(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】シート給送装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 3/56 20060101AFI20241216BHJP
B65H 11/00 20060101ALI20241216BHJP
【FI】
B65H3/56 330S
B65H11/00 E
(21)【出願番号】P 2022087035
(22)【出願日】2022-05-27
【審査請求日】2023-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】深田 一路
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 俊介
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-52575(JP,A)
【文献】特開2017-48020(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 3/56
B65H 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
シートを支持可能なシート支持位置と、前記装置本体に対して収納される第1収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持されるシート支持部と、
前記シート支持部に支持されたシートを給送方向に給送する給送部と、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向における下流端に突き当たることで、シートの前記給送方向への移動を規制する突き当て部材と、を有する給送ユニットであって、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートに当接して給送可能な給送位置と、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートから離間した待機位置と、前記装置本体に対して収納される第2収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持される給送ユニットと、を備え、
前記突き当て部材は、前記給送ユニットが前記待機位置から前記第2収納位置に移動する際に、前記装置本体に収納されるように前記給送ユニットと共に移動
し、
前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向への移動を規制する突き当て位置に位置し、
前記給送ユニットは、前記突き当て部材を前記突き当て位置に係止する係止状態と、前記突き当て部材の前記突き当て位置での係止を解除する解除状態と、に遷移可能な係止部材を有し、
前記シート支持部は、前記シート支持位置から前記第1収納位置に移動する際に前記係止部材を押圧することで、前記係止部材を前記係止状態から前記解除状態に遷移させる押圧部を有し、
前記係止部材は、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に前記係止状態となり、前記給送ユニットが前記給送位置及び前記第2収納位置に位置する際に前記解除状態となる、
ことを特徴とするシート給送装置。
【請求項2】
装置本体と、
シートを支持可能なシート支持位置と、前記装置本体に対して収納される第1収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持されるシート支持部と、
前記シート支持部に支持されたシートを給送方向に給送する給送部と、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向における下流端に突き当たることで、シートの前記給送方向への移動を規制する突き当て部材と、を有する給送ユニットであって、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートに当接して給送可能な給送位置と、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートから離間した待機位置と、前記装置本体に対して収納される第2収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持される給送ユニットと、を備え、
前記突き当て部材は、前記給送ユニットが前記待機位置から前記第2収納位置に移動する際に、前記装置本体に収納されるように前記給送ユニットと共に移動し、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向への移動を規制する突き当て位置に位置し、
前記給送ユニットは、前記突き当て部材を前記突き当て位置に係止する係止状態と、前記突き当て部材の前記突き当て位置での係止を解除する解除状態と、に遷移可能な係止部材と、前記待機位置に位置する際に前記係止部材を前記係止状態で保持する保持部材と、を有し、
前記突き当て部材は、前記保持部材に回動可能に支持され、
前記係止部材は、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に前記係止状態となり、前記給送ユニットが前記給送位置及び前記第2収納位置に位置する際に前記解除状態となり、かつ前記給送ユニットが前記待機位置から前記給送位置に移動する際に、前記保持部材に押圧されることで前記係止状態から前記解除状態に遷移する、
ことを特徴とするシート給送装置。
【請求項3】
前記突き当て部材は
、前記給送ユニットが前記第2収納位置に位置する際に、前記装置本体に対して収納される第3収納位置に位置する、
ことを特徴とする請求項1
又は2に記載のシート給送装置。
【請求項4】
前記突き当て部材は、回動軸を中心に回動可能であり、
前記給送ユニットは、前記給送部によって給送されたシートを搬送する搬送回転体を有し、前記搬送回転体の回転軸を中心に前記給送位置、前記待機位置及び前記第2収納位置に回動可能であり、
前記回動軸の軸方向に見た時、前記第3収納位置に位置する前記突き当て部材の前記回動軸から最も離れた先端と前記搬送回転体の前記回転軸との間の距離は、前記突き当て位置に位置する前記突き当て部材の前記先端と前記搬送回転体の前記回転軸との間の距離よりも短い、
ことを特徴とする請求項
3に記載のシート給送装置。
【請求項5】
前記給送ユニットは、前記係止部材を有する、
ことを特徴とする請求項
1乃至4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
【請求項6】
前記給送ユニットは、前記装置本体に対して着脱可能である、
ことを特徴とする請求項
1乃至5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
【請求項7】
前記シート支持部は、装置の外装面の一部を構成するカバーを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至
6のいずれか1項に記載のシート給送装置。
【請求項8】
請求項1
乃至7のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
前記シート給送装置によって給送されたシートに画像を形成する画像形成部と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを給送するシート給送装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ本体の側部に配置され、プリンタ本体に対して開閉可能な手差しトレイと、手差しトレイに積載されたシートを給送するシート給送部と、を有する手差し給送装置が提案されている(特許文献1参照)。この手差し給送装置では、プリンタ本体の小型化のため、手差しトレイがプリンタ本体に対して閉じられると、シート給送部がプリンタ本体の内部に収納される。
【0003】
また、一般に、手差しトレイに積載されたシートの先端が突き当たり、シートの給送方向における位置を規制する突き当て部材を備えた手差し給送装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の手差し給送装置に突き当て部材を設けた場合、手差しトレイを閉じてシート給送部をプリンタ本体に収容する際に、突き当て部材がシート給送部又はプリンタ本体と干渉する虞がある。このため、プリンタ本体及び手差し給送装置をコンパクトに構成することが阻害される虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、突き当て部材を含む給送ユニットを装置本体にコンパクトに収納可能なシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、シート給送装置において、装置本体と、シートを支持可能なシート支持位置と、前記装置本体に対して収納される第1収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持されるシート支持部と、前記シート支持部に支持されたシートを給送方向に給送する給送部と、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向における下流端に突き当たることで、シートの前記給送方向への移動を規制する突き当て部材と、を有する給送ユニットであって、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートに当接して給送可能な給送位置と、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートから離間した待機位置と、前記装置本体に対して収納される第2収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持される給送ユニットと、を備え、前記突き当て部材は、前記給送ユニットが前記待機位置から前記第2収納位置に移動する際に、前記装置本体に収納されるように前記給送ユニットと共に移動し、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向への移動を規制する突き当て位置に位置し、前記給送ユニットは、前記突き当て部材を前記突き当て位置に係止する係止状態と、前記突き当て部材の前記突き当て位置での係止を解除する解除状態と、に遷移可能な係止部材を有し、前記シート支持部は、前記シート支持位置から前記第1収納位置に移動する際に前記係止部材を押圧することで、前記係止部材を前記係止状態から前記解除状態に遷移させる押圧部を有し、前記係止部材は、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に前記係止状態となり、前記給送ユニットが前記給送位置及び前記第2収納位置に位置する際に前記解除状態となる、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、シート給送装置において、装置本体と、シートを支持可能なシート支持位置と、前記装置本体に対して収納される第1収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持されるシート支持部と、前記シート支持部に支持されたシートを給送方向に給送する給送部と、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向における下流端に突き当たることで、シートの前記給送方向への移動を規制する突き当て部材と、を有する給送ユニットであって、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートに当接して給送可能な給送位置と、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートから離間した待機位置と、前記装置本体に対して収納される第2収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持される給送ユニットと、を備え、前記突き当て部材は、前記給送ユニットが前記待機位置から前記第2収納位置に移動する際に、前記装置本体に収納されるように前記給送ユニットと共に移動し、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向への移動を規制する突き当て位置に位置し、前記給送ユニットは、前記突き当て部材を前記突き当て位置に係止する係止状態と、前記突き当て部材の前記突き当て位置での係止を解除する解除状態と、に遷移可能な係止部材と、前記待機位置に位置する際に前記係止部材を前記係止状態で保持する保持部材と、を有し、前記突き当て部材は、前記保持部材に回動可能に支持され、前記係止部材は、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に前記係止状態となり、前記給送ユニットが前記給送位置及び前記第2収納位置に位置する際に前記解除状態となり、かつ前記給送ユニットが前記待機位置から前記給送位置に移動する際に、前記保持部材に押圧されることで前記係止状態から前記解除状態に遷移する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、突き当て部材を含む給送ユニットを装置本体にコンパクトに収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1の実施の形態に係るプリンタを示す全体概略図。
【
図4】(a)は手差し給送部を示す斜視図、(b)は手差し給送部を保持するための構成を示す側面図、(c)はフィードカップリング及びアーム回動レバーを示す組立斜視図。
【
図5】(a)は駆動伝達機構を示す斜視図、(b)は欠歯ギアを示す斜視図。
【
図6】(a)は待機位置に位置する給送ユニットを示す断面図、(b)は給送位置に位置する給送ユニットを示す断面図。
【
図7】(a)は給送ユニットが装置本体に収納される途中の様子を示す断面図、(b)は装置本体に収納された給送ユニットを示す断面図。
【
図8】第2の実施の形態に係る手差し給送部を示す斜視図。
【
図9】(a)は手差し給送部を示す斜視図、(b)は手差し給送部を保持するための構成を示す側面図。
【
図10】(a)は待機位置に位置する給送ユニットを示す断面図、(b)は給送位置に位置する給送ユニットを示す断面図。
【
図11】(a)は給送ユニットが装置本体に収納される途中の様子を示す断面図、(b)は装置本体に収納された給送ユニットを示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施の形態>
〔全体構成〕
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。画像形成装置としてのプリンタ1は、モノクロのトナー像を形成する電子写真方式のレーザビームプリンタである。なお、以下の説明において、シートSとは、プリンタ1によって画像が形成されるものであって、例えば、紙、OHTシート等が含まれる。
【0012】
プリンタ1は、
図1に示すように、積載されたシートを給送する本体給送部10及び手差し給送部20と、を有している。また、プリンタ1は、本体給送部10又は手差し給送部20によって給送されたシートに画像を形成する画像形成部5と、シートに転写された画像を定着させる定着装置6と、シートを排出トレイ9に排出可能な排出ローラ対8と、を有している。
【0013】
プリンタ1に画像形成ジョブが出力されると、プリンタ1に接続された外部のコンピュータ等から入力された画像情報に基づいて、画像形成部5による画像形成プロセスが開始される。画像形成部5は、レーザスキャナ52と、感光ドラム51を有するプロセスカートリッジPと、転写ローラ53と、を備えている。感光ドラム51の周囲には、不図示の帯電ローラ及び現像ローラ等が設けられている。感光ドラム51及び転写ローラ53は、転写ニップT1を形成している。
【0014】
レーザスキャナ52は、入力された画像情報に基づいて、感光ドラム51に向けてレーザ光を照射する。このとき感光ドラム51は、帯電ローラにより予め帯電されており、レーザ光が照射されることで感光ドラム51上に静電潜像が形成される。その後、現像ローラによりこの静電潜像が現像され、感光ドラム51上にモノクロのトナー像が形成される。
【0015】
上述の画像形成プロセスに並行して、本体給送部10又は手差し給送部20からシートSが給送される。本体給送部10は、プリンタ1の装置本体1Aに対して引出し及び装着可能なカセット11と、給送ローラ12と、分離ローラ対13と、を有している。カセット11に収容されたシートSは、給送ローラ12によって給送され、給送ローラ12によって給送されたシートSは、分離ローラ対13によって1枚ずつに分離される。
【0016】
また、シート給送装置としての手差し給送部20は、装置本体1Aに回動可能に支持される手差しカバー25に支持される手差しトレイ24と、ピックアップローラ21と、分離ローラ対を構成する搬送ローラ22及び分離ローラ23と、を有している。搬送ローラ22及び分離ローラ23は、分離ニップN1を形成している。手差しトレイ24に支持されたシートSは、給送部及び給送ローラとしてのピックアップローラ21によって給送され、ピックアップローラ21によって給送されたシートSは、分離ニップN1によって1枚ずつに分離される。
【0017】
なお、カセット11や手差しトレイ24には、シートを支持可能かつ昇降可能な中板を設けてもよく、例えば画像形成ジョブが入力されることによって中板を上昇させ、中板に支持されたシートと給送ローラとを接触させてもよい。また、分離ローラ対は、ローラ対の一方がパッド等でもよく、トルクリミッタ方式やリタードローラ方式等を適用できる。
【0018】
本体給送部10又は手差し給送部20から送り出されたシートSは、搬送ローラ対49及びレジストレーションローラ対50によって更に搬送される。そして、シートSには、転写ローラ53に印加された静電的負荷バイアスによって、転写ニップT1において感光ドラム51上のトナー像が転写される。感光ドラム51上に残った残トナーは、不図示のクリーニングブレードによって回収される。トナー像が転写されたシートSは、定着装置6の定着フィルム61及び加圧ローラ62によって所定の熱及び圧力が付与されて、トナーが溶融固着(定着)される。定着フィルム61の内部には、セラミックヒータ等の加熱部材が配設されている。定着装置6を通過したシートSは、排出ローラ対8によって排出トレイ9に排出される。
【0019】
シートSの両面に画像を形成する場合には、第1面に画像が形成されたシートSは、反転ローラ対7によってスイッチバックされて、両面搬送路CPに搬送される。両面搬送路CPは、シートSを搬送ローラ対49に向けて案内する。そして、シートSは、搬送ローラ対49及びレジストレーションローラ対50によって再び転写ニップT1に搬送され、転写ニップT1において第2面に画像が形成されて排出トレイ9に排出される。
【0020】
[手差し給送部の詳細構成]
次に、手差し給送部20の詳細構成について説明する。
図2に示すように、手差し給送部20は、装置本体1Aの一部と、シート支持部70と、装置本体1Aに保持され、シート支持部70の上方に配置される給送ユニット19と、を有している。シート支持部70は、シートを支持可能なシート支持位置(
図2参照)と、装置本体1Aに対して収納される第1収納位置としての収納位置(
図7(b)参照)と、の間で装置本体1Aに対して移動(開閉)可能に支持される。
【0021】
シート支持部70は、手差しカバー25と、手差しトレイ24と、トレイリンク16,17と、サイド規制板26,27と、を有している。カバーとしての手差しカバー25は、装置本体1Aの右カバー18に対して開閉可能に支持されており、装置の外装面の一部を構成する。手差しカバー25の上部には、手差しトレイ24が保持されている。手差しカバー25は、トレイリンク16,17によって所定の開度で位置決め可能に構成されている。また、トレイリンク16,17の一端部は、手差しトレイ24に連結されており、手差しトレイ24は、手差しカバー25の開閉動作に連動して、手差しカバー25に沿って移動可能に構成されている。
【0022】
手差しトレイ24は、サイド規制板26,27をシートSの給送方向FDに直交する幅方向Wに移動可能に支持しており、サイド規制板26には、操作レバー28が設けられている。サイド規制板26,27は、不図示の連動機構によって、幅方向Wにおいて互いに反対方向に移動するように連動している。そして、ユーザがシートSを手差しトレイ24にセットする際には、ユーザは、操作レバー28を把持してサイド規制板26,27を移動させることで、シートSの幅方向Wにおける両端部の位置を規制する。
【0023】
[給送ユニット]
次に、
図3乃至
図4(c)を用いて給送ユニット19について詳しく説明する。
図3及び
図4(a)に示すように、給送ユニット19は、フィード軸受31と、フィードカップリング32と、回転軸としてのフィード軸30と、ピックアップアーム29と、ピックアップローラ21と、搬送ローラ22と、を有している。また、給送ユニット19は、突き当て部材201と、突き当て規制部材202と、移動規制部材203と、を有している。
【0024】
フィード軸受31は、装置本体1Aの右カバー18に保持され、フィード軸30を相対回転可能に支持している。フィード軸30の、フィード軸受31とは反対側の端部には、フィードカップリング32が設けられている。フィード軸30の幅方向Wにおける略中央部には、搬送回転体としての搬送ローラ22が固定されており、搬送ローラ22の一端部には、フィードギア22aが設けられている。
【0025】
また、フィード軸30には、ピックアップアーム29が回動可能に支持されており、ピックアップアーム29の幅方向Wにおける略中央部には、ピックアップローラ21を回転可能に支持するローラ保持部29aが設けられている。
【0026】
ピックアップローラ21の一端部には、ピックアップギア21aが設けられている。ローラ保持部29aには、ギア列34が回転可能に支持されており、ギア列34は、フィードギア22a及びピックアップギア21aに噛合している。これにより、フィード軸30が回転すると、搬送ローラ22が回転し、ピックアップギア21aの回転がギア列34によってピックアップギア21aに伝達されることで、ピックアップローラ21も回転する。
【0027】
移動規制部材203は、フィード軸30に対して相対回転可能に支持されており、ピックアップアーム29のローラ保持部29aに対して幅方向Wにおいて隣接して配置されている。なお、移動規制部材203は、ピックアップアーム29とは独立して回動可能に構成されている。
【0028】
移動規制部材203には、突き当て部材201が回動軸201sを中心に回動可能に支持されている。また、ピックアップアーム29のローラ保持部29aには、回動軸202sを中心に突き当て規制部材202が回動可能に支持されている。給送ユニット19の動作については後述する。なお、回動軸202sは、ピックアップローラ21の回転中心と同軸上にある。
【0029】
突き当て部材201は、後述する突き当て位置において、シート支持部70に支持されたシートSの給送方向FDにおける下流端に突き当たることで、シートSの給送方向FDへの移動を規制する。
【0030】
図4(a)に示すように、装置本体1Aの右カバー18には溝18Uが設けられており、溝18Uには、給送ユニット19のフィード軸受31が係合される。また、右カバー18には、フック形状のラッチ35が回動可能に支持されており、ラッチ35は、
図4(b)に示すように、トーションばね36によって上方に付勢されている。これにより、溝18Uに係合されたフィード軸受31は、ラッチ35によって脱落しないように構成されている。
【0031】
図4(a)(c)に示すように、装置本体1Aの、幅方向Wにおいて、ラッチ35とは反対側には、アーム回動レバー37と、フィードギア38と、が設けられている。アーム回動レバー37は、略円筒状に形成されており、内周面37aを有している。フィードギア38には、被カップリング部38cが設けられており、被カップリング部38cは、アーム回動レバー37の内周面37aに隣接して配置されている。
【0032】
フィード軸30の一端部に設けられたフィードカップリング32の外周面32aは、アーム回動レバー37の内周面37aに回転可能に支持されている。そして、フィードカップリング32の先端には、フィードギア38の被カップリング部38cに係合するカップリング部32cが設けられている。被カップリング部38cとカップリング部32cとが係合することにより、フィードギア38の回転は、フィード軸30に伝達される。
【0033】
また、アーム回動レバー37には、突起部37Bが設けられている。ピックアップアーム29には、フィードカップリング32の近傍に配置される溝29Uが設けられており、溝29Uは、突起部37Bに係合する。ピックアップアーム29は、詳しくは後述するが、突起部37Bと溝29Uとが係合することにより、アーム回動レバー37に連動してフィード軸30を中心に回動する。これにより、ピックアップアーム29に回転可能に支持されるピックアップローラ21は、手差しトレイ24に支持されたシートSに対して当接及び離間する。
【0034】
なお、給送ユニット19のフィード軸受31及びフィードカップリング32は、装置本体1Aに対して取り外し可能である。すなわち、給送ユニット19は、装置本体1Aに対して着脱可能に構成されている。
【0035】
[駆動伝達機構]
次に、
図5(a)(b)を用いて、フィード軸30及びピックアップアーム29に、装置本体1Aに設けられた駆動モータMからの駆動を伝達するための駆動伝達機構60について説明する。
【0036】
図5(a)に示すように、駆動伝達機構60は、右カバー18(
図2参照)の内部に配置されている。駆動伝達機構60は、駆動フレーム45と、駆動フレーム45に回転可能に支持される入力ギア44、欠歯ギア40及びフィードアイドラギア39と、フィードギア38と、加圧アーム43と、トーションばね42と、を有している。
【0037】
入力ギア44は、駆動モータMによって駆動される。欠歯ギア40は、
図5(b)に示すように、全周に亘って歯が形成されているが、第1の歯幅を有する複数の歯40tsと、第1の歯幅よりも狭い第2の歯幅を有する複数の歯40teと、を有している。歯40teは、領域G1のみに形成され、欠歯ギア40のその他の領域には、歯40tsが形成されている。
【0038】
歯幅の広い歯40teは、入力ギア44及びフィードアイドラギア39の両方に噛合可能であり、歯幅の狭い歯40tsは、入力ギア44には噛合可能であるものの、フィードアイドラギア39には噛合しない。すなわち、欠歯ギア40は、領域G1ではフィードアイドラギア39に噛合せず、この時、欠歯ギア40の回転はフィードアイドラギア39には伝達されない。
【0039】
図5(a)に示すように、加圧アーム43は、駆動フレーム45に対して回動軸43aを中心に回動可能に支持されており、回動軸43aの周りには、加圧アーム43を
図5(a)の反時計回り方向に付勢するトーションばね42が設けられている。加圧アーム43には、離間リブ43Sと、加圧リブ43Pと、が設けられている。アーム回動レバー37には、レバー37Lが設けられており、レバー37Lは、離間リブ43Sと加圧リブ43Pとの間に配置されている。
【0040】
また、欠歯ギア40と同軸上には、欠歯ギア40と一体に回転する制御カム41が設けられており、制御カム41は、加圧アームを押圧可能に構成されている。そして、欠歯ギア40と共に制御カム41が回転することにより、制御カム41が加圧アーム43を、トーションばね42の付勢力に抗して押圧する。これにより、加圧アーム43の回動に伴って、離間リブ43Sと加圧リブ43Pとの間に配置されたレバー37Lが揺動し、アーム回動レバー37が回動する。アーム回動レバー37が回動すると、突起部37Bと溝29Uとが係合することにより、ピックアップアーム29がフィード軸30を中心に回動する。
【0041】
[給送ユニットの給送動作]
次に、
図6(a)(b)を用いて、給送ユニット19によるシートSの給送動作について説明する。
図6(a)は、給送ユニット19が待機位置に位置する状態を示す断面図であり、
図6(b)は、給送ユニット19が給送位置に位置する状態を示す断面図である。なお、給送ユニット19は、装置本体1Aに対して取り付けられた状態では、待機位置に位置する。また、給送ユニット19が待機位置及び給送位置のいずれに位置していても、手差しカバー25は、装置本体1Aに対して開かれている。すなわち、シート支持部70は、シートを支持可能なシート支持位置に位置している。
【0042】
まず、
図6(a)を用いて、シートSを給送する給送動作が開始される前の給送ユニット19の状態について説明する。例えばシート支持部70が装置本体1Aに対して開かれ、プリントジョブが入力されていない状態では、給送ユニット19は、
図6(a)に示す待機位置に位置している。このとき、ピックアップローラ21は、サイド規制板27に設けられた満載上限爪27Lに対応するシートの位置Lp(破線で示す)よりも、上方に配置されている。
【0043】
より詳しくは、給送ユニット19が待機位置に位置している時には、ピックアップアーム29は、上昇位置に位置している。上昇位置に位置するピックアップアーム29に支持されたピックアップローラ21は、手差しトレイ24に支持されたシートに対して離間している。この時、突き当て部材201は、突き当て規制部材202によって突き当て位置に係止されている。
【0044】
移動規制部材203は、上述したようにフィード軸30を中心にピックアップアーム29とは独立して回動可能に構成されており、自重により
図6(a)の時計回り方向に付勢されている。そして、移動規制部材203は、右カバー18に設けられた右カバー突き当て部18Aに突き当たることで、
図6(a)に示す位置で位置決めされる。なお、移動規制部材203は、自重に限らず、ばね等の付勢部材によって時計回り方向に付勢してもよい。
【0045】
保持部材としての移動規制部材203には、接触部203Aが設けられており、係止部材としての突き当て規制部材202は、接触部203Aに接触することで、突き当て部材201を突き当て位置に係止する係止状態に保持されている。突き当て部材201は、係止状態と、後述する突き当て部材201の突き当て位置での係止を解除する解除状態と、に遷移可能である。係止状態の突き当て規制部材202は、突き当て部材201が回動軸201sを中心に時計回り方向に回動しようとしても、突き当て部材201の当接部201tに当接することで、突き当て部材201の回動を規制する。
【0046】
なお、突き当て規制部材202は、ピックアップアーム29が上昇位置に位置している状態で接触部203Aに接触するように、自重によって反時計回り方向に付勢されているが、これに限定されない。例えば、突き当て規制部材202を反時計回り方向に付勢するバネ等の付勢部材を設けてもよい。
【0047】
このように、突き当て部材201は、給送ユニット19が待機位置に位置している時には、シート支持部70に支持されたシートSの給送方向FDへの移動を規制する突き当て位置に係止されている。これにより、シート支持部70に支持されたシートSは、分離ニップN1へ突入することが抑制され、重送等の搬送不良を低減できる。よって、安定した給送動作を実現することができる。
【0048】
例えばプリントジョブが入力され、給送動作が開始されると、
図5(a)に示すように、駆動モータMが駆動され、入力ギア44が回転することによって欠歯ギア40が時計回り方向CWに回転する。なお、プリントジョブを実行中は、駆動モータMの駆動は維持される。また、
図5(a)に示す駆動伝達機構60の状態においては、給送ユニット19は、
図6(a)に示すように待機位置に位置している。
【0049】
欠歯ギア40が時計回り方向CWに回転すると、欠歯ギア40と一体に制御カム41も時計回り方向CWに回転する。これにより、制御カム41は、加圧アーム43から離間し、加圧アーム43は、トーションばね42の付勢力によって回動軸43aを中心に反時計回り方向に回動する。すると、加圧アーム43の加圧リブ43Pが、アーム回動レバー37に設けられたレバー37Lを上方に押圧し、アーム回動レバー37は、時計回り方向に回動する。
【0050】
アーム回動レバー37が時計回り方向に回動すると、突起部37Bと溝29Uとの係合により、ピックアップアーム29がフィード軸30を中心に、
図6(b)において時計回り方向に回動する。これにより、ピックアップアーム29は、
図6(b)に示すように、上昇位置から下降し、ピックアップアーム29に支持されるピックアップローラ21がシートSに接触圧Fpで接触する。この時のピックアップアーム29の位置を、下降位置とし、給送ユニット19の位置を給送位置とする。すなわち、給送ユニット19が給送位置に位置する際に、ピックアップローラ21はシートSに当接して給送可能である。
【0051】
また、ピックアップアーム29が上昇位置から下降位置に回動することで、突き当て規制部材202は、接触部203Aに摺擦しながら時計回り方向に回動する。これは、突き当て規制部材202が回動軸202sを中心にピックアップアーム29に回動可能に支持される一方で、接触部203Aは、移動規制部材203に設けられているからである。このように、突き当て規制部材202が回動軸202sを中心に時計回り方向に回動することで、突き当て規制部材202は、突き当て部材201の当接部201tから離間する。よって、突き当て規制部材202は、係止状態から、突き当て部材201の突き当て位置での係止を解除する解除状態に遷移する。すなわち、突き当て規制部材202は、給送ユニット19が待機位置から給送位置に移動する際に、移動規制部材203の接触部203Aに押圧されることで、係止状態から解除状態に遷移する。
【0052】
また、
図5(a)に示すように、駆動モータMが駆動することで、欠歯ギア40及びフィードアイドラギア39を介して、フィードギア38に駆動力が伝達される。そして、フィードギア38の被カップリング部38cがフィードカップリング32のカップリング部32cに係合することで、フィード軸30、搬送ローラ22及びピックアップローラ21が回転する。
【0053】
よって、ピックアップローラ21と接触圧Fpで接触するシートSは、ピックアップローラ21によって給送され、
図6(b)に示すように、搬送ガイド47を登って分離ニップN1に案内される。シートSは、突き当て位置に位置する突き当て部材201を押圧し、分離ニップN1によって給送方向FDにおける下流に搬送される。上述したように、ピックアップアーム29が下降位置に下降することで、突き当て規制部材202は解除状態に遷移したので、シートSは突き当て部材201を押し上げつつ搬送可能となる。
【0054】
更に駆動モータMが回転されて、制御カム41が再び加圧アーム43に接触すると、加圧アーム43は、制御カム41によって、トーションばね42の付勢力に抗して
図5(a)の時計回り方向に回動する。これにより、加圧アーム43の加圧リブ43Pは、レバー37Lから離間し、離間リブ43Sがレバー37Lに当接する。そして、離間リブ43Sがレバー37Lを下方に押圧し、アーム回動レバー37は反時計回り方向に回動する。
【0055】
アーム回動レバー37が反時計回り方向に回動すると、突起部37Bと溝29Uとの係合により、ピックアップアーム29がフィード軸30を中心に、
図6(b)において反時計回り方向に回動する。これにより、ピックアップアーム29は、
図6(a)に示すように、下降位置から上昇位置に上昇し、給送ユニット19が再び待機位置に戻る。
【0056】
このように、給送ユニット19は、プリントジョブが完了するまで、手差しトレイ24に積載されたシートを1枚ずつ給送する。より詳しくは、ピックアップローラ21は、シートを1枚給送する毎に昇降し、接触圧FpでシートSに接触する際にシートSを給送する。また、突き当て部材201は、ピックアップローラ21が下降することで突き当て位置での係止が解除され、シートSによって押し上げられる。このため、突き当て部材201がシートSの給送を阻害することは無い。プリントジョブが完了すると、駆動モータMが、給送ユニット19を待機位置に位置させた状態で停止する。
【0057】
[給送ユニットの収納]
次に、
図7(a)(b)を用いて、給送ユニット19が装置本体1Aに収納されるための構成について説明する。上述した
図6(a)に示すように、給送ユニット19が待機位置に位置する状態では、シート支持部70は、装置本体1Aに対して開かれたシート支持位置に位置している。このとき、突き当て部材201は、突き当て位置になるようにピックアップアーム29及び移動規制部材203によって構成される保持部150(
図6(a)(b)及び
図7(a)(b)参照)に対して位置決めされている。保持部150は、ピックアップローラ21及び突き当て部材201を保持している。
【0058】
そして
図7(a)に示すように、シート支持部70をシート支持位置から収納位置(
図7(b)参照)に向けて装置本体1Aに対して閉じていくと、手差しトレイ24は、トレイリンク16,17によって、手差しカバー25に沿って上方にスライド移動する。これにより、給送ユニット19を収納するためのスペースが生まれる。
【0059】
更にシート支持部70を装置本体1Aに対して反時計回り方向に閉じていくと、手差しカバー25がピックアップアーム29に接触し、ピックアップアーム29もフィード軸30を中心に反時計回り方向に回動する。
図7(a)に示すように、ピックアップアーム29がフィード軸30を中心に反時計回り方向に回動すると、ピックアップアーム29に設けられた突き当て部29dが、移動規制部材203に突き当たる。この状態で、更にピックアップアーム29がフィード軸30を中心に反時計回り方向に回動すると、移動規制部材203も、ピックアップアーム29と共にフィード軸30を中心に反時計回り方向に回動する。
【0060】
この時、手差しカバー25が一定の閉じ角度を超えると、手差しカバー25に設けられた押圧部としての山型リブ25Aが突き当て規制部材202に接触し始める。そして、突き当て規制部材202は、手差しカバー25と共に回動する山型リブ25Aによって押圧されることで、ピックアップアーム29に対して回動軸202sを中心に時計回り方向に回動する。
【0061】
これにより、突き当て規制部材202は、突き当て部材201を突き当て位置で係止する係止状態から係止を解除する解除状態に遷移し、突き当て部材201の回動規制が解除される。そして、突き当て部材201は、自重又は手差しカバー25の押込み部25pに押圧されることにより、回動軸201sを中心に時計回り方向に回動し、
図7(b)に示すように、給送ユニット19と共に装置本体1A内に収納される。この時の給送ユニット19の位置を、第2収納位置としての収納位置とし、突き当て部材201の位置を、第3収納位置としての収納位置とする。言い換えれば、突き当て部材201は、給送ユニット19が待機位置から収納位置に移動する際に、装置本体1Aに収納されるように給送ユニット19と共に移動する。すなわち、突き当て部材201は、給送ユニット19が待機位置から収納位置に移動する際に、保持部150に対する位置決めが解除されつつ、保持部150に対して移動する。また、給送ユニット19は、フィード軸30を中心に、給送位置、待機位置及び収納位置に回動可能である。
【0062】
ここで、
図6(a)に示すように、フィード軸30の軸方向、すなわち幅方向Wに見た時、突き当て位置に位置する突き当て部材201の先端201fと、フィード軸30の軸中心と、の間の距離を、距離D1とする。先端201fは、回動軸201sから最も離れた突き当て部材201の部分である。また、
図7(b)に示すように、収納位置に位置する突き当て部材201の先端201fと、フィード軸30の軸中心と、の間の距離は、距離D2である。距離D2は、距離D1よりも短い。なお、本実施の形態では、距離D1,D2は、先端201fとフィード軸30の軸中心との間の距離であるが、距離D1,D2を、先端201fとフィード軸30の外周面との間の距離とした場合でも、距離D2は距離D1よりも短くなる。
【0063】
このように、シート支持部70及び給送ユニット19を収納位置へ回動させる際に、突き当て部材201がピックアップアーム29及び移動規制部材203の容積内に収まるように、フィード軸30に向けて回動する。すなわち、給送ユニット19が待機位置から収納位置に回動(移動)するのに連動して、突き当て部材201が突き当て位置から収納位置へ回動するので、突き当て部材201を含む給送ユニット19を装置本体1Aにコンパクトに収納することができる。このため、装置本体1Aをコンパクト化することができる。
【0064】
また、給送ユニット19が
図6(a)に示すように待機位置に位置している状態では、突き当て部材201は、係止状態の突き当て規制部材202によって突き当て位置で確実に係止される。これにより、手差しトレイ24に支持されたシートSが分離ニップN1に突入することを抑制し、搬送不良を低減することができる。
【0065】
また、給送ユニット19は、装置本体1Aに対して着脱可能に構成され、突き当て部材201は給送ユニット19に設けられている。このため、例えばユーザがシートSを突き当て位置で係止される突き当て部材201に対して過度な力で押込み、突き当て部材201が変形したり破損したりしても、容易に突き当て部材201を交換することができ、メンテナンス性を向上できる。
【0066】
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の給送ユニットの構成を変更して構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
【0067】
[給送ユニット]
次に、
図8乃至
図9(b)を用いて、本実施の形態に係る給送ユニット219について詳しく説明する。
図8及び
図9(a)に示すように、給送ユニット219は、フィード軸受ギア231と、フィードカップリング32と、フィード軸30と、ピックアップアーム229と、ピックアップローラ21と、搬送ローラ22と、を有している。また、給送ユニット219は、突き当て部材205と、突き当て規制アーム204と、を有している。
【0068】
フィード軸受ギア231は、装置本体1Aの右カバー18に保持され、フィード軸30を相対回転可能に支持している。フィード軸30の、フィード軸受ギア231とは反対側の端部には、フィードカップリング32が設けられている。
【0069】
また、フィード軸30には、ピックアップアーム229が回動可能に支持されており、ピックアップアーム229の幅方向Wにおける略中央部には、ピックアップローラ21を回転可能に支持するローラ保持部29aが設けられている。ローラ保持部29aは、突き当て部材205を、回動軸205sを中心に回動可能に支持している。なお、回動軸205sは、ピックアップローラ21の回転中心と同軸上にある。
【0070】
突き当て規制アーム204は、フィード軸30に対して相対回転可能に支持されており、ローラ保持部29aに対して幅方向Wにおいて隣接して配置されている。なお、突き当て規制アーム204は、ピックアップアーム229とは独立して、かつフィード軸受ギア231と一体に回転するように構成されている。
【0071】
フィード軸受ギア231は、ギア部231aを有し、ギア部231aは、手差しカバー25に連動して回転する不図示のアイドラギアに噛合している。このため、手差しカバー25が装置本体1Aに対して開閉されると、フィード軸受ギア231が回転し、フィード軸受ギア231と一体に突き当て規制アーム204がフィード軸30を中心に回動する。
【0072】
突き当て部材205は、後述する突き当て位置において、シート支持部70に支持されたシートSの給送方向FDにおける下流端に突き当たることで、シートSの給送方向FDへの移動を規制する。
【0073】
図9(a)に示すように、装置本体1Aの右カバー18には溝18Uが設けられており、溝18Uには、給送ユニット219のフィード軸受ギア231が係合される。また、右カバー18には、フック形状のラッチ35が回動可能に支持されており、ラッチ35は、
図9(b)に示すように、トーションばね36によって上方に付勢されている。これにより、溝18Uに係合されたフィード軸受ギア231は、ラッチ35によって脱落しないように構成されている。
【0074】
なお、ピックアップアーム229は、第1の実施の形態と同様に、アーム回動レバー37に連動してフィード軸30を中心に回動する。また、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、駆動モータMの駆動をアーム回動レバー37及びフィードギア38に伝達する駆動伝達機構60(
図5(b)参照)を有している。このため、駆動伝達機構60の説明は省略する。
【0075】
なお、給送ユニット219のフィード軸受ギア231及びフィードカップリング32は、装置本体1Aに対して取り外し可能である。すなわち、給送ユニット219は、装置本体1Aに対して着脱可能に構成されている。
【0076】
[給送ユニットの給送動作]
次に、
図10(a)(b)を用いて、給送ユニット219によるシートSの給送動作について説明する。
図10(a)は、給送ユニット219が待機位置に位置する状態を示す断面図であり、
図10(b)は、給送ユニット219が給送位置に位置する状態を示す断面図である。なお、給送ユニット219は、装置本体1Aに対して取り付けられた状態では、待機位置に位置する。また、給送ユニット219が待機位置及び給送位置のいずれに位置していても、手差しカバー25は、装置本体1Aに対して開かれている。すなわち、シート支持部70は、シートを支持可能なシート支持位置に位置している。
【0077】
まず、
図10(a)を用いて、シートSを給送する給送動作が開始される前の給送ユニット219の状態について説明する。例えばシート支持部70が装置本体1Aに対して開かれ、プリントジョブが入力されていない状態では、給送ユニット219は、
図10(a)に示す待機位置に位置している。このとき、ピックアップローラ21は、サイド規制板27に設けられた満載上限爪27Lに対応するシートの位置Lp(破線で示す)よりも、上方に配置されている。
【0078】
より詳しくは、給送ユニット219が待機位置に位置している時には、ピックアップアーム229は、上昇位置に位置している。上昇位置に位置するピックアップアーム229に支持されたピックアップローラ21は、手差しトレイ24に支持されたシートに対して離間している。この時、突き当て部材205は、突き当て規制アーム204によって突き当て位置に係止されている。
【0079】
突き当て規制アーム204は、上述したようにフィード軸30を中心にピックアップアーム229とは独立して回動可能に構成され、かつ手差しカバー25の開閉に連動してフィード軸30を中心に回動可能に構成されている。手差しカバー25が
図10(a)(b)に示すように開かれた状態に保持されていた場合には、ピックアップアーム229が昇降しても、突き当て規制アーム204は回動することは無い。
【0080】
突き当て部材205には、当接部205Aが設けられており、係止部材としての突き当て規制アーム204は、当接部205Aに接触することで、突き当て部材205を突き当て位置に係止する係止状態となっている。係止状態の突き当て規制アーム204は、突き当て部材205が回動軸205sを中心に時計回り方向に回動しようとしても、突き当て部材205の当接部205Aに当接することで、突き当て部材205の回動を規制する。
【0081】
このように、突き当て部材201は、給送ユニット219が待機位置に位置している時には、シート支持部70に支持されたシートSの給送方向FDへの移動を規制する突き当て位置に係止されている。これにより、シート支持部70に支持されたシートSは、分離ニップN1へ突入することが抑制され、重送等の搬送不良を低減できる。よって、安定した給送動作を実現することができる。
【0082】
例えばプリントジョブが入力され、給送動作が開始されると、駆動伝達機構60(
図5(a)参照)の作用により、ピックアップアーム229は、
図10(b)に示すように、上昇位置から下降する。そして、ピックアップアーム229に支持されるピックアップローラ21は、シートSに接触圧Fpで接触する。この時のピックアップアーム229の位置を、下降位置とし、給送ユニット219の位置を給送位置とする。すなわち、給送ユニット219が給送位置に位置する際に、ピックアップローラ21はシートSに当接して給送可能である。
【0083】
また、ピックアップアーム229が上昇位置から下降位置に回動することで、突き当て部材205もフィード軸30を中心に下方に揺動する。これにより、突き当て部材205と突き当て規制アーム204との係止が解除され、突き当て規制アーム204は、突き当て部材205の突き当て位置での係止を解除する解除状態に遷移する。また、突き当て部材205は、手差しトレイ24に押圧されることで、時計回り方向に回動する。
【0084】
また、駆動モータMが駆動することで、第1の実施の形態で説明したように、ピックアップローラ21が回転する。よって、ピックアップローラ21と接触圧Fpで接触するシートSは、ピックアップローラ21によって給送され、
図10(b)に示すように、搬送ガイド47を登って分離ニップN1に案内される。シートSは、突き当て部材205を押圧し、分離ニップN1によって給送方向FDにおける下流に搬送される。上述したように、ピックアップアーム229が下降位置に下降することで、突き当て規制アーム204は解除状態に遷移したので、シートSは突き当て部材205を押し上げつつ搬送可能となる。
【0085】
更に駆動モータMが回転されると、駆動伝達機構60(
図5(a)参照)の作用により、ピックアップアーム229がフィード軸30を中心に、
図10(b)において反時計回り方向に回動する。これにより、ピックアップアーム229は、
図10(a)に示すように、下降位置から上昇位置に上昇し、給送ユニット219が再び待機位置に戻る。
【0086】
このように、給送ユニット219は、プリントジョブが完了するまで、手差しトレイ24に積載されたシートを1枚ずつ給送する。より詳しくは、ピックアップローラ21は、シートを1枚給送する毎に昇降し、接触圧FpでシートSに接触する際にシートSを給送する。また、突き当て部材205は、ピックアップローラ21が下降することで突き当て位置での係止が解除され、シートSによって押し上げられる。このため、突き当て部材205がシートSの給送を阻害することは無い。プリントジョブが完了すると、駆動モータMが、給送ユニット219を待機位置に位置させた状態で停止する。
【0087】
[給送ユニットの収納]
次に、
図11(a)(b)を用いて、給送ユニット219が装置本体1Aに収納されるための構成について説明する。上述した
図10(a)に示すように、給送ユニット219が待機位置に位置する状態では、シート支持部70は、装置本体1Aに対して開かれたシート支持位置に位置している。このとき、突き当て部材205は、突き当て位置になるようにピックアップアーム229及び突き当て規制アーム204によって構成される保持部250(
図10(a)(b)及び
図11(a)(b)参照)に対して位置決めされている。保持部250は、ピックアップローラ21及び突き当て部材205を保持している。
【0088】
図11(a)に示すように、シート支持部70をシート支持位置から収納位置(
図11(b)参照)に向けて装置本体1Aに対して閉じていくと、手差しトレイ24は、トレイリンク16,17によって、手差しカバー25に沿って上方にスライド移動する。これにより、給送ユニット219を収納するためのスペースが生まれる。
【0089】
また、この時、突き当て規制アーム204は、手差しカバー25の閉じ動作に連動して、フィード軸30を中心に反時計回り方向に回動する。これにより、突き当て規制アーム204は、突き当て部材205の当接部205Aから離間し、突き当て部材205を突き当て位置で係止する係止状態から、係止を解除する解除状態に遷移する。そして、突き当て部材205の回動規制が解除される。
【0090】
更にシート支持部70を装置本体1Aに対して反時計回り方向に閉じていくと、手差しカバー25がピックアップアーム229に接触し、ピックアップアーム229もフィード軸30を中心に反時計回り方向に回動する。
【0091】
手差しカバー25が一定の閉じ角度を超えると、手差しカバー25に設けられた押圧部としての山型リブ25Aが突き当て部材205に接触し始める。そして、突き当て部材205は、手差しカバー25と共に回動する山型リブ25Aによって押圧されることで、ピックアップアーム229に対して回動軸205sを中心に時計回り方向に回動する。
【0092】
そして、
図11(b)に示すように、突き当て部材205は、給送ユニット219と共に装置本体1A内に収納される。この時の給送ユニット219の位置を、第2収納位置としての収納位置とし、突き当て部材205の位置を、第3収納位置としての収納位置とする。言い換えれば、突き当て部材205は、給送ユニット219が待機位置から収納位置に移動する際に、山型リブ25Aによって押圧されることで、給送ユニット219と共に収納位置に向けて移動する。すなわち、突き当て部材205は、給送ユニット219が待機位置から収納位置に移動する際に、保持部250に対する位置決めが解除されつつ、保持部250に対して移動する。また、給送ユニット219は、フィード軸30を中心に、給送位置、待機位置及び収納位置に回動可能である。
【0093】
また、手差しカバー25が反時計回り方向に閉じられることで、突き当て規制アーム204も、フィード軸30を中心に反時計回り方向に回動し、装置本体1A内に収納される。
【0094】
ここで、
図10(a)に示すように、フィード軸30の軸方向、すなわち幅方向Wに見た時、突き当て位置に位置する突き当て部材205の先端205fと、フィード軸30の軸中心と、の間の距離を、距離D3とする。先端205fは、回動軸205sから最も離れた突き当て部材205の部分である。また、
図11(b)に示すように、収納位置に位置する突き当て部材205の先端205fと、フィード軸30の軸中心と、の間の距離は、距離D4である。距離D4は、距離D3よりも短い。なお、本実施の形態では、距離D3,D4は、先端205fとフィード軸30の軸中心との間の距離であるが、距離D3,D4を、先端205fとフィード軸30の外周面との間の距離とした場合でも、距離D4は距離D3よりも短くなる。
【0095】
このように、シート支持部70及び給送ユニット219を収納位置へ回動させる際に、突き当て部材205がピックアップアーム229及び突き当て規制アーム204の容積内に収まるように、フィード軸30に向けて回動する。すなわち、給送ユニット219が待機位置から収納位置に回動(移動)するのに連動して、突き当て部材205が突き当て位置から収納位置へ回動するので、突き当て部材205を含む給送ユニット219を装置本体1Aにコンパクトに収納することができる。このため、装置本体1Aをコンパクト化することができる。
【0096】
また、給送ユニット219が
図10(a)に示すように待機位置に位置している状態では、突き当て部材205は、係止状態の突き当て規制アーム204によって突き当て位置で確実に係止される。これにより、手差しトレイ24に支持されたシートSが分離ニップN1に突入することを抑制し、搬送不良を低減することができる。
【0097】
また、給送ユニット219は、装置本体1Aに対して着脱可能に構成され、突き当て部材205は給送ユニット219に設けられている。このため、例えばユーザがシートSを突き当て位置で係止される突き当て部材205に対して過度な力で押込み、突き当て部材205が変形したり破損したりしても、容易に突き当て部材205を交換することができ、メンテナンス性を向上できる。
【0098】
なお、既述のいずれの形態においても、給送ユニット19,219は、装置本体1Aに対して着脱可能に構成されていたが、これに限定されない。例えば、給送ユニット19,219は、装置本体1Aにビス等で固定されてもよい。
【0099】
また、第1の実施の形態の突き当て規制部材202及び移動規制部材203は、給送ユニット19に設けられていたが、これに限定されない。例えば、突き当て規制部材202及び移動規制部材203のいずれか一方又はその両方は、装置本体1A又はシート支持部70に設けられてもよい。
【0100】
また、第2の実施の形態の突き当て規制アーム204は、給送ユニット219に設けられていたが、これに限定されない。例えば、突き当て規制アーム204は、装置本体1A又はシート支持部70に設けられてもよい。
【0101】
また、既述のいずれの形態においても、ピックアップローラ21及び搬送ローラ22は、ローラから構成されていたが、これに限定されない。例えば、ピックアップローラ21及び搬送ローラ22は、ベルト等の他の回転体から構成されてもよい。
【0102】
また、第1の実施の形態の突き当て部材201は、爪形状に形成され、第2の実施の形態の突き当て部材205は、棒状に形成されていたが、これに限定されない。すなわち、突き当て部材201,205の形状や材質は、限定されず、任意に設定してよい。ただし、突き当て部材201,205を装置本体1A内に収納する観点から、突き当て部材201,205は、細長い形状が好ましい。
【0103】
また、既述のいずれの形態においても、電子写真方式のプリンタ1を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ノズルからインク液を吐出させることでシートに画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置にも本発明を適用することが可能である。
【0104】
また、本実施の形態の開示は、以下の構成例及び方法例を含む。
(構成1)
装置本体と、
シートを支持可能なシート支持位置と、前記装置本体に対して収納される第1収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持されるシート支持部と、
前記シート支持部に支持されたシートを給送方向に給送する給送部と、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向における下流端に突き当たることで、シートの前記給送方向への移動を規制する突き当て部材と、を有する給送ユニットであって、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートに当接して給送可能な給送位置と、前記給送部が前記シート支持部に支持されたシートから離間した待機位置と、前記装置本体に対して収納される第2収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持される給送ユニットと、を備え、
前記突き当て部材は、前記給送ユニットが前記待機位置から前記第2収納位置に移動する際に、前記装置本体に収納されるように前記給送ユニットと共に移動する、
ことを特徴とするシート給送装置。
(構成2)
前記突き当て部材は、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向への移動を規制する突き当て位置に位置し、前記給送ユニットが前記第2収納位置に位置する際に、前記装置本体に対して収納される第3収納位置に位置する、
ことを特徴とする構成1に記載のシート給送装置。
(構成3)
前記突き当て部材は、回動軸を中心に回動可能であり、
前記給送ユニットは、前記給送部によって給送されたシートを搬送する搬送回転体を有し、前記搬送回転体の回転軸を中心に前記給送位置、前記待機位置及び前記第2収納位置に回動可能であり、
前記回動軸の軸方向に見た時、前記第3収納位置に位置する前記突き当て部材の前記回動軸から最も離れた先端と前記搬送回転体の前記回転軸との間の距離は、前記突き当て位置に位置する前記突き当て部材の前記先端と前記搬送回転体の前記回転軸との間の距離よりも短い、
ことを特徴とする構成2に記載のシート給送装置。
(構成4)
前記突き当て部材を前記突き当て位置に係止する係止状態と、前記突き当て部材の前記突き当て位置での係止を解除する解除状態と、に遷移可能な係止部材を更に備え、
前記係止部材は、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に前記係止状態となり、前記給送ユニットが前記給送位置及び前記第2収納位置に位置する際に前記解除状態となる、
ことを特徴とする構成2又は3に記載のシート給送装置。
(構成5)
前記給送ユニットは、前記係止部材を有する、
ことを特徴とする構成4に記載のシート給送装置。
(構成6)
前記シート支持部は、前記シート支持位置から前記第1収納位置に移動する際に前記係止部材を押圧することで、前記係止部材を前記係止状態から前記解除状態に遷移させる押圧部を有する、
ことを特徴とする構成4又は5に記載のシート給送装置。
(構成7)
前記給送ユニットは、前記待機位置に位置する際に前記係止部材を前記係止状態で保持する保持部材を有する、
ことを特徴とする構成4乃至6のいずれか1つに記載のシート給送装置。
(構成8)
前記突き当て部材は、前記保持部材に回動可能に支持され、
前記係止部材は、前記給送ユニットが前記待機位置から前記給送位置に移動する際に、前記保持部材に押圧されることで前記係止状態から前記解除状態に遷移する、
ことを特徴とする構成7に記載のシート給送装置。
(構成9)
前記係止部材は、前記シート支持部に連動して移動するように構成され、前記シート支持部が前記シート支持位置から前記第1収納位置に移動する際に前記突き当て部材から離間する、
ことを特徴とする構成4又は5に記載のシート給送装置。
(構成10)
前記シート支持部は、前記シート支持位置から前記第1収納位置に移動する際に前記突き当て部材を第3収納位置へ向けて押圧する押圧部を有する、
ことを特徴とする構成9に記載のシート給送装置。
(構成11)
前記給送ユニットは、前記装置本体に対して着脱可能である、
ことを特徴とする構成1乃至10のいずれか1つに記載のシート給送装置。
(構成12)
前記シート支持部は、装置の外装面の一部を構成するカバーを含む、
ことを特徴とする構成1乃至11のいずれか1つに記載のシート給送装置。
(構成13)
構成1乃至12のいずれか1つに記載のシート給送装置と、
前記シート給送装置によって給送されたシートに画像を形成する画像形成部と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。
(構成14)
装置本体と、
シートを支持可能なシート支持位置と、前記装置本体に対して収納される第1収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持されるシート支持部と、
前記シート支持部に支持されたシートを給送方向に給送する給送ローラと、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向における下流端に突き当たることで、シートの前記給送方向への移動を規制する突き当て部材と、前記給送ローラと前記突き当て部材を保持する保持部と、を有する給送ユニットであって、前記給送ローラが前記シート支持部に支持されたシートに当接して給送可能な給送位置と、前記給送ローラが前記シート支持部に支持されたシートから離間した待機位置と、前記装置本体に対して収納される第2収納位置と、の間で前記装置本体に対して移動可能に支持される給送ユニットと、を備え、
前記突き当て部材は、前記給送ユニットが前記待機位置に位置する際に、前記シート支持部に支持されたシートの前記給送方向への移動を規制する突き当て位置になるように前記保持部に対して位置決めされ、前記給送ユニットが前記待機位置から前記第2収納位置に移動する際に、前記保持部に対する位置決めが解除されつつ、前記保持部に対して移動する、
ことを特徴とするシート給送装置。
【符号の説明】
【0105】
1:画像形成装置(プリンタ)/1A:装置本体/5:画像形成部/19,219:給送ユニット/20:シート給送装置(手差し給送部)/21:給送部、給送ローラ(ピックアップローラ)/22:搬送回転体(搬送ローラ)/25:カバー(手差しカバー)/25A:押圧部/30:回転軸(フィード軸)/70:シート支持部/150,250:保持部/201,205:突き当て部材/202:係止部材(突き当て規制部材)/203:保持部材(移動規制部材)/204:係止部材(突き当て規制アーム)/D1,D2,D3,D4:距離/201f、205f:先端/FD:給送方向/S:シート