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▶ モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/891 20060101AFI20241216BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20241216BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20241216BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20241216BHJP
【FI】
A61K8/891
A61Q1/00
A61Q17/04
A61Q19/00
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024513981
(86)(22)【出願日】2023-12-08
(86)【国際出願番号】 JP2023044037
(87)【国際公開番号】W WO2024122638
(87)【国際公開日】2024-06-13
【審査請求日】2024-06-07
(31)【優先権主張番号】P 2022196467
(32)【優先日】2022-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000221111
【氏名又は名称】モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(72)【発明者】
【氏名】堀江 豊
(72)【発明者】
【氏名】李 慶華
【審査官】田中 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-012466(JP,A)
【文献】特開2003-048813(JP,A)
【文献】特表2002-528565(JP,A)
【文献】特開平03-264510(JP,A)
【文献】Elizabeth Arden, USA,Anti-Aging Foundation Broad Spectrum Sunscreen SPF 30,Mintel GNPD [online],2016年09月,Internet<URL:https://portal.mintel.com>,ID#4159841, [検索日:2024.07.10], 表題部分及び成分
【文献】BBAC Korea, South Korea,Natural Cover Cream,Mintel GNPD [online],2019年10月,Internet<URL:https://portal.mintel.com>,ID#6926131, [検索日:2024.07.10], 表題部分及び成分
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/KOSMET(STN)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の(A)成分および(B)成分を含有する皮膚化粧料またはメークアップ化粧料。
(A)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-アルキル(C10-14)トリシロキサンから選ばれる1または2以上であって、少なくとも(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン及び(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサンのいずれかを含む(A)成分
(B)平均単位式RaSiO(4-a)/2(式中、Rは同一または異なる一価の置換あるいは非置換の炭化水素基を示し、aは1.2~2の数である)を有する、熱軟化点が50℃以上のシリコーン樹脂
【請求項2】
(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサンおよび(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンから選ばれる、(A-1)成分と(A-2)成分、(A-1)成分と(A-3)成分および(A-2)成分と(A-3)成分のいずれか1つである、請求項1記載の化粧料。
【請求項3】
(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサンおよび(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンの3成分である、請求項1記載の化粧料。
【請求項4】
(B)のシリコーン樹脂が、RSiO1/2単位とRSiO3/2単位を主成分とするシリコーン樹脂とRSiO1/2単位とSiO4/2単位を主成分とするシリコーン樹脂の混合物である、請求項1記載の化粧料。
【請求項5】
(A)成分と(B)成分を合計で1~50質量%含有する、請求項1記載の化粧料。
【請求項6】
化粧料中の(A)成分と(B)成分の合計含有量100質量%中のそれぞれの成分の含有量が(A)成分50~95質量%、(B)成分5~50質量%である、請求項1記載の化粧料。
【請求項7】
化粧下地、ファンデーション、日焼け止め、口紅、アイライナー、マスカラ、スキンクリームから選ばれる皮膚化粧料またはメークアップ化粧料である、請求項1~6のいずれか1項記載の化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚化粧料またはメークアップ化粧料として使用できる化粧料に関する。
背景技術
【0002】
近年、化粧料に対する需要は多様化の一途をたどり、これを受ける形でその製品形態も、ファンデーション、化粧下地、サンスクリーン、口紅、ネイル、おしろいなどの品目構成面のみならず、これをより細分化する形で液状、粉末状、固形、乳化型などの形態面の要素が加わって多岐にわたるものとなっている。
【0003】
特に最近の化粧料には、従来以上の耐水性、耐汗性(耐皮脂性)に加え、塗布時の使用性が良好であることや、耐摩擦性などの物理的・化学的諸特性が要求されるようになっている。
【0004】
上記の要求を満たすものとして、皮膜形成能を有するシリコーン樹脂を用いた技術として特開昭61-158910号公報の皮膚化粧料、特開平2-42008号公報のメークアップ化粧料用の添加剤、特開平4-312511号公報の化粧料、WO2009/136486号の化粧料が提案されている。
【0005】
また、特開平9-12431号公報には、耐水、耐汗性に優れ、柔らかな被膜を与えるフッ素基含有のシリコーン樹脂を含有する化粧料の発明が提案されている。
発明の概要
【0006】
本発明は、伸びが良く、べたつき感がなく、柔らかな被膜を与えて使用感に優れる化粧料を提供することを課題とする。
【0007】
本発明は、下記の(A)成分および(B)成分を含有する化粧料を提供する。
(A)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-アルキル(C10-14)トリシロキサンから選ばれる1または2以上
(B)平均単位式RaSiO(4-a)/2(式中、Rは一価の置換あるいは非置換の炭化水素基を示し、aは1.2~2の数である)を有する、熱軟化点が50℃以上のシリ
コーン樹脂
【0008】
本発明の化粧料はのびがよく、且つ皮膚に塗布したときに柔らかな触感を有し、汗などによる化粧崩れ防止に有用である。また本発明の化粧料は水洗などによっても容易に洗い流されることのない良好な使用特性や、経時的にも良好な安定性を有しうる。
発明を実施するための形態
【0009】
(A)成分は、1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-アルキル(C10-14)トリシロキサンから選ばれる1または2以上である。これは常温でオイル状のものであってよい。
【0010】
(A)成分の非限定的な例としては、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン、(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンを挙げることができる。これらの(A-1)成分、(A-2)成分および(A-3)成分は、それぞれ単独で(A)成分として使用することができるが、(A)成分を単独成分として使用する場合には(A-2)成分を使用することが好ましい。
【0011】
(A)成分としては、(A-1)成分と(A-2)成分の混合物、(A-1)成分と(A-3)成分の混合物、(A-2)成分と(A-3)成分の混合物、または(A-1)成分、(A-2)成分および(A-3)成分の混合物を使用することができる。
【0012】
(A)成分を(A-1)成分と(A-2)成分の混合物または(A-2)成分と(A-3)成分の混合物として使用する場合には、混合物100質量%中に含まれる(A-2)成分の含有量は50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。
【0013】
(A)成分を(A-1)成分と(A-3)成分の混合物として使用する場合には、(A-1)成分と(A-3)成分の合計量100質量%中、(A-1)成分は20~80質量%が好ましく、30~70質量%がより好ましく、40~60質量%がさらに好ましい。この場合、(A-3)成分は80~20質量%が好ましく、70~30質量%がより好ましく、60~40質量%がさらに好ましい。
【0014】
(A)成分を(A-1)成分、(A-2)成分、(A-3)成分の混合物として使用する場合には、(A-1)成分、(A-2)成分、(A-3)成分の合計100質量%中、(A-1)成分は5~80質量%が好ましく、10~70質量%がより好ましく、20~60質量%がさらに好ましい。この場合、(A-2)成分は10~70質量%が好ましく、20~60質量%がより好ましく、20~50質量%がさらに好ましい。またこの場合、(A-3)成分は10~70質量%が好ましく、20~60質量%がより好ましく、20~50質量%がさらに好ましい。
【0015】
(B)成分のシリコーン樹脂は、平均単位式RaSiO(4-a)/2(式中、Rは同一または異なる一価の置換あるいは非置換の炭化水素基を示し、aは1.2~2の数であ
る)を有する、熱軟化点が50℃以上のものである。
【0016】
上記構成単位中のRの一価の置換あるいは非置換の炭化水素基としては、例えば置換基を除いた部分で炭素数1~12、特に1~8のものを挙げることができる。Rの置換または非置換の1価炭化水素基の非限定的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;シクロヘキシル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基、あるいはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基などで置換した基、シアノメチル基、γ-アミノプロピル基、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピル基などが例示される。合成のし易さと撥水性から、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
【0017】
上記の平均単位式においてaが1.2未満の場合、肌に塗布後に形成される被膜が硬く
なる傾向があり、化粧料として使用した場合、つっぱる、ひっかかるなどの触感に対する影響が生じうる。他方、上記の平均単位式においてaが2を超えると前記被膜に粘性が出てくる傾向があり、ねばつく、べたつくなどの感触に対する影響が生じうる。またいずれの場合も十分な被膜耐久性能が得られにくい。
【0018】
(B)成分のシリコーン樹脂は、具体的には、RSiO1/2単位、RSiO2/ 単位、RSiO3/2単位およびSiO4/2単位の組み合わせからなるシリコーン樹脂が好ましい。この4つの単位の組み合わせの結果として平均単位式RaSiO(4-a )/2中のaが1.2~2であってよい。十分な被膜耐久性を得る観点から、(B)成分
のシリコーン樹脂中のRSiO2/2単位の構成含有量が30モル%以下であることが好ましい。
【0019】
(B)成分のシリコーン樹脂としては、上記の平均単位式を満たす複数のシリコーン樹脂の混合物を使用してよい。このような混合物の使用は、得られる化粧料の被膜強度、耐久性、好適な使用感を調整しやすくなるため好ましい。
【0020】
(B)成分のシリコーン樹脂として上記の平均単位式を満たす複数のシリコーン樹脂の混合物を使用するときは、RSiO1/2単位とRSiO3/2単位を主成分とするシリコーン樹脂と、RSiO1/2単位とSiO4/2単位を主成分とするシリコーン樹脂を1/4-4/1の比率で併用することができる。
【0021】
(B)成分のシリコーン樹脂の熱軟化点が50℃未満の場合、化粧料を肌に塗布した後に形成される被膜にべたつき感が出て使用感に劣る。熱軟化点は、JIS K2207の軟化点測定方法(還球法)に基づいて測定できる。(B)成分のシリコーン樹脂の熱軟化点は60℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましい。
【0022】
本発明の化粧料は、(A)成分と(B)成分を合計で1~50質量%含有することが好ましく、3~30質量%含有することがより好ましく、3~20質量%含有することがさらに好ましい。
【0023】
本発明の化粧料中の(A)成分と(B)成分の合計含有量100質量%中のそれぞれの成分の含有量は、(A)成分の含有量が50~95質量%であることが好ましく、60~90質量%がであることより好ましい。また(B)成分の含有量は5~50質量%であることが好ましく、10~40質量%であることがより好ましい。
【0024】
本発明の化粧料には、(A)成分と(B)成分に加えて、さらに通常化粧料に使用される成分を化粧料の種類に応じて添加してよい。例えば本発明の化粧料は、以下の各成分を適宜選択して含有することができる。
【0025】
本発明の化粧料は、油性成分として、限定するものではないが、例えば固体パラフィン、セレシン、ミツロウ、カルナバロウ、木ロウ、キャンデリラロウ、ステアリン酸、セタノール、コレステロール、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、ラノリン、部分硬化油、スクワレン、流動パラフィン、ひまし油、ジグリセライド、トリグリセライド、高級脂肪酸、高級アルコール、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン、エステル油、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、またはこれらの組み合わせなどを含有することができる。
【0026】
本発明の化粧料は、水性成分として、限定するものではないが、例えばグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、カルボキシビニルポリマー、セルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、エタノール、またはこれらの組み合わせなどを含有することができる。
【0027】
本発明の化粧料は、界面活性剤として、限定するものではないが、例えば下記の群から選ばれる1つまたは2つ以上の組み合わせを含有することができる。
【0028】
ヘキシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、セチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ミリスチルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム;ブチルナフチルスルホン酸ナトリウムのようなアルキルナフチルスルホン酸ナトリウム;ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイコシルエーテル硫酸エステルナトリウムのようなポリオキシエチレンモノアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩;ポリオキシエチレンデシルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウムのようなポリオキシエチレンモノ(アルキルフェニル)エーテル硫酸エステルナトリウム塩、またはこれらの組み合わせなどのアニオン乳化剤。
【0029】
オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、牛脂トリメチルアンモニウムクロリド、ヤシ油トリメチルアンモニウムクロリド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリドのような第四級アンモニウム塩、またはこれらの組み合わせなどのカチオン乳化剤。
【0030】
モノラウリン酸グリセリル、モノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリルのようなグリセリン脂肪酸エステル;同様の脂肪酸残基を有するポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルのようなポリオキシエチレンアルキルエーテル、またはこれらの組み合わせなどのノニオン乳化剤。
【0031】
本発明の化粧料はさらに、粉体として、限定するものではないが、例えばタルク、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪ソウ土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ヒドロキシアパタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミクスパウダーなどの無機粉末、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、四弗化エチレンパウダー、ジスチレンベンゼンピンホールポリマーパウダー、微結晶セルロースなどの有機粉末、シリコーンゴム、シリコーン樹脂の粉末、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄などの無機赤色顔料、γ-酸化鉄などの無機褐色系顔料、黄色酸化鉄、黄土などの無機黄色系顔料、黒色酸化鉄、カーボンブラックなどの無機黒色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレットなどの無機紫色顔料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルトなどの無機緑色顔料、群青、紺青などの無機青色顔料、酸化チタンコーテッド雲母、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、魚鱗箔、着色酸化チタンコーテッド雲母などのパール顔料、アルミニウムパウダー、カッパーパウダーなどの金属粉末顔料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色203号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号および青色1号のジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキなどの有機顔料、クロロフィル、β-カロチンなどの天然色素、またはこれらの組み合わせなどを含有することができる。
【0032】
本発明の化粧料は、その他、限定するものではないが、例えば有機顔料、有機染料などの色剤、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤などを、本発明の課題、効果を阻害しない範囲で含有することができる。
【0033】
また本発明の化粧料は、化粧料の種類や剤型に応じて、水も所望量を含有することができる。
【0034】
本発明の化粧料は、さらに化粧料の種類に応じて、限定するものではないが、例えばスクワラン、流動パラフィン、イソパラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト、セレシン、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、セチル-2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、2-オクチルドデシルミリステート、2-オクチルドデシルガムエステル、ネオペンチルグリコール-2-エチルヘキサネート、イソオクチル酸トリグリセライド、2-オクチルドデシルオレエート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソステアリン酸トリグリセライド、ヤシ油脂肪酸トリグリセライド、オリーブ油、アボガド油、ミツロウ、ミリスチルミリステート、ミンク油、ラノリンなどの各種炭化水素、高級脂肪酸、油脂類、エステル類、高級アルコール、ロウ類、シリコーン油などの油分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、界面活性剤、保湿剤、香料、水、アルコール、増粘剤などから選択される1つまたはより多くを含有することができる。
【0035】
本発明の化粧料は、液状、粉末状、固形状、乳化型のいずれかの剤型のものであることが好ましい。
【0036】
本発明の化粧料は、化粧下地、ファンデーション、日焼け止め、口紅、アイライナー、マスカラ、スキンクリームから選ばれる皮膚化粧料またはメークアップ化粧料であるものが好ましい。
【0037】
本発明の化粧料は、以下の各発明を含んでいる。
【0038】
(1)下記の(A)成分および(B)成分を含有する化粧料。
(A)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-アルキル(C10-14)トリシロキサンから選ばれる1または2以上、
(B)平均単位式RaSiO(4-a)/2(式中、Rは同一でも異なっていてもよい一価の置換あるいは非置換の炭化水素基を示し、aは1.2~2の数である)を有する、
熱軟化点が50℃以上のシリコーン樹脂
【0039】
(2)(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン、(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンから選ばれる1または2以上である、(1)記載の化粧料。
【0040】
(3)(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン、(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンから選ばれる一つの成分である、(1)記載の化粧料。
【0041】
(4)(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン、(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンから選ばれる2つの成分であり、前記2つの成分が、(A-1)成分と(A-2)成分、(A-1)成分と(A-3)成分、(A-2)成分と(A-3)成分のいずれかである、(1)記載の化粧料。
【0042】
(5)(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン、および(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンの3つの成分である、(1)記載の化粧料。
【0043】
(6)(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン、(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンから選ばれる2つの成分であり、前記2つの成分が、前記(A-1)成分と前記(A-2)成分または前記(A-2)成分と前記(A-3)成分であり、前記(A-2)成分の含有量が50質量%以上である、(1)記載の化粧料。
【0044】
(7)(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン、(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンから選ばれる2つの成分であり、前記2つの成分が、前記(A-1)成分と前記(A-2)成分または前記(A-2)成分と前記(A-3)成分であり、前記(A-2)成分の含有量が60質量%以上である、(1)記載の化粧料。
【0045】
(8)(A)成分が、(A-1)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン、(A-2)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン、(A-3)1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサンから選ばれる2つの成分であり、前記混合物が前記(A-1)成分と前記(A-2)成分のまたは前記(A-2)成分と前記(A-3)成分であり、前記(A-2)成分の含有量が70質量%以上である、(1)記載の化粧料。
【0046】
(9)(A)成分が(A-1)成分と(A-3)成分の混合物として使用され、(A-1)成分と(A-3)成分の合計量100質量%中、(A-1)成分が20~80質量%、(A-3)成分が80~20質量%である、(1)記載の化粧料。
【0047】
(10)(A)成分が(A-1)成分と(A-3)成分の混合物として使用され、(A-1)成分と(A-3)成分の合計量100質量%中、(A-1)成分が30~70質量%、(A-3)成分が70~30質量%である、(1)記載の化粧料。
【0048】
(11)(A)成分が(A-1)成分と(A-3)成分の混合物として使用され、(A-1)成分と(A-3)成分の合計量100質量%中、(A-1)成分が40~60質量%、(A-3)成分が60~40質量%である、(1)記載の化粧料。
【0049】
(12)(A)成分が(A-1)成分、(A-2)成分、(A-3)成分の混合物として使用され、(A-1)成分、(A-2)成分、(A-3)成分の合計100質量%中、(A-1)成分が5~80質量%、(A-2)成分が10~70質量%、(A-3)成分が10~70質量%である、(1)記載の化粧料。
【0050】
(13)(A)成分が(A-1)成分、(A-2)成分、(A-3)成分の混合物として使用され、(A-1)成分、(A-2)成分、(A-3)成分の合計100質量%中、(A-1)成分が10~70質量%、(A-2)成分が20~60質量%、(A-3)成分が20~60質量%である、(1)記載の化粧料。
【0051】
(14)(A)成分が(A-1)成分、(A-2)成分、(A-3)成分の混合物として使用され、(A-1)成分、(A-2)成分、(A-3)成分の合計100質量%中、(A-1)成分が20~60質量%、(A-2)成分が20~50質量%、(A-3)成分が20~50質量%である、(1)記載の化粧料。
【0052】
(15)(B)成分のシリコーン樹脂が、RSiO1/2単位とRSiO3/2単位を主成分とするシリコーン樹脂とRSiO1/2単位とSiO4/2単位を主成分とするシリコーン樹脂の混合物として使用されている、(1)から(14)のいずれか1の化粧料。
【0053】
(16)(B)成分のシリコーン樹脂が、RSiO1/2単位とRSiO3/2単位を主成分とするシリコーン樹脂とRSiO1/2単位とSiO4/2単位を主成分とするシリコーン樹脂の混合物として使用されており、
上記構成単位中のRの一価の置換あるいは非置換の炭化水素基が、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基のアルキル基;ビニル基、アリル基のアルケニル基;フェニル基、トリル基のアリール基;シクロヘキシル基、シクロオクチル基のシクロアルキル基、あるいはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基などで置換した基、シアノメチル基、γ-アミノプロピル基、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピル基から選ばれるものである、(1)から(14)のいずれか1記載の化粧料。
【0054】
(17)(B)成分のシリコーン樹脂が、RSiO1/2単位とRSiO3/2単位を主成分とするシリコーン樹脂とRSiO1/2単位とSiO4/2単位を主成分とするシリコーン樹脂の混合物として使用されており、
上記構成単位中のRの一価の置換あるいは非置換の炭化水素基がメチル基、エチル基、またはフェニル基から選ばれるものである、(1)から(14)のいずれか1記載の化粧料。
【0055】
(18)(B)成分のシリコーン樹脂が、RSiO1/2単位、RSiO2/2単位、RSiO3/2単位およびSiO4/2単位の組み合わせからなるシリコーン樹脂である、(1)から(14)のいずれか1記載の化粧料。
【0056】
(19)(B)成分のシリコーン樹脂が、RSiO1/2単位、RSiO2/2単位、RSiO3/2単位およびSiO4/2単位の組み合わせからなるシリコーン樹脂であり、RSiO2/2単位の構成含有量が30モル%以下である、(1)から(14)のいずれか1記載の化粧料。
【0057】
(20)(B)成分のシリコーン樹脂の熱軟化点が60℃以上である、(1)から(14)のいずれか1記載の化粧料。
【0058】
(21)(B)成分のシリコーン樹脂の熱軟化点が70℃以上である、(1)から(14)のいずれか1記載の化粧料。
【0059】
(22)化粧料中の(A)成分と(B)成分の合計含有量が1~50質量%である、(1)から(21)のいずれか1記載の化粧料。
【0060】
(23)化粧料中の(A)成分と(B)成分の合計含有量が3~30質量%である、(1)から(21)のいずれか1記載の化粧料。
【0061】
(24)化粧料中の(A)成分と(B)成分の合計含有量が3~20質量%である、(1)から(21)のいずれか1記載の化粧料。
【0062】
(25)化粧料中の(A)成分と(B)成分の合計含有量100質量%中のそれぞれの成分の含有量が、化粧料の剤型に応じて異なる、(1)から(24)のいずれか1記載の化粧料。
【0063】
(26)化粧料中の(A)成分と(B)成分の合計含有量100質量%中のそれぞれの成分の含有量が、(A)成分50~95質量%、(B)成分5~50質量%である、(1)から(24)のいずれか1記載の化粧料。
【0064】
(27)化粧料中の(A)成分と(B)成分の合計含有量100質量%中のそれぞれの成分の含有量が、(A)成分60~90質量%、(B)成分10~40質量%である、(1)から(24)のいずれか1記載の化粧料。
【0065】
(28)(A)成分と(B)成分に加えて、さらに油性成分として、固体パラフィン、セレシン、ミツロウ、カルナバロウ、木ロウ、キャンデリラロウ、ステアリン酸、セタノール、コレステロール、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、ラノリン、部分硬化油、スクワレン、流動パラフィン、ひまし油、ジグリセライド、トリグリセライド、高級脂肪酸、高級アルコール、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン、エステル油、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、またはこれらの組み合わせから選ばれるものを含有する、(1)から(27)のいずれか1記載の化粧料。
【0066】
(29)(A)成分と(B)成分に加えて、さらに水性成分としてグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール
、カルボキシビニルポリマー、セルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、エタノール、またはこれらの組み合わせから選ばれるものを含有する、(1)から(28)のいずれか1記載の化粧料。
【0067】
(30)(A)成分と(B)成分に加えて、さらに界面活性剤として、下記から選ばれる1または2以上を含有する、(1)から(29)のいずれか1記載の化粧料。
【0068】
ヘキシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、セチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ミリスチルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム;ブチルナフチルスルホン酸ナトリウムのようなアルキルナフチルスルホン酸ナトリウム;ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイコシルエーテル硫酸エステルナトリウムのようなポリオキシエチレンモノアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩;ポリオキシエチレンデシルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウムのようなポリオキシエチレンモノ(アルキルフェニル)エーテル硫酸エステルナトリウム塩などのアニオン乳化剤。
【0069】
オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、牛脂トリメチルアンモニウムクロリド、ヤシ油トリメチルアンモニウムクロリド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリドのような第四級アンモニウム塩などのカチオン乳化剤。
【0070】
モノラウリン酸グリセリル、モノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリルのようなグリセリン脂肪酸エステル;同様の脂肪酸残基を有するポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルのようなポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン乳化剤。
【0071】
(31)(A)成分と(B)成分に加えて、さらに粉体として、
タルク、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪ソウ土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ヒドロキシアパタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミクスパウダーを含む無機粉末、
ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、四弗化エチレンパウダー、ジスチレンベンゼンピンホールポリマーパウダー、微結晶セルロースを含む有機粉末、
シリコーンゴム、シリコーン樹脂である粉末、酸化チタン、酸化亜鉛である無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ-酸化鉄などの無機褐色系顔料、黄色酸化鉄、黄土を含む無機黄色系顔料、
黒色酸化鉄、カーボンブラックを含む無機黒色系顔料、
マンゴバイオレット、コバルトバイオレットを含む無機紫色顔料、
酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルトを含む無機緑色顔料、
群青、紺青を含む無機青色顔料、
酸化チタンコーテッド雲母、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、魚鱗箔、着色酸化チタンコーテッド雲母を含むパール顔料、
アルミニウムパウダー、カッパーパウダーを含む金属粉末顔料、
赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色203号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号および青色1号のジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキを含む有機顔料、
クロロフィル、β-カロチンを含む天然色素から選ばれる1つまたはより多くを含有する、(1)から(30)のいずれか1記載の化粧料。
【0072】
(32)(A)成分と(B)成分に加えて、さらに有機顔料、有機染料を含む色剤、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、水から選ばれる1つまたはより多くを含有する、(1)から(31)のいずれか1記載の化粧料。
【0073】
(33)(A)成分と(B)成分に加えて、さらにスクワラン、流動パラフィン、イソパラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト、セレシン、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、セチル-2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、2-オクチルドデシルミリステート、2-オクチルドデシルガムエステル、ネオペンチルグリコール-2-エチルヘキサネート、イソオクチル酸トリグリセライド、2-オクチルドデシルオレエート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソステアリン酸トリグリセライド、ヤシ油脂肪酸トリグリセライド、オリーブ油、アボガド油、ミツロウ、ミリスチルミリステート、ミンク油、ラノリンを含む各種炭化水素、高級脂肪酸、油脂類、エステル類、高級アルコール、ロウ類、シリコーン油を含む油分から選ばれる1つまたはより多くを含有する、(1)から(32)のいずれか1記載の化粧料。
【0074】
(34)液状、粉末状、固形状、乳化型のいずれかの剤型である、(1)~(33)のいずれか1記載の化粧料。
【0075】
(35)化粧下地、ファンデーション、日焼け止め、口紅、アイライナー、マスカラ、スキンクリームから選ばれる皮膚化粧料またはメークアップ化粧料である、(1)~(33)のいずれか1記載の化粧料。
【実施例
【0076】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0077】
実施例および比較例で使用した成分は以下のとおりである。なお以下において合成品とは発明者による合成品であることを示している。
【0078】
(A)成分
1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-ドデシルトリシロキサン:合成品
1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-デシルトリシロキサン:合成品
1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-テトラデシルトリシロキサン:合成品
【0079】
(B)成分
トリメチルシロキシケイ酸:熱軟化点100℃以上、上記した平均単位式中のa=1.
5、SR1000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
ポリメチルシルセスキオキサン:熱軟化点90℃、上記した平均単位式中のa=1.7
5、SilForm Flexible Resin、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
【0080】
(油性成分)
1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル-3-オクチルトリシロキサン:Silsoft
034、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
粘度が5cStのポリジメチルシロキサン:Element14 PDMS 5-JC、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、PEG/PPG-20/15ジメチコン:Harmonie Mesh emulsifier、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
ジフェニルジメチコン:SilShine 150、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
【0081】
(粉体成分)
シリカ:Harmonie Luxe 4 powder、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
窒化ホウ素:CCS102-JA、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
表面疎水化処理酸化チタン:大東化成工業社製SI01-2 CR-50
表面疎水化処理酸化鉄(黄色):大東化成工業社製SI-2 Yellow LL-100P
表面疎水化処理酸化鉄(赤色):大東化成工業社製SI-2 Red R-516
表面疎水化処理酸化鉄(黒色):大東化成工業社製SI-2 Black BL-100P
【0082】
(水性成分)
ブチレングリコール:試薬
グリセリン:試薬
塩化ナトリウム:試薬
【0083】
実施例1~6、比較例1および2(BBクリーム)
表1に示すI相の成分、II相の成分、III相の成分のそれぞれを均一になるまで攪拌して、各相の混合物を調製した。次に、I相の混合物にII相の混合物を加え均一になるまで攪拌し、次いでIII相の混合物を加え均一になるまで攪拌し、実施例と比較例のBBクリームを得た。
【0084】
得られた化粧下地クリームの肌への伸び、べたつきの無さ、柔らか触感、化粧持ちを下記の方法により評価した。結果を表1に示す。なお、表1に各成分の数値は質量%であり、水は合計で100質量%にする調整量である。
【0085】
(肌への伸び)
実施例および比較例の化粧料のそれぞれ適量(約1g)を手に取った後、顔に塗布して指で伸ばしたとき肌への伸びを評価した。すなわち10名のパネル員により比較例1を3点とした5点満点(5点:優れる、4点:やや優れる、3点:同等、2点:やや劣る、1点:劣る)で評価し、その平均点を表1に示した。
【0086】
(べたつき感)
肌へ塗布後、肌のべたつき感の無さ、さっぱり感を評価した。すなわち10名のパネル員により比較例1を3点とした5点満点(5点:優れる、4点:やや優れる、3点:同等、2点:やや劣る、1点:劣る)で評価し、その平均点を表1に示した。
【0087】
(柔らか触感)
肌へ塗布、乾燥後、肌のツッパリ感がなく柔らかい触感であることを評価した。すなわち10名のパネル員により比較例1を3点とした5点満点(5点:優れる、4点:やや優れる、3点:同等、2点:やや劣る、1点:劣る)で評価し、その平均点を表1に示した。
【0088】
(化粧持ち)
肌へ塗布6時間後の化粧持ちを評価した。すなわち10名のパネル員により比較例1を3点とした5点満点(5点:優れる、4点:やや優れる、3点:同等、2点:やや劣る、1点:劣る)で評価し、その平均点を表1に示した。
【0089】
【表1】
【0090】
本発明の化粧料は、(A)成分と(B)成分を併用することによって、表1に示す各評価の全てにおいて優れた評価が得られた。
【0091】
本発明の化粧料は、皮膚化粧料として使用した場合は、粘着感のないさらっとした感触、優れた撥水性による良好な耐水性などを与えることができ、メークアップ化粧料として使用した場合は、ムラのない良好な伸び、優れた撥水性、耐水性などにより優れた化粧持ち、優れたツヤと顔料の彩色性により良好な外観及びなめらかな塗擦感などを与えることができる。
【0092】
【0093】
(製法)
上記の(1)~(7)成分および(8)~(13)成分を各々均一になるまで混合した後、(1)~(7)成分の均一混合物と(8)~(13)成分の均一混合物を70℃で30分混合し、(1)~(13)成分の均一混合物を得た。
次いで(14)~(16)成分を70℃で均一溶解させたものを、(1)~(13)成分の均一混合物に加え混合し、その後ホモジナイザーで2,000r/mにおいて、5分
攪拌しリキッドファンデーションを得た。
【0094】
(評価)
得られたリキッドファンデーションはダマなどのない均一分散液で、肌への塗布時、滑らかで伸びが良く、乾燥後は柔らか滑らか触感であった。
【0095】
【0096】
(製法)
上記の(1)~(3)成分を良く攪拌しながら75℃へ加熱した。(4)~(12)成分を良く攪拌しながら70℃へ加熱した。混合した(4)~(12)成分を混合した(1)~(3)成分へ加え、ホモジナイザー(9500rpm)で2分攪拌し、40℃まで冷却した。均一になるまで攪拌した(13)-(15)成分の混合物を(1)-(12)成分の混合液に加え攪拌した後、(16)成分を加え攪拌した。そこに、均一になるまで攪拌した(17)-(20)成分を加え攪拌し、スキンクリームを得た。
【0097】
(評価)
得られたスキンクリームは均一で伸びが良く、乾燥後もツッパリ感や引っかかり感の無い滑らかな感触で、塗布から半日後もしっとりした保湿感を感じるものであった。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明の化粧料は、液状、粉末状、固形状、乳化型のいずれかの剤型にすることができ、化粧下地、ファンデーション、日焼け止め、口紅、アイライナー、マスカラ、スキンクリームなどから選ばれる皮膚化粧料またはメークアップ化粧料として利用することができる。