(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】糸加工装置
(51)【国際特許分類】
D02G 1/04 20060101AFI20241216BHJP
D01H 1/11 20060101ALN20241216BHJP
【FI】
D02G1/04 B
D01H1/11
(21)【出願番号】P 2021578239
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(86)【国際出願番号】 GB2020051578
(87)【国際公開番号】W WO2021005334
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2023-06-07
(32)【優先日】2019-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】522001585
【氏名又は名称】ヒースコート ファブリックス リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ビーズリー,フィリップ ジョン
【審査官】橋本 憲一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-003064(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01367156(EP,A1)
【文献】特開平05-125630(JP,A)
【文献】米国特許第05255503(US,A)
【文献】実開昭53-041448(JP,U)
【文献】特開昭52-046156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D02G 1/00-3/48
D02J 1/00-13/00
D01H 1/00-17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中強力糸生産機械から高強力糸生産機械に変換するための装置であって、前記中強力糸生産機械は、ケーシング内に配置され、前記ケーシング上に搭載される多板式テクスチャリングユニットを駆動する変速電気モータを含み、前記高強力糸生産機械は、
被駆動軸上に搭載される
被駆動円板によって回転駆動
される中空スピンドルを有するピン軸テクスチャリングユニットを含み、前記
中空スピンドルは、また、回転可能アイドラ軸上に搭載されるアイドラ円板に係合し、磁力によって2つの円板に対して保持され、前記装置は、
前記多板式テクスチャリングユニットを前記ケーシングから取り外した後に、前記電気モータによって駆動
されるプーリーと、
前記ケーシングに固定
されるブラケットであって、前記プーリーがベアリングユニットによって前記ブラケットに搭載されることにより、前記プーリーが前記ブラケットに対して回転可能であり、前記ブラケットには、使用中に前記ピン軸テクスチャリングユニットを取り付けできる1つ以上の取り付け点が組み込まれている、ブラケットと、
前記プーリーを前記ピン軸テクスチャリングユニットの前記
被駆動軸に接続するためのエンドレス駆動ベルトであって、前記プーリーの直径は前記
被駆動軸の直径よりも大きく、前記
被駆動円板の直径は前記
中空スピンドルの直径よりも大きい、エンドレス駆動ベルトと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記ブラケットは実質的にL字形であり、下側基部と、前記下側基部から直立している壁とを有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ベアリングユニットは前記下側基部上に搭載され、前記プーリーは前記ベアリングユニットの上方に配置され、前記プーリーのシャフトは、前記電気モータの出力軸と係合するために前記ベアリングユニットに搭載されることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記直立している壁は、前記ピン軸テクスチャリングユニットを取り付けるための前記取り付け点を備えることを特徴とする、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記直立している壁は前記エンドレス駆動ベルトが通過する開口を有することを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プーリー及び前記ベアリングユニットのためのカバーがさらに備えられ、前記カバーは、前記エンドレス
駆動ベルトが通過する片側に開口が組み込まれ、前記開口は前記直立した壁の前記開口に隣接し、前記カバーは前記ブラケットに固定されることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記カバーには、前記カバーの周縁の周りにいくつかの穴が設けられ、前記穴は、前記プーリーの回転軸に対して軸方向に延在する離れているスロットの形状であるのが好ましいことを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記プーリーは軸方向に延在する歯を有し、前記
エンドレス駆動ベルトは前記歯と噛合するように一致する歯状であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の装置を使用して、中強力糸生産機械から高強力糸生産機械に変換するための方法であって、
前記多板式テクスチャリングユニットを前記ケーシングから取り外すステップと、
前記プーリー及び前記ベアリングユニットを伴う前記ブラケットを前記ケーシングに取り付けるステップと、
前記ピン軸テクスチャリングユニットを前記ブラケットに取り付けるステップと、
前記エンドレス駆動ベルトを、前記プーリーに及び前記ピン軸テクスチャリングユニットの前記
被駆動軸に接続するステップと、を含む
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は糸加工装置に関し、特に、中強力糸加工機械から高強力糸加工機械への変換をするための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フィラメント糸は、1つ以上の連続スタンドから作られ、糸の全長にわたって伸びるフィラメントと呼ばれる。1つのフィラメントだけを有する糸はモノフィラメント糸と呼ばれ、マルチフィラメント糸は、2つもしくは3つのような少ない数のフィラメント、または50以上のような多い数のフィラメントを含み得る。糸の加工は、大量のフィラメント糸を生成するプロセスである。テクスチャリングにより、フィラメントの長さに沿って波形、コイル形状、及びループを取り入れることができ、これにより、糸の体積が増加し、結果的に、糸は良好な通気性及び水蒸気透過性を有するようになる。
【0003】
糸を加工するための機械のように、フィラメント糸は良く知られている。高強力糸は、概して、高耐久性、高強度、及び高靱性を有する一方、中強力糸は、概して、低耐久性、低強度、及び低靱性を有する。通常、中強力糸は摩擦テクスチャリング装置によって加工され、糸は重なっている摩擦円板の機構を通過し、摩擦円板は、回転して、糸が円板を通過中に糸を撚り及び曲げる。通常、高強力糸は、ピン軸テクスチャリングユニットで生成され、糸はスピンドルに搭載される横方向ピンの周囲を通過し、スピンドルは超高速で回転し、一般的に、約1,000,000rpmで回転する。
【0004】
従来、高強力糸機械及び中強力糸機械は、完全に異なり、別のものである。中強力機械は糸加工ユニットごとに単一の変速モータを有する一方、高強力機械は、通常、多くのピン軸テクスチャリングユニットを有し、ピン軸テクスチャリングユニットは、一列に並び、全て、単一の高速モータによって駆動されるエンドレスベルトで動く。したがって、2つのタイプのユニットは本質的に相互に互換性があるが、1つのピン軸テクスチャリングユニットでメンテナンスを行うまたは糸を変更するには非効率である。その理由として、これは、単一のエンドレス駆動ベルトが原因で全部の機械が停止された状態でのみ実現できるためである。
【0005】
さらに、多くの場合、摩擦テクスチャリングユニットで高強力糸を生成することは不可能である。その理由として、高強力糸はより高い油分を有する傾向があり、摩擦円板(通常、セラミックまたはプラスチック)が油分を吸収することによって、その効率性を低下させるためである。当然ながら、したがって、複数のテクスチャリングユニットを備える単一の装置で高強力糸及び中強力糸を生成することは不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、長年にわたって、製造工場で2つのタイプのテクスチャリング機械に相互により互換性を持たせる必要性が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に従って、中強力糸生産機械から高強力糸生産機械に変換するための装置が提供され、中強力機械は、ケーシング内に配置され、ケーシング上に搭載される多板式テクスチャリングユニットを駆動する変速電気モータを含み、高強力機械は、駆動軸上に搭載される駆動円板によって回転駆動するように適応するピン軸を有するピン軸テクスチャリングユニットを含み、円板ピン軸は、また、回転可能アイドラ軸上に搭載されるアイドラ円板に係合し、磁力によって2つの円板に対して保持され、当該装置は、
多板式テクスチャリングユニットをケーシングから取り外した後に、電気モータによって駆動するように適応するプーリーと、
ケーシングに固定するように適応するブラケットであって、プーリーがベアリングユニットによってブラケットに搭載されることにより、プーリーがブラケットに対して回転可能であり、ブラケットは使用中にピン軸テクスチャリングユニットを取り付けできる1つ以上の取り付け点が組み込まれている、ブラケットと、
プーリーをピン軸テクスチャリングユニットの駆動軸に接続するためのエンドレス駆動ベルトであって、プーリーの直径は駆動軸の直径よりも大きく、駆動円板の直径は円板ピン軸の直径よりも大きい、エンドレス駆動ベルトと、を備える。
【0008】
好ましい配置では、ブラケットは実質的にL字形であり、下側基部と、下側基部から直立している壁とを有する。好ましくは、係る配置では、ベアリングユニットは下側基部上に搭載され、プーリーはベアリングユニットの上方に配置され、プーリーのシャフトは、電気モータの出力軸と係合するためにベアリングユニットに搭載される。
【0009】
理想的には、直立した壁は、ピン軸テクスチャリングユニットを取り付けるための取り付け点を提供する。
【0010】
特定の配置では、直立した壁はエンドレス駆動ベルトが通過する開口を有する。多くの場合、プーリー及びベアリングユニットのためのカバーがさらに提供され、カバーはエンドレスベルトが通過する片側に開口が組み込まれ、開口は直立した壁の開口に隣接し、カバーはブラケットに固定される。
【0011】
好ましい特徴として、カバーには、カバーの周縁の周りにいくつかの穴が設けられ、穴は、プーリーの回転軸に対して軸方向に延在する離れているスロットの形状であるのが好ましい。別の好ましい特徴として、プーリーは軸方向に延在する歯を有し、駆動ベルトは歯と噛合するように一致する歯状である。
【0012】
本発明の第2の態様に従って、上記に説明した装置を使用して、中強力糸生産機械から高強力糸生産機械に変換するための方法が提供され、
多板式テクスチャリングユニットをケーシングから取り外すステップと、
プーリー及びベアリングユニットを伴うブラケットをケーシングに取り付けるステップと、
ピン軸テクスチャリングユニットをブラケットに取り付けるステップと、
エンドレス駆動ベルトを、プーリーに及びピン軸テクスチャリングユニットの駆動軸に接続するステップと、を含む。
【0013】
ここで、本発明はより詳細に説明される。添付の概略図を参照して、説明がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】いくつかの摩擦テクスチャリングユニットを組み込む摩擦テクスチャリング機械の側面図である。
【
図2】例示的な摩擦テクスチャリングユニットの斜視図である。
【
図3】例示的なピン軸テクスチャリングユニットの概略側面図である。
【
図4】本発明に従った使用可能な状態の装置の側面図である。
【
図8】本発明のブラケット構成要素の斜視図である。
【
図10】本発明に従った装置の構成要素の断面図である。
【
図11】本発明の装置のカバー及び取り付けバーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1及び
図2は既知の摩擦テクスチャリング機械10を示し、単一の多板式テクスチャリングユニット11が示される。このテクスチャリングユニット11は、糸がテクスチャリングユニット11に到達する前に処理システムによって、1つ以上のボビン13から給送されるモノフィラメント糸またはマルチフィラメント糸であり得る糸12を加工する。テクスチャリングユニット11の構造上の詳細は既知であるため、詳細に説明しない。しかしながら、本質的に、各テクスチャリングユニットは、モータ筐体14に提供される変速モータによって駆動される。モータは複数の摩擦円板16に搭載される主軸15を駆動する。摩擦円板16は、セラミック、プラスチック、または他の適切な材料であり得る。主軸15の摩擦円板16は、第2のシャフト18上に搭載される他の摩擦円板17に関連付けられ、それに係合し、円板17は、直接駆動される円板16との摩擦係合によって回転する。糸12は円板16と円板17との間を通過し、この通過により、円板を通るその曲がりくねった経路により糸を加工する。
【0016】
製造機械では、多くの摩擦テクスチャリングユニット11は(
図1を確認すると、紙面に向かって)一直線上に提供され、ユニット11のそれぞれは、それ自体の個々のモータによって駆動されるが、一般的に、限定ではないが、最大10,000rpmの速度で駆動される。
【0017】
図3は、糸12を加工するための既知のピン軸ユニット20を示す。ピン軸テクスチャリングユニット20を組み込む製造機械は、同様に、直線上に提供される多くのユニット20が存在するが、多くのユニット20の全ては単一のエンドレス駆動ベルトによって駆動される。ピン軸テクスチャリングユニット20は、一般的に、糸12が延在する中空スピンドル21を有し、スピンドル21は糸12が通る横方向ピン22を有する。スピンドル21は、超高速でその縦軸の周りを回転し、一般的に、限定ではないが、最大1,000,000rpmで回転する。これは、被駆動軸24の被駆動円板23の対と、アイドラ軸26上に搭載されるアイドラ円板25の対との間に磁気的に保持されるスピンドル21によって、いくつかの既知の配置で実現する。同様に、これは既知の技術であり、詳細に説明しないが、ユニット20を通り、さらに回転スピンドル21に搭載されるピン22の周囲を通過する糸の通過は、糸12を加工させる。
【0018】
前述のように、摩擦テクスチャリングユニット10は中強力糸に適切であり、ピン軸テクスチャリングユニット20は高強力糸に適切であるが、これらの異なるテクスチャリングユニットを利用する既存の機械は相互に互換性がない。摩擦テクスチャリングユニット10について、メンテナンス及び糸の変更は、個々のユニット10をオフにすることによって容易に可能であるが、これは、その単一の駆動部が多くのユニットを駆動させるため、従来のピン軸テクスチャリングユニット20には可能ではない。
【0019】
図4~
図13は、多くの摩擦テクスチャリングユニット11が存在する既存の摩擦テクスチャリング機械10を変換するための装置を示し、本装置により、1つ以上のピン軸テクスチャリングユニット20は機械10において起動できる。通常、当然ながら、ユニット11のモータの回転速度は、概して、その意図するテクスチャリング作用を実現する方法で、ユニット20を起動するのに不適切であろう。
【0020】
図8は、本発明に適応するように使用されるブラケット30を示す。ブラケット30は、概して、L字形であり、直立した壁32が一体的に形成される下側基部31を有する。2つの部品は、別々に作られ、例えば溶接によって一緒に接続され得るが、一体型構成要素が好ましい。下側基部31には、テクスチャリングユニット11のモータ筐体14と互換性があり/適合するように成形され、中央の貫通孔33及び離れている貫通孔34の対が設けられている。孔34は、モータ筐体14の対応するボルト受け孔35に、ブラケット30を取り付けるための適切なボルトを受け、それにより、中央孔33はモータの出力軸と整合する。
【0021】
直立した壁32には細長スロット37が設けられ、細長スロット37は、使用中、駆動ベルト50(後述される)を受けるように成形及び寸法決定される。スロット37は、中央孔33に隣接する壁32の側から、中央孔33から遠い壁32の側に向かって内向きに先細りになる。
【0022】
図9はプーリー部材40を示し、プーリー部材40は、駆動軸41と、駆動軸41の一端にある円形断面プーリー42とを有する。示される実施形態では、プーリーは上側縁43及び下側縁43を有し、装置の使用中、これらの縁43の間に、駆動ベルト50を受ける。駆動軸41の端は、筐体14のモータの出力軸に係合し及びそれによって駆動されるように適応する。示される実施形態では、モータの出力軸は内側のスプラインコネクタ44を有し、駆動軸は対応する外側のスプラインコネクタ45を有する。
【0023】
図10は、このスプラインコネクタ45と一緒にプーリー部材40の断面図を示す。プーリー部材40の駆動軸41は、ハブ47に提供されるベアリングユニット46に回転するように搭載される。示される実施形態のハブ47は、離れている一連の3つのねじ孔48(1つだけ示される)と、下側管状ボス49とを有する。ボス49はブラケット30の中央孔33を受け、固定ボルト(図示しない)は、ブラケットの下側基部31の追加孔36を通ってねじ孔48の中に延在するように提供され、それによって、ハブ47をブラケット30に固定する。
【0024】
図11はカバーアセンブリ60を示し、カバーアセンブリ60は、上部プレート62と、それに付属する部分的な円筒壁63を有する略円筒状カバー61とを備える。壁63は一方の半径方向側に開口64を有し、開口64は細長スロット37と協働するように寸法決定され、使用中に駆動ベルト50の通過を可能にする。カバーアセンブリ60は取り付けバー65に接続されるように示され、取り付けバー65によって、カバーアセンブリ60はブラケット30の直立した壁32に固定されるが、他の固定方法は容易に想定される。
【0025】
理想的には、示されるように、装置が一緒に接続されるとき、部分的な円筒壁63には、プーリー42を囲むいくつかの開口66が組み込まれている。これらの開口66は通気を可能にし、
図9は、軸方向に延在するスロットのような開口66の好ましい形態を示す。円筒壁63は、また、開口64の反対に大型スロット67(おそらくオプション)を有し、本実施形態では、大型スロット67により、当業界で既知の種類の糸給送ガイドアーム71の支持部材70とカバー61が噛合することを可能にする。
【0026】
糸加工機械10が摩擦テクスチャリングユニット11によって起動するとき、個々のユニット11は個々のモータ筐体14に固定される。上述の装置を使用して、個々の摩擦テクスチャリングユニット11は、その関連のモータ筐体14から分離及び取り外しできるが、その間、機械の他の全てのユニットはまだ起動している。次に、ブラケット30(プーリー部材40及びベアリングユニット46が既に搭載されている)は、プーリー42を駆動するために噛合するコネクタ44,45でモータ筐体14に固定できる。次に、ピン軸テクスチャリングユニット20は適切なボルトによって直立した壁32に固定でき、エンドレス駆動ベルト60は、直立した壁32の細長スロット37を通ってプーリー42の周囲を延在し、ピン軸テクスチャリングユニット20の被駆動軸24の駆動端の周囲を延在する。
【0027】
プーリー42、被駆動軸24の駆動端、被駆動円板23、及びスピンドル21の直径を適切に選択することによって、摩擦テクスチャリングユニットのモータは、高強力糸の加工に効果をもたらすのに適切なスピンドル回転速度を生じさせることができる。プーリー42の直径は被駆動軸24の駆動端よりも大きく、一般的に、駆動ディスク23の直径はスピンドル21の直径よりも大きい。一般的な配置では、モータ(ひいては、プーリー40)の回転速度は0~10,000rpmであり、被駆動軸24(ひいては、被駆動円板)の回転速度は0~50,000rpmであり、スピンドル21の回転速度は0~1,000,000rpmである。プーリー40の直径は10~100mmの範囲であり得、被駆動軸の直径は5~20mmの範囲であり得、被駆動円板の直径は20~80mmの範囲であり得、スピンドルの直径は1~5mmの範囲であり得る。
【0028】
このように、従来、中強力糸機械を変換して、高強力糸のためのピン軸テクスチャリングユニットを起動できる。これは、急な通知であっても、中強力糸機械がピンスピンドルテクスチャリングユニットのいくつかの選ばれた摩擦テクスチャリングユニットを交換できるため特に利点をもたらす。また、これは、特に、他の生産にほとんど影響を与えないで、高強力糸の生産の稼働を制限するのに利点をもたらす。
【0029】
説明される実施形態への修正は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、当業者に明らかであることが認識される。いくつかの好ましい実施形態では、プーリー及び駆動ベルトは、被駆動軸の駆動端のように対応する噛み合い歯を有する。また、精密な形状、サイズ、及び構成材料は設計上の選択が重要であるため、修正/可逆的変換が意図される実際の装置によって変わり得る。