(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】動物用飼料用のエンドウマメベースの乾燥製品
(51)【国際特許分類】
A23L 11/00 20210101AFI20241216BHJP
A23J 3/14 20060101ALI20241216BHJP
A23L 33/10 20160101ALI20241216BHJP
A23L 33/22 20160101ALI20241216BHJP
A23L 33/185 20160101ALI20241216BHJP
【FI】
A23L11/00 Z
A23L11/00 F
A23J3/14
A23L33/10
A23L33/22
A23L33/185
(21)【出願番号】P 2021535003
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(86)【国際出願番号】 FR2019053251
(87)【国際公開番号】W WO2020128393
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-12-09
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591169401
【氏名又は名称】ロケット フレール
【氏名又は名称原語表記】ROQUETTE FRERES
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】デルポルト、クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】パティニエ、サミュエル
【審査官】安田 周史
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-519011(JP,A)
【文献】特開昭55-021744(JP,A)
【文献】特開平09-000161(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 11/00
A23J 3/14
A23L 33/10
A23L 33/22
A23L 33/185
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
湿式分画方法を用いてマメ科植物の種子の構成成分をデンプン画分、パルプ画分、グロブリン型タンパク質画分、及び可溶性画分という4つの画分に分画したものの前記可溶性画分と
、前記パルプ
画分との混合からなる製品であって、
前記マメ科植物がソラマメ又はエンドウマメであり、
その固形分含有量が、85重量%より大きいことを特徴とする、製品。
【請求項2】
前記固形分含有量が、90重量%より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記固形分含有量が、94重量%より大きいことを特徴とする、請求項2に記載の製品。
【請求項4】
前記製品の構成成分の90%が50ミクロン~3000ミクロンの大きさであることを特徴とする、請求項1~
3のいずれか一項に記載の製品。
【請求項5】
前記製品の構成成分の90%が300ミクロン~1000ミクロンの大きさであることを特徴とする、請求項
4に記載の製品。
【請求項6】
L
*a
*b
*法によるその色空間色度において、その成分Lが30より大きいことを特徴とする、請求項1~
5のいずれか一項に記載の製品。
【請求項7】
前記成分Lが40より大きいことを特徴とする、請求項
6に記載の製品。
【請求項8】
前記成分Lが50より大きいことを特徴とする、請求項
7に記載の製品。
【請求項9】
その成分aが20未満であり、その成分bが25より大きいことを特徴とする、請求項
6~
8のいずれか一項に記載の製品。
【請求項10】
前記成分aが10未満であることを特徴とする、請求項
9に記載の製品。
【請求項11】
前記成分bが30より大きいことを特徴とする、請求項
9又は
10に記載の製品。
【請求項12】
前記成分bが40より大きいことを特徴とする、請求項
9~
11のいずれか一項に記載の製品。
【請求項13】
前記成分bが50より大きいことを特徴とする、請求項
9~
12のいずれか一項に記載の製品。
【請求項14】
そのリジン含有量が、その総タンパク質含有量の3重量%~10重量%であることを特徴とする、請求項1~
13のいずれか一項に記載の製品。
【請求項15】
そのリジン含有量が、その総タンパク質含有量の5%~8%であることを特徴とする、請求項
14に記載の製品。
【請求項16】
単胃動物における有機物質の総消化率が75%より大きいことを特徴とする、請求項1~
15のいずれか一項に記載の製品。
【請求項17】
請求項1~
16のいずれか一項に記載の製品の製造方法であって、以下の工程:
i)マメ科植物の種子の前処理と、
ii)前記マメ科植物の種子の構成成分の、デンプン画分、パルプ画分、グロブリン型タンパク質画分、及び可溶性画分という4つの画分への湿式分離と
iii)先の工程ii)で分離された前記パルプ画分と前記可溶性画分との混合と、
iv)工程iii)で得られた前記混合物の乾燥と、を含む、製造方法。
【請求項18】
前記可溶性画分の前記パルプ画分に対する比率が、固形分含有量で表して、0.8/1.2~1.2/0.8であることを特徴とする、請求項
17に記載の製品の製造方法。
【請求項19】
前記可溶性画分の前記パルプ画分に対する比率が、固形分含有量で表して、1/1であることを特徴とする、請求項
18に記載の製品の製造方法。
【請求項20】
前記可溶性画分を、30重量%~50重量%の固形分まで予め濃縮した後、前記パルプ画分と混合することを特徴とする、請求項
17~
19のいずれか一項に記載の製品の製造方法。
【請求項21】
前記可溶性画分を、50重量%の固形分まで予め濃縮した後、前記パルプ画分と混合することを特徴とする、請求項
20に記載の製品の製造方法。
【請求項22】
前記パルプ画分と前記可溶性画分との前記混合を高性能ミキサー内で、5分未満の滞留時間で行うことを特徴とする、請求項
17~
21のいずれか一項に記載の製品の製造方法。
【請求項23】
リングドライヤー技術により乾燥を行うことを特徴とする、請求項
17~
22のいずれか一項に記載の製品の製造方法。
【請求項24】
蒸発ミストを再循環させながら、リングドライヤー技術により乾燥を行うことを特徴とする、請求項
23に記載の製品の製造方法。
【請求項25】
ヒトが摂取する食品、動物用飼料、医薬品、又は化粧品の製造における、請求項1~
16のいずれか一項に記載の製品の産業的使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
植物バイオリファイナリーは、急速に成長している産業活動である。植物中に存在する様々な化合物を抽出してその質を向上させ、ヒトが摂取する食品から化粧品、さらには製薬業まで、様々な産業分野でそれらを有益に使用することを目的としている。
【0002】
いくつかの分類方法が存在し、それらのうちの1つは、化合物の未加工資源として使用される植物資源に従った、例えば、小麦セクター又はトウモロコシセクターのようなセクターによる分類することで構成される。
【0003】
その経済モデルを維持するために、各セクターは、抽出された製品の全てを使用する必要がある。したがって、標準的な実施では、主に湿式プロセスによって、これらの植物の様々な構成成分を、デンプン又はタンパク質などの濃縮画分として抽出し、単離する。
【0004】
枯渇による抽出により、その後に通常、「副産物」と呼ばれる画分もまた結果として生成され、それらは、例えばデンプンのように純粋で濃縮された画分からなるものではないが、それでもなお経済的に利用する対象である必要がある。これらの副産物は、「二次産物」とも呼ばれる。
【0005】
これは、例えば、小麦及びトウモロコシセクターの場合、デンプン及びタンパク質を抽出した後に、主に抽出が困難な可溶性タンパク質、また水溶性の塩及び糖を含有する、通常、「可溶性画分」と呼ばれる液体副産物を主に生成する。別の種類の一般的な副産物は、「パルプ」又は「繊維」という用語でよく知られており、ここでこの用語は、ヒトの消化に対して抵抗性の繊維を主に含有する画分を包含する。
【0006】
これらのセクターにおいては、それらの繊維及びタンパク質の含有量が高いことから、通常、副産物を混合し、次いで乾燥させて、動物用飼料中の栄養素として使用することができる。エタノール生産用植物の残渣、「DDGS」:例えば、蒸留廃液(Distillers Dried Grains with Solubles)又はデンプンセクターの副産物(「トウモロコシグルテンによる飼料」又は「小麦グルテンによる飼料」)が、この分野ではよく知られている。
【0007】
これらの混合して乾燥させた副産物は、動物栄養産業にとって非常に価値があるが、それらの製造には、いくつかの欠点が残っている。
【0008】
具体的には、これら2つの副産物の混合物の乾燥は、可溶性タンパク質と糖(繊維又は残渣に由来)との混合物を生成するものであり、メイラード反応を生じる可能性があり、それによりいくらか着色することによる問題がある。
【0009】
この着色の外観は、製品中に存在する還元糖が関与する乾燥中に生じるメイラード反応におけるアミノ酸、特にリジンの変性に関連する。L*a*b*色空間、特にその成分Lによって測定される色とリジンの含有量との相関は、これらの分野において、特にDDGSにおいてよく知られている(例えば、GEA社のプレゼンテーション「The Effects of Drying on DDGS Protein Quality」を参照)。
【0010】
メイラード反応はまた、乾燥後に得られる製品の消化率を低下させる。この低下は、刊行物US GRAIN COUNCIL-A guide to Distiller’s Dried Grains with Solubles-Third Edition及びJournees de la Recherche Porcine2009-Valeur nutritionnelle des dreches de ble europeennes chez le porc en croissance(Conference on Porcine Research 2009-Nutritional value of Europian wheat stillage grain for growing pigs)に詳細に記載されている。
【0011】
これらの刊行物によれば、共乾燥によって褐変反応が生じると、有機物質の消化率はブタで60%~45%に低下する。
【0012】
エンドウマメセクターもまた、パルプ画分と可溶性画分とを生成する。これらは、動物にとって良好な栄養価を有する。この栄養価は、INRA、Rennes(フランス)のブタ研究所において、2つの一連の成長期のブタにおけるインビボでの消化率の測定の際に検討された。
【0013】
2005年に、INRAでは、粉砕した未加工のエンドウマメと比較して、湿潤したエンドウマメパルプ及び液体のエンドウマメの可溶性物質の構成成分の総消化率が測定された。2006年には、タンパク質及びアミノ酸の回腸における消化率に焦点をあてて検討が行われた。これら2つの研究は、2007年パリのPorcine Researchの第39回カンファレンスにおいて、「Nutritional value in pigs of by-products from the pea starch sector」(Jean Noblet,Yolande Jaguelin-Peyraud,Bernard Seve,Christian Delporte)で発表された。
【0014】
単胃動物であるブタの有機物質の総消化率は、INRAのプロトコルに従って測定して、エンドウマメパルプでは91.8%、エンドウマメの可溶性物質では93.8%であり、一方、未加工のエンドウマメでは90.7%であった。リジンの回腸における消化率は、エンドウマメパルプでは82.2%、エンドウマメの可溶性物質では90.8%であり、他方、未加工のエンドウマメでは84.9%であった。
【0015】
これら2つの副産物は、湿潤した形態で研究されたことに留意することが重要である。実際に、マメ科植物セクター、特にエンドウマメセクターでは、これらの副産物、特に内部繊維と「可溶性画分」と呼ばれる画分との共乾燥を完全に除外している。実際に、エンドウマメの可溶性画分に存在する残留タンパク質中、リジンの含有量は、トウモロコシ又は小麦の場合よりも高い。したがって、メイラード反応を十分に認識している当業者は、これら2つの副産物の混合物を乾燥させないことを強く推奨した。2014年6月に刊行された文書、Europian Guide to good practice for the industrial manufacture of safe feed materialsの「Sector reference document on the manufacturing of safe feed materials from starch processing.Version 3」では、トウモロコシ及び小麦セクターのプロセスにおける副産物の混合後の乾燥が明確に示されていることが分かる(「Maize Gluten Feed」のページ11及び「Wheat Gluten Feed」のページ13を参照)。また、エンドウマメセクターのページ18では、乾燥副産物の混合物が完全に度外視されていることがわかる。
【0016】
したがって、セクター全体で可能な限り品質を向上させるために、その栄養プロファイルを最適化し、これらの副産物の質の向上を簡素化することによって、エンドウマメセクターにおいて、その副産物、具体的にはパルプと可溶性画分を混合し、続いて乾燥させることによって生成される乾燥製品を得ることが有益である。
【0017】
本出願人の成果は、この問題に取り組み、本発明を設計したことであり、以下の章でそれを説明する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の第1の目的は、マメ科植物由来の可溶性画分とマメ科植物由来のパルプとの混合に由来する製品に関し、ここでその固形分含有量は、85重量%より大きく、好ましくは90重量%より大きく、更により好ましくは94重量%より大きい。
【0019】
マメ科植物は、好ましくはソラマメ及びエンドウマメからなるリストから選択される。エンドウマメが特に好ましい。
【0020】
好ましくは、粉末の形態の製品は、その粒径分布の80%、好ましくは90%が、50ミクロン~3000ミクロン、好ましくは100ミクロン~2000ミクロン、更により好ましくは300ミクロン~1000ミクロンの大きさを有することを特徴とする。
【0021】
好ましくは、本発明による製品は、その成分Lが30より大きく、好ましくは40より大きく、更により好ましくは50より大きいことを特徴とする「L*a*b*」色空間色度を有する。
【0022】
より好ましくは、本発明による製品のL*a*b*色空間色度はまた、その成分aが20未満、好ましくは10未満であり、その成分bが25より大きく、好ましくは30より大きく、好ましくは40より大きく、とりわけ50より大きいことも特徴とする。
【0023】
更により好ましくは、本発明による製品は、その総タンパク質含有量に基づいて、3重量%~10重量%、好ましくは5重量%~8重量%のリジン含有量を有する。
【0024】
最後に、更により好ましくは、本発明による製品は、単胃動物における有機物質の総消化率が75%より大きいことを特徴とする。
【0025】
本発明はまた、マメ科植物由来の可溶性画分とマメ科植物由来のパルプとの混合に由来する製品の製造方法にも関し、ここで、その固形分含有量は、85重量%より大きく、好ましくは90重量%より大きく、更により好ましくは94重量%より大きく、方法は以下の工程:
i)マメ科植物の種子の前処理と、
ii)マメ科植物の種子の構成成分の、デンプン画分、パルプ画分、グロブリン型タンパク質画分、及び可溶性画分という4つの画分への湿式分離と、
iii)先の工程ii)で分離されたパルプ画分と可溶性画分との混合と、
iv)工程iii)で得られた混合物の乾燥と、を含む。
【0026】
好ましくは、マメ科植物は、ソラマメ及びエンドウマメからなるリストから選択される。エンドウマメが特に好ましい。
【0027】
好ましくは、可溶性画分のパルプ画分に対する比率は、固形分含有量で表して、0.8/1.2~1.2/0.8であり、好ましくは1/1である。
【0028】
好ましくは、可溶性画分を、30重量%~50重量%、とりわけ50重量%のS.C.(固形分含有量)まで予め濃縮した後、パルプ画分としても知られる繊維と混合する。
【0029】
更により好ましくは、パルプ画分と可溶性画分との混合を高性能ミキサー内で、5分未満の滞留時間で行う。
【0030】
好ましくは、乾燥を、リングドライヤー技術を用いて行う。好ましくは、乾燥中に得られる蒸発ミストは再循環させる。
【0031】
最後に、本発明はまた、ヒトが摂取する食品、動物用飼料、医薬品又は化粧品などの産業用途におけるマメ科植物由来の可溶性画分とマメ科植物由来のパルプとの混合物の産業的使用にも関し、ここで、その固形分含有量は、85重量%より大きく、好ましくは90重量%より大きく、更により好ましくは94重量%より大きい。
【0032】
本発明を、よりよい理解のために、以下に詳細に説明する。
【0033】
本発明の第1の目的は、マメ科植物由来の可溶性画分とマメ科植物由来のパルプとの混合に由来する製品に関し、ここでその固形分含有量は、85重量%より大きく、好ましくは90重量%より大きく、更により好ましくは94%より大きい。
【0034】
好ましくは、マメ科植物は、好ましくは、ソラマメ及びエンドウマメからなるリストから選択される。エンドウマメが特に好ましい。
固形分含有量は、当業者に公知の任意の方法によって測定される。好ましくは、「乾燥」方法を使用する。それは、既知の重量の試料の既知の量を加熱することによって蒸発した水の量を測定することで構成される。
最初に試料を秤量して、質量m1をグラム単位で測定する。
水が完全に蒸発して試料の質量が安定化するまで、試料を加熱チャンバ内に置いて水を蒸発させる。好ましくは、温度は、大気圧で105℃である。
最終試料を秤量して、質量m2をグラム単位で測定する。
固形分含有量=(m2/m1)*100である。
【0035】
用語「マメ科植物由来の可溶性画分」とは、「湿式」分画方法を用いて、マメ科植物の種子に由来するデンプン、パルプ、及びグロブリン型タンパク質を抽出した後に残留する水性画分を意味する。このような方法は、例えば、参照により本発明に組み込まれる、欧州特許出願公開第1400537号で本出願人によって説明された方法である。この方法の原理は、マメ科植物の種子を粉砕して粗挽き粉を得て、次いで、水に再懸濁することにある。デカンタ及びハイドロサイクロンを使用して、デンプンと内部繊維(パルプ)とを分離する。高タンパク質含有量の残留溶液を、約4.5のpHに酸性化し、次いで、加熱工程でいわゆるグロブリンと呼ばれるタンパク質を凝固させ、遠心分離によって分離する。残留溶液は、「可溶性画分」で構成される。この方法により、エンドウマメ可溶性画分及びエンドウマメパルプを得ることができる(パラグラフ105及び106を参照)。これは、例えば、浸漬する工程、焙る(穀粒を加熱して乾固させる)工程を加えて変更してもよい。マメ科植物のこの可溶性画分は、主にアルブミンの群に属する酸性pHで可溶性であるタンパク質、また糖及び塩などの様々な水溶性の化合物からなる。マメ科植物の可溶性画分はまた、熱処理してもよく、これにより、トリプシン阻害剤などの栄養阻害因子を除去することができる。
【0036】
用語「パルプ」又は「繊維」とは、先の段落に記載されているように、「湿式」分画方法の一部として遠心分離によって取り出すことができる非デンプン性多糖類の全てを意味する。参照文献として2014年6月に刊行されたEuropian Guide to good practice for the industrial manufacture of safe feed materialsの「Sector reference document on the manufacturing of safe feed materials from starch processing.Version 3」を参照することができる。用語「パルプ」又は「繊維」とは、特に、「エンドウマメパルプ」として知られる画分を意味する。
【0037】
用語「マメ科植物」は、本明細書において、マメ目の双子葉植物の科と見なされる。マメ科は、種の数がラン科及びキク科に次いで3番目に多い顕花植物の科である。マメ科には約765属、19,500種超が含まれる。いくつかのマメ科植物は、エンドウマメ、ソラマメ、ルピナス、インゲンマメ、ヒヨコマメ、ピーナッツ、レンズマメ、ソラマメ類、イナゴマメ、リコリスなどの重要な作物である。
【0038】
用語「エンドウマメ」は、本明細書においてその最も広く許容される使用法により考慮され、特に、その品種の全般的使用目的(ヒトの食品、動物用飼料及び/又は他の用途)に関わらず、「丸エンドウ」及び「シワマメ」の全ての品種、並びに「丸エンドウ」及び「シワマメ」の全ての変異品種を含む。
【0039】
本出願において用語「エンドウマメ」は、エンドウ属、より詳細には、sativum及びaestivum種に属するエンドウマメ品種を含む。変異株は、特に、C-L HEYDLEYらの、表題「Developing novel pea starches.」のProceedings of the Symposium of the Industrial Biochemistry and Biotechnology Group of the Biochemical Society,1996,pp.77~87の論文に記載された「変異株r」、「変異株rb」、「変異株rug3」、「変異株rug4」、「変異株rug5」及び「変異体lam」と命名されたものである。
【0040】
好ましくは、粉末の形態の製品の粒径は、その粒径分布の80%、好ましくは90%が、50ミクロン~3000ミクロン、好ましくは100ミクロン~2000ミクロン、更により好ましくは300ミクロン~1000ミクロンの大きさを有することを特徴とする。
【0041】
粒径は、当業者に公知の任意の技術によって測定される。レーザーを用いた粒径分析の使用が好ましい。この粒径分析は体積分布で表される。
【0042】
好ましくは、本発明による製品は、その成分Lが30より大きく、好ましくは40より大きいことを特徴とする「L*a*b*」色空間色度を有する。
【0043】
あるいは、本発明による製品のL*a*b*色空間色度はまた、その成分aが20未満であり、好ましくは10未満であり、その成分bが25より大きく、好ましくは30より大きく、好ましくは40より大きく、好ましくは50より大きいことを特徴とする。
【0044】
用語「L*a*b*色空間色度」とは、適切な分光測色計を使用し、下の3つのパラメータに変換した色の評価を意味する:
明度Lは0(黒)~100(基準白色)の値を有する;
パラメータaは、緑色→赤色軸上の値を表す;
パラメータbは、青色→黄色軸上の値を表す。
【0045】
この色空間色度の測定は、好ましくは、分光測色計であるDATACOLORのDATA FLASH100又はコニカミノルタのCM5を用いて、それらのユーザーマニュアルに従って行われる。
【0046】
更により好ましくは、本発明による製品は、その総タンパク質含有量に基づいて、3重量%~10重量%、好ましくは5重量%~8重量%のリジン含有量を有する。
【0047】
総タンパク質含有量は、当業者に公知の任意のプロトコル、例えば、アミノ酸の総量の分析によって決定することができる。好ましくは、全窒素量をデュマ法に従って分析し、その値に6.25の係数を乗じる。総タンパク質含有量は、10%~30%、好ましくは15%~25%である。
【0048】
リジン(IUPAC-IUBMBの略語:Lys及びK)は、α-アミノ酸であり、タンパク質を構成する22個のアミノ酸のうちの1つのLエナンチオマーである。その構造式は、以下のとおりである。
【0049】
【0050】
その2つのアミン官能基により、リジンは還元糖と接触させて加熱すると、「メイラード」反応に関与して強く反応する。
【0051】
メイラード反応は、タンパク質に対する還元糖の作用に対応する化学反応であり、(アルデヒド及びケトンの生成によって)特に褐色に着色し、臭気を帯びた化合物の外観を与えることの一因となる。
【0052】
マメ科植物、特にエンドウマメのタンパク質は、リジンを非常に豊富に含む。特に、1995年に刊行されたC.Perrotの「Les proteines de pois:de leur fonction dans la graine a leur utilisation en alimentation animale[Pea proteins:from their function in the seed to their use in animal feed]」では、「還元糖(フルクトース、ラクトースなど)の存在下で(エンドウマメ)タンパク質を加熱すると特にリジンを伴う多くの複合ポリマーが生成する。この非酵素的褐変反応又はメイラード反応と呼ばれる反応はまた、タンパク質の消化率を低下させることの一因となる。最後に、加熱はまた天然のL型からD型への移行であるアミノ酸のラセミ化を誘発し、D型は消化酵素によってもはや認識されない(Zagonら、1994)」と記載されている。また、「(エンドウマメ)アルブミンは、硫黄含有アミノ酸及びリジンの含有量がより高い」ことも教示されている(1994)。しかしながら、エンドウマメの可溶性画分はアルブミンに富む画分である。したがって当業者には、糖を含有するエンドウマメの内部繊維と、アルブミンに富む、したがってリジンに富むエンドウマメの可溶性画分とを混合し、続いて乾燥させることは、リジンの消化率を含む有機物質の消化率が大幅に低下した製品の生成につながるため、悲惨な結果を招くと考えられてきた。
【0053】
最後に、更により好ましくは、本発明による製品は、単胃動物でのその有機物質の総消化率が75%より大きいことを特徴とする。
【0054】
本出願において、用語「有機物質」とは、主に無機塩からなる灰分を引いた後の乾燥物の総量を意味する。
【0055】
本出願において、用語「単胃動物」とは、4つの胃嚢を有する反芻動物とは対照的に、1つの胃嚢のみを有する任意の家畜(ブタ、家禽)を意味する。単胃動物にとって、メイラード反応を生じた飼料を消化することは特に困難である。
【0056】
2005年のCVBプロトコルとして知られる有機物質の総消化率を測定するために使用されるプロトコルは、当業者にとって公知である。
【0057】
本発明の第2の目的は、マメ科植物由来の可溶性画分とマメ科植物由来のパルプとの混合に由来する製品の製造方法に関し、ここでその固形分含有量は、85重量%より大きく、好ましくは90重量%より大きく、更により好ましくは94%より大きく、方法は以下の工程:
i)マメ科植物の種子の前処理と、
ii)マメ科植物の種子の構成成分の、デンプン画分、パルプ画分、グロブリン型タンパク質画分、及び可溶性画分という4つの画分への湿式分離と、
iii)先の工程ii)で分離されたパルプ画分と可溶性画分との混合と、
iv)工程iii)で得られた混合物の乾燥と、を含む。
【0058】
好ましくは、マメ科植物は、ソラマメ及びエンドウマメからなるリストから選択される。エンドウマメが特に好ましい。
【0059】
エンドウマメの種子の前処理の第1の工程は、次のステップの準備をすることで構成される。外側の繊維を、実際の種子から除去する。次に、種子の、洗浄、ふるい分け(例えば、種子と石の分離)、浸漬、漂白、焙煎の工程を行ってもよい。漂白工程を行う場合、好ましくは、熱処理のプロトコルは80℃で3分間である。
【0060】
第2の工程は、参照により本明細書に組み込まれる欧州特許第1400537号に詳細に記載されている。この方法の原理は以下にあり、すなわち、マメ科植物の種子を粉砕して粗挽き粉を得て、次いで、水に再懸濁することにある。デカンタ及びハイドロサイクロンを使用して、デンプンと内部繊維(パルプ)とを分離する。高タンパク質含有量の残留溶液を、約4.5のpHに酸性化し、次いで、加熱工程でいわゆるグロブリンと呼ばれるタンパク質を凝固させ、遠心分離によって分離する。残留溶液は、「可溶性画分」からなる。
【0061】
しかしながら、デンプン画分、パルプ画分、グロブリン型タンパク質画分及び可溶性画分という4つの画分を生成する任意の他の湿式抽出方法も考えられる。乾式プロセス(ターボ分離又は空気分級)によって濃縮物を得て、次いで湿式プロセスを用いて様々な画分を抽出し続けることも可能である。
【0062】
第3の工程は、パルプ画分のパルプと可溶性画分とを均質に混合することからなる。本発明の権利所有者の成果は、この混合が適切に行われていない場合、ドライヤーの運転効率が低下し、乾燥後の製品の最終品質が急速に劣化することについて示したことである。
【0063】
好ましくは、可溶性画分のパルプ画分に対する比率は、固形分含有量で表して、0.8/1.2~1.2/0.8であり、好ましくには1/1~1.2/0.8であり、好ましくは1/1である。
【0064】
好ましくは、パルプ画分と可溶性画分との混合を高性能ミキサー内で、5分未満の滞留時間で行う。好ましくは、LodigeのPloughshare(登録商標)のミキサーを使用する。ここでの目的は、2つの画分の均一で均質な混合物を得ることである。このようにすることにより、装置内での固着なしに最適に乾燥させることができる。
【0065】
更により好ましくは、可溶性画分を、30重量%~50重量%、好ましくは50重量%の固形分含有量(S.C.)に予め濃縮した後、パルプ画分としても知られる繊維と混合する。このように濃縮された可溶性画分は、固形分に対して20重量%~40重量%の未加工のタンパク質(N*6.25)含有量を有する。
【0066】
第4の工程は、このようにして得られた混合物を乾燥させることで構成される。
【0067】
好ましくは、リングドライヤー技術を使用し、好ましくは、蒸発ミストを再循環させる。
【0068】
この技術は、フラッシュ型(フラッシュドライヤー)の乾燥技術の改善であり、湿潤した混合物を、乾燥導管を通ってそれを搬送する加熱空気(又はガス)流に分散させる。空気流の熱によって、材料は搬送されるにつれて乾燥する。製品は、サイクロン及び/又はバッグフィルタを使用して分離される。
【0069】
更に、より高い熱効率のために、排気ガスの再循環を用いることができる。本発明による製品の場合、この部分的にガスを再循環(PGR)する構成が、特に好ましい。
【0070】
リングドライヤーは、分級機(収集器)を内蔵している点でフラッシュ型乾燥機(フラッシュドライヤー)とは異なり、それにより、半乾燥製品の一部の量を初期加熱領域に再循環させて、更に乾燥及び分散させることができる。
【0071】
空気出口温度は、80℃~130℃、好ましくは90℃~120℃、更により好ましくは100℃~110℃であるように制御される。空気入口温度は、180℃~300℃、好ましくは240~265℃である。
【0072】
入口における固形分含有量は、65重量%より大きい、好ましくは70%より大きい必要があり、実際、固形分含有量がこの閾値より低い場合、本出願人は、乾燥があまりうまく行われず、乾燥装置内で固着するという問題を生じることを示した。更に、これらの条件によって、1000ミクロンの平均直径を有する最終製品を得ることができる。
【0073】
最後に、本発明はまた、ヒトが摂取する食品、動物用飼料、医薬品、又は化粧品などの産業用途におけるエンドウマメの可溶性画分とエンドウマメのパルプ画分との混合物の工業的使用にも関し、ここで、その固形分含有量は、90重量%より大きく、好ましくは92重量%より大きく、更により好ましくは94重量%より大きい。
【0074】
それにより、含有量が保証され、また、消化可能な繊維の含有量が高く、強い着色がなく、後続の熱処理に対して安定なリジンに富む栄養物が、動物用飼料産業で利用可能になる。
【0075】
また、そのリジン含有量がなお保証されたより多くの色を有する製品を提供することも考えられる。実際に、実施例のセクションに示すように、本発明によりで得られた製品は、制御された加熱の後、着色が生じることもあるが、リジンの損失は限定される。この挙動は、トウモロコシ又は小麦のタイプの他のセクターと比較して全体的に特有である。
【0076】
本発明を、より良い理解のために、下の実施例を説明するが、それは本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【
図1】従来技術の小麦ベースの製品のL
*a
*b
*色空間色度の時間経過を示す。x軸は分で表された時間に対応し、y軸はL
*a
*b
*色空間色度に対応する。
【0078】
【
図2】本発明によるエンドウマメベースの製品のL
*a
*b
*色空間色度の時間経過を示す。x軸は分で表された時間に対応し、y軸はL
*a
*b
*色空間色度に対応する。
【0079】
【
図3】従来技術の小麦ベースの製品の還元糖とリジンの濃度の時間経過を示す。x軸は分で表された時間に対応し、y軸(左)は、総重量に対する重量パーセントで表された還元糖の濃度に対応し、y軸(右)は、総重量に対する重量パーセントで表されたリジンの濃度に対応する。
【0080】
【
図4】本発明によるエンドウマメベースの製品の還元糖とリジンの濃度の時間経過を示す。x軸は分で表された時間に対応し、y軸(左)は、総重量に対する重量パーセントで表された還元糖の濃度に対応し、y軸(右)は、総重量に対する重量パーセントで表されたリジンの濃度に対応する。
【実施例】
【0081】
実施例1:本発明による製品の製造
【0082】
ハンマーミルを用いて外側の繊維を脱ぷした後、エンドウマメの種子を粉砕して粗挽き粉を製造する。次いで、固形分含有量が87%の粗挽き粉300kgを、乾燥重量を基準として25%の最終濃度で、室温にて30分間、pH6.5で水に浸漬する。次いで、25重量%の固形分を含有する1044kgの粗挽き粉(したがって261kgの乾燥粗挽き粉)の懸濁液を、500kgの水と共に工業用ジャガイモデンプン加工ユニットから転用したハイドロサイクロンアレイに入れる。この分離によって、タンパク質、内部繊維(パルプ)及び可溶性物質の混合物からなる軽質相が生成される。デンプンを含有する重質相を廃棄する。
【0083】
ハイドロサイクロン出口の軽質相は、混合物(合計142kgの固形分)として、繊維(約14.8重量%、すなわち21kgの固形分)、タンパク質(約42.8重量%、すなわち60.8kgの固形分)及び可溶性物質(約42.4重量%、すなわち60.2kgの固形分)を含有する。次いで、それを11.4重量%の固形分含有量とする。繊維を、工業用ジャガイモデンプン加工ユニットで使用されるWESPHALIAタイプのデカンタ型遠心分離機で分離する。デカンタ型遠心分離機の出口の軽質相は、タンパク質と可溶性物質との混合物を含有し、一方、重質相はエンドウマメの繊維を含有する。重質相は、固形分含有量20重量%で105kgの繊維を含有する。実質的に全ての繊維がこの画分中に実際に見られることに留意する。この画分は、これ以降「エンドウマメの内部繊維」と称され、パルプ画分に対応する。
【0084】
軽質画分は、溶解した可溶性物質とタンパク質との混合物1142kgを含有する。デカンタ型遠心分離機の出口の軽質相をpH4.6に調整して、この溶液を70℃で20分間加熱することにより、その等電点でタンパク質を凝固させた。タンパク質の沈殿後、固形分93重量%で56kgのタンパク質(乾燥ベースで86重量%のN*6.25)を含有する沈殿物を廃棄した。「エンドウマメの可溶性画分」と呼ばれる液体画分を、減圧蒸留によってS.C.約50重量%まで濃縮した。
【0085】
2つの画分「エンドウマメの内部繊維」及び「エンドウマメの残留可溶性画分」を、固体ベースでそれぞれが45/55の比率で、Lodige FM130パドルミキサーを用いて混合した。固形分含有量を約70重量%に調整した。この混合物をDEDERTのリングドライヤーを使用して乾燥させた。蒸発容量は水60~80kg/hであった。リングドライヤーは、蒸発ミストの再循環を伴う「PGR」モードに設定した。250℃の空気入口及び115℃の空気出口の温度が確保されるように、リングドライヤーの運転を調整した。
【0086】
実施例2:先行技術の製品に対する本発明の温度安定性
【0087】
実施例2の目的は、温度に曝されたときの本発明による製品の特性に対する乾燥条件の影響を実証することであった。
【0088】
比較の目的のために、小麦セクターの参照副産物を使用して、それを特定の比率で混合し、同様の条件下(40℃、200mbar、68時間)で乾燥させた。
【0089】
得られた2つの製品の分析結果は以下のとおりであった。
【0090】
【0091】
次いで、2つの試料をそれぞれ100g含有する試料を、密封したアルミニウム袋に入れ、その後100℃に加熱したオーブンに入れた。試料を規則的な間隔で120分間にわたって定期的に採取した。
【0092】
これらの試料について以下を分析した:
色の視覚的観察(DDGSのカラースケール)
分光測色法によるL*a*b*色空間色度の測定
リジン含有量の分析。
【0093】
図1及び
図2に記載したL
*a
*b
*色空間色度は、実際にこの観察の結果を証拠付けるものになった。
【0094】
採取した試料中のリジンの分析結果を
図3及び
図4に示した。
【0095】
驚くべきことに、
着色の外観は、従来技術による小麦ベースの製品の方が大きかったことと、
リジンの損失は、本発明による製品では最終的に33重量%のみであり、一方、従来技術の小麦ベースの製品における損失は50重量%であったことと、
この結果は着色の進行に関する以前の結果とは反対であったことと、が認められた。当業者によれば、本発明による製品におけるリジンのより大きな分解が予想されていた。
【0096】
これらの結果から、本発明による製品が非常に特殊な挙動を示し、本出願人によって実施された方法に従う場合、着色及びリジン含有量が保証され、動物用栄養飼料セクターの期待に応える製品が得られることを確認することができる。
【0097】
実施例3:ブタへの給餌における本発明による製品の栄養特性の評価
【0098】
実施例1で本発明により得られた製品の消化率をインビボで試験した。
【0099】
この試験では、対照の基準飼料A、25重量%の黄エンドウマメ(カナダ原産)を混合した飼料B、本発明により実施例1で得られた製品をそれぞれ15重量%及び30重量%含む2つの飼料C及びDの総消化率を比較した。飼料は、エンドウマメ製品中の通常低いメチオニンの含有量を補うために、適切なメチオニン補給剤を含む直径3mmの顆粒として与えられた。
【0100】
ブタには、維持所要量の3.2倍に相当する給餌レベルまでを、1日2回給餌した。実験開始時のブタの平均生体重量は49.5kgであった。
【0101】
この試験では、ブタ飼料の参照表の値(INRA2002=90%、CBV2006=92%)と比較して、試験した黄エンドウマメについて予想された値(88.7%)に一致した有機物質の消化率値が示された。これにより、実験プロトコル維持の妥当性が検証された。
【0102】
本発明により実施例1で得られた製品の有機物質の平均消化率は82%であることが認められた。
【0103】
この結果は全く驚くべきことであり、乾燥副産物と元の未加工材料との間の消化率の差が10ユニット未満であるのに対して、ブタにおける有機物質の消化率を、元の未加工材料と、共乾燥した繊維及び可溶性物質で構成された副産物とで比較した場合、表によると20ユニットを超える差が通常的に見られる。前述のINRAの研究によると、ヨーロッパ小麦の蒸留廃液穀物(小麦DDGS)は、小麦の90%と比較して68%の平均消化率を示している。トウモロコシの蒸留廃液穀物(トウモロコシDDGS)では、その値はトウモロコシが91%であるのに対して69%である。