特許-車両用システムおよび車両用の道路状況データを提供する方法 図2
  • 特許-車両用システムおよび車両用の道路状況データを提供する方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】車両用システムおよび車両用の道路状況データを提供する方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20241216BHJP
   B60W 40/06 20120101ALI20241216BHJP
【FI】
G08G1/16 C
B60W40/06
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021206788
(22)【出願日】2021-12-21
(65)【公開番号】P2022099309
(43)【公開日】2022-07-04
【審査請求日】2021-12-21
【審判番号】
【審判請求日】2023-10-20
(31)【優先権主張番号】17/247,751
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】313005662
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティブ システムズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CONTINENTAL AUTOMOTIVE SYSTEMS, INC.
【住所又は居所原語表記】1 Continental Drive, Auburn Hills, Michigan 48326-1581, USA
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ アンドリュー ラポンズ
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】佐藤 智康
【審判官】古川 哲也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0249681(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0326720(US,A1)
【文献】特開2008-302746(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用システムであって、
前記車両が、前部と、後部と、右側部と、左側部とを有し、
前記システムが、
前記車両の前記前部に取り付けられた赤外線検出デバイスであって、道路温度の変動を検出するように構築および配置されている、赤外線検出デバイスと、
前記車両に取り付けられ、前記赤外線検出デバイスから受信した信号を処理するように前記赤外線検出デバイスに接続された制御ユニットであって、前記赤外線検出デバイスによって検出された道路温度の前記変動に基づいて道路状況を予測するように構築および配置されている、制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットが、前記道路状況を予測するアルゴリズムを実行するように構築および配置されているプロセッサ回路を含み、
前記プロセッサ回路が、前記道路上の周辺領域の熱紋とは異なる熱紋を有する前記道路上の対象物の熱紋を受信するステップと、前記受信するステップで受信した前記道路上の対象物の熱紋を示す熱信号とメモリ回路に記憶された既知の熱信号とを比較するステップと、前記比較に基づいて前記道路上の道路状を規定する前記対象物の種類を予測または識別するステップとを含むアルゴリズムを実行するように構築および配置されており、
前記対象物は水または氷である、
システム。
【請求項2】
前記赤外線検出デバイスが、赤外線カメラである、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記赤外線検出デバイスが、熱撮像カメラである、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記システムが、
前記車両の前記前部に取り付けられた第1のカメラと、
前記車両の前記後部に取り付けられた第2のカメラと、
前記車両の前記左側部に取り付けられた第3のカメラと、
前記車両の前記右側部に取り付けられた第4のカメラと、
をさらに備え、
前記第1、第2、第3および第4のカメラが、画像捕捉カメラを規定し、前記制御ユニットと各々接続されており、これにより、十分な光が得られる場合には、前記画像捕捉カメラが道路状況について前記制御ユニットに画像データを提供し、十分な光が得られない場合には、前記赤外線検出デバイスが道路状況について前記制御ユニットに温度データを提供することができる、
請求項1記載のシステム。
【請求項5】
第1、第2、第3、および第4のカメラの各々が、最大125度の視野を有するモノカメラである、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
第1、第2、第3、および第4のカメラの各々が、180度以上の視野を有する魚眼カメラである、請求項4記載のシステム。
【請求項7】
前記第1、第2、第3、および第4のカメラのうちの特定のものが、道路車線標示を検出するように構成されている、請求項4記載のシステム。
【請求項8】
前記第1、第2、第3、および第4のカメラのうちの特定のものが、前記道路上の光の反射を検出するように構成されている、請求項4記載のシステム。
【請求項9】
制御ユニットを有する車両用の道路状況データを提供する方法であって、前記車両が、前部と、後部と、右側部と、左側部とを有し、前記方法が、
道路温度の変動を、前記車両の前記前部に設けられかつ前記制御ユニットに接続された赤外線検出デバイスが検出するステップと、
前記赤外線検出デバイスによって検出された道路温度の前記変動に基づいて、前記制御ユニットが道路状況を予測するステップと、
を含み、
前記制御ユニットがプロセッサ回路を含み、前記方法が、
前記道路上の周辺領域の熱紋とは異なる熱紋を有する前記道路上の対象物の熱紋を受信するステップと、前記受信するステップで受信した前記道路上の対象物の熱紋を示す熱信号とメモリ回路に記憶された既知の熱信号とを比較するステップと、前記比較に基づいて前記道路上の道路状を規定する前記対象物の種類を予測または識別するステップとによって、前記道路状況を予測するアルゴリズムを前記プロセッサ回路により実行するステップ
をさらに含み、
前記対象物は水または氷である、
方法。
【請求項10】
前記赤外線検出デバイスが、赤外線カメラとして提供されている、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記赤外線検出デバイスが、熱撮像カメラとして提供されている、請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記車両の前記前部には第1のカメラが取り付けられており、
前記車両の前記後部には第2のカメラが取り付けられており、
前記車両の前記左側部には第3のカメラが取り付けられており、
前記車両の前記右側部には第4のカメラが取り付けられており、
前記第1、第2、第3、および第4のカメラが、画像捕捉カメラを規定し、前記制御ユニットと各々接続されており、
前記方法が、
十分な光が得られる場合には、前記画像捕捉カメラのうちの特定のものにより、道路状況について前記制御ユニットに画像データを提供するステップと、
十分な光が得られない場合には、前記赤外線検出デバイスで道路状況について前記制御ユニットに温度データを提供するステップと、
を含む、請求項9記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver-Assistance Systems)に関するものであり、特に、赤外線検出デバイスを使用して、道路車線状況を検出し、車線支援を提供するシステムに関する。
【0002】
背景技術
ADAS技術は、長い年月をかけて進歩し、その過程において多くの人命を救ってきた。しかし、このシステムにおいては、特に夜間の運転についてさらに改良される可能性がある。夜間では交通量は大幅に減少(60パーセント減少)するものの、全死亡車両事故の40パーセントが夜間に起きている。夜間の車線状況は運転者にとって最も判断しにくいものの1つである。米国特許出願公開第2018/0141561号明細書は、道路状況を求めるために、道路上の光の反射を検出し評価する従来のカメラを有するシステムを開示している。しかし、このようなシステムでは、可視光が最小となる夜間に道路状況にアクセスすることが困難になりうる。
【0003】
さらに、車両用の従来の車線支援システムでは、典型的には道路上に描かれた道路車線標示を従来のカメラを使用して検出していた。しかし、夜間走行時の照明不良や、車線標示の塗料が十分でない場合、これらのシステムでは車線標示を検出できないことが起こりうる。
【0004】
したがって、赤外線検出デバイスを使用して道路状況を検出し、車線支援機能を補助することができる改良されたADASシステムを提供することが必要である。
【0005】
概要
本発明の課題は、上述の要求を満たすことである。一実施形態の基本方式によれば、この課題は、前部、後部、右側部および左側部を有する車両用システムによって解決される。本システムは、車両の前部に取り付けられた赤外線検出デバイスを含む。赤外線検出デバイスは、1)道路温度の変動を検出し、2)先行車両によって道路車線上に残された熱跡を検出するように構築および配置されている。制御ユニットは、車両に取り付けられ、赤外線検出デバイスから受信した信号を処理するように赤外線検出デバイスに接続される。制御ユニットは、1)赤外線検出デバイスによって検出された道路温度の変動に基づいて道路状況を予測し、または2)赤外線検出デバイスによって検出された熱跡によって規定された経路に基づいて道路車線位置を予測するように構築および配置されている。
【0006】
一実施形態の別の態様によれば、方法は車両用道路状況データを提供する。車両は、前部、後部、右側部および左側部を有する。本方法は、車両の前部に赤外線検出デバイスを提供する。道路温度の変動は、赤外線検出デバイスによって検出される。道路状況は、赤外線検出デバイスによって検出された道路温度の変動に基づいて制御ユニットで予測される。
【0007】
一実施形態の別の態様によれば、方法は車両用車線支援を提供する。方法は、車両の前部に赤外線検出デバイスを提供する。先行車両によって道路車線上に残された熱跡が、赤外線検出デバイスによって検出される。道路車線位置は、赤外線検出デバイスによって検出された熱跡によって規定された経路に基づいて制御ユニットによって予測される。
【0008】
本発明のその他の対象、特徴および特性、ならびに構造の関連する要素の動作方法および機能、部品の組み合わせおよび製造の経済的側面は、添付の図面を参照した以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲からさらに明らかとなり、これらの全ては本出願の一部を成すものである。
【0009】
添付の図面と関連させた、本発明の有利な実施形態についての以下の詳細な説明により、本発明はより一層理解され、図中、同一の参照番号は同一の部分を表している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態による、道路状況を判断するための先進運転支援システムまたは自律走行車両システムを搭載した車両の平面図である。
図2図1のシステムの概略図である。
図3】本発明の別の態様による車線支援のための先進運転支援システムまたは自律走行車両システムを搭載した車両の平面図である。
【0011】
例示的な実施形態の詳細な説明
図1を参照すると、一実施形態による車両12用の先進運転支援システムまたは自律走行車両システムが示されており、このシステム全体に参照番号10が付されている。システム10は、好ましくは車両12の前部16、例えばグリルもしくはフロントバンパ上またはグリルもしくはフロントバンパ内に取り付けられた、赤外線検出デバイス14を含む。図2に最もよく示されているように、システムはまた、車両12に取り付けられ、かつ赤外線検出デバイス14から受信された信号を処理するように赤外線検出デバイス14に接続された、制御ユニット18を含む。車両12の前方における赤外線検出デバイスの視野(FOV)が20で示される。
【0012】
実施形態においては、赤外線(IR)検出デバイス14は、赤外線カメラまたは熱撮像カメラを備える。典型的には、赤外線カメラは短波長の赤外光を使用して関心領域を照明する。赤外線エネルギの一部は赤外線カメラに反射され、解釈されて画像データを生成する。典型的には、熱撮像カメラは中波長または長波長の赤外線エネルギを使用する。熱撮像カメラは受動型であり、熱としての差違のみに感応する。したがって、赤外線検出デバイス14は、光が存在せずとも道路温度の変動(熱紋)を検出することができる。これにより、制御ユニット18のプロセッサ回路22によって実行されるアルゴリズムが、この温度変動データを使用して道路状況の予測を判別することができる。図1に示されているように、例えば、赤外線検出デバイス14は、赤外線データに基づき道路25上に水24があることを識別することができる。したがって、例えば、プロセッサ回路22は、道路上の周辺領域の熱紋とは異なる熱紋を有する道路上の対象物(例えば、水)の熱紋を受信するステップと、受信した熱信号とメモリ回路28に記憶されている既知の熱信号とを比較するステップと、比較に基づいて道路上の道路状態を規定する対象物の種類を予測または識別するステップとを含むアルゴリズムを実行することができる。赤外線道路状況アルゴリズムからの出力は、車両に既に存在する標準システムからの出力と比較され、これらの出力は融合のために車両の作動を制御しているメインコンピュータシステムに送られうる。
【0013】
赤外線検出デバイス14によって提供されるデータは、各々が画像を取得するべく構成された複数のノーマル(非IR)カメラ26a~26dを有する従来のサラウンドビューカメラシステムからのデータと協働して使用されうる。第1のカメラ26aは車両12の前部16に設けられており、第2のカメラ26bは車両12の後部17に設けられており、第3のカメラ26cは車両12の左側部19に設けられており、第4のカメラ26dは車両12の右側部21に設けられている。これらのカメラ26a~26dは、典型的には最大125度のFOV27を有するモノカメラ、または180度以上のFOVを有する魚眼カメラであり、少なくとも車線支援、駐車支援、衝突回避のための緊急制動などに利用されうる。カメラ26a~26dは、制御ユニット18に接続されている。カメラ26a~26dのうちの特定のものは、米国特許出願公開第2018/0141561号明細書に開示されているように、道路状況の観測にも使用することができ、その内容は引用により本明細書に組み込まれる。このように、光反射型の画像捕捉カメラ26a~26dは、十分な光が得られる場合には、道路状況について制御ユニット18に画像データを提供することができ、十分な光が得られない場合には、赤外線検出デバイス14で道路状況について制御ユニット18に温度データを提供することができる。このようなデータを用いて、制御ユニット18または他の車両コントローラは、センシングされたまたは予測された道路状況に応じて、様々な車両システム(例えば、車両の制動、速度制御など)を制御することができる。制御ユニット18のメモリ回路28は、赤外線検出デバイス14およびカメラ26a~26dからのアルゴリズムならびに/またはデータを記憶することができる。
【0014】
したがって、赤外線検出デバイス14は、夜間であっても、水、氷またはいかなる車線上の異常をもはるかに容易に検出することができる。赤外線検出デバイス14は、道路のいたる所で赤外線測定値の変動に基づき道路状況を判定することができ、これらの測定値は、精度向上のためサラウンドビューカメラ26a~26dによって提供される出力と比較することができる。制御ユニット18は、道路状況の予測に使用するために、外気温、湿度、風速データ、車両ワイパがオンになっているかどうかなど、赤外線検出デバイス14および/またはカメラ26a~26dからだけではなく、それら以外からのデータを受信してもよいことは明らかである。また、赤外線検出デバイス14は、常にオンにしておくこともでき、周囲の光センサ(例えば、昼間の光が弱くなると自動的に車両のライトをオンにすることができる従来の光センサ)に基づいて作動させることもできる。
【0015】
図3を参照すると、赤外線検出デバイス14は、道路25を進んでいく別の車両32または車両12に先行する車両によって残された道路車線L上の熱跡30を検出することによって車線支援用途に採用されうる。道路を走行する車両32のタイヤからの熱は、車両32の後方に軌跡を形成する。同じ道路車線Lを複数の車両が走行すると、道路車線Lの特定の部分が他の部分よりも温かくなる。交通量が多く、走行速度がより速い道路では、熱跡30のより良い追従が提供される。
【0016】
制御ユニット18のプロセッサ回路22は、他の車両32によって最も走行された経路に基づいて、道路車線Lの位置を予測するアルゴリズムを実行することができる。例えば、プロセッサ回路22が、道路上の周辺領域の熱紋とは異なる熱紋を有する道路上の熱跡30の熱紋を受信するステップと、熱跡30の位置に基づく道路上の車線位置Lを計算または予測するステップとを含むアルゴリズムを実行することができる。運転者が車線Lから逸脱した場合、制御ユニット18は、警告信号を作動させたり、車両を車線内に戻すようにステアリングを自動制御させたりすることができる。代替的に、赤外線車線支援アルゴリズムからの出力は車両に既に存在する標準システムからの出力と比較され、これらの出力は融合のために車両の作動を制御しているメインコンピュータシステムに送られうる。
【0017】
赤外線検出デバイス14を使用することで、従来の車線維持技術で採用されている高品質の車線標示34の必要性が低減される。赤外線検出デバイス14は、可能な限り道路に近い車両12の前部に取り付けられるべきである。赤外線検出デバイス14は、単独での使用が可能であり、車線標示34の位置に関するデータを提供することができる図1のサラウンドビューカメラ26a~26dと連携して使用することも可能である。このように、赤外線検出デバイス14は、従来の車線支援に使用される通常の車線標示検出システム(例えば、モノカメラ)を強化するため、またはバックアップとして使用されうる。照明不良や塗装不足でモノカメラ26a~26dのうちの特定のものによって車線標示34が検出できない場合、赤外線検出デバイス14は、車線Lがあるべき場所の基準として他の車両からの熱跡30を使用することができる。
【0018】
本明細書に記載されている操作およびアルゴリズムは、記載されているようにプロセッサ回路22を有するマイクロコントローラまたは制御ユニット18内の実行可能なコードとして実装することができ、または1つ以上の集積回路を使用して構成されたプロセッサ回路によるコードの実行に基づいて完成するスタンドアロン型コンピュータまたは機械可読非一時的有形記憶媒体に記憶することができる。開示している回路の例示的な実現形態には、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のようなロジックアレイにおいて実装されているか、または特定用途向け集積回路(ASIC)のような集積回路のマスクプログラミングによって実装されているハードウェアロジックが含まれる。これらのいずれの回路も、ソフトウェアベースの実行可能なリソースを使用して構成することができ、当該リソースは、相応の内部プロセッサ回路、例えばマイクロプロセッサ回路(図示せず)によって実行され、1つ以上の集積回路を使用して構成されており、ここで、内部メモリ回路に記憶されている実行可能なコードの実行によって、プロセッサ回路を構成している集積回路により、プロセッサメモリへのアプリケーション状態変数の記憶が行われ、本明細書において説明しているような回路を動作させる実行可能なアプリケーションリソース(例えばアプリケーションインスタンス)が生成される。したがって、本明細書における用語「回路」の使用は、1つ以上の集積回路を使用して構成されており、かつ説明した動作を実行するための論理回路を含むハードウェアベースの回路、または(1つ以上の集積回路を使用して構成されており、かつ)自身による実行可能なコードの実行によって変更されるアプリケーション状態データおよびアプリケーション変数を記憶するためのプロセッサメモリのリザーブ部分を有するプロセッサ回路を含むソフトウェアベースの回路の双方を表している。メモリ回路28は、例えば不揮発性メモリ、例えばプログラミング可能な読み出し専用メモリ(PROM)またはEPROMおよび/または例えばDRAM等の揮発性メモリを使用して構成することができる。
【0019】
上記の好ましい実施形態は、本発明の構造的および機能的な基本方式を明らかにすること、また好ましい実施形態を使用する方法を明らかにすることを目的として図示および説明されたものであり、そのような基本方式から逸脱することなく、それらの有利な実施形態に変更を加えることができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲に記載の事項の範囲内のあらゆる全ての修正形態を含んでいる。
図1
図2
図3