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特許7604622論理チャネルLCH設定方法、通信装置、および通信システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】論理チャネルLCH設定方法、通信装置、および通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/26 20090101AFI20241216BHJP
   H04W 36/18 20090101ALI20241216BHJP
   H04W 76/12 20180101ALI20241216BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20241216BHJP
【FI】
H04W16/26
H04W36/18
H04W76/12
H04W92/20 110
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2023506143
(86)(22)【出願日】2021-07-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-22
(86)【国際出願番号】 CN2021108547
(87)【国際公開番号】W WO2022022484
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】202010757494.3
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 菁
(72)【発明者】
【氏名】朱 元萍
(72)【発明者】
【氏名】史 玉▲竜▼
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on the R16 other WI features supporting for IAB-MT,3GPP TSG RAN WG2 #110-e R2-2005520,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_110-e/Docs/R2-2005520.zip>,2020年06月12日
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Study on Integrated Access and Backhaul; (Release 16),3GPP TR 38.874 V16.0.0,2018年12月,pp.79-86,89-90
【文献】Qualcomm Incorporated,Per DRB DAPS HO,3GPP TSG RAN WG3 #106 R2-196795,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_106/Docs/R3-196795.zip>,2019年11月22日
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; NR and NG-RAN Overall Description; Stage 2 (Release 16),3GPP TS 38.300 V16.2.0,2020年07月24日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
論理チャネル(LCH)設定方法であって、端末の第1のデータ無線ベアラ(DRB)が第1のLCHに対応し、前記第1のLCHが、ソースドナーノードに対応するパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)データを伝送するためのものであり、前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
第1のリレーノードによって、前記第1のDRBに対応する第2のLCHの設定情報を生成するステップであって、前記第2のLCHが、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものである、ステップと、
前記第1のリレーノードによって、前記第2のLCHの前記設定情報を前記端末へ送信するステップと
を含み、
前記第1のリレーノードは前記端末のアクセスリレーノードであり、前記ソースドナーノードが第1のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであるとともに前記ターゲットドナーノードが前記第1のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードであるか、または前記ソースドナーノードが第2のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであるとともに前記ターゲットドナーノードが前記第2のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードであり、第2のリレーノードが、前記第1のリレーノードと前記ソースドナーノードの間のリンク上のリレーノードであり、
前記端末は、第2のインジケーション情報を受信して、前記端末が前記第2のLCHの設定情報を受信し、前記第1のLCHの設定情報が削除される必要があると誤って見なす状況を回避する、
論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項2】
前記ソースドナーノードに対応する前記PDCPデータは、前記ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理され、前記ターゲットドナーノードに対応する前記PDCPデータは、前記ターゲットドナーノードに対応する前記PDCP設定情報を用いて処理される請求項1に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項3】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードによって、前記ソースドナーノードまたは前記ターゲットドナーノードから第1のインジケーション情報を受信するステップと、
前記第1のリレーノードによって、前記第1のインジケーション情報に基づいて前記第2のLCHの前記設定情報を生成するステップと
をさらに含む請求項1または2に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項4】
第1のインジケーションは、前記第1のリレーノードによって前記ソースドナーノードから受信されたユーザ機器UEコンテキスト修正要求メッセージで搬送されるか、または前記第1のリレーノードによって前記ターゲットドナーノードから受信されたUEコンテキスト設定要求メッセージで搬送される請求項2に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項5】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードが第1のメッセージを前記ターゲットドナーノードから受信した後に、前記第1のリレーノードによって前記第2のLCHの前記設定情報を生成するステップをさらに含む請求項1または2に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項6】
前記第1のメッセージは、ユーザ機器UEコンテキスト設定要求メッセージである請求項5に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項7】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードによって前記第2のインジケーション情報を前記端末へ送信するステップであって、前記第2のインジケーション情報は、前記第2のLCHを前記第1のDRBに対して構成するためのものであるか、または前記第1のDRBを2つのLCHと関連付けるように前記端末に示すものである、ステップをさらに含む請求項1乃至6のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項8】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードによって第3のインジケーション情報を前記端末へ送信するステップであって、前記第3のインジケーション情報は、前記ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理するように前記端末に示すものである、ステップをさらに含む請求項1乃至7のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項9】
前記ソースドナーノードは、前記第1のリレーノードハンドオーバ中の前記ソースドナーノードであり、前記ターゲットドナーノードは、前記第1のリレーノードハンドオーバ中の前記ターゲットドナーノードであり、前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードが物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)切り換えを実施した後に、または汎用パケット無線サービストンネルプロトコル(GTP)トンネルが前記第1のリレーノードと前記ターゲットドナーノードの間に確立された後に、前記第1のリレーノードによって前記第3のインジケーション情報を前記端末へ送信するステップを含む請求項8に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項10】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードによって第4のインジケーション情報を前記ターゲットドナーノードへ送信するステップであって、前記第4のインジケーション情報は、前記ターゲットドナーノードによって用いられて、前記第1のLCHを削除するように前記端末に示すものである、ステップをさらに含む請求項1乃至9のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項11】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、前記第1のリレーノードが、前記ソースドナーノードに対応するとともに前記第1のリレーノードによってバッファリングされている前記PDCPデータを前記端末へ送信することを完了した後に、前記第1のリレーノードによって前記第4のインジケーション情報を前記ターゲットドナーノードへ送信するステップをさらに含む請求項10に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項12】
前記ソースドナーノードは、前記第1のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、前記ターゲットドナーノードは、前記第1のリレーノードハンドオーバ中の前記ターゲットドナーノードであり、前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードによって、第5のインジケーション情報を前記ターゲットドナーノードから前記ソースドナーノードを介して受信するステップと、
前記第1のリレーノードによって、前記第5のインジケーション情報に基づいて、前記ソースドナーノードとの接続を前記ハンドオーバ中に維持するステップと
をさらに含む請求項1乃至11のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項13】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードによって能力インジケーション情報を前記ターゲットドナーノードへ前記ソースドナーノードを介して送信するステップをさらに含み、前記能力インジケーション情報は、前記第1のリレーノードが、前記ソースドナーノードとの接続を前記ハンドオーバ中に維持する能力をサポートすることを示すものである請求項12に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項14】
前記第1のLCHは、前記第1のリレーノードと前記ソースドナーノードの間の汎用パケット無線サービストンネルプロトコル-ユーザプレーン(GTP-U)トンネルに対応し、前記第2のLCHは、前記第1のリレーノードと前記ターゲットドナーノードの間のGTP-Uトンネルに対応する請求項1乃至13のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項15】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記第1のリレーノードによって、前記ターゲットドナーノードにより割り当てられたバックホール適応プロトコル(BAP)アドレスについての情報を前記ソースドナーノードを介して受信するステップをさらに含み、前記ターゲットドナーノードにより前記第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレスは、前記ソースドナーノードにより前記第1のリレーノードに割り当てられた前記BAPアドレスと異なっている請求項1乃至14のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項16】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、前記第1のリレーノードによって第6のインジケーション情報を前記ターゲットドナーノードから受信するステップをさらに含み、前記第6のインジケーション情報は前記第1のリレーノードに、BAP層のデュアル設定を開始、起動、または有効にするように示し、前記BAP層の前記デュアル設定は、前記ソースドナーノードに対応するBAP設定と、前記ターゲットドナーノードに対応するBAP設定とを備える請求項1乃至15のいずれか1項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項17】
論理チャネル(LCH)設定方法であって、端末の第1のデータ無線ベアラ(DRB)が第1のLCHに対応し、前記第1のLCHが、ソースドナーノードに対応するパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)データを伝送するためのものであり、前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記端末によって、第2のLCHの設定情報を第1のリレーノードから受信するステップであって、前記第2のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものである、ステップと、
前記端末によって、前記第1のDRBに対して前記第2のLCHを構成するステップと
を含み、
前記第1のリレーノードは前記端末のアクセスリレーノードであり、前記ソースドナーノードが第1のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであるとともに前記ターゲットドナーノードが前記第1のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードであるか、または、前記ソースドナーノードが第2のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであるとともに前記ターゲットドナーノードが前記第2のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードであり、第2のリレーノードが、前記第1のリレーノードと前記ソースドナーノードの間のリンク上のリレーノードであり、
前記端末は、第2のインジケーション情報を受信して、前記端末が前記第2のLCHの設定情報を受信し、前記第1のLCHの設定情報が削除される必要があると誤って見なす状況を回避する、
論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項18】
前記ソースドナーノードに対応する前記PDCPデータは、前記ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理され、前記ターゲットドナーノードに対応する前記PDCPデータは、前記ターゲットドナーノードに対応する前記PDCP設定情報を用いて処理される請求項17に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項19】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記端末によって、第1のインジケーション情報を前記第1のリレーノードから受信するステップを含み、
前記端末によって、前記第1のDRBに対して前記第2のLCHを構成する前記ステップは、
前記端末によって、前記第1のインジケーション情報に基づいて、前記第1のDRBに対して前記第2のLCHを構成して、前記第1のDRBを2つのLCHと関連付けるステップを含む請求項17または18に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項20】
前記ターゲットドナーノードに対応する前記PDCPデータは、前記ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを含み、前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記端末によって、前記第2のインジケーション情報を前記第1のリレーノードから受信するステップと、
前記端末によって、前記第2のインジケーション情報に基づいて、前記ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理して、前記ターゲットドナーノードに対応する前記アップリンクPDCPデータを取得するステップと
をさらに含む請求項17乃至19のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項21】
前記ターゲットドナーノードに対応する前記PDCPデータは、前記ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを含み、前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記端末が前記第2のLCHの前記設定情報を前記ターゲットドナーノードから前記第1のリレーノードを介して受信した後に、前記端末によって、前記ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理して、前記ターゲットドナーノードに対応する前記アップリンクPDCPデータを取得するステップをさらに含む請求項17乃至19のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項22】
前記論理チャネル(LCH)設定方法は、
前記端末によって、第3のインジケーション情報を前記第1のリレーノードから受信するステップと、
前記端末によって、前記第3のインジケーション情報に基づいて前記第1のLCHを削除するステップと
をさらに含む請求項17乃至21のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法。
【請求項23】
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリとを備える通信装置であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法を実施するように構成されている、通信装置。
【請求項24】
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリとを備える通信装置であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項17乃至22のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法を実施するように構成されている、通信装置。
【請求項25】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、請求項1乃至22のいずれか一項に記載の論理チャネル(LCH)設定方法を実装するためのプログラムまたは命令を記憶する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項26】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは命令を含み、前記命令が実行されると、請求項1乃至22のいずれか一項に記載の前記論理チャネル(LCH)設定方法が実施される、コンピュータプログラム。
【請求項27】
通信システムであって、前記通信システムは、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の前記第1のリレーノードと、請求項17乃至22のいずれか一項に記載の前記端末とを備える、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、詳細には、データ処理方法、通信装置、および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年7月31日に中国国家知識産権局に出願された「LOGICAL CHANNEL LCH CONFIGURATION METHOD, COMMUNICATION APPARATUS, AND COMMUNICATION SYSTEM」という名称の中国特許出願第202010757494.3号の優先権を主張し、同出願は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
第4世代の移動通信システムと比較して、第5世代(fifth generation、5G)移動通信は、様々なネットワーク性能指標に対して全面的により厳しい要件を課している。たとえば、容量指標が1000倍に増大される必要があり、より広いカバレッジが要求され、また、超高信頼性および超低待ち時間が要求される。統合アクセスおよびバックホールシステム(Integrated access and backhaul、IAB)が出現している。IABシステムでは、高密度に配置された大量のノードが、端末にとって適応性があるとともに便利なアクセスおよびバックホールサービスを提供して、カバレッジを拡大し、5Gのより厳しい性能指標を満たし得る。
【0004】
IABシステムなどの中継システムでは、リンク品質などに起因してリレーノードのハンドオーバが発生することがあり、このリレーノードのハンドオーバは、端末のサービス中断を引き起こし得る。その結果、ユーザ体験が大きく低減されることになる。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、リレーノードハンドオーバ中に端末がサービス中断する確率を低減して端末のサービス継続性を確保するための、論理チャネルLCH設定方法、通信装置、および通信システムを提供する。
【0006】
以下では、本出願の実施形態で提供されるダウンリンクソリューションについて、第1の態様から第4の態様を参照して説明する。第1の態様から第4の態様は、ダウンリンクソリューションを別々のネットワーク要素の観点から説明しており、第1の態様から第4の態様の内容は相互に参照されることがあることに留意されたい。
【0007】
本出願の実施形態の第1の態様は、論理チャネルLCH設定方法を提供する。この方法は、リレーノードによって、またはリレーノード内のチップによって実施されてよい。以下では、この方法がリレーノードによって実施される例を用いて説明をする。この方法では、端末の第1のデータ無線ベアラDRBが第1のLCHに対応し、この第1のLCHは、ソースドナーノードに対応するパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCPデータを送信するためのものである。この方法は以下を含む。すなわち、第1のリレーノードが、第1のDRBに対応する第2のLCHの設定情報を生成し、この第2のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを送信するためのものであり、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報を端末へ送信する。
【0008】
この方法では、第1のリレーノードは、端末のアクセスリレーノードである。
【0009】
この方法では、ソースドナーノードは、第1のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、ターゲットドナーノードは、第1のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードである。言い換えると、第1のリレーノードは、ハンドオーバが発生するノードである。代替として、ソースドナーノードは、第2のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、ターゲットドナーノードは、第2のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードであり、第2のリレーノードは、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のリンク上のリレーノードである。言い換えると、第2のリレーノードは、ハンドオーバが発生するノードである。
【0010】
この方法では、第1のDRBは第1のLCHに対応しており、第2のLCHは第1のDRBに対して構成されてよい。第1のLCHは、ソースドナーノードに対応するデータを伝送するためのものであり、第2のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するデータを伝送するためのものである。端末は、異なるLCHに基づいて、ソースドナーノードに対応するデータとターゲットドナーノードに対応するデータとを区別し、端末が正しい設定情報を用いてデータを処理することを確実にし、サービス中断の確率を低減し、サービス伝送連続性を改善し得る。
【0011】
可能な実装では、ソースドナーノードに対応するPDCPデータは、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理され、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理される。
【0012】
可能な実装では、ソースドナーノードに対応するPDCPデータは、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータおよび/またはダウンリンクPDCPデータを含み、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータおよび/またはダウンリンクPDCPデータを含む。
【0013】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、第1のリレーノードは、ソースドナーノードまたはターゲットドナーノードから第1のインジケーション情報を受信し、第1のリレーノードは、第1のインジケーション情報に基づいて第2のLCHの設定情報を生成する。
【0014】
任意選択で、第1のインジケーション情報は、第1のリレーノードによってソースドナーノードから受信されたユーザ機器UEコンテキスト修正要求メッセージで搬送されるか、または第1のリレーノードによってターゲットドナーノードから受信されたUEコンテキスト設定要求メッセージで搬送される。
【0015】
可能な実装では、第1のリレーノードが第1のメッセージをターゲットドナーノードから受信した後に、第1のリレーノードは第2のLCHの設定情報を生成する。
【0016】
任意選択で、第1のメッセージは、UEコンテキスト設定要求メッセージである。
【0017】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、
【0018】
第1のリレーノードは第2のインジケーション情報を端末へ送信する。この第2のインジケーション情報は、第2のLCHを第1のDRBに対して構成するためのものであるか、または第1のDRBを2つのLCHと関連付けるように端末に示すものである。
【0019】
任意選択で、第2のインジケーション情報は、第1のリレーノードによって生成され、第1のリレーノードによって端末へ送信されてもよい。代替として、第2のインジケーション情報は、ターゲットドナーノードによって生成され、ターゲットドナーノードによって第1のリレーノードへ送信され、第1のリレーノードによって端末へ送信されてもよい。
【0020】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、
【0021】
第1のリレーノードは、第3のインジケーション情報を端末へ送信する。この第3のインジケーション情報は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理するように端末に示すものである。任意選択で、第1のリレーノードはハンドオーバが発生するノードでもよく、または第2のリレーノードはハンドオーバが発生するノードである。第2のリレーノードは第3のインジケーション情報を第1のリレーノードへ送信してもよく、または第1のリレーノードは第3のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0022】
任意選択で、ソースドナーノードは、第1のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、ターゲットドナーノードは、第1のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードである。言い換えると、第1のリレーノードは、ハンドオーバが発生するノードである。この方法は、以下を含む。すなわち、第1のリレーノードが物理アップリンク共有チャネルPUSCH切り換えを実施した後に、またはGTPトンネルが第1のリレーノードとターゲットドナーノードの間に確立された後に、第1のリレーノードは第3のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0023】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、
【0024】
第1のリレーノードは、第4のインジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信する。この第4のインジケーション情報は、ターゲットドナーノードによって用いられて、第1のLCHを削除するように端末に示すものである。
【0025】
任意選択で、第1のリレーノードが、ソースドナーノードに対応するとともに第1のリレーノードによってバッファリングされているPDCPデータを端末へ送信することを完了した後に、第1のリレーノードは、第4のインジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信する。
【0026】
可能な実装では、ソースドナーノードは、第1のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、ターゲットドナーノードは、第1のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードである。この方法は以下をさらに含む。すなわち、第1のリレーノードは、第5のインジケーション情報をターゲットドナーノードからソースドナーノードを介して受信し、第1のリレーノードは、第5のインジケーション情報に基づいて、ソースドナーノードとの接続をハンドオーバ中に維持する。
【0027】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、第1のリレーノードは、能力インジケーション情報をソースドナーノードへ送信し、ソースドナーノードは、その能力インジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信する。この能力インジケーション情報は、第1のリレーノードが、ソースドナーノードとの接続をハンドオーバ中に維持する能力をサポートすることを示すものである。
【0028】
可能な実装では、第1のLCHは、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のGTP-Uトンネルに対応し、第2のLCHは、第1のリレーノードとターゲットドナーノードの間のGTP-Uトンネルに対応する。
【0029】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、第1のリレーノードは、ターゲットドナーノードによって割り当てられたBAPアドレスについての情報をソースドナーノードを介して受信し、ターゲットドナーノードにより第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレスは、ソースドナーノードによって第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレスと異なっている。
【0030】
この実装では、任意選択で、ソースドナーノードに対応するPDCPデータは、ダウンリンクPDCPデータを含み、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータは、ソースドナーノードによって第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレスを含み、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ダウンリンクPDCPデータを含み、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータは、ターゲットドナーノードによって第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレスを含む。このようにして、第1のリレーノードは、ダウンリンクデータのBAPアドレスに基づいて、ダウンリンクデータがソースドナーノードからのものであるか、それともターゲットドナーノードからのものであるかを決定することができる。
【0031】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、第1のリレーノードは、第6のインジケーション情報をターゲットドナーノードから受信し、この第6のインジケーション情報は第1のリレーノードに、BAP層のデュアル設定を開始、起動、または有効にするように示し、BAP層のデュアル設定は、ソースドナーノードに対応するBAP設定と、ターゲットドナーノードに対応するBAP設定とを含む。
【0032】
本出願の実施形態の第の態様は、論理チャネルLCH設定方法を提供する。この方法は、端末によって、または端末内のチップによって実施されてよい。以下では、この方法が端末によって実施される例を用いて説明をする。この方法では、端末の第1のDRBが第1のLCHに対応し、この第1のLCHは、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものである。この方法は、以下を含む。すなわち、端末は、第2のLCHの設定情報を第1のリレーノードから受信し、この第2のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものであり、端末は、第1のDRBに対して第2のLCHを構成する。
【0033】
この方法では、第1のリレーノードは、端末のアクセスリレーノードである。
【0034】
この方法では、ソースドナーノードは第1のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、ターゲットドナーノードは、第1のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードである。言い換えると、第1のリレーノードは、ハンドオーバが発生するノードである。代替として、ソースドナーノードは第2のリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、ターゲットドナーノードは、第2のリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードであり、第2のリレーノードは、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のリンク上のリレーノードである。言い換えると、第2のリレーノードは、ハンドオーバが発生するノードである。
【0035】
可能な実装では、ソースドナーノードに対応するPDCPデータは、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理され、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理される。
【0036】
可能な実装では、ソースドナーノードに対応するPDCPデータは、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータおよび/またはダウンリンクPDCPデータを含み、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータおよび/またはダウンリンクPDCPデータを含む。
【0037】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、端末は、第1のインジケーション情報を第1のリレーノードから受信する。端末が第1のDRBに対して第2のLCHを構成することは以下を含む。すなわち、端末は、第1のインジケーション情報に基づいて、第1のDRBに対して第2のLCHを構成して、第1のDRBを2つのLCHと関連付ける。
【0038】
可能な実装では、ソースドナーノードに対応するPDCPデータはダウンリンクPDCPデータを含み、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータはダウンリンクPDCPデータを含む。この方法は以下をさらに含む。すなわち、
【0039】
端末は、第1のリレーノードから、ソースドナーノードに対応するとともに第1のLCHにマッピングされているダウンリンクPDCPデータを受信し、また、端末は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを処理し、および/または
端末は、第1のリレーノードから、ターゲットドナーノードに対応するとともに第2のLCHにマッピングされているダウンリンクPDCPデータを受信し、また、端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを処理する。
【0040】
可能な実装では、ソースドナーノードに対応するPDCPデータは、アップリンクPDCPデータを含み、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、アップリンクPDCPデータを含む。この方法は以下をさらに含む。すなわち、
【0041】
端末は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理して、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを取得し、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを第1のLCHにマッピングし、ソースドナーノードに対応するとともに第1のLCHにマッピングされているアップリンクPDCPデータを第1のリレーノードへ送信し、および/または
端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理して、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを取得し、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを第2のLCHにマッピングし、ターゲットドナーノードに対応するとともに第2のLCHにマッピングされているアップリンクPDCPデータを第1のリレーノードへ送信する。
【0042】
可能な実装では、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを含む。この方法は以下をさらに含む。すなわち、
【0043】
端末は、第2のインジケーション情報を第1のリレーノードから受信し、
端末は、第2のインジケーション情報に基づいて、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理して、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを取得する。
【0044】
可能な実装では、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを含む。この方法は以下をさらに含む。すなわち、
【0045】
端末は、第2のLCHの設定情報をターゲットドナーノードから第1のリレーノードを介して受信した後に、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理して、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを取得する。
【0046】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、端末は、第3のインジケーション情報を第1のリレーノードから受信し、この第3のインジケーション情報に基づいて第1のLCHを削除する。
【0047】
本出願の実施形態の第3の態様は、BAPアドレス割り当て方法を提供する。この方法は、ソースドナーノードによって、またはソースドナーノード内のチップによって実施されてよい。以下では、この方法がソースドナーノードによって実施される例を用いて説明をする。この方法は、以下を含む。すなわち、ソースドナーノードは、ターゲットドナーノードへ、ソースドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスを送信する。
【0048】
この方法では、ソースドナーノードは、アクセスリレーノードハンドオーバ中の、または中間リレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、ターゲットドナーノードは、アクセスリレーノードハンドオーバ中の、または中間リレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードである。中間リレーノードは、アクセスリレーノードに接続されている。ハンドオーバが発生するリレーノードは、移行リレーノードと呼ばれることがある。
【0049】
任意選択で、この方法は以下をさらに含む。すなわち、ソースドナーノードは、ターゲットドナーノードから、ターゲットドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスを受信し、このBAPアドレスをアクセスリレーノードへ送信する。
【0050】
可能な実装では、ソースドナーノードによってアクセスIABノードに割り当てられたBAPアドレスは、ターゲットドナーノードによってアクセスIABノードに割り当てられたBAPアドレスとは異なる。
【0051】
ソースドナーノードとターゲットドナーノードは、別々のBAPアドレスをアクセスリレーノードに割り当てる。したがって、アクセスリレーノードは、ダウンリンクデータを受信した後、ダウンリンクデータで搬送されたBAPアドレスに基づいて、ダウンリンクデータがソースドナーノードからのものであるか、それともターゲットドナーノードからのものであるかを決定し、それにより、ダウンリンクデータが正しい設定情報を用いて処理されて、データ連続性が確保されることが可能である。
【0052】
任意選択で、この方法は以下をさらに含む。すなわち、ソースドナーノードは、第1のインジケーション情報をアクセスリレーノードへ送信し、それにより、アクセスリレーノードは第2のLCHの設定情報を生成する。第1のインジケーション情報は、UEコンテキスト修正要求メッセージで搬送されてよい。任意選択で、アクセスリレーノードは、ハンドオーバが発生するリレーノードである。この方法は以下をさらに含む。すなわち、ソースドナーノードは、第2のインジケーション情報をターゲットドナーノードから受信し、この第2のインジケーション情報をアクセスリレーノードへ送信する。この第2のインジケーション情報は、ソースドナーノードとの接続をハンドオーバ中に維持するようにアクセスリレーノードに示すものである。
【0053】
任意選択で、アクセスリレーノードは、ハンドオーバが発生するリレーノードである。この方法は以下をさらに含む。すなわち、ソースドナーノードは、能力インジケーション情報をアクセスリレーノードから受信する。能力インジケーション情報は、第1のリレーノードが、ソースドナーノードとの接続をハンドオーバ中に維持する能力をサポートすることを示すものであり、ソースドナーノードは、その能力インジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信する。
【0054】
本出願の実施形態の第4の態様は、BAPアドレス割り当て方法を提供する。この方法は、ターゲットドナーノードによって、またはターゲットドナーノード内のチップによって実施されてよい。以下では、この方法がターゲットドナーノードによって実施される例を用いて説明をする。この方法は、以下を含む。すなわち、ターゲットドナーノードは、ソースドナーノードから、ターゲットドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスを受信する。
【0055】
この方法では、ソースドナーノードは、アクセスリレーノードハンドオーバ中の、または中間リレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、ターゲットドナーノードは、アクセスリレーノードハンドオーバ中の、または中間リレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードである。中間リレーノードは、アクセスリレーノードに接続されている。ハンドオーバが発生するリレーノードは、移行リレーノードと呼ばれることがある。
【0056】
任意選択で、この方法は以下をさらに含む。すなわち、ターゲットドナーノードは、ソースドナーノードを介してアクセスIABノードに、ターゲットドナーノードによってアクセスIABノードに割り当てられたBAPアドレスを送信する。
【0057】
可能な実装では、ソースドナーノードによってアクセスIABノードに割り当てられたBAPアドレスは、ターゲットドナーノードによってアクセスIABノードに割り当てられたBAPアドレスとは異なる。
【0058】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、ターゲットドナーノードは、第1のインジケーション情報をアクセスリレーノードへ送信し、それにより、アクセスリレーノードは第2のLCHの設定情報を生成する。任意選択で、第1のインジケーション情報は、UEコンテキスト設定要求メッセージで搬送される。
【0059】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、ターゲットドナーノードは、第2のインジケーション情報を端末へアクセスリレーノードを介して送信する。この第2のインジケーション情報は、第2のLCHを第1のDRBに対して構成するためのものであるか、または第1のDRBを2つのLCHと関連付けるように端末に示すものである。
【0060】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、ターゲットドナーノードは、アクセスリレーノードによって送信された第3のインジケーション情報を受信する。この第3のインジケーション情報は、ターゲットドナーノードによって用いられて、第1のLCHを削除するように端末に示すものである。
【0061】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、ターゲットドナーノードは、第4のインジケーション情報をアクセスリレーノードへソースドナーノードを介して送信する。この第4のインジケーション情報は、ソースドナーノードとの接続をハンドオーバ中に維持するようにアクセスリレーノードに示すものである。
【0062】
任意選択で、この方法は以下を含む。すなわち、ターゲットドナーノードは、能力インジケーション情報をアクセスリレーノードからソースドナーノードを介して受信する。この能力インジケーション情報は、アクセスリレーノードが、ソースドナーノードとの接続をハンドオーバ中に維持する能力をサポートすることを示すものである。
【0063】
可能な実装では、この方法は以下をさらに含む。すなわち、ターゲットドナーノードは、第5のインジケーション情報をアクセスリレーノードへ送信し、この第5のインジケーション情報はアクセスリレーノードに、BAP層のデュアル設定を開始、起動、または有効にするように示し、BAP層のデュアル設定は、ソースドナーノードに対応するBAP設定と、ターゲットドナーノードに対応するBAP設定とを含む。
【0064】
第1の態様から第4の態様における1つまたは複数の方法は、互いに組み合わされてもよい。加えて、各態様における方法では、複数の可能な実装のうちの1つまたは複数が互いに組み合わされてもよい。
【0065】
本出願の実施形態の第5の態様は、通信装置を提供する。通信装置は、端末でも端末内のチップでもよく、通信装置は、リレーノードでもリレーノード内のチップでもよく、通信装置は、ターゲットドナーノードでもターゲットドナーノード内のチップでもよく、通信装置は、ソースドナーノードでもソースドナーノード内のチップでもよい。通信装置はプロセッサを含み、このプロセッサは、コンピュータプログラムまたは命令を実行して、通信装置が第1の態様から第4の態様による方法を実施することができるように構成される。
【0066】
任意選択で、通信装置はメモリをさらに含む。プロセッサはメモリと結合され、メモリは、コンピュータプログラムまたは命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリ内のコンピュータプログラムまたは命令を実行するように構成される。
【0067】
任意選択で、通信装置は通信ユニットをさらに含み得る。通信ユニットは、通信装置内の別のデバイスまたは別の構成要素と通信するように構成されている。たとえば、通信装置は端末であり、通信ユニットはトランシーバである。たとえば、通信装置は端末内のチップであり、通信ユニットは、そのチップの入出力回路またはインターフェースである。
【0068】
本出願の実施形態の第6の態様は、通信装置を提供する。通信装置は、端末、リレーノード、ソースドナーノード、またはターゲットドナーノードの動作を前述の方法の態様で実装する機能を有し、第1の態様から第6の態様による方法の態様で説明されているステップまたは機能を実施するように構成された対応する手段(means)を含む。そのステップまたは機能は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実装され得る。
【0069】
本出願の実施形態の第7の態様は、チップを提供する。このチップはプロセッサおよびインターフェース回路を含み、インターフェース回路はプロセッサと結合され、プロセッサは、コンピュータプログラムまたは命令を実行して、第1の態様から第4の態様のいずれか1つによる方法を実装するように構成され、また、インターフェース回路は、チップ以外のモジュールと通信するように構成される。
【0070】
本出願の実施形態の第8の態様は、コンピュータ記憶媒体を提供する。このコンピュータ記憶媒体は、第1の態様から第4の態様のうちのいずれか1つによる方法を実装するためのプログラムを記憶する。プログラムが無線通信装置で実行されると、無線通信装置は、第1の態様から第4の態様のうちのいずれか1つによる方法を実施することが可能にされる。
【0071】
本出願の実施形態の第9の態様は、コンピュータプログラム製品を提供する。このプログラム製品は、プログラムを含む。プログラムが実行されると、第1の態様から第4の態様のうちのいずれか1つによる方法が実施される。
【0072】
本出願の実施形態の第10の態様は、通信システムを提供する。通信システムは、第1の態様から第4の態様までの方法における端末、リレーノード、ソースドナーノード、およびターゲットドナーノードのうちの1つまたは複数を含む。任意選択で、通信システムは、コアネットワーク要素をさらに含み得る。任意選択で、コアネットワーク要素は、ソースドナーノードおよびターゲットドナーノードに接続される。
【図面の簡単な説明】
【0073】
本出願の実施形態における、または背景における技法的ソリューションをより明確に説明するために、以下では、本出願の実施形態または背景を説明するための添付図面について説明する。
図1】本出願の実施形態による移動通信システム100の概略図である。
図2】本出願の実施形態によるIABネットワーク200の概略図である。
図3】本出願の実施形態によるCU-DU分割アーキテクチャの概略図である。
図4】本出願の実施形態による、CU-DU分割アーキテクチャでのコントロールプレーンプロトコルスタックの概略図である。
図5】本出願の実施形態による、CU-DUスプリットアーキテクチャでのユーザプレーンプロトコルスタックの概略図である。
図6】本出願の実施形態による、IABネットワークにおけるコントロールプレーンプロトコルスタックの概略図である。
図7】本出願の実施形態による、IABネットワークにおけるユーザプレーンプロトコルスタックの概略図である。
図8】本出願の実施形態によるDAPSの概略図である。
図9A】本出願の実施形態による、シングルエアインターフェースの場合におけるDAPSベースのハンドオーバの概略フローチャートである。
図9B】本出願の実施形態による、シングルエアインターフェースの場合におけるDAPSベースのハンドオーバの概略フローチャートである。
図10】本出願の実施形態によるリレーノードハンドオーバの概略図である。
図11】本出願の実施形態によるドナー-CU間ハンドオーバの概略図である。
図12】本出願の実施形態によるデュアルLCHユーザプレーンプロトコルスタックの概略図である。
図13】本出願の実施形態によるLCH設定方法の概略フローチャートである。
図14】本出願の実施形態によるインジケーション方法のフローチャートである。
図15】本出願の実施形態によるLCH削除方法のフローチャートである。
図16】本出願の実施形態によるインジケーション方法のフローチャートである。
図17A】本出願の実施形態によるドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図17B】本出願の実施形態によるドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図17C】本出願の実施形態によるドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図17D】本出願の実施形態によるドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図17E】本出願の実施形態によるドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図18A】本出願の実施形態による別のドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図18B】本出願の実施形態による別のドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図18C】本出願の実施形態による別のドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図18D】本出願の実施形態による別のドナー-ノード間ハンドオーバ方法の概略図である。
図19】本出願の実施形態による端末の構造の概略図である。
図20】本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
図21】本出願の実施形態によるアクセスネットワークデバイスの構造の概略図である。
図22】本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
以下では、本出願の実施形態について本出願の実施形態の添付図面を参照して説明する。
【0075】
図1は、本出願の実施形態による通信システム100のアーキテクチャの概略図である。通信システム100は、少なくとも1つの端末(たとえば、端末110および端末120)、少なくとも1つのリレーノード(relay node、RN)130、少なくとも1つのアクセスネットワークデバイス140、および少なくとも1つのコアネットワークデバイス150を含む。端末110および120はアクセスネットワークデバイス140に接続され、または、端末110および120はリレーノード130を介してアクセスネットワークデバイス140に接続される。リレーノード130はアクセスネットワークデバイス140に接続され、または、リレーノード130は別のリレーノードを介してアクセスネットワークデバイス140に接続される。アクセスネットワークデバイス140は、コアネットワークデバイス150に有線で接続される。端末110および120とリレーノード130とアクセスネットワークデバイス140とコアネットワークデバイス150は、無線でも有線でも接続され得る。これは、本出願において限定されていない。
【0076】
本出願で提供される通信システムは、たとえば、4Gアクセス技術をサポートするロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、5Gアクセス技術をサポートするニューラジオ(new radio、NR)システム、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project、3GPP)に関連する任意のセルラーシステム、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)システム、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(worldwide interoperability for microwave access、WiMAX)システム、マルチ無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)システム、または他の未来志向通信技術を用いるシステムであってよい。本出願において、端末は、無線トランシーバ機能を有するデバイスである。端末は、屋内もしくは屋外端末、ハンドヘルド端末、ウェアラブル端末、または車載端末を含めて陸上に配置されてよく、水面上に(たとえば、船上に)配置されてよく、または空中に(たとえば、ドローン、飛行機、気球、および衛星上に)配置されてよい。端末は、移動電話(mobile phone)、タブレット(Pad)、無線トランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality、VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)端末デバイス、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、交通安全(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末などであり得る。適用シナリオが、本出願の実施形態においては限定されていない。端末はまた、場合により、端末デバイス、ユーザ機器(user equipment、UE)、アクセス端末デバイス、局、UEユニット、UE局、移動局、リモート局、リモート端末デバイス、移動デバイス、UE端末デバイス、端末デバイス、無線通信デバイス、UEエージェント、UE装置と呼ばれることも、他の適切な用語で呼ばれることもある。端末は、固定されていても移動可能であってもよい。
【0077】
アクセスネットワークデバイスは、アクセスネットワーク側にあるとともに、通信システムにアクセスする際に端末をサポートするように構成されているデバイスであり得る。アクセスネットワークデバイスは、基地局(base station、BS)と呼ばれること、たとえば、4Gアクセス技術をサポートする通信システムにおける進化型NodeB(evolved NodeB、eNB)、5Gアクセス技術をサポートする通信システムにおける次世代NodeB(次世代NodeB、gNB)、送信受信点(transmission reception point、TRP)、リレーノード(relay node)、アクセスポイント(access point、AP)、Wi-Fiシステムにおけるアクセスノード、または無線バックホールノードと呼ばれることがある。代替として、アクセスネットワークデバイスは、ドナーノード、IABドナー(IAB donor)、ドナーIAB、ドナー、ドナーgNB(donor gNB、DgNB)などと呼ばれることもある。基地局は、マクロ基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、スモールセル、中継局などであり得る。複数の基地局は、同一の技術を用いて前述のネットワークをサポートしても、別々の技術を用いて前述のネットワークをサポートしてもよい。基地局は、1つまたは複数の共通サイトもしくは非共通サイトの送信受信ポイント(Transmission reception point、TRP)を含み得る。アクセスネットワークデバイスは、代替として、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラ、中央ユニット(central unit、CU)、および/または分散ユニット(distributed unit、DU)でもよい。アクセスネットワークデバイスは、代替としてサーバ、ウェアラブルデバイス、車載デバイスなどでもよい。以下では、アクセスネットワークデバイスが基地局である例を用いて説明をする。通信システムにおける複数のアクセスネットワークデバイスは、同一の種類の基地局でも、別々の種類の基地局でもよい。基地局は、端末と通信することも、中継局を介して端末デバイスと通信することもある。端末は、異なる技術を用いて複数の基地局と通信し得る。たとえば、端末は、LTEネットワークをサポートする基地局と通信することも、5Gネットワークをサポートする基地局と通信することも、LTEネットワーク内の基地局と5Gネットワーク内の基地局とのデュアル接続をサポートすることもある。
【0078】
コアネットワークデバイスは、1つまたは複数のアクセスネットワークデバイスに接続されてよく、セッション管理、アクセス認証、インターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)アドレス割り当て、およびデータ伝送のうちの1つまたは複数の機能をシステム内の端末に提供し得る。たとえば、コアネットワークデバイスは、4Gアクセス技術をサポートする通信システムにおける、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)もしくはサービングゲートウェイ(serving gateway、SGW)、または5Gアクセス技術をサポートする通信システムにおける、アクセスモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)ネットワーク要素もしくはユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)ネットワーク要素であってよい。コアネットワークデバイスは、代替としてコアネットワーク要素と呼ばれることもある。
【0079】
リレーノードは、無線アクセスサービスおよび/または無線バックホールサービスを提供するノードであり得る。無線アクセスサービスは、無線アクセスリンクを介して提供されるデータおよび/またはシグナリングアクセスサービスであり、無線バックホールサービスは、無線バックホールリンクを介して提供されるデータおよび/またはシグナリングバックホールサービスである。リレーノードは、端末とアクセスネットワークデバイスの間でデータおよび/またはシグナリングを転送するように構成される。1つの態様では、リレーノードは、無線アクセスサービスを端末に、アクセスリンク(access link、AL)を介して提供する。別の態様では、リレーノードはアクセスネットワークデバイスに、ワンホップまたはマルチホップバックホールリンク(backhaul link、BL)を介して接続される。
【0080】
リレーノードは、異なる通信システムでは異なる名称を有し得る。たとえば、リレーノードは、無線バックホールノードまたは無線バックホールデバイスと呼ばれることがある。たとえば、5Gシステムにおいて、リレーノードは、統合アクセスおよびバックホールノード(integrated access and backhaul node、IAB node)と呼ばれることがある。確実なことには、将来の通信システムにおいてリレーノードは、異なる名称を代替として有し得る。これは、本明細書では限定されていない。
【0081】
図2は、本出願の実施形態による統合アクセスおよびバックホール(integrated access and backhaul、IAB)ネットワーク200の概略図である。図2は、図1に示された通信システム100の適用シナリオである。以下では、図1の端末、リレーノード、およびアクセスネットワークデバイスについて、図2を参照してさらに説明する。
【0082】
図2において、端末1は、図1における端末110であってよい。IABノード(node)2、IABノード3、およびIABノード1は、図1のリレーノード130であってよい。IABドナー1は、図1のアクセスネットワークデバイス140であってよい。IABドナー1は、図1のコアネットワークデバイス150に接続されてよい(たとえば、有線で)。IABドナーは、ドナーノード(donor node)、DgNB(すなわち、ドナーgNodeB)として参照されても、他の適切な名称でもよい。これは、本出願では限定されていない。
【0083】
IABネットワーク200は、1つまたは複数の端末(分かりやすいように、図2は端末1のみを示す)、1つまたは複数のIABノード(たとえば、図2は3つのIABノードを、すなわち、IABノード2、IABノード3、およびIABノード1を示す)、および1つまたは複数のドナーノード(分かりやすいように、図2はIABドナー1のみを示す)を含む。端末1は、1つまたは複数のIABノードに無線で接続されてよい。各IABノードは、1つまたは複数の他のIABノードに無線で接続されてよく、1つまたは複数のIABノードは、1つまたは複数のドナーノードに無線で接続されてよい。任意選択で、1つまたは複数のIABノードは、互いに無線でさらに接続されてもよい。これは、本出願において限定されていない。
【0084】
IABネットワークにおいて、端末とドナーノードの間の1つの伝送路は、1つまたは複数のIABノードを含み得ると理解されてよい。1つのIABノードが、端末によってアクセスされるノードである場合、そのIABノードと子ノード(すなわち、端末)の間のリンクは、アクセスリンクと呼ばれることがある。1つのIABノードが、別のIABノードによってサービスされる端末にバックホールサービスを提供するノードである場合、そのIABノードと子ノード(すなわち、別のIABノード)の間のリンクは、バックホールリンクと呼ばれることがある。たとえば、図2に示されるように、端末1はIABノード2に無線アクセスリンクを介して接続され、IABノード2はIABノード3に無線バックホールリンクを介して接続され、IABノード3はIABノード1に無線バックホールリンクを介して接続され、IABノード1はIABドナーに無線バックホールリンクを介して接続される。
【0085】
サービス伝送信頼性を確保するために、任意選択で、IABネットワークでは、マルチホップIABノードネットワーキングおよびマルチコネクティビティIABノードネットワーキングがサポートされる。端末とIABドナーの間には、複数の伝送路が存在し得る。1つの経路上で、IABノード間、およびIABノードとIABノードにサービスを提供するドナーノードとの間には、決定された階層関係がある。各IABノードは、そのIABノードにアクセスサービスを提供するノードを親ノードと見なす。それに応じて、各IABノードは、そのIABノードの親ノードの子ノードと見なされ得る。
【0086】
たとえば、図2で、IABノード1の親ノードはIABドナー1であり、IABノード1はIABノード3の親ノードであり、IABノード3はIABノード2の親ノードであり、IABノード2は端末1の親ノードである。
【0087】
端末のアップリンクデータパケットは、1つまたは複数のIABノードを介してドナーノードへ伝送され、次に、ドナーノードによってコアネットワークデバイスへ、たとえばモバイルゲートウェイデバイス(たとえば、5Gネットワーク内のユーザプレーン機能(user plane function、略称UPF)ネットワーク要素)へ送信され得る。端末のダウンリンクデータパケットは、ドナーノードによってコアネットワークデバイス(すなわち、モバイルゲートウェイデバイス)から受信され、次に、1つまたは複数のIABノードを介して端末へ送信される。
【0088】
たとえば、図2で、端末1とIABドナー1の間のアップリンクデータパケットの伝送経路は、端末1→IABノード2→IABノード3→IABノード1→IABドナー1であり、端末1とIABドナー1の間のダウンリンクデータパケットの伝送経路は、IABドナー1→IABノード1→IABノード3→IABノード2→端末1である。
【0089】
IABネットワークでは、1つの伝送路上で、端末によってアクセスされるIABノードはアクセスIABノードと呼ばれることがあり、伝送路上の別のIABノードは中間IABノードと呼ばれる。中間IABノードは、バックホールサービスを端末に提供することがある。1つのIABノードは、端末のアクセスIABノードとして使用されてよく、また、別の端末の中間IABノードとして使用されてもよい。
【0090】
たとえば、図2で、経路「端末1→IABノード2→IABノード3→IABノード1→IABドナー1」上で、IABノード2はアクセスIABノードであり、IABノード3およびIABノード1は中間IABノードである。IABノード3は、アクセスサービスをIABノード2に提供し、かつ/またはバックホールサービスを端末1に提供する。IABノード1は、アクセスサービスをIABノード3に提供し、かつ/またはバックホールサービスを端末1に提供する。端末2(図2には示されていない)がIABノード3にアクセスする場合、端末1に対してはIABノード3が中間IABノードになり、端末2に対してはIABノード3がアクセスIABノードになる。
【0091】
IABネットワークにおいて、IABノードおよび1つまたは複数の端末によってサービスされる1つまたは複数のIABノードは、IABノードの子孫(descendant)ノードと呼ばれることがある。子孫ノードは、IABノードによってサービスされるIABノード、たとえば、子ノード、孫ノード、およびひ孫ノードと、IABノードにアクセスする端末、たとえば、子ノード、孫ノード、およびひ孫ノードにアクセスする端末とを含み得ると理解されてよい。
【0092】
たとえば、図2において、IABノード1の子孫ノードは、端末1、IABノード2、およびIABノード3を含む。
【0093】
前述のIABネットワークは単なる一例にすぎない。マルチホップとマルチコネクティビティが組み合わされたIABネットワークでは、より多くの他の可能性がIABネットワークにある。たとえば、ドナーノードと、別のドナーノードによってサービスされるIABノードとが、二重接続性を形成して端末にサービスする。その可能性は、本明細書では1つずつ列挙されていない。
【0094】
IABネットワークでは、IABドナーに関して、IABドナーは、中央ユニット(IABドナーCUと呼ばれることがある)と、分散ユニット(IABドナーDUと呼ばれることがある)とを含み得る。
【0095】
IABネットワークでは、IABノードに関して、親ノードとしてサービスする場合、IABノードは、アクセスネットワークデバイスと同様の役割を果たして、アクセスサービスをIABノードの子ノードに提供し、たとえば、アップリンクデータ伝送用のアップリンクリソースをスケジューリングによってIABノードの子ノードに割り当てることがある。IABノードが子ノードとしてサービスする場合、IABノードにサービスする親ノードに対して、IABノードは、端末デバイスの役割を果たし、たとえば、セル選択およびランダムアクセスなどの動作によって親ノードとの接続を確立し、また、アップリンクデータ伝送のためのものであり親ノードによってIABノード用にスケジュールされている、アップリンクリソースを取得することがある。
【0096】
限定ではなく例として、本出願のこの実施形態では、IABノードにあって、端末デバイスの役割を実装する際にIABノードをサポートする機能ユニットが、IABノードの移動端末(mobile terminal、MT)機能ユニットと呼ばれ、この機能ユニットは略してIAB-MTまたはIAB-UEと呼ばれ、また、IABノードにあって、アクセスネットワークデバイスの役割を実装する際にIABノードをサポートする機能ユニットが、IABノードのDU機能ユニットと呼ばれ、この機能ユニットは略してIAB-DUと呼ばれる。IAB-MTおよびIAB-DUは論理機能ユニットであってよくIAB-MTおよびIAB-DUの機能は、IABノードによって実装される。代替として、IAB-MTとIAB-DUは物理的分割であってもよく、IAB-MTとIAB-DUは、IABノード内の別々の物理デバイスであってよい。
【0097】
図2は、IABネットワークを例として用いて説明されていることに留意されたい。図2の内容はまた、IABネットワーク以外のリレーネットワークにも適用可能であり、図2の「IAB」が「リレー」に置き換えられてよい。たとえば、IABノード2がリレーノード2に、IABノード3がリレーノード3に、IABノード1がリレーノード1に、IABドナー1がドナーノード1に置き換えられてよい。ネットワーク要素間の接続関係についての説明に関して、リレーネットワーク内のアクセスリンク、バックホールリンク、親ノード、子ノード、アクセスリレーノード、中間アクセスノードなどでは、IABネットワーク200についての説明を参照する。
【0098】
図3は、本出願の実施形態によるCU-DU分割アーキテクチャの概略図である。図1のアクセスネットワークデバイス、または図2のIABドナーは、CU-DU分割アーキテクチャを用いることがある。以下では、図3を参照して説明をする。
【0099】
アクセスネットワークデバイス140は、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、C-RAN)アーキテクチャを用いて実装されてよい。基地局(ここでは、説明のためにgNBが例として用いられている)の一部の機能は、中央ユニット(central unit、CU)によって実装され、他の機能は分散ユニット(distributed unit、DU)によって実装される。CU-DU分割は、プロトコルスタックによって実施されてよい。可能な手法では、無線リソースコントロール(radio resource control、RRC)層、サービスデータアダプテーションプロトコル(service data adaptation protocol、SDAP)層、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層はCU内に配置され、無線リンクコントロール(radio link control、RLC)層、メディアアクセスコントロール(media access control、MAC)層、および物理(physical、PHY)層はDU内に配置される。ネットワーク拡張を容易にするために、1つのCUが1つまたは複数のDUに接続されることがある。CUは、インターフェース(たとえば、F1インターフェース)を介してDUに接続され、またCUは、インターフェース(たとえば、NGインターフェース)を介してコアネットワークに接続される。
【0100】
実装において、CUは、ユーザプレーン(User plane、略してUP)(本出願では略してCU-UPと呼ばれる)、およびコントロールプレーン(Control plane、略してCP)(本出願では略してCU-CPと呼ばれる)を含む。
【0101】
シングルエアインターフェースシナリオでは、端末は、DUを介してCUにアクセスすることがある。UEのピアRLC層、MAC層、およびPHY層の機能はDUによって実装され、対応するUEのPDCP層、SDAP層、およびPDCP層の機能はCUによって実装される。
【0102】
図4は、本出願の実施形態によるCU-DU分割アーキテクチャでのコントロールプレーンプロトコルスタックの概略図である。図5は、本出願の実施形態によるCU-DU分割アーキテクチャでのユーザプレーンプロトコルスタックの概略図である。以下では、図4および図5を参照して説明をする。
【0103】
コントロールプレーンについては、図4に示されるように、UEおよびCUは、それぞれがピアRRC層およびPDCP層を確立する。UEは、インターフェース(たとえば、Uuインターフェース)を介してDUに接続され、UEおよびDUは、それぞれがピアRLC層、MAC層、およびPHY層を確立する。DUは、コントロールプレーンインターフェース(たとえば、F1-コントロールプレーン(F1-control plane、F1-C)インターフェース)を介してCUに接続され、DUおよびCUは、それぞれがピアF1アプリケーションプロトコル(F1 application protocol、F1AP)層、ストリームコントロール伝送プロトコル(stream control transmission protocol、SCTP)層、インターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)層、層(layer、L)2、および層(layer、L)1を確立する。
【0104】
ユーザプレーンについては、図5に示されるように、UEおよびCUは、それぞれがピアSDAP層およびPDCP層を確立する。UEは、Uuインターフェースを介してDUに接続され、UEおよびDUは、それぞれがピアRLC層、MAC層、およびPHY層を確立する。DUは、F1-ユーザプレーン(F1-user plane、F1-U)インターフェースを介してCUに接続され、DUおよびCUは、それぞれがピア汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)トンネルプロトコル-ユーザプレーン(GPRS tunneling protocol-user plane、GTP-U)層、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)層、IP層、L2、およびL1を確立する。
【0105】
図6は、本出願の実施形態による、IABネットワークにおけるコントロールプレーンプロトコルスタックの概略図である。図7は、本出願の実施形態による、IABネットワークにおけるユーザプレーンプロトコルスタックの概略図である。以下では、図6および図7を参照して説明をする。
【0106】
IABネットワークにおいて、端末のピアPHY層、MAC層およびRLC層はアクセスIABノードに置かれ、UEのピアPDCP層、SDAP層およびRRC層はIABドナーCUに置かれる。IABドナーCUがCPおよびUPを含む場合、コントロールプレーンについては、UEのピアPDCP層およびRRC層はIABドナーCUのCPに置かれ(すなわち、ドナー-CU-CP)、ユーザプレーンについては、UEのピアPDCP層およびSDAP層はIABドナーCUのUPに置かれる(すなわち、ドナー-CU-UP)。
【0107】
コントロールプレーンについては、図6に示されるように、Uuインターフェースが端末1とIABノード2のDUの間に確立され、ピアプロトコル層はRLC層、MAC層、およびPHY層を含む。F1-CインターフェースはIABノード2のDUとIABドナーCU 1の間に確立され、ピアプロトコル層はF1AP層およびSCTP層を含む。IABドナー内のF1インターフェースは、IABドナーDU 1とIABドナーCU 1の間に確立され、ピアプロトコル層はIP層、L2、およびL1を含む。BLは、IABノード2とIABノード3の間、IABノード3とIABノード1の間、およびIABノード1とIABドナーDU 1の間に確立され、ピアプロトコル層は、バックホール適応プロトコル(Backhaul Adaptation Protocol、BAP)層、RLC層、MAC層、およびPHY層を含む。加えて、端末1およびIABドナーCU 1は、それぞれがピアRRC層およびPDCP層を確立し、IABノード2のDU、およびIABドナーDU 1は、それぞれがピアIP層を確立する。
【0108】
シングルエアインターフェースのコントロールプレーンプロトコルスタックと比較して、IABネットワーク内のコントロールプレーンプロトコルスタックでは、アクセスIABノードのDUがシングルエアインターフェースのgNB-DUの機能(すなわち、ピアRLC層、MAC層およびPHY層を端末で確立し、ピアF1AP層およびSCTP層をCUで確立する機能)を実装すると知られることが可能である。IABネットワーク内のアクセスIABノードのDUは、シングルエアインターフェースのgNB-DUの機能を実装し、IABドナーCUは、シングルエアインターフェースのgNB-CUの機能を実装すると理解されてよい。
【0109】
コントロールプレーンでは、UEのRRCメッセージは、送信のためにアクセスIABノードとIABドナーCUの間でF1APメッセージ内にカプセル化される。
【0110】
ユーザプレーンについては、図7に示されるように、Uuインターフェースが端末1とIABノード2のDUの間に確立され、ピアプロトコル層はRLC層、MAC層、およびPHY層を含む。F1-UインターフェースがIABノード2のDUとIABドナーCU 1の間に確立され、ピアプロトコル層はGTP-U層およびUDP層を含む。IABドナー内のF1インターフェースは、IABドナーDU 1とIABドナーCU 1の間に確立され、ピアプロトコル層はIP層、L2、およびL1を含む。BLが、IABノード2とIABノード3の間、IABノード3とIABノード1の間、およびIABノード1とIABドナーDU 1の間に確立され、ピアプロトコル層はBAP層、RLC層、MAC層、およびPHY層を含む。加えて、端末1およびIABドナーCU 1は、それぞれがピアSDAP層およびPDCP層を確立し、IABノード2のDU、およびIABドナーDU 1は、それぞれがピアIP層を確立する。
【0111】
シングルエアインターフェースのユーザプレーンプロトコルスタックと比較して、IABネットワーク内のユーザプレーンプロトコルスタックでは、アクセスIABノードのDUがシングルエアインターフェースのgNB-DUの機能(すなわち、ピアRLC層、MAC層およびPHY層を端末で確立し、ピアGTP-U層およびUDP層をIABドナーCU 1で確立する機能)を実装すると知られることが可能である。アクセスIABノードのDUは、シングルエアインターフェースのgNB-DUの機能を実装し、IABドナーCUは、シングルエアインターフェースのgNB-CUの機能を実装すると理解されてよい。
【0112】
ユーザプレーンでは、UEのPDCPデータパケットは、送信のためにアクセスIABノードとIABドナーCUの間でGTP-Uトンネル内にカプセル化される。GTP-Uトンネルは、F1-Uインターフェースで確立される。
【0113】
図7で、PDCPエンティティ、RLCエンティティ、および端末のGTP-Uトンネルは、ベアラ粒度で確立され得る。言い換えると、ベアラ、PDCPエンティティ、RLCエンティティ、およびGTP-Uトンネルは、1対1の対応関係にあり得る。
【0114】
論理チャネルが、端末とアクセスIABノードのDUの間に確立される。論理チャネルは、RLCエンティティとRLCエンティティの下位層エンティティとの間の伝送チャネル、すなわち、RLCエンティティとMACエンティティの間の伝送チャネルである。1つのRLCエンティティは、1つの論理チャネルに対応する。RLCチャネル(channel)は、アクセスIABノードのMTと中間IABノードのDU(たとえば、IABノード2のMTとIABノード3のDU)との間、中間IABノードのMTと中間IABノードのDU(たとえば、IABノード3のMTとIABノード1のDU)との間、および、中間IABノードのDUとIABドナーDU(たとえば、IABノード1のMTとIABドナーDU 1)との間で確立される。RLCチャネルは、RLCエンティティとRLCエンティティの上位層エンティティとの間の伝送チャネルである。たとえば、RLCエンティティの上位層エンティティが、アダプテーション(バックホールアダプテーションプロトコル(Backhaul Adaptation Protocol、BAP)とも呼ばれる)層エンティティである場合には、バックホールリンク上のRLCチャネルは、RLCエンティティとBAPエンティティの間のチャネルである。1つのRLCエンティティが1つのRLCチャネルに対応する。したがって、図7で、ベアラ、PDCPエンティティ、RLCエンティティ、GTP-Uトンネル、および論理チャネルは、1対1の対応関係にある。
【0115】
図6および図7はそれぞれ、図2に示されたIABシナリオのプロトコルスタックだけを例として用いて説明されている。1つのIABノードが1つまたは複数の役割を果たし得ることに留意されたい。IABノードは、1つまたは複数の役割のうちの1つまたは複数のプロトコルスタックを有し得る。代替として、IABノードは1つのプロトコルスタックを有してよく、IABノードの別々の役割に対して、プロトコルスタックにおける別々の役割に対応するプロトコル層が処理に使用されてよい。以下では、IABノードが1つまたは複数の役割のうちの1つまたは複数のプロトコルスタックを有する例を用いて説明をする。
【0116】
(1)端末のプロトコルスタック
【0117】
IABネットワークにアクセスするとき、IABノードが端末の役割を果たし得る。この場合、IABノードのMTは、端末のプロトコルスタックを有し、たとえば、図6および図7の端末1のプロトコルスタック、すなわち、RRC層、PDCP層、RLC層、MAC層、およびPHY層を有する。コントロールプレーンでは、IABノードのRRCメッセージは、送信のためにIABノードの親ノードとIABドナーCUの間でF1APメッセージ内にカプセル化される。ユーザプレーンでは、IABノードのPDCPデータパケットは、送信のためにIABノードの親ノードとIABドナーCUの間でGTP-Uトンネル内にカプセル化される。
【0118】
加えて、IABノードがIABネットワークにアクセスした後に、IABノードはなお端末の役割を果たして、たとえば、IABノードのアップリンクおよび/またはダウンリンクデータパケット(たとえば、OAMデータパケット)をIABドナーで送信し、RRC層を介して測定を実施することもある。
【0119】
(2)アクセスIABノードのプロトコルスタック
【0120】
IABノードがIABネットワークにアクセスした後に、IABノードは、アクセスサービスを端末に提供してアクセスIABノードの役割を果たし得る。この場合、IABノードは、アクセスIABノードのプロトコルスタック、たとえば、図6および図7のIABノード2のプロトコルスタックを有する。
【0121】
(3)中間IABノードのプロトコルスタック
【0122】
IABノードがIABネットワークにアクセスした後に、IABノードは、中間IABノードの役割を果たし得る。この場合、IABノードは、中間IABノードのプロトコルスタック、たとえば、図6および図7のIABノード3またはIABノード1のプロトコルスタックを有する。
【0123】
IABノードは、1つまたは複数の役割のうちの1つまたは複数のプロトコルスタックを有し得る。たとえば、IABネットワークにアクセスした後に、IABノードは端末の役割、およびアクセスIABノードの役割を果たし得る。この場合、2つのプロトコルスタックが、IABノードとIABノードの親ノードとの間のインターフェースにあり得る。一方は端末のプロトコルスタックであり、他方は、バックホールサービスを端末に提供するノードのプロトコルスタック(すなわち、アクセスIABノードのプロトコルスタック)である。別の例では、IABネットワークにアクセスした後に、IABノードは、端末の役割、および中間IABノードの役割を果たし得る。この場合、2つのプロトコルスタックが、IABノードとIABノードの親ノードとの間のインターフェース上にあり得る。一方は端末のプロトコルスタックであり、他方は中間IABノードのプロトコルスタックである。さらに別の例として、IABネットワークにアクセスした後に、IABノードは、端末の役割、アクセスIABノードの役割、および中間IABノードの役割を果たすことができる(たとえば、IABノードは、いくつかの端末のためのアクセスIABノードであってよくまた、いくつかの他の端末のための中間IABノードであり、加えて、IABノードは、IABノードの運用、管理および保守(operation、administration and maintenance、OAM)データパケットをIABドナーで伝送する必要がある)。この場合、IABノードは3つのプロトコルスタックを有し得る。1つは端末のプロトコルスタックであり、1つはアクセスIABノードのプロトコルスタックであり、もう1つは中間IABノードのプロトコルスタックである。
【0124】
図6および図7はそれぞれ、IABネットワークを例として用いて説明されていることに留意されたい。図6および図7の内容はまた、IABネットワーク以外のリレーネットワークにも当てはまる。リレーネットワークのコントロールプレーンプロトコルスタックのアーキテクチャについては、図6を参照されたい。リレーネットワークのユーザプレーンプロトコルスタックのアーキテクチャについては、図7を参照されたい。
【0125】
シングルエアインターフェースシナリオでは、端末ハンドオーバが発生することがある。端末がソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバされるとき、端末はまずソース基地局から切断され、端末のサービス伝送が中断される。端末がターゲット基地局にアクセスした後に、端末のサービス伝送が再開される。端末のサービス伝送中断の問題をシングルエアインターフェースの場合において低減させるために、デュアルアクティブプロトコルスタック(dual active protocol stack、DAPS)ソリューションが導入される。
【0126】
以下ではまず、シングルエアインターフェースの場合のDAPSソリューションについて図8から図9Bを参照して説明する。
【0127】
図8は、本出願の実施形態によるDAPSの概略図である。図8に示されるように、ソース基地局は、端末のダウンリンクデータをコアネットワークから受信する。端末ハンドオーバ中、ソース基地局は、受信されたダウンリンクデータの一部分を端末へ送信し、受信されたダウンリンクデータの他の部分をターゲット基地局へ転送してよく(データのこの部分は転送データと呼ばれることがある)、それにより、端末がターゲット基地局にアクセスした後に、ターゲット基地局はデータのその部分を端末へ送信する。ソース基地局およびターゲット基地局は、それぞれのユーザプレーンプロトコルスタックを有する。端末は、2つのプロトコルスタックを有する。一方のプロトコルスタックは、ソース基地局に対応し、対応するPHYエンティティ、MACエンティティおよびRLCエンティティを含む。他方のプロトコルスタックはターゲット基地局に対応し、対応するPHY層、MACエンティティおよびRLCエンティティを含む。端末は2つのプロトコルスタックを有するが、端末の転送データに対して、1つのPDCPエンティティは2つのRLCエンティティと関連付けられており、一方のRLCエンティティはソース基地局に対応し、他方のRLCエンティティはターゲット基地局に対応する。PDCPエンティティは、ベアラ粒度で構成され、このことは、端末の1つのベアラが1つのPDCPエンティティに対応すると理解されてよい。ただし、PDCPエンティティにおいては、ヘッダ圧縮(header compression)、ヘッダ伸張(header decompression)、セキュリティ処理(security processing)、ヘッダ追加(add header)、ヘッダ削除(remove header)などの機能が、ソース基地局およびターゲット基地局では互いに独立しており、並べ替え機能は、ソース基地局とターゲット基地局で共通である。並び替えに必要なPDCPシーケンス番号(sequence number、SN)は、ソース基地局によって一様に割り当てられてよい。
【0128】
図9Aおよび図9Bは、本出願の実施形態による、シングルエアインターフェースの場合におけるDAPSベースのハンドオーバの概略フローチャートである。図9Aおよび図9Bに示されるように、この方法は以下のステップを含む。
【0129】
S901:ソース基地局がハンドオーバ判定を実施する。
【0130】
S901の前に、端末が、図8に示されるソース基地局に対応するプロトコルスタックを確立し、ソース基地局に対応するプロトコルスタックに基づいて、ソース基地局とのアップリンクデータ伝送およびダウンリンクデータ伝送を実施する。
【0131】
S902:ソース基地局は、ハンドオーバ要求メッセージをターゲット基地局へ送信する。
【0132】
ハンドオーバ要求メッセージは端末のコンテキスト情報を含むので、ターゲット基地局は、ターゲット基地局のエアインターフェースリソースの設定情報を端末に対して生成する。
【0133】
S903:ターゲット基地局は、ハンドオーバ要求確認メッセージをソース基地局へ送信する。
【0134】
ハンドオーバ要求確認メッセージは、ターゲット基地局によって生成されたハンドオーバコマンドメッセージを含む。ハンドオーバコマンドメッセージは、ターゲット基地局によって端末に対して生成されたエアインターフェースリソースの設定情報を含む。エアインターフェースリソースの設定情報は、ターゲット基地局によって転送データに割り当てられたエアインターフェースリソースの設定情報を含む。端末の転送データは、ソース基地局によってコアネットワークから受信されターゲット基地局へ転送される端末データを含む。ターゲット基地局は、転送されたデータを端末へ送信する。ターゲット基地局によって転送データに割り当てられたエアインターフェースリソースの設定情報は、PDCP層、RLC層、MAC層、およびPHY層のうちの1つまたは複数の設定情報を含む。PDCP層の設定情報は、セキュリティ設定情報および/またはロバストヘッダ圧縮(robust header compression、ROHC)プロファイル(profile)を含み得る。セキュリティ設定情報は、セキュリティアルゴリズム(たとえば、暗号化アルゴリズムおよび/または完全性保護アルゴリズム)および/または鍵関連パラメータを含み得る。
【0135】
S904:ソース基地局は端末へ、ターゲット基地局によって生成されたハンドオーバコマンドメッセージを送信する。
【0136】
ハンドオーバコマンドメッセージは、ターゲット基地局によって端末に対して生成されたエアインターフェースリソースの設定情報を含む。端末は、設定情報に基づいて、図8に示されたターゲット基地局に対応するプロトコルスタックを確立することがある。この場合、端末は、図8に示されている、ソース基地局に対応するプロトコルスタックと、ターゲット基地局に対応するプロトコルスタックとを確立する。
【0137】
任意選択で、ハンドオーバコマンドメッセージは、1つのインジケーション情報を追加で搬送してもよく、このインジケーション情報は、端末の1つのサービスベアラに対応することがあり、DAPSハンドオーバが端末のサービスベアラに対して構成されるべきことを示す。サービスベアラは、データ無線ベアラ(data radio bearer、DRB)であってよい。
【0138】
S905:端末はDAPSを開始する。
【0139】
端末が、ハンドオーバコマンドメッセージで搬送されたインジケーション情報に基づいて、インジケーション情報に対応するサービスベアラ上でDAPS動作を開始した後、端末がこの瞬間にはターゲット基地局に成功裏にアクセスしていないので、端末は、ソース基地局に対応するプロトコルスタックを引き続き用いて、サービスベアラでのソース基地局とのアップリンクデータ伝送およびダウンリンクデータ伝送を実施するとともに、ターゲット基地局にアクセスすることを同時に試みることがある。
【0140】
S906およびS907では、ソース基地局がシーケンス番号(sequence number、SN)ステータスおよびデータを転送する処理について説明する。ソース基地局はターゲット基地局へ、端末についての、コアネットワークから受信されたダウンリンクデータの一部分を転送することがあり、ターゲット基地局は、そのダウンリンクデータの一部分を端末へ送信する。ソース基地局は、データの他の部分を端末へ継続して送信する。
【0141】
S906:ソース基地局は、SNステータスをターゲット基地局へ転送する。
【0142】
S907:ソース基地局は、データをターゲット基地局へ転送する。
【0143】
ソース基地局によってターゲット基地局へ転送される端末データは、PDCPサービスデータユニット(service Data Unit、SDU)である。ソース基地局は、PDCP SNをPDCP SDUに一様に割り当て、ターゲット基地局へ、PDCP SDUと、PDCP SDUに対応するPDCP SNとを転送し、それにより、端末がターゲット基地局に成功裏にアクセスした後に、ターゲット基地局は、受け取ったPDCP SNとPDCP層の設定情報とに基づいてPDCP SDUを処理し、次に、処理されたPDCP SDUを端末へ送信する。
【0144】
S908:端末は、プリアンブル(preamble)をターゲット基地局へ送信する。
【0145】
S909:ターゲット基地局は、ランダムアクセス応答(random access response、RAR)を端末へ送信する。
【0146】
S910:端末は、物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)切り換え(switch)を実施する。
【0147】
PUSCH切り換えの前に、端末は、ターゲット基地局によって割り当てられたアップリンク(uplink、UL)グラント(grant)を受信する。たとえば、非コンテンションベースのランダムアクセスでは、ULグラントはS909のRARで搬送され、コンテンションベースのランダムアクセスでは、ULグラントはダウンリンクコントロール情報(downlink control information、DCI)で搬送され、端末へ送信されてよい。ULグラントを受信した後に、端末は、PUSCH切り換え動作を実施し、すなわち、ソース基地局とのアップリンクデータ伝送を停止し、ターゲット基地局とのアップリンクデータ伝送を開始する。言い換えると、端末のPUSCHがソース基地局からターゲット基地局へ切り換えられる。端末のPUSCHがターゲット基地局へ切り換えられ、端末は、ソース基地局とのアップリンクデータ伝送を実施できないものの、端末は、ソース基地局とのダウンリンクデータ伝送は依然として実施できることに留意されたい。
【0148】
S904からS910では、端末およびソース基地局がダウンリンクデータ伝送およびアップリンクデータ伝送を実施できることが、前述の説明から知られることが可能である。
【0149】
S911:端末は、RRC再設定完了メッセージをターゲット基地局へ送信する。
【0150】
端末のPUSCHがターゲット基地局へ切り換えられた後に、端末は、RRC再設定完了メッセージをターゲット基地局へ、ULグラントによって示されたリソース上で送信してよく、このことは端末がターゲット基地局に成功裏にアクセスしたことを意味し、端末は、ターゲット基地局とのダウンリンクデータ伝送を実施することができる。
【0151】
S912:ターゲット基地局は、ハンドオーバ成功メッセージをソース基地局へ送信して、ダウンリンクデータを端末へ送信することを停止するようにソース基地局に示す。
【0152】
前述の説明から、S911からS912では、端末とソース基地局がダウンリンクデータ送信を実施することができ、端末とターゲット基地局がダウンリンクデータ送信を実施することができ、また、端末とターゲット基地局がアップリンクデータ送信を実施してよい、と知られることが可能である。
【0153】
具体的には、端末は、ソース基地局によって構成されるROHCプロファイル、セキュリティアルゴリズムおよび鍵に基づいて、ソース基地局から受信されたダウンリンクデータを処理し、また、端末は、ターゲット基地局によって構成されるROHCプロファイル、セキュリティアルゴリズム、および鍵に基づいて、ターゲット基地局から受信されたダウンリンクデータを処理する。次に、端末は、処理されたパケットを並び替えのためにPDCP層のパブリックバッファ(buffer)へ送信し、処理されたパケットを上位層へ順次提出する。
【0154】
S913:ソース基地局は、ダウンリンク(downlink、DL)データをUEへ送信することを停止する。
【0155】
ターゲット基地局によって送信されたハンドオーバ成功メッセージを受信した後に、ソース基地局は、端末へのダウンリンクデータの送信を停止し、ソース基地局に残っている端末のダウンリンクデータをターゲット基地局へ、以下のS914およびS915によって送信し、ターゲット基地局は、そのダウンリンクデータを端末へ送信する。
【0156】
S914:ソース基地局は、SNステータスをターゲット基地局へ転送する。
【0157】
S915:ソース基地局は、データをターゲット基地局へ転送する。
【0158】
S916:ターゲット基地局は、RRCメッセージ(message)を端末へ送信して、ソース基地局に対応するエアインターフェースリソースを解放するように端末に示す。
【0159】
S917:端末は、DAPSからシングルアクティブプロトコルスタックへ切り換わる。
【0160】
端末がシングルアクティブプロトコルスタックに切り換わった後に、端末は、ソース基地局との伝送を、物理アップリンクコントロールチャネル(physical uplink control channel、PUCCH)伝送などを含めて完全に停止する。
【0161】
前述の説明から、S913からS917では、端末とターゲット基地局がダウンリンクデータ伝送およびアップリンクデータ伝送を実施すると知られることが可能である。
【0162】
図9Aおよび図9Bのソリューションでは、端末はDAPSを開始し、それにより、端末は、シングルエアインターフェースの場合での基地局間ハンドオーバ中のソース基地局との接続を維持して、端末のアップリンクデータ伝送およびダウンリンクデータ伝送が中断されないことを確実にし、ユーザ体験を改善することができる。
【0163】
リレーネットワークにおいて、リレーノードハンドオーバが発生することがある。図10は、本出願の実施形態によるリレーノードハンドオーバの概略図である。図10に示されるように、リレーノードをソースドナーノードからターゲットドナーノードへハンドオーバすることは、そのソースドナーノードが、リレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであり、そのターゲットドナーノードが、リレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードであることと理解されてよい。
【0164】
任意選択で、リレーノードハンドオーバは、リレーノードが、リレーノードとリレーノードの子孫ノードとをグループ(group)として使用し、そのグループが、ソースドナーノードからターゲットドナーノードへとハンドオーバされるものと理解されてよい。本出願のこの実施形態では、親ノードが変化するノードはリレーノードと呼ばれ、このノードではハンドオーバが発生するかハンドオーバが実施される。
【0165】
任意選択で、ハンドオーバが発生するリレーノードは、ハンドオーバリレーノードまたは移行リレーノードと呼ばれることがある。
【0166】
任意選択で、移行リレーノードは端末の親ノードであってもよい。言い換えると、移行リレーノードは端末に直接接続され、すなわち、移行リレーノードはアクセスリレーノードである(本出願のこの実施形態では、端末によってアクセスされるリレーノードはアクセスリレーノードと呼ばれる)。または、移行リレーノードは端末に、1つまたは複数の他のリレーノードを介して接続されることがあり、すなわち、移行リレーノードは中間リレーノードである(本出願のこの実施形態では、端末にバックホールサービスを提供するリレーノードは中間リレーノードと呼ばれる)。
【0167】
任意選択で、ソースドナーノードがリレーノードハンドオーバ中のソースドナーノードであることは、リレーノードハンドオーバ前のドナーノードがソースドナーノードである、またはハンドオーバ前にリレーノードがソースドナーノードに接続されていることと理解されてよい。リレーノードをソースドナーノードに接続する手法は、本出願では限定されていない。たとえば、ソースドナーノードはリレーノードの親ノードであってよく、またはソースドナーノードは、リレーノードに1つまたは複数の他のリレーノードを介して接続されてよい。
【0168】
任意選択で、ターゲットドナーノードがリレーノードハンドオーバ中のターゲットドナーノードであることは、リレーノードハンドオーバの後のドナーノードがターゲットドナーノードになることと理解されてよいが、リレーノードハンドオーバは最終的に成功することも失敗することもある。このことは、本出願のこの実施形態では限定されていない。リレーノードをターゲットドナーノードに接続する手法は、本出願では限定されていない。たとえば、ターゲットドナーノードはリレーノードの親ノードであってよく、またはターゲットドナーノードは、リレーノードに1つまたは複数の他のリレーノードを介して接続されてよい。
【0169】
任意選択で、リレーノードハンドオーバ中のソース親ノードはソース親ノードと呼ばれることがあり、リレーノードハンドオーバ中のターゲット親ノードは、ターゲット親ノードと呼ばれることがある。リレーノードハンドオーバの前に、リレーノードはソース親ノードに接続され、ソース親ノードはアクセスサービスをリレーノードに提供すると理解されてよい。リレーノードハンドオーバの後に、リレーノードはターゲット親ノードに接続され、このターゲット親ノードはアクセスサービスをリレーノードに提供する。
【0170】
任意選択で、ソース親ノードはソースドナーノードであってよく、またはソース親ノードは、ソースドナーノードにm個の他のリレーノードを介して接続され、ここで、mは1以上の整数である。ターゲット親ノードはターゲットドナーノードであってよく、またはターゲット親ノードは、ターゲットドナーノードにn個の他のリレーノードを介して接続され、ここで、nは1以上の整数である。任意選択で、ドナーノードはCUおよび/またはDUを含み得る。
【0171】
任意選択で、ソースドナーノードはソースCUを含み得る。任意選択で、ソースドナーノードはソースDUをさらに含み得る。ターゲットドナーノードはターゲットCUを含み得る。任意選択で、ターゲットドナーノードはターゲットDUをさらに含み得る。ソースCUはターゲットCUと異なっており、ソースDUはターゲットDUと異なっている。
【0172】
ソースドナーノードからターゲットドナーノードへのリレーノードのハンドオーバは、ドナー-ノード間ハンドオーバまたはCU間ハンドオーバと呼ばれることがある。
【0173】
IABシナリオを参照して、以下では、リレーノードがIABノードであり、ソースドナーノードがソースIABドナーCUを含み、ターゲットドナーノードがターゲットIABドナーCUを含む例を用いて、ドナー-ノード間ハンドオーバについてさらに説明する。
【0174】
図11は、本出願の実施形態によるドナー-CU間ハンドオーバの概略図である。ドナー-CU間ハンドオーバが図2のIABノード3に発生する例が用いられる。図11に示されるように、ハンドオーバ前は、IABノード3の親ノード(すなわち、IABノード3のソース親ノード)がIABノード1であり、ソースIABドナーDUがIABドナーDU 1であり、ソースIABドナーCUがIABドナーCU 1である。ハンドオーバ後は、IABノード3の親ノード(すなわち、IABノード3のターゲット親ノード)がIABノード4であり、ターゲットIABドナーDUがIABドナーDU 2であり、ターゲットIABドナーCUがIABドナーCU 2である。
【0175】
IABノード3のハンドオーバは、IABノード3のMTのハンドオーバと考えられてよい。ソースドナーノードがIABドナーCU 1を含むことがあり、またはソースドナーノードがIABドナーCU 1およびIABドナーDU 1を含むことがある。ターゲットドナーノードがIABドナーCU 2を含むことがあり、またはターゲットドナーノードがIABドナーCU 2およびIABドナーDU 2を含むことがある。
【0176】
図11は、ドナーノード間ハンドオーバが中間IABノードに発生する例だけを用いて説明されているが、ドナーノード間ハンドオーバはまた、アクセスIABノード(たとえば、IABノード2)にも発生し得ることに留意されたい。
【0177】
リレーノードシナリオでは、ドナーノード間ハンドオーバ中に、ハンドオーバを実施するリレーノードに接続されているドナーノードが変化し、このリレーノードは、ソースドナーノードからまず接続を断つ必要がある(すなわち、リレーノードは、そのソースドナーノードから端末のダウンリンクデータを受信できず、また、そのソースドナーノードへ端末のアップリンクデータを送信することができない)。その結果、リレーノードは端末にサービスすることを停止し、端末のデータ伝送が中断される。次に、端末は、リレーノードと端末の間のリンクにRLFが発生したことを検出し、RRC再確立手順をトリガしてデータ伝送を再開する。その過程で、端末のサービス伝送が中断されて、ユーザ体験が大きく低減される。
【0178】
したがって、シングルエアインターフェースの場合のDAPSソリューションがドナーノード間ハンドオーバのシナリオに適用されて、端末の役割を果たすリレーノードのアップリンクデータ伝送およびダウンリンクデータ伝送が中断されないことが確実になり得る。具体的には、リレーノードは、図8に示されたDAPSの機能をハンドオーバ中に有する。リレーノードは、2つのプロトコルスタックを有する。1つのプロトコルスタックでは、リレーノードのPHY層、MAC層およびRLC層が、リレーノードのソース親ノードに対応する。別のプロトコルスタックでは、リレーノードのPHY層、MAC層およびRLC層が、リレーノードのターゲット親ノードに対応する。リレーノードは、1つのPDCPエンティティを含み、このPDCPエンティティは、2つのRLCエンティティと関連付けられている。一方のRLCエンティティはソース親ノードに対応し、他方のRLCエンティティはターゲット親ノードに対応する。
【0179】
たとえば、リレーノードは、図9Aおよび図9Bの端末によって実施される動作を実施することがあり、ソースドナーノードは、図9Aおよび図9Bのソース基地局によって実施される動作を実施することがあり、ターゲットドナーノードは、図9Aおよび図9Bのターゲット基地局によって実施される動作を実施することがある。
【0180】
シングルエアインターフェースの場合のDAPSソリューションがドナーノード間ハンドオーバシナリオに適用された後に、リレーノードのデータ(これは、リレーノードで終了されるデータとして、たとえばOAMデータとして理解されてよい)の送信がリレーノードハンドオーバ中に中断されないことが確実にされることが可能である。さらに、リレーノードは、ハンドオーバ中にバックホールサービスを端末に提供することもある(すなわち、アクセスリレーノードまたは中間リレーノードとして機能する)。DAPSソリューションと同様に、リレーノードは、ソース親ノードのピアプロトコルスタックとターゲット親ノードのピアプロトコルスタックとの両方を有することがあり、それにより、ハンドオーバ中にリレーノードは、データ(アップリンクデータおよびダウンリンクデータを含む)を端末とソースドナーノードの間で伝送することがあり、またはデータ(アップリンクデータおよびダウンリンクデータを含む)を端末とターゲットドナーの間で伝送することがある。
【0181】
しかし、端末については、端末は常にリレーノードに接続されており、ハンドオーバが端末に発生せず、端末は、データがソースドナーノードからのものか、それともターゲットドナーノードからのものかを知ることができない。具体的には、ダウンリンクデータについては、端末は、リレーノードから受信されたダウンリンクデータがソースドナーノードからのものか、それともターゲットドナーノードからのものかを知ることができず、アップリンクデータについては、端末は、送信されるアップリンクデータがリレーノードによってソースドナーノードへ送信されるのか、それともターゲットドナーノードへ送信されるのかを知ることができない。説明を容易にするために、ソースドナーノードとの間で受信または送信されるデータは、簡潔にソースドナーノードのデータと呼ばれ、ターゲットドナーノードとの間で受信または送信されるデータは、簡潔にターゲットドナーノードのデータと呼ばれる。
【0182】
ソースドナーノードのデータを処理するために必要な設定情報は、ターゲットドナーノードのデータを処理するために必要な設定情報とは異なっている。言い換えると、ソースドナーノードのデータは、ソースドナーノードの設定情報に基づいて処理される必要があり、ターゲットドナーノードのデータは、ターゲットドナーノードの設定情報に基づいて処理される必要がある。端末は、データパケットを処理するためにソースドナーノードの設定情報またはターゲットドナーノードの設定情報が用いられる必要があるかどうかを知ることができないので、端末のサービスが中断される。
【0183】
たとえば、ダウンリンクデータについては、端末は、受信されたデータパケットがソースドナーノードからのものであるか、それともターゲットドナーノードからのものであるかを知ることができない。その結果、端末は受信されたデータパケットを、正しい設定情報を用いて解析することができない。端末がデータパケットを解析するのに失敗すると、パケットロスが引き起こされ、サービスが中断される。アップリンクデータについては、端末は、アップリンクデータパケットがソースドナーノードへ送信されるべきか、それともターゲットドナーノードへ送信されるべきかを知ることができない。その結果、端末はアップリンクデータを、正しい設定情報を用いて処理することができない。ドナーノードがアップリンクデータを解析するのに失敗すると、パケットロスが発生し、端末のサービスが中断される。
【0184】
加えて、DAPSソリューションがドナー-ノード間ハンドオーバシナリオに適用されない場合でも、すなわち、ドナー-ノード間ハンドオーバ中にリレーノードがまずソースドナーノードからの接続を断つ(すなわち、端末のアップリンクデータおよび/またはダウンリンクデータをソースドナーノードで送信できない)場合でも、リレーノードは、ソースドナーノードから以前に受信されているが端末へは送信されていないダウンリンクデータをバッファリングすることがある。この場合、ハンドオーバ中にリレーノードは、ソースドナーノードから受信されている、以前にバッファリングされたダウンリンクデータを端末へさらに継続して送信し得る。リレーノードがターゲットドナーノードに成功裏にハンドオーバされた後に、リレーノードは、ダウンリンクデータをターゲットドナーノードから受信し、ターゲットドナーノードから受信されたそのダウンリンクデータを端末へ送信し得る。したがって、リレーノードのドナーノード間ハンドオーバの故に、端末は、2種類のダウンリンクデータ、すなわち、ソースドナーノードのダウンリンクデータとターゲットドナーノードのダウンリンクデータとを受信し得る。端末は、データを処理するためにソースドナーノードの設定情報またはターゲットドナーノードの設定情報が用いられる必要があるかどうかを知ることができない。その結果、端末のサービスは中断される。
【0185】
これに基づいて、本出願の実施形態は、ドナーノード間ハンドオーバシナリオにおける端末のサービス中断の確率を低減するとともにユーザ体験を改善するためのソリューションを提供する。このソリューションでは、端末のアクセスリレーノードは、端末の1つのベアラ(たとえば、1つのDRB)に対して2つの論理チャネル(logical channel、LCH)を構成し得る。一方のLCHは、ソースドナーノードに対応するデータを送信するためのものであり、他方のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するデータを送信するためのものである。端末は、別々のLCHに基づいて、ソースドナーノードに対応するデータとターゲットドナーノードに対応するデータとを区別して、端末が正しい設定情報を用いてデータを処理し、サービス中断の確率を低減させ、かつサービス伝送継続性を改善することを確実にし得る。
【0186】
具体的には、本出願のこの実施形態では、端末の1つのベアラに対して、GTP-Uトンネル(以下では、ソースドナーノードに対応してGTP-Uトンネルと呼ばれる)がアクセスリレーノードとソースドナーノードの間にあり、別のGTP-Uトンネル(以下では、ターゲットドナーノードに対応してGTP-Uトンネルと呼ばれる)がアクセスリレーノードとターゲットドナーノードの間にある。端末の1つのベアラに対して、2つのLCHが端末にある。端末の一方のLCHは、ソースドナーノードに対応しているGTP-Uトンネルに対応し、端末の他方のLCHは、ターゲットドナーノードに対応しているGTP-Uトンネルに対応する。
【0187】
以下では、本出願のこの実施形態における、ドナーノード間ハンドオーバ中のデュアルLCHユーザプレーンプロトコルスタックについて説明する。
【0188】
図12は、本出願の実施形態による、デュアルLCHユーザプレーンプロトコルスタックの概略図である。
【0189】
端末は、PHY層、MAC層、RLC層、およびPDCP層を含む1つのプロトコルスタックを有する。端末のRLC層、MAC層およびPHY層は、端末の親ノードのRLC層、MAC層およびPHY層に対応し、端末のPDCP層は、ソースドナーノード(すなわち、図12のIABドナーCU 1)のPDCP層と、ターゲットドナーノード(すなわち、図12のIABドナーCU 2)のPDCP層とに対応する。
【0190】
任意選択で、PDCP層はPDCPエンティティを含み、RLC層はRLCエンティティを含み、MAC層はMACエンティティを含み、PHY層はPHYエンティティを含む。端末のMACエンティティおよびPHYエンティティは端末粒度で構成されており、端末は、1つのMACエンティティおよび1つのPHYエンティティを有する。端末のPDCPエンティティは、ベアラ粒度で構成される。端末の1つのベアラに対して、端末は、対応する1つのPDCPエンティティを有し得る。
【0191】
具体的には、1つのベアラに対して、端末は1つのPDCPエンティティのみを有するが、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報、およびターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報が、PDCPエンティティに対して構成され、これは、PDCPエンティティが、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報と、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報との両方を用いるか維持し得ることと理解されてよく、ここで、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報は、ソースドナーノードに対応するデータ(アップリンクデータおよび/またはダウンリンクデータを含む)を処理するためのものでよく、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報は、ターゲットドナーノードに対応するデータ(アップリンクデータおよび/またはダウンリンクデータを含む)を処理するためのものでよい。
【0192】
端末が2組のPDCP設定情報を有し、一方の組のPDCP設定情報が、ソースドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応し、他方の組のPDCP設定情報が、ターゲットドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応すると理解されてよい。
【0193】
設定情報が互いに対応するということは、設定情報が一緒に用いられるか、または対で用いられ得ることと理解されてよい。
【0194】
任意選択で、設定情報が互いに対応するということは、設定情報が同じであるということを含み得る。たとえば、端末のPDCP設定情報の一方の組は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報と同じであり、および/または、端末のPDCP設定情報の他方の組は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報と同じである。任意選択で、設定情報が互いに対応することは、その設定情報が異なっていることを含み得る。たとえば、端末のPDCP設定情報の一方の組は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報とは異なっており、および/または、端末のPDCP設定情報の他方の組は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報とは異なっている。
【0195】
任意選択で、端末についての、ソースドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応する、PDCP設定情報は、ソースドナーノードによって割り当てられてもよい。たとえば、ソースドナーノードは、ソースドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応するPDCP設定情報を、リレーノードを介して端末へ送信する。端末についての、ソースドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応する、PDCP設定情報は、ソースドナーノードによって割り当てられたPDCP設定情報、またはソースドナーノードに対応しているPDCP設定情報と呼ばれることがある。同様に、端末についての、ターゲットドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応する、PDCP設定情報は、ターゲットドナーノードによって割り当てられてもよい。たとえば、ターゲットドナーノードは、リレーノードを介して、ターゲットドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応するPDCP設定情報を端末へ送信する。端末についての、ターゲットドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応する、PDCP設定情報は、ターゲットドナーノードによって割り当てられたPDCP設定情報、またはターゲットドナーノードに対応しているPDCP設定情報と呼ばれることがある。
【0196】
具体的には、PDCPエンティティでは、ヘッダ圧縮(header compression)、ヘッダ伸長(header decompression)、セキュリティ処理(security processing)、ヘッダ追加(add header)、ヘッダ削除(remove header)などのうちの1つまたは複数の機能が、ソースドナーノードおよびターゲットドナーノードについては互いに独立している。PDCPエンティティにおいて、並び替え機能が、ソースドナーノードとターゲットドナーノードでは共通である。詳細については、図8のPDCPエンティティについての説明を参照されたい。
【0197】
図7とは異なり、端末の1つのPDCPエンティティが2つのRLCエンティティに対応することがあり、一方のRLCエンティティがソースドナーノードに対応し、他方のRLCエンティティがターゲットドナーノードに対応する。端末は、1つのMACエンティティを有する。1つの論理チャネルがMACエンティティと、ソースドナーノードに対応するRLCエンティティとの間にあり、別の論理チャネルがMACエンティティと、ターゲットドナーノードに対応するRLCエンティティとの間にある。図12に示されるように、端末の1つのPDCPエンティティが2つのRLCエンティティに対応し、端末は1つのMACエンティティのみを有する。LCH 1がMACエンティティと、一方のRLCエンティティすなわちRLC 1との間にあり、LCH 2がMACエンティティと、他方のRLCエンティティすなわちRLC 2との間にある。端末の一方のRLCエンティティは、ソースドナーノードに対応するデータを処理するように構成されており、RLCエンティティに対応するLCHは、ソースドナーノードに対応するデータを送信するためのものである。端末の他のRLCエンティティは、ターゲットドナーノードに対応するデータを処理するように構成されており、他のRLCエンティティに対応するLCHは、ターゲットドナーノードに対応するデータを送信するためのものである。図12に示されるように、端末のRLC 1は、ソースドナーノードに対応するデータを処理するように構成されており、LCH 1は、ソースドナーノードに対応するデータを送信するためのものであり、端末のRLC 2は、ターゲットドナーノードに対応するデータを処理するように構成されており、LCH 2は、ターゲットドナーノードに対応するデータを送信するためのものである。
【0198】
アクセスリレーノードのDU上のプロトコルスタックは、端末のプロトコルスタックと同じであり、本明細書における「同じ」は、「ピアリングされている」として理解されてよい。具体的には、アクセスリレーノードのDUは、2つのRLCエンティティ、1つのMACエンティティおよび1つのPHYエンティティ(端末のそれらにピアリングされている)を有し、その2つのRLCエンティティは端末の2つのRLCエンティティにピアリングされており、1つのLCHが、2つのRLCエンティティそれぞれとMACエンティティの間にあり、アクセスリレーノードのDUの2つのLCHは、端末の2つのLCHにピアリングされている。図12に示されるように、端末の1つのベアラに対して、IABノード2は、2つのRLCエンティティ、すなわちRLC 1およびRLC 2を有する。IABノード2のRLC 1は、端末のRLC 1にピアリングされ、IABノード2のRLC 2は、端末のRLC 2にピアリングされている。LCH、すなわちLCH 1が、RLC 1とIABノード2のMACエンティティとの間にある。ダウンリンク伝送が例として用いられている。IABノード2は、データをIABノード2のLCH 1で送信し、端末1は、そのデータを端末1のLCH 1で受信する。LCH、すなわちLCH 2が、RLC 2とIABノード2のMACエンティティとの間にある。ダウンリンク伝送が例として用いられている。IABノード2は、データをIABノード2のLCH 2で送信し、端末1は、そのデータを端末1のLCH 2で受信する。
【0199】
端末の場合と同様に、アクセスリレーノードのDU上の一方のRLCエンティティは、ソースドナーノードに対応するデータを処理するように構成されており、RLCエンティティに対応するLCHは、ソースドナーノードに対応するデータを送信するためのものである。アクセスリレーノードのDU上の他のRLCエンティティは、ターゲットドナーノードに対応するデータを処理するように構成されており、他のRLCエンティティに対応するLCHは、ターゲットドナーノードに対応するデータを送信するためのものである。詳細については、RLCエンティティおよび端末のLCHの内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。端末のLCHとアクセスリレーノードは、一緒に用いられても、対で用いられても、対応して用いられてもよく、端末のLCHとアクセスリレーノード(または端末のLCHとアクセスリレーノードの設定情報)は、同じであっても異なっていてもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0200】
対応するGTP-Uトンネルが、アクセスリレーノードのDUとソースドナーノードの間、およびアクセスリレーノードのDUとターゲットドナーノードの間に、端末のベアラの粒度で確立され得る。たとえば、端末の1つのベアラに対して、対応するGTPトンネルがIABノード2とIABドナーCU 1の間に確立され、対応するGTPトンネルがまた、IABノード2とIABドナーCU 2の間にも確立される。図12に示されるように、端末の1つのベアラに対して、GTP-UトンネルすなわちGTP-U 1が、IABドナーCU 1とIABノード2のDUの間にある。GTP-U 1は、ソースドナーノードに対応するデータを送信するためのものである。別のGTP-UトンネルすなわちGTP-U 2が、IABドナーCU 2とIABノード2のDUの間にある。GTP-U 2は、ターゲットドナーノードに対応するデータを送信するためのものである。
【0201】
アクセスリレーノードの1つのLCHが、1つのGTP-Uトンネルに対応する。言い換えると、LCHとGTP-Uトンネルは1対1の対応関係にある。アップリンク方向では、1つのLCHを介して受信されたデータは、そのLCHに対応するGTP-Uトンネルにマッピングされる。ダウンリンク方向では、1つのGTP-Uトンネルを介して受信されたデータは、そのGTP-Uトンネルに対応するLCHにマッピングされる。図12を例として用いると、IABノード2では、LCH 1とGTP-U 1が1対1の対応関係にあり、LCH 2とGTP-U 2が1対1の対応関係にある。アップリンク方向では、LCH 1を介して受信されたデータは、GTP-U 1にマッピングされてIABドナーCU 1へ送信され、LCH 2を介して受信されたデータは、GTP-U 2にマッピングされてIABドナーCU 2へ送信される。ダウンリンク方向では、IABドナーCU 1からGTP-U 1を介して受信されたデータはLCH 1にマッピングされ、IABドナーCU 2からGTP-U 2を介して受信されたデータはLCH 2にマッピングされる。
【0202】
たとえば、図12のソースドナーノード(すなわち、IABドナーCU 1)に対応するアップリンクデータの送信が例として用いられている。端末1で、PDCPエンティティは、IABドナーCU 1に対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理してよい。次に、PDCPエンティティは、端末1のRLC 1へ、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理されているアップリンクデータを送信する。端末1のRLC 1は、アップリンクデータを端末1のMACエンティティへLCH 1を介して送信する。端末1のMACエンティティは、端末1のLCH 1から受信されたデータをカプセル化し、端末1のLCH 1の識別子をMACヘッダに付加し得る。端末1のPHYエンティティは、データを処理し、処理されたデータをIABノード2へ送信する。それに対応して、IABノード2がデータを端末1から受信した後に、IABノード2のMAC層はMACヘッダを解析して、端末のLCH 1の識別子を取得し得る。IABノード2は、端末のLCH 1にピアリングされているLCH、すなわちIABノード2のLCH 1を介してデータをRLC 1へ送信する。IABノード2は、端末のアップリンクデータをRLC 1から抜き出し、そのアップリンクデータを対応するGTP-Uトンネル1にマッピングし、現在のルート設定情報に基づくバックホールリンクを介して、GTP-Uトンネル1にマッピングされているデータをIABドナーCU 1へさらに送信する。端末のアップリンクデータをGTP-Uトンネル1から抜き出した後に、IABドナーCU 1は、IABドナーCU 1に対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理する。
【0203】
ターゲットドナーノード(すなわち、IABドナーCU 2)に対応するアップリンクデータの送信は、ソースドナーノードに対応するアップリンクデータの送信と同様である。詳細については、ソースドナーノードに対応するアップリンクデータの送信の内容を参照されたい。
【0204】
別の例として、図12のソースドナーノード(すなわち、IABドナーCU 1)に対応するダウンリンクデータの送信が例として用いられている。IABドナーCU 1は、IABドナーCU 1に対応するPDCP設定情報を用いてダウンリンクデータを処理し、次に、IABドナーCU 1は、そのダウンリンクデータをIABノード2のDUへGTP-Uトンネル1を介して送信する。ダウンリンクデータをGTP-Uトンネル1から受信した後に、IABノード2のDUは、そのダウンリンクデータをGTP-Uトンネル1に対応するRLC 1にマッピングする。RLC 1は、ダウンリンクデータを処理し、処理されたダウンリンクデータをMACエンティティへLCH 1を介して送信する。MACエンティティは、端末1にある、かつIABノード2のDUのLCH 1にピアリングされている、LCHの識別子(すなわち、端末1のLCH 1の識別子)をMACヘッダに追加してもよい。IABノード2のDUのPHY層で処理された後に、ダウンリンクデータは端末1へ送信される。それに対応して、端末1がデータをIABノード2のDUから受信した後に、端末1のMACエンティティはMACヘッダを解析して、端末1のLCH 1の識別子を取得し得る。次に、端末1はデータを端末1のRLC 1へ、端末1のLCH 1を介して送信する。端末1のRLC 1はデータを処理し、処理されたデータを対応するPDCPエンティティへ送信する。PDCPエンティティは、ソースドナーノードに対応する設定情報を用いてダウンリンクデータを処理する。
【0205】
ターゲットドナーノード(すなわち、IABドナーCU 2)に対応するダウンリンクデータの送信は、ソースドナーノードに対応するダウンリンクデータの送信と同様である。詳細については、ソースドナーノードに対応するアップリンクデータの送信の内容を参照されたい。
【0206】
アクセスリレーノードのMTは、BAPエンティティ、RLCエンティティ、MACエンティティ、およびPHYエンティティを有する。
【0207】
移行リレーノードのDUは、プロトコルスタック(子ノードのMTのそれにピアリングされている)を有する。図12に示されるように、IABノード3のDUは、BAPエンティティ、RLCエンティティ、MACエンティティ、およびPHYエンティティ(IABノード2のMTのそれらにピアリングされている)を有する。
【0208】
任意選択で、ソースドナーノードは、ルーティングルールおよび/またはベアラマッピングルールをアクセスリレーノードとソースドナーノードの間の経路に関して構成してよく、ターゲットドナーノードは、ルーティングルールおよび/またはベアラマッピングルールをアクセスリレーノードとターゲットドナーノードの間の経路に関して構成してよく、そのルーティングルールおよび/またはベアラマッピングルールは信号/データ伝送に用いられる。
【0209】
ソースドナーノードに対応するデータとターゲットドナーノードに対応するデータとの両方が、アクセスリレーノードと移行リレーノードの間の経路で伝送されることが可能であることを確実にするために、BAP設定の2つの組が、アクセスリレーノードと移行リレーノードの間の経路上で、1つまたは複数のノード(アクセスリレーノード、移行リレーノード、および他の1つまたは複数の、アクセスリレーノードと移行リレーノードの間のリレーノードを含む)の1つまたは複数のMTおよび/またはDUでサポートされることが必要である。BAP設定の一方の組は、ルーティング設定および/またはベアラマッピング設定を含めて、ソースドナーノードによって提供され、BAP設定の他方の組は、ルーティング設定および/またはベアラマッピング設定を含めて、ターゲットドナーノードによって提供される。
【0210】
例では、アクセスリレーノードは移行リレーノードではない。移行リレーノードの親ノードが変化するので、2組のBAP設定が移行リレーノードに構成される。BAP設定の一方の組は、ソースドナーノードによって提供されるルーティング設定および/またはベアラマッピング設定であり、BAP設定の他方の組は、ターゲットドナーノードによって提供されるルーティング設定および/またはベアラマッピング設定である。アクセスリレーノードの親ノードが変化しないので、アクセスリレーノードと親ノードの間のリンクへのベアラマッピングは変化しないままであり得るが、アクセスリレーノードと親ノードの間のリンクでのルーティング設定が変化することがある(たとえば、ルーティング設定の際のアクセスリレーノードのBAPアドレスが変化する)。したがって、2組のBAP設定がアクセスリレーノードに構成され、一方の組のBAP設定が、ソースドナーノードによって提供されるルーティング設定であり、他方の組のBAP設定が、ターゲットドナーノードによって提供されるルーティングである。
【0211】
任意選択で、1つまたは複数のノードの1つまたは複数のMT(またはDU)は、1つだけのBAPエンティティを有してもよく、このBAPエンティティは、2組のBAP設定をサポートする。代替として、1つまたは複数のMT(またはDU)は、2つのBAPエンティティを有してもよく、一方のBAPエンティティは、ソースドナーノードによって提供されたBAP設定をサポートし、他方のBAPエンティティは、ターゲットドナーノードによって提供されたBAP設定をサポートする。
【0212】
任意選択で、ターゲットドナーノードは、インジケーション情報を1つまたは複数のノードにソースドナーノードを介して別個に送信してもよい。インジケーション情報のそれぞれは、対応するノードを示して2組のBAP設定情報を開始する。開始することは、活性化または有効化することと理解されてよく、2つの組のBAP設定情報を開始することは、BAP層のデュアル設定を開始することと理解されてよい。代替として、ソースドナーノードは、インジケーション情報を1つまたは複数のノードへ別個に送信してもよい。
【0213】
ダウンリンクでは、ソースドナーノードからダウンリンクデータを受信した後に、1つまたは複数のノード内のノードが、ダウンリンクデータをそのノードの次ホップノードへ、ソースドナーノードのBAP設定に基づいて送信し、および/または、ターゲットドナーノードからダウンリンクデータを受信した後に、1つまたは複数のノード内のノードがダウンリンクデータを、そのノードの次ホップノードへ、ターゲットドナーノードのBAP設定に基づいて送信する。アップリンク方向のデータ送信も同様であり、本明細書では再度説明されない。
【0214】
移行リレーノードのMTは、DAPSと同様のプロトコルスタックを有する。プロトコルスタックがDAPSと同様であるということは、移行リレーノードのMTが、プロトコルスタック(ソース親ノードのそれにピアリングされている)と、プロトコルスタック(ターゲット親ノードのそれにピアリングされている)とを有すると理解されてよい。移行リレーノードによってソース親ノードから受信されたソースダウンリンクデータは、ソース親ノードに対応するプロトコルスタックを用いて処理されてよく、移行リレーノードによってターゲット親ノードから受信されたターゲットダウンリンクデータは、ターゲット親ノードに対応するプロトコルスタックを用いて処理されてよい。たとえば、図12に示されるように、IABノード3のMTは、BAPエンティティ、RLCエンティティ、MACエンティティ、およびPHYエンティティ(それぞれ、IABノード1およびIABノード4のそれらにピアリングされている)を有する。移行リレーノードは、1つだけのBAPエンティティを有しても、2つのBAPエンティティを有してもよいことに留意されたい。詳細については、前述の説明を参照されたい。
【0215】
任意選択で、1つまたは複数の他のリレーノードがアクセスリレーノードと移行リレーノードの間にあってもよい。この場合、アクセスリレーノードと移行リレーノードの間のリンクに、各ノードのDUが、BAPエンティティ、RLCエンティティ、MACエンティティ、およびPHYエンティティ(子ノードのMTのそれらにピアリングされている)を有する。これは、本出願のこの実施形態において限定されていない。
【0216】
任意選択で、アクセスリレーノードと移行リレーノードとは同一のノードであってもよく、すなわち、ハンドオーバがアクセスリレーノードに発生する。この場合、アクセスリレーノードは、図12の、IABノード2のDUのプロトコルスタックと、IABノード3のMTのプロトコルスタックとを有する。
【0217】
図12に示されるように、ソース親ノードとソースドナーノードの間、またはターゲット親ノードとターゲットドナーノードの間の2つの隣り合うノードは、ピアプロトコルスタックを有する。詳細については、図7の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0218】
前述の実施形態において、ダウンリンクでは、アクセスリレーノードは、別々のGTP-Uトンネルに基づいて、ソースドナーノードに対応するデータおよび/またはターゲットドナーノードに対応するデータを区別して、そのデータを別々のLCHにマッピングし、また、そのデータを端末へ送信し、それにより端末は、ソースドナーノードに対応するデータおよび/またはターゲットドナーノードに対応するデータを区別する。アップリンクでは、アクセスリレーノードは、別々のLCHに基づいて、ソースドナーノードに対応するデータおよび/またはターゲットドナーノードに対応するデータを区別して、そのデータを別々のGTP-Uトンネルにマッピングし、また、そのデータをソースドナーノードおよび/またはターゲットドナーノードへ送信する。
【0219】
別の可能な実装において、ダウンリンクでは、ダウンリンクデータパケットが、ルーティング識別子(ルーティングID)情報を搬送することがあり、アクセスリレーノードは、そのルーティング識別子情報に基づいて、ソースドナーノードに対応するデータおよび/またはターゲットドナーノードに対応するデータを区別し得る。
【0220】
具体的には、ルーティング識別子情報は、アクセスリレーノードのBAPアドレスおよび経路識別子(path ID)を含み、アクセスリレーノードは、ルーティング識別子情報で搬送されるBAPアドレスに基づいて、ダウンリンクデータパケットがソースドナーノードからのものであるか、それともターゲットドナーノードからのものであるかを区別して、ダウンリンクデータパケットを別々のLCHにさらにマッピングし、ダウンリンクデータパケットを端末へ送信し得る。ソースドナーノードおよびターゲットドナーノードはそれぞれ、2つの異なるBAPアドレスをアクセスリレーノードに割り当て、ソースドナーノードによって送信されたダウンリンクデータパケット内のルーティング識別子情報は、ソースドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスを搬送し、ターゲットドナーノードによって送信されたダウンリンクデータパケット内のルーティング識別子情報は、ターゲットドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスを搬送する。
【0221】
ソースドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスと、ターゲットドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスとが異なることを確実にするために、ハンドオーバ準備処理において、ソースドナーノードは、ソースドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスをターゲットドナーノードに送信してよく、それにより、ターゲットドナーノードは、ソースドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスとは異なるBAPアドレスを生成する。例では、ソースドナーノードは、ソースドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスをハンドオーバ要求メッセージに含め、このハンドオーバ要求メッセージをターゲットドナーノードへ送信してよい。ターゲットドナーノードは、ターゲットドナーノードによってアクセスリレーノードに割り当てられたBAPアドレスをハンドオーバコマンドメッセージ(RRC再設定メッセージと呼ばれることもある)に含め、このハンドオーバコマンドメッセージをアクセスリレーノードへソースドナーノードを介して送信してよい。
【0222】
以下では、図13から図16を参照して、本出願で提供されるソリューションについて説明する。図13図16の内容と、図12のプロトコルスタックの内容とは相互に参照されることがある。
【0223】
図13図14図15、および図16の方法では、第1のリレーノードが端末のアクセスリレーノードであり(または、第1のリレーノードが端末の親ノードであると理解されてもよい)、この第1のリレーノードはアクセスリレーノードと呼ばれることもある。ドナーノード間ハンドオーバが第1のリレーノードに発生することがあり、具体的には、第1のリレーノードは、ソースドナーノードからターゲットドナーノードへハンドオーバされる。代替として、ドナーノード間ハンドオーバは、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のリンク上のリレーノード(第2のリレーノードと呼ばれることもある)に発生し、具体的には、第1のリレーノードが第2のリレーノードに接続され、第2のリレーノードがソースドナーノードからターゲットドナーノードへハンドオーバされる。ドナーノード間ハンドオーバの内容に関しては、図10および図11の内容を参照する。図11のドナーノード間ハンドオーバは、例として使用される。第1のリレーノードは図11のIABノード2であってよく、第2のリレーノードは図11のIABノード3であってよく、このIABノード3は、IABドナーCU 1からIABドナーCU 2へハンドオーバされる。
【0224】
図13は、本出願の実施形態によるLCH設定方法の概略フローチャートである。図13に示されるように、図13の方法は以下のステップを含む。
【0225】
S100:ソースドナーノードまたはターゲットドナーノードが、第1のインジケーション情報を第1のリレーノードへ送信する。
【0226】
S100は任意選択である。
【0227】
第1のリレーノードは、第1のインジケーション情報に基づいて、第1のベアラに対応する第2のLCHの設定情報を生成し得る。第2のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを送信するためのものである。
【0228】
任意選択で、第1のインジケーション情報は第1のメッセージで搬送されてよい。
【0229】
任意選択で、S100の前に、端末の第1のベアラは第1のLCHに対応し、この第1のLCHは、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを送信するためのものである。
【0230】
任意選択で、本出願では、第1のベアラは第1のデータ無線ベアラ(data radio bearer、DRB)であってよい。
【0231】
たとえば、第1のリレーノードまたは第2のリレーノードがドナーノード間ハンドオーバを実施する前に、第1のリレーノードは、端末に対する第1のLCHを構成しており、この第1のLCHは、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを送信するためのものである。
【0232】
具体的には、第1のリレーノードまたは第2のリレーノードがドナーノード間ハンドオーバを実施する前に、第1のリレーノードは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報を端末へソースドナーノードを介して送信し、この第1のベアラのエアインターフェース設定情報は、第1のリレーノードによって端末に対して生成されたボトム層(RLC層、MAC層、PHY層および第1のLCHのうちの1つまたは複数を含み得る)の設定情報を含む。
【0233】
任意選択で、第1のLCHは図12の端末のLCH 1であってよく、第2のLCHは図12の端末のLCH 2であってよい。詳細については、図12の内容を参照されたい。
【0234】
第1のインジケーション情報によって示される、複数の種類の内容があり得る。以下では、いくつかの例を参照して説明をする。
【0235】
例では、第1のインジケーション情報はベアラ粒度であってよい。言い換えると、第1のインジケーション情報は、端末の1つのベアラと1対1の対応関係にある。第1のインジケーション情報は、1つのベアラに対応する第2のLCHの設定情報を生成するように第1のリレーノードに示すことがあり、1つのベアラのデータ伝送がドナーノード間ハンドオーバ中に中断されるべきでないことを示すことがあり、DAPSハンドオーバが1つのベアラに対して構成されるべきであることを示すことがあり、または他の内容を示すことがある。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0236】
この例では、任意選択で、第1のインジケーション情報は1つのベアラの識別子を含むことがあり、そのベアラは第1のベアラを含む。
【0237】
この例では、第1のリレーノードは、複数の第1のインジケーション情報を受信し、第1のインジケーション情報のそれぞれは、1つのベアラと1対1の対応関係にあり、第1のリレーノードは、端末の1つまたは複数のベアラごとに第2のLCHの設定情報を生成し得る。本出願では、第1のベアラが説明のための例として用いられている。当業者であれば、本出願のこの実施形態における内容が、他の1つまたは複数のベアラの場合にもまた適用可能であることを知り得る。
【0238】
別の例では、第1のインジケーション情報は端末粒度であってよい。言い換えると、第1のインジケーション情報は、特定のベアラを示さない。第1のインジケーション情報は、第1のリレーノードに、第2のLCHの設定情報を端末のベアラごとに生成するように示すことがあり、端末のデータ伝送がドナーノード間ハンドオーバ中に中断されるべきでないことを示すことがあり、DAPSハンドオーバが端末に対して構成されるべきであることを示すことがあり、または他の内容を示すことがある。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0239】
この例では、任意選択で、第1のインジケーション情報はベアラの識別子を含まないことがある。
【0240】
この例では、第1のリレーノードは、端末のベアラ(第1のベアラを含む)ごとに第2のLCHの設定情報を生成し得る。本出願では、第1のベアラが説明のための例として用いられている。当業者であれば、本出願のこの実施形態における内容が、他の1つまたは複数のベアラの場合にもまた適用可能であることを知り得る。
【0241】
第1のインジケーション情報は、第1のメッセージで搬送されてよい。ソースドナーノードまたはターゲットドナーノードが第1のメッセージを送信する時点には、複数の状況があり得る。以下では、いくつかの例を参照して説明をする。
【0242】
ドナーノード間ハンドオーバが第1のリレーノードに発生する場合、第1のリレーノードはそのドナーノード間ハンドオーバを検知し得ることに留意されたい。たとえば、第1のリレーノードは、ハンドオーバコマンドをターゲットドナーノードからソースドナーノードを介して受信することがあり、また、第1のリレーノードは、ターゲットドナーノードに対するランダムアクセス要求を開始することがある。次に、ターゲットドナーノードにアクセスした後に、第1のリレーノードは、ターゲットドナーノードとの接続を確立し得る。ドナーノード間ハンドオーバが第2のリレーノードに発生した場合に、第2のリレーノードは、そのドナーノード間ハンドオーバを検知し得る。当業者であれば、第1のリレーノードによって実施される動作が、代替として第2のリレーノードによって実施されてもよいことを理解し得る。ただし、ドナー間ハンドオーバが第2のリレーノードに発生した場合には、第1のリレーノードは、そのハンドオーバを検知しないことがある。しかし、第2のリレーノードがターゲットドナーノードにアクセスし、第2のリレー基地局がターゲットドナーノードとの接続を確立した後に、第2のリレーノードの子孫ノードがターゲットドナーノードとの接続を順次に確立して、データ伝送サービスを端末に提供する。したがって、第1のリレーノードは、ターゲットドナーノードとの接続の確立を検知することができる。したがって、ドナーノード間ハンドオーバが発生したのが第1のリレーノードであるか、それとも第2のリレーノードであるかにかかわらず、第1のリレーノードは、ターゲットドナーノードとの接続を確立する。本明細書における接続の確立は、F1インターフェースおよびGTP-Uトンネルの一方または両方の確立を含み得る。
【0243】
例では、ターゲットドナーノードとの接続を確立した後に、第1のリレーノードは、第1のメッセージをターゲットドナーノードから受信し得る。
【0244】
任意選択で、この例では、第1のメッセージはUEコンテキストセットアップ要求メッセージであってもよい。
【0245】
別の例では、ターゲットドナーノードとの接続を確立する前に、第1のリレーノードは、第1のメッセージをソースドナーノードから受信することがある。
【0246】
具体的には、ソースドナーノードが、ドナーノード間ハンドオーバが第1のリレーノードまたは第2のリレーノードに発生すると決定した場合に、ソースドナーノードは、ハンドオーバ要求メッセージをターゲットドナーノードへ送信し得る。ソースドナーノードがハンドオーバ決定を実施し、ハンドオーバ要求メッセージをターゲットドナーノードへ送信する前に、またはソースドナーノードがハンドオーバ要求メッセージをターゲットドナーノードへ送信した後に、第1のリレーノードは、第1のメッセージをソースドナーノードから受信する。
【0247】
任意選択で、別の例では、第1のメッセージはUEコンテキスト修正要求メッセージであってもよい。
【0248】
S101:第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報を生成する。
【0249】
任意選択で、S100が存在してもよく、第1のリレーノードは、第1のインジケーション情報に基づいて第2のLCHの設定情報を生成する。
【0250】
任意選択で、S100が存在しないこともある。例では、第1のリレーノードが接続確立要求をターゲットドナーノードから受信した後に、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報を生成する。任意選択で、接続確立要求は、GTPトンネル確立要求および/またはF1インターフェース確立要求であってもよく、または、接続確立要求は別の名称を有してもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0251】
前述の例では、接続確立要求をターゲットドナーノードから受信した後に、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報を端末のベアラ(第1のベアラを含む)ごとに生成することがある。本明細書では、第1のベアラが説明のための例として用いられている。当業者であれば、本出願のこの実施形態における内容が、他の1つまたは複数のベアラの場合にもまた適用可能であることを知り得る。
【0252】
S102:第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報を端末へ送信する。
【0253】
S101およびS102によって、第1のリレーノードは、第2のLCHを端末の第1のDRBに対して構成し、それにより、第1のベアラは、第1のLCHおよび第2のLCHに対応すると理解されてよい。
【0254】
任意選択で、第1のベアラが第1のLCHおよび第2のLCHに対応することは、第1のLCHおよび第2のLCHが第1のベアラに対して構成されること、第1のベアラが第1のLCHおよび第2のLCHと関連付けられること、第1のベアラが第1のLCHおよび第2のLCHを使用し得ること、または、第1のベアラが第1のLCHおよび第2のLCHを使用する能力を有するが、実際には、第1のベアラが第1のLCHおよび第2のLCHを使用するかどうかは、ソースドナーノードに対応するPDCPデータ、およびターゲットドナーノードに対応するPDCPデータが存在するか否かに依存すること、と理解されてよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。たとえば、期間内に、ソースドナーノードに対応するPDCPデータだけがあり、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータはない。したがって、第1のLCHだけが使用され、第2のLCHは使用されない。代替として、第1のベアラが第1のLCHおよび第2のLCHに対応することは、第1のベアラが第2のLCHを使用する場合に、第1のLCHが維持される、解放されない、依然としてアクティブ状態にある、などと理解されてよい。
【0255】
任意選択で、第1のベアラが第1のLCHおよび第2のLCHに対応することは、第1のベアラが第1のLCHと第2のLCHの両方に対応することと理解されてよい。具体的には、1つまたは複数の時点または期間において、第1のベアラは、第1のLCHと第2のLCHの両方に対応する。
【0256】
任意選択で、第2のLCHの設定情報は、第2のLCHの識別子、第2のLCHの優先度、および第1のDRBのベアラ識別子のうちの1つまたは複数を含む。
【0257】
第1のLCHは、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを送信するためのものであり、第2のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを送信するためのものである。
【0258】
任意選択で、第1のLCHは、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のGTP-Uトンネルに対応し、第2のLCHは、第1のリレーノードとターゲットドナーノードの間のGTP-Uトンネルに対応する。詳細については、図12の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0259】
任意選択で、第1のLCHは、ソースドナーノードによって第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレスに対応し、第2のLCHは、ターゲットドナーノードによって第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレスに対応する。詳細については、図12の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0260】
可能な実装では、S102は以下を含み得る。第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報を端末へターゲットドナーノードを介して送信する。
【0261】
具体的には、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報をターゲットドナーノードへ送信することがあり、ターゲットドナーノードは第2のメッセージを生成し、この第2のメッセージは第3のメッセージを含み、第3のメッセージは第2のLCHの設定情報を含む。ターゲットドナーノードは、第2のメッセージをソースドナーノードへ送信し、次に、ソースドナーノードは、第3のメッセージを端末へ第1のリレーノードを介して送信する。たとえば、第3のメッセージは、RRC再設定メッセージであってもよく、ハンドオーバコマンドと呼ばれることがある。第2のメッセージは、ハンドオーバ要求応答メッセージであってよい。
【0262】
ソースドナーノードは、第3のメッセージをターゲットドナーノードへ転送して、ターゲットドナーノードおよび端末がターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報に基づいてセキュリティネゴシエーションを実施する前にターゲットドナーノードが単独でメッセージを端末へ送信できない、という状況を回避する。
【0263】
任意選択で、第2のLCHの設定情報に加えて、第3のメッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報、およびターゲットドナーノードによって第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレス、のうちの1つまたは複数をさらに含み得る。第1のベアラのエアインターフェース設定情報およびソースドナーノードに対応するPDCP設定情報は、第1のリレーノードまたはソースドナーノードによってターゲットドナーノードへ送信されることがあり、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報は、ターゲットドナーノードによって生成されることがある。以下で説明をする。
【0264】
任意選択で、第3のメッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報を含み得る。任意選択で、第1のベアラのエアインターフェース設定情報は、第1のLCHの設定情報を含み得る。詳細については、前述の説明を参照されたい。第3のメッセージは、第2のLCHの設定情報および第1のベアラのエアインターフェース設定情報を含む。エアインターフェース設定については、端末は、完全設定手法で、端末と第1のリレーノードの間の既存のエアインターフェース設定を、受信された第2のLCHの設定情報と第1のベアラのエアインターフェース設定情報とに置き換え、それにより、端末はデータ伝送を、更新されたエアインターフェース設定に基づいて、第1のリレーノードとともに実施する。第1のベアラに対して2つのLCHが構成され、一方はソースドナーノードに対応するデータを送信するためのものであり、他方はターゲットドナーノードに対応するデータを送信するためのものであり、端末のサービス送信が、第1のリレーノードのハンドオーバ中または第2のリレーノードのハンドオーバ中に中断されないことが確実になる。
【0265】
任意選択で、第3のメッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報を含まないことがあるが、第2のLCHの設定情報は含み得る。この場合、端末が第3のメッセージを受信した後に、第1のベアラのエアインターフェース設定に対して、端末は第2のLCHを、第1のベアラの既存のエアインターフェース設定に基づいて増分設定手法で追加して、通信リソースを節約し得る。
【0266】
任意選択で、第3のメッセージは、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を含み得るが、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報は含まないことがある。第3のメッセージを受信した後に、端末は、第1のベアラのPDCPエンティティに、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を追加する。第3のメッセージを受信する前に、端末の第1のDRBのPDCPエンティティは、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を含んでいると理解されてよい。第3のメッセージを受信した後に、第1のベアラのPDCP設定に対して、端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を、第1のベアラの元のPDCPエンティティに基づいて増分設定手法で追加し得る。加えて、第3のメッセージは、第2のLCHの設定情報と、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報とを含み、このことは、第2のLCHの設定情報が、ターゲットドナーノードに対応しているPDCP設定情報に対応することを暗に示し得る。具体的には、ダウンリンク方向では、第2のLCHを介して端末によって受信されたデータは、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理され、アップリンク方向では、端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理されているアップリンクデータを、第2のLCHを介して送信し得る。
【0267】
任意選択で、第3のメッセージは、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報およびソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を含み得る。したがって、第1のベアラのPDCP設定に対して、端末は、完全設定手法で、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報と、第1のベアラのPDCPエンティティに対してターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報とに置き換えてもよく、それにより、端末はデータ伝送を、第1のリレーノードとともに、更新されたエアインターフェース設定に基づいて実施する。第1のベアラに対して2つのLCHが構成され、一方はソースドナーノードに対応するデータを送信するためのものであり、このデータは、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理され、他方はターゲットドナーノードに対応するデータを送信するためのものであり、このデータは、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理されて、端末のサービス送信が第1のリレーノードのハンドオーバ中または第2のリレーノードのハンドオーバ中に中断されないことが確実になる。
【0268】
任意選択で、第1のリレーノードが第2のLCHの設定情報をターゲットドナーノードへ送信する時点には、複数の状況があり得る。たとえば、第1のリレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立した後に、または第1のリレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立する前に、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報をターゲットドナーノードへ送信する。以下では、いくつかの実装を参照して説明をする。
【0269】
実装では、ターゲットドナーノードとの接続を確立した後に、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報をターゲットドナーノードへ送信する。
【0270】
たとえば、第1のリレーノードは、第4のメッセージをターゲットドナーノードへ送信し、この第4のメッセージは第2のLCHの設定情報を含む。次に、ターゲットドナーノードは、第2のメッセージをソースドナーノードへ送信し、ソースドナーノードは、第3のメッセージを端末へ送信する。第2のメッセージおよび第3のメッセージの内容については、前述の説明を参照されたい。
【0271】
S100が存在する場合、第1のリレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立した後に、第1のリレーノードはまず、ターゲットドナーノードから、第1のインジケーション情報を搬送する第1のメッセージを受信してよく、次に、第1のリレーノードは、第4のメッセージをターゲットドナーノードへ送信する、と理解されてよい。
【0272】
任意選択で、第1のメッセージはUEコンテキストセットアップ要求メッセージであってもよく、第4のメッセージはUEコンテキストセットアップ応答メッセージであってもよい。
【0273】
任意選択で、S100は存在しないことがある。第1のリレーノードが第1のメッセージをターゲットドナーノードから受信した後に、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報を生成し、次に、第1のリレーノードは、第4のメッセージをターゲットドナーノードへ送信する。詳細については、前述の内容を参照されたい。
【0274】
任意選択で、第4のメッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報をさらに含むことがあり、それにより、ターゲットドナーノードによって端末へソースドナーノードを介して転送される第3のメッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報を含み得る。
【0275】
任意選択で、第4のメッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報を含まなくてもよい。ソースドナーノードが、移行リレーノード(すなわち、第1のリレーノードまたは第2のリレーノード)をソースドナーノードからターゲットドナーノードへハンドオーバすることを決定した後に、ソースドナーノードは、移行リレーノードの子孫ノードのコンテキストをターゲットドナーノードへ送信してもよく、この子孫ノードは端末を含み、移行リレーノードの子孫ノードのコンテキストは端末のコンテキストを含み、端末のコンテキストは、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報、および第1のDRBのエアインターフェース設定情報を含む。したがって、ターゲットドナーノードは、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報、および第1のDRBのエアインターフェース設定情報を取得し得る。
【0276】
別の実装では、第1のリレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立する前に、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報をソースドナーノードへ送信し、次に、ソースドナーノードは、第2のLCHの設定情報をターゲットドナーノードへ送信する。
【0277】
第1のリレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立していないので、第1のリレーノードは、情報をターゲットドナーノードへ直接送信できず、情報をターゲットドナーノードへソースドナーノードを介して送信し得ると理解されてよい。
【0278】
たとえば、第1のリレーノードは、第5のメッセージをソースドナーノードへ送信し、ソースドナーノードは、第6のメッセージをターゲットドナーノードへ送信し、この第5のメッセージおよび第6のメッセージは、第2のLCHの設定情報を含む。次に、ターゲットドナーノードは、第2のメッセージをソースドナーノードへ送信し、ソースドナーノードは、第3のメッセージを端末へ送信する。第2のメッセージおよび第3のメッセージの内容については、前述の内容を参照されたい。
【0279】
S100が存在する場合、第1のリレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立する前に、第1のリレーノードはまず、ソースドナーノードから、第1のインジケーション情報を搬送する第1のメッセージを受信してよく、次に、第5のメッセージをソースドナーノードへ送信し、ソースドナーノードは、第6のメッセージをターゲットドナーノードへ送信する、と理解されてよい。
【0280】
具体的には、ソースドナーノードが、第1のリレーノードまたは第2のリレーノードがハンドオーバを実施すべきであると決定すると、ソースドナーノードは第1のメッセージを第1のリレーノードへ送信し、次に、第1のリレーノードは第5のメッセージをソースドナーノードへ送信し、それにより、ソースドナーノードは第6のメッセージをターゲットドナーノードへ送信する。
【0281】
任意選択で、第1のメッセージはUEコンテキスト修正要求メッセージであってもよく、第5のメッセージはUEコンテキスト修正応答メッセージであってもよく、第6のメッセージはハンドオーバ要求メッセージであってもよい。
【0282】
任意選択で、第5のメッセージは第1のベアラのエアインターフェース設定情報を含み得る。代替として、第5のメッセージは第1のベアラのエアインターフェース設定情報を含まなくてもよく、ソースドナーノードは第1のベアラのエアインターフェース設定情報を有する。たとえば、端末がソースドナーノードとの接続を確立する前に、ソースドナーノードは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報を第1のリレーノードから受信し、その第1のベアラのエアインターフェース設定情報を記憶する。
【0283】
任意選択で、第6のメッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報および/またはソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を含み得る。任意選択で、第6のメッセージは、ソースドナーノードが移行リレーノード(すなわち、第1のリレーノードまたは第2のリレーノード)をソースドナーノードからターゲットドナーノードへハンドオーバすることを決定した後に、ソースドナーノードによってターゲットドナーノードへ送信されてよい。
【0284】
S103:端末は、第2のインジケーション情報を受信する。
【0285】
端末は、第2のインジケーション情報に基づいて、第1のベアラに対する第2のLCHを構成し得る。
【0286】
第2のインジケーション情報によって示される複数の種類の内容があり得る。以下では、いくつかの例を参照して説明をする。
【0287】
例では、第2のインジケーション情報はベアラ粒度であってよい。言い換えると、第2のインジケーション情報は、1つのベアラと1対1の対応関係にある。第2のインジケーション情報は、第1のLCHおよび第2のLCHを1つのベアラに対して構成するように端末に示してもよく、第2のLCHを1つのベアラに対して構成するように端末に示してもよく、1つのベアラを2つのLCHと、すなわち第1のLCHおよび第2のLCHと関連付けることを示してもよく、1つのベアラの第1のLCHと第2のLCHの両方がベアラのデータ伝送に用いられることを示してもよく、1つのベアラの第1のLCHをそのベアラの第2のLCHと置き換えないように端末に示してもよく、PDCPデュアル設定の機能を1つのベアラに対して開始または起動するように端末に示してもよく、このPDCPデュアル設定は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報、およびターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を含むことがあり、1つのベアラのデータ伝送がドナーノード間ハンドオーバ中に中断されるべきでないことを示すことがあり、DAPSハンドオーバが1つのベアラに対して構成されるべきであることを示すことがあり、または他の内容を示すことがある。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0288】
この例では、任意選択で、第2のインジケーション情報は1つのベアラの識別子を含むことがあり、このベアラは第1のベアラを含む。
【0289】
この例では、第1のリレーノードは複数の第2のインジケーション情報を受信し、第のインジケーション情報のそれぞれは、1つのベアラと1対1の対応関係にある。第1のリレーノードは、端末の1つまたは複数のベアラごとに、そのベアラに対応する第2のLCHを構成し得る。本出願では、第1のベアラが説明のための例として用いられている。当業者であれば、本出願のこの実施形態における内容が、他の1つまたは複数のベアラの場合にもまた適用可能であることを知り得る。
【0290】
別の例では、第2のインジケーション情報は端末粒度であってよい。言い換えると、第2のインジケーション情報は特定のベアラを示さない。第2のインジケーション情報は、第1のリレーノードが第1のLCHおよび第2のLCHを端末のベアラごとに構成することを示し、第2のLCHをベアラごとに構成するように端末に示し、各ベアラを2つのLCHと関連付けることを示し、または各ベアラの第1のLCHをベアラの第2のLCHと置き換えないことなどを示し得る。第2のインジケーション情報によって示され得る他の内容については、第2のインジケーション情報が端末粒度であってよい場合に説明される内容を参照されたい。第2のインジケーション情報によって示される対象が端末または端末の各ベアラである点に、相違がある。代替として、第2のインジケーション情報は、端末のデータ伝送がドナーノード間ハンドオーバ中に中断されるべきでないことを示してもよく、DAPSハンドオーバが行われるべきことを示してもよく、または他の内容を示してもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0291】
この例では、任意選択で、第2のインジケーション情報はベアラの識別子を含まないことがある。
【0292】
この例では、第1のリレーノードは、第2のLCHを端末のベアラ(第1のベアラを含む)ごとに構成してもよい。本出願では、第1のベアラが説明のための例として用いられている。当業者であれば、本出願のこの実施形態における内容が、他の1つまたは複数のベアラの場合にもまた適用可能であることを知り得る。この場合、S102で、端末は、1つまたは複数の他のベアラのそれぞれに対応する第2のLCHの設定情報を受信し得る。
【0293】
端末が第2のインジケーション情報を受信する複数の手法がある。以下では、いくつかの可能な実装を参照して説明をする。
【0294】
可能な実装では、ターゲットドナーノードは、第2のインジケーション情報を端末へ第1のリレーノードを介して送信する。
【0295】
この実装では、第2のインジケーション情報はターゲットドナーノードによって生成される。
【0296】
この実装では、第2のインジケーション情報と、S102でターゲットドナーノードによって端末へ送信される第2のLCHの設定情報とは、単一のメッセージで搬送され得る。たとえば、メッセージはS102での第3のメッセージであり、この第3のメッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報、およびターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報、およびターゲットドナーノードによって第1のリレーノードに割り当てられたBAPアドレスのうちの1つまたは複数をさらに含み得る。詳細については、S102での、リレーノードが第2のLCHの設定情報を端末へターゲットドナーノードを介して送信する処理を参照されたい。
【0297】
別の実装では、第1のリレーノードは、第2のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0298】
この実装では、第2のインジケーション情報は、第1のリレーノードによって生成される。
【0299】
任意選択で、第1のリレーノードが第2のLCHの設定情報を生成する場合、第1のリレーノードは、第2のインジケーション情報を生成し、次に、第2のインジケーション情報を端末へ送信してもよい。
【0300】
たとえば、第2のインジケーション情報はMAC CEで搬送されてもよい。
【0301】
さらに別の実装では、第2のインジケーション情報は、ソースドナーノードによって端末へ送信されることがある。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0302】
端末は、第2のインジケーション情報を受信して、端末が第2のLCHの設定情報を受信し、第1のLCHの設定情報が削除される必要があると誤って見なす状況を、第1のLCHと第2のLCHの両方が端末の第1のベアラに対して構成され、ドナーノード間ハンドオーバ中のデータ伝送中断の確率を低減し、かつサービス連続性を改善できることを確実にするように、回避する。
【0303】
S103は任意選択である。
【0304】
S104:端末は、第1のベアラに対して第2のLCHを構成する。
【0305】
任意選択で、S104の後に、端末は、第1のLCHを介して、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを送信してもよく、また、端末は、第2のLCHを介して、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを送信してもよい。以下では、いくつかの実装を参照して説明をする。
【0306】
任意選択で、図13の方法は以下をさらに含むことができる。ターゲットドナーノードは、アクセスリレーノードと移行リレーノードの間のリンク上の1つまたは複数のノード(アクセスリレーノード、移行リレーノード、およびアクセスリレーノードと移行リレーノードの間の1つまたは複数の他のノードを含む)へ、ソースドナーノードを介して、BAP層のデュアル設定を開始するためのインジケーションを送信し、このBAP層のデュアル設定は、ソースドナーノードに対応するBAP設定およびターゲットドナーノードに対応するBAP設定を含む。詳細については、図12の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。代替として、ソースドナーノードは、1つまたは複数のノードへ、BAP層のデュアル設定を開始するためのインジケーションを送信してもよい。
【0307】
任意選択で、図13の方法では、ソースドナーノードに対応するPDCPデータは、ダウンリンクPDCPデータおよび/またはアップリンクPDCPデータを含む。任意選択で、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ダウンリンクPDCPデータおよび/またはアップリンクPDCPデータを含む。
【0308】
任意選択で、ソースドナーノードに対応するPDCPデータは、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理され、ソースドナーノードまたは端末によって特に処理されてもよい。ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータは、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理され、ターゲットドナーノードまたは端末によって特に処理されてもよい。
【0309】
任意選択で、端末の第1のベアラのPDCPエンティティは、ソースドナーノードに対応する設定情報およびターゲットドナーノードに対応する設定情報を含む。詳細については、図12の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0310】
ソースドナーノードに対応するPDCPデータがダウンリンクPDCPデータである場合に、第1のLCHが、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものであることは、第1のLCHが、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを受信するためのものであると理解されてよい。同様に、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータがダウンリンクPDCPデータである場合に、第2のLCHが、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものであることは、第2のLCHが、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを受信するためのものであると理解されてよい。
【0311】
例では、ソースドナーノードは、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてダウンリンクPDCPデータを処理し、そのダウンリンクPDCPデータを第1のリレーノードへ送信する。第1のリレーノードは、第1のLCHへ、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータをマッピングし、そのダウンリンクPDCPデータを端末へ送信する。端末は、第1のリレーノードから、ソースドナーノードに対応するとともに第1のLCHにマッピングされているダウンリンクPDCPデータを受信し得る(これは端末が、第1のLCHを介して、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを受信すると理解されてよい)。端末は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを処理する。
【0312】
別の例では、ターゲットドナーノードは、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてダウンリンクPDCPデータを処理し、そのダウンリンクPDCPデータを第1のリレーノードへ送信する。第1のリレーノードは、第2のLCHへ、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータをマッピングし、そのダウンリンクPDCPデータを端末へ送信する。端末は、第1のリレーノードから、ターゲットドナーノードに対応するとともに第2のLCHにマッピングされているダウンリンクPDCPデータを受信する(これは端末が、第2のLCHを介して、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを受信すると理解されてよい)。端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを処理する。
【0313】
ダウンリンクデータについては、前述の2つの例のうちの1つだけがあることも、前述の2つの例の両方があることもある。任意選択で、ダウンリンクデータについて、ドナーノード間ハンドオーバ処理の際に(本出願のこの実施形態では、この処理は、ソースドナーノードがドナーノード間ハンドオーバを実施すると決定した時点から、移行リレーノードのソース親ノードが移行リレーノードのコンテキストを解放する時点までの処理を含む)、ソースドナーノードが端末へ、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを送信する時点が、ターゲットドナーノードが端末へ、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータを送信し得る時点と重なることがあり、言い換えると、端末は、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータと、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータとを同時に受信することがある。
【0314】
ソースドナーノードに対応するPDCPデータがアップリンクPDCPデータである場合に、第1のLCHが、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものであることは、第1のLCHが、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを送信するためのものであると理解されてよい。同様に、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータがアップリンクPDCPデータである場合に、第2のLCHが、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものであることは、第2のLCHが、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを送信するためのものであると理解されてよい。
【0315】
例では、端末は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理して、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを取得し、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを第1のLCHにマッピングし、また、第1のリレーノードへ、ソースドナーノードに対応するとともに第1のLCHにマッピングされているアップリンクPDCPデータを送信する(これは端末が、第1のLCHを介して、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを送信すると理解されてよい)。ソースドナーノードに対応するとともに第1のLCHにマッピングされているアップリンクPDCPデータを受信した後に、第1のリレーノードは、アップリンクPDCPデータをソースドナーノードへ送信する。最後に、ソースドナーノードは、ソースドナーノードに対応する設定情報を用いて、アップリンクPDCPデータを処理する。
【0316】
別の例では、端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理して、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを取得し、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを第2のLCHにマッピングし、第1のリレーノードへ、ターゲットドナーノードに対応するとともに第2のLCHにマッピングされているアップリンクPDCPデータを送信する(これは端末が、第2のLCHを介して、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを送信すると理解されてよい)。ターゲットドナーノードに対応し第2のLCHにマッピングされているアップリンクPDCPデータを受信した後に、第1のリレーノードは、アップリンクPDCPデータをターゲットドナーノードへ送信する。最後に、ターゲットドナーノードは、ターゲットドナーノードに対応する設定情報を用いて、アップリンクPDCPデータを処理する。
【0317】
任意選択で、ダウンリンクデータに関して、第1のリレーノードは、ダウンリンクデータ伝送に用いられるGTP-Uトンネルに基づいて、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータと、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータとを区別し得る。代替として、第1のリレーノードは、ダウンリンクデータで搬送されるBAPアドレスに基づいて、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータと、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータとを区別し得る。
【0318】
アップリンクデータについては、前述の2つの例のうちの1つだけがあることも、前述の2つの例の両方があることもある。任意選択で、アップリンクデータに関して、ドナーノード間ハンドオーバ中に、端末がソースドナーノードへ、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを送信する時点が、端末がターゲットドナーノードへ、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを送信する時点と交互に配置されることがあり、言い換えると、端末は、時に、ソースドナーノードへ、ソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを送信する、または、ターゲットドナーノードへ、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを送信することがある。
【0319】
ダウンリンクデータおよびアップリンクデータの伝送処理については、図12の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0320】
加えて、移行リレーノード(すなわち、第1のリレーノードまたは第2のリレーノード)がターゲットドナーノードとの接続を確立する前に、端末は、アップリンクデータをソースドナーノードへ送信する。移行リレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立した後に、端末は、アップリンクデータをターゲットドナーノードへ送信する。しかし、端末は、移行リレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立する時点を検知しない。その結果、端末は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクPDCPデータを処理し、そのアップリンクPDCPデータをソースドナーノードへ送信すべきか、それとも、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクPDCPデータを処理し、そのアップリンクPDCPデータをターゲットドナーノードへ送信すべきかを決定することができない。本出願の実施形態は、端末が正しい設定情報を用いてアップリンクデータを処理し、パケットロスによって引き起こされるサービス中断を回避することを確実にするための以下のソリューションを提供する。
【0321】
図14は、本出願の実施形態によるインジケーション方法のフローチャートである。図14の方法は、独立して実施されてもよいし、図13の方法に基づいて実施されてもよい。図13図14の内容は、相互に参照されることがある。
【0322】
図14の方法では、第1のLCHおよび第2のLCHは、端末の第1のベアラに対して構成される。第1のLCHは、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものであり、第2のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものである。第1のLCH、第2のLCH、および第2のLCHを構成する手法については、図13の内容を参照されたい。
【0323】
図14に示されるように、図14の方法は以下のステップを含む。
【0324】
S200:端末が第3のインジケーション情報を受信する。端末は、第3のインジケーション情報に基づいて、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理することを決定し得る。
【0325】
任意選択で、第3のインジケーション情報は、データをターゲットドナーノードへ送信するように端末に示してよく、ターゲットドナーノードに対応する設定情報を用いてデータを処理することを端末に示してよく、移行リレーノードがターゲット親ノードにアクセスしたこと、もしくはリレーノードハンドオーバが完了したことを示してよく、または移行リレーノードがPUSCH切り換えを完了したことを示してよい。
【0326】
実装では、PUSCH切り換えを実施した後に、移行リレーノードは第3のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0327】
本出願のこの実施形態では、PUSCH切り換えを実施することは、移行リレーノードのPUSCHをソース親ノードからターゲット親ノードへ切り換えることと理解されてよい。具体的には、移行リレーノードは、元々はPUSCHデータ(たとえば、端末のアップリンクPDCPデータ)をソース親ノードへPUSCHを介して送信するが、ここではPUSCHデータ(たとえば、端末のアップリンクPDCPデータ)をターゲット親ノードへPUSCHを介して送信する。具体的には、プリアンブルをターゲットドナーノードへ送信し、ターゲットドナーノードによって送信されたランダムアクセス応答(random access response、RAR)メッセージを受信した後に、移行リレーノードはPUSCH切り換えを実施し、このRARメッセージはULグラント(grant)リソースを含んでいる。
【0328】
別の実装では、移行リレーノードがターゲットドナーノードに接続された後に、移行リレーノードは第3のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0329】
本出願のこの実施形態において、移行リレーノードがターゲットドナーノードに接続されることは、以下を含み得る。F1インターフェースおよびGTPトンネルが、第1のベアラに対して移行リレーノードとターゲットドナーノードの間で確立され、ならびに/またはルーティング設定およびベアラマッピング設定が、移行リレーノードとターゲットドナーノードの間の経路で完了される。
【0330】
任意選択で、前述の2つの実装において、第3のインジケーション情報は、ダウンリンクデータで搬送されて端末へ送信されてもよく、たとえば、ダウンリンクデータのMACヘッダフィールドまたはRLCヘッダフィールドで搬送される。代替として、任意選択で、第3のインジケーション情報は、コントロールシグナリングで搬送され、端末へ送信されてもよい。コントロールシグナリングは、MAC CEまたはダウンリンクコントロール情報(downlink control information、DCI)であってよい。
【0331】
さらに別の実装では、移行リレーノードのRRC再設定完了メッセージを受信した後に、ターゲットドナーノードは、第3のインジケーション情報を端末へ送信してもよい。
【0332】
任意選択で、ターゲットドナーノードは、第3のインジケーション情報を端末へRRCメッセージを介して送信してもよい。
【0333】
任意選択で、前述の3つの実装は、端末が第2のLCHの設定情報を、第1のリレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立する前に受信するシナリオに適用され得る。このシナリオでは、移行リレーノードがPUSCH切り換えを実施した後に、または移行リレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立した後に、またはターゲットドナーノードがRRC再設定完了メッセージを受信した後に、第3のインジケーション情報が端末へ送信されて、以下の状況が回避される。すなわち、端末が第2のLCHの設定情報を受信すると、端末は、ターゲットドナーノードにデフォルトで対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理し、そのアップリンクデータを移行リレーノードに送信するが、移行リレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立していないので、アップリンクデータはソースドナーノードへ送信されることしかできず、ソースドナーノードはアップリンクデータを解析できずに、結果としてアップリンクデータロスが生じる、という状況が回避される。
【0334】
さらに別の実装では、ターゲットドナーノードは、第2のLCHの設定情報と第3のインジケーション情報を一緒に端末へソースドナーノードを介して送信してもよい。たとえば、ターゲットドナーノードは、第2のメッセージをソースドナーノードへ送信し、この第2のメッセージは第3のメッセージを含む。ソースドナーノードは第3のメッセージを端末へ送信し、この第3のメッセージは、第2のLCHの設定情報および第3のインジケーション情報を含む。
【0335】
S201:端末は、第3のインジケーション情報に基づいてアップリンクデータを、ターゲットドナーノードに対応するPDCP構成情報を用いて処理する。任意選択で、端末は、第2のLCHに、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータをさらにマッピングし、そのアップリンクPDCPデータをターゲットドナーノードへ送信してもよい。
【0336】
具体的には、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理した後に、端末は、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを取得し、第2のLCHに、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータをマッピングし、次に、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータを、第2のLCHを介して送信してもよい。ターゲットドナーノードに対応するとともに第2のLCHにマッピングされているアップリンクPDCPデータを受信した後に、第1のリレーノードは、そのアップリンクPDCPデータをターゲットドナーノードへ送信する。最後に、ターゲットドナーノードは、ターゲットドナーノードに対応する設定情報を用いて、アップリンクPDCPデータを処理する。
【0337】
任意選択で、第3のインジケーション情報を受信する前に、端末は、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて、アップリンクPDCPデータを処理する。第3のインジケーション情報を受信した後に、端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて、アップリンクPDCPデータを引き続き処理する。アップリンクPDCPデータが、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理されること、または、アップリンクPDCPデータが、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いて処理されることの詳細な説明については、図13の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0338】
図14の方法では、ドナーノード間ハンドオーバ中に、端末の親ノードは常に変化しないままであることがあり、端末は、移行リレーノードがPUSCH切り換えを実施するときを検知しない。第3のインジケーション情報は端末へ送信され、それにより、端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理することを決定して、端末が正しい設定情報を用いてアップリンクデータを処理することを確実にすること、パケットロスによって引き起こされるサービス中断を回避すること、およびサービス伝送継続性を改善することができる。
【0339】
任意選択で、S200およびS201の別の代替実装では、S200およびS201が存在しなくてもよい。第2のLCHの設定情報を受信した後に、端末はS202を実施し、具体的には、端末は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理し、第2のLCHに、ターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータをマッピングし、そのアップリンクPDCPデータをターゲットドナーノードへ送信する。
【0340】
任意選択で、この実装は、端末が第2のLCHの設定情報を、第1のリレーノードがターゲットドナーノードとの接続を確立した後に受信するシナリオに適用され得る。このシナリオでは、端末が第2のLCHの設定情報を受信すると、端末は、ターゲットドナーノードにデフォルトで対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理し、そのアップリンクデータをターゲットドナーノードへ送信して、サービス伝送の連続性を確保し、シグナリングオーバヘッドを低減させる。
【0341】
図15は、本出願の実施形態によるLCH削除方法のフローチャートである。図15の方法は、独立して実施されてもよいし、図13および図14の方法のうちの1つまたは両方に基づいて実施されてもよい。図13図14および図15の内容は、相互に参照されることがある。
【0342】
図15の方法では、第1のLCHおよび第2のLCHは、端末の第1のベアラに対して構成される。第1のLCHは、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものであり、第2のLCHは、ターゲットドナーノードに対応するPDCPデータを伝送するためのものである。第1のLCHの内容、第2のLCH、および第2のLCHを構成する手法については、図14の内容を参照されたい。
【0343】
図15に示されるように、図15の方法は以下のステップを含む。
【0344】
S301:第1のリレーノードは、第4のインジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信する。
【0345】
第4のインジケーション情報は、ターゲットドナーノードによって用いられて、第1のLCHを削除するように端末に示すものである。
【0346】
実装では、第1のリレーノードが、ソースドナーノードに対応するとともに第1のリレーノードによってバッファリングされているPDCPデータを端末へ送信することを完了した後に、第1のリレーノードは、第4のインジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信する。
【0347】
ソースドナーノードに対応するとともに第1のリレーノードによってバッファリングされているPDCPデータは、伝送のために端末の第1のLCHにマッピングされるものであり、したがって、第1のLCHに対応するPDCPデータと呼ばれることもある。
【0348】
この実装では、任意選択で、S301の前に、方法は以下をさらに含む。第1のリレーノードは、第7のメッセージを受信し、この第7のメッセージは、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のF1インターフェースおよび/またはGTP-Uトンネルを削除するためのものである。第1のリレーノードが第7のメッセージを受信し、ソースドナーノードに対応するとともに第1のリレーノードによってバッファリングされているPDCPデータを端末へ送信することを完了した後に、第1のリレーノードは、第4のインジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信する。
【0349】
例では、この方法は以下をさらに含む。ターゲットドナーノードは、第8のメッセージをソースドナーノードへ送信して、第7のメッセージを第1のリレーノードへ送信するようにソースドナーノードをトリガする。たとえば、第7のメッセージおよび第8のメッセージは、UEコンテキスト解放メッセージであってよい。
【0350】
任意選択で、第7のメッセージは、第1のLCHのID、および/または第1のリレーノードとソースドナーノードの間のGTP-Uトンネルを削除するように第1のリレーノードに示すためのインジケーション情報を含み得る。
【0351】
任意選択で、第1のリレーノードが、ソースドナーノードに対応するとともに第1のリレーノードによってバッファリングされているPDCPデータを端末へ送信することを完了することは、第1のリレーノードが、ソースドナーノードに対応するとともに第1のリレーノードによってバッファリングされているPDCPデータのすべてを端末へ送信したこと、またはソースドナーノードに対応するPDCPデータが第1のリレーノードでバッファリングされていないこと、または第1のリレーノードで第1のLCHに対応するバッファ(buffer)が空であることと理解されてよい。
【0352】
任意選択で、第4のインジケーション情報によって示される内容には複数の状況があり得る。たとえば、第4のインジケーション情報は、第1のLCHを削除することを示してよく、第1のリレーノードが、第1のLCHに対応するとともに第1のリレーノードによってバッファリングされているPDCPデータを端末へ送信することを完了していることを示してよく、第1のリレーノードで第1のLCHに対応するバッファが空であることを示してよく、または他の内容を示してよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。任意選択で、第4のインジケーション情報は、第1のLCHのIDおよび/または第1のベアラの識別子を含み得る。
【0353】
任意選択で、第4のインジケーション情報は、UEコンテキスト修正要求(required)メッセージで搬送されてよい。S302:ターゲットドナーノードは、第5のインジケーション情報を第1のリレーノードへ送信する。
【0354】
第4のインジケーション情報を受信した後に、ターゲットドナーノードは第5のインジケーション情報を決定し得る。
【0355】
任意選択で、第5のインジケーション情報と第4のインジケーション情報は、同じであっても異なっていてもよい。
【0356】
任意選択で、第5のインジケーション情報によって示される内容には複数の状況があり得る。たとえば、第5のインジケーション情報は、第1のLCHを削除するように端末に示してよく、PDCPデュアル設定の機能を解放するように端末に示してよく、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を削除するように端末に示してよく、または他の内容を示してもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0357】
任意選択で、第5のインジケーション情報は、RRCメッセージで搬送されてよい。RRCメッセージは、UEコンテキスト修正要求(request)メッセージで搬送される。UEコンテキスト修正要求メッセージは、F1APメッセージであってよい。
【0358】
任意選択で、第5のインジケーション情報は、第1のLCHのIDおよび/または第1のベアラの識別子を含み得る。
【0359】
S303:第1のリレーノードは、第5のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0360】
任意選択で、S303は以下でもよい。第1のリレーノードは、RRCメッセージを端末へ送信する。
【0361】
S304:端末は、第5のインジケーション情報に基づいて第1のベアラの第1のLCHを削除する。
【0362】
任意選択で、第5のインジケーション情報が第1のLCHのIDを含む場合には、端末は、第5のインジケーション情報に基づいて第1のLCHを削除する。
【0363】
任意選択で、第5のインジケーション情報が第1のLCHのIDを含まない場合には、第5のインジケーション情報を受信した後に、端末は、第1のLCHをデフォルトで削除してもよく、すなわち、ソースドナーノードに対応するLCHをデフォルトで削除してもよい。
【0364】
任意選択で、図15の方法は、以下をさらに含み得る。第1のリレーノードは、第1のLCHの設定情報を削除し、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のF1インターフェースおよびGTP-Uトンネルのうちの一方または両方を削除する、などを行う。例では、S302またはS303の後、第1のリレーノードは以下の動作、すなわち、第1のLCHの設定情報の削除、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のF1インターフェースの削除、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のGTP-Uトンネルの削除、などのうちの1つまたは複数を実施し得る。S302または303の後に、第1のリレーノードは、端末とソースドナーノードの間でメッセージまたはデータを伝送する必要がもはやなく、第1のリレーノードは、第1のLCHの設定情報を削除し、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のF1インターフェース、および/または第1のリレーノードとソースドナーノードの間のGTP-Uトンネルを削除してリソースを節約する、と理解されてよい。代替として、別の例では、S302の前に、第1のリレーノードは以下の動作、すなわち、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のF1インターフェースの削除、第1のリレーノードとソースドナーノードの間のGTP-Uトンネルの削除、などのうちの1つまたは複数を実施し得る。
【0365】
図15の方法では、端末は、ネットワーク側のインジケーションに応じて第1のLCHを削除して、エアインターフェースリソースを節約し得る。加えて、第1のリレーノードが、ソースドナーノードに対応するとともに第1のリレーノードによってバッファリングされているPDCPデータを端末へ送信することを完了した後に、第1のリレーノードは、第4のインジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信し、さらに、ターゲットドナーノードは、第1のLCHを削除するように端末に示し、それにより、端末が第1のLCHを、ソースドナーノードに対応するPDCPデータのすべてが第1のLCHを介して端末へ送信された後にようやく削除して、データ伝送連続性が確保されるとともに、データ伝送中断(第1のLCHが削除された後に端末が、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを依然として受信するけれども、ソースドナーノードに対応するPDCPデータを処理または解析することはできないために引き起こされる)が回避される。
【0366】
図16は、本出願の実施形態によるインジケーション方法の流れ図である。図16の方法は、独立して実施されることもあるし、図13図14、および図16の方法のうちの1つまたは複数に基づいて実施されることもある。図13から図16の内容は、相互に参照され得る。図16に示されるように、この方法は、以下のステップを含む。
【0367】
S401:ソースドナーノードは、能力インジケーション情報をターゲットドナーノードへ送信する。
【0368】
任意選択で、能力インジケーション情報は、移行リレーノードが能力をサポートすることを示す。例えば、能力インジケーション情報は、移行リレーノードがハンドオーバ中にソースドナーノードへの接続を維持することをサポートすることを示すか、移行リレーノードがハンドオーバ中にソースドナーノードおよびターゲットドナーノードの両方への接続を維持することをサポートすることを示すか、移行リレーノードがDAPSをサポートすることを示し得るか、移行リレーノードがハンドオーバ中に並列PDSCHデータ伝送をサポートすることを示し得るか、移行リレーノードがハンドオーバ中に並列PUSCHデータ伝送をサポートすることを示し得るか、または他の内容を示すことがある。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0369】
本明細書では、能力インジケーション情報が移行リレーノードの粒度である例が説明のために用いられることに留意されたい。当業者なら、本明細書における能力インジケーション情報は、あるいは端末のベアラの粒度であることもあることを理解し得る。例えば、能力インジケーション情報は、端末の第1のベアラがハンドオーバ中にDAPS、並列PDSCH伝送、またはPUSCH伝送などをサポートすることを示すこともある。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0370】
任意選択で、能力インジケーション情報は、ソースドナーノードによって生成されることもある。
【0371】
任意選択で、能力インジケーション情報は、移行リレーノードによってソースドナーノードへ送信されることもある。
【0372】
例では、能力インジケーション情報は、ソースドナーノードによってターゲットドナーノードへ送信されるハンドオーバ要求メッセージで搬送されることがある。
【0373】
任意選択で、この例では、ハンドオーバ要求メッセージは、移行リレーノードおよび移行リレーノードの子孫ノードのコンテキスト情報をさらに含むこともある。移行リレーノードおよび子孫ノードのコンテキスト情報は、移行リレーノードおよび子孫ノードによってアクセスされるリレーノードの識別子(例えばIAB-DU id)、移行リレーノードおよび子孫ノードによってアクセスされるリレーノード識別子(例えばセルグローバル識別子(cell group identifier、CGI))、ならびにアクセスされたセルにおける移行リレーノードおよび子孫ノードのセル無線ネットワーク一時識別子(cell radio network temporary identifier、C-RNTI)のうちの1つまたは複数を含む。
【0374】
任意選択で、ハンドオーバ要求メッセージは、グループハンドオーバについてのハンドオーバ要求メッセージであることもある。グループハンドオーバは、移行リレーノードがハンドオーバを実施するときに、移行リレーノードの子孫ノードが移行リレーノードとともにハンドオーバを実施することとして理解され得る。移行リレーノードと子孫ノードとは、グループとして見なされ得、このグループが、ハンドオーバを実施する。
【0375】
S401は、任意選択である。
【0376】
S402:ターゲットドナーノードは、第6のインジケーション情報をソースドナーノードへ送信する。
【0377】
例では、第6のインジケーション情報は、RRC再構成メッセージで搬送され、RRC再構成メッセージは、ターゲットドナーノードによってソースドナーノードへ送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送される。ターゲットドナーノードがハンドオーバ要求応答メッセージをソースドナーノードへ送信することは理解され得る。ハンドオーバ要求応答メッセージは、RRC再構成メッセージを含み、RRC再構成メッセージは、第6のインジケーション情報を含む。
【0378】
任意選択で、S401が存在するときには、ターゲットドナーノードは、能力インジケーション情報に基づいて第6のインジケーション情報を決定する。S402が存在しないときには、ターゲットドナーノードは、移行リレーノードが能力インジケーション情報によって示される能力を有するとデフォルトでみなして、第6のインジケーション情報を生成する。
【0379】
任意選択で、第6のインジケーション情報によって示される内容については、複数の場合があり得る。例えば、第6のインジケーション情報は、移行リレーノードがハンドオーバ中にソースドナーノードへの接続を維持することを示し得るか、移行リレーノードがハンドオーバ中にソースドナーノードおよびターゲットドナーノードの両方への接続を維持することを示し得るか、ソースドナーノードがハンドオーバ中にソースドナーノードに対応するPDCPデータを移行リレーノードへ送信することになることを示し得るか、移行リレーノードがDAPSを開始することを示し得るか、移行リレーノードがハンドオーバ中に並列PDSCHデータ伝送を実施することを示し得るか、移行リレーノードがハンドオーバ中に並列PUSCHデータ伝送を実施することを示し得るか、または他の内容を示すことがある。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。本出願におけるハンドオーバプロセスは、移行リレーノードがソースドナーノードからRRC再構成メッセージを受信する時点から、移行リレーノードが移行リレーノードとソース親ノードの間のプロトコルスタックリソースを解放することを示すためのメッセージをターゲットドナーノードから受信する時点までのプロセスを含むことがある。
【0380】
移行リレーノードが並列PDSCHデータ伝送を実施するということは、移行リレーノードがソースドナーノードに対応するPDSCHデータおよびターゲットドナーノードに対応するPDSCHデータの両方を伝送することがあるものとして理解され得ることに留意されたい。同様に、移行リレーノードが並列PUSCHデータ伝送を実施するということは、移行リレーノードがソースドナーノードに対応するPUSCHデータおよびターゲットドナーノードに対応するPUSCHデータの両方を伝送することがあるものとして理解され得る。
【0381】
任意選択で、上記は、第6のインジケーション情報が移行IABノードの粒度である例を用いて説明を提供するものである。任意選択で、第6のインジケーション情報は、端末のベアラの粒度であることもある。詳細については、能力インジケーション情報が端末のベアラの粒度であることもあるという記述を参照されたい。詳細は、本明細書では、再度説明されない。
【0382】
任意選択で、能力インジケーション情報と第6のインジケーション情報とは、同じであり得、同じ情報要素で搬送されることもあるか、あるいは、能力インジケーション情報と第6のインジケーション情報とが異なることもある。
【0383】
任意選択で、S402は任意選択である。S401またはS402のいずれかが起こることがあり、S401およびS402の両方が起こることがある。
【0384】
S403:ソースドナーノードは、第6のインジケーション情報を移行リレーノードへ送信する。
【0385】
例では、第6のインジケーション情報は、ソースドナーノードによって移行リレーノードへ送信されるRRC再構成メッセージで搬送されることがある。
【0386】
S404:移行リレーノードは、第6のインジケーション情報に基づいて、ハンドオーバ中にソースドナーノードへの接続を維持する。
【0387】
S404は、任意選択である。
【0388】
図13から図16の方法のうちの1つまたは複数は、一緒に実装されることもある。以下、図17Aから図18Dを参照して、本出願の実施形態における内容についてさらに説明する。図17Aから図17Eおよび図18Aから図18Dはそれぞれ、図11のドナーノード間ハンドオーバのシナリオを例として用いて説明される。図17Aから図18Dの内容は、図11のシナリオに適用可能であるだけでなく、別のドナーノード間ハンドオーバのシナリオにも適用可能である。
【0389】
図17Aから図17Eおよび図18Aから図18Dはそれぞれ、本出願の実施形態によるドナーノード間ハンドオーバ方法の概略図であり、IABノード3がIABノード1からIABノード4へハンドオーバされるハンドオーバプロセスを説明するものである。このハンドオーバプロセスは、主として、ハンドオーバ準備、ハンドオーバ実行、およびハンドオーバ完了の3つのプロセスに分割される。各プロセスでは、端末は、IABドナーCU1および/またはIABドナーCU2とデータ伝送を実施することがあり、このデータ伝送は、図17Aから図18Dでは破線の矢印を用いて示されている。相違点は、図17Aから図17Eでは、第1のベアラの第2のLCHがハンドオーバ完了プロセスで端末用に構成されるが、図18Aから図18Dでは、第1のベアラの第2のLCHがハンドオーバ準備プロセスで端末用に構成されることにある。以下、図17Aから図17Eおよび図18Aから図18Dについて別個に説明する。
【0390】
図17Aから図17Eに示されるように、この方法は、以下のステップを含む。
【0391】
S501からS508のプロセスは、ハンドオーバ準備プロセスを説明するものであり、図17Aから図17Eの内容と、図18Aから図18Dの内容とは、相互に参照され得る。
【0392】
S501:IABノード3は、測定報告をIABドナーCU1へ送信する。
【0393】
IABノード3は、IABドナーCU1から受信する測定設定に基づいて、アクセスされたIABノード1のサービングセルおよびIABノード4による隣接セルサーブを測定して測定報告を取得し、測定報告をIABドナーCU1へ送信することがある。
【0394】
S502:IABドナーCU1は、ハンドオーバ決定を実施する。
【0395】
IABドナーCU1は、受信された測定報告に基づいて、IABノード3をIABノード1からIABノード4へハンドオーバすると決定することがある。
【0396】
例えば、IABノード4のセルの信号品質がIABノード1のセルの信号品質より良好であるときに、IABドナーCU1は、IABノード3をIABノード1からIABノード4へハンドオーバすると決定することがある。
【0397】
S503:IABドナーCU1は、ハンドオーバ要求メッセージをIABドナーCU2へ送信し、このハンドオーバ要求メッセージは、能力インジケーション情報を含む。
【0398】
任意選択で、ハンドオーバ要求メッセージは、IABノード3およびIABノード3の子孫(descendant)ノードのコンテキスト情報を搬送することがある。例えば、IABノード3の子孫ノードは、IABノード2および端末1を含み、ハンドオーバ要求メッセージは、IABノード3、IABノード2、および端末1のコンテキスト情報を搬送することがある。詳細については、S401の移行リレーノードおよび移行リレーノードの子孫ノードのコンテキスト情報を参照されたい。
【0399】
ハンドオーバ要求メッセージは、能力インジケーション情報を含むことがある。詳細については、S401の内容を参照されたい。
【0400】
S504:IABドナーCU2は、コンテキスト設定要求メッセージをIABノード4へ送信する。
【0401】
S505:IABノード4は、コンテキスト設定応用メッセージをIABドナーCU2へ送信する。
【0402】
S506:IABドナーCU2は、ハンドオーバ要求応答メッセージをIABドナーCU1へ送信し、ハンドオーバ要求応答メッセージは、第1のRRC再構成メッセージを含み、第1のRRC再構成メッセージは、第6のインジケーション情報を含む。
【0403】
第6のインジケーション情報の内容については、S402の内容を参照されたい。
【0404】
S509からS513のプロセスは、ハンドオーバ実行プロセス、すなわちIABノード3とIABドナーDU2の間のランダムアクセスプロセスを説明するものである。
【0405】
S507:IABドナーCU1は、第1のRRC再構成メッセージをIABノード3へ送信し、第1のRRC再構成メッセージは、第6のインジケーション情報を含む。
【0406】
S508:IABノード3は、第6のインジケーション情報に基づいてDAPSを開始する。
【0407】
DAPSの関連する内容については、図8および図12の内容を参照されたい。
【0408】
IABノード3がDAPSを開始するということは、IABノード3がハンドオーバ中にIABドナーCU1への接続を維持することがあるものとして理解され得る。
【0409】
S509:IABノード3は、プリアンブルをIABノード4へ送信する。
【0410】
S510:IABノード4は、RARをIABノード3へ送信する。
【0411】
S511:IABノード3は、PUSCH切り換え(switch)を実施する。
【0412】
IABノード3がPUSCH切り換えを実施するということは、アップリンクデータ(例えば端末のアップリンクデータ)をIABノード3がIABノード1へ伝送することを停止し、アップリンクデータ(例えば端末のアップリンクデータ)をIABノード4へ伝送することを開始する、すなわちIABノード3のPUSCHがIABノード1からIABノード4へ切り換えられることとして理解され得る。IABノード3のPUSCHがIABノード4に切り換えられ、IABノード3はアップリンクデータをIABノード1へ伝送することはできないが、IABノード3は、依然としてダウンリンクデータをIABノード1へ伝送することはできる。PUSCH切り換えの内容については、上記の説明を参照されたい。
【0413】
任意選択で、S511の後で、IABノード3は、第7のインジケーション情報を端末1へ送信することがあり、端末1は、第7のインジケーション情報に基づいて、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理することを停止し、処理されたアップリンクデータを第1のLCHにマッピングすることを停止することがある。例えば、第7のインジケーション情報は、アップリンクデータをソースドナーノードに送信することを停止するように端末に示すことがある。これは、PUSCH切り換えの後で、IABノード3が依然としてソースドナーノードに対応するアップリンクデータを受信し、IABノード3がソースドナーノードに対応するアップリンクデータをターゲットドナーノードへ送信するが、ターゲットドナーノードはそのアップリンクデータをパーズすることができず、それによりパケットの喪失、データ伝送の中断、およびIABノード3とターゲットドナーノードの間のノードのバッファリソースの無駄がもたらされる場合を回避する。
【0414】
S512:IABノード3は、RRC再構成完了メッセージをIABドナーDU2へ送信する。
【0415】
S513:IABドナーDU2は、アップリンクRRCメッセージ転送(UL RRC transfer)メッセージをIABドナーCU2へ送信し、このメッセージは、RRC再構成完了メッセージを含む。
【0416】
S514からS536は、ハンドオーバ完了プロセスを説明するものである。
【0417】
S514:F1インターフェースが、IABノード3とIABドナーCU2の間で確立される。
【0418】
任意選択で、IABドナーCU2におけるIABノード3のセル識別を取得した後で、IABノード3は、IABドナーCU2に対するF1接続確立手順を開始することがあり、次いで、F1インターフェースが、IABノード3とIABドナーCU2の間で確立される。
【0419】
S515:F1インターフェースは、IABノード2とIABドナーCU2の間で確立される。
【0420】
S516からS521は、第1のベアラの第2のLCHを構成するプロセスを説明するものであり、ここの内容と図13の内容とは、相互に参照され得る。例えば、S516からS521は、第1のリレーノードがターゲットドナーノードへの接続を確立した後で、第1のリレーノードが第1のインジケーション情報をターゲットドナーノードから受信し、第1のリレーノードが第2のLCHの設定情報をターゲットドナーノードへ送信する場合に対応することがある。図13の第1のメッセージは、S516のコンテキスト設定要求メッセージであり、第4のメッセージは、S518のUEコンテキスト設定応答メッセージであり、図13の第2のメッセージは、S506のハンドオーバ要求応答メッセージであり、図13の第3のメッセージは、S519からS521の第2のRRC再構成メッセージであることは理解され得る。
【0421】
S516:IABドナーCU2は、UEコンテキスト設定要求メッセージをIABノード2へ送信し、UEコンテキスト設定要求メッセージは、第1のインジケーション情報を含む。
【0422】
任意選択で、UEコンテキスト設定要求メッセージは、GTPトンネルを確立するためのものであることがあり、GTPトンネル確立要求メッセージと呼ばれることがある。任意選択で、UEコンテキスト設定要求メッセージは、GTPトンネル識別子を含むことがある。
【0423】
S516の別の実装では、UEコンテキスト設定要求メッセージは、第1のインジケーション情報を含まないことがある。
【0424】
S517:IABノード2は、第1のベアラに対応する第2のLCHの設定情報を生成する。
【0425】
任意選択で、UEコンテキスト設定要求メッセージが第1のインジケーション情報を含むときには、IABノード2は、第1のインジケーション情報に基づいて第2のLCHの設定情報を生成することがある。あるいは、UEコンテキスト設定要求メッセージが第1のインジケーション情報を含まないときには、UEコンテキスト設定要求メッセージを受信した後で、IABノード2は、S518で、端末の各ベアラについて第2のLCHの設定情報を生成し、UEコンテキスト設定応答メッセージを介して第2のLCHの設定情報をIABドナーCU2へ送信することがある。
【0426】
S518:IABノード2は、UEコンテキスト設定応答メッセージをIABドナーCU2へ送信し、UEコンテキスト設定応答メッセージは、第1のベアラに対応する第2のLCHの設定情報を含む。
【0427】
S516からS518を通じて、GTP-Uトンネルが、第1のベアラについてIABノード2とIABドナーCU2の間で確立されることがあり、GTP-Uトンネルは、第2のLCHに対応する。
【0428】
任意選択で、S516からS518では、ルーティング設定およびベアラマッピング設定が、IABノード2とIABドナーCU2の間の経路上で完了することがある。
【0429】
S519:IABドナーCU2は、ハンドオーバ要求応答メッセージをIABドナーCU1へ送信し、ハンドオーバ要求応答メッセージは、第2のRRC再構成メッセージを含み、第のRRC再構成メッセージは、第1のベアラに対応する第2のLCHの設定情報、および第2のインジケーション情報を含む。
【0430】
S520:IABドナーCU1は、UEコンテキスト修正要求メッセージをIABノード2へ送信し、UEコンテキスト修正要求メッセージは、第2のRRC再構成メッセージを含む。
【0431】
S521:IABノード2は、第2のRRC再構成メッセージを端末へ送信する。
【0432】
第2のRRC再構成メッセージは、第1のベアラのエアインターフェース設定情報、ソースドナーノードに対応するPDCP設定情報、およびターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報のうちの1つまたは複数を含む。詳細については、S102の内容を参照されたい。
【0433】
任意選択で、第2のRRC再構成メッセージは、第3のインジケーション情報をさらに含む。端末1は、第3のインジケーション情報に基づいてターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理し、処理されたアップリンクデータを第2のLCHにマッピングすることがある。あるいは、任意選択で、第2のRRC再構成メッセージは、第3のインジケーション情報を含まないこともある。端末1が第2のRRC再構成メッセージを受信した後、第2のRRC再構成メッセージが第2のLCHの設定情報を搬送する場合には、端末1は、ターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報をデフォルトで用いてアップリンクデータを処理し、処理されたアップリンクデータを第2のLCHにマッピングする。
【0434】
S522:端末は、第1のベアラについて第2のLCHを構成する。
【0435】
詳細については、図13のS104の内容を参照されたい。
【0436】
S523:IABドナーCU2は、ハンドオーバ成功メッセージをIABドナーCU1へ送信して、ソースダウンリンクデータをIABノード3へ送信することを停止するようにIABドナーCU1に示す。
【0437】
S524:IABドナーCU1は、ソースダウンリンクデータをIABノード3へ送信することを停止する。
【0438】
任意選択で、IABドナーCU1はソースダウンリンクデータをIABノード3へ送信することを停止するが、IABノード3は、IABノード3にバッファリングされたソースダウンリンクデータを端末1へ送信することを継続することもある。
【0439】
S525からS531は、第1のベアラの第1のLCHを削除するプロセスを説明するものである。ここの内容と図15の内容とは、相互に参照され得る。例えば、S525のUEコンテキスト解放メッセージは、図15の第7のメッセージであり、S526のUEコンテキスト解放メッセージは、図15の第8のメッセージである。
【0440】
S525:IABドナーCU2は、UEコンテキスト解放メッセージをIABドナーCU1へ送信する。
【0441】
S526:IABドナーCU1は、UEコンテキスト解放メッセージをIABノード2へ送信する。
【0442】
S527:IABノード2は、第1のLCHのバッファが空であると決定する。
【0443】
S528:IABノード2は、UEコンテキスト修正所用メッセージをIABドナーCU2へ送信し、このメッセージは、第4のインジケーション情報を含む。
【0444】
第4のインジケーション情報については、図15の内容を参照されたい。
【0445】
S529:IABドナーCU2は、UEコンテキスト修正要求メッセージをIABノード2へ送信し、このメッセージは、第3のRRC再構成メッセージを含み、第3のRRC再構成メッセージは、第5のインジケーション情報を含む。
【0446】
S530:IABノード2は、第3のRRC再構成メッセージを端末1へ送信し、第3のRRC再構成メッセージは、第5のインジケーション情報を含む。
【0447】
S531:端末は、第5のインジケーション情報に基づいて第1のベアラの第1のLCHを削除する。
【0448】
第5のインジケーション情報については、S302からS304の内容を参照されたい。
【0449】
S532:IABドナーCU2は、F1 APメッセージをIABノード3へ送信して、IABノード3とIABノード1の間のプロトコルスタックリソースを解放するようにIABノード3に示す。
【0450】
S533:IABノード3は、DAPSからシングルアクティブプロトコルスタックへ切り換える。
【0451】
シングルアクティブプロトコルスタックは、IABノード3が、ターゲット親ノードに対応するプロトコルスタックリソースしか有していないこととして理解され得る。換言すれば、IABノード3は、IABノード3とIABノード1の間のプロトコルスタックリソースを解放する。
【0452】
S534:IABドナーCU2は、コンテキスト解放メッセージをIABドナーCU1へ送信する。
【0453】
S535:IABドナーCU1は、コンテキスト解放メッセージをIABノード1へ送信する。
【0454】
S536:IABノード1は、IABノード3のコンテキストを解放する。
【0455】
図17Aから図17Eの方法では、IABドナーCU1がハンドオーバ決定を実施する前に、第1のLCHが端末の第1のベアラについて構成され、端末は、ソースドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータ(以下ではソースダウンリンクデータと略記する)およびソースドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータ(以下ではソースアップリンクデータと略記する)を第1のLCHを通して伝送することがある。ハンドオーバ完了段階では、IABノード2がIABドナーCU2を通して端末の第1のベアラについて第2のLCHを構成した後で、端末は、ターゲットドナーノードに対応するダウンリンクPDCPデータ(以下ではターゲットダウンリンクデータと略記する)およびターゲットドナーノードに対応するアップリンクPDCPデータ(以下ではターゲットアップリンクデータと略記する)を第2のLCHを通して伝送することがある。
【0456】
任意選択で、S501からS511で、IABドナーCU1は、ソースダウンリンクデータを端末へ送信することがあり、端末は、ソースアップリンクデータをIABドナーCU1へ送信することがある。
【0457】
任意選択で、S511からS522で、IABドナーCU1は、ソースダウンリンクデータを端末へ送信することがある。
【0458】
任意選択で、S522からS524で、IABドナーCU1は、ソースダウンリンクデータを端末へ送信することがあり、IABドナーCU2は、ターゲットダウンリンクデータを端末へ送信することがあり、端末は、ターゲットアップリンクデータをIABドナーCU2へ送信することがある。
【0459】
任意選択で、S524からS527で、IABノード3およびIABノード2は、IABノード3またはIABノード2にバッファリングされたソースダウンリンクデータパケットを端末1へ送信することを継続することがあり、IABドナーCU2は、ターゲットダウンリンクデータを端末へ送信することがあり、端末は、ターゲットアップリンクデータをIABドナーCU2へ送信することがある。
【0460】
任意選択で、S527からS536で、IABドナーCU2は、ターゲットダウンリンクデータを端末へ送信することがあり、端末は、ターゲットアップリンクデータをIABドナーCU2へ送信することがある。
【0461】
ソースアップリンクデータ、ソースダウンリンクデータ、ターゲットアップリンクデータ、および/またはターゲットダウンリンクデータを処理する方法については、前述の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では、再度説明されない。
【0462】
図17Aから図17Eの方法では、IABノード3のハンドオーバ中に、端末のデータ伝送は常に中断されず、データ伝送の継続性を保証する。
【0463】
図18Aから図18Dは、本出願の実施形態による別のドナーノード間ハンドオーバ方法の概略図である。図18Aから図18Dに示されるように、この方法は、以下のステップを含む。
【0464】
S601からS616のプロセスは、ハンドオーバ準備プロセスを説明するものであり、図17Aから図17Eの内容と図18Aから図18Dの内容とは、相互に参照され得る。
【0465】
S601:IABノード3は、測定報告をIABドナーCU1へ送信する。
【0466】
S602:IABドナーCU1は、ハンドオーバ決定を実施する。
【0467】
S603:IABドナーCU1は、ハンドオーバ要求メッセージをIABドナーCU2へ送信し、ハンドオーバ要求メッセージは、能力インジケーション情報を含む。
【0468】
S604からS606は、第1のベアラの第2のLCHを構成するプロセスを説明するものであり、ここの内容と図13の内容とは、相互に参照され得る。例えば、S604からS606は、第1のリレーノードがターゲットドナーノードへの接続を確立する前に、第1のリレーノードが、第1のインジケーション情報をソースドナーノードから受信し、第2のLCHの設定情報をソースドナーノードへ送信し、ソースドナーノードが、第2のLCHの設定情報をターゲットドナーノードへ送信する場合に対応することがある。図13の第1のメッセージは、S604のUEコンテキスト修正要求メッセージであり、図13の第5のメッセージは、S606のUEコンテキスト修正応答メッセージであり、図13の第6のメッセージは、S609のハンドオーバ要求メッセージであり、図13の第2のメッセージは、S613のハンドオーバ要求応答メッセージであり、図13の第1のメッセージは、S613からS615の第2のRRC再構成メッセージであることは理解され得る。
【0469】
S604:IABドナーCU1は、UEコンテキスト修正要求メッセージをIABノード2へ送信し、UEコンテキスト修正要求メッセージは、第1のインジケーション情報を含む。
【0470】
S605:IABノード2は、第1のベアラに対応する第2のLCHの設定情報を生成する。
【0471】
IABノード2は、第1のインジケーション情報に基づいて第2のLCHの設定情報を生成することがある。
【0472】
S606:IABノード2は、UEコンテキスト修正応答メッセージをIABドナーCUへ送信し、UEコンテキスト修正応答メッセージは、第2のLCHの設定情報を含む。
【0473】
S607:IABドナーCU2は、コンテキスト設定要求メッセージをIABノード4へ送信する。
【0474】
S608:IABノード4は、コンテキスト設定応答メッセージをIABドナーCU2へ送信する。
【0475】
S609:IABドナーCU1は、ハンドオーバ要求メッセージをIABドナーCU2へ送信し、ハンドオーバ要求メッセージは、第2のLCHの設定情報を含む。
【0476】
任意選択で、S609およびS603のメッセージは、同じハンドオーバ要求メッセージであることがある。
【0477】
任意選択で、S609は、S607の前、S607とS608の間、またはS608の後に実施され得る。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0478】
S610:IABドナーCU2は、ハンドオーバ要求応答メッセージをIABドナーCU1へ送信し、ハンドオーバ要求応答メッセージは、第1のRRC再構成メッセージを含み、第1のRRC再構成メッセージは、第6のインジケーション情報を含む。
【0479】
S611:IABドナーCU1は、第1のRRC再構成メッセージをIABノード3へ送信し、第1のRRC再構成メッセージは、第6のインジケーション情報を含む。
【0480】
S612:IABノード3は、第6のインジケーション情報に基づいてDAPSを開始する。
【0481】
S613:IABドナーCU2は、ハンドオーバ要求応答メッセージをIABドナーCU1に送信し、ハンドオーバ要求応答メッセージは、第2のLCH再構成メッセージを含み、第のRRC再構成メッセージは、第1のベアラに対応する第2のLCHの設定情報、および第2のインジケーション情報を含む。
【0482】
S614:IABドナーCU1は、UEコンテキスト修正要求メッセージをIABノード2へ送信し、UEコンテキスト修正要求メッセージは、第2のRRC再構成メッセージを含む。
【0483】
S615:IABノード2は、第2のRRC再構成メッセージを端末へ送信する。
【0484】
任意選択で、S610およびS613のメッセージは、同じハンドオーバ要求応答メッセージであることがあり、ハンドオーバ要求応答メッセージは、第1のRRC再構成メッセージ、および第2のRRC再構成メッセージを含む。
【0485】
S616:端末は、第1のベアラについて第2のLCHを構成する。
【0486】
S617からS621のプロセスは、ハンドオーバ実行プロセス、すなわちIABノード3とIABドナーDU2の間のランダムアクセスプロセスを説明するものである。
【0487】
S617:IABノード3は、プリアンブルをIABノード4へ送信する。
【0488】
S618:IABノード4は、RARをIABノード3へ送信する。
【0489】
S619:IABノード3は、PUSCH切り換え(switch)を実施する。
【0490】
S620:IABノード3は、RRC再構成完了メッセージをIABドナーDU2へ送信する。
【0491】
S621:IABドナーDU2は、アップリンクRRCメッセージ転送(UL RRC transfer)メッセージをIABドナーCU2へ送信し、このメッセージは、RRC再構成完了メッセージを含む。
【0492】
S622:IABノード3は、第3のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0493】
任意選択で、IABノード3は、PUSCH切り換えを実施した後、またはターゲットドナーノードへの接続を確立した後で、第3のインジケーション情報を端末へ送信することがある。詳細については、S200の内容を参照されたい。
【0494】
S623:F1インターフェースが、IABノード3とIABドナーCU2の間で確立される。
【0495】
S624:F1インターフェースが、IABノード2とIABドナーCU2の間で確立される。
【0496】
S625:IABドナーCU2は、UEコンテキスト設定要求メッセージをIABノード2へ送信する。
【0497】
S626:IABノード2は、UEコンテキスト設定応答メッセージをIABドナーCU2へ送信する。
【0498】
S627:IABドナーCU2は、ハンドオーバ成功メッセージをIABドナーCU1へ送信して、ソースダウンリンクデータをIABノード3へ送信することを停止するようにIABドナーCU1に示す。
【0499】
S628:IABドナーCU1は、ソースダウンリンクデータをIABノード3へ送信することを停止する。
【0500】
S629:IABドナーCU2は、UEコンテキスト解放メッセージをIABドナーCU1へ送信する。
【0501】
S630:IABドナーCU1は、UEコンテキスト解放メッセージをIABノード2へ送信する。
【0502】
S631:IABノード2は、第1のLCHのバッファが空であると決定する。
【0503】
S632:IABノード2は、UEコンテキスト修正所用メッセージをIABドナーCU2へ送信し、このメッセージは、第4のインジケーション情報を含む。
【0504】
S633:IABドナーCU2は、UEコンテキスト修正要求メッセージをIABノード2へ送信し、このメッセージは、第3のRRC再構成メッセージを含み、第3のRRC再構成メッセージは、第5のインジケーション情報を含む。
【0505】
S634:IABノード2は、第3のRRC再構成メッセージを端末1へ送信し、第3のRRC再構成メッセージは、第5のインジケーション情報を含む。
【0506】
S635:端末は、第5のインジケーション情報に基づいて第1のベアラの第1のLCHを削除する。
【0507】
S636:IABドナーCU2は、F1メッセージをIABノード3へ送信して、IABノード3とIABノード1の間のプロトコルスタックリソースを解放するようにIABノード3に示す。
【0508】
S637:IABノード3は、DAPSからシングルアクティブプロトコルスタックへ切り換える。
【0509】
S638:IABドナーCU2は、コンテキスト解放メッセージをIABドナーCU1へ送信する。
【0510】
S639:IABドナーCU1は、コンテキスト解放メッセージをIABノード1へ送信する。
【0511】
S640:IABノード1は、IABノード3のコンテキストを解放する。
【0512】
図18Aから図18Dの各ステップの内容については、図17Aから図17Eの内容を参照されたい。詳細は、本明細書では、再度説明されない。
【0513】
任意選択で、S601からS622で、IABドナーCU1は、ソースダウンリンクデータを端末に送信することがあり、端末は、ソースアップリンクデータをIABドナーCU1へ送信することがある。
【0514】
任意選択で、S622からS630で、IABドナーCU1は、ソースダウンリンクデータを端末に送信することがあり、IABドナーCU2は、ターゲットダウンリンクデータを端末に送信することがあり、端末は、ソースアップリンクデータをIABドナーCU2へ送信することがある。
【0515】
任意選択で、S630からS640で、IABドナーCU2は、ターゲットダウンリンクデータを端末へ送信することがあり、端末は、ターゲットアップリンクデータをIABドナーCU2へ送信することがある。
【0516】
ソースアップリンクデータ、ソースダウンリンクデータ、ターゲットアップリンクデータ、および/またはターゲットダウンリンクデータを処理する方法については、前述の内容を参照されたい。詳細は、本明細書では、再度説明されない。
【0517】
以下、図19から図22を参照して、本出願の実施形態で提供される装置について述べる。図19から図22の装置は、図13から図18Dの方法を完了することがある。装置の内容と方法の内容とは、相互に参照され得る。
【0518】
図19は、本出願の実施形態による端末の構造の概略図である。端末は、前述の方法の実施形態における端末の機能を実装することがある。説明を容易にするために、図19は、端末の主要な構成要素を示している。図19には、以下が示されている。
【0519】
端末は、少なくとも1つのプロセッサ611、少なくとも1つのトランシーバ612、および少なくとも1つのメモリ613を含む。プロセッサ611と、メモリ613と、トランシーバ612とは、互いに接続される。任意選択で、端末は、出力デバイス614、入力デバイス615、および1つまたは複数のアンテナ616をさらに含むことがある。アンテナ616は、トランシーバ612に接続され、出力デバイス614および入力デバイス615は、プロセッサ611に接続される。
【0520】
プロセッサ611は、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理し、端末全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。
【0521】
任意選択の実装では、端末は、ベースバンドプロセッサ、および中央処理ユニットを含むことがある。ベースバンドプロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される。中央処理ユニットは、主に、端末デバイス全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。
【0522】
ベースバンドプロセッサおよび中央処理ユニットの機能は、図19のプロセッサに統合されることがある。当業者なら、ベースバンドプロセッサおよび中央処理ユニットが、代替として互いに独立したプロセッサであることもあり、バスなどの技術を用いて相互接続されることを理解し得る。当業者なら、端末デバイスが様々なネットワーク標準に適応するために複数のベースバンドプロセッサを含むことがあり、端末デバイスが端末デバイスの処理能力を強化するために複数の中央処理ユニットを含むことがあり、端末デバイスの構成要素が様々なバスを用いて接続されることがあることを理解し得る。ベースバンドプロセッサは、あるいは、ベースバンド処理回路またはベースバンド処理チップと表現されることもある。中央処理ユニットは、あるいは、中央処理回路または中央処理チップと表現されることもある。通信プロトコルおよび通信データを処理する機能は、プロセッサに組み込まれることもあるし、ソフトウェアプログラムの形態でメモリに記憶されることもある。プロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行して、ベースバンド処理機能を実装する。
【0523】
メモリ613は、主に、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように構成される。メモリ613は、独立して存在することもあり、プロセッサ611に接続される。任意選択で、メモリ613とプロセッサ611とが互いに一体化される、例えば単一のチップ上に一体化される、すなわちオンチップメモリとなることもあるし、メモリ613が独立した記憶要素である。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。メモリ613は、本出願の実施形態の技術的解決策を実行するためのプログラムコードを記憶することができ、プロセッサ611は、このプログラムコードの実行を制御する。様々なタイプの実行されたコンピュータプログラムコードは、プロセッサ611のドライバとみなされることもある。
【0524】
トランシーバ612は、ベースバンド信号と無線周波数信号の間の変換を実施し、無線周波数信号を処理するように構成されることがある。トランシーバ612は、アンテナ616に接続されることがある。トランシーバ612は、送信機(transmitter、Tx)および受信機(receiver、Rx)を含む。具体的には、1つまたは複数のアンテナ616は、無線周波数信号を受信することがある。トランシーバ612の受信機Rxは、無線周波数信号をアンテナから受信し、無線周波数信号をデジタルベースバンド信号またはデジタル中間周波数信号に変換し、プロセッサ611がこのデジタルベースバンド信号またはデジタル中間周波数信号をさらに処理する、例えば復調処理および復号処理を実施するようにこのデジタルベースバンド信号またはデジタル中間周波数信号をプロセッサ611に提供するように構成される。さらに、トランシーバ612の送信機Txは、変調されたデジタルベースバンド信号またはデジタル中間周波数信号をプロセッサ611から受信し、この変調されたデジタルベースバンド信号またはデジタル中間周波数信号を無線周波数信号に変換し、この無線周波数信号を1つまたは複数のアンテナ616を通して送信するように構成される。具体的には、受信機Rxは、無線周波数信号に対して1つまたは複数のレベルの周波数ダウンミキシング処理およびアナログデジタル変換処理を選択的に実施して、デジタルベースバンド信号またはデジタル中間周波数信号を得ることがある。周波数ダウンミキシング処理とアナログデジタル変換処理の順序は、調節可能である。送信機Txは、変調されたデジタルベースバンド信号またはデジタル中間周波数信号に対して1つまたは複数のレベルの周波数アップミキシング処理およびデジタルアナログ変換処理を選択的に実施して、無線周波数信号を得ることがある。周波数アップミキシング処理とデジタルアナログ変換処理の順序は、調節可能である。デジタルベースバンド信号およびデジタル中間周波数信号は、デジタル信号と総称されることもある。任意選択で、送信機Txおよび受信機Rxは、異なる物理構造/回路によって実装されることもあり、または、同じ物理構造/回路によって実装されることもあり、すなわち送信機Txと受信機Rxとが共に集積化されることもある。
【0525】
トランシーバは、トランシーバユニットまたはトランシーバ装置などと呼ばれることもある。任意選択で、トランシーバ内にあり、受信機能を実装するように構成された構成要素は、受信ユニットとみなされ得、トランシーバ内にあり、送信機能を実装するように構成された構成要素は、送信ユニットとみなされ得る。すなわち、トランシーバユニットは、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。受信ユニットは、受信機、入力ポート、または受信回路などと呼ばれることもある。送信ユニットは、送信機または伝送回路などと呼ばれることもある。あるいは、Txと、Rxと、アンテナとが組み合わされてトランシーバになることもある。
【0526】
出力デバイス614は、複数の方式で情報を表示する。例えば、出力デバイス614は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)表示デバイス、陰極線管(Cathode Ray Tube、CRT)表示デバイス、またはプロジェクタ(projector)などであることがある。入力デバイス615は、複数の方式でユーザの入力を受け取り得る。例えば、入力デバイス615は、マウス、キーボード、タッチスクリーンデバイス、または感知デバイスであることがある。
【0527】
例えば、プロセッサ611は、端末が前述の方法の実施形態に記載されるアクションを実施するのをサポートするように構成されることがある。例えば、プロセッサ611(例えばベースバンドプロセッサ)は、図12の端末1のデュアル構成プロトコルスタックの機能を実装し、第1のインジケーション情報を取得し、ソースドナーノードに対応する設定情報またはターゲットドナーノードに対応する設定情報を用いて受信されたダウンリンクデータまたは送信されるアップリンクデータを処理し、ソースドナーノードに対応する設定情報および/またはターゲットドナーノードに対応する設定情報を起動し、ソースドナーノードに対応する設定情報を削除することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0528】
例えば、メモリ613は、前述の方法の実施形態において端末によって実施される動作を実行するプログラムコードを記憶することがあり、プロセッサ611は、実行を制御する。例えば、メモリ613は、ソースドナーノードに対応する設定情報および/またはターゲットドナーノードに対応する設定情報を記憶することがあり、メモリ613は、インジケーション情報などを記憶することがあり、メモリ613は、リレーノードから受信されたダウンリンクデータ、または送信されるアップリンクデータを記憶することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0529】
例えば、トランシーバ612およびアンテナ616は、端末の親ノードとの伝送を実装する、例えばダウンリンクデータを受信する、アップリンクデータを送信する、またはインジケーション情報を受信することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0530】
図20は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。通信装置は、リレーノードであることがあり、前述の方法の実施形態のリレーノードの機能を実装することがある。あるいは、通信装置は、ドナーノードであることもあり、前述の方法の実施形態のソースドナーノードまたはターゲットドナーノードの機能を実装することもある。説明を容易にするために、図20は、通信装置の主要な構成要素を示している。図20には、以下が示されている。
【0531】
通信装置は、少なくとも1つのプロセッサ711、少なくとも1つのメモリ712、少なくとも1つのトランシーバ713、少なくとも1つのネットワークインターフェース714、および1つまたは複数のアンテナ715を含む。プロセッサ711と、メモリ712と、トランシーバ713と、ネットワークインターフェース714とは、例えばバスを用いて互いに接続される。本出願のこの実施形態では、この接続は、様々なタイプのインターフェース、伝送線、またはバスなどを含み得る。これは、この実施形態では限定されない。アンテナ715は、トランシーバ713に接続される。ネットワークインターフェース714は、通信装置が通信リンクを通して別のネットワークデバイスに接続されることを可能にするように構成される。
【0532】
トランシーバ713、メモリ712、およびアンテナ715については、同様の機能を実装するために、図19の関連する説明を参照されたい。
【0533】
通信装置が第1のリレーノードであるときには、プロセッサ711は、第1のリレーノードが前述の方法の実施形態に記載されるアクションを実施するのをサポートするように構成されることがある。例えば、プロセッサ711は、前述の方法の実施形態において第1のリレーノードによって生成される第2のLCHの設定情報を生成し、この第2のLCHの設定情報を端末へ送信することがある。具体的には、GTPトンネル確立要求をターゲットドナーノードから受信した後で、第1のリレーノードは、第2のLCHの設定情報を生成することがある。別の例では、プロセッサ711は、受信された第1のインジケーション情報に基づいて第2のLCHの設定情報を生成することもある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0534】
トランシーバ713およびアンテナ715は、第1のリレーノードとソースドナーノードの間の接続、または第1のリレーノードとターゲットドナーノードの間の接続を実装することがある。
【0535】
トランシーバ713およびアンテナ715は、第1のリレーノードの親ノードおよび/または第1のリレーノードの子ノードとの伝送を実装することがあり、例えば、ソースドナーノードおよび/またはターゲットドナーノードのデータを第1のリレーノードの親ノードから受信する、ソースドナーノードおよび/またはターゲットドナーノードのデータを端末へ送信する、端末のデータを受信する、端末のデータを第1のリレーノードの親ノードへ送信する、別のノード(例えばソースドナーノードおよび/またはターゲットドナーノード)によって生成されたインジケーション情報を第1のリレーノードの親ノードから受信する、受信されたインジケーション情報または第1のリレーノードによって生成されたインジケーション情報を端末へ送信することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0536】
メモリ712は、前述の方法の実施形態において第1のリレーノードによって実施される動作を実行するためのプログラムコードおよび/またはデータを記憶することがあり、プロセッサ711は、実行を制御する。例えば、メモリ712は、第1のリレーノードの親ノードおよび/もしくは子ノードから受信されるデータまたはインジケーション情報を記憶することがあり、または、第1のリレーノードによって生成されるインジケーション情報を記憶することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0537】
通信装置がターゲットドナーノードであるときには、プロセッサ711は、ターゲットドナーノードが前述の方法の実施形態に記載されるアクションを実施するのをサポートするように構成されることがある。例えば、プロセッサ711は、前述の方法の実施形態においてターゲットドナーノードによって生成されるインジケーション情報またはデータなどを生成することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0538】
トランシーバ713およびアンテナ715は、ターゲットドナーノードとリレーノードの間の接続を実装することがある。トランシーバ713およびアンテナ715は、ターゲットドナーノードの子ノードとの伝送を実装することがあり、例えば、データおよび/またはインジケーション情報を子ノードへ送信したり、データおよび/またはインジケーション情報を子ノードから受信したりすることがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0539】
メモリ712は、前述の方法の実施形態においてターゲットドナーノードによって実施される動作を実行するためのプログラムコードおよび/またはデータを記憶することがあり、プロセッサ711は、実行を制御する。例えば、メモリ712は、別のノードから受信されるデータまたはインジケーション情報を記憶することがあり、または、ターゲットドナーノードによって生成されるデータまたはインジケーション情報を記憶することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0540】
ネットワークインターフェース714は、ターゲットドナーノードとコアネットワーク要素の間のネットワークインターフェース、例えばS1インターフェースを含むことがある。ネットワークインターフェースは、アクセスネットワークデバイスと別のネットワークデバイスの間のネットワークインターフェース、例えばソースドナーノードとターゲットドナーノードの間のネットワークインターフェース、例えばX2またはXnインターフェースを含むことがある。
【0541】
通信装置がソースドナーノードであるときには、プロセッサ711は、ソースドナーノードが前述の方法の実施形態に記載されるアクションを実施するのをサポートするように構成されることがある。例えば、プロセッサ711は、前述の方法の実施形態においてソースドナーノードによって生成されるインジケーション情報またはデータなどを生成することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0542】
トランシーバ713およびアンテナ715は、ソースドナーノードとリレーノードの間の接続を実装することがある。トランシーバ713およびアンテナ715は、ソースドナーノードの子ノードとの伝送を実装することがあり、例えば、データおよび/またはインジケーション情報を子ノードへ送信し、データおよび/またはインジケーション情報を子ノードから受信することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0543】
メモリ712は、前述の方法の実施形態においてソースドナーノードによって実施される動作を実行するためのプログラムコードおよび/またはデータを記憶することがあり、プロセッサ711は、実行を制御する。例えば、メモリ712は、別のノードから受信されるデータまたはインジケーション情報を記憶することがあり、または、ソースドナーノードによって生成されるデータまたはインジケーション情報を記憶することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の内容を参照されたい。
【0544】
ネットワークインターフェース714は、ソースドナーノードとコアネットワーク要素の間のネットワークインターフェース、例えばS1インターフェースを含むことがある。ネットワークインターフェースは、アクセスネットワークデバイスと別のネットワークデバイスの間のネットワークインターフェース、例えばターゲットドナーノードとソースドナーノードの間のネットワークインターフェース、例えばX2またはXnインターフェースを含むことがある。
【0545】
図21は、本出願の実施形態によるアクセスネットワークデバイスの構造の概略図である。例えば、図21は、ドナーノードの構造概略図であり得る。ドナーノードに含まれるDUは、ドナーDUであることがあり、ドナーノードに含まれるCUは、ドナーCUであることがある。図21に示されるように、基地局が、図1図2図3、および図11に示されるシステムで使用され、前述の方法の実施形態におけるドナーノード(ソースドナーノードおよび/またはターゲットドナーノードを含む)の機能を実施することがある。
【0546】
アクセスネットワークデバイスは、1つまたは複数のDU1101、および1つまたは複数のCU1102を含むことがある。DU1101は、少なくとも1つのアンテナ11011、少なくとも1つの無線周波数ユニット11012、少なくとも1つのプロセッサ11013、および少なくとも1つのメモリ11014を含むことがある。DU1101は、主に、無線周波数信号を送信および受信し、無線周波数信号とベースバンド信号の間の変換を実施し、部分ベースバンド処理を実施するように構成される。CU1102は、少なくとも1つのプロセッサ11022、および少なくとも1つのメモリ11021を含むことがある。CU1102とDU1101とは、インターフェースを通して互いに通信することがある。制御プレーン(control plane)インターフェースは、F1-Cであることがあり、ユーザプレーン(user Plane)インターフェースは、F1-Uであることがある。
【0547】
CU1102は、主に、ベースバンド処理を実施すること、および基地局を制御することなどを行うように構成される。DU1101とCU1102とは、物理的に一緒に配置されるこがもあり、または、物理的に分離して配置されることもある、すなわち分散型の基地局であることもある。CU1102は、基地局の制御センタであり、処理ユニットと呼ばれることもあり、主に、ベースバンド処理機能を完了するように構成される。例えば、CU1102は、前述の方法の実施形態においてネットワークデバイスに関係する動作手順を実施するように基地局を制御するように構成されることがある。
【0548】
具体的には、CUおよびDUのベースバンド処理は、ワイヤレスネットワークのプロトコル層に基づいて分類されることがある。詳細については、図3の内容を参照されたい。
【0549】
さらに、任意選択で、ドナー基地局1100は、1つまたは複数の無線周波数ユニット(radio units、RUs)、1つまたは複数のDU、および1つまたは複数のCUを含むことがある。DUは、上記の少なくとも1つのプロセッサ11013および上記の少なくとも1つのメモリ11014を含むことがあり、RUは、上記の少なくとも1つのアンテナ11011および上記の少なくとも1つの無線周波数ユニット11012を含むことがあり、CUは、上記の少なくとも1つのプロセッサ11022および上記の少なくとも1つのメモリ11021を含むことがある。
【0550】
例では、CU1102は、1つまたは複数の基板を含むことがあり、複数の基板が、協働で1つのアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えば5Gネットワーク)をサポートすることがあり、または、別個に異なるアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えばLTEネットワーク、5Gネットワーク、または別のネットワーク)をサポートすることがある。メモリ11021およびプロセッサ11022は、1つまたは複数の基板にサービスすることがある。換言すれば、各基板に独立してメモリおよびプロセッサが配置されることがあり、または、複数の基板が同じメモリおよび同じプロセッサを共有することもある。さらに、必要な回路が、各基板にさらに配置されることがある。DU1101は、1つまたは複数の基板を含むことがあり、複数の基板が、協働で1つのアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えば5Gネットワーク)をサポートすることがあり、または、別個に異なるアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えばLTEネットワーク、5Gネットワーク、または別のネットワーク)をサポートすることもある。メモリ11014およびプロセッサ11013は、1つまたは複数の基板にサービスすることがある。換言すれば、各基板に独立してメモリおよびプロセッサが配置されることがあり、または、複数の基板が同じメモリおよび同じプロセッサを共有することがある。さらに、必要な回路が、各基板にさらに配置されることがある。
【0551】
例えば、アクセスネットワークデバイスがターゲットドナーノードであるときには、ターゲットドナーノードのCUは、DUを通して子ノードとの伝送を実施することがある。例えば、ダウンリンク方向では、ターゲットドナーノードのCUは、データ(例えばPDCPデータ)および/またはインジケーション情報を生成し、次いでCUとDUの間のインターフェースを通してそのデータをターゲットドナーノードのDUに送信することがあり、ターゲットドナーノードのDUは、そのデータをアンテナを通してDUの子ノードへ送信する。アップリンク方向では、ターゲットドナーノードのDUは、アンテナを通して子ノードからデータを受信し、次いでCUとDUの間のインターフェースを通してそのデータをターゲットドナーノードのCUへ送信することがある。
【0552】
例えば、アクセスネットワークデバイスがソースドナーノードであるときには、ソースドナーノードのCUは、DUを通して子ノードとの伝送を実施することがある。例えば、ダウンリンク方向では、ソースドナーノードのCUは、データ(例えばPDCPデータ)および/またはインジケーション情報を生成し、次いでCUとDUの間のインターフェースを通してそのデータをソースドナーノードのDUに送信することがあり、ソースドナーノードのDUは、そのデータをアンテナを通してDUの子ノードへ送信する。アップリンク方向では、ソースドナーノードのDUは、アンテナを通して子ノードからデータを受信し、次いでCUとDUの間のインターフェースを通してそのデータをソースドナーノードのCUへ送信することがある。
【0553】
図22は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。通信装置は、前述の方法の実施形態に記載される方法を実施することがある。詳細については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。通信装置は、通信デバイス、回路、ハードウェア構成要素、またはチップで使用され得る。例えば、通信装置は、端末、端末内のチップ、ドナーノード(ソースドナーノードもしくはターゲットドナーノードを含む)、ドナーノード(ソースドナーノードもしくはターゲットドナーノードを含む)内のチップ、リレーノード(第1のリレーノードおよび第2のリレーノードを含む)、またはリレーノード内のチップであることがある。
【0554】
装置1900は、処理ユニット1901および通信ユニット1902を含む。任意選択で、通信装置1900は、記憶ユニット1903をさらに含む。
【0555】
処理ユニット1901は、処理機能を有する装置であることがあり、1つまたは複数のプロセッサを含むことがある。プロセッサは、汎用プロセッサまたは専用プロセッサなどであることがある。プロセッサは、ベースバンドプロセッサまたは中央処理ユニットであることがある。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成されることがある。中央処理ユニットは、装置(例えばドナーノード、端末、またはチップ)を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成されることがある。
【0556】
通信ユニット1902は、信号を入力(受信)または出力(送信)するための装置であることがあり、別のネットワークデバイスまたはデバイス内の別の構成要素との信号伝送を実施するように構成される。
【0557】
記憶ユニット1903は、記憶機能を有する装置であることがあり、1つまたは複数のメモリを含むことがある。
【0558】
任意選択で、処理ユニット1901と、通信ユニット1902と、記憶ユニット1903とは、通信バスを用いて接続される。
【0559】
任意選択で、記憶ユニット1903は、独立して存在することがあり、通信バスを用いて処理ユニット1901に接続される。記憶ユニット1903は、あるいは、処理ユニット1901に一体化されることがある。
【0560】
任意選択で、本出願のこの実施形態では、通信装置1900は、端末、またはドナーノード内のチップであることがある。通信ユニット1902は、入出力インターフェース、ピン、または回路などであることがある。記憶ユニット1903は、レジスタ、キャッシュ、またはRAMなどであることがあり、記憶ユニット1903は、処理ユニット1901に一体化されることがある。記憶ユニット1903は、静的な情報および命令を記憶することができるROMまたは別のタイプの静的記憶デバイスであることがあり、記憶ユニット1903は、処理ユニット1901から独立していることがある。任意選択で、ワイヤレス通信技術の発展とともに、トランシーバが、通信装置1900に一体化されることがある。例えば、図19に示されるトランシーバ612が、通信ユニット1902に一体化される。
【0561】
可能な設計では、処理ユニット1901は、命令を含むことがあり、この命令がプロセッサ上で実行されて、通信装置1900が前述の実施形態における端末またはドナーノードの方法を実施することを可能にすることがある。
【0562】
別の可能な設計では、記憶ユニット1903は、命令を記憶し、この命令が処理ユニット1901上で実行されて、通信装置1900が前述の実施形態における端末またはドナーノードの方法を実施することを可能にすることがある。任意選択で、記憶ユニット1903は、データをさらに記憶することがある。任意選択で、処理ユニット1901はまた、命令および/またはデータを記憶することもある。
【0563】
通信装置1900は、本出願の実施形態における端末であることがある。端末の概略図は、図19に示され得る。任意選択で、装置1900の通信ユニット1902は、端末のアンテナおよびトランシーバ、例えば図19のアンテナ616およびトランシーバ612を含むことがある。任意選択で、通信ユニット1902は、出力デバイスおよび入力デバイス、例えば図19の出力デバイス614および入力デバイス615をさらに含むことがある。
【0564】
通信装置1900が本出願の実施形態における端末または端末のチップであることがあるときには、通信装置1900は、前述の方法の実施形態において端末によって実装される機能を実装することがある。
【0565】
例えば、処理ユニット1901は、第1のベアラについて第1のLCHおよび/または第2のLCHを構成し、ソースドナーノードに対応する設定情報またはターゲットドナーノードに対応する設定情報を用いて受信されたダウンリンクデータまたは送信されるアップリンクデータを処理し、ソースドナーノードに対応する設定情報またはターゲットドナーノードに対応する設定情報を用いて処理されたアップリンクデータを第1のLCHまたは第2のLCHにマッピングし、第2のインジケーション情報に基づいてターゲットドナーノードに対応するPDCP設定情報を用いてアップリンクデータを処理し、このインジケーション情報に基づいて第1のLCHを削除することがある。通信ユニット1902は、端末の親ノードとの伝送を実装することがあり、例えば、ダウンリンクデータを受信する、アップリンクデータを送信する、またはインジケーション情報を受信することがある。
【0566】
通信装置1900が本出願の実施形態におけるソースドナーノードまたはソースドナーノードのチップであることがあるときには、通信装置1900は、前述の方法の実施形態におけるソースドナーノードの機能を実装することがある。
【0567】
例えば、処理ユニット1901は、前述の方法の実施形態においてソースドナーノードによって生成されるインジケーション情報またはデータを生成することがある。例えば、通信ユニット1902は、ソースドナーノードの子ノードとの伝送を実施することがあり、例えば、データおよび/もしくはインジケーション情報を子ノードへ送信する、またはデータおよび/もしくはインジケーション情報を子ノードから受信することがある。
【0568】
通信装置1900が本出願の実施形態におけるターゲットドナーノードまたはターゲットドナーノードのチップであることがあるときには、通信装置1900は、前述の方法の実施形態におけるターゲットドナーノードの機能を実装することがある。
【0569】
例えば、処理ユニット1901は、前述の方法の実施形態においてターゲットドナーノードによって生成されるインジケーション情報またはデータを生成することがある。例えば、通信ユニット1902は、ターゲットドナーノードの子ノードとの伝送を実施することがあり、例えば、データおよび/もしくはインジケーション情報を子ノードへ送信する、またはデータおよび/もしくはインジケーション情報を子ノードから受信することがある。
【0570】
以上、本出願の実施形態の方法の流れ図について説明した。端末は、端末の方法またはステップに対応する機能ユニット(手段)を有することがあり、リレーノードは、リレーノードの方法またはステップに対応する機能ユニットを有することがあり、ソースドナーノード(例えばCUおよび/またはDU)は、ソースドナーノード(例えばCUおよび/またはDU)の方法またはステップに対応する機能ユニットを有することがあり、ターゲットドナーノード(例えばCUおよび/またはDU)は、ターゲットドナーノード(例えばCUおよび/またはDU)の方法またはステップに対応する機能ユニットを有することがあり、ソースドナーノードのCUは、ソースドナーノードのCUの方法またはステップに対応する機能ユニットを有することがあり、リレーシステム内の別のノードは、その別のノードに対応する機能ユニットを有することがあることを理解されたい。前述のモジュールまたはユニットのうちの1つまたは複数は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組合せによって実装され得る。前述のモジュールまたはユニットのうちの任意の1つがソフトウェアによって実装されるときには、そのソフトウェアは、コンピュータプログラム命令の形態で存在し、メモリに記憶される。プロセッサは、プログラム命令を実行して前述の方法の手順を実装するように構成されることがある。
【0571】
本出願のプロセッサは、限定されるわけではないが、ソフトウェアを実行する以下の様々なコンピューティングデバイス、すなわち中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラユニット(microcontroller unit、MCU)、または人工知能プロセッサのうちの少なくとも1つを含み得る。各コンピューティングデバイスは、ソフトウェア命令を実行して動作または処理を実施するように構成された1つまたは複数のコアを含むことがある。プロセッサは、別個の半導体チップであることもあるし、別の回路と一体化されて半導体チップになる、例えば別の回路(例えばコーデック回路、ハードウェア加速回路、または様々なバスおよびインターフェース回路)とともにシステムオンチップ(system on a chip、SoC)を形成することもあるし、または特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)にASICの内臓プロセッサとして一体化されることがある。プロセッサと一体化されたASICは、別個にパッケージングされることがあり、または、別の回路と一緒にパッケージングされることがある。プロセッサは、ソフトウェア命令を実行して動作または処理を実施するためのコアを含み、必要なハードウェアアクセラレータ、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)、または特殊目的論理動作を実施する論理回路をさらに含むことがある。
【0572】
本出願の実施形態におけるメモリは、以下のタイプ、すなわち静的な情報および命令を記憶することができる読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)もしくは別のタイプの静的ストレージデバイス、または情報および命令を記憶することができるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)もしくは別のタイプの動的ストレージデバイスのうちの少なくとも1つを含むことがあり、または、あるいは電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)であることがある。いくつかのシナリオでは、メモリは、あるいは、コンパクトディスク読取り専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)もしくは別のコンパクトディスクストレージ、光学ディスクストレージ(コンパクト光学ディスク、レーザディスク、光学ディスク、デジタル汎用ディスク、もしくはBlu-rayディスクなどを含む)、磁気ディスクストレージ媒体もしくは別の磁気ストレージデバイス、または予想されるプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形態で搬送もしくは記憶するために使用されることが可能で、コンピュータにアクセスされることが可能な任意の他の媒体であることがある。ただし、メモリはこれらに限定されない。
【0573】
データバスに加えて、バスは、電力バス、制御バス、およびステータス信号バスなどをさらに含むことがある。ただし、説明を分かりやすくするために、図中の様々なタイプのバスは、バスとして記されている。
【0574】
実装プロセスでは、前述の方法のステップは、プロセッサ内のハードウェアの一体化された論理回路によって実装されることも、またはソフトウェアの形態の命令を用いて実装されることも可能である。本出願の実施形態を参照して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実施されることがあり、またはプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組合せによって実施されることがある。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ、プログラマブル読取り専用メモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなど、当技術分野における成熟したストレージ媒体に位置することがある。ストレージ媒体は、メモリ内に位置し、プロセッサは、メモリ内の情報を読み取り、そのプロセッサのハードウェアと組み合わせて前述の方法のステップを完了する。繰り返しを避けるために、詳細は、本明細書では、再度説明されない。
【0575】
本出願の実施形態で提供される方法によれば、本出願の実施形態は、前述の装置および1つまたは複数のネットワークデバイスを含むシステムをさらに提供する。
【0576】
本明細書における第1、第2、第3、第4、および様々な数字は、単に説明を容易にするための区別のために用いられているものであり、本出願の実施形態の範囲を限定することは意図されていないことをさらに理解されたい。これらの数字は、他の数字と置き換えられることもある。
【0577】
本明細書における「および/または」という用語は、関連するオブジェクト間の関連関係のみを述べるものであり、3つの関係が存在し得ることを示していることを理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわちAのみが存在する場合、AおよびBの両方が存在する場合、ならびにBのみが存在する場合を示し得る。さらに、「/」という文字は、一般に関連するオブジェクトの間の「または」の関係を示す。
【0578】
前述のプロセスの続き番号は、本出願の様々な実施形態における実行順序を意味していないことを理解されたい。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるものとし、本出願の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定とも解釈されないものとする。
【0579】
当業者なら、本出願は、本明細書に開示される実施形態に記載される様々な例示的な論理ブロック(illustrative logical block)およびステップ(step)と組み合わせて、電子ハードウェアによって、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組合せによって実装されることが可能であることに気づき得る。機能がハードウェアによって実施されるかソフトウェアによって実施されるかは、技術的解決策の個々の応用分野および設計制約条件によって決まる。当業者なら、様々な方法を使用して、記載される機能を各特定の応用分野用に実装し得るが、その実装は、本出願の範囲を逸脱しないとみなされるものとする。
【0580】
本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、装置、および方法は、他の方式で実装されることもあることを理解されたい。例えば、前述の装置の実施形態は、単なる例である。例えば、ユニットの分割は、単に論理的な機能の分割に過ぎず、実際の実装では他の分割になることもある。例えば、複数のユニットまたは構成要素が結合または統合されて別のシステムになることがあり、または、いくつかの特徴が無視される、または実行されないことがある。さらに、表示または記載される相互の結合または直接の結合もしくは通信接続は、いくつかのインターフェースを用いて実装されることがある。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続は、電子形態、機械形態、またはその他の形態で実装され得る。
【0581】
前述の実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せによって実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるときには、それらの実施形態の全てまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されることがある。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされてコンピュータ上で実行されたときに、本出願の実施形態による手順または機能の全てまたは一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、またはその他のプログラマブル装置であることがある。コンピュータ命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体に記憶されることがあり、または、コンピュータ可読ストレージ媒体から別のコンピュータ可読ストレージ媒体へ伝送されることがある。例えば、コンピュータ命令は、有線方式(例えば同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL))またはワイヤレス方式(例えば赤外線、無線、もしくはマイクロ波)で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタへ伝送されることがある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コンピュータからアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を一体化した、サーバもしくはデータセンタなどのデータストレージデバイスであることがある。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えばフロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えばデジタル汎用ディスク(digital versatile disc、DVD)、または半導体媒体(例えばソリッドステートドライブなどであることがある。
【0582】
以上の説明は、単に本出願の具体的な実装に過ぎず、本出願の保護範囲を限定することは意図されていない。本出願に開示される技術的範囲内の当業者には容易に分かる任意の変形または置換は、本出願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲によって決まるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図17D
図17E
図18A
図18B
図18C
図18D
図19
図20
図21
図22