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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】神経安定用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/24 20060101AFI20241216BHJP
   A23L 33/105 20160101ALI20241216BHJP
   A61K 36/232 20060101ALI20241216BHJP
   A61K 36/53 20060101ALI20241216BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20241216BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20241216BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20241216BHJP
【FI】
A61K36/24
A23L33/105
A61K36/232
A61K36/53
A61P25/18
A61P25/22
A61P25/24
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022556529
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 KR2021003081
(87)【国際公開番号】W WO2021187809
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】10-2020-0031859
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511230266
【氏名又は名称】ナチュラル エンドテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】リ,ヨン ウク
(72)【発明者】
【氏名】パク,チャン ソン
(72)【発明者】
【氏名】オ,ジュ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジ ミン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ハ ヌル
【審査官】菊池 美香
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0144791(KR,A)
【文献】J. Physiol. & Pathol. Korean Med.,2018年,32 (4),pp. 247-254
【文献】Phytotherapy Research,2012年,Vol. 26,pp. 510-516
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/24
A23L 33/105
A61K 36/232
A61K 36/53
A61P 25/18
A61P 25/22
A61P 25/24
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
白首烏、続断、及び当帰の混合抽出物を含み、
前記混合抽出物は、白首烏、続断、及び当帰の重量比を1:1:1.08とし、水、及び炭素数1~4個の直鎖又は分枝状アルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒で抽出して得られた粗抽出物に対してエチルエーテル、酢酸エチル及びブタノールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒を使用した溶媒分画物であ
前記混合抽出物はアデノシンA1受容体を活性化することを特徴とする、不安障害の予防又は治療用薬学的組成物。
【請求項2】
前記不安障害は、分離又は隔離不安症、偏執症、汎恐怖症、汎強迫症、神経不安症、又は恐慌障害である、請求項1に記載の薬学的組成物。
【請求項3】
白首烏、続断、及び当帰の混合抽出物を含み、
前記混合抽出物は、白首烏、続断、及び当帰の重量比を1:1:1.08とし、水、及び炭素数1~4個の直鎖又は分枝状アルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒で抽出して得られた粗抽出物に対してエチルエーテル、酢酸エチル及びブタノールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒を使用した溶媒分画物であ
前記混合抽出物はアデノシンA1受容体を活性化することを特徴とする、不安障害の予防又は改善用食品組成物。
【請求項4】
前記不安障害は、分離又は隔離不安症、偏執症、汎恐怖症、汎強迫症、神経不安症、又は恐慌障害である、請求項3に記載の食品組成物。
【請求項5】
白首烏、続断、及び当帰の混合抽出物を含み、
前記混合抽出物は、白首烏、続断、及び当帰の重量比を1:1:1.08とし、水、及び炭素数1~4個の直鎖又は分枝状アルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒で抽出して得られた粗抽出物に対してエチルエーテル、酢酸エチル及びブタノールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒を使用した溶媒分画物であ
前記混合抽出物はアデノシンA1受容体を活性化することを特徴とする、神経安定用薬学的組成物。
【請求項6】
前記神経安定用薬学的組成物は、躁うつ病、神経衰弱又は調絃病の治療用又は予防用である、請求項5に記載の薬学的組成物。
【請求項7】
白首烏、続断、及び当帰の混合抽出物を含み、
前記混合抽出物は、白首烏、続断、及び当帰の重量比を1:1:1.08とし、水、及び炭素数1~4個の直鎖又は分枝状アルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒で抽出して得られた粗抽出物に対してエチルエーテル、酢酸エチル及びブタノールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒を使用した溶媒分画物であ
前記混合抽出物はアデノシンA1受容体を活性化することを特徴とする、神経安定用食品組成物。
【請求項8】
前記食品組成物は、躁うつ病、神経衰弱又は調絃病の治療用又は予防用である、請求項7に記載の食品組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不安障害の改善、予防又は治療用組成物及び神経安定用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
不安は人体を保護するための防御システムの一種で、自律神経系を興奮させ、よく不安になると疲れてしまったり、ストレスと過労などで交感神経が過剰活性化すると常に不安であるため、生活に支障をきたしたり不安障害につながる。不安障害は、外傷後ストレス障害、強迫障害、社会恐怖症及び汎不安障害などを含み、不安はうつ病や薬物乱用のような他の精神疾患にも関与する。特に、後者の社会恐怖症及び汎不安障害はよく知られていないが、多くの人々を悩ませている。
【0003】
不安障害は、様々な形態の異常、病的な不安と恐怖によって日常生活に障害を起こす精神疾患を総称する。不安と恐怖は正常な情緒反応であるが、正常範囲を超えると精神的苦痛と身体的症状を招く。不安によって交感神経が興奮して頭痛、心臓拍動増加、呼吸数増加、胃腸関係異常症状のような身体的症状が現れて不便であり、家庭生活、職場生活、学業のような日常活動が困難であると、不安障害と診断できる。このような不安障害には様々な診断があり、それぞれ特徴的な定義と診断基準が揃っている。不安障害に該当する疾患には、恐慌障害、特定の恐怖症(高所恐怖症、血液恐怖症、蛇恐怖症など)、社会恐怖症、強迫障害、外傷後ストレス障害、汎不安障害、急性ストレス障害が含まれる。不安障害にはそれぞれ異なる性質の多数の精神疾患が含まれており、複合的であるため、一言で原因を規定することは難しい。
【0004】
一般に、不安や憂欝などの情緒的部分を担当する脳神経内の神経伝達物質の不足又は過剰、遺伝的な素因、脳映像研究で突き止められた脳の機能的又は構造的変化を含め、社会心理学的な側面、過去の経験と現在の受け入れた情報を解析し判断する認知行動的な部分までも病的な不安を起こす原因になり得る。特に、外傷後ストレス障害や急性ストレス障害は深刻な精神的衝撃を起こす事故や災害などが原因で主に発病する。
【0005】
不安は正常な心理反応であり、不安を完全になくすことは不可能である。ただし、治療によって不安の程度が減少し、正常に回復することがあるが、多くの場合に再発し、経過が慢性化することもある。不安障害はしばしばうつ病を伴い、不安を減らすために酒を頻繁に飲むとアルコール依存のような中毒疾患にもつながる。
【0006】
現在商用されている代表的な抗不安剤は、ベンゾジアゼピン(benzodiazepine)系薬物が挙げられる、ジアゼパム(diazepam)、オキサゼパム(oxazepam)、プラゼパム(prazepam)、ロラゼパム(lorazepam)、アルプラゾラム(alprazolam)、ヘラゼパム(helazepam)、クロナゼパム(clonazepam)などがあり、これらの薬は主に鎮静及び睡眠誘導の目的にも使用される。
【0007】
ベンゾジアゼピン系薬物は、薬物効果が早く現れるということが長所で、韓国内で最も多く処方されている。この薬物の作用機序は、中枢神経系で代表的な抑制性神経伝達物質であるガンマ-アミノ酪酸(GABA)受容体の親和性を増加させ、隣接するCl-通路をより頻繁に開いてCl-イオンの透過性を上昇させることが明らかになっている。このベンゾジアゼピン系薬物は効果がすぐに現れるが、習慣性と中毒性が欠点で、専門医の治療にしたがって薬を使用しないと症状が再発したり禁断症状が現れるし、他の副作用として眠気、運動失調、起立性低血圧、呼吸抑制、頭痛、慢性睡眠障害、肝疾患などがあると報告されている。
【0008】
一方、ブスピロン系の薬物は、治療効果はやや遅く現れるが、習慣性と依存性がないという点で最近脚光を浴びている薬物で、記憶力のような認知能力と運動能力障害を引き起こさないという長所から処方が増えている。
【0009】
また、一部のセロトニン再吸収抑制剤(SSRI)が抗不安剤として使用される場合もあるが、この薬物が効果を出すには数週間も待たなければならず、この薬物も体重増加、性機能障害などの副作用を招くことがあり、1/3の患者にしか効果がないという問題点がある。しかも、一部の患者では、SSRIによって不安がより悪化することもある。このため、副作用が少なく、習慣性と中毒性のない新しい構造の薬物の開発が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、不安障害の予防又は治療用薬学的組成物を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、不安障害の予防又は改善用食品組成物を提供することである。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、神経安定用薬学的組成物を提供することである。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、神経安定用食品組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、不安障害の改善、予防又は治療用組成物及び神経安定用組成物に関する。
【0015】
以下、本発明をより詳細に説明する。
【0016】
本発明の一例は、白首烏、続断及び当帰からなる群から選ばれる1種以上の抽出物を含む不安障害の予防又は治療用薬学的組成物に関する。
【0017】
本発明において不安障害は、分離又は隔離不安症、偏執症、汎恐怖症、汎強迫症、神経不安症、又は恐慌障害であってよいが、これに限定されるものではない。
【0018】
本発明の他の例は、白首烏、続断及び当帰からなる群から選ばれる1種以上の抽出物を含む神経安定用薬学的組成物に関する。
【0019】
本発明において、神経安定用薬学的組成物は、躁うつ病、神経衰弱又は調絃病の治療用又は予防用のものであってよいが、これに限定されるものではない。
【0020】
白首烏は白何首烏とも呼ばれるが、起源となる植物であるイケマは「コイケマ」とも知られているつる植物で、ふもとの陽当りや海辺の傾斜地で育つ。秋から冬にかけて根を収穫し、乾燥して薬として使う。白首烏は甘くて少し苦い味がし、微温のものである。この薬材は、漢方医学的な意味で肝腎を補充して筋肉と骨を丈夫にし、消化器を良くし、解毒の機能がある。このような効能を用いて、肝腎虚症、勃起不全、遺精、腰膝酸軟、脾虚不運、腹部膨満感、下痢、早期白髪、産後の母乳不足などに活用することができる。
【0021】
続断は、シソ科の多年生草本植物で、学名はPhlomis umbrosa TURCZ.である。漢方薬材の一つで、本来はディプサスの花の根を乾燥させたものであるが、現在、ディプサスの花が希少であり、シソ科の続断を代わりに使用している。続断は、骨折をよく治療するということから名づけられた名称である。成分は、アルカロイド・精油・ビタミンEなどである。薬性は穏やかで、味苦である。肝臓や腎臓の機能虚弱による腰痛や足の骨格と筋肉の運動が円滑でないことに効能がある。関節炎やリウマチ系にも効能があり、腰のディスクや打撲傷にも多く使われる。婦人にとっては、妊娠中に服用すると流産を防ぐことができ、月経過多であるか、子宮出血がひどいときにも出血を止める効果がある。高齢者にとっては、下半身の力不足で歩行障害があったり、屈伸がうまくできず痛かったり、しびれたり疼痛があるときに多く使われる。生地黄との併用は避ける方が良く、下痢にも使わない。代表的な処方には続断丸がある。木の芽はナムルとしても食べる。
【0022】
当帰は、韓国ではセリ科韓国当帰(Angelica gigas Nakai)、中国ではセリ科中国当帰(Angelica sinensis(Oliv.)Diels)の乾燥根のことを指す。日本では、セリ科和当帰(Angelica acutiloba(Siebold.&Zucc.)Kitag.)又は北海当帰(Angelica acutiloba(Siebold.&Zucc.)Kitag. var. sugiyamae Hikino)の根を乾かして使う。当然に帰っほしいという願いを込めて「当帰」と名付けたと伝えられている。これは、昔、中国で妻たちが戦場に出る夫を心配して懐の中に当帰を入れてくれる風俗に由来するが、戦場で当帰を食べると元気を回復して家に戻ることができると信じたわけである。一説には「この薬を食べれば、気血が元に戻る」として名付けられたという。この薬材は、暖かい薬性で、味は甘くも辛いが、一般的に韓国当帰が中国当帰や和当帰に比べて、甘さは弱く、辛い味が強い。当帰の効能は、血が不足したときに血を生成する補血作用が主である。中国当帰や和当帰の根で作った当帰は、補血作用に優れている。しかし、韓国当帰の根で作った当帰は、補血作用よりは、血を円滑に循環させる活血作用に相対的に優れており、抗癌効果や血圧降下作用が強い。薬理学的には、糖尿病は冠状動脈の血流を促進し、赤血球の生成を旺盛にする。韓国当帰は土当帰、崇剣草、朝鮮当帰とも呼ばれ、中国当帰は、当帰、文帰、乾帰、大芹、象馬、地仙圓とも呼ばれ、和当帰は日本当帰とも呼ばれる。
【0023】
本発明において、組成物は、白首烏、続断及び当帰からなる群から選ばれる1種以上の抽出物を含むことができ、例えば、白首烏、続断及び当帰の混合抽出物、又は白首烏抽出物、続断抽出物及び当帰抽出物の混合物を含むことができる。
【0024】
本発明において、白首烏抽出物は、その根、幹及び葉からなる群から選ばれる1種以上を用いて製造した抽出物であってよく、例えば、根を使って製造したものでよいが、これに限定されない。
【0025】
本発明において、続断抽出物は、その根、幹及び葉からなる群から選ばれる1種以上を用いて製造した抽出物であってよく、例えば、根を使って製造したものでよいが、これに限定されない。
【0026】
本発明において、当帰抽出物は、その根、幹及び葉からなる群から選ばれる1種以上を用いて製造した抽出物であってよく、例えば、根を使って製造したものでよいが、これに限定されない。
【0027】
本発明の抽出物は、水、及び炭素数1~4個の直鎖又は分枝状アルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒で抽出して得られた粗抽出物であってよく、例えば、水を溶媒として抽出して得られた粗抽出物であってよい。
【0028】
本発明の粗抽出物の製造に用いられる溶媒に水とアルコールの混合物を使用する場合には、10%以上~100%(v/v)未満、20%以上~100%(v/v)未満、30%以上~100%(v/v)未満、40%以上~100%(v/v)未満、50%以上~100%(v/v)未満、60%以上~100%(v/v)未満、又は70%以上~100%(v/v)未満の炭素数1~4個の直鎖又は分枝状アルコール水溶液であってよい。
【0029】
本発明において、アルコール水溶液は、メタノール水溶液、エタノール水溶液、プロパノール水溶液及びブタノール水溶液からなる群から選ばれる1種以上であってよいが、これに限定されるものではない。
【0030】
本発明に係る抽出物は、溶媒粗抽出物を追加の溶媒で分画した溶媒分画物であってよい。
【0031】
本発明において、前記溶媒分画物は、エチルエーテル、酢酸エチル及びブタノールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒を用いた溶媒分画物であってよく、例えば、ブタノールを溶媒として用いた溶媒分画物であってよい。
【0032】
本発明に係る組成物中の有効成分としての抽出物の含有量は、使用形態及び目的、患者状態、症状の種類及び軽重などによって適宜調節でき、固形分重量基準で0.001~99.9重量%、又は0.1~99.9重量%、好ましくは0.1~50重量%、又は0.1~40重量%であってよいが、これに限定されない。
【0033】
本発明に係る組成物は、ヒトを含む哺乳動物に様々な経路で投与されてよい。投与方式は、一般に用いられるいかなる方式であってもよく、例えば、経口、皮膚、静脈、筋肉、皮下などの経路で投与されてよく、好ましくは経口で投与されてよい。
【0034】
本発明の組成物はそれぞれ、通常の方法によって、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、軟膏剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアゾールなどの経口型剤形、又は経皮剤、坐剤及び滅菌注射溶液の形態の非経口剤形などに剤形化して使用可能である。
【0035】
本発明の組成物は、前記混合抽出物の他に、薬剤学的に適合であり、生理学的に許容される担体、賦形剤及び希釈剤などの補助剤をさらに含有するものであってよい。
【0036】
本発明の組成物に含み得る担体、賦形剤及び希釈剤には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアガム、アルジネート、ゼラチン、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウム及び鉱物油を挙げることができる。
【0037】
製剤化する場合には、通常使用する充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤又は賦形剤を使用することができる。経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、このような固形製剤は、前記抽出物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、炭酸カルシウム(calcium carbonate)、スクロース(sucrose)又はラクトース(lactose)、ゼラチンなどを混ぜて調製できる。また、単純な賦形剤の他に、ステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤も使用される。
【0038】
経口のための製剤には、懸濁剤、耐溶液剤、乳剤、シロップ剤、軟膏剤などが該当するが、通常使用される単純希釈剤である水、リキッドパラフィンの他にも様々な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれてよい。
【0039】
非経口投与のための製剤には、滅菌した水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、油剤、凍結乾燥製剤、坐剤、経皮剤などが含まれる。非水性溶剤、懸濁剤には、プロピレングリコール(propylene glycol)、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物性油、オレイン酸エチルのような注射可能なエステルなどが用いられてよい。
【0040】
坐剤の製剤には、ウィテップゾール(witepsol)、マクロゴール、ツイン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが用いられてよい。
【0041】
本発明の組成物をヒトに適用する具体例において、本発明の組成物は、単独で投与されてもよいが、一般に、投与方式と標準薬剤学的慣行(standard phamaceutical practice)を考慮して選択された薬剤学的担体と混合して投与されてよい。
【0042】
例えば、本発明の組成物は、澱粉又はラクトースを含有する錠剤の形態で、又は単独又は賦形剤を含有するカプセルの形態で、又は味をつけたり色を帯びさせる化学薬品を含有するエリキシル又は懸濁剤の形態で経口、口腔内又は舌下投与されてよい。このような液体製剤は、懸濁剤(例えば、メチルセルロース、ウィテップゾール(witepsol)のような半合成グリセリド、又は杏仁油(apricot kernel oil)とPEG-6エステルとの混合物、又はPEG-8とカフリリック/カフリックグリセリドとの混合物のようなグリセリド混合物)のような薬剤学的に許容可能な添加剤と共に剤形化できる。
【0043】
本発明の組成物の投与容量は、患者の年齢、体重、性別、投与形態、健康状態及び疾患程度によって異なってよい。医者又は薬剤師の判断によって一定時間間隔で1日1回投与又は数回分割投与してよい。例えば、有効成分含有量を基準に1日投与量が0.1~500mg/kg、好ましくは0.5~300mg/kgであってよい。この投与量は平均的な場合を例示しているもので、個人別にその投与量は増減してもよい。
【0044】
本発明の組成物の1日投与量が前記投与容量未満であれば、有意の効果が得難く、それを超える場合には、不経済的である他にも、常用量の範囲を超えるため、不所望の副作用が起きる恐れがあり、よって、前記範囲にすることが好ましい。
【0045】
本発明において、組成物は、アデノシンA1アゴニスト活性を誘導し、不安障害予防又は治療、又は神経安定効果を奏するものである。
【0046】
GPCRは、様々なリガンドの標的タンパク質であり、神経伝達物質、ホルモンなどの各種信号伝達物質に反応する受容体グループであって、ヒトの生殖、代謝、免疫、心理作用などの大部分の生理的機能調節に重要な役割を担う。そこで、GPCRプロファイリングを用いて、本発明の組成物が影響を及ぼすGPCRをスクリーニングし、神経安定に関連する作用機序と知られたアデノシンA1、アドレナリン受容体ベータ3、アデノシンA2A及びGABAAイオンチャネルに対して容量-反応(dose response)検証と作用機序追跡評価を行った結果、本発明の抽出物は、濃度依存的なアデノシンA1アゴニスト活性を誘導して不安障害を改善でき、その他アデノシンA2A、アドレナリン受容体ベータ3、GABAAイオンチャネルとは関係ないことを確認した。
【0047】
本発明のさらに他の例は、白首烏、続断及び当帰からなる群から選ばれる1種以上の抽出物を含む不安障害の予防又は改善用食品組成物に関する。
【0048】
本発明において、不安障害は、分離又は隔離不安症、偏執症、汎恐怖症、汎強迫症、神経不安症、又は恐慌障害であってよいが、これに限定されるものではない。
【0049】
本発明のさらに他の例は、白首烏、続断及び当帰からなる群から選ばれる1種以上の抽出物を含む神経安定用食品組成物に関する。
【0050】
本発明において、神経安定用食品組成物は、躁うつ病、神経衰弱又は調絃病の予防用又は改善用のものであってよいが、これに限定されない。
【0051】
前記抽出物は既に説明した通りであり、その記載を省略する。
【0052】
前記健康機能性食品は、各種の食品、飲料、食品添加剤などであってよい。
【0053】
前記健康機能性食品に含まれた有効成分としての生薬抽出物の含有量は、食品の形態、所望の用途などによって適切に添加でき、特に限定されないが、例えば、全食品重量の0.01~15重量%で加えることができ、健康飲料組成物は100mlを基準に0.02~10g、好ましくは0.3~1gの割合で加えることができる。
【0054】
本発明の健康飲料組成物は、指示された比率で必須成分として前記抽出物を含有する以外は、液体成分に特別な制限点はなく、通常の飲料のように様々な香味剤又は天然炭水化物などを追加成分として含有できる。
【0055】
前記天然炭水化物は、モノサッカライド、例えば、ブドウ糖、果糖など;ジサッカライド、例えば、マルトース、スクロースなど;ポリサッカライド、例えば、デキストリン、シクロデキストリンなど;の通常の糖、及びキシリトール、ソルビトール、エリトリトールなどの糖アルコールである。
【0056】
上述した他にも、香味剤として天然香味剤(タウマチン、ステビア抽出物(例えば、レバウジオシドA、グリチルリチンなど)及び合成香味剤(サッカリン、アスパルテームなど)を有利に使用することができる。前記天然炭水化物の比率は、本発明の組成物100mlにつき一般的に約1~20g、好ましくは約5~12gである。
【0057】
上記の他に、本発明の組成物は、様々な栄養剤、ビタミン、鉱物(電解質)、合成風味剤及び天然風味剤などの風味剤、着色剤及び増進剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使われる炭酸化剤などを含有できる。その他に、本発明の組成物は、天然果物ジュース、及び果物ジュース飲料及び野菜飲料の製造のための果肉を含有できる。このような成分は独立に又は組合せで使用できる。このような添加剤の比率は、あまり重要ではないが、本発明の組成物100重量部につき0~約20重量部の範囲で選択されるのが一般的である。
【0058】
特に、本発明の抽出物を人体に投与する場合に、天然抽出物の一般的な特性の上、他の合成医薬品に比べて副作用の心配はないと考えられ、実際に規格化された生薬組成物に対する毒性試験結果からも生体に何らの影響もないことが判明された。
【0059】
本発明に係る抽出物の製造過程をより詳細に説明すると、次の通りである:
【0060】
白首烏、続断及び当帰からなる群から選ばれる1種以上を切断し、水で洗浄して汚染を除去して乾燥させた後、前記白首烏、続断及び当帰からなる群から選ばれる1種以上の重量に対して約5~20体積倍、好ましくは7~15体積倍の抽出溶媒で還流抽出する。抽出後に濾過して濾液を集める。抽出温度は、特に限定されないが、40~110℃、好ましくは55~105℃がよい。
【0061】
抽出工程は1回又は数回反復してよく、本発明の好ましい一例では、1次抽出後に再び再抽出する方法を採択できるが、これは、生薬抽出物を大量生産する場合に、効果的に濾過するとしても、生薬自体の水分含量が高くて損失が発生してしまうため、1次抽出だけでは抽出効率が低下し、これを防止するためである。また、各段階別抽出効率を検証した結果、2次抽出によって全抽出量の80~90%程度が抽出されることが判明された。
【0062】
本発明の一例において、抽出工程を2回反復する場合に、前記得られた残渣に、再び、抽出溶媒を約5~15体積倍、好ましくは8~12体積倍にして還流抽出する。抽出後に濾過し、以前に得られた濾過液と混合して減圧濃縮をし、本発明の抽出物を製造できる。
【0063】
このように2次にわたる抽出及びそれぞれの抽出後に得られた濾液を混合することによって抽出効率を上げることができるが、本発明の抽出物は、抽出回数に限定されない。
【0064】
本発明の抽出物の製造時に使用される溶媒の量が少なすぎると、撹拌し難くなり、抽出物の溶解度が低くなって抽出効率が低下し、また、多すぎると、次の精製段階における溶媒の使用量が多くなって不経済的で、取扱上に問題が発生し得るため、溶媒の使用量は上記の範囲にすることが良い。
【0065】
このように得られた濾過した抽出物は、医薬品又は食品の原料に使用しやすくするように残存の低級アルコールの含有量を調節するために、濃縮物総量の約10~30倍、好ましくは15~25倍、より好ましくは約20重量倍の水で1~5回、好ましくは2~3回共沸濃縮し、再度同量の水を加えて均質に懸濁させた後、凍結乾燥及び/又は噴霧乾燥して粉末状態の抽出物として製造できる。
【0066】
本発明に用いられる抽出方法は、一般に用いられるいかなる方法であってもよく、例えば、冷浸、熱水抽出、超音波抽出又は還流冷却抽出法であってよく、例えば、熱水抽出であってよいが、これに限定されるものではない。
【発明の効果】
【0067】
本発明は、不安障害の改善、予防又は治療用組成物及び神経安定用組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1】本発明の一実施例に係る分画物の製造模式図である。
【0069】
図2】本発明の一実施例に係る粗抽出物の神経安定誘導時間の測定結果を示すグラフである。
【0070】
図3】本発明の一実施例に係るブタノール分画物の神経安定誘導時間の測定結果を示すグラフである。
【0071】
図4】本発明の一実施例に係る粗抽出物の神経安定持続時間の測定結果を示すグラフである。
【0072】
図5】本発明の一実施例に係るブタノール分画物の神経安定持続時間の測定結果を示すグラフである。
【0073】
図6】本発明の一実施例に係る粗抽出物及びブタノール分画物の不安障害評価結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0074】
白首烏、続断及び当帰からなる群から選ばれる1種以上の抽出物を含む不安障害の予防又は治療用薬学的組成物。
【実施例
【0075】
以下、本発明を下記の実施例によってより詳細に説明する。ただし、これらの実施例は本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明の範囲がこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0076】
実施例1.粗抽出物の製造
【0077】
天然生薬材である白首烏(Cynanchum wilfordii)の根、韓続断(Phlomis umbrosa)の根、及び韓国当帰(Angelica gigas)の根を1:1:1.08の重量比で配合した後、10倍液の水で95~105℃の温度で8時間加熱及び抽出した。その後、濾過過程を経て濾過した濾液を-80℃で凍結乾燥し、粉末形態の粗抽出物を得た。
【0078】
実施例2.粗抽出物のブタノール分画物の製造
【0079】
実施例1の粉末形態の粗抽出物2kgを、水を用いて10~15brixになるように溶解させ、大型撹拌器に投入した後、400rpmで6時間撹拌して粗抽出物の水溶液を得た。その後、粗抽出物の水溶液の2倍(v/v)に該当するn-ブタノールを投入して約400rpmで2時間撹拌し、24時間以上常温で放置して液液分画を実施した。液液分画後に上澄のn-ブタノール層を丁寧に回収し、下層の水層に対し液液分画及び回収過程を2回さらに反復した。その後、n-ブタノール層のみを集めて減圧濃縮器で30~33brixとなるように溶媒を完全に飛ばした後、蒸留水で13~15brixとなるように十分に溶解させて凍結乾燥を行った。凍結乾燥完了後に、得られた粉末はミキサーで粉砕して500メッシュの篩にかけて均質化し、減圧デシケーター(25℃、-0.76mbar)で8時間以上放置した後、二重包装して保管した。
【0080】
実験例1.神経安定誘導時間測定
【0081】
1-1.粗抽出物
【0082】
マウスを用いたペントバルビタール誘導神経安定モデルから有効性を立証した。具体的に、1週間の馴化期間後に、実施例1の組成物を1日1回ずつ総4週間反復投与した。実施例の組成物は、100又は300mg/kgを摂取させた。最後の摂取30分後に神経安定誘導剤であるペントバルビタール(pentobarbital)40mg/kgを投与して神経安定誘導時間を測定し、その結果を図2及び表1に示した。
【0083】
【表1】
【0084】
統計的に有意な比較対照群 *:p<0.05、**:p<0.01
【0085】
図2及び表1から確認できるように、対照群と比較した時に、実施例1の組成物の2つの容量群とも統計的に神経安定誘導時間が有意に減少していることが確認できた(100mg/kg摂取群:p<0.01、300mg/kg摂取群:p<0.05)。
【0086】
1-2.ブタノール分画物
【0087】
マウスを用いたペントバルビタール誘導神経安定モデルから有効性を立証した。具体的に、1週間の馴化期間後に、実施例2の組成物を1日1回ずつ総2週間反復投与した。実施例2の組成物は200又は400mg/kgを摂取させた。最後の摂取45分後に神経安定誘導剤であるペントバルビタール(pentobarbital)45mg/kgを投与して神経安定誘導時間を測定し、その結果を図3及び表2に示した。
【0088】
【表2】
【0089】
統計的に有意な比較対照群 *:p<0.05、**:p<0.01
【0090】
図3及び表2から確認できるように、神経安定誘導時間は、対照群と比較した時、実施例2の200mg/kg及び400mg/kg容量群とも統計的に有意に減少していることが確認できた(p<0.05)。
【0091】
実験例2.神経安定持続時間測定
【0092】
2-1.粗抽出物
【0093】
実験例1-1で神経安全誘導後に、各群当たりに神経が活性化される時間を測定し、これによって神経安定持続時間を測定し、その結果を図4及び表3に示した。
【0094】
【表3】
【0095】
統計的に有意な比較対照群 *:p<0.05、**:p<0.01
【0096】
図4及び表3から確認できるように、神経安定持続時間も、実施例の組成物の2つの容量群とも統計的に有意に増加していることが確認できた。(p<0.01)
【0097】
2-2.ブタノール分画物
【0098】
実験例1-2で神経安全誘導後に、各群当たりに神経が活性化される時間を測定し、これによって神経安定持続時間を測定し、その結果を図5及び表4に示した。
【0099】
【表4】
【0100】
統計的に有意な比較対照群 *:p<0.05、**:p<0.01
【0101】
図5及び表4から確認できるように、神経安定持続時間は、実施例2の2つの容量群とも統計的に有意に増加していることが確認できた。(p<0.05)
【0102】
実験例3.力価以下における神経安定誘導評価
【0103】
神経安定誘導剤であるペントバルビタールを、力価以下である30mg/kg投与して神経安定境界状態での神経安定誘導程度を評価し、その結果を表5に示した。
【0104】
【表5】
【0105】
安定度(%)=神経活性化された個体数/総個体数×100
【0106】
表5から確認できるように、無処理群では神経安定誘導が20%程度なされたが、実施例の組成物を100mg/kg以上投与した群では60~50%の神経安定誘導率を示したし、特に、神経安定持続時間を増加させることにより優れた効果を示し、神経安定を誘導する効果があることを確認した。
【0107】
結論的に、実施例の組成物は、不安障害改善と関連して、ペントバルビタールを用いた神経安定誘導動物モデルにおいて関連マーカーである神経安定誘導時間と神経安定持続時間とも、対照群に比べて統計的に有意に改善させ、不安障害改善の効果に優れていることを確認した。
【0108】
実験例4.神経安定関連作用機序評価(GPCR)
【0109】
不安障害改善の作用機序を突き止めるために、神経安定と関連したGPCR活性パターンを分析することによって、効果を示す作用機序を探すためにプロファイリングアッセイを行った。
【0110】
GPCRは、様々なリガンドの標的タンパク質であり、神経伝達物質、ホルモンなどの各種信号伝達物質に反応する受容体グループであって、ヒトの生殖、代謝、免疫、心理作用などの大部分の生理的機能調節に重要な役割を担う。そこで、GPCRプロファイリングを用いて、実施例の組成物が影響を及ぼすGPCRをスクリーニングし、神経安定に関連する作用機序として知られたアデノシンA1、アドレナリン受容体ベータ3、アデノシンA2A及びGABAAイオンチャネルに対して容量-反応(dose response)検証と作用機序追跡評価を行った。
【0111】
具体的に、抽出物の容量-反応活性を調べるために、最高100μg/mlで8個の濃度で連続希釈して試験を行ったし、知られた各受容体に対するレファレンスアゴニストの有効最大(Effective maximum)値を百分率100と算定した時に対する活性程度をパーセント(%)に変換し、50%以上の活性を有するGPCRに対してアゴニストとしての活性を有すると確認できる。アデノシンA1受容体は、A1受容体が安定に発現誘導されたヒト組換えBA/F3細胞においてカルシウム蛍光定量アッセイ(Calcium fluorimetry Assay)を行い、アデノシンA1受容体アゴニストであるCPAの有効最大値を百分率100に算定した時と対比して活性を評価し、その結果を図6及び表6に示した。
【0112】
【表6】
【0113】
図6及び表6から確認できるように、実施例1の抽出物とそのブタノール分画物である実施例2において0.03、0.1、0.3、1、3、10、30、100μg/mlと濃度が増加するにつれて濃度依存的なアゴニスト活性を示したし、実施例1の抽出物3μg/ml以上及び実施例2の抽出物1μg/ml以上の濃度で50%以上の高い活性を示した。神経安定関連作用機序のうち、実施例の組成物は、濃度依存的なアデノシンA1アゴニスト活性を誘導して不安障害を改善でき、その他、アデノシンA2A、アドレナリン受容体ベータ3、GABAAイオンチャネルとは関係ないことを確認し、不安障害改善に対する作用機序を確保した。また、アデノシンA1レセプターに対して強いアゴニスト活性を有することを確認したし、実施例1の組成物2.15μg/ml、実施例2の組成物では0.33μg/mlの50%の有効濃度(EC50)を確認した。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明は、不安障害の改善、予防又は治療用組成物及び神経安定用組成物に関する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6