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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/795 20140101AFI20241216BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20241216BHJP
   A63F 13/65 20140101ALI20241216BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20241216BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/216
A63F13/65
A63F13/79 500
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024083316
(22)【出願日】2024-05-22
(62)【分割の表示】P 2024019150の分割
【原出願日】2023-06-23
【審査請求日】2024-05-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-087760(JP,A)
【文献】特開2018-057459(JP,A)
【文献】特開2023-027245(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1ユーザの位置とイベントの第1発生位置とが所定の第1位置関係を満たした上で前記イベントに参加させる他のユーザを検索する場合、前記イベントの第2発生位置と所定の第2位置関係を満たした位置にいる第2ユーザを前記イベントに参加させる制御手段
として機能させ、
前記第2位置関係は、動的に変化する
プログラム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第2発生位置と前記第2位置関係を満たした位置にいる第2ユーザを検索し、
前記第2ユーザが検索される範囲は、前記第2発生位置の周辺にいる他のユーザの密集度が低い場合に広くなる、
請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第2発生位置と前記第2位置関係を満たした位置にいる第2ユーザを検索し、
前記第2ユーザが検索される範囲は、前記第2発生位置の周辺にいる他のユーザの密集度が高い場合に狭くなる、
請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記イベントの参加に応じて前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに報酬を付与する、請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
第1ユーザの位置とイベントの第1発生位置とが所定の第1位置関係を満たした上で前記イベントに参加させる他のユーザを検索する場合、前記イベントの第2発生位置と所定の第2位置関係を満たした位置にいる第2ユーザを前記イベントに参加させる制御手段を具備し、
前記第2位置関係は、動的に変化する
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、ユーザの位置を示す位置情報を利用したゲーム(以下、位置情報ゲームと表記)を当該ユーザがプレイすることを実現するゲームシステムが知られている。
【0003】
このようなゲームシステムによれば、ユーザは、例えば現実空間を移動する(つまり、現実空間におけるユーザの位置を変化させる)ことによって、様々な場所(位置)で発生する各種イベントに参加するようにゲームをプレイすることができる。
【0004】
ところで、上記した位置情報ゲームにおいては例えば他のユーザとの所定の関係性を構築してイベントに参加すること等が考えられているが、当該他のユーザとの適切な関係性を構築することが困難な場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第7216178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、他のユーザとの所定の関係性を構築することが可能なプログラム及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの態様によれば、コンピュータを、第1ユーザの位置とイベントの第1発生位置所定の第1位置関係を満たした上で前記イベントに参加させる他のユーザを検索する場合、前記イベントの第2発生位置と所定の第2位置関係を満たした位置にいる第2ユーザを前記イベントに参加させる制御手段として機能させるプログラムが提供される。前記第2位置関係は、動的に変化する。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、他のユーザとの所定の関係性を構築することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示す図。
図2】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図。
図3】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図。
図4】ユーザ端末の機能構成の一例を示す図。
図5】サーバ装置の機能構成の一例を示す図。
図6】ゲームシステムの処理手順の一例を示すフローチャート。
図7】ゲームシステムの動作について具体的に説明するための図。
図8】ゲームシステムの動作について具体的に説明するための図。
図9】ゲームシステムの動作について具体的に説明するための図。
図10】ゲームシステムの動作について具体的に説明するための図。
図11】第2実施形態に係るゲームシステムの処理手順の一例を示すフローチャート。
図12】第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示す。図1に示すゲームシステム1は、例えばオンラインでユーザがゲームをプレイすることを実現するように構成されており、複数のユーザ端末10及びサーバ装置20を備える。
【0011】
複数のユーザ端末10の各々は、例えばユーザによって使用される携帯可能な電子機器である。本実施形態においては、複数のユーザ端末10の各々が例えばスマートフォンであるような場合を想定しているが、当該ユーザ端末10は、例えばタブレット端末のような他の携帯可能な電子機器であってもよい。
【0012】
サーバ装置20は、インターネットのようなネットワーク30を介して、複数のユーザ端末10と通信可能に接続されている。
【0013】
図2は、図1に示すユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す。ここでは、図2を参照して、ユーザ端末10がスマートフォンである場合のハードウェア構成について説明する。
【0014】
図2に示すように、ユーザ端末10は、不揮発性メモリ11、CPU12、メインメモリ13、無線通信デバイス14、ディスプレイ15及びタッチパネル16等を備える。
【0015】
不揮発性メモリ11は、各種プログラムを格納する。不揮発性メモリ11に格納されている各種プログラムには、例えばオペレーティングシステム(OS)及びユーザ端末10上で動作する各種アプリケーションプログラム等が含まれる。
【0016】
CPU12は、ユーザ端末10内の様々なコンポーネントの動作を制御するためのプロセッサであり、例えば不揮発性メモリ11に格納されている各種プログラムを実行する。CPU12は、単一のプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサから構成されていてもよい。なお、不揮発性メモリ11に格納されている各種プログラムは当該不揮発性メモリ11からメインメモリ13にロードされてCPU12によって実行されるが、当該CPU12によって実行されるプログラム(アプリケーションプログラム)には、ゲームシステム1においてユーザ端末として動作するためのゲームプログラム13Aが含まれる。
【0017】
無線通信デバイス14は、外部装置(例えば、サーバ装置20等)との無線通信を実行するためのデバイスである。
【0018】
ディスプレイ15は、例えばユーザによってプレイされるゲームに関する各種画面を表示するための表示デバイスである。
【0019】
タッチパネル16は、ユーザの指先等が接触した位置を検出する入力デバイスであり、例えばディスプレイ15の前面に重畳して配置される。
【0020】
ディスプレイ15及びタッチパネル16はタッチスクリーンディスプレイを構成し、当該タッチスクリーンディスプレイにより、画面に対するユーザの各種操作を検知する(受け付ける)ことができる。
【0021】
図3は、図1に示すサーバ装置20のハードウェア構成の一例を示す。図3に示すように、サーバ装置20は、不揮発性メモリ21、CPU22、メインメモリ23及び無線通信デバイス24等を備える。
【0022】
不揮発性メモリ21は、各種プログラムを格納する。不揮発性メモリ21に格納されている各種プログラムには、例えばオペレーティングシステム(OS)及びサーバ装置20上で動作する各種アプリケーションプログラム等が含まれる。
【0023】
CPU22は、サーバ装置20内の様々なコンポーネントの動作を制御するためのプロセッサであり、例えば不揮発性メモリ21に格納されている各種プログラムを実行する。CPU22は、単一のプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサから構成されていてもよい。なお、不揮発性メモリ21に格納されている各種プログラムは当該不揮発性メモリ21からメインメモリ23にロードされてCPU22によって実行されるが、当該CPU22によって実行されるプログラム(アプリケーションプログラム)には、ゲームシステム1においてサーバ装置として動作するためのゲームプログラム23Aが含まれる。
【0024】
無線通信デバイス24は、外部装置(例えば、複数のユーザ端末10等)との無線通信を実行するためのデバイスである。
【0025】
以下、本実施形態に係るゲームシステム1の機能構成について説明する。本実施形態に係るゲームシステム1は、例えば複数のユーザ端末10とサーバ装置20とが協働して動作することにより、ユーザがゲームをプレイすることを実現する機能を有する。
【0026】
ここで、本実施形態においてユーザがプレイすることができるゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームシステム1は、例えばユーザの位置を示す位置情報を利用した位置情報ゲームをプレイすることが可能なゲームプレイ環境を提供するものとする。位置情報ゲームにおいて、ユーザは、例えば現実空間を移動することによって、その現実空間の移動に関する情報に関連した仮想空間の移動により、様々な場所で発生するイベントに参加することができる。なお、本実施形態において、イベントとは、例えばユーザが敵キャラクタとバトルを行うようなイベント(以下、バトルイベントと表記)を想定しているが、他の種別のイベント(クエスト、アイテム取得等を含む)であってもよい。
【0027】
ところで、上記した位置情報ゲームにおいては、複数のユーザが同一のイベントに参加することによってマルチプレイを行うことが可能である。マルチプレイとは、複数のユーザが協力してゲームをプレイすることをいう。マルチプレイは、例えば同じ位置にいるユーザ同士をマッチングして、当該ユーザ間で所定の関係性を構築することができた場合に行うことができる。
【0028】
しかしながら、イベントが発生する位置(以下、イベントの発生位置と表記)に到達したユーザは、他のユーザとの所定の関係性を構築するまで待機しなければならず、当該イベントに円滑に参加することができない場合がある。
【0029】
そこで、本実施形態に係るゲームシステム1においては、上記した他のユーザとの所定の関係性を構築するための有用な仕組みを提供する。
【0030】
図4は、ユーザ端末10の機能構成の一例を示す。図4に示すように、ユーザ端末10は、表示処理部101、制御部102、操作受付部103及び格納部104を含む。
【0031】
なお、図4に示す表示処理部101、制御部102及び操作受付部103は、例えばユーザ端末10が備えるCPU12(ユーザ端末10のコンピュータ)が上記したゲームプログラム13Aを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現される機能部である。このゲームプログラム13Aは、例えばネットワーク30を介してユーザ端末10にダウンロードされてもよいし、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に予め格納して頒布されてもよい。
【0032】
また、図4に示す格納部104は、図2に示す不揮発性メモリ11またはその他の記憶装置(図示せず)等によって実現される。
【0033】
表示処理部101は、例えばユーザ端末10を使用するユーザが移動する現実空間のマップ(地図)を含む画面(以下、マップ画面と表記)をディスプレイ15に表示する。なお、表示処理部101によって表示されるマップ画面においては、例えばユーザの位置に当該ユーザのキャラクタ(ユーザがゲームにおいて使用するキャラクタ)が配置され、当該ユーザが参加することができるイベントの発生位置に当該イベント(の発生)を示すオブジェクトが配置される。なお、イベントの発生位置は、発生している時間に制限があったり、発生位置が移動して変位するものであってもよい。発生位置が変位する例としては、リアルタイムに移動して変位するものや、一定時間間隔で移動して変位するもののどちらでもよい。
【0034】
なお、本実施形態におけるユーザの位置(を示す位置情報)は例えばユーザ端末10に搭載されているGPS(Global Positioning System)を利用して取得されるが、表示処理部101は、ユーザの移動に応じて変化する当該ユーザの位置に基づいて、マップ画面に配置されるユーザのキャラクタの位置(場所)を更新する。
【0035】
ここで、本実施形態における位置情報ゲームにおいて、ユーザがイベントの発生位置に移動する(つまり、表示処理部101によって表示されるマップ画面上に配置されているユーザのキャラクタがオブジェクトの位置に移動する)と、当該ユーザは当該イベントに参加することができる。
【0036】
制御部102は、上記したユーザの位置及びイベントの発生位置に基づいて、当該ユーザを当該イベントに参加させ、当該ユーザが参加した当該イベントを進行させるような制御を実行する。
【0037】
操作受付部103は、位置情報ゲームをプレイするためのユーザの操作(指示)を受け付ける。上記したようにユーザ端末10がスマートフォンである場合、操作受付部103によって受け付けられる操作には、当該ユーザ端末10が備えるタッチパネル16(タッチスクリーンディスプレイ)に指先を接触させる操作(例えば、タップ操作、ドラッグ操作、フリック操作及びスワイプ操作等)が含まれる。
【0038】
格納部104は、例えばゲームデータ及びユーザデータを格納する。なお、ゲームシステム1においては位置情報ゲームをプレイすることが可能なユーザ毎にアカウントが発行されているが、ゲームデータは、当該アカウント間で共通のデータ(情報)であり、上記したゲームプログラム13Aを実行する際に参照される。具体的には、ゲームデータは、例えばゲームプレイ環境を定義するためのデータや位置情報ゲームに関する設定データ等を含む。一方、ユーザデータは、ユーザのアカウント毎に管理される当該ユーザに関するデータである。具体的には、ユーザ端末10に含まれる格納部104に格納されるユーザデータ(つまり、当該ユーザ端末10を使用するユーザに関するユーザデータ)は、例えば位置情報ゲームにおける当該ユーザのゲーム進行度や当該位置情報ゲームにおいて当該ユーザが獲得した各種ポイント及びアイテム等を示すデータを含む。
【0039】
図5は、サーバ装置20の機能構成の一例を示す。図5に示すように、サーバ装置20は、格納部201、データ管理部202及び制御部203を含む。
【0040】
なお、図5に示す格納部201は、図3に示す不揮発性メモリ21またはその他の記憶装置(図示せず)等によって実現される。
【0041】
また、図5に示すデータ管理部202及び制御部203は、例えばサーバ装置20が備えるCPU22(サーバ装置20のコンピュータ)が上記したゲームプログラム23Aを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現される機能部である。このゲームプログラム23Aは、例えばネットワーク30を介してサーバ装置20にダウンロードされてもよいし、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に予め格納して頒布されてもよい。
【0042】
格納部201は、上記したユーザ端末10に含まれる格納部104に格納されているゲームデータと同様のゲームデータを格納する。また、格納部201は、ゲームシステム1(サーバ装置20)に予め登録しているユーザ(つまり、アカウントが発行されているユーザ)毎のユーザデータを格納する。
【0043】
データ管理部202は、格納部201に格納されているゲームデータ及びユーザデータを管理する。具体的には、データ管理部202は、ゲームデータ及びユーザデータの追加、更新及び削除等の処理を実行する。
【0044】
なお、データ管理部202によって管理されているゲームデータ及びユーザデータは、当該データ管理部202(サーバ装置20)から複数のユーザ端末10の各々に送信され、当該ユーザ端末10に含まれる格納部104に格納される。この場合、ゲームデータは複数のユーザ端末10に共通に送信されるが、ユーザデータは、当該ユーザデータに対応するユーザが使用するユーザ端末10にのみ送信される。
【0045】
ここではデータ管理部202がゲームデータ及びユーザデータを管理するものとして説明したが、当該データ管理部202は、位置情報ゲームをプレイする複数のユーザの各々の位置(を示す位置情報)を更に管理しているものとする。また、データ管理部202は、上記したイベントの発生位置を更に管理する。
【0046】
制御部203は、位置情報ゲームをプレイするためのゲームプレイ環境を提供する(すなわち、ユーザによる位置情報ゲームのプレイを実現する)ための様々な処理を実行する。具体的には、制御部203は、例えば複数のユーザが所定の関係性を構築するための処理の少なくとも一部を実行する。
【0047】
また、制御部203は、上記した位置情報ゲームにおいて発生するイベント(例えば、バトルイベント)におけるマルチプレイを実現するための処理を実行する。
【0048】
ここで、例えばユーザX1とユーザX2とがマルチプレイを行う場合を想定する。この場合、ユーザX1が使用するユーザ端末10にはマルチプレイを行うためのゲーム画面(以下、マルチプレイ画面と表記)が表示され、当該ユーザX1は、当該マルチプレイ画面上で当該ユーザX1のキャラクタを操作することによってユーザX2とのマルチプレイを行うことができる。また、ユーザX2が使用するユーザ端末10にも同様にマルチプレイ画面が表示され、ユーザX2は、当該マルチプレイ画面上で当該ユーザX2のキャラクタを操作することによってユーザX1とのマルチプレイを行うことができる。
【0049】
なお、このようなマルチプレイを実現するためには、ユーザX1が使用するユーザ端末10に表示されるマルチプレイ画面にユーザX2の操作が反映され、ユーザX2が使用するユーザ端末10に表示されるマルチプレイ画面にユーザX1の操作が反映される必要がある。
【0050】
このため、上記したようにユーザX1とユーザX2とがマルチプレイを行う場合、制御部203は、ユーザX1の操作を当該ユーザX1が使用するユーザ端末10から受信し、当該操作をユーザX2が使用するユーザ端末10に送信する処理を実行する。同様に、制御部203は、ユーザX2の操作を当該ユーザX2が使用するユーザ端末10から受信し、当該操作をユーザX1が使用するユーザ端末10に送信する処理を実行する。
【0051】
これによれば、ユーザX1及びX2が使用するユーザ端末10の両方でユーザX1及びX2の操作に基づいてマルチプレイを進行させる制御が実行され、当該ユーザX1及びX2の双方の操作が反映されたマルチプレイ画面を当該ユーザX1及びX2が使用するユーザ端末10の両方に表示することができる。換言すれば、本実施形態に係るゲームシステム1においては、ユーザX2の操作によって引き起こされるゲームのプレイ内容がユーザX1が使用するユーザ端末10のマルチプレイ画面上で再現(同期)され、かつ、ユーザX1の操作によって引き起こされるゲームのプレイ内容がユーザX2が使用するユーザ端末10のマルチプレイ画面上で再現(同期)されることにより、ユーザX1及びX2の各々のユーザ端末10を使用したリアルタイムでのマルチプレイを実現することができる。
【0052】
なお、本実施形態に係るゲームシステム1はユーザが位置情報ゲームをプレイするためのゲームプレイ環境を提供するが、この「ゲームプレイ環境の提供」は、当該ゲームシステム1において動作するゲームプログラム(つまり、上記した複数のユーザ端末10において実行されるゲームプログラム13A及びサーバ装置20において実行されるゲームプログラム23A)により実現されるものとする。ただし、本実施形態に係るゲームプログラムは、上記したゲームプログラム13A及び23Aの一部であっても構わない。
【0053】
また、本実施形態に係るゲームシステム1においては、例えば複数のユーザ端末10が有する機能の少なくとも一部をサーバ装置20が有していてもよいし、サーバ装置20が有する機能の少なくとも一部を複数のユーザ端末10が有していてもよい。更に、ゲームシステム1は、複数のユーザ端末10及びサーバ装置20以外の他の装置を備えていてもよい。すなわち、本実施形態に係るゲームプログラム(ゲームプログラム13A及び23A)は、複数のユーザ端末10、サーバ装置20または他の装置において実行され得る。
【0054】
以下、図6のフローチャートを参照して、本実施形態に係るゲームシステム1の処理手順の一例について説明する。
【0055】
本実施形態における位置情報ゲームにおいては複数のユーザがイベントにおいてマルチプレイを行うことが可能であるが、当該マルチプレイを行うためには、上記したように当該複数のユーザをマッチングして所定の関係性を構築する必要がある。このため、本実施形態に係るゲームシステム1は、ユーザの位置及びイベントの発生位置に基づいて、例えばイベントにおいてマルチプレイを行う際に複数のユーザ間の所定の関係性を構築することを支援するように動作する。
【0056】
ここで、複数のユーザ端末10のうちの1つのユーザ端末10(以下、第1ユーザ端末10と表記)を使用するユーザ(以下、第1ユーザと表記)が位置情報ゲームをプレイする場合を想定する。
【0057】
この場合、第1ユーザ端末10においてゲームプログラム13Aが起動され、当該第1ユーザ端末10(が備えるディスプレイ15)に現実空間のマップを含むマップ画面が表示される。このように第1ユーザ端末10に表示されるマップ画面には、上記したように第1ユーザの位置に当該第1ユーザのキャラクタが配置され、当該第1ユーザが参加することができるイベントの発生位置に当該イベントを示すオブジェクトが配置されている。
【0058】
位置情報ゲームをプレイする第1ユーザがイベントに参加する場合、当該第1ユーザは、マップ画面上で第1ユーザのキャラクタが配置されている位置及びオブジェクトの位置を確認しながら現実空間を移動する。
【0059】
ゲームシステム1は、上記したように現実空間を移動する第1ユーザの位置を取得する(ステップS1)。
【0060】
なお、第1ユーザの位置(を示す位置情報)は、例えば第1ユーザ端末10に搭載されているGPSを利用して取得可能であるが、他の手法により取得されてもよい。
【0061】
第1ユーザ端末10に表示されるマップ画面に配置されている第1ユーザのキャラクタの位置は、ステップS1において取得された第1ユーザの位置に基づいて更新される。
【0062】
ステップS1の処理が実行されると、ゲームシステム1は、例えばサーバ装置20(データ管理部202)において管理されているイベントの発生位置を取得する(ステップS2)。なお、位置情報ゲームにおいて複数のイベントが発生している場合、ステップS2においては、例えばステップS1において取得された第1ユーザの位置の近傍のイベントの発生位置が取得される。
【0063】
次に、ゲームシステム1は、ステップS1において取得された第1ユーザの位置が、ステップS2において取得されたイベントの発生位置に対する第1条件を満たすか否かを判定する(ステップS3)。なお、第1条件は、例えばゲームシステム1において予め定められているものとする。第1条件の具体例については後述する。
【0064】
第1条件を満たさないと判定された場合(ステップS3のNO)、ステップS1に戻って処理が繰り返される。
【0065】
ここで、第1ユーザとは異なる他のユーザが位置情報ゲームをプレイしている場合、例えばサーバ装置20(データ管理部202)においては、当該他のユーザの位置が管理されている。
【0066】
このため、第1条件を満たすと判定された場合(ステップS3のYES)、ゲームシステム1は、サーバ装置20において管理されている他のユーザの位置を取得し、第2条件を満たす位置にいるユーザ(以下、第2ユーザと表記)を検索する(ステップS4)。なお、第2条件は、例えばゲームシステム1において予め定められているものとする。第2条件の具体例については後述する。
【0067】
ステップS4の処理が実行されると、ゲームシステム1は、当該ステップS4において検索された第2ユーザに対して、第1ユーザとの関係性を構築するための通知を行う(ステップS5)。なお、ステップS5における通知は、例えば第2ユーザが使用するユーザ端末10(以下、第2ユーザ端末10と表記)を介して行われ、例えば第1ユーザとともにイベントに参加し、当該イベントにおいてマルチプレイを行うことを促す通知(以下、イベント参加通知と表記)等を含む。
【0068】
なお、ここではステップS4において第2ユーザが検索されたものとして説明したが、当該ステップS2において第2ユーザが検索されない場合には、ステップS1に戻って処理が繰り返される。
【0069】
また、図6においてはステップS1~S5の処理を主にサーバ装置20(制御部203)が実行する場合を想定しているが、当該ステップS1~S5の処理のうちの少なくとも一部はユーザ端末10側(例えば、制御部102等)で実行されても構わない。換言すれば、図6に示す処理は、少なくともゲームシステム1全体として実行される処理であればよい。
【0070】
以下、本実施形態に係るゲームシステム1の動作について具体的に説明する。図7は、第1ユーザ端末10に表示されるマップ画面400の一例を示す。図7においては模式的に示されているが、マップ画面400には、第1ユーザのキャラクタ10a及びイベントを示すオブジェクト20aが配置されている。
【0071】
ここで、第1ユーザが現実空間を移動することによって、図7に示すマップ画面400が図8に示すマップ画面400に更新された場合を想定する。この場合、ゲームシステム1は、第1ユーザのキャラクタ10aの位置(つまり、第1ユーザの位置)が、オブジェクト20aの位置(つまり、イベントの発生位置)に対する第1条件を満たすか否かを判定する。
【0072】
なお、本実施形態において第1条件は、例えば第1ユーザのキャラクタ10aの位置とオブジェクト20aの位置とが予め定められた位置関係(以下、第1位置関係と表記)にあることを含む。具体的には、ゲームシステム1は、例えば図8に示すように、第1ユーザのキャラクタ10aがオブジェクト20aから所定の範囲20b内にある場合に、第1ユーザのキャラクタ10aの位置とオブジェクト20aの位置とが第1位置関係にある(つまり、第1条件を満たす)と判定する。一方、ゲームシステム1は、第1ユーザのキャラクタ10aがオブジェクト20aから所定の範囲20b内にない場合、第1ユーザのキャラクタ10aの位置とオブジェクト20aの位置とが第1位置関係にない(つまり、第1条件を満たさない)と判定する。なお、図8に示す例における所定の範囲20bは、オブジェクト20a(の位置)を中心とする円形の範囲であり、例えばゲームシステム1(サーバ装置20等)において予め定められているものとする。
【0073】
次に、ゲームシステム1は、第2条件を満たす位置にいる第2ユーザを検索する。なお、本実施形態において第2条件は、例えば第2ユーザの位置とオブジェクト20aの位置とが予め定められた位置関係(以下、第2位置関係と表記)にあることを含む。
【0074】
ここで、図9は、第2ユーザが使用する第2ユーザ端末10に表示されるマップ画面500の一例を示す。図9に示す例によれば、第2ユーザのキャラクタ10bは、オブジェクト20aから所定の範囲20c内にある。この場合、ゲームシステム1は、オブジェクト20aの位置と第2位置関係にある(つまり、第2条件を満たす)第2ユーザを検索する。なお、図9に示す例における所定の範囲20cは、オブジェクト20a(の位置)を中心とする上記した図8に示す範囲20bよりも広範な円形の範囲であり、例えばゲームシステム1(サーバ装置20等)において予め定められているものとする。
【0075】
ここでは図8に示す範囲20b及び図9に示す範囲20cが円形の範囲であるものとして説明したが、当該範囲の形状及び大きさは、適宜、変更されても構わない。また、図9に示す範囲20cはオブジェクト20a(イベントの発生位置)を基準(中心)とする範囲であるものとして説明したが、当該範囲20cに代えて、図10に示すような例えば第1ユーザのキャラクタ10a(第1ユーザの位置)を基準とする範囲10cを用いて第2ユーザを検索しても構わない。
【0076】
上記したように第2条件を満たす位置にいる第2ユーザが検索された場合、ゲームシステム1は、例えば第2ユーザ端末10を介して、当該第2ユーザに対してイベント参加通知を行う。なお、イベント参加通知が行われた場合、第2ユーザを強制的にイベントに参加させてもよいし、当該イベントに参加するか否かの選択肢が第2ユーザ端末10に表示されてもよい。
【0077】
上記したように本実施形態においては、第1ユーザの位置が、当該第1ユーザが参加することができるイベントの発生位置(当該イベントが発生する位置)に対する第1条件を満たす際に、第2条件を満たす位置にいる第2ユーザを検索し、当該検索された第2ユーザに対して、第1ユーザとの関係性を構築するための通知を行う。
【0078】
なお、本実施形態において、第1条件は第1ユーザの位置とイベントの発生位置とが予め定められた第1位置関係にあることを含み、第2条件は第2ユーザの位置とイベントの発生位置とが予め定められた第2位置関係にあることを含む。
【0079】
本実施形態においては、上記した構成により、他のユーザとの所定の関係性を容易に構築することが可能となる。
【0080】
具体的には、本実施形態においては、例えば第1ユーザ(のキャラクタ)がイベントの発生位置(イベントを示すオブジェクトの位置)から所定の範囲内にいる場合に、当該イベントの発生位置(または第1ユーザの位置)から所定の範囲内にいる第2ユーザが検索され、当該第2ユーザに対してイベント参加通知(イベントに参加して第1ユーザとマルチプレイを行うことを促す通知)を行うことができるため、第1ユーザは、イベントの発生位置の近傍にいる第2ユーザと円滑にイベントに参加してマルチプレイを行う(つまり、マルチプレイを行うための待機時間を削減する)ことが可能となる。
【0081】
また、本実施形態においては、ユーザの位置のみではなくイベントの発生位置を利用することによって、当該イベントに参加する(マルチプレイを行う)可能性が高いと推測される第2ユーザを検索する(つまり、イベントに参加する意思のないユーザに対して通知を行うことを回避する)ことが可能となる。
【0082】
なお、本実施形態において説明した第1ユーザの位置、第2ユーザの位置及びイベントの発生位置は現実空間の位置や現実空間の位置に関連した仮想空間位置である場合を想定しているが、当該第1ユーザの位置、第2ユーザの位置及びイベントの発生位置は、緯度及び経度を用いた絶対位置座標で表されてもよいし、所定の位置を基準とした相対位置座標で表されてもよい。更に、第1ユーザの位置、第2ユーザの位置及びイベントの発生位置は、例えばメルカトル図法やモルワイデ図法等に基づく地図(マップ)上に規定された位置であってもよいし、他の座標体系に基づく位置であってもよい。
【0083】
また、本実施形態においては第1及び第2ユーザの位置が例えばGPSを利用して取得される場合を想定しているが、当該第1及び第2ユーザの位置は、所定の建物やオブジェクトを基準として特定される位置であってもよいし、各種センサ(赤外線センサまたはLiDAR等)で検出された位置であってもよい。更に、第1及び第2ユーザの位置は、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末10の通信可能範囲、通信強度、または第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末10と接続される基地局の位置等に基づいて特定される位置であってもよい。
【0084】
また、本実施形態における第1ユーザの位置、第2ユーザの位置及びイベントの発生位置は、ゲームまたはメタバースを実現する仮想空間の位置座標の変位に関する情報等であってもよい。なお、この場合における仮想空間は、例えば複数のゲームまたはメタバースを跨いで構築されたものであってもよい。
【0085】
更に、本実施形態においては例えばイベントの発生位置または第1ユーザの位置と第2位置関係にある(つまり、イベントの発生位置または第1ユーザの位置を基準とする所定の範囲内にいる)第2ユーザが検索されるものとして説明したが、本実施形態は、第1ユーザとともに当該イベントに参加する可能性が高い第2ユーザを検索する構成であればよい。具体的には、位置情報ゲームにおいては様々な場所で同一(または同種)のイベントが発生することがあり、第1ユーザから遠方にいるユーザであっても(つまり、場所が異なっていても)同一のイベントが発生する位置の近傍にいるユーザであれば、当該イベントに参加する可能性が高いということができる。すなわち、本実施形態においては、第1ユーザの位置とイベントの発生位置とが第1位置関係にある場合、当該イベントと同一(または同種)のイベントが発生する他の位置と第2位置関係にある第2ユーザが検索されてもよい。すなわち、本実施形態においては、例えば第1ユーザが所定のイベントの発生位置に近づいた(つまり、第1ユーザのキャラクタが所定のオブジェクトに対する操作をした)ときに、所定の位置にいる第2ユーザを当該オブジェクトに関連づけられたイベントに参加させるような構成であってもよい。このような構成によれば、例えば第1ユーザの周辺に他のユーザがいないような状況であっても、当該第1ユーザとともにイベントに参加する可能性が高い第2ユーザに対して通知を行うことが可能となる。
【0086】
更に、本実施形態においては第2ユーザを検索するための第2条件が当該第2ユーザの位置とイベントの発生位置等とが第2位置関係にあるという条件を含むものとして説明したが、上記したイベントに参加する可能性が高い第2ユーザを検索するという観点から、当該第2ユーザを検索する他の条件(以下、第3条件と表記)を有していてもよい。
【0087】
具体的には、第3条件には、例えば第2ユーザの位置の変化に基づいて取得される当該第2ユーザの移動方向が第1ユーザの位置の変化に基づいて取得される当該第1ユーザの移動方向と類似することが含まれていてもよい。このような第3条件によれば、例えば第1ユーザと同様にイベントの発生位置に向かって移動する第2ユーザを検索することが可能となる。なお、第3条件には、第2ユーザの移動方向が第1ユーザの位置またはイベントの発生位置に近づく方向であることが含まれていてもよい。なお、検索して第2ユーザを特定している最中にイベント発生位置を超えたユーザは通知の対象から除外してもよい。もちろん、また、近辺にいたということは、戻ってくる可能性もあり得るので、通知の対象のままにする設定があってもよい。
【0088】
また、第3条件には、例えば第2ユーザの位置の変化に基づいて取得される当該第2ユーザの移動速度が予め定められた値未満であることが含まれていてもよい。このような第3条件によれば、例えばイベントの近くを急いで通過しているようなユーザ(つまり、イベントに参加する可能性が低いユーザ)に対して通知が行われることを回避することが可能となる。なお、第2ユーザの移動速度は、例えば第2ユーザ端末10に搭載されている加速度センサ等を利用して取得されてもよい。
【0089】
更に、位置情報ゲームにおいて例えば自動応答モードと称されるイベント中の操作等が自動で行われるモードを設定することが可能である場合、第3条件には、第2ユーザが当該自動応答モードのような予め定められたモードでイベントに参加するユーザでないことが含まれていてもよい。自動応答モードが設定されている場合にはイベント中に適切な操作が行われない可能性があるため、このような第3条件によれば、当該自動応答モードでイベントに参加するようなユーザに対して通知が行われることを回避することが可能となる。
【0090】
また、本実施形態においてはイベントの発生位置等と第2位置関係にある第2ユーザが検索されるものとして説明したが、当該第2位置関係は動的に変更されても構わない。
【0091】
具体的には、第2位置関係は、例えば第1ユーザの位置またはイベントの発生位置の周辺にいる他のユーザの密集度に基づいて変更されてもよい。このような構成によれば、例えば都市部のような他のユーザの密集度が高い場所では第2ユーザを検索する範囲を狭くし、都市部でない他のユーザの密集度が低い場所では第2ユーザを検索する範囲を広くするようなことが可能となる。なお、他のユーザの密集度は、サーバ装置20(データ管理部202)において管理されている複数のユーザの位置に基づいて計算される。
【0092】
また、第2位置関係は、第1ユーザの位置またはイベントの発生位置の周辺の環境に応じて変更されてもよい。このような構成によれば、例えば地形等に応じて検索範囲を限定することによって、ゲームシステム1の処理負荷を低減することが可能となる。
【0093】
更に、第2位置関係は、例えばイベントの内容(例えば、難易度等)に応じて変更されてもよい。また、第2位置関係(つまり、第2ユーザを検索する範囲)は、例えば時間帯に応じて変化されてもよい。
【0094】
なお、本実施形態においては第2ユーザに対してイベント参加通知が行われるものとして説明したが、当該イベント参加通知は、例えば第2ユーザを強制的にイベントに参加させる旨の通知であってもよいし、当該第2ユーザに対してイベントへの参加の可否を選択させる通知であってもよい。
【0095】
また、本実施形態において第2ユーザに対して行われる通知は、上記したイベント参加通知(つまり、イベントに関する通知)以外であってもよい。具体的には、第2ユーザに対して行われる通知は、第1ユーザが第2ユーザに対してフレンド(所定の関係)の申請をしたことを示す通知(以下、フレンド申請通知と表記)であってもよいし、当該第1ユーザが第2ユーザをフォローしたことを示す通知(以下、フォロー完了通知と表記)であってもよい。
【0096】
ここではイベント参加通知以外の通知の例としてフレンド申請通知及びフォロー完了通知について説明したが、本実施形態において第2ユーザに対して行われる通知は、例えば第1ユーザまたはイベントに関する通知等であればよい。
【0097】
ところで、上記したイベント参加通知によれば第1及び第2ユーザはイベントに参加してマルチプレイを行う(つまり、当該イベントにおけるパーティーを作成する)ことができるが、当該パーティーという関係性は、イベント(マルチプレイ)が終了し、第1及び第2ユーザの距離(または第1または第2ユーザとイベントの発生位置との距離)が予め定められた値以上となったときに(つまり、第1または第2条件が満たされなくなることによって)解除されるものとする。
【0098】
また、イベントの種別によっては例えばフレンドとして登録されているユーザ同士でなければ当該イベントに参加してマルチプレイを行うことができないような条件が設定されていることが考えられる。この場合、上記したフレンド申請通知に応じて第1及び第2ユーザが相互にフレンドとして登録される(つまり、第1及び第2ユーザ間のフレンド関係が構築される)ことによって、当該第1及び第2ユーザはイベントにおいてマルチプレイを行うことが可能となる。ただし、このような第1及び第2ユーザ間のフレンド関係は、上記したようにイベント(マルチプレイ)が終了し、第1及び第2ユーザの距離(または第1または第2ユーザとイベントの発生位置との距離)が予め定められた値以上になったときに解除されるようにしてもよい。一般にフレンドとして登録することが可能な他のユーザの数(フレンド登録数)には上限が設定されているところ、このような構成によれば、上記したようにイベントに参加するために臨時的に登録されたフレンドを自動的に解除し、当該フレンドの空きが不足するような事態を回避することができる。
【0099】
なお、イベントが終了したとしても上記した第1及び第2ユーザの距離が予め定められた値以上にならない(つまり、第1及び第2条件を満たす状態が維持されている)場合には、上記した第1及び第2ユーザの関係性を解除せず、再度イベントに参加することができるようにしてもよい。
【0100】
更に、本実施形態におけるイベントがバトルイベントであるものとすると、当該バトルイベント(において行われるバトル)は、当該バトルを行うゲーム空間に第1及び第2ユーザのキャラクタが配置された状態で開始されるような場合がある。この場合、第1ユーザのキャラクタは第1ユーザの位置に従ってゲーム空間に配置され、第2ユーザのキャラクタは第2ユーザの位置に従ってゲーム空間に配置されることが考えられるが、本実施形態においては、例えば第1ユーザよりも第2ユーザがイベントの発生位置から比較的遠い位置にいることが想定されるため、当該イベント開始時点において第2ユーザはバトルを行いにくい可能性がある。このため、上記したようにイベントが開始される場合、第1ユーザのキャラクタは第1ユーザの位置に従って配置するが、第2ユーザのキャラクタは第2ユーザの位置とは異なる位置(例えば、第2ユーザの位置よりもイベントの発生位置に近い位置)に従って配置されるようにしてもよい。このような構成によれば、イベントの発生位置から比較的遠い位置にいる第2ユーザであっても、円滑にイベントを進行する(例えば、バトルイベントに参加する)ことが可能となる。なお、第2ユーザの配置は、例えば第1ユーザのキャラクタのパラメータまたは第2ユーザのキャラクタのパラメータ等に従って決定(変更)されてもよい。更に、第1ユーザのキャラクタの配置を変更してもよい。
【0101】
ここで、本実施形態においては第2条件を満たす位置にいる第2ユーザが検索されるものとして説明したが、例えば第1ユーザの位置またはイベントの発生位置の周辺に多くのユーザがいる場合には、複数の第2ユーザが検索される可能性がある。本実施形態において上記したフレンド申請通知を行う際に複数の第2ユーザが検索された場合には、例えばフレンド登録数に応じて当該複数の第2ユーザのうち通知を行う第2ユーザを決定し、当該決定された第2ユーザに対して優先的に通知を行う構成であってもよい。これによれば、例えばフレンド登録数が少ない(つまり、フレンドの空きが多い)第2ユーザに対して優先的にフレンド申請通知を行うことが可能であるため、フレンド登録数が上限に達している等によってフレンド申請が拒否される可能性を低減することができる。なお、フレンド登録数は、例えば上記したユーザデータ等において管理されていればよい。
【0102】
また、本実施形態においては、例えばイベントの内容に応じて、第2ユーザに対する通知を行うか否か(以下、通知のオンまたはオフと表記)を判定する構成であっても構わない。具体的には、例えばゲームデータ等において予め設定されているイベントの難易度が低く、第1ユーザがマルチプレイを行う必要がないような場合には、通知をオフすると判定することができる。また、例えば予め設定されている特定の種別のイベントの場合に通知をオフにすると判定してもよい。
【0103】
更に、例えば上記したように検索された第2ユーザに関するユーザデータに基づいて通知のオンまたはオフを判定してもよい。具体的には、例えば第2ユーザのレベル(強さ)が第1ユーザよりも高い場合に通知をオンにすると判定してもよい。なお、第2ユーザのレベルが第1ユーザよりも低い場合に通知をオンにすると判定することも可能であるし、当該第2ユーザのレベルが第1ユーザと同程度である場合に通知をオンにすると判定することも可能である。
【0104】
また、上記した通知のオンまたはオフは、例えば第1ユーザが設定することも可能である。この場合、例えば第1ユーザの位置またはイベントの発生位置の周辺にいる他のユーザの数を当該第1ユーザに提示する(第1ユーザ端末10に表示する)構成としてもよい。このような構成によれば、第1ユーザは、他のユーザの数に応じて通知のオンまたはオフを判断することができる。
【0105】
ここでは例えば主に第1ユーザ側の観点に基づいて通知のオンまたはオフが判定されるものとして説明したが、第2ユーザに対する通知(の受け付け)は、例えば第2ユーザ側の観点に基づいて制御されてもよい。
【0106】
具体的には、第2ユーザに対する通知は、例えば当該第2ユーザの過去のイベントへの参加の有無に応じて制御されても構わない。このような構成によれば、例えば第2ユーザが既にイベントに参加したことがある(当該イベントをクリアしたことがある)場合には、当該第2ユーザ(第2ユーザ端末10)は、通知を受け付けない(つまり、拒否する)ようにすることができる。
【0107】
また、第2ユーザに対する通知は、イベントに参加することによって得られる報酬が第2ユーザによって登録されているか否かに応じて制御されても構わない。このような構成によれば、予め登録されている報酬が得られる場合にのみ第2ユーザが通知を受け付けるようなことが可能となる。
【0108】
更に、第2ユーザに対する通知は、例えば第2ユーザに対して過去に通知が行われたか否かに応じて制御されても構わない。このような構成によれば、既に通知を受け付けた第2ユーザに対する再度の通知を受け付けないようなことが可能となる。
【0109】
上記した第2ユーザに対する通知を制御するための第2ユーザの過去のイベントへの参加の有無、第2ユーザによって登録されている報酬及び第2ユーザに対する通知の履歴は、例えば第2ユーザに関するユーザデータにおいて管理されていればよい。
【0110】
なお、位置情報ゲームにおいて、ユーザは、例えば当該ユーザに付与された価値(例えば、チケット、ポイントまたはコイン等)を消費することによってイベントに参加することができるものとする。この場合、ゲームシステム1は、例えば第1ユーザの第1価値を消費することによって当該第1ユーザのイベントへの参加を許可し、第2ユーザの第2価値を消費することによって当該第2ユーザのイベントへの参加を許可する構成としてもよい。なお、イベントに参加するために第2ユーザが消費する第2価値は、当該イベントに参加するために第1ユーザが消費する第1価値とは異なるものとする。このような構成によれば、例えば第2ユーザが上記したイベント参加通知に応じてイベントに参加する代わりに、当該イベントに参加するために当該第2ユーザが消費する価値を低減する(つまり、イベントに参加するための第2ユーザの負担を軽減する)ようなことが可能となる。ここでは第2ユーザが消費する第2価値が第1ユーザが消費する第1価値よりも低い場合を想定しているが、第1ユーザが消費する第1価値を第2ユーザが消費する第2価値よりも低くすることも可能である。
【0111】
同様に、位置情報ゲームにおいて、ユーザは、イベントへの参加(例えば、イベントのクリア)に応じて報酬を得ることができる。この場合、ゲームシステム1は、例えば第1ユーザのイベントへの参加に応じて当該第1ユーザに第1報酬を付与し、第2ユーザのイベントへの参加に応じて当該第2ユーザに第2報酬を付与する構成としてもよい。なお、第2ユーザに付与される第2報酬は、第1ユーザに付与される第1報酬とは異なるものとする。このような構成によれば、例えば第2ユーザが上記したイベント参加通知に応じてイベントに参加する代わりに、当該イベントへの参加に応じて付与される第2ユーザの報酬を増加させるようなことが可能となる。ここでは第2ユーザに付与される第2報酬が第1ユーザに付与される第1報酬よりも多い場合を想定しているが、第1ユーザに付与される第1報酬を第2ユーザに付与される第2報酬より多くすることも可能である。更に、第1報酬と第2報酬とにおいて、報酬の種別(例えば、レア度等)を変えるような構成であっても構わない。
【0112】
なお、本実施形態においては第1及び第2ユーザを含む複数のユーザが位置情報ゲームをプレイするものとして説明したが、本実施形態は、例えば共通の目的で特定の場所(位置)にいる他のユーザとの関係性を構築するための通知を行うような用途であれば適用可能である。具体的には、所定の目的で他のユーザとのマッチングを行うまたはSNS等におけるフレンド申請またはフォロー等を行うような場合に本実施形態が適用されても構わない。
【0113】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、例えば第1ユーザの位置と第2ユーザの位置とが所定の位置関係にある場合に、位置情報ゲームにおいて第1ユーザが所有するアイテムと第2ユーザが所有するアイテムとを当該第1及び第2ユーザに共用させる点で、前述した第1実施形態とは異なる。
【0114】
なお、本実施形態においては、前述した第1実施形態と同様の部分の詳しい説明を省略し、当該第1実施形態とは異なる部分について主に述べる。また、本実施形態に係るゲームシステムの構成は、前述した第1実施形態と同様であるため、適宜、図1図5を用いて説明する。
【0115】
以下、図11のフローチャートを参照して、本実施形態に係るゲームシステム1の処理手順の一例について説明する。
【0116】
まず、例えば第1ユーザ端末10を使用する第1ユーザが位置情報ゲームをプレイする場合、第1ユーザ端末10においてゲームプログラム13Aが起動され、当該第1ユーザ端末10(が備えるディスプレイ15)に現実空間のマップを含むマップ画面が表示される。この場合、第1ユーザは、マップ画面上で第1ユーザのキャラクタが配置されている位置等を確認しながら現実空間を移動する。
【0117】
このように第1ユーザが現実空間を移動した場合、ゲームシステム1は、当該第1ユーザの位置を取得する(ステップS11)。なお、第1ユーザの位置は、前述した第1実施形態において説明したように例えば第1ユーザ端末10に搭載されているGPSを利用して取得可能であるが、他の手法により取得されてもよい。
【0118】
一方、例えば第2ユーザ端末10を使用する第2ユーザが位置情報ゲームをプレイする場合、第2ユーザ端末10においてゲームプログラム13Aが起動され、当該第2ユーザ端末10(が備えるディスプレイ15)に現実空間のマップを含むマップ画面が表示される。この場合、第2ユーザは、マップ画面上で第2ユーザのキャラクタが配置されている位置等を確認しながら現実空間を移動する。
【0119】
このように第2ユーザが現実空間を移動した場合、ゲームシステム1は、当該第2ユーザの位置を取得する(ステップS12)。なお、第2ユーザの位置は、前述した第1実施形態において説明したように例えば第2ユーザ端末10に搭載されているGPSを利用して取得可能であるが、他の手法により取得されてもよい。
【0120】
ここで、本実施形態において、ゲームシステム1は、ステップS1において取得された第1ユーザの位置及びステップS2において取得された第2ユーザの位置に基づいて、第1ユーザと第2ユーザとが所定の位置関係にあるか否かを判定する(ステップS3)。
【0121】
なお、本実施形態における所定の位置関係とは、例えば第1ユーザの位置と第2ユーザの位置との間の距離が予め定められた値以下であることが含まれる。この場合、例えば第1ユーザが地点Aに移動し、第2ユーザも同様に当該地点Aに移動した場合、第1ユーザと第2ユーザとが所定の位置関係にあると判定される。
【0122】
第1ユーザと第2ユーザとが所定の位置関係にあると判定された場合(ステップS13のYES)、ゲームシステム1は、第1ユーザが所有する第1アイテムと第2ユーザが所有する第2アイテムとを、当該第1及び第2ユーザが共用可能なアイテムとして設定する(ステップS14)。なお、第1ユーザが所有する第1アイテムは例えば第1ユーザに関するユーザデータにおいて管理されており、第2ユーザが所有する第2アイテムは例えば第2ユーザに関するユーザデータにおいて管理されている。ステップS14において設定された第1及び第2アイテムは、例えば第1及び第2ユーザが参加するイベント(例えば、バトルイベント等)において第1及び第2ユーザによって共用される。
【0123】
一方、第1ユーザと第2ユーザとが所定の位置関係にないと判定された場合(ステップS13のNO)、上記したステップS14の処理は実行されない。
【0124】
なお、図11においてはステップS11~S14の処理を主にサーバ装置20(制御部203)が実行する場合を想定しているが、当該ステップS11~S14の処理のうちの少なくとも一部はユーザ端末10側(例えば、制御部102等)で実行されても構わない。換言すれば、図11に示す処理は、少なくともゲームシステム1全体として実行される処理であればよい。
【0125】
ここで、図12は、上記したように第1及び第2ユーザにおいて共用されるアイテムの一例を示している。
【0126】
図12に示す例では、例えば第1ユーザは回復アイテムX(10個)を所有しており、第2ユーザは攻撃力アップアイテムY(8個)を所有していることが示されている。この第1ユーザが所有している回復アイテムXと第2ユーザが所有する攻撃力アップアイテムYとが図11に示すステップS14において設定された場合、第1ユーザは攻撃力アップアイテムYを消費(使用)することができ、第2ユーザは回復アイテムXを消費(使用)することができるようになる。
【0127】
また、図12に示す例では、例えば第1ユーザは銅のつるぎ及び鋼のやりを所有しており、第2ユーザは木のやり及び銅の盾を所有していることが示されている。この銅のつるぎ、鋼のやり、木のやり及び銅の盾は装備品と称されるアイテムであり、ユーザのキャラクタを強化するために装備(使用)することができる。なお、第1ユーザは銅のつるぎを装備中(使用中)であり、第2ユーザは木のやりを装備中(使用中)であるものとする。この第1ユーザが所有している銅のつるぎ及び鋼のやりと第2ユーザが所有している木のやり及び銅の盾とが図11に示すステップS14において設定された場合、第1ユーザは第2ユーザが装備していない銅の盾を装備することができ、第2ユーザは第1ユーザが装備していない鋼のやりを装備することができるようになる。
【0128】
ここでは第1及び第2ユーザが共用可能なアイテムについて説明したが、本実施形態においては、例えば魔法または技等のスキルが第1及び第2ユーザによって共用されてもよい。
【0129】
図12に示す例では、第1ユーザ(のキャラクタ)は回復魔法G及び攻撃魔法Zを習得しており、第2ユーザ(のキャラクタ)は攻撃技Cを習得していることが示されている。なお、回復魔法Gはスキルを使用するためのポイント(以下、スキルポイントと表記)を5消費することによって使用可能であり、攻撃魔法Zはスキルポイントを10消費することによって使用可能であり、攻撃技Cはスキルポイントを15消費することによって使用可能である。この第1ユーザが習得している回復魔法G及び攻撃魔法Zと第2ユーザが習得している攻撃技Cとが図11に示すステップS14において設定された場合、第1ユーザは攻撃技Cを使用することができ、第2ユーザは回復魔法G及び攻撃魔法Zを使用することができるようになる。
【0130】
すなわち、本実施形態においてはユーザが所有するアイテムのみではなく、当該ユーザに関連した所定の項目を共用することができるものとする。なお、ユーザに関連した所定の項目とは上記したアイテム以外のスキル等をも含む概念であるが、当該所定の項目には、ユーザが消費することができるような各種ポイント等が含まれていてもよい。
【0131】
上記したように本実施形態においては、第1ユーザと第2ユーザとが所定の位置関係にあると判定された場合に第1及び第2ユーザが所有するアイテム(第1及び第2アイテム)を第1及び第2ユーザに共用させる。本実施形態においては、このような構成により、第1及び第2ユーザが所有するアイテムを共用して例えばバトルを行うようなイベントを進行することができるため、他のユーザ(プレイヤ)とのマルチプレイ(共闘)を促進することが可能となる。
【0132】
なお、本実施形態において第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムは、当該第1及び第2ユーザが所有する全てのアイテムであってもよいし、当該第1及び第2ユーザが所有するアイテムの一部であってもよい。すなわち、第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムは、第1及び第2ユーザが所有する全てのアイテムのうちの一部が除外されたものであってもよい。なお、第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムから除外されるアイテムは、ゲームシステム1において予め設定されていてもよいし、第1及び第2ユーザによって指定されてもよい。
【0133】
また、本実施形態において第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムは、例えば上記した第1ユーザと第2ユーザとの位置関係に応じて動的に変更されてもよい。
【0134】
具体的には、例えば第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムの数は、例えば第1ユーザの位置と第2ユーザの位置との間の距離に応じて異なっていてもよい。このような構成によれば、例えば第1ユーザと第2ユーザとがより近い位置関係にあるほど、共用することが可能なアイテムの数を増加させるようなことが可能となる。
【0135】
また、例えば第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムのパラメータ(強さ、レベル及びレア度等)は、例えば第1ユーザの位置と第2ユーザの位置との間の距離に応じて異なっていてもよい。このような構成によれば、例えば第1ユーザと第2ユーザとがより近い位置関係にあるほど、例えば高いパラメータのアイテムを共用するようなことが可能となる。
【0136】
更に、例えば第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムの消費回数(使用可能回数)は、例えば第1ユーザの位置と第2ユーザの位置との間の距離に応じて異なっていてもよい。このような構成によれば、例えば第1ユーザと第2ユーザとがより近い位置関係にあるほど、共用されるアイテムの消費回数を増加させるようなことが可能となる。
【0137】
なお、本実施形態においては第1ユーザと第2ユーザとが所定の位置関係にある場合に第1及び第2ユーザが所有するアイテムを第1及び第2ユーザに共用させる構成であるが、当該アイテムは、例えば前述した第1実施形態において説明したバトルイベントのようなイベントにおいて使用(消費)することができるものとする。
【0138】
この場合、本実施形態における所定の位置関係は、第1ユーザと第2ユーザとイベントとの位置関係であってもよい。また、第1及び第2ユーザによって共用されるアイテムは、例えば当該第1及び第2ユーザが参加するイベント(の種別)に応じて動的に変更されてもよい。
【0139】
更に、例えば第2ユーザが所有するアイテムを第1ユーザがイベントにおいて消費したものとすると、当該第1ユーザによる当該アイテムの消費は、イベントの終了後に無効にする構成としてもよい。具体的には、例えば図12に示す第2ユーザが所有する8個の攻撃力アップアイテムYのうちの3個をイベントにおいて第1ユーザが消費し、5個を当該イベントにおいて第2ユーザが消費した場合、当該イベント終了後に第2ユーザが所有する攻撃力アップアイテムYの個数は3個とすることができる(つまり、第1ユーザによる3個の攻撃力アップアイテムYの消費は無効にされる)。
【0140】
同様に、例えば第1ユーザが所有するアイテムを第2ユーザがイベントにおいて消費したものとすると、当該第2ユーザによる当該アイテムの消費は、イベントの終了後に無効にする構成としてもよい。例えば図12に示す第1ユーザが所有する10個の回復アイテムXのうちの7個をイベントにおいて第2ユーザが消費し、3個を当該イベントにおいて第1ユーザ消費した場合、当該イベント終了後に第1ユーザが所有する回復アイテムXの個数は7個とすることができる(つまり、第2ユーザによる7個の回復アイテムXの消費は無効にされる)。
【0141】
また、例えば第2ユーザが所有するアイテム(装備品)を第1ユーザのキャラクタがイベントにおいて装備したものとすると、当該イベントにおける当該第1ユーザのキャラクタの装備は、イベントの終了後に当該イベントに参加する前の装備に戻す構成としてもよい。例えば図12に示す第2ユーザが所有する銅の盾を第1ユーザのキャラクタがイベントにおいて装備した場合、当該イベント終了後に当該第1ユーザのキャラクタが装備した銅の盾を外す(つまり、当該銅の盾を第2ユーザに返却する)ことができる。
【0142】
同様に、例えば第1ユーザ所有するアイテム(装備品)を第2ユーザのキャラクタがイベントにおいて装備したものとすると、当該イベントにおける当該第2ユーザのキャラクタの装備は、イベントの終了後に当該イベントに参加する前の装備に戻す構成としてもよい。例えば図12に示す第1ユーザが所有する鋼のやりを第2ユーザのキャラクタがイベントにおいて装備した場合、当該イベント終了後に当該第2ユーザのキャラクタが装備した鋼のやりを外す(つまり、当該鋼のやりを第1ユーザに返却する)ことができる。この場合、第2ユーザのキャラクタに第2ユーザが所有する木のやりを装備させる(つまり、イベントに参加する前の装備に戻す)ものとする。
【0143】
なお、本実施形態は、前述した第1実施形態の少なくとも一部と組み合わせた構成として実現されてもよい。また、本実施形態の一部を前述した第1実施形態と組み合わせても構わない。
【0144】
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
【0145】
以下、本開示の内容を付記する。
<1>
コンピュータを、
第1ユーザの位置が、前記第1ユーザが参加することができるイベントが発生する位置に対する第1条件を満たす際に、第2条件を満たす位置にいる第2ユーザを検索する検索手段、
前記第2ユーザに対して、前記第1ユーザとの関係性を構築するための通知を行う通知手段
として機能させる、プログラム。
<2>
前記第1ユーザの位置、前記イベントが発生する位置及び前記第2ユーザの位置は、現実空間の位置または仮想空間の位置を含む、<1>記載のプログラム。
<3>
前記第1条件は、前記第1ユーザの位置と前記イベントが発生する位置とが予め定められた第1位置関係にあることを含む、<1>記載のプログラム。
<4>
前記第2条件は、前記第2ユーザの位置と前記第1ユーザの位置、前記イベントが発生する位置または前記イベントと同一のイベントが発生する他の位置とが予め定められた第2位置関係にあることを含む、<1>記載のプログラム。
<5>
更に前記第2ユーザを検索する第3条件を有し、前記第3条件は、前記第2ユーザの移動方向が前記第1ユーザの移動方向と類似することを含む、<4>記載のプログラム。
<6>
更に前記第2ユーザを検索する第3条件を有し、前記第3条件は、前記第2ユーザの移動方向が前記第1ユーザの位置または前記イベントが発生する位置に近づく方向であることを含む、<1>記載のプログラム。
<7>
更に前記第2ユーザを検索する第3条件を有し、前記第3条件は、前記第2ユーザの移動速度が予め定められた値未満であることを含む、<1>記載のプログラム。
<8>
更に前記第2ユーザを検索する第3条件を有し、前記第3条件は、前記第2ユーザが予め定められたモードで前記イベントに参加するユーザでないことを含む、<1>記載のプログラム。
<9>
前記第2位置関係は、前記第1ユーザの位置または前記イベントが発生する位置の周辺にいる他のユーザの密集度に基づいて変更される、<4>記載のプログラム。
<10>
前記第2位置関係は、前記第1ユーザの位置または前記イベントが発生する位置の周辺の環境に応じて変更される、<4>記載のプログラム。
<11>
前記第2位置関係は、前記イベントの内容に応じて変更される、<4>記載のプログラム。
<12>
前記通知手段は、前記第2ユーザに前記イベントへの参加の可否を選択させる通知を行う、<1>記載のプログラム。
<13>
前記通知手段は、前記第1ユーザまたは前記イベントに関する通知を行う、<1>記載のプログラム。
<14>
前記第1ユーザとの関係性は、前記第1ユーザとの関係性を構築するための通知が行われた後に前記第1条件または前記第2条件が満たされなくなることによって解除される、<1>記載のプログラム。
<15>
前記第1及び第2ユーザがイベントに参加する場合、前記イベントは、ゲーム空間に前記第1ユーザ及び前記第2ユーザのキャラクタが配置された状態で開始され、
前記第1ユーザのキャラクタは、前記第1ユーザの位置に従って配置され、
前記第2ユーザのキャラクタは、前記第2ユーザの位置とは異なる位置に従って配置される
<1>記載のプログラム。
<16>
前記通知手段は、前記検索手段によって複数の第2ユーザが検索された際に、前記複数の第2ユーザの各々が他のユーザを所定の関係として登録することが可能な数に応じて、前記複数の第2ユーザのうち前記通知を行う第2ユーザを決定する、<1>記載のプログラム。
<17>
前記通知手段は、前記イベントの内容に応じて前記通知を行うか否かを判定する、<1>記載のプログラム。
<18>
前記通知手段は、前記第2ユーザに関するユーザデータに基づいて前記通知を行うか否かを判定する、<1>記載のプログラム。
<19>
前記コンピュータを、前記第1ユーザの位置または前記イベントが発生する位置の周辺にいる他のユーザの数を前記第1ユーザに提示する提示手段として更に機能させる、<1>記載のプログラム。
<20>
前記第2ユーザに対して行われる通知は、前記第2ユーザの過去の前記イベントへの参加の有無に応じて制御される、<1>記載のプログラム。
<21>
前記第2ユーザに対して行われる通知は、前記イベントに参加することによって得られる報酬が前記第2ユーザによって登録されているか否かに応じて制御される、<1>記載のプログラム。
<22>
前記第2ユーザに対して行われる通知は、前記第2ユーザに対して過去に前記通知が行われたか否かに応じて制御される、<1>記載のプログラム。
<23>
前記コンピュータを、前記第1ユーザに付与された第1価値を消費することによって前記第1ユーザの前記イベントへの参加を許可し、前記第2ユーザに付与された第2価値を消費することによって前記第2ユーザの前記イベントへの参加を許可する制御手段として機能させ、
前記第2価値は、前記第1価値とは異なる
<1>記載のプログラム。
<24>
前記コンピュータを、前記第1ユーザの前記イベントへの参加に応じて前記第1ユーザに第1報酬を付与し、前記第2ユーザの前記イベントへの参加に応じて前記第2ユーザに第2報酬を付与する制御手段として機能させ、
前記第2報酬は、前記第1報酬とは異なる
<1>記載のプログラム。
<25>
第1ユーザの位置が、前記第1ユーザが参加することができるイベントが発生する位置に対する第1条件を満たす際に、第2条件を満たす位置にいる第2ユーザを検索する検索手段と、
前記第2ユーザに対して、前記第1ユーザとの関係性を構築するための通知を行う通知手段と
を具備するシステム。
<26>
第1ユーザの位置が、前記第1ユーザが参加することができるイベントが発生する位置に対する第1条件を満たす際に、第2条件を満たす位置にいる第2ユーザを検索することと、
前記第2ユーザに対して、前記第1ユーザとの関係性を構築するための通知を行うことと
を具備する方法。
<27>
コンピュータを、
第1ユーザと第2ユーザとが所定の位置関係にあるかを判定する判定手段、
前記第1ユーザと前記第2ユーザとが所定の位置関係にあると判定された場合、前記第1ユーザが所有する第1アイテムと前記第2ユーザが所有する第2アイテムとを前記第1及び第2ユーザに共用させる制御手段
として機能させる、プログラム。
<28>
前記第1及び第2アイテムの数は、前記第1ユーザの位置と前記第2ユーザの位置との間の距離に応じて異なる、<27>記載のプログラム。
<29>
前記第1及び第2アイテムのパラメータは、前記第1ユーザの位置と前記第2ユーザの位置との間の距離に応じて異なる、<27>記載のプログラム。
<30>
前記第1及び第2アイテムの消費回数は、前記第1ユーザの位置と第2ユーザの位置との間の距離に応じて異なる、<27>記載のプログラム。
<31>
前記第1及び第2アイテムは、前記第1及び第2ユーザが参加するイベントにおいて消費され、
前記制御手段は、前記イベントの終了後に、前記イベントにおける前記第1ユーザによる前記第2アイテムの消費を無効にし、前記イベントにおける前記第2ユーザによる前記第1アイテムの消費を無効にする
<27>記載のプログラム。
<32>
前記第1及び第2アイテムは、前記第1及び第2ユーザが参加するイベントにおいて前記第1及び第2ユーザのキャラクタによって装備され、
前記制御手段は、前記イベントの終了後に、前記イベントにおける前記第1ユーザのキャラクタの装備を前記イベントに参加する前の装備に戻し、前記イベントにおける前記第2ユーザのキャラクタの装備を前記イベントに参加する前の装備に戻す
<27>記載のプログラム。
<33>
コンピュータを、
第1ユーザと第2ユーザとが所定の位置関係にあるかを判定する判定手段、
前記第1ユーザと前記第2ユーザとが所定の位置関係にあると判定された場合、前記第1ユーザに関連した第1項目と前記第2ユーザに関連した第2項目とを前記第1及び第2ユーザに共用させる制御手段
として機能させる、プログラム。
【符号の説明】
【0146】
1…ゲームシステム、10…ユーザ端末、11…不揮発性メモリ、12…CPU、13…メインメモリ、13A…ゲームプログラム、14…無線通信デバイス、15…ディスプレイ、16…タッチパネル、20…サーバ装置、21…不揮発性メモリ、22…CPU、23…メインメモリ、23A…ゲームプログラム、24…無線通信デバイス、101…表示処理部、102…制御部、103…操作受付部、104…格納部、201…格納部、202…データ管理部、203…制御部。
【要約】
【課題】他のユーザとの所定の関係性を構築すること。
【解決手段】システムは、第1ユーザが第1位置に関連づけられたイベントと所定の第1位置関係を満たした上でイベントに参加させる他のユーザを検索する場合、第1位置とは異なる第2位置に関連づけられたイベントと所定の第2位置関係を満たした第2ユーザをイベントに参加させる。
【選択図】図6
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