(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】HARQフィードバック遅延の決定方法及び装置、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 28/04 20090101AFI20241216BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20241216BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20241216BHJP
H04L 1/1812 20230101ALI20241216BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W72/232
H04W72/0446
H04L1/1812
(21)【出願番号】P 2022581014
(86)(22)【出願日】2020-07-07
(86)【国際出願番号】 CN2020100720
(87)【国際公開番号】W WO2022006758
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2022-12-27
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】フ,ティン
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/228570(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110535587(CN,A)
【文献】国際公開第2020/065797(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,HARQ feedback timing for NR,3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1712203,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1712203.zip>,2017年08月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04L 1/1812
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局に適用されるHARQフィードバック遅延の決定方法であって、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するステップであって、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応するステップと、
ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するステップであって、前記ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つであるステップと、を含み、
ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するステップは、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするステップを含
み、
前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる、
ことを特徴とするHARQフィードバック遅延の決定方法。
【請求項2】
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するステップであって、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドであるステップと、
前記ターゲット遅延値の前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値を決定するステップと、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を、前記順序値と等しく設定するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のHARQフィードバック遅延の決定方法。
【請求項3】
端末に適用されるHARQフィードバック遅延の決定方法であって、
基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップと、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するステップと、を含み、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するステップは、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するステップであって、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応するステップを含み、
ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するステップは、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするステップを含
み、
前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる、
ことを特徴とするHARQフィードバック遅延の決定方法。
【請求項4】
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するステップは、
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するステップであって、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドであるステップと、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定するステップと、
前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおいて、順序値が前記ビット値と等しい遅延値を前記ターゲット遅延値とするステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
3に記載のHARQフィードバック遅延の決定方法。
【請求項5】
HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するステップの後に、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットを決定するステップと、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットの番号と前記ターゲット遅延値との合計値を決定するステップと、
前記合計値によって指示される時間領域ユニットを、前記予め設定されたフォーマットのDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対してHARQフィードバックを行うターゲット時間領域ユニットとするステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
3に記載のHARQフィードバック遅延の決定方法。
【請求項6】
基地局に適用されるHARQフィードバック遅延の決定装置であって、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するように構成される第1の決定モジュールであって、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する第1の決定モジュールと、
ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するように構成される送信モジュールであって、前記ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つである送信モジュールと、を含み、
前記第1の決定モジュールが、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするように構成される第1の決定サブモジュールを含
み、
前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる、
ことを特徴とするHARQフィードバック遅延の決定装置。
【請求項7】
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するように構成される第2の決定モジュールであって、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである第2の決定モジュールと、
前記ターゲット遅延値の前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値を決定するように構成される第3の決定モジュールと、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を、前記順序値と等しく設定するように構成される設定モジュールと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
6に記載のHARQフィードバック遅延の決定装置。
【請求項8】
端末に適用されるHARQフィードバック遅延の決定装置であって、
基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信するように構成される受信モジュールと、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するように構成される第4の決定モジュールと、を含み、
前記第4の決定モジュールが、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するように構成される第2の決定サブモジュールであって、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する第2の決定サブモジュールを含み、
前記第2の決定サブモジュールが、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするように構成される決定ユニットを含
み、
前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる、
ことを特徴とするHARQフィードバック遅延の決定装置。
【請求項9】
前記第4の決定モジュールが、
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するように構成される第3の決定サブモジュールであって、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである第3の決定サブモジュールと、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定するように構成される第4の決定サブモジュールと、
前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおいて、順序値が前記ビット値と等しい遅延値を前記ターゲット遅延値とするように構成される第5の決定サブモジュールと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
8に記載のHARQフィードバック遅延の決定装置。
【請求項10】
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットを決定するように構成される第5の決定モジュールと、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットの番号と前記ターゲット遅延値との合計値を決定するように構成される第6の決定モジュールと、
前記合計値によって指示される時間領域ユニットを、前記予め設定されたフォーマットのDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対してHARQフィードバックを行うターゲット時間領域ユニットとするように構成される第7の決定モジュールと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
8に記載のHARQフィードバック遅延の決定装置。
【請求項11】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは、上記請求項
1又は2に記載のHARQフィードバック遅延の決定方法を実行するために使用される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは、上記請求項
3~5のいずれかに記載のHARQフィードバック遅延の決定方法を実行するために使用される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項13】
基地局に適用されるHARQフィードバック遅延の決定装置であって、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定し、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応し、
ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するように構成され、前記ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つであり、
ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定することは、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとすることを含
み、
前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる、
ことを特徴とするHARQフィードバック遅延の決定装置。
【請求項14】
端末に適用されるHARQフィードバック遅延の決定装置であって、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信し、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するように構成され、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定することは、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定することを含み、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応し、
ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定することは、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとすることを含
み、
前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる、
ことを特徴とするHARQフィードバック遅延の決定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信分野に関し、特にHARQフィードバック遅延の決定方法及び装置、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
5G(5th generation mobile networks、第5世代移動通信技術)のNR(New Radio、新しい無線)プロトコルでは、基地局はDCI(Downlink Control Information、ダウンリンク制御情報)によってダウンリンクデータをスケジューリングし、ダウンリンクデータを時間ユニットnにおけるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel、物理ダウンリンク共有チャネル)で伝送させ、DCIで端末の時間ユニット(n+k1)におけるPUCCH(Physical Uplink Control Channel、物理アップリンク制御チャネル)を指示し、時間ユニットnで伝送されたダウンリンクデータに対するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest、ハイブリッド自動再送要求)結果をフィードバックする。
【0003】
ここで、k1の値はHARQ結果のフィードバック遅延を表し、即ち、端末は時間ユニットnでPDSCHを受信し、時間ユニット(n+k1)のPUCCHでそのPDSCHに対応するHARQ結果を送信し、これは端末がk1個の時間ユニットでPDSCHの復調とHARQ結果情報の生成を完了できることが求められる。
【0004】
現在制定されているNRプロトコルは一般的に52.6GHz以下の低帯域通信システムに適用される。
【発明の概要】
【0005】
関連技術における存在する課題を克服するために、本開示の実施例は、HARQフィードバック遅延の決定方法及び装置、記憶媒体を提供する。
【0006】
本開示の実施例の第1の態様によれば、基地局に適用されるHARQフィードバック遅延の決定方法を提供し、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するステップであって、ここで、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応するステップと、
ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するステップであって、ここで、前記ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つであるステップと、を含む。
【0007】
選択的に、前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するステップは、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするステップを含む。
【0008】
選択的に、前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。
【0009】
選択的に、前記方法は、
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するステップであって、ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドであるステップと、
前記ターゲット遅延値の前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値を決定するステップと、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を、前記順序値と等しく設定するステップと、をさらに含む。
【0010】
本開示の実施例の第2の態様によれば、端末に適用されるHARQフィードバック遅延の決定方法を提供し、
基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップと、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するステップと、を含む。
【0011】
選択的に、前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するステップは、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するステップであって、ここで、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応するステップと、
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するステップであって、ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドであるステップと、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定するステップと、
前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおいて、順序値が前記ビット値と等しい遅延値を前記ターゲット遅延値とするステップと、を含む。
【0012】
選択的に、前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するステップは、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするステップを含む。
【0013】
選択的に、前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。
【0014】
選択的に、前記HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するステップの後、前記方法は、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットを決定するステップと、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットの番号と前記ターゲット遅延値との合計値を決定するステップと、
前記合計値によって指示される時間領域ユニットを、前記予め設定されたフォーマットのDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対してHARQフィードバックを行うターゲット時間領域ユニットとするステップと、をさらに含む。
【0015】
本開示の実施例の第3の態様によれば、基地局に適用されるHARQフィードバック遅延の決定装置を提供し、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するように構成される第1の決定モジュールであって、ここで、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する第1の決定モジュールと、
ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するように構成される送信モジュールであって、ここで、前記ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つである送信モジュールと、を含む。
【0016】
選択的に、前記第1の決定モジュールは、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするように構成される第1の決定サブモジュール、を含む。
【0017】
選択的に、前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。
【0018】
選択的に、前記装置は、
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するように構成される第2の決定モジュールであって、ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである第2の決定モジュールと、
前記ターゲット遅延値の前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値を決定するように構成される第3の決定モジュールと、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を、前記順序値と等しく設定するように構成される設定モジュールと、をさらに含む。
【0019】
本開示の実施例の第4の態様によれば、端末に適用されるHARQフィードバック遅延の決定装置を提供し、
基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信するように構成される受信モジュールと、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するように構成される第4の決定モジュールと、を含む。
【0020】
選択的に、前記第4の決定モジュールは、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するように構成される第2の決定サブモジュールであって、ここで、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する第2の決定サブモジュールと、
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するように構成される第3の決定サブモジュールであって、ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである第3の決定サブモジュールと、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定するように構成される第4の決定サブモジュールと、
前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおいて、順序値が前記ビット値と等しい遅延値を前記ターゲット遅延値とするように構成される第5の決定サブモジュールと、を含む。
【0021】
選択的に、前記第2の決定サブモジュールは、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするように構成される決定ユニットを含む。
【0022】
選択的に、前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。
【0023】
選択的に、前記装置は、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットを決定するように構成される第5の決定モジュールと、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットの番号と前記ターゲット遅延値との合計値を決定するように構成される第6の決定モジュールと、
前記合計値によって指示される時間領域ユニットを、前記予め設定されたフォーマットのDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対してHARQフィードバックを行うターゲット時間領域ユニットとするように構成される第7の決定モジュールと、をさらに含む。
【0024】
本開示の実施例の第5の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは上記第1の態様のいずれかに記載のHARQフィードバック遅延の決定方法を実行するために使用される。
【0025】
本開示の実施例の第6の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは上記第2の態様のいずれかに記載のHARQフィードバック遅延の決定方法を実行するために使用される。
【0026】
本開示の実施例の第7の態様によれば、基地局に適用されるHARQフィードバック遅延の決定装置を提供し、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定し、ここで、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応し、
ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するように構成され、ここで、前記ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つである。
【0027】
本開示の実施例の第8の態様によれば、端末に適用されるHARQフィードバック遅延の決定装置を提供し、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、
基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信し、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するように構成される。
【0028】
本開示の実施例によって提供される技術案には、以下の有益な効果が含まれる。
【0029】
本開示の実施例では、基地局可以プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのDCIに対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、1つのHARQフィードバック遅延セットをターゲットHARQフィードバック遅延セットとして選択することができる。ここで、複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する。さらに、基地局はターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信することにより、端末がターゲット遅延値を決定できるようにする。本開示は、高帯域通信システムにおいて、HARQフィードバック遅延を決定するという目的を実現する。
【0030】
本開示の実施例では、現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットをターゲットHARQフィードバック遅延セットとすることができる。選択的に、プロトコルに予め定義された複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。本開示は、高帯域通信システムにおいて、端末がターゲット遅延値に対応する時間ユニットで、PDSCHの復調とHARQフィードバック結果の生成を完了できることを確保することができ、高帯域通信システムにおいて、HARQフィードバック遅延を決定するという目的が実現される。
【0031】
本開示の実施例では、プロトコルに予め定義されたターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定することができる。ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである。また、ターゲット遅延値に基づいて、前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定することもできる。これにより、高帯域通信システムにおいて、予め設定されたフォーマットのDCIの指定情報フィールドによってターゲット遅延値を端末に送信するという目的が実現される。
【0032】
本開示の実施例では、高帯域通信システムの端末は、基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信し、該予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定することができる。高帯域通信システムにおいて、HARQフィードバック遅延を決定するという目的が実現される。
【0033】
なお、上記一般的な説明及び後文の詳細な説明は、単なる例示的及び解釈的なものであり、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
ここでの図面は、明細書に組み込まれ、本明細書の一部として構成され、本開示に適合する本発明の実施例を示し、明細書とともに本発明の実施例の原理を説明するために使用される。
【
図1】例示的な一実施例によって示されるHARQフィードバック遅延の決定方法の概略フローチャートである。
【
図2】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定方法の概略フローチャートである。
【
図3】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定方法の概略フローチャートである。
【
図4】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定方法の概略フローチャートである。
【
図5】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定方法の概略フローチャートである。
【
図6】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定方法の概略フローチャートである。
【
図7】例示的な一実施例によって示されるHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図である。
【
図8】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図である。
【
図9】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図である。
【
図10】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図である。
【
図11】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図である。
【
図12】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図である。
【
図13】例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図である。
【
図14】本開示の例示的な一実施例によって示されるHARQフィードバック遅延の決定装置の概略構成図である。
【
図15】本開示の例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、別段の表現がない限り、異なる図面の同じ数字は同じまたは類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に説明された実施形態は、本発明の実施例と一致する全ての実施形態を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に詳細に記載された、本発明の実施例のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0036】
本開示に使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものにすぎず、本開示を制限することを意図していない。本開示と添付の特許請求の範囲に使用される単数形の「」、「前記」及び「該」は、コンテキストにおいて他の意味を明確に示さない限り、複数形を含むことも意図する。なお、本明細書で使用される用語の「及び/又は」とは、1つ又は複数の関連する列挙項目の任意の組み合わせ又とは全ての可能な組み合わせを指す。
【0037】
本開示では、第1、第2、第3などの用語を使用して様々な情報を説明する可能性があるが、これらの情報は、これらの用語に限定すべきではないことを理解されたい。これらの用語は、単に同じタイプの情報を区別するために使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱しない限り、第1の情報は第2の情報と呼ぶことができ、同様に、第2の情報は第1の情報と呼ぶこともできる。文脈によっては、ここで使用される単語「もし」は、「・・・のとき」又は「・・・の場合」又は「決定に応答する」として解釈することができる。
【0038】
本開示の実施例では、関係するDCIは予め設定されたフォーマットのDCIであり、ここで、予め設定されたフォーマットは、基地局によって使用される、PDSCHをスケジューリングするためのデフォルトのフォーマット、例えば1-0フォーマットである。1-0フォーマットのDCIは、基地局と端末との間でRRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)コネクションを確立する前に使用することができる。基地局と端末との間にはまだRRCコネクションが確立されておらず、基地局はRRCパラメータによってHARQフィードバック遅延k1の取りうる値を端末に通知することができないため、1-0フォーマットのDCIに対応するk1セットの取りうる値は、通常、プロトコルに予め定義しておく必要がある。52.6GHz以下の低帯域通信システムでは、1-0フォーマットのDCIに対して、プロトコルに定義されたk1セットの取りうる値は、{1、2、3、4、5、6、7、8}を含む。
【0039】
低帯域通信システムでは、選択可能なSCS(SubCarrierSpacing、サブキャリア帯域幅)は15KHz(キロヘルツ)、30KHz、60KHz、120KHzであってもよく、時間ユニットは一般的にslot(タイムスロット)を使用する。15KHzのサブキャリア帯域幅の場合、1つのslotの時間長は1ms(ミリ秒)であり、30KHzのサブキャリア帯域幅の場合、1つのslotの時間長は0.5msであり、60KHzのサブキャリア帯域幅の場合、1つのslotの時間長は0.25msであり、これによって類推する。サブキャリア帯域幅が大きいほど、1つのslotの時間長が短くなることが分かる。
【0040】
一方、高帯域の通信プロトコルでは、本開示の実施例における高帯域は60GHz(ギガヘルツ)程度を指すことができる。位相雑音に対応するためには、通常、大きなSCS、例えば960KHzが選択される。SCSが960KHzの場合、1つのslotの時間長は0.015625ms、すなわち1/64msである。
【0041】
高帯域通信システムでは、SCSに960KHzを採用した場合、1つのslotの時間長が1msをはるかに下回っていることが分かる。DCIが1-0フォーマットを採用している場合、現在の標準で定められているk1は{1、2、3、4、5、6、7、8}セットから選択された値である。すなわち、k1の最大値は8、すなわち0.125msである。1つのslot時間長が1msをはるかに下回っている場合、端末はPDSCH復調とHARQ結果の生成を完了することが困難である。
【0042】
本開示は、高帯域通信システムにおいて、1つのslotの時間長が1msをはるかに下回っている場合に対して提供されるHARQフィードバック遅延を決定する方案である。
【0043】
以下、まず基地局側から、本開示によって提供されるHARQフィードバック遅延の決定方法を説明する。
【0044】
本開示の実施例は、HARQフィードバック遅延の決定方法を提供し、該方法は基地局に適用され、
図1を参照すると、
図1は一実施例によって示されるHARQフィードバック遅延の決定方法のフローチャートであり、該方法は、以下のステップ101~102を含むことができる。
【0045】
ステップ101では、プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定する。
【0046】
本開示の実施例では、予め設定されたフォーマットとは1-0フォーマットを指し、1-0フォーマットのDCIに対応する複数のHARQフィードバック遅延セットをプロトコルに予め定義することができ、複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する。例えば、240KHzのSCSがHARQフィードバック遅延セット1に対応し、480KHzのSCSがHARQフィードバック遅延セット2に対応し、960KHzのSCSがHARQフィードバック遅延セット3に対応し・・・。
【0047】
基地局は、上記複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、1つのHARQフィードバック遅延セットをターゲットHARQフィードバック遅延セットとして選択することができる。
【0048】
ステップ102では、ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信する。
【0049】
本開示の実施例では、ターゲットHARQフィードバック遅延セットには複数の遅延値が含まれ、基地局は、現在の端末のビジネスニーズに基づいて、端末のために1つの遅延値をターゲット遅延値として選択することができる。さらに、基地局は、該ターゲット遅延値を指示するための予め設定されたフォーマットのDCIを、端末に送信することができる。後続に端末側は予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、ターゲット遅延値を決定する。
【0050】
上記実施例では、基地局は、プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのDCIに対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、1つのHARQフィードバック遅延セットをターゲットHARQフィードバック遅延セットとして選択することができる。ここで、複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する。さらに、基地局は、ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信することにより、端末がターゲット遅延値を決定できるようにする。ここで、ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つである。本開示は、高帯域通信システムにおいて、1つの時間ユニットが1msをはるかに下回っている場合に対して、HARQフィードバック遅延を決定するという目的を実現する。
【0051】
選択可能な一実施例では、プロトコルに予め定義された複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する。
【0052】
ここで、SCSが大きいほど、1つのslotの時間長が小さくなるため、端末が遅延値に対応する時間ユニットでPDSCHの復調とHARQフィードバック結果の生成を完了できることを確保するために、複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなってもよい。
【0053】
例えば、サブキャリア帯域幅は240KHzであり、対応するHARQフィードバック遅延セット1の最大遅延値はm1であり、サブキャリア帯域幅は480KHzであり、対応するHARQフィードバック遅延セット2の最大遅延値はm2であり、サブキャリア帯域幅は960KHzであり、対応するHARQフィードバック遅延セット3の最大遅延値はm3であり、・・・。ここで、m1<m2<m3<・・・。
【0054】
具体的には、HARQフィードバック遅延セットの取りうる値は、例えば、以下のように示される。
【0055】
例えば、120KHz及び以下のSCSの場合、HARQフィードバック遅延セットの取りうる値は{1、2、3、4、5、6、7、8}を含み、240KHz及び以上のSCSの場合、HARQフィードバック遅延セットの取りうる値は{4、6、8、10、12、14、16}を含む。
【0056】
また例えば、240KHz及び以下のSCSの場合、HARQフィードバック遅延セットの取りうる値は{1、2、3、4、5、6、7、8}を含み、480KHz及び以下のSCSの場合、HARQフィードバック遅延セットの取りうる値は{5、6、7、8、9、10、11、12}を含み、960KHz及び以下のSCSの場合、HARQフィードバック遅延セットの取りうる値は{4、8、12、16、20、24、28、32}を含む。
【0057】
以上は単なる例であり、標準で実際に定義されたHARQフィードバック遅延セットは、上記取りうる値の組み合わせに限定されない。
【0058】
基地局は、現在採用されるサブキャリア帯域幅に基づいて、現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを、ターゲットHARQフィードバック遅延セットとして決定することができる。例えば、現在採用されるサブキャリア帯域幅が480KHzである場合、対応するHARQフィードバック遅延セット2をターゲットHARQフィードバック遅延セットとすることができる。
【0059】
上記実施例では、現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セット、ターゲットHARQフィードバック遅延セットとすることができる。選択的に、プロトコルに予め定義された複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。本開示は、高帯域通信システムにおいて、端末がターゲット遅延値に対応する時間ユニットで、PDSCHの復調及びHARQフィードバック結果の生成を完了できることを確保することができ、高帯域通信システムにおいて、HARQフィードバック遅延を決定するという目的が実現される。
【0060】
一実施例では、
図2を参照すると、
図2は
図1に示される実施例による別のHARQフィードバック遅延の決定方法のフローチャートであり、ステップ102の後に、該方法は、ステップ103~105を含むことができる。
【0061】
ステップ103では、プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定する。
【0062】
ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである。プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、該指定情報フィールドが占有するビット数を決定することができる。
【0063】
本開示の実施例では、ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値的合計数がNであると仮定すると、指定情報フィールドが占有するビット数は
【数1】
である。ここで、
【数2】
はシーリングの計算を表す。Nの取りうる値は8、16などとすることができ、プロトコルで予め約束されており、本開示では限定されない。例えば、Nの取りうる値が8である場合、指定情報フィールドが占有するビット数は3である。
【0064】
ステップ104では、前記ターゲット遅延値の前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値を決定する。
【0065】
本開示の実施例では、まずターゲット遅延値の前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値を決定することができる。ここで、順序値は0から、順次増加できる。例えば、ターゲットHARQフィードバック遅延セットの取りうる値が{5、6、7、8、9、10、11、12}を含み、ターゲット遅延値が8である場合、対応する順序値は3である。
【0066】
ステップ105では、前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を、前記順序値と等しく設定する。
【0067】
例えば、指定情報フィールドが3つのビットを占有する。ターゲット遅延値が8であり、対応する順序値が3であり、3つのビットを占有する指定情報フィールドのビット値によって表すと、該ビット値は011とすることができる。
【0068】
それに応じて、ステップ103は、予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するステップであって、ここで、DCIにおける指定情報フィールドが3つのビットを占有し、ビット値が011であるステップを含む。
【0069】
上記実施例では、プロトコルに予め定義されたターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定することができる。ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである。また、ターゲット遅延値に基づいて、前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定することもできる。これにより、高帯域通信システムにおいて、予め設定されたフォーマットのDCIの指定情報フィールドによってターゲット遅延値を端末に送信するという目的が実現される。
【0070】
以下、端末側から、本開示によって提供されるHARQフィードバック遅延の決定方法を説明する。
【0071】
本開示の実施例は、端末に適用される別のHARQフィードバック遅延の決定方法を提供し、
図3を参照すると、
図3は一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定方法のフローチャートであり、該方法は、以下のステップ201~202を含むことができる。
【0072】
ステップ201では、基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信する。
【0073】
本開示の実施例では、予め設定されたフォーマットは、基地局によって使用される、PDSCHをスケジューリングするためのデフォルトのフォーマット、例えば1-0フォーマットである。
【0074】
ステップ202では、前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定する。
【0075】
本開示の実施例では、予め設定されたフォーマットのDCIにはターゲット遅延値を指示するための指定情報フィールドが含まれ、端末側は指定情報フィールドに基づいてターゲット遅延値を決定することができる。
【0076】
上記実施例では、端末は、基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信し、該予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定することができる。高帯域通信システムにおいて、HARQフィードバック遅延を決定するという目的が実現される。
【0077】
選択可能な一実施例では、
図4を参照すると、
図4は
図3に示される実施例による別のHARQフィードバック遅延の決定方法のフローチャートであり、ステップ202は、ステップ202-1~202-4を含むことができる。
【0078】
ステップ202-1では、プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定する。
【0079】
本開示の実施例では、プロトコルに予め定義された複数のHARQフィードバック遅延セットは異なるサブキャリア帯域幅に対応することができる。現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとすることができる。同様に、複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなるため、端末側がターゲット遅延値に対応する時間領域ユニットでPDSCHを復調しHARQフィードバック結果を生成することが確保される。
【0080】
ステップ202-2では、プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定する。
【0081】
ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである。プロトコルにはターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数が予め定義されており、該合計数をNと仮定すると、端末は、予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数が
【数3】
であると決定することができる。
【0082】
ステップ202-3では、前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定する。
【0083】
本開示の実施例では、
【数4】
を占有する指定情報フィールドのビット値を読み取る。例えば、Nが8である場合、3つのビットを占有する指定情報フィールドのビット値を読み取る。
【0084】
ステップ202-4では、前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおいて、順序値が前記ビット値と等しい遅延値を前記ターゲット遅延値とする。
【0085】
本開示の実施例では、ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値は0からソートし、順次増加できる。ターゲットHARQフィードバック遅延セットが既知で、ターゲット遅延値のターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値が既知である場合、ターゲット遅延値を決定することができる。
【0086】
選択可能な一実施例では、
図5を参照すると、
図5は
図3に示される実施例による別のHARQフィードバック遅延の決定方法のフローチャートであり、ステップ202の後に、上記方法は、ステップ203~205をさらに含むことができる。
【0087】
ステップ203では、前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットを決定する。
【0088】
本開示の実施例では、予め設定されたフォーマットのDCIが受信された時間領域ユニットを決定することができる。ここで、時間領域ユニットはslotなどを採用できるが、これに限定されない。
【0089】
ステップ204では、前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットの番号と前記ターゲット遅延値との合計値を決定する。
【0090】
本開示の実施例では、前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットの番号がnであり、ターゲット遅延値がk1であると仮定すると、合計値は(n+k1)である。
【0091】
ステップ205では、前記合計値によって指示される時間領域ユニットを、前記予め設定されたフォーマットのDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対してHARQフィードバックを行うターゲット時間領域ユニットとする。
【0092】
本開示の実施例では、1-0フォーマットのDCIは、あるPDSCHをスケジューリングするために使用され、端末は、上記合計値によって指示される時間領域ユニットをターゲット時間領域ユニットとし、ターゲット時間領域ユニットで、DCIによってスケジューリングされたPDSCHに対してHARQ結果のフィードバックを行うことができる。例えば、PDSCH上のダウンリンクデータを正常に受信したか否かをフィードバックし、正常に受信した場合ACKをフィードバックし、正常に受信しなかった場合NACKをフィードバックすることができる。
【0093】
上記実施例では、端末は、決定されたターゲット遅延値に基づいて、HARQ結果のフィードバックを行うことができ、高帯域通信システムにおいて、決定されたターゲット遅延値に基づいてHARQ結果フィードバックを行うという目的が実現される。
【0094】
選択可能な一実施例では、
図6を参照すると、
図6は一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定方法のフローチャートであり、該方法は、以下のステップ301~312を含むことができる。
【0095】
ステップ301では、基地局が、プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのDCIに対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを、ターゲットHARQフィードバック遅延セットとする。
【0096】
本開示の実施例では、複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応し、サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。
【0097】
ステップ302では、前記基地局が、プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定する。
【0098】
ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおけるターゲット遅延値を指示するための情報フィールドであり、ターゲット遅延値はターゲットHARQフィードバックセットに含まれる複数の遅延値のうちの1つである。
【0099】
ステップ303では、前記基地局がターゲット遅延値の前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値を決定する。
【0100】
ステップ304では、前記基地局が、前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を、前記順序値と等しく設定する。
【0101】
ステップ305では、前記基地局が、ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信する。
【0102】
ステップ306では、前記端末が前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信した後、前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとする。
【0103】
ステップ307では、前記端末が、プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定する。
【0104】
ステップ308では、前記端末が、前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定する。
【0105】
ステップ309では、前記端末が、前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおいて、順序値が前記ビット値と等しい遅延値を前記ターゲット遅延値とする。
【0106】
ステップ310では、前記端末が、前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットを決定する。
【0107】
ステップ311では、前記端末が、前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットの番号と前記ターゲット遅延値との合計値を決定する。
【0108】
ステップ312では、前記端末が、前記合計値によって指示される時間領域ユニットを、前記予め設定されたフォーマットのDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対してHARQフィードバックを行うターゲット時間領域ユニットとする。
【0109】
上記実施例では、高帯域通信システムにおいて、端末がターゲット遅延値に対応する時間ユニットで、PDSCHの復調及びHARQフィードバック結果の生成を完了できることを確保することができ、高帯域通信システムにおいて、HARQフィードバック遅延を決定するという目的が実現される。
【0110】
前述のアプリケーション機能実現方法の実施例に対応して、本開示は、アプリケーション機能実現装置の実施例も提供する。
【0111】
図7を参照すると、
図7は例示的な一実施例によって示されるHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図であり、前記装置は、基地局に適用され、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するように構成される第1の決定モジュール410であって、ここで、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する第1の決定モジュール410と、
ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するように構成される送信モジュール420であって、ここで、前記ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つである送信モジュール420と、を含む。
【0112】
図8を参照すると、
図8は本開示の例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図であり、該実施例は、前述の
図7実施例を基に、前記第1の決定モジュール410は、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするように構成される第1の決定サブモジュール411を含む。
【0113】
選択的に、前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。
【0114】
図9を参照すると、
図9は本開示の例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図であり、該実施例は前述の
図7実施例を基に、前記装置は、
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するように構成される第2の決定モジュール430であって、ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである第2の決定モジュール430と、
前記ターゲット遅延値の前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおける順序値を決定するように構成される第3の決定モジュール440と、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を、前記順序値と等しく設定するように構成される設定モジュール450と、をさらに含む。
【0115】
図10を参照すると、
図10は例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図であり、前記装置は端末に適用され、
基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信するように構成される受信モジュール510と、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するように構成される第4の決定モジュール520と、を含む。
【0116】
図11を参照すると、
図11は本開示の例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図であり、該実施例は前述の
図10実施例を基に、前記第4の決定モジュール520は、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定するように構成される第2の決定サブモジュール521であって、ここで、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応する第2の決定サブモジュール521と、
プロトコルに予め定義された前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる遅延値の合計数に基づいて、前記予め設定されたフォーマットのDCIにおける指定情報フィールドが占有するビット数を決定するように構成される第3の決定サブモジュール522であって、ここで、前記指定情報フィールドは前記DCIにおける前記ターゲット遅延値を指示するための情報フィールドである第3の決定サブモジュール522と、
前記ビット数を占有する前記指定情報フィールドのビット値を決定するように構成される第4の決定サブモジュール523と、
前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットにおいて、順序値が前記ビット値と等しい遅延値を前記ターゲット遅延値とするように構成される第5の決定サブモジュール524と、を含む。
【0117】
図12を参照すると、
図12は本開示の例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図であり、該実施例は前述の
図11実施例を基に、前記第2の決定サブモジュール521は、
現在採用されるサブキャリア帯域幅に対応するHARQフィードバック遅延セットを前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットとするように構成される決定ユニット5211を含む。
【0118】
選択的に、前記複数のHARQフィードバック遅延セットのうち、前記サブキャリア帯域幅が大きいほど、対応するHARQフィードバック遅延セットにおける最大遅延値が大きくなる。
【0119】
図13を参照すると、
図13は本開示の例示的な一実施例によって示される別のHARQフィードバック遅延の決定装置のブロック図であり、該実施例は前述の
図10実施例を基に、前記装置は、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットを決定するように構成される第5の決定モジュール530と、
前記予め設定されたフォーマットのDCIを受信する時間領域ユニットの番号と前記ターゲット遅延値との合計値を決定するように構成される第6の決定モジュール540と、
前記合計値によって指示される時間領域ユニットを、前記予め設定されたフォーマットのDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対してHARQフィードバックを行うターゲット時間領域ユニットとするように構成される第7の決定モジュール550と、をさらに含む。
【0120】
装置の実施例については、基本的に方法の実施例に対応しているので、関連する点については方法の実施例の部分の説明を参照すればよい。上述の装置の実施例は例示にすぎず、上述の分離手段として説明されているユニットは物理的に分離されていてもいなくてもよく、ユニットとして表示されているコンポーネントは物理的なユニットであってもいなくてもよく、一箇所に配置されていてもよいし、複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。本開示の態様の目的は、実際の必要に応じてその一部または全部のモジュールを選択して達成することができる。当業者は創造的な労働をせずに理解して実施することができる。
【0121】
それに応じて、本開示はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは基地局側に適用されるいずれかの上記のHARQフィードバック遅延の決定方法を実行するために使用される。
【0122】
それに応じて、本開示はをさらに提供しコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは端末に適用されるいずれかの上記のHARQフィードバック遅延の決定方法を実行するために使用される。
【0123】
それに応じて、本開示はHARQフィードバック遅延の決定装置をさらに提供し、前記装置は基地局に適用され、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、
プロトコルに予め定義された、予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)に対応する複数のHARQフィードバック遅延セットのうちから、ターゲットHARQフィードバック遅延セットを決定し、ここで、前記複数のHARQフィードバック遅延セットが異なるサブキャリア帯域幅に対応し、
ターゲット遅延値を指示するための前記予め設定されたフォーマットのDCIを端末に送信するように構成され、ここで、前記ターゲット遅延値は前記ターゲットHARQフィードバック遅延セットに含まれる複数の遅延値のうちの1つである。
【0124】
図14を参照すると、
図14は例示的な一実施例によって示されるハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック遅延の決定装置1400の概略構成図である。装置1400は基地局として提供されてもよい。
図14を参照すると、装置1400は、処理コンポーネント1422、無線送信/受信コンポーネント1424、アンテナコンポーネント1426、及び無線インターフェイス特有の信号処理部分を含み、処理コンポーネント1422はさらに1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。
【0125】
処理コンポーネント1422における1つのプロセッサは、上記基地局側に適用されるいずれかのHARQフィードバック遅延の決定方法を実行するように構成されてもよい。
【0126】
それに応じて、本開示はHARQフィードバック遅延の決定装置をさらに提供し、前記装置は端末に適用され、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、
基地局から送信された予め設定されたフォーマットのダウンリンク制御情報(DCI)を受信し、
前記予め設定されたフォーマットのDCIに基づいて、HARQフィードバックを行うターゲット遅延値を決定するように構成される。
【0127】
図15は、例示的な一実施例によって示される電子機器1500のブロック図である。例えば、電子機器1500は、携帯電話、タブレット、電子ブックリーダー、マルチメディア再生機器、ウェアラブル機器、車載端末、ipad、スマートテレビなどの端末であってもよい。
【0128】
図15を参照して、電子機器1500は、処理コンポーネント1502、メモリ1504、電源コンポーネント1506、マルチメディアコンポーネント1508、オーディオコンポーネント1510、入力/出力(I/O)のインターフェース1512、センサコンポーネント1516、及び通信コンポーネント1518のうちの1つまたは複数のコンポーネントを含むことができる。
【0129】
処理コンポーネント1502は、通常、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作に関連する操作のような電子機器1500の全体の操作を制御する。処理コンポーネント1502は、上記ハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック遅延の決定方法の全てまたは一部のステップを完成するために、命令を実行するための1つまたは複数のプロセッサ1520を含むことができる。また、処理コンポーネント1502は、他のコンポーネントとのインタラクションを容易にするために、1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント1502は、マルチメディアコンポーネント1508と処理コンポーネント1502とのインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。また例えば、処理コンポーネント1502は、上記実施例によって提供されるハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック遅延の決定方法のステップを実現するように、メモリから実行可能な命令を読み取ることができる。
【0130】
メモリ1504は、電子機器1500上の操作をサポートするように、様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例は、電子機器1500で操作するためのあらゆるアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオなどを含む。メモリ1504は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスクのような、あらゆるタイプの揮発性または不揮発性の記憶装置またはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。
【0131】
電源コンポーネント1506は、電子機器1500の様々なコンポーネントに電力を提供する。電源コンポーネント1506は、電源管理システム、1つまたは複数の電源、および電子機器1500の生成、管理及び分配に関連する他のコンポーネントを含むことができる。
【0132】
マルチメディアコンポーネント1508は、前記電子機器1500とユーザとの間に1つの出力インターフェースを提供するスクリーンに含まれる。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント1508は、1つのフロントカメラおよび/またはバックカメラを含む。電子機器1500が撮影モードやビデオモードなどの操作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはバックカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよびバックカメラは、1つの固定的な光学レンズ系であってもよく、または焦点距離および光学ズーム能力を備えてもよい。
【0133】
オーディオコンポーネント1510は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント1510は、電子機器1500が呼び出しモード、記録モード、及び音声認識モードのような操作モードにある場合、外部オーディオ信号を受信するように構成されるマイクロフォン(MIC)を含む。受信されたオーディオ信号は、メモリ1504にさらに記憶されてもよく、または通信コンポーネント1518を介して送信されてもよい。いくつかの実施例において、オーディオコンポーネント1510は、オーディオ信号を出力するためのスピーカーをさらに含む。
【0134】
I/Oインターフェース1512は、処理コンポーネント1502と周辺インターフェースモジュールとの間のインターフェースを提供し、上記の周辺インターフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0135】
センサコンポーネント1516は、電子機器1500に様々な態様の状態評価を提供するように、1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント1516は、電子機器1500のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置決めを検出でき、例えば、コンポーネントは電子機器1500のディスプレイ及びキーパッドであり、センサコンポーネント1516は、さらに、電子機器1500またはその1つのコンポーネントの位置変化、ユーザと電子機器1500との接触の有無、電子機器1500の方位または加速/減速及び電子機器1500の温度変化を検出することができる。センサコンポーネント1516は、任意の物理的接触がない場合、付近の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むこともできる。センサコンポーネント1516は、イメージングアプリケーションに使用されるCMOSまたはCCDイメージセンサのような光センサをさらに含むことができる。いくつかの実施例では、当該センサコンポーネント1516は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサをさらに含むことができる。
【0136】
通信コンポーネント1518は、電子機器1500と他の装置との間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。電子機器1500は、WiFi、2G、3G、4Gまたは5G、またはこれらの組み合わせなどの通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント1518は、ブロードキャストチャンネルを介して外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な一実施例では、通信コンポーネント1518は、近距離通信を容易にするために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールでは、無線周波数認識(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0137】
例示的な実施例では、電子機器1500は、上記ハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック遅延の決定方法を実行するために、専用集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品、1つまたは複数のアプリケーションによって実現されてもよい。
【0138】
例示的な実施例では、命令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、命令を含むメモリ1504をさらに提供し、上記命令は、上記無線充電方法を完成するように、電子機器1500のプロセッサ1520によって実行されてもよい。例えば、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、及び光データ記憶機器であっても良い。
【0139】
当業者であれば、明細書を考慮してここで開示される技術案を実践した後、本開示の他の実施形態を容易に想到し得る。本開示は、本発明の任意の変形、用途または適応的変化をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途または適応的変化は、本発明の一般原理に従い、本開示で開示されていない当分野における周知技術または慣用されている技術手段を含む。明細書および実施例は、例示的なものとしてのみ見なされ、本開示の真の範囲及び精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0140】
なお、本開示は、上記説明され、図面に示された正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更が可能であることを理解すべきである。本開示の範囲は、添付された特許請求の範囲のみによって限定される。