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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】リソース選択方法および端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/566 20230101AFI20241216BHJP
   H04W 4/44 20180101ALI20241216BHJP
   H04W 72/54 20230101ALI20241216BHJP
【FI】
H04W72/566
H04W4/44
H04W72/54
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022526213
(86)(22)【出願日】2020-10-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(86)【国際出願番号】 CN2020123958
(87)【国際公開番号】W WO2021088678
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-05-25
【審判番号】
【審判請求日】2024-01-16
(31)【優先権主張番号】201911089019.7
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】322001587
【氏名又は名称】中信科智聯科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CICT Connected and Intelligent Technologies Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Office 505, 5th Floor, Building 2, No. 299, Scientific Research Avenue, Zengjia Town, High-tech Industrial Development Zone, Jiulongpo District, Chongqing, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】ワン ヤークン
(72)【発明者】
【氏名】趙 麗
(72)【発明者】
【氏名】趙 鋭
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】廣川 浩
【審判官】本郷 彰
(56)【参考文献】
【文献】Intel Corporation,Summary#4 for AI 7.2.4.2.2 Mode-2 Resource Allocation,3GPP TSG RAN WG1 #98b R1-1911683,2019年10月22日アップロード
【文献】LG Electronics,Discussion on resource allocation for Mode 2,3GPP TSG RAN WG1 #98b R1-1910779,2019年10月8日アップロード
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24- 7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末に適用されるリソース選択方法であって、
第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得することと、
前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定することと、
前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択することと、を含み、
前記のリソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定することは、前記第2端末のサービス伝送の優先度および/または前記信号受信電力に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することと、
前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定することとを含み、
前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度以上である場合、前記第1端末は、RSRP値とRSRP閾値との間の関係を考慮する必要がなく、前記制御情報に指示される時間周波数リソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から直接除外することができるよう、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定することを含む、
リソース選択方法。
【請求項2】
前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定した後、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースおよび前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを前記利用可能リソースとして決定することをさらに含み、
あるいは、
前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定した後、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースを前記利用可能リソースとして決定することをさらに含む、請求項1に記載のリソース選択方法。
【請求項3】
端末であって、前記端末は、第1端末であり、トランシーバと、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されてプロセッサで実行可能なプログラムを含み、
前記プロセッサは、第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得し、
前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定し、
前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択し、
前記プロセッサは、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定する際に、具体的に、前記第2端末のサービス伝送の優先度および/または前記信号受信電力に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定し、
前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定し、
前記プロセッサは、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する際に、具体的に、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度以上である場合、前記第1端末は、RSRP値とRSRP閾値との間の関係を考慮する必要がなく、前記制御情報に指示される時間周波数リソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から直接除外することができるよう、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定する、
端末。
【請求項4】
前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記プロセッサは、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定した後、さらに、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースおよび前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを前記利用可能リソースとして決定し、
あるいは、
前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記プロセッサは、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定した後、さらに、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースを前記利用可能リソースとして決定する、請求項に記載の端末。
【請求項5】
端末であって、前記端末は、第1端末であり、
第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得するための第1取得モジュールと、
前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定するための第1決定モジュールと、
前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択するための第1処理モジュールと、を含み、
前記第1処理モジュールは、具体的に、前記第2端末のサービス伝送の優先度および/または前記信号受信電力に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定し、
前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定し、
前記第1処理モジュールは、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する際に、具体的に、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度以上である場合、前記第1端末は、RSRP値とRSRP閾値との間の関係を考慮する必要がなく、前記制御情報に指示される時間周波数リソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から直接除外することができるよう、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定する、
端末。
【請求項6】
プロセッサによって実行されると、請求項1または2に記載のリソース選択方法のステップを実現させるコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年11月8日に中国に提出された中国特許出願NO.201911089019.7の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
【0002】
本開示は、通信応用の技術分野に係り、特にリソース選択方法および端末に係る。
【背景技術】
【0003】
LTE(登録商標)-V2X(Long Term Evolution-Vehicle to Everything)では、基本的な道路安全応用について、感知および半継続的なスケジューリング方式でリソースの選択を行い、サービスごとの優先度の高低差が、設定された感知閾値によって表される。優先度は、計8段階ある。受信した制御情報における可能な8つの優先度、および、自ノードからの送信対象サービスの可能な8つの優先度により、64の感知電力閾値が設定される。受信した制御情報の優先度や、自ノードからの送信対象サービスの優先度が高いほど、感知閾値が高くなる。このように、優先度の高いサービスほど、システムにはより多くのアイドリングリソースがあると感知し、より多くの利用可能な送信リソースを取得することができる。
【0004】
しかし、LTE-V2Xの上述した優先度処理メカニズムにおいて、感知電力は、無線チャネルの高速変化により、ジッタ範囲が大きい。システムが混雑した場合、高優先度と低優先度の両方は、リソース選択を実現するために閾値を引き上げる必要がある。最終的な効果として、高優先度と低優先度の引き上げられた閾値が同じであり、高優先度サービスのリソース占有および情報送信を確実に実現できないことがある。また、LTE-V2Xにリソース衝突の判断がなく、異なる優先度の端末UE(User Equipment)の占有リソースが同一であるか部分的に重複していても、リソースの再選択が行われない。しかも、半継続的スケジューリングのカウンタ処理メカニズムにより、衝突が継続的に発生し、次回にリソースの再選択が行われてから、リソースの衝突が回避されるようになる。そのため、高優先度UEの性能は、保証できず、低優先度は、高優先度UEの占有リソースを積極的に回避することがない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の目的は、高優先度UEの占有リソースを低優先度が積極的に回避せず、高優先度UEの性能を保証することができないという従来技術の問題を解決するためのリソース選択方法および端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本開示の実施例は、第1端末に適用されるリソース選択方法を提供し、第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得することと、前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定することと、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択することとを含む。
【0007】
本開示の実施例は、さらに、端末を提供する。前記端末は、第1端末であり、トランシーバと、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されてプロセッサで実行可能なプログラムを含む。前記プロセッサは、第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得し、前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定し、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択する。
【0008】
本開示の実施例は、さらに、端末を提供する。前記端末は、第1端末であり、第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得するための第1取得モジュールと、前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定するための第1決定モジュールと、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択するための第1処理モジュールとを含む。
【0009】
本開示の実施例は、さらに、プロセッサによって実行されると、上述したリソース選択方法のステップを実現させるコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の実施例の上記技術手段において、前記第2端末のサービス伝送の優先度と信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定し、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択することによって、優先度の高いサービス伝送によるリソースのプリエンプションを実現し、優先度の高いサービス伝送の信頼性を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、従来技術におけるリソース衝突の発生を示す図である。
図2図2は、従来技術における周期的サービスの場合、計時期間帯に発生する可能性のあるリソース衝突を示す図である。
図3図3は、従来技術における異なる優先度のリソース衝突の発生を示す図である。
図4図4は、本開示の実施例に係るリソース選択方法のフローチャートである。
図5図5は、本開示の実施例における利用可能リソースの決定を示す図その1である。
図6図6は、本開示の実施例における利用可能リソースの決定を示す図その2である。
図7図7は、本開示の実施例における利用可能リソースの決定を示す図その3である。
図8図8は、本開示の実施例に係る第1端末のリソース選択ウィンドウを示す図である。
図9図9は、本開示の実施例に係る第1端末の利用可能リソース決定後のリソース選択ウィンドウを示す図である。
図10図10は、本開示の実施例に係る端末の構成を示すブロック図である。
図11図11は、本開示の実施例に係る端末のモジュールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の解決しようとする技術課題、技術手段および利点を明確にするために、以下、図面および具体的な実施例とともに詳細に記載する。以下の記載では、本開示の実施例を全面的に理解してもらうだけのために、具体的な設定および構成要素の特定の細部を提供する。よって、明らかに、当業者にとって、ここに記載の実施例に対し、本開示の範囲や精神を逸脱することなく様々な変更や修正を行うことができる。また、明確および簡潔のために、既知の機能や構造の記載を省略している。
【0013】
なお、明細書の全文にわたって言及されている「1つの実施例」や「一実施例」とは、実施例に関連する特定の特徴、構造または特性が本開示の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。従って、明細書の各箇所に記載されている「1つの実施例において」や「一実施例において」とは、必ずしも同一の実施例を指すとは限らない。また、これらの特定の特徴、構造または特性は、任意かつ適切な方式で1つまたは複数の実施例に組み入れられることができる。
【0014】
本開示の各実施例において、下記の各プロセスの番号の大きさは、実行順の前後を意味するのではなく、各プロセスの実行順は、その機能および内在的な論理によって決められるものであり、本開示の実施例の実施プロセスに対しいっさい限定を構成しないと理解すべきである。
【0015】
また、本文において、「システム」と「ネットワーク」は、常に互換して使用することができる。
【0016】
本願に提供される実施例において、「Aに対応するB」とは、BとAが関連付けられることを示し、Aに基づいてBを決定することができる。なお、Aに基づいてBを決定することは、Aのみに基づいてBを決定するという意味ではなく、Aおよび/または他の情報に基づいてBを決定するのもよい。
【0017】
現在、LTE-V2X技術は、主に基本的な道路安全応用を対象としており、ブロードキャスト伝送のみをサポートし、ユニキャストとマルチキャスト伝送をサポートしていない。送信UEは、周期的サービスを伝送する必要がある場合、感知(sensing)と半永続的スケジューリングSPS(Semi-Persistent Scheduling)に基づいてリソース選択を行う。すなわち、伝送ブロックTB(Transport Block)が到着すると、送信UEは、感知結果に基づいてリソース選択を行う。リソース選択がいったん完了すると、そのTBの複数回の伝送の前に、選択されたリソースのリソース衝突が発生しても、再選択が依然としてトリガされない。図1に示すように、第1サービス伝送と第2サービス伝送の衝突が発生しても、再選択が依然としてトリガされない。また、図2に示すように、周期的サービスがそのリソースを占有し、かつカウンタを用いて一定期間にわたって占有し続けている場合、その間にリソースの衝突が発生しても、UEによるリソースの再選択が行われず、高優先度のサービス伝送によるリソースのプリエンプションや、高優先度のサービス伝送に対する低優先度のサービス伝送の回避を実現できない。
【0018】
NR-V2X(New Radio-V2X)技術には、周期的サービスだけでなく、非周期的サービスおよび混合サービスもあり、ブロードキャスト伝送をサポートするほか、ユニキャストとマルチキャスト伝送もサポートし、伝送メカニズムがより複雑になる。従来技術におけるリソース選択メカニズムは、基準信号受信電力RSRP(Reference Signal Receiving Power)値に基づいてリソース除外を行い(RSRPがRSRP閾値よりも高いものが除外される)、次に、伝送に必要なリソースをリソース候補から選択する。除外後は、リソース候補の割合がリソース選択ウィンドウ内のリソース総数の20%以上であることを保証する必要がある。20%未満であれば、RSRP閾値を引き上げる必要があり、これにより、リソース候補の割合を、20%の条件を満たすまで引き上げる。
【0019】
しかし、サービスごとに異なる優先度を持つことを考えると、RSRPのみによるリソース除外は、高優先度のプリエンプションや低優先度の回避を完全に実現することができない。図3に示すように、UE1は、時刻nにTBが到着し、リソース選択を行う必要がある(伝送回数を4とする)。高優先度UE2のRSRP値が第1閾値(すなわちRSRP閾値)未満であるため、UE1は、UE2の占有リソースをリソース選択ウィンドウから除外しない。そのため、UE1がリソース候補セット(UE2の占有リソースを含む)からランダムに選択したリソースが、優先度の高いUE2の占有リソースと衝突する可能性があり、優先度の高いサービスの信頼性が低下する。
【0020】
LTE-V2Xのリソース選択メカニズムのもとで、RSRPによるリソースの除外を行う場合、余剰リソースがリソース選択ウィンドウの20%未満であれば、RSRP閾値を引き上げる必要がある。優先度の相違を考慮しない場合、全てのUEは、20%未満のリソースで閾値の引き上げを行う。高優先度UEの予約リソースがリソース候補に含まれる可能性があるため、高優先度UEのリソースと低優先度UEの占有リソースが衝突し、高優先度サービスの信頼性に影響する。したがって、本開示は、以上の内容に基づいて、高優先度UEによるリソースのプリエンプション、高優先度UEの占有リソースに対する低優先度UEの積極的に回避、低優先度UEによる、占有リソースと高優先度UEの占有リソースとの衝突発生時のリソース再選択を実現することができるリソース選択方法および端末を提供し、高優先度のサービス伝送の信頼性を保証する。
【0021】
具体的に、図4に示すように、本開示の実施例は、第1端末に適用されるリソース選択方法を提供し、以下のステップを含む。
【0022】
ステップ41において、第2端末から送信された基本情報を取得する。前記基本情報は、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む。
【0023】
具体的に、前記制御情報には、指示される時間周波数リソースも含まれてもよい。ここで、前記信号受信電力は、RSRPであってもよいし、RSRPと機能が類似する他のパラメータであってもよく、ここでは限定されない。
【0024】
ステップ42において、前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定する。
【0025】
具体的に、第1端末は、前記第2端末のサービス伝送の優先度とRSRPに基づいて、リソース選択ウィンドウ内のリソース候補のうち、第1端末のサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定する。ここで、前記利用可能リソースは、前記リソース候補の一部のリソースであってもよいし、リソース候補の全てのリソースであってもよい。
【0026】
ステップ43において、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択する。
【0027】
具体的に、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、前記第1端末は、高優先度のサービス伝送の信頼性を保証するために、低優先度のサービス伝送の占有リソースに対するプリエンプションを選択してもよいし、高優先度のサービス伝送に必要な占有リソースを回避してもよい。
【0028】
本開示の実施例において、前記第2端末のサービス伝送の優先度と信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定し、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択することによって、優先度の高いサービス伝送によるリソースのプリエンプションを実現し、優先度の高いサービス伝送の信頼性を保証することができる。
【0029】
選択可能に、前記ステップ42において、具体的に、前記第2端末のサービス伝送の優先度および/または前記信号受信電力に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することと、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定することとを含む。
【0030】
具体的に、前記第1端末は、第2端末のサービス伝送の優先度に基づいて、第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定してもよいし、第2端末のサービス伝送の優先度および信号受信電力に基づいて、第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定してもよく、すなわち、前記第2端末のサービス伝送の優先度および/または信号受信電力に基づいて、第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースがリソース候補から除外されるかを決定する。除外されるのであれば、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外の他のリソースは、前記利用可能リソースである。除外されないのであれば、利用可能リソースには、第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースが含まれる。
【0031】
選択可能に、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、具体的に、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度以上であるか、または、前記所定の優先度が設定されておらず、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記第1端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定することを含む。
【0032】
具体的に、所定の優先度は、RSRP閾値の調整が可能な最高優先度(例えばPmin)であり、上位層シグナリングによって設定されるか、予め設定されて取得される。Pminが設定されている場合、受信した制御情報の前記第1端末による復号に成功した後、第2端末のサービス伝送の優先度とPminの優先度とを比較する。制御情報における第2端末の優先度が、設定された優先度Pmin以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定する。Pminが設定されていない場合、受信した制御情報の前記第1端末による復号に成功した後、第2端末のサービス伝送の優先度と、第1端末のサービス伝送の優先度とを比較する。制御情報における第2端末の優先度が第1端末のサービス伝送の優先度以上であれば、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定する。前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースは、前記利用可能リソースである。換言すれば、前記第1端末は、RSRP値とRSRP閾値との関係を考慮することなく、その制御情報に指示される時間周波数リソースを、リソース選択ウィンドウ内のリソース候補から直接除外することができる。
【0033】
選択可能に、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、具体的に、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度よりも低いか、または、前記所定の優先度が設定されておらず、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記第1端末のサービス伝送の優先度よりも低い場合、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することを含む。前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定した後に、前記方法は、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新することをさらに含む。
【0034】
選択可能に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、具体的に、前記信号受信電力が前記第1閾値以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定することを含む。
【0035】
選択可能に、前記第1閾値を更新した後、前記方法は、更新後の第1閾値と前記信号受信電力との大小関係に基づいて、前記利用可能リソースが前記所定の条件を満たすまで、前記利用可能リソースを更新することをさらに含む。
【0036】
具体的に、所定の優先度は、Pminであり、上位層シグナリングによって設定されるか、予め設定されて取得される。Pminが設定されている場合、受信した制御情報の前記第1端末による復号に成功した後、第2端末のサービス伝送の優先度とPminの優先度とを比較する。制御情報における第2端末の優先度が設定された優先度Pminよりも低いのであれば、LTE-V2X処理プロセスを再利用し、RSRP値と第1閾値(すなわちRSRP閾値)との大小関係を判断する。Pminが設定されていない場合、受信した制御情報の前記第1端末による復号に成功した後、第2端末のサービス伝送の優先度と第1端末のサービス伝送の優先度とを比較する。制御情報における第2端末の優先度が第1端末のサービス伝送の優先度よりも低いのであれば、LTE-V2X処理プロセスを再利用し、RSRP値と第1閾値(すなわちRSRP閾値)との大小関係を判断する。RSRP値が第1閾値(すなわちRSRP閾値)よりも大きければ、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外し、そのリソースが前記利用可能リソースに含まれていないと決定する。このリソースの除外により、利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合(つまり、利用可能リソースの割合がリソース選択ウィンドウのリソース候補総数のX%未満であり、X%は、例えば20%であり、これに限定されない)、第2端末のRSRP閾値を所定の値(YdBm)だけ増加させ、利用可能リソースの割合がリソース選択ウィンドウのリソース候補総数のX%以上になるまで、上記のプロセスを繰り返す必要がある。そして、更新後の第1閾値と前記信号受信電力との大小関係を判断し、RSRP値が更新後のRSRP閾値よりも大きければ、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外する。RSRP値が更新後のRSRP閾値以下であれば、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外することなく、すなわちそのリソースが利用可能リソースに含まれる。その後、第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを、前記利用可能リソースから選択する。
【0037】
以下、具体的な実施例を用いて詳細に説明する。図5には、Pminが設定されていない場合が示されている。UE3は、時刻nにTBが到着し、サービス伝送リソースを選択する必要がある。UE3は、感知ウィンドウでUE1とUE2を感知する。UE1とUE2の予約リソースは、図5に示すとおりである。優先度の関係は、UE1>UE3>UE2とする。UE3のリソース選択ウィンドウは、(n+T1)から(n+T2)であり、伝送回数が4である。
【0038】
UE3のリソース除外プロセス:
UE3は、UE1の制御情報を復号することにより、UE1による2/3/4回目の伝送の時間周波数リソース予約情報を得る。UE1の優先度がUE3の優先度よりも高いため、UE3は、UE1の予約情報をリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から直接除外し、RSRP値とRSRP閾値の関係を考慮する必要がない。UE3は、UE2の制御情報を復号することにより、UE2による2/3/4回目の伝送で予約された時間周波数リソース情報を得る。UE2の優先度がUE3の優先度よりも低いため、UE2の初回伝送のRSRPとRSRP閾値との関係を判断する。UE2の初回伝送のRSRPがRSRP閾値以上であれば、UE2が予約しているリソースをリソース候補から除外する必要がある。そうでなければ排除する必要がない。
【0039】
図5に示すように、1回目のリソース除外プロセスでは、UE2の初回伝送のRSRPがRSRP閾値を超えており、UE2が予約したリソースをリソース選択ウィンドウのリソース候補から除外する必要がある。1回目のリソース除外プロセスを経て、UE3の利用可能リソースの割合は、20%未満であり、低優先度UE2のRSRP閾値をYdBmだけ増加させる必要がある。RSRP閾値の更新による調整を経た後、RSRP値がRSRP閾値よりも小さいため、UE2が予約したリソースを除外する必要がなく、利用可能リソースが占める割合が増加し、20%の要求を満たす。
【0040】
選択可能に、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、具体的に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することを含む。前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定した後に、前記方法は、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値が第2閾値よりも小さいことを前提として、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新することをさらに含む。
【0041】
選択可能に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、具体的に、前記信号受信電力が前記第1閾値以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定することを含む。
【0042】
選択可能に、前記第1閾値を更新した後、前記方法は、更新後の第1閾値と前記信号受信電力との大小関係に基づいて、前記利用可能リソースが前記所定の条件を満たすまで、前記利用可能リソースを更新することをさらに含む。
【0043】
具体的には、前記第1端末による送信および受信のそれぞれの優先度および各優先度端末に対応する調整可能なRSRP閾値は、上位層シグナリングによって設定されるか、予め設定されて取得される。受信した制御情報の前記第1端末による復号に成功した後に、制御情報における第2端末のサービス伝送の優先度(例えば:N)、および、第1端末のサービス伝送(送信対象サービス)の優先度(例えば、M)に基づいて、第1端末は、送信および受信の優先度NおよびMに基づいて、リソース占有状況の感知および判断用の初期のRSRP閾値および調整可能なRSRP上限値(RSRPmax)を決定し、リソース選択ウィンドウ内のリソース候補にマッピングし、かつRSRPがRSRP閾値を超えるリソースは、除外される必要がある。利用可能リソースの割合が、リソース選択ウィンドウのリソース候補総数のX%未満である場合、次の処理が必要である。設定されたRSRPmaxに達していないRSRP閾値をYdBmだけ増加させ、利用可能リソースの割合がリソース選択ウィンドウ内のリソース候補総数のX%以上になるまで、上記のプロセスを繰り返し、そして、更新後のRSRP閾値と前記信号受信電力との大小関係を判断する。RSRP値が更新後のRSRP閾値より大きければ、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外する。RSRP値が更新後のRSRP閾値以下であれば、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外しない。すなわち、そのリソースは、利用可能リソースに含まれる。その後、第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択する。更新プロセスで、設定されたRSRPmaxに達した場合、RSRP閾値の更新が行われない。
【0044】
以下、具体的な実施例を用いて詳細に説明する。図6に示すように、UE3は、時刻nにTBが到着し、サービス伝送リソースを選択する必要がある。UE3は、感知ウィンドウでUE1とUE2を感知し、UE1とUE2の予約リソースは、図6に示すとおりである。優先度の関係は、UE1>UE3>UE2とする。UE3のリソース選択ウィンドウは、(n+T1)から(n+T2)であり、伝送回数が4である。
【0045】
UE3のリソース除外プロセス:
UE1、UE2およびUE3の優先度の関係に応じて、UE1とUE2のRSRP閾値の調整可能な最大値RSRPmax(UE1とUE2のRSRPmaxは、同じであっても異なっていてもよい)は、上位層シグナリングによって設定されるか、予め設定されて取得される。初期のRSRP閾値に基づいて、リソース除外が行われ、すなわち、UE1とUE2の予約リソースがすべて排除される。その時に、利用可能リソースの割合は、リソース選択ウィンドウのリソース候補総数の20%未満である。UE1のRSRP閾値をYdBmだけ増加させると、RSRPmaxを超えるため、UE1のRSRP閾値を調整せず、UE1の予約リソースをリソース選択ウィンドウから排除する。UE2のRSRP閾値をYdBmだけ増加させてもRSRPmaxを超えず、かつ現在の利用可能リソースの割合が20%未満であるため、UE2のRSRP閾値をYdBmだけ増加させる。UE2のRSRP閾値を調整した後、RSRP値が調整後のRSRP閾値よりも小さく、UE2の予約リソースをリソース選択ウィンドウのリソース候補から除外する必要がなく、利用可能リソースの割合が増加し、20%の要求を満たす。
【0046】
選択可能に、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することを含み、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定した後に、前記方法は、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値の更新回数が所定の回数よりも小さいことを前提として、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新することをさらに含む。
【0047】
選択可能に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、具体的に、前記信号受信電力が前記第1閾値以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定することを含む。
【0048】
選択可能に、前記第1閾値を更新した後、前記方法は、更新後の第1閾値と前記信号受信電力との大小関係に基づいて、前記利用可能リソースが前記所定の条件を満たすまで、前記利用可能リソースを更新することをさらに含む。
【0049】
具体的には、前記第1端末による送信および受信のそれぞれの優先度および各優先度端末に対応するRSRP閾値の調整可能な回数は、上位層シグナリングによって設定されるか、予め設定されて取得される。受信した制御情報の前記第1端末による復号に成功した後に、制御情報における第2端末のサービス伝送の優先度(例えば:N)、および、第1端末のサービス伝送(送信対象サービス)の優先度(例えば、M)に基づいて、第1端末は、送信および受信の優先度NおよびMに基づいて、リソース占有状況の感知および判断用の初期のRSRP閾値および調整可能なRSRP閾値の所定の回数(即ち調整回数上限Tmax)を決定し、リソース選択ウィンドウ内のリソース候補にマッピングし、かつRSRPがRSRP閾値を超えるリソースは、除外される必要がある。利用可能リソースの割合が、リソース選択ウィンドウのリソース候補総数のX%未満である場合、次の処理が必要である。設定されたTmaxに達していないRSRP閾値をYdBmだけ増加させ、利用可能リソースの割合がリソース選択ウィンドウ内のリソース候補総数のX%以上になるまで、上記のプロセスを繰り返し、そして、更新後のRSRP閾値と前記信号受信電力との大小関係を判断する。RSRP値が更新後のRSRP閾値より大きければ、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外する。RSRP値が更新後のRSRP閾値以下であれば、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外しない。すなわち、そのリソースは、利用可能リソースに含まれる。その後、第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択する。更新プロセスで、設定されたTmaxに達した場合、RSRP閾値の更新が行われない。
【0050】
以下、具体的な実施例を用いて詳細に説明する。
【0051】
図7に示すように、UE3は、時刻nにTBが到着し、サービス伝送リソースを選択する必要がある。UE3は、感知ウィンドウでUE1とUE2を感知し、UE1とUE2の予約リソースは、図7に示すとおりである。優先度の関係は、UE1>UE3>UE2とする。UE3のリソース選択ウィンドウは、(n+T1)から(n+T2)であり、伝送回数が4である。
【0052】
UE3のリソース除外プロセス:
UE1、UE2およびUE3の優先度の関係に応じて、UE1とUE2のRSRP閾値の調整可能な回数上限Tmax(UE1は、1回とし、UE2は、2回とする)は、上位層シグナリングによって設定されるか、予め設定されて取得される。初期のRSRP閾値に基づいて、リソース除外が行われ、すなわち、UE1とUE2の予約リソースがすべて排除される。その時に、利用可能リソースの割合は、リソース選択ウィンドウのリソース候補総数の20%未満である。UE1とUE2のRSRP閾値をYdBmだけ調整すると、UE1とUE2のRSRP値は、共に更新後のRSRP閾値未満であり、UE1とUE2の予約リソースが依然としてすべて排除され、利用可能リソースの割合は、依然として20%未満である。UE1のRSRP閾値調整回数の最大値に達したため、UE2のRSRP閾値のみを調整する。調整後のUE2のRSRPが2回更新後のRSRP閾値未満であり、UE2の予約リソースを除外する必要がなく、利用可能リソースの割合は、20%の条件を満たす。
【0053】
選択可能に、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、具体的に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することを含む。前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定した後に、前記方法は、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第2端末のサービス伝送の優先度と引き上げ値との対応関係に基づいて、前記第1閾値から前記引き上げ値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新することをさらに含む。
【0054】
選択可能に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定することは、具体的に、前記信号受信電力が前記第1閾値以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定することを含む。
【0055】
選択可能に、前記第1閾値を更新した後、前記方法は、更新後の第1閾値と前記信号受信電力との大小関係に基づいて、前記利用可能リソースが前記所定の条件を満たすまで、前記利用可能リソースを更新することをさらに含む。
【0056】
具体的には、前記第1端末による送信および受信のそれぞれの優先度および各優先度端末に対応する調整可能なRSRP閾値の毎回の調整の大きさは、上位層シグナリングによって設定されるか、予め設定されて取得される。受信した制御情報の前記第1端末による復号に成功した後に、制御情報における第2端末のサービス伝送の優先度(例えば:N)、および、第1端末のサービス伝送(送信対象サービス)の優先度(例えば、M)に基づいて、第1端末は、送信および受信の優先度NおよびMに基づいて、リソース占有状況の感知および判断用の初期のRSRP閾値および毎回調整可能なRSRPの大きさを決定し、リソース選択ウィンドウ内のリソース候補にマッピングし、かつRSRPがRSRP閾値を超えるリソースは、除外される必要がある。利用可能リソースの割合が、リソース選択ウィンドウのリソース候補総数のX%未満である場合、利用可能リソースの割合がリソース選択ウィンドウ内のリソース候補総数のX%以上になるまで、異なる優先度の毎回調整可能なRSRP閾値の大きさ(即ち引き上げ値)に基づいて、RSRP閾値を引き上げる。そして、更新後のRSRP閾値と前記信号受信電力との大小関係を判断し、RSRP値が更新後のRSRP閾値よりも大きければ、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外する。RSRP値が更新後のRSRP閾値以下であれば、そのリソースをリソース選択ウィンドウ内のリソース候補から除外しない。すなわち、そのリソースは、利用可能リソースに含まれる。その後、第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを、前記利用可能リソースから選択する。
【0057】
選択可能に、前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定した後、前記方法は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースおよび前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを前記利用可能リソースとして決定することをさらに含む。
【0058】
具体的に、高優先度UE(すなわち、第1端末)は、リソースについて、空いている利用可能リソースであるか、低優先度UE(すなわち、第2端末)によって既に占有されているリソースであるかにかかわらず、直接リソースをプリエンプションする。第1端末は、送信対象サービスに必要な占有リソースの大きさに応じて、アイドリングリソースと低優先度UEの占有リソースの両方を、そのリソースが既に占有されているか否かにかかわらず、リソース候補のうちの利用可能リソースとし、次に、第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択する。
【0059】
以下、具体的な実施例を用いて詳細に説明する。図8には、第1端末(UE1)のリソース選択ウィンドウが示されている。UE1が4回の伝送を必要とし、1回の伝送につき1つのサブチャネルを占有し、かつ2回伝送は同じタイムスロットでできないとする。3、4列目は、占有されていないリソース、すなわちアイドリングリソースであり、1、2、5、6列目は、受信した制御情報に基づいて、低優先度UEが占有していると判断されるリソースであり、7、8列目は、受信した制御情報に基づいて、他の高優先度UEが占有していると判断されるリソースである。UE1のリソース選択方式は、受信した制御情報における優先度に直接基づいて処理する。すなわち、リソース選択ウィンドウ内のすべてのアイドリングリソース(3、4列目)と低優先度UEが占有するリソース(1、2、5、6列目)をそのまま利用可能リソースとし、低優先度UEが占有するリソースに対するRSRP閾値の更新を考慮しない。そして、第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択する。
【0060】
選択可能に、前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定した後、前記方法は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースを前記利用可能リソースとして決定することをさらに含む。
【0061】
具体的に、RSRP閾値に基づく、低優先度UE(即ち、第2端末)に対する高優先度UE(即ち、第1端末)のプリエンプションとして、具体的に、高優先度UEは、送信対象サービスに必要な占有リソースの大きさに基づいて、リソース選択ウィンドウ内のリソースに対して以下の処理を行う。復号された制御情報に基づき、高優先度と低優先度UEが占有するリソースを完全に除外し、アイドリングリソースを利用可能リソースとし、そして、アイドリングリソースが伝送条件を満たしているか否か(すなわち、利用可能リソースの割合がリソース選択ウィンドウのリソース候補総数のX%以上であるか否か)を判断する。アイドリングリソースが伝送条件を満たしていない場合、低優先度UEが占有するリソースに対して、RSRPに基づいてリソース除外を行い(すなわち、低優先度UEのRSRPとRSRP閾値との大小比較を行う)、利用可能リソースが伝送条件を満たすか否かを判断する必要がある。伝送を満たさない場合、RSRP閾値をYdBmだけ増加させて、利用可能リソースが伝送条件を満たすまでRSRP閾値を更新し続ける。そして、第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを、前記利用可能リソースから選択する。
【0062】
以下、具体的な実施例を用いて詳細に説明する。図8には、第1端末(UE1)のリソース選択ウィンドウが示されている。UE1が4回の伝送を必要とし、1回の伝送につき1つのサブチャネルを占有し、かつ2回の伝送は同じタイムスロットでできないとする。3、4列目は、占有されていないリソース、すなわちアイドリングリソースであり、1、2、5、6列目は、受信した制御情報に基づいて、低優先度UEが占有していると判断されるリソースであり、7、8列目は、受信した制御情報に基づいて、他の高優先度UEが占有していると判断されるリソースである。UE1のリソース選択方法は、復号に成功した制御情報に基づいて、低優先度と高優先度のUEが占有するリソースを含むリソースを除外し、利用可能リソースは、アイドリングリソースのみであり、伝送条件を満たさない。低優先度UEが占有するリソースをRSRP閾値の更新によって除外する必要がある。図9に示すように、新規に追加された2、5列目は、利用可能リソースである。すなわち、2~5列目のリソースは、利用可能リソースとして、伝送条件を満たしている。そして、第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択する。
【0063】
本開示の上記実施例において、高優先度UEと低優先度UEに対して異なるRSRP処理方式を設定することにより、高優先度UEによるリソースのプリエンプションや、低優先度UEによる、リソース選択時の高優先度の占有リソースの回避を実現することができ、高優先度UEの伝送の信頼性を保証する。異なるリソース選択メカニズムを設定し、遅延要求の高いUEのランダム的な選択とプリエンプションにより、伝送の遅延が要求を満たすことを保証する。遅延要求の低いUEは、優先的にアイドリングリソースを選択することができ、伝送条件を満たさない場合にリソースのプリエンプションを行い、伝送の信頼性を保証する。
【0064】
図10に示すように、本開示の実施例は、トランシーバと、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されてプロセッサで実行可能なプログラムを含む端末をさらに提供する。前記プロセッサは、第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得し、前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定し、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択する。
【0065】
ここで、図10において、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、プロセッサ1000をはじめとする1つまたは複数のプロセッサとメモリ1020をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。トランシーバ1010は、複数の部品であってもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。ユーザ端末によっては、ユーザインタフェース1030は、内部接続や外部接続する機器のインタフェースであってもよい。接続する機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限られない。
【0066】
プロセッサ1000は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ1020は、プロセッサ1000による作業時に使用されるデータを記憶できる。
【0067】
選択可能に、前記プロセッサ1000は、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定する際に、具体的に、前記第2端末のサービス伝送の優先度および/または前記信号受信電力に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定し、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定する。
【0068】
選択可能に、前記プロセッサ1000は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する際に、具体的に、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度以上であるか、または、前記所定の優先度が設定されておらず、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記第1端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定する。
【0069】
選択可能に、前記プロセッサ1000は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する際に、具体的に、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度よりも低いか、または、前記所定の優先度が設定されておらず、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記第1端末のサービス伝送の優先度よりも低い場合、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する。前記プロセッサ1000は、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定した後に、さらに、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新する。
【0070】
選択可能に、前記プロセッサ1000は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する際に、具体的に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する。前記プロセッサ1000は、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定した後に、さらに、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値が第2閾値よりも小さいことを前提として、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新する。
【0071】
選択可能に、前記プロセッサ1000は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する際に、具体的に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する。前記プロセッサ1000は、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定した後に、さらに、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値の更新回数が所定の回数よりも小さいことを前提として、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新する。
【0072】
選択可能に、前記プロセッサ1000は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する際に、具体的に、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する。前記プロセッサ1000は、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定した後に、さらに、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第2端末のサービス伝送の優先度と引き上げ値との対応関係に基づいて、前記第1閾値から前記引き上げ値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新する。
【0073】
選択可能に、前記プロセッサ1000は、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定する際に、具体的に、前記信号受信電力が前記第1閾値以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定する。
【0074】
選択可能に、前記プロセッサ1000は、前記第1閾値を更新した後、さらに、更新後の第1閾値と前記信号受信電力との大小関係に基づいて、前記利用可能リソースが前記所定の条件を満たすまで、前記利用可能リソースを更新する。
【0075】
選択可能に、前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記プロセッサ1000は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定した後、さらに、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースおよび前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを前記利用可能リソースとして決定する。
【0076】
選択可能に、前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記プロセッサ1000は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定した後、さらに、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースを前記利用可能リソースとして決定する。
【0077】
該プログラムは、プロセッサ1000によって実行されると、上述した第1端末に適用されるリソース選択方法の実施例におけるすべての実現方式を実現し、かつ同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここでは繰り返して記載しない。
【0078】
図11に示すように、本開示の実施例は、端末をさらに提供する。前記端末は、第1端末であり、第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得するための第1取得モジュール111と、前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定するための第1決定モジュール112と、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択するための第1処理モジュール113とを含む。
【0079】
選択可能に、前記第1決定モジュール112は、前記第2端末のサービス伝送の優先度および/または前記信号受信電力に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定するための第1決定ユニットと、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソース以外のリソースを前記利用可能リソースとして決定するための第2決定ユニットとを含む。
【0080】
選択可能に、前記第1決定ユニットは、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度以上であるか、または、前記所定の優先度が設定されておらず、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記第1端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定するための第1決定サブユニットを含む。
【0081】
選択可能に、前記第1決定ユニットは、所定の優先度が設定されており、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記所定の優先度よりも低いか、または、前記所定の優先度が設定されておらず、かつ、前記第2端末のサービス伝送の優先度が前記第1端末のサービス伝送の優先度よりも低い場合、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定するための第2決定サブユニットを含む。前記端末は、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新するための第2処理モジュールをさらに含む。
【0082】
選択可能に、前記第1決定ユニットは、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定するための第3決定サブユニットを含む。前記端末は、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値が第2閾値よりも小さいことを前提として、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新するための第3処理モジュールをさらに含む。
【0083】
選択可能に、前記第1決定ユニットは、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定するための第4決定サブユニットを含む。前記端末は、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第1閾値の更新回数が所定の回数よりも小さいことを前提として、前記第1閾値から所定の値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新するための第4処理モジュールをさらに含む。
【0084】
選択可能に、前記第1決定ユニットは、前記信号受信電力と第1閾値との大小関係に基づいて、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを決定するための第5決定サブユニットを含む。前記端末は、前記利用可能リソースが所定の条件を満たさない場合、前記第2端末のサービス伝送の優先度と引き上げ値との対応関係に基づいて、前記第1閾値から前記引き上げ値を順次増加させる規則にしたがって前記第1閾値を更新するための第5処理モジュールをさらに含む。
【0085】
選択可能に、前記第2決定サブユニット、第3決定サブユニット、第4決定サブユニット、第5決定サブユニットは、前記信号受信電力が前記第1閾値以上である場合、前記リソース候補のうち、前記制御情報に指示される時間周波数リソースを前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースとして決定する。
【0086】
選択可能に、前記端末は、更新後の第1閾値と前記信号受信電力との大小関係に基づいて、前記利用可能リソースが前記所定の条件を満たすまで、前記利用可能リソースを更新するための更新モジュールをさらに含む。
【0087】
選択可能に、前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記端末は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースおよび前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースを前記利用可能リソースとして決定するための第2決定モジュールをさらに含む。
【0088】
選択可能に、前記第1端末のサービス伝送の優先度が前記第2端末のサービス伝送の優先度以上である場合、前記端末は、前記第2端末のサービス伝送に必要な占有リソースに基づいて、前記リソース候補のうち、アイドリング状態にあるリソースを前記利用可能リソースとして決定するための第3決定モジュールをさらに含む。
【0089】
本開示の実施例に係る端末は、上述した第1端末に適用されるリソース選択方法の実施例におけるすべての実現方式を実現し、かつ同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここでは繰り返して記載しない。
【0090】
本開示の一部の実施例において、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、該プログラムがプロセッサによって実行されると、第2端末から送信された基本情報であって、制御情報における前記第2端末のサービス伝送の優先度、および、サービスデータ情報における前記第2端末のサービス伝送に対応する信号受信電力を含む基本情報を取得するステップと、前記第2端末のサービス伝送の優先度と前記信号受信電力に基づいて、リソース候補のうちサービス伝送に利用可能な利用可能リソースを決定するステップと、前記第1端末のサービス伝送の優先度に基づいて、サービス伝送に必要なターゲットリソースを前記利用可能リソースから選択するステップとを実現させる。
【0091】
該プログラムは、プロセッサによって実行されると、上述した第1端末に適用されるリソース選択方法の実施例におけるすべての実現方式を実現し、かつ同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここでは繰り返して記載しない。
【0092】
本開示の各実施例において、上記の各プロセスの番号の大きさは、実行順の前後を意味するのではなく、各プロセスの実行順は、その機能および内在的な論理によって決められるものであり、本開示の実施例の実施プロセスに対しいっさい限定を構成しないと理解すべきである。
【0093】
以上の記載は、本開示の選択可能な実施形態である。当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲として見なされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11