IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カーステン マニュファクチュアリング コーポレーションの特許一覧

特許7604382オープンバックキャビティ付きゴルフクラブヘッド
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】オープンバックキャビティ付きゴルフクラブヘッド
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20241216BHJP
   A63B 60/54 20150101ALI20241216BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20241216BHJP
【FI】
A63B53/04 E
A63B60/54
A63B53/04 F
A63B102:32
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021546320
(86)(22)【出願日】2020-02-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-24
(86)【国際出願番号】 US2020017092
(87)【国際公開番号】W WO2020163652
(87)【国際公開日】2020-08-13
【審査請求日】2023-02-03
(31)【優先権主張番号】62/802,125
(32)【優先日】2019-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591086452
【氏名又は名称】カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カルバン エス. ワン
(72)【発明者】
【氏名】ライアン エム. ストック
(72)【発明者】
【氏名】マーティン アール. ジャーツソン
【審査官】三田村 陽平
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3217059(JP,U)
【文献】特開2005-278757(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0123366(US,A1)
【文献】米国特許第09138622(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0069116(US,A1)
【文献】国際公開第2005/056125(WO,A1)
【文献】特開2017-189700(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0166758(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00-53/14
A63B 49/00-51/16
A63B 55/00-60/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブヘッドであって、
ソールと、前記ソールに対向するトップレールと、を有するボディと、
ストライクフェースを画定するフェースプレートと、
前記ストライクフェースに対向するバック壁と、
前記フェースプレート、前記バック壁、前記ソール、および前記トップレールの間の前記ゴルフクラブヘッド内に画定される部分的バックキャビティと、
前記バック壁に形成されており、前記ストライクフェースに向かって延びる窪みであって、少なくともトップキャビティ壁、ボトムキャビティ壁、上部窪み壁、及び下部窪み壁によって画定された前記窪みと、
前記窪み内に形成されたリア開口リムによって画定されたリア開口であって、前記ゴルフクラブヘッドの外部またはその近傍で前記部分的バックキャビティと連通するリア開口と、を備えており、
前記部分的バックキャビティは、前記ゴルフクラブヘッドの前記外部に対して部分的に開口したままであり、
前記バック壁は、前記窪みを取り囲み、前記窪みを画定しており、
前記バック壁は、前記トップレールと前記ソールの間を延びており、
前記バック壁は、上部バック壁と下部バック壁とにさらに分割されており、
前記上部バック壁は、前記トップレールに隣接し、前記トップレールから下方に延びており、
前記下部バック壁は、前記ソールに隣接し、前記ソールから上方に延びており、
前記トップキャビティ壁は、前記上部バック壁から前記ストライクフェースに向かって延在しており、
前記ボトムキャビティ壁は、前記下部バック壁から前記ストライクフェースに向かって延在しており、
前記上部窪み壁は、前記トップキャビティ壁から前記リア開口リムまで、前記ソールに向かって延在しており、
前記下部窪み壁は、前記ボトムキャビティ壁から前記リア開口リムまで、前記トップレールに向かって延在しており、
中間平面は、前記ストライクフェースの幾何学的中心を通って延びるとともに、前記トップレールと前記ソールとの間で前記ストライクフェースに対して垂直に延びており、前記リア開口の少なくとも半分が、前記中間平面と前記トップレールとの間に位置し、
前記中間平面と前記トップレールとの間に、バッジが位置する、ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
前記中間平面は、前記ストライクフェースを上部領域と下部領域とに分割しており、
前記リア開口の投影領域は、前記リア開口の領域を、前記中間平面に平行な方向に沿って前記ストライクフェース上に投影することによって画定される、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
前記投影領域が、前記上部領域に位置する、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
記リア開口リムは、上リムと下リムに分割されており、
前記上リムは、前記トップレールの近くにあり、前記上部バック壁の輪郭に従っており、
前記下リムは、前記ソールの近くにあり、前記下部バック壁の輪郭に従っている、請求項1~3のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
前記バッジが、前記リア開口リム内に配置されることによって、前記窪みの少なくとも一部を前記部分的バックキャビティから閉鎖する、請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
前記バッジは、前記上リムと前記下リムに接着される、請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
前記バッジは、アルミニウム、チタン、ポリマー、エラストマー、または複合材料のうちのいずれか1つから作製される、請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
前記フェースプレートは、C300鋼、17-4ステンレス鋼、455鋼、475鋼、431鋼、マルエージング鋼、チタン、複合材料、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼のうちのいずれか1つから作製される、請求項1~7のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
前記ボディは、17-4ステンレス鋼、455鋼、475鋼、431鋼、マルエージング鋼、チタン、または複合材料のうちのいずれか1つから作製される、請求項1~のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
前記ストライクフェースは、耐久性のある仕上げでコーティングされており、
前記耐久性のある仕上げは、Hydropearl 2.0クロムプレート仕上げまたは高研磨クロム仕上げである、請求項1~のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
前記バッジは、前記リア開口の全体を覆う、請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
前記バッジは、前記リア開口の上部を覆い、
前記リア開口の前記上部は、前記上リムに隣接している、請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
前記バッジは、前記リア開口の下部を覆い、
前記リア開口の前記下部は、前記下リムに隣接している、請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
前記バッジは、選択的に取り外し可能である、請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
前記ゴルフクラブヘッドの前記部分的バックキャビティは、振動減衰充填材料で充填可能である、請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
前記振動減衰充填材料は、前記部分的バックキャビティの容積の10%から80%を充填可能である、請求項15に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
前記振動減衰充填材料は、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ホットメルト、他の熱可塑性樹脂、複合材料、またはポリマーのうちのいずれか1つとすることができる、請求項16に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
前記振動減衰充填材料は、0.05~4の範囲の比重を含むことができる、請求項15に記載のゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してゴルフクラブに関し、より詳細には、エネルギー貯蔵特性を有するゴルフクラブヘッドに関する。
【0002】
(関連出願)
本願は、2019年2月6日出願の米国仮特許出願第62/802,125号の優先権を主張する。
【0003】
本願は、2015年10月22日出願の米国特許出願第14/920,480号の一部継続出願である2015年10月22日出願の米国特許出願第14/920,484号の一部継続出願である2017年6月20日出願の米国特許出願第15/628,639号の一部継続出願である2018年12月21日出願の米国特許出願第16/231,053号の一部継続出願である。
【0004】
2018年12月21日出願の米国特許出願第16/231,053号もまた、2015年10月22日出願の第14/920,484号の一部継続出願である2017年2月16日出願の米国特許出願第15号/435,054号の一部継続出願である。さらに、2015年10月22日出願の米国特許出願第14/920,484号は、2015年8月17日出願の米国仮特許出願62/206,152号、2015年3月11日出願の米国仮特許出願第62/131,739号、2015年1月20日出願の米国仮特許出願第62/105,460号、2015年1月20日出願の第62/105,464号、および、2014年10月24日出願の米国仮特許出願第62/068,232号に対する優先権を主張する。
2015年10月22日出願の米国特許出願第14/920,480号はまた、2015年8月17日出願の米国仮特許出願62/206,152号、2015年3月11日出願の米国仮特許出願第62/131,739号、2015年1月20日出願の米国仮特許出願第62/105,460号、2015年1月20日出願の第62/105,464号、および、2014年10月24日出願の米国仮特許出願第62/068,232号に対する優先権を主張する。
【0005】
2017年2月16日出願の米国特許出願第15/435,054号もまた、2016年3月25日出願の米国仮特許出願第62/313,215号および2016年2月16日出願の米国仮特許出願第62/295,565号の優先権を主張する。
【0006】
2018年12月21日出願の米国特許出願第16/231,053号は、2017年12月22日出願の米国特許出願第62/610,053号の優先権を主張し、また、2015年10月22日出願の米国特許出願第14/920,484号の一部継続出願である2018年2月28日出願の米国特許出願第15/908,427号の一部継続出願である。さらに、2017年6月20日出願の米国特許出願第15/628,639号は、2017年4月12日出願の米国仮特許出願第62/484,529号、2017年2月22日出願の米国仮特許出願第62/462,250号、2016年12月19日出願の米国仮特許出願第62/436,019号、および、2016年6月20日出願の米国仮特許出願第62/352,495号に対する優先権をさらに主張する。
【0007】
上記の開示の全ての内容は、その全体が参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【背景技術】
【0008】
ゴルフクラブ製造業者は、ゴルフクラブヘッドのストライクフェースにおける応力を軽減するようにゴルフクラブヘッドを設計してきた。多くの場合、ゴルフクラブヘッドがクラウンからソール方向に撓まないように設計されている。さらに、これらの設計は、ゴルフクラブヘッドの曲げのピークとなる位置を変化させず、ゴルフボールとのインパクトによるゴルフクラブヘッド内のばねエネルギーのさらなる蓄積を可能にしない。追加のばねエネルギーは、ストライクフェースの全体でボール速度を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態のさらなる説明を容易にするために、以下の図面が提供される。
【0010】
図1図1は、一実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面トウ側斜視図を示す。
【0011】
図2図2は、図1の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図を示す。
【0012】
図3図3は、図1の断面線XII-XIIに沿った図1のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0013】
図4図4は、図3のゴルフクラブヘッドの一部の図、および、標準的なゴルフクラブヘッドの同じ領域の図を示す。
【0014】
図5図5は、別の実施形態のゴルフクラブの背面トウ側斜視図を示す。
【0015】
図6図6は、図5の断面線XVI-XVIに沿った図5のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0016】
図7図7は、別の方法の一実施形態におけるゴルフクラブヘッドの製造方法を示すフローチャートである。
【0017】
図8図8は、さらに別の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面斜視図を示す。
【0018】
図9図9は、図8の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図を示す。
【0019】
図10図10は、図8の断面線XXIV-XXIVに沿った図8のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0020】
図11図11は、図10のゴルフクラブヘッドの一部の図、および、標準的なゴルフクラブヘッドの同じ領域の図を示す。
【0021】
図12図12は、図10のゴルフクラブヘッドの詳細な断面図と同様に、図8のゴルフクラブヘッドの簡略化された断面図を示す。
【0022】
図13図13は、さらに別の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面斜視図を示す。
【0023】
図14図14は、図13の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図を示す。
【0024】
図15図15は、図13の断面線XXIX-XXIXに沿った図13のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0025】
図16図16は、図15のゴルフクラブヘッドの一部の図、および、標準的なゴルフクラブヘッドの同じ領域の図を示す。
【0026】
図17図17は、図15のゴルフクラブヘッドの詳細な断面図と同様に、図13のゴルフクラブヘッドの簡略化された断面図を示す。
【0027】
図18図18は、さらに別の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面斜視図を示す。
【0028】
図19図19は、図18の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図を示す。
【0029】
図20図20は、図18の断面線XXXIV-XXXIVに沿った図18のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0030】
図21図21は、図20のゴルフクラブヘッドの一部を示す。
【0031】
図22図22は、図20のゴルフクラブヘッドの詳細な断面図と同様に、図18のゴルフクラブヘッドの簡略化された断面図を示す。
【0032】
図23図23は、さらに別の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面斜視図を示す。
【0033】
図24図24は、図23の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図を示す。
【0034】
図25図25は、図23の断面線XXIX-XXXIXに沿った図23のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0035】
図26図26は、図25のゴルフクラブヘッドの一部を示す。
【0036】
図27図27は、図25のゴルフクラブヘッドの詳細な断面図と同様に、図23のゴルフクラブヘッドの簡略化された断面図を示す。
【0037】
図28図28は、図23のゴルフクラブヘッドの一部の内部図を示す。
【0038】
図29図29は、図23のゴルフクラブヘッドの正面斜視図を示す。
【0039】
図30図30は、さらに別の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面斜視図を示す。
【0040】
図31図31は、図30の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図を示す。
【0041】
図32図32は、図30の断面線XLVI-XLVIに沿った図30のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0042】
図33図33は、図32のゴルフクラブヘッドの一部を示す。
【0043】
図34図34は、図33のゴルフクラブヘッドの詳細な断面図と同様に、図30のゴルフクラブヘッドの簡略化された断面図を示す。
【0044】
図35図35は、さらに別の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面斜視図を示す。
【0045】
図36図36は、図35の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図を示す。
【0046】
図37図37は、図35の断面線LI-LIに沿った図35のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0047】
図38図38は、図35のゴルフクラブヘッドの一部を示す。
【0048】
図39図39は、図37のゴルフクラブヘッドの詳細な断面図と同様に、図35のゴルフクラブヘッドの簡略化された断面図を示す。
【0049】
図40図40は、図35のゴルフクラブヘッドの一部の内部図を示す。
【0050】
図41図41は、図35のゴルフクラブヘッドの正面斜視図を示す。
【0051】
図42図42は、さらに別の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面斜視図を示す。
【0052】
図43図43は、図42の実施形態におけるゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図を示す。
【0053】
図44図44は、図42の断面線LVIII-LVIIIに沿った図42のゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
【0054】
図45図45は、図44のゴルフクラブヘッドの一部を示す。
【0055】
図46図46は、図45のゴルフクラブヘッドの詳細な断面図と同様に、図42のゴルフクラブヘッドの簡略化された断面図を示す。
【0056】
図47図47は、断面線LXI-LXIに沿った図42のゴルフクラブヘッドのヒール部分の断面図を示す。
【0057】
図48図48は、断面線LXII-LXIIに沿った図42のゴルフクラブヘッドの正面図を示す。
【0058】
図49図49は、ゴルフクラブヘッドの背面斜視図である。
【0059】
図50図50は、図49のゴルフクラブヘッドの背面ヒール側斜視図である。
【0060】
図51図51は、図49のゴルフクラブヘッドの正面トウ側斜視図である。
【0061】
図52図52は、図49のゴルフクラブヘッドの正面トウ側分解斜視図である。
【0062】
図53図53は、一部が除去された、図49のゴルフクラブヘッドの正面ヒール側斜視図である。
【0063】
図54図54は、一部が除去された、図49のゴルフクラブヘッドの背面斜視図である。
【0064】
図55図55は、図49の線7-7に沿った図49のゴルフクラブヘッドの断面図である。
【0065】
図56図56は、図49の線8-8に沿った図49のゴルフクラブヘッドの別の断面図である。
【0066】
図57図57は、図49の線7-7に沿った図49のゴルフクラブヘッドの一部の別の断面図である。
【0067】
図58図58は、図49の線7-7に沿った図49のゴルフクラブヘッドの別の断面図であり、図55の断面図と同様である。
【0068】
図59A-59D】図59A~59Dは、本明細書に開示されるバッジの異なる実施形態を含む、図49のゴルフクラブヘッドの背面斜視図である。
【0069】
図60A-60D】図60A~60Dは、本明細書に開示される充填材料を含む、図49のゴルフクラブヘッドの断面図である。
【0070】
図の簡潔さおよび明確さのために、図面は、一般的な構造様式を示し、周知の特徴および技術の説明および詳細は、ゴルフクラブおよびそれらの製造方法を不必要に曖昧にすることを避けるために省略され得る。さらに、図面中の要素は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。例えば、図中のいくつかの要素の寸法は、ゴルフクラブの実施例およびそれらの製造方法の理解を向上させるのを助けるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。異なる図面における同じ参照番号は、同じ要素を示す。
【0071】
本明細書および請求項における「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などの用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも特定の逐次的または時系列的順番を説明するために使用されるものではない。本明細書に記載されるゴルフクラブおよび製造方法の実施形態が、例えば、本明細書に図示されるまたは他の方法以外の順番で操作可能であるように、適切な状況下で交換可能であるように、使用される用語は、理解されるべきである。さらに、「含む」、「備える」及び「有する」という用語及びその変化は、非排他的な包含を含むことを意図しており、要素のリストを含むプロセス、方法、物品または装置は、必ずしもこれらの要素に制限されるものではなく、このようなプロセス、方法、物品または装置に明示的に表示されずまたは本来の他の要素を包含してもよい。
【0072】
本明細書および特許請求の範囲における用語「左」、「右」、「前」、「後」、「トップ」、「ボトム」、「サイド」、「下方」、「上方」などは、もしあれば、説明の目的で使用され、永久的な相対位置を説明するためには必ずしも使用されない。そのように使用される用語は、本明細書に記載されるゴルフクラブおよび製造方法の実施形態が、例えば、本明細書に図示されるかまたは他の方法で記載されるもの以外の他の向きで動作することができるような適切な状況下で交換可能であることを理解されたい。用語「連結された」は、本明細書で使用される場合、物理的、機械的、または他の方法で直接的または間接的に接続されるものとして定義される。
【発明を実施するための形態】
【0073】
エネルギー貯蔵特性を有するゴルフクラブヘッドの様々な実施形態は、中空ボディを含むゴルフクラブヘッドを含む。中空ボディは、ストライクフェース、ヒール領域、ヒール領域に対向するトウ領域、ソール、及びクラウンを含む。多くの実施形態では、クラウンは、トップレールを含む上部領域と、下部領域と、を含む。いくつかの実施形態では、キャビティは、トップレールの下方に位置し、クラウンの下部領域の上方に位置し、クラウンの上部領域および下部領域によって少なくとも部分的に画定される。多くの実施形態では、キャビティは、トップ壁、バック壁、ボトム傾斜部、キャビティのトップ壁とバック壁との間で測定されるバックキャビティ角度、および少なくとも1つのチャネルを備える。
【0074】
いくつかの実施形態は、中空ボディゴルフクラブと、中空ボディゴルフクラブヘッドに連結されたシャフトと、を含むゴルフクラブを備える。中空ボディゴルフクラブヘッドは、ストライクフェース、ヒール領域、ヒール領域に対向するトウ領域、ソール、およびクラウンを含む。多くの実施形態では、クラウンは、トップレールを含む上部領域と、下部領域と、を含む。いくつかの実施形態では、キャビティは、トップレールの下方に位置し、クラウンの下部領域の上方に位置し、クラウンの上部領域および下部領域によって少なくとも部分的に画定される。多くの実施形態では、キャビティは、トップ壁、バック壁、ボトム傾斜部、キャビティのトップ壁とバック壁との間で測定されるバックキャビティ角度、および少なくとも1つのチャネルを備える。
【0075】
他の実施形態は、ゴルフクラブヘッドを製造するための方法を含む。多くの実施形態では、方法は、ボディを提供することを含む。ボディは、ストライクフェース、ヒール領域、ヒール領域に対向するトウ領域、ソール、およびクラウンを有する。クラウンは、トップレールを含む上部領域と、下部領域と、を含む。いくつかの実施形態では、キャビティは、トップレールの下方に位置し、クラウンの下部領域の上方に位置し、クラウンの上部領域と下部領域によって少なくとも部分的に画定される。多くの実施形態では、キャビティは、トップ壁、トップ壁に隣接するバック壁、バック壁に隣接するボトム傾斜部、キャビティのトップ壁とバック壁との間で測定されるバックキャビティ角度、および少なくとも1つのチャネルを備える。
【0076】
様々な実施形態は、中空ボディを含むゴルフクラブヘッドを含む。中空ボディは、ストライクフェース、ヒール領域、ヒール領域に対向するトウ領域、ソール、及びクラウンを含む。多くの実施形態では、クラウンは、トップレールを含む上部領域と、下部外壁を含む下部領域と、を含む。いくつかの実施形態では、キャビティは、トップレールの下方に位置し、クラウンの下部領域の上方に位置し、クラウンの上部領域と下部領域によって少なくとも部分的に画定される。多くの実施形態では、キャビティは、トップ壁と、バック壁と、トップ壁とバック壁に隣接する第1の屈曲点と、ボトム傾斜部と、バック壁とボトム傾斜部に隣接する第2の屈曲点と、ボトム傾斜部と下部外壁に隣接する第3の屈曲点と、ボトム傾斜部と下部外壁の間で測定される下部角度と、下部角度は、180度未満であり、キャビティのトップ壁とバック壁の間で測定されるバックキャビティ角度と、少なくとも1つのチャネルと、を備える。
【0077】
いくつかの実施形態は、中空ボディゴルフクラブと、中空ボディゴルフクラブヘッドに連結されたシャフトと、を含むゴルフクラブを備える。中空ボディゴルフクラブヘッドは、ストライクフェース、ヒール領域、ヒール領域に対向するトウ領域、ソール、およびクラウンを含む。多くの実施形態では、クラウンは、トップレールを含む上部領域と、下部外壁を含む下部領域と、を含む。いくつかの実施形態では、キャビティは、トップレールの下方に位置し、クラウンの下部領域の上方に位置し、クラウンの上部領域と下部領域によって少なくとも部分的に画定される。多くの実施形態では、キャビティは、トップ壁と、バック壁と、トップ壁とバック壁に隣接する第1の屈曲点と、ボトム傾斜部と、バック壁とボトム傾斜部に隣接する第2の屈曲点と、ボトム傾斜部と下部外壁に隣接する第3の屈曲点と、ボトム傾斜部と下部外壁の間で測定される下部角度と、下部角度は、180度未満であり、キャビティのトップ壁とバック壁の間で測定されるバックキャビティ角度と、少なくとも1つのチャネルと、を備える。
【0078】
他の実施形態は、ゴルフクラブヘッドを製造するための方法を含む。多くの実施形態では、方法は、ボディを提供することを含む。ボディは、ストライクフェース、ヒール領域、ヒール領域に対向するトウ領域、ソール、およびクラウンを有する。クラウンは、トップレールを含む上部領域と、下部外壁を含む下部領域と、を含む。いくつかの実施形態では、キャビティは、トップレールの下方に位置し、クラウンの下部領域の上方に位置し、クラウンの上部領域と下部領域によって少なくとも部分的に画定される。多くの実施形態では、キャビティは、トップ壁と、バック壁と、トップ壁とバック壁に隣接する第1の屈曲点と、ボトム傾斜部と、バック壁とボトム傾斜部に隣接する第2の屈曲点と、ボトム傾斜部と下部外壁に隣接する第3の屈曲点と、ボトム傾斜部と下部外壁の間で測定される下部角度と、下部角度は、180度未満であり、キャビティのトップ壁とバック壁の間で測定されるバックキャビティ角度と、少なくとも1つのチャネルと、を備える。
【0079】
いくつかの実施形態は、ボディの内部に配置された部分的バックキャビティを備えるボディを含むゴルフクラブヘッドを備える。クラブヘッドは、前方端においてボディに結合され、打撃する面またはストライクフェースを画定するフェースプレートと、前方端と反対側にある後方端においてボディに結合されたカバーまたはバッジと、を含む。いくつかの実施形態では、以下に記載されるように、バッジは、部分的バッジであってもよく、または、バッジは、クラブヘッドから完全に省略されてもよい。前方端および後方端に加えて、ボディは、ヒール領域と、ヒール領域に対向するトウ領域と、ソールと、ソールに対向するトップレールと、を含む。部分的バックキャビティは、ゴルフボールを打つときに、ボディの動的撓みまたはバネ効果に寄与する。
【0080】
他の例および実施形態が、本明細書でさらに開示される。そのような例および実施形態は、図面、特許請求の範囲、および/または本明細書に見出すことができる。
【0081】
I.バックキャビティを有するゴルフクラブヘッド
一実施形態では、ゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブの上部クラウン領域に位置するバックキャビティを有する。多くの実施形態では、バックキャビティは、ゴルフボールを打つときにボックススプリング効果を提供することができる。バックキャビティは、クラブヘッドのソールの内径の厚さの変化(カスケードソール)と組み合わせて、ばね状効果を提供することができる。
【0082】
いくつかの実施形態は、より「アイアン状」の外観および感触を提供する中空構造のクラブヘッドを特徴とするクラブヘッド(中空設計を有するハイブリッドまたはフェアウェイウッドまたはアイアン)を対象とする。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッドは、平坦なストライクフェースおよびアイアン状の外形を特徴とすることができ、これにより、アイアンと同様に、改善された操作性および正確性を提供することができる。クラブヘッドの上部クラウンに沿ってトップレールの下に位置するバックキャビティは、中空構造を有するハイブリッド、フェアウェイウッドおよびアイアン用に設計されている。バックキャビティは、トップレールのすぐ下、およびクラブヘッドの上部クラウンまたはバック部に沿って、ヒールからトウまでのフルチャネルであってもよい。トップレールおよびキャビティは、どのような設計であってもよい。いくつかの実施形態では、キャビティは、約90度の角度をなしており、ゴルフクラブヘッドのクラウン領域に目標とするヒンジ点を提供する。このヒンジまたは座屈領域は、トップレールが、より広い体積領域にわたって、より多くのインパクト力を吸収することを可能にし、キャビティおよびトップレールが、当初の向きに戻るにつれて、より反動力をストライクフェースに戻すことによって、スプリングボードとして働くことを可能にし、それによって、より多くの力をボールに与える。キャビティ設計によるこのより大きなクラブフェースの撓みは、標準的なゴルフクラブヘッドよりも、より少ないスピン、インパクト時のゴルフボールのより高いロフト角、および同じクラブ速度でのより大きなボール速度をもたらすことができる。
【0083】
標準的なハイブリッドクラブヘッドでは、トップレール及び上部クラウン領域は、この設計のキャビティを有さない。本開示と比較して、このような標準的なハイブリッドクラブヘッドでは、クラブストライクフェースの曲げまたは撓みが少ない。標準的なハイブリッドは、キャビティがないためにクラブのトップレールに伝達されるエネルギーが少ないため、それほど大きなスプリングバック効果を有することができない。バックキャビティを有する開示されたゴルフクラブヘッドは、ゴルフボールのインパクト力のより多くを吸収し、次いでストライクフェースに戻すことを可能にする。多くの実施形態では、キャビティの角度は、ストライクフェースが標準的なゴルフクラブ上でより撓むための座屈点、または塑性ヒンジ、またはターゲットヒンジを提供することができる。
【0084】
ストライクフェース上のキャビティの反動効果は、(1)ストライクフェースに対するヒンジ領域からボールに伝達されるばね効果にある程度起因する、上部クラウンキャビティ(または、バックキャビティ)を有するクラブヘッドと無いものとの同じクラブヘッドスピードに対するより高速のゴルフボール速度、(2)キャビティの上部のヒンジポイントがクラブで吸収されるより大きな力に反作用し、代りに、より大きな力をボールに伝達し、これにより、ボールがストライクフェースから後方にスピンするのを阻止されることにある程度起因する、クラブとのインパクトの後のゴルフボールの少ないスピン、(3)ヒンジ及びストライクフェースがボールに対してダイビングボードまたはカタパルトとして作用することに起因する、インパクト時にゴルフボールに対するより大きなロフト角、を提供する。いくつかの実施形態では、キャビティは、約1.0から1.2%のボール速度の増加、および約0.4から0.7度の打ち出し角度の増加を提供し得る。
【0085】
図面に戻ると、図1は、ゴルフクラブヘッド1000の実施形態の背面トウ側斜視図を示し、図2は、図1の実施形態におけるゴルフクラブヘッド1000の背面ヒール側斜視図を示す。ゴルフクラブヘッド1000は、ハイブリッドタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド1000は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドまたはフェアウェイウッドタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド1000は、バッジまたはカスタムチューニングポートを含まない。
【0086】
ゴルフクラブヘッド1000は、ボディ1001を備える。多くの実施形態では、ボディは中空である。いくつかの実施形態では、ボディは、少なくとも部分的に中空である。ボディ1001は、ストライクフェース1012と、ヒール領域1002と、ヒール領域1002に対向するトウ領域1004と、ソール1006と、クラウン1008と、を含む。クラウン1008は、上部領域1011および下部領域1013を含む。上部領域1011は、トップレール1015を備える。トップレール1015は、トウ領域1004で始まり、ストライクフェース1012のトップエッジに隣接し、ゴルフクラブヘッド1000のトップに沿ってヒール領域1002に向かって延びる。図3のような断面側面図から、トップレール1015は、ストライクフェース1012とゴルフクラブヘッド1000のトップとの間の移行部で始まり、ゴルフクラブヘッド1000のクラウン1008のトップとリア壁1023のような異なる向きを有するクラウンの断面との間の移行部で終わる。いくつかの実施形態では、トップレール1015は、当業者に知られているアイアンよりも平坦で背の高いトップレールとすることができる。より平坦でより背の高いトップレールは、ストライクフェース1012上のミスヒットを補償して、ティーからのプレイアビリティを増大させることができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、ボディ1001は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース1012は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ1001は、ストライクフェース1012と同じ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ1001は、ストライクフェース1012とは異なる材料を含むことができる。
【0088】
多くの実施形態では、キャビティ1030は、トップレール1015の下に位置する。多くの実施形態では、キャビティ1030は、トップレールボックススプリング設計を備える。多くの実施形態では、トップレール1015およびキャビティ1030は、ストライクフェース1012の全体的な曲げの増加を提供する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース1012の曲げは、エネルギーの約2%から約5%の増加を可能にすることができる。キャビティ1030は、ストライクフェース1012がより薄くなることを可能にし、追加の全体的な曲げを可能にする。いくつかのフェアウェイウッドタイプのゴルフクラブヘッドの実施形態では、キャビティ1030は、クラウン1008のリバーススクープまたは窪みであり得、ボディ1001は、ソール1006に向かってより大きな厚さまたは幅を備える。
【0089】
図1を参照すると、いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド1000は、トウ領域1004に向かうクラウン1008の下部領域1013にインサート1062をさらに備えることができる。いくつかの実施形態は、ソール1006に内部ウェイトを備える。多くの実施形態では、インサート1062は、タングステンまたは他の何らかの高密度材料で構成することができる。多くの実施形態では、インサートは、重心(CG)をストライクフェース1012から約0.04インチ(1mm)から0.10インチ(2.5mm)だけ戻し、打ち上げ角度の3.5%から5.5%の増加をもたらし、これは、ティーからのプレイアビリティの増加および高または低いミスヒットをもたらし得る。
【0090】
多くの実施形態では、CGは、トウ領域1004とソール1006との交点に近い、クラウン1008の下部領域1013にある。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド1000のCGは、CGy平面に沿って0.597インチであり、CGz平面に沿って0.541インチである。慣性モーメントIxxについては、ゴルフクラブヘッド1000によって、G30アイアンに対して20.5%の増加があり、Rapture DIに対して28%の増加があった。Iyyについては、G30アイアンに対して1.7%の増加があり、Rapture DIに対して22%の増加があった。
【0091】
いくつかの実施形態では、約3グラム(g)から約4gがトップレール1015に加えられる。ほとんどの実施形態では、ゴルフクラブヘッド1000の全体質量は同じままである。いくつかの実施形態では、トップレール1015への質量の追加を相殺するために、質量をソール1006またはトウ領域1004から除去することができる。いくつかの実施形態では、約3gから約4gの質量をトップレール1015に加えることは、ゴルフクラブヘッドが回転に抵抗するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッドのCGは、わずかに上昇する。
【0092】
図3は、一実施形態における、図1の断面線XII-XIIに沿ったゴルフクラブヘッド1000の断面を示す。図3に見られるように、ストライクフェース1012は、高領域1076、中間領域1074、および低領域1072を含む。多くの実施形態では、クラウン1008の上部領域1011は、リア壁1023と、リア壁1023の下方で隣接するキャビティ1030のトップ壁1017と、トップ壁1017の下方で隣接するキャビティ1030のバック壁1019とを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、クラウン1008の上部領域1011のリア壁1023の高さ1280は、約0.125インチ(0.318cm)から約0.75インチ(1.91cm)、または約0.150インチ(0.381cm)から約0.400インチ(1.02cm)とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、クラウン1008の上部領域1011のリア壁1023の高さ1280は、約0.175インチ(0.445cm)、0.275インチ(0.699cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.475インチ(1.21cm)、0.575インチ(1.46cm)、または0.675インチ(1.71cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、クラウン1008の上部領域1011のリア壁1023の高さ1280は、ゴルフクラブヘッド1000の高さの約5%~約25%であり得る。いくつかの実施形態では、ヒール領域1002からトウ領域1004まで測定されるトップレール1015の長さは、ゴルフクラブヘッド1000の長さの約70%から約95%であり得る。
【0094】
クラウン1008の上部領域1011のリア壁1023の高さ1280は、本明細書に記載されるように、ゴルフボールとのインパクト中に、キャビティ1030がストライクフェース1012上の応力の少なくとも一部を吸収することを可能にする。本明細書に記載するリア壁高さ1280よりも大きいリア壁高さを有するゴルフクラブヘッドは、キャビティに到達する前にトップレールに沿ったインパクト応力の分散が増大するため、本明細書に記載するゴルフクラブヘッド1000よりもインパクトに対するより少ない応力を吸収するであろう(およびより少ないストライクフェースの撓みを許容するであろう)。
【0095】
いくつかの実施形態では、キャビティ1030は、クラウン1008の下部領域1013の上方に位置し、クラウン1008の上部領域1011および下部領域1013によって少なくとも部分的に画定される。キャビティ1030は、トップ壁1017と、バック壁1019と、ボトム傾斜部1021とを備える。第1の屈曲点1082は、キャビティ1030のトップ壁1017とキャビティのバック壁1019との間に位置する。第2の屈曲点1086は、キャビティ1030のバック壁1019とボトム傾斜部1021との間に位置する。
【0096】
外部キャビティ1030のトップ壁1017およびバック壁1019は、第1の屈曲点1082を中心にヒンジする。第1の屈曲点1082におけるこのヒンジ状の移動は、より大きなストライクフェース1012の撓みを可能にする。
【0097】
いくつかの実施態様において、第1の屈曲点1082から第2の屈曲点1086まで測定された、バック壁1019の高さは、約0.010インチ(0.25mm)から約0.138インチ(3.5mm)、又は約0.010インチ(0.25mm)から約0.059インチ(1.5mm)であり得る。例えば、バック背壁1019の高さは、ほぼ0.01インチ(0.25mm)、0.02インチ(0.5mm)、0.03インチ(0.75mm)、0.04インチ(1.0mm)、0.05インチ(1.25mm)、0.06インチ(1.5mm)、0.07インチ(1.75mm)、0.08インチ(2.0mm)、0.09インチ(2.25mm)、0.10インチ(2.5mm)、0.11インチ(2.75mm)、0.012インチ(3.0mm)、0.13インチ(3.25mm)、または0.14インチ(3.5mm)であり得る。多くの実施形態では、トップ壁1017の頂点は、トップレール1015の頂点の下に約0.125インチ(0.318cm)から約1.25インチ(3.18cm)、または約0.25インチ(0.635cm)から約1.25インチ(3.18cm)とすることができる。例えば、トップ壁1017の頂点は、トップレール1015の頂点の下に約0.125インチ(0.318cm)、0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.75インチ(1.91cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.0インチ(2.54cm)、1.125インチ(2.88cm)、または1.25インチ(3.18cm)であり得る。
【0098】
多くの実施形態では、キャビティ1030のバック壁1019は、ストライクフェース1012に実質的に平行とすることができる。他の実施形態では、バック壁1019は、ストライクフェース1012に実質的に平行ではない。多くの実施形態では、キャビティのトップ壁1017は、第1の屈曲点1082に向かって移動するときに、ストライクフェース1012に向かって角度が付けられる。トップ壁1017のこの配向は、座屈点またはヒンジ点または塑性ヒンジを生成し、インパクトの応力をキャビティ1030の方へ向け、インパクト中にストライクフェース1012の増大した撓みを可能にする。
【0099】
クラウン1008の下部領域1013は、キャビティ1030のボトム傾斜部1021を含む。多くの実施形態では、ボトム傾斜部1021に隣接する第2の屈曲点1086は、トップレール1015の頂点の下に少なくとも約0.25インチ(0.635cm)から約2.0インチ(5.08cm)、または約0.5インチ(1.27cm)から約1.5インチ(3.81cm)とすることができる。例えば、第2の屈曲点1086は、トップレール1015の頂点よりも下に少なくとも約0.25インチ(0.635cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.75インチ(1.91cm)、1.0インチ(2.53cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.5インチ(3.81cm)、1.75インチ(4.45cm)、または2.0インチ(5.08cm)であり得る。いくつかの実施形態では、クラブヘッド1000のソール1006から第2の屈曲点1086まで測定されたボトム傾斜部の最大高さは、ソール1006の最低点より上に少なくとも約0.25インチ(0.635cm)から約3インチ(7.62cm)、または約0.50インチ(1.27cm)から約2インチ(5.08cm)であり得る。例えば、第2の屈曲点1086は、ソール1006の最低点より上に少なくとも約0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.125インチ(2.88cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.375インチ(3.49cm)、1.5インチ(3.81cm)、1.625インチ(4.12cm)、1.75インチ(4.45cm)であり得る。1.875インチ(4.76cm)、2.0インチ(5.08cm)、2.125インチ(5.40cm)、2.25インチ(5.71cm)、2.375インチ(6.03cm)、2.5インチ(6.35cm)、2.625インチ(6.67cm)、2.75インチ(7.00cm)、2.875インチ(7.30cm)、3.0インチ(7.62cm)であり得る。
【0100】
キャビティ1030は、少なくとも1つのチャネル1039(図1)をさらに備える。多くの実施形態では、チャネル1039は、ヒール領域1002からトウ領域1004まで延在する。チャネル幅1032(図3)は、チャネル1039全体にわたって実質的に一定とすることができる。いくつかの実施形態では、チャネル幅1032(図3)は、約0.008インチ(0.2mm)から約1インチ(25mm)、または約0.008インチ(0.2mm)から約0.31インチ(8mm)とすることができる。例えば、チャネル幅1032は、約0.008インチ(0.2mm)、0.016インチ(0.4mm)、0.024インチ(0.6mm)、0.031インチ(0.8mm)、0.039インチ(1.0mm)、0.079インチ(2mm)、0.12インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.39インチ(10mm)、0.59インチ(15mm)、0.79インチ(20mm)、または0.98インチ(25mm)であり得る。他の実施形態では、チャネル1039のチャネルトウ領域幅は、チャネルのチャネルヒール領域幅よりも小さい。他の実施形態では、チャネルヒール領域幅は、チャネルトウ領域幅よりも小さい。他の実施形態では、チャネル1039のチャネル中央領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つよりも小さくすることができる。他の実施形態では、チャネル中間領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、チャネル1039は対称である。他の実施形態では、チャネル1039は非対称である。他の実施形態では、チャネル1039は、少なくとも2つの部分チャネルをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、チャネル1039は、1つまたは複数のブリッジによって中断された一連の部分チャネルを備えることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のブリッジは、クラウン1008の上部領域1011の厚さとほぼ同じ厚さとすることができる。
【0101】
チャネル幅1032は、本明細書に記載されるように、インパクト時にストライクフェース1012からの応力の吸収を可能にする。本明細書に記載されるチャネル幅未満のチャネル幅を有するゴルフクラブヘッド(例えば、より目立たないキャビティを有するゴルフクラブヘッド)は、(クラウン1008の上部領域1011上のより少ない材料に起因して)インパクト時にストライクフェースからの応力吸収をより少なくすることができ、したがって、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド1000よりもストライクフェースの撓みをより少なくすることができる。
【0102】
多くの実施形態では、キャビティ1030は、バックキャビティ角度1035をさらに含む。バックキャビティ角度は、トップ壁1017とキャビティ1030のバック壁1019との間で測定される。多くの実施形態では、バックキャビティ角度1035は、約70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、バックキャビティ角度1035は、約80度から約100度とすることができる。いくつかの実施形態では、バックキャビティ角度1035は、約70、75、80、85、90、95、100、または110度である。多くの実施形態では、バックキャビティ角度1035は、ゴルフボールにインパクトするゴルフクラブヘッド1000上で、トップレールヒンジ点1070における座屈点または塑性ヒンジまたはターゲットヒンジを提供する。いくつかの実施態様において、トップレールヒンジ点1070における肉厚は、キャビティ1030のトップ壁1017における肉厚よりも薄い。
【0103】
図4は、図3のゴルフクラブヘッド1000の断面のクラウン1008の図を、図1の同様の断面線XII-XIIに沿ったキャビティのないゴルフクラブヘッド1200の同様の断面と並べて示す。ゴルフクラブヘッド1200は、ストライクフェース1212、クラウン1208、トップレール1215、トップレールヒンジポイント1270、およびリア壁1223を備える。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド1000は、リア角度1040、トップレール角度1045、およびストライクフェース角度1050を備える。上部領域角度1040は、トップ壁1017から上部領域1011のリア壁1023まで測定される。多くの実施形態では、リア角度1040は、約70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、リア角度1040は約90度である。トップレール角度1045は、上部領域1011のリア壁1023からトップレール1015まで測定される。多くの実施形態では、トップレール角度1045は、約35度から約120度、または70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール角度1045は、約35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、または120度とすることができる。ストライクフェース角度1050がストライクフェース1012からトップレール1015まで測定される。多くの実施形態では、ストライクフェース角度1050は、約70度から約160度、または70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース角度1050は、約70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、または160度である。
【0104】
図4を参照すると、いくつかの実施形態では、ストライクフェース1012とバック壁1019との間の最小ギャップ1090は、約0.079インチ(2mm)から約0.39インチ(10mm)である。例えば、ストライクフェース1012とバック壁1019との間の最小ギャップ1090は、約0.079インチ(2mm)、0.16インチ(4mm)、0.24インチ(6mm)、0.31インチ(8mm)、または0.39インチ(10mm)であり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース1012とバック壁1019との間の最小ギャップ1090は、約0.55インチ(14mm)未満、約0.47インチ(12mm)未満、約0.39インチ(10mm)未満、約0.31インチ(8mm)未満、約0.24インチ(6mm)未満、または約0.16インチ(4mm)未満である。さらに、いくつかの実施形態では、ストライクフェース1012とゴルフクラブヘッド1000の上部領域1011のリア壁1023との間の最大ギャップは、最小ギャップ1090よりも大きい。さらに、いくつかの実施形態では、ストライクフェース1012とゴルフクラブヘッド1000の下部領域1013のボトム傾斜部1021との間の最大ギャップは、最小ギャップ1090及び上部領域1011における最大ギャップよりも大きい。
【0105】
多くの実施形態では、キャビティ1030は、ゴルフクラブヘッド1200または他の標準的なゴルフクラブヘッドを超えるゴルフボール速度の増加を提供することができ、標準的なハイブリッドクラブヘッドのスピン速度を減少させることができ、標準的なハイブリッドクラブヘッドおよびアイアンクラブヘッドの両方を超える打ち上げ角度を増加させることができる。多くの実施形態では、キャビティ1035の形状は、ゴルフクラブヘッド1000のバネのレベルおよび応答のタイミングを決定する。キャビティ1030を有するクラブヘッド1000のストライクフェース1012にゴルフボールがインパクトすると、ストライクフェース1012はドラムのようにスプリングバックし、クラウン1008は制御されたバックル方式で曲がる。多くの実施形態では、トップレール1015は、キャビティ1030のないゴルフクラブヘッドのトップレールよりも、より大きな体積空間にわたってより多くの応力を吸収することができる。キャビティ1030の長さ、深さ、および幅は、変化し得る。これらのパラメータは、クラブヘッド1000の全体設計にどれだけのスプリングバックが存在するかに関する制御を提供する。
【0106】
ゴルフボールとインパクトすると、ストライクフェース1012は、キャビティ1030のないゴルフクラブよりも大きな距離で内側に曲がることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース1012は、キャビティ1030のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも約10%から約50%大きな撓みを有する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース1012は、キャビティ1035のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも約5%から約40%、または約10%から約20%大きな撓みを有する。例えば、ストライクフェース1012は、キャビティ1035のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、または40%大きな撓みを有することができる。多くの実施形態では、キャビティとともにクラブのバック部を有しない標準的なストライクフェースを越えるキャビティ1030のヒンジおよび曲げによって、ストライクフェース1012によるより大きな引込み距離の両方が存在する。
【0107】
多くの実施形態では、フェースの撓みは、ゴルフボールとのインパクトによりトップレールヒンジ点1070に沿ってより大きな座屈が生じるので、キャビティ1030を有するクラブヘッド1000でより大きくなる。しかしながら、キャビティ1030は、トップレールのトップレールヒンジ点1070領域に沿って応力のより大きな分散を提供し、スプリングバック力は、キャビティ1030およびトップレール1015からストライクフェース1012に伝達される。キャビティのない標準的なトップレールは、このヒンジ/座屈効果を有さず、また、トップレールの大きな体積領域にわたって高いレベルの応力を吸収しない。したがって、標準的なストライクフェースは、ストライクフェース1012ほど収縮せず、その後、反動しない。さらに、ストライクフェース1012のより大きな領域とトップレール1015との両方が、標準的なトップレールを有し、キャビティのない標準的なゴルフクラブヘッドの同じクラウン領域よりも大きな応力を吸収する。多くの実施形態では、キャビティを有さない標準的なクラブにおける同じ領域よりも、キャビティ1030の上方のより大きな領域に沿ってより大きな応力が存在するが、キャビティを有するクラブヘッドと有さないクラブヘッドの耐久性は同じである。クラブのバック端により多くのばねを加えることにより(ストライクフェース1012に向かうトップ壁1017の内向きの傾斜により)、より多くの力が構造体の容積全体にわたって変位される。応力は、ゴルフクラブヘッド1000のストライクフェース1012のより広い領域およびトップレール1015にわたって観察される。ピーク応力は、標準的なトップレールクラブヘッドに見ることができる。しかしながら、より多くのピーク応力がゴルフクラブヘッド1000に見られるが、材料の大きな体積にわたって分布している。ゴルフクラブヘッド1000のヒンジ領域および曲げ領域(すなわち、キャビティ1030およびキャビティ1030自体の上の領域)は、応力が臨界座屈閾値を満たさない限り、変形しないであろう。キャビティ1030およびその配置は、座屈閾値の臨界K値の下になるように設計され得る。
【0108】
図面を先に見ると、図8は、ゴルフクラブヘッド2200の実施形態の背面斜視図を示し、図9は、図8の実施形態におけるゴルフクラブヘッド2200の背面ヒール側斜視図を示す。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド2200は、ゴルフクラブヘッド1000(図1)と同様であり得る。ゴルフクラブヘッド2200は、ハイブリッドタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド2200は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドまたはフェアウェイウッドタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド2200は、バッジまたはカスタムチューニングポートを含まない。
【0109】
ゴルフクラブヘッド2200は、ボディ2201を備える。いくつかの実施形態では、ボディ2201は、ボディ1001(図1)と同様とすることができる。多くの実施形態では、ボディは中空である。いくつかの実施形態では、ボディは、少なくとも部分的に中空である。ボディ2201は、ストライクフェース2212と、ヒール領域2202と、ヒール領域2202に対向するトウ領域2204と、ソール2206と、リア部2210と、を備える。リア部2210は、上部領域2211および下部領域2213を含む。上部領域2211は、トップレール2215を備える。トップレール2215は、ゴルフクラブヘッド1000のトップレール1015と同様とすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール2215は、当業者に知られているアイアンの場合よりも平坦で高さの高いトップレールとすることができる。より平坦で高さの高いトップレールは、ストライクフェース2212上のミスヒットを補償して、ティーからのプレイアビリティを増大させることができる。
【0110】
図8~12のボディ2201は、ブレード長さをさらに備える。ボディ2201のためのブレード長さは、図29に示され、説明されるように、ブレード長さ3725と同様に測定され得る(すなわち、ストライクフェース3712の平坦面に平行であって、ストライクフェース3712のトウ端3726から、ストライクフェース3712がホーゼル内に一体的に湾曲するの前のストライクフェース端3727までの測定)。ボディ2201のブレード長さは、2.80インチ(7.11cm)から3.00インチ(7.62cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ボディ2201は、2.80インチ(7.11cm)、2.82インチ(7.16cm)、2.84インチ(7.21cm)、2.86インチ(7.26cm)、2.88インチ(7.32cm)、2.90インチ(7.37cm)、2.93インチ(7.44cm)、2.94インチ(7.47cm)、2.96インチ(7.52cm)、2.98インチ(7.57cm)、または3.00インチ(7.62cm)である。
【0111】
ボディ2201は、ストライクフェース2212の底部からソール2206に、ソールのカスケードソール部分に向かって移行する、均一に薄くされた領域をさらに備える(以下でより詳細に説明されるように)。図示の実施形態では、均一に薄くされた領域は、均一に薄くされた領域で外面2225から内面に垂直に測定されたソール厚さを含み、これは、ストライクフェース2212の底部からソールのカスケードソール部分に隣接するまで一定のままとすることができる。いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域のソールの厚さは、従来のソールより薄くすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域のソール厚さは、約0.040インチから0.080インチの範囲であってもよい。他の実施形態では、均一に薄くされた領域のソール厚さは、0.040インチから0.050インチ、0.050インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.040インチから0.055インチ、0.045インチから0.060インチ、0.050インチから0.065インチ、0.055インチから0.070インチ、0.060インチから0.075インチ、または0.065インチから0.080インチの範囲内であってもよい。例えば、均一に薄くされた領域のソールの厚さは、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチとすることができる。
【0112】
いくつかの実施形態において、ボディ2201は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはそれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。他の実施形態において、ボディ2201は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施態様において、ストライクフェース2212は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、又はこれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、又は複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ストライクフェース2212は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ2201は、ストライクフェース2212と同じ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ2201は、ストライクフェース2212とは異なる材料を含むことができる。
【0113】
多くの実施形態では、キャビティ2230は、トップレール2215の下に配置される。いくつかの実施形態では、ヒール領域2202からトウ領域2204まで測定されるトップレール2215の長さは、ゴルフクラブヘッド2200の長さの約70%から約95%であり得る。多くの実施形態では、キャビティ2230は、トップレールボックススプリング設計を含む。多くの実施形態では、トップレール2215およびキャビティ2230は、ストライクフェース2212の全体的な曲げの増加を提供する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース2212の曲げは、エネルギーの約2%から約5%の増加を可能にすることができる。キャビティ2230は、ストライクフェース2212をより薄くすることを可能にし、追加の全体的な曲げを可能にする。いくつかのフェアウェイウッドタイプのゴルフクラブヘッドの実施形態では、キャビティ2230は、リア部2210のリバーススクープまたは窪みであり得、ボディ2201は、より大きな厚さまたは幅のソール2206を備える。
【0114】
図10は、一実施形態における、図8の断面線XXIV-XXIVに沿ったゴルフクラブヘッド2200の断面を示す。図10に見られるように、ストライクフェース2212は、高領域2476と、中間領域2474と、低領域2472と、を含む。多くの実施形態では、リア部2210の上部領域2211は、リア壁2423と、リア壁2423の下方で隣接するキャビティ2230のトップ壁2417と、トップ壁2417の下方で隣接するキャビティ2230のバック壁2219と、を含む。いくつかの実施形態では、トップ壁2417のトップ壁長さ2491は、約0.090インチ(0.229cm)から約0.130インチ(0.330cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、トップ壁2417のトップ壁長さ2491は、約0.090インチ(0.229cm)、0.100インチ(0.254cm)、0.110インチ(0.279cm)、0.120インチ(0.305cm)、または0.130インチ(0.330cm)とすることができる。
【0115】
いくつかの実施形態では、リア部2210の上部領域2211のリア壁2423の高さ2480は、約0.125インチ(0.318cm)から約0.75インチ(1.91cm)、または約0.150インチ(0.381cm)から約0.400インチ(1.02cm)とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、リア部2210の上部領域2211のリア壁2423の高さ2480は、約0.175インチ(0.445cm)、0.275インチ(0.699cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.475インチ(1.21cm)、0.575インチ(1.46cm)、または0.675インチ(1.71cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、リア部2210の上部領域2211のリア壁2423の高さ2480は、約0.180インチ(0.4572cm)から約0.200インチ(0.508cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、リア部2210の上部領域2211のリア壁2423の高さ2480は、約0.190インチ(0.4826cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、リア部2210の上部領域2211のリア壁2423の高さ2480は、ゴルフクラブヘッド2200の高さの約5%から約25%であり得る。
【0116】
本明細書に記載されるように、リア部2210の上部領域2211のリア壁2423の高さ2480は、キャビティ2230が、ゴルフボールとのインパクト中にストライクフェース2212上の応力の少なくとも一部を吸収することを可能にする。本明細書に記載するリア壁高さ2480よりも大きいリア壁高さを有するゴルフクラブヘッドは、キャビティに到達する前にトップレールに沿ったインパクト力の分散が増大するため、本明細書に記載するゴルフクラブヘッド2200よりもインパクトに対するより少ない応力を吸収するであろう(およびより少ないストライクフェースの撓みを許容するであろう)。
【0117】
いくつかの実施形態では、キャビティ2230は、リア部2210の下部領域2213の上方に位置し、リア部2210の上部領域2211および下部領域2213によって少なくとも部分的に画定される。キャビティ2230は、トップ壁2417、バック壁2219、およびボトム傾斜部2421を備える。第1の屈曲点2482は、キャビティ2230のトップ壁2417とキャビティのリア壁2219との間に位置する。第2の屈曲点2486は、キャビティ2230のリア壁2219とボトム傾斜部2421との間に位置する。
【0118】
いくつかの実施形態では、第1の屈曲点2482から第2の屈曲点2486まで測定されたバック壁2219の高さ2488は、約0.100インチ(0.254cm)から約0.600インチ(1.524cm)とすることができる。例えば、バック壁2219の高さ2488は、約0.100インチ(0.254cm)、0.150インチ(0.381cm)、0.200インチ(0.508cm)、0.250インチ(0.635cm)、0.300インチ(0.762cm)、0.350インチ(0.889cm)、0.400インチ(1.016cm)、0.450インチ(1.143cm)、0.500インチ(1.27cm)、0.550インチ(1.397cm)、または0.600インチ(1.524cm)とすることができる。多くの実施形態では、バック壁2219の高さ2488は、約0.420インチ(1.067cm)から約0.520インチ(1.321cm)とすることができる。いくつかの実施態様において、バック壁2219の高さ2488は、約0.420インチ(1.067cm)、0.430インチ(01.092cm)、0.440インチ(1.118cm)、0.450インチ(1.143cm)、0.460インチ(1.168cm)、0.470インチ(1.194cm)、0.480インチ(1.219cm)、0.490インチ(1.245cm)、0.500インチ(1.27cm)、0.510インチ(1.295cm)、又は0.520インチ(1.321cm)とすることができる。
【0119】
多くの実施形態では、トップ壁2417の頂点は、トップレール2215の頂点の下に約0.125インチ(0.318cm)から約1.25インチ(3.18cm)、または約0.25インチ(0.635cm)から約1.25インチ(3.18cm)とすることができる。例えば、トップ壁2417の頂点は、トップレール2215の頂点の下に約0.125インチ(0.318cm)、0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.75インチ(1.91cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.0インチ(2.54cm)、1.125インチ(2.88cm)、または1.25インチ(3.18cm)とすることができる。
【0120】
多くの実施形態では、キャビティ2230のバック壁2219は、ストライクフェース2212に実質的に平行とすることができる。他の実施形態では、バック壁2219は、ストライクフェース2212に実質的に平行ではない。いくつかの実施形態では、キャビティ2230のバック壁2219は、リア部2210の上部領域2211のリア壁2423に実質的に平行である。多くの実施形態では、キャビティ2230のバック壁2219は、第1の屈曲点2482から第2の屈曲点2486に移動するときに、ストライクフェース2212から離れるように角度が付けられる。バック壁2219のこの配向は、座屈点またはヒンジ点または塑性ヒンジを生成し、インパクトの応力をキャビティ2230の方へ向け、インパクト中にストライクフェース2212の増大した撓みを可能にする。
【0121】
リア部2210の下部領域2213は、キャビティ2230のボトム傾斜部2421と、下部外壁2427と、を備える。いくつかの実施態様において、キャビティ2230のボトム傾斜部2421は、第2の屈曲点2486から、ボトム傾斜部2421と下部外壁2427との間に配置される第3の屈曲点2492まで測定されるボトム傾斜部長さ2484を有し得る。いくつかの実施形態では、ボトム傾斜部長さ2484は、約0.150インチ(0.381cm)から約0.210インチ(0.533cm)とすることができる。多くの実施形態では、ボトム傾斜部長さ2484は、約0.150インチ(0.381cm)、0.160インチ(0.406cm)、0.170インチ(0.432cm)、0.180インチ(0.457cm)、0.190インチ(0.483cm)、0.200インチ(0.508cm)、または0.210インチ(0.533cm)とすることができる。
【0122】
いくつかの実施態様において、ボトム傾斜部2421と下部外壁2427との間から、下部角度2451を測定することができる。いくつかの実施形態では、下部角度2451は、180度未満であってもよい。いくつかの実施形態では、下部角度2451は、約30度から180度未満とすることができる。様々な実施形態では、下部角度2451は、約70度から約130度とすることができる。いくつかの実施形態では、より低い角度2451は、約70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、または130度であり得る。
【0123】
いくつかの実施形態では、バック壁2219からボトム傾斜部2421まで測定される屈曲角度2496は、約70度から約150度とすることができる。いくつかの実施形態では、屈曲角度2496は、約90度から約130度とすることができる。いくつかの実施形態では、屈曲角度2496は、約70、75、80、85、90、95、100、110、115、120、125、130、135、140、145、または150度である。
【0124】
多くの実施形態では、ボトム傾斜部2421に隣接する第2の屈曲点2486は、トップレール2215の頂点の下に少なくとも約0.25インチ(0.635cm)から約2.0インチ(5.08cm)、または約0.5インチ(1.27cm)から約1.5インチ(3.81cm)とすることができる。例えば、第2の屈曲点2486は、トップレール2215の頂点よりも下に少なくとも約0.25インチ(0.635cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.75インチ(1.91cm)、1.0インチ(2.53cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.5インチ(3.81cm)、1.75インチ(4.45cm)、または2.0インチ(5.08cm)であり得る。いくつかの実施形態では、クラブヘッド2200のソール2206から第2の屈曲点2486まで測定されたボトム傾斜部の最大高さは、ソール2206の最低点より上に少なくとも約0.25インチ(0.635cm)から約3インチ(7.62cm)、または約0.50インチ(1.27cm)から約2インチ(5.08cm)であり得る。例えば、第2の屈曲点2486は、ソールの最低点より上に少なくとも約0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(1.27cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.75インチ(1.91cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.0インチ(2.54cm)、1.125インチ(2.88cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.375インチ(3.49cm)、1.5インチ(3.81cm)、1.625インチ(4.12cm)、1.75インチ(4.45cm)、1.875インチ(4.76cm)、2.0インチ(5.08cm)、2.125インチ(5.40cm)、2.25インチ(5.71cm)、2.375インチ(6.03cm)、2.5インチ(6.35cm)、2.625インチ(6.67cm)、2.75インチ(7.00cm)、2.875インチ(7.30cm)、3.0インチ(7.62cm)であり得る。
【0125】
キャビティ2230は、少なくとも1つのチャネル2239(図8)をさらに備える。多くの実施形態では、チャネル2239は、ヒール領域2202からトウ領域2204まで延在する。バック壁2219(図10)からリア壁2423(図10)に測定され、ゴルフクラブヘッド2200がアドレスにあるとき、接地面に実質的に垂直なチャネル幅2432(図10)は、チャネル2239全体を通して実質的に一定であり得る。いくつかの実施形態では、チャネル幅2432(図10)は、約0.008インチ(0.2mm)から約1インチ(25mm)、または約0.008インチ(0.2mm)から約0.31インチ(8mm)とすることができる。例えば、チャネル幅2432は、約0.008インチ(0.2mm)、0.016インチ(0.4mm)、0.024インチ(0.6mm)、0.031インチ(0.8mm)、0.039インチ(1.0mm)、0.079インチ(2mm)、0.12インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.39インチ(10mm)、0.59インチ(15mm)、0.79インチ(20mm)、または0.98インチ(25mm)であり得る。他の実施形態では、チャネル2239のチャネルトウ領域幅は、チャネルのチャネルヒール領域幅よりも小さい。他の実施形態では、チャネルヒール領域幅は、チャネルトウ領域幅よりも小さい。他の実施形態では、チャネル2239のチャネル中央領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つよりも小さくすることができる。他の実施形態では、チャネル中間領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、チャネル2239は、ヒール領域2202からトウ領域2204まで対称である。他の実施形態では、チャネル2239は非対称である。他の実施形態では、チャネル2239は、少なくとも2つの部分チャネルをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、チャネル2239は、1つまたは複数のブリッジによって中断された一連の部分チャネルを備えることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のブリッジは、リア部2210の上部領域2211の厚さとほぼ同じ厚さとすることができる。
【0126】
チャネル幅2432は、本明細書に記載されるように、インパクト時にストライクフェース2212からの応力の吸収を可能にする。本明細書に記載されるチャネル幅未満のチャネル幅を有するゴルフクラブヘッド(例えば、より目立たないキャビティを有するゴルフクラブヘッド)は、インパクト時にストライクフェースからの応力吸収をより少なくすることができ(リア部2210の上部領域2211上の材料がより少ないため)、したがって、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド2200よりもストライクフェースの撓みをより少なくすることができる。
【0127】
多くの実施形態では、キャビティ2230は、バックキャビティ角度2435をさらに含む。バックキャビティ角度は、キャビティ2230のトップ壁2417とバック壁2219との間で測定される。多くの実施形態では、バックキャビティ角度2435は、約70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、バックキャビティ角度2435は、約80度から約100度とすることができる。いくつかの実施形態では、バックキャビティ角度2435は、約70、75、80、85、90、95、100、または110度である。多くの実施形態では、バックキャビティ角度2435は、ゴルフボールをストライクフェース2212でインパクトさせるゴルフクラブヘッド2200上で、トップレールヒンジ点2470における座屈点または塑性ヒンジまたはターゲットヒンジを提供する。いくつかの実施態様において、トップレールヒンジ点2470における肉厚は、キャビティ2230のトップ壁2417における肉厚よりも薄い。
【0128】
図11は、図4に示すように、ゴルフクラブヘッド1200の断面とは異なる、図8のゴルフクラブヘッド2200の断面のトップレール2215およびリア部2210の一部を示す。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド2200は、リア角度2540、トップレール角度2545、およびストライクフェース角度2550を備える。リア角度2540は、トップ壁2417から上部領域2211のリア壁2423まで測定される。多くの実施形態では、リア角度2540は、約70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、リア角度2540は、約70、75、80、85、90、95、100、105、または110度である。トップレール角度2545は、上部領域2211のリア壁2423からトップレール2215まで測定される。多くの実施形態では、トップレール角度2545は、約35度から約120度または70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール角度2545は、約35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、または120度とすることができる。ストライクフェース角度2550がストライクフェース2212からトップレール2215まで測定される。多くの実施形態では、ストライクフェース角度2550は、約70度から約160度、または70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース角度2550は、約70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、または160度である。
【0129】
いくつかの実施形態において、ストライクフェース2212に対して垂直にバック壁2219まで測定された最小ギャップ2590は、約0.079インチ(2mm)から約0.39インチ(10mm)である。例えば、ストライクフェース2212とバック壁2219との間の最小ギャップ2590は、約0.079インチ(2mm)、0.16インチ(4mm)、0.24インチ(6mm)、0.31インチ(8mm)、または0.39インチ(10mm)であり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース2212とバック壁2219との間の最小ギャップ2590は、約0.55インチ(14mm)未満、約0.47インチ(12mm)未満、約0.39インチ(10mm)未満、約0.31インチ(8mm)未満、約0.24インチ(6mm)未満、または約0.16インチ(4mm)未満である。さらに、いくつかの実施形態では、ストライクフェース2212とゴルフクラブヘッド2200の上部領域2211のリア壁2423との間の最大ギャップは、最小ギャップ2590よりも大きい。さらに、いくつかの実施形態では、ストライクフェース2212とゴルフクラブヘッド2200の下部領域2213(図10)のボトム傾斜部2421(図10)との間の最大ギャップは、最小ギャップ2590および上部領域2211における最大ギャップよりも大きい。
【0130】
図12は、図10に示すゴルフクラブヘッド2200の詳細な断面と同様の、ゴルフクラブヘッド2200の簡略化した断面図を示す。ゴルフクラブヘッド2200は、キャビティ2230と、外面2225と、上部領域2211と、下部領域2213と、を含む。上部領域2211はリア壁2423を有し、キャビティ2230はキャビティ外壁2225、トップ壁2417、およびバック壁221を有し、下部領域2213はボトム傾斜部2421および下部外壁2427を有する。多くの実施形態では、ストライクフェース2212の外面2225から上部領域2211のリア壁2423の外面2225までの垂直距離として測定される最大上部距離2692は、約0.20から0.59インチ(5から15mm)であり得る。例えば、最大上部距離2692は、約0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.35インチ(8.89mm)、0.39インチ(10mm)、0.43インチ(11mm)、0.47インチ(12mm)、0.51インチ(13mm)、0.55インチ(14mm)、または0.59インチ(15mm)であり得る。いくつかの実施形態では、最大上部距離2692は、約0.355インチ(9.02mm)とすることができる。
【0131】
さらに、ストライクフェース2212の外面2225からバック壁2219の外面2225までの垂直距離として測定される最小上部距離2694は、約0.16から0.47インチ(4から12mm)であり得る。例えば、最小上部距離2694は、約0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.35インチ(9mm)、0.39インチ(10mm)、0.43インチ(11mm)、または0.47インチ(12mm)とすることができる。いくつかの実施形態では、最小上部距離2694は、約0.284インチ(7.21mm)とすることができる。
【0132】
さらに、ストライクフェース2212の外面2225から下部外壁2427の外面2225までの垂直距離として測定される最大下部距離2696は、約0.98から1.57インチ(25~40mm)であり得る。例えば、最大下部距離2696は、約0.98インチ(25mm)、1.02インチ(26mm)、1.06インチ(27mm)、1.10インチ(28mm)、1.14インチ(29mm)、1.18インチ(30mm)、1.22インチ(31mm)、1.26インチ(32mm)、1.30インチ(33mm)、1.34インチ(34mm)、1.38インチ(35mm)、1.42インチ(36mm)、1.46インチ(37mm)、1.50インチ(38mm)、1.54インチ(39mm)、1.57インチまたは(40mm)であり得る。いくつかの実施形態では、最大下部距離2696は、約1.043インチ(26.5mm)とすることができる。多くの実施形態では、最大下部距離2696は、最大上部距離2692よりも大きく、最大上部距離2692は、最小上部距離2694よりも大きい。
【0133】
多くの実施形態では、キャビティ2230は、ゴルフクラブヘッド1200(図11)または他の標準的なゴルフクラブヘッドを超えるゴルフボール速度の増加を提供することができ、標準的なハイブリッドクラブヘッドのスピン速度を減少させることができ、標準的なハイブリッドクラブヘッドおよびアイアンクラブヘッドの両方を超える打ち上げ角度を増加させることができる。多くの実施形態では、キャビティ2230の形状は、ゴルフクラブヘッド2200のバネのレベルおよび応答のタイミングを決定する。キャビティ2230を有するクラブヘッド2200のストライクフェース2212にゴルフボールがインパクトすると、ストライクフェース2212はドラムのようにスプリングバックし、リア部2210は制御されたバックル方式で曲がる。多くの実施形態では、トップレール2215は、キャビティ2230のないゴルフクラブヘッドのトップレールよりも、より大きな体積空間にわたってより多くの応力を吸収することができる。キャビティ2230の長さ、深さ、および幅は、変化し得る。これらのパラメータは、クラブヘッド2200の全体設計にどれだけのスプリングバックが存在するかに関する制御を提供する。
【0134】
ゴルフボールとインパクトすると、ストライクフェース2212は、キャビティ2230のないゴルフクラブよりも大きな距離で内側に曲がることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース2212は、キャビティ2230のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも約10%から約50%大きな撓みを有する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース2212は、キャビティ2230のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも約5%から約40%、または約10%から約20%大きな撓みを有する。例えば、ストライクフェース2212は、キャビティ2230のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、または40%大きな撓みを有することができる。多くの実施形態では、キャビティとともにクラブのバック部を有しない標準的なストライクフェースを越えるキャビティ2230のヒンジおよび曲げによって、ストライクフェース2212によるより大きな引込み距離が両方とも存在する。
【0135】
多くの実施形態では、フェースの撓みは、ゴルフボールとのインパクトによりトップレールヒンジ点2470に沿ってより大きな座屈が生じるので、キャビティ2230を有するクラブヘッド2200でより大きくなる。しかしながら、キャビティ2230は、トップレールのトップレールヒンジ点2470領域に沿った応力のより大きな分散を提供し、スプリングバック力は、キャビティ2230およびトップレール2215からストライクフェース2212に伝達される。キャビティのない標準トップレールは、このヒンジ/座屈効果を有さず、また、トップレールの大きな体積領域にわたって高いレベルの応力を吸収しない。したがって、標準的なストライクフェースは、ストライクフェース2212ほど収縮せず、その後、反動しない。さらに、ストライクフェース2212のより大きな領域とトップレール2215との両方が、標準的なトップレールを有し、キャビティのない標準的なゴルフクラブヘッドの同じクラウン領域よりも大きな応力を吸収する。多くの実施形態では、キャビティを有さない標準的なクラブにおける同じ領域よりも、キャビティ2230の上方のより大きな領域に沿ってより大きな応力が存在するが、キャビティを有するクラブヘッドと有さないクラブヘッドの耐久性は同じである。クラブのバック端により多くのばねを加えることにより(ストライクフェース2212に向かうトップ壁2417の内向きの傾斜により)、より多くの力が構造体の体積全体にわたって変位される。応力は、ゴルフクラブヘッド2200のストライクフェース2212のより広い領域およびトップレール2215にわたって観察される。ピーク応力は、標準的なトップレールクラブヘッドに見ることができる。しかしながら、より多くのピーク応力がゴルフクラブヘッド2200に見られるが、材料の大体積にわたって分布している。ゴルフクラブヘッド2200のヒンジおよび曲げ領域(すなわち、キャビティ2230およびキャビティ2230自体の上の領域)は、応力が臨界座屈閾値を満たさない限り、変形しないであろう。キャビティ2230およびその配置は、座屈閾値の臨界K値の下になるように設計され得る。
【0136】
図5を参照すると、図5は、ゴルフクラブヘッド1500と、ゴルフクラブヘッド1500に結合されたシャフト1590と、を含むゴルフクラブ1500を示す。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブ15000のゴルフクラブヘッド1500は、ハイブリッド型ゴルフクラブヘッドを含む。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド1500は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドまたはフェアウェイウッドタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド1500は、ゴルフクラブヘッド100またはゴルフクラブヘッド1000(図1)と同様であり得る。ゴルフクラブヘッド1500は、中空ボディであり得、そしてストライクフェース1512、ヒール領域1502、ヒール領域1502に対向するトウ領域1504、ソール1506、およびクラウン1508を備える。クラウン1508は、上部領域1511および下部領域1513を含む。上部領域1511は、トップレール1515を備える。ゴルフクラブヘッド1500は、トップレール1515の下方、およびクラウン1508の下部領域1513の上方に位置するキャビティ1530をさらに備える。
【0137】
図6は、一実施形態における、図5の断面線XVI-XVIに沿ったゴルフクラブヘッド1500の断面を示す。いくつかの実施形態では、キャビティ1530は、上部領域1511および下部領域1513によって少なくとも部分的に画定することができる。多くの実施形態では、キャビティ1530は、トップ壁1517、バック壁1519、ボトム傾斜部1521、トップ壁1517とバック壁1519との間で測定されるバックキャビティ角度1535、および少なくとも1つのチャネル1539を含む。いくつかの実施形態では、トップ壁1517の頂点は、トップレール1515の頂点の下に約0.25インチから約1.25インチである。いくつかの実施形態では、トップ壁1517の頂点は、トップレール1515の頂点から約0.375インチ下方にある。いくつかの実施形態では、ボトム傾斜部1521は、トップレール1515の頂点よりも下に少なくとも約0.50インチから約2インチにあることができる。多くの実施形態では、バックキャビティ角度1535は、約70度から約110度とすることができる。いくつかの実施形態では、バックキャビティ角度1535は、約90度とすることができる。
【0138】
多くの実施形態では、上部領域1511は、キャビティのトップ壁およびバック壁を含み、クラウンの下部領域は、キャビティのボトム傾斜部を含む。いくつかの実施態様において、上部領域1511は、キャビティ1530のトップ壁1517に隣接するリア壁1523と、キャビティ1530のトップ壁1517と上部領域1511のリア壁1523との間で測定されるリア角度1540とをさらに含む。多くの実施形態では、リア角度1540は、約70度から約110度である。
【0139】
別の実施形態では、ゴルフクラブヘッドはホーゼルを含むことができる。ホーゼルは、ホーゼルノッチを含むことができる。ホーゼルノッチは、アイアンのような範囲のロフトおよびライ角度調整を可能にすることができる。
【0140】
図12に示すように、ゴルフクラブヘッド2200のさらなる撓み特徴は、ソール2206に位置し、ボディ2201のリア部2210とストライクフェース2212との間で、(より詳細に後述するように)ソールのカスケーディングソール部分に向かって延伸する均一に薄くされた領域2660であり得る。均一に薄くされた領域2660は、複数の利点を提供することができる。第1に、均一に薄くされた領域2660は、ゴルフボールとのインパクト中に生じるストライクフェース2212上の応力を低減することができる。第2に、均一に薄くされた領域2660は、ストライクフェース2212がより大きな撓みを経験することを可能にするように曲げられ得る。第3に、均一に薄くされた領域2660は、ソール領域から重量を除去し、重量がゴルフクラブヘッド2200のリア部に向かってより再分配されることを可能にする。インパクト時に、ゴルフボールによってストライクフェース2212に付与されたエネルギーは、均一に薄くされた領域2660を外側に曲げさせ、次にストライクフェース2212の撓みを増加させる。曲げられた後、均一に薄くされた領域2660は、その元の位置に戻り、インパクトからのエネルギーの大部分をゴルフボールに戻す。その結果、ゴルフクラブヘッド2200は、インパクト後にゴルフボールに増大したボール速度およびより大きな飛行距離を与える。
【0141】
図面を先に見ると、図13は、ゴルフクラブヘッド2700の実施形態の背面斜視図を示し、図14は、図13の実施形態によるゴルフクラブヘッド2700の背面ヒール側斜視図を示す。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド2700は、ゴルフクラブヘッド1000(図1)および/またはゴルフクラブヘッド2200(図8)と同様であり得る。ゴルフクラブヘッド2700は、ハイブリッド型ゴルフクラブヘッドとすることができる。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド2700は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドまたはフェアウェイウッドタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド2700は、バッジまたはカスタムチューニングポートを含まない。
【0142】
ゴルフクラブヘッド2700は、ボディ2701を含む。いくつかの実施形態では、ボディ2701は、ボディ1001(図1)および/またはボディ2201(図8)と同様であり得る。多くの実施形態では、ボディは中空である。いくつかの実施形態では、ボディは、少なくとも部分的に中空である。ボディ2701は、外面2703と、ストライクフェース2712と、ヒール領域2702と、ヒール領域2702の反対側のトウ領域2704と、ソール2706と、リア部2710と、を含む。
【0143】
図13~17のボディ2701は、ブレード長さをさらに備える。ボディ2701のブレード長は、図43に示され説明されるように、ブレード長3725と同様に測定され得る(すなわち、ストライクフェース3712の平坦面に平行であって、ストライクフェース3712のトウ端3726から、ストライクフェース3712がホーゼル内に一体的に湾曲するの前のストライクフェース端3727までの測定)。ボディ2701のブレード長さは、2.80インチ(7.11cm)から3.00インチ(7.62cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ボディ2701は、2.80インチ(7.11cm)、2.82インチ(7.16cm)、2.84インチ(7.21cm)、2.86インチ(7.26cm)、2.88インチ(7.32cm)、2.90インチ(7.37cm)、2.93インチ(7.44cm)、2.94インチ(7.47cm)、2.96インチ(7.52cm)、2.98インチ(7.57cm)、または3.00インチ(7.62cm)である。
【0144】
ボディ2701は、ストライクフェース2712の底部からソール2706に、ソールのカスケードソール部分に向かって移行する、均一に薄くされた領域をさらに備える(以下でより詳細に説明されるように)。図示の実施形態では、均一に薄くされた領域は、均一に薄くされた領域で外面2703から内面に垂直に測定されたソール厚さを含み、これは、ストライクフェース2712の底部からソールのカスケードソール部分に隣接するまで一定のままとすることができる。いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域のソールの厚さは、従来のソールより薄くすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域のソール厚さは、約0.040インチから0.080インチの範囲であってもよい。他の実施形態では、均一に薄くされた領域のソール厚さは、0.040インチから0.050インチ、0.050インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.040インチから0.055インチ、0.045インチから0.060インチ、0.050インチから0.065インチ、0.055インチから0.070インチ、0.060インチから0.075インチ、または0.065インチから0.080インチの範囲内であってもよい。例えば、均一に薄くされた領域のソールの厚さは、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチとすることができる。
【0145】
図15は、一実施形態における、図13の断面線XXIX-XXIXに沿ったゴルフクラブヘッド2700の断面を示す。図15に見られるように、ストライクフェース2712は、高領域2976と、中間領域2974と、低領域2972と、を含む。リア部2710は、上部領域2711および下部領域2713を含む(図15)。上部領域2711は、トップレール2715、リア壁2923、およびトップ壁2719を備える。トップレール2715は、ゴルフクラブヘッド1000のトップレール1015と同様とすることができる。多くの実施形態では、リア部2710のリア壁2923は、トップレール2715の下方で隣接して位置し、リア部2710のトップ壁2719は、リア壁2923の下方で隣接して位置する。下部領域2713は、バック壁2921と、下部外壁2927とを備え、バック壁2921は、トップ壁2719の下方で隣接して位置し、下部外壁2927は、バック壁2921の下方で隣接する。キャビティ2730は、リア部2710の下部領域2713の上方で、トッレール2715およびリア壁2923の下の、外面2703上に位置し、上部領域2711および下部領域2713によって少なくとも部分的に画定される。
【0146】
いくつかの実施形態では、リア部2710の上部領域2711のトップレール2715は、当業者に知られているアイアンの場合よりも平坦で背の高いトップレールまたはスカートとすることができる。より平坦で高さの高いトップレールは、ストライクフェース2712上のミスヒットを補償して、ティーからのプレイアビリティを増大させることができる。いくつかの実施形態では、ヒール領域2702からトウ領域2704まで測定されるトップレール2715の長さは、ゴルフクラブヘッド2700の長さの70%から95%であり得る。多くの実施形態では、キャビティ2730は、トップレールボックススプリング設計を含む。多くの実施形態では、トップレール2715およびキャビティ2730は、ストライクフェース2712の全体的な曲げの増加を提供する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース2712の曲げは、エネルギーの2%から5%の増加を可能にすることができる。キャビティ2730は、ストライクフェース2712をより薄くし、追加の全体的な曲げを可能にすることを可能にする。いくつかのフェアウェイウッドタイプのゴルフクラブヘッドの実施形態では、キャビティ2730は、リア部2710のリバーススクープまたは窪みとすることができ、ボディ2701は、ソール2706に向かってより大きな厚さまたは幅を含む。
【0147】
いくつかの実施形態では、リア部2710の上部領域2711のリア壁2923の高さ2980は、0.125インチ(0.318cm)から0.75インチ(1.91cm)、または0.150インチ(0.381cm)から0.400インチ(1.02cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、リア部2710の上部領域2711のリア壁2923の高さ2980は、0.175インチ(0.445cm)、0.275インチ(0.699cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.475インチ(1.21cm)、0.575インチ(1.46cm)、または0.675インチ(1.71cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、リア部2710の上部領域2711のリア壁2923の高さ2980は、0.150インチ(0.381cm)から0.200インチ(0.508cm)の範囲とすることができる。いくつかの実施態様において、リア部2710の上部領域2711のリア壁2923の高さ2980は、0.432cm(0.170インチ)であり得る。いくつかの実施態様において、リア部2710の上部領域2711のリア壁2923の高さ2980は、ゴルフクラブヘッド2700の高さの5%から25%であり得る。
【0148】
本明細書に記載されるように、リア部2710の上部領域2711のリア壁2923の高さ2980は、ゴルフボールとのインパクト中に、キャビティ2730がストライクフェース2712上の応力の少なくとも一部を吸収することを可能にする。本明細書に記載されるリア壁高さ2980よりも大きいリア壁高さを有するゴルフクラブヘッドは、キャビティに到達する前に、トップレールに沿った衝撃応力の分散が増大するため、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド2700よりも衝撃に対するより少ない応力を吸収するであろう(およびより少ないストライクフェースの撓みを許容するであろう)。
【0149】
いくつかの実施態様において、キャビティ2730は、リア部2710の下部領域2713の上に位置し、リア部2710の上部領域2711および下部領域2713によって少なくとも部分的に画定される。キャビティ2730は、トップ壁2719と、バック壁2921と、を備える。第1の基準点2922は、トップレール2715とリア壁2923との間に位置する。第2の基準点2982は、リア壁2923とトップ壁2719との間に位置する。第1の屈曲点2986は、キャビティ2730のトップ壁2719とバック壁2921との間に位置する。第3の基準点2924は、ストライクフェース2712に最も近いトップ壁2719上に位置する点である。第1の基準点2922および第2の基準点2982は、第1の基準線2929を生成する。第2の基準点2982および第3の基準点2924は、第2の基準線2925を生成する。第3の基準点2924および第1の屈曲点2986は、第3の基準線2926を生成する。
【0150】
ゴルフクラブヘッド2700は、ストライクフェース2712と平行に、かつ、第2の基準点2982から第1の屈曲点2986までで測定される、トップ壁2719の高さ2988をさらに含む。多くの実施形態では、高さ2988は、0.100インチ(0.254cm)から0.600インチ(1.524cm)の範囲とすることができる。例えば、高さ2988は、0.100インチ(0.254cm)、0.150インチ(0.381cm)、0.200インチ(0.508cm)、0.250インチ(0.635cm)、0.300インチ(0.762cm)、0.350インチ(0.889cm)、0.400インチ(1.016cm)、0.450インチ(1.143cm)、0.500インチ(1.27cm)、0.550インチ(1.397cm)、または0.600インチ(1.524cm)であり得る。多くの実施形態では、高さ2988は、0.500インチ(1.27cm)から0.600インチ(1.524cm)の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、トップ壁2719の高さ2488は、0.500インチ(1.27cm)、0.510インチ(1.295cm)、0.520インチ(1.321cm)、0.530インチ(1.346cm)、0.540インチ(1.372cm)、0.550インチ(1.397cm)、0.560インチ(1.422cm)、0.570インチ(1.448cm)、0.580インチ(1.473cm)、0.590インチ(1.499cm)、0.600インチ(1.524cm)とすることができる。
【0151】
多くの実施形態では、第2の基準点2982は、トップレール2715の頂点2928に対して0.125インチ(0.318cm)から1.25インチ(3.18cm)または0.25インチ(0.635cm)から1.25インチ(3.18cm)とすることができる。例えば、第2の基準点2982は、トップレール2715の頂点2928の下に0.125インチ(0.318cm)、0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.75インチ(1.91cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.0インチ(2.54cm)、1.125インチ(2.88cm)、または1.25インチ(3.18cm)とすることができる。
【0152】
多くの実施形態では、キャビティ2730のトップ壁2719は、ストライクフェース2712に実質的に平行であり得る。他の実施形態では、トップ壁2719は、ストライクフェース2712に実質的に平行ではない。いくつかの実施態様において、キャビティ2730のトップ壁2719は、リア部2710の上部領域2711のリア壁2923と実質的に平行である。いくつかの実施形態では、トップ壁2719の一部は、第2の基準点2982から第3の基準点2924まで、リア壁2923からストライクフェース2712に向かって延びる。いくつかの実施態様において、第2の基準点2982から第3の基準点2924に向かってリア壁2923から離れてストライクフェース2712に向かって延在するトップ壁2719の一部は、直線状、上方に湾曲し、または下方に湾曲し得る。多くの実施形態では、キャビティ2730のトップ壁2719の一部は、第3の基準点2924から第1の屈曲点2986まで、ストライクフェース2712から離れるように角度が付けられている。いくつかの実施態様において、第3の基準点2924から第1の屈曲点2986までのストライクフェース2712から離れるように角度を付けられたトップ壁2719の一部は、直線であっても、上方に湾曲しても、または下方に湾曲してもよい。トップ壁2719のこの配向は、座屈点、ヒンジ点、または塑性ヒンジを生成し、インパクトの応力をキャビティ2730に向け、インパクト中にストライクフェース2712の増大した撓みを可能にする。
【0153】
リア部2710の下部領域2713は、キャビティ2730のバック壁2921と、下部外壁2927とを備える。いくつかの実施態様において、キャビティ2730のバック壁2921は、第1の屈曲点2986からバック壁2921と下部外壁2927との間に位置する第2の屈曲点2992まで測定されたバック壁長さ2990を有することができる。いくつかの実施形態では、バック壁長さ2990は、0.150インチ(0.381cm)から0.400インチ(1.02cm)の範囲とすることができる。多くの実施形態において、バック壁長さ2990は、0.150インチ(0.381cm)、0.160インチ(0.432cm)、0.170インチ(0.432cm)、0.180インチ(0.457cm)、0.190インチ(0.583cm)、0.200インチ(0.508cm)、0.210インチ(0.533cm)、0.220インチ(0.559cm)、0.230インチ(0.584cm)、0.240インチ(0.61cm)、0.250インチ(0.635cm)、0.260インチ(0.660cm)、0.270インチ(0.686cm)、0.280インチ(0.711cm)、0.290インチ(0.762cm)、0.300インチ(0.762cm)、0.310インチ(0.787cm)、0.320インチ(0.813cm)、0.330インチ(0.838cm)、0.340インチ(0.864cm)、0.350インチ(0.889cm)、0.360インチ(0.914cm)、0.370インチ(0.94cm)、0.380インチ(0.965cm)、0.390インチ(0.991cm)、または0.400インチ(1.02cm)とすることができる。
【0154】
いくつかの実施態様において、下部角度2951がバック壁2921と下部外壁2927との間から測定することができる。いくつかの実施形態では、下部角度2951は、180度未満とすることができる。いくつかの実施形態では、下部角度2951は、30度から180度の範囲であり得る。様々な実施形態では、下部角度2951は、70度から130度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、下部角度2951は、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、または130度とすることができる。
【0155】
いくつかの実施形態では、第3の基準線2926からバック壁2921まで測定される屈曲角度2996は、70度から150度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、屈曲角度2996は、90度から130度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、屈曲角度2996は、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、または150度とすることができる。多くの実施形態では、屈曲角度2996は、第1の屈曲点2986が、ゴルフクラブヘッド2700がストライクフェース2712でゴルフボールにインパクトする際の座屈点または塑性ヒンジとして作用することを可能にする。いくつかの実施態様において、第1の屈曲点2986における肉厚は、トップ壁2719およびバック壁2921における肉厚よりも薄くすることができる。
【0156】
多くの実施形態では、バック壁2921に隣接する第1の屈曲点2986は、トップレール2715の頂点2928の下に0.25インチ(0.635cm)から2.0インチ(5.08cm)、または0.5インチ(1.27cm)から1.5インチ(3.81cm)の範囲とすることができる。例えば、第1の屈曲点2986は、トップレール2715の頂点2928の下に0.25インチ(0.635cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.75インチ(1.91cm)、1.0インチ(2.53cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.5インチ(3.81cm)、1.75インチ(4.45cm)又は2.0インチ(5.08cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド2700がアドレスにあるときに接地面2903に垂直に測定される、ソール2706の最下点から第1の屈曲点2986までのバック壁2921の最大高さは、0.25インチ(0.635cm)から3インチ(7.62cm)、または0.50インチ(1.27cm)から2インチ(5.08cm)の範囲であり得る。例えば、第1の屈曲点2986は、ゴルフクラブヘッド2700がアドレスにあるときに接地面2903に垂直なソール2706の最下点の上方に、0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(1.27cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.75インチ(1.91cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.0インチ(2.54cm)、1.125インチ(2.88cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.375インチ(3.49cm)、1.5インチ(3.81cm)、1.625インチ(4.12cm)、1.75インチ(4.45cm)、1.875インチ(4.76cm)、2.0インチ(5.08cm)、2.125インチ(5.40cm)、2.25インチ(5.71cm)、2.375インチ(6.03cm)、2.5インチ(6.35cm)、2.625インチ(6.67cm)、2.75インチ(7.00cm)、2.875インチ(7.30cm)、または3.0インチ(7.62cm)とすることができる。
【0157】
いくつかの実施形態では、バック壁2921から接地面2903まで測定されるバック壁角度2905は、15度から45度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、バック壁角度2905は、15度、16度、17度、18度、19度、20度、21度、22度、23度、24度、25度、26度、27度、28度、29度、30度、31度、32度、33度、34度、35度、36度、37度、38度、39度、40度、41度、42度、43度、44度、または45度とすることができる。
【0158】
いくつかの実施形態では、キャビティ2730は、少なくとも1つのチャネル2739(図13)をさらに備えることができる。多くの実施形態では、チャネル2739は、ヒール領域2702(図13)からトウ領域2704(図13)まで延在する。チャネル2739は、接地面2903に実質的に平行に第2の基準点2982からトップ壁2719まで測定されるチャネル幅を含み、チャネル幅は、トップレール2715からソール2706までの方向に変化し得る。いくつかの実施形態では、接地面2903に実質的に平行に第1の屈曲点2986から第2の基準点2982まで測定される最大チャネル幅2932は、ヒール領域2702からトウ領域2704までチャネル2739全体にわたって実質的に一定とすることができる。いくつかの実施態様において、最大チャネル幅2932(図15)は、0.008インチ(0.2mm)から1インチ(25mm)、または0.008インチ(0.2mm)から0.31インチ(8mm)の範囲であり得る。例えば、最大チャネル幅2932は、0.008インチ(0.2mm)、0.016インチ(0.4mm)、0.024インチ(0.6mm)、0.031インチ(0.8mm)、0.039インチ(1.0mm)、0.079インチ(2mm)、0.12インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.39インチ(10mm)、0.59インチ(15mm)、0.79インチ(20mm)、または0.98インチ(25mm)であり得る。他の実施形態では、チャネル2739のチャネルトウ領域幅は、チャネル2739のチャネルヒール領域幅未満である。他の実施形態では、チャネルヒール領域幅は、チャネルトウ領域幅よりも小さい。他の実施形態では、チャネル2739のチャネル中央領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つより小さくてもよい。他の実施形態では、チャネル中間領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、チャネル2739は、ヒールからトウまで対称である。他の実施形態では、チャネル2739は非対称である。他の実施形態では、チャネル2739は、少なくとも2つの部分チャネルをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、チャネル2739は、1つまたは複数のブリッジによって中断された一連の部分チャネルを備えることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のブリッジは、トップレール2715の厚さとほぼ同じ厚さとすることができる。
【0159】
本明細書に記載されるように、最大チャネル幅2932は、インパクト時のストライクフェース2712からの応力の吸収を可能にする。本明細書に記載される最大チャネル幅未満のチャネル幅を有するゴルフクラブヘッド(例えば、より目立たないキャビティを有するゴルフクラブヘッド)は、インパクト時にストライクフェースからの応力吸収をより少なくすることができ(リア部2710の上部領域2711上の材料がより少ないため)、したがって、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド2700よりもストライクフェースの撓みをより少なくすることができる。
【0160】
多くの実施形態では、キャビティ2730は、バックキャビティ角度2935をさらに含む。バックキャビティ角度2935は、第1の基準線2929から第2の基準線2925まで測定される。多くの実施形態では、バックキャビティ角度2935は、15°から80°の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、バックキャビティ角度2935は、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、または80度である。
【0161】
図16は、図4に示すように、ゴルフクラブヘッド1200の断面とは異なる、図13のゴルフクラブヘッド2700の断面のトップレール2715およびリア部2710の一部を示す。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド2700は、リア角度3040、トップレール角度3045、およびストライクフェース角度3050を備える。リア角度3040は、第2の基準線2925から上部領域2711のリア壁2923まで測定される。多くの実施形態において、リア角度3040は、70度から140度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、リア角度3040は、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、または140度とすることができる。トップレール角度3045は、上部領域2711のリア壁2923からトップレール2715まで測定される。多くの実施形態では、トップレール角度3045は、35度から120度、または70度から110度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、トップレール角度3045は、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、または120度とすることができる。ストライクフェース2712からトップレール2715までのストライクフェース角度3050が測定される。多くの実施形態では、ストライクフェース角度3050は、70°から160°または70°から110°の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース角度3050は、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、または160度とすることができる。
【0162】
上部領域2711は、ストライクフェース2712に垂直に、トップ壁2719の内側2919の第3の基準点2924からストライクフェース2712の内側2919まで測定される最小ギャップ3090をさらに含む。いくつかの実施態様において、最小ギャップ3090は、0.079インチ(2mm)から0.39インチ(10mm)の範囲であり得る。例えば、最小ギャップ3090は、0.079インチ(2mm)、0.16インチ(4mm)、0.24インチ(6mm)、0.31インチ(8mm)、または0.39インチ(10mm)であり得る。他の実施形態では、最小ギャップ3090は、0.16インチ(4mm)から0.55インチ(14mm)の範囲であり得る。いくつかの実施態様において、最小ギャップ3090は、0.55インチ(14mm)、0.47インチ(12mm)、0.39インチ(10mm)、0.31インチ(8mm)、0.24インチ(6mm)又は0.16インチ(4mm)であり得る。
【0163】
図17は、図15に示されるゴルフクラブヘッド2700の詳細な断面と同様の、ゴルフクラブヘッド2700の簡略化された断面図を示す。ゴルフクラブヘッド2700は、キャビティ2730と、上部領域2711と、下部領域2713と、外面2703と、を含む。多くの実施形態では、ストライクフェース2712の外面2703から上部領域2711の第2の基準点2982の外面2703までの垂直距離として測定される最大上部距離3192は、0.20インチから0.59インチ(5mmから15mm)の範囲であり得る。例えば、最大上部距離3192は、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.35インチ(8.89mm)、0.39インチ(10mm)、0.43インチ(11mm)、0.47インチ(12mm)、0.51インチ(13mm)、0.55インチ(14mm)、または0.59インチ(15mm)とすることができる。いくつかの実施形態において、最大上部距離3192は、0.358インチ(9.09mm)であり得る。さらに、ストライクフェース2712の外面2703から第3の屈曲点2924の外面2703までの垂直距離として測定される最小上部距離3194は、0.09インチから0.47インチ(2.28mmから12mm)の範囲であり得る。例えば、最小上部距離3194は、0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.35インチ(9mm)、0.39インチ(10mm)、0.43インチ(11mm)、または0.47インチ(12mm)とすることができる。いくつかの実施形態では、最小上部の距離3194は、0.309インチ(7.85mm)とすることができる。さらに、ストライクフェース2712の外面2703から、下部外壁2927とソール2706との間に位置する第4の基準点2920の外面2703までの垂直距離として測定される最大下部距離3196は、0.98インチから1.57インチ(25mmから40mm)の範囲であり得る。例えば、最大下部距離3196は、0.98インチ(25mm)、1.02インチ(26mm)、1.06インチ(27mm)、1.10インチ(28mm)、1.14インチ(29mm)、1.18インチ(30mm)、1.22インチ(31mm)、1.26インチ(32mm)、1.30インチ(33mm)、1.34インチ(34mm)、1.38インチ(35mm)、1.42インチ(36mm)、1.46インチ(37mm)、1.50インチ(38mm)、1.54インチ(39mm)、1.57インチまたは(40mm)であり得る。いくつかの実施形態では、最大下部距離3196は、1.302インチ(33.1mm)とすることができる。多くの実施形態では、最大下部距離3196は、最大上部距離3192よりも大きく、最大上部距離3192は、最小上部距離3194よりも大きい。
【0164】
多くの実施形態では、キャビティ2730は、ゴルフクラブヘッド1200(図16)または他の標準的なゴルフクラブヘッドよりも、ゴルフボール速度の増加を提供でき、標準的なハイブリッドクラブヘッドのスピン速度を低減でき、標準的なハイブリッドおよびアイアンクラブヘッドの両方よりも、打ち上げ角度を増加できる。多くの実施形態では、キャビティ2730の形状は、ばねのレベルおよびゴルフクラブヘッド2700の応答のタイミングを決定する。キャビティ2730を有するクラブヘッド2700のストライクフェース2712にゴルフボールがインパクトすると、ストライクフェース2712はドラムのようにスプリングバックし、リア部2710は制御されたバックル方式で曲がる。多くの実施形態では、トップレール2715は、キャビティ2730のないゴルフクラブヘッドのトップレールよりも、より大きな体積空間にわたってより多くの応力を吸収することができる。キャビティ2730の長さ、深さ、および幅は、変化し得る。これらのパラメータは、クラブヘッド2700の全体設計にどれだけのスプリングバックが存在するかに関する制御を提供する。
【0165】
ゴルフボールとインパクトすると、ストライクフェース2712は、キャビティ2730のないゴルフクラブ上よりも大きな距離で内側に曲がることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース2712は、キャビティ2730のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも10%から50%大きい撓みを有する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース2712は、キャビティ2730のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも5%から40%または10%から20%大きい撓みを有する。例えば、ストライクフェース2712は、キャビティ2730のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%または40%大きい撓みを有することができる。多くの実施形態では、キャビティとともにクラブのバック部を有しない標準的なストライクフェースを超えるキャビティ2730のヒンジおよび曲げによって、ストライクフェース2712によるより大きな引込み距離の両方が存在する。
【0166】
多くの実施形態では、フェースの撓みは、ゴルフボールとのインパクトに際してトップ壁2719の第1の変曲角2986でより大きな座屈が生じるので、キャビティ2730を有するクラブヘッド2700でより大きくなる。しかしながら、キャビティ2730は、トップレール2715、リア壁2923、およびトップ壁2719に沿った応力のより大きな分散を提供し、スプリングバック力は、キャビティ2730およびトップ壁2719の第1の屈曲点2986からストライクフェース2712に伝達される。キャビティのない標準的なトップレール、リア壁およびトップ壁は、このヒンジ/座屈効果を有さず、また、トップレール、リア壁およびトップ壁の大きな容積領域にわたって高いレベルの応力を吸収しない。したがって、標準的なストライクフェースは、ストライクフェース2712ほど収縮せず、その後、反動しない。さらに、ストライクフェース2712のより大きな領域、トップレール2715、リア壁2923、およびトップ壁2719の両方は、標準的なトップレール、トップ壁、およびキャビティのない標準的なゴルフクラブヘッドの同じクラウン領域よりも大きな応力を吸収する。多くの実施形態では、キャビティを有さない標準的なクラブにおいて、キャビティ2730の上方のより大きな領域に沿って同じ領域よりも大きな応力が存在するが、キャビティを有するクラブヘッドと有さないクラブヘッドの耐久性は同じである。クラブのバック端により多くのばねを加えることにより(ストライクフェース2712に向かうトップ壁2719の一部の内側傾斜により)、より多くの力が構造体の体積全体にわたって変位される。応力は、ゴルフクラブヘッド2700のストライクフェース2712、トップレール2715、リア壁2923、およびトップ壁2719のより大きな領域にわたって観察される。ピーク応力は、標準的なトップレールクラブヘッドに見ることができる。しかしながら、より多くのピーク応力がゴルフクラブヘッド2700に見られるが、材料の大体積にわたって分布している。ゴルフクラブヘッド2700のヒンジおよび曲げ領域(すなわち、キャビティ2730およびキャビティ2730自体の上の領域)は、応力が臨界座屈閾値を満たさない限り、変形しない。キャビティ2730およびその配置は、座屈閾値の臨界K値の下になるように設計され得る。
【0167】
図17に示されるように、ゴルフクラブヘッド2700のさらなる撓み特徴は、ソール2706に位置し、ボディ2701のリア部2710とストライクフェース2712との間で、(より詳細に後述するように)ソールのカスケーディングソール部分に向かって伸張する均一に薄くされた領域3160とすることができる。均一に薄くされた領域3160は、複数の利点を提供することができる。第1に、均一に薄くされた領域3160は、ゴルフボールとのインパクト中に生じるストライクフェース2712上の応力を低減することができる。第2に、均一に薄くされた領域3160は、ストライクフェース2712がより大きな撓みを経験できるように曲げ得る。第3に、均一に薄くされた領域3160は、ソール領域から重量を除去し、重量がゴルフクラブヘッド2700のリア部に向かってより再分配されることを可能にする。インパクト時に、ゴルフボールによってストライクフェース2712に付与されたエネルギーは、均一に薄くされた領域3160を外側に曲げ、その結果、ストライクフェース2712の撓みを増加させることができる。曲げられた後、均一に薄くされた領域3160は、その元の位置に戻り、インパクトからのエネルギーの大部分をゴルフボールに戻す。その結果、ゴルフクラブヘッド2700は、インパクト後にゴルフボールに増大したボール速度およびより大きな飛行距離を与える。
【0168】
いくつかの実施形態において、ボディ2701は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはそれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。他の実施形態において、ボディ2701は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施形態において、ストライクフェース2712は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、又はこれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、又は複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ストライクフェース2712は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ2701は、ストライクフェース2712と同じ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ2701は、ストライクフェース2712とは異なる材料を含むことができる。
【0169】
図18は、ゴルフクラブヘッド3200の一実施形態の背面斜視図を示し、図19は、図18の実施形態によるゴルフクラブヘッド3200の背面ヒール側斜視図を示す。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド3200は、ゴルフクラブヘッド1000(図1)、ゴルフクラブヘッド2200(図8)、および/またはゴルフクラブヘッド2700(図13)と同様であり得る。ゴルフクラブヘッド3200は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド3200は、ハイブリッド型またはフェアウェイウッド型ゴルフクラブヘッドであり得る。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド3200は、バッジまたはカスタムチューニングポートを含まない。
【0170】
ゴルフクラブヘッド3200は、ボディ3201を含む。いくつかの実施形態では、ボディ3201は、ボディ1001(図1)、ボディ2201(図8)、および/またはボディ2701(図13)と同様であり得る。いくつかの実施形態では、ボディ3201は中空である。他の実施形態では、ボディは、少なくとも部分的に中空である。ボディ3201は、外面3203と、ストライクフェース3212と、ヒール領域3202と、ヒール領域3202の反対側のトウ領域3204と、ソール3206と、トップレール3215と、リア部3210とを含む。
【0171】
図18~22のボディ3201は、ブレード長さをさらに備える。ボディ3201のブレード長さは、図29に示され、説明されるように、ブレード長さ3725と同様に測定され得る(すなわち、ストライクフェース3712の平坦面に平行であって、ストライクフェース3712のトウ端3726から、ストライクフェース3712がホーゼル内に一体的に湾曲するの前のストライクフェース端3727までの測定)。ボディ3201のブレード長さは、2.70インチ(6.86cm)から3.00インチ(7.62cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ボディ3201は、2.74インチ(6.96cm)、2.78インチ(7.06cm)、2.82インチ(7.16cm)、2.86インチ(7.26cm)、2.90インチ(7.37cm)、2.94インチ(7.47cm)、2.98インチ(7.57cm)、または3.00インチ(7.62cm)のブレード長さを含むことができる。
【0172】
ボディ3201は、ストライクフェース3212の底部からソール3206に、ソールのカスケードソール部分に向かって移行する、均一に薄くされた領域をさらに備える(以下でより詳細に説明されるように)。図示の実施形態では、均一に薄くされた領域は、均一に薄くされた領域で外面3203から内面に垂直に測定されたソール厚さを含み、これは、ストライクフェース3212の底部からソールのカスケードソール部分に隣接するまで一定のままとすることができる。いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域のソールの厚さは、従来のソールより薄くすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域のソール厚さは、約0.040インチから0.080インチの範囲であってもよい。他の実施形態では、均一に薄くされた領域のソール厚さは、0.040インチから0.050インチ、0.050インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.040インチから0.055インチ、0.045インチから0.060インチ、0.050インチから0.065インチ、0.055インチから0.070インチ、0.060インチから0.075インチ、または0.065インチから0.080インチの範囲内であってもよい。例えば、均一に薄くされた領域のソールの厚さは、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチとすることができる。
【0173】
図20は、一実施形態における、図18の断面線XXXIV-XXXIVに沿ったゴルフクラブヘッド3200の断面を示す。図18に見られるように、ストライクフェース3212は、高領域3476と、中間領域3474と、低領域3472と、を含む。リア部3210は、上部領域3211と、下部領域3213と、キャビティ3230と、を含むことができる。上部領域3211は、トップレール3215と、リア壁3423と、トップ壁3219と、を備える。多くの実施形態では、リア部3210のリア壁3423は、トップレール3215の下方および隣接して位置し、リア部3210のトップ壁3219は、リア壁3423の下方および隣接して位置する。下部領域3213は、バック壁3421と、下部外壁3427と、を備える。キャビティ3230は、トップレール3215およびリア壁3423の下の、リア部3210の下部外壁3427の上の、外面3203上に位置し、上部領域3211および下部領域3213によって少なくとも部分的に画定される。
【0174】
いくつかの実施形態では、上部領域3211のトップレール3215は、当業者に知られているアイアンよりも平坦で背の高いトップレールまたはスカートとすることができる。より平坦でより高いレール3215は、ストライクフェース3212上のミスヒットを補償して、ティーからのプレイアビリティを増大させることができる。いくつかの実施形態では、ヒール領域3202からトウ領域3204まで測定されるトップレール3215の長さは、ゴルフクラブヘッド3200の長さの70%から95%であり得る。多くの実施形態では、キャビティ3230は、トップレールボックススプリング設計を含む。多くの実施形態では、トップレール3215およびキャビティ3230は、ストライクフェース3212の全体的な曲げの増加を提供する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース3212の曲げは、エネルギーの2%から5%の増加を可能にすることができる。キャビティ3230は、ストライクフェース3212をより薄くし、追加の全体的な曲げを可能にすることを可能にする。いくつかのフェアウェイアイアン型ゴルフクラブヘッドの実施形態では、キャビティ3230は、リア部3210のリバーススクープまたは窪みであってもよく、ボディ3201は、ソール3206に向かってより厚い厚さを含む。
【0175】
いくつかの実施形態では、リア部3210の上部領域3211のリア壁3423の高さ3480は、0.115インチ(0.292cm)から0.25インチ(0.635cm)、または0.130インチ(0.330cm)から0.20インチ(0.508cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、リア部3210の上部領域3211のリア壁3423の高さ3480は、0.115インチ(0.292cm)、0.125インチ(0.318cm)、0.135インチ(0.343cm)、0.145インチ(0.368cm)、0.155インチ(0.394cm)、0.165インチ(0.419cm)、0.175インチ(0.445cm)、0.185インチ(0.470cm)、0.195インチ(0.495cm)、または0.250インチ(0.635cm)であり得る。いくつかの実施形態では、リア部3210の上部領域3211のリア壁3423の高さ3480は、0.150インチ(0.381cm)から0.210インチ(0.533cm)の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、リア部3210の上部領域3211のリア壁3423の高さ3480は、0.166インチ(0.422cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、リア部3210の上部領域3211のリア壁3423の高さ3480は、ゴルフクラブヘッド3200の高さの3%から15%の範囲であり得る。
【0176】
本明細書に記載されるように、リア部3210の上部領域3211のリア壁3423の高さ3480は、ゴルフボールとのインパクト中に、キャビティ3230がストライクフェース3212上の応力の少なくとも一部を吸収することを可能にする。本明細書に記載されるリア壁高さ3480よりも大きいリア壁高さを有するゴルフクラブヘッドは、キャビティに到達する前にトップレールに沿ったインパクト応力の分散が増大するため、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド3200よりもインパクトにおける応力をより少なく吸収するであろう(およびより少ないストライクフェースの撓みを可能にするであろう)。
【0177】
いくつかの実施形態では、キャビティ3230は、リア部3210の下部領域3213の上方に位置し、リア部3210の上部領域3211および下部領域3213によって少なくとも部分的に画定される。キャビティ3230は、トップ壁3219と、バック壁3421と、を備える。第1の基準点3422は、トップレール3215とリア壁3423との間に位置する。第2の基準点3482は、リア壁3423とトップ壁3219との間に位置する。第1の屈曲点3486は、キャビティ3230のトップ壁3219とバック壁3421との間に配置される。第3の基準点3424は、ストライクフェース3212に最も近いトップ壁3219上に位置する点である。第1の基準点3422および第2の基準点3482は、第1の基準線3429を生成する。第2の基準点3482および第3の基準点3424は、第2の基準線3425を生成する。第3の基準点3424および第1の屈曲点3486は、第3の基準線3426を生成する。
【0178】
ゴルフクラブヘッド3200は、ストライクフェース3212に平行に、第2の基準点3482から第1の屈曲点3486まで測定される、トップ壁3219の高さ3488をさらに含む。多くの実施形態では、高さ3488は、0.100インチ(0.254cm)から0.700インチ(1.778cm)の範囲とすることができる。例えば、高さ3488は、0.100インチ(0.254cm)、0.150インチ(0.381cm)、0.200インチ(0.508cm)、0.250インチ(0.635cm)、0.300インチ(0.762cm)、0.350インチ(0.899cm)、0.400インチ(1.016cm)、0.450インチ(1.143cm)、0.500インチ(1.270cm)、0.550インチ(1.397cm)、0.600インチ(1.524cm)、0.650インチ、又は0.700インチ(1.778cm)とすることができる。多くの実施形態では、高さ3488は、0.300インチ(0.762cm)から0.550インチ(1.397cm)の範囲とすることができる。いくつかの実施態様において、トップ壁3219の高さ3488は、0.300インチ(0.762cm)、0.330インチ(0.838cm)、0.360インチ(0.914cm)、0.390インチ(0.991cm)、0.420インチ(1.067cm)、0.450インチ(1.143cm)、0.480インチ(1.219cm)、0.510インチ(1.295cm)、又は0.540インチ(1.312cm)であり得る。
【0179】
多くの実施形態では、第2の基準点3482は、トップレール3215の頂点3428に対して0.075インチ(0.191cm)から1.00インチ(2.54cm)または0.150インチ(0.381cm)から0.180インチ(0.457cm)の範囲とすることができる。例えば、第2の基準点3482は、トップレール3215の頂点3428の下に0.075インチ(0.191cm)、0.095インチ(0.241cm)、0.115インチ(0.292cm)、0.135インチ(0.343cm)、0.155インチ(0.394cm)、0.175インチ(0.445cm)、0.190インチ(0.483cm)、または1.000インチ(2.54cm)とすることができる。
【0180】
多くの実施形態では、キャビティ3230のトップ壁3219は、ストライクフェース3212に実質的に平行とすることができる。他の実施形態では、トップ壁3219は、ストライクフェース3212に実質的に平行ではない。いくつかの実施態様において、キャビティ3230のトップ壁3219は、リア部3210の上部領域3211のリア壁3423と実質的に平行である。いくつかの実施態様において、トップ壁3219の一部は、第2の基準点3482から第3の基準点3424に向かって、トップレール3215から離れてストライクフェース3212に向かって延在する。いくつかの実施態様において、第2の基準点3482から第3の基準点3424に向かってトップレール3215から離れてストライクフェース3212に向かって延在するトップ壁3219の一部は、直線状、上方に湾曲し、または下方に湾曲し得る。多くの実施形態では、キャビティ3230のトップ壁3219の一部は、第3の基準点3424から第1の屈曲点3486まで、ストライクフェース3212から離れるように角度が付けられる。いくつかの実施態様において、第3の基準点3424から第1の屈曲点3486までのストライクフェース3212から離れるように角度を付けられたトップ壁3219の一部は、直線であっても、上方に湾曲しても、または下方に湾曲してもよい。トップ壁3219のこの配向は、座屈点、ヒンジ点、または塑性ヒンジを生成し、インパクトの応力をキャビティ3230の方へ向け、インパクト中にストライクフェース3212の増大した撓みを可能にする。
【0181】
リア部3210の下部領域3213は、キャビティ3230のバック壁3421と、下部外壁3427と、を含む。いくつかの実施態様において、キャビティ3230のバック壁3421は、第1の屈曲点3486からバック壁3421と下部外壁3427との間に位置する第2の屈曲点3492まで測定されたバック壁長さ3490を有することができる。いくつかの実施形態では、バック壁長ささ3490は、0.100インチ(0.254cm)から0.350インチ(0.889cm)の範囲とすることができる。多くの実施形態では、バック壁長さ3490は、0.100インチ(0.254cm)、0.125インチ(0.318cm)、0.150インチ(0.381cm)、0.175インチ(0.445cm)、0.200インチ(0.508cm)、225インチ(0.572cm)、250インチ(0.635cm)、275インチ(0.699cm)、300インチ(0.762cm)、0,325インチ(0.826cm)、または0,350インチ(0.889cm)であり得る。
【0182】
いくつかの実施態様において、バック壁3421と下部外壁3427との間から、下部角度3451を測定することができる。いくつかの実施形態では、下部角度3451は、180度未満とすることができる。いくつかの実施形態では、下部角度3451は、30度から180度の範囲であり得る。様々な実施形態では、下部角度3451は、70度から130度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、下部角度3451は、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、または130度とすることができる。
【0183】
いくつかの実施形態では、第3の基準線3426からバック壁3421まで測定される屈曲角度3496は、70度から150度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、屈曲角度3496は、90度から130度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、屈曲角度3496は、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、または150度とすることができる。多くの実施形態では、屈曲角度3496は、第1の屈曲点3486が、ゴルフクラブヘッド3200がストライクフェース3212でゴルフボールにインパクトする際の座屈点または塑性ヒンジとして作用することを可能にする。いくつかの実施態様において、第1の屈曲点3486における肉厚は、トップ壁3219およびバック壁3421における肉厚よりも薄くなり得る。
【0184】
多くの実施形態では、バック壁3421に隣接する第1の屈曲点3486は、トップレール3215の頂点3428の下に0.20インチ(0.508cm)から1.0インチ(2.54cm)、または0.5インチ(1.27cm)から0.7インチ(1.778cm)の範囲とすることができる。例えば、第1の屈曲点3486は、トップレール3215の頂点3428の下に0.20インチ(0.508cm)、0.25インチ(0.635cm)、0.30インチ(0.762cm)、0.35インチ(0.889cm)、0.40インチ(1.016cm)、0.45インチ(1.143cm)、0.50インチ(1.27cm)、0.55インチ(1.397cm)、0.60インチ(1.524cm)、0.65インチ(1.651cm)、0.70インチ(1.778cm)、0.75インチ(1.905cm)、0.80インチ(2.032cm)、0.85インチ(2.159cm)、0.90インチ(2.286cm)、0.95インチ(2.413cm)、又は1.0インチ(2.54cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド3200がアドレスにあるときに地面3403に垂直に測定される、ソール3206の最下点から第1の屈曲点3486までのバックウォール3421の最大高さは、0.25インチ(0.635cm)から3インチ(7.62cm)、または0.50インチ(1.27cm)から2インチ(5.08cm)の範囲であり得る。例えば、第1の屈曲点3486は、ゴルフクラブヘッド3200がアドレスにあるとき、ソール3206の最下点から0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.725インチ(1.91cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.0インチ(2.54cm)、1.125インチ(2.88cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.375インチ(3.49cm)、1.5インチ(3.81cm)、1,625インチ(4.12cm)、1.75インチ(4.45cm)、1.875インチ(4.76cm)、2.0インチ(5.08cm)、2.125インチ(5.40cm)、2.25インチ(5.71cm)、2.375インチ(6.03cm)、2.5インチ(6.35cm)、2.625インチ(6.67cm)、2.75インチ(7.00cm)、2.875インチ(7.30cm)または3.0インチ(7.62cm)とすることができる。
【0185】
いくつかの実施態様において、バック壁3421から接地面3403まで測定されるバック壁角度3405は、15度から45度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、バック壁角度3405は、15度、16度、17度、18度、19度、20度、21度、22度、23度、24度、25度、26度、27度、28度、29度、30度、31度、32度、33度、34度、35度、36度、37度、38度、39度、40度、41度、42度、43度、44度、または45度とすることができる。
【0186】
図18に示すいくつかの実施形態では、キャビティ3230は、少なくとも1つのチャネル3239をさらに備えることができる。多くの実施形態では、チャネル3239は、ヒール領域3202からトウ領域3204まで延在する。チャネル3239は、接地面3403に実質的に平行に第2の基準点3482からトップ壁3219まで測定されるチャネル幅を含み、チャネル幅は、トップレール3215からソール3206までの方向に変化し得る。いくつかの実施形態では、接地面3403に実質的に平行に第1の屈曲点3486から第2の基準点3482まで測定される最大チャネル幅3432は、ヒール領域3202からトウ領域3204までチャネル3230全体にわたって実質的に一定であり得る。図20に図示されるようないくつかの実施態様において、最大チャネル幅3432は、0.039インチ(1mm)から0.590インチ(15mm)、または0.150インチ(3,81mm)から0.400インチ(10.16mm)の範囲であり得る。例えば、最大チャネル幅3432は、0.039インチ(1.0mm)、0.079インチ(2mm)、0.12インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.39インチ(10mm)、または0.59インチ(15mm)であり得る。他の実施形態では、チャネル3239のチャネルトウ領域幅は、チャネル3239のチャネルヒール領域幅よりも小さい。他の実施形態では、チャネルヒール領域幅は、チャネルトウ領域幅よりも小さい。他の実施形態では、チャネル3239のチャネル中央領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つより小さくてもよい。他の実施形態では、チャネル中間領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、チャネル3239は、ヒールからトウまで対称である。他の実施形態では、チャネル3239は非対称である。他の実施形態では、チャネル3239は、少なくとも2つの部分チャネルをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、チャネル3239は、1つまたは複数のブリッジによって中断された一連の部分チャネルを備えることができる。いくつかの実施態様において、1つ以上のブリッジは、トップレール3215の上部領域3211の厚さとほぼ同じ厚さであり得る。
【0187】
本明細書に記載されるように、最大チャネル幅3432は、インパクト時のストライクフェース3212からの応力の吸収を可能にする。本明細書に記載される最大チャネル幅3432未満のチャネル幅を有するゴルフクラブヘッド(例えば、より目立たないキャビティを有するゴルフクラブヘッド)は、インパクト時にストライクフェースからの応力吸収をより少なくすることができ(リア部3210の上部領域3211上の材料がより少ないため)、したがって、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド3200よりもストライクフェースの撓みをより少なくすることができる。
【0188】
多くの実施形態では、バックキャビティ3230は、キャビティ角度3435をさらに含む。バックキャビティ角度3435は、第1の基準線3429から第2の基準線3425まで測定される。多くの実施形態では、バックキャビティ角度3435は、15度から80度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、バックキャビティ角度3435は、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、または80度とすることができる。
【0189】
図21は、図4に示されるように、ゴルフクラブヘッド1200の断面とは異なる、図18のゴルフクラブヘッド3200の断面のトップレール3215およびリア部3210の一部を図示する。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド3200は、リア角度3540と、トップレール角度3545と、ストライクフェース角度3550と、を備える。リア角度3540は、第2の基準線3425から上部領域3211のリア壁3423まで測定される。多くの実施形態では、リア角度3540は、70度から140度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、リア角度3540は、70度、75度、80度、85度、90度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、または140度とすることができる。トップレール角度3545は、上部領域3211のリア壁3423からトップレール3215まで測定される。多くの実施形態では、トップレール3545は、35度から120度、または70度から110度までの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、トップレール角度3545は、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、または120度とすることができる。ストライクフェース角度3550が、ストライクフェース3212からトップレール3215まで測定される。多くの実施形態では、ストライクフェース角度3550は、70度から160度または70度から110度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、縞面角度3550は、70度、75度、80度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、または160度とすることができる。
【0190】
上部領域3211は、さらに、ストライクフェース3212に垂直に、トップ壁3219の内側表面3419の第3基準点3424から、ストライクフェース3212の内側表面3419まで測定される最小ギャップ3590を含む。いくつかの実施形態では、最小ギャップ3590は、0.079インチ(2mm)から0.24インチ(6mm)の範囲とすることができる。例えば、最小ギャップ3590は、0.079インチ(2mm)、0.118インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.197インチ(5mm)又は0.24インチ(6mm)とすることができる。他の実施形態では、最小ギャップ3590は、0.118インチ(3mm)から0.16インチ(4mm)の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、最小ギャップ3590は、0.135インチ(3.429mm)とすることができる。
【0191】
図22は、図20に示されるゴルフクラブヘッド3200の詳細な断面と同様の、ゴルフクラブヘッド3200の簡略化された断面図を示す。ゴルフクラブヘッド3200は、キャビティ3230、上部領域3211、下部領域3213、および外面3203を含む。多くの実施形態では、ストライクフェース3212の外面3203から上部領域3211の第2の基準点3482の外面3203までの垂直距離として測定される最大上部距離3692は、0.20インチから0.59インチ(5mmから15mm)の範囲であり得る。例えば、最大上部距離3692は、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.35インチ(8.89mm)、0.39インチ(10mm)、0.43インチ(11mm)、0.47インチ(12mm)、0.51インチ(13mm)、0.55インチ(14mm)、または0.59インチ(15mm)とすることができる。いくつかの実施態様において、最大上部距離3692は、0.348インチ(9.09mm)であり得る。さらに、ストライクフェース3212の外面3203から第3の基準点3424の外面3203までの垂直距離として測定される最小上部距離3694は、0.10インチから0.47インチ(.54mmから12mm)の範囲であり得る。例えば、最小上部距離3694は、0.10インチ(2.54mm)、0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.35インチ(9mm)、0.39インチ(10mm)、0.43インチ(11mm)、または0.47インチ(12mm)であり得る。いくつかの実施形態では、最小上部距離3694は、0.309インチ(7.85mm)とすることができる。さらに、ストライクフェース3212の外面3203から、下部外壁3427とソール3206との間に位置する第4の基準点3420の外面3203までの垂直距離として測定される最大下部距離3696は、0.670インチから0.98インチ(17mmから25mm)の範囲であり得る。例えば、最大下部距離3696は、0.670インチ(17mm)、0.709インチ(18mm)、0.748インチ(19mm)、0.787インチ(20mm)、827インチ(21mm)、0.866インチ(22mm)、0.906インチ(23mm)、0.945インチ(24mm)、または0.98インチ(25mm)であり得る。いくつかの実施形態では、最大下部距離3696は、0.863インチ(21.9mm)とすることができる。多くの実施形態では、最大下部距離3696は、最大上部距離3692よりも大きく、最大上部距離3692は、最小上方距離3694よりも大きい。
【0192】
多くの実施形態では、キャビティ3230は、ゴルフクラブヘッド1200または他の標準的なゴルフクラブヘッドよりもゴルフボール速度を増大させることができ、標準的なハイブリッドクラブヘッドのスピン速度を低減することができ、標準的なハイブリッドクラブヘッドおよびアイアンクラブヘッドの両方よりも打ち上げ角度を増大させることができる。多くの実施形態では、キャビティ3230の形状は、ゴルフクラブヘッド3200のバネのレベルおよび応答のタイミングを決定する。キャビティ3230を有するクラブヘッド3200のストライクフェース3212にゴルフクラブボールがインパクトすると、ストライクフェース3212はドラムのように跳ね返り、リア部3210は制御されたバックル様式で曲がる。多くの実施例では、トップレール3215は、キャビティ3230のないゴルフクラブヘッドのトップレールよりも大きな体積空間にわたって、より多くの応力を吸収することができる。キャビティ3230の長さ、深さ、および幅は、変化し得る。これらのパラメータは、クラブヘッド3200の全体設計にどれだけのスプリングバックが存在するかに関する制御を提供する。
【0193】
ゴルフボールとインパクトすると、ストライクフェース3212は、キャビティ3230のないゴルフクラブ上よりも大きな距離で内側に曲がることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース3212は、キャビティ3230のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも10%から50%大きい撓みを有する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース3212は、キャビティ3230のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも5%から40%または10%から20%大きい撓みを有する。例えば、ストライクフェース3212は、キャビティ3230のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、または40%大きな撓みを有することができる。多くの実施形態では、キャビティとともにクラブのバック部を有しない標準的なストライクフェースを超えるキャビティ3230のヒンジおよび曲げによって、ストライクフェース3212のより大きな引き込み距離の両方が存在する。
【0194】
多くの実施形態では、フェースの撓みは、ゴルフボールとのインパクトに際してトップ壁3219の第1の変曲角3486でより大きな座屈が生じるので、キャビティ3230を有するクラブヘッド3200でより大きくなる。しかしながら、キャビティ3230は、トップレール3215、リア壁3423、およびトップ壁3219に沿った応力のより大きな分散を提供し、スプリングバック力は、キャビティ3230およびトップ壁3219の第1の屈曲点3486からストライクフェース3212に伝達される。キャビティのない標準的なトップレール、リア壁およびトップ壁は、このヒンジ/座屈効果を有さず、また、トップレール、リア壁およびトップ壁の大きな容積領域にわたって高いレベルの応力を吸収しない。したがって、標準的なストライクフェースは、ストライクフェース3212ほど収縮せず、その後、反動しない。さらに、ストライクフェース3212のより大きな領域、トップレール3215、リア壁3423、およびトップ壁3219の両方は、標準的なトップレール、トップ壁、およびキャビティのない標準的なゴルフクラブヘッドの同じクラウン領域よりも大きな応力を吸収する。多くの実施形態では、キャビティ3230の上方のより大きな領域に沿って、キャビティを有さない標準的なクラブの同じ領域よりも大きな応力があるが、キャビティを有さないクラブヘッドの耐久性は同じである。クラブのバック端により多くのばねを加えることによって(ストライクフェース3212に向かうトップ壁3219の一部分の内側への傾斜によって)、より多くの力が構造体の容積全体にわたって変位される。応力は、ゴルフクラブヘッド3200のストライクフェース3212のより広い領域、トップレール3215、リア壁3423、およびトップ壁3219にわたって観察される。ピーク応力は、標準的なトップレールクラブヘッドに見ることができる。しかしながら、より多くのピーク応力がゴルフクラブヘッド3200に見られるが、材料の大体積にわたって分布している。ゴルフクラブヘッド3200のヒンジおよび曲げ領域(すなわち、キャビティ3230およびキャビティ3230自体の上の領域)は、応力が臨界座屈閾値を満たさない限り、変形しない。キャビティ3230およびその配置は、座屈閾値の臨界K値の下になるように設計され得る。
【0195】
図22に示されるように、ゴルフクラブヘッド3200のさらなる撓み特徴は、ソール3206に位置し、ボディ3201のリア部3210とストライクフェース3212との間でソールのカスケードソール部分に向かって伸びる、均一に薄くされた領域3660であり得る(以下により詳細に記載されるように)。均一に薄くされた領域3660は、複数の利点を提供することができる。第1に、均一に薄くされた領域3660は、ゴルフボールとのインパクト中に生じるストライクフェース3212上の応力を低減することができる。第2に、均一に薄くされた領域3660は、ストライクフェース3212が、より大きな撓みを経験することを可能にするように曲げられ得る。第3に、均一に薄くされた領域3660は、ソール領域から重量を除去し、重量がゴルフクラブヘッド3200のリア部に向かってより再分配されることを可能にする。インパクト時に、ゴルフボールによってストライクフェース3212に付与されたエネルギーは、均一な薄くされた領域3660を外側に曲げ、その結果、ストライクフェース3212の撓みを増加させることができる。曲げられた後、均一に薄くされた領域3660は、その元の位置に戻り、インパクトからのエネルギーの大部分をゴルフボールに戻す。その結果、ゴルフクラブヘッド3200は、インパクト後のゴルフボールに、増加したボール速度およびより大きな飛行距離を与える。
【0196】
いくつかの実施形態において、ボディ3201は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはそれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。他の実施形態において、ボディ3201は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含んでもよい。いくつかの実施態様において、ストライクフェース212は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、又はこれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、又は複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ストライクフェース3212は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、急冷および焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ2701は、ストライクフェース3212と同じ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ2701は、ストライクフェース3212とは異なる材料を含むことができる。
【0197】
図23は、ゴルフクラブヘッド3700の実施形態の背面斜視図を示し、図24は、図23の実施形態によるゴルフクラブヘッド3700の背面ヒール側斜視図を示す。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド3700は、ゴルフクラブヘッド1000(図1)、ゴルフクラブヘッド2200(図8)、ゴルフクラブヘッド2700(図13)、および/またはゴルフクラブヘッド3200(図18)と同様であり得る。ゴルフクラブヘッド3700は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド3700は、ハイブリッド型またはフェアウェイウッド型ゴルフクラブヘッドであり得る。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド3700は、バッジまたはカスタムチューニングポートを含まない。
【0198】
ゴルフクラブヘッド3700は、ボディ3701を含む。いくつかの実施形態では、ボディ3701は、ボディ1001(図1)、ボディ2201(図8)、ボディ2701(図13)、および/またはボディ3201(図18)と同様であり得る。いくつかの実施形態では、ボディ3701は、内部キャビティ3716を有する中空である。他の実施形態では、ボディは、少なくとも部分的に中空である。ボディ3701が中空または部分的に中空である実施例では、ボディ3701は、1.71インチ(28cc)から2.3インチ(37.69cc)の範囲の内部キャビディ3716の容積空隙を含むことができる。いくつかの中空および部分的に中空の実施形態では、ボディ3701は、1.70インチ(27.86cc)、1.80インチ(29.50cc)、1.90インチ(31.14cc)、2.00インチ(32.77c)、2.10インチ(34.41cc)、2.20インチ(36.05cc)、または2.30インチ(37.69cc)の容積を含むことができる。ボディ3701は、外面3703と、ストライクフェース3712と、ヒール領域3702と、ヒール領域3702に対向するトウ領域3704と、ソール3706と、トップレール3715と、リア部3710とをさらに備える。
【0199】
図23図29のボディ3701は、ブレード長さ3725、トウ端3726、およびストライクフェース端3727をさらに備える。トウ端3726は、トウ領域3704におけるストライクフェース3712の最も遠い端部であり、ストライクフェース端3727は、ストライクフェース3712がホーゼル内に一体的に湾曲する直前の、ヒール領域3702におけるストライクフェース3712の端部である。図29に図示されるように、ブレード長さ3725は、トウ端3726からストライクフェース端3727まで測定される距離である。ブレード長さ3725は、ストライクフェース3712の平坦面に平行に、トウ端3726とストライクフェース3712がホーゼルと一体的に湾曲する前のヒール端3702におけるストライクフェース端3727との間で測定される。ボディ3701のブレード長さは、2.70インチ(6.86cm)から3.00インチ(7.62cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ボディ3701は、2.74インチ(6.96cm)、2.78インチ(7.06cm)、2.82インチ(7.16cm)、2.86インチ(7.26cm)、2.90インチ(7.37cm)、2.94インチ(7.47cm)、2.98インチ(7.57cm)、または3.00インチ(7.62cm)のブレード長さを含むことができる。
【0200】
ボディ3701は、ストライクフェース3712の底部からソール3706に、ソールのカスケードソール部分に向かって移行する、均一に薄くされた領域をさらに備える(以下でより詳細に説明されるように)。図示の実施形態では、均一に薄くされた領域は、均一に薄くされた領域において外面3703から内面3919に垂直に測定されたソール厚さを含み、これは、ストライクフェース3712の底部からソールのカスケードソール部分に隣接するまで一定のままとすることができる。いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域のソールの厚さは、従来のソールより薄くすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域のソール厚さは、約0.040インチから~0.080インチの範囲であってもよい。他の実施形態では、均一に薄くされた領域のソール厚さは、0.040インチから0.050インチ、0.050インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.040インチから0.055インチ、0.045インチから0.060インチ、0.050インチから0.065インチ、0.055インチから0.070インチ、0.060インチから0.075インチ、または0.065インチから0.080インチの範囲内であってもよい。例えば、均一に薄くされた領域のソールの厚さは、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチとすることができる。
【0201】
図25は、一実施形態における、図23の断面線XXXIX-XXXIXに沿ったゴルフクラブヘッド3700の断面を示す。図25に見られるように、ストライクフェース3712は、高領域3976と、中間領域3974と、低領域3972と、を含む。リア部3710は、上部領域3711と、下部領域3713と、キャビティ3730と、を含むことができる。
【0202】
リア部3710の上部領域3711は、トップレール3715と、リア壁3923と、トップ壁3719と、バック壁3921と、を含む。多くの実施形態では、リア部3710のリア壁3923は、トップレール3715の下方および隣接して位置し、リア部3710のトップ壁3719は、リア壁3923の下方で隣接して位置し、バック壁3721は、トップ壁3719の下方で隣接して位置する。上部領域は、トップレール3715とリア壁3923との間に位置する第1の基準点3922と、リア壁3923とトップ壁3719との間に位置する第2の基準点3982と、トップ壁3719とバック壁3921との間に位置する第1の屈曲点3986と、バック壁3921と下部領域3713のボトム傾斜部3925との間に位置する第2屈曲点3992と、をさらに含む。第1の基準点3922および第2の基準点3982は、図26に示すように、基準線3939を生成する。
【0203】
トップ壁3719は、第1の屈曲点3986に向かう方向に、ストライクフェースに向かって、かつトップレール3715から離れるように傾斜している。トップ壁3719の開示される構成は、開示されるトップ壁構成を欠くクラブヘッドと比較して、ゴルフボールとのインパクトに対するクラブヘッド3700のトップレール3715の増大した曲げを可能にする。
【0204】
キャビティ3730は、リア部3710の下部領域3713の上方で、トップレール3715およびリア壁3923の下の、外面3703上に位置し、上部領域3711と下部領域3713によって少なくとも部分的に画定される。
【0205】
いくつかの実施形態では、上部領域3711のトップレール3715は、当業者に知られているアイアンよりも平坦で背の高い上部レールまたはスカートとすることができる。より平坦で高さの高いレールは、ストライクフェース3712のミスヒットを補償して、ティーからのプレイアビリティを増大させることができる。いくつかの実施形態では、ヒール領域3702からトウ領域3704まで測定されるトップレール3715の長さは、ゴルフクラブヘッド3700の長さの70%から95%であり得る。多くの実施形態では、キャビティ3730は、トップレールボックススプリング設計を含む。いくつかのフェアウェイアイアン型ゴルフクラブヘッドの実施形態では、キャビティ3730は、リア部3710のリバーススクープまたは窪みであり得、ボディ3701は、ソール3706に向かってより厚い厚さを含む。多くの実施形態では、トップレール3715およびキャビティ3730は、ストライクフェース3712の全体的な曲げの増加を提供する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース3712の曲げは、エネルギーの2%から5%の増加を可能にすることができる。キャビティ3730は、ストライクフェース3712をより薄くし、追加の全体的な曲げを可能にすることを可能にする。
【0206】
ボディ3701のストライクフェース3712は、ストライクフェース3712に対して垂直に外面3703から内面3919まで測定される厚さ3954を含む。ストライクフェース3712の厚さ3954は、0.060インチから0.110インチの範囲であり得る。例えば、ストライクフェース3712の厚さ3954は、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、0.080インチ、0.085インチ、0.090インチ、0.095インチ、0.100インチ、0.105インチ、または0.110インチであり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース3712の厚さ3954は、ヒール領域3702からトウ領域3704まで、および/またはトップレール3715からソール3706まで一定のままであり得る。他の実施形態では、ストライクフェース3712の厚さ3954は、ヒール領域3702からトウ領域3704まで、および/またはトップレール3715からソール3706まで変化することができる。例えば、ストライクフェース3712の厚さ3954は、中央領域3974の近くのストライクフェース3712の中央部分で最大となり得、高領域3976および低領域3972の近くのストライクフェース3712の周辺に沿ってテーパ状となり得る。多くの実施形態では、中間領域3974付近のストライクフェース3712の中心は、0.100インチの厚さ3954を有することができ、ストライクフェース3712の周辺は、0.080インチの厚さ3954を有することができる。他の例では、厚さ3954は、ストライクフェース3712の中間領域3974の近傍の中央領域から始まり、高領域3976および低領域3972の近傍の周辺に向かって延びる、増加または減少、またはそれらの任意の変形を行うことができる。
【0207】
ゴルフクラブヘッド3700は、第1の基準点3922から第2の基準点3982まで測定された、リア部3710の上部領域3711のリア壁3923の高さ3980をさらに備える。いくつかの実施形態では、リア部3710の上部領域3711のリア壁3923の高さ3980は、0.115インチ(0.292cm)から0.250インチ(0.635cm)、0.130インチ(0.330cm)から0.200インチ(0.508cm)、または0.150インチ(0.381cm)から0.180インチ(0.457cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、リア部3710の上部領域3711のリア壁3923の高さ3980は、0.115インチ(0.292cm)、0.125インチ(0.318cm)、0.135インチ(0.343cm)、0.145インチ(0.368cm)、0.155インチ(0.394cm)、0.165インチ(0.419cm)、0.175インチ(0.445cm)、0.185インチ(0.470cm)、0.195インチ(0.495cm)、または0.250インチ(0.635cm)であり得る。いくつかの実施形態では、リア部3710の上部領域3711のリア壁3923の高さ3980は、0.150インチ(0.381cm)から0.210インチ(0.533cm)の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、リア部3710の上部領域3711のリア壁3923の高さ3980は、0.166インチ(0.422cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、リア部3710の上部領域3711のリア壁3923の高さ3980は、ゴルフクラブヘッド3700の高さの3%から15%の範囲であり得る。
【0208】
本明細書に記載されるように、リア部3210の上部領域3211のリア壁3923の高さ3980は、ゴルフボールとのインパクト中に、キャビティ3730がストライクフェース3712上の応力の少なくとも一部を吸収することを可能にする。本明細書に記載されるリア壁高さ3980よりも大きいリア壁高さを有するゴルフクラブヘッドは、キャビティに到達する前に、トップレールに沿った衝撃応力の分散が増大するため、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド3700よりもインパクトにおける応力をより少なく吸収するであろう(およびより少ないストライクフェースの撓みを可能にするであろう)。
【0209】
リア壁3923は、さらに、外面3703からリア壁3923の内面3919に垂直に測定される厚さを備える。リア壁3923の厚さは、0.037インチから0.058インチ、0.037インチから0.048インチ、または0.042インチから0.058インチの範囲であり得る。例えば、リア壁3923の厚さは、0.037インチ、0.040インチ、0.043インチ、0.046インチ、0.049インチ、0.052インチ、0.055インチ、または0.058インチであり得る。リア壁3923の厚さは、応力分布を助けるとともに、ストライクフェース3712の曲げを増大させることができる。
【0210】
多くの実施形態では、リア部3710の上部領域3711の第2の基準点3982は、トップレール3715の頂点3928から0.150インチ(0.381cm)から1.00インチ(2.54cm)、0.150インチ(0.381cm)から0.350インチ(0.457cm)、0.300インチ(0.457cm)から0.500インチ(1.27cm)、0.450インチ(1.14cm)から0.650インチ(1.65cm)、0.600インチ(1.52cm)から0.800インチ(2.03cm)、または0.750インチ(1.91cm)から1.00インチ(2.54cm)の範囲の距離を有することができる。例えば、上部領域3711の第2の基準点3982は、トップレール3215の頂点3428の下に0.150インチ(0.381cm)、0.450インチ(1.14cm)、0.600インチ(1.52cm)、0.750インチ(1.91cm)、0.900インチ(2.29cm)、または1.000インチ(2.54cm)とすることができる。
【0211】
ゴルフクラブヘッド3700は、第2の基準点3982から第1屈曲点3986まで測定される、上部領域3711のトップ壁3719の長さ3988をさらに含む。多くの実施形態では、トップ壁長さ3988は、0.030インチ(0.076cm)から0.100インチ(0.254cm)の範囲とすることができる。多くの実施形態では、トップ壁長さ3988は、0.030インチ(0.076cm)から0.050インチ(0.127cm)、0.040インチ(0.102cm)から0.060インチ(0.152cm)、0.050インチ(0.127cm)から0.080インチ(0.203cm)、または0.070インチ(0.178cm)から0.100インチ(0.254cm)の範囲とすることができる。例えば、トップ壁長さ3988は、0.030インチ(0.076cm)、0.035インチ(0.089cm)、0.040インチ(0.102cm)、0.045インチ(0.114cm)、0.050インチ(0.127cm)、0.055インチ(0.140cm)、0.060インチ(0.152cm)、0.065インチ(0.165cm)、0.070インチ(0.178cm)、0.075インチ(0.191cm)、0.080インチ(0.203cm)、0.085インチ(0.216cm)、0.090インチ(0.229cm)、0.095インチ(0.241cm)、または0.100 インチ(0.254cm)とすることができる。
【0212】
いくつかの実施形態において、上部領域3711のトップ壁3719の一部は、第2の基準点3982でリア壁3923から離れて、第1の屈曲点3986でストライクフェース3712に向かって延在する。いくつかの実施態様において、ストライクフェース3712に向かってリア壁3923から離れるように延在するトップ壁3719の一部は、直線状、上方に湾曲し、または下方に湾曲し得る。トップ壁3719のこの配向は、座屈点、ヒンジ点、または塑性ヒンジを生成し、インパクトの応力をキャビティ3730に向かって導き、インパクト中にストライクフェース3712の増大した撓みを可能にする。
【0213】
上部領域3711の第1の屈曲点3986は、0.20インチ(0.508cm)から1.0インチ(2.54cm)、または0.5インチ(1.27cm)から0.7インチ(1.778cm)の範囲の第1の基準点3922からの距離を有することができる。例えば、第1の屈曲点3986は、第1の基準点3922の下に0.20インチ(0.508cm)、0.25インチ(0.635cm)、0.30インチ(0.762cm)、0.35インチ(0.889cm)、0.40インチ(1.016cm)、0.45インチ(1.143cm)、0.50インチ(1.27cm)、0.55インチ(1.397cm)、0.60インチ(1.524cm)、0.65インチ(1.651cm)、0.70インチ(1.778cm)、0.75インチ(1.905cm)、0.80インチ(2.032cm)、0.85インチ(2.159cm)、0.90インチ(2.286cm)、0.95インチ(2.413cm)、または1.0インチ(2.54cm)とすることができる。
【0214】
いくつかの実施形態では、上部領域3711は、トップ壁3719からリア壁3921まで測定される屈曲角度3996をさらに含み、屈曲角度3996は、70度から150度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、上部領域の屈曲角度3996は、90度から130度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、上部領域の屈曲角度3996は、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、または150度とすることができる。多くの実施形態では、上部領域の屈曲角度3996は、第1の屈曲点3986が、ゴルフクラブヘッド3700がゴルフボールをストライクフェース3712にインパクトするときの座屈点または塑性ヒンジとして作用することを可能にする。いくつかの実施態様において、第1の屈曲点3986における肉厚は、トップ壁3719およびバック壁3921における肉厚よりも薄くすることができる。
【0215】
いくつかの実施形態では、上部領域3711のキャビティ3730のバック壁3921は、第1の屈曲点3986から第2の屈曲点3992まで測定されたバック壁長さ3990を有することができる。いくつかの実施形態では、バック壁長さ3990は、0.100インチ(0.254cm)から0.350インチ(0.889cm)の範囲とすることができる。多くの実施形態では、バック壁長さ3990は、0.100インチ(0.254cm)、0.125インチ(0.318cm)、0.150インチ(0.381cm)、0.175インチ(0.445cm)、0.200インチ(0.508cm)、225インチ(0.572cm)、250インチ(0.635cm)、275インチ(0.699cm)、300インチ(0.762cm)、0,325インチ(0.826cm)、または0,350インチ(0.889cm)であり得る。
【0216】
キャビティ3730のバック壁3921は、バック壁3921の内面3919から外面3703まで垂直に測定された厚さをさらに含むことができる。バック壁3921の厚さは、0.028インチから0.039インチ、0.028インチから0.032インチ、または0.032インチから0.039インチの範囲であり得る。例えば、バック壁3921の厚さは、0.028インチ、0.030インチ、0.032インチ、0.034インチ、0.035インチ、0.037インチ、または0.039インチであり得る。バック壁3921の厚さは、応力の分散を助け、ストライクフェース3712の曲げを増加させることができる。
【0217】
いくつかの実施形態において、ゴルフクラブヘッド3700がアドレスにあるときに接地面3903に対して垂直に測定された、上部領域3711のバック壁3921の最大高さは、第1の屈曲点3986まで、0.25インチ(0.635cm)から3インチ(7.62cm)、または0.50インチ(1.27cm)から2インチ(5.08cm)の範囲であり得る。例えば、第1の屈曲点3986は、ゴルフクラブヘッド3700がアドレスにあるとき、接地面3903に対するソール3706の最下点の上方に、0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.75インチ(1.91cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.0インチ(2.54cm)、1.125インチ(2.88cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.375インチ(3.49cm)、1.5インチ(3.81cm)、1,625インチ(4.12cm)、1.75インチ(4.45cm)、1.875インチ(4.76cm)、2.0インチ(5.08cm)、2.125インチ(5.40cm)、2.25インチ(5.71cm)、2.375インチ(6.03cm)、2.5インチ(6.35cm)、2.625インチインチ(6.67cm)、2.75インチ(7.00cm)、2.875インチ(7.30cm)または3.0インチ(7.62cm)とすることができる。
【0218】
多くの実施形態では、下部領域3713のボトム傾斜部3925に隣接する、上部領域3711のキャビティ3730の第2の屈曲点3992は、トップレール3715の頂点3928から、少なくとも0.25インチ(0.635cm)から2.0インチ(5.08cm)、または0.5インチ(1.27cm)から1.5インチ(3.81cm)の範囲の距離を有することができる。例えば、第2の屈曲点3992は、トップレール3715の頂点3928の下に少なくとも0.25インチ(0.635cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.75インチ(1.91cm)、1.0インチ(2.53cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.75インチ(4.45cm)、または2.0インチ(5.08cm)とすることができる。
【0219】
図23に示すように、いくつかの実施形態では、上部領域3711のキャビティ3730は、少なくとも1つのチャネル3739を含むことができる。多くの実施形態では、チャネル3739は、ヒール領域3702からトウ領域3704まで延在する。チャネル3739は、接地面3903に実質的に平行に、バック壁3921から第2の基準点3982まで測定されるチャネル幅3932を含み、チャネル幅は、トップレール3215からソール3206までの方向に変化し得る。図23に図示されるようないくつかの実施態様において、チャネル幅3932は、0.039インチ(1mm)から0.590インチ(15mm)、または0.150インチ(3,81mm)から0.400インチ(10.16mm)の範囲であり得る。例えば、チャネル幅3932は、0.039インチ(1.0mm)、0.079インチ(2mm)、0.12インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.39インチ(10mm)、または0.59インチ(15mm)であり得る。他の実施形態では、チャネル3739のチャネルトウ領域幅は、チャネル3739のチャネルヒール領域よりも小さい。他の実施形態では、チャネルヒール領域幅は、チャネルトウ領域幅よりも小さい。他の実施形態では、チャネル3739のチャネル中央領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つより小さくてもよい。他の実施形態では、チャネル中間領域幅は、チャネルヒール領域幅またはチャネルトウ領域幅のうちの少なくとも1つよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、チャネル3739は、ヒールからトウまで対称である。他の実施形態では、チャネル3739は非対称である。他の実施形態では、チャネル3739は、少なくともトウ部分チャネルをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、チャネル3739は、1つまたは複数のブリッジによって中断された一連の部分チャネルを備えることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のブリッジは、トップレール3715の厚さとほぼ同じ厚さとすることができる。
【0220】
チャネル幅3932は、本明細書に記載されるように、インパクト時にストライクフェース3712からの応力の吸収を可能にする。本明細書に記載されるチャネル幅3932未満のチャネル幅を有するゴルフクラブヘッド(例えば、より目立たないキャビティを有するゴルフクラブヘッド)は、インパクト時にストライクフェースからの応力吸収をより少なくすることができ(リア部3710の上部領域3711上の材料がより少ないため)、したがって、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド3700よりもストライクフェースの撓みをより少なくすることができる。
【0221】
多くの実施形態では、バックキャビティ3730は、バックキャビティ角度3935をさらに含む。バックキャビティ角度3935は、基準線3939からトップ壁3719まで測定される。多くの実施形態では、バックキャビティ角度3935は、5度から80度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、バックキャビティ角度3935は、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、または80度とすることができる。
【0222】
いくつかの実施形態では、上部領域3711のキャビティ3730のバック壁3921は、平坦な表面をさらに備えることができる。他の実施形態では、バック壁3921の少なくとも一部は、ストライクフェース3712から離れて外向きに延びる突起3940を含むことができる。突起3940を含むバック壁3921の少なくとも一部は、15%から100%の範囲とすることができる。例えば、バック壁3921の少なくとも15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%は、突起3940を含むことができる。突起3940は、トウ領域3704に近い方に、ヒール領域3702に近い方に、下部外壁3927に近い方に、トップ壁3719に近い方に、またはバック壁3921の中心に、バック壁3921の少なくとも一部に配置することができる。突起3940は、ヒール領域3702からトウ領域3704まで測定された長さ3942と、トップレール3715からソール3706まで測定された幅3944とを含む。
【0223】
突起3940は、突起3940の内面3919から外面3703まで垂直に測定された厚さを含むことができる。突出部3940の厚さは、0.028インチから0.045インチ、0.028インチから0.032インチ、0.032インチから0.039インチ、または0.039インチから0.045インチの範囲であり得る。例えば、バック壁3921の厚さは、0.028インチ、0.030インチ、0.032インチ、0.034インチ、0.035インチ、0.037インチ、0.039インチ、0.041インチ、0.043インチ、または0.045インチであり得る。突出部3940の厚さは、応力の分散を助け、ストライクフェース3712の曲げを増加させ得る。
【0224】
図26は、図25の断面に同様の、図23の断面線XXXIX-XXXIXに沿った、図23のゴルフクラブヘッド3700の断面のトップレール3715およびリア部3710の一部を示す。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド3700は、リア角度4040と、トップレール角度4045と、ストライクフェース角度4050と、を備える。リア角度4040は、トップ壁3719から上部領域3711のリア壁3923まで測定される。多くの実施形態において、リア角度4040は、70度から140度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、リア角度4040は、70度、75度、80度、85度、90度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、または140度とすることができる。トップレール角度4045は、上部領域3711のリア壁3923からトップレール3715まで測定される。多くの実施形態では、トップレール角度4045は、35度から120度、または70度から110度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、トップレール角度4045は、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、または120度とすることができる。ストライクフェース3712からトップレール3715までのストライクフェース角度4050が測定される。多くの実施形態では、ストライクフェース角度4050は、70度から160度または70度から110度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース角度4050は、70度、75度、80度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、または160度とすることができる。
【0225】
上部領域3711は、第1の屈曲点3986におけるキャビティの内面からストライクフェース3712の内面3919までの垂直距離として測定される最小ギャップ4090をさらに含む。いくつかの実施形態では、最小ギャップ4090は、0.079インチ(2mm)から0.24インチ(6mm)の範囲とすることができる。例えば、最小ギャップ4090は、0.079インチ(2mm)、0.118インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.197インチ(5mm)又は0.24インチ(6mm)であり得る。他の実施形態では、最小ギャップ4090は、0.118インチ(3mm)から0.16インチ(4mm)の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、最小ギャップ4090は、0.135インチ(3.429mm)とすることができる。
【0226】
ボディ3701のリア部3710の下部領域3713は、ボトム傾斜部3925と、下部外壁3927と、を含む。下部外壁3927は、ボトム傾斜部3925の下方および隣接して位置する。第3の屈曲点3994は、ボトム傾斜部3925と下部外壁3927との間に位置する。第3の基準点3920は、下側外壁3927とソール3706との間に位置する。
【0227】
下部領域3713の下部外壁3927の頂部は、厚さを含むことができる。下部外壁3927の頂部の厚さは、内面3919から下部外壁3927の頂部の外面3703に垂直に測定され得る。下部外壁3827の頂部の厚さは、0.037インチから0.058インチ、0.037インチから0.048インチ、または0.042インチから0.058インチの範囲であり得る。例えば、下部外壁3827の頂部の厚さは、0.037インチ、0.040インチ、0.043インチ、0.046インチ、0.049インチ、0.052インチ、0.055インチ、または0.058インチであり得る。下部外壁3827の頂部の厚さは、ストライクフェース3712の曲げを増加させるとともに、応力分布を助けることができる。
【0228】
いくつかの実施形態では、下部領域3713のボトム傾斜部3925は、ボトム傾斜部長さ3929を含む。ボトム傾斜部長さ3929は、第2の屈曲点3992から第3の屈曲点3994まで測定される。いくつかの実施形態では、ボトム傾斜部長さ3994は、0.010インチ(0.025cm)から0.210インチ(0.533cm)、0.010インチ(0.025cm)から0.050インチ(0.127cm)、0.050インチ(0.127cm)から0.100インチ(0.254cm)、0.100インチ(0.254cm)から0.150インチ(0.381cm)、または0.150インチ(0.381cm)から0.210インチ(0.533cm)の範囲であり得る。多くの実施形態では、ボトム傾斜部長さ3929は、0.010インチ(0.025cm)、0.030インチ(0.076cm)、0.050インチ(0.127cm)、0.070インチ(0.178cm)、0.090インチ(0.229cm)、0.110インチ(0.279cm)、0.130インチ(0.330cm)、0.150インチ(0.381cm)、0.160インチ(0.406cm)、0.170インチ(0.432cm)、0.180インチ(0.457cm)、0.190インチ(0.483cm)、0.200インチ(0.508cm)、または0.210インチ(0.533cm)とすることができる。いくつかの実施形態では、ボトム傾斜部長さ3929は、ヒール領域3702からトウ領域3704まで変化することができる。他の実施形態では、ボトム傾斜部長さ3929は、ヒール領域3702からトウ領域3704まで一定のままであることができる。
【0229】
いくつかの実施形態では、ボディ3701がアドレスにあるときに接地面3903から第2の屈曲点3992まで垂直に測定されるボトム傾斜部3925の最大高さは、地面3903の上方0.25インチ(0.635cm)から3インチ(7.62cm)、0.05インチ(1.27cm)から2インチ(5.08cm)とすることができる。例えば、第2の屈曲点3992は、地面3903の上方に0.25インチ(0.635cm)、0.375インチ(0.953cm)、0.5インチ(1.27cm)、0.625インチ(1.59cm)、0.75インチ(1.91cm)、0.825インチ(2.10cm)、1.0インチ(2.54cm)、1.125インチ(2.88cm)、1.25インチ(3.18cm)、1.375インチ(3.49cm)、1.5インチ(3.81cm)、1.625インチ(4.12cm)、1.75インチ(4.45cm)、1.875インチ(4.76cm)、2.0インチ(5.08cm)、2.125インチ(5.40cm)、2.25インチ(5.71cm)、2.375インチ(6.03cm)、2.5インチ(6.35cm)、2.625インチ(6.67cm)、2.75インチ(7.00cm)、2.875インチ(7.30cm)、または3.0インチ(7.62cm)とすることができる。
【0230】
いくつかの実施形態では、下部領域3713は、図27に示すように、下側領域3713のボトム傾斜部3925と下側領域3710の下側外壁3927との間で測定した下部角度3951をさらに含む。いくつかの実施形態では、下部角度3951は、180度未満とすることができる。いくつかの実施形態では、下部角度3951は、30度から160度、または70度から130度とすることができる。例えば、下部角度3951は、30度、40度、50度、60度、70度、80度、90度、100度、110度、120度、130度、140度、150度、または160度とすることができる。
【0231】
いくつかの実施形態では、下部領域3713は、ボトム傾斜部3925から地面3903まで測定されたボトム傾斜部角度3905をさらに含む。ボトム傾斜部角度3905は、15度から45度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ボトム傾斜部角度3905は、15度、16度、17度、18度、19度、20度、21度、22度、23度、24度、25度、26度、27度、28度、29度、30度、31度、32度、33度、34度、35度、36度、37度、38度、39度、40度、41度、42度、43度、44度、または45度とすることができる。
【0232】
図27は、図25に示されるゴルフクラブヘッド3700の詳細な断面と同様の、ゴルフクラブヘッド3700の簡略化された断面図を示す。ゴルフクラブヘッド3700は、キャビティ3730、上部領域3711、下部領域3713、および外面3703を含む。多くの実施形態では、ストライクフェース3712の外面3703から上部領域3711の第2の基準点3982の外面3703までの垂直距離として測定される最大上部距離4192は、0.20インチから0.59インチ(5mmから15mm)の範囲であり得る。例えば、最大上部距離4192は、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.35インチ(8.89mm)、0.39インチ(10mm)、0.43インチ(11mm)、0.47インチ(12mm)、0.51インチ(13mm)、0.55インチ(14mm)、または0.59インチ(15mm)とすることができる。いくつかの実施態様において、最大上部距離4192は、0.348インチ(9.09mm)であり得る。さらに、第1の屈曲点3986における、ストライクフェース3712の外面3703からバック壁3921の外面3703までの垂直距離として測定される最小上部距離4194は、0.16インチから0.47インチ(4mmから12mm)の範囲であり得る。例えば、最小上部距離4194は、0.16インチ(4mm)、0.20インチ(5mm)、0.24インチ(6mm)、0.28インチ(7mm)、0.31インチ(8mm)、0.35インチ(9mm)、0.39インチ(10mm)、0.43インチ(11mm)、または0.47インチ(12mm)とすることができる。いくつかの実施形態では、最小上部距離4194は、0.309インチ(7.85mm)とすることができる。さらに、ストライクフェース3712の外面3703から下部領域3713の第3の基準点3920の外面3703までの垂直距離として測定される最大下部距離4196は、0.670インチから0.98インチ(17mmから25mm)の範囲であり得る。例えば、最大下部距離4196は、0.670インチ(17mm)、0.709インチ(18mm)、0.748インチ(19mm)、0.787インチ(20mm)、827インチ(21mm)、0.866インチ(22mm)、0.906インチ(23mm)、0.945インチ(24mm)、または0.98インチ(25mm)であり得る。いくつかの実施形態では、最大下部距離4196は、0.863インチ(21.9mm)とすることができる。多くの実施形態では、最大下部距離4196は、最大上部距離4192よりも大きく、最大上部距離4192は、最小上部距離4194よりも大きい。
【0233】
図25図27に示すように、ボディ3701は、内部キャビティ3716をさらに備える中空ボディクラブヘッドである。ボディ3701の内部キャビティ3716は、容積を含む。内部キャビティ3716の容積は、0.70インチ(11.47cc)から1.70インチ(27.86cc)までの範囲であり得る。ある実施形態では、内部キャビティ3716は、0.70インチ(11.47cc)、0.80インチ(13.11cc)、0.90インチ(14.75cc)、1.00インチ(16.39cc)、1.10インチ(18.03cc)、1.20インチ(19.66cc)、1.30インチ(21.30cc)、1.40インチ(22.94cc)、1.50インチ(24.58cc)、1.60インチ(26.22cc)、または1.70インチ(27.86cc)の容積を含むことができる。
【0234】
ボディ3701の内部キャビティ3716は、内面3919をさらに備える。いくつかの実施形態では、リア部3710の内面3919は、平坦で滑らかな表面である。図28に示す他の実施形態では、リア部3710の内部キャビティ3716の内面3919は、複数のリブ3952を含む。複数のリブ3952は、トップレール3715からソール3706に向かう方向に延在する。複数のリブ3952は、リア部3710の内面3919上のどこにでも配置することができる。いくつかの例では、複数のリブ3952は、下部外壁3927の内面3919の一部の上に配置することができる。他の例では、複数のリブ3952は、リア壁3923の内面3919の一部の上に配置され得る。いくつかの実施形態では、複数のリブ3952は、リア部3710の内面3919の一部の上に配置することができ、リア部3710の別の一部に延在することができる。例えば、複数のリブ3952は、リア壁3923の内面3919の一部の上に配置され、さらに、トップ壁3719の内面3919の少なくとも一部、バック壁3921の少なくとも一部、または下部外壁3927の少なくとも一部分まで延びることができる。複数のリブ3952は、1~8個のリブを含むことができる。例えば、複数のリブ3952は、1つのリブ3952、2つのリブ3952、3つのリブ3952、4つのリブ3952、5つのリブ3952、6つのリブ3952、7つのリブ3952、または8つのリブ3952を含むことができる。1つ以上の複数のリブ3952を有する実施形態では、複数のリブ3952は、互いに等距離に、またはヒール領域3702、トウ領域3704、トップレール3715、またはソール3706の近くで、より集中して離間され得る。複数のリブ3952および複数のリブ3952の位置は、音応答の周波数および振幅の最適化を助けることができる。
【0235】
多くの実施形態では、ボディ3701の内部キャビティ3716は、任意の物質を含まなくてもよい。他の実施形態では、ボディ3701の内部キャビティ3716は、ポリマーをさらに含むことができ、ポリマーは、内部キャビティ3716を少なくとも部分的に満たすことができる。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、他の熱可塑性プラスチック、複合ポリマーまたはそれらの任意の組み合わせであり得る。ポリマーは、ボディ3701の内部キャビティ3716の10%から80%、10%から25%、15%から30%、30%から45%、45%から60%、60%から75%、75%から80%、10%から40%、30%から60%、または40%から80%を充填することができる。例えば、ポリマーは、ボディ3701の内部キャビティ3716の10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、または85%を満たすことができる。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ボディ3701の内部キャビティ3716の80%を満たす。
【0236】
ポリマーは、0.5から4の範囲の比重を含む。例えば、ポリマーの比重は、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、または4であり得る。いくつかの実施形態では、ポリマーの比重は、ポリマーの質量に比例し、ポリマーの1比重は1グラムに等しく、ポリマーの2比重は2グラムに等しく、等々である。同様に、いくつかの実施形態では、ポリマーの体積は、ポリマー比重に比例する。例えば、ポリマー体積に対するポリマー質量の比は、1g/1cc、2g/2cc、3g/3cc、または4g/4ccであり得る。しかしながら、他の実施形態では、ポリマーの比重はポリマー質量に比例するが、体積は比重と相関しない。例えば、ポリマー体積に対するポリマー質量の比は、1g/1cc、2g/0cc、3g/1cc、4g/2cc、4g/3cc、3g/2cc、3g/4cc、または任意の他の適切な比であり得る。
【0237】
ポリマーの質量は、ゴルフクラブヘッド3700のスイングウェイトが、各プレイヤーに対してカスタマイズ可能であることを可能にする。ポリマーの体積、したがって質量を増加させると、スイングウェイトが増加し、ポリマーの体積を減少させると、スイングウェイトが減少する。個々のプレイヤーごとに適切なスイングウェイトを持つと、スイング中のフィーリングが改善され、スイング速度、スイング経路およびこのボール速度、およびボール軌道のような性能を改善することができる。ポリマーは、リア部3710およびソール3706に向かってゴルフクラブヘッド3700の全体重量をさらに増加させることができる。重量をリア部3710およびソール3706に向かってより多く増加させることは、重心を低くかつ後方に保つことができ、慣性モーメントを改善する。ポリマーは、さらに、音を改善し、インパクト中の衝撃を吸収するための緩衝剤として作用することができる。
【0238】
内部キャビネット3716内に充填されるポリマー体積は、0インチ(0cc)から1.53インチ(25cc)、0.244インチ(4cc)から1.22インチ(20cc)、0.305インチ3(5cc)から0.915インチ(15cc)、0.122インチ(2cc)から0.488インチ(12cc)、または0.854インチ(14cc)から1.34インチ(22cc)の範囲であり得る。いくつかの実施態様において、内部キャビティ3716内のポリマー体積は、0インチ(0cc)、0.244インチ(4cc)、0.244インチ(8cc)、0.488インチ(12cc)、0.976インチ(16cc)、1.22インチ(20cc)、又は1.53インチ(25cc)であり得る。内部キャビティ3716内に充填されたポリマーは、0%から100%、15%から85%、30%から70%、45%から60%、20%から40%、または60%から80%の範囲のストライクフェース3712の内面3919の割合を覆うことができる。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ストライクフェース3712の内面3919の0%、15%、30%、45%、60%、75%、90%または100%を覆う。ストライクフェース3712の内面3919上のポリマーの被覆率を増加させることは、ストライクフェース3712の支持を増加させ、それによって、より薄いストライクフェース3712を可能にする。ストライクフェース3712を薄くすると、速度およびスピンの増加をボールに付与し得る、ボールとのインパクトのときのストライクフェース3712の撓みを増加させることができる。また、ストライクフェース3716を薄くすることは、重心および慣性モーメントを最適化するために、ボディ3701上の別の場所で重量を再配分することを可能にする。
【0239】
図29に示すいくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド3700は、トウ領域3704上に位置する第1のアパーチャ3934と、ゴルフクラブヘッド3700のホーゼル内に位置する第2のアパーチャ3936と、をさらに備えることができる。第1のアパーチャ3924は、トウウェイト(図示せず)を受容するように構成され、トウウェイトは、2グラムから7グラムの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、トウウェイトは、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、または7グラムであり得る。第2のアパーチャ3936は、チップウェイト(図示せず)を受け入れるように構成され、チップウェイトは、2グラムから7グラムの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、チップウェイトは、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、または7グラムであり得る。多くの実施形態では、第1のアパーチャ3934および第2のアパーチャ3936は、ポリマーを受容するようにさらに構成することができる。第1のアパーチャ3934は、1グラムから9グラムのポリマー(例えば、1グラム、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、7グラム、8グラム、または9グラム)を受け入れることができる。同様に、第2のアパーチャ3936は、1グラムから9グラムのポリマー(例えば、1グラム、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、7グラム、8グラム、または9グラム)を受け入れることができる。トウおよびチップウェイト、ならびに第1のアパーチャ3934および第2のアパーチャ3936内に収容されたポリマーは、CGおよびMOIを最適化するためにスイングウェイトに影響を及ぼすことができる。
【0240】
多くの実施形態では、キャビティ3730は、ゴルフクラブヘッド1200または他の標準的なゴルフクラブヘッドよりもゴルフボール速度を増大させることができ、標準的なハイブリッドクラブヘッドのスピン速度を低減することができ、標準的なハイブリッドクラブヘッドおよびアイアンクラブヘッドの両方よりも打ち上げ角度を増大させることができる。多くの実施形態では、キャビティ3730の形状は、ゴルフクラブヘッド3200のバネのレベルおよび応答のタイミングを決定する。キャビティ3730を有するクラブヘッド3700のストライクフェース3712にゴルフクラブボールがインパクトすると、ストライクフェース3712はドラムのようにスプリングバックし、リア部3710は制御されたバックル方式で曲がる。多くの実施形態では、トップレール3715は、キャビティ3730のないゴルフクラブヘッド内のトップレールよりも、より大きな体積空間にわたってより多くの応力を吸収することができる。キャビティ3730の長さ、深さ、および幅は、変化し得る。これらのパラメータは、クラブヘッド3700の全体設計にどれだけのスプリングバックが存在するかに関する制御を提供する。
【0241】
ゴルフボールとインパクトすると、ストライクフェース3712は、キャビティ3730のないゴルフクラブ上よりも大きな距離で内側に曲がることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース3712は、キャビティ3730のないゴルフクラブヘッド上のストライクフェースよりも10%から50%大きい撓みを有する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース3712は、キャビティ3730のないゴルフクラブヘッド上のストライクフェースよりも5%から40%または10%から20%大きい撓みを有する。例えば、ストライクフェース3712は、キャビティ3730のないゴルフクラブヘッド上のストライクフェースよりも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、または40%大きな撓みを有することができる。多くの実施形態では、キャビティとともにクラブのリア部を有しない標準的なストライクフェースを超えるキャビティ3730のヒンジおよび曲げによって、ストライクフェース3712によるより大きな引込み距離の両方が存在する。
【0242】
多くの実施形態では、フェースの撓みは、ゴルフボールとのインパクトに際してトップ壁3219の第1の屈曲角度3986でより大きな座屈が生じるので、キャビティ3730を有するクラブヘッド3700でより大きくなる。しかしながら、キャビティ3730は、トップレール3715、リア壁3923、およびトップ壁3719に沿った応力のより大きな分散を提供し、スプリングバック力は、キャビティ3730およびトップ壁3719の第1の屈曲点3986からストライクフェース3712に伝達される。キャビティのない標準のトップレール、リア壁およびトップ壁は、このヒンジ/座屈効果を有さず、また、トップレール、リア壁およびトップ壁の大きな体積領域にわたって高いレベルの応力を吸収しない。したがって、標準的なストライクフェースは、ストライクフェース3712ほど収縮せず、その後、反動しない。さらに、ストライクフェース3712、トップレール3715、リア壁3923、およびトップ壁3719の両方のより大きな領域は、標準的なトップレール、トップ壁、およびキャビティのない標準的なゴルフクラブヘッドの同じクラウン領域よりも大きな応力を吸収する。多くの実施形態では、キャビティ3730の上方のより大きな領域に沿って、キャビティを有さない標準的なクラブの同じ領域よりも大きな応力が存在するが、キャビティを有するおよび有さないクラブヘッドの耐久性は同じである。クラブのバック端により多くのばねを加えることによって(ストライクフェース3712に向かうトップ壁3719の一部の内側への傾斜によって)、より多くの力が構造体の体積全体にわたって変位される。応力は、ゴルフクラブヘッド3700のストライクフェース3712、トップレール3715、リア壁3923、およびトップ壁3719のより大きな領域にわたって観察される。ピーク応力は、標準的なトップレールクラブヘッドに見ることができる。しかしながら、より多くのピーク応力がゴルフクラブヘッド3700に見られるが、材料の大体積にわたって分布している。ゴルフクラブヘッド3700のヒンジおよび曲げ領域(すなわち、キャビティ3730およびキャビティ3730自体の上の領域)は、応力が臨界座屈閾値を満たさない限り、変形しないであろう。キャビティ3730およびその配置は、座屈閾値の臨界K値の下になるように設計され得る。
【0243】
図28に示されるように、ゴルフクラブヘッド3700のさらなる撓み特徴は、ソール3706に位置し、ボディ3701のリア部3710とストライクフェース3712との間でソールのカスケードソール部分に向かって伸びる(以下により詳細に記載されるように)、均一に薄くされた領域4160であり得る。均一に薄くされた領域4160は、複数の利点を提供することができる。第1に、均一に薄くされた領域4160は、ゴルフボールとのインパクト中に生じるストライクフェース3712上の応力を低減することができる。第2に、均一に薄くされた領域4160は、ストライクフェース3712が、より大きな撓みを経験できるように曲げ得る。第3に、均一に薄くされた領域4160は、ソール領域から重量を除去し、重量がゴルフクラブヘッド3700のリア部に向かってより再分配されることを可能にする。インパクト時に、ゴルフボールによってストライクフェース3712に付与されたエネルギーは、均一に薄くされた領域を外側に曲げ、その結果、ストライクフェース3712の撓みを増加させることができる。曲げられた後、均一に薄くされた領域4160は、その元の位置に戻り、インパクトからのエネルギーの大部分をゴルフボールに戻す。その結果、ゴルフクラブヘッド3700は、インパクト後にゴルフボールに増大したボール速度およびより大きな飛行距離を与える。
【0244】
いくつかの実施形態において、ボディ3701は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはそれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。他の実施形態において、ボディ3701は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施態様において、ストライクフェース3712は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、又はこれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、又は複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ストライクフェース3712は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ3701は、ストライクフェース3712と同じ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ3701は、ストライクフェース3712とは異なる材料を含むことができる。
【0245】
図30は、ゴルフクラブヘッド4400の実施形態の背面斜視図を示し、図31は、図30の実施形態によるゴルフクラブヘッド4400の背面ヒール側斜視図を示す。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド4400は、ゴルフクラブヘッド1000(図1)、ゴルフクラブヘッド2200(図8)、ゴルフクラブヘッド2700(図13)、ゴルフクラブヘッド3200(図18)、および/またはゴルフクラブヘッド3700(図23)と同様であり得る。ゴルフクラブヘッド4400は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド4400は、ハイブリッド型またはフェアウェイウッド型ゴルフクラブヘッドであり得る。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド4400は、バッジまたはカスタムチューニングポートを含まない。
【0246】
ゴルフクラブヘッド4400は、ボディ4401を含む。いくつかの実施形態では、ボディ4401は、ボディ1001(図1)、ボディ2201(図8)、ボディ2701(図13)、ボディ3201(図18)、および/またはボディ3701(図23)と同様であり得る。ボディ4401は、外面4403と、ストライクフェース4412と、ヒール領域4402と、ヒール領域4402に対向するトウ領域4404と、ソール4406と、トップレール4415と、リア部4410と、をさらに備える。
【0247】
図44~48のボディ4401は、ブレード長さをさらに備える。ボディ4401のブレード長さは、図29に示され、説明されるように、ブレード長さ3725と同様に測定され得る(すなわち、ストライクフェース3712の平坦面に平行であって、ストライクフェース3712のトウ端3726から、ストライクフェース3712がホーゼル内に一体的に湾曲するの前のストライクフェース端3727までの測定)。ボディ4401のブレード長さは、2.50インチ(6.35cm)から2.90インチ(7.37cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ボディ3701は、2.50インチ(6.35cm)、2.54インチ(6.45cm)、2.58インチ(6.55cm)、2.62インチ(6.65cm)、2.66インチ(6.76cm)、2.70インチ(6.86cm)、2.74インチ(6.96cm)、2.78インチ(7.06cm)、2.82インチ(7.16cm)、2.86インチ(7.264cm)、または2.90インチ(7.37cm)とすることができる。
【0248】
図34に示されるように、ゴルフクラブヘッド4400のさらなる撓み特徴は、ソール4406に位置し、ボディ01のリア部4410とストライクフェース4412との間でソールのカスケードソール部分に向かって伸びる(以下により詳細に記載されるように)、均一に薄くされた領域4860であり得る。図示の実施形態では、均一に薄くされた領域4860は、均一に薄くされた領域4860において外面4403から内面4619に垂直に測定されたソール厚さを含み、これは、ストライクフェース4412の底部からソールのカスケードソール部分に隣接するまで一定のままとすることができる。いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域4860のソールの厚さは、従来のソールより薄くすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域4860のソール厚さは、約0.040インチから0.080インチの範囲とすることができる。他の実施形態では、均一に薄くされた領域4860のソール厚さは、0.040インチから0.050インチ、0.050インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.040インチから0.055インチ、0.045インチから0.060インチ、0.050インチから0.065インチ、0.055インチから0.070インチ、0.060インチから0.075インチ、または0.065インチから0.080インチの範囲内であってもよい。例えば、均一に薄くされた領域4860のソール厚さは、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチであり得る。
【0249】
図32は、一実施形態における、図30の断面線XLVI-XLVIに沿ったゴルフクラブヘッド4400の断面を示す。図32に見られるように、ストライクフェース4412は、高領域4676と、中間領域4674と、低領域4672と、を含む。
【0250】
ボディ4401のストライクフェース4412は、外面4403から内面4619までストライクフェース4412に対して垂直に測定された厚さ4654をさらに含む。ストライクフェース4412の厚さ4654は、0.040インチから0.100インチの範囲であり得る。例えば、ストライクフェース4412の厚さ4654は、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.055インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、0.080インチ、0.085インチ、0.090インチ、0.095インチ、または0.100インチであり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース4412の厚さ4654は、ヒール領域4402からトウ領域4404まで、および/またはトップレール4415からソール4406まで変化することができる。例えば、ストライクフェース4412の厚さ4654は、ストライクフェース4412の中央領域4674の近くの中央部分で最大となり得、ストライクフェース4412の高領域4676および低領域4672の近くの周辺に沿ってテーパ状となり得る。多くの実施形態では、ストライクフェース4412の中心は、0.090インチの厚さ4654を有することができ、ストライクフェース4412の周囲は、0.070インチの厚さ4654を有することができる。他の例では、厚さ4654は、ストライクフェース4412の中間領域4674付近の中央領域から始まり、高領域4676および低領域4672付近の周辺に向かって延びる、その増減または任意の変動が可能である。
【0251】
図32のゴルフクラブヘッド4400の断面は、リア部4410をさらに示す。リア部4410は、上部領域4411と、下部領域4413と、上部領域4411と下部領域4413との間に配置された屈曲点4686と、を含むことができる。屈曲点4686は、リア壁4623とボトム傾斜部4625との間の接合部にさらに位置する。屈曲点4686は、トップレール4415よりもクラブヘッドのソールの近くに位置する。
【0252】
リア部4410の上部領域4411は、トップレール4415と、トップレールの頂部4628と、ストライクフェース4412に平行に向けられるリア壁4623と、トップレール4415とリア壁4623との間に配置される第1の基準点4622と、を備える。第1の基準点4622は、トップレール4415とストライクフェース4412に平行なリア壁2623との間の接合部に位置する。多くの実施態様において、上部領域4411のリア壁4623は、トップレール4415の下方で隣接して位置する。
【0253】
いくつかの実施形態では、上部領域4411のトップレール4415は、当業者に知られているアイアンよりも平坦で背の高いトップレールまたはスカートとすることができる。より平坦でより背の高いレールは、ミスヒットまたはストライクフェース4412を補償して、ティーからのプレイアビリティを増大させることができる。いくつかの実施形態において。ヒール領域4402からトウ領域4404まで測定されるトップレール4415の長さは、ゴルフクラブヘッド4400の長さの70%から95%であり得る。
【0254】
上部領域4411のトップレール4415は、厚さ4652を備える。トップレール4415の厚さ4652は、0.040インチから0.080インチの範囲であり得る。例えば、トップレール4415の厚さ4652は、0.040インチ、0.043インチ、0.046インチ、0.049インチ、0.051インチ、0.054インチ、0.057インチ、0.060インチ、0.063インチ、0.066インチ、0.069インチ、0.071インチ、0.074インチ、0.077インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、トップレール4415の厚さ4652は、全体を通して一定である。他の実施形態では、トップレール4415の厚さ4652は、変化することができる。例示的な実施形態では、トップレール4415の厚さ4652は、ストライクフェース4412からリア壁4623に向かって減少する。トップレールの厚さ4652による多くの実施形態では、トップレール4415は、ストライクフェース4412の全体的な曲げの増加を提供し得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース4412の曲げは、エネルギーの2%から5%の増加を可能にすることができる。
【0255】
図33は、図4に示すように、ゴルフクラブヘッド1200の断面とは異なる、図32のゴルフクラブヘッド4400の断面のトップレール4415およびリア部4410の一部を図示する。ストライクフェース4412は、ストライクフェース角度4750をさらに含む。ストライクフェース角度4750は、ストライクフェース4412からトップレール4415まで測定され、ここで、ストライクフェース角度4750は、70度から160度または70度から110度までの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース角度4050は、70度、75度、80度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、または160度とすることができる。
【0256】
図33は、トップレール角度4745を備えるトップレール4415をさらに図示する。トップレール角度4745は、リア壁4623からトップレール4415まで測定される。多くの実施形態では、トップレール角度4745は、35度から120度、または70度から110度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、トップレール角度4745は、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、または120度とすることができる。
【0257】
上部領域4411のリア壁4623は、高さ4680を含む。リア壁4623の高さ4680は、第1の基準点4622から屈曲点4686まで測定され、第1の基準点4622は、トップレール4415とストライクフェース4412と平行なリア壁4623との間の接合点に位置される。リア壁4623の高さ4680は、0.055インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.080インチから0.085インチ、または0.55インチから0.85インチの範囲であり得る。例えば、リア壁4623の高さ4680は、0.55インチ、0.58インチ、0.61インチ、0.64インチ、0.67インチ、0.70インチ、0.73インチ、0.76インチ、0.79インチ、0.82インチ、または0.85インチであり得る。いくつかの実施形態では、リア壁4623の高さ4680は、ゴルフクラブヘッド4400の全高の35%から60%、35%から45%、45%から68%、40%から55%、30%から40%、35%から45%、40%から50%、45%から55%、または50%から60%の範囲である。例えば、リア壁4623の高さ4680は、ゴルフクラブヘッド4400の全高の35%、38%、41%、44%、47%、50%、53%、56%、または60%とすることができる。
【0258】
上部領域4411のリア壁4623はまた、高さ4680Aを含むことができる。高さ4680Aは、トップレール4415の頂部4628から屈曲点4686まで測定される。高さ4680Aの範囲は、0.60インチから1.0インチである。たとえば、高さ4680Aは、0.60インチ、0.61インチ、0.64インチ、0.67インチ、0.70インチ、0.73インチ、0.76インチ、0.79インチ、0.82インチ、0.85インチ、0.90インチ、0.95インチ、または1.0インチであり得る。いくつかの実施形態では、高さ4680Aは、ゴルフクラブヘッド4400の全高の40%から75%の範囲であり得る。例えば、高さ4680Aは、ゴルフクラブヘッド4400の全高の40%、44%、47%、50%、53%、56%、60%、65%、70%、または75%であり得る。
【0259】
上部領域4411のリア壁4623は、厚さ4656をさらに備える。厚さ4656は、外面4403から内面4619までのリア壁4623の垂直距離である。リア壁4623の厚さ4656は、0.040インチから0.080インチの範囲であり得る。例えば、リア壁4623の厚さ4656は、0.040インチ、0.043インチ、0.046インチ、0.049インチ、0.051インチ、0.054インチ、0.057インチ、0.060インチ、0.063インチ、0.066インチ、0.069インチ、0.071インチ、0.074インチ、0.077インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、リア壁4623の厚さ4656は、全体を通して一定である。他の実施形態では、リア壁4623の厚さ4656は変えることができる。例示的な実施形態では、リア壁4623の厚さ4656は、一定の0.05インチである。リア壁4623の厚さ4656は、インパクトから屈曲点4686へのエネルギー伝達を可能にし、座屈効果を誘導するのを助ける。
【0260】
ボディ4401の下部領域4413は、ボトム傾斜部4625と、下部外壁4627と、第2の基準点4682と、第3の基準点4620と、を含む。ボトム傾斜部4625は、屈曲点4686の下に隣接している。下部外壁4627は、ボトム傾斜部4625の下で隣接している。第2の基準点4682は、ボトム傾斜部4625と下部外壁4627との間の接合部に配置または位置付けられる。第3の基準点4620は、下部外壁4727とソール4406との間に配置される。ボトム傾斜部4625は、トップレール4415から離れて、第2の基準点4682に向かう方向に、ストライクフェース4412から離れるように角度付けられる。
【0261】
いくつかの実施形態では、下部領域4413のボトム傾斜部4625は、ボトム傾斜部長さ4629を含む。ボトム傾斜部長さ4629は、屈曲点4686から第2の基準点4682まで測定される。ボトム傾斜部長さ4629は、0インチから0.45インチの範囲であり得る。例えば、ボトム傾斜部長さ4629は、0インチ、0.05インチ、0.10インチ、0.15インチ、0.20インチ、0.20インチ、0.25インチ、0.30インチ、0.35インチ、0.40インチ、または0.45インチであり得る。いくつかの実施形態では、ボトム傾斜部長さ4629は、ヒール領域4402からトウ領域4404まで一定のままであり得る。他の実施形態では、ボトム傾斜部長さ4629は、ヒール領域4402からトウ領域4404まで変化することができる。例えば、ボトム傾斜部長さ4629は、図44に示すように、ヒール領域4402からトウ領域4404まで増加することができる。他の実施形態では、ボトム傾斜部長さ4629は、ヒール領域4402からトウ領域4404まで減少することができる。
【0262】
いくつかの実施形態では、下部領域4413は、ボトム傾斜部4625から下部外壁4627までの間で測定される下部角度4651をさらに備える。いくつかの実施形態では、下部角度4651は、180度未満とすることができる。いくつかの実施形態では、下部角度4651は、130度から175度とすることができる。例えば、下部領域4413の下部角度4651は、130度、135度、140度、145度、150度、155度、160度、165度、170度、または175度とすることができる。
【0263】
リア部4410の上部領域4411および下部領域4413は、屈曲点4686によって分離されている。リア壁4623の高さ4680により、屈曲点4686は、ボディ4401に低く位置決めされる。多くの実施形態では、屈曲点4686は、頂点4628の下の少なくとも40%下方のボディ4401に配置される。例えば、屈曲点4686は、頂点4628の下に40%、42%、44%、46%、48%、50%、52%、54%、56%、58%、または60%下方のボディ4401に配置することができる。低く位置決めされた屈曲点4686は、より高い屈曲点位置を有する同様のゴルフクラブヘッドと比較して、ボールとのインパクト中に、上部領域4411上のより大きなてこ作用が増大した曲げを経験することを可能にする。
【0264】
屈曲点4686は、上部領域4411のリア壁4623から下部領域4413のボトム傾斜部4625まで測定された屈曲角度4696を含む。いくつかの実施形態では、屈曲角度4696は、ボトム傾斜部4625がない場合(すなわち、ボトム傾斜部長さ4629が0インチである場合)に、リア壁4623から下部外壁4627まで測定することができる。屈曲点4686の屈曲角度4696は、少なくとも95度から150度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、屈曲角度4696は、少なくとも95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、または150度であり得る。いくつかの実施形態では、屈曲角度4696は、ヒール領域4402からトウ領域4404まで一定であってもよい。他の実施形態では、屈曲角度4696は、ヒール領域4402からトウ領域4404まで変化することができる。多くの実施形態では、屈曲角度4696は、ゴルフクラブヘッド4400がストライクフェース4412でゴルフボールにインパクトする際に、屈曲点4686が座屈点または塑性ヒンジとして作用することを可能にする。屈曲角度が95度未満である(すなわち、90度未満である、またはボトム傾斜部がストライクフェースにほぼ垂直に向けられている)屈曲角度を有する同様のゴルフクラブヘッドの他の例では、屈曲角度は、エネルギー伝達を妨げ、屈曲点での曲げを防止する。
【0265】
屈曲点4686は、厚さ4660をさらに含む。屈曲点4686の厚さ4660は、外面4403から内面4619まで屈曲点4686に対して垂直に測定される。屈曲点4686の厚さ4660は、0.040インチから0.080インチの範囲とすることができる。例えば、厚さ4660は、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.055インチ、0.060インチ、0.65インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、屈曲点4686における厚さ4660は、リア壁4623の厚さ4656及びボトム傾斜部4625の厚さ4658と一定である。他の実施形態では、屈曲点4686における厚さ4660は、リア壁4623の厚さ4656及びボトム傾斜部4656の厚さ4658よりも小さくすることができる。屈曲点4686における厚さ4660は、リア壁4623およびボトム傾斜部4656の厚さ4656、4658と一致するか、またはそれ未満であり、より均一なエネルギー伝達および屈曲を可能にする。
【0266】
図34は、図30に示すゴルフクラブヘッド4400の詳細な断面と同様の、ゴルフクラブヘッド4400の別の断面図を示す。ゴルフクラブヘッド4400のボディ4401は、最小距離4616および最大距離4618をさらに備える。本文4401の最小距離は、上部領域4411内のストライクフェース4412の外面4403からリア壁4623の外面4403までの垂直距離として測定される。最小距離4616は、0.20インチから0.40インチの範囲にある。例えば、最小距離4616は、0.20インチ、0.22インチ、0.24インチ、0.26インチ、0.28インチ、0.30インチ、0.32インチ、0.34インチ、0.36インチ、0.038インチ、または0.40インチであり得る。いくつかの実施形態では、ボディ4401の最小距離4616は、ボトム傾斜部長さ4629よりも短くすることができる。ボディ4401の最大距離4618は、下部領域4413内のストライクフェース4412の外面4403から、第3の基準点4620の外面4403までの垂直距離として測定される。最大距離4618は、0.60インチから0.90インチの範囲にある。例えば、最大距離4618は、0.60インチ、0.64インチ、0.68インチ、0.72インチ、0.76インチ、0.80インチ、0.84インチ、0.88インチ、または0.90インチであり得る。
【0267】
図32~34に示されるように、ゴルフクラブヘッド4400は、内部キャビティ4416を含む中空または少なくとも部分的に中空のボディであり得る。ボディ4401の内部キャビティ4416は、容積を含む。内部キャビティ4416の容積は、0.65インチから(10.65cm)から1.05インチ(17.21cm)までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、内部キャビティ4416は、0.65インチ(10.65cm)、0.70インチ(11.47cm)、0.75インチ(12.29cm)、0.80インチ(13.11cm)、0.85インチ(13.93cm)、0.90インチ(14.75cm)、0.95インチ(15.57cm)、1.00インチ(16.39cm)、または1.05インチ(17.21cm)の容積を含むことができる。同様に、キャビティ4416の空隙であるボディ4401の中実部分は、材料体積をさらに含む。ボディ4401の材料体積は、2.50インチ(40.97cm)から3.50インチ(57.35cm)までの範囲であり得る。例えば、ボディ4401の材料体積は、2.50インチ(40.97cm)、2.60インチ(42.61cm)、2.70インチ(44.25cm)、2.80インチ(45.88cm)、2.90インチ(47.52cm)、3.00インチ(49.16cm)、3.10インチ(50.80cm)、3.20インチ(52.44cm)、3.30インチ(54.08cm)、3.40インチ(55.72cm)、または3.50インチ(57.35cm)とすることができる。
【0268】
多くの実施形態では、ボディ4401の内部キャビティ4416は、任意の物質の空隙とすることができる。他の実施形態では、ボディ4401の内部キャビティ4416は、ポリマー(図示せず)を含むことができ、ポリマーは、内部キャビティ4416を少なくとも部分的に充填することができる。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、他の熱可塑性プラスチック、複合ポリマーまたはそれらの任意の組み合わせであり得る。ポリマーは、ボディ4401の内部キャビティ4416の10%から80%、10%から25%、15%から30%、30%から45%、45%から60%、60%から75%、75%から80%、10%から40%、30%から60%、または40%から80%を充填することができる。例えば、ポリマーは、本文4401の内部キャビティ4416の10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、または85%を満たすことができる。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ボディ4401の内部キャビティ4416の80%を満たす。
【0269】
ボディ4401の内部キャビティ4416を少なくとも部分的に充填するためのポリマーは、0.05から4の範囲の比重を含む。例えば、ポリマーの比重は、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、または4であり得る。いくつかの実施形態では、ポリマーの比重は、ポリマーの質量に比例し、ポリマーの1比重は、1グラムに等しい。同様に、これらの例示的な実施形態では、体積はポリマー比重に比例し、ポリマーの1比重は1ccに等しい。他の実施形態では、体積は、ポリマーの比重に比例しない。例えば、ポリマー体積に対するポリマー比重の比は、2:1cc、2:3cc、2:4cc、3:1cc、3:2cc、3:4cc、4:1cc、4:2cc、または4:3ccであり得る。
【0270】
ポリマーの質量は、ゴルフクラブヘッド4400のスイングウェイトが、各プレイヤーに対してカスタマイズ可能であることを可能にする。ポリマーの体積、したがって重量を増加させると、スイングウェイトが増加する。同様に、ポリマーの体積を減少させると、スイングウェイトが減少する。個々のプレイヤーに適切なスイングウェイトを持たせることで、スイング中のフィーリングが向上し、スイングスピード、スイングパス、ボールスピード、ボール軌道などのパフォーマンスを向上させることができる。ポリマーは、ソール4406に向かってゴルフクラブヘッド4400の全体重量をさらに増加させることができる。重量をソールに向かって増加させると、CGが低く後方にシフトし、それによって慣性モーメントが改善される。
【0271】
いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド4400は、トウ領域4404上に位置するアパーチャ(図示せず)をさらに備えることができる。アパーチャは、雌ねじを備え、ねじ山付きスクリューウェイト(図示せず)を受け入れるように構成される。ねじ山付きスクリューウェイトは、重量を含み、ねじ付きスクリューウェイトの重量は、2グラムから12グラムの範囲とすることができる。他の実施形態では、ねじ山付きスクリューウェイトの重量は、4グラムから10グラムの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、スクリューウェイトは、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、7グラム、8グラム、9グラム、10グラム、11グラム、または12グラムであり得る。スクリューウェイトの重量は、スクリューウェイトの長さと相関し、スクリューウェイトが長いほど、重量が大きいことに等しい。ねじ付きスクリューウェイトは、ゴルフクラブヘッド4400の質量および全体のスイングウェイトにさらに影響を及ぼす。したがって、ねじ付きスクリューウェイトは、性能特性(例えば、スイング速度、ボール速度、およびボール飛行)と同様に、ゴルフクラブヘッド4400のフィーリングを改善することができる。
【0272】
多くの実施形態では、屈曲点4686の低位置は、ゴルフクラブヘッド1200(または他の標準的なゴルフクラブヘッド)を超えるゴルフボール速度の増加を提供することができ、標準的なハイブリッドクラブヘッド(または他の標準的なゴルフクラブヘッド)のスピン速度を減少させることができ、標準的なハイブリッドおよびアイアンクラブヘッドの両方を超える打ち上げ角度を増加させることができる。頂点から下方40%未満のボディに位置決めされた屈曲点は、高い位置決めによって上部領域が屈曲するためのてこが減少するので、容易に座屈できない。したがって、ゴルフボールが、頂点4628から少なくとも40%下方のボディ4401に配置された屈曲点4686を有するクラブヘッド4400のストライクフェース4412にインパクトすると、ストライクフェース4412は、ドラムのようにスプリングバックし、リア部4410は、頂点から下方40%未満のボディに配置された屈曲点を有するゴルフクラブヘッドよりも制御されたバックル方式で屈曲する。
【0273】
標準的なトップレール、および低位置決めされた屈曲点のないリア壁は、このヒンジ/座屈効果を有さず、また、トップレールおよびリア壁の大きな体積領域にわたって高いレベルの応力を吸収しない。したがって、標準的なストライクフェースは、ストライクフェース4412ほど収縮せず、その後、反動しない。(トップレール4415およびリア壁4623の薄さ、および屈曲点4686の低位置のために)クラブの後端に、より多くのスプリングを追加することによって、より多くの力が、構造の体積全体にわたって変位される。ストレスは、ゴルフクラブヘッド4400のストライクフェース4412、トップレール4415、およびリア壁4623のより大きな領域にわたって観察される。ピーク応力は、標準的なクラブヘッドのトップレールに沿って見ることができる。しかしながら、より多くのピーク応力がゴルフクラブヘッド4400に見られるが、材料の大体積にわたって分布している。ゴルフクラブヘッド4400のヒンジ領域および曲げ領域(すなわち、屈曲点4686)は、応力が臨界座屈閾値を満たさない限り、変形しない。屈曲点4686およびその配置は、座屈閾値の臨界K値未満になるように設計され得る。
【0274】
さらに、ゴルフボールとのインパクトにより、ストライクフェース4412は、薄いトップレール4415、薄いリア壁4623、および頂部4628から少なくとも40%下方のボディに配置された屈曲点4686を伴わないゴルフクラブよりも遠い距離で、内側に曲がることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース4412は、薄いトップレール、薄いリア壁、および低位置決め屈曲点のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも10%から50%大きい撓みを有する。例えば、ストライクフェース4412は、薄いトップレール4415、薄いリア壁4623、および低位置決め屈曲点4686のないゴルフクラブヘッドのストライクフェースよりも、10%、15%、20%、30%、35%、40%、45%、または50%大きい撓みを有することができる。
【0275】
図34に示されるように、ゴルフクラブヘッド4400のさらなる撓み特徴は、ソール4406に位置し、ボディ4401のリア部4410とストライクフェース4412との間でソールのカスケードソール部分に向かって伸びる(以下により詳細に記載されるように)、均一に薄くされた領域4860であり得る。均一に薄くされた領域4860は、複数の利点を提供することができる。第1に、均一に薄くされた領域4860は、ゴルフボールとのインパクト中に生じるストライクフェース4412上の応力を低減することができる。第2に、均一に薄くされた領域4860は、ストライクフェース4412が、より大きな撓みを経験することを可能にするように曲げられ得る。第3に、均一に薄くされた領域4860は、ソール領域から重量を除去し、重量がゴルフクラブヘッド4400の後方に向かってより再分配されることを可能にする。インパクト時に、ゴルフボールによってストライクフェース4412に付与されるエネルギーは、均一に薄くされた領域4860を外側に曲げ、その結果、ストライクフェース4412の撓みを増大させ得る。曲げられた後、均一に薄くされた領域4860は、その元の位置に戻り、インパクトからのエネルギーの大部分をゴルフボールに戻す。その結果、ゴルフクラブヘッド4400は、インパクト後のゴルフボールに、増加したボール速度およびより大きな飛行距離を与える。
【0276】
いくつかの実施形態において、ボディ4401は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはそれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ボディ4401は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施態様において、ストライクフェース4412は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、又はこれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、又は複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ストライクフェース4412は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、急冷および焼戻し鋼合金、または565鋼を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ボディ4401は、ストライクフェース4412と同じ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ4401は、ストライクフェース4412とは異なる材料を含むことができる。
【0277】
図35は、ゴルフクラブヘッド4900の実施形態の背面斜視図を示し、図36は、図35の実施形態によるゴルフクラブヘッド4900の背面ヒール側斜視図を示す。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド4900は、ゴルフクラブヘッド1000(図1)、ゴルフクラブヘッド2200(図8)、ゴルフクラブヘッド2700(図13)、ゴルフクラブヘッド3200(図18)、ゴルフクラブヘッド3700(図23)、および/またはゴルフクラブヘッド4400(図30)に同様であり得る。ゴルフクラブヘッド4900は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド4900は、バッジまたはカスタムチューニングポートを含まない。
【0278】
ゴルフクラブヘッド4900は、ボディ4901を含む。いくつかの実施形態では、ボディ4901は、ボディ1001(図1)、ボディ2201(図8)、ボディ2701(図13)、ボディ3201(図18)、ボディ3701(図23)、および/またはボディ4401(図30)と同様であり得る。ボディ4901は、外面4903、ストライクフェース4912、ヒール領域4902、ヒール領域の反対側のトウ領域4904、ソール4906、トップレール4915、およびリア部4910をさらに備える。
【0279】
図49~52のボディ4901は、ブレード長さをさらに備える。ボディ4901のブレード長さは、図43のゴルフクラブヘッド3700について図示および説明されるように、ブレード長さ3725と同様に測定され得る(すなわち、ストライクフェースの平坦面に平行であって、ストライクフェースのトウ端から、ストライクフェースがホーゼル内に一体的に湾曲するの前のストライクフェース端までの測定)。ボディ4901のブレード長さは、2.50インチ(6.35cm)から2.90インチ(7.37cm)の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、ブレード長さは、2.50インチ(6.35cm)から2.60インチ(6.60cm)、2.60インチ(6.60cm)から2.70インチ(6.86インチ)、2.70インチ(6.86cm)から2.80インチ(7.11cm)、または2.80インチ(7.11cm)から2.90インチ(7.37cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ボディ4901は、2.50インチ(6.35cm)、2.54インチ(6.45cm)、2.58インチ(6.55cm)、2.62インチ(6.65cm)、2.66インチ(6.76cm)、2.70インチ(6.86cm)、2.74インチ(6.96cm)、2.78インチ(7.06cm)、2.82インチ(7.16cm)、2.86インチ(7.264cm)、または2.90インチ(7.37cm)のブレード長を含むことができる。
【0280】
図39に示されるように、ゴルフクラブヘッド4900のさらなる撓み特徴は、ソール4906に位置し、ボディ4901のリア部4910とストライクフェース4912との間でソールのカスケードソール部分に向かって伸びる(以下により詳細に記載されるように)、均一に薄くされた領域5360であり得る。図示される実施形態では、均一に薄くされた領域5360は、均一に薄くされた領域5360における外面4903から内面5119に垂直に測定されるソール厚さ5361を含み、これは、ストライクフェース4912の底部からソール4906のカスケードソール部分に隣接するまで一定のままであり得る。いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域5360のソール厚さ5361は、従来のソールより薄くすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域5360のソール厚さ5361は、約0.040インチから0.080インチの範囲とすることができる。他の実施形態では、均一に薄くされた領域5360のソール厚さ5361は、0.040インチから0.050インチ、0.050インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.040インチから0.055インチ、0.045インチから0.060インチ、0.050インチから0.065インチ、0.055インチから0.070インチ、0.060インチから0.075インチ、または0.065インチから0.080インチの範囲内であってもよい。例えば、均一に薄くされた領域5360のソール厚さは、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチであり得る。
【0281】
図37は、一実施形態におけるゴルフクラブヘッド4900の断面を示す。図37に見られるように、ストライクフェース4912は、高領域5176と、中間領域5174と、低領域5172とを含む。
【0282】
ボディ4901のストライクフェース4912は、外面4903から内面5119までストライクフェース4912に垂直に測定された厚さ5154をさらに含む。ストライクフェース4912の厚さ5154は、0.040インチから0.200インチの範囲であり得る。いくつかの実施態様において、ストライクフェース4912の厚さ5154は、0.040インチから0.080インチ、0.080インチから0.120インチ、0.120インチから0.160インチ、または0.160インチから0.20インチの範囲であり得る。例えば、ストライクフェース4912の厚さ5154は、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.055インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、0.080インチ、0.085インチ、0.090インチ、0.095インチ、0.100インチ、0.150インチ、または0.200インチであり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース4912の厚さ5154は、ヒール領域4902からトウ領域4904まで、および/またはトップレール4915からソール4906まで変化することができる。例えば、ストライクフェース4912の厚さ5154は、ストライクフェース4912の中央領域5174の近くの中央部分で最大であり、ストライクフェース4912の高領域5176および低領域5172の近くの周辺に沿ってテーパ状であり得る。多くの実施形態では、ストライクフェース4912の中心は、0.10インチから0.14インチの厚さ5154の範囲を有することができ、ストライクフェース4912の周囲は、0.06インチから0.10インチの厚さ5154の範囲を有することができる。いくつかの実施形態において、ストライクフェース4912の中心は、0.10インチ~0.12インチ、または0.12インチ~0.14インチの厚さ5154の範囲を有することができる。他の実施形態では、ストライクフェース4912の周辺は、0.06インチから0.08インチ、または0.08インチから0.10インチの厚さ5154範囲を有することができる。他の例では、厚さ5154は、ストライクフェースの中間領域近傍の中央領域から始まり、高領域5176および低領域5172近傍の周辺に向かって延びる、その増減または任意の変動が可能である。
【0283】
図37のゴルフクラブヘッドの断面は、リア部4910をさらに示す。リア部4910は、上部領域4911、下部領域4913、および上部領域4911と下部領域4913との間に配置される屈曲点5186を含むことができる。屈曲点5186は、リア壁5123とボトム傾斜部5125との間の接合部にさらに位置する。屈曲点5186は、トップレール4915よりもクラブヘッド4900のソール4906の近くに位置する。
【0284】
リア部4910の上部領域4911は、トップレール4915と、トップレール5128の頂部と、ストライクフェース4912に平行に向けられるリア壁5123と、トップレール4915とリア壁5123との間に配置される第1の基準点5122と、を含む。第1の基準点5122は、トップレール4915とストライクフェースに平行なリア壁5123との間の接合部に位置する。多くの実施形態では、上部領域4911のリア壁5123は、トップレール4915の下方に位置し、隣接する。
【0285】
いくつかの実施形態では、上部領域4911のトップレール4915は、当業者に知られているアイアンよりも平坦で背の高いトップレールまたはスカートとすることができる。より平坦でより背の高いレールは、ストライクフェース4912のミスヒットを補償し、ティーからのプレイアビリティを増加させることができる。いくつかの実施形態において、ヒール領域4902からトウ領域4904まで測定されるトップレール4915の長さは、ゴルフクラブヘッド4900の長さの60%から95%であり得る。
【0286】
上部領域4911のトップレール4915は、厚さ5152を備える。トップレール4915の厚さ5152は、0.040インチから0.080インチの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、トップレール4915の厚さ5152は、0.040インチから0.060インチ、または0.060インチから0.080インチの範囲であり得る。例えば、トップレール4915の厚さ5152は、0.040インチ、0.043インチ、0.046インチ、0.049インチ、0.051インチ、0.054インチ、0.057インチ、0.060インチ、0.063インチ、0.066インチ、0.069インチ、0.071インチ、0.074インチ、0.077インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、トップレール4915の厚さ5152は、全体を通して一定である。他の実施形態では、トップレール4915の厚さ5152は、変化することができる。例示的な実施形態では、トップレール4915の厚さ5152は、ストライクフェース4912からリア壁5123に向かって減少する。多くの実施形態では、トップレールの厚さによって、トップレールは、ストライクフェースの全体的な曲げの増大をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェースの曲げは、エネルギーの2%から5%の増加を可能にすることができる。
【0287】
図38は、図4に示すように、ゴルフクラブヘッド1200の断面とは異なる、図35のゴルフクラブヘッドの断面のトップレール4915およびリア部4910の一部を示す。ストライクフェース4912は、ストライクフェース角度5250をさらに含む。ストライクフェース角度5250は、ストライクフェース4912からトップレール4915まで測定され、ここで、ストライクフェース角度5250は、70度から160度、または70度から110度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース角度は、70度、75度、80度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、または160度とすることができる。
【0288】
図38は、トップレール角度5245を備えるトップレール4915をさらに図示する。トップレール角度5245は、リア壁5123からトップレール4915まで測定される。多くの実施形態では、トップレール角度5245は、35度から150度または70度から145度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール角度5245は、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、または150度とすることができる。
【0289】
上部領域4911のリア壁5123は、高さ5180を備える。リア壁5123の高さ5180は、第1の基準点5122から屈曲点5186まで測定され、第1の基準点5122は、トップレール4915とストライクフェース4912に平行なリア壁5123との間の接合点に位置される。リア壁5123の高さ5180は、0.55インチから0.60インチ、0.60インチから0.70インチ、0.70インチから0.80インチ、0.80インチから0.85インチ、0.85インチから0.90インチ、0.90インチから0.95インチ、0.95インチから1インチまたは0.55インチから1インチの範囲であり得る。例えば、リア壁5123の高さ5180は、0.55インチ、0.58インチ、0.61インチ、0.64インチ、0.67インチ、0.70インチ、0.73インチ、0.76インチ、0.79インチ、0.82インチ、0.85インチ、0.88インチ、0.91インチ、0.94インチ、0.97インチ、または1インチであり得る。いくつかの実施形態では、リア壁5123の高さ5180は、ゴルフクラブヘッド4900の全高の35%から60%、35%から45%、45%から68%、40%から55%、30%から40%、35%から45%、40%から50%、45%から55%、または50%から60%の範囲である。例えば、リア壁5123の高さ5180は、ゴルフクラブヘッド4900の全高の35%、38%、41%、44%、47%、50%、53%、56%、または60%であり得る。
【0290】
また、上部領域4911のリア壁5123は、第2の高さ5180Aを含んでもよい。第2の高さ5180Aは、トップレール4915の頂部5128から屈曲点5186まで測定される。第2の高さ5180Aは、0.60インチから1.2インチの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、第2の高さ5180Aは、0.60インチから0.80インチ、0.80インチから1.0インチ、または1.0インチから1.20インチの範囲であり得る。例えば、第2の高さ5180Aは、0.60インチ、0.61インチ、0.64インチ、0.67インチ、0.70インチ、0.73インチ、0.76インチ、0.79インチ、0.82インチ、0.85インチ、0.90インチ、0.95インチ、1.0インチ、または1.2インチとすることができる。いくつかの実施形態では、第2の高さ5180Aは、ゴルフクラブヘッド4900の全高の40%から75%の範囲であり得る。例えば、第2の高さ5180Aは、ゴルフクラブヘッド4900の全高の40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、60%、65%、70%、または75%であり得る。
【0291】
上部領域4911のリア壁5123は、厚さ5156をさらに備える。厚さ5156は、外面4903から内面5119までのリア壁5123の垂直距離である。リア壁5123の厚さ5156は、0.040インチから0.080インチの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、リア壁5123の厚さ5156は、0.040インチから0.060インチ、または0.060インチから0.080インチの範囲であり得る。例えば、リア壁5123の厚さ5156は、0.040インチ、0.043インチ、0.046インチ、0.049インチ、0.051インチ、0.054インチ、0.057インチ、0.060インチ、0.063インチ、0.066インチ、0.069インチ、0.071インチ、0.074インチ、0.077インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、リア壁5123の厚さ5156は、全体を通して一定である。他の実施形態では、リア壁5123の厚さ5156は、変化することができる。例示的な実施形態では、リア壁5123の厚さ5156は、一定の0.045インチである。リア壁の厚さは、インパクトから屈曲点へのエネルギー伝達を可能にし、座屈効果を誘起するのを助ける。
【0292】
ボディ4901の下部領域4913は、ボトム傾斜部5125と、下部外壁5127と、第2の基準点5182と、第3の基準点5120と、を含む。ボトム傾斜部5125は、屈曲点5186の下方で屈曲点5186に隣接する。下部外壁5127は、ボトム傾斜部5125の下方でボトム傾斜部5125に隣接する。第2の基準点5182は、ボトム傾斜部5125と下部外壁5127との間の接合点の間に配置されるか、またはその接合点に配置される。第3の基準点5120は、下部外壁5127とソール4906との間に配置される。ボトム傾斜部5125は、トップレール4915から離れて、第2の基準点5182に向かう方向に、ストライクフェース4912から離れるように角度付けられる。
【0293】
いくつかの実施形態では、下部領域4913のボトム傾斜部5125は、ボトム傾斜部長さ5129を含む。ボトム傾斜部長さ5129は、屈曲点5186から第2の基準点5182まで測定される。ボトム傾斜部長さ5129は、0インチから0.55インチの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ボトム傾斜部長さ5129は、0インチから0.35インチ、または0.35インチから0.55インチの範囲であり得る。例えば、ボトム傾斜部長さ5129は、0インチ、0.05インチ、0.10インチ、0.15インチ、0.20インチ、0.20インチ、0.25インチ、0.30インチ、0.35インチ、0.40インチ、0.45インチ、0.50インチ、または0.55インチであり得る。いくつかの実施形態では、ボトム傾斜部長さ5129は、ヒール領域4902からトウ領域4904まで一定のままであることができる。他の実施形態では、ボトム傾斜部長さ5129は、図35に示すように、ヒール領域4902からトウ領域4904まで変化することができる。例えば、ボトム傾斜部長さ5129は、ヒール領域4902からトウ領域4904まで増加することができる。他の実施形態では、ボトム傾斜部長さ5129は、ヒール領域4902からトウ領域4904まで減少することができる。
【0294】
いくつかの実施形態では、下部領域4913は、ボトム傾斜部5125から下部外壁5127までの間で測定される下部角度5151をさらに備える。いくつかの実施形態では、下部角度5151は、180度未満とすることができる。いくつかの実施形態では、下部角度5151は、130度から175度とすることができる。例えば、下部領域4913の下部角度5151は、130度、135度、140度、145度、150度、155度、160度、165度、170度、または175度とすることができる。
【0295】
リア部4910の上部領域4911および下部領域4913は、屈曲点5186によって分離されている。リア壁の高さによって、屈曲点5186は、ボディ4901上で低く配置される。多くの実施形態では、屈曲点5186は、頂点5128の下に少なくとも40%下方のボディ4901に配置される。例えば、屈曲点5186は、頂点5128の下に40%、42%、44%、46%、48%、50%、52%、54%、56%、58%、または60%下方のボディ4901に配置することができる。低く位置決めされた屈曲点5186は、より高い屈曲点位置を有する同様のゴルフクラブヘッドと比較して、ボールとのインパクト中に、上部領域4911上のより大きなてこ作用が増大した曲げを経験することを可能にする。
【0296】
屈曲点5186は、上部領域4911のリア壁5123から、下部領域4913のボトム傾斜部5125まで測定される屈曲角度5196を含む。いくつかの実施形態において、屈曲角度5196は、ボトム傾斜部5125がない場合(すなわち、ボトム傾斜部長さが0インチ)に、リア壁5123から下部外壁5127まで測定され得る。屈曲点5186の屈曲角度5196は、少なくとも95度から150度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、屈曲角度5196は、少なくとも95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、または150度であり得る。いくつかの実施形態では、屈曲角度5196は、ヒール領域4902からトウ領域4904まで一定であってもよい。他の実施形態では、屈曲角度5196は、ヒール領域4902からトウ領域4904まで変化することができる。多くの実施形態では、屈曲角度5196は、ゴルフクラブヘッド4900がストライクフェース4912でゴルフボールにインパクトする際に、屈曲点5186が座屈点または塑性ヒンジとして作用することを可能にする。屈曲角度が95度未満(すなわち、90度、またはストライクフェースにほぼ垂直に配向されたボトム傾斜部)である、屈曲角度を有する同様のゴルフクラブヘッドの他の例では、屈曲角度は、エネルギー伝達を妨げ、屈曲点での屈曲を防止する。
【0297】
屈曲点5186におけるリア壁は、厚さ5160をさらに含む。屈曲点5186における厚さ5160は、外面4903から内面5119までの屈曲点5186の垂直方向に測定される。屈曲点5186の厚さ5160は、0.040インチから0.080インチの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、屈曲点5186の厚さ5160は、0.040インチから0.060インチ、または0.060インチから0.080インチの範囲であり得る。例えば、厚さ5160は、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.055インチ、0.060インチ、0.65インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、屈曲点5186の厚さ5160は、リア壁5123の厚さ5156とボトム傾斜部5125の厚さ5158と一定である。他の実施形態では、屈曲点5186の厚さ5160は、リア壁5123の厚さ5156およびボトム傾斜部5125の厚さ5158よりも小さくなり得る。屈曲点5186の厚さ5160は、リア壁5123およびボトム傾斜部5125の厚さ5156、5158と一致するか、またはそれ未満であり、より均一なエネルギー伝達および曲げを可能にする。
【0298】
ゴルフクラブヘッド4900のボディ4901は、最小距離5116、および最大距離5118をさらに含む。ボディ4901の最小距離5116は、上部領域4911内のストライクフェース4912の外面4903から、リア壁5123の外面4903までの垂直距離として測定される。最小距離5116は、0.20インチから0.44インチの範囲にある。いくつかの実施形態では、最小距離5116は、例えば、0.20インチから0.30インチ、または0.30インチから0.44インチの範囲であり得、最小距離5116は、0.20インチ、0.22インチ、0.24インチ、0.26インチ、0.28インチ、0.30インチ、0.32インチ、0.34インチ、0.36インチ、0.38インチ、0.40インチ、0.42インチ、または0.44インチであり得る。ボディ4901の最大距離5118は、下部領域4913内のストライクフェース4912の外面4903から、第3の基準点5120の外面4903までの垂直距離として測定される。最大距離5118は、0.60インチから1.0インチの範囲にある。いくつかの実施形態では、最大距離5118は、0.60インチから0.80インチ、または0.80インチから1.0インチの範囲であり得る。例えば、最大距離5118は、0.60インチ、0.64インチ、0.68インチ、0.72インチ、0.76インチ、0.80インチ、0.84インチ、0.88インチ、0.90インチ、0.92インチ、0.94インチ、0.96インチ、または1.0インチであり得る。
【0299】
ゴルフクラブヘッド4900のボディ4901は、図39に示すように、内部キャビティ距離5114をさらに含む。内部キャビティ距離5114は、下部領域4913内のストライクフェース4912の外面4903から、リア壁5123の内面5119までの垂直距離として測定される。内部キャビティ距離5114は、0.40インチから0.80インチの範囲であり得る。いくつかの実施態様では、内部キャビティ距離5114は、0.40インチから0.60インチ、または0.60インチから0.80インチの範囲であり得る。例えば、内部キャビティ距離5114は、0.40インチ、0.44インチ、0.48インチ、0.52インチ、0.56インチ、0.60インチ、0.64インチ、0.68インチ、0.72インチ、0.76インチ、または0.80インチであり得る。
【0300】
図35~38に示されるように、ゴルフクラブヘッド4900は、内部キャビティ4916を含む中空または少なくとも部分的に中空ボディであり得る。ボディ4901の内部キャビティ4916は、容積を含む。内部キャビティ4916の容積は、1.20インチ(19.66cm)から2.0インチ(32.77cm)までの範囲であり得る。ある実施形態では、内部キャビティ4916は、1.20インチ(19.66cm)から1.6インチ(26.22cm)、または1.6インチ(26.22cm)から2.0インチ(32.77cm)の範囲であり得る。例えば、内部キャビティ4916は、1.20インチ(19.66cm)、1.30インチ(21.30cm)、1.40インチ(22.94cm)、1.50インチ(24.58cm)、1.60インチ(26.22cm)、1.70インチ(27.86cm)、1.80インチ(29.50cm)、1.90インチ(31.14cm)、または2.0インチ(32.77cm)の体積を含むことができる。同様に、キャビティ4916の空隙であるボディ4900の中実部分は、材料体積をさらに含む。体積は3.0インチ(49.16cm)から4.0インチ(65.55cm)である。いくつかの実施態様において、ボディの材料体積は、3.0インチ(49.16cm)から3.5インチ(57.35cm)、又は3.5インチ(57.35cm)から4.0インチ(65.55cm)であり得る。例えば、ボディの体積は、3.0インチ(40.97cm)、3.10インチ(50.80cm)、3.20インチ(52.44cm)、3.30インチ(54.08cm)、3.40インチ(55.72cm)、3.50インチ(57.35cm)、3.60インチ(58.99cm)、3.70インチ(60.63cm)、3.80インチ(62.27cm)、3.90インチ(63.91cm)、4.0インチ(65.55cm)のいずれかである。
【0301】
多くの実施形態では、ボディ4900の内部キャビティ4916は、任意の物質を含まないものとすることができる。他の実施形態では、ボディ4900の内部キャビティ4916は、ポリマー(図示せず)を含むことができ、ポリマーは、内部キャビティ4916を少なくとも部分的に満たすことができる。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、他の熱可塑性プラスチック、複合ポリマーまたはそれらの任意の組み合わせであり得る。ポリマーは、体の内部キャビティの10%から80%、10%から25%、15%から30%、30%から45%、45%から60%、60%から75%、75%から80%、10%から40%、30%から60%、または40%から80%を充填することができる。例えば、ポリマーは、ボディの内部キャビティの10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、または85%を満たすことができる。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ボディ4901の内部キャビティ4916の80%を満たす。
【0302】
ボディ4901の内部キャビティ4916を少なくとも部分的に充填するためのポリマーは、0.05から4の範囲の比重を含む。いくつかの実施形態では、比重は、0.05から0.10、0.10から0.50、0.50から1.0、1.0から2.0、または2.0から4.0の範囲である。例えば、ポリマーの比重は、0.50、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、または4.0であり得る。いくつかの実施形態では、ポリマーの比重は、ポリマーの質量に比例し、ポリマーの1比重は、1グラムに等しい。同様に、これらの例示的な実施形態では、体積はポリマー比重に比例し、ポリマーの1比重は1ccに等しい。他の実施形態では、体積は、ポリマーの比重に比例しない。例えば、ポリマー体積に対するポリマー比重の比は、2:1cc、2:3cc、2:4cc、3:1cc、3:2cc、3:4cc、4:1cc、4:2cc、または4:3ccであり得る。
【0303】
いくつかの実施形態では、図40に示すように、ゴルフクラブヘッド4900は、トウ領域4904上に位置する第1のアパーチャ5134と、ゴルフクラブヘッド4900のホーゼル内に位置する第2のアパーチャ5136と、をさらに備えることができる。第1のアパーチャ5134は、トウウェイト(図示せず)を受け入れるように構成され、トウウェイトは、2グラムから7グラムの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、トウウェイトは、2グラムから5グラム、または5グラムから7グラムの範囲であり得る。例えば、トウウェイトは、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、または7グラムであり得る。第2のアパーチャ5136は、チップウェイト(図示せず)を受け入れるように構成され、チップウェイトは、2グラムから7グラムの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、チップウェイトは、2グラムから5グラム、または5グラムから7グラムの範囲であり得る。例えば、チップウェイトは、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、または7グラムであり得る。多くの実施形態では、第1のアパーチャ5134および第2のアパーチャ5136は、ポリマーを受容するようにさらに構成することができる。第1のアパーチャ5134は、1グラムから9グラムのポリマー(例えば、1グラム、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、7グラム、8グラム、または9グラム)を受け入れることができる。同様に、第2のアパーチャ5136は、1グラムから9グラムのポリマー(例えば、1グラム、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、7グラム、8グラム、または9グラム)を受け取ることができる。トウおよびチップウェイト、ならびに第1のアパーチャ5134および第2のアパーチャ5136内に収容されたポリマーは、CGおよびMOIを最適化するためにスイングウェイトに影響を及ぼすことができる。
【0304】
ボディ4901の内部キャビティ4916は、内面5119をさらに備える。いくつかの実施形態では、リア部4910の内面5119は、平坦で滑らかな表面である。図38に示す他の実施形態では、リア部4910の内部キャビティ4916の内面5119は、複数のリブ4952を含む。複数のリブ4952は、トップレール4915からソール4906に向かう方向に延在する。複数のリブ4952は、リア部4910の内部表面5119上の任意の場所に位置されてもよい。いくつかの例では、複数のリブ4952は、下部外壁5127の内面5119の一部上に配置され得る。他の実施例では、複数のリブ4952は、リア壁5123の内面5119の一部に配置され得る。いくつかの実施形態では、複数のリブ4952は、リア部4910の内面5119の一部に配置することができ、リア部4910の別の部分内に延在することができる。例えば、複数のリブ4952は、リア壁5123の内面5119の一部に位置付けられ、ボトム傾斜部5125の少なくとも一部、または下部外壁5127の少なくとも一部まで延在可能である。複数のリブ4952は、1つから8つの間のリブを含むことができる。例えば、複数のリブ4952は、1つのリブ、2つのリブ、3つのリブ、4つのリブ、5つのリブ、6つのリブ、7つのリブ、または8つのリブを含むことができる。1つ以上の複数のリブ4952を有する実施形態では、複数のリブ4952は、互いに等距離に、またはヒール領域4902、トウ領域4904、トップレール4915、またはソール4906の近くでより集中して離間され得る。複数のリブ4952および複数のリブ4952の位置は、音応答の周波数および振幅の最適化を助けることができる。
【0305】
いくつかの実施形態において、ボディ4901は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはそれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ボディ4901は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼を含むことができる。いくつかの実施態様において、ストライクフェース4912は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、又はこれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、又は複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ストライクフェース4912は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、急冷および焼戻し鋼合金、または565鋼を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ボディ4901は、ストライクフェース4912と同じ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ4901は、ストライクフェース4912とは異なる材料を含むことができる。
【0306】
図42は、ゴルフクラブヘッド5600の実施形態の背面斜視図を示し、図43は、図42の実施形態によるゴルフクラブヘッド5600の背面ヒール側斜視図を示す。いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド5600は、ゴルフクラブヘッド1000(図1)、ゴルフクラブヘッド2200(図8)、ゴルフクラブヘッド2700(図13)、ゴルフクラブヘッド3200(図18)、ゴルフクラブヘッド3700(図23)、および/またはゴルフクラブヘッド4400(図30)に同様であり得る。ゴルフクラブヘッド5600は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドとすることができる。
【0307】
ゴルフクラブヘッド5600は、ボディ5601を含む。いくつかの実施形態では、ボディ5601は、ボディ1001(図1)、ボディ2201(図8)、ボディ2701(図13)、ボディ3201(図18)、ボディ3701(図23)、および/またはボディ4401(図30)と同様であり得る。ボディ5601は、外面5603と、ストライクフェース5612と、ヒール領域5602と、ヒール領域5602の反対側のトウ領域5604と、ソール5606と、トップレール5615と、リア部5610と、を含む。ボディ5601のストライクフェース5612、ソール5606、トップレール5615、およびリア部5610は、一緒になって、内部キャビティ5616を形成する。さらに、ゴルフクラブヘッド5600は、上部領域5611と下部領域5613とに分けることができる(図44参照)。
【0308】
ゴルフクラブヘッド5600のリア部5610は、クラブヘッドの撓みおよび/または重量配分を変更する窪み5630を備えることができる。ゴルフクラブヘッドのリア部5610は、窪み5630の下にレッジ5825またはステップ壁をさらに備えることができる。リア部5610は、さらに、上部周辺部5609を備え、トップレール5615に沿って延在し、トウ領域5604およびヒール領域5602の側面を包む。トウスリット5666およびヒールスリット5662は、それぞれ、上部周辺部5609の一部とクラブヘッド5600の下部領域5613の下部外壁5727との間に配置され、クラブヘッド5600の上側半分と下側半分との間の構造的曲げを可能にする。トウスリット5666およびヒールスリット5662によって許容されるこの曲げは、結果として、これらのスリットを伴わないクラブヘッドを超えるストライクフェース5612のより大きな撓みをもたらす。クラブヘッド5600は、ストライクフェース5612の内面5819上に振動減衰層5878をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、内部キャビティ5616は、ポリマー材料で充填されるか、または部分的に充填され得る。
【0309】
図42~48のボディ5601は、ブレード長さを備える。ボディ5601のブレード長さは、図29に示され、説明されるように、ブレード長さ3725と同様に測定され得る(すなわち、ストライクフェース3712の平坦面に平行であって、ストライクフェース3712のトウ端から、ストライクフェース3712がホーゼル内に一体的に湾曲するの前のストライクフェース端3727までの測定)。ボディ5601のブレード長さは、2.50インチ(6.35cm)から2.90インチ(7.37cm)の範囲とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ボディ3701は、2.50インチ(6.35cm)、2.54インチ(6.45cm)、2.58インチ(6.55cm)、2.62インチ(6.65cm)、2.66インチ(6.76cm)、2.70インチ(6.86cm)、2.74インチ(6.96cm)、2.78インチ(7.06cm)、2.82インチ(7.16cm)、2.86インチ(7.264cm)、または2.90インチ(7.37cm)とすることができる。
【0310】
ソールは、以下でより詳細に説明するように、ソールのカスケードソール部分を含むことができる。図46に示されるように、ゴルフクラブヘッド5600の撓み特徴は、ソール5606に位置し、ボディ5601のリア部5610とストライクフェース5612との間で、ソールのカスケーディングソール部分に向かって伸張する、均一に薄くされた領域6060であり得る。図示の実施形態では、均一に薄くされた領域6060は、均一に薄くされた領域6060において外面5603から内面5819に垂直に測定されたソール厚さを含み、これは、ストライクフェース5612の底部からソールのカスケードソール部分に隣接するまで一定のままとすることができる。いくつかの実施形態では、均一に薄くされた領域6060のソールの厚さは、従来のソールより薄くすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、均一に薄くさえれた領域6060のソール厚さは、約0.040インチから0.080インチの範囲とすることができる。他の実施形態では、均一に薄くされた領域6060のソール厚さは、0.040インチから0.050インチ、0.050インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.040インチから0.055インチ、0.045インチから0.060インチ、0.050インチから0.065インチ、0.055インチから0.070インチ、0.060インチから0.075インチ、または0.065インチから0.080インチの範囲内であってもよい。例えば、均一に薄くされた領域4860のソール厚は、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチであり得る。
【0311】
図44は、一実施形態における、図42の断面線LVIII-LVIIIに沿ったゴルフクラブヘッド5600の断面を示す。図44に見られるように、ストライクフェース5612は、高領域5876と、中間領域5874と、低領域5872と、を含む。
【0312】
ボディ5601のストライクフェース5612は、外面5603から内面5819までストライクフェース5612に対して垂直に測定された厚さ5854をさらに含む。ストライクフェース5612の厚さ5854は、0.040インチから0.100インチの範囲であり得る。例えば、ストライクフェース4412の厚さ5854は、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.055インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、0.080インチ、0.085インチ、0.090インチ、0.095インチ、または0.100インチであり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース5612の厚さ5854は、ヒール領域5602からトウ領域5604まで、および/またはトップレール5615からソール5606まで変化することができる。例えば、ストライクフェース5612の厚さ5854は、ストライクフェース5612の中央領域5874の近くの中央部分で最大であり、ストライクフェース5612の高領域5876および低領域5872の近くの周辺に沿ってテーパすることができる。多くの実施形態では、ストライクフェース5612の中心は、0.090インチの厚さ5854を有することができ、ストライクフェース5612の周辺は、0.070インチの厚さ5854を有することができる。他の例では、厚さ5854は、ストライクフェース5612の中間領域5874近傍の中央領域から始まり、高領域5876および低領域5872近傍の周辺に向かって延びる、その増減または任意の変動が可能である。
【0313】
リア部5610の上部領域5611は、上部周辺部5609と、窪み5630と、レッジ5825と、を含む。上部周辺部は、クラブヘッドのトップレールを含み、クラブヘッドのトウおよびヒール領域の長さの周りに巻き付く。上部周辺部5609は、ゴルフクラブヘッド5600の上縁に沿ってヒール領域5602からトウ領域5604まで延びる。トウ領域5604では、上部周辺部5609は、トウ領域5604の周辺に沿って下方に延在する。いくつかの実施形態において、上部周辺部5609は、トウ領域5604の周辺に沿って、ほぼ半分下に延在する。上部周囲部は、窪みに当接する。リア部5610の上部周辺部5609は、クラブヘッド5600の周辺重量配分を提供し得る。さらに、上部周辺部5609は、トップレール5615内の応力を、クラブヘッド5600のリア部5610内に消散させることを可能にする。
【0314】
窪み5630は、クラブヘッド5600の上部周辺部の下、および下部領域5613の上であって、外面5603上に位置する。リア部5610の窪み5630は、ゴルフクラブヘッド5600のストライクフェースに向かって内側に延びる。窪み5630は、クラブヘッド5600の上部分5611に位置する。いくつかの実施形態では、窪み5630は、主にゴルフクラブヘッド5600の上半分に位置する。窪み5630は、その上部、トウ側、およびヒール側上で、上部周辺部5609によって境界される。窪み5630は、その底面がレッジ5825によって境界付けられている。
【0315】
レッジ5825は、概してヒール領域5602からトウ領域5604に向かう方向に延在する。レッジ5825は、窪み5630の下側境界を形成するのに役立つ。レッジ5825は、クラブヘッド5600がアドレス位置にあるときに、接地面10の上方の様々な高さに配置することができる。レッジ5825は、複数のセグメントを備えることができ、各セグメントは、図42の背面図に示されるように、接地面10より上の異なる高さに位置する。例えば、レッジ5825は、少なくとも部分的に、ヒール領域5602内に位置するセグメントよりも、接地面10から高いトウ領域5604内に位置するセグメントを含んでもよい。
【0316】
クラブヘッド5600のリア部5610のレッジ5825は、ストライクフェース5612の面にほぼ垂直な平面内に位置決めされ得る。レッジ5825は、ヒール領域5602からトウ領域5604までクラブヘッド5600の長さにわたる。レッジ5825は、レッジまたは溝と考えることもできる。ヒール端部では、レッジ5825はヒールスリット5662に融合することができる。トウ端部では、レッジ5825はトウスリット5666に融合することができる。
【0317】
レッジ5825は、レッジ角度(図示せず)で、接地面10に対して角度付けられ得る。いくつかの実施形態では、レッジ5825から接地面10まで測定されるレッジ角度は、15度から45度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、レッジ角度は、15度、16度、17度、18度、19度、20度、21度、22度、23度、24度、25度、26度、27度、28度、29度、30度、31度、32度、33度、34度、35度、36度、37度、38度、39度、40度、41度、42度、43度、44度、または45度とすることができる。
【0318】
トウおよびヒールスリット5666、5662は、クラブヘッド5600のリア部5610上に、接地面10からトップレール5615に向かってほぼ半分上方に位置決めされる。トウスリット5666およびヒールスリット5662は、それぞれ、クラブヘッド5600のトウ領域5604およびヒール領域5604を横切る短い長さにわたる。トウスリット5666及びヒールスリット5662は、レッジ5825の両端から延びている。トウスリット5666は、クラブヘッド5600の上部周辺部5609と下部領域5613との間のトウ領域5604に配置される。ヒールスリット5662は、ヒール領域5602において、ホーゼルの隣で隣接する上部周辺部5609の間に位置決めされる。
【0319】
トウスリット5666及びヒールスリット5662は、トウ-ヒール方向に配向される。トウスリット5666は、ストライクフェース5612に平行に測定される、接地面10からトップレール5615に向かって上方へのほぼ半分とほぼ2/3との間に位置決めされ得る。また、ヒールスリット5662は、接地面10から上レール5615に向かって上方へのほぼ半分とほぼ約2/3との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、ヒールスリット5662は、トウスリット5666よりも接地面10に対して低い位置に配置される。これらの実施例では、上部周辺部5609は、トウ領域5604よりもヒール領域5602において下方に延在する。
【0320】
トウスリット5666は、スリット5666の最も深い表面が窪み5630に融合するような深さ6267を有する。トウスリット深さ6267は、上部周辺部の外面からトウスリットの内側の最低点までで測定され得る。トウスリットの深さ6267は、0.05インチから0.20インチの範囲とすることができる。例えば、トウスリット深さ6267は、0.05インチから0.15インチ、または0.15インチから0.20インチの範囲であり得る。トウスリット高さ5668は、上部周辺部5609とトウスリット5666の交差から、レッジ5825とトウスリット5666の交差まで、接地面に略直交する方向で測定され得る。トウスリット高さ5668は、0.10インチから0.30インチの範囲であり得る。例えば、トウスリット高さ5668は、0.15インチから0.17インチ、0.10インチから0.15インチ、0.15インチから0.20インチ、または0.20インチから0.30インチの範囲であり得る。トウスリット5666は、図42に示すように、トウ領域5604の外縁とトウスリット5666が終端する窪み5630との間の長さ5669を含むことができる。トウスリット長さ5669は、0.318インチから0.418インチの範囲であり得る。例えば、トウスリット長さ5669は、0.318インチ、0.320インチ、0.330インチ、0.340インチ、0.350インチ、0.360インチ、0.368インチ、0.370インチ、0.380インチ、0.390インチ、0.400インチ、0.410インチ、0.418インチであり得る。トウスリット5666の寸法は、以下に記載されるように、ストライクフェース5612の撓みに影響し得る。
【0321】
ヒールスリット5662は、トウスリット5666と深さおよび配向が類似している。しかし、一部の実施形態では、接地面に対するヒールスリット5662の角度配向は、トウスリット5666の角度配向とわずかに異なる。いくつかの実施形態では、ヒールスリット5662は、クラブヘッド5600のヒール最端点まで延在しない。ヒールスリット高さ5664は、上部周辺部5609とヒールスリット5662の交差から、レッジ5825とヒールスリット5662の交差まで、接地面に略直交する方向で測定され得る。ヒールスリット高さ5664は、0.10インチから0.30インチの範囲であり得る。例えば、ヒールスリット高さ5664は、0.13インチから0.16インチ、0.10インチから0.15インチ、0.15インチから0.20インチ、または0.20インチから0.30インチの範囲であり得る。ヒールスリットは、図42に示すように、周辺部分の縁部に隣接してヒール領域に向かって測定された長さ5665を含むことができる。ヒールスリット長さ5665は、トウスリット長さ5669よりも長くすることができる。他の実施形態では、ヒールスリットとトウスリットは同じ長さである。ヒールスリット長さ5665は、0.325インチから0.425インチの範囲とすることができる。例えば、ヒールスリット長さ5665は、0.325インチ、0.330インチ、0.335インチ、0.340インチ、0.345インチ、0.350インチ、0.355インチ、0.360インチ、0.365インチ、0.370インチ、0.375インチ、0.380インチ、0.385インチ、0.390インチ、0.395インチ、0.400インチ、0.405インチ、0.410インチ、0.415インチ、0.420インチ、または0.425インチとすることができる。ヒールスリット5662の寸法は、以下に記載されるように、ストライクフェース5612の撓みに影響し得る。
【0322】
クラブヘッド5600の下部領域5613において、ボディ5601は、上部周辺部5609または窪み5630よりも、ストライクフェース5612からより大きな垂直距離を延在する。下部領域5613は、クラブヘッド5600のソール5606およびリア部5610に隣接する中実領域を部分的に含む。中実領域は、クラブヘッド5600に周辺重量配分を提供する。中実領域は、ソール5606および下部外壁5727によって境界付けられる。中実領域の前縁は、内部キャビティ5616の内壁の一部を画定する。
【0323】
図44のゴルフクラブヘッド5600の断面は、リア部5610をさらに示す。リア部5610は、クラブヘッド5600の上部領域5611および下部領域5613に対して分割され、理解され得る。リア部の上部領域6511は、上部周辺部5609と、レッジ5825を含む窪み5630と、を含む。図44に図示されるように、上部周辺部5609は、トップレール5615と、リア壁5723と、トップ壁5719と、を備える。窪み5630は、上部周辺部のトップ壁5719と窪み壁5821とレッジ5825とによって形成される。
【0324】
図44から分かるように、断面図から、リア部5610の上部領域5611は、トップレール5615、リア壁5723、トップ壁5719、窪み壁5821、およびレッジ5825を含む。リア部5610のリア壁5723は、トップレール5615の下方に位置し、トップレール5615に隣接する。リア部5610のトップ壁5719は、リア壁5723の下方に位置し、リア壁5723に隣接する。窪み壁5821は、トップ壁5719の下方に位置し、トップ壁5719に隣接する。レッジ5825は、窪み壁5821の下に位置し、窪み壁5821に隣接する。要するに、トップ壁5719およびレッジ5825は、ストライクフェースに向かって角度を付けられ、窪み壁5821に接続して窪み5630を形成する。上部領域5611は、トップレール5615とリア壁5723との間に位置する第1の基準点5722と、リア壁5723とトップ壁5719との間に位置する第2の基準点5782と、トップ壁5719と窪み壁5821との間に位置する第1の屈曲点5786と、窪み壁5821とレッジ5825との間に位置する第2の屈曲点5792と、レッジ5825と下部領域5613との間に位置する第3の屈曲点5794と、をさらに含む。
【0325】
いくつかの実施形態では、上部周辺部のトップレール5615は、当業者に知られているアイアンよりも平坦で背の高いトップレールまたはスカートとすることができる。より平坦で高さの高いレールは、ストライクフェース5612のミスヒットを補償して、ティーからのプレイアビリティを増大させることができる。いくつかの実施形態では、ヒール領域5602からトウ領域5604まで測定されるトップレール5615の長さは、ゴルフクラブヘッド5600の長さの70%から95%であり得る。多くの実施形態では、窪み5630は、トップレールボックススプリング設計を含む。いくつかのフェアウェイアイアン型ゴルフクラブヘッドの実施形態では、窪み5630は、リア部5610のリバーススクープまたは窪みであり得、ボディ5601は、ソール5606に向かってより厚い厚さを含む。多くの実施形態では、上部周辺部のトップレールおよび窪み5630は、ストライクフェース5612の全体的な曲げにおける増加を提供する。いくつかの実施形態では、ストライクフェース5612の曲げは、エネルギーの2%から5%の増加を可能にすることができる。窪み5630は、ストライクフェース5612をより薄くし、追加の全体的な曲げを可能にすることを可能にする。
【0326】
上部周辺部のトップレール5615は、厚さ6052を備える。トップレール5615の厚さ6052は、0.040インチから0.080インチの範囲であり得る。例えば、トップレール5615の厚さ6052は、0.040インチ、0.043インチ、0.046インチ、0.049インチ、0.051インチ、0.054インチ、0.057インチ、0.060インチ、0.063インチ、0.066インチ、0.069インチ、0.071インチ、0.074インチ、0.077インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、トップレール5615の厚さ6052は、全体を通して一定である。他の実施形態では、トップレール5615の厚さ6052は、変化することができる。例示的な実施形態では、トップレール5615の厚さ6052は、ストライクフェース5612からリア壁5823に向かって減少する。多くの実施形態では、トップレールの厚さ6052によって、トップレール5615は、ストライクフェース5612の全体的な曲げの増加を提供し得る。
【0327】
図45は、図44の断面と同様の、図42の断面線LVIII-LVIIIに沿った、図42のゴルフクラブヘッド5600の断面のトップレール5615およびリア部5610の一部を図示する。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド5600は、リア角度5940、トップレール角度5945、およびストライクフェース角度5950を含む。リア角度5940は、トップ壁5819から上部領域5611のリア壁5823まで測定される。多くの実施形態では、リア角度5940は、70度から140度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、リア角度5940は、70度、75度、80度、85度、90度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、または140度とすることができる。いくつかの実施形態では、リア角度5940は、約122度である。
【0328】
ストライクフェース5612は、ストライクフェース角度5950をさらに含む。ストライクフェース角度5950は、ストライクフェース5612からトップレール5615まで測定され、ここで、ストライクフェース角度5950は、70度から160度または70度から110度までの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ストライクフェース角度5950は、70度、75度、80度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、または160度とすることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース角5950は、約90度である。
【0329】
図45は、トップレール角度5945を備えるトップレール5615をさらに図示する。トップレール角度5945は、リア壁5823からトップレール5615まで測定される。多くの実施形態では、トップレール角度5945は、70度から160度または90度から110度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール角度5945は、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、または160度とすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール角度5945は、約131度である。
【0330】
リア壁5723は、第1の基準点5722から第2の基準点まで、ストライクフェースにほぼ平行な配向で延在する。リア壁5723は、トップレールとトップ壁5719とを接続する。上部領域5611のリア壁5823は、高さ5880を有する。リア壁5823の高さ5880は、第1の基準点5722から第2の基準点5782まで測定される。リア壁5823の高さ5880は、0.055インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.080インチから0.085インチ、または0.55インチから0.85インチの範囲であり得る。例えば、リア壁4623の高さ4680は、0.55インチ、0.58インチ、0.61インチ、0.64インチ、0.67インチ、0.70インチ、0.73インチ、0.76インチ、0.79インチ、0.82インチ、または0.85インチであり得る。いくつかの実施形態では、リア壁4623の高さ5880は、ゴルフクラブヘッド5600の全高の35%から60%、35%から45%、45%から68%、40%から55%、30%から40%、35%から45%、40%から50%、45%から55%、または50%から60%の範囲である。例えば、リア壁5823の高さ5880は、ゴルフクラブヘッド5600の全高の35%、38%、41%、44%、47%、50%、53%、56%、または60%であり得る。
【0331】
上部領域5611のリア壁5823はまた、高さ5680Aを含むことができる。高さ5680Aは、トップレール5615の頂部5828から第2の基準点5782まで測定される。高さ5880Aの範囲は、0.60インチから1.0インチである。例えば、高さ5880Aは、0.60インチ、0.61インチ、0.64インチ、0.67インチ、0.70インチ、0.73インチ、0.76インチ、0.79インチ、0.82インチ、0.85インチ、0.90インチ、0.95インチ、または1.0インチであり得る。いくつかの実施形態では、高さ5880Aは、ゴルフクラブヘッド5600の全高の40%から75%の範囲であり得る。例えば、高さ5880Aは、ゴルフクラブヘッド5600の全高の40%、44%、47%、50%、53%、56%、60%、65%、70%、または75%であり得る。
【0332】
上部領域5611のリア壁5823は、リア壁厚さ5856をさらに備える。リア壁厚さ5856は、外面5603から内部キャビティ5630の内面5619までの、リア壁5823の垂直距離である。リア壁厚さ5856は、0.040インチから0.080インチの範囲であり得る。例えば、リア壁厚さ5856は、0.040インチ、0.043インチ、0.046インチ、0.049インチ、0.051インチ、0.054インチ、0.057インチ、0.060インチ、0.063インチ、0.066インチ、0.069インチ、0.071インチ、0.074インチ、0.077インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、リア壁厚さ5856は、全体を通して一定である。他の実施形態では、リア壁厚さ5856は、変化することができる。例示的な実施形態では、リア壁厚さ5856は、一定の0.05インチである。リア壁厚さ5856は、インパクトから屈曲点5886へのエネルギー伝達を可能にし、座屈効果を誘導するのを助ける。
【0333】
トップ壁5719は、第1の屈曲点5786に向かう方向に、ストライクフェースに向かって、かつトップレール5615から離れるように傾斜している。トップ壁5719は、第2の基準点5782から第1の屈曲点5786まで延びる。リア壁5723およびトップ壁5719の記載された構成は、記載されたリア壁およびトップ壁の構成を欠くクラブヘッドと比較して、ゴルフボールとのインパクトに対するクラブヘッド5600のトップレール5615の増大した曲げを可能にする。トップ壁5719は、第1の屈曲点5786で窪み壁5821に接続する。
【0334】
窪み5630は、トップ壁5719、窪み壁5821、およびレッジ5825によって形成される。いくつかの実施形態では、窪み壁5821は、ほぼ平坦であってもよい。いくつかの実施形態では、窪み壁5821は、図44に示すように、断面図から見たときに、少なくとも部分的に湾曲した輪郭を含むことができる。窪み壁厚さ5858は、第1の屈曲点5786と第2の屈曲点5792との間の窪み壁5821に沿った点で、外面5603から内面5819まで垂直に測定される。窪み壁厚さ5858は、0.040インチから0.080インチの範囲であり得る。例えば、窪み壁厚さ5858は、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.055インチ、0.060インチ、0.65インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチであり得る。多くの実施形態では、窪み壁厚さ5858は、リア壁厚さ5856およびレッジ厚さ5860と一定である。他の実施形態では、窪み壁厚さ5858は、リア壁厚さ5856およびレッジ厚さ5860よりも小さくなり得る。窪み壁厚さ5858は、リア壁5723およびレッジ5825の厚さ5823,5860と一致するか、またはそれ未満であり、より均一なエネルギー伝達および屈曲を可能にする。
【0335】
図42などの背面図から最もよく理解されるように、窪み壁5821は、背面5610の表面積の10%から40%の間の表面積をカバーし得る。例えば、窪み壁5821は、リア部5610の表面積の10%から20%、20%から30%、または30%から40%の間の表面積をカバーし得る。いくつかの実施形態では、窪み壁5821は、リア部5610の表面積の約29%の表面積を覆うことができる。
【0336】
窪み5630の高さ5888は、第2の基準点5782から第3の屈曲点5794まで接地面10に対して垂直に測定される。窪み5630の高さ5888は、0.15インチから1.1インチの範囲とすることができる。例えば、窪み5630の高さ5888は、0.15インチから0.30インチ、0.30インチから0.45インチ、0.45インチから0.60インチ、0.60インチから0.75インチ、0.75インチから0.90インチ、または0.90インチから1.0インチの範囲であり得る。例えば、窪み5630の高さ5888は、ヒール領域5602では約0.21インチ、ヒール領域5602とトウ領域5604との間のクラブヘッドの中心では約0.63インチ、トウ領域5604では約0.98インチとすることができる。いくつかの実施形態では、窪みの最大高さ5888は、0.80インチと1.1インチとの間である。
【0337】
第2の屈曲点5792は、窪み壁5721からレッジ部5825まで測定された第2の屈曲角度を含む。第2の屈曲点5792の第2の屈曲角度は、少なくとも95度から150度の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、第2の屈曲角度5796は、少なくとも95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、または150度とすることができる。いくつかの実施形態では、第2の屈曲角度は、ヒール領域5602からトウ領域5604まで一定であってもよい。他の実施形態では、第2の屈曲角度5796は、ヒール領域5602からトウ領域5604まで変化することができる。多くの実施形態では、第2の屈曲角度5796は、第2の屈曲点5686が、ゴルフクラブヘッド5600がストライクフェース5712でゴルフボールにインパクトする際の座屈点または塑性ヒンジとして作用することを可能にする。
【0338】
図44に示すように、いくつかの実施形態では、レッジはレッジ幅5829を含む。レッジ幅5829は、レッジ5825に沿って第2の屈曲点5792から第3の屈曲点5794まで測定される。レッジ幅5829は、0.088インチから0.128インチの範囲とすることができる。例えば、レッジ幅5829は、0.090、0.094インチ、0.098インチ、0.100インチ、0.104インチ、0.108インチ、0.110インチ、0.112インチ、0.114インチ、0.118インチ、0.120インチ、0.124インチ、または0.128インチであり得る。いくつかの実施形態では、レッジ幅5829は、ヒール領域5602からトウ領域5604まで一定のままであり得る。他の実施形態では、レッジ幅5829は、ヒール領域5602からトウ領域5604まで変化することができる。例えば、レッジ幅5829は、ヒール領域5602からトウ領域5604まで増加することができる。他の実施形態では、レッジ幅5829は、ヒール領域5602からトウ領域5602まで減少することができる。
【0339】
レッジ5825は、第2の屈曲点5792と第3の屈曲点5794との間のレッジ5825に沿った点において、外面5603から内面5819まで垂直に測定されたレッジ厚さを含む。レッジ厚さは、窪み壁厚さと同様とすることができる。
【0340】
リア部5610の上部領域5611および下部領域5613は、第3の屈曲点5794によって分離される。多くの実施形態では、第3の屈曲点5794は、頂点5828の下のボディ5601の少なくとも40%下方に配置される。例えば、第3の屈曲点5694は、頂点5828の下のボディ5601の40%、42%、44%、46%、48%、50%、52%、54%、56%、58%、60%、62%、64%、66%、68%、または70%下方に配置することができる。低く位置決めされた第3の屈曲点5794は、より高い屈曲点位置を有する同様のゴルフクラブヘッドと比較して、ボールとのインパクト中に、上部領域5611上のより大きなてこ作用によって増大した曲げを経験することを可能にする。
【0341】
ボディ5601の下部領域5613は、第3の屈曲点5794で始まり、下部外壁5827を含む。下部外壁5827は、第1の屈曲点5794からソール5606まで延びる。下部外壁5827は、ストライクフェースに対して角度を付けることができる。下部領域5613は、接地面5703からレッジ5825の最下端に隣接する第3の屈曲点5794まで測定された高さを含む。下部領域5613の高さは、0.40インチから1.20インチの範囲であり得る。例えば、下部領域5613の高さは、0.40インチから0.70インチ、0.60インチから0.80インチ、0.70インチから0.90インチ、0.80インチおよび1.00インチ、0.90インチおよび1.10インチ、または1.00インチおよび1.20インチの範囲であり得る。
【0342】
第3の屈曲点5794において、レッジ5825と下部外壁5727との間で第3の屈曲角度5851が測定される。いくつかの実施形態では、第3の屈曲角度5851は、160度未満であってもよい。いくつかの実施形態では、第3の屈曲角度5851は、90度から175度とすることができる。例えば、第3の屈曲角度5851は、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、160度、165度、170度、または175度とすることができる。
【0343】
下部外壁5727は、クラブヘッド5600の下部領域5613に位置する。下部外壁5727は、レッジ5825の縁部の第3の屈曲点5794からクラブヘッド5600のソールまで下方に延びる。下部外壁5727の一部は、下部領域5613の中実領域の外側リア縁を形成する。下部外壁5727は、レッジ5825の下方のクラブヘッド5600のリア部を境界する。
【0344】
図46は、図42に示すゴルフクラブヘッド5600の詳細な断面と同様の、ゴルフクラブヘッド5600の別の断面図を示す。内部キャビティ5616は、上部キャビティ幅5993と、最小キャビティ幅(最小ギャップ)5990と、最大キャビティ幅6095と、下部領域キャビティ幅6097とを含み、すべて、ストライクフェース5612の内面5819から内部キャビティ5616の後端へのストライクフェース5612から垂直な方向に測定される。上部キャビティ幅5993は、最小上部キャビティ幅5990の上方に位置する。より大きい上部キャビティ幅5993を有する内部キャビティ5616の領域は、上部周辺部5609に対応する。最小上部キャビティ幅5990に隣接する内部キャビティ5616の部分は、窪み5630に対応する。上部キャビティ幅5993は、下部領域キャビティ幅6097より上にある最大キャビティ幅6095より上にある最小キャビティ幅5990より上にある。いくつかの実施形態では、最大キャビティ幅5990は、クラブヘッド5600の下部領域5613に位置する。多くの実施形態では、ボディ5601の下部領域5613は、リア部5610に隣接する中実領域を含む。中実領域は、クラブヘッド5600のリア部5610に重量を提供する。この中実領域は、下部領域キャビティ幅6097を、窪み5630に隣接し且つその下方のキャビティの幅よりも小さくする。最小キャビティ幅5990は、図46の断面に示されるように、クラブヘッド5600の中央部分における下部領域キャビティ幅6097の20%から55%の間であり得る。例えば、最小キャビティ幅5990は、下部領域キャビティ幅6097の20%、25%、30%、35%、40%、45%、または50%とすることができる。
【0345】
上部キャビティ幅5993は、リア壁5723とストライクフェース5612の裏面との間で測定される。いくつかの実施形態では、上部キャビティ幅5993は、0.079インチ(2mm)から0.24インチ(6mm)の範囲とすることができる。例えば、上部キャビティの幅は、0.079インチ(2mm)、0.118インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.197インチ(5mm)、または0.24インチ(6mm)にできる。他の実施形態では、上部キャビティ幅は、0.118インチ(3mm)から0.16インチ(4mm)の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、上部キャビティ幅は、0.135インチ(3.429mm)とすることができる。
【0346】
いくつかの実施形態では、最小キャビティ幅5990は、第1の屈曲点5786とストライクフェース5612の裏面との間に位置する。いくつかの実施態様において、最小キャビティ幅5990は、窪み壁5821とストライクフェース5612の裏面との間に位置する。いくつかの実施形態では、最小キャビティ幅5990は、0.079インチ(2mm)から0.24インチ(6mm)の範囲とすることができる。例えば、最小キャビティ幅5990は、0.079インチ(2mm)、0.118インチ(3mm)、0.16インチ(4mm)、0.197インチ(5mm)又は0.24インチ(6mm)であり得る。他の実施形態では、最小キャビティ幅5990は、0.118インチ(3mm)から0.16インチ(4mm)の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、最小キャビティ幅5990は、0.135インチ(3.429mm)とすることができる。
【0347】
最大キャビティ幅6095は、窪み5630の下に位置する。いくつかの実施態様において、最大キャビティ幅6095は、0.40インチから0.70インチの範囲であり得る。例えば、最大キャビティ幅は、0.40インチ、0.45インチ、0.50インチ、0.55インチ、0.60インチ、0.65インチ、又は0.70インチとすることができる。他の実施形態では、最大キャビティ幅6095は、0.55インチから0.60インチの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、最大キャビティ幅6095は、0.59インチとすることができる。
【0348】
下部領域キャビティ幅6097は、中実領域とストライクフェース5612の内面5819との間で測定される。いくつかの実施態様において、下部領域キャビティ幅6097は、0.15インチから0.40インチの範囲であり得る。例えば、下領域キャビティ幅6097は、0.15インチ、0.20インチ、0.25インチ、0.30インチ、0.35インチ、または0.40インチであり得る。他の実施形態では、下部領域キャビティ幅6097は、0.27インチから0.31インチの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、上部キャビティ幅は、0.29インチとすることができる。
【0349】
再び図46を参照すると、ゴルフクラブヘッド5600のボディ5601は、上部周辺部距離6092、最小距離6094、および最大距離6096をさらに含む。トップレール5615に隣接するクラブヘッド5600の上部周辺部距離6092は、ストライクフェース5612の外面5603からリア壁5623の外面5603までの垂直距離として測定される。クラブヘッドの上部周辺部距離6092は、0.305インチから0.325インチの間である。いくつかの実施形態では、クラブヘッドの上部周辺部距離6092は、0.305インチから0.310インチ、0.310インチから0.315インチ、0.315インチから0.320インチ、または0.320インチから0.325の間である。いくつかの実施形態では、クラブヘッド5600の上部周辺部距離6092は、レッジ幅5829よりも大きい。
【0350】
ボディ5601の最小距離6094は、上部領域5611内のストライクフェース5612の外面5603から、リア壁5623の外面5603までの垂直距離として測定される。最小距離6094は、0.20インチから0.40インチの範囲である。例えば、最小距離6094は、0.20インチ、0.22インチ、0.24インチ、0.26インチ、0.28インチ、0.30インチ、0.32インチ、0.34インチ、0.36インチ、0.038インチ、または0.40インチであり得る。いくつかの実施形態では、ボディ5601の最小距離6094は、レッジ幅5829よりも大きくすることができる。ボディ5601の最大距離6096は、ストライクフェース5612の外面5603から、リア部5610の外面5603までの垂直距離として測定される。最大距離6096は、0.60インチから0.90インチの範囲にある。例えば、最大距離6096は、0.60インチ、0.64インチ、0.68インチ、0.72インチ、0.76インチ、0.80インチ、0.84インチ、0.88インチ、または0.90インチであり得る。
【0351】
図44~48に示されるように、ゴルフクラブヘッド5600は、内部キャビティ5616を含む中空または少なくとも部分的に中空ボディであり得る。ボディ5601の内部キャビティ5616は、容積を含む。内部キャビティ5616の容積は、0.65インチ(10.65cm)から1.05インチ(17.21cm)までの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、内部キャビティ5616は、0.65インチ(10.65cm)、0.70インチ(11.47cm)、0.75インチ(12.29cm)、0.80インチ(13.11cm)、0.85インチ(13.93cm)、0.90インチ(14.75cm)、0.95インチ(15.57cm)、1.00インチ(16.39cm)、または1.05インチ(17.21cm)の容積を含むことができる。同様に、キャビティ5616の空隙であるボディ5601の材料部分は、材料体積をさらに含む。ボディ5601の材料体積は、2.50インチ(40.97cm)から3.50インチ(57.35cm)までの範囲であり得る。例えば、ボディ5601の材料容積は、2.50インチ(40.97cm)、2.60インチ(42.61cm)、2.70インチ(44.25cm)、2.80インチ(45.88cm)、2.90インチ(47.52cm)、3.00インチ(49.16cm)、3.10インチ(50.80cm)、3.20インチ(52.44cm)、3.30インチ(54.08cm)、3.40インチ(55.72cm)、または3.50インチ(57.35cm)とすることができる。
【0352】
多くの実施形態では、ボディ5601の内部キャビティ5616は、任意の物質の空隙とすることができる。他の実施形態では、ボディ5601の内部キャビティ5616は、ポリマー(図示せず)を含むことができ、ポリマーは、内部キャビティ5616を少なくとも部分的に充填することができる。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、他の熱可塑性プラスチック、複合ポリマーまたはそれらの任意の組み合わせであり得る。ポリマーは、ボディ5601の内部キャビティ5616の10%から80%、10%から25%、15%から30%、30%から45%、45%から60%、60%から75%、75%から80%、10%から40%、30%から60%、または40%から80%を充填することができる。例えば、ポリマーは、ボディ5601の内部キャビティ5616の10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、または85%を満たすことができる。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ボディ5601の内部キャビティ5616の80%を満たす。
【0353】
ボディ5601の内部キャビティ5616を少なくとも部分的に充填するポリマーは、0.05から4の範囲の比重を含むことができる。例えば、ポリマーの比重は、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、または4であり得る。いくつかの実施形態では、ポリマーの比重は、ポリマーの質量に比例し、ポリマーの1比重は、1グラムに等しい。同様に、これらの例示的な実施形態では、体積はポリマー比重に比例し、ポリマーの1比重は1ccに等しい。他の実施形態では、体積は、ポリマーの比重に比例しない。例えば、ポリマー体積に対するポリマー比重の比は、2:1cc、2:3cc、2:4cc、3:1cc、3:2cc、3:4cc、4:1cc、4:2cc、または4:3ccであり得る。
【0354】
ポリマーの重量は、ゴルフクラブヘッド4400のスイングウェイトが、各プレイヤーに対してカスタマイズ可能であることを可能にする。ポリマーの体積、したがって重量を増加させると、スイングウェイトが増加する。同様に、ポリマーの体積を減少させると、スイングウェイトが減少する。個々のプレイヤーに適切なスイングウェイトを持たせることで、スイング中のフィーリングが向上し、スイングスピード、スイングパス、ボールスピード、ボール軌道などのパフォーマンスを向上させることができる。ポリマーは、ソール5606に向かってゴルフクラブヘッド5600の全体重量をさらに増加させることができる。重量をソールに向かって増加させると、CGが低く後方にシフトし、それによって慣性モーメントが改善される。
【0355】
ストライクフェース5612は、耐久性のある仕上げでコーティングすることができる。例えば、ストライクフェース5612は、Hydropearl 2.0クロムプレート仕上げまたは高研磨クロムでコーティングすることができる。いくつかの実施形態では、ストライクフェース5612は、ブラッシングまたはブラストでさらに仕上げられる。ゴルフクラブヘッド5600は、ストライクフェース5612の内面5819上に振動減衰層5878をさらに含むことができる。振動減衰層5878は、エラストマー材料または任意の他の適切な材料から形成することができる。例えば、振動減衰層5878は、ウレタンおよびグラフェンコーティング、ウレタンコーティング、またはシリコーンゲルから形成することができる。振動減衰層5878は、1から7グラムの重量を有し得る。例えば、振動減衰材料は、1グラム、3グラム、5グラム、または7グラムの重量を有することができる。振動減衰層5878は、クラブヘッド5600の内部キャビティの容積の10%から30%の間を充填することができる。振動減衰層5878は、ストライクフェース5612の内面5819を部分的または完全に覆うことができる。ストライクフェース5612に対して垂直に測定される振動減衰層5878の厚さは、ストライクフェース5612の内面5819を横切って変化するか、一定であり得る。
【0356】
いくつかの実施形態では、ゴルフクラブヘッド5600は、トウ領域5604上に位置するアパーチャ5634をさらに備えることができる。アパーチャ5634は、雌ねじを含み、図42に見られるように、ねじ山付きスクリューウェイト5637を受け入れるように構成される。図42は、アパーチャ5634から除去されているが、アパーチャ5634への挿入のために配置される、ねじ付きスクリューウェイト5637を図示する。ねじ山付きスクリューウェイト5637は、重量を含み、ねじ山付きスクリューウェイト5637の重量は、2グラムから12グラムの範囲とすることができる。他の実施形態では、ねじ山付きスクリューウェイト5637の重量は、4グラムから10グラムの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、スクリューウェイト5637は、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、7グラム、8グラム、9グラム、10グラム、11グラム、12グラム、13グラム、または14グラムの重量とすることができる。スクリューウェイト5637の重量は、スクリューウェイト5637の長さと相関し、より長いねじ山付きスクリューウェイト5637は、より大きな重量に等しい。ねじ山付きスクリューウェイト5637は、ゴルフクラブヘッド5600の質量および全体のスイングウェイトにさらに影響を及ぼす。したがって、ねじ山付きスクリューウェイト5637は、性能特性(例えば、スイング速度、ボール速度、およびボール飛行)と同様に、ゴルフクラブヘッド5600のフィーリングを改善し得る。
【0357】
クラブヘッド5600のホーゼルは、チップウェイト5638を収容することができる。図42は、ホーゼルから取り外されているが、ホーゼル内に挿入するための位置にあるチップウェイト5638を示す。チップウェイト5638は、0.1から10グラムの範囲の重量を有することができる。例えば、チップウェイト5638は、0.2、0.4、0.6、0.8、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10グラムの重量を有することができる。
【0358】
トウスリット5666およびヒールスリット5662の両方が、クラブヘッド5600の撓みに影響するが、トウスリット5666は、撓みにより大きな影響を有する。スリット5666、5662は、下部領域5613と上部周辺部5609との間のトウおよびヒール接合部における集中応力を低減し、クラブボディ5601のより大きな体積にわたってインパクト応力を広げる。トウスリット5666およびヒールスリット5662は、クラブヘッド5600の上部領域5611と下部領域5613との間の構造的な曲げを可能にし、その結果、トウスリットおよび/またはヒールスリットがない同様のゴルフクラブヘッドに存在するであろうよりも、ストライクフェース5612の撓みが大きくなる。スリット5666、5662は、第2の屈曲点5792の周囲の下部領域5613と上部領域5611との間の曲げを増加させ得る。ストライクフェース5612のより大きな撓みは、ゴルフクラブ5600により高い動的ロフト角を提供する。ロフト角は、ストライクフェース5612から接地基準面10まで測定される鋭角である。クラブヘッド5600の撓みを動的に増加させることによって、従来のロフト角度を、軌跡を犠牲にすることなく下げることができる。例えば、第2のクラブヘッドよりも低いロフト角を有する第1のクラブヘッドは、第1のクラブヘッドがクラブヘッドの撓みを増大させるスリットを備える場合、第2のクラブヘッドの軌道に等しい軌道を有することができる。いくつかの実施形態では、従来のロフト角は、0.6度まで、0.5度まで、または0.4度まで低減することができる。第1のクラブヘッドのロフトが小さいと、第1のクラブのロフト角が小さいため、クラブヘッドによってインパクトされたゴルフボールのボール速度が速くなる。セット内のクラブ間のギャップは、本明細書に開示されるスリットを含むクラブヘッドセット内でより均一にすることができる。
【0359】
さらに、多くの実施形態では、窪み5630は、標準的なゴルフクラブヘッドのボール速度よりもゴルフボール速度の増加をもたらすことができ、標準的なハイブリッドおよびアイアンクラブヘッドの両方よりも打ち上げ角度を増加させることができる。窪み5630を欠くゴルフクラブヘッドは、インパクト後のドラムのようなインパクトまたはスプリングバックの間、クラブヘッド5600と同様に、制御された様式で座屈することができない。第1、第2、および第3の屈曲点5786、5792、および5794は、ゴルフボールがストライクフェースにインパクトしたときに、これらの屈曲点を欠くゴルフクラブヘッドでは不可能な方法で、ボディ5601が後方に曲がることを可能にする。
【0360】
上部周囲部は、クラブの後端にスプリングを提供し、低いピーク応力集中を示すことができる。ストライクフェース5612、トップレール5615、リア壁5723、およびトップ壁5719の相互作用は、ストライクフェース角度5950、トップレール角度5945、およびリア角度5940の影響を受ける。ストライクフェース5612、トップレール5615、リア壁5723、およびトップ壁5719は、上述のゴルフクラブヘッド3700のそれぞれの構成要素に類似の方法で、クラブヘッドの屈曲と相互作用し、利益をもたらす。
【0361】
上述のソール5606の均一に薄くされた領域6060は、ゴルフクラブヘッド2200、2700、3200、3700、4400、および4900の均一に薄くされた領域について上述したものと同様の複数の利点を提供することができる。
【0362】
いくつかの実施形態において、ボディ5601は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはそれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、または複合材料を含むことができる。他の実施形態において、ボディ5601は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、急冷および焼戻し鋼合金、または565鋼を含んでもよい。いくつかの実施態様において、ストライクフェース4412は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、又はこれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、又は複合材料を含むことができる。他の実施形態では、ストライクフェース4412は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、急冷および焼戻し鋼合金、または565鋼を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ボディ5601は、ストライクフェース5612と同じ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ボディ5601は、ストライクフェース5612とは異なる材料を含むことができる。
【0363】
II.部分的バックキャビティを有するゴルフクラブヘッド
図49~60Dは、本発明の実施形態による、部分的バックキャビティ7102およびリア開口7104を含むゴルフクラブヘッド7100を示す。図示の実施形態では、クラブヘッド7100はアイアンタイプのクラブヘッド7100である。クラブヘッド7100は、ボディ7106と、前方端7110においてボディ7106に結合され、打撃する面またはストライクフェース7112を画定するフェースプレート7108と、前方端7110に対向する後方端7116においてボディ7106に結合されるカバーまたはバッジ7114と、を含む。いくつかの実施形態では、ボディ7106は、ボディ1001(図1)、ボディ2201(図8)、ボディ2701(図13)、ボディ3201(図18)ボディ3701(図23)、および/またはボディ4401(図30)と同様であり得る。以下に説明するように、いくつかの実施形態では、バッジ7114は、部分的バッジ7114(図59A~59C)であってもよく、またはバッジ7114は、クラブヘッド7100(図59D)から完全に省略されてもよい。前方端7110および後方端7116に加えて、ボディ7106は、ヒール領域7118と、ヒール領域7118に対向するトウ領域7120と、ソール7122と、ソール7122に対向するトップレール7124と、を含む。ボディ7106はまた、ゴルフクラブヘッド7100をシャフト(図示せず)に結合してゴルフクラブを形成するための、ヒール領域7118に近接したホーゼル77126を含む。
【0364】
図52を参照すると、リア開口7104は、ボディ7106によって画定され、後方端7116に形成される。ボディ7106は、前方端7110に形成され、リア開口7104に対向して位置するフロント開口7128をさらに画定する。フェースプレート7108は、フロント開口7128を覆い、閉鎖する。いくつかの実施形態では、以下で説明するように、バッジ7114は、リア開口7104を部分的にまたは完全に覆い、閉鎖する。フェースプレート7108およびボディ7106は、共に、部分的バックキャビティ7102を画定する。部分的バックキャビティ7102はまた、ボディ7106内に形成され、フェースプレート7108によって部分的に境界が定められた部分的に閉じた内部空間として説明される。部分的バックキャビティ7102は、部分的バックキャビティ7102をクラブヘッド7100の外部と連通させるリア開口7104の存在により、クラブヘッド7100の外部に対して部分的に開口したままであるという意味で、本明細書では「部分的」と呼ばれる。他の実施形態(図示せず)では、ボディ7106は、ボディのみが部分的バックキャビティ7102を画定するように、フェースプレートと一体的に形成することができる。
【0365】
図54および図55を参照すると、ボディ7106はまた、後方端116から前方端7110に向かって、かつストライクフェース7112に向かって内側に延在する、開放外部キャビティ7130(以下、窪み7130と呼ぶ)を画定する。リア開口7104は、窪み7130内に形成される。窪み7130は、クラブヘッド7100の撓みおよび/または重量配分を変更する。具体的には、窪み7130は、クラブヘッド7100が、ゴルフボールとのインパクト中に、またはインパクト後にドラムのようにスプリングバックする間に、制御された様式で座屈することを可能にする。したがって、窪み7130は、公知の先行技術のアイアンタイプのゴルフクラブヘッドと比較して、ゴルフボール速度および打ち出し角度を相対的に増加させることができる。
【0366】
図55および図58を参照すると、ボディ7106は、後方端7116に形成されたバック壁7132を含む。バック壁7132は、窪み7130を囲み、画定し、概して、トップレール7124とソール7122との間、およびヒール領域7118とトウ領域7120との間に延在する。バック壁7132は、さらに、トップレール7124に隣接して形成される上部バック壁7134と、ソール7122に隣接して形成される下部バック壁7136と、に分割される。上部バック壁7134は、トップレール7124から上部レッジまたはトップキャビティ壁7138まで下方に延在する。図示の実施形態では、上部バック壁7134は、ストライクフェース7112と略平行である。他の実施形態では、上部バック壁7134は概して、上部バック壁7134がトップレール7124からトップキャビティ壁7138に延在するときに、ストライクフェース7112に向かって、またはストライクフェース7112から離れて傾斜することができる。下部バック壁7136は、ソール7122から上方に延在して、ボトムレッジまたはボトムキャビティ壁7140に延在する。図示の実施形態では、下部バック壁7136は、下部バック壁7136がソール7122からボトムキャビティ壁7140に向かって延在するとき、ストライクフェース7112から略傾斜する。他の実施形態では、下部バック壁7136は、ストライクフェース7112に略平行であり得るか、または下部バック壁7136は、ストライクフェース7112に向かって傾斜し得る。
【0367】
引き続き図58を参照すると、トップキャビティ壁7138は、ストライクフェース7112にほぼ向かう方向に、上部バック壁7134から上部窪み壁7142に延在する。トップキャビティ壁7138は、トップキャビティ壁138がヒール領域7118とトウ領域7120との間に延在するとき、概して、トップレール7124の輪郭に従う。ボトムキャビティ壁7140は、ストライクフェース7112にほぼ向かう方向に、下部バック壁7136から下部窪み壁7144まで延在する。ボトムキャビティ壁7140は、ボトムキャビティ壁7140が、トップレール124に向かって上方にステップするトウ領域7120に向かって位置する階段状部分146(図54)を含むことを除いて、ボトムキャビティ壁7140がヒール領域7118とトウ領域7120との間に延在するとき、概して、ソール7122の輪郭に従う。
【0368】
リア開口リム7148(図54)は、さらに、リア開口7104を画定し、リア開口7104の周囲に境界線を引く。リア開口リム7148は、トップレール7124により近接して位置する上リム7150と、ソール7122(図57、58)により近接して位置する下リム7152と、に分割される。上リム7150は、概して、トップレール7124およびトップキャビティ壁7138の輪郭に従う。下リム7152は、ボトムキャビティ壁7140の輪郭にほぼ従い、下リム7152がヒール領域7118とトウ領域7120との間に延在するにつれて、ほぼ直線状、弓形、またはセグメント化された範囲(例えば、階段状の範囲)を含むことができる。上部窪み壁7142は、トップキャビティ壁7138から、リア開口7104の上リム7150まで、ほぼソール7122に向かう方向に延在する。上部窪み壁7142は、上部バック壁7134と略平行である。上部窪み壁7142も、ストライクフェース7112とほぼ平行である。他の実施形態では、上部窪み壁7142は、上部窪み壁7142がトップキャビティ壁7138から上リム7150に延在するときに、ストライクフェース7112から概ね離れて傾斜することができる。下部窪み壁7144は、ボトムキャビティ壁7140からリア開口7104の下リム7152まで、ほぼトップレール7124に向かう方向に延在する。下部窪み壁7144は、下部窪み壁7144が、ボトムキャビティ壁7140から下リム7152に延在するにつれて、ストライクフェース7112に向かって概ね傾斜する。一緒に、トップおよびボトムキャビティ壁7138、7140、および上部および下部窪み壁7142、7144は、協働して、窪み7130を画定する。バッジ7114を含む実施形態では、バッジ7114は、窪み7130をさらに画定し、窪み7130を部分的バックキャビティ7102から閉鎖する。さらに、バッジ7114を含むいくつかの実施形態では、バッジ7114は、窪み7130をさらに画定し、リア開口リム7148内に配置されることによって、窪み7130を部分的バックキャビティ7102から閉鎖する。いくつかの実施形態では、バッジ7114は、上リム7150および下リム7152に接着することができる。
【0369】
引き続き図58を参照すると、ボディ7106は、前方端7110に形成されたフロント壁7154をさらに含む。フロント壁7154は、フロント開口7128を囲み、トップレール7124とソール7122との間、およびヒール領域7118とトウ領域7120との間に概して延在する。フロント壁7154は、さらに、トップレール7124に隣接して形成される上部フロント壁7156と、ソール7122に隣接して形成される下部フロント壁7158と、に分割される。フロント開口リム7160は、フロント開口7128を画定し、フロント開口7128の周囲に境界を引く。上部フロント壁7156は、トップレール7124からフロント開口リム7160まで下方に延在する。図示の実施形態では、上部フロント壁7156は、ストライクフェース7112と略平行である。下部フロント壁7158は、ソール7122からフロント開口リム7160まで上方に延在する。図示の実施形態では、下部フロント壁7158も、ストライクフェース7112と略平行である。
【0370】
ボディ7106は、フロント壁7156と上部バック壁7134との間のトップレール7124を横切って延在するトップレール壁7162も含む。トップレール壁7162は、トップレール壁7162が上部フロント壁7156と上部バック壁7134との間に延在するとき、滑らかに湾曲した輪郭を含む。ボディ7106は、下部フロント壁7158と下部バック壁7136との間のソール7122を横切って延在するボトム壁7164をさらに含む。ボトム壁7164は、ボトム壁7164が下部フロント壁7158と下部バック壁7136との間に延在するとき、滑らかに湾曲した輪郭を含む。
【0371】
下部フロント壁7158に隣接するボトム壁7164の一部は、均一に薄くされた領域7166を画定する。均一に薄くされた領域7166は、ボトム壁7164の外面に垂直に、および外面とその内面との間で測定される、ソール厚さ7168を有する。ソール厚さ7168は、ボトム壁7164の残りの部分の厚さと比較して、比較的薄い。ソール厚さ7168はまた、公知の先行技術のアイアン型クラブの厚さと比較して比較的薄い。いくつかの実施形態では、ソール厚さは、約0.040インチから0.080インチの範囲であってもよい。他の実施形態では、ソール厚7168は、0.040インチから0.050インチ、0.050インチから0.060インチ、0.060インチから0.070インチ、0.070インチから0.080インチ、0.040インチから0.055インチ、0.045インチから0.060インチ、0.050インチから0.065インチ、0.055インチから0.070インチ、0.060インチから0.075インチ、または0.065インチから0.080インチの範囲内であってもよい。例えば、ソール厚さ7168は、0.040インチ、0.045インチ、0.050インチ、0.060インチ、0.065インチ、0.070インチ、0.075インチ、または0.080インチであり得る。
【0372】
図57および図58を参照すると、部分的バックキャビティ7102は、ボディ7106のトップレール7124内に画定され、ヒール領域7118とトウ領域7120との間でクラブヘッド7100を横切ってほぼ長手方向に延在する上部チャネル7170を含む。上部チャネル7170は、トップキャビティ壁7138とトップレール壁7162との間、およびフェースプレート7108と上部バック壁7134との間で境界される。部分的には、上部チャネル7170に起因して、トップレール壁7162および上部バック壁7134は、協働して、ボディ7106の第1の座屈または第1のヒンジ領域7172を画定する。第1のヒンジ領域7172は、ストライクフェース7112がゴルフボールにインパクトしたときに、ボディ7106の他の領域と比較して曲げが増大する。第1のヒンジ領域7172は、トップレール7124が、公知の先行技術のアイアン型クラブヘッドと比較して、より大きな範囲で動的に撓むことを可能にし、トップレール7124が、ボディ7106のより広い体積領域にわたってインパクト力に反応することを可能にする。次に、トップレール7124は、トップレール7124が元の配向に戻るときに、より反動された力をフェースプレート7108に戻すことによって、スプリングボードとして作用し、それによって、より多くのエネルギーをゴルフボールに付与する。
【0373】
また、トップレール7124の撓みによって、フェースプレート7108は、ゴルフボールとのインパクトの際に、より大きく撓み、標準的なアイアン型ゴルフクラブヘッドと比較して、所与のクラブ速度に対して、より少ないスピン、より高いロフト角度、およびより大きなボール速度をもたらす。第1のヒンジ領域7172がインパクト中に曲がると、フェースプレート7108は撓み、ロフト角度(ゴルフクラブヘッド7100をアドレス位置にあるときに、ストライクフェース7112と接地面との間に画定される)を、静止時のクラブヘッド7100のそれと比較して増加させる。(ゴルフボールとのインパクト前の)クラブヘッド7100の静止状態ロフト角は、典型的な先行技術のアイアン型クラブヘッドの静止状態ロフト角と比較して低減される。静止状態ロフト角のこの減少は、ヒンジ領域7172におけるトップレール7124の撓み、およびゴルフボールを打つ間に経験される結果としての動的に増大されたロフト角を説明する。いくつかの実施形態では、静止状態ロフト角は、公知の先行技術のアイアン型クラブヘッドと比較して、0.6度まで減少させることができ、それでもなお、インパクト中のゴルフボールの匹敵する打ち上げ角を達成することができる。更に、比較的低減されたロフト角度を含むクラブヘッド7100は、低減されたロフト角度のために、比較的より高いボール速度を達成することができる。
【0374】
引き続き図57および図58を参照すると、部分的バックキャビティ7102はまた、ボディ7106のソール7122内に画定され、ヒール領域7118とトウ領域7120との間でクラブヘッド7100を横切ってほぼ長手方向に延在する下部チャネル7174を含む。下部チャネル7174は、ボトムキャビティ壁7140とボトム壁7164との間、およびフェースプレート7108と下部バック壁7136との間に境界される。部分的には、下部チャネル7174に起因して、均一に薄くされた領域7166は、ボディ7106の第2の座屈またはヒンジ領域7176を画定する。第1のヒンジ領域7172とほぼ同様に、第2のヒンジ領域7176は、ゴルフクラブヘッド7100がゴルフボールにインパクトしたときに、ボディ7106の他の領域と比較して曲げが増大する。第2のヒンジ領域7176は、公知の先行技術のアイアン型クラブヘッドと比較して、より大きな範囲で動的に撓み、ソール7122が、ボディ7106のより広い体積領域にわたってインパクト力に反応することを可能にする。次に、ソール7122は、ソール7122がその元の配向に戻るにつれて、より多くの反動力をフェースプレート7108に戻すことによって、スプリングボードとして作用し、それによって、より多くのエネルギーをゴルフボールに与える。
【0375】
図53を参照すると、ボディ7106はまた、ボディ7106のトウ領域7120、ソール7122、および後方端7116に向かって位置する中実領域7178を含む。中実領域7178は、ボディ7106の他の領域と比較して、ボディ7106を形成する材料の比較的大きな体積を含む。したがって、中実領域7178は、ボディ7106の他の領域と比較して比較的大きな重量を有し、クラブヘッド7100に周囲重量を提供する。
【0376】
図52および図53を参照すると、外側のトウキャビティ7180がボディ7106内に形成されている。トウキャビティ7180は、トウ領域7120およびソール7122に向かって、概して中実領域7178内に配置される。トウキャビティ7180は、円筒状トウウェイト7182を受け入れるための円筒形状である。いくつかの実施形態では、トウキャビティ7180は、ねじ山付きトウウェイト7182を受け入れるためにねじが切られている。他の実施形態では、トウウェイト7182はトウキャビティ7180内に押し込まれる。他の実施形態では、トウキャビティ7180は、非円筒形のトウウェイト7182を受け入れるために台形の形状とすることができる。ボディ7106は、複数のウェイトを受け入れるための複数のトウキャビティを含むことができる。トウキャビティ7180は、中実領域7178を通って延在し、部分的バックキャビティ7102と接続する。他の実施形態では、トウキャビティ7180は、部分的に中実領域7178内に延在するが、部分的バックキャビティ7102までは延在しない。いくつかの実施形態では、トウウェイト7182は、2から14グラムの質量を有することができる。トウウェイト7182は、他の性能特性(例えば、スイング速度、ボール速度、およびボール飛行)と同様に、ゴルフクラブヘッド7100のスイングウェイトおよび全体的なフィーリングを改善する。
【0377】
図55を参照すると、ストライクフェース7112は、略平坦であり、ストライクフェース7112の幾何学的中心に位置する中心点7184を有する。中心点7184と一致する中間平面7188は、ストライクフェース7112に対して垂直に延在して、クラブヘッド7100を上部領域と下部領域とに概ね分割する。リア開口7104は、中間平面7188の上方に位置し、その結果、リア開口7104は、中間平面7188とトップレール7124との間に位置する。他の実施形態では、リア開口7104の領域の少なくとも50%は、中間平面7188とトップレール7124との間に位置する。さらなる実施形態では、リア開口7104の領域の50%から60%、60%から70%、70%から80%、80%から90%、または90%から100%は、中間平面7188とトップレール7124との間に配置され得る。
【0378】
図58を参照すると、リア開口の領域は、リア開口リム7148によって境界が引かれ、画定される。リア開口7104の投影領域7189は、図58における破線で示されるように、リア開口7104の領域を、中間平面7184に平行な方向に沿って、ストライクフェース7112上に投影することによって画定される。中間平面7184は、ストライクフェース7112を、中間平面7184の上方に位置してトップレール7124により近い上部領域7112Aと、中間平面7184の下方に位置してソール7122により近い下部領域7112Bと、に分割する。リア開口7104の投影領域7189は、上部領域7112A上に位置する。他の実施形態では、投影領域7189の少なくとも50%が上部領域7112A上に位置する。さらなる実施形態では、投影領域7189の50%から60%、60%から70%、70%から80%、80%から90%、または90%から100%を、上部領域7112A上に配置することができる。
【0379】
ストライクフェース7112は、耐久性のある仕上げ(例えば、Hydropearl 2.0クロムプレート仕上げまたは高研磨クロム)で被覆される。いくつかの実施形態では、ストライクフェース7112は、ブラッシングまたはブラストでさらに仕上げられる。ゴルフクラブヘッド7100は、フェースプレート7108の内面に適用される振動減衰層7190も含む。振動減衰層7190は、エラストマー材料(例えば、ウレタンおよびグラフェンコーティング、ウレタンコーティング、シリコーンゲルなど)から形成される。振動減衰層7190は、ストライクフェース7112がゴルフボールにインパクトするときに生成される音(例えば、「クランク」または「ピンジング」ノイズ)を変更および/または低減し得る。振動減衰層7190は、1から7グラムの重量を有することができ、クラブヘッド7100の部分的バックキャビティ7102の体積の10%から30%を充填することができる。振動減衰層7190は、フェースプレート7108の内面を部分的または完全に覆うことができる。フェースプレート7108に対して垂直に測定される振動減衰層7190の厚さは、フェースプレート7108の内面を横切って変化するか、または一定であり得る。
【0380】
図60A~60Dを参照すると、クラブヘッド7100の部分的バックキャビティ7102は、振動減衰充填材料7192で充填され得る。いくつかの実施形態では、部分バックキャビティ7102の全容積は、充填材料7192で完全に充填される(図60A)。他の実施形態では、部分バックキャビティ7102の容積の大部分(図60B)、または容積の約半分(例えば、容積の下半分)(図60C)、または部分バックキャビティ7102の容積の約4分の1(例えば、容積の下4分の1)(図60D)が、充填材料7192で充填される。他の実施形態では、充填材料7192は、部分バックキャビティ7102の10%から80%、10%から25%、15%から30%、30%から45%、45%から60%、60%から75%、75%から80%、10%から40%、30%から60%、または40%から80%を充填することができる。例えば、充填材料7192は、部分バックキャビティ7102の10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、または85%を充填することができる。いくつかの実施形態では、充填材料7192は、部分バックキャビティ7102の80%を充填する。さらに他の実施形態では、部分バックキャビティ7102は、充填材料を含まない。
【0381】
充填材料7192は、合成ポリマーエラストマー(例えば、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ホットメルト、他の熱可塑性プラスチック、複合材料、ポリマーまたはそれらの任意の組み合わせ)であり得る。他の実施形態では、充填材料7192は、天然ポリマー(例えば、ゴム、羽から誘導された天然ポリマーなど)であってもよく、または充填材料7192は、非ポリマー材料(例えば、石英または他の鉱物)であってもよい。充填材料7192は、0.05から4の範囲の比重を有することができる。例えば、充填材料7192の比重は、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、または4とすることができる。いくつかの実施形態では、充填材料7192の比重は、充填材料7192の質量に比例して等しく、充填材料7192の1比重は1グラムに等しい。同様に、これらの例示的な実施形態では、充填材料192によって占められる体積は、充填材料7192の比重に比例して等しく、充填材料7192の1比重は1ccに等しい。他の実施形態では、体積は、充填材料192の比重よりも比例的に大きいかまたは小さい。例えば、充填材料192の体積に対する比重の比率は、2:1cc、2:3cc、2:4cc、3:1cc、3:2cc、3:4cc、4:1cc、4:2cc、4:3ccとすることができる。
【0382】
充填材料7192の重量は、ゴルフクラブヘッド7100のスイングウェイトが各プレイヤーに対してカスタマイズ可能であることを可能にする。オープンバックキャビティ7102を占める充填材料7192の体積を増加させることは、クラブヘッド7100の全体重量を増加させ、したがって、そのスイングウェイトを増加させる。同様に、オープンバックキャビティ7102を占める充填材料7192の体積を減少させることは、クラブヘッド7100のスイングウェイトを減少させる。個々のプレイヤーごとにクラブヘッド7100の適切なスイングウェイトを達成することは、スイング中のゴルフクラブのフィーリングを改善し、スイング速度、スイング経路、ボール速度、およびボール軌道を最適化することによって性能を改善することができる。充填材料7192は、ゴルフクラブヘッド7100の重量をソール7122に向かってさらに集中させることができる。ソール7122に向かって重量をより集中させることは、クラブヘッド100の重心(CG)をソール7122に向かって、およびバックエンド7116に向かって移動させ、それによって、クラブヘッド7100のホーゼル7126によって規定される軸の周りで測定されるクラブヘッドの慣性モーメント(MOI)を改善する。
【0383】
リア開口7104は、振動減衰層7190をフェースプレート7108の裏面に適用するための部分的バックキャビティ7102へのアクセスを提供する。充填材料7192を含むこれらの実施例では、リア開口7104はまた、充填材料7192を部分的バックキャビティ7102内に堆積させるために、部分的バックキャビティ102へのアクセスを提供する。
【0384】
図57および58を参照すると、バッジ7114は、リア開口7104を覆う。ゴルフクラブヘッド7100の組み立て中、バッジ7114は、振動減衰層7190がフェースプレート7108に適用された後、および充填材料7192が部分的バックキャビティ7102内に堆積された後、ボディ7106に結合される。フェースプレート7108およびバッジ7114の両方がボディ7106に結合されると、部分的バックキャビティ7102は、ゴルフクラブヘッド7100内の完全に囲まれた内部容積になる。バッジ7114は、リア開口7104内に延びる突出部分7194(図58)を含む。バッジ7114は、上方および下方の窪み壁7142、7144よりも幅を大きくすることができ、一方、突出部分7194は、上方および下方の窪み壁7142、7144と幅を等しくすることができる。
【0385】
図59A~59Cに示されるようないくつかの実施形態では、バッジ7114は、リア開口7104の一部分のみを覆う部分的バッジ7114である。例えば、部分的バッジ7114は、上リム7150(図59A)に隣接するリア開口7104の上部を覆うことができ、リア開口7104の下部は覆われないまま残される。他の実施形態では、部分的バッジ7114は、下リム7152(図59B)に隣接するリア開口7104の下部を覆うことができ、リア開口7104の上部は覆われないまま残される。さらなる実施形態では、部分的バッジ7114は、リア開口7104の中央領域が覆われていないままであるように、中央開口部7196(図59C)を含むことができる。いくつかの実施形態では、バッジ7114は、ボディ7106に永久的に固定され、他の実施形態では、バッジ7114は、選択的に取り外し可能である。選択的に取り外し可能なバッジ7114を含む実施形態は、部分的バックキャビティ7102内に堆積される充填材料7192のタイプおよび体積をカスタマイズする際に、ユーザにより多くの柔軟性を提供することができる。クラブヘッド7100の他の実施形態は、バッジを含まず(図59D)、したがって、リア開口7104は、覆われないままである。
【0386】
いくつかの実施態様において、ボディ7106は、17-4ステンレス鋼から形成される。他の実施形態では、ボディ7106は、チタン、アルミニウム、別の鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、Ti-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはこれらの任意の組合せ)、アルミニウム合金、または複合材料から形成され得る。他の実施形態では、ボディ7106は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、または565鋼から形成され得る。
【0387】
フェースプレート7108は、C300鋼から形成される。他の実施形態において、フェースプレート108は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、別の鋼合金(例えば、455鋼、475鋼、431鋼、17-4ステンレス鋼、マルエージング鋼)、チタン合金(例えば、Ti 7-4、Ti 6-4、T-9S、Ti SSAT2041、Ti SP700、Ti 15-0-3、Ti 15-5-3、Ti 3-8-6-4-4、Ti 10-2-3、Ti 15-3-3-3、Ti-6-6-2、Ti-185、またはそれらの任意の組み合わせ)、アルミニウム合金、または複合材料から形成することができる。他の実施形態では、フェースプレート108は、カーペンター等級455鋼、カーペンター等級475鋼、C300鋼、C350鋼、Ni-Co-Cr鋼合金、焼入れ焼戻し鋼合金、又は565鋼から形成することができる。開示される実施形態では、ボディ7106は、フェースプレート7108とは異なる材料から形成される。他の実施形態では、ボディ7106は、フェースプレート7108と同じ材料から形成することができる。
【0388】
いくつかの実施形態では、バッジ7114はアルミニウムから形成される。他の実施形態では、バッジ7114は、他の金属(例えば、チタン、金属合金など)、または非金属(例えば、ポリマー、エラストマー、複合材料、木材など)から形成することができる。バッジ7114を形成する材料は、ボディ7106を形成する材料の密度よりも低い密度を有し、その結果、従来技術のアイアン型クラブヘッドのそれと比較して、クラブヘッド7100の周囲重量が比較的大きくなる。バッジ7114を形成する材料は、約0.1から8.0の比重を有することができる。
【0389】
ボディ7106は、鋳造によって形成される。ボディ7106のフロントおよびリア開口7128、7104は、厳密な輪郭を低減し、アンダーカットおよび類似の幾何学的形状を排除することによって、鋳造プロセスを単純化する。フェースプレート7108は、鋳造、打ち抜き(パンチ)、機械加工、または他の方法で形成され得る。バッジ7114は、鋳造、成形、またはスタンプ加工することができる。クラブヘッド7100の製造中、フェースプレート7108は、ボディ7106にスウェッジまたは溶接される。減衰層7190および充填材料7192は、リア開口7104を介して部分的バックキャビティ7102内に挿入され、注入され、噴霧され、または他の方法で堆積され、その後、バッジ7114は、リア開口7104を覆うようにボディ7106に接着され、溶接され、スナップ嵌めされ、または他の方法で固定される。研磨または塗装などの他の段階も、製造プロセスの一部として実行することができる。
【0390】
本明細書で論じたエネルギー貯蔵特性を有するゴルフクラブヘッドは、様々な実施形態で実施することができ、これらの実施形態の前述の議論は、必ずしも全ての可能な実施形態の完全な説明を示すものではない。むしろ、図面の詳細な説明及び図面自体は、エネルギー貯蔵特性を有するゴルフクラブヘッドの少なくとも1つの好ましい実施形態を開示し、段付内側薄肉部を設けたゴルフクラブヘッドの他の実施形態を開示することができる。
【実施例
【0391】
実施例1:キャビティーバックと中空ボディの対比/屈曲点ゴルフクラブ
以下の表1を参照すると、屈曲点3986を有する中空ボディアイアンクラブヘッドである例示的なクラブヘッド3700を、2つのコントロールクラブヘッド(以下、「コントロール1」および「コントロール2」)と比較した。コントロール1およびコントロール2は、例示的なクラブヘッド3700とサイズおよびロフト角が類似していたが、屈曲点がなかったキャビティバックアイアンクラブヘッドであった。コントロール2は、コントロール1よりも顕著なキャビティおよび幅広のソールを有する。ボール速度(mphで測定)、打ち上げ角度(度で測定)、キャリー距離(ヤードで測定)、およびスピン速度(rpmで測定)が、例示的なクラブヘッド3700、コントロール1、およびコントロール2の間で測定された。
【表1】
【0392】
表1に示されるように、中空ボディおよび屈曲点3986を有する例示的なクラブヘッド3700は、127.3mphの平均ボール速度、15.9度の平均打ち上げ角度、193ヤードの平均キャリー距離、および5931rpmの平均スピン速度であった。一方、コントロール1は、127.6mphの平均ボール速度、15.4度の平均打ち上げ角度、190ヤードの平均キャリー距離、および5972rpmの平均スピン速度であった。コントロール2は、126.3mphの平均ボール速度、15.8度の平均打ち上げ角度、185ヤードの平均キャリー距離、および6551rpmの平均スピン速度であった。例示的なクラブヘッド3700は、コントロール1と比較して平均ボール速度が約0.2%減少し、コントロール2と比較して平均ボール速度が約0.8%から1%増加したが、平均打ち上げ角度および平均スピン速度は、例示的なクラブヘッド3700の中空ボディおよび屈曲点3986のために、平均キャリー距離をさらに増加させた。例示的なクラブヘッド3700は、コントロール1と比較して平均打ち上げ角度が3.25%増加し、コントロール2と比較して平均打ち上げ角度がそれぞれ0.6%から1%増加した。さらに、例示的なクラブヘッド3700は、コントロール1と比較して平均スピン速度が約0.7%減少し、コントロール2と比較して平均スピン速度がそれぞれ9.46%減少した。コントロール1および2と比較して、例示的なクラブヘッド3700の平均打ち上げ角度が増加し、平均スピン速度が減少したことにより、インパクト中のボールのキャリー距離が増加した。より具体的には、例示的なクラブヘッド3700は、コントロール1と比較して1.58%、コントロール1およびコントロール2と比較してボールの平均キャリー距離が4.32%増加した。したがって、例示的なクラブヘッド3700の中空ボディおよび屈曲点3986は、屈曲点を伴わない類似のサイズのクラブヘッドと比較して、ストライクフェース3712の曲げを増加させ、最適なボール性能特性を生成する。
【0393】
実施例2:キャビティーバックと中空ボディの対比/屈曲点ゴルフクラブ
以下の表2を参照すると、トップレールの頂点からクラブヘッド4400の屈曲点まで55%である屈曲点4686を有する中空ボディアイアンクラブヘッドである例示的なクラブヘッド4400を、コントロールクラブヘッド(以下、「コントロールクラブヘッド」)と比較した。コントロールクラブヘッドは、例示的なクラブヘッド4400とサイズおよびロフト角が類似しているが、屈曲点および中空ボディがないキャビティバックアイアンクラブヘッドであった。上の表1と同様に、例示的なクラブヘッド4400およびコントロールクラブヘッドを比較するために測定されたパラメータは、ボール速度(mphで測定される)、打ち上げ角度(度で測定される)、キャリー距離(ヤードで測定される)、およびスピン速度(rpmで測定される)であった。
【表2】
【0394】
表2に示されるように、中空ボディおよび屈曲点4686を有する例示的なクラブヘッド4400は、123.3mphの平均ボール速度、16.1度の平均打ち上げ角度、175.7ヤードの平均キャリー距離、および6746rpmの平均スピン速度であったコントロールクラブヘッドと比較して、123.8mphの平均ボール速度、16.8度の平均打ち上げ角度、179.2ヤードの平均キャリー距離、および6211rpmの平均スピン速度であった。例示的なクラブヘッド4400は、コントロールクラブヘッドと比較して0.5から1%のボール速度の増加であったが、ストライクフェース4412の曲げを増加させた中空ボディおよび屈曲点4686のために、例示的なクラブヘッド4400は、打ち上げ角度の4.35%の増加およびスピン速度の7.93%の減少を経験した。打ち上げ角度が4.35%増加し、スピン速度が7.93%減少したため、例示的なクラブヘッド4400は、コントロールクラブヘッドよりも遠いキャリー距離の約2%の増加を経験した。したがって、例示的なクラブヘッド4400の中空ボディおよび屈曲4686によるストライクフェース4412の曲げのこの増加は、屈曲点がない、サイズが同様のクラブヘッドと比較して、ボールのより遠いキャリー距離を可能にする。
【0395】
実施例3:より小さい体積の中空ボディアイアンと中空ボディクロスオーバーの対比
以下の表3を参照すると、例示的なクラブヘッド3700および例示的なクラブヘッド4400が、例示的なクラブヘッド2700と比較された。3つの例示的なクラブヘッド3700、4400、および2700はすべて、同様のロフト角を有し、中空ボディおよび屈曲点を含んでいた。例示的なクラブヘッド3700および4400は、両方とも、例示的なクラブヘッド2700(体積約1.75インチ)よりも大きさが著しく小さい(体積は0.65インチ~ら1.70インチの範囲)。上の表1および表2と同様に、例示的なクラブヘッド3700、4400、および2700について測定されるパラメータは、ボール速度(mphで測定される)、打ち上げ角度(度で測定される)、キャリー距離(ヤードで測定される)、およびスピン速度(rpmで測定される)である。
【表3】
【0396】
表3に示すように、例示的なクラブヘッド3700は、平均ボール速度138.8mph、平均打ち上げ角度12.2度、平均スピン速度4322rpm、および平均キャリー距離219ヤードであり、例示的なクラブヘッド4400は、平均ボール速度138.0mph、平均打ち上げ角度11.4度、平均スピン速度4135rpm、および平均キャリー距離216ヤードであり、例示的なクラブヘッド2700は、平均ボール速度139.3mph、平均打ち上げ角度11.8度、平均スピン速度4312rpm、および平均キャリー距離217ヤードであった。例示的なクラブヘッド3700は、例示的なクラブ2700を超えるキャリー距離の0.92%の増加を経験し、一方、例示的なクラブヘッド4400は、例示的なクラブ2700と比較して、キャリー距離の0.46%の減少を経験した。例示的なクラブヘッド3700、4400、および2700の間のボールのキャリー距離の小さいパーセント差は、例示的なクラブヘッド3700および例示的なクラブヘッド4400の著しく小さいサイズにかかわらず、中空ボディおよび屈曲点によるストライクフェースの曲がりを示した。より小さいサイズおよびより低い屈曲点のために、例示的なクラブヘッド3700および4400は、プレイヤーに、より小さいアイアンボディクラブヘッドの見た目およびフィーリングの利益を与るとともに、より高い屈曲点を有するより大きい体積サイズの中空ボディクラブヘッド(すなわち、例示的なクラブヘッド2700)のボール性能結果(例えば、打ち出し角度、キャリー距離)をもたらす。
【0397】
実施例4:キャビティーバックと中空ボディの対比/屈曲点ゴルフクラブ
以下の表4を参照すると、例示的なクラブヘッド4900は、トップレールの頂点の約52%下方に位置する屈曲点5186を有する中空ボディアイアンクラブヘッドである。クラブヘッド4900をコントロールクラブヘッド(以下、「コントロールクラブヘッド」)と比較した。コントロールクラブヘッドは、例示的なクラブヘッド4900とサイズが類似しているが、屈曲点および中空ボディがないキャビティバックアイアンクラブヘッドであった。コントロールクラブヘッドは、例示的なクラブヘッド4900よりも約1度小さいロフト角を有していた。上の表1と同様に、例示的なクラブヘッド4900およびコントロールクラブヘッドを比較するために測定されたパラメータは、ボール速度(mphで測定される)、打ち上げ角度(度で測定される)、キャリー距離(ヤードで測定される)、およびスピン速度(rpmで測定される)であった。
【表4】
【0398】
表2に示されるように、中空ボディおよび屈曲点5186を有する例示的なクラブヘッド4900は、平均ボール速度146.1mph、平均打ち上げ角度11.1度、平均キャリー距離227ヤード、および平均スピン速度4073rpmであったコントロールクラブヘッドと比較して、平均ボール速度145.1mph、平均打ち上げ角度11.6度、平均キャリー距離229ヤード、および平均スピン速度3980rpmであった。
【0399】
クラブヘッド4900のより高い打ち上げ角度は、そのより高いロフト角度から生じる。クラブヘッド4900のロフト角がより大きいため、ボール速度がより低くなることも予想され得る。予想外の結果は、クラブヘッド4900のスピン速度とコントロールクラブヘッドのスピン速度の対比である。当業者は、高ロフトクラブヘッド(この例ではクラブヘッド4900)のスピン速度が、低ロフトクラブヘッド(この例ではコントロールクラブヘッド)のスピン速度よりも著しく大きいことを期待するであろう。しかし、測定したスピン速度は、測定データではスピン速度の誤差バーが重なる程度に近い。クラブヘッド4900およびコントロールクラブヘッドのスピン速度は、有意に異ならない。したがって、この試験は、ゴルフクラブヘッド4900が、所与のロフト角に対して、コントロールクラブヘッドよりも低いスピン速度を示すことを示す。この低いスピンレートは、飛行中のゴルフボールのバルーニングを減少させる。インパクト時に高いスピン速度を付与されるゴルフボールは、飛行中に上方にねじれ、すなわちバルーン状になる傾向がある。このようなゴルフボールの飛行軌跡高さの動的な増加は、キャリー距離に悪影響を与え、予測できないショットになる可能性がある。例示的なゴルフクラブ4900の平均キャリー距離は、コントロールクラブヘッドの平均キャリー距離とほぼ同じである。例示的なクラブヘッド4900の屈曲点5186は、中空ボディと共に、フェースプレート4912が、ゴルフボールに与えられるスピンを低減するように曲がることを可能にする。
【0400】
上記表4のデータに加えて、試験は、試験ショットが着地する平均統計プロット面積を明らかにした。例示的なクラブヘッド4900の平均統計プロット面積は、コントロールクラブヘッドの平均統計プロット面積より6.2%小さかった。これは、例示的なクラブヘッド4900が、コントロールクラブヘッドよりも高い精度を示したことを示す。したがって、屈曲点5186のまわりのフェースプレート4912のヒンジは、それらのショットを制御するゴルファーの能力に悪影響を及ぼさない。むしろ、ゴルファーのショット精度が向上する。
【0401】
1つまたは複数の請求要素の置換は、再構成を構成し、補綴ではない。更に、問題に対する利点、他の有利な点及び解決を、特別な実施形態に関連して説明してきた。しかしながら、問題に対する利点、他の有利な点及び解決、並びに、任意の利点、有利な点または解決を発生させまたは明らかとさせる任意の1つまたは複数の要素は、このような利点、有利な点、解決または要素がこのような請求の範囲に明示的に述べられていない限り、請求の範囲の任意またはすべての要素の重大な、必須の、または、本質的な特徴若しくは要素を構成するものではない。
【0402】
ゴルフに対する規則は、時々変更される(例えば、全米ゴルフ協会(USGA)、英国ゴルフ協会(R&A)等のゴルフ標準組織及び/または管理機関によって、新しい規則が適用されることがあり、または、古いルールが撤廃若しくは変更されることがある)ため、本明細書に記載の装置、方法及び製品に関するゴルフ用品は、任意の特定時におけるゴルフのルールに適合しまたは適合しないことがある。したがって、本明細書に記載の装置、方法及び製品に関するゴルフ用品は、適合または非適合ゴルフ用品として、公表され、売り出され、及び/または、売却されることがある。本明細書に記載の装置、方法及び製品は、この点について制限されない。
【0403】
上記実施例は、ドライバタイプのゴルフクラブとの関連で記載されているが、本明細書に記載の装置、方法及び製品は、フェアウッドタイプのゴルフクラブ、ハイブリッドタイプのゴルフクラブ、アイアンタイプのゴルフクラブ、ウェッジタイプのゴルフクラブ、または、パタータイプのゴルフクラブ等の他のタイプのゴルフクラブに適用してもよい。一方、本明細書に記載の装置、方法及び製品は、ホッケー用スティック、テニスラケット、釣り竿、スキーのストック等の他のタイプのスポーツ用品に適用可能としてもよい。
【0404】
更に、本明細書に記載の実施形態及び制限は、実施形態及び/または制限が、(1)請求の範囲に明示的に主張されていない、及び、(2)均等論の下で、請求の範囲における表現要素及び/または制限と等価または潜在的に等価である場合、公開主義の下で公衆に提供するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57
図58
図59A
図59B
図59C
図59D
図60A
図60B
図60C
図60D